JP2006208110A - 水中探知装置および水中探知装置の表示制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】メインローブの広がりおよびサイドローブによる悪影響を除去すると共に、メインローブ内でのエコーの到来方向に応じて探知対象物を正確に探知することのできる水中探知装置を提供する。
【解決手段】受信ビーム形成部9Lは振動子2L1などの受信信号を合成して左受信ビーム信号を形成する。受信ビーム形成部9Rは振動子2R1などの受信信号を合成して右受信ビーム信号を形成する。両受信ビームでスプリットビームが構成される。エコー範囲減縮処理部12は、位相差算出部11で算出された左右の受信ビーム信号の位相差が所定値以上であるときは信号強度算出部10で算出された信号強度を0として扱う。エコー方位補正処理部13は、受信時刻ごとの上記の位相差から合成ビームのメインローブ内におけるエコーの到来方向を求め、この到来方向と受信時刻とに基づいて探知対象物を表示する位置を決める。
【選択図】 図1
【解決手段】受信ビーム形成部9Lは振動子2L1などの受信信号を合成して左受信ビーム信号を形成する。受信ビーム形成部9Rは振動子2R1などの受信信号を合成して右受信ビーム信号を形成する。両受信ビームでスプリットビームが構成される。エコー範囲減縮処理部12は、位相差算出部11で算出された左右の受信ビーム信号の位相差が所定値以上であるときは信号強度算出部10で算出された信号強度を0として扱う。エコー方位補正処理部13は、受信時刻ごとの上記の位相差から合成ビームのメインローブ内におけるエコーの到来方向を求め、この到来方向と受信時刻とに基づいて探知対象物を表示する位置を決める。
【選択図】 図1
Description
本発明は、海底地形や魚群などを探知する水中探知装置およびその表示制御方法に関する。
図6は従来の水中探知装置で海底地形を探知する態様を示す図である。水中探知装置103は、船舶102の左右方向(船舶の進行方向に直交する方向)の真下に送受波器104から扇状の送信ビーム(不図示)を放射し、送信ビームよりも狭い扇状の探知範囲105(例えば、鉛直下方に対して−55°から+55°の範囲)をペンシル状の受信ビーム106で走査し、海底100からのエコーを含む受信ビーム106に基づいて探知された海底地形の画像を表示部に表示する。図において、101は海面、107は送受波器104の直下の海底100の地点(以下、直下地点107という)、108〜110は受信ビーム106bによって探知される海底100の地点である。図7は受信ビーム106の指向特性を示す図である。図において、MLはメインローブ(破線で指向特性の主軸を示す)であり、SLはメインローブMLの左右に生じるサイドローブである。この図は鉛直下方が探知されるときのものであり、探知方位が右下方であればメインローブMLの主軸も右下方を向く。図8は探知された海底地形が表示された表示部の画面を示す図である。図の破線120は実際の海底位置を示す。
受信ビーム106aによって船舶102の鉛直下方が探知されるときは、直下地点107の左右の海底100からのエコーがサイドローブSLによって受信され、当該エコーによる画像121(図8)が実際の海底位置120の下方に表示される。このように表示されるのは、水中探知装置103がサイドローブSLによって受信されたエコー、すなわち直下地点107よりも遠い地点(例えば地点108)からのエコーも鉛直下方(探知方向)から到来したものとして処理するからである。尚、この画像121は海底100での反射率や送受波器104から反射点までの距離などの関係で淡い画像として表示されるので、水中探知装置103の操作者は画像121が海底地形を示すものではないと判断することができる。
一方、傾斜した受信ビーム106bによって直下地点107の右側の領域が探知されるときは、サイドローブSLにより直下地点107からのエコーが受信される。しかも、直下地点107での超音波の反射率が高く、送受波器104と直下地点107との距離も短いため、当該エコーは強い信号となる。この点については、受信ビーム106b以外の傾斜した他の受信ビームでも同様である。このため、送受波器104と直下地点107との距離を半径とする円弧状の画像122(サイドローブSLによる偽像122という)が表示される。ここで、偽像とは実際の探知対象物(ここでは海底100)を正しく示していない画像のことをいう。
また、受信ビーム106aにおいては、鉛直下方からのエコーは略同じ時刻に受信されるが、受信ビーム106の傾斜が大きくなるのに従って、受信ビーム106でエコーを受信する海底100の範囲が広くなり、探知方向からのエコーが所定の時間にわたって受信される。例えば、受信ビーム106bでは、地点108〜110からのエコーが順番に受信される。そして、これらのエコーは全て受信ビーム106b(メインローブML)の指向特性の主軸方向からのエコーとして扱われるので、海底地形が厚く表示される。つまり、受信ビーム106b(メインローブML)の広がりによる偽像123が表示される。このような偽像122,123が表示されるため、水中探知装置103の操作者が表示部の画像から海底地形を間違いなく認識することができないといった問題がある。
そこで、図9に示すように、受信ビーム信号の信号強度130が最大となる最大位置131を求め、さらに最大位置131に基づいて海底地形を求めることによって、受信ビーム106b(メインローブML)の広がりによる偽像123を除去することが提案されている(例えば、特許文献1)。ここでは、最大位置131を受信ビームの最大利得方向とし、超音波を送信してから最大位置131までの経過時間から最大利得方向における海底までの距離を求める。
また、海底地形の探知に関するものではないが、下記の特許文献2、3には、メインローブの広がりおよびサイドローブによる悪影響を除去するために、2つの振動子群(または2つの振動子)で受信した受信信号の位相差が所定値を超えているときには2つの受信信号を加算した和信号を0とする装置(水中探知装置、超音波診断装置)が示されている。下記の特許文献4には、残響およびノイズによる擬似エコーが表示されないように、スプリットビームの位相差を求め、所定期間での位相差の誤差分散値が所定値を超えるときには、エコー信号の信号強度が大きくても当該期間においてはエコーの画像を表示しないようにするソナーが示されている。下記の特許文献5には、スプリットビームのサイドローブ方向での位相差が所定の値になることが示されている。
特許文献1に示されるものにおいては、最大位置131が受信ビームの最大利得方向(探知方向)に該当することを前提としているが、海底地形によっては受信ビームの信号強度130が最大利得方向で最大とならないこともある。また、海底地形によっては、信号強度130の波形に複数のピークがあったり、ピークと前後の平坦部とが識別できないこともあり、最大位置131を求めることができるとは限らない。従って、上記のような場合には、海底地形を正しく探知することができないという問題がある。また、受信ビームの最大利得方向の海底地形が求められるだけであるので、隣接する受信ビームの最大利得方向の間の地点での海底地形を求めることができないという問題もある。この問題を解決するために受信ビームの幅(広がり角)を狭くすることも考えられるが、受信ビームの形成が難しく、探知時間が長くなるという問題も生じる。また、サイドローブSLによる偽像122の問題については解決されていない。尚、上述のサイドローブSLによる問題およびメインローブMLの広がりによる問題は、海底地形を探知するときに限定されるものではなく、魚群などを探知するときにも生じる問題である。
本発明は、上記問題点を解決するものであって、その課題とするところは、メインローブの広がりおよびサイドローブによる悪影響を除去すると共に、メインローブ内でのエコーの到来方向に応じて探知対象物を正確に探知することのできる水中探知装置を提供することにある。
第1の発明では、探知対象物で反射された超音波のエコーを受信し、エコーを含む受信信号に基づいて探知対象物の画像を表示する水中探知装置において、複数個の振動子の受信信号を整相することにより、所定の探知方位に向いた略平行な2つの受信ビーム信号を形成する受信ビーム形成手段と、各受信時刻での2つの受信ビーム信号の位相差を算出する位相差算出手段と、位相差算出手段で算出された各受信時刻での位相差が所定値未満であるときは、当該位相差から2つの受信ビーム信号が合成された合成ビームのメインローブ内におけるエコーの到来方向を求め、当該到来方向と当該受信時刻とに基づいて合成ビームによる探知対象物の画像を表示する位置を決め、当該位相差が所定値以上であるときは、合成ビームによる画像を表示しないようにする制御手段と、を備え、上記所定値はメインローブの所定範囲の境界における2つの受信ビーム信号の位相差である。ここで、上記の制御手段は、実施形態に示すエコー範囲減縮処理部、エコー方位補正処理部および到来角度メモリに相当するものである。
上記のようにすることで、サイドローブ方向から到来するエコーに関しては、算出された位相差が所定値以上となるので、サイドローブによる偽像が表示されなくなる。また、各受信時刻でのメインローブ内におけるエコーの到来方向を求め、当該到来方向と当該受信時刻とに基づいて探知対象物の画像を表示する位置を決めているので、探知対象物(または探知対象物の各部)からのエコーによる画像が探知対象物(または探知対象物の各部)に応じた位置に表示される。これにより、メインローブの広がりによる偽像が表示されなくなると共に、メインローブがある程度広がっていても探知対象物を細かい間隔で正確に探知することができる。尚、上記の所定値とは、例えば、実施形態に示すメインローブ内の所定範囲Rの境界での2つの受信ビーム信号の位相差(75°)である。
第1の発明の実施形態においては、制御手段は、探知方位とメインローブ内におけるエコーの到来方向とから探知対象物の画像を表示する位置の方位を決める。このようにすることで、探知方位が鉛直下方や鉛直下方に対して所定の角度をなす方位であっても、正しい位置に探知対象物の画像が表示される。
また、第1の発明の実施形態においては、探知方位における2つの受信ビーム信号の位相差と当該位相差に相当する探知方位に対するエコーの到来角度とを対応付けて記憶するメモリを備え、制御手段は、探知方位および位相差算出手段で算出された位相差に該当するメモリに記憶された到来角度をメインローブ内におけるエコーの到来方向とする。このようにすることで、制御手段の演算速度を高速化しなくても、エコーの到来角度を得ることができる。尚、制御手段の演算速度を高速化することによって、その都度、探知方位および算出された位相差からエコーの到来角度を算出するようにすることもできる。
さらに、第1の発明の実施形態においては、制御手段は、メインローブ内におけるエコーの到来方向に応じて合成ビームの信号強度を補正する。このようにすることで、エコーがメインローブ内の指向特性の高い方向から到来したか、または低い方向から到来したかに影響されることなく、探知対象物の各位置を同じ濃淡(または色彩)の画像で表示することができる。
さらに、第1の発明の実施形態においては、超音波は海底に向けて扇状に放射され、エコーは海底からのものであり、受信ビーム形成手段は所定の探知方位を扇状の面内の各方位とする2つの受信ビーム信号を各受信時刻で順番に形成する。このようにすることで、各方位の海底の地形が正確に表示される。この場合、サイドローブによる偽像およびメインローブの広がりによる偽像が表示されないので、水中探知装置の操作者が海底地形を容易に認識することができる。
第2の発明では、探知対象物で反射された超音波のエコーを受信し、エコーを含む受信信号に基づいて探知対象物の画像を表示する水中探知装置において、複数個の振動子の受信信号を整相することにより、所定の探知方位に向いた略平行な2つの受信ビーム信号を形成する受信ビーム形成手段と、各受信時刻での2つの受信ビーム信号の位相差を算出する位相差算出手段と、位相差算出手段で算出された各受信時刻での位相差に相当する、2つの受信ビーム信号が合成された合成ビームのメインローブの主軸方向に対するエコーの到来方向が当該主軸方向を含むメインローブの所定範囲内であるときは、当該到来方向と当該受信時刻とに基づいて合成ビームによる探知対象物の画像を表示する位置を決め、エコーの到来方向が上記所定範囲外であるときは、合成ビームによる画像を表示しないようにする制御手段と、を備える。ここで、上記の制御手段は、実施形態に示すエコー範囲減縮処理部、エコー方位補正処理部および到来角度メモリに相当するものである。
上記のようにすることで、サイドローブ方向はメインローブの所定範囲外となり、サイドローブによる偽像が表示されなくなる。また、各受信時刻での位相差に相当するメインローブの主軸方向に対するエコーの到来方向がメインローブの所定範囲内であるときは、当該到来方向と当該受信時刻とに基づいて探知対象物の画像を表示する位置を決めているので、探知対象物(または探知対象物の各部)からのエコーによる画像が探知対象物(または探知対象物の各部)に応じた位置に表示される。これにより、メインローブの広がりによる偽像が表示されなくなると共に、メインローブがある程度広がっていても探知対象物を細かい間隔で正確に探知することができる。尚、上記の主軸方向を含むメインローブの所定範囲とは、例えば、実施形態に示す範囲Rである。
第3の発明は、探知対象物で反射された超音波のエコーを受信し、エコーを含む受信信号に基づいて探知対象物の画像を表示する水中探知装置の表示制御方法であって、複数個の振動子の受信信号を整相することにより、所定の探知方位に向いた略平行な2つの受信ビーム信号を形成する工程と、各受信時刻での2つの受信ビーム信号の位相差を算出する工程と、算出された各受信時刻での位相差に相当する、2つの受信ビーム信号が合成された合成ビームのメインローブの主軸方向に対するエコーの到来方向が当該主軸方向を含むメインローブの所定範囲内であるときは、当該到来方向と当該受信時刻とに基づいて合成ビームによる探知対象物の画像を表示する位置を決め、エコーの到来方向が上記所定範囲外であるときは、合成ビームによる画像を表示しないようにする工程と、を備える。
上記のようにすることで、サイドローブ方向はメインローブの所定範囲外となり、サイドローブによる偽像が表示されなくなる。また、各受信時刻での位相差に相当するメインローブの主軸方向に対するエコーの到来方向がメインローブの所定範囲内であるときは、当該到来方向と当該受信時刻とに基づいて探知対象物の画像を表示する位置を決めているので、探知対象物(または探知対象物の各部)からのエコーによる画像が探知対象物(または探知対象物の各部)に応じた位置に表示される。これにより、メインローブの広がりによる偽像が表示されなくなると共に、メインローブがある程度広がっていても探知対象物を細かい間隔で正確に探知することができる。尚、上記の主軸方向を含むメインローブの所定範囲とは、例えば、実施形態に示す範囲Rである。
本発明によれば、サイドローブによる偽像およびメインローブの広がりによる偽像が表示されなくなると共に、探知対象物を細かい間隔で正確に探知することができる。
図1は本発明に係る水中探知装置の構成を示すブロック図である。図2は船舶の船底に取り付けられた送受波器の形状を示す図であり、船舶の後方から見たものである。まず、送受波器1について説明する。送受波器1の下面には複数の振動子(超音波トランスデューサ)2、ここでは12個の直方体状の振動子2が一列に配置されている。図の紙面に直交する方向が振動子2の長手方向であり、図の左右方向が船舶の左右方向である。各振動子2から一斉に超音波が送信されることで、船舶の左右方向に沿った鉛直面に扇状の送信ビームが形成される。後述するように、左側の振動子2L1〜2L6の受信信号を合成することで第1の受信ビーム(左受信ビームともいう)が形成され、右側の振動子2R1〜2R6の受信信号を合成することで第2の受信ビーム(右受信ビームともいう)が形成される。この2つの受信ビームの指向特性の主軸方向は同じであり、2つの受信ビームでスプリットビームが構成される。また、左側の振動子2L1〜2L6からなる群を左振動子群2Lとよび、右側の振動子2R1〜2R6からなる群を右振動子群2Rとよぶ。この左右の振動子群2L、2Rの中心(重心)間距離は、超音波の波長よりも長くなっている。
次に、図1を参照して水中探知装置(以下、装置という)の構成および動作について説明する。以下の説明では、送受波器1の振動子2ごとの送信または受信の系統をチャンネルとよぶ。制御部3は、CPU、メモリなどから構成され、不図示の操作部から入力されたデータや予めメモリに設定されているデータなどに基づいて、装置の各部を制御する。送信信号生成部5は、送受信切換回路4を介して各チャンネルの振動子2を駆動する所定の周波数(例えば、40kHz)の正弦波の送信信号を所定時間(例えば、1m秒)だけ出力する。また、チャンネルごとに送信信号の位相制御も行う。そして、この送信信号で各振動子2が駆動されることにより、扇状の超音波の送信ビームが送受波器1から放射される。
次に、受信系について説明する。海底などからのエコー信号を含む、各振動子2の受信信号は、チャンネルごとに送受信切換回路4を介して受信アンプ6で増幅される。増幅された受信信号は、BPF(バンドパスフィルタ)7で上述の送信信号の周波数を含む所定の帯域幅以外の周波数の信号成分がノイズとして除去された後、A/D変換器8でデジタル信号に変換される。A/D変換器8は、所定のサンプリング周期で、送信信号と同じ周波数の内部的な正弦波信号の第1位相と、第1位相と90度だけ位相の異なる第2位相とで受信信号をサンプリングし、サンプリングした信号(サンプルデータ)を順次出力する。第1位相でサンプリングした信号をI信号、第2位相でサンプリングした信号をQ信号、I+jQ(jは虚数単位)をIQ信号とよぶ。このI信号とQ信号とで表される受信信号に対して後述の受信ビーム形成部9L,9Rでexp(jθC)を乗算することによって、各チャンネルの受信信号の位相がθCだけ補正される。
受信ビーム形成部9L,9Rは、不図示のバッファメモリや、位相補正回路、ウエイト乗算回路、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)、係数メモリなどから構成され、各チャンネルの受信信号を合成して鉛直面内における各方位の受信ビーム信号を順番に出力する。海底地形の探知範囲が鉛直下方に対して−55°〜+55°の範囲であり、各受信ビームの広がり角を2度とすると、55の方位の受信ビーム信号が順番に形成されて出力される。受信ビーム形成部9Lは、振動子2L1〜2L6の受信信号を合成して左受信ビーム信号を出力する。また、受信ビーム形成部9Rは、振動子2R1〜2R6の受信信号を合成して右受信ビーム信号を出力する。尚、左受信ビーム信号または右受信ビーム信号を特定しない場合には、単に受信ビーム信号とよぶことにする。
上記のバッファメモリは、A/D変換器8から出力される各チャンネルのサンプルデータを一時的に格納するためのメモリである。DSPは、各方位の受信ビーム信号を形成するときに用いる、各チャンネルの受信信号の位相補正量θCを算出して係数メモリに格納する。また、受信ビームの受信特性が所望の特性となるように、各チャンネルの受信信号に乗算するウエイト(1、0.5など)も算出して係数メモリに格納する。チャンネルごとに設けられた位相補正回路は、バッファメモリから読み出された各チャンネルの受信信号の位相を係数メモリに格納された当該チャンネルの位相補正量θCで補正することにより、各チャンネルの受信信号を整相させる。チャンネルごとに設けられたウエイト乗算回路は、位相補正された各チャンネルの受信信号に係数メモリに格納された当該チャンネルのウエイトを乗算する。そして、ウエイトが乗算された各チャンネルの受信信号を加算することにより形成された方位別の受信ビーム信号が順番に受信ビーム形成部9L,9Rから出力される。
図3は、上記のようにして形成された左受信ビーム信号および右受信ビーム信号にかかる2つの受信ビーム(スプリットビーム)が合成された合成ビームの受信特性、すなわち指向特性および位相特性を示す図である。図の横軸の角度は、合成ビームのメインローブMLの指向特性の主軸方向(主軸を一点鎖線で示す。以下、単に「主軸方向」ともいう)を0°としたときの、メインローブMLおよびサイドローブSLの各部の方向を角度で表したものである。実線で示す指向特性は、メインローブMLの主軸方向の指向特性(受信感度)を基準としたときのメインローブMLおよびサイドローブSLの各部における受信感度(単位はデシベル)を示す。破線で示す位相特性は、メインローブMLおよびサイドローブSLの各部(各方向)におけるスプリットビームの位相差、すなわち2つの受信ビームの位相差を示す。例えば、エコーが角度ARの方向から到来した場合は、このエコーはメインローブMLによって受信され、2つの受信ビームの位相差は−75°である。また、エコーが−30°の方向から到来した場合は、このエコーはサイドローブSLによって受信され、2つの受信ビームの位相差は180°を幾分超える。
上記の位相差はメインローブMLの主軸方向で0°であり、メインローブML内においては主軸方向から離れるに従って位相差(位相差の絶対値)が徐々に大きくなるが、最大値は180°程度である。そして、サイドローブSLにおいては、位相差は+180°または−180°を中心として約30°の振幅で変動する。従って、メインローブMLの所定範囲内、例えば位相差が−75°から+75°の範囲(エコーの到来方向が−ARからARの範囲)であれば、位相差とメインローブMLの各部の方向(すなわち、エコーの到来方向)との関係が一義的に定まる。図3に示す位相特性は、ガウス関数やハニング窓などで上述のウエイト処理を行うことにより、例えば、振動子2L1〜2L6および振動子2R1〜2R6の受信信号に0.1、0.2、0.3、0.5、0.7、1.0のウエイトをそれぞれ乗算することにより得られる。
図4は、上述の左受信ビーム信号および右受信ビーム信号にかかる受信ビームRBLおよびRBRとエコーの到来方向(破線で示す)との関係を示す図である。ここでは、受信ビームRBL、RBRを指向特性の主軸で図示している。また、スプリットビームを構成する受信ビームRBL,RBRは、同じ探知方位に向き、互いに略平行である。図4(a)は受信ビームRBL、RBRの方向(探知方向)が鉛直下方であるときの例を示す図であり、受信ビームRBL、RBRに対して角度θ(この角度θを到来角度という)をなす方向からエコーが到来するものとする。このエコーが受信されると、受信ビームRBL、RBRにかかる2つの受信ビーム信号の位相差φは下記の式(1)で表される。
φ=2πd・sinθ/λ (1)
ここで、dは左振動群子2Lと右振動子群2Rとの中心間の距離であり、λは超音波の波長である。尚、エコーが探知方向、すなわち受信ビームRBL、RBRの主軸方向から到来した場合は、位相差φは0である。
φ=2πd・sinθ/λ (1)
ここで、dは左振動群子2Lと右振動子群2Rとの中心間の距離であり、λは超音波の波長である。尚、エコーが探知方向、すなわち受信ビームRBL、RBRの主軸方向から到来した場合は、位相差φは0である。
図4(b)は受信ビームRBL、RBRの方向と鉛直下方とのなす角度(この角度を走査角度という)がαであるときの例を示す図である。この走査角度は受信ビームを探知範囲内の各方位に走査するときの方位角度である。上述の受信ビーム形成部9L,9Rでは、各チャンネルの受信信号の位相が探知方向に直交する平面PLで一致するように位相補正が行われるので、受信ビームRBL、RBRの方向から到来するエコーの位相差は0である。それに対し、受信ビームRBL、RBRに対して到来角度θの方向から到来するエコーが受信されると、受信ビームRBL、RBRにかかる2つの受信ビーム信号の位相差φは下記の式(2)で表される。
φ=2πd・cos(α+θ)・tanθ/λ (2)
φ=2πd・cos(α+θ)・tanθ/λ (2)
上記の式(2)は式(1)を一般化したものであり、式(1)は式(2)のαを0としたものに相当する。また、受信ビームRBL、RBRの受信特性は図3に示すようになっているので、例えば到来角度θが−ARから+ARの範囲であるとき、すなわち範囲Rの方向から到来したエコーがメインローブMLで受信されたときは、位相差φおよび走査角度αが決まれば、到来角度θが一義的に定まる。
図1の説明に戻る。信号強度算出部10は、受信ビーム形成部9L,9Rからそれぞれ出力される左受信ビーム信号と右受信ビーム信号とから受信信号(エコー信号)の信号強度を算出する。ここで、左受信ビーム信号をIL+jQLとし、右受信ビーム信号をIR+jQRとすると、信号強度は下記の式(3)で表される。この信号強度は、12個の振動子2の受信信号から形成される受信ビームであって、スプリットビームと略平行な受信ビーム、すなわち上述の合成ビームの信号強度であるともいえる。
信号強度=√{(IL+IR)2+(QL+QR)2} (3)
位相差算出部11は、上記の左受信ビーム信号と右受信ビーム信号とから両信号の位相差を下記の式(4)によって算出する。
φ=tan−1(QL/IL)−tan−1(QR/IR) (4)
この位相差φと式(2)のφは同じものであり、式(4)によって位相差φが求まると、式(2)によって受信ビーム信号にかかるエコーの到来角度が定まる。
信号強度=√{(IL+IR)2+(QL+QR)2} (3)
位相差算出部11は、上記の左受信ビーム信号と右受信ビーム信号とから両信号の位相差を下記の式(4)によって算出する。
φ=tan−1(QL/IL)−tan−1(QR/IR) (4)
この位相差φと式(2)のφは同じものであり、式(4)によって位相差φが求まると、式(2)によって受信ビーム信号にかかるエコーの到来角度が定まる。
エコー範囲減縮処理部12は、位相差算出部11から受取った位相差φが所定値以上であれば、信号強度算出部10から受取った信号強度を0にして出力する。一方、位相差φが所定値未満であれば、当該信号強度をそのまま出力する。受信ビームの受信特性が図3に示されるものである場合に上記の所定値を75°とすると、範囲R以外の方向から到来したエコーの信号強度は0となる。つまり、サイドローブSLによって受信されたエコー、およびメインローブMLの外側部によって受信されたエコーの信号強度が0となる。この結果、サイドローブSLによる偽像122(図8)が表示されなくなる。
上記の所定値としては、受信感度がメインローブMLの主軸方向の受信感度よりも一定値(3dB、15dBなど)だけ小さいメインローブML内の方向における位相差(図3)であって、サイドローブSLにおける位相差の変動範囲内に含まれない位相差が採用される。ここでは、位相差φが所定値以上であるときには信号強度を0とするようにしているが、これはメインローブMLの所定範囲外の方向、例えば範囲R以外の方向(到来角度がAR以上である方向)から到来したエコーによる画像が表示部16に表示されないようにするための一方法例である。
到来角度メモリ14には式(2)を用いて作成されたテーブルが予め保存されており、このテーブルには上記の走査角度αおよび位相差φごとに到来角度θが格納されている。ここでは、テーブルの走査角度αが−54°から+54°まで2°刻みで増加し、位相差φが−75°から+75°まで0.5°刻みで増加するものとする。走査角度αは既知であり、位相差φが式(4)で既に求められているので、この走査角度αおよび位相差φに該当する到来角度θが後述のエコー方位補正処理部13によってテーブルから読み出される。
尚、式(4)で算出される全ての位相差φでの到来角度θをテーブルに格納するためには膨大な記憶領域が必要となるので、例えば、算出された位相差φに対して丸め処理(例えば、12.38°を12.5°とする処理)を施した位相差を用いて到来角度θをテーブルから読み出すようにする。また、テーブルの構成は上記のものに限定されるものではなく、走査角度αおよび到来角度θごとに位相差φをテーブルに格納しておき、走査角度αと位相差φとでテーブルをサーチすることによりサーチ条件を満たす到来角度θを得るようにしてもよい。
エコー方位補正処理部13は、エコーの到来方向をメインローブMLの主軸方向(走査角度αで定められる方向)として扱うのではなく、実際にエコーが到来した方位に補正し(置き換え)、その方位にエコーの画像を表示するためのデータを生成して出力する。尚、位相差算出部11から受取った位相差φが所定値以上であるとき、すなわち信号強度が0であるときは、上記の処理は行われない。図5は、エコー方位補正処理部13の動作を説明する図である。図において、RBは信号強度算出部10で算出された信号強度に相当する受信ビーム(合成ビーム)、RBmは受信ビームRBの主軸である。EC1〜EC5は、それぞれ時刻t1〜t5でサンプリングされた受信信号から形成された受信ビーム信号(エコー信号)であり、説明の都合で受信ビームRBの主軸RBm上に図示されている。また、送受波器1から超音波が送信されたときの時刻を0とする。
まず、時刻t1でエコー信号EC1が受信されると、エコー方位補正処理部13は、走査角度αおよび位相差算出部11から受取った位相差φに該当するエコーの到来角度θを到来角度メモリ14のテーブルから読み出す。そして、読み出された到来角度θが正であれば、エコー方位補正処理部13は、エコー信号EC1が走査角度αから到来角度θだけ反時計方向に回転した方位にある地点であって、送受波器1の中心Qとの距離が(t1×C/2)(Cは海中での音速(m/秒))である地点からのエコーによるものであると決定する。一方、読み出された到来角度θが負であれば、エコーが走査角度αから到来角度θだけ時計方向に回転した方位から到来したと決定する。読み出された到来角度θをθ1(負の値)とすると、エコー信号EC1は海底100の地点P1からのエコーによるものであると決定される。上記の到来角度θはメインローブMLの主軸方向に対するエコーの到来方向ともいえる。
そして、エコー方位補正処理部13は、上記の決定に従って、送受波器1と地点P1との距離および鉛直下方に対する地点P1の方位(α+θ1)(送受波器1の中心Qを原点とする地点P1の極座標)、ならびにエコー範囲減縮処理部12から受取った信号強度のデータを出力する。この信号強度はメインローブMLの指向特性(受信感度)に依存性を有するので、すなわちメインローブML内におけるエコーの到来方向によって信号強度が変動する(図3)ので、メインローブMLの指向特性の影響がキャンセルされるようにエコーの到来角度θに応じて信号強度のデータを補正することが望ましい。また、海底100の地質(地盤の硬さなど)を反映した表示用の画像データを生成するためには、探知方位(走査角度α)に応じて信号強度のデータをさらに補正することが望ましい。
エコー方位補正処理部13はエコー信号EC2〜EC5についても同様の処理を行う。上記のテーブルから読み出されるエコー信号EC2〜EC5の到来角度θをそれぞれθ2(負の値)、θ3(0°)、θ4(正の値)、θ5(正の値)とすると、エコー信号EC2〜EC5がそれぞれ地点P2〜P5からのエコーによるものであると決定される。このようにして、ある方位の受信ビームRBで探知される地点P1〜P5の極座標が決定される。尚、走査角度αでエコー信号EC1〜EC5に対するそれぞれの処理が行われる前後には、他の方位(走査角度がαよりも大きい方位または小さい方位)の受信ビーム信号に関しても時刻t1〜t5でサンプリングされた受信信号に対する処理が行われる。また、図1では、信号強度算出部10、位相差算出部11、エコー範囲減縮処理部12およびエコー方位補正処理部13が別々のブロックで構成されているが、DSP(またはCPU)やメモリなどからなるブロックで上記の各部の全てを実現するようにしてもよい。
画像処理部15は、エコー方位補正処理部13から受取った極座標による海底100の地点P1などの位置情報から、表示部16における地点P1などの表示位置を求める。そして、求められた表示位置に信号強度のデータに応じた濃淡または色彩で海底地形を表示部16に描画する。この際、地点P1〜P5は離間しているので、地点P1〜P5間で海底地形の画像を連続化するための画像処理も行う。この結果、地点P1〜P5を含む海底地形の画像が表示部16に表示される。
以上で述べたように、2つの受信ビーム信号の位相差φが所定値以上であるとき、すなわちエコーがサイドローブSLによって受信されたときは、受信ビーム信号による画像を表示部16に表示しないようにしているので、サイドローブSLによる偽像122(図8)が表示されなくなる。また、エコーの受信時刻ごとにメインローブML内におけるエコーの到来方向を求め、当該到来方向に従って海底地形を表示部16に表示するようにしているので、メインローブMLの広がりによる偽像123(図8)が表示されなくなると共に、受信ビームRB(メインローブML)がある程度広がっていても海底地形を細かい間隔(図5のP1〜P5間の間隔)で探知することができる。
以上述べた実施形態においては、扇状の送信ビームの範囲内の各方位を受信ビームで走査することにより海底地形を探知する場合について説明したが、スキャニングソナーで傘状の送信ビームを用いて魚群を水平方向で探知する場合や、扇状の送信ビームを用いて魚群を縦方向で探知する場合にも本発明を実施することができる。これにより、サイドローブSLよって受信されたエコーによる魚群の偽像が表示されなくなると共に、メインローブMLよって受信されたエコーによる魚群を正確な位置、すなわちメインローブML内におけるエコーの到来方向に応じた位置に表示することが可能となる。
また、上記実施形態では、送受波器1から扇状の送信ビームを放射し、探知範囲内を受信ビームで電気的に走査するようにしたが、送受波器をモータなどで機械的に回転させることにより、各方位に送信ビームおよび受信ビームを形成するサーチライトソナー(PPIソナーともいう)や、鉛直下方を探知する魚群探知機においても本発明を実施することができる。さらに、上記実施形態では、送受波器1で超音波を送受信するようにしたが、送波器で超音波を送信し、受波器で超音波(エコー)を受信するようにしてもよい。さらに、上記実施形態では、送受波器1の下面に平面状に振動子2が配置されていたが、円筒の表面に多数の振動子が配置された円筒形の送受波器や球体の表面に多数の振動子が配置された球形の送受波器を用いても本発明を実施することができる。その場合には、送受波器の形状に即した態様で送信信号および受信信号の位相を制御することにより、送信ビームおよび受信ビームが形成される。
1 送受波器
2、2L1〜2L6、2R1〜2R6 振動子
2L 左振動子群
2R 右振動子群
9L,9R 受信ビーム形成部
11 位相差算出部
12 エコー範囲減縮処理部
13 エコー方位補正処理部
14 到来角度メモリ
ML メインローブ
RBL 左受信ビーム(スプリットビーム)
RBR 右受信ビーム(スプリットビーム)
SL サイドローブ
α 走査角度
θ、θ1、θ2、θ4、θ5 到来角度
2、2L1〜2L6、2R1〜2R6 振動子
2L 左振動子群
2R 右振動子群
9L,9R 受信ビーム形成部
11 位相差算出部
12 エコー範囲減縮処理部
13 エコー方位補正処理部
14 到来角度メモリ
ML メインローブ
RBL 左受信ビーム(スプリットビーム)
RBR 右受信ビーム(スプリットビーム)
SL サイドローブ
α 走査角度
θ、θ1、θ2、θ4、θ5 到来角度
Claims (7)
- 探知対象物で反射された超音波のエコーを受信し、エコーを含む受信信号に基づいて探知対象物の画像を表示する水中探知装置において、
複数個の振動子の受信信号を整相することにより、所定の探知方位に向いた略平行な2つの受信ビーム信号を形成する受信ビーム形成手段と、
各受信時刻での前記2つの受信ビーム信号の位相差を算出する位相差算出手段と、
前記位相差算出手段で算出された各受信時刻での位相差が所定値未満であるときは、当該位相差から前記2つの受信ビーム信号が合成された合成ビームのメインローブ内におけるエコーの到来方向を求め、当該到来方向と当該受信時刻とに基づいて前記合成ビームによる探知対象物の画像を表示する位置を決め、当該位相差が所定値以上であるときは、前記合成ビームによる画像を表示しないようにする制御手段と、を備え、
前記所定値はメインローブの所定範囲の境界における前記2つの受信ビーム信号の位相差であることを特徴とする水中探知装置。 - 請求項1に記載の水中探知装置において、
前記制御手段は、前記探知方位と前記メインローブ内におけるエコーの到来方向とから探知対象物の画像を表示する位置の方位を決めることを特徴とする水中探知装置。 - 請求項2に記載の水中探知装置において、
前記探知方位における前記2つの受信ビーム信号の位相差と当該位相差に相当する前記探知方位に対するエコーの到来角度とを対応付けて記憶するメモリを備え、
前記制御手段は、前記探知方位および前記位相差算出手段で算出された位相差に該当する前記メモリに記憶された到来角度を前記メインローブ内におけるエコーの到来方向とすることを特徴とする水中探知装置。 - 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の水中探知装置において、
前記制御手段は、前記メインローブ内におけるエコーの到来方向に応じて前記合成ビームの信号強度を補正することを特徴とする水中探知装置。 - 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の水中探知装置において、
前記超音波は海底に向けて扇状に放射され、前記エコーは海底からのものであり、前記受信ビーム形成手段は前記所定の探知方位を扇状の面内の各方位とする前記2つの受信ビーム信号を各受信時刻で順番に形成することを特徴とする水中探知装置。 - 探知対象物で反射された超音波のエコーを受信し、エコーを含む受信信号に基づいて探知対象物の画像を表示する水中探知装置において、
複数個の振動子の受信信号を整相することにより、所定の探知方位に向いた略平行な2つの受信ビーム信号を形成する受信ビーム形成手段と、
各受信時刻での前記2つの受信ビーム信号の位相差を算出する位相差算出手段と、
前記位相差算出手段で算出された各受信時刻での位相差に相当する、前記2つの受信ビーム信号が合成された合成ビームのメインローブの主軸方向に対するエコーの到来方向が当該主軸方向を含むメインローブの所定範囲内であるときは、当該到来方向と当該受信時刻とに基づいて前記合成ビームによる探知対象物の画像を表示する位置を決め、前記エコーの到来方向が前記所定範囲外であるときは、前記合成ビームによる画像を表示しないようにする制御手段と、を備えたことを特徴とする水中探知装置。 - 探知対象物で反射された超音波のエコーを受信し、エコーを含む受信信号に基づいて探知対象物の画像を表示する水中探知装置の表示制御方法であって、
複数個の振動子の受信信号を整相することにより、所定の探知方位に向いた略平行な2つの受信ビーム信号を形成する工程と、
各受信時刻での前記2つの受信ビーム信号の位相差を算出する工程と、
前記算出された各受信時刻での位相差に相当する、前記2つの受信ビーム信号が合成された合成ビームのメインローブの主軸方向に対するエコーの到来方向が当該主軸方向を含むメインローブの所定範囲内であるときは、当該到来方向と当該受信時刻とに基づいて前記合成ビームによる探知対象物の画像を表示する位置を決め、前記エコーの到来方向が前記所定範囲外であるときは、前記合成ビームによる画像を表示しないようにする工程と、を備えたことを特徴とする表示制御方法。
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JP2005018793A JP2006208110A (ja) | 2005-01-26 | 2005-01-26 | 水中探知装置および水中探知装置の表示制御方法 |
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