JP2006240270A - インクジェット記録用紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】 非水系顔料インクで印字した際に高い画像濃度が得られ、かつ画像が均一でベタムラの発生がないインクジェット記録用媒体を提供することを目的とする。
【解決手段】 支持体表面に顔料と結着剤を主成分とするインク受理層をカーテン塗工方式又はダイ塗工方式から選ばれる少なくとも一つの塗工方式によってインク受理層の塗工量が2〜10g/mとなるように設けられ、かつ前記インク受理層に含有される顔料は吸油量150〜250ml/100gの合成非晶質シリカである。また、インク受理層は支持体の両面に設けられる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、非水系(油性)顔料インクを用いてインクジェット記録を行うインクジェット記録用紙に関する。
インクジェット記録方式は、低騒音で高速印字が可能なことから最近急速に普及しつつある。この記録方式は、流動性の高い液体インクを微細なノズルから噴射し、記録紙に記録するものであり、オンディマンドタイプ(随意噴射)とコンティニアスタイプ(連続噴射)の2つの方式に大別される。
インクジェット記録方式に用いられるインクとしては、従来、グリコール系溶剤及び水中に、酸性染料、直接染料、塩基性染料等の水溶性染料からなる着色剤を溶解して調製した水系タイプのものが使用されてきた。しかし、水性インクを用いた場合、インクジェット記録用紙の印字部が水を吸収して伸長し、プリンターでの紙詰りや、画像の位置精度の低下等を招く問題がある。そこで、近年、非水系溶剤中に着色剤を溶解又は分散させて調製した非水系インクが注目されている。
このような非水系インクとしては、着色剤として油溶性染料を高沸点溶剤に分散ないし溶解した非水系染料インクと着色剤として染料のかわりに顔料を用いる非水系顔料インクがある。非水系顔料インクは画像滲みが小さく、また耐光性が高い点で非水系染料インクより優れている。
かかる非水系インクを用いたインクジェット記録に用いる記録媒体として、特許文献1では、シリカおよび接着剤からなる記録媒体が提案されている。また、特許文献2には、インク受理層が炭酸カルシウム、カオリン、硫酸バリウムの群から選ばれた少なくとも一種の顔料を含有し、かつ、該高沸点溶剤を用いた着色液によるブリストー吸収係数が0.5〜5ml/m・sec1/2であることを特徴とするインクジェット記録媒体が開示されている。
特開平1−255580号公報 特開2003−127524号公報
しかし、上述した従来の技術においては、いまだ非水系顔料インクを用いて記録した際に記録画像の濃度が高く、かつ画像が均一でベタムラの発生がないインクジェット記録用紙は得られていない。特許文献1に記載されているインクジェット記録シートにおいては、水性インクを用いたインクジェット記録適性は向上するが、非水系顔料インクで印字した画像の濃度は低下するし、ベタ画像(特に混色)を印字した際にムラを生じてしまい画像が不均一となる。また特許文献2では非水系顔料インクに関する画質改善が示されているが、インク受理層中に合成非晶質シリカ以外の顔料を主として使用するため、インク吸収性が低下してしまう。
そこで、本発明は、非水系顔料インクで印字した際に高い画像濃度が得られ、かつ画像が均一でベタムラの発生がないインクジェット記録用媒体を提供することを目的とする。
本発明の発明者らは、上記課題を解決するために様々な構成の非水系インクおよびインクジェット記録媒体について検討し、以下の構成を用いることにより、本発明の目的を達成することを可能にした。
すなわち、本発明は、溶剤と分散剤と顔料とからなる非水系インクを用いて、記録するインクジェット記録用紙であって、前記インクジェット記録用紙は支持体表面に顔料と結着剤を主成分とするインク受理層をカーテン塗工方式又はダイ塗工方式から選ばれる少なくとも一つの塗工方式によってインク受理層の塗工量が2〜10g/mとなるように設けられ、かつ前記インク受理層に含有される顔料は吸油量150〜250ml/100gの合成非晶質シリカであることを特徴とするインクジェット記録用紙である。また、インク受理層は支持体の両面に設けられることが好ましい。
本発明においてはインク吸収を損なわずに非水系顔料インクの発色性を向上させることができるインクジェット記録媒体を得ることができる。また、非水系顔料インクで印字した際においても画像が均一でありベタムラの発生がない。
本発明におけるインクジェット記録用紙は、好ましくはシート状を有する支持体とその上に形成されたインク受理層からなる。本発明のインクジェット記録用紙の支持体は特に制限されるものではなく、木材繊維(パルプ)主体の紙、またはポリエチレンなどのプラスチック類、もしくは木材繊維や合成繊維を主体とした不織布のごときシート状物質使用することができる。また前述した異なる種類のシート状物質を貼り合わせたものを支持体として用いることもできる。本発明においては、特にインク吸収性に優れるという点で、紙を支持体として使用することが望ましい。
紙支持体を構成する木材パルプとしてはLBKP、NBKP等の化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等のパルプを単独あるいは併用して用いることが可能である。紙支持体は上記木材パルプには必要に応じて従来公知の填料やバインダー及びサイズ剤や定着剤、歩留まり向上剤、紙力増強剤等の各種添加剤を混合し、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機等の各種抄紙機にて紙匹を形成した後に、乾燥させて得ることができる。なお、紙支持体においては内添サイズ剤の添加の有無、内添填料の有無、サイズプレスの有無等は何等制限しない。
本発明においては、インク受理層の顔料として主としては、合成非晶質シリカを用いるが、発明の効果を損なわない範囲でその他通常に使用される顔料(例えばカオリン、アルミナ、プラスチックピグメント等)を混合することも可能である。
ただし、合成非晶質シリカ以外の顔料は、インク受理層の顔料中に10質量%未満の割合で配合されることが好ましい。
本発明のインク受理層に含有される合成非晶質シリカは、珪酸ナトリウムと硫酸の中和反応で形成され、その製造方法により機能性フィラーとして様々な性質に分けることができるが、特にJIS-K-5101で規定された吸油量が、150ml/100g以上250ml/100g以下であることが必要である。150ml/100g未満であるとインク吸収性が悪化するので好ましくない。また250ml/100gを超えると、記録画像の濃度が低下する。
さらに、上記合成非晶質シリカの平均二次粒子径は、5〜20μmが好ましく、更に好ましくは7〜12μmである。平均二次粒子径が5μmより小さいと、塗工層の表面強度が低下する問題が生じる。また、平均二次粒子径が20μmより大きいと、画像が極度に粗くなったりインク吸収性が悪化するので好ましくない。上記した合成非晶質シリカの平均二次粒子径は、Malvern社製マスターサイザー等を用いて測定することができる。
本発明のインク受理層には、塗膜としての特性を維持するために親水性結着剤を含有する。親水性結着剤とは、例えばポリビニルアルコール及びその変性物、酸化デンプン、エーテル化デンプン、カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、カルボキシメチルセルロース、SBラテックス、NBラテックス、アクリルラテックス、酢酸ビニル重合体ラテックス、エチレン酢酸ビニル系ラテックス、ポリウレタン、不飽和ポリエステル樹脂等が使用できる。
本発明においては、これらの親水性結着剤の少なくとも1種を使用することができるが、その配合部数は、前記した顔料100重量部に対し、10〜80重量部であることが好ましい。結着剤の配合部数が少ないと表面強度が不十分となり、多すぎるとインク吸収性が不十分となる。
本発明ではインク受理層にカチオン性水溶性樹脂を含有することも好ましい。本発明で使用されるカチオン性水溶性樹脂としては、二級アミン、三級アミン、及び四級アンモニウム塩としてポリエチレンイミン塩、ジメチルアミンエピハロヒドリン縮合体、ポリビニルアミン塩、ポリアリルアミン塩、ポリジメチルアミノエチルメタクリレート四級塩、ポリジアリルジメチルアンモニウム塩、ジアリルアミンアクリルアミド共重合体塩、ポリスチレンの四級アンモニウム塩等が挙げられる。中でも染料インクおよび顔料インクともに印字品質に優れ、特に印字濃度、耐水性が高いジメチルアミンエピハロヒドリン縮合体が好ましい。またこれらカチオン性樹脂の2種類以上を配合使用することも可能である。
これらカチオン性水溶性樹脂は、顔料インク中の色材である顔料が分散剤によって溶媒中に分散され、その表面が負に帯電していることより、これらを捕捉する作用がある。よって、顔料インクはインク受理層表面付近に残るようになり発色性が改善される。
また、支持体あるいはインク受理層に、サイズ剤、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、界面活性剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤、保水剤などを必要に応じ適宜含有させることもできる。
本発明において、支持体上に設けられる塗工層及びインク受理層の総数及び構成については特に限定されるものではない。また、塗工層及びインク受理層を支持体の片面あるいは両面に設けてもよい。
また、本発明において、インク受理層を支持体の片面に設けた場合は、支持体のインク受理層と反対側の面にカール矯正あるいは搬送性改良等の目的で塗工層を設けることも可能である。さらに、インク受理層と支持体の間に1層以上の塗工層を設けることも可能である。この場合、その層の組成は特に規定するものではないが、顔料と親水性結着剤とカチオン性樹脂を主成分として含有する層であることが好ましい。
本発明においては、インク受理層の塗工量(乾燥塗工量)は2〜10g/mとなることが必要である。好ましくは3〜8g/mである。インク受理層の塗工量が2g/mに満たないと、インク吸収性が低下したり、ベタ斑が発生するため、インクジェット印字性能に悪影響が生じる。また10g/mを超えると記録画像の濃度が低下する。
支持体とインク受理層の間にインク受理層以外の塗工層が設けられる場合、支持体上に設けられる塗工層(すなわちインク受理層と前記したその他の塗工層の合計)の全塗工量(乾燥塗工量)は30g/m以下であることが好ましく、更に好ましくは25g/m以下である。塗工量が30g/mを超えると、インク受理層と支持体間の接着強度が実用に耐えられないレベルとなり、粉落ちと呼ばれる支持体からの塗工層の剥離等が発生し、重大な問題が生じる。
本発明において、インク受理層はカーテン塗工方式又はダイ塗工方式にて支持体表面に設けられる。カーテン塗工方式は、塗工液をコーターヘッドから自由落下して、又はポンプ等で押し出しして形成したカーテン膜で、支持体表面を被覆する塗工方式である。
カーテン塗工方式は前計量型の塗工方式であり、支持体への塗工が行われる前に塗工液の計量が終了しており、また、カーテン膜は両面に自由表面であり、塗工時に片面が支持体と接触することにより伸張され、塗工層膜を形成するため、塗工時に流路の規制を受けないことが特徴として挙げられる。つまり、均一な液膜が伸張され塗工層膜となることから、支持体の形状によらず、塗工層は、極めて均一な厚みを有する。
ダイコーターはポンプや圧力タンクの送液量、リップの開度またはダイヘッドと基紙とのクリアランスなどで計量された塗料を、ダイリップからバッキングロールに支持された基紙またはフィルムに塗工する前計量・非接触方式のコーターであり、塗工層は極めて均一な厚みを有する。また、一般的な塗工装置、例えばバーコーター、ブレードコーター、グラビアコーター、ロールコーターあるいはエアナイフコーター等と比較して、高濃度の塗工液を用いても塗工することができるため高塗工量のインク受理層を容易に形成することが可能であり、乾燥効率の向上などの利点がある。
上述のように、カーテン塗工方式及びダイ塗工方式は膜厚の均一な塗工層を得るのに最も適したコーターであり、また、基紙の状態(すなわち表面性)が悪く、凹凸が大きかったり湿潤状態であったりしても、これらにあまり影響されることなくインク受理層を塗布することができる。
本発明において、非水系インクを用いて記録した際、濃度が高くさらにムラがない画像が得られる理由については明確ではないが、特定の吸油量を有する合成非晶質シリカを含有するインク受理層を厚さが均一となるよう形成するためと考えられる。
これに対し、一般的な塗布装置であるブレード(バーブレード)やエアーナイフ塗工を使用した場合には、それぞれ次のような問題点がある。すなわち、ブレード(バーブレード)塗工では基紙の表面性(凹凸)の影響を受けやすいので、基紙の凹凸が大きい場合には、塗工層の膜厚が不均一となる。また凹凸が少なく平滑な基紙の場合には比較的良好な塗工層が得られるものの、操業上ストリーク(筋状欠陥)が多発するという問題がある。
エアーナイフ塗工の場合には、エアーで塗工液を掻き取る仕組みであるため、粘度の低い塗工液に対してしか使用できない上、このような塗工液は基紙内部へ浸透する割り合いが多い。特に、本発明の場合の如く吸収性の良好な基紙を使用する場合には、基紙内部への塗工液の浸透が著しいため、最終的な品質を満足するためには、塗工層を増加することが必要となる。
また、ブレード(バーブレード)塗工やエアーナイフ塗工では、過剰な塗工液を供給した後、余分な塗工液をブレード(バーブレード)やエアーで掻き取るため、基紙の凹凸を埋めながら計量することになるので、塗工層の膜厚が不均一となる。
本発明においては、インク受理層を両面に設けて両面印字する際に発生する「裏抜け」とよばれる問題を防止することができる。この理由は明らかではないが、カーテン塗工方式及びダイ塗工方式で形成したインク受理層は均一であるため、インク中の着色顔料が基紙中に浸透しにくくなるためと考えられる。
本発明において、インク受理層以外の塗工層を支持体表面に設けるために、一般的な塗工装置である各種ブレードコーター、バーブレードコーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、ゲートロールコーター、カーテンコーター、ショートドゥエルコーター、グラビアコーター、フレキソグラビアコーター、サイズプレス等の各種装置をオンマシン又はオフマシンで使用することができる。
さらに、本発明においては、インク受理層を塗工した後にインク受理層をマシンカレンダー、スーパーカレンダー、ソフトカレンダー等のカレンダー装置で表面処理することも可能である。
<非水系インク>
上記したインクジェット記録用紙は、主として溶剤と分散剤と顔料とからなる非水系イ
ンクを用いたインクジェット記録に最も適する。水系インクや染料インクを用いたインクジェット記録に用いることも可能であるが、得られる画像は非水系顔料インクを用いたインクジェット記録と比較するとやや劣るものとなる。
<インクの溶剤>
溶剤としては、非極性溶剤である脂肪族炭化水素溶剤、脂環式炭化水素溶剤、芳香族炭
化水素溶剤等を例示できる。脂肪族炭化水素溶剤、脂環式炭化水素系溶剤としては、例え
ば、新日本石油社製「テクリーンN−16、テクリーンN−20、テクリーンN−22、
0号ソルベントL、0号ソルベントM、0号ソルベントH、AFソルベント4号、AFソ
ルベント5号、AFソルベント6号、AFソルベント7号」、新日本石油化学社製「ナフ
テゾールL、ナフテゾールM、ナフテゾールH、日石アイソゾール300、日石アイソゾ
ール400」、エクソンモービル(ExxonMobil)社製「IsoparG、Is
oparH、IsoparL、IsoparM、ExxolD40、ExxolD80、
ExxolD100、ExxolD130、ExxolD140」等を例示できる。
また極性有機溶剤としては、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、高級脂肪酸系溶剤、
エーテル系溶剤、およびこれらの混合溶剤を用いることができる。極性有機溶剤は、極性
有機溶剤以外の溶剤と混合した時に、単一の相となるものから選択される。具体的には、
ラウリル酸メチル、ラウリル酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸
イソプロピル、パルミチン酸イソステアリル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、オ
レイン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、リノール酸メチル、リノール酸イソブチル、
リノール酸エチル、イソステアリン酸イソプロピル、大豆油メチル、大豆油イソブチル、
トール油メチル、トール油イソブチル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジイソプ
ロピル、セバシン酸ジエチル、モノカプリン酸プロピレングリコール、トリ2エチルヘキ
サン酸トリメチロールプロパン、トリ2エチルヘキサン酸グリセリルなどのエステル系溶
剤;イソミリスチルアルコール、イソパルミチルアルコール、イソステアリルアルコール
、オレイルアルコールなどのアルコール系溶剤;イソノナン酸、イソミリスチン酸、ヘキ
サデカン酸、イソパルミチン酸、オレイン酸、イソステアリン酸などの高級脂肪酸系溶剤
;ジエチルグリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテルなどの
エーテル系溶剤;が好ましいものとして例示される。
<分散剤>
分散剤としては、使用する着色剤を溶剤中に安定に分散させるものであれば特に制限さ
れないが、中でも高分子分散剤を使用することが好ましい。
分散剤の具体例としては、日本ルーブリゾール社製「ソルスパース5000(フタロシ
アニンアンモニウム塩系)、13940(ポリエステルアミン系)、17000、 18
000(脂肪族アミン系)、22000、24000、28000」;Efka CHE
MICALS社製「エフカ400、401、402、403、 450、451、453
(変性ポリアクリレート)、46、47、48、49、4010、4050、4055(
変性ポリウレタン)」;花王社製「デモール P、EP」、「ポイズ520、521、5
30」、「ホモゲノールL−18(ポリカルボン酸型高分子界面活性剤)」;楠本化成社
製「ディスパロンKS− 860、KS−873N4(高分子ポリエステルのアミン塩)
」;第一工業製薬社製「ディスコール202、206、OA−202、OA−600(多
鎖型高分子非イオン系)」などが挙げられる。
<顔料>
インクに用いる着色顔料としては、無機顔料、有機顔料を問わず、印刷分野で一般に用
いられているものを使用することができる。具体的には、例えば、カーボンブラック、カ
ドミウムレッド、モリブデンレッド、クロムイエロー、カドミウムイエロー、チタンイエ
ロー、酸化クロム、ピリジアン、コバルトグリーン、ウルトラマリンブルー、プルシアン
ブルー、コバルトブルー、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イ
ソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、スレン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン
系顔料、チオインジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料などの従来公知の顔料
を特に限定することなく用いることができる。これらの顔料は、単独で用いてもよいし、
適宜組み合わせて使用することも可能であるが、インク全体に対して0.01〜20質量
%の範囲で含有することが望ましい。
また、本発明の非水系顔料インクには、その保存安定性の向上や記録媒体でのインクのドットの広がりの調整などの目的で、例えば、アマニ油変性アルキッド樹脂、ポリスチレン、ロジン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、アルキルフェノール変性キシレン樹脂などの極性樹脂を添加したり、金属封鎖剤、表面張力調整剤、界面活性剤、粘度調整剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、防腐剤、耐水化剤、レオロジーモディファイヤーおよび酸化防止剤などの添加剤を適宜組み合わせ含有することもできる。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。また、実施例において示す「部」及び「%」は、特に明示しない限り質量部及び質量%を示す。
<実施例1>
基紙
広葉樹漂白クラフトパルプを叩解して濾水度を350mlに調整したパルプ100部に対し、タルク30部、カチオン化デンプン2部、硫酸バンド1部、及びアルキルケテンダイマー乳化物0.2部を添加してスラリーを調整した。次いでスラリーから長網抄紙機で抄紙した。その後、この原紙の両面に、燐酸エステル化デンプン5%とポリビニルアルコール0.5%の液をサイズプレスを用いて乾燥重量が両面で3g/mとなるように塗布し、乾燥後マシンカレンダー処理して坪量80g/mの基紙を製造した。
インク受理層
非晶質シリカ(ミズカシルP−50 水澤化学工業製:平均二次粒子径10μm、吸油量170ml/100g)100部
ポリビニルアルコール(PVA−117 クラレ製)40部
エチレン酢酸ビニルエマルジョン(リカボンドBE−7000 中央理化工業製)20部
スチレンアクリル樹脂(ポリマロン360 荒川化学製)3部
ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(PAS−H−10L 日東紡績製)5部
界面活性剤(サーフィノール104E エアープロダクツ製)0.5部
消泡剤(SNデフォーマー480 サンノプコ製)0.5部
及び希釈水等を適宜添加した、固形分が20%の塗工液を、カーテンコーターを用いてその乾燥塗工量が片面当たり5g/mとなるように基紙の両面に塗工してインクジェット記録用紙を得た。
<実施例2>
インク受理層の非晶質シリカをミズカシルP−78A 水澤化学工業製:平均二次粒子径6μm、吸油量250ml/100g)100部に変更したこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
<実施例3>
ダイコーターを用いて塗工したこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
<比較例1>
エアーナイフコーターを用いて塗工したこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
<比較例2>
バーブレードコーターを用いて塗工したこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
<比較例3>
片面当たりの塗工量が1g/mとなるように塗工したこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
<比較例4>
片面当たりの塗工量が11g/mとなるように塗工したこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
<比較例5>
インク受理層の非晶質シリカをサイロジェットED5 グレース社製:平均二次粒子径8μm、吸油量300ml/100g)100部に変更したこと以外は、実施例1と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
<比較例6>
片面当たりの塗工量が1g/mとなるように塗工したこと以外は、比較例5と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
実施例1、2比較例1〜6で得られたインクジェット記録用紙について、以下の評価を行い、得られた結果を表1に示す。
評価方法
実施例及び比較例における各々の記録用紙の評価を、以下に示す方法により行った。印字は全てORPHIS HC 5000(理想化学工業社製、油性顔料インクプリンター)にて行い、印字モードは写真優先/HC専用紙マット(高品位紙)モードを使用した。各項目において、△以上の評価であれば問題なく使用できる。
評価項目
<発色性>
シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックについて各ベタ画像を印字し、23℃、50%RH環境下で24時間放置した後に、各画像部の印字濃度を反射濃度計(MACBEATH RD194I)で測定した。
○…4色合計値が4.2以上
△…4色合計値が4以上4.2未満
×…4色合計値が4未満
<インク吸収性>
レッド、グリーンの各ベタ画像を両面に100枚連続印字した後、印字物の白紙部分に汚れや裏移りの発生の有無を調べた。
○…インクの吸収性が速いため、汚れや裏移りが全く発生しない。
△…汚れや裏移りはほとんど目立たない程度であり、発生頻度もごく僅かである。
×…インクの吸収性が遅いため、汚れや裏移りの発生頻度が多く、程度も酷い。
<ベタムラ>
シアンのベタ画像を印字して、画像の均一性を官能評価した。
○…ベタ画像が均一であり、全くムラが認められない
△…ベタ画像の均一性は高く、ほとんどムラが認められない
×…ベタ画像は均一とは言えず、ムラが認められる。
<裏抜け>
ブラックのベタ画像を印字し、23℃、50%RH環境下で24時間放置した後に、画像部の印字濃度を用紙の反対面から反射濃度計(MACBEATH RD194I)で測定し、裏抜けの評価を行った。
○…測定値が0.10未満
△…測定値が0.10以上0.15未満
×…測定値が0.15以上。
Figure 2006240270
Figure 2006240270
表1から、実施例1、2、3で製造したインクジェット記録用紙は、油性顔料インクで印字した際に、発色性、インク吸収性が良好で、かつ、ベタムラがなく画像均一性に優れ、裏抜けも小さいことが分かる。
これに対し、カーテン又はダイ塗工方式で製造していない比較例1、2は、塗工層形成が均一でないためベタムラが発生しており、裏抜けも大きくなっている。塗工量が少ない比較例3は、発色性、インク吸収性共に不足しており、またカーテン塗工とは言え塗工量が低すぎるため塗工層が均一とはなりがたく、ベタムラも発生しており、裏抜けも大きい。塗工量が多い比較例4及び吸油量の高いシリカを使用した比較例5は、インク吸収性が過剰となり発色性の低下を招いている。また発色性の低下により、ベタ部の濃淡ムラが目立ちやすくなっている。吸油量の高いシリカを使用して、低塗工量の比較例6は発色性、インク吸収性は実用レベルではあるが、塗工層形成が十分に均一ではないためベタムラが発生しており、裏抜けも大きい。

Claims (2)

  1. 溶剤と分散剤と顔料とからなる非水系インクを用いて記録するインクジェット記録用紙であって、前記インクジェット記録用紙は支持体表面に顔料と結着剤を主成分とするインク受理層を、カーテン塗工方式又はダイ塗工方式から選ばれる少なくとも一つの塗工方式によって、塗工量が2〜10g/mとなるように設けられ、かつ前記インク受理層に含有される顔料は吸油量150〜250ml/100gの合成非晶質シリカであることを特徴とするインクジェット記録用紙。
  2. 前記インク受理層が支持体の両面に設けられたことを特徴とする請求項1に記載されたインクジェット記録用紙。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8425031B2 (en) 2007-08-30 2013-04-23 Ricoh Company, Ltd. Inkjet medium, ink and inkjet recording method

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