JP2013144849A - 耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金とその製造方法およびその合金からなる軸受材 - Google Patents

耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金とその製造方法およびその合金からなる軸受材 Download PDF

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Abstract

【課題】強度および耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金とその製造方法およびその合金からなる軸受材を提供する。
【解決手段】Ni:10〜40%、Sn:5〜25%を含有し、さらに必要に応じて、P:0.1〜0.9%、C:1〜10%、フッ化カルシウム:0.3〜6%、二硫化モリブデン:0.3〜6%を含有し、残部:Cuおよび不可避不純物からなる成分組成、並びにCu(4−x−y)NixSny(ただし、x:1.7〜2.3、y:0.2〜1.3)からなる成分組成の相が分散している組織を有する強度および耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金とその製造方法およびその合金からなる軸受材。
【選択図】 なし

Description

この発明は、耐摩擦摩耗性に優れた軸受用Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金とその製造方法およびその合金からなる軸受材に関するものである。
従来から軸受材としてCu−Ni−Sn系銅基焼結合金が使用されており、このCu−Ni−Sn系銅基焼結合金は特に高温環境下で耐摩擦摩耗性が優れているところから、例えば、高温環境下で耐摩擦摩耗性が要求されるEGR式内燃機関の再循環排ガス流量制御弁を作動させるステンレス鋼製往復動シャフトの軸受(例えば特許文献1参照)や内接式ギヤポンプのインナローターおよびアウタローター(例えば特許文献2参照)などに使用されている。
さらに、このCu−Ni−Sn系銅基焼結合金からなる軸受材の摩擦係数を下げて潤滑性を一層向上させるために、二硫化モリブデンなどの固体潤滑剤を添加することも知られており、Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金の潤滑性を高めるために含まれる二硫化モリブデンの量は通常1〜5%である。
特開2004−68074号公報 特開2005−314807号公報
前述のように、前記Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金は比較的Niを多量に含むので優れた強度、耐食性および耐摩擦摩耗性を有し、特に高温環境下において優れた耐摩擦摩耗性を有するが、さらに一層の耐摩擦摩耗が要求されていた。
そこで、本発明者らは、前記Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金の耐摩擦摩耗性を一層向上させるべく研究を行った。その結果、所定の成分組成のCu−Ni合金粉末、Cu−Ni−Sn合金粉末、Sn粉末、あるいは、さらに、所定成分組成のCu−P合金粉末、黒鉛粉末、フッ化カルシウム粉末、二硫化モリブデン粉末、を用意し、これら原料粉末を所定の成分組成となるように配合し混合して混合粉末を作製し、この混合粉末を圧縮成形して得られた圧粉体を従来の焼結温度:700〜950℃よりも高い温度で焼結し、得られた焼結体をただちに従来の冷却速度(15℃/分以上)よりも緩やかな冷却速度:5〜10℃/分で徐冷することにより、Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金の素地中に、少なくとも、Cu(4−x−y)NixSny(ただし、x:1.7〜2.3、y:0.2〜1.3)からなる成分組成の相が分散している組織を生成させることにより耐摩擦摩耗性が一層向上する、という研究結果が得られたのである。
この発明は、かかる研究結果に基づいてなされたものであって、
所定成分組成の原料粉末を所定の成分組成となるように配合した混合粉末を、従来の焼結温度:700〜950℃よりも高い温度で焼結し、得られた焼結体をただちに従来の冷却速度(15℃/分以上)よりも緩やかな冷却速度:5〜10℃/分で徐冷することにより、Ni、SnおよびCuを含むCu−Ni−Sn系銅基焼結合金の素地中に、少なくとも、Cu(4−x−y)NixSny(ただし、x:1.7〜2.3、y:0.2〜1.3)からなる成分組成の相が分散している組織を有する耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金、に特徴を有するものである。
より具体的にケース分けしていえば、以下のとおりである。
前記のNi、SnおよびCuを含むCu−Ni−Sn系銅基焼結合金は、質量%で、Ni:10〜40%、Sn:5〜25%を含有し、さらに必要に応じて、P:0.1〜0.9%および/またはC:1〜10%を含有し、残部:Cuおよび不可避不純物からなる成分組成を有するCu−Ni−Sn系銅基焼結合金であっても良い。前記必要に応じてP:0.1〜0.9%および/またはC:1〜10%を含むCu−Ni−Sn系銅基焼結合金の素地にはCu(4−z)Pz(ただし、z:0.7〜1.3)からなる成分組成の相および/または黒鉛相が生成する。
したがって、この発明は、
(1)質量%で、Ni:10〜40%、Sn:5〜25%を含有し、残部:Cuおよび不可避不純物からなる成分組成、並びに素地中にCu(4−x−y)NixSny(ただし、x:1.7〜2.3、y:0.2〜1.3)からなる成分組成の相が分散している組織を有する耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金、
(2)質量%で、Ni:10〜40%、Sn:5〜25%、P:0.1〜0.9%を含有し、残部:Cuおよび不可避不純物からなる成分組成、並びに素地中にCu(4−x−y)NixSny(ただし、x:1.7〜2.3、y:0.2〜1.3)からなる成分組成の相およびCu(4−z)Pz(ただし、z:0.7〜1.3)からなる成分組成の相が分散している組織を有する耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金。
(3)質量%で、Ni:10〜40%、Sn:5〜25%、C:1〜10%を含有し、残部:Cuおよび不可避不純物からなる成分組成、並びに素地中にCu(4−x−y)NixSny(ただし、x:1.7〜2.3、y:0.2〜1.3)からなる成分組成の相および黒鉛相が分散している組織を有する耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金、
(4)質量%で、Ni:10〜40%、Sn:5〜25%、P:0.1〜0.9%、C:1〜10%を含有し、残部:Cuおよび不可避不純物からなる成分組成、並びに素地中にCu(4−x−y)NixSny(ただし、x:1.7〜2.3、y:0.2〜1.3)からなる成分組成の相、Cu(4−z)Pz(ただし、z:0.7〜1.3)からなる成分組成の相および黒鉛相が分散している組織を有する耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金、に特徴を有するものである。
また、前記(1)〜(4)記載のNi、SnおよびCuを含むCu−Ni−Sn系銅基焼結合金に、さらに必要に応じて、フッ化カルシウム:0.3〜6%を含有しても良い。このフッ化カルシウムを含むCu−Ni−Sn系銅基焼結合金の素地中にはフッ化カルシウム相が分散している。したがって、この発明は、
(5)質量%で、Ni:10〜40%、Sn:5〜25%、フッ化カルシウム:0.3〜6%を含有し、残部:Cuおよび不可避不純物からなる成分組成、並びに素地中にCu(4−x−y)NixSny(ただし、x:1.7〜2.3、y:0.2〜1.3)からなる成分組成の相およびフッ化カルシウム相が分散している組織を有する耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金、
(6)質量%で、Ni:10〜40%、Sn:5〜25%、P:0.1〜0.9%、フッ化カルシウム:0.3〜6%を含有し、残部:Cuおよび不可避不純物からなる成分組成、並びに素地中にCu(4−x−y)NixSny(ただし、x:1.7〜2.3、y:0.2〜1.3)からなる成分組成の相、Cu(4−z)Pz(ただし、z:0.7〜1.3)からなる成分組成の相およびフッ化カルシウム相が分散している組織を有する耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金、
(7)質量%で、Ni:10〜40%、Sn:5〜25%、C:1〜10%、フッ化カルシウム:0.3〜6%を含有し、残部:Cuおよび不可避不純物からなる成分組成、並びに素地中にCu(4−x−y)NixSny(ただし、x:1.7〜2.3、y:0.2〜1.3)からなる成分組成の相、黒鉛相およびフッ化カルシウム相が分散している組織を有する耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金、
(8)質量%で、Ni:10〜40%、Sn:5〜25%、P:0.1〜0.9%、C:1〜10%、フッ化カルシウム:0.3〜6%を含有し、残部:Cuおよび不可避不純物からなる成分組成、並びに素地中にCu(4−x−y)NixSny(ただし、x:1.7〜2.3、y:0.2〜1.3)からなる成分組成の相、Cu(4−z)Pz(ただし、z:0.7〜1.3)からなる成分組成の相、黒鉛相およびフッ化カルシウム相が分散している組織を有することを特徴とする耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金、に特徴を有するものである。
また、前記(1)〜(4)記載のNi、SnおよびCuを含むCu−Ni−Sn系銅基焼結合金に、さらに必要に応じて、二硫化モリブデン:0.3〜6%を含有しても良い。この二硫化モリブデンを含むCu−Ni−Sn系銅基焼結合金の素地中には、二硫化モリブデン相が分散している。したがって、この発明は、
(9)質量%で、Ni:10〜40%、Sn:5〜25%、二硫化モリブデン:0.3〜6%を含有し、残部:Cuおよび不可避不純物からなる成分組成、並びに素地中にCu(4−x−y)NixSny(ただし、x:1.7〜2.3、y:0.2〜1.3)からなる成分組成の相および二硫化モリブデン相が分散している組織を有する耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金、
(10)質量%で、Ni:10〜40%、Sn:5〜25%、P:0.1〜0.9%、二硫化モリブデン:0.3〜6%を含有し、残部:Cuおよび不可避不純物からなる成分組成、並びに素地中にCu(4−x−y)NixSny(ただし、x:1.7〜2.3、y:0.2〜1.3)からなる成分組成の相、Cu(4−z)Pz(ただし、z:0.7〜1.3)からなる成分組成の相および二硫化モリブデン相が分散している組織を有する耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金、
(11)質量%で、Ni:10〜40%、Sn:5〜25%、C:1〜10%、二硫化モリブデン:0.3〜6%を含有し、残部:Cuおよび不可避不純物からなる成分組成、並びに素地中にCu(4−x−y)NixSny(ただし、x:1.7〜2.3、y:0.2〜1.3)からなる成分組成の相、黒鉛相および二硫化モリブデン相が分散している組織を有する耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金、
(12)質量%で、Ni:10〜40%、Sn:5〜25%、P:0.1〜0.9%、C:1〜10%、二硫化モリブデン:0.3〜6%を含有し、残部:Cuおよび不可避不純物からなる成分組成、並びに素地中にCu(4−x−y)NixSny(ただし、x:1.7〜2.3、y:0.2〜1.3)からなる成分組成の相、Cu(4−z)Pz(ただし、z:0.7〜1.3)からなる成分組成の相、黒鉛相および二硫化モリブデン相が分散している組織を有する耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金、に特徴を有するものである。
また、前記(1)〜(4)記載のNi、SnおよびCuを含むCu−Ni−Sn系銅基焼結合金に、さらに必要に応じて、フッ化カルシウム:0.3〜6%および二硫化モリブデン:0.3〜6%を含有しても良い。このフッ化カルシウムおよび二硫化モリブデンを含むCu−Ni−Sn系銅基焼結合金の素地中には、フッ化カルシウム相および二硫化モリブデン相が分散している。したがって、この発明は、
(13)質量%で、Ni:10〜40%、Sn:5〜25%、フッ化カルシウム:0.3〜6%、二硫化モリブデン:0.3〜6%を含有し、残部:Cuおよび不可避不純物からなる成分組成、並びに素地中にCu(4−x−y)NixSny(ただし、x:1.7〜2.3、y:0.2〜1.3)からなる成分組成の相、フッ化カルシウム相および二硫化モリブデン相が分散している組織を有する耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金、
(14)質量%で、Ni:10〜40%、Sn:5〜25%、P:0.1〜0.9%、フッ化カルシウム:0.3〜6%、二硫化モリブデン:0.3〜6%を含有し、残部:Cuおよび不可避不純物からなる成分組成、並びに素地中にCu(4−x−y)NixSny(ただし、x:1.7〜2.3、y:0.2〜1.3)からなる成分組成の相、Cu(4−z)Pz(ただし、z:0.7〜1.3)からなる成分組成の相、フッ化カルシウム相および二硫化モリブデン相が分散している組織を有する耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金、
(15)質量%で、Ni:10〜40%、Sn:5〜25%、C:1〜10%、フッ化カルシウム:0.3〜6%、二硫化モリブデン:0.3〜6%を含有し、残部:Cuおよび不可避不純物からなる成分組成、並びに素地中にCu(4−x−y)NixSny(ただし、x:1.7〜2.3、y:0.2〜1.3)からなる成分組成の相、黒鉛相、フッ化カルシウム相および二硫化モリブデン相が分散している組織を有する耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金、
(16)質量%で、Ni:10〜40%、Sn:5〜25%、P:0.1〜0.9%、C:1〜10%、フッ化カルシウム:0.3〜6%、二硫化モリブデン:0.3〜6%を含有し、残部:Cuおよび不可避不純物からなる成分組成、並びに素地中にCu(4−x−y)NixSny(ただし、x:1.7〜2.3、y:0.2〜1.3)からなる成分組成の相、Cu(4−z)Pz(ただし、z:0.7〜1.3)からなる成分組成の相、黒鉛相、フッ化カルシウム相および二硫化モリブデン相が分散している組織を有する耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金、に特徴を有するものである。
前記(1)〜(16)記載のこの発明の耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金を製造するには、原料粉末として、
Ni:5〜45質量%を含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成のCu−Ni合金粉末、
Ni:25〜60%、Sn:5〜60%を含有し、残部:Cuおよび不可避不純物からなる成分組成を有するCu−Ni−Sn合金粉末、
Sn粉末、
P:8質量%を含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成のCu−P合金粉末
黒鉛粉末、
フッ化カルシウム粉末
二硫化モリブデン粉末、
を用意し、これら原料粉末を前記(1)〜(16)記載の成分組成となるように配合し混合して混合粉末を作製し、この混合粉末を圧縮成形して得られた圧粉体を従来の焼結温度:700〜950℃よりも高い温度で焼結し、得られた焼結体をただちに従来の冷却速度(15℃/分以上)よりも緩やかな冷却速度:5〜10℃/分で徐冷することにより得られる。
このようにして得られた耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金は、素地に気孔率:5〜25%の割合で気孔が分散分布している。
つぎに、この発明の耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金の成分組成およびCu(4−x−y)NixSny(ただし、x:1.7〜2.3、y:0.2〜1.3)からなる成分組成の相におけるxおよびyを上記の通りに限定した理由を説明する。
(A)成分組成の限定理由
(a)Ni
Niは高温環境下における強度、耐摩擦摩耗性を向上させる成分であるが、その含有量が10%未満では所望の効果が得られず、一方、40%を越えて含有すると高温環境下におけるシャフトとの摺動面間の抵抗が大きくなって摩耗が急速に増大するようになることから好ましくない。したがって、この発明のCu−Ni−Sn系銅基焼結合金に含まれるNi含有量を10〜40%と定めた。
(b)Sn
Sn成分には、CuおよびNiと素地の固溶体を形成して、軸受の強度を向上させ、もって軸受の耐摩耗性向上に寄与する作用があるが、その含有量が5%未満では所望の強度向上効果が得られず、一方その含有量が25%を越えると相手材であるステンレス鋼・シャフトに対する攻撃性が急激に増大し、ステンレス鋼・シャフトの摩耗が促進されるようになることから、その含有量を5〜25%と定めた。
(c)P
P成分は、焼結時に焼結性を向上させ、もって素地の強度、すなわち軸受けの強度を向上させる作用があるので必要に応じて含有させるが、Pの含有量が0.1%未満では十分な焼結性を発揮させることができないことから十分な強度が得られないので好ましくなく、一方、0.9%を越えて含有させると、粒界部の強度が急激に低下するので焼結合金の強度がかえって低下するようになるので好ましくない。したがって、P成分の含有量を0.1〜0.9%に定めた。
(d)C
C成分は、主体が素地に分散分布する遊離黒鉛として存在し、軸受の潤滑性を向上させ、もって軸受およびステンレス鋼・シャフトの耐摩耗性向上に寄与する作用をもつので必要に応じて添加するが、その含有量が1%未満では遊離黒鉛の分散分布割合が不十分で、所望のすぐれた潤滑性を確保することができず、一方その含有量が10%を越えると、軸受の強度が急激に低下し、摩耗が急激に進行するようになることから、その含有量を1〜10%と定めた。
(e)フッ化カルシウム
フッ化カルシウムは耐焼付き性を著しく向上させる作用があるので必要に応じて添加するが、その含有量が0.3%未満では所望の効果が得られず、一方、6%を越えて含有すると、強度が低下し、さらに強度、耐摩擦摩耗性が低下するようになるので好ましくない。したがって、フッ化カルシウムの含有量を0.3〜6%に定めた。
(f)二硫化モリブデン
二硫化モリブデンは耐焼付き性を向上させる作用があるので必要に応じて添加するが、その含有量が0.3%未満では所望の効果が得られず、一方、6%を越えて含有すると、強度が低下し、さらに強度、耐摩擦摩耗性が低下するようになるので好ましくない。したがって、二硫化モリブデンの含有量を0.3〜6%に定めた。
(B)Cu(4−x−y)NixSnyからなる相の限定理由
前記Cu(4−x−y)NixSnyからなる相においてxおよびyをそれぞれx:1.7〜2.3、y:0.2〜1.3と定めたのは、通常よりも高い温度:900〜1080℃で焼結し、通常よりも緩やかに冷却することにより素地中に高硬度のCuNiSn相が主として生成するが、すべて完全なCuNiSn相が生成することは少なく、Cu(4−x−y)NixSnyとすると、x:1.7〜2.3、y:0.2〜1.3の範囲内にある相となることがあり、かかるxおよびyを有する相であれば耐摩擦摩耗性が向上するからである。
前記(1)〜(16)記載のこの発明の耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金は、各種電気部品および機械部品の軸受材、特に含油軸受材として一層すぐれた耐摩擦摩耗性を発揮し、特に回転数の多いシャフトの軸受材として使用すると長寿命の軸受が得られるので有効である。
この発明の耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金の組織の写生図である。 この発明の耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金の組織の写生図である。 この発明の耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金の組織の写生図である。 この発明の耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金の組織の写生図である。 この発明の耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金の組織の写生図である。
この発明の耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金を実施例により具体的に説明する。原料粉末として、
平均粒径:150μm以下でNi:15〜42.5質量%を含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成のアトマイズCu−Ni粉末、
平均粒径:150μm以下でNi:25〜60%、Sn:5〜60%を含有し、残部:Cuおよび不可避不純物からなる成分組成を有するCu−Ni−Sn合金粉末、
平均粒径:20μmのアトマイズSn粉末、
平均粒径:150μm以下のCu−P合金(Cu−8.4%P共晶合金)粉末、平均粒径:20μmの黒鉛粉末、平均粒径:60μmのCaF粉末、
平均粒径:150μm以下のMoS粉末を用意した。
先に用意したこれら原料粉末を表1〜2に示される最終成分組成となるように配合し、ステアリン酸を1%加えてV型混合機で20分間混合した後、プレス成形して圧粉体を作製し、この圧粉体をアンモニア分解ガス雰囲気中、温度:900〜1080℃の範囲内の所定の温度で焼結することによりいずれも外径:18mm×内径:8mm×高さ:8mmの寸法を有し、表1〜2に示される成分組成および気孔率を有する本発明Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金1〜16、比較Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金1〜8および従来Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金1〜3からなるリング状試験片を作製した。
得られた上記の本発明Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金1〜16からなるリング状試験片の内でも代表的なものをEPMAにより観察し、その観察して写生した組織を図1〜5に示した。図1は本発明Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金1の組織の写生図であり、図2は本発明Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金3の組織の写生図であり、図3は本発明Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金4の組織の写生図であり、図4は本発明Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金8の写生図であり、さらに図5は本発明Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金16の写生図である。
得られた上記の本発明Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金1〜16、比較Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金1〜8および従来Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金1〜3からなるリング状試験片に合成油を含浸せしめ、この合成油を含浸せしめた本発明Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金1〜16、比較Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金1〜8および従来Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金1〜3からなるリング状試験片を用いて下記の試験を行った。
圧壊試験:
合成油を含浸せしめた本発明Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金1〜16、比較Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金1〜8および従来Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金1〜3からなるリング状試験片を120℃に加熱制御し、この加熱制御されたリング状試験片に半径方向から荷重をかけ、リング状試験片が破壊したときの圧壊荷重を測定し、その結果を表1〜2に示すことにより強度及び靭性を評価した。
耐摩耗性試験:
合成油を含浸せしめた本発明Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金1〜16、比較Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金1〜8および従来Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金1〜3からなるリング状試験片にSUS304の6S仕上げのシャフトを挿入し、本発明Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金1〜16、比較Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金1〜8および従来Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金1〜3からなるリング状試験片の半径方向(シャフトの軸方向に対して直角方向)に荷重:0.2MPaを前記リング状試験片の外側からかけながら前記リング状試験片を120℃になるように加熱制御し、前記シャフトを50m/minで30分間回転させる試験を実施し、試験後の試験片の内径の最大摩耗深さを測定し、その結果を表1〜2に示すことにより強度、耐摩擦摩耗性を評価した。
耐焼付き性試験:
合成油を含浸せしめた本発明Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金1〜16、比較Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金1〜8および従来Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金1〜3からなるリング状試験片にSUS304の6S仕上げのシャフトを挿入し、本発明Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金1〜16、比較Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金1〜8および従来Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金1〜3からなるリング状試験片を温度:120℃に保持し、リング状試験片の半径方向(シャフトの軸方向に対して直角方向)に荷重をかけながら前記シャフトを50m/minで30分間回転させ、前記荷重を段階的に増加させ、焼付きが発生したときの荷重を焼付き荷重として測定し、その結果を表1〜2に示すことにより耐焼付き性を評価した。



表1〜2に示される結果から、本発明Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金1〜16からなるリング状試験片はいずれも従来Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金1〜3からなるリング状試験片に比べて最大摩耗深さが小さいことから優れた耐摩擦摩耗性を有することが分かる。しかし、この発明の範囲から外れた成分組成を有する比較Cu−Ni−Sn系銅基焼結合金1〜8からなるリング状試験片は高強度、耐摩擦摩耗性、耐焼付き性のうちの少なくともいずれかの特性が劣ることが分かる。

Claims (5)

  1. 質量%で、Ni:5〜45%を含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成のCu−Ni合金粉末、Ni:25〜60%、Sn:5〜60%を含有し、残部:Cuおよび不可避不純物からなる成分組成を有するCu−Ni−Sn合金粉末、及び、Sn粉末からなる混合粉末を焼結したCu−Ni−Sn系銅基焼結合金において、質量%で、Ni:10〜40%、Sn:5〜25%を含有し、残部:Cuおよび不可避不純物からなる成分組成、並びに素地中にCu(4−x−y)NiSn(ただし、x:1.7〜2.3、y:0.2〜1.3)からなる成分組成の相が分散している組織を有することを特徴とする耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金。
  2. 質量%で、Ni:5〜45%を含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成のCu−Ni合金粉末、Ni:25〜60%、Sn:5〜60%を含有し、残部:Cuおよび不可避不純物からなる成分組成を有するCu−Ni−Sn合金粉末、Sn粉末を含有し、さらに、P:8%を含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成のCu−P合金粉末、黒鉛粉末、フッ化カルシウム粉末、及び、二硫化モリブデン粉末の内から選ばれる一種又は二種以上の粉末からなる混合粉末を焼結したCu−Ni−Sn系銅基焼結合金において、質量%で、Ni:10〜40%、Sn:5〜25%、さらに、P:0.1〜0.9%、C:1〜10%、フッ化カルシウム:0.3〜6%、二硫化モリブデン:0.3〜6%の内から選ばれる一種又は二種以上を含有し、残部:Cuおよび不可避不純物からなる成分組成、並びに素地中にCu(4−x−y)NiSn(ただし、x:1.7〜2.3、y:0.2〜1.3)からなる成分組成の相、さらに、Cu(4−z)(ただし、z:0.7〜1.3)からなる成分組成の相、黒鉛相、フッ化カルシウム相および二硫化モリブデン相の内から選ばれる一種又は二種以上の相が分散している組織を有することを特徴とする耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金。
  3. 請求項1に記載の混合粉末を、900〜1080℃で焼結し、5〜10℃/分で徐冷することからなる請求項1記載の耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金の製造方法。
  4. 請求項2に記載の混合粉末を、900〜1080℃で焼結し、5〜10℃/分で徐冷することからなる請求項2記載の耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金の製造方法。
  5. 請求項1または2記載の耐摩擦摩耗性に優れたCu−Ni−Sn系銅基焼結合金からなる軸受材。

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