JP2006271153A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 フェールセーフリレーの故障を確実に検出でき、かつ電動機に接続される3相ラインの電流をバランスさせることができる電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】 電動機駆動手段13が目標電流に応じて電動機(3相ブラシレスモータ)3へ電力を供給して電動機3をベクトル制御する。電動機駆動手段13から電動機3へ電力を供給する3相ラインのうち、U相ラインに電流センサ14aとフェールセーフリレー35aを直列にして接続し、W相ラインに電流センサ14bとフェールセーフリレー35bを直列にして接続する。また、電流センサおよびフェールセーフリレーのないV相ラインには電流センサと同じインピーダンス値を持つインピーダンス素子(例えば、抵抗)を挿入する。これによって、フェールセーフリレー35a,35bの故障を確実に検出することができると共に、3相電流のバランスを良好に保つことができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、自動車の操舵装置に電動機の動力を付与する電動パワーステアリング装置に関し、特に、3相交流のブラシレスモータを用いて操舵力の制御を行う電動パワーステアリング装置に関する。
電動パワーステアリング装置は、たとえば電動機で操舵トルクに応じた補助トルクを発生させ、この補助トルクをステアリング系に伝達して操舵トルクの軽減化を図っている。つまり、操舵トルクの大きさに応じた補助トルクを制御装置の制御によって発生させ、この補助トルクをステアリング系に伝達してステアリングホイールの操舵力を軽減している。このように、電動機の制御によって電動パワーステアリング装置を実現している技術は種々報告されている(例えば、特許文献1参照)。
また、3相ブラシレスモータを用いて補助トルクを発生させ、操舵トルクをアシストする技術も知られている。この技術によれば、3相ブラシレスモータの3相電流をd軸(界磁電流),q軸(トルク軸電流)の2軸の電流に変換し、この2軸によってフィードバックしている。そして、フィードバックされたd軸電流とq軸電流は個別に指令電流と比較制御され、それぞれd軸PI制御とq軸PI制御が行われて、dq逆変換(2軸3相変換)された後に3相PWM信号に変換されて3相ブラシレスモータをデューティ制御している。このようなdq変換手法を用いることによって、2軸のベクトル制御により3相ブラシレスモータをベクトル制御することができるので、制御系が極めて簡素化される。また、3相電流のベクトル和はゼロであるので、3相のうち任意の2相に電流センサを挿入すれば全ての相の電流を検出することができるため、2相の電流を検出して3相ブラシレスモータの電流を制御している(例えば、特許文献2参照)。
なお、電動機電流検出手段(電流検出器)を3相ラインの全ての相に取り付けて3相交流モータのベクトル制御を行う電動パワーステアリングの技術も開示されている(例えば、特許文献3参照)。この技術によれば、3個の電流検出器で3相の電流を検出すれば、装置製造時における検出電流値のゼロ点の微調整や経年変化に対する検出電流値の微調整が不要になる。さらに、目標電流値がゼロのときに各相の電圧が基準電圧から変化することを防止することができる。
特開2000−279000号公報(段落番号0010〜0023、図1〜図5参照) 特開2004−40883号公報(段落番号0027〜0038、図2参照) 特開平8−119124号公報(段落番号0025〜0030、図3〜図5参照)
しかしながら、前記の特許文献2の技術では3相ラインのうちの任意の2相ラインに電流センサを挿入しているが、一般的に、電動パワーステアリング装置を異常停止するときに3相ブラシレスモータへの通電を遮断するためのフェールセーフリレーも3相ラインのうち任意の2相または3相に挿入されている。つまり、電流センサが挿入されている相とフェールセーフリレーが挿入されている相が異なることもある。例えば、電流センサがu相とw相に挿入されていて、フェールセーフリレーがu相とv相に挿入されていていることもある(図4参照)。このような場合には、u相ラインは電流センサによってフェールセーフリレーの通電/遮断状態を検出することができるが、v相ラインは電流センサがないのでフェールセーフリレーの通電/遮断状態を検出することはできない。
そのため、v相ラインのフェールセーフリレーがOFF状態のままになるようなOFF故障や、フェールセーフリレーの接点抵抗が高くなるようなON故障が生じた場合は、v相ラインに電流センサがないためにv相ラインの電流異常を検出することが難しい。したがって、v相ラインにあるフェールセーフリレーのOFF故障やON故障を検出することが難しい。また、3相ブラシレスモータの場合は3相ラインが1本断線しても2相で回転を継続することができる。つまり、v相ラインのフェールセーフリレーがOFF故障したりON故障したりしても3相ブラシレスモータは回転を継続することが可能であるため、3相ブラシレスモータの回転状態からv相ラインの断線を検知することは困難であった。
また、電流センサがシャント抵抗で構成される場合には、シャント抵抗の挿入されているライン(例えば、u相ラインとw相ライン)とシャント抵抗の挿入されていないライン(例えば、v相ライン)でインピーダンスが異なるため、3相ブラシレスモータへ供給される電流がアンバランスになりやすい。3相ブラシレスモータの各相にアンバランスな電流が流れると、3相ブラシレスモータを円滑に回転制御させることができなくなり、その結果、操舵フィーリングを悪化させるおそれがある。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、フェールセーフリレーのOFF故障やON故障を確実に検出することができる電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。さらに、電動機に接続される3相全てのラインのインピーダンスをバランスさせることができる電動パワーステアリング装置を提供することも目的とされる。
本発明の電動パワーステアリング装置は、前記の目的を達成するために創案されたものであり、ブリッジ回路を構成する複数のスイッチング素子のスイッチング動作によってステアリング系に操舵力を付与するブラシレスモータを駆動する電動機駆動手段を備え、前記電動機駆動手段が操舵入力の大きさに対応した目標電流に基づいて前記ブラシレスモータを駆動する電動パワーステアリング装置であって、
前記電動機駆動手段と前記ブラシレスモータとを接続する複数のラインのうち、任意の1本のラインを除く他の複数のラインに電流検出手段と自己のラインを開閉する開閉手段との双方が直列に挿入されている構成を採っている。
このような構成によれば、例えば、3相ブラシレスモータを駆動する場合は、電動機駆動手段とブラシレスモータとを接続するU相、V相、W相の3相ラインのうち、例えばV相ラインを除くU相ラインとW相ラインに電流検出手段(電流センサ)と開閉手段(フェールセーフリレー)とが直列に挿入されている。これによって、開閉手段(フェールセーフリレー)のON/OFF故障は、対応する電流検出手段(電流センサ)によって確実に検出することができる。また、電流検出手段(電流センサ)とインピーダンス値がほぼ等しいインピーダンス素子が任意の1本のラインに挿入されている構成によれば、電流検出手段(電流センサ)が挿入されていないV相ラインには、その電流検出手段(電流センサ)とインピーダンス値がほぼ等しいインピーダンス素子(例えば、抵抗)が挿入されているので、3相ブラシレスモータに供給される3相電流のバランスを良好に保つことができる。
また、前記発明の構成であって、電流検出手段(電流センサ)とインピーダンス値がほぼ等しいインピーダンス素子が任意の1本のラインに挿入されている構成によれば、3相ブラシレスモータへ供給される3相電流のバランスを良好に保つことができるので、3相ブラシレスモータの各電機子へ供給される電力が均一となるため、3相ブラシレスモータを滑らかに回転駆動させることが可能となる。
本発明の電動パワーステアリング装置によれば、電流検出手段(電流センサ)や開閉手段(フェールセーフリレー)の故障を確実に検出することができるのでメンテナンス性の優れた電動パワーステアリング装置を提供することができる。また、任意の1本のラインに電流検出手段とインピーダンス値がほぼ等しいインピーダンス素子を挿入する構成によれば、3相ブラシレスモータへ供給する3相電流のバランスを良好に保つことができるので、3相ブラシレスモータを滑らかに回転駆動させることが可能となる。さらに、3相ラインのうち、電流検出手段(電流センサ)と開閉手段(フェールセーフリレー)が直列に挿入された2つのラインに電流を通電すれば、直ちに、該当する電流検出手段(電流センサ)や開閉手段(フェールセーフリレー)の正常/異常判定を行うことができるので、効率的かつ短時間に故障検出を行うことができる。
《発明の概要》
本発明は、3相ブラシレスモータによってステアリング系にモータパワーを付与する電動パワーステアリング装置であって、3相ブラシレスモータに電力を供給する3相ラインのうち2相(例えば、U相とW相)のラインに電流センサを配置し、その電流センサのある相(U相とW相)のラインにのみ、故障時にラインを遮断するフェールセーフリレーを挿入する。そして、電流センサおよびフェールセーフリレーのない相(例えば、V相)のラインには電流センサとほぼ同じインピーダンス値を持つインピーダンス素子(例えば、抵抗)を挿入する。これによって、フェールセーフリレーのOFF故障やON故障を確実に検出することができると共に、3相電流のバランスを良好に保つことができる。
なお、本発明の電動パワーステアリング装置では、従来の電動パワーステアリング装置と区別するために、従来の電動パワーステアリング装置で表現していたd軸、q軸を、本発明の電動パワーステアリング装置ではD軸、Q軸と大文字で表現して弁別することにする。また、本発明の電動パワーステアリング装置ではその他のアルファベット符号も大文字で表現することにする。ただし、数字の添え字はアルファベット符号の小文字を使用する。
《発明の実施形態》
以下、本発明にかかる電動パワーステアリング装置の一実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に適用される電動パワーステアリング装置の構成図である。まず、図1に示す電動パワーステアリング装置1の全体構成について説明する。図1において、ステアリングホイール3に一体的に設けられたステアリング軸4は、自在継ぎ手5a、5bを有する連結軸5を介して、ステアリング・ギアボックス6内にあるラック&ピニオン機構7のピニオン7aと連結され、手動操舵力発生手段2を構成している。さらに、ピニオン7aにかみ合うラック歯7bと、これらのかみ合いにより往復運動するラック軸9は、その両端にタイロッド10、10を介して転動輪としての左右前輪W、Wに連結されて、操舵時にはラック&ピニオン式のステアリング系を介して前輪W、Wを転動させて車両の方向が変えられるように構成されている。この手動操舵力発生手段2による操舵力を軽減するために補助操舵力を供給する電動機8を設け、操舵トルクTに応じた補助トルクを制御装置12の制御によって発生させ、この補助トルクをラック軸9に伝達してステアリングホイール3の操舵力を軽減するように構成されている。
すなわち、本実施形態の電動パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール3から前輪W、Wに至るステアリング系Sが備えられ、手動操舵力発生手段2によって操舵力をアシストする。そのため、電動パワーステアリング装置1は、制御装置12からの電動機制御信号VOに基づいて電動機駆動手段13で電動機電圧VMを発生し、この電動機電圧VMによって電動機8を駆動して補助トルク(補助操舵力)を発生させ、手動操舵力発生手段2による手動操舵力をアシストする。なお、本実施形態では、電動機8として3相ブラシレスモータを用い、電動機8の駆動制御としてD軸(界磁電流軸)とQ軸(トルク軸)を制御するDQ制御を行っている。
手動操舵力発生手段2は、ステアリングホイール3に一体的に設けられたステアリング軸4に連結軸5を介してステアリング・ギアボックス6内に設けたラック&ピニオン機構7のピニオン7aが連結される。なお、連結軸5は、その両端に自在継ぎ手5a、5bを備えている。ラック&ピニオン機構7は、ピニオン7aに噛み合うラック歯7bがラック軸9に形成され、ピニオン7aとラック歯7bの噛み合いによりピニオン7aの回転運動をラック軸9の横方向(車両幅方向)の往復運動にしている。さらに、ラック軸9には、その両端にタイロッド10、10を介して、転動輪としての左右の前輪W、Wが連結されている。
また、電動パワーステアリング装置1は、補助操舵力(補助トルク)を発生させるために、電動機8がラック軸9と同軸上に配設されている。そして、電動パワーステアリング装置1は、電動機8の回転をラック軸9と同軸に設けられたボールねじ機構11を介して推力に変換し、この推力をラック軸9(ボールねじ軸11a)に作用させている。
制御装置12には、車速センサVS、図示しない操舵トルクセンサ、電動機電流検出手段14の各検出信号V、T、IMO、および電動機電圧検出手段15の出力信号VMOが入力される。そして、制御装置12は、これらの検出信号V、T、IMO、VMOに基づいて電動機8にかける電動機電流IMの大きさおよび方向を決定し、電動機駆動手段13に電動機制御信号VOを出力している。さらに、制御装置12は、操舵トルク信号Tと電動機電流信号IMOに基づいて、電動パワーステアリング装置1でのアシストを判定して電動機8の駆動を制御している。なお、制御装置12は、各種演算や処理等を行うCPU、入力信号変換手段、信号発生手段、および記憶手段などで構成されている。ちなみに、制御装置12はCPUを備え、そのCPUは電動パワーステアリング装置1での主な制御を行う。
車速センサVSは、車速を単位時間当たりのパルス数として検出し、検出したパルス数に対応したアナログ電気信号を車速信号Vとして制御装置12に送信する。なお、車速センサVSは、電動パワーステアリング装置1の専用センサであってもよいし、他のシステムの車速センサを利用してもよい。
操舵トルクセンサはステアリング・ギアボックス6内に配設され、ドライバによる手動の操舵トルクの大きさおよび方向を検出する。そして、操舵トルクセンサは、検出した操舵トルクに対応したアナログ電気信号を操舵トルク信号Tとして制御装置12に送信する。なお、操舵トルク信号Tは、大きさを示す操舵トルクとトルクの向きを示すトルク方向の情報を含む。トルク方向は操舵トルクのプラス値/マイナス値で表され、プラス値は操舵トルク方向が右方向であり、マイナス値は操舵トルク方向が左方向である。
電動機電流検出手段14は、例えば、電動機8の各巻線ごとに設けられたカレントトランスフォーマ(CT)で形成され、電動機8に実際に流れる電動機電流IMの大きさおよび方向を検出する。そして、電動機電流検出手段14は、電動機電流IMに対応した電動機電流信号IMOを制御装置12にフィードバック(負帰還)する。
電動機駆動手段13は、電動機制御信号VOに基づいて電動機電圧VMを電動機8に印加して電動機8を駆動する。電動機駆動手段13は、例えば、PWM(Pulse Width Modulation)信号のデューティに応じて電動機駆動手段13内のプリドライブ回路およびFETブリッジを介して電動機8の各巻線に例えば正弦波電流を通電してベクトル制御を行う。
次に、図1の制御装置12について詳細に説明する。図2は、図1に示す電動パワーステアリング装置における制御装置とその周辺の構成を示すブロック図である。制御装置12は、相電流検出手段21、3相2軸変換手段22、レゾルバ23、角度算出手段24、電動機速度算出手段25、界磁電流手段26、Q軸PI制御手段27、D軸PI制御手段28、2軸3相変換手段29、PWM変換手段30、および非干渉制御手段31を備えた構成となっている。また、周辺機器として、電動機8、電動機駆動手段13、および電流センサ14a、14bを有する電動機電流検出手段14を備えている。なお、制御装置12はCPUからの指令信号によって動作を行うが、この図ではCPUは図示されていない。
このような制御装置12は、2相回転磁束座標系(以下、DQ座標系という)で表わされるベクトル制御によって指令トルクに応じた電動機8のベクトル制御を行っている。すなわち、ステアリング系Sのハンドルに加わる操舵トルクTを操舵トルクセンサにより検出し、この検出した操舵トルクTに応じたアシストトルクが得られるように、電動機8をベクトル制御することにより操舵のアシストを行っている。
まず、図示しないCPU内において、操舵トルクセンサが検出して出力した操舵トルクT、操舵角速度、および車速センサVSが検出して出力した車速信号Vなどから指令トルクが求められ、さらに、この指令トルクはトルク電流変換によってQ軸電流指令値に変換され、制御装置12のQ軸PI制御手段27へ入力される。また、CPUからの指令信号と電動機速度算出手段25からの速度信号が界磁電流手段26へ入力され、D軸電流指令値に変換されてD軸PI制御手段28へ入力される。
また、電動機8の各相電流(例えば、U相電流IU、W相電流IW)が電動機電流検出手段14の電流センサ(CT)14a、14bで検出され、相電流検出手段21によって所定の周期でサンプリングされる。そして、相電流検出手段21から出力された各相電流(IU、IW)は3相2軸変換手段22へ入力される。一方、レゾルバ23が検出した電動機8の回転位置は角度算出手段24によって角度信号に変換され、その角度信号が3相2軸変換手段22へ入力される。そして、3相2軸変換手段22は、入力された角度信号に基づいて各相電流(IU、IW)をDQ変換してD軸電流(ID)とQ軸電流(IQ)を出力する。
次に、Q軸PI制御手段27は、CPUから入力されたQ軸電流指令値とフィードバック系によって入力されたQ軸電流(IQ)とに基づいて、P(Proportional:比例)制御処理およびI(Integral:積分)制御処理を実行し、その結果としてQ軸に対しての指令電圧VQを生成して、この指令電圧VQを2軸3相変換手段29へ入力する。また、D軸PI制御手段28は、界磁電流手段26から入力されたD軸電流指令値とフィードバック系によって入力されたD軸電流(ID)とに基づいて、P(比例)制御処理およびI(積分)制御処理を実行し、その結果としてD軸に対しての指令電圧VDを生成して、この指令電圧VDを2軸3相変換手段29へ入力する。
すると、2軸3相変換手段29は、これらの指令電圧VQ、VDに対してDQ逆変換を行って電動機8のU、V、Wの各相に対するそれぞれの指令電圧VU、VV、VWに変換する。そして、これらの指令電圧VU、VV、VWはPWM変換手段30でPWMデュ−ティ信号となり、このPWMデューティ信号が電動機駆動手段13内の図示しないプリドリブ回路およびFETブリッジ回路を制御する。これによって、ブラシレスモータなどの電動機8の各相巻線にはPWM制御された正弦波電流が通電され、電動機8に対して所定のベクトル制御を行う。
なお、非干渉制御手段31は、Q軸PI制御手段27とD軸PI制御手段28のように複数の制御入力と複数の制御量との間に相互干渉がある場合に、1つの制御入力の影響が1つの制御量だけに及ぶように相互干渉を絶つ働きをする。図2の例では、非干渉制御手段31は、電動機角速度と電動機電流のフィードバックループを小さくする(つまり、フィードバックループの応答速度を早くする)ために用いられている。
図3は、図2に示す電動パワーステアリング装置における電動機駆動手段13と電動機電流検出手段14の周辺を示す回路図である。図3では、電動機8として3相ブラシレスモータを駆動する駆動回路の例を示している。電動機駆動手段13は、6個のFET1〜6によって3相ブリッジ回路が構成されていて、図2のPWM変換手段30からのPWM信号によって各FET1〜6を交互にスイッチングすることにより電動機8へ3相の交流電流を供給することができる。このような3相ブリッジ回路のPWM制御によって3相交流を生成することは周知の技術であるのでその説明は省略する。
電動機電流検出手段14は、3相ラインのうちU相とW相にそれぞれ電流センサ14a,14bが挿入された構成となっている。つまり、U,V,Wの3相でブラシレスレスモータ(電動機8)を駆動する場合、3相電流IU,IV,IWのベクトル和はゼロ(すなわち、IU+IV+IW=0)の関係があるので、3相ラインのうちU相とW相に電流センサ14a,14bを挿入すれば、U相、V相、W相の各相から電動機8へ供給される電流を検出することができる。
また、電流センサ14aが配置されているU相にはフェールセーフリレー35aが直列に挿入されて電動機8に接続され、電流センサ14bが配置されているW相にはフェールセーフリレー35bが直列に挿入されて電動機8に接続されている。これらのフェールセーフリレー35a、35bは、電動パワーステアリング装置の異常停止のときや通常停止を行うときに電動機8への通電を遮断するためのリレーである。
さらに、電流センサが配置されていないV相には抵抗などのインピーダンス素子36が挿入されて電動機8に接続されている。通常、電流センサ14a、14bはCT、シャント抵抗、またはホール素子などによって構成され、またフェールセーフリレーが配置されるため、各相のラインインピーダンスを揃えて3相電流をバランスさせるために、U相の電流センサ14aおよびW相の電流センサ14bとインピーダンスがほぼ等しいインピーダンス素子36を電流センサが配置されていないV相に挿入する。これによって、電動機8へ供給される3相電流のバランスを良好に保つことができる。
また、外部回路として、電動機8の駆動電源となるバッテリ19から入力インピーダンス37および入力リレー38を介して電動機駆動手段13の各FETに電力が供給されるように配線されている。なお、図3の入力インピーダンス37は、バッテリ19から電動機駆動手段13までの各要素のインピーダンスを等価的に表わしたものである。また、入力リレー38は電動パワーステアリング装置を起動/停止するためのリレーである。
図3のような構成により、バッテリ19から供給された電力は3相のFETブリッジからなる電動機駆動手段13でPWM制御され、IU,IV,IWの3相電流によって電動機8をベクトル制御することができる。すなわち、U相の電流IUとW相の電流IWを電流センサ14a,14bで検出し、前記のように3相2軸変換(DQ変換)してD軸電圧、Q軸電圧を生成する。さらに、D軸電圧およびQ軸電圧に基づいてPWM制御された3相電流が電動機8に供給されて電動機8をベクトル制御することができる。
ここで、フェールセーフリレー35a、35bが挿入されている相(つまり、U相およびW相)にそれぞれ電流センサ14a,14bが配置されているので、フェールセーフリレー35a、35bの通電/遮断状態を確実に検出することができる。つまり、フェールセーフリレー35a、35bが、OFF状態のままになるようなOFF故障や接点抵抗が高くなるようなON故障を生じた場合には、それぞれ対応する電流センサ14a,14bが正常時とは異なる電流を検出するので、確実にフェールセーフリレー35a、35bの故障を検出することができる。
これによって、いずれかのフェールセーフリレー35a、35bがOFF故障やON故障を起こした状態で電動機8(つまり、3相ブラシレスモータ)が2相運転で回転しているときでも、直ちに異常状態を検知することができる。また、電流センサ14a,14bまたはフェールセーフリレーの配置されていない相(つまり、V相)には電流センサ14a,14bまたはフェールセーフリレーとほぼ等しいインピーダンス素子36が挿入されているので、3相電流のバランスによって各相の電機子に均一な電力が供給されるため、電動機8は滑らかに回転駆動することができる。
また、U相のラインに電流センサ14aとフェールセーフリレー35aの組が挿入され、W相のラインに電流センサ14bとフェールセーフリレー35bの組が挿入されているので、電動機駆動手段13のFET1とFET6とをONして図の破線のようにU相とW相のラインに通電すれば、一度の通電によって電流センサ14a,14bの故障チェックとフェールセーフリレー35a、35bの故障チェックを行うことができる。これによって、効率的かつ短時間に電流センサおよびフェールセーフリレーの故障チェックを行うことができるので、メンテナンス性に優れた電動パワーステアリング装置を実現することができる。
すなわち、本発明の電動パワーステアリング装置によれば、3相ラインのうち2つのラインにのみそれぞれ電流センサとフェールセーフリレーを直列に配置しているので、フェールセーフリレーの故障を確実に検出することができる。さらに、電流センサまたはフェールセーフリレーのないラインにも電流センサまたはフェールセーフリレーと同じインピーダンス値を持つインピーダンス素子が挿入されているので、3相ブラシレスモータに供給する3相電流のバランスを保つことができ、3相ブラシレスモータの回転駆動をスムーズに行うことができる。
前記実施形態は、中性線Nを設けていない3相電動機について説明したが、これに限られず、5相電動機等の多相電動機にも適用可能である。なお、本発明は、ステアリング系Sにおけるステアリングホイールと前輪(転動輪)とが機械的に切り離されたステアバイワイヤ(Steer_By_Wire)にも適用可能である。
本発明の実施形態に適用される電動パワーステアリング装置の構成図である。 図1に示す電動パワーステアリング装置における制御装置とその周辺の構成を示すブロック図である。 図2に示す電動パワーステアリング装置における電動機駆動手段と電動機電流検出手段の周辺を示す回路図である。 他の電動パワーステアリング装置における制御装置とその周辺の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1…電動パワーステアリング装置
2…手動操舵力発生手段
3…ステアリングホイール
4…ステアリング軸
5…連結軸
5a、5b…自在継ぎ手
6…ステアリング・ギアボックス
7…ラック&ピニオン機構
7a…ピニオン
8…電動機
9…ラック軸
10…タイロッド
11…ボールねじ機構
12…制御装置
13…電動機駆動手段
14…電動機電流検出手段
14a,14b,114a,114b…電流センサ(電流検出手段)
15…電動機電圧検出手段
19,141…バッテリ
21…相電流検出手段
22…3相2軸変換手段
23…レゾルバ
24…角度算出手段
25…電動機速度算出手段
26…界磁電流手段
27…Q軸PI制御手段
28…D軸PI制御手段
29…2軸3相変換手段
30…PWM変換手段
31…非干渉制御手段
35a,35b,140a,140b…フェールセーフリレー(開閉手段)
36…インピーダンス素子
37,142…入力インピーダンス
38,143…入力リレー
113…駆動回路
S…ステアリング系
VS…車速センサ
W…前輪

Claims (4)

  1. ブリッジ回路を構成する複数のスイッチング素子のスイッチング動作によってステアリング系に操舵力を付与するブラシレスモータを駆動する電動機駆動手段を備え、前記電動機駆動手段が操舵入力の大きさに対応した目標電流に基づいて前記ブラシレスモータを駆動する電動パワーステアリング装置であって、
    前記電動機駆動手段と前記ブラシレスモータとを接続する複数のラインのうち、任意の1本のラインを除く他の複数のラインに電流検出手段と自己のラインを開閉する開閉手段との双方が直列に挿入されていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記任意の1本のラインには、前記電流検出手段とインピーダンス値がほぼ等しいインピーダンス素子が挿入されていることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記複数のラインは3相ラインであることを特徴とする請求項1乃至請求項2のいずれかに記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記3相ラインのうち、前記電流検出手段と前記開閉手段とが直列に挿入された2つのラインに所定の電流を通電して、当該電流検出手段および当該開閉手段の正常/異常判定を行うことを特徴とする請求項3に記載の電動パワーステアリング装置。
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