JP2006228578A - 有機エレクトロルミネッセント素子用カラーフィルタ基板 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセント素子用カラーフィルタ基板 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、局所的なガスの通過による有機EL素子の局所的な劣化を防ぎ、ダークエリア等の欠陥のない良好な画像表示が可能であり、かつ安価な有機EL素子用カラーフィルタ基板を提供することを主目的とする。
【解決手段】 本発明は、基材と、上記基材上にパターン状に形成された着色層と、上記着色層上に形成されたガスバリア層と、上記ガスバリア層上に形成され、塗膜であるガス拡散層とを有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子用カラーフィルタ基板を提供することにより、上記目的を達成するものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセント(以下、ELと略す。)表示装置に用いられる有機エレクトロルミネッセント素子用カラーフィルタ基板に関するものである。
有機EL素子は、原理的には、陽極と陰極との間に発光層をはさんだ構造を有するものであるが、実際に、有機EL素子を用いてカラー表示が可能な有機EL表示装置とするには、(1)三原色の各色をそれぞれ発光する発光層どうしを配列する方式、(2)白色発光する発光層と、三原色の着色層とを組み合わせるカラーフィルタ方式、ならびに(3)青色発光する発光層と、青色から緑色、および青色から赤色にそれぞれ変換する色変換層とを組み合わせる色変換方式等がある。
上記(1)の方式の有機EL表示装置では、各色の発光材料を開発する必要があり、材料自体が有機化合物であるため、フォトリソグラフィ法によるパターニングにおける耐性が乏しいという問題がある。また、フォトリソグラフィ法以外のドライプロセスでのパターニングは工程が複雑であり、量産化の点で問題がある。
そこで、上記(2)のカラーフィルタ方式および(3)の色変換方式の有機EL表示装置の活用が考えられる。
カラーフィルタ方式の有機EL表示装置を製造する際に、カラーフィルタ基板上に有機EL素子を直接積層した場合、カラーフィルタ基板の着色層や平坦化層等の有機層から発生する水蒸気、酸素、有機モノマー成分、低分子成分等のガスにより、有機EL素子の発光層が劣化し、発光を維持することが困難になる。これは、色変換方式の有機EL表示装置において色変換基板上に有機EL素子を直接積層した場合も同様である。そこで、従来、カラーフィルタ基板と有機EL素子との間、あるいは色変換基板と有機EL素子との間にガスバリア層を設けることにより、カラーフィルタ基板や色変換基板の有機層の成分が有機EL素子への侵入するのを防止している(例えば、特許文献1参照。)。
このガスバリア層は、無機酸化物系の膜を真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、化学気相成長(CVD)法等の真空成膜方式で形成することが主流である。しかしながら、これらの無機酸化物系の膜にピンホールが存在すると、カラーフィルタ基板や色変換基板の有機層から発生したガスが局所的にピンホールに集中し、ガスバリア層を通過して有機EL素子の発光層に到達し、有機EL素子を劣化させることになる。このような有機EL素子の劣化は、発光不良箇所(ダークエリア)を生じ、画像品質を低下させる因子となる。このことから、ガスバリア層は、ピンホールの発生を防止するために同一材料や異なった材料からなる多層構造膜とする必要がある。しかしながら、ガスバリア層を多層構造膜とする場合には、複数回の成膜による工程数や材料の増加等、製造コストの点で好ましくないという問題があった。
特許第3247388号
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、局所的なガスの通過による有機EL素子の局所的な劣化を防ぎ、ダークエリア等の欠陥のない良好な画像表示が可能であり、かつ安価な有機EL素子用カラーフィルタ基板を提供することを主目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、基材と、上記基材上にパターン状に形成された着色層と、上記着色層上に形成されたガスバリア層と、上記ガスバリア層上に形成され、塗膜であるガス拡散層とを有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子用カラーフィルタ基板を提供する。
本発明においては、ガスバリア層上にガス拡散層を設けることにより、着色層等から発生したガスを拡散させることができ、局所的にガスが放出されるのを防止することが可能である。したがって、本発明の有機EL素子用カラーフィルタ基板を用いて有機EL表示装置とした場合は、ガスバリア層にピンホール等の欠陥が存在し、有機EL層にガスが到達した場合であっても、局所的なガスの放出を防止できるので、有機EL層の局所的な劣化を抑えることが可能である。これにより、ダークスポットやダークエリア等の欠陥の発生を抑制することでき、良好な画像表示が可能となる。また本発明においては、ガス拡散層が塗膜であるので、ガスバリア層上の異物やピンホール等を埋めることができ、ガスバリア層のガスバリア性を向上させることが期待できる。さらに本発明においては、着色層等から発生したガスを拡散させるものであるので、従来のようにガスバリア性を完全なものとするためにコスト高の多層構造膜のガスバリア層を設ける必要がなく、安価な有機EL表示装置を提供することができる。
上記発明においては、上記ガス拡散層が、低脱ガス性、耐熱性、および絶縁性を有することが好ましい。ガス拡散層が低脱ガス性を有することにより、ガス拡散層自体からガスが発生するのを防ぐことができるからである。また、ガス拡散層が耐熱性を有することにより、本発明の有機EL素子用カラーフィルタ基板を用いて有機EL表示装置を作製する際にガス拡散層上に透明電極層を安定して形成することができるからである。さらに、ガス拡散層が絶縁性を有することにより、上記透明電極層と導通するのを回避することができるからである。
この場合、上記ガス拡散層が、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、またはポリイミド樹脂を含有することが好ましい。これにより、上述した性質を有するガス拡散層とすることができるからである。
また本発明においては、上記ガス拡散層の飽和吸水率が1.0%以下であることが好ましい。ガス拡散層の飽和吸水率が上記範囲であることにより、本発明の有機EL素子用カラーフィルタ基板を用いて有機EL表示装置を作製する際にガス拡散層の水分を除去するための前処理を省くことができるので、製造工程を簡略化でき、さらには有機EL素子用カラーフィルタ基板の管理が容易となるからである。
さらに本発明においては、上記ガス拡散層の膜厚が0.2μm〜5μmの範囲内であることが好ましい。ガス拡散層の膜厚が薄すぎると着色層等から発生したガスが拡散しにくくなり、逆に厚すぎるとガスを拡散させる機能がほとんど変わらずにコストが高くなり、また光透過率が低下するおそれがあるからである。
またさらに本発明においては、上記ガス拡散層の平均表面粗さ(Ra)が、0.1nm〜10.0nmの範囲内であることが好ましい。ガス拡散層の平均表面粗さ(Ra)が上記範囲内であれば、ガス拡散層上に電極を安定に形成することができ、本発明の有機EL素子用カラーフィルタ基板を有機EL表示装置に用いた場合、ダークエリアの発生を抑制することができ、良好な画像表示を得ることが可能となるからである。
また本発明においては、上記ガスバリア層が、単層または多層の窒化酸化ケイ素膜であることが好ましい。窒化酸化ケイ素膜は、ピンホールや突起が生じにくくガスバリア性が高いからである。
さらに本発明においては、上記着色層と上記ガスバリア層との間に、平坦化層が形成されていてもよい。平坦化層を設けることにより、着色層上にガスバリア層等を形成する際の影響を低減することができるからである。また、本発明の有機EL素子用カラーフィルタ基板を用いて有機EL表示装置とした場合、発光層を形成する際の厚みムラの発生を防止することができるからである。
また本発明においては、上記基材上の上記着色層間に遮光部が形成されていてもよい。遮光部を設けることにより、本発明の有機EL素子用カラーフィルタ基板を用いて有機EL表示装置とした際に、コントラストを向上させることが可能となるからである。
さらに本発明においては、上記着色層と上記ガスバリア層との間に、色変換層が形成されていてもよい。
本発明は、また、上述した有機EL素子用カラーフィルタ基板と、上記有機EL素子用カラーフィルタ基板のガス拡散層上に形成された透明電極層と、上記透明電極層上に形成され、少なくとも発光層を含む有機EL層と、上記有機EL層上に形成された対向電極層とを有することを特徴とする有機EL表示装置を提供する。
本発明の有機EL表示装置は、上述した有機EL素子用カラーフィルタ基板を用いているので、上述したように着色層等から発生するガスが局所的に放出されるのを抑えることができ、有機EL層の局所的な劣化を防ぎ、ダークスポットやダークエリア等の欠陥発生を抑制することが可能である。したがって、良好な画像表示が可能な有機EL表示装置を得ることができる。
本発明によれば、ガスバリア層上に塗膜であるガス拡散層を設けることにより、局所的なガスの通過を抑えることが可能となる。このような本発明の有機EL素子用カラーフィルタ基板を用いることにより、有機EL層の局所的な劣化を抑制し、ダークスポットやダークエリア等のない良好な画像表示を可能とする信頼性の高い有機EL表示装置が得られるという効果を奏する。
以下、本発明の有機EL素子用カラーフィルタ基板およびそれを用いた有機EL表示装置について詳細に説明する。
A.有機EL素子用カラーフィルタ基板
本発明の有機EL素子用カラーフィルタ基板は、基材と、上記基材上にパターン状に形成された着色層と、上記着色層上に形成されたガスバリア層と、上記ガスバリア層上に形成され、塗膜であるガス拡散層とを有することを特徴とするものである。
図1は、本発明の有機EL素子用カラーフィルタ基板の一例を示す概略断面図である。
図1に示すように、本発明の有機EL素子用カラーフィルタ基板10は、基材1上に着色層2、平坦化層3、ガスバリア層4およびガス拡散層5が順次積層されたものである。着色層2は赤色着色パターン2R、緑色着色パターン2Gおよび青色着色パターン2Bから構成され、各色着色パターン2R、2Gおよび2Bの間にはブラックマトリクス6が形成されている。
本発明におけるガス拡散層は、ガスを拡散させる機能を有するものである。また一般に、ガスバリア層はスパッタリング法や化学気相成長(CVD)法等により成膜されるものであり、このような方法によってパーティクル等の異物やピンホールのないガスバリア層を得ることは技術的に困難である。そこで本発明においては、ガスバリア層上にガス拡散層を設けることにより、着色層や平坦化層等から発生したガスがガスバリア層に存在するピンホール等を通過した場合には、ガス拡散層を通過する際に拡散させることができ、局所的にガスが放出されるのを防止することが可能である。したがって、本発明の有機EL素子用カラーフィルタ基板を用いて有機EL表示装置とした場合は、有機EL層にガスが到達する場合があっても、局所的なガスの放出を防止できるので、有機EL層の局所的な劣化を抑えることができ、ダークスポットやダークエリア等の欠陥の発生を抑制することが可能である。
また本発明においては、ガス拡散層が塗膜であるので、ガス拡散層形成時にガス拡散層形成用塗工液をガスバリア層上に塗布することにより、ガスバリア層上の異物やピンホール等を埋めることができる。これにより、ガスバリア層のガスバリア性を向上させることが期待できる。
このように本発明においては、ガス拡散層が形成されていることにより、着色層等から発生するガスの局所的な放出を防ぐとともに、ガスバリア性を向上させることが期待でき、有機EL表示装置に用いた場合には、ダークスポットやダークエリア等の欠陥の発生を抑制することができる。したがって、良好な画像表示が可能な有機EL表示装置を得ることができる。
また、本発明は、上述したように着色層等から発生したガスを拡散させ、局所的に放出されるのを防ぐものであるので、従来のようにガスバリア性を完全なものとするために高価な多層構造膜のガスバリア層を設ける必要がなく、安価な有機EL表示装置を提供することが可能である。
さらに本発明においては、ガス拡散層が塗膜であるので、その表面を平坦化することができる。本発明の有機EL素子用カラーフィルタ基板を用いて有機EL表示装置とする際には、上記ガス拡散層に透明電極層や有機EL層等が形成されるが、平坦性の良いガス拡散層上に透明電極層や有機EL層が形成されることとなるので、均一で緻密な透明電極層や厚みムラのない有機EL層を形成することが可能である。
以下、本発明の有機EL素子用カラーフィルタ基板の各構成について説明する。
1.ガス拡散層
本発明に用いられるガス拡散層は、ガスバリア層上に形成されるものであり、塗膜である。なお、「塗膜」とは、湿式法により形成されるものを意味し、例えば塗工液を用いて塗布することにより形成されるものをいう。
本発明においては、ガス拡散層が低脱ガス性を有することが好ましい。脱ガス性とは、ガス拡散層を加熱することによりガス拡散層中の有機物が分解するなどしてガス拡散層からガスが脱離する(発生する)性質をいう。ガス拡散層が脱ガス性の高いものであると、ガス拡散層からの脱ガスにより表示欠陥が発生するおそれがあるからである。
具体的には、ガス拡散層の脱ガス性が、着色層、色変換層および平坦化層の脱ガス性より低いことが必要とされる。ガス拡散層の脱ガス性が着色層等の脱ガス性よりも高いと、ガス拡散層自体から発生するガスがダークスポットの原因となり、ガスを拡散させてダークスポットの発生を抑制するという効果が得られないからである。
さらに具体的には、ガス拡散層の230℃(昇温速度10℃/min)における熱重量減少率(TGA)が10%以下であることが好ましい。
なお、上記熱重量減少率は、示差熱分析(TG−DTA)装置により測定した値とする。
また本発明においては、ガス拡散層が耐熱性を有することが好ましい。上述したように、本発明の有機EL素子用カラーフィルタ基板を用いて有機EL表示装置を作製する際には、ガス拡散層上に透明電極層等が形成されるが、透明電極層形成時等に加熱されるので、ガス拡散層が耐熱性を有することが好ましいのである。具体的には、ガス拡散層の耐熱性が、着色層の耐熱性と同程度かそれ以上であればよい。一般的に、着色層は230℃程度に耐えうるものであればよい。
さらに具体的には、上記の場合と同様に、ガス拡散層の230℃における熱重量減少率(TGA)が10%以下であることが好ましい。
さらに本発明においては、ガス拡散層が絶縁性を有することが好ましい。本発明の有機EL素子用カラーフィルタ基板を用いて有機EL表示装置を作製する際には、ガス拡散層上に透明電極層、発光層、対向電極層等が順次形成されるので、ガス拡散層が絶縁性を有しない場合は導通するおそれがあるからである。
また本発明においては、ガス拡散層が低吸湿性を有することが好ましい。ガス拡散層に吸収されているもしくは吸着している水分はダークスポットの原因となるからである。また、ガス拡散層の吸湿性が低ければ、本発明の有機EL素子用カラーフィルタ基板を用いて有機EL表示装置を作製する際に、ガス拡散層の水分を除去するための前処理を省くことが可能であり、製造工程を簡略化できる。さらに、有機EL素子用カラーフィルタ基板の管理が容易となる。
具体的には、ガス拡散層の飽和吸水率が1.0%以下であることが好ましい。
なお、上記飽和吸水率は、カールフィッシャー法により、JIS K7209に基づいて求めたものである。すなわち、(1)測定対象を一辺50mmの正方形の試料片とし、50℃に保った恒温槽中で24時間乾燥し、デシケーター中で放冷後、23℃の温度に保った純水中に24時間放置後、試料片を水から取り出す。(2)平衡状態に到達した後の試料の重量W1を測定する。(3)この試料を乾燥した窒素気流下で200℃に加熱し、これによって放出された水分量W2をカールフィッシャー法によって定量する。(4)次式によって飽和吸水率を算出する。
飽和吸水率=100×W2/(W1−W2)(%)
後述するように、ガス拡散層の形成材料としては樹脂を用いることができるが、この樹脂の繰り返し単位あたりに含まれる極性基の数が多すぎると吸水性が大きくなりすぎ、有機EL素子用カラーフィルタ基板に含有される水分量が多くなり、有機EL表示装置の性能低下の原因となる。したがって本発明においては、ガス拡散層の形成材料に、23℃における飽和吸水率が1.0%以下となるように、極性基やその他置換基の種類や数の設計をなされた樹脂を用いることが好ましい。
さらに、ガス拡散層は脱水分性を有することが好ましい。脱水分性とは、ガス拡散層からの水分の脱離しやすさをいう。ガス拡散層が脱水分性を有しないものであると、すなわち水分が脱離しにくいものであると、上述したガス拡散層の水分を除去するための前処理にて十分に水分を除去することができず、本発明の有機EL素子用カラーフィルタ基板を用いて有機EL表示装置を作製する際に、あるいは有機EL表示装置の使用時に、ガス拡散層から水分が徐々に脱離してくる可能性があり、ダークスポットの原因となるからである。
また、ガス拡散層は低気体透過性を有することが好ましい。着色層等から脱離するガスの透過性が低いことにより、ダークスポットの発生を抑制することができるからである。低気体透過性しては、気体の種類により異なるものであるが、例えばガス拡散層の水蒸気透過率は1g/m/day以下であることが好ましく、より好ましくは0.5g/m/day以下であり、最も好ましくは0.1g/m/day以下である。また、ガス拡散層の酸素ガス透過率は1cc/m/day/atm以下であることが好ましく、より好ましくは0.5cc/m/day/atm以下である。
なお、上記水蒸気透過率は、測定温度37.8℃、湿度100%Rhの条件下で、水蒸気透過率測定装置(MOCON社製、PERMATRAN−W 3/31:商品名)を用いて測定した値である。また、上記酸素ガス透過率は、測定温度23℃、湿度90%Rhの条件下で、酸素ガス透過率測定装置(MOCON社製、OX−TRAN 2/20:商品名)を用いて測定した値である。
さらに、ガス拡散層は、本発明の有機EL素子用カラーフィルタ基板を用いて有機EL表示装置とした場合には基材側から光が取り出されるため、光透過性を有することが好ましい。具体的には、ガス拡散層の可視光領域における光透過率が60%以上であることが好ましく、より好ましくは80%以上であり、最も好ましくは90%以上である。
なお、上記光透過率は、波長380nm〜800nmの範囲内において、島津製作所(株)社製 UV−3100を用いて測定した値の平均値である。
本発明に用いられるガス拡散層の形成材料としては、湿式法により形成可能なものであれば特に限定されるものではなく、例えばポリカーボネート樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ノルボルネン系樹脂、4−メチルペンテン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリプロピレンテレフタレート樹脂、フッ素系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、エポキシ系樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアクリレート樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリイミドアミド樹脂、マレイン酸樹脂、もしくはカルド系樹脂(カルドアクリル系樹脂やカルドエポキシ系樹脂を含む)等の樹脂;アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する電離放射線硬化性樹脂、特に電子線硬化性樹脂もしくは紫外線硬化性樹脂;ポリシロキサンオリゴマー等からなるゾルゲル材料;ポリシロキサンオリゴマー等と有機ポリマー等とからなる有機−無機ハイブリッド材料;などを挙げることができる。
これらの材料の中でも、上述した低脱ガス性、耐熱性、絶縁性、低吸湿性、脱水分性、低気体透過性、光透過性等の性質を有するものであることが好ましい。上述した材料は、少なくとも耐熱性、絶縁性および光透過性を有するものである。
上述した材料の中で低脱ガス性を有する材料としては、例えばアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、カルド系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ノルボルネン系樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリシラザン、または有機−無機ハイブリッド材料などが挙げられる。
また、上述した材料の中で耐熱性が比較的高い材料としては、例えば環状ポリオレフィン系樹脂、ノルボルネン系樹脂、シリコーン樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、カルド系樹脂、ポリイミド樹脂、ポリシラザン、または有機−無機ハイブリッド材料などが挙げられる。
また、上述した材料の中で脱水分性を有する材料としては、例えば環状ポリオレフィン系樹脂、ノルボルネン系樹脂、またはポリイミド樹脂等が挙げられる。中でも、低吸湿性を有する材料としては、環状ポリオレフィン系樹脂等が挙げられる。環状ポリオレフィン系樹脂またはノルボルネン系樹脂は、耐熱性が高く、かつ有機EL素子用カラーフィルタ基板の製造工程における水分の吸収が低く、有機EL素子用カラーフィルタ基板に含まれる水分量も低くなるため、結果的にダークスポットやダークエリアを低減させることができる。
さらに、上述した材料の中で低気体透過性を有する材料としては、例えばエポキシ系樹脂、シリコーン樹脂、ポリシラザン、または有機−無機ハイブリッド材料等が挙げられる。
さらにまた、上述した材料の中で光透過性が比較的高い材料としては、例えばアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリカーボネート樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ノルボルネン系樹脂、4−メチルペンテン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリプロピレンテレフタレート樹脂、フッ素系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアクリレート樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、ポリイミドアミド樹脂、マレイン酸樹脂、カルド系樹脂、電離放射線硬化性樹脂、ゾルゲル材料、有機−無機ハイブリッド材料等が挙げられる。アクリル系樹脂またはエポキシ系樹脂は、汎用溶剤への溶解性が高く、電離放射線硬化性樹脂等へのレジスト化が容易であり、透明性の高いガス拡散層を形成することができる。これにより、有機EL表示装置の構成部材として十分な透明性を得ることが可能である。
また、本発明に用いられるガス拡散層の形成材料としては、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂等のいずれも用いることができる。中でも、着色層等から発生するガスを拡散させる効果が高いという観点から、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が好ましく、特に熱硬化性樹脂が好適である。一方、パターニング特性の観点からは、光硬化性樹脂が好ましく用いられる。
本発明においては、ガス拡散層に要求される特性を鑑みて、上述した材料の中でも、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、カルド系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ノルボルネン系樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリシラザン、または有機−無機ハイブリッド材料が特に好ましく用いられ、さらにこれらの中でも、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、またはポリイミド樹脂が好適に用いられる。
上記ガス拡散層の膜厚としては、下地となる着色層やガスバリア層等の凹凸状態にもよるが、通常0.2μm〜5μm程度とされ、好ましくは0.2μm〜1.5μm程度である。ガス拡散層の膜厚が薄すぎると、着色層等から発生したガスが拡散しにくくなるからである。一方、ガス拡散層の膜厚が厚すぎると、ガスを拡散させる機能がほとんど変わらずにコストが高くなり、また光透過率が低下するおそれがあるからである。
また、上記ガス拡散層の平均表面粗さ(Ra)としては、本発明の有機EL素子用カラーフィルタ基板を用いて有機EL表示装置を作製する際に、ガス拡散層上に透明電極層や有機EL層等を安定して形成可能であれば特に限定されるものではないが、0.1nm〜10.0nmの範囲内であることが好ましく、より好ましくは0.1nm〜2.0nmの範囲内である。ガス拡散層の平均表面粗さ(Ra)が上記範囲内であれば、本発明の有機EL素子用カラーフィルタ基板を有機EL表示装置に用いた場合、ガス拡散層上に均一で緻密な透明電極層を形成することができ、また有機EL層に厚みムラが生じるのを抑えることができるからである。これにより、ダークエリアの発生を抑制することができ、良好な画像表示を得ることが可能となる。
なお、上記平均表面粗さ(Ra)は、走査型プローブ顕微鏡(デジタルインスツルメント社製 SPM:D−3000)を用い、下記の条件にて観察範囲5μmで測定した値である。
(測定条件)
タッピングモード
設定ポイント:1.6程度
スキャンライン:256
周波数:0.8Hz
本発明においては、ガス拡散層が少なくとも着色層の上に形成されていればよい。ガス拡散層は、着色層等から発生するガスを拡散するために設けられているからである。したがって、例えば図2(a)に示すようにガス拡散層5が基材1の全面に形成されていてもよく、例えば図2(b)、(c)に示すようにガス拡散層5がパターン状に形成されていてもよい。中でも、製造工程を簡略化できる点で、ガス拡散層は基材の全面に形成されていることが好ましい。
本発明におけるガス拡散層は、上述した材料を適当な溶媒に分散もしくは溶解させてガス拡散層形成用塗工液を調製し、このガス拡散層形成用塗工液を塗布する湿式法により形成することができる。
この際用いられるガス拡散層形成用塗工液の粘度としては、湿式法に適用可能な粘度であれば特に限定されるものではないが、通常5cp〜100cp程度である。
また、上記ガス拡散層形成用塗工液の塗布方法としては、一般的な湿式法が用いられ、例えばスピンコート、ダイコート、スリットコート、スロットコート、バーコート、スクリーンコート、ビードコート、グラビアコート等の方法が挙げられる。
2.ガスバリア層
本発明に用いられるガスバリア層は、着色層とガス拡散層との間に形成されるものである。本発明に用いられるガスバリア層としては、ガスバリア性が高いこと、および製造面から透明無機膜が好ましく用いられる。
上記透明無機膜に用いられる材料としては、ガスバリア性を発現することができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム等の酸化物;窒化ケイ素等の窒化物;窒化酸化ケイ素等の窒化酸化物;などが用いられる。中でも、ピンホールや突起が生じにくくガスバリア性が高いことから、窒化酸化ケイ素が好適である。
また、ガスバリア層は、単層であってもよく多層であってもよい。例えば、ガスバリア層が複数の窒化酸化ケイ素膜が積層された多層である場合は、ガスバリア性をさらに高めることができる。また、ガスバリア層が多層である場合は、各層にそれぞれ異なる材料を用いてもよい。
ガスバリア層の厚みとしては、特に限定されるものではなく、用いる基材やガスバリア層に用いられる材料の種類、あるいはガスバリア層が単層であるか多層であるかによって異なるものであり一概に規定できないが、通常、ガスバリア層全体で50nm〜2μm程度である。ガスバリア層の厚みが薄すぎるとガスバリア性が不十分となる可能性があり、またガスバリア層の厚みが厚すぎると薄膜の膜応力によるクラック等の現象が生じ易いからである。
本発明においては、ガスバリア層が少なくとも着色層の上に形成されていればよい。ガスバリア層は、着色層等から発生するガスが流出するのを防ぐために設けられているからである。したがって、例えば図2(a)、(b)に示すようにガスバリア層4が基材1の全面に形成されていてもよく、例えば図2(c)に示すようにガスバリア層4がパターン状に形成されていてもよい。この際、ガスバリア層がパターン状に形成されている場合は、通常上記ガス拡散層もパターン状に形成される。上記の中でも、製造工程を簡略化できる点で、ガスバリア層は基材の全面に形成されていることが好ましい。
上記ガスバリア層が透明無機膜である場合、この透明無機膜の形成方法としては、真空状態で形成できる膜の形成方法であれば特に限定されるものではなく、例えばスパッタリング法、化学気相成長(CVD)法、イオンプレーティング法、電子ビーム(EB)蒸着法や抵抗加熱法等の真空蒸着法、レーザーアブレーション法等が挙げられる。このうち、有機EL素子用カラーフィルタ基板の生産性を考慮すると、スパッタリング法、イオンプレーティング法、CVD法が好ましく、さらには、スパッタリング法を用いることがより好ましい。スパッタリング法を用いることにより、高生産性で、品質安定性に優れたガスバリア層を形成することができるからである。
3.着色層
本発明に用いられる着色層は、通常、赤色着色パターン、緑色着色パターン、および青色着色パターンの三色の着色パターンが規則的に配列したものである。着色層の各色着色パターンは、遮光部が形成されている場合、その開口部毎に設けたものであってもよいが、便宜的には、例えば図1における手前側から奥側の方向にストライプ状に設けたものであってよい。
着色層の各色着色パターンは、各色の顔料もしくは染料とバインダ樹脂とを含有するものである。
赤色着色パターンに用いられる顔料としては、例えばペリレン系顔料、レーキ顔料、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、アントラセン系顔料、イソインドリン系顔料等が挙げられる。これらの顔料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
緑色着色パターンに用いられる顔料もしくは染料としては、例えばハロゲン多置換フタロシアニン系顔料もしくはハロゲン多置換銅フタロシアニン系顔料等のフタロシアニン系顔料、トリフェニルメタン系塩基性染料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料等が挙げられる。これらの顔料もしくは染料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
青色着色パターンに用いられる顔料としては、例えば銅フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、インダンスレン系顔料、インドフェノール系顔料、シアニン系顔料、ジオキサジン系顔料等が挙げられる。これらの顔料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
また、各色着色パターンに用いられるバインダ樹脂としては、透明な樹脂が用いられる。
着色層の形成方法として印刷法を用いる場合には、バインダ樹脂としては、例えばポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ヒドロキシエチルセルロース樹脂、カルボキシメチルセルロース樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。
また、着色層の形成方法としてフォトリソグラフィ法を用いる場合は、バインダ樹脂としては、通常、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する電離放射線硬化型の感光性樹脂が使用され、特に電子線硬化型の感光性樹脂または紫外線硬化型の感光性樹脂を使用することが好ましい。紫外線硬化型の感光性樹脂を使用する場合には、バインダ樹脂に光重合開始剤が単独または複数組み合わせて使用される。また、紫外線硬化型の感光性樹脂を用いる場合には、必要に応じて増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、難燃剤等を用いてもよい。
顔料もしくは染料の含有量としては、各色着色パターン中に5〜50重量%の範囲内であることが好ましい。また、バインダ樹脂の含有量としては、顔料もしくは染料100重量部に対して30〜100重量部の範囲内であることが好ましい。
着色層の形成方法としては、顔料もしくは染料をバインダ樹脂に混合、分散または可溶化させて着色層形成用塗工液を調製し、この着色層形成用塗工液を用いてフォトリソグラフィ法によってパターニングする方法、あるいは、上記着色層形成用塗工液を用いて印刷法によりパターニングする方法が用いられる。
上記着色層の厚みとしては、1μm〜3μm程度である。
4.基材
本発明に用いられる基材としては、着色層、ガスバリア層、ガス拡散層等を支える支持体であり、着色層等を保護する機能を有し、透明なものであれば特に限定されるものではない。中でも、表面が平滑な基材が好ましく用いられ、例えばガラス基板やプラスチック基板が用いられる。具体的には、無アルカリガラスやソーダライムガラス等を含むガラス基板、またはポリイミド系やメタクリル酸系樹脂等の透明なプラスチック基板などを用いることができる。
基材の厚みとしては特に限定されるものではないが、通常0.5mm〜1.5mm程度である。
また、上記基材は、必要に応じて、さらに、観察側に擦傷防止のためのハードコート層、帯電防止層、汚染防止層、反射防止層、防眩層等が積層されていてもよい。あるいは、上記基材にはタッチパネルのような機能が付加されていてもよい。
5.平坦化層
本発明においては、上記着色層上に平坦化層が形成されていてもよい。この際、後述する色変換層が設けられている場合には、色変換層上に平坦化層が形成される。この平坦化層は、着色層や色変換層を保護する役割を有すると共に、着色層や色変換層の厚みが一定でない場合には、それら層の表面をならして平坦な面とし、ガスバリア層等を形成する際の影響を低減する目的で設けられるものである。また、平坦化層は、着色層や色変換層の構成により段差(表面凹凸)が存在する場合に、この段差を解消して平坦化を図り、有機EL表示装置の作製時に有機EL層を形成する際の厚みムラの発生を防止する平坦化作用をなすものである。
本発明に用いられる平坦化層の形成材料としては、透明樹脂を用いることができる。具体的には、アクリレート系、メタクリレート系の反応性ビニル基を有する光硬化型樹脂、熱硬化型樹脂を使用することができる。また、上記透明樹脂として、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリ塩化ビニル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹脂等を使用することができる。
上記平坦化層の形成方法としては、上述した透明樹脂を含有する平坦化層形成用塗工液が液体の場合、スピンコート、ロールコート、キャストコート等の方法で塗布して成膜し、光硬化型樹脂の場合は紫外線照射後に必要に応じて熱硬化させ、熱硬化型樹脂の場合は成膜後そのまま熱硬化させる方法を挙げることができる。また、上述した透明樹脂がフィルム状に成形されている場合は、直接、あるいは、粘着剤を介して貼着することにより平坦化層を形成することができる。
このような平坦化層の厚みは、例えば0.5〜10μm程度とすることができる。
6.遮光部
本発明においては、基材上のパターン状に形成された着色層間にブラックマトリクス等の遮光部が形成されていてもよい。遮光部は、各画素毎に発光する区域を区画すると共に、発光する区域どうしの境界における外光の反射を防止し、画像、映像のコントラストを高めるために設けられるものである。したがって、遮光部は必ずしも設けなくてよいが、コントラストを向上させる以外に、着色層や色変換層等を遮光部の開口部に対応させて形成する上で、遮光部が形成されていることが好ましい。また、本発明の有機EL素子用カラーフィルタ基板を用いて有機EL表示装置とした際に、発光層等を遮光部の開口部に対応させて形成することからも、遮光部が形成されていることが好ましい。
遮光部は、通常、黒色のラインで構成され、マトリクス状またはストライプ状等の開口部を有するパターン状に形成されたものである。本発明の有機EL素子用カラーフィルタ基板を用いて有機EL表示装置とした場合、発光層からの発光は、この遮光部の開口部を経由し、観察側に到達する。
本発明に用いられる遮光部は、絶縁性を有するものであっても、絶縁性を有しないものであってもよいが、中でも絶縁性を有していることが好ましい。遮光部が絶縁性を有するものであれば、本発明の有機EL素子カラーフィルタ基板を用いて有機EL表示装置とした際に、遮光部と透明電極層とが接触する場合であっても、遮光部と透明電極層とが導通するのを回避することができるからである。
絶縁性を有する遮光部の形成材料としては、例えばカーボンブラック等の黒色着色剤を含有する樹脂組成物等が挙げられる。この樹脂組成物に用いられる樹脂としては、例えばアクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する電離放射線硬化性樹脂、特に電子線硬化性樹脂または紫外線硬化性樹脂を使用することができる。また、例えばポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ヒドロキシエチルセルロース樹脂、カルボキシメチルセルロース樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン酸樹脂、またはポリアミド樹脂等も例示することができる。
また、絶縁性を有しない遮光部の形成材料としては、例えばクロム等の金属または金属酸化物が挙げられる。この際、絶縁性を有しない遮光部は、CrO膜(xは任意の数)およびCr膜が2層積層されたものであってもよく、また、より反射率を低減させたCrO膜(xは任意の数)、CrN膜(yは任意の数)およびCr膜が3層積層されたものであってもよい。
絶縁性を有する遮光部の形成方法としては、上記の樹脂組成物を基材上に塗布して、フォトリソグラフィ法によりパターニングする方法を用いることができる。また、印刷法等を用いることもできる。
また、絶縁性を有しない遮光部の形成方法としては、蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法等により薄膜を形成し、フォトリソグラフィ法を利用してパターニングする方法を用いることができる。また、無電界メッキ法等を用いることもできる。
上記遮光部の膜厚としては、蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法等により形成する場合には0.2μm〜0.4μm程度であり、塗布により形成する場合や印刷法によるときは0.5μm〜2μm程度である。
7.色変換層
本発明においては、上記着色層と上記ガスバリア層との間に、色変換層が形成されていてもよい。この際、例えば図3に示すように平坦化層3が設けられている場合は、着色層2と平坦化層3との間に色変換層7R、7G、7Bが形成される。
色変換層は、上記着色層と同様に、色変換層に含まれる色素等が分解してガスが発生することがあり、ダークスポットの要因となる。本発明においてはガス拡散層が設けられていることにより、色変換層から発生したガスを拡散させることができるので、ダークスポットの発生を抑制することが可能である。
本発明に用いられる色変換層は、本発明の有機EL素子用カラーフィルタ基板を用いて有機EL表示装置とした際に、有機EL素子の発光層から発光される光を吸収し、可視光領域蛍光を発光する蛍光材料を含有する層であり、発光層からの光を青色、赤色または緑色とすることができるものであれば、特に限定されるものではない。色変換層は、例えば、発光層からの光を吸収して青色、赤色、緑色の3色の蛍光をそれぞれ発光する層であってもよく、また青色の発光層を用いた場合には、青色の光を吸収して赤色または緑色の蛍光をそれぞれ発光する層であってもよい。後者の場合、青色の色変換層の代わりに透明樹脂層が形成されていてもよい。
色変換層は、通常、発光層からの光を吸収して蛍光を発光する蛍光色素をマトリクス樹脂中に分散させたものが用いられる。
発光層から発する青色から青緑色領域の光を吸収して、赤色領域の蛍光を発する蛍光色素としては、例えばローダミンB、ローダミン6G、ローダミン3B、ローダミン101、ローダミン110、スルホローダミン、ベーシックバイオレット11、ベーシックレッド2などのローダミン系色素、4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチルリン)−4H−ピラン等のシアニン系色素、1−エチル−2−[4−(p−ジメチルアミノフェニル)−1,3−ブタジエニル]−ピリジニウム−パークロレート(ピリジン1)などのピリジン系色素、あるいはオキサジン系色素などが挙げられる。さらに、各種染料(直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料など)も蛍光性があれば使用することができる。
また、発光層から発する青色ないし青緑色領域の光を吸収して、緑色領域の蛍光を発する蛍光色素としては、例えば3−(2´−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン(クマリン6)、3−(2´−ベンゾイミダゾリル)−7−N,N−ジエチルアミノクマリン(クマリン7)、3−(2´−N−メチルベンゾイミダゾリル)−7−N,N−ジエチルアミノクマリン(クマリン30)、2,3,5,6−1H,4H−テトラヒドロ−8−トリフルオロメチルキノリジン(9,9a,1−gh)クマリン(クマリン153)などのクマリン系色素、あるいはクマリン色素系染料であるベーシックイエロー51、さらにはソルベントイエロー11、ソルベントイエロー116などのナフタルイミド系色素などが挙げられる。さらに、各種染料(直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料など)も蛍光性があれば使用することができる。
なお、蛍光色素を、ポリメタクリル酸エステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、アルキッド樹脂、芳香族スルホンアミド樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂およびこれらの樹脂混合物などに予め練り込んで顔料化して、蛍光顔料としてもよい。また、これらの蛍光色素や蛍光顔料(以下、上記2つを合わせて蛍光色素と総称する。)は単独で用いてもよく、蛍光の色相を調整するために2種以上を組み合わせて用いてもよい。特に青色から赤色への変換効率が低いので、上記蛍光色素を混合して用いて変換効率を高めることもできる。
また、蛍光色素を分散するマトリクス樹脂としては、例えばポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の樹脂を挙げることができる。
また、色変換層のパターニングをフォトリソグラフィ法により行なう場合には、マトリクス樹脂として感光性樹脂を用いることができる。この感光性樹脂としては、例えばアクリル酸系、メタクリル酸系、ポリケイ皮酸ビニル系、環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する光硬化型の感光性樹脂が挙げられる。
さらに、色変換層の形成方法として印刷法を用いる場合には、マトリクス樹脂を含有するインキが用いられる。この場合に用いられるマトリクス樹脂としては、例えばメラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹脂のモノマー、オリゴマーまたはポリマー、あるいは、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の樹脂を挙げることができる。
色変換層の形成方法としては、色変換層が主に蛍光色素を含有する場合は、所望のパターンマスクを介して真空蒸着法またはスパッタリング法等で成膜する方法が用いられる。一方、色変換層が蛍光色素とマトリクス樹脂とを含有する場合は、蛍光色素およびマトリクス樹脂を混合、分散または可溶化させて色変換層形成用塗工液を調製し、この色変換層形成用塗工液をスピンコート、ロールコート等の一般的な塗布方法で塗布し、フォトリソグラフィ法によりパターニングする方法、あるいは、上記色変換層形成用塗工液を用いてスクリーン印刷等によりパターニングする方法が用いられる。
上記色変換層の厚みとしては、赤色変換層および緑色変換層が青色発光層から発光された青色の光を十分に吸収して蛍光を発することができる厚みであれば特に限定されるものではない。具体的には、使用する蛍光色素、蛍光色素の濃度等を考慮して適宜設定することができ、例えば5〜15μm程度とすることができる。また、各色変換層の厚みは異なっていてもよい。
8.その他
本発明の他の態様としては、着色層あるいは着色層および色変換層が形成されたものではなく、色変換層のみが形成されたものであってもよい。すなわち、本発明は、基材と、上記基材上にパターン状に形成された色変換層と、上記色変換層上に形成されたガスバリア層と、上記ガスバリア層上に形成され、塗膜であるガス拡散層とを有することを特徴とする有機EL素子用色変換基板にも適用することが可能である。
B.有機EL表示装置
次に、本発明の有機EL表示装置について説明する。本発明の有機EL表示装置は、上述した有機EL素子用カラーフィルタ基板と、上記有機EL素子用カラーフィルタ基板のガス拡散層上に形成された透明電極層と、上記透明電極層上に形成され、少なくとも発光層を含む有機EL層と、上記有機EL層上に形成された対向電極層とを有することを特徴とするものである。
図4に本発明の有機EL表示装置の概略断面図を示す。図4に示すように、本発明の有機EL表示装置20は、有機EL素子用カラーフィルタ基板10のガス拡散層5上に、透明電極層11、発光層を含む有機EL層12および対向電極層13が順次形成されたものである。パターン状に形成された透明電極層11の間には絶縁層14が形成されている。このような有機EL表示装置20において、透明電極層11および対向電極層13の間に挟まれた発光層を含む有機EL層12に電圧をかけると、所定の位置で発光が起こる。
本発明によれば、ガスバリア層上にガス拡散層が形成されていることにより、着色層等から発生したガスがガス拡散層を通過する際に拡散するので、局所的にガスが放出されるのを抑えることができ、有機EL層の局所的な劣化を防ぎ、ダークスポットやダークエリア等の欠陥発生を抑制することが可能である。また、ガス拡散層は塗膜であるので、ガスバリア層のピンホールや表面の突起を埋めることができ、ガスバリア性を向上させることが期待できる。したがって、上述した有機EL素子用カラーフィルタ基板を用いることにより、良好な画像表示が可能な有機EL表示装置を得ることができる。
また図示しないが、本発明の有機EL表示装置は、必要に応じて対向電極層上に封止材が積層され、封止されたものであってもよい。
本発明の有機EL表示装置の駆動方式としては、パッシブマトリクス方式またはアクティブマトリクス方式のいずれであってもよい。
以下、本発明の有機EL表示装置の各構成について説明する。なお、有機EL素子用カラーフィルタ基板については上記「A.有機EL素子用カラーフィルタ基板」の欄に記載したものと同様であるので、ここでの説明は省略する。
1.有機EL層
本発明に用いられる有機EL層は、少なくとも発光層を含む1層もしくは複数層の有機層から構成されるものである。すなわち、有機EL層とは、少なくとも発光層を含む層であり、その層構成が有機層1層以上の層をいう。通常、塗布による湿式法で有機EL層を形成する場合は、溶媒との関係で多数の層を積層することが困難であることから、1層もしくは2層の有機層で形成される場合が多いが、溶媒への溶解性が異なるように有機材料を工夫したり、真空蒸着法を組み合わせたりすることにより、さらに多数層とすることも可能である。
発光層以外に有機EL層内に形成される有機層としては、正孔注入層や電子注入層といった電荷注入層を挙げることができる。さらに、その他の有機層としては、発光層に正孔を輸送する正孔輸送層、発光層に電子を輸送する電子輸送層といった電荷輸送層を挙げることができるが、通常これらは上記電荷注入層に電荷輸送の機能を付与することにより、電荷注入層と一体化されて形成される場合が多い。その他、有機EL層内に形成される有機層としては、キャリアブロック層のような正孔あるいは電子の突き抜けを防止し、さらに励起子の拡散を防止して発光層内に励起子を閉じ込めることにより、再結合効率を高めるための層等を挙げることができる。
以下、このような有機EL層の各構成について説明する。
(1)発光層
本発明に用いられる発光層としては、赤色発光層、緑色発光層および青色発光層の各色発光層から構成されるものであってもよく、白色発光層であってもよく、青色発光層であってもよい。ただし、青色発光層が用いられる場合は、色変換層が形成されている必要がある。
本発明における発光層は、電子と正孔との再結合の場を提供して発光する機能を有するものである。上記発光層の形成材料としては、通常、色素系発光材料、金属錯体系発光材料、または高分子系発光材料を挙げることができる。
色素系発光材料としては、例えばシクロペンダミン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、トリフェニルアミン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ピラゾロキノリン誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体、シロール誘導体、チオフェン環化合物、ピリジン環化合物、ペリノン誘導体、ペリレン誘導体、オリゴチオフェン誘導体、オキサジアゾールダイマー、もしくはピラゾリンダイマー等を挙げることができる。
金属錯体系発光材料としては、例えばアルミキノリノール錯体、ベンゾキノリノールベリリウム錯体、ベンゾオキサゾール亜鉛錯体、ベンゾチアゾール亜鉛錯体、アゾメチル亜鉛錯体、ポルフィリン亜鉛錯体、ユーロピウム錯体など、中心金属にAl、Zn、Be等またはTb、Eu、Dy等の希土類金属を有し、配位子にオキサジアゾール、チアジアゾール、フェニルピリジン、フェニルベンゾイミダゾール、もしくはキノリン構造等を有する金属錯体等を挙げることができる。
高分子系発光材料としては、例えばポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリシラン誘導体、ポリアセチレン誘導体等、ポリフルオレン誘導体、もしくはポリビニルカルバゾール誘導体、または上記の色素系発光材料もしくは金属錯体系発光材料を高分子化したもの等を挙げることができる。
上述した発光材料には、発光効率の向上、もしくは発光波長を変化させる目的でドーピングを行うことができる。このドーピング材料としては、例えばペリレン誘導体、クマリン誘導体、ルブレン誘導体、キナクリドン誘導体、スクアリウム誘導体、ポルフィレン誘導体、スチリル系色素、テトラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、デカシクレン、フェノキサゾン等を挙げることができる。
発光層の厚みとしては、特に限定されるものではないが、例えば5nm〜5μm程度とすることができる。
上記発光層の形成方法としては、高精細なパターニングが可能な方法であれば特に限定されるものではない。例えば蒸着法、印刷法、インクジェット法、またはスピンコート法、キャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ブレードコート法、ロールコート法、グラビアコート法、フレキソ印刷法、スプレーコート法、および自己組織化法(交互吸着法、自己組織化単分子膜法)等を挙げることができる。中でも、蒸着法、スピンコート法、およびインクジェット法を用いることが好ましい。また、発光層をパターニングする際には、異なる発光色となる画素のマスキング法により塗り分けや蒸着を行ってもよく、または発光層間に隔壁を形成してもよい。このような隔壁を形成する材料としては、感光性ポリイミド樹脂、アクリル系樹脂等の光硬化型樹脂、または熱硬化型樹脂、および無機材料等を用いることができる。さらに、これらの隔壁を形成する材料の表面エネルギー(濡れ性)を変化させる処理を行ってもよい。
(2)正孔注入層
本発明においては、発光層と陽極(透明電極層もしくは対向電極層)との間に正孔注入層が形成されていてもよい。正孔注入層を設けることにより、発光層への正孔の注入が安定化し、発光効率を高めることができるからである。
本発明に用いられる正孔注入層の構成材料としては、一般的に有機EL素子の正孔注入層に使用されている材料を用いることができる。また、正孔注入層の構成材料としては、正孔の注入性もしくは電子の障壁性のいずれかを有するものであればよく、有機物もしくは無機物のいずれであってもよい。
具体的に正孔注入層の構成材料としては、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、ポリシラン系、アニリン系共重合体、もしくはチオフェンオリゴマー等の導電性高分子オリゴマー等を例示することができる。さらに、正孔注入層の構成材料としては、ポルフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物、もしくはスチリルアミン化合物等を例示することができる。
上記ポルフィリン化合物としては、例えばポルフィン、1,10,15,20−テトラフェニル−21H,23H−ポルフィン銅(II)、アルミニウムフタロシアニンクロリド、もしくは銅オクタメチルフタロシアニン等が挙げられる。
また、上記芳香族第三級アミン化合物としては、例えばN,N,N´,N´−テトラフェニル−4,4´−ジアミノフェニル、N,N´−ジフェニル−N,N´−ビス−(3−メチルフェニル)−[1,1´−ビフェニル]−4,4´−ジアミン、4−(ジ−p−トリルアミノ)−4´−[4(ジ−p−トリルアミノ)スチリル]スチルベン、3−メトキシ−4´−N,N−ジフェニルアミノスチルベンゼン、4,4´−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル、もしくは4,4´,4´´−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン等が挙げられる。
このような正孔注入層の厚みとしては、特に限定されるものではないが、例えば5nm〜5μm程度とすることができる。
(3)電子注入層
本発明においては、発光層と陰極(透明電極層もしくは対向電極層)との間に電子注入層が形成されていてもよい。電子注入層を設けることにより、発光層への電子の注入が安定化し、発光効率を高めることができるからである。
本発明に用いられる電子注入層の構成材料としては、例えばニトロ置換フルオレン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、カルボジイミド、フレオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタンおよびアントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体、もしくはオキサジアゾール誘導体のオキサジアゾール環の酸素原子をイオウ原子に置換したチアゾール誘導体、電子吸引基として知られているキノキサリン環を有したキノキサリン誘導体、トリス(8−キノリノール)アルミニウム等の8−キノリノール誘導体の金属錯体、フタロシアニン、金属フタロシアニン、もしくはジスチリルピラジン誘導体等を例示することができる。
上記電子注入層の厚みとしては、特に限定されるものではないが、例えば5nm〜5μm程度とすることができる。
2.透明電極層
本発明に用いられる透明電極層は、上述した有機EL素子用カラーフィルタ基板のガス拡散層上に形成されるものである。例えば図4に示すように、透明電極層11は、遮光部6の開口部の幅に相当する幅のストライプ状に形成される。この場合、ストライプ状の透明電極層11のピッチは遮光部6の開口部のピッチと同じである。
本発明における透明電極層は、通常、透明性および導電性を有する金属酸化物の薄膜で構成される。このような金属酸化物としては、例えば酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム、酸化亜鉛、もしくは酸化第二錫等が挙げられる。
このような透明電極層の形成方法としては、例えば蒸着法もしくはスパッタリング法等によって金属酸化物の薄膜を形成した後に、フォトリソグラフィ法によりパターニングする方法が好ましく用いられる。
3.対向電極層
本発明に用いられる対向電極層は、上記透明電極層に対向する電極であり、発光層を含む有機EL層上に形成されるものである。
本発明における対向電極層は、通常、仕事関数が4eV以下程度と小さい金属、合金、もしくはそれらの混合物から構成される。具体的には、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、インジウム、もしくはリチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等を例示することができる。より好ましくは、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、もしくはリチウム/アルミニウム混合物を挙げることができる。
このような対向電極層の形成方法としては、蒸着法もしくはスパッタリング法等によって薄膜を形成した後に、フォトリソグラフィ法によりパターニングする方法が好ましく用いられる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、本発明について実施例および比較例を用いて具体的に説明する。
[実施例1]
(ブラックマトリクスの形成)
透明基材として、370mm×470mm、厚み0.7mmのソーダガラス(セントラル硝子社製)を準備した。この透明基材上に、スパッタリング法により酸化窒化複合クロムの薄膜(厚み0.2μm)を形成した。この酸化窒化複合クロム薄膜上に感光性レジストを塗布し、マスク露光、現像、および酸化窒化複合クロム薄膜のエッチングを順次行って、80μm×280μmの長方形状の開口部が、短辺方向に100μmのピッチ、長辺方向に300μmのピッチでマトリクス状に配列したブラックマトリクスを形成した。
(着色層の形成)
赤色、緑色、および青色の各色着色パターン形成用の感光性塗料組成物を調製した。赤色着色剤としては縮合アゾ系顔料(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、クロモフタルレッドBRN)、緑色着色剤としてはフタロシアニン系緑色顔料(東洋インキ製造社製、リオノールグリーン2Y−301)、および青色着色剤としてはアンスラキノン系顔料(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、クロモフタルブルーA3R)をそれぞれ用いた。また、バインダ樹脂としてはアクリル系UV硬化性樹脂組成物(アクリル系UV硬化性樹脂20%・アクリル系UV硬化性樹脂モノマー20%・添加剤5%・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)55%)を用いた。アクリル系UV硬化性樹脂組成物10部に対し、各着色剤を1部(部数はいずれも質量基準。)の割合で配合して、十分に混合分散させ、各色着色パターン形成用の感光性塗料組成物を得た。
上記の各色着色パターン形成用の感光性塗料組成物を順次用いて各色着色パターンを形成した。すなわち、上記のブラックマトリクスが形成された透明基材上に、赤色着色パターン形成用の感光性塗料組成物をスピンコート法により塗布し、120℃で2分間のプリベイクを行った。その後、フォトマスクを用いて露光(積算露光量300mJ/cm)し、現像液(0.05%KOH水溶液)にて現像を行った。次いで、230℃で60分間のポストベイクを行い、ブラックマトリクスのパターンに同調させ、幅85μm、厚み1.5μmのストライプ状の赤色着色パターンを、その幅方向がブラックマトリクスの開口部の短辺方向になるよう形成した。以降、緑色着色パターン形成用の感光性塗料組成物、および青色着色パターン形成用の感光性塗料組成物を順次用い、緑色着色パターン、および青色着色パターンを形成し、三色の各色着色パターンが幅方向に繰り返し配列した着色層を形成した。
(色変換層の形成)
ブラックマトリクスおよび着色層が形成された上に、青色変換ダミー層形成用塗工液(富士ハントエレクトロニクステクノロジー社製、透明感光性樹脂組成物、商品名:「カラーモザイクCB−701」)をスピンコート法により塗布し、100℃で5分間のプリベイクを行った。次いで、フォトリソグラフィ法によりパターニングを行った後、200℃で60分間のポストベイクを行った。これにより、青色着色パターン上に、幅85μm、厚み10μmのストライプ状の青色変換ダミー層を形成した。
次いで、緑色変換蛍光体(アルドリッチ社製、クマリン6)を分散させたアルカリ可溶性ネガ型感光性レジストを緑色変換層形成用塗工液とし、上記と同様の手順により、緑色着色パターン上に、幅85μm、厚み10μmのストライプ状の緑色変換層を形成した。
さらに、赤色変換蛍光体(アルドリッチ社製、ローダミン6G)を分散させたアルカリ可溶性ネガ型感光性レジストを赤色変換層形成用塗工液とし、上記と同様の手順により、赤色着色パターン上に、幅85μm、厚み10μmのストライプ状の赤色変換層を形成した。
(平坦化層の形成)
次いで、色変換層が形成された上に、アクリレート系光硬化性樹脂(新日鐵化学社製、商品名:「V−259PA/PH5」)をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで希釈した平坦化層形成用塗工液を調製し、スピンコート法により塗布し、120℃で5分間のプリベイクを行った。次いで、フォトリソグラフィ法によりパターニングを行った後、200℃で60分間のポストベイクを行って、色変換層上に厚み5μmで色変換層全体を覆う透明な平坦化層を形成した。
(ガスバリア層の形成)
次に、上記の平坦化層上にスパッタリング法により、Siターゲット(3N)を用い、アルゴンガス導入量:40sccm、RFパワー:430kW、基板温度:100℃で成膜し、厚み150nmの酸化窒化シリコン膜を積層し、透明なガスバリア層を形成した。
(ガス拡散層の形成)
次に、上記ガスバリア層上に、エポキシ系熱硬化性樹脂(新日鐵化学社製、商品名:「V−259EH/210X6」)をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで希釈したガス拡散層形成用塗工液を調製し、スピンコート法により塗布し、温度120℃で5分間のプリベイクを行った後、200℃で60分間のポストベイクを行って、透明基材上の全体を覆うガス拡散層を形成した。
上記の結果、有機EL素子用カラーフィルタ基板が得られた。
(透明電極層の形成)
次いで、上記の有機EL素子用カラーフィルタ基板のガス拡散層上にイオンプレーティング法により膜厚150nmの酸化インジウムスズ(ITO)電極膜を形成し、このITO電極膜上に感光性レジストを塗布し、マスク露光、現像、ITO電極膜のエッチングを行って、透明電極層を形成した。
(補助電極の形成)
次に、上記の透明電極層を覆うようにガス拡散層上の全面にスパッタリング法によりクロム薄膜(厚み0.2μm)を形成し、このクロム薄膜上に感光性レジストを塗布し、マスク露光、現像、クロム薄膜のエッチングを行って、補助電極を形成した。この補助電極は、透明基材上から色変換層上に乗り上げるように透明電極層上に形成されたストライプ状のパターンであった。
(絶縁層および隔壁部の形成)
平均分子量が約100000であるノルボルネン系樹脂(JSR社製、ARTON)をトルエンで希釈した絶縁層形成用塗工液を使用し、スピンコート法により透明電極層を覆うようにガス拡散層上に塗布した後、ベーク(100℃、30分)を行って絶縁膜(厚み1μm)を形成した。次に、この絶縁膜上に感光性レジストを塗布し、マスク露光、現像、絶縁膜のエッチングを行って絶縁層を形成した。この絶縁層は、透明電極層と直角に交差するストライプ状(幅20μm)のパターンであり、ブラックマトリクス上に位置するものとした。
次に、隔壁部用塗料(日本ゼオン社製、フォトレジスト、ZPN1100)をスピンコート法により絶縁層を覆うように全面に塗布し、プリベーク(70℃、30分間)を行った。その後、所定のフォトマスクを用いて露光し、現像液(日本ゼオン社製、ZTMA−100)にて現像を行い、次いで、ポストベーク(100℃、30分間)を行った。これにより、絶縁層上に隔壁部を形成した。この隔壁部は、高さ10μm、下部(絶縁層側)の幅15μm、上部の幅26μmである形状を有するものであった。
(有機EL層の形成)
次いで、上記の隔壁部をマスクとして、真空蒸着法により正孔注入層、青色発光層、電子注入層からなる有機EL層を形成した。
すなわち、まず4,4´,4´´―トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミンを、画像表示領域に相当する開口部を備えたフォトマスクを介して200nmまで蒸着して成膜し、その後4,4´−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニルを20nm厚まで蒸着して成膜することによって、隔壁部がマスクパターンとなり、各隔壁部間のみを正孔注入層の形成材料が通過して透明電極層上に正孔注入層が形成された。同様にして、4,4´−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニルを50nmまで蒸着して成膜することにより青色発光層とした。その後、トリス(8−キノリノール)アルミニウムを20nm厚まで蒸着して成膜することにより電子注入層とした。このようにして形成された有機EL層は、幅280μmのストライプ状のパターンとして各隔壁部間に存在するものであり、隔壁部の上部表面にも同様の層構成でダミーの有機EL層が形成された。
(対向電極層の形成)
次に、画像表示領域よりも広い所定の開口部を備えたフォトマスクを介して、上記の隔壁部が形成されている領域に、真空蒸着法によりマグネシウムと銀とを同時に蒸着(マグネシウムの蒸着速度=1.3〜1.4nm/秒、銀の蒸着速度=0.1nm/秒)して成膜した。これにより、隔壁部がマスクとなって、マグネシウム/銀化合物からなる厚み200nmの対向電極層を有機EL層上に形成した。この対向電極層は、幅280μmのストライプ状のパターンとして有機EL層上に存在するものであり、隔壁部の上部表面にもダミーの対向電極層が形成された。
以上の方法により、有機EL素子を得た。
(有機EL表示装置)
上記の有機EL素子を封止し、有機EL表示装置を得た。この有機EL表示装置の透明電極層と対向電極層とに直流8.5Vの電圧を10mA/cmの一定電流密度で印加して連続駆動させることにより、透明電極層と対向電極層とが交差する所望の部位の青色発光層を発光させた。
発光部の任意の5mm×5mm領域を光学顕微鏡にて観察したところ、10μm以上の非発光部は観察されず、ダークエリアによる不良発生がない、高品質の三原色画像表示が可能な有機EL表示装置が得られた。
[実施例2]
実施例1において、下記のようにしてガス拡散層を形成した以外は、実施例1と同様にして有機EL素子用カラーフィルタ基板を作製した。
(ガス拡散層の形成)
平均分子量が約100000であるノルボルネン系樹脂(JSR社製、ARTON)をトルエンで希釈したガス拡散層形成用塗工液を調製し、スピンコート法により塗布し、80℃で5分間のプリベイクを行った後、100℃で60分間のポストベイクを行って、透明基材上の全体を覆うガス拡散層を形成した。
このようにして得られた有機EL素子用カラーフィルタ基板を用い、実施例1と同様に、有機EL表示装置を作製して発光させたところ、ダークエリアによる不良が生じない高品質の画像表示が得られた。
[比較例]
ガス拡散層を形成しなかった以外は、実施例1と同様にして有機EL表示装置を作製した。この有機EL表示装置の透明電極層と対向電極層とに、実施例1と同じく、直流8.5Vの電圧を10mA/cmの一定電流密度で印加して連続駆動させることにより、透明電極層と対向電極層とが交差する所望の部位の青色発光層を発光させた。
この有機EL表示装置において、発光部の任意の5mm×5mm領域を光学顕微鏡にて観察し、10μm以上の非発光部を数えたところ、平均15〜30箇所の非発光部が観察された。
本発明の有機EL素子用カラーフィルタ基板の一例を示す概略断面図である。 本発明の有機EL素子用カラーフィルタ基板の他の例を示す概略断面図である。 本発明の有機EL素子用カラーフィルタ基板の他の例を示す概略断面図である。 本発明の有機EL表示装置の一例を示す概略断面図である。
符号の説明
1 … 基材
2、2R、2G、2B … 着色層
3 … 平坦化層
4 … ガスバリア層
5 … ガス拡散層
6 … 遮光部
7R、7B、7G … 色変換層
10 … 有機EL素子用カラーフィルタ基板
11 … 透明電極層
12 … 有機EL層
13 … 対向電極層
20 … 有機EL表示装置

Claims (11)

  1. 基材と、前記基材上にパターン状に形成された着色層と、前記着色層上に形成されたガスバリア層と、前記ガスバリア層上に形成され、塗膜であるガス拡散層とを有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子用カラーフィルタ基板。
  2. 前記ガス拡散層が、低脱ガス性、耐熱性、および絶縁性を有することを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセント素子用カラーフィルタ基板。
  3. 前記ガス拡散層が、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、またはポリイミド樹脂を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセント素子用カラーフィルタ基板。
  4. 前記ガス拡散層の飽和吸水率が1.0%以下であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の有機エレクトロルミネッセント素子用カラーフィルタ基板。
  5. 前記ガス拡散層の膜厚が0.2μm〜5μmの範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の有機エレクトロルミネッセント素子用カラーフィルタ基板。
  6. 前記ガス拡散層の平均表面粗さ(Ra)が、0.1nm〜10.0nmの範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載の有機エレクトロルミネッセント素子用カラーフィルタ基板。
  7. 前記ガスバリア層が、単層または多層の窒化酸化ケイ素膜であることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかの請求項に記載の有機エレクトロルミネッセント素子用カラーフィルタ基板。
  8. 前記着色層と前記ガスバリア層との間に、平坦化層が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれかの請求項に記載の有機エレクトロルミネッセント素子用カラーフィルタ基板。
  9. 前記基材上の前記着色層間に遮光部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセント素子用カラーフィルタ基板。
  10. 前記着色層と前記ガスバリア層との間に、色変換層が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項9までのいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセント素子用カラーフィルタ基板。
  11. 請求項1から請求項10までのいずれかの請求項に記載の有機エレクトロルミネッセント素子用カラーフィルタ基板と、前記有機エレクトロルミネッセント素子用カラーフィルタ基板のガス拡散層上に形成された透明電極層と、前記透明電極層上に形成され、少なくとも発光層を含む有機エレクトロルミネッセント層と、前記有機エレクトロルミネッセント層上に形成された対向電極層とを有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセント表示装置。
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