JP2006206781A - ポリウレタン樹脂製造用触媒組成物及びポリウレタン樹脂の製造方法 - Google Patents

ポリウレタン樹脂製造用触媒組成物及びポリウレタン樹脂の製造方法 Download PDF

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Seiji Maehama
誠司 前浜
Hiroyuki Kiso
浩之 木曾
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Abstract

【課題】 ポリオールと有機ポリイソシアネート(特に脂肪族ポリイソシアネート)を反応させるポリウレタン樹脂の製造方法において、反応制御性、可使時間、及び溶解性に優れ、なおかつ環境的負荷の高い重金属を使用しない触媒を提供する。
【解決手段】 (a)金属化合物、(b)β−ジケトン化合物、及び(c)酸、さらに必要に応じて(d)水を含有してなる触媒組成物を、ポリウレタン樹脂製造用触媒組成物として用いる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリウレタン樹脂の製造に有用な触媒組成物に関する。また本発明は、ポリオールと有機ポリイソシアネート及び/又はイソシアネートプレポリマーとを、上記触媒及び必要に応じて溶剤、希釈剤、顔料、架橋剤等の存在下に反応させ、ポリウレタン樹脂を製造する方法に関する。
ポリウレタン樹脂は、ポリオールと有機ポリイソシアネートを触媒及び必要に応じて発泡剤、界面活性剤、架橋剤等の添加剤の存在下に反応させて製造される。ポリウレタン樹脂は、常温でも硬化反応が進行し、架橋構造を有する樹脂を形成可能であり、基材との密着性、可とう性、耐候性に優れるため、自動車、建築、家電、重防食、プラスチック塗料、接着剤等の用途に広く使用されている。
ポリウレタン製造用触媒としては、従来、第3級アミン触媒や金属触媒が広く使用されているが、脂肪族ポリイソシアネート用触媒としては、その活性の高さから、有機スズ触媒が用いられ、主にジブチル錫ジラウレート(DBTDL)又はスタナスオクトエートが使用されている(例えば、非特許文献1参照)。
しかしながら、現在使用されている上記有機スズ触媒には、多くの問題点が指摘されている。例えば、近年有機スズ触媒の毒性問題が指摘され、特にDBTDL中に不純物として含まれるトリブチルスズは環境ホルモンとして人体への有害性が問題となっている。また、鉛、水銀、ビスマスの化合物もウレタン化反応を促進することが知られているが、これらの重金属化合物は毒性が高いため、有機スズ触媒と同様に使用が控えられる傾向がある。
非重金属触媒としては、鉄、チタニウム、マンガン、ジルコニウムの化合物、なかでも鉄及びジルコニウムのアセチルアセトナート錯体が高いウレタン化活性を有することが古くから知られている。しかしながら、これらの化合物は可使時間(ポットライフ)が短い、有機溶媒に対する溶解性が低い等の問題点があるため工業的に常用されるまでには至っていない。
可使時間を延長する方法としては、例えば、鉄アセチルアセトナート錯体にアセチルアセトンを添加する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この触媒系を用いて重合したポリウレタン樹脂は強く着色するため、無黄変が特徴の脂肪族ポリイソシアネートを用いた反応系には使用しにくいという問題点があった。
ジルコニウムアセチルアセトナート錯体は無色であるため、脂肪族ポリイソシアネートを用いた反応系には適しているが、十分なポットライフを確保するためには大量のアセチルアセトンを添加する必要があり、この場合、アセチルアセトンの酸化による樹脂の黄変が起こりやすいという問題点があった。
鉄及びジルコニウムのアセチルアセトナート錯体は、アセチルアセトン及びその他の有機溶媒に対する溶解度が低いため、触媒溶液中における有効成分の濃度を高めることが難しいという問題があった。
一方、非重金属触媒を用いた遅延性のポリウレタン製造用触媒として、チタニウム又はジルコニウムの金属アルコキサイド/ジケトン化合物/メルカプト、オキサゾリジン又はテトラヒドロ−オキサジン化合物からなる3成分触媒が知られている(例えば、特許文献2参照)。この触媒系においては、活性抑制剤であるメルカプト、オキサゾリジン又はテトラヒドロ−オキサジン化合物は臭気が強いため、樹脂に臭気が残存するという問題点がある。
特開平09−031151号広報 特表2001−501534号広報 横山哲夫著「ポリウレタンの構造・物性と高機能化及び応用展開」、技術情報協会出版、1998年発行、第325頁
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、反応制御性、可使時間、及び溶解性に優れ、なおかつ環境的負荷の高い重金属を使用しないポリウレタン樹脂製造用触媒組成物及びこれを用いたポリウレタン樹脂の製造方法を提供することにある。
本発明者らは上記の事情に鑑み、新規なポリウレタン樹脂製造用触媒について鋭意検討した結果、金属化合物、β−ジケトン化合物及び酸、さらに必要に応じて水からなる触媒組成物が上記課題を解決するために極めて有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、以下の1.〜22.に示すとおりの、ポリウレタン樹脂製造用触媒組成物及びポリウレタン樹脂の製造方法である。
1.(a)金属化合物、(b)β−ジケトン化合物、及び(c)酸を含有してなるポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
2.(a)金属化合物が、アルミニウム、チタニウム、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ジルコニウム、又はハフニウムの、β−ジケトン錯体、金属アルコキサイド、カルボン酸塩、オキシ塩化物、及び塩化物からなる群より選ばれる1種又は2種以上の化合物であることを特徴とする上記1.に記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
3.(a)金属化合物が、下記一般式(1)で示される金属化合物からなる群より選ばれる1種又は2種以上の化合物であることを特徴とする上記1.に記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
M(L4−2n(O) (1)
[上記一般式(1)中、Mはチタニウム、ジルコニウム又はハフニウムを表し、Lは各々独立して、下記一般式(2)、一般式(3)若しくは一般式(4)で示される配位子又は塩素原子を表す。また、Oは酸素原子を表し、nは0又は1である。]
Figure 2006206781
(上記一般式(2)中、R及びRは各々独立してR又はORを表し、Rは炭素数1〜18のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。また、Rは水素原子又は炭素数1〜18のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。)
OR (3)
(上記一般式(3)中、Rは炭素数1〜18のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。)
COOR (4)
(上記一般式(4)中、Rは炭素数1〜18のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。)
4.(a)金属化合物が、一般式(2)で示される配位子を一種又は二種以上有する化合物であることを特徴とする上記3.に記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
5.(a)金属化合物が、チタニウムオキシビス(2,4−ペンタンジオネート)、チタニウムテトラ(2,4−ペンタンジオネート)、ジルコニウムテトラ(2,4−ペンタンジオネート)、及びハフニウムテトラ(2,4−ペンタンジオネート)からなる群より選ばれる1種又は2種以上のβ−ジケトン錯体であることを特徴とする上記1.乃至3.のいずれかに記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
6.(a)金属化合物が、チタニウムテトラn−プロポキシド、チタニウムテトライソプロポキシド、チタニウムテトラn−ブトキシド、チタニウムテトラt−ブトキシド、ジルコニウムテトラn−プロポキシド、ジルコニウムテトライソプロポキシド、ジルコニウムテトラn−ブトキシド、及びジルコニウムテトラt−ブトキシドからなる群より選ばれる1種又は2種以上の金属アルコキサイドであることを特徴とする上記1.乃至3.のいずれかに記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
7.(a)金属化合物が、オキシ塩化ジルコニウム、オキシ塩化ハフニウム、及びこれらの水和物からなる群より選ばれる1種又は2種以上のオキシ塩化物であることを特徴とする上記1.乃至3.のいずれかに記載のポリウレタン製造用触媒組成物。
8.(a)金属化合物が、塩化チタニウム、塩化ジルコニウム、及び塩化ハフニウムからなる群より選ばれる1種又は2種以上の塩化物であることを特徴とする上記1.乃至3.のいずれかに記載のポリウレタン製造用触媒組成物。
9.(a)金属化合物が、下記一般式(5)
M(L (5)
[上記一般式(5)中、Mはアルミニウム、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、又は亜鉛を表し、Lは各々独立して、下記一般式(6)
Figure 2006206781
(上記一般式(6)中、R及びRは各々独立してR10又はOR10であって、R10は炭素数1〜18のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。また、Rは水素又は炭素数1〜18のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。)
で示される配位子であり、mは金属イオンMの価数を表す。]
で示される化合物からなる群より選ばれる1種又は2種以上のβ−ジケトン錯体であることを特徴とする上記1.又は2.に記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
10.(b)β−ジケトン化合物が、下記一般式(7)
Figure 2006206781
[上記一般式(7)中、R11及びR13は各々独立して、R14又はOR14を表し、R14は炭素数1〜18のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。また、R12は水素原子又は炭素数1〜18のアルキル基、シクロアルキル基若しくはアリール基を表す。]
で表される化合物であることを特徴とする上記1.乃至9.のいずれかに記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
11.(b)β−ジケトン化合物が、下記式(8)
Figure 2006206781
で表される2,4−ペンタンジオンであることを特徴とする上記10.に記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
12.(c)酸が、有機酸及び無機酸からなる群より選ばれる1種又は2種以上の化合物からなることを特徴とする上記1.乃至11.のいずれかに記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
13.有機酸が、カルボン酸、スルホン酸、酸性リン酸エステル、及びフェノール類からなる群より選ばれることを特徴とする上記12.に記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
14.カルボン酸が、多価カルボン酸及びヒドロキシカルボン酸からなる群より選ばれることを特徴とする上記13.に記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
15.ヒドロキシカルボン酸が、グリコール酸、乳酸、及びマンデル酸からなる群より選ばれることを特徴とする上記14.に記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
16.無機酸が、塩酸、硫酸、硝酸、及びリン酸からなる群より選択されることを特徴とする上記12.に記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
17.(a)金属化合物(2種類以上の金属化合物を含む場合はそれらの合計)に対する、(b)β−ジケトン化合物(2種類以上のβ−ジケトン化合物を含む場合はそれらの合計)及び(c)酸(2種類以上の酸を含む場合はそれらの合計)のモル比が、(a)/(b)/(c)=1/0.1〜1000/0.1〜100の範囲であることを特徴とする上記1.乃至16.のいずれかに記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
18.上記1.乃至17.のいずれかに記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物にさらに(d)水を添加してなるポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
19.(a)金属化合物(2種類以上の金属化合物を含む場合はそれらの合計)に対する、(b)β−ジケトン化合物(2種類以上のβ−ジケトン化合物を含む場合はそれらの合計)、(c)酸(2種類以上の酸を含む場合はそれらの合計)、及び(d)水のモル比が、(a)/(b)/(c)/(d)=1/0.1〜1000/0.1〜100/0.1〜1000の範囲であることを特徴とする上記18.に記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
20.ポリオールと有機ポリイソシアネートとを、上記1.乃至19.のいずれかに記載のポリウレタン製造用触媒組成物の存在下、反応させることを特徴とするポリウレタン樹脂の製造方法。
21.ポリオールと有機ポリイソシアネートとを、上記1.乃至19.のいずれかに記載のポリウレタン製造用触媒組成物及び添加剤の存在下、反応させることを特徴とするポリウレタン樹脂の製造方法。
22.有機ポリイソシアネートが脂肪族ポリイソシアネートであることを特徴とする上記20.又は21.に記載のポリウレタン樹脂の製造方法。
本発明の触媒組成物は、添加する酸の種類と添加量によって、可使時間が調整可能であるため、優れたプロセス適性を有する。
本発明の触媒組成物において使用する酸のうち、ジカルボン酸及びヒドロキシカルボン酸は、少量の添加で著しく可使時間を延長することができるため、活性抑制剤として極めて有効である。また、モノカルボン酸、フェノール類又は無機酸は、金属成分の有機溶剤に対する溶解性を著しく向上させるため、溶解補助剤として有用である。本発明の触媒組成物においては、これらの酸を組合せることにより、可使時間が長く、かつ溶解性に優れた触媒組成物を提供することも可能である。
さらに、本発明の触媒組成物は、環境的負荷の高い重金属を使用しないので、工業的に安全に使用できるという利点も有する。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物は、(a)金属化合物、(b)β−ジケトン化合物、及び(c)酸を含有してなる。
本発明のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物で用いられる(a)金属化合物としては、特に限定するものではないが、アルミニウム、チタニウム、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ジルコニウム又はハフニウムの、β−ジケトン錯体、金属アルコキサイド、カルボン酸塩、オキシ塩化物及び塩化物からなる群より選ばれる1種又は2種以上の化合物であることが望ましい。
本発明において、(a)金属化合物として用いられるβ−ジケトン錯体としては、特に限定するものではないが、1種又は2種以上のβ−ジケトン配位子を含む化合物が好ましく、具体的には、アルミニウムトリス(2,4−ペンタンジオネート)、チタニウムテトラ(2,4−ペンタンジオネート)、チタニウムテトラ(3−メチル−2,4−ペンタンジオネート)、チタニウムテトラ(2,4−ヘキサンジオネート)、チタニウムテトラ(5−メチル−2,4−ヘキサンジオネート)、チタニウムテトラ(3,5−ヘプタンジオネート)、チタニウムテトラ(6−メチルヘプタンジオネート)、チタニウムテトラ(2,2,6,6−テトラメチルヘプタンジオネート)、チタニウムテトラ(1−フェニル−1,3−ブタンジオネート)、チタニウムオキシビス(2,4−ペンタンジオネート)、チタニウムオキシビス(3−メチル−2,4−ペンタンジオネート)、チタニウムオキシビス(2,4−ヘキサンジオネート)、チタニウムオキシビス(5−メチル−2,4−ヘキサンジオネート)、チタニウムオキシビス(3,5−ヘプタンジオネート)、チタニウムオキシビス(6−メチルヘプタンジオネート)、チタニウムオキシビス(2,2,6,6−テトラメチルヘプタンジオネート)、チタニウムオキシビス(1−フェニル−1,3−ブタンジオネート)、バナジウムトリス(2,4−ペンタンジオネート)、クロムトリス(2,4−ペンタンジオネート)、マンガン(II)ビス(2,4−ペンタンジオネート)、マンガン(III)トリス(2,4−ペンタンジオネート)、鉄(II)ビス(2,4−ペンタンジオネート)、鉄(III)トリス(2,4−ペンタンジオネート)、コバルト(II)ビス(2,4−ペンタンジオネート)、コバルト(III)トリス(2,4−ペンタンジオネート)、ニッケルビス(2,4−ペンタンジオネート)、銅ビス(2,4−ペンタンジオネート)、亜鉛ビス(2,4−ペンタンジオネート)、ジルコニウムテトラ(2,4−ペンタンジオネート)、ジルコニウムテトラ(3−メチル−2,4−ペンタンジオネート)、ジルコニウムテトラ(2,4−ヘキサンジオネート)、ジルコニウムテトラ(5−メチル−2,4−ヘキサンジオネート)、ジルコニウムテトラ(3,5−ヘプタンジオネート)、ジルコニウムテトラ(6−メチルヘプタンジオネート)、ジルコニウムテトラ(2,2,6,6−テトラメチルヘプタンジオネート)、ジルコニウムテトラ(1−フェニル−1,3−ブタンジオネート)、ジルコニウムテトラ(1,3−ジフェニル−1,3−プロパンジオネート)、ジルコニウムテトラ(メチルアセトアセテート)、ジルコニウムテトラ(エチルアセトアセテート)、ジルコニウムオキサイドビス(2,4−ペンタンジオネート)及びハフニウムテトラ(2,4−ペンタンジオネート)等が例示でき、これらのうち、チタニウムオキシビス(2,4−ペンタンジオネート)、チタニウムテトラ(2,4−ペンタンジオネート)、ジルコニウムテトラ(2,4−ペンタンジオネート)、ハフニウムテトラ(2,4−ペンタンジオネート)が特に好ましい。
本発明において、(a)金属化合物として用いられる金属アルコキサイドとしては、特に限定するものではないが、具体的には、チタニウムテトラメトキシド、チタニウムテトラエトキシド、チタニウムテトラn−プロポキシド、チタニウムテトライソプロポキシド、チタニウムテトラn−ブトキシド、チタニウムテトラt−ブトキシド、チタニウムテトラ2−エチルヘキソキシド、ジルコニウムテトラエトキシド、ジルコニウムテトラn−プロポキシド、ジルコニウムテトライソプロポキシド、ジルコニウムテトラn−ブトキシド、ジルコニウムテトラt−ブトキシド、ハフニウムテトラn−ブトキシド、ハフニウムテトラt−ブトキシド等が挙げられる。これらの中で、触媒性能に優れ工業的に入手可能なことから、チタニウムテトラn−プロポキシド、チタニウムテトライソプロポキシド、チタニウムテトラn−ブトキシド、ジルコニウムテトラn−プロポキシド、ジルコニウムテトライソプロポキシド、ジルコニウムテトラn−ブトキシドが好適に用いられる。
本発明において、(a)金属化合物として用いられる金属カルボン酸塩としては、特に限定するものではないが、具体的には、酢酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、シュウ酸アルミニウム、2−エチルヘキサン酸アルミニウム、ラウリン酸アルミニウム、ステアリン酸アルミニウム、オレイン酸アルミニウム、オキシシュウ酸バナジウム、ナフテン酸バナジウム、蟻酸クロム、酢酸クロム、シュウ酸クロム、ナフテン酸クロム、2−エチルヘキサン酸クロム、蟻酸マンガン、酢酸マンガン、シュウ酸マンガン、酒石酸マンガン、ナフテン酸マンガン、2−エチルヘキサン酸マンガン、酢酸鉄、乳酸鉄、シュウ酸鉄、クエン酸鉄、2−エチルヘキサン酸鉄、ナフテン酸鉄、ステアリン酸鉄、酢酸コバルト、乳酸コバルト、シュウ酸コバルト、クエン酸コバルト、2−エチルヘキサン酸コバルト、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸コバルト、酢酸ニッケル、乳酸ニッケル、シュウ酸ニッケル、クエン酸ニッケル、2−エチルヘキサン酸ニッケル、ナフテン酸ニッケル、ステアリン酸ニッケル、酢酸銅、乳酸銅、シュウ酸銅、クエン酸銅、2−エチルヘキサン酸銅、ナフテン酸銅、ステアリン酸銅、蟻酸亜鉛、酢酸亜鉛、クエン酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸亜鉛、ナフテン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、酢酸ジルコニウム、オクテン酸ジルコニウム、2−エチルヘキサン酸ジルコニウム、オキシオレイン酸ジルコニウム、カプリル酸ジルコニウム、ステアリン酸ジルコニウム、オキシステアリン酸ジルコニウム又はこれらの水和物等を挙げることができる。
本発明において、(a)金属化合物として用いられる金属オキシ塩化物としては、特に限定するものではないが、オキシ塩化ジルコニウム、オキシ塩化ハフニウム又はこれらの水和物が好適なものとして例示できる。
本発明において、(a)金属化合物として用いられる金属塩化物としては、特に限定するものではないが、具体的には、塩化アルミニウム、塩化チタニウム、塩化バナジウム、塩化クロム、塩化マンガン、塩化鉄、塩化コバルト、塩化ニッケル、塩化銅、塩化亜鉛、塩化ジルコニウム、塩化ハフニウム等を挙げることができる。これらの中で、触媒性能に優れ工業的に入手可能なことから、塩化チタニウム、塩化ジルコニウム、塩化ハフニウム、塩化鉄が好適に用いられる。
本発明のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物において、これらの金属化合物は、単独で用いても良いし、2種類以上の金属化合物を同時に用いることも可能である。
本発明で用いられる(b)β−ジケトン化合物は、上記一般式(7)で示される化合物であって、具体的には、2,4−ペンタンジオン、2,4−ヘキサンジオン、2,4−ヘプタンジオン、3,5−ヘプタンジオン、2,4−オクタンジオン、2−メチルヘキサン−3,5−ジオン、6−メチルヘプタン−2,4−ジオン、2−メチルヘプタン−3,5−ジオン、2,6−ジメチルヘプタン−3,5−ジオン、2,2−ジメチルヘキサン−3,5−ジオン、2,2,6−トリメチルヘプタン−3,5−ジオン、2,2−ジメチルヘプタン−3,5−ジオン、2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン、3−メチルペンタン−2、4−ジオン、ベンゾイルアセトン、ジベンゾイルメタン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸プロピル、アセト酢酸イソプロピル、アセト酢酸ブチル、アセト酢酸イソブチル、アセト酢酸tert−ブチル、プロピオニル酢酸メチル、プロピオニル酢酸エチル、プロピオニル酢酸プロピル、プロピオニル酢酸イソプロピル、プロピオニル酢酸ブチル、プロピオニル酢酸tert−ブチル、ブチリル酢酸メチル、ブチリル酢酸エチル、ブチリル酢酸プロピル、ブチリル酢酸イソプロピル、ブチリル酢酸ブチル、ブチリル酢酸tert−ブチル、イソブチリル酢酸メチル、イソブチリル酢酸エチル、イソブチリル酢酸プロピル、イソブチリル酢酸イソプロピル、イソブチリル酢酸ブチル、イソブチリル酢酸tert−ブチル、3−オキソヘプタン酸メチル、3−オキソヘプタン酸エチル、3−オキソヘプタン酸プロピル、3−オキソヘプタン酸イソプロピル、3−オキソヘプタン酸ブチル、3−オキソヘプタン酸tert−ブチル、5−メチル−3−オキソヘキサン酸メチル、5−メチル−3−オキソヘキサン酸エチル、5−メチル−3−オキソヘキサン酸プロピル、5−メチル−3−オキソヘキサン酸イソプロピル、5−メチル−3−オキソヘキサン酸ブチル、5−メチル−3−オキソヘキサン酸tert−ブチル、4,4−ジメチル−3−オキソペンタン酸メチル、4,4−ジメチル−3−オキソペンタン酸エチル、4,4−ジメチル−3−オキソペンタン酸プロピル、4,4−ジメチル−3−オキソペンタン酸イソプロピル、4,4−ジメチル−3−オキソペンタン酸ブチル、4,4−ジメチル−3−オキソペンタン酸tert−ブチル、ベンゾイル酢酸メチル、ジベンゾインメタン、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロン酸メチルエチル、マロン酸ジプロピル、マロン酸ジイソプロピル、マロン酸ジブチル、マロン酸ジtert−ブチル、マロン酸メチルtert−ブチル等を挙げることができる。これらの中でも、触媒活性に優れ工業的に入手可能なことから、上記式(8)で示される2,4−ペンタンジオン、3,5−ヘプタンジオン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチルが好適に用いられる。
本発明のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物において、これらのβ−ジケトン化合物は単独で用いても良いし、2種類以上のβ−ジケトン化合物を同時に用いることも可能である。
本発明で用いられる(c)酸は、特に限定するものではないが、カルボン酸、フェノール類、酸性リン酸エステル、スルホン酸等の有機酸、及び無機酸からなる群より選ばれる化合物であることが好ましい。本発明のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物において、(c)酸は、活性抑制剤若しくは溶解性補助剤、又はそれらの両方として作用し、これらの作用は酸の種類によって異なる。
本発明において、(c)酸として用いられるカルボン酸としては、特に限定するものではないが、具体的には、ギ酸、酢酸、2−ケトエタン酸(グリオキシル酸)、プロパン酸、2−ケトプロパン酸(ピルビン酸)、ブタン酸、イソブタン酸、2−ケトブタン酸、ペンタン酸、イソペンタン酸、ヘキサン酸、2−メチルペンタン酸、2−エチルブタン酸、ヘプタン酸、カプリル酸、2−エチルヘキサン酸、ノナン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の飽和モノカルボン酸、プロピオル酸、アクリル酸、クロトン酸、メタクリル酸、ペンテン酸、ヘキセン酸、ソルビン酸、ヘプテン酸、ウンデシレン酸、リノレン酸、リノール酸、リノエライジン酸、エライジン酸、オレイン酸、リシノール酸、アラキドン酸等の不飽和モノカルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、2,2−ジメチルグルタル酸、スベリン酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、ジグリコール酸、イタコン酸、マレイン酸、2,5−ノルボルナンジカルボン酸、1,4−テレフタル酸、1,3−テレフタル酸、ヘミメリット酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、ベンゼンテトラカルボン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、1,1,2,2−エタンテトラカルボン酸、1,1,2−エタントリカルボン酸等の多価カルボン酸、2−ヒドロキシエタン酸(グリコール酸)、2−フェニル−2−ヒドロキシエタン酸(マンデル酸)、2−ヒドロキシプロパン酸(乳酸)、3−ヒドロキシプロパン酸、2,3−ジヒドロキシプロパン酸(グリセリン酸)2−メチル2−ヒドロキシプロパン酸、2−ヒドロキシプロパン−1,3−二酸(タルトロン酸)、2−フェニル−3−ヒドロキシプロパン酸(トロピン酸)、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロパン酸、2−ヒドロキシ−1,2,3−プロパントリカルボン酸(クエン酸)、1−ヒドロキシ−1,2,3−プロパントリカルボン酸(イソクエン酸)、2−ヒドロキシブタン酸、3−ヒドロキシブタン酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸、2−ヒドロキシブタン−1,4−二酸(リンゴ酸)、2,3−ジヒドロキシブタン−1,4−二酸(酒石酸)、2−ヒドロキシ−2−メチルブタン−1,4−二酸(シトラマル酸)、2,3,4−トリヒドロキシブタン酸、2−ヒドロキシペンタン酸、3−ヒドロキシペンタン酸、2−ヒドロキシヘキサン酸、3−ヒドロキシヘキサン酸、2−ヒドロキシヘプタン酸、3−ヒドロキシヘプタン酸、2−ヒドロキシオクタン酸、2−ヒドロキシノナン酸、2−ヒドロキシデカン酸、2−ヒドロキシウンデカン酸、2−ヒドロキシドデカン酸、3−ヒドロキシドデカン酸、2−ヒドロキシテトラデカン酸、2−ヒドロキシヘキサデカン酸、2−ヒドロキシオクタデカン酸、2−ヒドロキシエイコサン酸、2−ヒドロキシテトラエイコサン酸、2−ヒドロキシテトラエイコサン酸、2,4−ジヒドロキシ−3,3−ジメチルブタン酸、サリチル酸、3−メチルサリチル酸、4−メチルサリチル酸、5−メチルサリチル酸、3−メトキシサリチル酸、4−メトキシサリチル酸、5−メトキシサリチル酸等のヒドロキシカルボン酸をあげることができる。これらのカルボン酸の中で、多価カルボン酸及びヒドロキシカルボン酸は活性抑制剤としての性能が優れており、遅延性触媒の構成成分として特に有効である。本発明において、多価カルボン酸としては、マロン酸、マレイン酸、及びフタル酸が、ヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、乳酸、及びマンデル酸が、活性抑制効果が高いため、特に好ましい。
本発明において、(c)酸として用いられるフェノール類としては、特に限定するものではないが、具体的には、フェノール、2−メチルフェノール、3−メチルフェノール、4−メチルフェノール、2−メトキシフェノール、3−メトキシフェノール、4−メトキシフェノール、2,3−ジメチルフェノール、2,4−ジメチルフェノール、2,5−ジメチルフェノール、2,6−ジメチルフェノール、3,4−ジメチルフェノール、3,5−ジメチルフェノール、2−エチルフェノール、3−エチルフェノール、4−エチルフェノール、2−フェニルフェノール、3−フェニルフェノール、4−フェニルフェノール、4−ベンジルフェノール、3−フェノキシフェノール、1−ナフトール、2−ナフトール等を挙げることができる。フェノール類は溶解性補助剤としての性能が優れており、触媒中の金属成分濃度を向上させるための構成成分として特に有効である。本発明において、フェノール類としては、フェノール、及び2−メトキシフェノールが、溶解性補助効果が高いため、特に好ましい。
本発明において、(c)酸として用いられる酸性リン酸エステルとしては、特に限定するものではないが、具体的には、メチル酸性リン酸エステル、エチル酸性リン酸エステル、プロピル酸性リン酸エステル、イソプロピル酸性リン酸エステル、ブチル酸性リン酸エステル、オレイル酸性リン酸エステルのモノ及びジエステル、又はモノ、ジエステルの混合物等を挙げることができる。
本発明において、(c)酸として用いられるスルホン酸としては、特に限定するものではないが、具体的には、パラ−トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、スルホサリチル酸、ヒドロキシベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等を挙げることができる。
本発明において、(c)酸として用いられる無機酸としては、特に限定するものではないが、具体的には、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等を挙げることができる。
本発明のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物において、これらの酸は、単独で用いても良いし、2種類以上の酸を同時に用いることも可能である。
本発明において、上記(a)成分に対する(b)成分(2種類以上の場合はその合計)及び(c)成分(2種類以上の場合はその合計)のモル比は、特に制限するものではないが、(a)/(b)/(c)=1/0.1〜1000/0.1〜100であることが好ましく、さらに好ましくは(a)/(b)/(c)=1/1〜100/1〜100である。モル比がこの範囲外であると、適当なポットライフと硬化性が両立できない場合がある。
本発明において、さらに(d)成分として水を添加すると、ポットライフの制御範囲を拡大することが可能である。この場合、上記(a)成分に対する(b)成分(2種類以上の場合はその合計)、(c)成分(2種類以上の場合はその合計)及び(d)成分のモル比は、特に制限するものではないが、(a)/(b)/(c)/(d)=1/0.1〜1000/0.1〜100/0.1〜1000であることが好ましく、さらに好ましくは(a)/(b)/(c)=1/1〜100/1〜100/1〜100である。モル比がこの範囲外であると、適当なポットライフと硬化性が両立できない場合がある。
本発明の触媒組成物をポリウレタン樹脂の製造に用いる場合、その使用量は、使用されるポリオ−ルを100重量部としたとき、通常0.001〜50重量部の範囲であるが、好ましくは0.01〜10重量部の範囲である。
本発明において、触媒組成物を構成する上記(a)、(b)、(c)又は(d)成分は予め混合して調製したものを反応時に添加しても良いし、反応の際に同時に添加しても良い。また、混合する際に溶媒に溶解して使用することもできる。溶媒は特に限定されるものではないが、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール等のアルコール類、トルエン、キシレン、ミネラルターペン等の炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸セルソルブ等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、アニソール等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等の含窒素溶媒等の有機溶媒が挙げられる。
本発明のポリウレタン樹脂の製造方法は、ポリオールと有機ポリイソシアネートとを、上記した本発明のポリウレタン製造用触媒組成物の存在下、反応させることをその特徴とする。
本発明において、本発明のポリウレタン製造用触媒組成物に加えて、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、その他の有機金属触媒や第3級アミン触媒を併用しても良い。
その他の有機金属触媒としては、特に限定するものではないが、具体的には、スタナスジアセテート、スタナスジオクトエート、スタナスジオレエート、スタナスジラウレート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジクロライド、ジオクチル錫ジラウレート等の有機スズ触媒や、オクチル酸ニッケル、ナフテン酸ニッケル、オクチル酸コバルト、ナフテン酸コバルト、オクチル酸ビスマス、ナフテン酸ビスマス等が例示される。これらのうち、好ましい化合物としては、有機スズ触媒であり、更に好ましくはスタナスジオクトエート又はジブチルスズジラウレートである。本発明のポリウレタン樹脂の製造方法において、本発明の触媒組成物を使用することにより、有機スズ触媒の使用量を大幅に低減することができる。
また、その他の第3級アミン触媒としては、特に限定するものではないが、具体的には、トリエチレンジアミン、2−メチルトリエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチル−(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジプロピレントリアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、ジメチルエタノールアミン、ジメチルイソプロパノールアミン、ジメチルアミノエトキシエタノール、N,N−ジメチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N,N−ジメチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)プロパンジアミン、ビス(ジメチルアミノプロピル)アミン、ビス(ジメチルアミノプロピル)イソプロパノールアミン、3−キヌクリジノール、N,N,N’,N’−テトラメチルグアニジン、1,3,5−トリス(N,N−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、N−メチル−N’−(2−ジメチルアミノエチル)ピペラジン、N,N’−ジメチルピペラジン、ジメチルシクロヘキシルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、1−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、1−ジメチルアミノプロピルイミダゾール、N,N−ジメチルヘキサノールアミン、N−メチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、1−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾール、1−(2−ヒドロキシプロピル)イミダゾール、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、キヌクリジン、2−メチルキヌクリジン等が例示される。
本発明において、その他の有機金属触媒や第3級アミン触媒を使用する場合は、その使用量は、ポリオールを100重量部としたとき、通常0.0001〜5重量部の範囲であり、更に好ましくは0.001〜3重量部の範囲である。
本発明において、使用されるポリオールとしては、例えば、従来公知のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネート系ポリオール、アクリル系ポリオール、ポリブタジエン系ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、カプロラクトン変性ポリオール、ポリエステルアミドポリオール、ポリウレタンポリオール、エポキシポリオール、エポキシ変性ポリオール、アルキド変性ポリオール、ひまし油、フッ素含有ポリオール等が使用できる。これらのポリオールは単独で使用することもできるし、適宜混合して併用することもできる。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングルコール、テトラメチレングルコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、シュークロース等の多価アルコール類、エチレンジアミン等の脂肪族アミン化合物類、トルエンジアミン、ジフェニルメタン−4,4−ジアミン等の芳香族アミン化合物類、エタノールアミン及びジエタノールアミン等のようなアルカノールアミン類等のような少なくとも2個以上の活性水素基を有する化合物を出発原料としてこれにエチレンオキシドやプロピレンオキシドに代表されるアルキレンオキサイドの付加反応により、例えば、Gunter Oertel,“Polyurethane Handbook”(1985年版)Hanser Publishers(ドイツ),p.42〜53に記載の方法により製造することができる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、多価アルコールと無水マレイン酸、フマール酸、無水イタコン酸、イタコン酸、アジピン酸、イソフタル酸等の多塩基酸との縮合物や、岩田敬治著,“ポリウレタン樹脂ハンドブック”(1987年初版)日刊工業新聞社,p.117に記載されているようなナイロン製造時の廃物、トリメチロールプロパン、ペンタエリストールの廃物、フタル酸系ポリエステルの廃物、廃品を処理し誘導したポリエステルポリオール等が挙げられる。
アクリル系ポリオールとしては、例えば、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタアクリル酸2−ヒドロキシエチル等の水酸基含有不飽和モノマー及び/又はこれらモノマーにε−カプロラクタム等のラクトン類を付加したラクトン変性不飽和モノマーと、スチレン、アクリル酸メチル、メタアクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、メタアクリル酸ブチル等の不飽和モノマーを重合反応させて得られるポリオールが挙げられる。
ポリオールの平均分子量は200〜10,000の範囲のものが好ましい。平均分子量が200未満では架橋点間距離が短く、塗膜としたときの柔軟性が十分ではなく、耐割れ性が不充分となるおそれがあり、10,000を超えると架橋密度が低くなり、塗膜としたときの強靭性や硬度が不充分となり本発明の効果を発揮しないおそれがある。
本発明において、使用される有機ポリイソシアネートとしては、例えば、トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフチレンジイシシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート類、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート類及びこれらの混合体等が挙げられる。これらのうち優れた塗膜物性、耐候性を与える目的で、脂肪族ポリイソシアネート類が好ましい。脂肪族ポリイソシアネート類としては、例えば、従来公知の直鎖脂肪族系、環式脂肪族系、脂環式系等のイソシアネートが挙げられ、具体的には、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート(H−MDI)、水添化キシリレンジイソシアネート(H−XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ノルボルナンジイソシアネート(NBDI)、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(H6XDI)、L−リシンジイソシアネート(LDI)、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート等のイソシアネート又はこれらイソシアネートの二量体変性体、三量体変性体、ビュレット変性体、アロファネート変性体、更にこれら有機ポリイソシアネート化合物のブロックイソシアネート体や前述の活性水素含有化合物との反応物であるNCO基末端のプレポリマーを単独又は混合して用いる。ブロックイソシアネートとしては、例えばエタノール、イソプロパノール、n−ブタノール等のアルコール類、フェノール、p−ニトロフェノール等のフェノール類、ε−カプロラクタム等のラクタム類、アセトオキシム、メチルエチルケトオキシム等のオキシム類、マロン酸ジエチル、アセト酢酸エチル、アセチルアセトン等の活性メチレン含有化合物で活性なイソシアネート基をブロックしたものが挙げられる。
本発明において、イソシアネートインデックスは特に限定するものではないが、通常は50〜250の範囲であり、更に好ましくは70〜150の範囲である。70以下では架橋密度が低くなり樹脂強度が低下するおそれがあり、150以上では未反応イソシアネート基が残存するため塗膜乾燥性が悪化するおそれがある。
本発明において、必要で応じて、添加剤を使用することができる。このような添加剤としては、架橋剤又は鎖延長剤、顔料、着色剤、難燃剤、老化防止剤、抗酸化防止剤、充填剤、増粘剤、減粘剤、可塑剤、タレ防止剤、沈殿防止剤、消泡剤、UV吸収剤、溶媒、チキソトロープ剤、吸着剤、その他公知の添加剤等が挙げられる。このような添加剤の種類及び添加量は、公知の形式と手順を逸脱しないならば、通常使用される範囲で十分使用することができる。
本発明において、架橋剤又は鎖延長剤としては、低分子量の多価アルコール(例えば、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン等)、低分子量のアミンポリオール(例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等)、ポリアミン(例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、キシリレンジアミン、メチレンビスオルソクロルアニリン等)等が例示される。
本発明においては、イソシアネートやポリオール等の原料を溶解、希釈するため、溶剤を使用することができる。このような溶剤としては、トルエン、キシレン、ミネラルターペン等の炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルグリコールアセテート、酢酸セルソルブ等のエステル類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類の有機溶媒が挙げられる。
以下、実施例、比較例に基づいて説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
[実施例1]
<触媒組成物の調製>
金属化合物としてジルコニウムテトラ(2,4−ペンタンジオネート)1.00g(2.05mmol)、β−ジケトン化合物として2,4−ペンタンジオン2.05g(20.1mmol)、酸としてマレイン酸0.48g(4.1mmol)の混合物に溶媒のN−メチル−2−ピロリドンを溶質が溶けきり、均一溶液となるまで撹拌しながら滴下した。この際に滴下したN−メチル−2−ピロリドンは1.79gであった。溶媒を含む触媒組成物における最終ジルコニウム濃度は3.1wt%であり、この金属濃度を溶解性指標として定義する。
<評価法A:トルエン溶液中におけるイソシアネート反応性の評価>
200mlの三角フラスコに、トルエン50ml、n−ブタノール(BuOH)1.54g(2.8mmol)、及び調製した触媒組成物を金属成分として3μmol相当(8.8mg)を秤取り、30℃にて30分攪拌した。この溶液に、ヘキサメチレンジイソシアナート(HDI)1.75g(10.4mmol)をトルエン50mlに溶解させ30℃に保温した溶液を加え、反応を開始した。反応開始後、30分毎に反応液を約2ml採取し、これに約1mmolのジ−n−ブチルアミン(DBA)を含有したジメチルホルムアミド溶液15mlを加え、未反応のイソシアナートと反応させた。残存するDBAを0.1N塩酸標準液で逆滴定し、未反応イソシアナート量を定量した。
反応時間30分、60分、180分におけるイソシアネート基の転化率を表1に示す。
Figure 2006206781
<評価法B:樹脂硬化性の評価>
ポリオール20.5g、溶剤(トルエン、酢酸エチル、酢酸ブチル及び1−メトキシ−2−プロパノールアセテートが重量比で1/1/1/1になるように予め調製したもの)19.5g、及び調製した触媒組成物を金属成分として30μmol相当(88mg)を加えて20℃に温度調整した。これに、別容器で20℃に温度調整したポリイソシアネートをイソシアネートインデックス(イソシアネート基/OH基(モル比)×100)が100となる量だけ加え、攪拌棒にて約1分間攪拌した。混合攪拌した反応液を40℃に温度調整したオーブンに入れ、振動式粘度計(ビスコメイトVM−1A−MH、山一電機社製)を用いて粘度プロファイルを測定した。粘度が1000mPa・Sになった時間をポットライフとした。また、同様に調製した反応液を厚さが1cmになるように成型し20℃で24時間及び72時間硬化させた後、樹脂の硬度(ショアーA)を測定した。結果を表1にあわせて示す。
[実施例2〜実施例14]
(a)金属成分、(b)β−ジケトン化合物、(c)酸として種々の化合物を表1及び表2に示した配合比にて使用した以外は、実施例1と同じ手法を用いて触媒組成物を調製した。次いで、金属成分として3μmol相当の触媒組成物を添加して上記評価法Aによる評価を、30μmol相当の触媒組成物を添加して上記評価法Bによる評価をそれぞれ実施した。結果を表1及び表2にあわせて示す。
Figure 2006206781
これらの実施例から、(c)酸を添加することによって活性抑制効果若しくは溶解性向上効果、又はそれら両方の効果が奏されることがわかる。
(c)酸として多価カルボン酸(マレイン酸)を用いた実施例1及び実施例2では、活性抑制効果と溶解性向上効果、α−ヒドロキシカルボン酸を用いた実施例3及び実施例4では活性抑制効果、α−ヒドロキシカルボン酸と多価カルボン酸を併用した実施例5及び実施例6では活性抑制効果と溶解性向上効果、一価カルボン酸を用いた実施例7では溶解性向上効果、フェノール類を用いた実施例8では溶解性向上効果がそれぞれ確認できる。これらの効果は触媒が必要とされる特性に応じて、主として酸の種類及び添加量を調整することで制御可能である。
また、実施例9〜実施例14から、本ポリウレタン樹脂製造用触媒組成物は種々の金属化合物、β−ジケトン化合物を用いて構成できることがわかる。
[比較例1]
(b)β−ジケトン化合物を添加しないこと以外は、実施例1と同じ手法を用いて触媒組成物を調製した。次いで、金属成分として3μmol相当の触媒組成物を添加して上記評価法Aによる評価を、30μmol相当の触媒組成物を添加して上記評価法Bによる評価をそれぞれ実施した。結果を表3にあわせて示す。
Figure 2006206781
この触媒組成物は、β−ジケトン化合物を含まないため、酸(マレイン酸)の活性抑制効果が強く作用し、非常に低い活性しか示さなかった。
[比較例2]
(c)酸を添加しないこと以外は、実施例1と同じ手法を用いて触媒組成物を調製した。次いで、金属成分として3μmol相当の触媒組成物を添加して上記評価法A、30μmol相当の触媒組成物を添加して上記評価法Bによる評価をそれぞれ実施した。結果を表3にあわせて示す。
この触媒組成物は、ポットライフ(可使時間)が短いため、長いポットライフが要求される用途では、充分な作業性を確保できないことが予想される。また、本触媒中における、ジルコニウム(2,4−ペンタンジオネート)の溶解度は非常に低く、より多くの触媒組成物を添加する必要があるため、揮発性有機化合物(VOC)が増加するという問題がある。
[比較例3]
DBTDL(ジブチルスズジラウレート)のスズ3.0wt%トルエン溶液を用いる以外は、実施例1と同じ手法を用いて、金属成分として3μmol相当の触媒組成物を添加して上記評価法Aによる評価、30μmol相当の触媒組成物を添加して上記評価法Bによる評価をそれぞれ実施した。結果を表3にあわせて示す。
DBTDLは、ポットライフ(可使時間)が短いため、長いポットライフが要求される用途では、充分な作業性を確保できないことが予想される。また、DBTDLは不純物としてトリブチルスズを含有しており環境衛生上、安全に使用できるものではない。
[実施例15〜実施例18]
(a)金属成分、(b)β−ジケトン化合物、(c)酸として種々の化合物を用い、さらに(d)成分として水を添加し、表4に示した配合比にて使用した以外は実施例1と同じ手法を用いて触媒の調製及び評価を実施した。結果を表4にあわせて示す。
Figure 2006206781
これらの実施例から、(d)成分として水を添加することによって、さらにポットライフを延長できることがわかる。

Claims (22)

  1. (a)金属化合物、(b)β−ジケトン化合物、及び(c)酸を含有してなるポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
  2. (a)金属化合物が、アルミニウム、チタニウム、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ジルコニウム、又はハフニウムの、β−ジケトン錯体、金属アルコキサイド、カルボン酸塩、オキシ塩化物、及び塩化物からなる群より選ばれる1種又は2種以上の化合物であることを特徴とする請求項1に記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
  3. (a)金属化合物が、下記一般式(1)で示される金属化合物からなる群より選ばれる1種又は2種以上の化合物であることを特徴とする請求項1に記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
    M(L4−2n(O) (1)
    [上記一般式(1)中、Mはチタニウム、ジルコニウム又はハフニウムを表し、Lは各々独立して、下記一般式(2)、一般式(3)若しくは一般式(4)で示される配位子又は塩素原子を表す。また、Oは酸素原子を表し、nは0又は1である。]
    Figure 2006206781
    (上記一般式(2)中、R及びRは各々独立してR又はORを表し、Rは炭素数1〜18のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。また、Rは水素原子又は炭素数1〜18のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。)
    OR (3)
    (上記一般式(3)中、Rは炭素数1〜18のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。)
    COOR (4)
    (上記一般式(4)中、Rは炭素数1〜18のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。)
  4. (a)金属化合物が、一般式(2)で示される配位子を一種又は二種以上有する化合物であることを特徴とする請求項3に記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
  5. (a)金属化合物が、チタニウムオキシビス(2,4−ペンタンジオネート)、チタニウムテトラ(2,4−ペンタンジオネート)、ジルコニウムテトラ(2,4−ペンタンジオネート)、及びハフニウムテトラ(2,4−ペンタンジオネート)からなる群より選ばれる1種又は2種以上のβ−ジケトン錯体であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
  6. (a)金属化合物が、チタニウムテトラn−プロポキシド、チタニウムテトライソプロポキシド、チタニウムテトラn−ブトキシド、チタニウムテトラt−ブトキシド、ジルコニウムテトラn−プロポキシド、ジルコニウムテトライソプロポキシド、ジルコニウムテトラn−ブトキシド、及びジルコニウムテトラt−ブトキシドからなる群より選ばれる1種又は2種以上の金属アルコキサイドであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
  7. (a)金属化合物が、オキシ塩化ジルコニウム、オキシ塩化ハフニウム、及びこれらの水和物からなる群より選ばれる1種又は2種以上のオキシ塩化物であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のポリウレタン製造用触媒組成物。
  8. (a)金属化合物が、塩化チタニウム、塩化ジルコニウム、及び塩化ハフニウムからなる群より選ばれる1種又は2種以上の塩化物であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のポリウレタン製造用触媒組成物。
  9. (a)金属化合物が、下記一般式(5)
    M(L (5)
    [上記一般式(5)中、Mはアルミニウム、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、又は亜鉛を表し、Lは各々独立して、下記一般式(6)
    Figure 2006206781
    (上記一般式(6)中、R及びRは各々独立してR10又はOR10であって、R10は炭素数1〜18のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。また、Rは水素又は炭素数1〜18のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。)
    で示される配位子であり、mは金属イオンMの価数を表す。]
    で示される化合物からなる群より選ばれる1種又は2種以上のβ−ジケトン錯体であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
  10. (b)β−ジケトン化合物が、下記一般式(7)
    Figure 2006206781
    [上記一般式(7)中、R11及びR13は各々独立して、R14又はOR14を表し、R14は炭素数1〜18のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。また、R12は水素原子又は炭素数1〜18のアルキル基、シクロアルキル基若しくはアリール基を表す。]
    で表される化合物であることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
  11. (b)β−ジケトン化合物が、下記式(8)
    Figure 2006206781
    で表される2,4−ペンタンジオンであることを特徴とする請求項10に記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
  12. (c)酸が、有機酸及び無機酸からなる群より選ばれる1種又は2種以上の化合物からなることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれかに記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
  13. 有機酸が、カルボン酸、スルホン酸、酸性リン酸エステル、及びフェノール類からなる群より選ばれることを特徴とする請求項12に記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
  14. カルボン酸が、多価カルボン酸及びヒドロキシカルボン酸からなる群より選ばれることを特徴とする請求項13に記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
  15. ヒドロキシカルボン酸が、グリコール酸、乳酸、及びマンデル酸からなる群より選ばれることを特徴とする請求項14に記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
  16. 無機酸が、塩酸、硫酸、硝酸、及びリン酸からなる群より選択されることを特徴とする請求項12に記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
  17. (a)金属化合物(2種類以上の金属化合物を含む場合はそれらの合計)に対する、(b)β−ジケトン化合物(2種類以上のβ−ジケトン化合物を含む場合はそれらの合計)及び(c)酸(2種類以上の酸を含む場合はそれらの合計)のモル比が、(a)/(b)/(c)=1/0.1〜1000/0.1〜100の範囲であることを特徴とする請求項1乃至請求項16のいずれかに記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
  18. 請求項1乃至請求項17のいずれかに記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物にさらに(d)水を添加してなるポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
  19. (a)金属化合物(2種類以上の金属化合物を含む場合はそれらの合計)に対する、(b)β−ジケトン化合物(2種類以上のβ−ジケトン化合物を含む場合はそれらの合計)、(c)酸(2種類以上の酸を含む場合はそれらの合計)、及び(d)水のモル比が、(a)/(b)/(c)/(d)=1/0.1〜1000/0.1〜100/0.1〜1000の範囲であることを特徴とする請求項18に記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物。
  20. ポリオールと有機ポリイソシアネートとを、請求項1乃至請求項19のいずれかに記載のポリウレタン製造用触媒組成物の存在下、反応させることを特徴とするポリウレタン樹脂の製造方法。
  21. ポリオールと有機ポリイソシアネートとを、請求項1乃至請求項19のいずれかに記載のポリウレタン製造用触媒組成物及び添加剤の存在下、反応させることを特徴とするポリウレタン樹脂の製造方法。
  22. 有機ポリイソシアネートが脂肪族ポリイソシアネートであることを特徴とする請求項20又は請求項21に記載のポリウレタン樹脂の製造方法。
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