JP2006242125A - ディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置 - Google Patents

ディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】パイロット噴射が行われるディーゼルエンジンについてその燃料消費率の悪化を好適に抑制することのできる燃料噴射制御装置を提供する。
【解決手段】電子制御装置41は、ディーゼルエンジン11において燃料のパイロット噴射を制御する。この電子制御装置41は、ディーゼルエンジン11が搭載された車両の車室内騒音が大きいときには、車室内騒音が小さいときに比して、パイロット噴射実行時のパイロット噴射量を減量する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、パイロット噴射が行われるディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置に関するものである。
従来、ディーゼルエンジンの燃焼音低減を目的とした燃料噴射制御装置が種々提案されている。
例えば、特許文献1に記載の装置では、機関出力を得るための燃料噴射であるメイン噴射に先立って少量の燃料噴射を行うようにしており、この少量の燃料噴射、いわゆるパイロット噴射を行うことでディーゼルエンジンの燃焼音を低減するようにしている。
このパイロット噴射で噴射された燃料は、その後行われるメイン噴射で噴射される燃料の燃焼速度を低下させる効果があり、これによりメイン噴射で噴射された燃料の急激な燃焼が抑制されて燃焼音等は低減される。
特開2001−152948号公報
ところで上記パイロット噴射を行う場合には、メイン噴射で噴射された燃料の燃焼が緩慢になるため筒内圧等の増大も緩慢となり、その分燃焼効率は低下してしまう。従って、パイロット噴射を行うと燃焼音についてはこれを抑制することができるものの、燃料消費率(単位出力・単位時間当たりの燃料消費量)については悪化してしまうといった問題がある。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、パイロット噴射が行われるディーゼルエンジンについてその燃料消費率の悪化を好適に抑制することのできる燃料噴射制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、パイロット噴射が行われるディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置において、当該ディーゼルエンジンが搭載された車両の車室内騒音が大きいときには、同車室内騒音が小さいときに比して、前記パイロット噴射実行時のパイロット噴射量を減量することをその要旨とする。
ディーゼルエンジンの搭載された車両の車室内騒音が大きいときには、該車室内騒音がマスキング音となって燃焼音をマスクするため、そのようなときにはパイロット噴射量を減量しても燃焼音は聞こえにくくなる。そこで、上記構成では、車両の車室内騒音が大きいときには、同車室内騒音が小さいときに比べて、パイロット噴射量を減量するようにしている。従って、パイロット噴射の後に行われるメイン噴射の燃焼効率についてその悪化が抑制されるようになり、同構成によればパイロット噴射が行われるディーゼルエンジンについてその燃料消費率の悪化を好適に抑制することができるようになる。
なお、上記パイロット噴射量の減量に際しては、請求項2に記載の発明によるように、前記車室内騒音が大きいときには前記パイロット噴射を中止する、といった構成を採用することにより、パイロット噴射が行われるディーゼルエンジンについてその燃料消費率の悪化を確実に抑制することができるようになる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置において、前記車両の変速機にて変更される減速比が所定値以下であるときに前記車室内騒音が大きい旨判定することをその要旨とする。
ロードノイズや風切音といった車室内騒音は、車両の車速が高くなるほど大きくなる。そこで上記構成では、上記減速比が所定値以下であるとき、すなわち変速機のギヤ段が高いギヤ段に設定されており、これにより車両の車速が高くなっていると考えることができるときに、車室内騒音が大きいと判定するようにしている。このように同構成によれば、車室内騒音が大きいか否かを適切に判定することができ、もって車室内騒音に基づいて行われる上記パイロット噴射量の減量を適切に行うことができるようになる。なお、上記減速比が所定値以下であるか否かを判定する態様としては、例えば次のようなものが挙げられる。まず、上記変速機が自動変速機である場合には、同自動変速機への変速指令値にて示されるギヤ段が高い場合に上記減速比が所定値以下である旨判定することができる。また、上記変速機が手動変速機である場合には、運転者により操作されるシフトレバーの位置を検出するようにし、その検出値にて示されるギヤ段が高い場合に上記減速比が所定値以下である旨判定することができる。
また、請求項4に記載の発明によるように、前記車両の車速が所定値以上であるときに前記車室内騒音が大きい旨判定する、といった構成によっても車室内騒音が大きいか否かを適切に判定することができ、同構成によっても車室内騒音に基づいて行われる上記パイロット噴射量の減量を適切に行うことができるようになる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置において、車室内騒音に応じて切り換えられるマップに基づいて前記パイロット噴射量を設定することをその要旨とする。
同構成によれば、車室内騒音の特性に合わせたパイロット噴射量の減量を容易に行うことができるようになる。
以下、本発明にかかるディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置を、車両に搭載された蓄圧式ディーゼルエンジン(コモンレール式ディーゼルエンジン)に適用した一実施形態について、図1〜図4を併せ参照して説明する。
図1に、本実施形態におけるディーゼルエンジン11とその周辺構成を示す。
ディーゼルエンジン11は、複数の気筒12を有して構成されている。ディーゼルエンジン11には、これら各気筒12の燃焼室に対応してインジェクタ13がそれぞれ配設されており、同インジェクタ13から各燃焼室内に燃料が噴射される。インジェクタ13は、噴射制御用の電磁弁14を備えており、この電磁弁14の開閉動作に基づいてインジェクタ13による燃料噴射が制御される。そしてインジェクタ13から噴射された燃料が燃焼されることにより、出力軸であるクランクシャフトは回転される。
このクランクシャフトには5段変速の自動変速機50が接続されている。同クランクシャフトの回転は該自動変速機50によって変速され、その変速後の回転が駆動輪に伝達される。
上記各インジェクタ13は、コモンレール15にそれぞれ接続されている。コモンレール15は、逆止弁16が設けられた供給配管17を介してサプライポンプ18の吐出ポート18aに接続されている。
サプライポンプ18の吸入ポート18bは、フィルタ19を介して燃料タンク21に接続されている。また、サプライポンプ18のリターンポート18c及び電磁弁14のリターンポート14aはいずれも、リターン配管22を介して燃料タンク21に接続されている。
上記サプライポンプ18は、ディーゼルエンジン11のクランクシャフトの回転に同期して往復動するプランジャを備えており、同プランジャによってサプライポンプ18内の燃料を加圧し、その加圧された燃料を吐出ポート18aからコモンレール15に圧送する。このサプライポンプ18の燃料圧送量は、吐出ポート18aの近傍に設けられたプレッシャコントロールバルブ23の開閉動作に基づいて調節される。
ディーゼルエンジン11には、その機関運転状態を検出する各種センサ等が設けられている。例えば、アクセルペダル24の近傍には、同アクセルペダル24の踏込量(アクセル操作量ACCP)を検出するアクセルセンサ31が設けられている。コモンレール15には、その内部の燃料圧力PCを検出する燃圧センサ32が設けられている。自動変速機50、あるいは車両の車輪等には車速SPDを検出する車速センサ33が設けられている。また、前記クランクシャフト近傍に設けられたクランク角センサ34によってクランクシャフトの回転角度、すなわちクランク角度が検出され、この検出信号に基づいて機関回転速度NEが算出される。さらに、クランクシャフトの回転に同期して回転するカムシャフトの近傍にはカム角センサ35が設けられている。このカム角センサ35の検出信号に基づいて気筒判別がなされる。
これら各センサ31〜35の出力信号は、ディーゼルエンジン11の電子制御装置41に入力される。電子制御装置41は、CPU(中央演算装置)、メモリ、入出力回路、駆動回路等を備えて構成されており、上記各センサ31〜35にて検出される機関運転状態に基づいて各種の機関制御等を実行する。
例えば、電子制御装置41は自動変速機50の自動変速制御を行う。この自動変速制御では、機関回転速度NE及び車速SPD等に基づいて変速指令値SHIが算出される。この変速指令値SHIは、自動変速機50内のギヤ段に対応した値であり、例えば同変速指令値SHIが「1速」とされるときには、自動変速機50内のギヤ段が「1速」となるように、該自動変速機50内の変速機構は制御される。そして、変速指令値SHIにて示されるギヤ段に自動変速機50内のギヤ段が変更されることにより、クランクシャフトの回転は車両の走行状態に応じた減速比にて減速、或いは増速される。
また、電子制御装置41により燃料噴射制御が行われる。この燃料噴射制御では、基本的に、アクセル操作量ACCP及び機関回転速度NE等に基づいて燃料噴射量(以下、総燃料噴射量Qfinという)が算出され、その総燃料噴射量Qfinを適切な時期にインジェクタ13から噴射させるべく、上記電磁弁14の開弁時期及び開弁時間が制御される。
ここで、本実施形態におけるディーゼルエンジン11では、燃料の燃焼音を低減させるためにパイロット噴射が行われる。同パイロット噴射は、機関出力を得るための燃料噴射であるメイン噴射に先立って行われる少量の燃料噴射であり、このパイロット噴射で噴射された燃料は、その後行われるメイン噴射で噴射される燃料の燃焼速度を低下させる効果がある。すなわち、メイン噴射で噴射された燃料の急激な燃焼を抑制する効果があるため、これにより燃焼音が低減される。また、同効果によりメイン噴射で噴射された燃料の燃焼温度も低下するようになるため、これによりNOx(窒素酸化物)の生成も抑制される。
ところで、上記パイロット噴射を行う場合には、メイン噴射で噴射された燃料の燃焼が緩慢になるために筒内圧等の増大も緩慢となり、その分燃焼効率は低下してしまう。従って、パイロット噴射を行うと燃焼音等についてはこれを抑制することができるものの、燃料消費率(単位出力・単位時間当たりの燃料消費量)については悪化してしまうといった問題がある。
ここで、ディーゼルエンジン11の搭載された車両にあってその車室内騒音が大きいときには、該車室内騒音がマスキング音となって燃料の燃焼音はマスクされるため、そのようなときにはパイロット噴射実行時のパイロット噴射量を減量しても燃焼音は聞こえにくくなる。従って、車室内騒音が大きいときにはパイロット噴射量を減量することができ、このような減量により、該パイロット噴射が行われるディーゼルエンジン11についてその燃料消費率の悪化を抑制することができる。
そこで、本実施形態では、パイロット噴射量を設定するパイロット噴射量設定マップについて、図2に示されるように、燃料の燃焼音低減を主目的とする第1のパイロット噴射量設定マップMAP1と、燃料消費率の悪化抑制を主目的とする第2のパイロット噴射量設定マップMAP2とを用意するようにしている。そして、それら各マップを車室内騒音の大きさに応じて切り換えるようにしている。
なお、ロードノイズや風切音といった車両の走行に伴って生じる車室内騒音は、車両の車速が高くなるほど大きくなる。そのため、自動変速機50にて変更される減速比が所定値以下に小さいとき、すなわち自動変速機50のギヤ段が高いギヤ段に設定されており、車両の車速が高くなっていると考えることができるときには、上記車室内騒音が大きいと判定することができる。
そこで、本実施形態では、上記変速指令値SHIに基づいて車室内騒音が大きい状態にあるか否かを判定するようにしている。そして、車室内騒音が小さい状態にあると判定されるときには、車室内騒音による燃焼音のマスク効果が期待できないため、上記第1のパイロット噴射量設定マップMAP1を選択するようにしている。一方、車室内騒音が大きい状態にあると判定されるときには、車室内騒音による燃焼音のマスク効果が期待できるため、上記第2のパイロット噴射量設定マップMAP2を選択するようにしている。
図3は、本実施形態におけるパイロット噴射量の設定についてその処理手順を示している。なお、このパイロット噴射量設定処理は、電子制御装置41により所定期間毎に繰り返し実行される。
本処理が開始されると、まず、上記総燃料噴射量Qfin、機関回転速度NE、及び上記変速指令値SHIが読み込まれる(S100)。
次に、変速指令値SHIが所定値以上であるか否かが判定される(S110)。この所定値は、自動変速機50にて変更される減速比が所定値以下に小さいとき、すなわち自動変速機50のギヤ段が高いギヤ段に設定されており、車両の車速が高くなっていると判断することのできる値が設定されており、例えば本実施形態においては「4速」が設定されている。
そして、変速指令値SHIが所定値よりも小さい場合(S110:NO)、本実施形態においては変速指令値SHIが「ニュートラル」、「1速」、「2速」、及び「3速」のいずれかである場合には、自動変速機50のギヤ段が低い、即ち減速比が大きくなっており、車両の車速は低い状態にあるため、車室内騒音は小さい状態にあると判定される。そのため、上記第1のパイロット噴射量設定マップMAP1が選択される(S120)。
この第1のパイロット噴射量設定マップには、車速が低いときに聞こえやすい燃焼音を低減させるべく最適化されたパイロット噴射量Qplが種々設定されている。なお、機関運転状態が高回転高負荷状態にあるときにパイロット噴射を実行すると、排煙濃度の増加や機関出力の低下を招きやすくなるため、そのような運転状態に対応する領域のパイロット噴射量Qplは「0」に設定されている。従って、変速指令値SHIが「4速」よりも低い場合には、機関運転状態が高回転高負荷状態にあるときにパイロット噴射は中止され、メイン噴射のみが実行される。
こうして第1のパイロット噴射量設定マップMAP1が選択されると、車室内騒音の小さいときに対応した適切なパイロット噴射量Qplが総燃料噴射量Qfin及び機関回転速度NEに基づいて設定され(S130)、本処理は一旦終了される。
一方、上記ステップS110にて変速指令値SHIが所定値以上である旨判定される場合(S110:YES)、本実施形態においては変速指令値SHIが「4速」及び「5速」のいずれかである場合には、自動変速機50のギヤ段が高い、即ち減速比が小さくなっており車両の車速は高い状態にあるため、車室内騒音は大きい状態にあると判定される。そこで、上記第2のパイロット噴射量設定マップMAP2が選択される(S140)。
この第2のパイロット噴射量設定マップMAP2に設定されているパイロット噴射量Qplは、第1のパイロット噴射量設定マップMAP1に設定されているパイロット噴射量Qplよりも減量されている。より具体的には、基本的に低回転領域及び中回転高負荷領域を除く領域でのパイロット噴射量Qplが「0」に設定されている。換言すれば、車速が高く車室内騒音により燃焼音がマスクされる領域でのパイロット噴射量Qplは「0」に設定されている。なお、上記の理由により、第2のパイロット噴射量設定マップMAP2においても、機関運転状態が高回転高負荷状態にあるときのパイロット噴射量Qplは「0」に設定されている。従って、変速指令値SHIが「4速」以上である場合には、車室内騒音により燃焼音がマスクされるとき、及び機関運転状態が高回転高負荷状態にあるときにパイロット噴射は中止され、メイン噴射のみが実行される。
こうして第2のパイロット噴射量設定マップMAP2が選択されると、車室内騒音の大きいときに対応した適切なパイロット噴射量Qplが総燃料噴射量Qfin及び機関回転速度NEに基づいて設定され(S150)、本処理は一旦終了される。
このようにパイロット噴射量Qplが設定されると、その後適宜補正されるなどして最終的なパイロット噴射量が算出され、適切な時期にそのパイロット噴射量を噴射すべく上記電磁弁14の開閉動作が制御される。
図4は、上記パイロット噴射量設定処理によるパイロット噴射量Qplの設定態様についてその一例を示している。
同図4に示されるように、運転者のアクセル操作によって車両が走行を始めると、機関回転速度NE及び車速SPDが上昇していき、同機関回転速度NE及び車速SPDが所定の領域(いわゆるシフトレンジ)に入ると、変速指令値SHIに基づいて自動変速機50のギヤ段は、「1速」→「2速」→「3速」の順にシフトアップされていく。そして、車速SPDがある程度高くなった時刻t1において「3速」から「4速」にシフトアップされる。なお、同図4には図示しないが、その後、車速SPDがさらに高くなると自動変速機50のギヤ段は「5速」にシフトアップされる。
同図4において、自動変速機50のギヤ段が「3速」以下となっている場合には(時刻t1以前)、上記第1のパイロット噴射量設定マップMAP1に基づいてパイロット噴射量Qplが設定され、燃料の燃焼音が低減される。
一方、自動変速機50のギヤ段が「4速」以上となっている場合には(時刻t1以降)、上記第2のパイロット噴射量設定マップMAP2に基づいてパイロット噴射量Qplが設定されるため、基本的にその噴射量は「0」とされる。すなわちパイロット噴射の実行は中止され、上記メイン噴射のみが実行される。このようにパイロット噴射が中止されると、メイン噴射にて噴射される燃料の燃焼速度が増大し、燃焼効率は向上するようになるため、常にパイロット噴射を行う場合と比較して、燃料消費率の悪化が抑制される。
なお、自動変速機50のギヤ段が「4速」以上となっている場合には、車速SPDがある程度高くなっており、車室内騒音はある程度大きくなっている。従って、同車室内騒音により燃料の燃焼音はマスクされるようになり、パイロット噴射を中止するようにしても同燃焼音は運転者に聞こえにくくなる。
以上説明したように、本実施形態によれば、次の効果が得られるようになる。
(1)パイロット噴射が行われるディーゼルエンジン11において、当該ディーゼルエンジン11が搭載された車両の車室内騒音が大きいときには、同車室内騒音が小さいときに比して、パイロット噴射実行時のパイロット噴射量Qplを減量するようにしている。そのため、パイロット噴射の後に行われるメイン噴射の燃焼効率についてその悪化が抑制される。従って、パイロット噴射が行われるディーゼルエンジン11についてその燃料消費率の悪化を抑制することができるようになる。
(2)上記パイロット噴射量の減量に際して、上記車室内騒音が大きいときにはパイロット噴射実行時のパイロット噴射量Qplを「0」とする、すなわちパイロット噴射を中止するようにしている。そのため、上記燃料消費率の悪化を確実に抑制することができるようになる。
(3)自動変速機50にて変更される減速比が所定値以下であるとき、より具体的には変速指令値SHIが「4速」以上であるときには、車速が高くなっており車室内騒音は大きくなっていると判定するようにしている。従って、車室内騒音が大きいか否かを適切に判定することができ、もって車室内騒音に基づいて行われる上記パイロット噴射量の減量を適切に行うことができるようになる。
(4)車室内騒音に応じて切り換えられるマップ(第1及び第2のパイロット噴射量設定マップ)に基づいてパイロット噴射量Qplを設定するようにしている。そのため、車室内騒音の特性に合わせたパイロット噴射量Qplの減量を容易に行うことができるようになる。
なお、上記実施形態は以下のように変更して実施することもできる。
・上記第1及び第2のパイロット噴射量設定マップにおけるパイロット噴射量Qplの設定態様は一例である。
また、車室内騒音が大きいときのパイロット噴射量Qplを、車室内騒音が小さいときのパイロット噴射量Qplよりも減量するために、第2のパイロット噴射量設定マップではパイロット噴射量Qplが「0」となる領域を設定するようにした。しかし、パイロット噴射量の減量に際して必ずしも「0」とする必要はなく、車室内騒音の大きいときに設定されるパイロット噴射量Qplが、車室内騒音の小さいときに設定されるパイロット噴射量Qplよりも少なくとも減量されるようにすればよい。
要は、車室内騒音が大きいときには、同車室内騒音が小さいときに比して、パイロット噴射量が減量されるようにすればよい。このような態様でパイロット噴射量を設定するようにすれば、パイロット噴射の後に行われるメイン噴射の燃焼効率についてその悪化を抑制することができるため、上記実施形態と同様な作用効果を得ることができる。
・上記実施形態では、車両の車室内騒音が大きいときのパイロット噴射量を減量するために、パイロット噴射量設定マップを切り換えるようにした。この他、第1のパイロット噴射量設定マップに基づいてパイロット噴射量Qplを設定し、その設定されたパイロット噴射量Qplを適宜設定された補正係数にて減量補正する。そしてその減量補正されたパイロット噴射量を、車室内騒音が大きいときのパイロット噴射量として設定するようにしてもよい。
・上記実施形態では変速指令値SHIに基づいて、換言すれば自動変速機50にて変更されるギヤの減速比に基づいて車室内騒音が大きいか否かを判定するようにした。この他、車両の車速SPDが所定値以上であるときに車室内騒音が大きい旨判定するようにしてもよい。この場合にも、車室内騒音が大きいか否かを適切に判定することができ、同車室内騒音に基づいて行われる上記パイロット噴射量の減量を適切に行うことができるようになる。
・また、車室内騒音を直接検出し、その検出値に基づいて車室内騒音が大きいか否かを判定するようにしてもよい。
・自動変速機の変速段が上記実施形態とは異なる変速段であっても、本発明は同様に適用することができる。この場合には、上記ステップS110にて変速指令値SHIと比較する所定値を、上述したような設定態様をもって適宜変更すればよい。
・上記自動変速機50が無段変速機であっても本発明は同様に適用することができる。この場合には、変速指令値SHIに示される減速比が所定値以下である場合に車室内騒音が大きい旨判定し、上述したような第2のパイロット噴射量設定マップMAP2を選択するようにすればよい。なお、この場合の上記所定値は、無段変速機にて変更される減速比が所定値以下に小さくなっており、車両の車速が高くなっていると判断することのできる値を設定する。
・上記実施形態における変速機は、制御装置にて変速が制御される自動変速機であった。この他、運転者によって変速機内のギヤ段が変更される手動変速機であっても本発明は同様に適用することができる。この場合には、例えば運転者により操作されるシフトレバーの位置を検出するようにし、その検出値を上記変速指令値SHIとする。そして上記実施形態と同様に、その変速指令値SHIにて示されるギヤ段が高い場合に変速機の減速比が所定値以下である、すなわち車速が高く、車室内騒音が大きい旨判定するようにすればよい。
本発明にかかるディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置を具体化した一実施形態について、これが適用されるエンジンの構成を示す概略図。 同実施形態におけるパイロット噴射量設定マップを示す概念図。 同実施形態におけるパイロット噴射量設定処理についてその手順を示すフローチャート。 パイロット噴射量設定処理によるパイロット噴射量の設定態様についてその一例を示すタイムチャート。
符号の説明
11…ディーゼルエンジン、12…気筒、13…インジェクタ、14…電磁弁、14a…リターンポート、15…コモンレール、16…逆止弁、17…供給配管、18…サプライポンプ、18a…吐出ポート、18b…吸入ポート、18c…リターンポート、19…フィルタ、21…燃料タンク、22…リターン配管、23…プレッシャコントロールバルブ、24…アクセルペダル、31…アクセルセンサ、32…燃圧センサ、33…車速センサ、34…クランク角センサ、35…カム角センサ、41…電子制御装置、50…自動変速機。

Claims (5)

  1. パイロット噴射が行われるディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置において、
    当該ディーゼルエンジンが搭載された車両の車室内騒音が大きいときには、同車室内騒音が小さいときに比して、前記パイロット噴射実行時のパイロット噴射量を減量する
    ことを特徴とするディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置。
  2. 前記車室内騒音が大きいときには前記パイロット噴射を中止する
    請求項1に記載のディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置。
  3. 前記車両の変速機にて変更される減速比が所定値以下であるときに前記車室内騒音が大きい旨判定する
    請求項1または2に記載のディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置。
  4. 前記車両の車速が所定値以上であるときに前記車室内騒音が大きい旨判定する
    請求項1または2に記載のディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置。
  5. 車室内騒音に応じて切り換えられるマップに基づいて前記パイロット噴射量を設定する
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置。
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