JP2006253216A - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板サイズが大きくなっても、基板に対して安定した処理を施すことのできる基板処理装置および基板処理方法を提供することを目的とする。
【解決手段】基板Wが搬送されると、まず、板厚センサ8によって基板Wの各部の板厚が計測される。そして、各板厚センサ8が計測した基板Wの各部の板厚に基づいて、第2テーブル部3に供給される気体の圧力が種々に変化される。そして、その計測した基板Wの部分がノズル7の下方まで送り出されたときにその各部の上面とノズル7の吐出口との距離が一定になるように、各第2テーブル部3の多孔質膜32が種々に膨満されて、基板支持面である多孔質膜32の上面の位置が種々に変化される。このような制御が、基板Wが搬送されている間に順次行われ、基板Wの各部の上面とノズル7の吐出口との距離が常に一定に保たれる。よって、基板に対して安定した処理を施すことができる。
【選択図】 図6
【解決手段】基板Wが搬送されると、まず、板厚センサ8によって基板Wの各部の板厚が計測される。そして、各板厚センサ8が計測した基板Wの各部の板厚に基づいて、第2テーブル部3に供給される気体の圧力が種々に変化される。そして、その計測した基板Wの部分がノズル7の下方まで送り出されたときにその各部の上面とノズル7の吐出口との距離が一定になるように、各第2テーブル部3の多孔質膜32が種々に膨満されて、基板支持面である多孔質膜32の上面の位置が種々に変化される。このような制御が、基板Wが搬送されている間に順次行われ、基板Wの各部の上面とノズル7の吐出口との距離が常に一定に保たれる。よって、基板に対して安定した処理を施すことができる。
【選択図】 図6
Description
この発明は、基板処理装置および基板処理方法に関する。処理対象の基板としては、半導体ウエハ、液晶用ガラス基板およびプラズマディスプレイ用ガラス基板などが挙げられる。
従来、基板に対して処理液を塗布する等の処理を行う基板処理装置として、基板と処理機構とを相対的に変位させることで処理を行う装置が利用されている。この装置は、たとえば、基板を固定しておき、ノズル等の処理機構から基板の被処理面に処理液を供給しつつ、さらに、その処理機構を基板の被処理面に沿って相対的に変位させることで、基板の被処理面全体に処理を施すことができる。
このような基板処理装置では、基板の被処理面に一定の厚みの処理液の膜を形成するために、基板の被処理面と処理機構との間の距離が常に一定に保たれていることが望まれる。その一方で、基板は、その種類によって厚みが異なることがある。そのため、基板の種類毎の厚みに応じて、基板の被処理面と処理機構との間の距離を変化させる必要がある。このようにすれば、基板の厚みに応じて被処理面と処理機構との間の距離を変化させて、基板の被処理面と処理機構との間の距離を一定に保つことができる(たとえば、特許文献1〜3参照)。
特開2004−335728号公報
特開平11−162815号公報
特開2000−117200号公報
しかしながら、近年、基板サイズが大型化するにつれて、以下のような問題点が生じている。
すなわち、基板サイズがたとえば、2200×2600mm等の大型のものである場合には、基板を水平状態で支持するための大型のテーブルが必要となる。そして、基板を水平状態に保つため、そのテーブルの基板支持面は精度の高い水平面でなければならない。しかし、そのような大型のテーブルを高精度で加工するとなると、熟練した技術や、専用の機械等が必要となり、コストが高くなってしまう。
すなわち、基板サイズがたとえば、2200×2600mm等の大型のものである場合には、基板を水平状態で支持するための大型のテーブルが必要となる。そして、基板を水平状態に保つため、そのテーブルの基板支持面は精度の高い水平面でなければならない。しかし、そのような大型のテーブルを高精度で加工するとなると、熟練した技術や、専用の機械等が必要となり、コストが高くなってしまう。
また、基板サイズが大型となると、基板自体にうねり(基板内での板厚の不均一)が生じるため、テーブルの基板支持面を精度の高い水平面で形成したとしても、基板の被処理面は均一な水平面とはならないため、基板の被処理面と処理機構との間の距離が一定とならない。
また、基板処理装置内の各機構を高い精度で加工しても、それらを組み立てた場合に、各機構の微小な精度のずれが積み重なるため、基板処理装置の精度が落ちてしまい、基板の被処理面と処理機構との間の距離にずれが生じやすい。
また、基板処理装置内の各機構を高い精度で加工しても、それらを組み立てた場合に、各機構の微小な精度のずれが積み重なるため、基板処理装置の精度が落ちてしまい、基板の被処理面と処理機構との間の距離にずれが生じやすい。
この発明は、かかる背景のもとになされたもので、基板サイズが大きくなっても、基板に対して安定した処理を施すことのできる基板処理装置および基板処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1記載の発明は、ほぼ水平姿勢の基板(W)の上面である被処理面を走査しつつ、この被処理面に対して処理を施すための処理機構(7)と、この処理機構による前記基板の被処理面の走査のために、前記処理機構と前記基板とを相対変位させる走査機構(2,3,4,10,12)と、前記処理機構の下方に配置され、前記基板において前記処理機構による処理を受ける処理対象部分を下方から支持し、この処理対象部分を上下動させる基板昇降機構(3)と、前記処理機構によって走査されている基板の各部の板厚を、当該各部が前記処理機構に対向する処理位置に達するよりも前に計測する板厚計測機構(8)と、この板厚計測機構によって計測された板厚に基づいて、前記処理機構による前記基板の走査に合わせて、前記基板昇降機構を制御する昇降制御機構(11)とを含むことを特徴とする基板処理装置である。
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素などを表す。以下、この項において同じ。
この構成によれば、処理機構による基板の走査に合わせて、計測された基板各部の板厚に基づいて基板が上下動されるので、基板と処理機構との間の距離を常に一定に保つことができる。すなわち、計測された板厚に基づいて種々に基板が上下動させ、その基板の上下動は基板の走査に合わせて行われるので、基板にうねり(基板内での板厚の不均一)が生じている場合であっても、そのうねりに応じて基板が上下動され、基板と処理機構との間の距離を常に一定に保つことができる。よって、基板に対して常に安定した処理を施すことができる。
この構成によれば、処理機構による基板の走査に合わせて、計測された基板各部の板厚に基づいて基板が上下動されるので、基板と処理機構との間の距離を常に一定に保つことができる。すなわち、計測された板厚に基づいて種々に基板が上下動させ、その基板の上下動は基板の走査に合わせて行われるので、基板にうねり(基板内での板厚の不均一)が生じている場合であっても、そのうねりに応じて基板が上下動され、基板と処理機構との間の距離を常に一定に保つことができる。よって、基板に対して常に安定した処理を施すことができる。
請求項2記載の発明は、基板(W)をほぼ水平姿勢で搬送する基板搬送機構(2,3,4,10,12)と、この基板搬送機構によって搬送される基板の上面である被処理面を走査しつつ、この被処理面に対して処理を施すための処理機構(7)と、この処理機構の下方に配置され、前記基板において前記処理機構に対向する処理対象部分を下方から支持するとともに、この処理対象部分を上下動させる基板昇降機構(3)と、前記基板搬送機構によって搬送されている基板の各部の板厚を、当該各部が前記処理機構に対向する処理位置に達するよりも前に計測する板厚計測機構(8)と、この板厚計測機構によって計測された板厚に基づいて、前記基板搬送機構による基板搬送動作に合わせて、前記基板昇降機構を制御する昇降制御機構(11)とを含むことを特徴とする基板処理装置である。
この構成によれば、基板搬送動作に合わせて、計測された基板各部の板厚に基づいて基板が上下動されるので、基板と処理機構との間の距離を常に一定に保つことができる。すなわち、計測された板厚に基づいて種々に基板が上下動され、その基板の上下動は基板の搬送動作に合わせて行われるので、基板にうねりが生じている場合であっても、そのうねりに応じて基板が上下動され、基板と処理機構との間の距離を常に一定に保つことができる。よって、基板に対して常に安定した処理を施すことができる。
なお、前記基板搬送機構(2,3,4,9,10)としては、搬送ローラ等の接触型搬送機構が適用されてもよいが、基板を下方から浮遊状態で支持しつつ搬送する非接触搬送機構を用いることが好ましい。この非接触搬送機構としては、たとえば、多孔質セラミックス製の本体部を有し、その多孔質セラミックスの孔から気体を吹き出すことにより基板を浮遊状態で支持するものであってもよいが、特に、多孔質膜(22,32,42)が用いられるものが好ましい。詳しくは、支持部材(21,31,41)と、この支持部材に固定され、この支持部材との間に区画される空間(23,33,43)への気体の供給を受けてドーム状または筒状に膨満し、前記気体を外部に吹き出す可撓性の多孔質膜とを含む非接触基板搬送機構であることが好ましい。なお、多孔質膜とは、たとえば、孔径が0.02〜10μmの微孔質膜や、孔径が0.02μ未満の超微細孔質膜などの機能膜である。
また、請求項1または2に記載の前記基板昇降機構(3)は、前記基板の処理対象部分を下方から支持するテーブル部(3)と、このテーブル部の基板支持面を上下動させる上下機構(5)とを含むことが好ましい。
前記テーブル部(3)は、基板の下面に接触して当該基板を支持する接触型のものであってもよく、基板の下面を浮遊状態で支持する非接触型のものであってもよい。非接触型のテーブル部の構成例としては、たとえば、多孔質セラミックス製の本体部を有し、その多孔質セラミックスの孔から気体を吹き出すことにより基板を浮遊状態で支持するものであってもよいが、特に、多孔質膜(32)が用いられるものが好ましい。詳しくは、支持部材(31)と、この支持部材に固定され、この支持部材との間に区画される空間への気体の供給を受けてドーム状または筒状に膨満し、前記気体を外部に吹き出す可撓性の多孔質膜とを含むものであることが好ましい。
前記テーブル部(3)は、基板の下面に接触して当該基板を支持する接触型のものであってもよく、基板の下面を浮遊状態で支持する非接触型のものであってもよい。非接触型のテーブル部の構成例としては、たとえば、多孔質セラミックス製の本体部を有し、その多孔質セラミックスの孔から気体を吹き出すことにより基板を浮遊状態で支持するものであってもよいが、特に、多孔質膜(32)が用いられるものが好ましい。詳しくは、支持部材(31)と、この支持部材に固定され、この支持部材との間に区画される空間への気体の供給を受けてドーム状または筒状に膨満し、前記気体を外部に吹き出す可撓性の多孔質膜とを含むものであることが好ましい。
上下機構としては、前記テーブル部全体をボールねじ機構や圧電素子等により上下動させるものが用いられてもよいが、たとえば、前記多孔質膜(32)が用いられる場合には、前記支持部材(31)と前記多孔質膜との間の空間(33)への気体の供給圧力を変動させて前記多孔質膜を膨満または収縮させて、前記多孔質膜の基板支持面を上下動させる基板支持面上下機構(5)が適用されてもよい。
このようにすれば、多孔質膜は、気体の供給圧力の変動に対して緩やかに膨満する。すなわち、多孔質膜の基板支持面は、気体の供給圧力の変動に対して二次遅れ的に変位するので、基板支持面を緩やかに上下動させることができる。よって、基板処理の連続性を確保でき、たとえば、基板の被処理面に塗布膜を形成する場合には、その塗布膜に段差(膜厚の急変)が生じるのを防いで滑らかな表面を有する塗布膜を形成することができる。
請求項3記載の発明は、前記処理機構(7)は、前記基板の被処理面に塗布膜を形成するノズル(7)を含むことを特徴とする請求項1または2記載の基板処理装置である。
この構成によれば、ノズルにより、基板の被処理面に対して均一な厚みの塗布膜を形成することができる。
なお、前記ノズルは、レジストの塗布膜を被処理面に形成するものであってもよい。また、このレジストは、顔料を含むカラーレジストであってもよい。
この構成によれば、ノズルにより、基板の被処理面に対して均一な厚みの塗布膜を形成することができる。
なお、前記ノズルは、レジストの塗布膜を被処理面に形成するものであってもよい。また、このレジストは、顔料を含むカラーレジストであってもよい。
請求項4記載の発明は、前記処理機構(7)は、当該処理機構による前記基板(W)の被処理面の走査方向と交差する交差方向に沿う所定の処理幅で前記被処理面の処理を行うものであり、前記基板昇降機構(3)は、前記交差方向に沿って整列した複数の基板支持部(32)と、この複数の基板支持部をそれぞれ昇降させる複数の個別昇降部(5)とを含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の基板処理装置である。
この構成によれば、複数の基板支持部がそれぞれ交差方向に沿っていて、その複数の基板支持部はそれぞれ個別昇降部によって昇降される。よって、基板に交差方向のうねりが生じていても、複数の基板支持部をそれぞれ昇降させることで、基板と処理機構との間の距離を一定に保つことができる。よって、基板に対して一層安定した処理を施すことができる。
なお、前記所定の処理幅は、前記基板の被処理面のほぼ全幅に及ぶ値であってもよい。
請求項5記載の発明は、前記板厚計測機構(8)は、前記交差方向に関して異なる複数の位置で基板の板厚をそれぞれ計測する複数の板厚センサ(8)を含むことを特徴とする請求項4記載の基板処理装置である。
この構成によれば、複数の板厚センサがそれぞれ交差方向の異なる位置に設けられているので、基板の交差方向の各部の板厚を計測することができる。そして、その計測した基板の交差方向の板厚に応じて複数の基板支持部をそれぞれ昇降させることで、基板と処理機構との間の距離を確実に一定に保つことができる。
請求項5記載の発明は、前記板厚計測機構(8)は、前記交差方向に関して異なる複数の位置で基板の板厚をそれぞれ計測する複数の板厚センサ(8)を含むことを特徴とする請求項4記載の基板処理装置である。
この構成によれば、複数の板厚センサがそれぞれ交差方向の異なる位置に設けられているので、基板の交差方向の各部の板厚を計測することができる。そして、その計測した基板の交差方向の板厚に応じて複数の基板支持部をそれぞれ昇降させることで、基板と処理機構との間の距離を確実に一定に保つことができる。
なお、前記複数の板厚センサは、前記走査方向に関して前記複数の基板支持部と整合する位置において基板の板厚をそれぞれ計測するものであることが好ましい。
請求項6記載の発明は、前記処理機構(7)によって処理された前記基板(W)の被処理面の状態を検出する処理状態検出機構(9)をさらに含み、前記昇降制御機構は、前記処理状態検出機構による検出結果に基づいて前記基板昇降機構を制御するフィードバック制御部(11)を含むものであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の基板処理装置である。
請求項6記載の発明は、前記処理機構(7)によって処理された前記基板(W)の被処理面の状態を検出する処理状態検出機構(9)をさらに含み、前記昇降制御機構は、前記処理状態検出機構による検出結果に基づいて前記基板昇降機構を制御するフィードバック制御部(11)を含むものであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の基板処理装置である。
この構成によれば、基板昇降機構は処理後の基板の被処理面の状態に応じてフィードバック制御されるので、基板に対する処理具合を所望のものにすることができる。たとえば、基板の被処理面に塗布膜を形成する処理を行う場合には、フィードバック制御を行うことで、基板に対する処理を所望のものに近づけることができ、基板の被処理面に所望の膜厚の塗布膜を形成することができる。
なお、前記処理状態検出機構は、前記処理機構による基板の走査方向上流側に配置されて、処理後の被処理面の状態を検出するものであってもよい。
また、前記処理機構が被処理面に塗布膜を形成するノズルである場合には、前記処理状態検出機構は、前記被処理面に形成された塗布膜の膜厚を計測する膜厚計測機構であってもよい。
また、前記処理機構が被処理面に塗布膜を形成するノズルである場合には、前記処理状態検出機構は、前記被処理面に形成された塗布膜の膜厚を計測する膜厚計測機構であってもよい。
請求項7記載の発明は、ほぼ水平姿勢の基板(W)の上面である被処理面を走査しつつ、この被処理面に対して処理を施すための処理機構(7)を含む基板処理装置を用いた基板処理方法であって、前記処理機構と前記基板とを相対変位させるステップと、前記処理機構によって走査されている基板の各部の板厚を、当該各部が前記処理機構に対向する処理位置に達するよりも前に計測するステップと、計測された板厚に基づいて、前記処理機構による前記基板の走査に合わせて、前記基板の処理対象部分を上下動させるステップと、前記処理機構により前記基板の被処理面に対して処理を施すステップとを含むことを特徴とする基板処理方法である。
この方法によれば、処理機構による基板の走査に合わせて、計測された基板各部の板厚に基づいて基板が上下動されるので、基板と処理機構との間の距離を常に一定に保つことができる。すなわち、計測された板厚に基づいて種々に基板が上下動され、その上下動は基板の走査に合わせて行われるので、基板にうねりが生じている場合であっても、そのうねりに応じて基板が上下動され、基板と処理機構との間の距離を常に一定に保つことができる。よって、基板に対して常に安定した処理を施すことができる。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を説明するための図解的な斜視図である。また、図2はその図解的な正面図である。
この基板処理装置は、基板搬送路1上に配置された複数の第1テーブル部2、第2テーブル部3および第3テーブル部4を備えている。これらの第1テーブル部2、第2テーブル部3および第3テーブル部4は、基板Wを浮遊状態で下方から支持するためのものである。
図1は、この発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を説明するための図解的な斜視図である。また、図2はその図解的な正面図である。
この基板処理装置は、基板搬送路1上に配置された複数の第1テーブル部2、第2テーブル部3および第3テーブル部4を備えている。これらの第1テーブル部2、第2テーブル部3および第3テーブル部4は、基板Wを浮遊状態で下方から支持するためのものである。
第1テーブル部2は、長尺形状の部材であって、その長手方向が基板Wの搬送方向に沿っている。また、複数(この実施形態では7個)の第1テーブル部2は、基板Wの搬送方向と直交する方向において、一定間隔を隔てて並列している。
第2テーブル部3は、略平板状の部材であって、基板Wの搬送方向において第1テーブル部2の後方側に配置されている。また、複数の第2テーブル部3は、基板Wの搬送方向に一定間隔を隔てて配列されており、かつ、その搬送方向と直交する方向に一定間隔を隔てて配列されており、碁盤目状に二次元配列(マトリクス配列)されている(この実施形態では、基板Wの搬送方向に5個の第2テーブル部3が配列され、その搬送方向と直交する方向に6個の第2テーブル部3が配列され、合計で30個の第2テーブル部3が配置されている。なお、図1においては、図が煩雑になるのを防ぐため、一部の第2テーブル部3の図示が省略されている)。また、各第2テーブル部3の、基板Wの搬送方向と直交する方向の長さは、たとえば、50〜100mmとされている。
第2テーブル部3は、略平板状の部材であって、基板Wの搬送方向において第1テーブル部2の後方側に配置されている。また、複数の第2テーブル部3は、基板Wの搬送方向に一定間隔を隔てて配列されており、かつ、その搬送方向と直交する方向に一定間隔を隔てて配列されており、碁盤目状に二次元配列(マトリクス配列)されている(この実施形態では、基板Wの搬送方向に5個の第2テーブル部3が配列され、その搬送方向と直交する方向に6個の第2テーブル部3が配列され、合計で30個の第2テーブル部3が配置されている。なお、図1においては、図が煩雑になるのを防ぐため、一部の第2テーブル部3の図示が省略されている)。また、各第2テーブル部3の、基板Wの搬送方向と直交する方向の長さは、たとえば、50〜100mmとされている。
第3テーブル部4は、長尺形状の部材であって、第1テーブル部2とほぼ同様の形態をしている。また、第3テーブル部4は、その長手方向が基板Wの搬送方向に沿っていて、基板Wの搬送方向において第2テーブル部3の後方側に配置されている。また、複数(この実施形態では7個)の第3テーブル部4は、基板Wの搬送方向と直交する方向において、一定間隔を隔てて並列している。
これらの第1テーブル部2、第2テーブル部3および第3テーブル部4には、それぞれレギュレター5を介して気体供給機構6からの加圧気体が供給されるようになっている。すなわち、第1テーブル部2、第2テーブル部3および第3テーブル部4のそれぞれには、気体供給機構6から延びる気体流路が接続されており、レギュレター5は各テーブル部2,3,4に続く気体流路に設けられている。
空気供給機構6は、たとえば、空気や窒素ガス等の気体を一定の圧力で気体流路に供給するものである。また、レギュレター5は、気体流路を介して各テーブル部2,3,4に流入する気体の圧力を調整するためのものである。これにより、レギュレター5を動作させることで各テーブル部2,3,4に流入する気体の圧力が調整される。
図3は、第1テーブル部2、第2テーブル部3および第3テーブル部4に共通する構成を示す図であり、図3(a)は、第2テーブル部3を基板Wの搬送方向に沿う切断面で切断した横断面図であり、図3(b)は、第1テーブル部2および第3テーブル部4を長手方向に沿って切断した縦断面図である。
図3は、第1テーブル部2、第2テーブル部3および第3テーブル部4に共通する構成を示す図であり、図3(a)は、第2テーブル部3を基板Wの搬送方向に沿う切断面で切断した横断面図であり、図3(b)は、第1テーブル部2および第3テーブル部4を長手方向に沿って切断した縦断面図である。
第2テーブル部3は、平板状の支持部材31と、この支持部材31に固定された多孔質膜32とを備えている。支持部材31は、断面略矩形の剛体からなる(図3(a)参照)。
多孔質膜32は、フィルタ材料などとして使用される機能膜からなり、液晶表示装置等の製造工程で問題となる異物(パーティクル)は透過させないが、気体(空気や窒素ガス)を透過させることができる濾過性能を有するものである。より具体的には、孔径が0.02〜10μmの微孔質膜や、孔径が0.02μ未満の超微細孔質膜などの機能膜を用いることができる。このような機能膜の具体例は、多孔質フッ素樹脂膜であり、より具体的には、多孔質ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)膜である。市販されている多孔質PTFE膜の例としては、ポール・コーポレーションの製品名エンフロンを挙げることができる。この製品は、フィルタ膜として用いることができる多孔質シートである。
多孔質膜32は、フィルタ材料などとして使用される機能膜からなり、液晶表示装置等の製造工程で問題となる異物(パーティクル)は透過させないが、気体(空気や窒素ガス)を透過させることができる濾過性能を有するものである。より具体的には、孔径が0.02〜10μmの微孔質膜や、孔径が0.02μ未満の超微細孔質膜などの機能膜を用いることができる。このような機能膜の具体例は、多孔質フッ素樹脂膜であり、より具体的には、多孔質ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)膜である。市販されている多孔質PTFE膜の例としては、ポール・コーポレーションの製品名エンフロンを挙げることができる。この製品は、フィルタ膜として用いることができる多孔質シートである。
多孔質膜32は、膜厚が50〜500μm程度の可撓性を有するシート体である。この多孔質膜32は支持部材31に固定されている。より具体的には、多孔質膜32の縁部は支持部材31の側面の上縁部に超音波溶着によって固定されており、多孔質膜32の内表面と支持部材31との間には気体流通空間33が形成されている。
気体供給機構6から延びる気体流路は、たとえば、支持部材31内を挿通していて、気体流通空間33へ続いている。すなわち、気体流路を介して各第2テーブル部3に供給される気体は、詳しくは、各第2テーブル部3の気体流通空間33に供給されるようになっている。
気体供給機構6から延びる気体流路は、たとえば、支持部材31内を挿通していて、気体流通空間33へ続いている。すなわち、気体流路を介して各第2テーブル部3に供給される気体は、詳しくは、各第2テーブル部3の気体流通空間33に供給されるようになっている。
多孔質膜32は、気体流通空間33を閉塞するように支持部材31に固定されており、気体流通空間33は、気体流路の入口を除いて閉塞された空間をなす。したがって、気体供給機構6から気体流路を介して気体流通空間33に気体が供給されると、この気体供給空間33に気体が滞留し、多孔質膜32は支持部材31上でドーム状に膨満する。この状態で、多孔質膜32に形成された微孔から、気体が外部に吹き出すことになる。この吹き出した気体のうち、主として上方に向かう気体が基板Wの下面に吹き付けられ、この基板Wを多孔質膜32の上方に浮遊させる。このようにして、第2テーブル部3は、基板Wを浮遊状態で水平に支持することができる。すなわち、多孔質膜32の上面は、基板支持面として機能する。
気体流通空間33に供給される気体に、仮に微小な異物が存在しても、このような異物は多孔質膜32に捕獲されるから、外部に漏れ出すことができない。こうして、基板Wのパーティクル汚染を抑制できる。
また、多孔質膜32は可撓性のものであるので、搬送中に基板Wの姿勢が崩れて水平面に対して傾斜したり、基板W自身に撓みが生じたりして、基板Eの縁部が多孔質膜32に接したとしても、そのときの衝撃はドーム状に膨満した多孔質膜32の弾性変形によって吸収できる。したがって、基板Wの縁部に欠けが生じたりすることがない。また、多孔質膜32は可撓性を有するシート体であるので、基板支持面の高さは、気体の供給圧力の変動に対して二次遅れ的に(徐々に)変化する。
また、多孔質膜32は可撓性のものであるので、搬送中に基板Wの姿勢が崩れて水平面に対して傾斜したり、基板W自身に撓みが生じたりして、基板Eの縁部が多孔質膜32に接したとしても、そのときの衝撃はドーム状に膨満した多孔質膜32の弾性変形によって吸収できる。したがって、基板Wの縁部に欠けが生じたりすることがない。また、多孔質膜32は可撓性を有するシート体であるので、基板支持面の高さは、気体の供給圧力の変動に対して二次遅れ的に(徐々に)変化する。
また、多孔質膜32に形成されている孔径は微細なものであるので、気体流通空間33に供給する気体の圧力を変化させると、多孔質膜32が大きく膨満したり小さく膨満したりするものの、多孔質膜32の孔径から吹き出る気体の圧力は変化しない。すなわち、気体流通空間33に供給する気体の圧力を変化させることで、基板Wを浮遊状態で支持しつつ、基板支持面である多孔質膜32の上面を上下動させることができ、それに応じて基板Wを上下動させることができる。
第1テーブル部2および第3テーブル部4は、それぞれ、長尺な支持部材21および41と、これらの支持部材21および41に固定された多孔質膜22および42とを備えている(図3(b)参照)。
支持部材21および41は、断面略矩形の剛体からなる。支持部材21および41と多孔質膜22および42との間には、それぞれ、気体流通空間23および43が形成されている。なお、第1テーブル部2および第3テーブル部4は、その形状が長尺である点以外は、第2テーブル部3と同様の構成であるため詳細な説明は省略する。
支持部材21および41は、断面略矩形の剛体からなる。支持部材21および41と多孔質膜22および42との間には、それぞれ、気体流通空間23および43が形成されている。なお、第1テーブル部2および第3テーブル部4は、その形状が長尺である点以外は、第2テーブル部3と同様の構成であるため詳細な説明は省略する。
概略的には、気体供給機構6から気体流路を介して気体流通空間23および43に気体が供給されると、多孔質膜22および42はドーム状に膨満し、多孔質膜22および42に形成された微孔から、気体が外部に吹き出すことになる。この吹き出した気体のうち、主として上方に向かう気体が基板Wの下面に吹き付けられ、この基板Wを多孔質膜22および42の上方に浮遊させる。
再び、図1および図2を参照して、第2テーブル部3の所定距離上方には、基板Wにカラーレジストを塗布するためのノズル7が設けられている。
ノズル7は、基板Wの搬送方向と直交する方向に延びており、その内部にカラーレジストが溜められている。また、ノズル7は、その下端からカラーレジストを吐出することができるようになっており、詳しくは、基板Wの全幅範囲でカラーレジストを吐出するスロット状の吐出口を下端に有している。これにより、ノズル7の下方を水平移動する基板Wに対してカラーレジストを供給することで、基板Wの上面を走査し、この上面全体にカラーレジストを塗り拡げることができる。
ノズル7は、基板Wの搬送方向と直交する方向に延びており、その内部にカラーレジストが溜められている。また、ノズル7は、その下端からカラーレジストを吐出することができるようになっており、詳しくは、基板Wの全幅範囲でカラーレジストを吐出するスロット状の吐出口を下端に有している。これにより、ノズル7の下方を水平移動する基板Wに対してカラーレジストを供給することで、基板Wの上面を走査し、この上面全体にカラーレジストを塗り拡げることができる。
ノズル7に対して、基板Wの搬送方向上流側(ノズル7による基板Wの走査方向下流側)には、複数の板厚センサ8が設けられている。
板厚センサ8は、第1テーブル部2の上方に設けられている。そして、複数(この実施形態では、6個)の板厚センサ8が、基板Wの搬送方向と直交する方向に沿って、一定間隔ごとに配置されている。詳しくは、各板厚センサ8は、基板Wの搬送方向(走査方向)において、各第2テーブル部3と整合する位置に配置されている。
板厚センサ8は、第1テーブル部2の上方に設けられている。そして、複数(この実施形態では、6個)の板厚センサ8が、基板Wの搬送方向と直交する方向に沿って、一定間隔ごとに配置されている。詳しくは、各板厚センサ8は、基板Wの搬送方向(走査方向)において、各第2テーブル部3と整合する位置に配置されている。
板厚センサ8は、第1テーブル部2上を搬送される基板Wの厚みを計測するためのものであり、たとえば、レーザ変位計等を含んでいる。そして、板厚センサ8は、詳しくは、ノズル7によりカラーレジストが塗布される直前の基板Wの各部の厚みを計測する。
ノズル7に対して、基板Wの搬送方向下流側(ノズル7による基板Wの走査方向上流側)には、複数の膜厚センサ9が設けられている。
ノズル7に対して、基板Wの搬送方向下流側(ノズル7による基板Wの走査方向上流側)には、複数の膜厚センサ9が設けられている。
膜厚センサ9は、第3テーブル部4の上方に設けられている。そして、複数(この実施形態では、6個)の膜厚センサ9が、基板Wの搬送方向と直交する方向に沿って、一定間隔ごとに配置されている。詳しくは、各膜厚センサ9は、基板Wの搬送方向(走査方向)において、各第2テーブル部3と整合する位置に配置されている。
膜厚センサ9は、第2テーブル部2上を搬送される基板Wに塗布されたカラーレジストの膜厚を計測するためのものであり、たとえば、レーザ変位計等を含んでいる。そして、膜厚センサ9は、詳しくは、ノズル7によりカラーレジストが塗布された直後の基板W上のカラーレジストの膜厚を計測する。
膜厚センサ9は、第2テーブル部2上を搬送される基板Wに塗布されたカラーレジストの膜厚を計測するためのものであり、たとえば、レーザ変位計等を含んでいる。そして、膜厚センサ9は、詳しくは、ノズル7によりカラーレジストが塗布された直後の基板W上のカラーレジストの膜厚を計測する。
基板Wの端部であって、搬送方向後方側の端部には、基板Wを搬送方向に送り出すための基板送り部材10が接触している。基板送り部材10は、平板状の基部101と、基部101から上方に突出する2本の棒体102とを備えており、各棒体102が基板Wの後端に接触するようになっている。
基板送り部材10は、基板Wの搬送方向において変位可能とされていて、送り駆動機構13が接続されている。そして、この送り駆動機構13が駆動されることで基板送り部材10が基板Wの搬送方向に変位される。そして、基板送り部材10が基板Wの搬送方向に変位されることで、棒体102により浮遊状態の基板Wが搬送方向に送り出される。
基板送り部材10は、基板Wの搬送方向において変位可能とされていて、送り駆動機構13が接続されている。そして、この送り駆動機構13が駆動されることで基板送り部材10が基板Wの搬送方向に変位される。そして、基板送り部材10が基板Wの搬送方向に変位されることで、棒体102により浮遊状態の基板Wが搬送方向に送り出される。
ノズル7を挟んで基板送り部材10と反対側には、吸着部材12が設けられている。吸着部材12は、平板状の吸着板121と、吸着板121から延びる吸引管122とを備えている。吸着板121の上面には吸着孔121aが複数形成されており、吸着孔121aは吸引管122へとつながっている。よって、吸引管122から空気を吸引すると吸着板121の上方の空気が吸着孔121aから吸い込まれる。
吸着部材12は、基板Wの搬送方向において変位可能とされていて、引出し駆動機構14が接続されている。そして、この引出し駆動機構14が駆動されることで吸着部材12が、基板Wの下方まで進出する。また、吸引管122(吸着孔121a)から空気を吸い込むことで吸着板121が基板Wの下面に吸着する。その後、再び引出し駆動機構14が駆動されることで、吸着部材12が基板Wの搬送方向に引出される。そして、その吸着部材12の変位により浮遊状態の基板Wが搬送方向に引出される。
図4は、基板処理装置の電気的構成を示すブロック図である。
基板処理装置は、基板処理装置の各部を制御するための制御部11を備えている。制御部11は、マイクロコンピュータ、ROM、RAMなどを含み、レギュレター5、ノズル7、送り駆動機構13および引出し駆動機構14と接続されており、これらを制御している。また、制御部11は、ノズルうねり解消部15、板厚適応制御部16およびフィードバック制御部17を備えており、板厚センサ8および膜厚センサ9からの信号が入力されるようになっている。
基板処理装置は、基板処理装置の各部を制御するための制御部11を備えている。制御部11は、マイクロコンピュータ、ROM、RAMなどを含み、レギュレター5、ノズル7、送り駆動機構13および引出し駆動機構14と接続されており、これらを制御している。また、制御部11は、ノズルうねり解消部15、板厚適応制御部16およびフィードバック制御部17を備えており、板厚センサ8および膜厚センサ9からの信号が入力されるようになっている。
ノズルうねり解消部15は、ノズル7の吐出口に生じているうねり(たわみ)が基板Wに対する処理に影響を及ぼすのを解消するためのものであり、メモリ151を備えている。
たとえば、当該基板処理装置を基板Wの搬送方向からみた図5に示すように、ノズル7の吐出口にはうねりが生じている場合がある。このように、ノズル7の吐出口にうねりが生じていると、吐出口の各部によって基板Wの上面との距離が異なってしまい、吐出口からカラーレジストを供給した場合にレジスト膜の膜厚にばらつきが生じてしまう。そのため、ノズル7の吐出口のうねりは、所定の方法により予め計測されており、そのノズル7の吐出口のうねりの値はメモリ151に予め記憶されている。そして、うねり解消部15は、メモリ151に記憶されているうねりの値に基づいてレギュレター5の制御を行う。これにより、基板Wに対する処理にノズル7の吐出口のうねりが及ぼす影響を解消することができる。
たとえば、当該基板処理装置を基板Wの搬送方向からみた図5に示すように、ノズル7の吐出口にはうねりが生じている場合がある。このように、ノズル7の吐出口にうねりが生じていると、吐出口の各部によって基板Wの上面との距離が異なってしまい、吐出口からカラーレジストを供給した場合にレジスト膜の膜厚にばらつきが生じてしまう。そのため、ノズル7の吐出口のうねりは、所定の方法により予め計測されており、そのノズル7の吐出口のうねりの値はメモリ151に予め記憶されている。そして、うねり解消部15は、メモリ151に記憶されているうねりの値に基づいてレギュレター5の制御を行う。これにより、基板Wに対する処理にノズル7の吐出口のうねりが及ぼす影響を解消することができる。
板厚適応制御部16は、基板Wに生じているうねり(基板W内での板厚の不均一)が基板Wに対する処理に影響を及ぼすのを解消するためのものである。たとえば、基板Wが大型サイズのものである場合には、基板Wにうねりが生じていることがある(図2および図5参照)。そして、基板Wにうねりが生じていると、基板Wの部分によって、その上面とノズル7との距離が異なるため、通常の処理では基板Wの上面に形成されるレジスト膜の膜厚が一定とならない。そこで、板厚適応制御部16は、板厚センサ8が計測した基板Wの各部の板厚に基づいてレギュレター5の制御を行う。これにより、基板Wに対する処理に基板Wのうねりが及ぼす影響を解消することができる。
フィードバック制御部17は、基板Wに形成する膜厚を所望のものにするためのものである。たとえば、基板W各部の上面とノズル7との距離が一定に保たれ、基板Wに一定の膜厚のレジスト膜が形成されていても、全体としてその膜厚が所望の膜厚よりも厚かったり薄かったりすることがある。そこで、フィードバック制御部17は、膜厚センサが計測した基板W上のレジスト膜の膜厚に基づいてレギュレター5のフィードバック制御を行う。これにより、基板に対する処理を所望のものに近づけて、基板の被処理面に所望の膜厚のレジスト膜を形成することができる。
図6は、基板処理装置における処理方法を説明するための図である。
基板処理装置においては、まず、各レギュレター5が制御されて、第1テーブル部2、第2テーブル部3および第3テーブル部4のそれぞれに対して、一定の圧力で気体が供給される。
また、上述のように、予めノズル7の吐出口のうねりが計測され、その値がノズルうねり解消部15のメモリ151に記憶されている。そして、メモリ151に記憶されているうねりの値に基づいて、ノズルうねり解消部15により各第2テーブル部3に接続されている気体流路のレギュレター5がそれぞれ制御され、各第2テーブル部3に供給される気体の圧力が変化される。これにより、各第2テーブル部3の多孔質膜32の膨満状態が種々に変化し、その多孔質膜32の上面(基板支持面)の位置が種々に変化される。
基板処理装置においては、まず、各レギュレター5が制御されて、第1テーブル部2、第2テーブル部3および第3テーブル部4のそれぞれに対して、一定の圧力で気体が供給される。
また、上述のように、予めノズル7の吐出口のうねりが計測され、その値がノズルうねり解消部15のメモリ151に記憶されている。そして、メモリ151に記憶されているうねりの値に基づいて、ノズルうねり解消部15により各第2テーブル部3に接続されている気体流路のレギュレター5がそれぞれ制御され、各第2テーブル部3に供給される気体の圧力が変化される。これにより、各第2テーブル部3の多孔質膜32の膨満状態が種々に変化し、その多孔質膜32の上面(基板支持面)の位置が種々に変化される。
詳しくは、メモリ151に記憶されているノズル7の吐出口のうねりの値に基づいて、ノズル7の下方において、ノズル7の長さ方向に配列されている第2テーブル部3に供給される気体の圧力が種々に変化される。そして、ノズル7の吐出口とその下方に位置する第2テーブル部3の多孔質膜32の上面とが一定の距離を保つように、各第2テーブル部3の多孔質膜32が種々に膨満されて、基板支持面である多孔質膜32の上面の位置が種々に変化される。これにより、ノズル7の吐出口とその下方に位置する各第2テーブル部3の多孔質膜32の上面とが一定の距離を保ち、ノズル7の吐出口のうねりが基板Wの処理に及ぼす影響を解消することができる。基板処理装置においては、ノズルうねり解消部15により、このようなノズル7の吐出口のうねりを解消するための制御が継続して行われる。
そして、テスト用の基板Wが第1テーブル部2によって浮遊状態で支持される。浮遊状態の基板Wは、基板送り部材10によって一定の速度で搬送方向に送り出される。そして、基板Wが板厚センサ8の下方まで送り出され、板厚センサ8が、その下方に位置する基板Wの各部分の板厚を順次計測する(図6(a)参照)。
そして、板厚センサ8が計測した基板Wの板厚に基づいて、板厚適応制御部16により各第2テーブル部3に接続されている気体流路のレギュレター5がそれぞれ制御され、各第2テーブル部3に供給される気体の圧力が変化される。これにより、各第2テーブル部3の多孔質膜32の膨満状態が種々に変化し、その多孔質膜32の上面(基板支持面)の位置が種々に変化される。
そして、板厚センサ8が計測した基板Wの板厚に基づいて、板厚適応制御部16により各第2テーブル部3に接続されている気体流路のレギュレター5がそれぞれ制御され、各第2テーブル部3に供給される気体の圧力が変化される。これにより、各第2テーブル部3の多孔質膜32の膨満状態が種々に変化し、その多孔質膜32の上面(基板支持面)の位置が種々に変化される。
詳しくは、各板厚センサ8が計測した基板Wの板厚に基づいて、その板厚センサ8と基板Wの搬送方向において整合している第2テーブル部3(この実施形態では、基板Wの搬送方向に配列している5個の第2テーブル部3)に供給される気体の圧力が種々に変化される。そして、その計測した基板Wの部分がノズル7の下方まで送り出されたときに当該基板Wの各部の上面とノズル7の吐出口との距離が一定となるように、各第2テーブル部3の多孔質膜32が種々に膨満されて、基板支持面である多孔質膜32の上面の位置が種々に変化される。このような制御が、基板Wが搬送されている間に順次行われ、基板Wの各部の上面とノズル7の吐出口との距離が一定に保たれる。
そして、ノズル7から基板Wに対してカラーレジストが供給される。これにより、基板Wがノズル7の下方を移動する過程でその上面にカラーレジストが塗布され、カラーレジストのレジスト膜が形成される(図6(b)参照)。
基板Wの先端がノズル7の下方を移動して、第3テーブル部4の上方近傍まで到達すると、その下面に吸着部材12が吸着する。そして、基板送り部材10が基板Wの送り出し動作を停止し、吸着部材12が基板Wを搬送方向に一定の速度で引っ張る。これにより、基板Wは、一定速度で搬送される(図6(c)参照)。
基板Wの先端がノズル7の下方を移動して、第3テーブル部4の上方近傍まで到達すると、その下面に吸着部材12が吸着する。そして、基板送り部材10が基板Wの送り出し動作を停止し、吸着部材12が基板Wを搬送方向に一定の速度で引っ張る。これにより、基板Wは、一定速度で搬送される(図6(c)参照)。
そして、基板Wが膜厚センサ9の下方まで搬送される。膜厚センサ9は、その下方に位置する基板Wの各部に形成されたレジスト膜の膜厚を計測する。上述のようにして、ノズル7の吐出口と基板Wの各部の上面との間の距離は一定間隔に保たれるため、基板Wの上面に一定の膜厚のレジスト膜を形成することができるが、そのレジスト膜の膜厚が所望のものとならないことがある。そこで、テスト用の基板Wに形成されたレジスト膜の膜厚が膜厚センサ9によって計測される(図6(d)参照)。
各膜厚センサ9が、基板Wに形成されたレジスト膜の膜厚を計測すると、その膜厚に基づいて、フィードバック制御部17により各第2テーブル部3に接続されている気体流路のレギュレター5がそれぞれフィードバック制御されて、各第2テーブル部3に供給される気体の圧力が変化される。
詳しくは、たとえば、膜厚センサ9が計測したレジスト膜の膜厚の平均値を計算し、その値に基づいて、第2テーブル部3に供給される気体の圧力が、それぞれ同様に変化される(なお、膜厚センサ9は、基板処理装置において1つのみ設けられるものであって、その膜厚センサ9が計測したレジスト膜の膜厚に基づいてフィードバック制御がされてもよい)。
詳しくは、たとえば、膜厚センサ9が計測したレジスト膜の膜厚の平均値を計算し、その値に基づいて、第2テーブル部3に供給される気体の圧力が、それぞれ同様に変化される(なお、膜厚センサ9は、基板処理装置において1つのみ設けられるものであって、その膜厚センサ9が計測したレジスト膜の膜厚に基づいてフィードバック制御がされてもよい)。
たとえば、基板Wに形成されているレジスト膜の膜厚が予め定める膜厚よりも厚い場合には、基板Wの上面とノズル7との距離が長いので、各第2テーブル部3に供給される気体の圧力がそれぞれ同様に高められる。これにより、各第2テーブル部3の多孔質膜32の上面の位置は、それぞれ、一定距離だけ上昇される。そして、第2テーブル部3により浮遊状態で支持される基板Wの上面とノズル7との距離が狭められ、基板Wに形成されるレジスト膜の厚みが減少する。
このように、各膜厚センサ9が計測したレジスト膜の膜厚に基づいて、フィードバック制御が行われ、基板Wに対するカラーレジストのテスト塗りが終了する。そして、その後は、このフィードバック制御を継続しつつ、上述と同様にして基板Wに対して順次カラーレジストを塗布していく。これにより、基板Wの各部の上面とノズル7の吐出口との距離が常に一定に保たれ、かつ、その距離が所望のものとなるため、基板Wの上面に所望の膜厚のレジスト膜が形成される。
以上のように、この実施形態では、基板搬送動作に合わせて、板厚センサ8により計測された板厚に基づいて基板Wが上下動されるので、基板Wとノズル7の吐出口との間の距離を常に一定に保つことができる。よって、基板に対して常に安定した処理を施すことができる。
また、第2テーブル部3の多孔質膜32は、気体の供給圧力の変動に対して緩やかに膨満する。すなわち、多孔質膜32の基板支持面は、気体の供給圧力の変動に対して二次遅れ的に変位するので、基板Wの上面である基板支持面を緩やかに上下動させることができる。よって、基板処理の連続性を確保でき、板Wに形成するレジスト膜に段差(膜厚の急変)が生じるのを防いで滑らかな表面を有するレジスト膜を形成することができる。
また、第2テーブル部3の多孔質膜32は、気体の供給圧力の変動に対して緩やかに膨満する。すなわち、多孔質膜32の基板支持面は、気体の供給圧力の変動に対して二次遅れ的に変位するので、基板Wの上面である基板支持面を緩やかに上下動させることができる。よって、基板処理の連続性を確保でき、板Wに形成するレジスト膜に段差(膜厚の急変)が生じるのを防いで滑らかな表面を有するレジスト膜を形成することができる。
また、複数の第2テーブル部3がそれぞれ基板Wの搬送方向と直交する方向に沿っていて、その複数の第2テーブル部3はそれぞれレギュレター5が制御されることによって昇降される。よって、基板Wに搬送方向と直交する方向のうねりが生じていても、複数の第2テーブル部3をそれぞれ昇降させることで、基板Wとノズル7の吐出口との間の距離を一定に保つことができる。よって、基板Wに対して一層安定した処理を施すことができる。
また、複数の板厚センサ8がそれぞれ基板Wの異なる位置に設けられているので、基板のWの搬送方向と直交する方向の各部の板厚を計測することができる。そして、その計測した基板Wの各部の板厚に応じて複数の第2テーブル部3をそれぞれ昇降させることで、基板Wとノズル7の吐出口との間の距離を確実に一定に保つことができる。
また、第2テーブル部3は処理後の基板Wの被処理面の状態に応じてフィードバック制御されるので、基板Wに対する処理を所望のものに近づけることができ、基板Wの被処理面に所望の膜厚のレジスト膜を形成することができる。
また、第2テーブル部3は処理後の基板Wの被処理面の状態に応じてフィードバック制御されるので、基板Wに対する処理を所望のものに近づけることができ、基板Wの被処理面に所望の膜厚のレジスト膜を形成することができる。
なお、上述の説明においては、基板Wを搬送することで基板Wとノズル7とを相対変位させたが、基板Wを固定しておいて、基板Wに対してノズル7を変位させることで基板Wとノズル7とを相対変位させてもよい。その場合は、基板搬送路1の全体に第2テーブル部3がマトリクス配列され、その各第2テーブル3に供給される気体の圧力が、ノズル7の変位に合わせて種々に変化されるものであることが好ましい。
また、搬送路1に回転可能な搬送ローラが配置され、基板Wが回転している搬送ローラに接触することで搬送路1を搬送されるものであってもよい。
また、各テーブル部2,3,4には、多孔質膜22,32,42の代わりに多孔質セラミックス製の本体部が備えられ、その多孔質セラミックスの孔から気体を吹き出すことにより、基板Wが浮遊状態で支持されてもよい。
また、各テーブル部2,3,4には、多孔質膜22,32,42の代わりに多孔質セラミックス製の本体部が備えられ、その多孔質セラミックスの孔から気体を吹き出すことにより、基板Wが浮遊状態で支持されてもよい。
また、各第2テーブル部3にボールねじ機構や圧電素子等が設けられ、各第2テーブル部3自体が上下動する構成であってもよい。
また、基板処理装置に設けられる板厚センサ8および膜厚センサ9の数は上述のものに限られない。
また、ノズル7からは基板Wにレジスト以外の処理液が供給されてもよい。さらに、レジストとしては、カラーレジスト以外のレジストであってもよい。
また、基板処理装置に設けられる板厚センサ8および膜厚センサ9の数は上述のものに限られない。
また、ノズル7からは基板Wにレジスト以外の処理液が供給されてもよい。さらに、レジストとしては、カラーレジスト以外のレジストであってもよい。
この発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
2 第1テーブル部
3 第2テーブル部
4 第3テーブル部
5 レギュレター
7 ノズル
8 板厚センサ
9 膜厚センサ
10 基板送り部材
11 制御部
12 吸着部材
21,31,41 支持部材
22,32,42 多孔質膜
23,33,43 気体流通空間
W 基板
3 第2テーブル部
4 第3テーブル部
5 レギュレター
7 ノズル
8 板厚センサ
9 膜厚センサ
10 基板送り部材
11 制御部
12 吸着部材
21,31,41 支持部材
22,32,42 多孔質膜
23,33,43 気体流通空間
W 基板
Claims (7)
- ほぼ水平姿勢の基板の上面である被処理面を走査しつつ、この被処理面に対して処理を施すための処理機構と、
この処理機構による前記基板の被処理面の走査のために、前記処理機構と前記基板とを相対変位させる走査機構と、
前記処理機構の下方に配置され、前記基板において前記処理機構による処理を受ける処理対象部分を下方から支持し、この処理対象部分を上下動させる基板昇降機構と、
前記処理機構によって走査されている基板の各部の板厚を、当該各部が前記処理機構に対向する処理位置に達するよりも前に計測する板厚計測機構と、
この板厚計測機構によって計測された板厚に基づいて、前記処理機構による前記基板の走査に合わせて、前記基板昇降機構を制御する昇降制御機構とを含むことを特徴とする基板処理装置。 - 基板をほぼ水平姿勢で搬送する基板搬送機構と、
この基板搬送機構によって搬送される基板の上面である被処理面を走査しつつ、この被処理面に対して処理を施すための処理機構と、
この処理機構の下方に配置され、前記基板において前記処理機構に対向する処理対象部分を下方から支持するとともに、この処理対象部分を上下動させる基板昇降機構と、
前記基板搬送機構によって搬送されている基板の各部の板厚を、当該各部が前記処理機構に対向する処理位置に達するよりも前に計測する板厚計測機構と、
この板厚計測機構によって計測された板厚に基づいて、前記基板搬送機構による基板搬送動作に合わせて、前記基板昇降機構を制御する昇降制御機構とを含むことを特徴とする基板処理装置。 - 前記処理機構は、前記基板の被処理面に塗布膜を形成するノズルを含むことを特徴とする請求項1または2記載の基板処理装置。
- 前記処理機構は、当該処理機構による前記基板の被処理面の走査方向と交差する交差方向に沿う所定の処理幅で前記被処理面の処理を行うものであり、
前記基板昇降機構は、前記交差方向に沿って整列した複数の基板支持部と、この複数の基板支持部をそれぞれ昇降させる複数の個別昇降部とを含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の基板処理装置。 - 前記板厚計測機構は、前記交差方向に関して異なる複数の位置で基板の板厚をそれぞれ計測する複数の板厚センサを含むことを特徴とする請求項4記載の基板処理装置。
- 前記処理機構によって処理された前記基板の被処理面の状態を検出する処理状態検出機構をさらに含み、
前記昇降制御機構は、前記処理状態検出機構による検出結果に基づいて前記基板昇降機構を制御するフィードバック制御部を含むものであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の基板処理装置。 - ほぼ水平姿勢の基板の上面である被処理面を走査しつつ、この被処理面に対して処理を施すための処理機構を含む基板処理装置を用いた基板処理方法であって、
前記処理機構と前記基板とを相対変位させるステップと、
前記処理機構によって走査されている基板の各部の板厚を、当該各部が前記処理機構に対向する処理位置に達するよりも前に計測するステップと、
計測された板厚に基づいて、前記処理機構による前記基板の走査に合わせて、前記基板の処理対象部分を上下動させるステップと、
前記処理機構により前記基板の被処理面に対して処理を施すステップとを含むことを特徴とする基板処理方法。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014213309A (ja) * | 2013-04-30 | 2014-11-17 | グンゼ株式会社 | 塗布装置 |
KR20180006489A (ko) * | 2012-05-24 | 2018-01-17 | 가부시키가이샤 니콘 | 디바이스 제조 방법, 기판 처리 방법 및 미스트에 의한 성막장치 |
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2005
- 2005-03-08 JP JP2005064298A patent/JP2006253216A/ja not_active Abandoned
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20180006489A (ko) * | 2012-05-24 | 2018-01-17 | 가부시키가이샤 니콘 | 디바이스 제조 방법, 기판 처리 방법 및 미스트에 의한 성막장치 |
KR101967589B1 (ko) * | 2012-05-24 | 2019-04-09 | 가부시키가이샤 니콘 | 디바이스 제조 방법 및 기판 처리 방법 |
JP2014213309A (ja) * | 2013-04-30 | 2014-11-17 | グンゼ株式会社 | 塗布装置 |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20071217 |
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