JP2006254906A - 「なき」の抑制されたマルチトール含有ハードキャンディとその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 マルチトールを含有しながら、「なき」が抑制されて、保存安定性に優れた高品質のハードキャンディとその製造方法並びに該ハードキャンディの「なき」を抑制してその保存安定性を向上させる方法を提供することを課題とする。
【解決手段】 全糖質に対して、無水物換算で、マルチトールを80質量%以上含有し、その表面にマルチトール結晶を付着及び/又は晶出させた、「なき」の抑制されたマルチトール含有ハードキャンディとその製造方法、さらには、マルチトール含有ハードキャンディを製造する際に、そのキャンディ表面に、マルチトールの結晶を付着及び/又は晶出せしめることを特徴とする、マルチトール含有ハードキャンディの「なき」の抑制方法を提供することにより上記課題を解決する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、「なき」の抑制されたマルチトール含有ハードキャンディとその製造方法並びにマルチトール含有ハードキャンディの「なき」の抑制方法に関するものである。
ハードキャンディは、通常、砂糖や水飴などの糖質水溶液を、加熱濃縮し、成形、冷却して製造されている。近年、低カロリーや低う蝕性が注目され、さらには、低甘味への消費者の嗜好の変化などとも相まって、各種糖アルコールがハードキャンディの原料として使用されるようになってきた。しかしながら、これら糖アルコールを原料としたハードキャンディは、一般に、吸湿し易く、水分を吸収してべたついたり、部分的に溶けて流れたりする液化現象が起こることが知られており、一般に、当業界において、この現象は『泣き(なき)』と呼ばれている。そして、この「なき」は、糖アルコールを含有するハードキャンディの保存安定性の大きな障害となっている。
一方、糖アルコールの一種であるマルチトールやこれを含有した糖質は、甘味の質が砂糖のそれに近いことに加えて、低カロリー、低う蝕性であることから、ダイエットや低う蝕性を特徴とする飲食品の原料として汎用されており、これを原料とするキャンディも市販されている。しかしながら、マルチトールを使用したキャンディは、防湿容器に入れ、乾燥剤を共存させておかなければ、吸湿して、その表面がべた付き、「なき」を起こし、商品価値を失い易いので、その取り扱いには、細心の注意が必要である。とりわけ、「なき」は、マルチトール純度が77%を越えるような糖質を使用したハードキャンディで顕著であるといわれている(例えば、特許文献1を参照)。この問題を回避するために、市販のマルチトール含有ハードキャンディは、アルミピローによる個別包装や、スティックタイプのように、外包装に気密性の高い包材を採用するなどの方法で対処しているのが現状である。しかしながら、個別包装のものでは、包材費がかさむのみならず、包装工程が煩雑になり、また、スティックタイプのものでは、外装を一度開封すると短時間で容器内の残りのキャンディが吸湿するなどの欠点があった。
これに対して、特許文献1には、無水物換算で、マルチトール含量が45質量%乃至77質量%で、水分含量が3質量%より多いハードキャンディの提案がなされているものの、ハードキャンディとしての甘味質、物性が満足できるものではなく、このままでは商品化は困難である。また、還元パラチノースなどの他の糖アルコールを併用した製品が市販されているものの、マルチトールの優れた味質が損なわれる欠点があることが判明した。これらの欠点を解消した、甘味質の良好なマルチトール含有ハードキャンディ、とりわけ、「なき」が抑制された高品質なハードキャンディの確立が望まれている。
特開平8−228688号公報
本発明は、マルチトールを含有しながら、「なき」が抑制されて、保存安定性に優れた高品質のハードキャンディとその製造方法並びに該ハードキャンディの「なき」を抑制してその保存安定性を向上させる方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、意外にも、全糖質に対して、無水物換算で、マルチトールを87質量%以上含有する糖質水溶液を、水分含量2質量%未満に煮詰めた後、成形して調製したハードキャンディが、室温下において、その表面にマルチトールの無水結晶を晶出し易く、これを晶出させることにより、マルチトール含有ハードキャンディで問題とされていた、「なき」の現象を抑制しうることを見出し、乾燥剤の利用やアルミピロー包装などによる特別な防湿対策を施すことなく、比較的長期間安定なマルチトール含有ハードキャンディを調製できることを見出した。加えて、全糖質に対して、無水物換算で、マルチトールを80質量%以上含有する糖質水溶液を、水分含量2質量%未満に煮詰めた後、成形して調製したマルチトール含有ハードキャンディの表面にマルチトール結晶含有糖質粉末を、種晶としてまぶすことにより、ハードキャンディの表面にマルチトール結晶を付着、及び/又は結晶の晶出させて、その表面がマルチトールの結晶で被覆された状態にすることにより、効果的に「なき」を抑制できるという予想外の知見を得て、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、全糖質に対して、無水物換算で、マルチトールを80質量%以上含有させた、「なき」の抑制されたマルチトール含有ハードキャンディとその製造方法、さらには、マルチトール含有ハードキャンディを製造する際に、そのキャンディ表面に、マルチトールの結晶を付着及び/又は晶出せしめることを特徴とする、マルチトール含有ハードキャンディの「なき」の抑制方法を提供することにより上記課題を解決する。
本発明は、マルチトール含有ハードキャンディの表面に、マルチトール結晶を付着及び/又は表面の晶出させて、表面をマルチトールの結晶で被覆された状態にすることにより、ハードキャンディの「なき」が抑制されるという知見に基づき、保存安定性に優れた高品質のマルチトール含有ハードキャンディを提供するものである。
本発明で用いられるマルチトール或いはこれを含有する糖質は、所定量のマルチトールが含まれてさえいれば、その、由来や調製方法は問わない。例えば、澱粉にβ−アミラーゼと澱粉枝切酵素とを作用させて調製したマルトース含有糖質を、そのままで、部分精製して、或いは高度に精製した後、常法により、水素添加して得られるマルチトール含有糖質を使用することができる。また、低純度のマルトースを含有する糖質を、常法により水素添加し、これを部分精製して或いは高度に精製して、さらに、必要ならば、マルチトール純度を高めて使用することも、これらを適宜混合して使用することも随意である。また、例えば、市販の還元麦芽糖水飴(例えば、株式会社林原商事販売、商品名「粉末マビット」、「結晶マビット」など)をそのまま水に溶解して使用してもよく、市販の高純度マルトース(例えば、株式会社林原商事販売、商品名「サンマルト」、「サンマルトS」など)を水素添加して使用することも、このようにして得られるマルチトール含有糖質を適宜混合し使用することも随意である。
本発明でいう「なき」の抑制されたハードキャンディとは、マルチトールを含有する糖質水溶液を、煮詰めてキャンディ生地を調製し、これを成形、冷却する工程を経て調製されたものであって、当該キャンディの表面の一部又は全部にマルチトールの無水結晶が付着し及び/又は晶出し、25℃、相対湿度75%の条件下で24時間放置しても、その表面に「なき」の現象が起きないものをいう。
マルチトール表面に、「なき」を起こすことなく、マルチトールの無水結晶を晶出せしめるには、キャンディ中の全糖質に対して、マルチトールを、無水物換算で87質量%以上含有している必要があり、89質量%以上含有していることが望ましく、94質量%以上含有していることが特に望ましい。また、キャンディ生地を冷却後、マルチトールの結晶粉末をキャンディ表面にまぶして、キャンディ表面にマルチトール結晶を付着及び又は晶出させる場合には、マルチトールをキャンディ中の全糖質に対して、無水物換算で、80質量%以上含有している必要があり、83質量%以上が望ましく、85質量%以上含有していることが特に望ましい。
本発明の「なき」の抑制されたキャンディの表面における無水結晶マルチトールの結晶化度は、X線回折図形に基づくルーランド(Ruland)の方法(アクタ クリスタルグラフィカ:Acta Crystallographica、第14巻、第1180頁、1961年)により求めた場合、50%以上になり、60%以上となるが望ましく、70%以上となることが特に望ましい。マルチトール含有ハードキャンディを25℃相対湿度70%乃至75%の条件下に24時間以上置いた時、結晶化度が50%よりも高くならないキャンディでは、その表面に「なき」が起こり、製品価値が低下してしまう。
本発明のマルチトール含有ハードキャンディの製造方法は、デポジット成形方式が望ましく、スタンピング成形方式、分注成形方式、スラブカット成形方式、ドロップロール成形方式なども必要に応じて適宜選択することができる。また、本発明のハードキャンディに使用する原料のマルチトール含有糖質の水溶液は、望ましくは、固形分濃度80質量%未満、さらに望ましくは50質量%乃至75質量%のものが好適である。煮詰めは、このような糖質水溶液を、通常、常圧下又は減圧下で水分2質量%未満、望ましくは約1.5質量%未満、さらに望ましくは1.2質量%乃至0.5質量%の範囲まで行うのが好ましい。その時の煮詰め温度は、通常、常圧条件下では165℃乃至200℃が、減圧条件下では135℃乃至160℃が望ましい。また、クエン酸などの酸味料を添加するキャンディにあっては、生地があまり高温のときに酸味料を添加すると、マルチトールが分解して、キャンディ生地中のマルチトール含量が低下するので、マルチトール含量の比較的低い糖組成でキャンディを調製する場合には、予め、酸の添加により分解するマルチトール量を勘案して、マルチトールの配合割合をきめるか、酸味料を、キャンディ生地が140℃程度になるまで冷やしてから添加して、酸によるマルチトールの分解をできるだけ抑制して、その全糖質しめるマルチトールの割合が80質量%以下にならないようにする必要がある。
このようにして調製されたキャンディ生地は、成形、冷却した後、その表面にマルチトール結晶が付着し易く、及び/又は、マルチトール結晶が晶出し易くなっており、これを付着及び/又は晶出させるためには、例えば、上記マルチトール含有ハードキャンディを、相対湿度が、35%乃至85%、望ましくは、50%乃至80%程度の状態に5時間乃至40時間放置すればよい。40時間以上放置して製造時間が長くなれば、製造コストが増加するので望ましくない。相対湿度が30%以下では、結晶を晶出し難く、90%以上では吸湿が速過ぎて、表面が流れ出してしまう危険がある。ハードキャンディの表面のマルチトール結晶の晶出を促進するには、わずかに吸湿させるのがよく、通常、成形及び/又は冷却直後のハードキャンディの質量に対して、2質量%未満、望ましくは1.5質量%未満、特に望ましくは、1質量%未満の吸湿が好適である。従って、表面に結晶を付着及び/又は晶出した本発明のハードキャンディでは、通常、水分含量が3質量%未満であり、2.5質量%未満のものが望ましく、2質量%未満のものが特に望ましい。必要ならば、マルチトール結晶を晶出させる際に、キャンディの表面にマルチトール結晶含有糖質粉末を種晶としてまぶすなどして、マルチトール結晶を付着させて「なき」を抑制すること、及び/又は、マルチトール結晶の晶出の速度をさらに促進させることも有利に実施できる。このハードキャンディにまぶすマルチトール結晶含有糖質粉末は、マルチトール結晶を含み、このキャンディ表面に付着させて、及び/又は、表面のマルチトール結晶の晶出を促進して、ハードキャンディの「なき」を抑制できるものであれば特に制限はないが、通常、当該粉末の全糖質に対して、無水物換算で、マルチトールを87質量%以上、望ましくは89質量%以上、更には、93.5質量%以上のマルチトール結晶含有糖質粉末が特に望ましい。また、キャンディ表面の「なき」の抑制、及び/又は、マルチトール結晶の晶出の促進のためにまぶすマルチトール粉末の量は、キャンディの総質量に対して、0.005質量%乃至5質量%が用いられ、0.001質量%乃至3質量%が望ましく、0.05質量%乃至2質量%が特に望ましい。0.005質量%以下では、「なき」の抑制、及び/又は、結晶の晶出促進に十分な効果がなく、マルチトール含量の低いキャンディでは「なき」が抑制されない場合があり、5質量%以上加えても、その結晶の晶出促進効果に差は認められない。
本発明でマルチトール含有ハードキャンディの製造に使用する糖質は、本発明のマルチトール含有ハードキャンディの特徴を損なわない範囲で、マルチトールと共に、澱粉からの製造過程において原料マルトースに共存する、グルコース、マルトトリオース、及びマルトテトラオース以上の高分子オリゴ糖由来の糖アルコール類、すなわち、ソルビトール、マルトトリイトール、及びマルトテトライトール以上の高分子糖アルコール類から選ばれる1種又は2種以上を含有するものが望ましい。
本発明のマルチトール含有ハードキャンディは、必要に応じて、その特性を妨げない範囲で、糖質、栄養物、嗜好物、生理活性物質、薬効成分、添加物などを含有せしめることができる。その具体例を挙げると、例えば、ブドウ糖、果糖、ラクトース、蔗糖、α,α−トレハロース、α,β−トレハロース、β,β−トレハロース、ラクトスクロース、マルトオリゴ糖、α,α−トレハロースの糖質誘導体、水飴、糖蜜、蜂蜜などの糖類、サイクロデキストリンや同じ出願人による国際公開WO 02/10361明細書などに記載のサイクロ{→6)−α−D−グルコピラノシル−(1→3)−α−D−グルコピラノシル−(1→6)−α−D−グルコピラノシル−(1→3)−α−D−グルコピラノシル−(1→}の構造を有する環状四糖、或いは特願2004−174880号明細書などに記載のサイクロ{→6)−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−α−D−グルコピラノシル−(1→6)−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−α−D−グルコピラノシル−(1→}の構造を有する環状四糖などの環状糖類、エリスリトール、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、マルトトリイトール、還元水飴をはじめとする糖アルコール類、アスパルテーム、ステビア抽出物、糖転移ステビア、スクラロース、アセスルファムKなどの高甘味度甘味料、プルラン、カラギーナン、コンドロイチン硫酸やヒアルロン酸などのムコ多糖体やその塩類をはじめとする多糖類、天然ガム類、合成品のカルボキシメチルセルロースなどの増粘剤、乳化剤、香料、香辛料、色素、例えば、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンB、アスコルビン酸、アスコルビン酸2−グルコシド、ビタミンE、ルチン・ヘスペリジン・ナリンジンなどのビタミンP類やこれらの糖質誘導体などのビタミン類やこれらビタミン類の誘導体、L−カルニチンを含むアミノ酸類、CoQ10(コエンザイムQ10)、アデノシンやそのモノフォスフェイト、ジフォスフェイト或いはトリフォスフェイトなどの塩基類、ハーブエキス、南天エキス、藍エキス、これらエキスの粉末、生理活性物質、薬効成分などから選ばれる何れか1種又は2種以上を配合することも有利に実施でき、さらには、上記以外の澱粉質、蛋白質、ペプチド、線維質、脂質、脂肪酸、ミネラル、甘味料、調味料、防腐剤、栄養物、嗜好物、生理活性物質、薬効成分、添加物などから選ばれる何れか1種又は2種以上を配合することも随意である。なお、50℃乃至60℃で、保存した際、「なき」が抑制されていても、保形性が低下するマルチトール含有ハードキャンディの場合には、その配合に高分子の糖質を加えることにより、保形性を保持することが望ましい。
また、本発明のマルチトール含有ハードキャンディに、上記マルチトール以外の成分を含有せしめるには、原料の段階から製品の段階に至るまでの適宜の工程、或いは、製品に対して、例えば、希釈、濃縮、乾燥、濾過、遠心分離、混和、混捏、溶解、融解、分散、懸濁、乳化、浸漬、浸透、散布、塗布、被覆、噴霧、注入、晶出、固化、逆ミセル化など方法の1種又は2種以上を適宜組み合わせて実施することができる。
このようにして得られた本発明のハードキャンディは、マルチトールを含有しているにもかかわらず、「なき」が抑制されることから、アルミピロー包装や乾燥剤を使用しなくても、比較的長期間安定に保存することができる。また、これに共存する本来不安定な天然色素や天然香料、ビタミン、生理活性物質、薬効成分などの物質も安定に保持されており、風味も良好で、商品価値の高いハードキャンディである。また、本発明のハードキャンディは、個別包装された製品や、スティックタイプの製品の場合も、包装を開封後もキャンディの「なき」が抑制されているので、初めて開封した時と同様にキャンディの歯付きのなさや歯もろさを維持することができる。
また、本発明のマルチトール含有ハードキャンディは、上記のような成分を配合することにより、嗜好品としてのみでなく、特別用途食品、保健機能食品、医薬部外品、医薬品などの各種組成物として利用することも有利に実施できる。
以下、実験に基づいてより詳細に本発明を説明する。
<実験1>
<マルチトール含有ハードキャンディの保存安定性に及ぼすマルチトール含量の影響>
マルチトール含有ハードキャンディは、表面が吸湿してべた付き及び/又は流出して、「なき」の現象が起きるので、そのままの状態では保存安定性に欠けることが知られている。そこで、ハードキャディにおけるマルチトール含量の「なき」に及ぼす影響を調べる実験を以下のように行った。還元水飴(商品名「HS−60」、株式会社林原商事販売、無水物換算で、ソルビトールを4.5質量%、マルチトールを65質量%、マルトトリイトールを17質量%、4糖類以上の糖アルコールを13.5質量%含有)と試薬級結晶マルチトール(株式会社林原生物化学研究所販売、無水物換算で、マルチトールを99質量%以上含有)、及び、試薬級結晶ソルビトール(東和化成工業株式会社販売、無水物換算で、ソルビトールを99質量%以上含有)の3種糖質を用い、これらの糖質を適宜組み合わせ、混合して、マルチトールを全糖質に対して、無水物換算で、74.5質量%、79.9質量%、83.0質量%、87.0質量%、89.2質量%、94.0質量%又は98.4質量%含有する標品を調製し、必要に応じて、さらに適量の水を加え、固形分濃度が約75質量%となるように調整した後、均一になるまで加熱攪拌してシラップ標品を調製した。これらの6種のシラップ標品の糖組成を表1に示す。これらのシラップ標品を用いて、常法により、常圧下で、190℃まで煮詰めたキャンディ生地を、デポジット型(2.3mm×1.7mm)に流し込んで冷却し、デポジット成形キャンディ(約4g乃至6g)を調製した。これらのキャンディを1個ずつ秤量缶に入れて、25℃、相対湿度70%の条件で保存し、7日間毎日、キャンディの質量を秤量し、併せて、保存7日目のキャンディ表面の変化を肉眼観察した。実験は、各シロップ標品について6個のキャンディを使用してその質量を測定し、キャンディ質量の増加量の平均を求め、その増加率(質量%)を、製造直後のキャンディの質量を100とした相対値として表2に示す。また、各シロップ標品について6個のキャンディを使用して、保存7日目のキャンディ表面のマルチトール結晶の晶出の有無と、「なき」の有無の肉眼観察の結果を表に2に示す。さらに、各シラップ標品について、保存7日目の3個のキャンディを使用してその表面のマルチトールの結晶化度を測定し、その平均値を表2に併せて示す。キャンディ表面の晶出の程度の評価は、結晶の晶出は認められず透明な外観を呈している(−);キャンディ表面に晶出が認められる(+)の2段階で評価した。また、キャンディ表面の「なき」については、吸湿が抑制され表面べた付き及び/又は流出はみとめられない(−);吸湿が起こり表面にべた付き及び/又は流出が認められる(+)の2段階で評価した。なお、各シロップ標品のキャンディの結晶及び吸湿の程度に、同一キャンディ内では、その間でばらつきはなかった。また、実験に使用した各シラップ標品の糖組成は、KS−801カラム(昭和電工製)又はCH04SSカラム(MCI社製)を用いた液体クロマトグラフィーを行い、クロマトグラムの面積比より求めた。また、キャンディの水分含量は、常法に従って、珪藻土法で測定した。また、キャンディ表面のマルチトール結晶の結晶化度は、キャンディをアルミ試料板に固定して、X線解析装置ガイガーフレックスRAD−IIX(Cu、Kα線使用)(理学電気株式会社販売)を使用してX線を照射し、X線回折図形(3°≦θ≦140°)を測定して、ルーランド(Ruland)の方法(アクタ クリスタログラフィカ:Acta Crystallographica、第14巻、第1170頁、1961年)に基づく、ルーランド法による結晶化度解析プログラム(理学電気株式会社販売)により求めた。
Figure 2006254906
Figure 2006254906
表2から明らかなように、キャンディ中の全糖質に対して、無水物換算で、マルチトール含量が83.0質量%、79.9質量%及び74.5質量%のハードキャンディでは、その表面に結晶の晶出は認められず、保存7日目にはそれぞれ、6.27質量%、8.4質量%及び9.1質量%もの質量増加が認められた。従って、マルチトール含量が83.0質量%以下のハードキャンディでは吸湿による表面のべた付き及び/又は流出が認められ、いわゆる「なき」の現象が観察された。これに対して、マルチトール含量が87.0質量%以上のハードキャンディでは、その表面にマルチトールの結晶が晶出し、保存7日目においてもわずかに1.2質量%以下の質量増加しか認められず、吸湿による表面のべた付き及び/又は流出は認められず、「なき」の現象は観察されなかった。また、マルチトール含量が87.0質量%以上のキャンディは、何れも、一度、キャンディ表面が、マルチトール結晶で被覆されると、25℃、相対湿度75%の条件で、24時間或いはそれ以上放置しても、「なき」は起こらなかった。また、表面に「なき」の現象が観察された、マルチトール含量が83.0質量%以下のキャンディ表面の結晶化度は、23%乃至17%と低かったのに対して、「なき」の起こらなかった、マルチトール含量が87質量%以上のキャンディでは結晶化度が70%以上となり、マルチトール含量に依存して結晶化度は高くなった。
この実験結果は、キャンディ中の全糖質に対して、無水物換算で、87.0質量%以上のマルチトールを含有するハードキャンディの表面にマルチトールの結晶を晶出させることによって、25℃、相対湿度75%の条件下でも、「なき」を抑制することができる、保存安定性の向上したマルチトール含有ハードキャンディを製造できることを物語っている。
<実験2>
<キャンディ表面におけるマルチトール結晶の晶出速度がマルチトール含有ハードキャンディの保存安定性に及ぼす影響>
実験1より、無水物換算で、全糖質に対して、マルチトールを87.0質量%以上含有するハードキャンディの表面に、マルチトールの結晶を晶出させることにより、その吸湿が抑制できることが判明したので、結晶の晶出速度のマルチトール含有ハードキャンディの保存安定性に及ぼす影響を調べる実験を以下のように行った。即ち、実験1のシラップ標品1乃至シラップ標品6と同じ配合のシラップ標品を使用して、実験1と同じ方法により調製したキャンディ生地約5.5gを、スタンピング台(23mm×17mm)に流込み、冷却してマルチトール含有ハードキャンディを調製した。これらのキャンディを、25℃、相対湿度75%の条件下で、含蜜結晶マルチトール粉末(株式会社林原商事販売、商品名「粉末マビット」、マルチトール純度:93.5質量%、粒度:100メッシュ)中で、攪拌し、その表面に、キャンディの質量の約0.06質量%の含蜜結晶マルチトール粉末をまぶした。この含蜜結晶マルチトール粉末を付着させたキャンディを秤量缶に入れて、7日間保存し、毎日、その質量を測定した。キャンディの質量の増加率(質量%)を、製造直後のキャンディの質量を100とした相対値として表3に示す。また、保存7日目のキャンディ表面の晶出の吸湿の有無の肉眼観察の結果を表3に併せて示す。結晶の晶出の程度及び表面の吸湿の有無の判定は、実験1と同じ評価方法で行い、各シラップ標品につき6個のキャンディを使用して行った。また、各シラップ標品毎のキャンディの結晶及び吸湿の程度に、キャンディ内では、その間でばらつきはなかった。
Figure 2006254906
表3から明らかなように、全糖質に対してマルチトールを無水物換算で79.9質量%以上含有するマルチトール含有ハードキャンディは、その表面にマルチトール結晶含有糖質粉末をまぶすことにより、マルチトールの結晶が晶出し、その吸湿が抑制された。これに対して、マルチトール含有量が74.5質量%のキャンディの場合は、吸湿によるキャンディ表面のべた付き及び流出がみとめられた。また、マルチトール含量が79.9質量%以上のキャンディは、何れも、一度、キャンディ表面が、マルチトール結晶で被覆されると、25℃、相対湿度75%の条件で、24時間或いはそれ以上放置しても、「なき」は起こらなかった。同じ糖組成のハードキャンディを使用した実験1においては、全糖質に対するマルチトール含有量が無水物換算で87.0質量%以上の場合に、マルチトール結晶の晶出による「なき」の現象の抑制がみとめられたのに対して、マルチトール結晶含有糖質粉末をまぶした場合には、マルチトールの含有量が79.9質量%でもその「なき」の現象が抑制されたことから、マルチトール含有ハードキャンディにマルチトール結晶含有糖質粉末をまぶすことによりその表面のマルチトールの結晶の晶出が促進され、その結果、該粉末をまぶさない場合に比べて、マルチトール含有量が約7質量%低いハードキャンディにおいてもその「なき」の現象が抑制されたものと考えられた。
この実験結果は、全糖質に対して無水物換算で、79.9質量%以上のマルチトールを含有するハードキャンディの表面に、マルチトールの無水結晶含有糖質粉末をまぶして、その表面にマルチトール結晶を付着させ、及び/又は、その表面のマルチトール結晶の晶出を促進させることにより、「なき」が抑制された、保存安定性の向上したマルチトール含有ハードキャンディが製造できることを物語っている。
以下、本発明を実施例に基づき、さらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
マルチトール含有粉末(株式会社林原商事販売、商品名「粉末マビット」、無水物換算でマルチトールを93.5質量%含有)95質量部及び含水結晶トレハロース(株式会社林原商事販売、商品名「トレハ」)5質量部に水34質量部を加えて加熱溶解し、減圧下で約160℃まで煮詰め、この煮詰め終了直後に、はっかエキス0.1質量部、南天エキス0.1質量部、カリンエキス0.1質量部、藍エキス1質量部を混合した。この煮詰液をデポジット方式で成形し、その表面にマルチトールの結晶を晶出させて、水分含量約1.8質量%のハードキャンディを製造した。本品は、表面にマルチトールの結晶が晶出し、「なき」が抑制された、涼感のあるはっか風味が良好で、保存安定性に優れたマルチトール含有ハードキャンディである。また、マルチトール及びトレハロースは、南天エキス、カリンエキスや藍エキスと同様に、炎症を抑制する作用を有し、ウイルス、細菌や、アレルゲンをはじめとする化学物質などによる、口腔内や喉の上皮細胞や、気管をはじめとする呼吸器系の臓器などの上皮細胞などに対する細胞障害やそれに伴う炎症症状を軽減し、これらの細胞やその組織を保護する作用を有することから、本品は、風邪・アレルギーなどの呼吸器疾患や、大気汚染、排気ガス、タバコの煙などによる喉や口腔内の痛みや不快感などの軽減目的で、のど飴としても有利に利用することができる。本品を、25℃、相対湿度75%の条件下で24時間放置したところ、その表面に「なき」の現象は認められなかった。
マルチトール含有シラップ(株式会社林原商事販売、商品名「マビット」、無水物換算でマルチトールを74.5質量%含有)60質量部、粉末結晶マルチトール(株式会社林原商事販売、商品名「結晶マビット」、無水物換算でマルチトールを98.4質量%含有)240質量部に水80質量部を加えて加熱溶解し、減圧下で約140℃まで煮詰め、この煮詰め終了直前に、クエン酸0.5質量部及び赤じそ乾燥粉末0.2質量部を混合した。この煮詰液を実施例1の方法と同様の方法に従って成形し、その表面にマルチトールの結晶を晶出させて、水分含量約1.5質量%のハードキャンディを得た。本品は、表面にマルチトールの結晶が晶出しているものの、その内部は、赤じそ本来のあざやかな色調を保持し、かつ赤じそ風味が良好で、「なき」が抑制された、保存安定性に優れたマルチトール含有ハードキャンディである。本品は、アトピー症、花粉症などアレルギー患者の口腔内や喉の付近の症状を緩和するマルチトール含有ハードキャンディとしても有利に利用できる。本品を、25℃、相対湿度75%の条件下で24時間放置したところ、その表面に「なき」の現象は認められなかった。
粉末結晶マルチトール(株式会社林原商事販売、商品名「結晶マビット」)270質量部に、α,α−トレハロースの糖質誘導体含有シラップ(株式会社林原商事販売、商品名「ハローデックス」)40質量部に、水90質量部を加えて加熱溶解し、減圧下で約140℃まで煮詰め、この煮詰め終了直前に、アスコルビン酸2−グルコシド(株式会社林原生物化学研究所販売、商品名「AA2G」)0.5質量部及びコンドロイチン硫酸0.1質量部を混合した。この煮詰液を実施例1の方法と同様の方法に従って成形し、その表面にマルチトールの結晶を晶出させて、水分含量約1.7質量%のハードキャンディを得た。本品は、表面にマルチトールの結晶が晶出し、「なき」が抑制された、保存安定性に優れたマルチトール含有ハードキャンディである。本品を、25℃、相対湿度75%の条件下で24時間放置したところ、その表面に「なき」の現象は認められなかった。
粉末結晶マルチトール(株式会社林原商事販売、商品名「結晶マビット」)270質量部に、α,α−トレハロースの糖質誘導体含有シラップ(株式会社林原生物化学研究所販売、商品名「トルナーレ」)40質量部に、水90質量部を加えて加熱溶解し、減圧下で約140℃まで煮詰め、この煮詰め終了直前に、アスコルビン酸2−グルコシド(株式会社林原生物化学研究所販売、商品名「AA2G」)0.5質量部及びコンドロイチン硫酸0.1質量部を混合した。この煮詰液を実施例1の方法と同様の方法に従って、その約0.5gずつをデポジット成形し、乾燥条件下で、個包装を行い、この15個をまとめて外装し、水分含量約0.9質量%のスティックタイプのハードキャンディを得た。本品は、外装を開封しても、その表面は吸湿に伴いマルチトールの結晶が晶出して、「なき」が抑制されるので、容器内のハードキャンディは、開封後も、最初に開封したときとおなじ、歯もろさを維持できる、保存安定性に優れたマルチトール含有ハードキャンディである。また、本品は、その表面にマルチトールの結晶を付着させ、及び/又、マルチトール結晶を晶出させることにより、25℃、相対湿度75%の条件下で24時間放置しても、その表面に「なき」の現象の起きないキャンディを調製することができる。
粉末結晶マルチトール(株式会社林原商事販売、商品名「結晶マビット」)300質量部に水100質量部を加えて加熱溶解し、減圧下で、約185℃まで煮詰め、この煮詰め直後に、アスコルビン酸2−グルコシド9質量部、クエン酸1.5質量部、レモンフレーバー0.6質量部及び着色料を混合して、キャンディ生地を調製した。このキャンディ生地を、実施例1の方法と同様の方法に従って成形し、その表面にマルチトールの結晶を晶出させて、水分含量約0.9%のハードキャンディを得た。本品は、表面にマルチトールの結晶が晶出し、「なき」が抑制された、保存安定性に優れたマルチトール含有ハードキャンディである。本品を、25℃、相対湿度75%の条件下で24時間放置したところ、その表面に「なき」の現象は認められなかった。
マルチトール含有シラップ(株式会社林原商事販売、商品名「マビット」)120質量部、粉末結晶マルチトール(株式会社林原商事販売、商品名「結晶マビット」)180質量部に水40質量部を加えて加熱溶解し、減圧下で約160℃まで煮詰め、この煮詰め終了後、約10分間冷却し、生地の温度が約140℃なったことを確認して、クエン酸1質量部及びレモンフレーバー0.5質量部を混合した。この煮詰液を実施例1の方法と同様の方法に従って成形し、その表面に粉末結晶マルチトール30質量部をまぶしてその表面のマルチトールの結晶を晶出を促進させて、水分含量約0.9質量%のハードキャンディを得た。本品は、表面にマルチトールの結晶が付着し、及び/又は、表面にマルチトール結晶が晶出して、吸湿が抑制された、保存安定性に優れたマルチトール含有ハードキャンディである。本品を、25℃、相対湿度75%の条件下で24時間放置したところ、その表面に「なき」の現象は認められなかった。
マルチトール含有シラップ(株式会社林原商事販売、商品名「マビット」)30質量部、粉末結晶マルチトール(株式会社林原商事販売、商品名「結晶マビット」)120質量部、国際公開WO 02/10361号明細書の実施例A−6の方法に基づき調製された環状四糖を固形物当たり、無水物換算で、約90質量%含有するシラップ(濃度75質量%)1質量部に水40質量部を加えて加熱溶解し、常圧で約180℃まで煮詰め、この煮詰め終了後、約12分間冷却し、生地の温度が約140℃なったことを確認して、クエン酸1質量部及びレモンフレーバー0.5質量部を混合した。この煮詰液を実施例1の方法と同様の方法に従って成形して、水分含量約1.1質量%のハードキャンディを得た。本品は、表面にマルチトールの結晶が晶出し、吸湿が抑制された、保存安定性に優れたマルチトール含有ハードキャンディである。また、本品は環状四糖が、血中の総コレステロールや中性脂肪の低減効果、及び/又は、体脂肪の低減効果を有することから、本品をダイエットや高脂血症の予防や治療の目的で利用することも有利に実施できる。また、本品は、その表面にマルチトールの結晶を晶出させることにより、25℃、相対湿度75%の条件下で24時間放置しても、その表面に「なき」の現象の起きないキャンディを調製することができる。
以上説明したように、本発明は、マルチトール含有キャンディの表面にマルチトールの結晶を晶出し易くし、「なき」の抑制された保存安定性に優れた高品質のハードキャンディを確立するものであり、従来、「なき」の現象が起きて、その取り扱いが煩雑であったマルチトール含有ハードキャンディの欠点を解消するものである。また、本発明のマルチトール含有キャンディは、他の成分を配合することにより、嗜好品としてのみでなく、特別用途食品、保健機能食品、医薬部外品、医薬品などの各種組成物として利用することも有利に実施できる。本発明は、斯くも顕著な作用効果を奏する発明であり、斯界に多大の貢献をする、誠に意義のある発明である。

Claims (5)

  1. 全糖質に対して、無水物換算で、マルチトールを80質量%以上含有させたハードキャンディであって、その表面にマルチトールの結晶を付着及び/又は晶出させたマルチトール含有ハードキャンディ。
  2. キャンディ表面のマルチトール結晶の結晶化度が50%以上の請求項1に記載のマルチトール含有ハードキャンディ。
  3. 25℃、相対湿度75%の条件下で24時間放置しても、その表面に「なき」の現象が起きない、請求項1又は2に記載のマルチトール含有ハードキャンディ。
  4. 全糖質に対して、無水物換算で、マルチトールを80質量%以上含有する糖質水溶液を煮詰めて、キャンディ生地を調製し、これを、成形、冷却して、採取し、その表面にマルチトールの結晶を付着及び/又は晶出させることを特徴とする、「なき」の抑制されたマルチトール含有ハードキャンディの製造方法。
  5. 全糖質に対して、無水物換算で、マルチトールを80質量%以上含有する糖質水溶液を煮詰めて、キャンディ生地を調製し、これを、成形、冷却して調製たハードキャンディを製造する際に、そのキャンディ表面に、マルチトールの結晶を付着及び又は晶出させることを特徴とする、マルチトール含有ハードキャンディの「なき」の抑制方法。
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