JP2006232064A - 特徴図の比較評価方法およびシミュレーションモデル作成方法 - Google Patents

特徴図の比較評価方法およびシミュレーションモデル作成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】視覚的に形状比較評価が容易となる特徴図の比較評価方法、およびシミュレーションモデルを効率よく同定することができるシミュレーションモデル作成方法を提供すること。
【解決手段】ここでは、比較対象を現実に存在するタイヤの接地面形状1と、コンピュータによるシミュレーションで得られるタイヤ接地面2との二つとした。まず、比較の前提として、特徴図における当該特徴に係る形状を前記特徴図の背景とは別に独立化する。つぎに、少なくとも2以上の特徴図において、上記のように形状を独立化したもの同士の縮尺を一致させる。それらを、同図(a)に示すように基準となる形状を最前にして重ねる。また、同図(b)に示すように同図(a)とは異なる順番で比較対象物を重ねる。そして、同図(a)と、同図(b)とを並列に表示して、比較対象物を評価する。定量的に評価した結果は、シミュレーションモデルの補正に用いることができる。
【選択図】 図1−1

Description

本発明は、特徴図の比較評価方法およびシミュレーションモデル作成方法に関するものであり、さらに詳しくは、視覚的に確認・評価が容易となる特徴図の比較評価方法、および当該比較評価方法を用いて比較対象の一つであるシミュレーションモデルを同定することができるシミュレーションモデル作成方法に関するものである。
従来、ある構成物の特徴が表出する形状と、それに類似する形状とを比較検討する場合、形状の基準となる数値や単純な目視比較によって評価していた。たとえば、比較検討したい構成物の一方が現実に存在するタイヤの接地形状で、他方がコンピュータによって創出されたシミュレーション結果である場合、これらがどれぐらい一致したものであるかは、接地形状の周方向長さを測定したり、双方を転写した紙を透かし見る等の作業で評価・判断していた。また、コンピュータの画面上で比較する場合でも、比較対象となる複数の画像を映し出した上で、それぞれを半透明にして、単純に重畳したり、基準数値や目視によって評価・判断しており、比較評価作業に対して何ら特別な工夫はされていなかった。
しかしながら、上記のような比較評価作業では、すばやく細部にわたって形状を比較し、個人差なく評価することが容易とは言えない状態であった。
そこで、本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、二以上の対象物による形状比較評価が容易となる特徴図の比較評価方法、および当該比較評価方法を用いて比較対象の一方であるシミュレーションモデルを効率よく同定することができるシミュレーションモデル作成方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に係る特徴図の比較評価方法は、比較対象となる構造の特徴が表出した特徴図における当該特徴に係る形状を前記特徴図の背景とは別に独立化する形状独立化工程と、少なくとも2以上の前記特徴図の前記独立化した形状の縮尺を一致させる縮尺同一化工程と、前記形状を重ねる第一の重畳工程と、前記第一の重畳工程とは異なる順番で比較対象物を重ねる第二の重畳工程と、前記第一の重畳工程と前記第二の重畳工程との結果を並べて表示する並列表示工程と、を有するようにしたものである。
形状独立化工程は、後の工程で特徴となる形状を重畳することから、図の背景と形状を分離独立化したり、背景を透き通るようにして実質的に形状のみを独立させ、浮き出たせる等の処理をする工程である。このようにすれば、複数の形状を重ねて比較するときに、下に重ねた形状が上の形状よりも大きい場合、はみでることが確認できる。縮尺同一化工程では、タイヤ特徴図の形状の縦横比を一定にしたまま拡大・縮小することが好ましい。
第一、第二の重畳工程は、タイヤ特徴図の基点となる箇所を基準として重畳することが好ましい。並列表示は、左右、上下のいずれかの位置を揃えた上で、並べて表示するとよい。このようにすると、比較対象の差が一目瞭然となり、評価に個人差もなくなる。
また、請求項2に係る特徴図の比較評価方法は、比較対象となる構造の特徴が表出した特徴図における当該特徴に係る形状を前記特徴図の背景とは別に独立化する形状独立化工程と、少なくとも2以上の前記特徴図の前記独立化した形状の縮尺を一致させる縮尺同一化工程と、前記形状を重ねる第一の重畳工程と、前記第一の重畳工程とは異なる順番で比較対象物を重ねる第二の重畳工程と、を有し、前記第一の重畳工程において重ねた図、および前記第二の重畳工程において重ねた図に共通となる複数の基準線を設け、当該基準線上における差異の分布、総和または最小二乗法を用いて、比較対象物の一致度を評価する
この発明では、比較対象に共通となる基準線を設けて、当該基準線上でどれほど異なるのかを定量的に評価することができる。
また、請求項3に係る発明は、前記特徴図の比較評価方法において、前記特徴図は、比較対象とする構造物において形状を伴う物理量が表出する図であるようにしたものである。
形状を持つ物理量を比較表示することで、比較対象となる形状同士の差異を容易に比較・確認することができる。たとえば、車両用タイヤを比較対象構造物とした場合、物理量としてタイヤの接地形状、インフレートプロファイル、接地圧分布、摩擦エネルギーの分布、または接触せん断応力分布等が挙げられる。これらは、すべてタイヤの特性となる物理量を形状として表出するものであり、これらの比較により、特性を検討することができる。
また、請求項4に係る発明は、前記特徴図の比較評価方法において、前記特徴図は、車両用タイヤの形状、または車両用タイヤに関する物理量を表出した図であるようにしたものである。
この発明に係る特徴図の比較評価方法によれば、評価する対象である特徴図が、車両用タイヤの形状や車両用タイヤに関する物理量であるときに、特に有効となる。なぜなら、タイヤは、形状や分布を伴う物理量が、タイヤ特性に大きな影響を与えるものであるから、重畳順序を変えた図を並列表示し、どの図がどの図より大きいのか、小さいのかを明確にした上で、良悪を容易に判別・評価できることは有益である。
また、タイヤの接地形状、インフレートプロファイル、接地圧分布、摩擦エネルギーの分布、または接触せん断応力分布等、タイヤに係る物理量であるときも、重畳順序を変えた図を並列表示し、さらに基準線上での差異を統計的手法によって評価する本比較評価方法が有効となる。
また、請求項5に係る発明は、前記特徴図の比較評価方法において、前記縮尺同一化工程は、前記形状の縦横比を固定したまま、縦溝の陸部の幅、または溝部の幅が一致するように調整して、縮尺を一致させるようにしたものである。
これは、タイヤの特徴を活かしたスケール調整方法であり、重畳する際の調整が簡単になる。たとえば、比較対象が有する溝の陸部幅や溝幅同士を一致するようにしてやれば、自ずと縮尺が一致する。
また、請求項6に係る発明は、前記特徴図の比較評価方法において、前記縮尺同一化工程は、複数の前記特徴図における前記形状の中心を通る直線を一致させ、縦横比を固定したまま、幅方向の長さが一致するように縮尺を調整して、比較する形状の縮尺を一致させるようにしたものである。
これは、溝位置が一致しないケース、または溝を含まない形状同士を比較するときに有効な調整方法である。
また、請求項7に係る発明は、前記特徴図の比較評価方法において、比較対象の少なくとも一つが数値解析による結果であるようにしたものである。
現実に存在するタイヤの実測結果と数値解析結果を比較評価することでタイヤFEモデルの精度を検証することに役立つ。
また、請求項8に係る発明は、請求項1〜7記載の方法の比較により得られた物理量の差異から、タイヤ数値シミュレーションモデルの形状に影響を与える一つ以上のパラメータを変更することで、数値シミュレーションのモデルを修正し、そのモデルによるシミュレーション結果と実測結果の差が基準値以内となるまで繰り返し行うことによって精度の良いシミュレーションモデルを作成するようにしたものである。
実測結果と数値シミュレーション結果の相違をシミュレーションモデルにフィードバックすることで、より解析結果を具現化したタイヤFEモデルとすることができる。形状のパラメータとして、トレッドゲージやトレッドラジアス等を変更すると、より実用的なモデルとすることができる。形状に影響を与える材料特性としては、弾性率、ポアソン比や密度等が挙げられ、これらを変更することより実用的なモデルとすることができる。形状に影響を与える材料初期条件としては、補強コードの張力分布、応力分布、またはひずみ分布等がある。
また、請求項9に係る発明は、前記シミュレーションモデル作成方法において、前記パラメータは、幾何学的形状を定義するパラメータであるようにしたものである。
実測形状とシミュレーション形状とを比較評価する場合、シミュレーション結果が実測形状と大きくずれていれば、シミュレーションの元となった形状パラメータを変更する。その結果得られるシミュレーション形状と、再び実測形状とを比較していけば、何回かその作業を繰り返すうちに、シミュレーションのモデルが、実測形状と一致していく。請求項1〜7記載の特徴図の比較評価方法によって、差異が明確に、かつ客観的に判断しやすくなり、定量的にシミュレーションモデルの修正に役立てることができる。
本発明にかかる特徴図の比較評価方法によれば、比較対象物の特徴が表出する特徴図における形状の比較評価がすばやく細部にわたって容易となる。また、本発明にかかるシミュレーションモデル作成方法によれば、前記比較評価方法を用いて比較対象の一方であるシミュレーションモデルを効率よく同定することができる。
以下に、本発明にかかる特徴図の比較評価方法およびシミュレーションモデル作成方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1−1は、比較対象となる構造の例として車両用タイヤを比較した例を示す外観図である。この例は、車両用タイヤの重要な特徴が表出するタイヤ接地面形状(特徴図)を比較したものである。比較対象となるのは、現実に存在するタイヤの接地面形状1と、コンピュータによるシミュレーションで得られるタイヤ接地面形状2の二つである。なお、比較対象は二つに限らず、複数でもよく、車両用タイヤにかかる形状でなくてもよい。
まず、比較の前提として、特徴図における当該特徴に係る形状を前記特徴図の背景とは別に独立化する(形状独立化工程)。つまり、形状独立化工程は、後の工程で特徴となる形状を重畳することから、図の背景と形状とを分離独立化したり、背景を透き通るようにして実質的に形状のみを独立させ、浮き出たせる等の処理をする。具体的には、比較対象の一つが現実に存在するタイヤの接地面のように写真画像であれば、背景部分から形状のみを切り出す。これはコンピュータのいわゆるフォトレタッチソフトウェアでの輪郭切り取り作業と同様である。
また、比較対象の一つがコンピュータによるシミュレーション結果であれば、背景の座標や着色した背景から形状のみを独立化する。シミュレーション結果は、分解能に応じたデータを画像化したものであるから、元々形状のみを画像化することは可能であるが、座標等の背景がある場合は、背景を取り除くか、または背景部分に、下に重ねた図を透過する特性(透過性)をもたせるようにして、実質的に形状を独立化してもよい。その場合、当該背景部分の透過率は100%に近い程、有効となる。
つぎに、少なくとも2以上の特徴図において、上記のように形状を独立化したもの同士の縮尺を一致させる(縮尺同一化工程)。この工程を説明したのが図4および図5である。縮尺を同一化させる方法は、様々な方法がある。比較対象となる形状同士に基準点となり得る部分がある場合には、当該基準点を合わせるように縮尺を一致させる。たとえば、図5に示すように比較対象がタイヤの接地面形状である場合、オリジナルの形状の縦横比を固定したまま、縦溝の陸部の幅、または溝部の幅が一致するように調整して、縮尺を一致させればよい。
具体的には、現実に存在するタイヤ接地面形状の溝幅をb、d、f、hとし、比較対象であるシミュレーション結果における溝幅をB、D、F、Hとしたときに、B/b、D/d、F/f、H/hの大きさのそれぞれが一致するように縮尺を一致させる。また、上記溝幅と同様に陸部の幅でA/a、C/c、E/e、G/g、I/iの大きさのそれぞれが一致するように縮尺を一致させてもよい。上記B/b等やA/a等が不均一となる場合は、すべての平均値が同一となるように縮尺を調整してもよい。なお、溝の陸部とは、タイヤの周方向に設けられる溝と溝の間にできる相対的に凸となる部分である。
また、別な方法としては、図4に示すように、複数の特徴図における形状の中心を通る直線を一致させ、縦横比を固定したまま、それぞれの幅方向の長さA、aが一致するように縮尺を調整して、比較する形状の縮尺を一致させる方法が挙げられる。同図では、Aがaになるように縮小する場合を示している。
上記における前者の方法は、車両用タイヤの特徴を活かした縮尺調整方法であり、重畳する際の調整が簡単になる。後者は、さまざまな比較対象に適用可能なものである。車両用タイヤ、特にタイヤ溝が一致しなかったり、溝を含まない複数の車両用タイヤの形状比較に後者を適用してもよい。
図1−1に戻って、本発明では、比較対象となる形状を独立化し、縮尺も同一にしたもの同士を、同図(a)に示すように基準となる形状を最前にして重ねる(第一の重畳工程)。また、同図(b)に示すように第一の重畳工程とは異なる順番で比較対象物を重ねる(第二の重畳工程)。そして、第一の重畳工程と第二の重畳工程との結果を同図に示すように並べて表示して(並列表示工程)、比較対象物を評価する。第一、第二の重畳工程は、タイヤ特徴図の基点となる箇所、たとえばタイヤ幅限界線、溝を基準として重畳することが好ましい。なお、並列表示は、左右、上下のいずれかの位置を揃えた上で、並べてコンピュータのモニター等に表示する方が視覚的な確認が容易である。
このようにすれば、複数の形状を重ねて比較するときに、下に重ねた形状が上の形状よりも大きい場合、はみでることが確認できる。同図(a)では、実際に存在するタイヤの接地面形状1が最前に表示され、シミュレーションで得られる接地面形状2が下に重なっているが、はみでた部分はない。一方同図(b)では、シミュレーションで得られる接地面形状2が最前に表示され、実際に存在するタイヤの接地面形状1にはみ出た部分3が表示されている。
比較対象を上記のように重畳して並べて表示すれば、溝等を基準として縮尺は同一としているのに、シミュレーションで得られる接地面形状2が周方向に短く計算されていることが一目瞭然となる。また、個人差による認識の違いが生じにくくなるという利点もある。比較対象を色分けすれば、さらに大きさの違いが明確になるので好ましい。人間が双方の図形が描かれた紙を透かして比較する場合、双方の図形が透けて、比較しづらくなる。本発明は、これとは大きく異なると言える。
図1−2は、図1−1の現実に存在するタイヤの接地面形状1は同じものを用い、異なるシミュレーション結果5を上記方法に則り、表示したものである。双方の重畳結果を見ると、図1−1の場合と異なり、シミュレーション結果5の下に現実に存在するタイヤの接地面形状1がはみでる部分がほとんどない。これにより、シミュレーション結果5が現実の接地面形状を的確にシミュレートできていることが瞬時にわかる。
本発明における特徴図は、比較対象とする構造物において形状を伴う物理量が表出する図であることが必要である。形状の違いを一目瞭然とする発明だからである。たとえば、車両用タイヤを比較対象構造物とした場合、形状を伴う物理量としてタイヤの接地形状、インフレートプロファイル、接地圧分布、摩擦エネルギーの分布、または接触せん断応力分布等が挙げられる。これらの比較により、タイヤ特性を評価・検討することができる。
この発明をコンピュータにさせるには、比較対象のそれぞれについて形状独立化したものを保存しておくと便利である。そして、そのストックから比較評価する対象を選択し、重畳の仕方を選択し、異なる順番で重畳した画像を指定した位置に並べるようにすればよい。また、形状独立化したものを保存しておくのではなく、保存しておくのは、飽くまでも写真やシミュレーションデータであり、比較対象を選択した時点で、形状独立化工程、縮尺同一化工程、複数回の重畳工程、および並列表示工程を行うようにプログラムしてもよい。
上記のようにすれば、比較評価は一見して可能となるが、さらに、ある程度定量的に比較対象の形状の違いを評価したい場合、上記第一の重畳工程において重ねた図、および第二の重畳工程において重ねた図において、複数の基準線を設け、当該基準線上における差異の分布、総和または最小二乗法を用いて、比較対象物の一致度を評価することができる。
図2は、第一の重畳工程において重ねた図、および第二の重畳工程において重ねた図において、複数の基準線を設けたときの図を示す説明図である。同図では、特徴図がタイヤ接地面形状に係るものなので、タイヤ評価の重要な基準となるタイヤ中心線14および両タイヤ幅限界線13、15という3本の基準線をそれぞれの重畳図(a)(b)に設けた。
具体的な評価方法は、同図(a)において、基準線13における現実の接地面形状11とシミュレーション結果12との差をA1、基準線14における差をA2、基準線15における差をA3とし、同図(b)における基準線13における差をB1、基準線14における差をB2、基準線15における差をB3とし、ΣAi+ΣBi(i=1、2、3)の値で両者の違いを定量的に評価することができる。
総和を求めずにそれぞれの値を分布としてとらえて、グラフにして評価してもよい。さらに、i=1、2、3、Am、Bmをそれぞれの平均値、nは基準線の数として(1/n)*Σ(Ai−Am)2+(1/n)*Σ(Bi−Bm)2を求めて、全体としての形状の違いを評価するようにしてもよい。この場合、数値が小さいほど比較対象同士が一致していることを示す。
上記の差を求める具体例としては、図3に示すように、たとえば基準線14上となる現実のタイヤ11の接地面長さをL、重畳したときにシミュレーション結果12がはみでる長さをΔLとした場合に、ΔL/Lを求めるのも一つの方法である。ΔLのみを差として評価してもいい場合もある。
この発明に係る特徴図の比較評価方法によれば、評価する対象である特徴図が、車両用タイヤの形状や車両用タイヤに関する物理量であるときに、特に有効となる。なぜなら、タイヤは、形状や分布を伴う物理量が、タイヤ特性に大きな影響を与えるものであるから、重畳順序を変えた図を並列表示し、どの図がどの図より大きいのか、小さいのかを明確にした上で良悪を容易に判別・評価できることは極めて有益である。
また、比較対象が、タイヤの接地形状、インフレートプロファイル、接地圧分布、摩擦エネルギーの分布、または接触せん断応力分布等、タイヤに係る物理量であるときも、重畳順序を変えた図を並列表示し、さらに基準線上での差異を統計的手法によって評価する本比較評価方法が有効となる。
本発明に係る特徴図の比較評価方法は、比較対象の一つが現実のタイヤの特徴図、他方がシミュレーションモデルによる演算結果としての同種類の特徴図である場合、シミュレーションモデルの修正に適用することができる。具体的には、上記特徴図の比較評価方法により得られた物理量の差異の結果から、数値シミュレーションのモデルの形状パラメータを変更し、両図の差が基準値以内となるまで繰り返し行う。
図6−1は、現実のタイヤの接地面形状を最前にしてシミュレーション結果と重畳した結果を示す説明図である。図6−2は、シミュレーション結果を最前にして現実のタイヤの接地面形状と重畳した結果を示す説明図である。図6−1に設けた3本の基準線1、2、3のうち、中心部の基準線2においてのみ大きさ1のはみだしがあるとする。したがって、上記のような定量的評価では、A1=0、A2=1、A3=0となる。
一方、図6−2に設けた3本の基準線1、2、3のうち、紙面左の基準線1においてのみ大きさ2のはみだしがあるとする。したがって、上記のような定量的評価では、B1=2、B2=0、B3=0となる。そして、はみだし量の総和はΣAi+ΣBi=3となる。シミュレーションモデルのパラメータを修正するには、この総和に対するはみだし量の比を利用する。はみだし量と総和の比をパラメータ変更の基準としたのは、パラメータ変更による計算結果への影響度が大きいので、比較的小さな値となる相対的な比でパラメータを変更することが好ましいからである。
このようにすると、変更量が大きくなり過ぎず、全体形状も大きく変わらず、適度な変形量にすることができる。具体的には、図6−3に示すように、シミュレーションモデルの基準線1の部分には、2/3大きくなるように設定し、基準線2の部分には、1/3小さくなるように設定する。基準線3の部分は現状維持とする。
上記のようにした結果得られる新たなシミュレーション形状と、再び実測形状とを比較していけば、何回かその作業を繰り返すうちに、シミュレーションのモデルが、実測形状と一致していく。本発明の特徴図の比較評価方法によって、差異が明確に、かつ客観的に判断しやすくなり、定量的にシミュレーションモデルの修正に役立てることができる。
つまり、実測結果と数値シミュレーション結果との相違をフィードバックすることで、より解析結果を具現化してタイヤFEモデルとすることができる。なお、シミュレーションモデルのパラメータは、トレッドゲージやトレッドラジアス等の形状に係るものでもよいし、材料特性たとえばゴムの弾性係数、ポアソン比、密度等でもよい。また、材料初期条件の場合では、補強コードの張力分布、応力分布、またはひずみ分布等をパラメータとして変更するようにしてもよい。
図7−1および図7−2は、上記方法でシミュレーションモデルを修正した結果を実際のタイヤプロファイルと比較した結果を示す説明図である。図7−1が修正前のシミュレーション結果20と実際のタイヤプロファイル21とを比較したものである。同図では、シミュレーション結果20が実際のタイヤプロファイル21とずれてしまっている。一方、上記のように、特徴図の差異から、数値シミュレーションのモデルの形状パラメータを変更し、両図の差が基準値以内となるまで繰り返し行うと、図7−2のように、表面形状が一致するようになった。
同図において、溝底形状はまだ一致していないが、これは現実のタイヤプロファイルを測定する際の測定スタイラスの影響を受けたもので、タイヤの評価を行う際には重要ではないので問題ない。なお、シミュレーションによるタイヤプロファイルが、現実のタイヤのプロファイルに近づけば近づくほど、材料特性等が適切である限り、当該タイヤの接地面形状をシミュレートした結果も現実のタイヤの接地面形状に近づく。
以上のように、本発明にかかる特徴図の比較評価方法およびシミュレーションモデル作成方法は、形状が特徴として表出する特徴図の比較評価および当該比較結果をシミュレーションモデルにフィードバックする際に有用であり、特に、車両用タイヤの評価、設計、生産に適している。
車両用タイヤを比較した例を示す外観図である。 図1−1と異なる比較をした例を示す外観図である。 重畳図の基準線を示す説明図である。 差の評価例を示す説明図である。 タイヤの縮尺を同一にする方法を示す説明図である。 タイヤの縮尺を同一にする方法を示す説明図である。 現実のタイヤの接地面形状を最前にしてシミュレーション結果と重畳した結果を示す説明図である。 シミュレーション結果を最前にして現実のタイヤの接地面形状と重畳した結果を示す説明図である。 シミュレーション結果を修正したときの変化を示す説明図である。 修正前のシミュレーション結果と実際のタイヤプロファイルとを比較した結果を示す説明図である。 修正後のシミュレーション結果と実際のタイヤプロファイルとを比較した結果を示す説明図である。
符号の説明
1、2 接地面形状
5、12、20 シミュレーション結果
11 タイヤ
13 タイヤ幅限界線
14 タイヤ中心線
21 タイヤプロファイル

Claims (9)

  1. 比較対象となる構造の特徴が表出した特徴図における当該特徴に係る形状を前記特徴図の背景とは別に独立化する形状独立化工程と、
    少なくとも2以上の前記特徴図の前記独立化した形状の縮尺を一致させる縮尺同一化工程と、
    前記形状を重ねる第一の重畳工程と、
    前記第一の重畳工程とは異なる順番で比較対象物を重ねる第二の重畳工程と、
    前記第一の重畳工程と前記第二の重畳工程との結果を並べて表示する並列表示工程と、
    を有することを特徴とする特徴図の比較評価方法。
  2. 比較対象となる構造の特徴が表出した特徴図における当該特徴に係る形状を前記特徴図の背景とは別に独立化する形状独立化工程と、
    少なくとも2以上の前記特徴図の前記独立化した形状の縮尺を一致させる縮尺同一化工程と、
    前記形状を重ねる第一の重畳工程と、
    前記第一の重畳工程とは異なる順番で比較対象物を重ねる第二の重畳工程と、
    を有し、
    前記第一の重畳工程において重ねた図、および前記第二の重畳工程において重ねた図に共通となる複数の基準線を設け、当該基準線上における差異の分布、総和または最小二乗法を用いて、比較対象物の一致度を評価することを特徴とする特徴図の比較評価方法。
  3. 前記特徴図は、比較対象とする構造物において形状を伴う物理量が表出する図であることを特徴とする請求項1又は2に記載の特徴図の比較評価方法。
  4. 前記特徴図は、車両用タイヤの形状、または車両用タイヤに関する物理量を表出した図であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つに記載の特徴図の比較評価方法。
  5. 前記縮尺同一化工程は、前記形状の縦横比を固定したまま、縦溝の陸部の幅、または溝部の幅が一致するように調整して、縮尺を一致させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の特徴図の比較評価方法。
  6. 前記縮尺同一化工程は、複数の前記特徴図における前記形状の中心を通る直線を一致させ、縦横比を固定したまま、幅方向の長さが一致するように縮尺を調整して、比較する形状の縮尺を一致させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の特徴図の比較評価方法。
  7. 比較対象の少なくとも一つが数値解析による結果であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の特徴図の比較評価方法。
  8. 請求項1〜7記載の方法の比較により得られた物理量の差異から、タイヤ数値シミュレーションモデルの形状に影響を与える一つ以上のパラメータを変更することで、数値シミュレーションのモデルを修正し、そのモデルによるシミュレーション結果と測定結果の差が基準値以内となるまで繰り返し行うことによって精度の良いシミュレーションモデルを作成することを特徴とするシミュレーションモデル作成方法。
  9. 前記パラメータは、幾何学的形状を定義するパラメータであることを特徴とする請求項8に記載のシミュレーションモデル作成方法。
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