JP2006261206A - 放射線画像検出器および放射線画像検出システム - Google Patents

放射線画像検出器および放射線画像検出システム Download PDF

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Abstract

【課題】 簡易な製膜プロセスで作成できる信頼性の高い放射線画像検出器を提供する。
【解決手段】 放射線画像検出器10は、放射線を透過する第1の電極層11、ブロッキング用光導電層12、第1の電極層11を透過した放射線の照射を受けることにより該放射線の照射量に応じた電荷を発生する記録用光導電層13、記録用光導電層13において発生した潜像電荷に対しては絶縁体として作用し、且つその潜像電荷と逆極性の輸送電荷に対しては導電体として作用し、かつ読取光L2の照射により電荷を発生する読取用電荷輸送性光導電層14、ブロッキング用光導電層15、および読取光L2を透過する第2の電極層16をこの順に積層してなるものである。蓄電部17には、記録用光導電層13内で発生した潜像電荷が蓄積され、読取光L2の照射により読み出される。従来必要であった、電荷輸送層の上に記録用光導電層を積層する製膜プロセスが不要になる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、放射線画像を担持した放射線または記録光が照射され、放射線または記録光の照射量に応じて発生した電荷を潜像電荷として蓄積する蓄電部を有し、読取光が照射されることにより該放射線画像を検出する放射線画像検出器と、該放射線画像検出器およびその放射線画像検出器に読取光を照射する読取光照射手段を有する放射線画像検出システムに関するものである。
従来より、被写体を透過したX線などの放射線の照射量に応じた量の電荷を蓄電部に蓄積することにより被写体の放射線画像を検出する放射線画像検出器を用いて放射線画像を記録するとともに、その放射線画像検出器に記録された放射線画像を電気信号をとして読み取る放射線画像検出システムが、医療用放射線画像の撮影などにおいて多く利用されており、種々のタイプのものが提案されている。
そして、上記のような放射線画像検出器としては、たとえば、記録用の放射線あるいは該放射線の励起により発せられる記録光に対して透過性を有する第1の電極層、前記放射線または記録光を受けることにより導電性を呈する記録用光導電層、第1の電極層に帯電される電荷と同極性の電荷に対しては略絶縁体として作用し、かつ、該同極性の電荷と逆極性の電荷に対しては略導電体として作用する電荷輸送層、読取光の照射を受けることにより導電性を呈する読取用光導電層、読取光に対して透過性を有する第2の電極層を、この順に積層して成り、記録用光導電層と電荷輸送層との界面に形成される蓄電部に、画像情報を担持する潜像電荷を蓄積する放射線画像検出器を提案している(特許文献1および特許文献2参照)。
そして、上記特許文献2においては、特に、第2の電極を多数の線状読出電極とすると共に、蓄電部に蓄積された潜像電荷の量に応じたレベルの電気信号を出力させるための多数の線状補助電極を、前記線状読出電極と交互にかつ互いに平行となるように設け放射線画像検出器を提案している。なお、第2の電極を線状電極として構成する際には、線状電極の間を読取光が透過できるため、第2の電極そのものは必ずしも読取光に対して透過性を有する必要はない。
特開2000−105297号公報 特開2000−284056号公報
従来、上記特許文献1または2に記載された放射線画像検出器は多数の線状の第2の電極の上に、読取用光導電層、電荷輸送層、記録用光導電層を積層し、さらに第1の電極層を蒸着することにより作成されている。通常、読取用光導電層、電荷輸送層、記録用光導電層は、製膜プロセスにより積層されるが、読取用光導電層は、厚さ数十μm程度の薄膜であり、このような薄膜の上にさらに薄い(厚さ0.5μm程度の)電荷輸送層を積層する場合、電荷輸送層の平滑性が十分に得られず、放射線画像検出器の信頼性が低下する虞がある。特に、読取用光導電層の製膜温度より電荷輸送層の製膜温度の方が高い場合があり、このような場合には電荷輸送層の平滑性が悪化し、また電荷輸送性も低下し、その結果放射線画像検出器の信頼性が低下する。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、上記のような放射線画像検出器において、簡易な製膜プロセスで作成でき、高い信頼性を有する放射線画像検出器を提供することを目的とするものである。また、このような放射線画像検出器を用いた放射線画像検出システムを提供することを目的とするものである。
本発明による放射線画像検出器は、放射線画像を担持した放射線または記録光を透過する第1の電極層と、
該第1の電極層を透過した放射線または記録光の照射により該放射線または記録光の照射量に応じた電荷を発生する記録用光導電層と、
読取光の照射により電荷を発生し、該読取光が照射されない場合には、前記第1の電極層に帯電される電荷と同極性の電荷に対しては略絶縁体として作用し、かつ、該同極性の電荷と逆極性の電荷に対しては略導電体として作用する読取用電荷輸送性光導電層と、
前記読取光を透過する第2の電極層とを有し、
前記記録用光導電層と読取用電荷輸送性光導電層との界面に形成される蓄電部に潜像電荷として放射線画像を記録することを特徴とするものである。
なお、ここで、上記「記録光」としては、たとえば、被写体を透過した放射線の照射により蛍光体から発せられた蛍光などがあるが、被写体の放射線画像を担持した光であれば如何なるものでもよい。
上記放射線画像検出器は、前記第1の電極層と前記記録用光導電層との間に、前記放射線または前記記録光を透過し、かつ前記放射線または前記記録光の照射により導電性を呈する第1のブロッキング用光導電層を有するものであってもよい。
なお、ここで「第1のブロッキング用光導電層」は、前記放射線または前記記録光が照射されていない場合には、略絶縁体として作用するものである。
また、前記第2の電極層と読取用電荷輸送性光導電層との間に、前記読取光を透過し、かつ前記読取光の照射により導電性を呈する第2のブロッキング用光導電層を有するものであってもよい。
なお、ここで「第2のブロッキング用光導電層」は、前記読取光が照射されていない場合には、略絶縁体として作用するものである。
また、前記読取光の波長は、300nm以上500nm以下であってもよい。
前記読取用電荷輸送性光導電層は、Se、Se−Te、Se−Te−As、Se−Te−P、Se−AsまたはSe−Sbの内少なくとも1つを主成分とする合金であってもよい。なお、これらの合金は、Cl等の希土類元素を微量含むものであってもよい。
本発明の放射線画像検出システムは、放射線画像を担持した放射線または記録光を透過する第1の電極層と、
該第1の電極層を透過した放射線または記録光の照射により該放射線または記録光の照射量に応じた電荷を発生する記録用光導電層と、
読取光の照射により電荷を発生し、該読取光が照射されない場合には、前記第1の電極層に帯電される電荷と同極性の電荷に対しては略絶縁体として作用し、かつ、該同極性の電荷と逆極性の電荷に対しては略導電体として作用する読取用電荷輸送性光導電層と、
前記読取光を透過する第2の電極層とを有し、
前記第記録用導電層と前記読取用電荷輸送性光導電層との界面に形成される蓄電部に潜像電荷として放射線画像を記録する放射線画像検出器と、
該放射線画像検出器の前記読取用電荷輸送性光導電層側に前記読取光を照射する読取光照射手段とを備え、
該読取光の照射により、前記蓄電部に蓄積された潜像電荷を読み出すことを特徴とするものである。
前記読取光照射手段は、前記読取光の照射と同時にかつ同位置に、前記読取光より長波長である励起光を照射するものであり、
該励起光の照射により、読取光の照射により発生する電荷が励起されるものであってもよい。
また、「光に対して透過性を有する」とは、光をほぼ透過することに加え、前記光の一部を透過することも含むものである。
前記読取光の波長は、300nm以上500nm以下であってもよく、また前記励起光の波長は、600nm以上800nm以下であってもよい。
本発明の放射線画像検出器では、放射線画像を担持した放射線または記録光を透過する第1の電極層と、該第1の電極層を透過した放射線または記録光の照射により該放射線または記録光の照射量に応じた電荷を発生する記録用光導電層と、読取光の照射により電荷を発生し、該読取光が照射されない場合には、前記第1の電極層に帯電される電荷と同極性の電荷に対しては略絶縁体として作用し、かつ、該同極性の電荷と逆極性の電荷に対しては略導電体として作用する読取用電荷輸送性光導電層と、前記読取光を透過する第2の電極層とを有するため、従来必要であった電荷輸送層の上に、記録用光導電層を積層する製膜プロセスが不要になり、作成が容易化される。また、読取用光導電層の上に、該読取用光導電層の製膜温度より製膜温度が高い電荷輸送層を積層することがないため、放射線画像検出器の信頼性が向上する。
また、放射線または記録光が照射されていない場合には略絶縁体として作用する第1のブロッキング用光導電層を、第1の電極層と記録用光導電層との間に設けることにより、記録用電圧が印加され、かつ放射線または記録光が照射されていない場合に、第1の電極層から負の電荷が記録用光導電層へ注入されることを確実に防止することができ、放射線画像検出器の信頼性を一層向上させることができる。
さらに、読取光が照射されていない場合には略絶縁体として作用する第2のブロッキング用光導電層を、第2の電極層と読取用電荷輸送性光導電層との間に設けることにより、記録用電圧が印加されている状態において、第2の電極層から正の電荷が読取用電荷輸送性光導電層へ注入されることを確実に防止することができ、放射線画像検出器の信頼性を一層向上させることができる。
前記読取用電荷輸送性光導電層が、Se、Se−Te、Se−Te−As、Se−Te−P、Se−AsまたはSe−Sbの内少なくとも1つを主成分とする合金であれば、これらの物質のガラス転移温度は、通常、放射線画像検出器が使用される環境温度より高いため、結晶化防止膜が不要になり、また放射線画像検出器の熱安定性が向上する。
本発明の放射線画像検出システムは、放射線画像を担持した放射線または記録光を透過する第1の電極層と、該第1の電極層を透過した放射線または記録光の照射により該放射線または記録光の照射量に応じた電荷を発生する記録用光導電層と、読取光の照射により電荷を発生し、該読取光が照射されない場合には、前記第1の電極層に帯電される電荷と同極性の電荷に対しては略絶縁体として作用し、かつ、該同極性の電荷と逆極性の電荷に対しては略導電体として作用する読取用電荷輸送性光導電層と、前記読取光を透過する第2の電極層とを有し、前記第記録用導電層と前記読取用電荷輸送性光導電層との界面に形成される蓄電部に潜像電荷として放射線画像を記録する放射線画像検出器と、該放射線画像検出器の前記読取用光導電層側に前記読取光を照射する読取光照射手段とを備え、該読取光の照射により、前記蓄電部に蓄積された潜像電荷を読み出すことにより、容易に作成可能でかつ信頼性が向上した放射線画像検出器を用いて、放射線画像を検出することができる。
前記読取光照射手段が、前記読取光の照射と同時にかつ同位置に、前記読取光より長波長である励起光を照射するものであり、該励起光の照射により、読取光の照射により発生する電荷が励起される場合には、読取用電荷輸送性光導電層に発生した電荷と、記録された潜像電荷との結合が促進され、記録された放射線画像情報の読み出し速度を高速化することができる。
以下、図面を参照して本発明の放射線画像検出器および放射線画像検出システムを適用した実施の形態である放射線画像記録読取装置について説明する。図1は本発明の実施の形態である放射線画像記録読取装置の概略構成図である。
本放射線画像記録読取装置は、図1に示すように、放射線を射出する放射線源5、放射線源5から射出され、被写体6を透過した放射線の照射により被写体の放射線画像を検出する放射線画像検出器10、放射線画像検出器10に記録された放射線画像を読み取るための読取光L2を放射線画像検出器10に照射する面状光源20、面状光源20の読取光L2の照射により放射線画像検出器10において発生した電流を検出するチャージアンプ31が多数設けられた電流検出部30、放射線画像検出器10による放射線画像の記録の際に放射線画像検出器10に電圧を印加する電圧源40、放射線画像検出器10から放射線画像を電流として読み取る際に放射線画像検出器10の後述する第1の電極層11と第2の電極層16とを短絡する短絡手段50、上記面状光源20の動作を制御する読取光制御手段60、上記電圧源40の動作を制御する電圧制御手段80、および上記短絡手段50の動作を制御するスイッチ制御手段90を備えている。
放射線画像検出器10は、被写体6の放射線画像を担持した放射線を透過する第1の電極層11、第1の電極層11を透過した放射線の照射を受けることにより導電性を呈するブロッキング用光導電層12、第1の電極層11を透過した放射線の照射を受けることにより該放射線の照射量に応じた電荷を発生する記録用光導電層13、読取光L2の照射により電荷を発生し、読取光L2が照射されない場合には、記録用光導電層13において発生した潜像電荷に対しては絶縁体として作用し、且つその潜像電荷と逆極性の輸送電荷に対しては導電体として作用する読取用電荷輸送性光導電層14、読取光L2を透過し、かつ読取光L2の照射を受けることにより導電性を呈するブロッキング用光導電層15、および読取光L2を透過する第2の電極層16をこの順に積層してなるものである。記録用光導電層13と読取用電荷輸送性光導電層14との間には、記録用光導電層13内で発生した潜像電荷を蓄積する蓄電部17が形成されている。
第1の電極層11としては、放射線を透過するものであればよく、たとえば、ネサ皮膜(SnO)、ITO(Indium Tin Oxide)、アモルファス状光透過性酸化膜であるIDIXO(Idemitsu Indium X-metal Oxide ;出光興産(株))などを50〜200nm厚にして用いることができ、また、100nm厚のAlやAuなども用いることもできる。
第2の電極層16は、図1および図2に示すように、多数の第1の線状電極16aからなる第1のストライプ電極18と、第1の線状電極16aの間に配列された多数の第2の線状電極16bからなる第2のストライプ電極19とを備えている。第1のストライプ電極18は、読取光L2を遮光するAl、Crなどの金属から形成されている。また、第2のストライプ電極19は、第1の電極層1と同様の材料で形成することができ、読取光L2を透過するものである。また、第1のストライプ電極18についても、第2のストライプ電極19と同様の材料により形成し、その後、読取光L2を遮光するようにAl、Crなどの金属によりコーティングするようにしてもよい。
また、第2の電極層16における第2のストライプ電極19の各線状電極16bには、上記線状電極16bにより読み出された電荷を検出するためのチャージアンプ31(図2においては図示省略)がそれぞれ接続されている。
記録用光導電層13は、放射線の照射を受けることにより電荷を発生するものであればよく、放射線に対して比較的量子効率が高く、また暗抵抗が高いなどの点で優れているa−Seを主成分とする合金を使用する。厚さは500μm程度が適切である。
読取用電荷輸送性光導電層13としては、第1の電極層11に帯電する電荷の移動度と、その逆極性となる電荷の移動度の差が大きい程良く(例えば10以上、望ましくは10以上)、かつ読取光L2の照射により電荷を発生する光導電性を有するであればよく、例えば、Se、Se−Te、Se−Te−As、Se−Te−P、Se−AsまたはSe−Sbの内少なくとも1つを主成分とする合金が好適である。なお、これらの合金は、Cl等の希土類元素を微量含むものであってもよい。
なお、放射線画像検出器10の層構成は上記のような層構成に限らず、その他の層を含むものとしてもよく、また各層の材料についても上記各層の作用と同等の作用を有するものであれば上記以外の材料を利用するようにしてもよい。
そして、上記のように構成された放射線画像検出器10には、図1に示すように、第2の電極層16側に面状光源20が設けられている。面状光源20は、第1の導電層21,EL層22,第2の導電層23から成るEL発光体である。なお、放射線画像検出器10の第2の電極層16と第1の導電層21との間には絶縁層24が設けられている。
面状光源20における第1の導電層21は、多数の線状電極21aが平行に配列されてなるものであり、線状電極21aは、放射線画像検出器10の第2の電極層16の線状電極16aと直交するように配列されている。つまり、各線状電極21aとEL層22と第2の導電層23とで、実質的にライン状の光源が第2の電極層16の線状電極16aの長さ方向に多数配列された構成と同等となる。EL層23としては、放射線画像検出器10の読取用光導電層14の主成分であるa−Seとのマッチングを考慮して、波長470nm程度のEL光が発せられるような物資を用いればよい。また、第1の導電層21の線状電極21aはEL光を透過する材料から形成されている。また、各線状電極21a間は、線状電極21a同志を絶縁するものであれば、EL光を透過する材料で形成してもよいし、EL光を遮断する材料で形成するようにしてもよい。
そして、上記面状光源20の線状電極21aは、読取光制御手段60に接続され、読取光制御手段60は、面状光源20の線状電極21aとそれに対向する第2の導電層23との間に所定の電圧を印加し、読取光L2の照射を制御するものである。例えば、読取光制御手段60が、線状電極21aを順次切り替えながら、夫々の線状電極21aと第2の導電層23との間に所定の直流電圧を印加すると、線状電極21aと第2の導電層23とに挟まれたEL層22からEL光が発せられ、線状電極21aを透過したEL光はライン状の読取光L2として利用される。そして、第2の電極層16の線状電極16aの長手方向の一方の端から他方の端までの全部について線状電極21aを順次切り替えてEL発光させることにより、ライン光で第2の電極層16の全面を走査することになる。なお、第2の電極層16の線状電極16aの長手方向が副走査方向に対応し、ライン光の延びる方向が主走査方向に対応する。
また、電圧源40は、その電圧のON、OFFおよび電圧の大きさは電圧源40に接続された電圧制御手段80により制御される。
また、電流検出部30は、第2の電極層16の各線状電極16a毎に接続された多数のチャージアンプ31を有している。
また、短絡手段50は、スイッチであり、図1に示すように、スイッチのa端子には、電圧源40の正極側の端子が接続され、b端子には放射線画像検出器10における第1の電極層11が接続され、c端子には電流検出部30のチャージアンプ31が接続されている。この短絡手段50は、放射線画像検出器10による放射線画像の記録および読取りの際に切換えられる。この短絡手段50の切換えは、短絡手段50に接続されたスイッチ制御手段90により制御される。
また、必ずしも面状光源を利用する必要はなく、放射線画像検出器の全面を照射することができるものであれば、主走査方向に延びる線状光源を副走査方向に走査することにより全面を照射するようにしてもよいし、ビーム光源から発せられたビーム光により主走査方向および副走査方向に走査することにより全面を照射するようにしてもよい。
次に、上記実施の形態の放射線画像記録読取装置における放射線画像の記録および読取動作について説明する。図2は、放射線画像検出器10における放射線画像の記録および読出し動作を説明するための模式図である。
放射線画像の記録は、まず、図2の(A)に示すように、電圧制御手段80により電圧源40が制御されて放射線画像検出器10の第1の電極層11と第2の電極層16との間に記録用電圧が印加される。このとき印加される記録用電圧の大きさは、5kV程度であり、第1の電極層11が負の電位に、第2の電極層16が正の電位となるように印加される。そして、この記録用電圧の印加の後、放射線源5から放射線を射出させ、被写体6を透過した放射線を放射線画像検出器10に照射する。すると、放射線画像検出器10の記録用光導電層13内で正と負の電荷対が発生し、この電荷対のうち正の電荷は負に帯電した第1の電極層11に向かって移動し、第1の電極層11における負の電荷と結合して消滅する。一方、上記のようにして発生した電荷対のうち負の電荷は正に帯電した第2の電極層16に向かって移動するが、読取用電荷輸送性光導電層14は読取光L2が照射されていない場合には、負の電荷に対しては絶縁体として作用するため、上記負の電荷は、図2(A)に示すように、記録用光導電層13と読取用電荷輸送性光導電層14との界面である蓄電部17に蓄積される。なお、本実施の形態においては、上記記録における電極層への電圧印加および放射線の照射は1s程度行われる。また、第1のブロッキング用光導電層12を、第1の電極層11と記録用光導電層13の間に設けることにより、記録用電圧が印加され、かつ放射線が照射されていない状態において、第1の電極層11から負の電荷が記録用光導電層13へ注入されることを確実に防止することができる。なお、放射線が照射された場合には、第1のブロッキング用光導電層12は導電性を呈するため、正の電荷の移動を妨げることはない。さらに、第2のブロッキング用光導電層15を、第2の電極層16と読取用電荷輸送性光導電層14との間に設けることにより、記録用電圧が印加されている状態において、第2の電極層16から正の電荷が読取用電荷輸送性光導電層14へ注入されることを確実に防止することができる。
次に、上記のようにして放射線画像検出器10に記録された放射線画像を読取る際の作用について説明する。図2(B)に示すように、第1の電極層11および第2の電極層16における第1の線状電極16aは接地され、第2の線状電極16bはチャージアンプ31にそれぞれ接続される。そして、読取光制御手段60が面状光源20の線状電極21aを順次切り替えながら、夫々の線状電極21aと第2の導電層23との間に所定の直流電圧を印加して、EL層22から発せられる読取光L2で放射線画像検出器10の全面を走査する。上記のようにして読取光L2が照射されると、読取光L2は第2の電極層16の第2の線状電極16bおよび第2のブロッキング用光導電層15を透過して読取用電荷輸送性光導電層14に照射され、図2(B)に示すように、読取用電荷輸送性光導電層14において電荷対が発生する。なお、読取光L2は波長470nmの光であるため、読取用電荷輸送性光導電層14に深く侵入することはなく、電荷対は主に読取用電荷輸送性光導電層14の第2の電極層16側において発生する。
そして、その電荷対のうち正の電荷は読取用電荷輸送性光導電層14を通過して蓄電部17の負の電荷と結合して消滅する。一方、読取用電荷輸送性光導電層14において発生した電荷対のうち負の電荷は第2の電極層16に帯電された正の電荷に向かって移動する。そして、第2の電極層16における第2の線状電極16bに帯電した正の電荷と結合するとともに、第1の線状電極16aに帯電した正の電荷ともチャージアンプ31を介して結合する。そして、上記チャージアンプ31におけるコンデンサ31aに電荷が蓄積されるとともに、チャージアンプ31におけるスイッチ31bが上記読取光L2の走査に応じて所定のタイミングで順次スイッチングされることにより放射線画像を構成する画素毎の電気信号が各チャージアンプ31から順次出力される。
上記の説明であきらかなように、本実施の形態に用いられている放射線画像検出器を作成する際には、従来の放射線画像検出器を作成するために必要であった電荷輸送層の上に、記録用光導電層を積層する製膜プロセスが不要である。このため、本実施の形態に用いられている放射線画像検出器は、容易に作成可能である。また、読取用光導電層の上に、該読取用光導電層の製膜温度より製膜温度が高い電荷輸送層を積層することがないため、放射線画像検出器の信頼性が向上する。
読取用電荷輸送性光導電層が、Se、Se−Te、Se−Te−As、Se−Te−P、Se−AsまたはSe−Sbの内少なくとも1つを主成分とする合金であれば、これらの物質のガラス転移温度は、通常、放射線画像検出器が使用される環境温度より高いため、結晶化防止膜が不要になり、また放射線画像検出器の熱安定性が向上する。
なお、上記実施の形態においては、面状光源20として、波長470nmの読取光L2を射出するものを用いたが、変形例として、図3に示すように、波長470nmの光を射出するEL層22の変わりに、波長470nmの光に加え、波長750nmの光を射出するEL層27を有する面状光源26を用いることも考えられる。放射線画像の読取時に、波長470nmの読通光L2と重畳して波長750nmの励起光を読取用電荷輸送性光導電層14に照射することにより、読取用電荷輸送性光導電層14において発生した正の電荷を励起し、発生した正の電荷が読取用電荷輸送性光導電層14を通過して蓄電部17の負の電荷と結合して消滅するまでの時間を短縮することができる。また励起光は波長750nmの光であるため、蓄電部17近傍まで達する。このため、読取用電荷輸送性光導電層14を通過してきた正の電荷が、読取用電荷輸送性光導電層14と記録用光導電層13との境界においてトラップされてしまうことを防止でき、残像を低減することができる。なお、励起光の波長は750nmに限定されるものではなく、第2の電極層16および第2のブロッキング用光導電層15を透過し、読取用電荷輸送性光導電層14に発生した正の電荷を励起することのできる波長の光であればよい。また、面状光源26としては、例えば波長470nmの読通光L2を射出するEL層と、波長750nmの励起光を射出するEL層が重畳された光源や、あるいは波長470nmの読通光L2を射出するライン状のEL層と、波長750nmの励起光を射出するライン状のEL層が交互に配置され、光学手段により重畳された光源等であってもよい。
なお面状光源は、上記のような構成に限らず、放射線画像検出器10の全面を照射できるものであれば、ライン光源やビーム光源などのその他の構成を採用するようにしてもよい。
本発明の実施の形態である放射線画像記録読取装置の概略構成図 図1に示す放射線画像記録読取装置の放射線画像検出器における記録および読取の動作を説明するための模式図 本発明の他の放射線画像記録読取装置の概略構成図
符号の説明
5 放射線源
6 被写体
10 放射線画像検出器
11 第1の電極層
12 第1のブロッキング用光導電層
13 記録用光導電層
14 読取用電荷輸送性光導電層
15 第2のブロッキング用光導電層
16 第2の電極層
17 蓄電部
20,26 面状光源
30 電流検出部
31 チャージアンプ
40 電圧源
50 短絡手段
60 読取光制御手段
80 電圧制御手段
90 スイッチ制御手段

Claims (6)

  1. 放射線画像を担持した放射線または記録光を透過する第1の電極層と、
    該第1の電極層を透過した放射線または記録光の照射により該放射線または記録光の照射量に応じた電荷を発生する記録用光導電層と、
    読取光の照射により電荷を発生し、該読取光が照射されない場合には、前記第1の電極層に帯電される電荷と同極性の電荷に対しては略絶縁体として作用し、かつ、該同極性の電荷と逆極性の電荷に対しては略導電体として作用する読取用電荷輸送性光導電層と、
    前記読取光を透過する第2の電極層とを有し、
    前記記録用光導電層と読取用電荷輸送性光導電層との界面に形成される蓄電部に潜像電荷として放射線画像を記録することを特徴とする放射線画像検出器。
  2. 前記第1の電極層と前記記録用光導電層との間に、前記放射線または前記記録光を透過し、かつ前記放射線または前記記録光の照射により導電性を呈する第1のブロッキング用光導電層を有することを特徴とする請求項1記載の放射線画像検出器。
  3. 前記第2の電極層と読取用電荷輸送性光導電層との間に、前記読取光を透過し、かつ前記読取光の照射により導電性を呈する第2のブロッキング用光導電層を有することを特徴とする請求項1または2記載の放射線画像検出器。
  4. 前記読取用電荷輸送性光導電層が、Se、Se−Te、Se−Te−As、Se−Te−P、Se−AsまたはSe−Sbの内少なくとも1つを主成分とする合金であることを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の放射線画像検出器。
  5. 放射線画像を担持した放射線または記録光を透過する第1の電極層と、
    該第1の電極層を透過した放射線または記録光の照射により該放射線または記録光の照射量に応じた電荷を発生する記録用光導電層と、
    読取光の照射により電荷を発生し、該読取光が照射されない場合には、前記第1の電極層に帯電される電荷と同極性の電荷に対しては略絶縁体として作用し、かつ、該同極性の電荷と逆極性の電荷に対しては略導電体として作用する読取用電荷輸送性光導電層と、
    前記読取光を透過する第2の電極層とを有し、
    前記第記録用導電層と前記読取用電荷輸送性光導電層との界面に形成される蓄電部に潜像電荷として放射線画像を記録する放射線画像検出器と、
    該放射線画像検出器の前記読取用光導電層側に前記読取光を照射する読取光照射手段とを備え、
    該読取光の照射により、前記蓄電部に蓄積された潜像電荷を読み出すことを特徴とする放射線画像検出システム。
  6. 前記読取光照射手段が、前記読取光の照射と同時にかつ同位置に、前記読取光より長波長である励起光を照射するものであり、
    該励起光の照射により、読取光の照射により発生する電荷が励起されることを特徴とする請求5記載の放射線画像検出システム。
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