JP2006207783A - 摺動部材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高温かつ腐食性ガスが存在するエンジンの排気系環境において、EGRバルブを長期間に亘り高い精度で作動させるため、長期間安定した摺動面を維持できる摺動部材およびこの摺動部材の製造方法を提供すること。
【解決手段】 エンジンの排気ガスを吸気側に還流させる還流排気ガス流量を制御するEGRバルブの軸部を支承するための摺動部材であって、焼結摺動層10aと焼結金属層10bとが内外周に同心の筒状に形成され、前記焼結摺動層は、C:1.5(mass%)以上7.0(mass%)以下、固体潤滑剤:1.5(mass%)以上7.0(mass%)以下、残部がNi−Cu−Sn系合金からなる組成、又はC:1.5(mass%)以上7.0(mass%)以下、残部がNi−Cu−Sn系合金からなる組成とされるとともに、前記焼結金属層10bはCu−Ni系合金により構成されていることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、軸状の部材を摺動可能に保持する筒状の摺動部材並びにこの摺動部材の製造方法に関するものである。
周知のように、自動車用エンジンをはじめとする内燃機関において、排気ガスに含まれる窒素酸化物(NOX)を削減する方法として、EGR(Exhaust Gas Recirculation)システムが実用化されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平07−293352号公報
EGRシステムは、排出ガスの一部を吸気に還流させることによって、エンジンに吸入される空気の量を抑制し、燃焼温度を下げることによってNOXを削減するものであり、EGRガスの量は、吸気側に設けられたスロットルバルブと排気側に設けられたEGRバルブによって制御されるようになっている。
図13は、一般的なEGRシステムの概略を示したものであり、符号100はEGRシステムを、符号110はスロットルバルブを、符号140はEGRバルブを示しており、燃焼室103から排出された排気ガスは矢印Exの方向に排出されるが、その一部が矢印EGRの方向に分岐され、EGRバルブ140で流量制御され、その後、矢印Inで示されるスロットルバルブ110で流量制御された吸気に合流、再び燃焼室内に導入されるようになっている。
EGRシステムを長期間、高い信頼性を維持して運転させるためには、スロットルバルブ110やEGRバルブ140を安定して作動させることが不可欠であり、これらバルブの軸部を支承する摺動部材には高い耐久性が必要とされる。
しかしながら、例えば自動車用エンジンでは、EGRバルブの使用環境は、120〜350℃前後まで温度が上昇するうえ、排気ガスに含まれる硫黄酸化物(SOX)やNOX等の腐食性ガスや燃料に曝されるため、従来の軸受では、長期間の使用にあたって摺動面が腐食するなど、安定した摺動を長期間維持するのが困難であるという問題があった。
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、高温かつ腐食性ガスが存在するエンジンの排気系環境において、EGRバルブのバルブステムを長期間に亘り高い精度で作動させるため、長期間安定した摺動面を維持できる摺動部材と摺動部材の製造方法を提供することを目的とする。
このような課題を解決して、前記目的を達成するために、請求項1記載の摺動部材は、EGRバルブのバルブステムの軸部を支承するための摺動部材であって、それぞれ筒状の焼結摺動層と焼結金属層とが内外に形成され、焼結摺動層は、C:1.5(mass%)以上7.0(mass%)以下、残部がNi−Cu−Sn系合金と不可避不純物とからなる組成とされるとともに、焼結金属層はCu−Ni系の合金により構成されていることを特徴とする。
この発明によれば、EGRバルブのバルブステムの軸部と摺接する焼結摺動層が、C:1.5(mass%)以上7.0(mass%)以下、残部が主にNi−Cu−Sn系合金からなる組成とされる。焼結摺動層は、Cの残部が、Ni−Cu−Sn系合金とされており、Cの添加によって低下した焼結摺動層の強度を、Snを添加することによって、向上させることができる。また、焼結摺動層は、Ni−Cu−Sn系合金にCが固溶せず、CがNi−Cu−Sn系合金から遊離した状態とされ、Ni−Cu−Sn系合金の金属結合によって高い強度が確保される。また、Cとして黒鉛を用いると、遊離黒鉛の粒界にSnが析出して焼結摺動層のNi−Cu−Sn系合金の表面がSnリッチとなり高い耐食性が確保できる。
また、回転摺動用としては、正逆回転でのCの堆積を避けるため、C:1.5(mass%)以上3.0(mass%)以下が好適とされ、軸線方向摺動用としては、バルブステムの軸部の往復動でCの介在を確保するため、C:3.0(mass%)以上7.0(mass%)以下が特に好適である。
また、外周は、C、固体潤滑剤を含まないCu−Ni系合金の組成であるため、Cu−Ni系合金が、C、固体潤滑剤の影響による強度低下がなく、高い強度の焼結金属層とされる。
また、このCu−Ni系合金は、耐食性を向上させるためにSnを添加してもよい。
その結果、嵌合又は圧入等によって容易かつ高精度に摺動部材を装置に組込み、固定をすることができ、押さえ部材や接着工程が不要となるため材料及び組立工数の低減に伴うコスト削減が可能となる。
また、焼結金属層がCu−Ni系合金で構成され焼結摺動層より強度が高いので、焼結摺動層がしっかりと保持され、EGRバルブのバルブステムが使用される過酷な環境においても充分な耐久性が確保される。
また、前記焼結摺動層と前記焼結金属層とは互いに焼結結合により強固に接合されているので、摺動部材を構成する焼結摺動層と焼結金属層にいわゆる層間剥離が発生する虞がない。
このように、焼結摺動層と金属焼結層を2層に構成することによって、焼結摺動層にCを含有させて高い潤滑性を確保するとともに、金属焼結層における充分な強度を確保して、潤滑性と強度の双方を兼ね備えた摺動部材を得ることができる。
さらに、摺動部材が、焼結摺動層と焼結金属層の2つの層により構成されているので、摺動部材の用途に応じて、2つの層の気孔率を異ならせることが可能になる。
その結果、焼結金属層の気孔率を大きくして、潤滑油の含浸量を多くすることにより、高い保油性を備えた摺動部材を得ることができる。また、焼結金属層の気孔率を小さくすることにより、焼結摺動層に含浸された潤滑油が焼結金属層から漏洩するのを抑制することができる。
請求項2記載の摺動部材は、エンジンの排気ガスを吸気側に還流させる還流排気ガス流量を制御するEGRバルブのバルブステムの軸部を支承するための摺動部材であって、それぞれ筒状の焼結摺動層と焼結金属層とが内外に形成され、前記焼結摺動層は、C:1.5(mass%)以上7.0(mass%)以下、固体潤滑剤:1.5(mass%)以上7.0(mass%)以下、残部がNi−Cu−Sn系合金と不可避不純物とからなる組成とされるとともに、焼結金属層はCu−Ni系の合金により構成されていることを特徴とする。
この発明によれば、EGRバルブのバルブステムの軸部と摺接する焼結摺動層が、C:1.5(mass%)以上7.0(mass%)以下、固体潤滑剤:1.5(mass%)以上7.0(mass%)以下と、残部がNi−Cu−Sn系合金から構成されており、Ni−Cu−Sn系合金が86.0(mass%)以上であることから、EGRバルブのバルブステムが往復及び回転運動することによって発生する力に対して十分な機械的強度が確保され、Cと固体潤滑剤の自己潤滑性に基づいて、バルブステムが往復及び回転運動する際の摺動抵抗を小さく維持することができるため、非常に高い潤滑性が確保される。したがって、EGRバルブのバルブステムの回転摺動や軸線方向摺動のいずれに対しても安定した潤滑性が確保される。
また、焼結摺動層は、C、固体潤滑剤の残部が、Ni−Cu−Sn系合金とされることで、C、固体潤滑剤の添加によって低下した焼結摺動層の強度が、Snを添加により向上されている。
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2記載の摺動部材であって、前記焼結摺動層は気孔率が1%以上35%以下とされ、前記焼結金属層は気孔率が1%以上12%以下とされていることを特徴とする。
この発明によれば、焼結金属層の気孔率が1%以上12%以下と小さく構成されているので、焼結金属層に含浸された潤滑油が焼結金属層の外方に移動するための通路が小さく、焼結金属層を経由して潤滑油が漏洩することが抑制される。
したがって、潤滑油が焼結摺動層に保持され潤滑性が向上するので好適である。
また、気孔率が小さいことから、焼結金属層が高密度、高強度となり、高負荷条件でも高い信頼性と耐久性を確保することができる。
請求項4に係る発明は、請求項1又は請求項2記載の摺動部材であって、前記焼結摺動層は気孔率が1%以上35%以下とされ、前記焼結金属層は気孔率が12%より大きく35%以下とされていることを特徴とする。
この発明によれば、焼結金属層の気孔率の上限を35%以下と大きくすることで、潤滑油を含浸させた場合には焼結金属層にも保油されることで、摺動部材に大量の潤滑油を保持させることができ、一方で、低密度にもかかわらず、嵌合や圧入に必要な強度を具備しているので、摺動部材を装置に組み込む際の組立コストを削減
することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載の摺動部材であって、前記焼結摺動層には、前記焼結金属層の軸方向の端面を覆うようにフランジ状部が形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、摺動部材の内周面に加えて端面が摺動面とされているので、端面にてスラスト力に対する高い潤滑性を確保することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の摺動部材であって、前記摺動部材の軸方向における端面に凹部が形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、摺動部材の軸方向における端面に凹部を形成されているので凹部に潤滑油を保持することができ、スラスト力が加えられた場合に端面における高い潤滑性を確保して摺動抵抗を小さくすることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれかに記載の摺動部材であって、少なくとも前記焼結摺動層に潤滑油を含浸したことを特徴とする。
この発明によれば、焼結摺動層に潤滑油が含浸されているので、焼結摺動層のCと相俟って、より安定した摺動を確保することができる。
請求項8記載の発明は、請求項1から請求項7のいずれかに記載の摺動部材の製造方法であって、貫通孔が形成されたダイと、前記貫通孔内に該貫通孔と同軸的に配設された仕切り筒、筒状の下パンチ、およびコアロッドと、前記ダイの上方に前記貫通孔と同軸的に配設された上パンチとを備えるとともに、前記下パンチは前記仕切り筒の内側および外側に前記焼結摺動層を形成する第1空間と前記焼結金属層を形成する第2空間に対応して各別に配設され、前記仕切り筒、前記下パンチおよび前記上パンチは、前記貫通孔の軸線方向に前記ダイに対して相対的に進退可能に支持され、前記貫通孔の内周面が前記圧粉体の外周面を形成し、前記コアロッドの外周面が前記圧粉体の内周面を形成する構成とされた粉末成形装置により、前記仕切り筒、およびその内側または外側のいずれか一方の前記下パンチを前進位置に配置するとともに、他方の前記下パンチを後退位置に配置して第2空間を形成し、該空間にCu−Ni系合金からなる第2粉末を充填するとともに、前記一方の下パンチを後退移動させ第1空間を形成して、該空間に前記焼結摺動層を構成するための第1粉末を充填し、を充填し、その後、前記仕切り筒を後退移動させた後に、または前記仕切り筒を後退移動させながら、前記上パンチを前進移動し、前記第1、第2粉末を圧縮することによって圧粉体を成形し、該圧粉体を焼結させることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、摺動部材の製造方法であって、請求項8記載の摺動部材の製造方法により摺動部材の焼結品を製造した後に、該焼結品に潤滑油を含浸させることを特徴とする。
請求項8及び請求項9に係る発明によれば、粉末成形工法を用いているため、請求項1から請求項7に記載の摺動部材の製造において、切削等の加工が困難にも関わらず複雑な形状を容易かつ低コストにできるので設計自由度が向上し、高生産性かつ高品質に製造することができる。
本発明によれば、高温かつ腐食性雰囲気の環境下においてEGRシステムにおけるEGRバルブ等をはじめとするエンジン給排気系の補器類に使用される摺動部材の摺動面を長期間安定して維持させることにより、エンジン給排気系の補器類を長期間に亘り高精度かつ高い信頼性で作動させることができる。また、かかる摺動部材を容易かつ安価に製造できる摺動部材の製造方法を提供することができる。
図1は、本発明に係る第1の実施形態を示す図であって、摺動部材を回転摺動用軸受として使用したものである。
軸受10(摺動部材)は、焼結摺動層10aと焼結金属層10bを備えており、軸受孔の内周面10cが摺動面とされ、外周面10dが内周面10cと同軸(同心)とされた円筒形とされ、軸方向の一方の端面10eには、焼結金属層10bを覆うように焼結摺動層10aのフランジ状部10fが形成されている。また、摺動部材10のフランジ状部10fの端面10eには、潤滑油を保持するために複数の凹部10gが形成されている。
焼結摺動層10aは、C:1.5(mass%)以上7.0(mass%)以下、固体潤滑剤:1.5(mass%)以上7.0(mass%)以下、残部がNi−Cu−Sn系合金を主成分として構成され、外周面側の焼結金属層10bは焼結摺動層10aより高強度のNiが12〜49(mass%)、残部が主にCuからなるCu−Ni系合金により構成されている。
ここで、焼結摺動層10aを構成するNi−Cu−Sn系合金は、Ni:12〜40(mass%)、Sn:5〜18.5(mass%)、残部がCuの組成とされている。
また、回転摺動用軸受としては、正逆回転でのCの堆積を避けるため、黒鉛:1.5(mass%)以上3.0(mass%)以下が特に好適である。
また、焼結金属層10bは、気孔率が1%以上12%以下に構成され、焼結摺動層10aと互いに焼結結合されるとともに、焼結摺動層10aには潤滑油が含浸されている。
次に、以上のように構成された摺動部材10を焼結により形成するための圧粉体を成形する粉末成形装置および圧粉体の製造方法の一実施形態について説明する。
図2から図8は、粉末成形装置20の要部拡大断面図を示すものであって、貫通孔21aが形成されたダイ21と、前記貫通孔21a内に該貫通孔21aと同軸的に配設された仕切り筒22、筒状の下パンチ23、およびコアロッド25と、前記ダイ21の上方に前記貫通孔21aと同軸的に配設された上パンチ26(図6)と、後述する第1、第2空間31、32に粉末を充填するシューボックス29とを備えている。
下パンチ23は、前記仕切り筒22の内側および外側に各別に配設され、本実施形態では、第1下パンチ23aと、この第1下パンチ23aより内径および外径が大きくされた第2下パンチ23bとを備え、第1下パンチ23aが仕切り筒22の内側に配設され、第2下パンチ23bが仕切り筒22の外側に配設されている。そして、仕切り筒22、下パンチ23および上パンチ26は、前記貫通孔21aの中心軸線方向にダイ21に対して図示しないカム機構を介して進退可能に支持され、前記貫通孔21aの内周面が、形成する圧粉体の外周面を形成し、コアロッド25の外周面が前記圧粉体の内周面を形成する構成とされている。
なお、第1下パンチ23aが進退移動する際、その内周面がコアロッド25の外周面に摺接する一方、外周面が仕切り筒22の内周面に摺接するようになっている。また、第2下パンチ23bが進退移動する際、その内周面が仕切り筒22の外周面に摺接する一方、外周面が前記貫通孔21aの内周面に摺接するようになっている。さらに、仕切り筒22が進退移動する際、その内周面が第1下パンチ23aの外周面に摺接する一方、外周面が第2下パンチ23bの内周面に摺接するようになっている。
以上の構成において、仕切り筒22および下パンチ23の先端面とコアロッド25およびダイ21の上面とが略面一となった状態から、第2下パンチ23bが後退位置に配置されたときに、仕切り筒22の外周面と前記貫通孔21aの内周面と第2下パンチ23bの先端面とに画成された第2空間32が形成されるようになっている。また、同様にして、第1下パンチ23aが後退位置に配置されたときに、仕切り筒22の内周面とコアロッド25の外周面と第1下パンチ23aの先端面とに画成された第1空間31が形成されるようになっている。
シューボックス29は、ダイ21の上面に摺接しながら、この表面に沿って前記貫通孔21aに対して進退可能に支持され、この貫通孔21aに到達したときに、前記空間31、32に粉末を充填するようになっている。本実施形態では、シューボックス29は、第1シューボックス29aと第2シューボックス29bとを備えており、これら29a、29bには互いに材質の異なる粉末が装填され、第1空間31には第1シューボックス29aにより、焼結摺動層10aを形成する第1粉末33を充填し、第2空間32には第2シューボックス29bにより焼結金属層10bを形成する第2粉末34を充填するようになっている。
本実施形態では、図8に示すように、仕切り筒22の外周面に、径方向外方へ凸とされた凸部22aが、前記軸線方向における全長に亙って延在し、周方向に所定の間隔をあけて複数形成されている。
次に、以上のように構成された粉末成形装置20により、圧粉体を形成する方法について説明する。
まず、図2に示すように、仕切り筒22、およびその内側に配設された第1下パンチ23aを前進位置に配置するとともに、外側に配設された第2下パンチ23bを後退位置に配置して第2空間32を形成する。その後、第2シューボックス29bを前進移動させ、第2空間32の上方に到達したときに、このシューボックス29bにより第2空間32に第2粉末34を充填する(図9に示すA)。
次に、図3に示すように、第1下パンチ23aを後退移動させ、第1空間31を形成した後に、図4に示すように、第1シューボックス29aを前進移動させ、第1空間31の上方に到達したときに、このシューボックス29aにより第1空間31に第1粉末33を充填する(図9に示すB)。この際、第2空間32に充填された第2粉末34の上面にも第1粉末33が堆積される。
ここで、第1粉末は、黒鉛:1.5(mass%)以上7.0(mass%)以下、二硫化モリブデンMoS:1.5(mass%)以上7.0(mass%)以下、残部がNi−Cu−Sn系合金:約86.0(mass%)以上97.0(mass%)以下と不可避不純物とからなる組成とされる。ここで、黒鉛は、粉末を圧粉する際により安定した成形性を確保するため、約数μmの天然又は人造黒鉛を材料として約50μm〜200μmに造粒したものが好ましい。
また、第2粉末は、Niが12〜49(mass%)、残部が主にCuの組成とされ、平均粒径約45μm、上限が約100μmの粉末を使用することが好ましい。
その後、図5に示すように、仕切り筒22を後退移動させた後に(図9に示すC)、図6に示すように、上パンチ26を前進移動し、このパンチ26の下面と、第1、第2下パンチ23a、23bおよび仕切り筒22の上面とにより第1、第2粉末33、34を前記軸線方向に圧縮する。この際、上パンチ26をその前進端位置に到達させた状態で、第1、第2下パンチ23a、23b、および仕切り筒22をダイ21に対して漸次前進移動させ、第1、第2粉末33、34をさらに圧縮する(図9に示すD)。以上により、内周面側および軸方向における一方の端面(図示の例では上面)10eが第1粉末33により一体的に形成され、外周面側が第2粉末34により形成された圧粉体35を形成する。
そして、上パンチ26をダイ21に対して後退移動させるとともに、図7に示すように、第1、第2下パンチ23a、23bおよび仕切り筒22をダイ21に対して前進移動させることにより、第1、第2下パンチ23a、23bおよび仕切り筒22の先端面を、コアロッド25およびダイ21の上面と略面一にし、圧粉体35を前記空間31、32から取り出す(図9に示すE)。
次に、この圧粉体35を焼結することにより、図1に示す摺動部材10が形成される。
また、摺動部材10を減圧雰囲気内に保持し、その後、潤滑油中に浸漬、加圧することによって、潤滑油を含浸させてもよい。
以上説明したように、本実施形態による摺動部材10によれば、焼結摺動層10aが、黒鉛:1.5(mass%)以上7.0(mass%)以下、MoS:1.5(mass%)以上7.0(mass%)以下、残部がNi−Cu−Sn系合金から構成されており、Ni−Cu−Sn系合金が、約86.0(mass%)以上であることから、EGRバルブ140のバルブステム142が往復及び回転運動することによって発生する力に対して十分な機械的強度が確保され、Cと固体潤滑剤の自己潤滑性に基づいて、バルブステム142が往復及び回転運動する際の摺動抵抗を小さく維持することができるため、非常に高い潤滑性が確保される。したがって、EGRバルブ140のバルブステム142の回転摺動や軸線方向摺動のいずれに対しても安定した潤滑性が確保される。
また、SOXやNOX等の腐食性ガスに対する耐食性が高く、焼結摺動層10aの変質が抑制され、安定した潤滑性が長期間に亘って維持される。
以上の組合せにおいて、焼結摺動層10aを構成する黒鉛と、MoSと、Ni−Cu−Sn系合金とから構成される第1粉末33は、焼結による収縮率が焼結金属層10bを構成するCu−Ni系合金からなる第2粉末34の収縮率より小さいため、収縮率が焼結摺動層10aより大きな金属焼結層10bの圧縮力により焼結摺動層10aが安定して保持される。
また、焼結摺動層10aは気孔率が1%以上35%以下とされ、焼結金属層10bの気孔率は、焼結摺動層10aに含浸した潤滑油が摺動部材10から漏洩するのを抑制する場合には気孔率を1%以上12%以下とし、摺動部材10に潤滑油をより多く保油させるためには気孔率を12%より大きく35%以下とすることが好適である。
また、焼結金属層10bが、Cu−Ni系合金により形成され、Niが12〜49(mass%)、残部がCuとされているので、高い耐食性と、高い強度を確保することができる。
また、金属焼結層10bがCu−Ni系合金で構成され強度が高いため、装置に対して嵌合又は圧入等によって固定させることが可能となり、摺動部材10を容易に高い精度で組み込むことができ、高い品質、信頼性と組立工数を低減させることができる。
また、焼結金属層10bが焼結摺動層10aより強度が高いCu−Ni系合金で構成されるので、焼結摺動層10bがしっかりと保持されEGRバルブの使用環境における充分な耐久性が確保される。
また、粉末成形工法を用いているため、摺動部材10の製造において、切削等の加工が困難にも関わらず複雑な形状を容易かつ低コストにできるので設計自由度が向上し、高生産性かつ高品質に製造することができる。
また、焼結摺動層10aと焼結金属層10bとは互いに焼結結合により強固に接合されているので、いわゆる層間剥離が発生する虞がない。
また、焼結金属層10bの気孔率が1%以上12%以下に構成されているので、焼結摺動層10aに含浸した潤滑油が焼結金属層10bを介して外部に漏洩し難いため、長期間に亘って潤滑油が保持され、安定した潤滑を確保することができる。
なお、焼結金属層10bの気孔率に関しては、12%より大きく35%以下にすることにより、焼結金属層10bの実用強度の範囲内で含浸する潤滑油の量を大きくして潤滑油の保油性を高めることにより、潤滑油の消耗に対応することも有効である。
さらに、軸受10は、軸方向の一方の端面10eに、焼結金属層10bを覆うように焼結摺動層10aのフランジ状部10fが形成され、フランジ状部10fの端面10eに、潤滑油を保持するための複数の凹部10gが形成されているので10eが摺動面とされ、スラスト方向の力を受けることが可能となる。
また、本実施形態では、仕切り筒22の外周面に、その全周に亙って径方向外方へ凸とされた凸部22aが所定の間隔をあけて複数形成されているので、図5に示すように、仕切り筒22を後退移動させた際、第1、第2粉末33、34のうち、仕切り筒22と接触している側に位置する粉末33、34同士を混在させることが可能になる。従って、得られる圧粉体35を焼結することによって、焼結摺動層10aと焼結金属層10bとがアンカー効果により互いに強固に接合された摺動部材10を形成することができる。
次に、この発明の第2の実施形態について説明する。
図10は、本発明に係る第2の実施形態を示す図であって、摺動部材をEGRバルブ140のバルブステム142の軸受(摺動部材)15に用いる場合について説明する。
第2の実施の形態の軸受15は、内周面15c側を構成する焼結摺動層15aと、外周面側を構成する焼結金属層15bとを備えており、焼結金属層15bは内周面15を構成する孔と同軸の大径外周面15dと、小径外周面15eとを備えた二段円筒形とされている。
また、軸受15は、焼結摺動層15aが、黒鉛:1.5(mass%)以上7.0(mass%)以下、残部が主にNi−Cu−Sn系合金から構成され、Ni:12〜40(mass%)、Sn:5〜18.5(mass%)、残部がCuの組成とされている。
また、EGRバルブ用としては、バルブステムの軸部が往復動する際にCの介在を確保するために、黒鉛:3.0(mass%)以上7.0(mass%)以下が特に好適である。
また、焼結金属層15bは、気孔率が12%より大きく35%以下に構成され、焼結摺動層10aと互いに焼結結合されている。
また、摺動部材15には潤滑油を含油させていない。
また、Ni−Cu−Sn系合金の粒径は、黒鉛の粒界に安定して保持されるように平均粒径約40μmとすることが好ましい。他の事項については、第1の実施の形態と同様である。
次に、以上のように構成された摺動部材15をEGRバルブ140のバルブステム142の軸受として使用する場合について説明する。
図11は、図12におけるEGRバルブ140の要部拡大断面図を示したものである。
EGRバルブ140は、排気ガスの還流通路を有するEGRバルブ本体141と、バルブステム142と、DCモータ145と、DCモータ145の回転をバルブステム142に伝達する駆動伝達部147と、駆動伝達部147をバルブステム142の軸方向に付勢してバルブステム142の位置を安定させるための2つのスプリング148、149とを備えている。
また、バルブステム142は、弁本体142aと、軸部142bとを備えており、軸部142bは軸受15により軸方向に摺動自在に支承されるとともに、EGRバルブ本体141に固定されている。
EGRバルブ140は、図示しない制御回路から送信された制御信号によってDCモータ145が駆動伝達部147のスクリュー147aを回転させ、それに伴いスクリュー受部147bとバルブステム142がバルブステム142の軸方向に進退し、バルブステム142の弁本体142aがEGRバルブ本体141の排気ガス取入口の開口部の隙間を制御し、矢印方向に流れる排気ガスの取込量を制御するようになっている。
したがって、軸受(摺動部材)15は、エンジンからの熱による高温環境のもと排気ガスに曝されつつ、バルブステム142の軸部142bを支承し、バルブステム142の回動に応じて軸部142bと摺動する。
本実施形態による摺動部材15によれば、高温の腐食性ガス雰囲気においても、焼結摺動層15aの変質が抑制され、長期間に亘ってバルブステム142が安定した作動をすることによって、EGRバルブ140の安定した作動を確保することができる。
第2の実施の形態において、黒鉛はNi−Cu−Sn系合金に固溶されずに、焼結摺動層15aは遊離した遊離黒鉛とNi−Cu−Sn系合金から構成され、Ni−Cu−Sn系合金の金属結合によって高い強度が確保される。また、遊離黒鉛の粒界にSnが析出して焼結摺動層のNi−Cu−Sn系合金の表面がSnリッチとなり高い耐食性が確保できる。
その結果、高い潤滑性と、耐食性を共に備えることができる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記第1の実施の形態においては、摺動部材10の形態として、一方の端面10eの全面に焼結摺動層10aが形成された場合について説明したが、焼結摺動層10aが端面10eの一部に形成されていてもよい。
また、図1、図10に示す摺動部材10、15に代えて、焼結摺動部10a、15aと焼結金属部10b、15bがともに同軸同径の円筒から構成されていてもよく、また、摺動部材10の形状について、円筒形に限らず、外周にフランジ部や大径部が形成され、又は内周面10cの孔が大径部と小径部により形成されていてもよい。
また、孔の内周を鼓状に形成してもよい。
また、摺動部材10、15の軸方向端面に形成される凹部10gについては、放射状、渦巻状又は周方向の溝を少なくとも1以上形成し、又は複数の凹部10gを水玉状に配置するなど形状、数及び配置を自在に選択することができる。
また、焼結金属層10bの気孔率を1%以上12%以下とするか、12%より大きく35%以下とするか、又潤滑油の含浸については、必要に応じて選択することができる。
また、摺動部材10、15における焼結摺動層10a、15aを構成する組成に関しては、黒鉛と固体潤滑剤とNi−Cu−Sn系合金とからなる組成と、黒鉛とNi−Cu−Sn系合金からなる組成のいずれからの選択も可能である。
また、上記第1の実施の形態においては固体潤滑剤として、MoSを使用した場合について説明したが、MoS以外にもWS、BN、CF、Si、CaF、LiF等の固体潤滑剤を用いることが可能である。
また、上記実施形態では、前記仕切り筒22の外周面に形成された凸部22aとして、図8に示すような、断面平面視矩形状の構成を示したが、この凸部に代えて、例えば波形状や、のこぎり歯状であってもよい。さらにまた、前記凸部を仕切り筒22の外周面に形成した構成を示したが、内周面に形成してもよく、内周面および外周面に形成してもよい。
また、上記実施形態では、第1、第2空間31、32に粉末33、34を充填し、その後、仕切り筒22を後退移動させた後に、粉末33、34を圧縮する場合について説明したが、仕切り筒22を後退移動させながら、粉末33、34を圧縮してもよく、この場合、サイクルタイムが短縮され、圧粉体35を高効率に形成することができる。
さらに、上記実施形態では、第2空間32に第2粉末34を充填した後に、第1空間31を形成し、この空間31に第1粉末33を充填したが、これとは逆に、第1空間31に第1粉末33を充填した後に、第2空間32を形成し、この空間32に第2粉末34を充填してもよい。
また、上記実施の形態においては、バルブステム142がバルブステム142の軸方向に往復動して、弁本体142aがEGRガス流量を調整する場合について説明したが、バタフライ方式等、他の方式のEGRバルブに対しても、摺動部材10、15を適用できることはいうまでもない。
使用条件に応じて潤滑油を含浸させて、腐食性ガスが存在する高温雰囲気下においても、安定した摺動を長期間保持することが可能な摺動部材及びこの摺動部材の製造方法を提供することができる。
本発明に係る第1実施形態として示した摺動部材の断面側面図である。 本発明に係る一実施形態として示した粉末成形装置の要部拡大断面図であって、圧粉体を製造する際の第1工程図である。 本発明に係る一実施形態として示した粉末成形装置の要部拡大断面図であって、圧粉体を製造する際の第2工程図である。 本発明に係る一実施形態として示した粉末成形装置の要部拡大断面図であって、圧粉体を製造する際の第3工程図である。 本発明に係る一実施形態として示した粉末成形装置の要部拡大断面図であって、圧粉体を製造する際の第4工程図である。 本発明に係る一実施形態として示した粉末成形装置の要部拡大断面図であって、圧粉体を製造する際の第5工程図である。 本発明に係る一実施形態として示した粉末成形装置の要部拡大断面図であって、圧粉体を製造する際の第6工程図である。 図2に示す粉末成形装置の断面平面図である。 図2から図7の第1から第6工程を示すカム線図である。 本発明に係る第2実施形態として示した摺動部材の断面側面図である。 本発明の第2実施形態に係る摺動部材をEGR装置に使用した場合の断面側面図である。 EGRシステムの概略を示す概念図である。
符号の説明
10、15 軸受(摺動部材)
10a、15a 焼結摺動層
10b、15b 焼結金属層
10c、15c 内周面(摺動面)
10d、15d 外周面
10e 一方の端面(摺動面)
10f フランジ状部
10g 凹部
20 粉末成形装置
21 ダイ
21a 貫通孔
22 仕切り筒
23 下パンチ
23a 第1下パンチ(一方の下パンチ)
23b 第2下パンチ(他方の下パンチ)
25 コアロッド
26 上パンチ
31 第1空間
32 第2空間
33 第1粉末
34 第2粉末
35 圧粉体
140 EGRバルブ
142 バルブステム
142b 軸部

Claims (9)

  1. エンジンの排気ガスを吸気側に還流させる還流排気ガス流量を制御するEGRバルブのバルブステムの軸部を支承するための摺動部材であって、
    それぞれ筒状の焼結摺動層と焼結金属層とが内外に形成され、
    前記焼結摺動層は、C:1.5(mass%)以上7.0(mass%)以下、残部がNi−Cu−Sn系合金と不可避不純物とからなる組成とされるとともに、
    前記焼結金属層はCu−Ni系の合金により構成されていることを特徴とする摺動部材。
  2. エンジンの排気ガスを吸気側に還流させる還流排気ガス流量を制御するEGRバルブのバルブステムの軸部を支承するための摺動部材であって、
    それぞれ筒状の焼結摺動層と焼結金属層とが内外に形成され、
    前記焼結摺動層は、C:1.5(mass%)以上7.0(mass%)以下、固体潤滑剤:1.5(mass%)以上7.0(mass%)以下、
    残部がNi−Cu−Sn系合金と不可避不純物とからなる組成とされるとともに、
    前記焼結金属層はCu−Ni系の合金により構成されていることを特徴とする摺動部材。
  3. 請求項1又は請求項2記載の摺動部材であって、
    前記焼結摺動層は気孔率が1%以上35%以下とされ、前記焼結金属層は気孔率が1%以上12%以下とされていることを特徴とする摺動部材。
  4. 請求項1又は請求項2記載の摺動部材であって、
    前記焼結摺動層は気孔率が1%以上35%以下とされ、前記焼結金属層は気孔率が12%より大きく35%以下とされていることを特徴とする摺動部材。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の摺動部材であって、
    前記焼結摺動層には、前記焼結金属層の軸方向の端面を覆うようにフランジ状部が形成されていることを特徴とする摺動部材。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の摺動部材であって、
    前記摺動部材の軸方向における端面に凹部が形成されていることを特徴とする摺動部材。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の摺動部材であって、
    少なくとも前記焼結摺動層に潤滑油を含浸したことを特徴とする摺動部材。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の摺動部材の製造方法であって、
    貫通孔が形成されたダイと、前記貫通孔内に該貫通孔と同軸的に配設された仕切り筒、筒状の下パンチ、およびコアロッドと、前記ダイの上方に前記貫通孔と同軸的に配設された上パンチとを備えるとともに、前記下パンチは前記仕切り筒の内側および外側に前記焼結摺動層を形成する第1空間と前記焼結金属層を形成する第2空間に対応して各別に配設され、前記仕切り筒、前記下パンチおよび前記上パンチは、前記貫通孔の軸線方向に前記ダイに対して相対的に進退可能に支持され、前記貫通孔の内周面が圧粉体の外周面を形成し、前記コアロッドの外周面が前記圧粉体の内周面を形成する構成とされた粉末成形装置により、
    前記仕切り筒、およびその内側または外側のいずれか一方の前記下パンチを前進位置に配置するとともに、他方の前記下パンチを後退位置に配置して第2空間を形成し、該空間にCu−Ni系合金からなる第2粉末を充填するとともに、前記一方の下パンチを後退移動させ第1空間を形成して、該空間に前記焼結摺動層を構成するための第1粉末を充填し、その後、前記仕切り筒を後退移動させた後に、または前記仕切り筒を後退移動させながら、前記上パンチを前進移動し、前記第1、第2粉末を圧縮することによって圧粉体を成形し、
    該圧粉体を焼結させることを特徴とする摺動部材の製造方法。
  9. 請求項8記載の摺動部材の製造方法により摺動部材の焼結品を製造した後に、
    該焼結品に潤滑油を含浸させることを特徴とする摺動部材の製造方法。

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