JP2006279184A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 特殊な機構装置を用いることなく手ぶれ補正を実施することにより、小型かつ低コストな撮像装置を提供するものである。
【解決手段】 電荷蓄積期間制御手段により電荷蓄積期間を分割したときのn番目の電荷蓄積期間において前記光電変換素子が光電変換した第nの電荷を前記トランスファーゲート部から前記垂直転送部へ読み出すとともに、続く(n+1)番目の電荷蓄積期間期間において前記光電変換素子が光電変換を行い第(n+1)の電荷を蓄積している間に前記第nの電荷を手ぶれ補正量制御手段で決定した手ぶれ量だけ垂直転送部内で移動させる垂直転送部内電荷移動手段を有し、第(n+1)の電荷の蓄積が終了後に該第(n+1)の電荷を前記第nの電荷に前記垂直転送部内で加算するという動作を最終電荷蓄積期間まで繰り返すことにより手ぶれを補正する。
【選択図】 図1

Description

本発明はCCDイメージセンサなどの固体撮像素子を用いた撮像装置に関するものであり、静止画における手ぶれ補正機能を有する静止画撮像装置に関する。
被写体を撮像しようとするとき、被写体が静止していても、撮影者がシャッタボタンを押す際に撮像装置を動かしてしまうことで撮像画像がぶれてしまうことは良く知られた現象であり、これは一般に「手ぶれ」と表現される。「手ぶれ」の再現頻度は被写体が撮像される環境の照度が低く、シャッタスピードが遅くなる(電荷蓄積時間が長くなる)ほど高くなる。
この「手ぶれ」による撮像画像に対し、機構的に、あるいは画像処理により補正を加え、「手ぶれ」による画像の劣化を減少させ、撮像画像の品質を向上しようとする技術が広く検討されている。例えば、角速度や角加速度を検出するセンサを用いて撮像装置の変位(角度)を検出し、この変位を打ち消す方向に、光学レンズ、や固体撮像素子自体を移動させることにより「手ぶれ」を補正する技術がある。
従来の撮像装置においては、角速度センサによる手ぶれ検出手段を設け、手ぶれ検出結果ならびに補正光学系の位置検出結果に応じて、像のぶれを低減または消滅させる方向に前記補正光学系を駆動制御する手段を設けた像ぶれ補正装置を備えていた。(例えば、特許文献1)
従来の別の撮像装置では、画像処理による手ぶれ補正処理を行っている。電荷蓄積時間を制御して複数回の連続した露光を与え、得られた複数の撮像画像を加算してひとつの画像を生成し、加算に際しては各露光において得られる画像間で相対的な動き補償を行い、画像間の被写体ずれを補正した後に行う画像処理手段を備えていた。(例えば、特許文献2)
また、同じ画像処理による手ぶれ補正処理手段を有する撮像装置であるが、手ぶれによって発生した連続するフィールド間画像の動きベクトルをもとに動き予測ならびに動き検出を行い、画像の切り出し位置を変えることで手ぶれの補正を行なっていた。(例えば、非特許文献1)
特開平7−98466号公報 (第1−8頁、第1図) 特開2001−86398号公報 (第1−9頁、第1図) 日下博也、岸靖典、"高解像度純電子手振れ補正システム"、映像情報メディア学会誌、2002年、Vol.56、No.10、p.1663−1668
しかしながら、上記従来の撮像装置では、手ぶれによる振動を相殺するための機構部品を必要とするとともに、その装置を駆動するためのアクチュエータやモーターが必要であり、撮像装置が大型化するとともに消費電力、コストも増大するという問題がある。さらに機構部品が落下衝撃の影響を受けるために、対衝撃設計を行う必要がある。
また、従来の別の撮像装置では、複数回の連続した露光を与えることによって得られた複数の撮像画像を加算するため、これら複数の撮像画像数すべてを記憶するための別途フレームメモリが必要となる。
さらに、連続するフィールド間画像の動きベクトルをもとに手ぶれ補正を実施した場合、動画には有効であるが、1枚の画像内に発生している手ぶれについては補正できないため、静止画の手ぶれ補正には使用できない。また、画像メモリから画像を切り出すため、メモリ量も増大する。
本発明は上述したような課題を解決するためになされたもので、特殊な機構部品や余分なメモリを必要とせず、固体撮像素子内で手ぶれ補正を実施することにより、小型かつ低コストな撮像装置を提供することを目的とする。
この発明に係る撮像装置は、複数の光電変換素子、前記光電変換素子に蓄積した電荷を読み出すトランスファーゲート部、前記トランスファーゲート部により読み出された前記電荷を蓄積する垂直転送部、前記光電変換素子ごとに前記垂直転送部内に設けられた少なくとも3つの電極、および前記垂直転送部より転送された信号電荷を水平方向に転送する水平転送部とを備えた固体撮像素子と、前期固体撮像素子上にレンズを通して入射される被写体像を結像する光学系と、前記光電変換素子における電荷蓄積期間を分割することにより複数の電荷蓄積時間を設ける電荷蓄積期間制御手段と、所定時間内の手ぶれ量を検出する手ぶれ検出手段と、上記検出された手ぶれ量に基づいて分割された前期電荷蓄積期間内での手ぶれ量の換算画素数を算出する換算画素数算出手段と、前記垂直転送部の前記電極に電圧を印加し、前記垂直転送部内で所定の画素数だけ電荷を移動させる垂直転送部内電荷移動手段とを具備したものである。
本発明によれば、特殊な機構装置やメモリを必要とせずに固体撮像素子内で手ぶれ補正を実施することにより小型かつ低コストな撮像装置を提供することが可能となる。
実施の形態1.
図1は本発明における撮像装置の基本構成を示す図であり、レンズ1を通して入射した被写体像を固体撮像素子2で光電変換する。このレンズ1は焦点距離が可変なズームレンズとして機能する。レンズ駆動部12からの制御信号によって、レンズ1は光軸上で前後へ移動し、焦点距離を連続的に変えることができる。この制御信号はCPU7から出力される。
固体撮像素子2から得られるR、G、Bの出力信号は、アナログ信号処理部3において、相関二重サンプリング処理(CDS)ならびに自動信号増幅処理(AGC)が施される。固体撮像素子2の水平転送パルス、垂直転送パルスならびにCDSのためのサンプリングパルスは、タイミングジェネレータ8によって供給される。このタイミングジェネレータ8から出力される上記の水平転送パルス、垂直転送パルスならびにCDSのためのサンプリングパルスは、CPU7からの制御信号によってそれらの生成タイミングが規定される。
アナログ信号処理部3の出力信号は、第1のA/D変換部4にてデジタル信号に変換後、信号処理部5にて映像信号処理され、表示手段6において表示可能な映像信号になる。上記の信号処理部5では、RGB信号から色差信号(YCbCr)への変換、ホワイトバランス補正、γ(ガンマ)補正、色補間処理および輪郭強調補正等の画像処理が行われる。LCDなどの表示手段6は、信号処理部5から出力された映像信号を表示する。静止画を撮影する際、撮影者は表示手段6に映る動画の被写体を見ながら構図を決める。
手ぶれセンサ9は、撮影者が被写体を撮像する際に撮像装置に伝達した振動を感知する手ぶれ検出手段である。手ぶれセンサ9は角速度を検知する素子であり、得られた角速度を時間積分することで、振動による変位量および変位方向を得ることができる。この手ぶれセンサ9によって検出した角速度信号は第2のA/D変換部10にてデジタル信号に変換後、CPU7に出力される。なお、手ぶれセンサ9としては、角速度センサだけでなく、角加速度センサ、加速度センサまたは地磁気センサ等を用いることも可能であり、それぞれのセンサ信号に応じた適正な信号処理を行なうことで、角速度センサを用いた場合と同様の効果が得られる。
CPU7は本撮像システムを総括して制御を行うとともに、各種演算を実施する手段として機能している。信号処理部5からの映像信号データに基づき、自動露光制御(AE)/自動ホワイトバランス制御(AWB)を行うとともに、アナログ信号処理部3への信号増幅率設定、タイミングジェネレータ8で生成される固体撮像素子2の駆動用パルス信号ならびにレンズ駆動部12の制御信号の生成を行う。積算部11は、信号処理部5から入力される1画面分の映像信号の積算を行う。
さらにCPU7は、第2のA/D変換部10にてデジタル信号に変換された角速度信号を積分し、手ぶれの角度と方向を計算し、この計算値をもとに手ぶれ量を画像のぶれの画素数に換算する換算画素数算出手段としての機能も有する。
また、後述する垂直転送部22(図2参照)内で電荷を移動させるための垂直転送パルス波形、ならびにこの垂直転送パルスの転送時間を算出する。この算出値に基づいてタイミングジェネレータ8へ制御信号を出力し、この制御信号に基づいて、タイミングジェネレータ8は固体撮像素子2の駆動用パルス信号制御を行う。このように、CPU7が算出する制御信号を受け取ったタイミングジェネレータ8は、後述する垂直転送部22内で電荷を移動させる垂直転送部内電荷移動手段として機能する。
さらに、CPU7とタイミングジェネレータ8はトランスファーゲートパルスのタイミングを制御し、撮像時の電荷蓄積期間の分割を行なう電荷蓄積時間制御手段としての働きも有している。
本実施の形態の固体撮像素子2は、例えばインターライン型のCCDイメージセンサであって、線順次走査により水平方向に1ラインずつ順番にすべての画素信号を読み出す「全画素読み出し」方式に対応している。
図2は固体撮像素子の構成を示す図である。光電変換素子(Photo Diode、以下でPDと呼ぶ)21における光電変換によって、光の強さに応じた電荷量が蓄積された後、トランスファーゲート(TG)パルスによって、電荷がトランスファーゲート部26(図3参照)を介して垂直転送部22に取り出され、φV1、φV2、φV3、φV4で示す垂直転送パルスによって水平転送部24方向へ逐次転送を行う。水平転送部24では1ライン分の画素が入るたびにφH1、φH2で示す水平転送パルスによって水平方向に電荷の転送を行ない、出力アンプ23で信号電圧に変換して信号を出力する。
上記の垂直転送パルスによって、垂直転送部22内の電荷を水平転送部24の方向(図2の垂直転送部内の矢印の方向:以下で順方向と呼ぶ)へ転送するだけではなく、水平転送部24から離れる方向(図2の垂直転送部内の矢印と反対方向:以下で逆方向と呼ぶ)へ転送することも可能である。また、垂直転送パルスを印加しない時は、垂直転送部22はメモリとして働き、トランスファーゲート部26を介して垂直転送部22に取り出された電荷を、垂直転送部22内で順方向にも逆方向にも移動させず、取り出された位置に保持することができる。
図3は、図2における縦方向の4画素のみを拡大した図である。25は画素であり、PD21、トランスファーゲート部26ならびに垂直転送部22から構成される。本実施の形態では4相の垂直転送パルスを用いているため、1画素あたり4個の電極が存在する。PD21にて光電変換されて蓄積された電荷は、トランスファーゲート部26を介して垂直転送部22に読み出される。以下に述べるように、4相の垂直転送パルスの電圧を時系列に変化させることにより、垂直転送部22内の電荷を所望の画素分だけ順方向にも、逆方向にも転送することができる。
まず、垂直転送部22内の電荷を順方向に転送する具体的な手法を、垂直転送パルスの電位分布のタイミングチャートである図4および図5を用いて説明する。図4は、各電極の垂直転送パルスの電位φVi(i=1、2、3、4)のタイミングチャートであり、横軸に時刻を、縦軸に4つの電極のそれぞれの電位を並べて示している。図5は、図4に示す垂直転送パルスを各電極に与えた時に、電荷移動の様子を説明する図である。図5において、横軸は垂直転送部22の各電極位置を示し、縦軸には各電極の電子のポテンシャルエネルギーφi(=−eφVi)と電荷分布の経時変化の様子を順に並べて示してある。
次に動作を説明する。図4において、時刻a1では電極2(φV2)と電極3(φV3)にバイアス電圧+Vが掛かり、電極1(φV1)と電極4(φV4)は無バイアスで0Vであるため、図5に示すように、電極2と電極3に電位井戸が形成されて電荷が蓄積される。次に時刻a2にて電極4にバイアス電圧+Vを印加すると、電極2と電極3にあった電荷は、電極2から電極4に拡散する。次に時刻a3にて電極2を無バイアスにすると、電荷は電極3から電極4に収束し、結果として、時刻a1からa3において、電荷は順方向(図5において右方向)へ1電極分だけ移動したことになる。
時刻a4では電極1にバイアス電圧+Vを印加し、時刻a5で電極3を無バイアスにすることにより、電荷はさらに1つの電極分だけ順方向に移動する。時刻a6では電極2にバイアス電圧+Vを印加し、時刻a7で電極4を無バイアスにすることにより、電荷はさらに1つの電極分だけ順方向へ移動する。時刻a8では電極3にバイアス電圧+Vを印加し、時刻a9で電極1を無バイアスにすることにより時刻a1の状態と同じになる。すなわち、時刻a1から時刻a9において、1画素分電荷を順方向へ移動したことになる。
他方、垂直転送部内の電荷を逆方向に転送する場合に関して、図6および図7を用いて説明する。電荷を順方向に転送する場合の説明に用いた図4が図6に、図5が図7にそれぞれ対応している。また、時刻a1からa9は、b1からb9にそれぞれ対応している。
次に動作を説明する。図6において、時刻b1では電極2と電極3にバイアス電圧+Vが掛かり、電極1と電極4は無バイアスで0Vであるため、図7に示すように、電極2と電極3に電位井戸が形成されて電荷が蓄積されている。次に時刻b2にて電極1にバイアス電圧+Vを印加すると、電極2と電極3にあった電荷は、電極1から電極3に拡散する。次に時刻b3にて電極3を無バイアスにすると、電荷は電極1から電極2に収束し、結果として、時刻b1からb3において、電荷は逆方向(図7において左方向)へ1電極分だけ移動したことになる。
時刻b4では電極4にバイアス電圧+Vを印加し、時刻b5で電極2を無バイアスにすることにより、電荷はさらに1つの電極分だけ逆方向に移動する。時刻b6では電極3にバイアス電圧+Vを印加し、時刻b7で電極1を無バイアスにすることにより、電荷はさらに1つの電極分だけ逆方向へ移動する。時刻b8では電極2にバイアス電圧+Vを印加し、時刻b9で電極4を無バイアスにすることにより時刻b1の状態と同じになる。すなわち、時刻b1から時刻b9において、1画素分電荷を逆方向へ移動したことになる。
本実施の形態においては、上述したように、電荷の拡散ステップ後に収束ステップを行ない、これを繰り返すことで電荷の転送を実現しているが、拡散と収束のステップを同時に行なっても電荷の転送は可能である。例えば、図5の時刻a2の拡散と時刻a3の収束を同時に行なう、すなわち電極4へのバイアス電圧印加と電極2の無バイアス化を同時に行なうことによっても同様の電荷の転送は達成できる。あるいは、図5において時刻a3の収束と時刻a4の拡散を同時に行なっても、同様に電荷の転送が可能である。
さらに、本実施の形態では4相の垂直転送パルスによって電荷を転送しているが、4相に限るものではなく、3相以上であれば、同様の方法により電荷の転送は可能である。同様に水平転送パルスについても2相を用いているがこれに限るものではない。
次に本発明における「手ぶれ」の概念について説明する。図8は撮像者が被写体を撮像する際に、上下(ピッチング)方向に手ぶれをしたときの手ぶれ方向と撮像画像との関係を示した図である。ここで被写体は円形の光源であり、手ぶれをおこさずに撮像したときの撮像画像を図8(b)に示す。丸い被写体形状を保持した画像が撮像される。
撮像者は、最初に地面と平行な線上で撮像装置を構え、シャッタボタンを押す。手ぶれはこのときに生じ、その方向が(+)方向の場合、下方向に尾引きが生じ(図8(a))、一方(−)方向に手ぶれをおこした場合には上方向に尾引きが生じる(図8(c))。
本発明は図8(a)、(c)に再現される被写体像の尾引きを低減した高品質な撮像画像を実現することを目的としている。なお、手ぶれはほとんどの場合、撮像者がシャッタボタンを押す動作に起因した撮像装置の回転等により生じる。この回転方向はシャッタボタンの押し下げ方向とほぼ一致するため、押し下げ方向に対応する一次元的な補正により、実用上十分な補正が可能である。本発明においては、垂直転送部22において電荷を転送する方向と上記に示した手ぶれが生じ易い方向を略平行とすることで良好な手ぶれ動作を達成している。
図9は本発明に係るフレーム同期のタイミングチャートである。(a)は垂直同期信号(VD)であり、(b)は電子シャッタパルスである。電子シャッタパルスは水平同期信号に同期してタイミングジェネレータ8から固体撮像素子2に入力されるものであり、AE制御において電荷蓄積時間を調整するためにPD21に蓄積された電荷を固体撮像素子2内の基板上に排出する役割がある。
図9において、(c)はPD21において光電変換ならびに電荷蓄積を行う期間を示している。(d)はトランスファーゲートパルスであり、PD21で蓄積した電荷を垂直転送部22へ読み出す役割がある。(e)は垂直転送部パルス、(f)は水平転送パルスを示している。
シャッタボタンを押す前は、適切な露出条件である電荷蓄積期間を設けて撮像を行う。例えばSS1で蓄積した電荷は、TG10パルスによって垂直転送部22へ読み出され、100b期間にて垂直転送部22内で水平方向の1ラインごとに水平転送部24への転送が行われるとともに、101b期間にて水平転送部24内で出力アンプ部23へ向けて転送される。
電荷蓄積期間SS2にて電荷蓄積中にシャッタボタンが押されたとすると、SS2にて蓄積された電荷は、続く垂直ブランキング期間(3)内でOFD1を立てることにより垂直転送部22へ転送されることなく基板上に排出される。なお、VD期間にてAE制御により電子シャッタパルスが立つ場合は、その時点でSS2にて蓄積された電荷が基板上に排出されるため、OFD1は必ずしも必要ではない。
シャッタボタンを押した次のVD期間(垂直同期信号VDの立ち上がりから、次の垂直同期信号の立ち上がりまでの期間)は、静止画像として記録する画像用の映像信号を得るための電荷蓄積を行う期間である。本VD期間では電荷蓄積期間を複数に分割して電荷蓄積期間ごとに垂直転送部22への電荷読み出しを行うとともに、垂直転送部22へ電荷読み出しを行うごとに垂直転送部22内での電荷転送を行う。
今、電荷蓄積期間の分割数を4つとして、等分に分割後の電荷蓄積期間をそれぞれS1、S2、S3、S4とする。この場合S1で蓄積した電荷をTG1パルス、S2で蓄積した電荷をTG2パルス、S3で蓄積した電荷をTG3パルス、S4で蓄積した電荷をTG4パルスにてそれぞれ垂直転送部22へ読み出している。102aはTG1パルスにて読み出した電荷を、102bはTG2パルスにて読み出した電荷を、102cはTG3パルスにて読み出した電荷をそれぞれ垂直転送部22内で順方向または逆方向へ所定の画素数分だけ転送する期間である。
102a、102b、102cに関して、これらの期間中に垂直転送部22内で電荷の転送に要する時間は手ぶれによる画像のぶれ量に比例し、ぶれ量が大きい場合は各電荷蓄積期間における電荷転送時間も長くなり、ぶれ量が小さいと電荷転送時間も短くなる。また、手ぶれがまったくない場合はこれらの期間中に垂直転送部22内で電荷を転送することはなく、PD21からトランスファーゲート部26を経由して隣接する垂直転送部22へ読み出された電荷はその位置に保持される。
103は、102a、102b、102cにおいて垂直転送部22内の電荷を水平転送部24方向に転送することによって水平転送部24に押し出された後、水平転送部24に蓄積された余分な電荷を掃き捨てるための期間である。
図9では、垂直ブランキング期間(3)にてトランスファーゲートパルスをタイミングジェネレータ8から固体撮像素子2に入力することにより、SS2で蓄積した全電荷を垂直転送部22に読み出した後、水平転送部24への高速転送ならびに水平転送部24で高速転送による掃き捨てを行うことにより、OFD1パルスを不要とすることも可能である。また、101cの水平転送期間で電荷転送を行う際の最初の1ライン分を破棄するようにすれば、103の水平転送期間も不要とできる。さらに本実施の形態では電子シャッタによる電荷蓄積時間調節を行っているが、機構式のシャッタを設けることにより、シャッタが開いている間だけ電荷蓄積を行うようにすることもできる。
図10は、本発明の第1の実施の形態における手ぶれ補正の動作に係るフローチャートである。まずズーム倍率はレンズ1の位置により決まり、この位置を予めメモリに記憶しておく(St0)。そして、シャッタボタンが押されたかどうかを監視し(St1)、シャッタボタンが押された場合、手ぶれセンサ9により手ぶれ量を検出する。本実施の形態では、手ぶれセンサ9として角速度センサを用いており、撮像者がシャッタボタンを押した際の撮像装置に発生する振動の角速度を検出する(St2)。次にCPU7は、ズーム倍率を決めるレンズ1の位置と角速度の積分値から、ぶれ量を画素数Pnに換算し(St3)、画素数Pnを電荷蓄積期間数4で除算することにより、電荷蓄積期間ごとに蓄積した電荷を垂直転送部22に読み出した後の電荷移動量(α1)を画素を単位として算出する(St4)。上記で、レンズ1の位置と角速度の積分値からぶれ量を画素数Pnに換算する方法は、レンズ1の位置と角速度の積分値を変数としたテーブルを用いても良いし、予め与えておいた計算式より算出しても良い。
例えば電荷蓄積期間数を4とした図9において、手ぶれ画素数Pn=16であるとき、垂直転送期間102a、102b、102cではそれぞれPn/4=4画素分だけ電荷を転送することになる。
次に手ぶれセンサ9の出力から、固体撮像素子2の撮像面上に結像される被写体像が上方向に移動したかどうかを判定する(St5)。被写体像が上方向に移動していれば、n=1とし、n番目の電荷蓄積期間である電荷蓄積期間Snにて蓄積した電荷を垂直転送部22に読み出した後、(n+1)番目の電荷蓄積期間である電荷蓄積期間Sn+1においてPD21が光電変換中(電荷蓄積中)に上方向(=逆方向)に4画素分転送する(St6)。
次に電荷蓄積期間Sn+1にて蓄積した電荷を垂直転送部22に読み出し、上方向に4画素分移動した電荷と加算する(St7)。n<3であれば(St8で“NO”であれば)、nに1を加算し、St6からSt8までの動作を最終電荷蓄積期間S4において蓄積した電荷を読み出すまで、すなわちn=3となるまで実行する(St8で“YES”)。n=3となれば次の垂直同期(VD)期間に垂直転送部22内の全電荷を水平転送部24へ転送する(St12)。
St9、St10、St11はSt5にて被写体が下方向に移動したと判断した場合の動作であって、この場合電荷蓄積期間ごとに垂直転送部22に読み出した電荷を4画素分転送する方向は下方向(=順方向)となる。そしてn=3となるまでSt9からSt11までの動作を実行すると、St12へ動作が移る。
撮像時に手ぶれをおこしたときの撮像画像、ならびに固体撮像素子2の撮像面上における被写体像の詳細を図11に示す。本例では撮像者が撮像装置のシャッタボタンを押す瞬間に上方向に手ぶれをおこした場合であり、電荷蓄積期間が4、手ぶれの画素換算数が16の場合を示している。P1は手ぶれが全くない場合の撮像画像である。P2は、図9におけるSS1、SS2のごとく電荷蓄積期間を分割せず、且つ手ぶれ補正を行なわない場合の撮像画像である。
P3、P4、P5およびP6は手ぶれによる被写体像の尾引きが発生しているP2の画像を4つの電荷蓄積期間に分割して取得したそれぞれの画像であり、それぞれ電荷蓄積期間S1、S2、S3、S4において電荷蓄積を行うとともに、電荷蓄積期間ごとに全画素を読み出すと仮定した場合の撮像画像を示している。電荷蓄積期間S1、S2、S3、S4は電荷蓄積時間が同一であるため、P3、P4、P5およびP6の撮像画像の輝度は、いずれもP2の撮像画像の輝度の1/4となる。
P2で発生している16画素分の被写体像のずれは、図11のごとくP3、P4、P5、P6で4画素に等配分できるとする。P3からP6の電荷蓄積時間内で、手ぶれの角速度が一定と仮定して良い近似になるためである。本発明はそれぞれの撮像画像間に存在する4画素の被写体像ぶれを逐次補正しつつ、P6を最終的な撮像画像とするものである。
電荷蓄積期間を4分割したときの撮像画像P3からP6、ならびに固体撮像素子2の撮像面における被写体像P7からP10について、便宜上手ぶれによる尾引き部分は描画していないが、実際はP4からP10の画像すべてにP3と同様の手ぶれによる被写体像ぶれ部分が存在する。電荷蓄積期間数が4であれば、総手ぶれ量の1/4の手ぶれが各電荷蓄積期間の画像ごとに発生し、例えば電荷蓄積期間数が8であれば各電荷蓄積期間の画像には総手ぶれ量の1/8の手ぶれが発生することになる。
P7、P8、P9およびP10はレンズを通して被写体を固体撮像素子2の撮像面上に投影したときの像を示しており、それぞれの撮像画像であるP3、P4、P5およびP6の画像とは、上下左右が反対の関係にある。図11の例では、本実施の形態に係る発明の手ぶれ補正を実施する際、固体撮像素子2の撮像面上の被写体像は上方向に移動する。d1、d2、d3、d4にて示す「*」印は被写体(人物の顔)上の同じ箇所における1画素を示しており、この画素をもとに垂直転送部22内における電荷転送の詳細を図12および図13を用いて説明する。
図12は、図9において電荷蓄積期間分割を行った期間の拡大図であり、それぞれの動作に対し、時系列に(A)から(K)の記号を割り当てる。これら(A)から(K)における垂直転送部22内の電荷転送の様子を、図13を用いて詳細に説明する。
図13は、図11における固体撮像素子2の撮像面上で被写体が上方向に移動した際の垂直転送部22内における電荷転送による手ぶれ補正方法を示しており、本発明の中心となる動作である。図2および図3と同様に、図13において21はPD、22は垂直転送部であり、本図では1画素につき4つ存在する垂直転送パルスの電極数を便宜上1つにして示している。26はトランスファーゲート部を表わしている。まず電荷蓄積期間S1において、注目画素(図11のd1)に対応するPD21で光電変換を行うとともに電荷を蓄積する(状態A)。
次にTG1パルスにより電荷蓄積期間S1で蓄積した電荷を垂直転送部22へ読み出す(状態B)。この電荷読み出しが終了した直後から電荷蓄積期間S2において注目画素(図11のd2)の電荷蓄積を開始し、この電荷蓄積中に前記状態Bで垂直転送部22に読み出した電荷を4画素分上方向に移動させる(状態C、D)。次にTG2パルスにより電荷蓄積期間S2で蓄積した電荷を読み出し、垂直転送部22内で加算する(状態E)。
状態Eの電荷読み出しが終了した直後から電荷蓄積期間S3において注目画素(図11のd3)の電荷蓄積を開始し、この電荷蓄積中に前記状態Eにおいて垂直転送部22内で加算した電荷を4画素分上方向に移動させる(状態F、G)。次にTG3パルスにより電荷蓄積期間S3で蓄積した電荷を読み出し、垂直転送部22内で加算する(状態H)。
次に状態Hの電荷読み出しが終了した直後から電荷蓄積期間S4において注目画素(図11のd4)の電荷蓄積を開始し、この電荷蓄積中に前記状態Hにおいて垂直転送部22内で加算した電荷を4画素分上方向に移動させる(状態I、J)。続いてTG4パルスにより電荷蓄積期間S4で蓄積した電荷を読み出し、垂直転送部22内で加算する(状態K)。その後全画素を水平転送部24へ転送する(図9、図12の100c)と同時に、水平転送部24内で出力アンプ部23へ向けて、信号電荷の転送を行う(図9、図12の101c)。状態Kに至るまでに被写体の画像ぶれが補正され、最終的には像ぶれの低減された高品質な画像を記録することが可能となる。
また、電荷蓄積期間ごとに垂直転送部内22で電荷を移動する際の移動量は、画素上に構成されている色フィルタの繰り返しの1周期に対応する画素数の整数倍でなければならない。その理由について図14を用いて説明する。図14は本実施の形態において使用するベイヤー方式色フィルタ配列を示しており、図の如くGが市松状に配置され、その他の部分にR/Bが線順次に配置されている。例えば図14の3列目に注目すると、その画素の並びは上から下に向かって{R、G、R、G、・・・、G}のようになっており、R画素、G画素ともに1画素おきに並んでいる。
そのため、電荷蓄積期間ごとに垂直転送部22内で電荷を移動する際の移動量が順方向または逆方向に奇数画素分である場合、例えば移動させたR画素にG画素を加算する、あるいは移動させたG画素にR画素を加算することになり、これによりR、G、Bの信号レベルのバランスが崩れることになる。そのため、電荷蓄積期間ごとに垂直転送部22内で電荷を移動する際には、移動する画素と加算する画素を同色にすべく、電荷の移動量を偶数画素分とする必要がある。図13では状態D、G,Jにおいて垂直転送部内で電荷を移動させる際に4画素分移動させており、同色画素同士を加算するようにしている。例えば、第1の電荷蓄積期間の手ぶれ換算画素数Pnが5画素である場合、電荷移動量は4画素または6画素のどちらかとすることが必要である。この具体的な手法としては、電荷移動量として、(Pn+1)/2 を超えない自然数に2を乗じたものとするのが一例である。この場合、Pn=5の時は電荷移動量は6となる。また、Pn=4.9の時は電荷移動量は4となる。
また、電荷蓄積期間ごとに垂直転送部22内で電荷を移動する際、順方向すなわち水平転送部24の方向に電荷を移動させる場合は、最下位ラインの垂直転送部22内に電荷が蓄積されずに水平転送部24内に排出される。しかし、垂直転送部22内で電荷を逆方向に移動する場合は、固体撮像素子2の構造上、最上位ラインより上部に水平転送部24がないため、図15のごとく電荷排出溝(ドレイン)30を設ける。これにより垂直転送部22内で電荷を上方向に移動する際にも、最上位ラインにて電荷が溢れずに電荷排出溝30内に排出することができる。
また、図15のように固体撮像素子2の上部に電荷排出溝30を設けるのではなく、撮像面上部の光電変換可能な領域を一部遮光することにより垂直転送部22内で電荷を上方向に移動する際に最上位ラインにて電荷が溢れないようにすることも可能である。この場合の模式図を図16に示す。斜線で示す部分が遮光領域40である。遮光領域40の大きさについては手ぶれ補正時に必要な電荷移動量にもよるが、(図15において電荷排出溝30に排出される電荷量)=(遮光領域で光電変換したと想定した場合の蓄積電荷量)を目安として、手ぶれ補正により補正したいぶれ量に比例して大きな領域を確保する必要がある。
本実施の形態では、レンズ1が光軸方向に駆動可能なズーム機構を用いているが、単焦点レンズでも同様の効果を得ることが出来る。また、垂直転送パルスについては4相の場合を説明したが、3相でも同様の動作が可能であり、5相、6相等でももちろん同様の動作が可能である。さらに図14に示したように本実施例ではベイヤー方式の色フィルタ配列の固体撮像素子2を用いているが、例えば図17に示すようなベイヤー方式の色フィルタを45度回転させたハニカム配列と称される色ファイタ配列を用いた固体撮像素子2を使用することも可能である。概ハニカム方式の撮像素子は略正八角形の光電変換部を有し、垂直転送部22は画素列に沿って蛇行する形状をしている(図示せず)。
なお、本実施の形態では電荷蓄積期間を分割する際等分に分割しているが、これに限らず例えば4分割する際には電荷蓄積時間を1:1:1:1ではなく、4:3:2:1等任意の電荷蓄積時間を割り当ててもよい。そして、それぞれの電荷蓄積期間において補正する手ぶれ量は電荷蓄積時間に応じて分配することになる。これは、手ぶれにより生じる撮像素子2の角速度が、全電荷蓄積期間内で概ね一定であることを仮定したためである。しかし、撮像素子2のハンドリング形状やシャッタボタンの位置等により、シャッタボタンの押し始め直後は大きな角速度が生じやすく、一定時間後は小さな角速度となる場合もある。そのような場合は、予め手ぶれの時間変化の統計データを取り、それに適合するように、各電荷蓄積期間ごとの補正量を決めることも可能である。
また、電荷蓄積期間の分割数を4としたが、さらに精度の高い手ぶれ補正を行ないたい場合には、分割数を増加させれば良いし、逆に簡素な構成の装置においては、分割数を2あるいは3としても良い。
以上説明したように第1の実施の形態によれば、アクチュエータ等の複雑な機構部品を必要とせず、固体撮像素子内部の電荷移動のみで手ぶれを低減、補正する撮像装置を提供できる。また、電荷蓄積期間の分割を行なうことでぶれを補正するにもかかわらず、余分なフレームメモリ等も不要であり、携帯機器用のカメラのように構成上の制約がある場合にも良好な手ぶれ補正が可能である。
実施の形態2.
図18は本発明の実施の形態2における手ぶれ補正動作のフローチャートを示している。実施の形態1における図10と図18で同じ処理に関しては共通の記号を用いており、その他の図面は実施の形態1と共通である。本実施の形態と実施の形態1とは電荷蓄積期間数の決定方法が異なり、実施の形態1では電荷蓄積期間数をあらかじめ選定した固定値を用いたが、本実施の形態では電荷蓄積期間数をAE(自動露出)処理による電荷蓄積時間をもとに決定する。
図18において、シャッタボタンが押されたと判断した場合(St1で“YES”の場合)は、AE処理により電荷蓄積時間を算出する(St20)。その後、算出した電荷蓄積時間に応じて電荷蓄積期間の分割数、すなわち電荷蓄積期間数m(s)が決定される(St21)。この電荷蓄積期間数m(s)については、AE処理により算出した電荷蓄積時間が短い場合は手ぶれをおこしにくいため少なく、電荷蓄積時間が長い場合は手ぶれをおこし易いため多くなるように設定する。最短の電荷蓄積期間数はm(s)=1とし、最長の電荷蓄積期間数をm(s)>1となる任意の数、例えばm(s)=10と設定し、最短時と最長時の間の電荷蓄積時間についてはその時間に応じて、m(s)の値を 1<m(s)<10 の範囲で割り当てる。St2以降の処理は、実施の形態1の図10におけるSt2以降と同じである。
第2の実施の形態では、電荷蓄積期間を分割する際の分割数をAE制御による電荷蓄積時間をもとに決定するため、電荷蓄積時間が長い場合には分割数を増加する制御が可能であり、高精度な手ぶれ補正装置を備えた撮像装置を提供できる。
実施の形態3.
図19は、本発明の実施の形態3における手ぶれ補正動作のフローチャートを示している。実施の形態1における図10と同じ処理に関しては、図19で共通の記号を用いている。本実施の形態3と実施の形態1および2とは、電荷蓄積期間数の決定方法が異なる。本実施の形態3では、電荷蓄積期間数を手ぶれセンサ9の出力値をもとに決定している。
図19において、シャッタボタンが押された場合、手ぶれセンサ9による角速度を検出する(St2)。次に、ズーム倍率を考慮して角速度の積分値を画素数(Pn)に換算(St3)後、このPn値に応じて電荷蓄積期間数m(d)を決定し(St30)、ぶれの換算画素数Pnを電荷蓄積期間数m(d)で除算することにより、各電荷蓄積期間ごとに蓄積した電荷を垂直転送部に読み出した後の電荷移動量(α3)を画素単位で算出する(St31)。St5以降の処理は実施の形態1の図10におけるSt5以降と同じである。
第3の実施の形態においては、実際の手ぶれ量に応じて電荷蓄積期間数を決定することにより、手ぶれ量が大きい場合は分割数を増加する制御が可能であり、高精度な手ぶれ補正装置を備えた撮像装置を提供できる。
実施の形態4.
図20は、本発明の実施の形態4におけるフローチャートを示している。実施の形態1における図10と同じ処理に関しては、図20において共通の記号を用いている。本実施の形態4と実施の形態1から3とは、電荷蓄積期間数の決定方法が異なり、本実施の形態では電荷蓄積期間数をズーム機構を備えたレンズ1の位置によって決定している。一般に、広角よりも望遠で撮像するときに、同じ手ぶれ量でも画像のぶれは大きくなる。そのため望遠撮像時には広角撮像時よりも電荷蓄積期間数を多く設定するようにする。
本実施例で用いるレンズは焦点距離が可変であるズームレンズである。図1におけるCPU7からの制御信号をもとに、レンズ駆動部12によってレンズ1を光軸上で移動させることにより焦点距離が変更される。すなわち光学系の焦点距離はCPU7によって管理されており、焦点距離に応じて電荷蓄積期間数を決定する。
図20において、レンズ1の位置をCPUにて算出(St0)後、このレンズ1の位置に応じて電荷蓄積期間数m(f)を決定(St41)する。以降の処理については実施の形態1の図10におけるSt1以降と同一の処理を行う。
第4の実施の形態において、光学系の焦点距離、あるいはレンズ1の位置に応じて電荷蓄積期間数を決定することにより、手ぶれ量が大きくなる可能性が高い場合は分割数を増加する制御が可能であり、高精度な手ぶれ補正装置を備えた撮像装置を提供できる。
実施の形態5.
本実施の形態5は、実施の形態1から実施の形態4に共通である図1のブロック図に示した手ぶれを検出する手段が異なる。図21は、本発明の実施の形態4におけるブロック図を示している。図21では、図1における手ぶれセンサ9と第2のA/D10の代わりに、CPU7内に動きベクトル演算部50を設けている。画像処理により手ぶれの方向ならびに手ぶれ量を予測するとともに、この予測値をもとに手ぶれ補正を実施する。例えば、図9における電荷蓄積期間SS1とSS2で得られた2枚の画像から、動きベクトル算出部50は動きベクトルを算出し、この動きベクトルから手ぶれ量をその方向と同時に算出する。手ぶれ検出手段以外の処理に関しては実施の形態1から実施の形態4と共通である。
第5の実施の形態において、手ぶれ検出手段として角速度センサ等の慣性センサではなく、フレーム間の動きベクトルにより検出するようにしたので、慣性センサやADコンバータ等の部品およびセンサの出荷時調整が不要となり、小型で低コストな撮像装置を提供できる。
本発明の実施の形態1から4に係わる撮像装置のブロック図である。 本発明に係る固体撮像素子の構成を示す図である。 本発明に係る固体撮像素子の構成を示す拡大図である。 垂直転送部内で順方向に電荷を転送する場合の垂直転送パルスのタイミングチャートである。 垂直転送部内で順方向に電荷を転送する場合の固体撮像素子の電位分布を示す図である。 垂直転送部内で逆方向に電荷を転送する場合の垂直転送パルスのタイミングチャートである。 垂直転送部内で逆方向に電荷を転送する場合の固体撮像素子の電位分布を示す図である。 本発明に係る手ぶれ角度と撮像画像の関係を示す図である。 本発明に係るフレーム周期のタイミングチャートである。 本発明の実施の形態1に係るフローチャートである。 本発明に係る撮像画像と固体撮像素子の撮像面の被写体像の変位を示す図である。 本発明に係るフレーム周期のタイミングチャートの拡大図である。 本発明に係る垂直転送部内の電荷転送ならびに電荷加算方法を示す図である。 本発明に係る色フィルタ配列を示す図である。 本発明に係る電荷排出溝を示す図である。 本発明に係る遮光領域を示す図である。 本発明に係るハニカム配列の色フィルタ配列を示す図である。 本発明の実施の形態2に係るフローチャートである。 本発明の実施の形態3に係るフローチャートである。 本発明の実施の形態4に係るフローチャートである。 本発明の実施の形態5に係るブロック図である。
符号の説明
1 レンズ
2 固体撮像素子
3 アナログ信号処理部
4 第1のA/D変換部
5 信号処理部
6 表示手段
7 CPU
8 タイミングジェネレータ
9 手ぶれセンサ
10 第2のA/D変換部
11 積算部
12 レンズ駆動部
21 光電変換素子(PD)
22 垂直転送部
23 出力アンプ
24 水平転送部
25 画素
26 トランスファーゲート部
30 電荷排出溝
40 遮光領域
50 動きベクトル演算部

Claims (11)

  1. 複数の光電変換素子、前記光電変換素子に蓄積した電荷を読み出すトランスファーゲート部、前記トランスファーゲート部により読み出された前記電荷を蓄積する垂直転送部、前記光電変換素子ごとに前記垂直転送部内に設けられた少なくとも3つの電極、および前記垂直転送部より転送された信号電荷を水平方向に転送する水平転送部とを備えた固体撮像素子と、
    前期固体撮像素子上にレンズを通して入射される被写体像を結像する光学系と、
    前記光電変換素子における電荷蓄積期間を分割することにより複数の電荷蓄積時間を設ける電荷蓄積期間制御手段と、
    所定時間内の手ぶれ量を検出する手ぶれ検出手段と、
    上記検出された手ぶれ量に基づいて分割された前期電荷蓄積期間内での手ぶれ量の換算画素数を算出する換算画素数算出手段と、
    前記垂直転送部の前記電極に電圧を印加し、前記垂直転送部内で所定の画素数だけ電荷を移動させる垂直転送部内電荷移動手段と
    を具備したことを特徴とする撮像装置。
  2. 前記分割したひとつの電荷蓄積期間に蓄積された電荷を前記垂直転送部に読み出し後、前記算出手段により算出された前記電荷蓄積期間内での前記手ぶれ量の換算画素数だけ前記電荷を移動し、
    前記分割した次の電荷蓄積期間に蓄積された電荷を読み出し、前記読み出した電荷と前記移動した電荷とを垂直転送部で加算する
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記手ぶれ検出手段は、角速度センサであることを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 前記手ぶれ検出手段は、映像信号の所定の画素についてフレーム間の動きベクトルを演算する動きベクトル演算手段を有し、前記演算手段の演算結果をもとに手ぶれ方向ならびに手ぶれ量を予測する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  5. 前記電荷蓄積期間制御手段における電荷蓄積時間の分割数を、電荷蓄積時間の長さに応じて変化させる
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の撮像装置。
  6. 前記電荷蓄積期間制御手段における電荷蓄積時間の分割数を、前記手ぶれ検出手段によって検出された手ぶれ量に応じて変化させる
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の撮像装置。
  7. 前期光学系は、光軸方向に焦点距離が調整可能なレンズを具備し、
    前記電荷蓄積期間制御手段は前記焦点距離に応じて電荷蓄積期間の分割数を変化させる
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の撮像装置。
  8. 前期光学系は、光軸方向に焦点距離が調整可能なレンズを具備し、
    上記算出手段は、検出された手ぶれ量と前期焦点距離に基づいて分割された前期電荷蓄積期間内での手ぶれ量の換算画素数を算出する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の撮像装置。
  9. 手ぶれにより撮像画像ぶれが生じ易い方向と、前記垂直転送部において前記電荷を転送する方向とが平行となるように固体撮像素子を配置した
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の撮像装置。
  10. 前記垂直転送部に、前記水平転送部と反対方向に移動した電荷を排出するための電荷排出溝を設けた
    ことを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の撮像装置。
  11. 前記垂直転送部の前記水平転送部と異なる端部付近に位置する前記光電変換素子を遮光するための遮光部を設けた
    ことを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の撮像装置。

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