JP2006216576A - 化合物半導体デバイス - Google Patents

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純 小宮山
Yoshihisa Abe
芳久 阿部
Shunichi Suzuki
俊一 鈴木
Hideo Nakanishi
秀夫 中西
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Abstract

【課題】 エネルギー損失が少なく、高効率かつ破壊電圧が高い化合物半導体デバイスを提供する。
【解決手段】 結晶面方位{111}、キャリア濃度1016〜1021/cm3(≒抵抗率1〜0.00001Ωcm)、伝導型n型のSi単結晶基板上2に、厚さ0.05〜2μm、キャリア濃度1016〜1021/cm3、伝導型n型の3C−SiC単結晶バッファー層3と、厚さ0.01〜0.5μmの六方晶InwGaxAl1-w-xN単結晶バッファー層4(0≦w<1、0≦x<1、w+x<1)と、厚さ0.1〜5μm、キャリア濃度1011〜1016/cm3(≒抵抗率1〜100000Ωcm)、伝導型n型の六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層5(0≦y<1、0<z≦1、y+z≦1)とを順次積層し、かつ、Si単結晶基板2の裏面に裏面電極6、および、六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層5の表面に表面電極7を形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、短波長半導体発光デバイス、高周波および高効率半導体デバイス等に用いられる3C−SiC(立方晶炭化ケイ素)と、GaN(六方晶窒化ガリウム)およびAlN(六方晶窒化アルミニウム)に代表される窒化物等の化合物半導体単結晶膜とからなる化合物半導体デバイスに関する。
化合物半導体は、シリコンよりも電子移動速度がはるかに速いため高速信号処理に優れ、低電圧で動作したり、光に反応したり、マイクロ波を出したりと優れた特性を備えている。このような優れた物性から、化合物半導体を用いたデバイスは、現在主流である半導体シリコンによるデバイスの物性限界を凌駕するものとして期待されている。
これまでにも、例えば、ショットキバリアダイオードとして、Si基板上に、バッファー層を介して窒化物系化合物半導体単結晶層が積層されたもの等が知られている(特許文献1参照)。
特開2003−60212号公報
しかしながら、上記のような化合物半導体を用いて製造された従来のデバイスは、化合物半導体単結晶からなるバッファー層の抵抗が高く、エネルギー損失を招き、しかも、電極において電界集中が発生して、破壊電圧が理想的な状態に比べてかなり低くなり、実用性において十分であるとは言い難いものであった。
特に、その基本構造であるダイオードにおいては、漏れ電流が多いことによるエネルギー損失により、十分に実用に耐え得るものとすることは困難であった。
上記のような従来品においては、六方晶GaNや六方晶AlNに代表される窒化物による化合物半導体単結晶バッファー層のキャリア濃度が低いことが、抵抗が高くなる原因であるが、このようなバッファー層において、キャリア濃度を高くすることは物理的に困難である。
また、電極における電界集中の緩和のための改良も十分にはなされていない。
したがって、化合物半導体デバイスにおいては、上述したような優れた特性を十分に活かし、用途拡大を図るためには、漏れ電流を低減させ、かつ、破壊電圧を高くするための改善策が求められる。
本発明は、上記技術的課題を解決するためになされたものであり、エネルギー損失が少なく、高効率かつ破壊電圧が高い化合物半導体デバイスを提供することを目的とするものである。
本発明に係る化合物半導体デバイスは、結晶面方位{111}、キャリア濃度1016〜1021/cm3(≒抵抗率1〜0.00001Ωcm)、伝導型n型のSi単結晶基板上に、厚さ0.05〜2μm、キャリア濃度1016〜1021/cm3、伝導型n型の3C−SiC単結晶バッファー層と、厚さ0.01〜0.5μmの六方晶InwGaxAl1-w-xN単結晶バッファー層(0≦w<1、0≦x<1、w+x<1)と、厚さ0.1〜5μm、キャリア濃度1011〜1016/cm3(≒抵抗率1〜100000Ωcm)、伝導型n型の六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層(0≦y<1、0<z≦1、y+z≦1)とが順次積層され、かつ、前記Si単結晶基板の裏面に裏面電極、および、前記六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層の表面に表面電極が形成されていることを特徴とする。
上記のような化合物半導体デバイスによれば、結晶面方位{111}とすることにより、アンチフェーズバウンダリー欠陥の発生が低減され、欠陥への電界集中を緩和することができるため、破壊電圧を従来に比べて1.5倍にすることができる。また、3C−SiC単結晶バッファー層により、キャリア濃度を高くすることができるため、通電した際、従来に比べて抵抗を1/2程度に低減することができる。
前記化合物半導体デバイスにおいては、前記Si単結晶基板および3C−SiC単結晶バッファー層の間に、厚さ0.01〜1μm、キャリア濃度1016〜1021/cm3、伝導型n型のc−BP単結晶バッファー層が挿入形成されていることが好ましい。
c−BP単結晶バッファー層の挿入形成により、3C−SiC単結晶バッファー層のキャリア濃度を一層高くすることができ、通電した際、従来に比べて抵抗を1/5程度に低減することができる。
また、前記化合物半導体デバイスにおいては、前記六方晶InwGaxAl1-w-xN単結晶バッファー層が六方晶AlN(w=0、x=0)、かつ、前記六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層が六方晶GaN(y=0、z=1)であることが好ましい。
3C−SiC単結晶バッファー層、六方晶AlNおよび六方晶GaNは、格子定数が段階的に変化し、格子不整合が小さいため、ミスフィット転位を低減することができ、ミスフィット転位への電界集中を緩和して、破壊電圧を従来に比べて2倍にすることができる。
また、前記裏面電極および表面電極は、各々Al、Ti、In、Au、Ni、Pt、W、Pdのうちの少なくともいずれか1つを含む金属で形成され、かつ、裏面電極がオーミック接合、表面電極がショットキ接合であり、かつ、前記3C−SiC単結晶バッファー層、六方晶InwGaxAl1-w-xN単結晶バッファー層および六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層がオーミック接合であることが好ましい。
このような構成とすることにより、通電した際、従来に比べて抵抗を1/10程度に低減することができる。
あるいはまた、前記裏面電極および表面電極は、各々Al、Ti、In、Au、Ni、Pt、W、Pdのうちの少なくともいずれか1つを含む金属で形成され、かつ、裏面電極がオーミック接合、表面電極がオーミック接合であり、かつ、前記3C−SiC単結晶バッファー層、六方晶InwGaxAl1-w-xN単結晶バッファー層および六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層がエネルギー障壁を有するヘテロ接合であることが好ましい。
このような構成により、電界集中を緩和することができ、破壊電圧を従来に比べて3倍にすることができる。
さらにまた、前記化合物半導体デバイスにおいては、前記表面電極が2つ以上形成され、各々Al、Ti、In、Au、Ni、Pt、W、Pdのうちの少なくともいずれか1つを含む金属で形成され、かつ、これらの表面電極のうちの少なくとも1つはオーミック接合であり、それ以外はショットキ接合であることが好ましい。
このような構成とすることにより、キャリア濃度が高く、導電性に富んだ3C−SiC単結晶バッファー層およびSi単結晶基板を電極として利用することができ、電界集中を緩和することができるため、破壊電圧を従来に比べて4倍にすることができる。
さらに、前記表面電極の上に、絶縁層と上部電極とが順次積層されていることが好ましい。
このような構成とすることにより、電界集中を一層緩和することができ、破壊電圧を従来に比べて5倍にすることができる。
また、前記表面電極は、前記3C−SiC単結晶バッファー層、六方晶InwGaxAl1-w-xN単結晶バッファー層および六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層の各々に対する面積比が0.2〜0.9であることが好ましい。
表面電極の面積/各化合物半導体層の面積を0.2〜0.9とすることにより、一層、高効率で破壊電圧の高いデバイスを得ることができる。
上述したとおり、本発明に係る半導体化合物デバイスによれば、バッファー層のキャリア濃度を高くすることができ、抵抗が低減し、デバイスにおけるエネルギー損失を抑制することができる。
また、本発明に係る化合物半導体デバイスは、電界集中が緩和され、高効率かつ破壊電圧が高いことから、ショットキバリアダイオード等として好適に用いることができる。
以下、本発明についてより詳細に説明する。
本発明に係る化合物半導体デバイスは、Si単結晶基板上に、3C−SiC単結晶バッファー層と、六方晶InwGaxAl1-w-xN単結晶バッファー層(0≦w<1、0≦x<1、w+x<1)と、六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層(0≦y<1、0<z≦1、y+z≦1)とが順次積層され、かつ、Si単結晶基板の裏面に裏面電極、および、六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層の表面に表面電極が形成されているものである。
このように、Si単結晶基板上のバッファー層を3C−SiC単結晶および六方晶InwGaxAl1-w-xN単結晶(0≦w<1、0≦x<1、w+x<1)により構成することによって、キャリア濃度を高くすることができ、通電した際、従来に比べて抵抗を1/2程度に低減することができる。
本発明におけるSi単結晶基板には、CZ(チョクラルスキー)法により製造されたものに限られず、FZ(フローティングゾーン)法により製造されたもの、および、これらのSi単結晶基板に気相成長によりSi単結晶層をエピタキシャル成長させたもの(Siエピ基板)も用いることができる。
なお、エピタキシャル成長は、結晶性に優れた単結晶層(エピ層)を得ることができ、基板の結晶面方位をエピ層に引き継ぐことができるという利点を有している。
前記Si単結晶基板は、結晶面方位{111}のものが用いられるが、ここでいう面方位{111}には、結晶面方位{111}の微傾斜(約十数度)、あるいは、{211}等の高次面指数の結晶面方位も含まれる。
このように、結晶面方位{111}とすることにより、アンチフェーズバウンダリー欠陥の発生が低減され、欠陥への電界集中を緩和することができ、破壊電圧を従来に比べて1.5倍にすることができる。
また、前記Si単結晶基板には、キャリア濃度が1016〜1021/cm3のものを用いる。
前記キャリア濃度が1016/cm3未満の場合、高抵抗であるため、Si単結晶基板に通電した際、エネルギー損失が大きくなる。一方、キャリア濃度は、エネルギー損失の観点からは、高いほどよいが、1021/cm3を超えることは、Si単結晶においては物理的に困難である。
Si単結晶基板のキャリア濃度の下限は、1017/cm3であることが好ましい。
前記Si単結晶基板の厚さは、100〜1000μmであることが好ましく、200〜800μmであることがより好ましい。
Si単結晶基板の厚さが100μm未満の場合、機械的強度不足となる。一方、前記厚さが1000μmを超えると、原料コストが高くなり、また、それに見合う効果が得られるとは言えない。
また、前記Si単結晶基板上に形成される3C−SiC単結晶バッファー層の厚さは、0.05〜2μmとする。
前記3C−SiC単結晶バッファー層の厚さが0.05μm未満の場合、緩衝効果が不十分となる。一方、前記厚さが2μmを超えた場合は、原料コスト高となるだけである。
3C−SiC単結晶バッファー層の厚さは、0.1〜1μmであることがより好ましい。
また、前記3C−SiC単結晶バッファー層の伝導型は、n型とする。
伝導型が異なると、3C−SiC単結晶バッファー層とSi単結晶基板の界面近傍にpn接合が形成され、通電した際、抵抗が高くエネルギー損失となる。
前記3C−SiC単結晶バッファー層のキャリア濃度は、1016〜1021/cm3とする。
前記キャリア濃度が1016/cm3未満の場合、高抵抗であるため、通電した際、エネルギー損失となる。一方、前記キャリア濃度は、エネルギー損失の観点からは、高いほどよいが、1021/cm3を超えることは、物理的に困難である。
3C−SiC単結晶バッファー層のキャリア濃度の下限は、1017/cm3であることが好ましい。
前記半導体デバイスにおいては、Si単結晶基板および3C−SiC単結晶バッファー層の間には、c−BP単結晶バッファー層が挿入形成されることが好ましく、その厚さは0.01〜1μmであることが好ましい。
前記厚さが0.01μm未満の場合、c−BP単結晶バッファー層の緩衝効果および抵抗低減効果が不十分となる。一方、前記厚さが0.5μmを超えると、原料コスト高となるだけである。
また、前記c−BP単結晶バッファー層は、3C−SiC単結晶バッファー層との界面近傍にpn接合が形成されないように、3C−SiC単結晶バッファー層と同じ伝導型であるn型とする。
pn接合が形成されると、通電した際、抵抗が高くなり、エネルギー損失を生じることとなる。
前記c−BP単結晶バッファー層のキャリア濃度は、1016〜1021/cm3であることが好ましい。
前記キャリア濃度が1016/cm3未満の場合、高抵抗であるため、通電した際、エネルギー損失となる。一方、前記キャリア濃度は、エネルギー損失の観点からは、高いほどよいが、1021/cm3を超えることは、物理的に困難である。
c−BP単結晶バッファー層のキャリア濃度の下限は、1017/cm3であることが好ましい。
さらに、前記3C−SiC単結晶バッファー層上に形成される六方晶InwGaxAl1-w-xN単結晶バッファー層の厚さは、0.01〜0.5μmとする。
前記厚さが0.01μm未満であると、六方晶InwGaxAl1-w-xN単結晶バッファー層の緩衝効果が不十分となる。一方、前記厚さが0.5μmを超えると、高抵抗であるため、通電した際、エネルギー損失となる。
六方晶InwGaxAl1-w-xN単結晶バッファー層の厚さは、0.02〜0.1μmであることがより好ましい。
さらに、前記六方晶InwGaxAl1-w-xN単結晶バッファー層上に形成される六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層の厚さは、0.1〜5μmとする。
前記厚さが0.1μm未満の場合、目的とする破壊電圧の高いデバイスは得られない。一方、前記厚さが5μmを超えると、原料コスト高となるだけである。
六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層の厚さは、0.5〜4μmであることがより好ましい。
また、前記六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層の伝導型は、n型とする。
伝導型が異なると、3C−SiC単結晶バッファー層、六方晶InwGaxAl1-w-xN単結晶バッファー層および六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層の界面近傍にpn接合が形成され、通電した際、抵抗が高くエネルギー損失となる。
また、六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層のキャリア濃度は、1011〜1016/cm3とする。
前記キャリア濃度は、化合物半導体性能の観点からは、低いほどよいが、1011/cm3未満とすることは、物理的に困難である。一方、前記キャリア濃度が1016/cm3を超えると、六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層が低電圧で破壊する不具合が生じる。
前記化合物半導体デバイスにおいては、前記六方晶InwGaxAl1-w-xN単結晶バッファー層は六方晶AlN(w=0、x=0)、かつ、前記六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層は六方晶GaN(y=0、z=1)であることが好ましい。
3C−SiC単結晶バッファー層、六方晶AlNおよび六方晶GaNの各格子定数は、3.083Å(a軸換算)、3.112Åおよび3.18Åであり、段階的に変化し、かつ、格子不整合が小さいため、格子不整合により発生するミスフィット転位を低減することができ、ミスフィット転位への電界集中を緩和して破壊電圧を従来に比べて2倍にすることができる。
また、前記Si単結晶基板の裏面に形成される裏面電極、および、前記六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層上に形成される表面電極は、各々Al、Ti、In、Au、Ni、Pt、W、Pdのうちの少なくともいずれか1つを含む金属で形成されることが好ましい。
さらに、裏面電極がオーミック接合、表面電極がショットキ接合であり、かつ、3C−SiC単結晶バッファー層、六方晶InwGaxAl1-w-xN単結晶バッファー層および六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層がオーミック接合とすることにより、高効率で破壊電圧の高いデバイスを得ることができる。
あるいはまた、上記のような各層および電極の接合について、表面電極をオーミック接合、3C−SiC単結晶バッファー層、六方晶InwGaxAl1-w-xN単結晶バッファー層および六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層をエネルギー障壁を有するヘテロ接合とした場合も、キャリア濃度が高く、導電性に富んだ3C−SiC単結晶バッファー層およびSi単結晶基板を電極として利用することができるため、高効率で破壊電圧の高いデバイスが得られる。
さらに、前記表面電極は2つ以上形成されており、これらの表面電極のうち少なくとも1つはオーミック接合、それ以外はショットキ接合とした場合であっても、同様に、高効率で破壊電圧の高いデバイスが得られる。
また、前記表面電極の上に、絶縁層および上部電極を順次積層することにより、一層、高効率で破壊電圧の高いデバイスを得ることができる。
なお、絶縁層の形成は、CVD法、絶縁物塗布法等により行うことができる。また、上部電極の形成は、真空蒸着、電子線銃加熱法等により行うことができる。
さらにまた、前記表面電極の面積が、化合物半導体層としての3C−SiC単結晶バッファー層、六方晶InwGaxAl1-w-xN単結晶バッファー層および六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層の各面積より小さいことが好ましい。特に、これらの各面積比(表面電極の面積/各化合物半導体層の面積)が0.2〜0.9であることが、一層、高効率で破壊電圧の高いデバイスを得る観点から好ましい。
なお、表面電極の面積の調整方法は、通常の半導体デバイス製造において行われるリソグラフィによる微細加工やメタルマスクにより行うことができる。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明するが、本発明は、下記実施例により制限されるものではない。
[実施例1]
図1に、本実施例に係る化合物半導体デバイスの概念的な断面図を示す。
図1に示す化合物半導体デバイス1は、結晶面方位{111}、キャリア濃度1017/cm3(≒抵抗率0.1Ωcm)、伝導型n型の厚さ400μmのSi単結晶基板2上に、厚さ1μm、キャリア濃度1017/cm3、伝導型n型の3C−SiC単結晶バッファー層3、厚さ0.02μmの六方晶InwGaxAl1-w-xN単結晶バッファー層4としての六方晶AlN(w=0、x=0)、厚さ4μm、キャリア濃度1015/cm3(≒抵抗率10Ωcm)、伝導型n型の六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層5としての六方晶GaN(y=0、z=1)が順次積層され、かつ、Si単結晶基板2の裏面に裏面電極6、六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層4の表面に表面電極7が形成されているものである。
以下、この化合物半導体デバイス1の製造工程を述べる。
まず、結晶面方位{111}、キャリア濃度1017/cm3、伝導型n型で、CZ法により製造された厚さ400μmのSi単結晶基板2を、水素雰囲気下、1000℃で熱処理し、表面を清浄にした。
前記Si単結晶基板2を、C38原料ガス雰囲気下、1000℃で熱処理し、厚さ10nm、キャリア濃度1017/cm3、伝導型n型の3C−SiC単結晶バッファー層3を形成した。
続いて、原料ガスとしてSiH4ガスおよびC38ガスを用い、1000℃での気相成長により、前記3C−SiC単結晶バッファー層3上に、厚さ1μm、キャリア濃度1017/cm3、伝導型n型の3C−SiC単結晶バッファー層3をさらに積層させて、所望の厚さとした。
なお、3C−SiC単結晶バッファー層3の厚さは、原料ガスの流量および時間により調整し、また、キャリア濃度は、気相成長中にドーパントとしてN2を添加することにより調整した。
次に、原料ガスとしてTMAガスおよびNH3ガスを用い、1000℃での気相成長により、前記3C−SiC単結晶層バッファー層3上に、厚さ0.02μmの六方晶InwGaxAl1-w-xN単結晶バッファー層4としての六方晶AlN(w=0、x=0)を積層させた。
さらに、原料ガスとしてTMGガスおよびNH3ガスを用い、1000℃での気相成長により、六方晶AlN単結晶バッファー層4上に、厚さ4μm、キャリア濃度1015/cm3(≒抵抗率10Ωcm)、伝導型n型の六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層5としての六方晶GaN(y=0、z=1)を積層させた。
なお、六方晶AlN単結晶バッファー層4および六方晶GaN単結晶層5の厚さは、原料流量および時間により調整し、また、キャリア濃度は、熱処理中にドーパントを添加しないことにより低く調整した。
最後に、Alの真空蒸着により裏面電極6を形成し、Auの真空蒸着により表面電極7を形成した。これらの電極のオーミック接合およびショットキ接合は熱処理により調整した。
また、3C−SiC単結晶バッファー層3、六方晶InwGaxAl1-w-xN単結晶バッファー層4および六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層5のオーミック接合は、各層の組成(w、x、y、z)により調整した。
上記製造工程により得られた化合物半導体デバイス1について、抵抗および破壊電圧を測定したところ、抵抗は従来の1/100程度に低減され、破壊電圧は従来の2倍程度に増加しており、十分に実用に耐え得るものとなった。
[実施例2]
図2に、本実施例に係る化合物半導体デバイスの概念的な断面図を示す。
図2に示す化合物半導体デバイス8は、結晶面方位{111}、キャリア濃度1017/cm3(≒抵抗率0.1Ωcm)、伝導型n型の厚さ400μmのSi単結晶基板2上に、厚さ0.5μm、キャリア濃度1016〜1021/cm3、伝導型n型のc−BP単結晶バッファー層9と、厚さ1μm、キャリア濃度1017/cm3、伝導型n型の3C−SiC単結晶バッファー層3と、厚さ0.02μmの六方晶InwGaxAl1-w-xN単結晶バッファー層4としての六方晶AlN(w=0、x=0)と、厚さ4μm、キャリア濃度1015/cm3(≒抵抗率10Ωcm)、伝導型n型の六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層5としての六方晶GaN(y=0、z=1)とが順積層されており、かつ、Si単結晶基板2の裏面に裏面電極6が形成され、また、六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層5の表面に複数の表面電極7、その表面電極7の上に、絶縁層10および上部電極11が順次積層されているものである。
以下、この化合物半導体デバイス8の製造工程を述べる。
まず、実施例1と同様に清浄化したSi単結晶基板2上に、原料ガスとしてPH3ガスおよびB26ガスを用い、1000℃での気相成長により、厚さ0.5μm、キャリア濃度1017/cm3、伝導型n型のc−BP単結晶バッファー層9を積層させた。
なお、c−BP単結晶バッファー層9の厚さは、原料ガスの流量および時間により調整し、また、キャリア濃度は、原料ガスの流量により調整した。
次に、原料ガスとしてSiH4ガスおよびC38ガスを用い、1000℃での気相成長により、前記c−BP単結晶バッファー層9上に、厚さ1μm、キャリア濃度1017/cm3、伝導型n型の3C−SiC単結晶バッファー層3を積層させた。
なお、3C−SiC単結晶バッファー層3の厚さは、原料ガスの流量および時間により調整し、また、キャリア濃度は、気相成長中にN2をドーパントとして添加することにより調整した。
次いで、六方晶InwGaxAl1-w-xN単結晶バッファー層4としての六方晶AlN(w=0、x=0)および伝導型n型の六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層5としての六方晶GaN(y=0、z=1)を、実施例1と同様にして、順次積層させた。
次に、Alの真空蒸着により裏面電極6を形成し、また、AlおよびAuの真空蒸着を別々に行うことにより複数の表面電極7を形成した。これらの電極のオーミック接合およびショットキ接合は熱処理により調整した。
また、3C−SiC単結晶バッファー層3、六方晶InwGaxAl1-w-xN単結晶バッファー層4および六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層5のオーミック接合は、各層の組成(w、x、y、z)により調整した。
最後に、前記表面電極7の上に、絶縁層10および上部電極11を順次積層させた。
上記製造工程により得られた化合物半導体デバイス8の抵抗および破壊電圧を測定したところ、抵抗は従来の1/200程度に低減され、また、破壊電圧は従来の5倍程度に増加しており、十分に実用に耐え得るものとなった。
実施例1に係る化合物半導体デバイスを概念的に示す断面図である。 実施例2に係る化合物半導体デバイスを概念的に示す断面図である。
符号の説明
2 Si単結晶基板
3 3C−SiC単結晶バッファー層
4 六方晶InwGaxAl1-w-xN単結晶バッファー層
5 六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層
6 裏面電極
7 表面電極
9 c−BP単結晶バッファー層
10 絶縁層
11 上部電極

Claims (8)

  1. 結晶面方位{111}、キャリア濃度1016〜1021/cm3(≒抵抗率1〜0.00001Ωcm)、伝導型n型のSi単結晶基板上に、厚さ0.05〜2μm、キャリア濃度1016〜1021/cm3、伝導型n型の3C−SiC単結晶バッファー層と、厚さ0.01〜0.5μmの六方晶InwGaxAl1-w-xN単結晶バッファー層(0≦w<1、0≦x<1、w+x<1)と、厚さ0.1〜5μm、キャリア濃度1011〜1016/cm3(≒抵抗率1〜100000Ωcm)、伝導型n型の六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層(0≦y<1、0<z≦1、y+z≦1)とが順次積層され、かつ、前記Si単結晶基板の裏面に裏面電極、および、前記六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層の表面に表面電極が形成されていることを特徴とする化合物半導体デバイス。
  2. 前記Si単結晶基板および3C−SiC単結晶バッファー層の間に、厚さ0.01〜1μm、キャリア濃度1016〜1021/cm3、伝導型n型のc−BP単結晶バッファー層が挿入形成されていることを特徴とする請求項1記載の化合物半導体デバイス。
  3. 前記六方晶InwGaxAl1-w-xN単結晶バッファー層が六方晶AlN(w=0、x=0)、かつ、前記六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層が六方晶GaN(y=0、z=1)であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の化合物半導体デバイス。
  4. 前記裏面電極および表面電極が、各々Al、Ti、In、Au、Ni、Pt、W、Pdのうちの少なくともいずれか1つを含む金属で形成され、かつ、裏面電極がオーミック接合、表面電極がショットキ接合であり、かつ、前記3C−SiC単結晶バッファー層、六方晶InwGaxAl1-w-xN単結晶バッファー層および六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層がオーミック接合であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の化合物半導体デバイス。
  5. 前記裏面電極および表面電極が、各々Al、Ti、In、Au、Ni、Pt、W、Pdのうちの少なくともいずれか1つを含む金属で形成され、かつ、裏面電極がオーミック接合、表面電極がオーミック接合であり、かつ、前記3C−SiC単結晶バッファー層、六方晶InwGaxAl1-w-xN単結晶バッファー層および六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層がエネルギー障壁を有するヘテロ接合であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の化合物半導体デバイス。
  6. 前記表面電極が2つ以上形成され、各々Al、Ti、In、Au、Ni、Pt、W、Pdのうちの少なくともいずれか1つを含む金属で形成され、かつ、これらの表面電極のうちの少なくとも1つはオーミック接合であり、それ以外はショットキ接合であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の化合物半導体デバイス。
  7. 前記表面電極の上に、絶縁層と上部電極とが順次積層されていることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかに記載の化合物半導体デバイス。
  8. 前記表面電極は、前記3C−SiC単結晶バッファー層、六方晶InwGaxAl1-w-xN単結晶バッファー層および六方晶InyGazAl1-y-zN単結晶層の各々に対する面積比が0.2〜0.9であることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれかに記載の化合物半導体デバイス。
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