JP3181260B2 - インクジェット記録用紙 - Google Patents

インクジェット記録用紙

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JP3181260B2 JP10066798A JP10066798A JP3181260B2 JP 3181260 B2 JP3181260 B2 JP 3181260B2 JP 10066798 A JP10066798 A JP 10066798A JP 10066798 A JP10066798 A JP 10066798A JP 3181260 B2 JP3181260 B2 JP 3181260B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録用紙に関し、特にインク打ち込み量の大きいインクジ
ェットプリンターを用いてフルカラー記録したときに、
発色性が良い上インク吸収性に優れ、かつ、安価である
インクジェット記録用紙に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、微小なイン
ク滴をノズルから吐出させて紙などの記録媒体に付着さ
せ、画像や文字などを記録するものであるが、騒音が少
ない上高速でかつ多色化が容易であり、しかも装置がコ
ンパクト化できることから、オフィスはもちろんパソコ
ン所有の個人用端末として近年急速に普及しており、特
に、フルカラーで高階調な、写真的画像を出力すること
のできるフォトタイプインクジェットプリンターの普及
が顕著である。
【0003】インクジェット記録方式において記録媒体
に求められる一般的特性としては、 (1)インクの吸収が速い上インクの吸収量が大きく、
且つ滲まないこと (2)記録(ドット)濃度が高く、画素のドットが真円
に近いこと (3)ドット径がプリンターの解像度にあっていること 等がある。
【0004】近年主流となりつつあるフォトタイプイン
クジェットプリンターでは、シアン、マゼンタ、イエロ
ー、黒のインクを使用することに加え、淡色インクを使
用する。濃色インクのみを用いるインクジェットプリン
ターでは淡色部を濃いインク一滴で表現するが、フォト
タイププリンターでは、淡色インク数滴で表現する。こ
のため、淡色部の画像の粒状感が軽減される一方、淡色
部でのインク吐出量が大きくなる。従ってフォトタイプ
インクジェットプリンター用記録用紙においては、特に
インク吸収性の大きいことが求められる。また、安価な
低解像度プリンターは、プリンターから吐出されるイン
ク滴が大きく、高解像度のプリンターと比較した場合、
インク吐出量が大きくなる。従って、低解像度のプリン
ターにもインク吸収性の良い記録用紙が必要である。
【0005】インクジェット記録方式の普及に伴い、記
録媒体等の消耗品に対しても、より安価なものが要求さ
れており、前記の要求特性をより低価格で実現すること
が重要となっている。そこで、従来から、前記(1)〜
(3)の要求特性を満足すべく種々の試みがなされて来
た。例えば、支持体上のインク受理層として、紙面での
インク滴の広がりを小さくし、ドットの広がりを抑制し
た層を設けたインクジェット記録用紙が開示されている
(特開昭52−53012号、特開昭55−11829
号、特開昭57−107879号及び特開昭58−11
0287号)。
【0006】しかしながら、これらの場合にはインク吸
収速度が遅いため、フルカラー画像等の多色記録をする
際に、混色部の境界が滲む、いわゆるブリード現象が発
生する。このブリード現象は、インク受理層の顔料とバ
インダーの使用量をコントロールしたり(特開昭57−
107879号公報)、インク受理層の細孔径を変えた
り(特開昭58−110287号公報)、或は、吸収速
度を変えた塗工層をそれぞれ2回塗工した2層構造とす
る(特開昭63−39373号公報)ことによって改善
することができ、高解像性・高発色性とインク吸収性を
両立させることも可能となったが、これらいずれの場合
にも、インク受容層の塗工量を多くしてインク吸収性を
上げているため、コスト高となっている。
【0007】そこで、1〜10g/m2程度の軽量塗工
の範囲で高解像性・高発色性とインク吸収性を両立させ
ようとする試みも行われている。例えば、特開平6−2
62845号公報には、基紙中の含有水分率を5%以下
に乾燥させると共に、ステキヒトサイズ度を20〜50
秒にする方法が開示されている。しかしながら、この場
合には、フルカラー画像で多く見受けられるベタ部のイ
ンク吸収性が不十分であるために、混色部でインクが混
ざるブリード現象が発生するという欠点があった。
【0008】また、特開平6−297833号公報に
は、基紙のステキヒトサイズ度、見かけ密度、及び、地
合い指標を規定することが開示されているが、この場合
においてもインク吸収性は未だ不十分である。従って、
これまでの技術では、写真並の高画質フルカラー記録に
耐え得るインク吸収性をもつ、安価な軽量塗工のインク
ジェット記録用紙を得ることは出来なかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記課
題について鋭意研究した結果、安価にするためにインク
受理層の塗工量を少なくし、しかも高解像度とインク吸
収性を両立させるためには、インク受理層用塗工液を塗
布するときには、塗工液の浸透を抑制する上か適度に
サイズ性を有した基紙を用い、インク受理層を塗布した
後に、界面活性剤を記録用紙の一方又は両方に塗布する
ことによってインク吸収性を飛躍的に改善させることが
良いことを見出し、本発明に到達した。従って本発明の
目的は、インク受容層の塗工量が少なく安価であるにも
かかわらず、優れたインク吸収性を有し、写真並の高画
質フルカラー記録に好適なインクジェット記録用紙を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、
基紙の少なくとも一方の面に、全インク受理層の塗工量
が1〜10g/mとなるように、顔料と水性バインダ
ーを主成分とするインク受理層を一層以上設けてなるイ
ンクジェット記録用紙であって、該記録用紙に使用され
た前記基紙のステキヒトサイズ度が、坪量70g/
換算で〜60秒であると共に、該記録紙の少なくとも
一方の面に界面活性剤が塗布されてなることを特徴とす
るインクジェット記録用紙によって達成された。
【0011】本発明においては、インクジェット記録用
紙としての製品価格を抑制するためにインク受理層の乾
燥塗工量を1〜10g/m2とする。通常、インク受理
層が1〜10g/m2の範囲ではインク受理層のインク
受理容量が不足するので、基紙にある程度インク吸収性
を持たせることが必要となる。また、基紙のインク吸収
性はサイズ性との相関が高く、サイズ性を低くすること
がインク吸収性の向上には有利である。
【0012】しかしながら、サイズ性の低い基紙を用い
てインク受理層を設けると、インク受理層用塗工液が基
紙に浸透するのでインク受理層の膜厚が減少するし、均
一なインク受理層を設けることができない。従って、高
画質なフルカラー記録を得るためには、必然的に塗工量
を増大させることが必要となる。更に、基紙への浸透が
極端な場合には、塗工中に紙がきれる、いわゆる断紙が
頻発するので操業上好ましくない。
【0013】そこで、本発明においては、基紙として、
JIS P8122に準じて測定したステキヒトサイズ
度が、坪量70g/cm2で、5〜60秒であるものを
使用し、インク受理層を形成した後に、界面活性剤を記
録紙のいずれか一方の面又は両方の面に塗布して基紙の
サイズ性を低下させる。尚、本発明においてはインク受
理層を2層以上としても良いが、インク受理層全体で1
〜10g/m2とすることが必要である。基紙のサイズ
度を抄紙時に内添したサイズ剤で付与している場合に
は、ステキヒトサイズ度が紙の坪量の二乗に比例して増
加するため、坪量が70g/cm2ではない基紙につい
ては、ステキヒトサイズ度を70g/cm2相当に換算
する必要がある。
【0013】そこで、本発明においては、基紙として、
JIS P8122に準じて測定したステキヒトサイズ
度が、坪量70g/ で、〜60秒であるものを使
用し、インク受理層を形成した後に、界面活性剤を記録
紙のいずれか一方の面又は両方の面に塗布して基紙のサ
イズ性を低下させる。尚、本発明においてはインク受理
層を2層以上としても良いが、インク受理層全体で1〜
10g/mとすることが必要である。基紙のサイズ度
を抄紙時に内添したサイズ剤で付与している場合には、
ステキヒトサイズ度が紙の坪量の二乗に比例して増加す
るため、坪量が70g/ ではない基紙については、
ステキヒトサイズ度を70g/ 相当に換算する必要
がある。
【0015】本発明においては、使用する基紙のステキ
ヒトサイズ度を、坪量70g/ 換算で〜60秒と
する必要がある。ステキヒトサイズ度が秒未満の場合
には、インク受理層を塗工する際の塗布液の浸透が多い
ため、インク受容層の表面強度が低下する。また、イン
ク受容層の塗工ムラが発生したり、記録画像の裏抜けが
発生する場合も生じるので好ましくない。
【0016】更に、浸透が極端に多い場合には、マシン
塗工時のテンションに対する基紙の強度が低下するた
め、マシン塗工時に紙が切れる、いわゆる断紙が頻発
し、操業性が著しく悪化する。一方、ステキヒトサイズ
度が60秒を越えると、インク受理層を塗工する際の塗
布液の基紙に対する濡れ性が悪くなり、該塗工液がはじ
かれ易くなるのでインク受理層を均一に形成させること
ができない。本発明においては、特に、前記ステキヒト
サイズ度が15〜40秒の基紙を使用することが好まし
い。
【0017】インク受理層に使用する顔料としては、多
孔性でインクの吸収性が高く、且つ鮮明な発色を可能と
する白色顔料を主成分とすることが好ましい。このよう
な顔料としては、合成シリカ、沈降性炭酸マグネシウ
ム、重質炭酸マグネシウム等の炭酸マグネシウム、カオ
リン、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、ホワイトカー
ボン、プラスチックピグメント等の有機顔料、アルミナ
及びアルミナ水和物等が挙げられる。
【0018】インクの吸収と発色性のバランスの面を考
慮すると、使用する顔料の平均吸油量は(100〜30
0)ml/100gであることが好ましい。特に好まし
い顔料の平均吸油量は(200〜290)ml/100
gである。また、本発明においてはインクの吸収性に優
れている合成シリカを顔料全体の50重量%以上用いる
ことが好ましく、特に75重量%以上用いることが好ま
しい。
【0019】本発明におけるインク受理層に使用するバ
インダーとしては、水に可溶であるかまたは均一に分散
し、塗布乾燥後に皮膜を形成する物質であればどのよう
なものを使用しても良いが、ポリビニルアルコール及び
その誘導体、カゼイン等のタンパク質、デンプン及びデ
ンプン誘導体やスチレン−ブタジエン共重合体、アクリ
ル酸エステル及びメタクリ酸エステル共重合体、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体のような各種重合体ラテックス
等の水系バインダーが好ましく用いられる。
【0020】顔料とバインダーの比率は、使用する顔料
やバインダーにより異なるが、顔料100重量部に対
し、バインダーが10〜80重量部の割合であることが
好ましく、特に、顔料100重量部に対しバインダーが
20〜50重量部であることが好ましい。バインダーの
配合比が10重量部以下であるとインク受理層の塗工層
強度が不足し、粉落ちが発生する。一方、80重量部以
上では、接着強度は充分であるがインクの吸収性が低下
し、また、インク乾燥速度が遅くなるため、にじみやプ
リンターのロールによる汚れが発生するので好ましくな
い。
【0021】また、近年のインクジェットプリンターで
使用されるインクの表面張力は25〜50dyn/cm
であり、従来よりも浸透しやすいインクが多くなってい
る。このようなインクを用いるプリンターで印字した場
合には、インク受理層でインクが面方向に広がるため、
ドット径が大きくなり、記録画像の解像度が低下する。
そこで、このようなインクを使用した場合のドット径を
小さくコントロールするために、少なくとも最表層のイ
ンク受理層にサイズ剤等の撥水性薬品を配合し、表面の
接触角を大きくすることが好ましい。
【0022】撥水性薬品としては、シリコーンエマルジ
ョン、スチレン系、スチレンアクリル系等の各種サイズ
剤が挙げられる。撥水性薬品の配合量は、顔料100重
量部に対し、0.2〜10重量部であることが好まし
く、特に0.5〜5重量部であることが好ましい。顔料
100重量部に対する撥水性薬品の配合量が0.2重量
部未満では、サイズ性が不十分となるので表面の接触角
を大きくすることができず、ドット径をコントロールす
ることが出来ない。逆に10重量部以上では、接触角が
大きくなりドット径が小さくなるものの、インクの乾燥
性が低下するので、ロール汚れやインク流れ等の問題が
生じる。
【0023】本発明においては、これらの他に、必要に
応じて、インク受理層中に分散剤、消泡剤、染料定着
剤、紫外線吸収剤及び着色顔料や蛍光染料等の着色剤等
を適宜配合しても良い。インク受理層は、塗工量が1〜
10g/m2となるように基紙に設けるが、2層以上の
多層構造にしても良い。また、その塗工に際しては、通
常のコーター、例えば、ブレードコーター、バーコータ
ー、エアーナイフコーター、カーテンコーター、ロール
コーター等の一般的なコーターを使用することができ
る。
【0024】本発明においてインク受理層形成後に塗布
する界面活性剤は特に限定されるものではないが、画像
の耐水性を向上させるためにインク受理層中に添加する
染料定着剤が一般にはカチオン性であるため、相溶性を
考慮すると、カチオン性又はノニオン性の界面活性剤を
使用することが好ましい。カチオン性界面活性剤として
は、第1〜第3脂肪族アミン塩やテトラアルキルアンモ
ニウム塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、アル
キルピリジウム塩、ポリエチレンポリアミン脂肪酸アミ
ド塩等の第4級アンモニウム塩、ノニオン性界面活性剤
としてはポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエ
チレンポリスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチ
レン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、
多価アルコール脂肪酸部分エステル等が挙げられる。
【0025】界面活性剤は、上記のようにして得られた
塗工紙の基紙側及びインク受理層側のどちらから塗布し
ても良いし、両方に塗布しても良いが、比較的低濃度で
かつ塗布量が少なくても効果が得られる点から、特にイ
ンク受理層側から塗布することが好ましい。界面活性剤
の塗布量は、0.001〜0.5g/m2であることが
好ましく、特に0.003〜0.01g/m2であるこ
とが好ましい。塗工紙表面への塗布に際しては、例え
ば、ブレードコーター、バーコーター、エアーナイフコ
ーター、カーテンコーター、ロールコーター、スプレー
コーター等の一般的なコーターを使用できるが、均一に
塗布することのできる方法であればこれらに制限される
ものではない。
【0026】
【発明の効果】本発明のインクジェット記録用紙は、イ
ンク受理層が薄いので安価である上普通紙と同等の感触
を有するにもかかわらず、インク吸収性、印字濃度及び
解像度に優れるので、特に、カラーインクジェット記録
用の記録紙として好適である。
【0027】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれらによってなんら限定される
ものではない。また、実施例及び比較例における「%」
及び「部」は、それぞれ「重量%」及び「重量部」を表
し、各々の添加量は固形分換算量である。尚、評価方法
は下記の通りであり、各インクジェット記録用紙の作製
及び評価結果は、表1及び表2に示した通りである。
【0028】1)発色性 各インクジェット記録用紙に対して、カラーインクジェ
ットプリンター(セイコーエプソン社製マッハジェット
PM−700C)を用い、BK、C、M、Y各4色のベ
タ画像パターンを印字し、マクベス濃度計によって各々
の濃度を測定した。 評価基準: ○:4色の平均濃度が1.4以上である △:4色の平均濃度が1.1〜1.4未満の範囲である ×:4色の平均濃度が1.1未満である
【0029】2)インク吸収性 発色性の場合と同様にして、イエロー色とブルー色(シ
アンとマゼンタの混色部)のベタ画像が隣接するパター
ンを印字し、その境界の滲み(ブリード)を目視にて評
価した。 評価基準: ○:境界滲みがほとんど認められない △:境界滲みがやや認められる ×:境界滲みが著しく認められる
【0030】3)ドット径 発色性の測定に用いたプリンターと同じプリンターを用
いてグラデーションパターンを印字し、その中のシアン
色を構成する1点の直径の長さを、光学顕微鏡によって
測定した。
【0031】4)表面強度 記録面にセロテープを貼り、ゴムローラーで20回強く
こすり、端部をバネばかりに固定し、180゜の方向に
対する剥離強度を測定した。 評価基準: ○:剥離強度が400g以上である。 △:剥離強度が200〜300gの範囲である。 ×:剥離強度が200g以下である。
【0032】5)ドットの形状 ドット径測定の場合と全く同様にしてグラデーションパ
ターンを印字し、その中のシアン色を構成するを1点を
光学顕微鏡にて観察し、評価した。 ○:真円に見える △:にじんでいるが円に見える ×:つぶれて円に見えない
【0033】実施例1.LBKP90部とNBKP10
部との混合濾水度450mlから成る木材パルプ100
部に対して、軽質炭酸カルシウム顔料20部、市販のロ
ジンサイズ剤(アルキルケテンダイマー)0.4部、硫
酸バンド1.5部を添加してスラリーを調製した後、長
網抄紙機を用いて坪量70g/m2で抄造し、基紙とし
た。抄造された基紙のステキヒトサイズ度は20秒であ
った。
【0034】抄造した基紙表面に、下記の組成を有する
塗料をバーコーターを用いて塗工乾燥し、3g/m2
インク受理層を設けた。次いで、インク受理層の上にポ
リオキシエチレンアルキルエーテル型ノニオン系界面活
性剤を、乾燥後の塗工量が0.01g/m2となるよう
にバーコーターで塗布した後乾燥し、インクジェット記
録用紙を作製した。 塗料の組成: 合成シリカ(2次粒子径2〜5μものが70%以上のフ
ァインシール:トクヤマ(株)製):100部 ポリビニルアルコール(PVA117:クラレ(株)
製):20部、 撥水性薬品(スチレン系カチオン性サイズ剤):3部 カチオン性染料固着剤(4級アンモニウム塩型ポリマ
ー):5部
【0035】実施例2.ロジンサイズ剤の使用量を0.
2部とした他は、実施例1と全く同様にして基紙を調製
した。抄造された基紙のステキヒトサイズ度は8秒であ
った。得られた基紙上に実施例1で用いた塗料を、乾燥
後の塗工量が8g/m2となるようにインク受理層を形
成し、次いで、形成したインク受理層の上に実施例1と
同様にして、界面活性を乾燥後の塗工量が0.01g/
2となるように塗布し、乾燥してインクジェット記録
用紙を作製した。
【0036】実施例3.インク受理層の乾燥後の塗工量
を8g/m2とし、界面活性剤の塗布量を0.05g/
2とした他は、実施例1と全く同様にしてインクジェ
ット記録用紙を作製した。
【0037】実施例4.ロジンサイズ剤の使用量を0.
8部とした他は、実施例1と全く同様にして基紙を調製
した。抄造された基紙のステキヒトサイズ度は60秒で
あった。得られた基紙上に実施例1で用いた塗料を、乾
燥後の塗工量が8g/m2となるようにインク受理層を
形成し、次いで、形成したインク受理層と反対面の基紙
表面上に、実施例1と同様にして界面活性を乾燥後の塗
工量が0.05g/m2となるように塗布し、乾燥して
インクジェット記録用紙を作製した。
【0038】実施例5.インク受理層で使用したカチオ
ン性サイズ剤を全く使用せず、また、インク受理層の乾
燥後の塗工量を8g/m2とすると共に界面活性剤の乾
燥後の塗工量を0.05g/m2とした他は、実施例1と
全く同様にしてインクジェット記録用紙を作製した。
【0039】比較例1.界面活性剤を塗布しなかった他
は、実施例2と全く同様にしてインクジェット記録用紙
を作製した。
【0040】比較例2.界面活性剤を塗布しなかった他
は、実施例5と全く同様にしてインクジェット記録用紙
を作製した。
【0041】比較例3.実施例1で製造したステキヒト
サイズ度が20秒の基紙上に、インク受理層を形成せ
ず、基紙の片面に、単に、実施例1で塗布したものと同
じ界面活性剤を乾燥後の塗工量が0.01g/m2とな
るように塗布して、インクジェット記録紙を作製した。
【0042】比較例4.ステキヒトサイズ度が0秒の基
紙上に、実施例2と全く同様にしてインク受理層を8g
/m2形成させ、界面活性剤を0.01g/m2塗布し
て、インクジェット記録用紙を作製した。
【0043】比較例5.インク受理層の成分として、実
施例1でインク受理層上に塗布したポリオキシエチレン
アルキルエーテル型ノニオン系界面活性剤を、顔料10
0部に対し0.16部(0.01g/m2塗布相当量)
添加し、インク受理層の乾燥後の塗工量を8g/m2
すると共に、インク受理層に対する界面活性剤の塗布を
行わなかった他は、実施例1と全く同様にしてインクジ
ェット記録用紙を作製した。
【0044】各実施例、比較例で調製したインクジェッ
ト記録用紙の原紙及びインク受理層は、表1に示した通
りである。
【表1】
【0045】各実施例、比較例で調製したインクジェッ
ト記録用紙の評価結果は表2に示した通りである。
【表2】
【0046】表2の結果から、本発明のインクジェット
記録用紙は、高解像度を得るためにインク受理層に撥水
性を持たしているにもかかわらず、基紙のインク吸収性
が高くなっていることが分かる。これらの結果は、本発
明のインクジェット記録用紙が、インク受理層の塗工量
が少ないにもかかわらず、十分な印字濃度と良好なイン
ク吸収性を得ることができることを実証するものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−174996(JP,A) 特開 平9−323476(JP,A) 特開 平9−193534(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基紙の少なくとも一方の面に、全インク受
    理層の塗工量が1〜10g/mとなるように、顔料と
    水性バインダーを主成分とするインク受理層を一層以上
    設けてなるインクジェット記録用紙であって、該記録用
    紙に使用された前記基紙のステキヒトサイズ度が、坪量
    70g/ 換算で〜60秒であると共に、該記録紙
    の少なくとも一方の面に界面活性剤が塗布されてなるこ
    とを特徴とするインクジェット記録用紙。
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