JP2006265089A - 複合フラーレン粒子の製造方法、その製造装置及び複合フラーレン粒子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ナノスケールオーダー、特に、1〜10nm程度の粒径であって、その粒径分布が極めて狭い複合フラーレン粒子を生成する方法及び装置を提供する。
【解決手段】 フラーレンを加熱してフラーレンガスを発生させる第1のステップと、前記フラーレンガスを冷却して前記フラーレンガスの少なくとも一部を粒子化させる第2のステップと、金属又は金属酸化物を加熱することにより発生させた含金属ガスに前記第2のステップにおいて粒子化させたフラーレンを接触させることで複合フラーレン粒子を生成する第3のステップとを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複合フラーレン粒子の製造方法に関し、より詳細には、平均粒径がナノスケールオーダーの粒径分布範囲が狭い複合フラーレン粒子であって、各種機能性粒子として使用しうる複合フラーレン粒子の製造方法及び製造装置に関する。
ナノスケールオーダーの粒径を有する金属微粒子は、バルク金属には見られない特有の性質を有することから、写真材料における光センサー、有機化学合成などにおける各種触媒、電子回路における導電材料、磁気記録媒体における磁性材料など様々な分野で広く用いられている。
これらの金属微粒子は、その用途によってそれぞれ要求される特性は異なるが、それぞれの用途における機能性の向上や新たな用途展開を図るなどの目的から、より粒径が小さく、また、粒径分布範囲の狭い金属微粒子を製造するための方法が検討されている。
従来知られている金属微粒子の製造方法には、大別して気相法と液相法がある。
気相法を用いた製造方法では、一般に原料の蒸発及び凝集によって反応が進むため、表面張力により真球状の粒子が形成されるが、凝集した金属微粒子同士をクラスター化させないための反応条件の維持が難しく、生成される粒子の粒径分布を十分に制御できない問題がある。
また、液相法では、微粒子形成後の一次凝集を制御するための分散剤と原料を溶媒に溶解させ、これに反応開始溶液を添加して微粒子の形成反応を生じさせるシングルジェット法や、原料溶液と反応開始剤を同時に制御して反応容器中の分散媒溶液に添加するダブルジェット法などが知られているが、シングルジェット法では、反応開始溶液の添加中における反応系内濃度の制御が出来ないため均質な微粒子を生成することは困難であり、ダブルジェット法では、反応前後での過飽和度の制御が困難であり、また、反応容器内で形成した微粒子が反応容器を循環した後に核形成領域に戻されるために反応環境を一定に保つことが難しく、やはり、均質な微粒子を生成することは困難である。
特開平6−73401号公報
本発明は、ナノスケールオーダー、特に、1〜10nm程度の粒径であって、その粒径分布が極めて狭い(粒径の揃った)複合フラーレン粒子を生成する新たな方法及び装置を提供すること、及び従来にない構造、特性を有する機能性粒子である複合フラーレン粒子を提供することをその目的とする。
本発明は、
フラーレンを加熱してフラーレンガスを発生させる第1のステップと、
前記フラーレンガスを冷却して前記フラーレンガスの少なくとも一部を粒子化させる第2のステップと、
金属又は金属の酸化物を加熱することにより発生させた第1の含金属ガスに前記第2のステップにおいて粒子化させたフラーレンを接触させることで複合フラーレン粒子を生成する第3のステップとを有することを特徴とする複合フラーレン粒子の製造方法(請求項1)、又は
フラーレンを加熱してフラーレンガスを発生させる第1加熱部と、
前記フラーレンガスを冷却して前記フラーレンガスの少なくとも一部を粒子化させる冷却部と、
金属又は金属の酸化物を加熱することにより発生させた第1の含金属ガスに前記冷却部において粒子化させたフラーレンを接触させることで複合フラーレン粒子を生成する第2加熱部とを有することを特徴とする複合フラーレン粒子の製造装置(請求項7)により上記課題を達成したものである。
本発明において使用されるフラーレンとしては、炭素数60のフラーレンC60、炭素数70のフラーレンC70、炭素数84のフラーレンC84など任意の炭素数のフラーレン類を使用することができるが、価格及び入手の容易性の観点から炭素数60のフラーレンC60が特に好適に使用される。
本発明の第1のステップ又は第1加熱部は、フラーレンを加熱して蒸発(昇華)させることによりフラーレンガスを発生させるものであり、例えばフラーレンC60を使用した場合には、任意の雰囲気圧力下においてフラーレンC60の昇華点である350℃以上の温度条件でフラーレンガスを発生させることができるが、生成される複合フラーレン粒子の粒径の制御性や反応速度の制御性の観点からは、特に50〜500hPaの雰囲気圧力及び400〜480℃程度の温度下においてフラーレンガスを発生させることが好ましい。
本発明の第2のステップ又は冷却部は、第1のステップにおいて気化したフラーレンを冷却させることでフラーレンガスの少なくとも一部を凝集させ、粒子化させるものである。
本発明における第3のステップ又は第2加熱部は、金属又は金属の酸化物を加熱して蒸発(昇華)させることにより発生させた第1の含金属ガスに第2のステップで粒子化されたフラーレンを接触させることでフラーレン粒子に金属又は金属酸化物を凝集付着させるものであり、これにより、ナノスケールオーダー、特に、平均粒径が1nm〜10nm程度でその粒径分布が極めて狭い複合フラーレン粒子(金属化されたフラーレン粒子)を生成することができる。
なお、本発明における含金属ガスは、金属が蒸発(昇華)することで生じる金属ガス又は金属酸化物ガス、或いは金属酸化物が蒸発(昇華)することで生じる金属酸化物ガスを意味する。
本発明において生成される複合フラーレン粒子の粒径(平均粒径)は、反応系内の雰囲気圧力の高圧化又は第1のステップ又は第1加熱部におけるフラーレンの加熱温度の高温化により単調に増加することが実験的に確認されており、従って、反応系内の雰囲気圧力及び/又は第1のステップにおけるフラーレンの加熱温度を制御することにより、生成される複合フラーレン粒子の粒径を自在に制御することが可能である。
その一方で、第2のステップ又は冷却部における冷却条件や第3のステップ又は第2加熱部における加熱条件によっては、生成される複合フラーレン粒子の粒径や粒径分布は殆ど影響を受けない。このため、本発明の製造方法又は製造装置では、ナノスケールオーダーであって粒径分布の狭い複合フラーレン粒子を安定して製造することが可能である。
本発明の第3のステップ又は第2加熱部において使用される金属としては、リチウム(Li)、ベリリウム(Be)、ナトリウム(Na)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、ルビジウム(Rb)、ストロンチウム(Sr)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、テクネチウム(Tc)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、カドミウム(Cd)、インジウム(In)、スズ(Sn)、アンチモン(Sb)、セシウム(Cs)、バリウム(Ba)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、金(Au)、水銀(Hg)、タリウム(Tl)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、ポロニウム(Po)、フランシウム(Fr)、ラジウム(Ra)、アクチニウム(Ac)、トリウム(Th)、プロトアクチニウム(Pa)、ウラン(U)、ネプツニウム(Np)、プルトニウム(Pu)、アメリシウム(Am)、キュリウム(Cm)、バークリウム(Bk)、カリホルニウム(Cf)、アインスタイニウム(Es)、フェルミウム(Fm)、メンデレビウム(Md)、ノーベリウム(No)、ローレンシウム(Lr)、ラザホージウム(Rf)、ドブニウム(Db)、シーボーギウム(Sg)、ボーリウム(Bh)、ハッシウム(Hs)、マイトネリウム(Mt)、ダルムスタチウム(Ds)を使用することが可能であり、本発明の第3のステップ又は第2加熱部において使用される金属の酸化物には、上記の金属の酸化物を使用することができる。
このうち、金、銀、銅、白金、パラジウム、イリジウム、ロジウムなどの貴金属類を使用した場合には、反応触媒や光センサー、導電材料などとして利用価値の高い複合フラーレン粒子を得ることができ、そのような複合フラーレン粒子は、平均粒径が極めて微細でありまたその粒径分布が極めて狭いことから、従来にない優れた特性を有する機能性粒子として利用することができる。
また本発明では、金属又は金属の酸化物を加熱することにより発生させた第2の含金属ガスに当該第3のステップ又は第2加熱部において生成された複合フラーレン粒子を接触させる第4のステップ又は第3加熱部を更に有すること(請求項4、8)が可能であり、これにより、フラーレンの核上に複数の金属層が積層された複合フラーレン粒子を生成することが可能となる。
なお、請求項4、8の発明における第2の含金属ガスは、第1の含金族ガスに使用される金属と同一又は異なる金属が蒸発(昇華)することで生じる金属ガス又は酸化物金属ガスであることができ、或いは第1の含金属ガスに使用される金属の酸化物と同一又は異なる金属の酸化物が蒸発(昇華)することで生じる金属酸化物ガスであることができる。
また、本発明では、フラーレンを加熱することにより発生させたフラーレンガスに第3のステップ又は第2加熱部において生成された複合フラーレン粒子を接触させる第5のステップ又は第4加熱部と、金属又は金属の酸化物を加熱することにより発生させた第3の含金属ガスに、前記第5のステップ又は第4加熱部により生成される粒子を接触させる第6のステップ又は第5加熱部とを更に有すること(請求項5、9)が可能であり、これにより、フラーレンの核上に金属(又は金属酸化物)/フラーレン/金属(又は金属酸化物)の層が積層された複合フラーレン粒子を生成することが可能となる。
なお、請求項5、9の発明における第3の含金属ガスは、第1又は第2の含金族ガスに使用される金属と同一又は異なる金属が蒸発(昇華)することで生じる金属ガス又は酸化物金属ガスであることができ、或いは第1又は第2の含金属ガスに使用される金属の酸化粒と同一又は異なる金属の酸化物が蒸発(昇華)することで生じる金属酸化物ガスであることができる。
本発明では、第1〜第6のステップは任意の雰囲気ガス中で行い、第1〜第5加熱部及び冷却部には任意の雰囲気ガスを使用することができ、例えば、金属酸化物を表面に付着させた複合フラーレンを生成するために酸化性雰囲気ガスを使用することが便宜となるなどの場合もあるが、一般的には、プロセスの安全及び生成される複合フラーレン粒子の品質の安定の観点から、本発明における第1〜第6のステップは不活性ガス雰囲気中で実行することが好ましく、本発明の第1〜第5加熱部及び冷却部を不活性ガス雰囲気に保つことが好ましい。
本発明は、複数のフラーレン分子の凝集体により構成されるフラーレン粒子と、前記フラーレン粒子の表面に付着した複数の金属粒子又は金属酸化物粒子により構成されることを特徴とする複合フラーレン粒子(請求項10)によっても上記課題を達成することができる。
請求項10の発明におけるフラーレン粒子は、典型的には数個〜数十個のフラーレン分子が好ましくは球状に凝集することにより形成される典型的には数nm〜十数nmの粒径を有する粒子であり、金属粒子又は金属酸化物粒子は、当該フラーレン粒子の表面に付着した典型的にはサブnm〜数nm程度の粒径の金属又は金属酸化物よりなる粒子である。
かかる形態を有する複合フラーレン粒子は、極めて表面積が大きい構造であるために、反応性や機能性に優れ、触媒や光センサーなど様々な分野において利用価値の高い機能性粒子として使用しうるものと考えられる。
請求項10の複合フラーレン粒子は、好適には、請求項1〜6の方法又は請求項7〜9の装置を使用して生成することが可能である。
なお、請求項10に係る複合フラーレン粒子であって、フラーレン粒子の表面に金属酸化物粒子が付着した複合フラーレン粒子は、金属の酸化物を加熱することにより発生させた酸化物金属ガスをフラーレン粒子に接触させることによって生成することも可能であり、金属を加熱することにより発生させた金属ガスを適当な条件下で酸化させて金属酸化物ガスとし、これをフラーレン粒子に接触させることによって生成することも可能である。
或いは金属を加熱することにより発生させた金属ガスをフラーレン粒子に接触させることにより一旦フラーレン粒子の表面に金属粒子が付着した複合フラーレン粒子を生成し、これを適当な条件下で酸化させることによって、フラーレン粒子の表面に金属酸化物粒子が付着した複合フラーレン粒子を得ることも可能である。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明における複合フラーレン粒子を製造するための装置1の構成を示す説明図である。
図示されるように装置1は、反応雰囲気ガスとなる担体気体が通過する石英管10上に配置される第1加熱部20、冷却部30及び第2加熱部40から構成されており、第1加熱部20には、フラーレンが配置されるアルミナボート21及びこのアルミナボート21を加熱するための電気炉22が設置され、第2加熱部40には、金属又は金属酸化物が配置されるアルミナボート41及びこのアルミナボート41を加熱するための電気炉42が設置されている。
また、冷却部30は、第1加熱部20での加熱により蒸発(昇華)したフラーレンを冷却させて、少なくともその一部を凝集粒子化するものであり、冷却部30の経路長は、このために十分な長さとなるよう設計され、或いは必要に応じて冷却部30の石英管10を冷却するための適宜の冷却装置が設置される。
この装置1における第1加熱部20、第2加熱部40の加熱条件や担体気体による石英管10内の圧力条件は、アルミナボート21、41に配置するフラーレン及び金属又は金属酸化物の種類の応じて適宜調整することができるが、例えば、アルミナボート21のフラーレンとしてフラーレンC60を使用し、アルミナボート41の金属として銀粉末を使用した場合には、第1加熱部20の加熱温度を400〜480℃、第2加熱部40の加熱温度を900〜1050℃、石英管10内の圧力を50〜450hPa程度とすることにより、平均粒径が4〜10nm程度であって、粒径分布範囲の極めて狭い複合フラーレン粒子を得ることができる。
図1中の80は、上記装置1により生成された複合フラーレン粒子の粒径分布の測定及び粒径選別を行うための微分型電気移動度測定装置(DMA)である。
このDMA80は、直流電圧が印加される外筒部81及び内筒部82、外筒部81と内筒部82の間に形成されるキャリアガス通路83、イオン化された荷電粒子を含むサンプルガスを導入するためのサンプルガス導入口84、サンプルガス導入口84からキャリアガス流の下流側に設けられたサンプルガス捕捉口85、サンプルガス捕捉口85において捕捉した荷電粒子を捕集するための静電捕集器86、サンプルガス捕捉口85に捕捉された荷電粒子量を電流として計測するファラデーカップ87などから構成されており、キャリアガス通路83中のキャリアガスの流量及び外筒部81−内筒部82間の印加電圧を制御することで特定粒径の荷電粒子のみを静電捕集器86に捕集し、或いは、外筒部81−内筒部82間の印加電圧を掃引した際のファラデーカップ87において検出される電流に基づいてサンプルガス中の荷電粒子の粒径分布を測定することが可能とされている。
また、装置1により生成した複合フラーレン粒子のDMA80による粒径分布の測定又は粒径選別を行う際には、フラーレン粒子乃至複合フラーレン粒子をイオン化するための241Amを装置1中の適宜の位置、例えば、冷却部30に配置することが可能とされている。
(実験1)
上記装置1において、反応雰囲気ガスとして窒素ガスを使用し、アルミナボート21にフラーレンC60粉末を、アルミナボート41に銀粉末を配置し、第1加熱部20の加熱温度を420℃、第2加熱部40の加熱温度を900℃、石英管10内圧力を270hPaとして複合フラーレン粒子を生成させた。生成された複合フラーレン粒子のDMA80による粒径分布の測定結果を図2に示す。
図2に示されるように、生成された複合フラーレン粒子は、粒径5.8nmにおいてファラデーカップ87の検出強度が最大となり、粒径4nm以下或いは10nm以上の範囲ではその検出強度は殆どゼロとなっており、生成された複合フラーレン粒子が極めて狭い粒径分布を有していることが分かる。
装置1により生成される粒子が単なるフラーレンC60粒子ではなく、フラーレンC60と銀とが結合した複合フラーレンであることを確認するために、実験1より生成された粒子を粒径別に静電捕集器86に捕集し、各粒径の複合フラーレンについてXPS測定を行ったところ、いずれの粒径においても銀の3d電子に由来するピークを観測することができた。
図3(A)に、実験1により生成された複合フラーレンをSTEMによって観測して得た像を示す。同図下の1目盛りは5nmに対応している。図3(A)より、中央のフラーレン(C60)粒子の表面に数nm程度の複数の銀粒子(白く写っている部分)が付着していることが判る。
図3(B)は、図3(A)等に基づいて作成した複合フラーレン粒子(F)の推定構造モデルである。図示のように、装置1により生成される複合フラーレン粒子(F)は、数個〜数十個程度のフラーレン分子(F)の凝集体であるフラーレン粒子と、そのフラーレン粒子の表面に付着した複数の金属粒子(Ag)により構成されているものと考えられる。
(実験2)
装置1における第1、第2加熱部20、40の加熱温度を変化させたときのフラーレン粒子の粒径への影響を調査した。この実験では、第1加熱部20の加熱温度を400℃、420℃及び450℃の3条件で、第2加熱部40の加熱温度を900〜1050℃で変化させた。また、反応雰囲気ガスとして窒素ガスを使用し、アルミナボート21にフラーレンC60粉末を、アルミナボート41に銀粉末を配置し、石英管10内圧力を270hPaとした。生成された複合フラーレン粒子の粒度分布を実験1と同様にして測定し、ファラデーカップ87による検出強度が最大となる粒径を各温度条件毎にプロットして図4を得た。
図4より、第1加熱部20の加熱温度に依存して複合フラーレン粒子の粒径が増大していくことが判る。従って、第1加熱部20の加熱温度を制御することで、複合フラーレン粒子の粒径を調整することが可能である。
その一方で、第2加熱部40の加熱温度を上昇させても生成される複合フラーレン粒子の粒径はほぼ一定である。
実験2における温度領域(900〜1050℃)は銀蒸気圧が急激に上昇する領域であり、銀蒸気のみから銀粒子を凝集させた場合(本装置1においてアルミナボート21にフラーレンを配置せず、アルミナボート41に銀粉末を配置した場合)には、この温度領域では加熱温度の上昇とともに生成される銀粒子の粒径が増大していくことが知られており、この点を考慮すると、図4の結果より、フラーレン粒子の表面にある量の銀粒子が付着した以降は、それ以上の銀の凝集が生じ難くなる何らかの安定な状態が形成されているものと考えられる。
なお、本装置1において、アルミナボート21のフラーレンとしてフラーレンC60を使用し、アルミナボート41の金属として銀粉末を使用した場合には、石英管10内の圧力を50hPaから500hPaに上昇させることにより、生成される複合フラーレンの粒径(ファラデーカップ87による検出強度が最大となる粒径)を4nm程度から10nm程度まで増大させることができるが実験的に確認されている。
(実験3)
原料金属粉としてアルミニウム粉末を使用して、装置1の第2加熱部40における加熱温度と複合フラーレン粒子の粒径の関係ついて調査した。具体的には、反応雰囲気ガスとして窒素ガスを使用し、アルミナボート21にフラーレンC60粉末を、アルミナボート41にアルミニウム粉末を配置した。また、第1加熱部の温度を420℃とし、第2加熱部40の温度を840〜900℃で変化させた。生成された複合フラーレン粒子の粒度分布を実験1と同様にして測定し、ファラデーカップ87による検出強度が最大となる粒径を各温度条件毎にプロットして図5を得た。
(実験4)
原料金属粉として銅粉を使用して、装置1の第2加熱部40の加熱温度及び反応管10内圧力と複合フラーレン粒子の粒径の関係について調査した。具体的には、反応雰囲気ガスとして窒素ガスを使用し、アルミナボート21にフラーレンC60粉末を、アルミナボート41に銅粉末を配置した。また、第1加熱部の温度を420℃とし、第2加熱部40の温度を1000〜1200℃で、反応管10内の圧力を135、270及び540hPaの3条件で変化させた。生成された複合フラーレン粒子の粒度分布を実験1と同様にして測定し、ファラデーカップ87による検出強度が最大となる粒径を各実験条件毎にプロットして図6を得た。
(実験5)
原料金属粉として金粉末を使用して、装置1の第2加熱部40における加熱温度と複合フラーレン粒子の粒径の関係ついて調査した。具体的には、反応雰囲気ガスとして窒素ガスを使用し、アルミナボート21にフラーレンC60粉末を、アルミナボート41に金粉末を配置した。また、第1加熱部の温度を420℃とし、第2加熱部40の温度を1100〜1170℃で変化させた。生成された複合フラーレン粒子の粒度分布を実験1と同様にして測定し、ファラデーカップ87による検出強度が最大となる粒径を各温度条件毎にプロットして図7を得た。
(実験6)
原料金属粉としてスズ粉末を使用して、装置1の第2加熱部40における加熱温度と複合フラーレン粒子の粒径の関係ついて調査した。具体的には、反応雰囲気ガスとして窒素ガスを使用し、アルミナボート21にフラーレンC60粉末を、アルミナボート41にスズ粉末を配置した。また、第1加熱部の温度を400℃とし、第2加熱部40の温度を900〜1050℃で変化させた。生成された複合フラーレン粒子の粒度分布を実験1と同様にして測定し、ファラデーカップ87による検出強度が最大となる粒径を各温度条件毎にプロットして図8を得た。
(実験7)
原料金属粉として鉛粉末を使用した場合における装置1の第1、第2加熱部20、40の加熱温度と複合フラーレン粒子の粒径の関係について調査した。具体的には、反応雰囲気ガスとして窒素ガスを使用し、アルミナボート21にフラーレンC60粉末を、アルミナボート41に鉛粉末を配置した。また、反応管10内の圧力は270hPaとし、第1加熱部の温度を400及び450℃、第2加熱部40の温度を600〜700℃で変化させた。生成された複合フラーレン粒子の粒度分布を実験1と同様にして測定し、ファラデーカップ87による検出強度が最大となる粒径を各温度条件毎にプロットして図9を得た。
(実験8)
装置1において、反応雰囲気ガスとして空気を使用することで、フラーレン粒子の表面に金属酸化物粒子を付着させた複合フラーレン粒子を生成した。具体的には、反応雰囲気ガスとして空気を使用し、アルミナボート21にフラーレンC60粉末を、アルミナボート41に銀粉末を配置した。また、反応管10内の圧力は270hPa、第1加熱部の温度を420℃とし、第2加熱部40の温度を900〜1050℃で変化させた。生成された複合フラーレン粒子の粒度分布を実験1と同様にして測定し、ファラデーカップ87による検出強度が最大となる粒径を各温度条件毎にプロットして図10を得た。
図4〜図10の結果から次のことが言える。
(1)本発明によれば、貴金属、非金属を含めて様々な金属(銀、アルミニウム、銅、金、スズ、鉛)や金属酸化物(酸化銀)を表面に付着させた複合フラーレン粒子を生成することができる。
(2)本発明により生成される複合フラーレン粒子に付着する金属又は金属酸化物の量は、第2加熱部40における加熱温度によって殆ど変化しない。従って、本発明によれば、均質な特性を有する複合フラーレン粒子を容易に生成することができる。
(3)複合フラーレン粒子の粒径は、第1のステップ又は第1加熱部20の加熱温度、又は反応管10内の圧力により制御することができる。従って、これらのパラメーターによって必要な粒径の複合フラーレンを得ることができる。
図11は、本発明の第2の実施形態に係る複合フラーレン粒子を製造するための装置2の構成を示す説明図である。
図示されるように、装置2は、担体気体が通過する石英管10上に配置される第1加熱部20、冷却部30、第2加熱部40及び第3加熱部50から構成されている。
この装置2における第1加熱部20、冷却部30及び第2加熱部40は、上記した装置1における第1加熱部20、冷却部30及び第2加熱部40と同一の構成を有しており、第3加熱部50には、アルミナボート21に配置される金属と同一又は異なる種類の金属、或いはアルミナボート21に配置される金属酸化物と同一又は異なる種類の金属酸化物が配置されるアルミナボート51及びこのアルミナボート51を加熱するための電気炉52を備えている。
この装置2では、第1加熱部20〜第2加熱部40において装置1と同様の態様により生成された複合フラーレン粒子に、第3加熱部において金属又は金属酸化物の加熱により発生させた含金属ガスを接触させることで凝集付着させ、これにより、フラーレン粒子に同種又は異種の金属又は金属酸化物を積層させた複合フラーレン粒子が生成される。
このようにして得られる複合フラーレン粒子は、装置1により生成される複合フラーレン粒子と同様に、平均粒径がナノスケールオーダーであって、粒径分布が極めて狭いことに加えて、フラーレン粒子に同種又は異種の金属又は金属酸化物を積層させた構造を有していることから、装置1により生成される複合フラーレン粒子とは異なる機能特性を有することが期待される。
図12は、本発明の第3の実施形態に係る複合フラーレン粒子を製造するための装置3の構成を示す説明図である。
図示されるように、装置3は、担体気体が通過する石英管10上に配置される第1加熱部20、冷却部30、第2加熱部40、第4加熱部60及び第5加熱部70から構成されている。
この装置3における第1加熱部20、冷却部30及び第2加熱部40は、上記した装置1における第1加熱部20、冷却部30及び第2加熱部40と同一の構成を有しており、第4加熱部60には、フラーレンが配置されるアルミナボート61及びこのアルミナボート61を加熱するための電気炉62が設置され、第5加熱部70には、アルミナボート21に配置される金属と同一又は異なる種類の金属、或いはアルミナボート21に配置される金属酸化物と同一又は異なる種類の金属酸化物が配置されるアルミナボート71及びこのアルミナボート71を加熱するための電気炉72が設置されている。
この装置3では、第1加熱部20〜第2加熱部40において装置1と同様の態様により複合フラーレン粒子が生成され、第4加熱部においてフラーレンを加熱することにより発生したフラーレンガスをこの複合フラーレン粒子に接触させることで凝集付着させ、更にその表面に、第5加熱部において金属又は金属酸化物を加熱することにより発生した含金属ガスを接触させることで凝集付着させ、これにより、フラーレン粒子に金属(又は金属酸化物)/フラーレン/金属(又は金属酸化物)が積層された複合フラーレン粒子が生成される。
このようにして得られる複合フラーレン粒子は、装置1により生成される複合フラーレン粒子と同様に、平均粒径がナノスケールオーダーであって、粒径分布が極めて狭いことに加えて、フラーレン粒子に金属(又は金属酸化物)/フラーレン/金属(又は金属酸化物)が積層された構造を有していることから、装置1又は装置2により生成される複合フラーレン粒子とは異なる機能特性を有することが期待される。
なお、装置2、装置3の更なる変更例として、装置2又は装置3の後段に、装置2における第3加熱部と同様の加熱部を一つ又は複数設置し、又は、装置3における第4加熱部及び第5加熱部と同様の加熱部を一組又は複数組設置し、又は、装置2における第3加熱部と同様の加熱部及び装置3における第4加熱部及び第5加熱部と同様の加熱部のそれぞれを単数或いは複数組み合わせて設置することも可能であり、これにより、フラーレン粒子上に複数の金属層又は金属酸化物層が積層された複合フラーレン粒子、又は、フラーレン粒子上に金属層又は金属酸化物層とフラーレン層よりなる複合層が複数層積層された複合フラーレン粒子を生成することも可能である。
以上、いくつかの実施形態を例に本発明の複合フラーレン粒子の製造方法及び製造装置の説明を行ったが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載内において種々の改変を行うことが可能である。
例えば、上記実施形態ではフラーレンC60粒子に銀を凝集させる場合を例として説明したが、フラーレンC60に代えて、フラーレンC74、フラーレンC80など他のフラーレン類を使用することも可能であり、また、実施例中において実験結果を具体的に説明した金属又は金属酸化物だけでなく、白金、パラジウム、イリジウム、ロジウムなどの他の貴金属類をフラーレン粒子に付着させるようにすることも可能であり、或いはニッケル、コバルト、鉄などの磁性体金属を凝集させることも可能であり、これにより生成される金属化フラーレンは、従来にない新たな機能特性を有する新たな磁性材料として使用することが可能であり、同様に、フラーレン粒子に遷移金属、アルカリ金属、卑金属など他の金属を凝集させることも可能であり、これにより生成される金属化フラーレンは、従来にない新たな機能性粒子として使用することが可能である。
また、上記実施形態における241Amは、単にDMAによる生成される金属化フラーレンの粒径分布の測定などの目的のために配置されたものであり、イオン化された金属化フラーレンの生成を意図する場合を除いて、241Amなどのイオン化源を用いることは本発明の必須の構成要件ではない。
本発明によれば、写真材料における光センサー、有機化学合成などにおける各種触媒、顔料などの着色剤、電子回路における導電材料、磁気記録媒体などの磁性材料などの用途において優れた特性を発揮することができる、ナノスケールオーダーで、かつ、粒径分布が極めて狭い複合フラーレン粒子を生成することができる。
本発明の一実施形態に係る複合フラーレン粒子製造装置の構成を示す説明図。 本発明により生成した複合フラーレン粒子の粒径分布を示す説明図。 本発明により生成した複合フラーレン粒子のSEM像(A)、STEM像(B)及び推定構造モデル(C)。 本発明において、第1、第2加熱部の温度を変化させたときの複合フラーレン粒子の粒径変動を示す説明図。 本発明において、材料金属粉末としてアルミニウムを使用し、第2加熱部の温度を変化させたときの複合フラーレン粒子の粒径変動を示す説明図。 本発明において、材料金属粉末として銅を使用し、第2加熱部の温度及び反応管内圧力を変化させたときの複合フラーレン粒子の粒径変動を示す説明図。 本発明において、材料金属粉末として金を使用し、第2加熱部の温度を変化させたときの複合フラーレン粒子の粒径変動を示す説明図。 本発明において、材料金属粉末としてスズを使用し、第2加熱部の温度を変化させたときの複合フラーレン粒子の粒径変動を示す説明図。 本発明において、材料金属粉末として鉛を使用し、第2加熱部の温度を変化させたときの複合フラーレン粒子の粒径変動を示す説明図。 本発明において、材料金属粉末として銀を使用し、反応雰囲気ガスとして空気を使用して第2加熱部の温度を変化させたときの複合フラーレン粒子の粒径変動を示す説明図。 本発明の他の実施形態に係る複合フラーレン粒子製造装置の構成を示す説明図。 本発明の他の実施形態に係る複合フラーレン粒子製造装置の構成を示す説明図。
符号の説明
1〜3・・・複合フラーレン粒子製造装置
10・・・石英管
20・・・第1加熱部
30・・・冷却部
40・・・第2加熱部
50・・・第3加熱部
60・・・第4加熱部
70・・・第5加熱部
21、41、51、61、71・・・アルミナボート
22、42、52、62、72・・・電気炉
80・・・DMA

Claims (10)

  1. フラーレンを加熱してフラーレンガスを発生させる第1のステップと、
    前記フラーレンガスを冷却して前記フラーレンガスの少なくとも一部を粒子化させる第2のステップと、
    金属又は金属の酸化物を加熱することにより発生させた第1の含金属ガスに前記第2のステップにおいて粒子化させたフラーレンを接触させることで複合フラーレン粒子を生成する第3のステップとを有することを特徴とする複合フラーレン粒子の製造方法。
  2. 前記金属が、リチウム、ベリリウム、ナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、カリウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、ルビジウム、ストロンチウム、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、テクネチウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、カドミウム、インジウム、スズ、アンチモン、セシウム、バリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム、ハフニウム、タンタル、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、金、水銀、タリウム、鉛、ビスマス、ポロニウム、フランシウム、ラジウム、アクチニウム、トリウム、プロトアクチニウム、ウラン、ネプツニウム、プルトニウム、アメリシウム、キュリウム、バークリウム、カリホルニウム、アインスタイニウム、フェルミウム、メンデレビウム、ノーベリウム、ローレンシウム、ラザホージウム、ドブニウム、シーボーギウム、ボーリウム、ハッシウム、マイトネリウム、ダルムスタチウムから選ばれるいずれか一以上の金属であることを特徴とする請求項1に記載の複合フラーレン粒子の製造方法。
  3. 前記第1のステップにおけるフラーレンガスを発生させるための加熱温度が400〜480℃であることを特徴とする請求項1又は2に記載の複合フラーレン粒子の製造方法。
  4. 金属又は金属の酸化物を加熱することにより発生させた第2の含金属ガスに前記第3のステップにおいて生成された複合フラーレン粒子を接触させる第4のステップを更に有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の複合フラーレン粒子の製造方法。
  5. フラーレンを加熱することにより発生させたフラーレンガスに前記第3のステップにおいて生成された複合フラーレン粒子を接触させる第5のステップと、
    金属又は金属の酸化物を加熱することにより発生させた第3のガスに、前記第5のステップにより生成される粒子を接触させる第6のステップとを更に有することを特徴とする請求項1〜4に記載の複合フラーレン粒子の製造方法。
  6. 前記第1〜第6のステップが50〜500hPaの雰囲気ガス中で実行されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の複合フラーレン粒子の製造方法。
  7. フラーレンを加熱してフラーレンガスを発生させる第1加熱部と、
    前記フラーレンガスを冷却して前記フラーレンガスの少なくとも一部を粒子化させる冷却部と、
    金属又は金属の酸化物を加熱することにより発生させた第1の含金属ガスに前記冷却部において粒子化させたフラーレンを接触させることで複合フラーレン粒子を生成する第2加熱部とを有することを特徴とする複合フラーレン粒子の製造装置。
  8. 金属又は金属の酸化物を加熱することにより発生させた第2の含金属ガスに前記第2加熱部において生成された複合フラーレン粒子を接触させる第3加熱部を更に有することを特徴とする請求項7に記載の複合フラーレン粒子の製造装置。
  9. フラーレンを加熱することにより発生させたフラーレンガスに前記第2加熱部において生成された複合フラーレン粒子を接触させる第4加熱部と、
    金属又は金属の酸化物を加熱することにより発生させた第3の含金属ガスに、前記第4加熱部において生成された粒子を接触させる第5加熱部とを更に有することを特徴とする請求項7又は8に記載の複合フラーレン粒子の製造装置。
  10. 複数のフラーレン分子の凝集体により構成されるフラーレン粒子と、前記フラーレン粒子の表面に付着した複数の金属粒子又は金属酸化物粒子により構成されることを特徴とする複合フラーレン粒子。
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