JP2006246759A - 乗用型田植機 - Google Patents

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Abstract

【課題】降車して走行機体の前方位置から、上コラム46をチルト操作可能とする乗用型田植機を提供する。
【解決手段】走行機体の前方のフロントボンネット19には、上コラム46が前方に通過し得る開口部を設ける一方、上コラム46と一体的に前後移動する可動カバー体25の前端に補助カバー体26を上向き回動可能に装着する。ステアリングハンドル24を備えた上コラム46をチルト機構47を介して走行機体の前後方向に屈曲可能に連結し、チルト機構47の近傍に設けた姿勢調節手段48にてチルト姿勢を複数に切替できる。姿勢調節手段48の係合フックを係脱操作するための操作部材57を補助カバー体26の内面に取付ける。第1姿勢Iから第3姿勢III に移行するに従って、補助カバー体26の外面と上コラム46の軸線との夾角(相対角度)が小さくなるので、補助カバー体26にオペレータの手が届き易い。
【選択図】図10

Description

本発明は、走行機体上からと走行機体の前方からとで、前輪のステアリング操作が選択的に可能となるように構成した乗用型の田植機に関するものである。
従来から、通常の田植え作業時には、オペレータが走行機体に搭乗したまま操向操作でき、畦越えやトラック等の運搬機に対して載せたり降ろしたりする場合には、オペレータが走行機体から降りた状態で走行機体を操作できるよう構成した乗用型田植機として、特許文献1では、4輪を備えた走行機体の後部側にエンジン及びミッションケースを搭載し、走行機体の前部のフレームに立設した下操作軸と、前輪のステアリングのための丸ハンドルが上端に取付けられた上操作軸とがチルト支点を有する自在継手を介して連結され前後傾斜角度を変更できる構成が開示されている。そして、特許文献1では、上操作軸が回動自在に内装された筒(コラム)の下端であって前記チルト支点近傍に固定された固定カムの上側外周に、複数の凹部が形成されている。他方、走行機体の前部に立設したボンネットの内面に上下回動可能に設けられたチルトロックレバーはバネにより下向き付勢され、このチルトロックレバーに下向きに突設された突部が前記複数の凹部のうち1つに選択的に嵌合することができ、これにより,前記筒の前傾角度を適宜変更した姿勢に保持できるように構成されている。また、ボンネットには、前記筒が通過し得る走行機体の前後方向に長い長穴が形成されている。そして、チルトロックレバーは走行機体に搭乗するオペレータに接近する後向きに突出している。
特許文献2では、芝刈り機の走行機体の後部寄り位置にエンジン及びミッションケースを搭載し、走行機体の前部にチルトハンドルを備える。その場合、走行機体から立設する下ステアリングポストの上端にチルト機構を介して上部ステアリング軸が上方に突設され、下ステアリングポスト等の外周をカバー体により覆う。そして、上部ステアリング軸の外周を覆う可撓自在の蛇腹構造のカバーの下端が前記カバー体の上端に固設されている。また、上部ステアリング軸がチルト軸を介して前後方向にチルトする角度を変更し、その姿勢を保持するための操作レバーは、その前端を下ステアリングポストの側面に設けたレバー軸に枢支され、操作レバーは走行機体の後方に延ばし、上下回動可能に構成されている。
特許公報第2574680号公報(第1図、第4図及び第5図参照) 特開平6−247316号公報(第1図、第2図及び第6図参照)
しかしながら、特許文献1及び2の構成によれば、地上に下りたオペレータが走行機体の前方に位置して走行及び操向操作を実行するために、オペレータは走行機体に搭乗した状態でチルトロックレバー(操作レバー)を操作して、ステアリングハンドルを前方に向くように、コラム(上ステアリング軸)を前傾させる必要がある。また、元の後傾状態に戻すにもオペレータは走行機体の座席側に移動してからチルトロックレバー(操作レバー)を操作しなければならず降車位置での操作が困難であった。
本発明は、上記従来の問題点を解決すべくなされたものであって、オペレータが地上に下りて走行機体の前方においてのみチルト機構の操作を可能とし、且つ上コラムの前傾角度が大きくなっても、そのチルト操作が容易にできるようにし、地上操作の確実性と安全性とを確保できる乗用型田植機を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明の乗用型田植機は、走行機体前部にエンジン等の動力部を配置し、走行機体後部に苗植付け装置を昇降可能に連結した乗用型田植機において、前記走行機体前部には、前記エンジンの配置位置より前側に前輪のステアリング用の下コラムを立設し、該下コラムに対してハンドル軸及びハンドルを備えた上コラムを走行機体の前後方向に屈曲可能に連結して走行機体上と当該走行機体の前方とから選択的に操作可能に構成し、少なくとも前記エンジン及び下コラムを囲むフロントボンネットには、前記上コラムが前方に通過し得る開口部を設け、前記上コラムには、これと一体的に前後移動し、且つ前記フロントボンネットにおける前記開口部の少なくとも一部を外側から覆うように形成された可動カバー体を設け、前記上下コラムの連結部には、上コラムの屈曲姿勢を変更及び保持するための姿勢調節手段を設け、この姿勢調節手段の操作部材は前記上コラムの前方への回動角度の変更に応じて、当該上コラムに対する相対角度が変更されるように構成したものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の乗用型田植機において、前記操作部材の相対角度は、前記上コラムの前方への回動角度が大きくなるに従って、小さくなるように設定したものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の乗用型田植機において、前記可動カバー体に、補助カバー体を回動可能に設け、この補助カバー体の内面に前記操作部材を連結したものである。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の乗用型田植機において、前記補助カバー体は前記可動カバー体の前端部に設けられているものである。
請求項5に記載の発明は、請求項3また4に記載の乗用型田植機において、前記上コラムが走行機体上の操縦座席方向に向かうとき、前記可動カバー体と補助カバー体とにより、前記開口部を完全に覆うように形成されているものである。
請求項1に記載の発明によれば、上コラムの屈曲姿勢を変更及び保持するための姿勢調節手段を設け、この姿勢調節手段の操作部材は前記上コラムの前方への回動角度の変更に応じて、当該上コラムに対する相対角度が変更されるように構成したものであるから、地上に下りたオペレータが走行機体を操作する場合にハンドル付きの上コラムを走行機体の前方に傾ける操作を実行し易くなる。
請求項2に記載の発明によれば、前記操作部材の相対角度は、前記上コラムの前方への回動角度が大きくなるに従って、小さくなるように設定したものであるから、降車時の上コラムの前傾作業時に操作部材にオペレータの手が届き易くなり、操作がし易くなるという効果を奏する。
請求項3に記載の発明によれば、
上コラムと一体的に前方へ回動する可動カバー体に補助カバー体を回動可能に設け、この補助カバー体の内面に前記操作部材を連結したものであるから、補助カバー体が、操作部を操作する部材と、フロントボンネットの一部を覆うカバーの機能とを兼用でき、部品点数を少なくできるという効果を奏する。
請求項4に記載の発明によれば、前記補助カバー体は前記可動カバー体の前端部に設けられているものであるから、地上に下りたオペレータが上コラムを走行機体の前方に傾ける操作を実行するときに近い側である走行機体の前部に可動カバー体ひいては操作部が配置されるので、上コラムの傾動操作が至極容易になるという効果を奏する。
請求項5に記載の発明によれば、前記上コラムが走行機体上の操縦座席方向に向かうとき、前記可動カバー体と補助カバー体とにより、前記フロントボンネットの開口部を完全に覆うように形成されているものであるので、通常の田植作業時に、フロントボンネット内にごみや泥が入り込まないという効果を奏する。
次に、本発明の最良の実施形態に付いて、図面を参照しながら説明する。図1は乗用型田植機の側面図、図2は平面図、図3は乗用型田植機の走行機体を示す斜視図、図4は走行機体前部の側面図、図7及び図8はミッションケースを示す図、図9はフロントボンネットの前方斜視図、図10は、ステアリングハンドルのチルトの位置を示す側面図、図11は可動カバー体及び補助カバー体を取り除いた状態のフロントボンネットの開口部を示す斜視図、図12は上コラムに可動カバー体及び補助カバー体が取付けられた状態の下方から見た斜視図、図13は上コラムの周囲に配置された部品を示す斜視図、図14は上コラムの周囲に配置された部品を示す側面図、図15はチルト機構及び姿勢保持手段を示す斜視図である。
図1〜図3に示すように、本実施形態の4条植え式の乗用型田植機における走行機体は、前後方向に長い左右一対のフレームからなるメインフレーム1と、このメインフレーム1の間に配置される前後方向に長い一体型ケース体からなるミッションケース2とその後方に連結した断面下向きコ字型の伝動部フレーム3とからなる。
アルミ合金製等のミッションケース2は走行機体の左右に分割された分割ケースを内部機構の収容にボルト締めして一体化したものである。ミッションケース2の前後方向中途部の左右両側面にはフロントアクスルケース4が突設され、伝動部フレーム3の後端部にはリヤアクスルケース5が取り付けられている。そして、フロントアクスルケース4の左右両端には前輪4aが、リヤアクスルケース5の左右両端には後輪5aがそれぞれ取付けられている(図1〜図3参照)。
メインフレーム1の後端には、上下リンクからなる平行リンク機構6を介して苗植付け装置7が昇降可能に連結されている。なお、苗植付け装置7は、従来から公知の構造、即ち、ミッションケース2の後端に突出するPTO軸9から自在継手軸10を介して動力伝達される左右一対の植付け伝動ケース11と、上端が走行機体の後部に接近するように前傾配置された苗載台12と、各植付け伝動ケース11の下面に配置されたフロート13と、各植付け伝動ケース11の左右両側に取り付けられ、圃場面と苗載台12の下端との間を上下昇降しながら苗載台12上の苗マットから1株ずつに分割して植付けする植付爪付き植付機構14とからなる。そして、メインフレーム1の後端に設けられた昇降用油圧シリンダ15は平行リンク機構6に関連して取付けられ、苗植付け装置7を大きく昇降動させることができる。
また、メインフレーム1を上から覆うように取付けられた合成樹脂製の車体カバー16の上には、メインフレーム1から立設する座席支軸(図示せず)に座席体17が水平回動可能に装着されている。その前方には、フロントボンネット(エンジンフード)19が車体カバー16の上面に固定されて立設されている。
ミッションケース2には、その前部内にステアリングのためのステアリング駆動機構28が内蔵され、中途部から後部内には、走行駆動系29とPTO駆動系30への動力伝達機構31とが内蔵されている(図7、図8参照)。ミッションケース2は側面視において、その上面側の前部の高さが低く、中途部より後部にわたって高さが高くなるように、中途部に段部2aが形成されている(図7参照)。この高さが低い側である段部2aには、ミッションケース2の上面にて左右に跨いだ平坦なエンジン支持部材32の足部をボルト固着する(図6参照)。エンジン支持部材32には、エンジン21の基部(クランクケース部)21aを固定し、このエンジン21のシリンダケース21b側を後上向きになるように傾斜させて配置する。なお、エンジン21は直立状にして固定しても良い。エンジン21の出力軸33とミッションケース2の前後方向の中途部一側面に突出した入力軸34とに、従来から公知の弛み調節機構35a付きのベルト伝動機構であるプーリ・ベルト33a,34a,35を設けて動力伝達し、入力軸34から動力伝達機構31に動力伝達する。
動力伝達機構31には、入力軸34からの動力伝達をオンオフする主クラッチ36と、ブレーキ機構37と、回転数を変速させる歯車式変速機構38と、差動機構39a付きのフロントアクスル軸39と、歯車式変速機構38からチエン伝動機構40を介して動力伝達される後部車輪への走行駆動系としての出力軸41と、歯車式変速機構38からPTOクラッチ42を介してミッションケース2の後端から後向きに突出するPTO軸9とを備えている(図7、図8参照)。出力軸41からリヤアクスルケース5に動力伝達するチエン伝動機構43は、上述した伝動部フレーム3の内径部に配置されている(図1及び図4参照)。フロントアクスルケース4の横長筒部4bの基部がミッションケース2の側面にボルト固着され、この横長筒部4b内に配置されたフロントアクスル軸39から、前輪4aの車軸に動力伝達される。
左右前輪4aの操向方向を変更するピットマンアーム44a、コンロッド、タイロッドなどの舵取りリンク機構44はミッションケース2の前部のステアリング駆動機構28の下方に配置されている(図4、図6参照)。
次に、上コラム46上端のステアリングハンドル(丸ハンドル)24が操縦の座席体17に向かう後位置と、走行機体の前方側の位置とに、選択的に上コラム46を前後方向に屈曲可能とするチルト機構について説明する。合成樹脂製(若しくはガラス繊維強化プラスチック製)のフロントボンネット(エンジンフード)19の内部のうち、後部寄りにはメインフレーム1から立設する門型フレーム52上に燃料タンク22が固定され、この燃料タンク22の上面に開口する燃料供給口筒がフロントボンネット19の上面板部19aに穿設された取付け穴19bから上に臨む。そして、燃料供給口筒を開閉するネジ式のキャップ体53にて取付け穴19b近傍のフロントボンネット19の上面板部19aを押えることにより、フロントボンネット19が上向きに移動不能となっている(図11参照)。
燃料タンク22より下方の空間には、2サイクル空冷エンジン21及びその付属品56である、気化器、調速機、エアマフラ、スタータ用コイラ(ロープ式始動装置)、消音器等が配置されている。
フロントボンネット19内の前部に位置するミッションケース2の上面前端側に固着されて立設する筒状の下コラム45内には、同じくミッションケースから立設するステアリング下軸20が配置されている。そして、ステアリング下軸20の上端と、上端にステアリングハンドル(丸ハンドル)24が取付けられているハンドル軸23の下端とは自在継手27を介して屈曲可能に連結されている。ハンドル軸23は回転自在に上コラム46内に装着されている。さらに、下コラム45の上端と筒状の上コラム46の下端とはチルト機構47を介して前後傾動可能に連結されており、チルト機構47の外周には上コラム46の傾斜角度を複数段階において姿勢保持するための姿勢保持手段48が設けられている(図4〜図6、図10、図12〜図15参照)。
チルト機構47は、下コラム45の上端に固着された左右一対の下ブラケット47aと、同じく上コラム46の外周の下端部に固着された左右一対の上ブラケット47bとを横枢軸47cを介して回動可能に連結した構成である(図12〜図14参照)。
姿勢保持手段(請求項における姿勢調節手段)48は、前記一方の下ブラケット47aの偏心円弧状の上端面に前後適宜隔てた位置に凹み形成された複数位置(実施形態では3箇所)の係止溝55(個別には、符号55a,55b,55cで示す)と、前記上ブラケット47bの後端片47dに回動可能に軸支された横軸48aと、この横軸48aの一端に固着された係合フック48bと、横軸48aに巻回されて係合フック48bを下向きに付勢する付勢バネ48cとからなり、上コラム46が所定の後傾または前傾の角度に変更されたとき、係合フック48bが複数位置の係止溝55のうちの任意の一つに選択的に係合することにより、当該上コラム46の傾動姿勢を調節し且つ保持することができる(図12〜図15)。実施形態では図10、図15に示すように、上コラム46が走行機体の後方に傾斜(鉛直線に対して時計方向に略30度傾斜)した第1姿勢Iと、それから反時計方向に略60度走行機体の前方に前傾した第2姿勢IIと、前記第1姿勢Iから反時計方向に略88度走行機体の前方に大きく前傾した第3姿勢III とに選択できる。上コラム46が第1姿勢Iの場合には、係合フック48bが下ブラケット47aの上面のうち最も後側の係止溝55aに嵌合する。上コラム46が第2姿勢IIの場合には、前後中央位置の係止溝55bに係合フック48bが係合し、第3姿勢III の場合には、前側の係止溝55cに係合フック48bが嵌合する。
一方、フロントボンネット19の左右中央部には、その上面側から前端までの間、切欠き形成された平面視略U字状の開口部54が形成されている(図11参照)。この開口部54は、上コラム46と一体的に前後動する可動カバー体25とこれに上向き回動可能に連結された外装品としての補助カバー体26とにより覆われている。可動カバー体25及び補助カバー体26は、フロントボンネット19と同様に合成樹脂製、若しくはガラス繊維強化プラスチック製である。そして、補助カバー体26は可動カバー体25の前端側を中心にして上下回動可能に設けられている。即ち、図11〜図14に示すように、上コラム46の下部から上向きに突出する支持ブラケット部材57の先端に横向きに支持パイプ57aが固設されている。一方、補助カバー体26の裏面に固定され、コ字型に屈曲形成された補強兼用の操作部材58の左右一対の軸部58aを前記支持パイプ57aの両端に回動可能に挿入したものである。
また、上記操作部材58は姿勢保持手段48の操作部として関連付けされている。即ち、図12〜図14に示すように、操作部材58の軸部58aから偏心位置に突設されたピン58bに回動可能に連結されたリンク60の他端が、係合フック48bと一体的に回動する横軸48aの他端に固着されたアーム59の先端に回動可能に連結されている。そして、前記付勢バネ48cの付勢力により、補助カバー体26ひいては操作部材58の下端側がフロントボンネット19の表面に接近するように付勢されている。
従って、補助カバー体26ひいては操作部材58の下端側をフロントボンネット19の表面から離間するように上向きに所定の角度だけ回動すると、付勢バネ48cの付勢力に抗してリンク60、アーム59を介して係合フック48bの先端部が、第1の係止溝55aから外れるように回動する(ロック解除する)ので、その後は補助カバー体26から手を離した状態(補助カバー体26の下端側内面がフロントボンネット19の開口部54の外側縁に摺接した状態)で、オペレータは、ステアリングハンドル24を持って、前記第1姿勢Iから第2姿勢IIに移行できる。第2姿勢IIでは、係合フック48bの先端部が、第2の係止溝55bに係合している。さらに、第3姿勢III へ移動させるには、再度、補助カバー体26(操作部材58)を所定角度だけ上向き回動させてロック解除して後、ステアリングハンドル24を前方に傾けると、係合フック48bの先端部が第3の係止溝55cに係合する。このように、上コラム46を段階的に、走行機体の前方に大きく前傾させることができる。
そして、本実施形態では、図15に示すように、チルトの中心となる横枢軸47cから下ブラケット47aの外周面に凹み形成された複数位置(実施形態では3箇所)の係止溝55a、55b、55cの底面までの距離R1,R2,R3は、順次大きくなるように設定されているので、第1の係止溝55aに係合フック48bの先端部が係合している場合の補助カバー体26(操作部材58)の下向き角度よりも、第2の係止溝55bに係合している場合には補助カバー体26(操作部材58)は、その下端が走行機体の前方に突出する姿勢(フロントボンネット19の開口部54から離間している姿勢)になり、第3の係止溝55cに係合している場合には補助カバー体26(操作部材58)は、その下端が走行機体の前方に大きく突出する姿勢(フロントボンネット19の開口部54から大きく離間している姿勢)になる。
従って、上コラム46が第1姿勢Iにあるときは、補助カバー体26は図1の実線で示すようにフロントボンネット19の開口部54の前端側でほぼ垂直状の姿勢であり、乗用型田植機の側面視において、上コラム46の軸線と補助カバー体26の裏面とは略平行であり、且つステアリングハンドル24に対して補助カバー体26下端が大きく離間している。
第2姿勢IIの状態(図10の実線状態参照)では、上コラム46の軸線と補助カバー体26の裏面とのなす夾角は略160度程度に狭くなり、且つステアリングハンドル24に対して補助カバー体26の下端が第1姿勢Iの状態よりも接近した状態である。換言すれば、補助カバー体26(操作部材58)の裏面が鉛直との夾角が略48度程度で、且つ、補助カバー体26(操作部材58)の下端が走行機体の前方に位置するオペレータに近づく状態となる。
そして、ステアリングハンドル24が走行機体の前端よりも大きく前方に位置するように傾いた第3姿勢III (図10の二点鎖線状態参照)では、上コラム46の軸線と補助カバー体26の裏面とのなす夾角は略80度程度に狭くなり、且つステアリングハンドル24に対して補助カバー体26の下端が第2姿勢IIの状態よりもさらに接近した状態であって、換言すれば、補助カバー体26(操作部材58)の裏面が鉛直との夾角が略90度程度で、且つ補助カバー体26(操作部材58)の下端が走行機体の前方に略水平状で突出し、オペレータにより一層近づく状態となる。
従って、オペレータが走行機体の前方の地上に位置して降車作業を実行するときに、上コラム46を前傾動させる作業に際して補助カバー体26にオペレータの手がより一層届き易くなるという効果を奏する。
なお、この上コラム46を前傾させる操作は、オペレータが走行機体の前方の地上に位置するときのみ可能となっているので、換言すれば、オペレータが走行機体に搭乗している状態ではチルトさせることが不能であるので、誤操作による不都合が発生せず、地上操作の確実性と安全性とを確保できるのである。
そして、走行機体に搭乗しながらオペレータが乗用型田植機を操向操作可能であり、また、走行機体から地上に下りたオペレータが、走行機体の前方に位置しながらステアリングハンドル24を持って乗用型田植機を圃場から畦越えさせたり、トラックに載せ変えする操作が可能となる。
さらに、補助カバー体26は可動カバー体25の前端部に設けられているから、地上に下りたオペレータが、走行機体の前方に位置しながらチルト調節することがより一層簡単にできる。そして、上コラム46が走行機体上の操縦座席17方向に向かう第1姿勢Iのとき、可動カバー体25と補助カバー体26とにより、フロントボンネット19の開口部54を完全に覆うように形成されているものであるから、走行時の空気抵抗も少なくでき、雨や埃もフロントボンネット19内に入らない。
なお、操作部材58が取付く外装品は、前記補助カバー体26に代えて、可動カバー体25の前端部の表面側に装着されるメーカマーク体、メーカシンボル体、ヘッドライト、走行機体の左右中心を示して、田植え作業時の直線的走行の目印となるマーカ等であって、これら外装品は可動することができるものであれば良い。さらに、補助カバー体26を省略し、可動カバー体25の前側外面に操作部材58を直接取付けしても良い。
上コラム46の一側方(実施形態では座席体17に座るオペレータから見て機体の左側)に、走行系の主クラッチレバー49とミッションケース2の歯車式変速機構38を前進2段、中立段及び後進1段に切替操作するための主変速レバー50が配置され、上コラム46の他側方(実施形態では、同じく機体の右側)に、苗植付け装置7を昇降するための油圧シリンダ15を駆動する昇降操作レバー51が配置され、これらのレバー49〜51は上コラム46と一体的に前後方向に姿勢が変更可能なように、関連させて設けられている。即ち、レバー49〜51の基部は、側面視において上コラム46の外周近傍に設けられたブラケット61等に取付けられる。それぞれ可撓性を有するアウタ案内管とインナワイヤとからなるワイヤ操作手段62、63、64に、対応するレバー49〜51が連結されている(図12〜図14参照)。なお、ミッションケース2側の操作部は図示省略している。そして、各レバー49〜51の先端部(オペレータの握り部)側は可動カバー体25の外面に位置するようにしている。
また、エンジン21を緊急停止させるときの、エンジン停止スイッチ65も、上コラム46と一体的に前後移動するように、当該上コラム46と関連させて設ける。その1実施形態としては、上コラム46と一体的に移動する可動カバー体25の前後移動方向に沿った一側外面(実施形態では、座席体17に座るオペレータから見て機体の右側)に、エンジン停止スイッチ65を設け、その押しボタン65aは、可動カバー体25の外面に突出(露出)するように設けられている(図9、図10及び図12参照)。押しボタン65aを押すまたは叩くことにより、エンジン21に関連する電気系がカットされてエンジン21は速やかに停止できる構成である。
このように構成することにより、走行機体にオペレータが搭乗した状態でも、走行機体から地上に下りたオペレータが乗用型田植機の前に立った状態のいずれでも、エンジン停止スイッチ65を操作でき、乗用型田植機を安全に操作できる(図10参照)。
なお、上コラム46を挟んで可動カバー体25の前後移動方向に沿った両側外面のうち一側外面(実施形態で、前記右側)に押しボタン65aを設け、他側外面(実施形態で、前記左側)に主クラッチレバー49を設けることにより、オペレータは、迷わずに走行停止と、エンジン停止とを行えるという効果を奏する。
本発明に係る乗用型田植機の側面図である。 乗用型田植機の平面図である。 走行機体の全体の構造を示す斜視図である。 走行機体の前部の構造を示す側面図である。 ミッションケース、エンジン、及びハンドルを取付けした状態の走行機体の前左方から見た斜視図である。 ミッションケース、エンジン、フロントアクスルケース、及びステアリング機構の取付け状態を示す斜視図である。 ミッションケースの内部機構を示す側面図である。 ミッションケースの内部機構を示す平面図である。 フロントボンネットの前方斜視図である。 ステアリングハンドルのチルトの位置を示す側面図である。 可動カバー体及び補助カバー体を取り除いた状態のフロントボンネットの開口部を示す斜視図である。 上コラムに可動カバー体及び補助カバー体が取付けられた状態の下方から見た斜視図である。 上コラムの周囲に配置された部品を示す斜視図である。 上コラムの周囲に配置された部品を示す側面図である。 チルト機構及び姿勢保持手段を示す平面図である。
符号の説明
1 メインフレーム
2 ミッションケース
2a 段部
4 フロントアクスルケース
5 リヤアクスルケース
7 苗植付け装置
9 PTO軸
16 車体カバー
19 フロントボンネット
20 ステアリング下軸
21 エンジン
23 ハンドル軸
24 ステアリングハンドル
25 可動カバー体
26 補助カバー体
45 下コラム
46 上コラム
47 チルト機構
48 姿勢保持手段(姿勢調節手段)
48a 横軸
48b 係合フック
48c 付勢バネ
55 係止溝
57 支持ブラケット部材
57a 支持パイプ
58 操作部材
58a 軸部
58b ピン
59 アーム
60 リンク

Claims (5)

  1. 走行機体前部にエンジン等の動力部を配置し、走行機体後部に苗植付け装置を昇降可能に連結した乗用型田植機において、
    前記走行機体前部には、前記エンジンの配置位置より前側に前輪のステアリング用の下コラムを立設し、該下コラムに対してハンドル軸及びハンドルを備えた上コラムを走行機体の前後方向に屈曲可能に連結して走行機体上と当該走行機体の前方とから選択的に操作可能に構成し、少なくとも前記エンジン及び下コラムを囲むフロントボンネットには、前記上コラムが前方に通過し得る開口部を設け、
    前記上コラムには、これと一体的に前後移動し、且つ前記フロントボンネットにおける前記開口部の少なくとも一部を外側から覆うように形成された可動カバー体を設け、
    前記上下コラムの連結部には、上コラムの屈曲姿勢を変更及び保持するための姿勢調節手段を設け、
    この姿勢調節手段の操作部材は前記上コラムの前方への回動角度の変更に応じて、当該上コラムに対する相対角度が変更されるように構成したことを特徴とする乗用型田植機。
  2. 前記操作部材の相対角度は、前記上コラムの前方への回動角度が大きくなるに従って、小さくなるように設定したことを特徴とする請求項1に記載の乗用型田植機。
  3. 前記可動カバー体に、補助カバー体を回動可能に設け、この補助カバー体の内面に前記操作部材を連結したことを特徴とする請求項1または2に記載の乗用型田植機。
  4. 前記補助カバー体は前記可動カバー体の前端部に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の乗用型田植機。
  5. 前記上コラムが走行機体上の操縦座席方向に向かうとき、前記可動カバー体と補助カバー体とにより、前記開口部を完全に覆うように形成されていることを特徴とする請求項3また4に記載の乗用型田植機。
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