JP2003192317A - フラーレン重合体の生成方法およびその装置 - Google Patents

フラーレン重合体の生成方法およびその装置

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JP2003192317A JP2001385538A JP2001385538A JP2003192317A JP 2003192317 A JP2003192317 A JP 2003192317A JP 2001385538 A JP2001385538 A JP 2001385538A JP 2001385538 A JP2001385538 A JP 2001385538A JP 2003192317 A JP2003192317 A JP 2003192317A
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fullerene
polymer
gas
pressure
torr
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JP2001385538A
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Hideki Tanaka
秀樹 田中
Kazuo Takeuchi
一夫 武内
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RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
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RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
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    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y30/00Nanotechnology for materials or surface science, e.g. nanocomposites

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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、簡便かつ大量にフラーレン重合体を
生成することを可能にしたフラーレン重合体の生成方法
およびその装置を提供する。また、本発明は、3量体以
上の多量体のフラーレン重合体の生成を制御することを
可能にしたフラーレン重合体の生成方法およびその装置
を提供する。 【解決手段】所定の圧力の雰囲気ガス中においてフラー
レン粉末を加熱してフラーレン粒子を発生し、該発生し
たフラーレン粒子をイオン化してフラーレン重合体を生
成するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フラーレン重合体
の生成方法およびその装置に関し、さらに詳細には、フ
ラーレン重合体を大量に生成する際に用いて好適なフラ
ーレン重合体の生成方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のフラーレン重合体の生成方法とし
ては、光重合法、高温高圧法ならびに電子線照射法の3
種類の手法が知られている。以下、これら3種類のフラ
ーレン重合体の生成方法に関して、その概略、特徴なら
びに問題点について説明する。
【0003】まず、光重合法とは、C60粉末に可視・
紫外域の光を照射することによりフラーレン重合体を生
成するという手法である(参照文献:Rao et a
l., Science 259,955(199
3))。この光重合法を用いることにより、2量体のフ
ラーレン重合体を生成できることが確認されている。
【0004】上記した光重合法は、C60粉末に可視・
紫外域の光を照射することのみによりフラーレン重合体
を生成することができるため、後述する高温高圧法や電
子線照射法と比較すると、プロセス的には最も簡便な手
法である。しかしながら、可視・紫外域の光をC60
体全体に透過させるためには、C60を薄膜化する必要
がある。このため、生成されるフラーレン重合体の収量
は非常に低く、量産化には不向きな手法であるという問
題点があった。
【0005】次に、高温高圧法は、C60粉末を高温高
圧下に曝露することによりフラーレン重合体を生成する
という手法である(参照文献:Yamawaki et
al., J.Phys.Chem.97,1116
1(1993))。この高温高圧法を用いることによ
り、2量体のフラーレン重合体を生成できることが確認
されている。
【0006】上記した高温高圧法においては、高圧を用
いるため高圧に耐え得るシステムを構築する必要がある
ので、量産化にはシステム全体の構成が複雑かつ大規模
となり、量産化には不向きであるという問題点があっ
た。
【0007】また、電子線照射法は、超高真空下におい
てC60粉末に電子線を照射することにより、フラーレ
ン重合体を生成するという手法である(参照文献:Zh
ouet al., Appl.Phys.Lett.
64,577(1994))。 上記した電子線照射法
においては、C60粉末に照射する電子線の電子エネル
ギーが高いため、フラーレン重合体のみを生成するよう
な制御を行うことができず、2量体のフラーレン重合体
の生成も認められるが、それにあわせてカーボングラフ
ァイトなども生成されてしまうものであった。このた
め、フラーレン重合体の収量が非常に低く、量産化には
不向きであるという問題点があった。また、電子線は超
高真空下でのみ取り扱いが可能であるため、超高真空を
維持するための排気装置が必要となり、量産化にはシス
テム全体の構成が複雑かつ大規模となるため、この点に
おいても量産化には不向きであるという問題点があっ
た。
【0008】即ち、上記したような従来のフラーレン重
合体の生成方法においては、簡潔なシステム構成により
簡便かつ大量にフラーレン重合体を生成することができ
ないという問題点があった。
【0009】また、上記したような従来のフラーレン重
合体の生成方法においては、3量体以上の多量体のフラ
ーレン重合体を制御しながら生成することはできないた
め、所望の多量体のフラーレン重合体を生成することが
できないという問題点があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記したよ
うな従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、簡便かつ大量にフラー
レン重合体を生成することを可能にしたフラーレン重合
体の生成方法およびその装置を提供しようとするもので
ある。
【0011】また、本発明の目的とするところは、3量
体以上の多量体のフラーレン重合体の生成を制御するこ
とを可能にしたフラーレン重合体の生成方法およびその
装置を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1に記載の発明は、所定の圧力
の雰囲気ガス中においてフラーレン粉末を加熱してフラ
ーレン粒子を発生し、該発生したフラーレン粒子をイオ
ン化してフラーレン重合体を生成するようにしたもので
ある。
【0013】本発明のうち請求項1に記載の発明によれ
ば、フラーレン粉末を加熱してフラーレン粒子を発生さ
せてイオン化するという簡便な手法により、大量にフラ
ーレン重合体を生成することができる。また、雰囲気ガ
スの圧力を調整することにより、2量体のフラーレン重
合体はもとより、3量体あるいはそれ以上のフラーレン
重合体を生成することができる。
【0014】本発明のうち請求項2に記載の発明は、上
記所定の圧力を100Torr以上としたものである。
【0015】本発明のうち請求項2に記載の発明のよう
に、雰囲気ガスの圧力を100Torr以上にすると、
フラーレン重合体の生成効率を向上することができる。
【0016】本発明のうち請求項3に記載の発明は、上
記所定の圧力を200Torr〜400Torrとした
ものである。
【0017】本発明のうち請求項3に記載の発明のよう
に、雰囲気ガスの圧力を200Torr〜400Tor
rとすると、2量体のフラーレン重合体の生成効率を向
上することができる。
【0018】本発明のうち請求項4に記載の発明は、上
記イオン化を大気下イオン化法によるイオン化としたも
のである。
【0019】本発明のうち請求項4に記載の発明のよう
に、フラーレン粒子のイオン化に大気下イオン化法を用
いることにより、フラーレン重合体の生成効率を向上す
ることができる。
【0020】本発明のうち請求項5に記載の発明は、所
定の圧力の雰囲気ガス中においてフラーレン粉末を加熱
してフラーレン粒子を発生するフラーレン粒子発生手段
と、上記フラーレン粒子発生手段において発生されたフ
ラーレン粒子をイオン化してフラーレン重合体を生成す
るフラーレン粒子荷電手段とを有するようにしたもので
ある。
【0021】本発明のうち請求項5に記載の発明によれ
ば、フラーレン粒子発生手段によりフラーレン粉末を加
熱してフラーレン粒子を発生させ、フラーレン粒子発生
手段により発生されたフラーレン粒子を、フラーレン粒
子荷電手段によりイオン化するという簡便な手法によ
り、大量にフラーレン重合体を生成することができる。
また、フラーレン粒子発生手段においてフラーレン粒子
を発生させる際の雰囲気ガスの圧力を調整することによ
り、2量体のフラーレン重合体はもとより、3量体ある
いはそれ以上のフラーレン重合体を生成することができ
る。
【0022】本発明のうち請求項6に記載の発明は、上
記フラーレン粒子発生手段においてフラーレン粒子を発
生させる際の雰囲気ガスの圧力を100Torr以上と
したものである。
【0023】本発明のうち請求項6に記載の発明のよう
に、フラーレン粒子発生手段においてフラーレン粒子を
発生させる際の雰囲気ガスの圧力を100Torr以上
にすると、フラーレン重合体の生成効率を向上すること
ができる。
【0024】本発明のうち請求項7に記載の発明は、上
記フラーレン粒子発生手段においてフラーレン粒子を発
生させる際の雰囲気ガスの圧力を200Torr〜40
0Torrとしたものである。
【0025】本発明のうち請求項7に記載の発明のよう
に、フラーレン粒子発生手段においてフラーレン粒子を
発生させる際の雰囲気ガスの圧力を200Torr〜4
00Torrとすると、2量体のフラーレン重合体の生
成効率を向上することができる。
【0026】本発明のうち請求項8に記載の発明は、上
記フラーレン粒子荷電手段によるイオン化を、大気下イ
オン化法によるイオン化としたものである。
【0027】本発明のうち請求項8に記載の発明のよう
に、フラーレン粒子荷電手段において大気下イオン化法
によりフラーレン粒子をイオン化すると、フラーレン重
合体の生成効率を向上することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面に基づいて、本
発明によるフラーレン重合体の生成方法およびその装置
の実施の形態の一例を詳細に説明するものとする。
【0029】図1には、本発明によるフラーレン重合体
の生成装置の実施の形態の一例を示す概念図が示されて
いる。
【0030】このフラーレン重合体の生成装置(以下、
単に「生成装置」と適宜に称する。)は、フラーレン粒
子発生手段10と、フラーレン粒子荷電手段20と、フ
ラーレン重合体捕集手段30とを有して構成されてい
る。
【0031】なお、フラーレン重合体捕集手段30は、
後述するように、生成されたフラーレン重合体を捕集し
たり選別したりする処理を行うものであって、本発明に
よるフラーレン重合体の生成装置の構成として必須のも
のではない。
【0032】ここで、フラーレン粒子発生手段10は、
所定の圧力の雰囲気ガス中において、フラーレン粉末
(例えば、C60粉末である。)を加熱することにより
モノマー化(分子化)して、フラーレン分子の粒子(フ
ラーレン粒子)を発生させるものである。
【0033】雰囲気ガスとしては、例えば、ヘリウム、
ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノンあるいはラド
ンなどの希ガスや窒素、CO、SFなどの化学的に
不活性なガスを用いることができる。
【0034】なお、後述する本願発明者の実験に関する
説明においては、雰囲気ガスとしてアルゴンを用いた場
合についてのみ説明したが、本願発明者の実験によれ
ば、上記した各種のガスを雰囲気ガスとして用いること
が可能であった。
【0035】また、フラーレン粒子発生手段10におけ
る雰囲気ガスの上記所定の圧力としては任意の値、例え
ば、100Torr以上に設定することができる。雰囲
気ガスの圧力を100Torr以上にすると、フラーレ
ン重合体の生成効率を向上することができる。
【0036】ここで、雰囲気ガスの上記所定の圧力は、
フラーレン粒子発生手段10においてフラーレン重合体
が生成されることのない圧力に設定することが好まし
く、例えば、2〜3気圧以下に設定することが好まし
い。
【0037】より詳細には、雰囲気ガスの上記所定の圧
力は任意の値に設定してよいものであるが、例えば、5
0Torr〜760Torrに設定することができ、2
量体のフラーレン重合体の生成効率を高くする場合に
は、例えば、100Torr〜400Torrの値に設
定し、好ましくは、200Torr〜400Torrに
設定するとよい。
【0038】雰囲気ガスの圧力を高くするに従って、3
量体、4量体というように、3量体以上の多量体のフラ
ーレン重合体の生成効率が高くなる。一方、雰囲気ガス
の圧力が100Torr未満の場合、特に、50Tor
r以下の場合には、フラーレン重合体はほとんど生成さ
れず、モノマーのフラーレンが生成されることになる。
【0039】即ち、フラーレン粒子発生手段10の雰囲
気ガスの圧力に応じて発生するフラーレン蒸気がフラー
レン粒子となり、後述するフラーレン粒子荷電手段20
におけるイオン化による重合反応が効率よく進行して、
フラーレン重合体を形成するのに適するように変化する
ものと推定される。
【0040】また、フラーレン粒子発生手段10におい
てフラーレン粉末を加熱する際の温度は、フラーレンの
蒸発温度以上の温度であれば、特に限定されるものでは
ない。具体的には、例えば、350℃以上、好ましく
は、400℃以上であり、例えば、350℃〜450℃
の範囲で任意の温度に設定するようにしてもよい。
【0041】そして、フラーレン粒子荷電手段20にお
いては、所定の圧力の雰囲気ガス中において、フラーレ
ン粒子発生手段10において発生させたフラーレン粒子
をイオン化する。このイオン化によりフラーレン粒子内
では効率よく重合反応が進行し、フラーレン重合体が生
成される。
【0042】ここで、フラーレン粒子荷電手段20の雰
囲気ガスとしては、フラーレン粒子発生手段10におい
て雰囲気ガスとして用いたガスと同種類のガスを用いる
ようにしてもよいし、異なる種類のガスでもよい。
【0043】また、雰囲気ガスの圧力については、フラ
ーレン粒子発生手段10における雰囲気ガスの圧力と同
一の圧力としてもよいし、異なる圧力でもよい。
【0044】また、フラーレン粒子荷電手段20におい
て、フラーレン粒子をイオン化する際の温度は室温でよ
い。
【0045】なお、本願発明者の実験結果によれば、フ
ラーレン粒子荷電手段20における雰囲気ガスの種類や
圧力あるいは温度は、フラーレン重合体の生成に影響を
与えるものではないことが確認された。
【0046】ここで、フラーレン粒子荷電手段20にお
けるイオン化の手法としては、例えば、放射線源として
低速電子線源である放射性同位体を用いた大気下イオン
化法を用いることがきる。
【0047】この大気下イオン化法としては、上記した
放射性同位体を用いたイオン化法の他に、コロナ放電を
利用したイオン化法、紫外光による光イオン化現象を用
いたイオン化法などがあり、本発明にはこれら各種のイ
オン化法を用いることができる。
【0048】なお、放射性同位体を用いた大気下イオン
化法では、放射線による雰囲気ガスの電離作用を利用す
るため、α崩壊核種が最も効果的にイオン化を行うもの
であり、本発明においてもこの作用を用いることが好ま
しい。しかしながら、十分強いβ線やγ線崩壊核種を用
いれば同様の現象が起こることが確認されており、現在
では、85Kr−β線源、90Sr−β線源、125
−γ線源などが実用化されているため、本発明において
これらの線源を用いるようにしてもよい。
【0049】なお、図2には、本発明におけるイオン化
に用いることが可能な放射性核種の一覧が示されてい
る。この図2に示す一覧の中の210Po、241Am
ならびに85Krは、フラーレン重合体捕集手段30に
おいてフラーレン重合体を分析するために用いることの
できる電気移動度分析器(DMA)を利用した電気移動
度分析法(DMA法)と組み合わせてよく利用される核
種である。
【0050】なお、後述する本願発明者の実験に関する
説明においては、241Amによる大気下イオン化法を
用いた場合についてのみ説明したが、上記した各種のイ
オン化法をフラーレン粒子のイオン化に用いてもよいこ
とは勿論である。
【0051】上記のようにしてフラーレン粒子荷電手段
20においてイオン化により生成されたフラーレン重合
体は、上記したフラーレン粒子発生手段10における雰
囲気ガスの圧力条件に従って、通常は2量体、3量体、
・・・、n−1量体、n量体(「n」は、正の整数であ
る。)というように各種の多量体を含み、様々なサイズ
まで分布が広がったものとして生成されることになる。
フラーレン重合体捕集手段30は、上記のようにして得
られたフラーレン重合体を捕集する。
【0052】様々なサイズまで分布が広がったフラーレ
ン重合体の中から特定のサイズのもののみを利用したい
場合には、フラーレン重合体捕集手段30においてサイ
ズの選別と捕集との処理を行えばよい。
【0053】ここで、フラーレン重合体捕集手段30に
おいてサイズの選別と捕集とを行う手法としては、例え
ば、 (1)サイズの選別を行ってから捕集する (2)捕集後において化学的プロセスによってサイズを
選別・精製するという手法がある。
【0054】上記の「(1)サイズの選別を行ってから
捕集する」で用いるサイズの選別法としては、例えば、
気相中においてその場でモノマー・ポリマーを選別する
という方法がある。具体的には、電気移動度分析器(D
MA)を利用した電気移動度の測定やクロマトグラフィ
ーを利用した吸着度の測定により、フラーレン重合体の
粒子(粒径)の大きさを選別することにより、フラーレ
ン重合体の所望の多量体を選別すればよい。
【0055】即ち、化学結合されたフラーレン重合体
は、化学結合を造らないものに比べて粒径が小さくなっ
ていることが知られている。例えば、化学結合されたフ
ラーレン重合体の2量体は、化学結合を造らずに2量体
を作っているものに比べて、その粒径が小さい。
【0056】電気移動度分析器(DMA)を利用した電
気移動度の測定やクロマトグラフィーを利用した吸着度
の測定を行うと、上記した粒径の差異に起因して電気移
動度や吸着度が異なることになるので、これを利用して
フラーレン重合体の選別を行うことができる。
【0057】また、上記の「(2)捕集後において化学
的プロセスによってサイズを選別・精製する」際に用い
る選別法としては、例えば、フラーレン重合体のトルエ
ンなどの有機溶媒への可溶度が重合体のサイズによって
著しく異なる点を利用すればよい。
【0058】即ち、一旦捕集して得られた混合物をトル
エンなどのモノマー可溶性溶媒で処理することにより、
2量体などのポリマーのみの生成物を得ることができ
る。
【0059】一方、2量体はナフタリン系の溶媒に溶け
るので、そうした手法を用いて3量体以上の精製を行う
ことも可能である。
【0060】次に、図3を参照しながら、図1に示すフ
ラーレン重合体の生成装置の具体的な構成例について説
明する。
【0061】図3において、フラーレン粒子発生手段1
0は、Kセル型の加熱炉11とガス流量コントローラ
(MFC)12とを有して構成されている。ここで、加
熱炉11内の雰囲気ガスの圧力が、上記所定の圧力に設
定される必要がある。
【0062】また、フラーレン粒子荷電手段20は、放
射線源として241Amを用いており、241Amによ
る電離作用による大気下イオン化法を行うものとして構
成されている。
【0063】さらに、フラーレン重合体捕集手段30
は、電気移動度分析器(DMA)31とガス流量コント
ローラ(MFC)32とを有して構成されている。
【0064】なお、符号40は、ガス流量コントローラ
12,32へガスを供給するためのガス供給手段であ
る。ガス供給手段40からは、ステンレス配管41を介
してガス流量コントローラ12へガスが供給され、ステ
ンレス配管42を介してガス流量コントローラ32へガ
スが供給される。
【0065】また、符号50は、このフラーレン重合体
の生成装置のシステム全体の圧力を調整するための圧力
バルブである。即ち、このフラーレン重合体の生成装置
においては、圧力調整バルブ50によりシステム全体の
圧力が制御され、システム全体の圧力が一定に保たれる
ようになされている。これにより、加熱炉11内の雰囲
気ガスの圧力が上記所定の圧力に設定されることにな
る。
【0066】さらに、符号60は、電気移動度分析器
(DMA)31の検出部31b(後述する。)の流量測
定に用いるマスフローメータ(MFM)である。
【0067】次に、本願発明者が上記した図3に示すフ
ラーレン重合体の生成装置を用いて行った実験の実験条
件ならびにその結果について説明する。
【0068】なお、温度条件は、フラーレン粒子発生手
段10以外は、全て室温で動作させるようにした。
【0069】本願発明者の実験においては、ガス供給手
段40により供給するガスとしてはアルゴン(鈴木商館
から納品の7m,14.7MPaボンベを使用し
た。)を用いた。なお、ガスの純度は標準品(メーカー
公称99.99%)である。
【0070】そして、ボンベ内に貯留したガスを、ガス
供給手段40に内蔵された圧力調整器(なお、圧力調整
器としては、例えば、TANAKA製のJET−S10
6NVを用いることができる。)にて3気圧に減圧し、
減圧したガスをステンレス配管41を使ってガス流量コ
ントローラ12へ供給するとともにステンレス配管42
を使ってガス流量コントローラ32に供給している。な
お、ガス流量コントローラ12へガスを供給するステン
レス配管41としては、約3mの1/8″パイプを使用
し、一方、ガス流量コントローラ32へガスを供給する
ステンレス配管42としては、1/2″パイプを使用し
た。
【0071】また、Qaeを制御するガス流量コントロ
ーラ12としては、例えば、STEC製の400MkI
II(N校正品)を使用することができ、その場合に
は、デジタル表示で「0.71」に設定(アルゴン換算
量で「1.0slm」に設定)した。
【0072】一方、Qshを制御するガス流量コントロ
ーラ32としては、例えば、KOFLOC製の3910
型(N校正品)を使用することができ、その場合に
は、デジタル表示で2.14に設定(アルゴン換算で
「30.0slm」に設定)した。
【0073】そして、フラーレン粒子発生手段10にお
いては、C60粉末を入れたKセル型の加熱炉11を4
00°Cに加熱し、発生させた蒸気をガス流量コントロ
ーラ12により流量1.0slmに調整されたアルゴン
ガスと混合し、フラーレン粒子荷電手段20に導入する
ようにした。なお、加熱炉11内の雰囲気ガスであるア
ルゴンガスの圧力は、圧力調整バルブ50により上記所
定の圧力に設定される。
【0074】ここで、Kセル型の加熱炉11としては、
例えば、クヌーセンセル式分子線蒸発源(なお、クヌー
センセル式分子線蒸発源としては、例えば、アールデッ
ク社製のRE−010を用いることができる。)を使用
することができる。例えば、アールデック社製のRE−
010を用いる場合には、ICF114ストレートステ
ンレス管にマウントして使用すればよい。
【0075】本願発明者の実験においては、アールデッ
ク社製のRE−010を使用し、クヌーセンセルには石
英を材質として用いた10ccタイプのものを使用し
た。そして、約0.2gのC60粉末(マツボー、純度
99.98%)を上記クヌーセンセル中に入れた。
【0076】なお、加熱炉11を400°Cに加熱する
際には、ガス供給手段40より上記条件に設定したガス
流量を流した状態で、クヌーセンセル式分子線蒸発源の
温度を200.0℃まで加熱(上昇率は自動設定とし
た。通常10〜20分で安定状態になる。)し、その状
態で1時間ほど予備加熱を行った後に、400.0゜C
に設定し、温度の安定化(およそ1時間で安定する。)
を待ってから実験を開始した。
【0077】なお、本願発明者の実験によると、クヌー
センセル式分子線蒸発源の温度は350℃〜450℃の
範囲で変化させても、実験結果に影響はでなかったが、
フラーレンを効率よく蒸発することのできる400゜C
以上であることが好ましい。
【0078】フラーレン粒子荷電手段20における粒子
荷電(イオン化)は、放射線源たる 241Amによる電
離作用によって行った。即ち、フラーレン粒子荷電手段
20においては、放射線源たる低速電子線源として
241Am(ラジオアイソトープ協会、強度82μC
i))を用いた大気下イオン化法を用いて、フラーレン
粒子をイオン化した。
【0079】具体的には、上記241Amのディスクを
アルミニウム両面テープによってNW25ストレート管
中に3枚直列に設置した。このNW25ストレート管を
上記したフラーレン粒子発生手段10の加熱炉11に直
接接続した。
【0080】フラーレン重合体捕集手段30の電気移動
度分析器31としては、低圧型DMA装置(なお、低圧
型DMA装置としては、例えば、Wyckoff製の型
式LPDMAを用いることができる。)を利用した。
【0081】本願発明者の実験においては、Wycko
ff製の型式LPDMAを使用し、分級部31aにはD
MAIII型を用い、また、検出部31bにはファラデ
ーカップLPFC型を用いた。
【0082】なお、圧力調整バルブ50としては、例え
ば、自動圧力コントロールシステム(自動圧力コントロ
ールシステムとしては、例えば、電源にはMKS製の6
00Seriesを用いることができ、バルブにはMK
S製の653B−20−2CF−1を用いることができ
る。)を利用した。測定条件の圧力を設定後、十分安定
化させてから(典型的には2〜10分で安定する。)測
定を開始した。
【0083】検出部31bの流量測定に用いるマスフロ
ーメータ60としては、例えば、LINTEC製のMM
−2200M−LPを用いることができ、本実験にもそ
れを利用した。
【0084】また、流量調整には手動弁(手動弁として
は、NW25L型手動弁があり、例えば、VAT製の2
6328−KA01を用いることができる。)を利用
し、これをマスフローメータ60の直後に接続して調整
を行った。
【0085】上記のような実験条件において、フラーレ
ン粒子発生手段10により発生されたフラーレン粒子
を、フラーレン粒子荷電手段20においてイオン化し、
フラーレン重合体捕集手段30を構成する電気移動度分
析器31内に導入した。そして、電気移動度分析器31
の分級部31aによって粒径選別されたイオンを、検出
部31bを構成するファラデーカップによってイオン電
流として検出した。
【0086】図4には、上記した実験条件において、圧
力調整バルブ50によってシステム全体の圧力を変化さ
せることにより、フラーレン粒子発生手段10の加熱炉
11内の雰囲気ガスたるアルゴンガスの圧力を変化させ
ながらフラーレン重合体の生成を行った結果における、
生成されたフラーレン重合体の粒子の粒径分布の圧力依
存性が示されている。この図4に示すグラフのスペクト
ルの解析の結果、加熱炉11内の雰囲気ガスたるアルゴ
ンガスの圧力が50Torr〜400Torにおいて
は、図4に示すグラフにおいて左から1番目のピークは
60単量体に対応することが確認された。
【0087】また、加熱炉11内の雰囲気ガスたるアル
ゴンガスの圧力が50Torr〜400Torにおいて
は、図4に示すグラフにおいて左から2番目のピーク
は、(C60に対応し、その構造は2つのC60
化学結合して重合体になっているフラーレン重合体の2
量体であることが確認された。より詳細には、図5に示
すような「[2+2]ダンベル型C120」の「D_D
2h(66/66)」と称される構造のフラーレン重合
体の2量体であると推定される。
【0088】特に、2量体に関しては、加熱炉11内の
雰囲気ガスたるアルゴンガスの圧力が100Torr〜
400Torr、より詳細には、200Torr〜40
0Torrにおいて顕著に生成することが確認された。
【0089】さらに、加熱炉11内の雰囲気ガスたるア
ルゴンガスの圧力が400Torr以上の高圧域におい
ては、3量体以上の重合体も生成することが確認され
た。
【0090】なお、本発明により得られる2量体の収率
については、グラフとしてあげたもののピーク強度比か
ら生成効率を見積もった。
【0091】C60のピーク強度を1としたとき、(C
60の生成効率はそれぞれ、加熱炉11内の雰囲気
ガスたるアルゴンガスの圧力が100Torrのときに
3.5%であり、加熱炉11内の雰囲気ガスたるアルゴ
ンガスの圧力が200Torrのときに20.2%であ
り、加熱炉11内の雰囲気ガスたるアルゴンガスの圧力
が300Torrのときに56.3%であり、加熱炉1
1内の雰囲気ガスたるアルゴンガスの圧力が400To
rrのときに153%である、ものと見積もられた。
【0092】なお、図4に示したデータが得られる実験
条件の範囲としては、以下の範囲においては実験結果に
影響はなかった。
【0093】ガス流量コントローラ12におけるQae
については、0.5〜3.0slmまで実施した。理論
上は、0〜∞slmでもよいはずであると認められる。
【0094】また、ガス流量コントローラ32における
shについては、5.0〜50.0slmまで実施し
た。理論上は、この流量の変化はフラーレン重合体の発
生には関係せず、単に分析装置の分解能に影響が出るだ
けである。
【0095】次に、加熱炉11の温度は、350〜45
0゜Cで実施した。理論上は、450゜C以上でも不都
合はないはずである。
【0096】なお、上記したように、フラーレン粒子発
生手段10の加熱炉11内の雰囲気ガスの圧力が50T
orr以下ではモノマーしか生成されないものと推定さ
れ、760Torr以上では粒子が巨大化した多量体が
生成されるものと推定される。
【0097】なお、上記した実施の形態においては、フ
ラーレン重合体としてC60の重合体を例にして説明し
たが、上記した手法によりC70、C76、C78、
82などのフラーレン重合体も生成することができる。
【0098】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、簡便かつ大量にフラーレン重合体を生成す
ることが可能になるという優れた効果を奏する。
【0099】また、本発明は、以上説明したように構成
されているので、フラーレン重合体の3量体以上の多量
体の生成を制御することが可能になるという優れた効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるフラーレン重合体の生成装置の実
施の形態の一例を示す概念図である。
【図2】本発明におけるイオン化に用いることが可能な
放射性核種の一覧表である。
【図3】図1に示すフラーレン重合体の生成装置の具体
的な構成例を示す説明図である。
【図4】本発明により生成されたフラーレン重合体の粒
子の粒径分布の圧力依存性を示すグラフである。
【図5】本発明により生成されたフラーレン重合体の2
量体である「[2+2]ダンベル型C120」の「D_
2h(66/66)」と称される構造の構造図であ
る。
【符号の説明】
10 フラーレン粒子発生手段 11 加熱炉 12 ガス流量コントローラ(MFC) 20 フラーレン粒子荷電手段 30 フラーレン重合体捕集手段 31 電気移動度分析器(DMA) 31a 分級部 31b 検出部 32 ガス流量コントローラ(MFC) 40 ガス供給手段 41 ステンレス配管 42 ステンレス配管 50 圧力調整バルブ 60 マスフローメータ(MFM)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の圧力の雰囲気ガス中においてフラ
    ーレン粉末を加熱してフラーレン粒子を発生し、 該発生したフラーレン粒子をイオン化してフラーレン重
    合体を生成するフラーレン重合体の生成方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のフラーレン重合体の生
    成方法において、 前記所定の圧力は、100Torr以上であるフラーレ
    ン重合体の生成方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のフラーレン重合体の生
    成方法において、 前記所定の圧力は、200Torr〜400Torrで
    あるフラーレン重合体の生成方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2または請求項3のい
    ずれか1項に記載のフラーレン重合体の生成方法におい
    て、 前記イオン化は、大気下イオン化法によるイオン化であ
    るフラーレン重合体の生成方法。
  5. 【請求項5】 所定の圧力の雰囲気ガス中においてフラ
    ーレン粉末を加熱してフラーレン粒子を発生するフラー
    レン粒子発生手段と、 前記フラーレン粒子発生手段において発生されたフラー
    レン粒子をイオン化してフラーレン重合体を生成するフ
    ラーレン粒子荷電手段とを有するフラーレン重合体の生
    成装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のフラーレン重合体の生
    成装置において、 前記フラーレン粒子発生手段における前記所定の圧力
    は、100Torr以上であるフラーレン重合体の生成
    装置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載のフラーレン重合体の生
    成装置において、 前記フラーレン粒子発生手段における前記所定の圧力
    は、200Torr〜400Torrであるフラーレン
    重合体の生成装置。
  8. 【請求項8】 請求項5、請求項6または請求項7のい
    ずれか1項に記載のフラーレン重合体の生成装置におい
    て、 前記フラーレン粒子荷電手段によるイオン化は、大気下
    イオン化法によるイオン化であるフラーレン重合体の生
    成装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006265089A (ja) * 2005-02-22 2006-10-05 Tama Tlo Kk 複合フラーレン粒子の製造方法、その製造装置及び複合フラーレン粒子
JP2008150249A (ja) * 2006-12-19 2008-07-03 Kyushu Univ 繊維状フラーレンとその製造方法
JP4923311B2 (ja) * 2003-09-30 2012-04-25 マサチューセッツ インスティテュート オブ テクノロジー フラーレン構造物および炭素材料につながれたこのような構造物

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