JP2006199914A - ポリプロピレン系樹脂組成物及びそれを用いた光透過性成形品 - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂組成物及びそれを用いた光透過性成形品 Download PDF

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Abstract

【課題】 耐熱温度や耐薬品性が比較的高い光透過性のポリプロピレン系樹脂組成物からなる光透過性成形品において、光透過性を維持しながら成形品に入射する光を乱反射・散乱させ、照度の不均一さを解消することの出来る光透過性成形品を提供することを課題とする。
【解決手段】 ポリプロピレン系樹脂、特定の無機フィラー、酸化防止剤及び光安定剤、ステアリン酸金属石鹸とを含有するポリプロピレン系樹脂組成物において、前記特定の無機フィラーは平均粒径が5μm以下の硫酸バリウム、硫化亜鉛、酸化亜鉛、酸化チタンから選ばれる1種以上の無機フィラーであり、ポリプロピレン系樹脂組成物全量に対して0.003〜1.5質量%含有され、ステアリン酸金属石鹸はステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム及びステアリン酸亜鉛から選ばれる少なくとも2種を含有することを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物を用いる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、各種電気機器や各種車両に備えられる照明装置のカバーや光表示板等に用いられる光透過性成形品を得るのに好適なポリプロピレン系樹脂組成物及びそれを用いた光透過性成形品に関するものである。
従来から、各種電気機器や各種車両に備えられる照明装置等に用いられる光透過性成形品には、(メタ)アクリル系樹脂(PMMA)、アクリロニトリル・スチレン系樹脂(AS)、ポリカーボネート系樹脂(PC)、ポリプロピレン系樹脂(PP)等の成形材料が用いられている。
PMMAやASを樹脂成分とする樹脂組成物からなる光透過性成形品は耐熱温度が低く、通常60℃以下程度の環境でしか連続使用することができなかった。
また、PMMA、AS、PCを樹脂成分とする樹脂組成物からなる光透過性成形品は耐薬品性が低いという欠点もあった。
一方、ポリプロピレン系樹脂を樹脂成分とする樹脂組成物からなる光透過性成形品は耐熱温度や耐薬品性が比較的高いために、耐熱・耐薬品性が要求される用途、例えば自動車室内の照明用のカバー部品やトランク・ドア等に備えられる照明用のカバー部品に用いられている。
しかしながら、ポリプロピレン系樹脂組成物を用いた光透過性成形品は、光や熱による変色や腐食劣化が生じやすいという問題があった。例えば、90℃の温度条件で紫外線を60日間照射すると、成形品の変色が大きく、腐食劣化で形状も保持できない場合があった。この問題に対して各種の方策が採用されているが(例えば、特許文献1、2、3参照)、充分な効果が得られていないのが現状である。
さらに、上記何れの光透過性成形品においても、照明装置等のカバーとして用いる場合には、光源の直下では比較的明るく、その周辺部では暗くなるという照度の不均一さが生じるという問題があった。この問題を解決するために、従来から光透過性成形品の表面に微細なシボ形状や凹凸形状を設けることにより、光を乱反射・散乱させる方法が採用されている。
特許第2730165号公報 特許第2661164号公報 特開平8−311274号公報
本発明は耐熱温度や耐薬品性が比較的高い光透過性のポリプロピレン系樹脂組成物からなる光透過性成形品において、酸化防止剤及び光安定剤を良分散させることにより光や熱による変色や腐食劣化を抑制し、さらに、特定の無機フィラーを特定の割合で配合することにより光透過性を維持しながら成形品に入射する光を乱反射・散乱させ、照度の不均一さを解消することの出来る光透過性成形品を提供することを課題とする。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物はポリプロピレン系樹脂(A)、無機フィラー(B)、酸化防止剤及び光安定剤(C)、ステアリン酸金属石鹸(D)とを含有するポリプロピレン系樹脂組成物において、前記無機フィラー(B)は平均粒径が5μm以下の硫酸バリウム、硫化亜鉛、酸化亜鉛、酸化チタンから選ばれる1種以上の無機フィラーであり、ポリプロピレン系樹脂組成物全量に対して0.003〜1.5質量%含有され、前記ステアリン酸金属石鹸(D)はステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム及びステアリン酸亜鉛から選ばれる少なくとも2種を含有することを特徴とするものである(請求項1)。
また、前記酸化防止剤はフェノール系酸化防止剤及びリン系酸化防止剤を含有することが好ましい(請求項2)。
また、前記光安定剤が、ヒンダードアミン系光安定剤及び/又はベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を含有することが好ましい(請求項3)。
また、前記無機フィラーが、アルミナ、シリカ、多価アルコール又は、ステアリン酸から選ばれる1種以上により表面コートされていることが好ましい(請求項4)。
また、前記ポリプロピレン系樹脂組成物を用いて得られる光透過性成形品である(請求項5)。
また、光透過面の表面粗さ(Ra)が100μm未満である光透過性成形品である(請求項6)。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物はポリプロピレン系樹脂、平均粒径が5μm以下の硫酸バリウム、硫化亜鉛、酸化亜鉛、酸化チタンから選ばれる1種以上の無機フィラー、酸化防止剤及び光安定剤、ステアリン酸金属石鹸とを含有するポリプロピレン系樹脂組成物において、前記無機フィラーを0.003〜1.5質量%含有し、前記ステアリン酸金属石鹸がステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム及びステアリン酸亜鉛から選ばれる少なくとも2種を含有することを特徴とするものであり、前記無機フィラーを特定の割合で配合することにより光透過性を維持しながら成形品に入射する光を乱反射・散乱させ、照度の不均一さを解消することが出来、また、前記ステアリン酸金属石鹸を2種以上併用することにより、前記無機フィラー、酸化防止剤及び光安定剤を良分散させることが出来る(請求項1)。
また、前記酸化防止剤がフェノール系酸化防止剤及びリン系酸化防止剤を含有するために、酸化による腐食劣化を効率よく抑制することができる(請求項2)。
また、前記光安定剤が、ヒンダードアミン系光安定剤及び/又はベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を含有するために、光や熱による変色を効率よく抑制することができる(請求項3)。
また、前記無機フィラーが、アルミナ、シリカ、多価アルコール又は、ステアリン酸から選ばれる1種以上により表面コートされている場合には、無機フィラーからのナトリウムイオンの析出や無機フィラーの光触媒としての作用を抑えることができ、成形品の光や熱による変色や腐食劣化をより少なくすることができる(請求項4)。
また、前記ポリプロピレン系樹脂組成物を用いて得られる光透過性成形品は光透過性を維持しながら成形品に入射する光を乱反射・散乱させ、照度の不均一さを解消することの出来る各種電気機器や各種車両に備えられる照明装置等に好適に用いられる光透過性成形品である(請求項5)。
また、前記ポリプロピレン系樹脂組成物を用いて得られる光透過性成形品においては、光透過面の表面粗さ(Ra)が100μm未満であっても、成形品に入射する光を乱反射・散乱させ、照度の不均一さを解消することができ、金型に特殊なシボ加工や凹凸形状を施さなくとも照度を均一化する光透過性成形品を得ることが出来る(請求項6)。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物はポリプロピレン系樹脂(A)、無機フィラー(B)、酸化防止剤及び光安定剤(C)、ステアリン酸金属石鹸(D)とを含有するポリプロピレン系樹脂組成物において、前記無機フィラー(B)は平均粒径が5μm以下の硫酸バリウム、硫化亜鉛、酸化亜鉛、酸化チタンから選ばれる1種以上の無機フィラーであり、ポリプロピレン系樹脂組成物全量に対して0.003〜1.5質量%含有され、前記ステアリン酸金属石鹸(D)はステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム及びステアリン酸亜鉛から選ばれる少なくとも2種を含有することを特徴とするものである。
前記ポリプロピレン系樹脂(A)とは、プロピレンを主成分とする単量体を重合してなる樹脂であり、プロピレンの単独重合体の他、エチレンを少量共重合させたエチレン共重合体等、公知の光透過性のポリプロピレン系樹脂が用いられる。なお、ポリプロピレン系樹脂(A)は1種類のみを単独で用いても、また、溶融粘度が異なるものや共重合成分が異なるものを2種以上を組合わせて用いてもよい。
また、本発明における無機フィラー(B)は平均粒径が5μm以下の硫酸バリウム、硫化亜鉛、酸化亜鉛、酸化チタンから選ばれるものである。前記無機フィラーを用いることによりポリプロピレン系樹脂(A)の光透過性を維持したまま、成形品に入射した可視光を乱反射・拡散させるために、照明器具等のカバーとして用いる場合にカバーである光透過性成形品表面にシボ形状や凹凸形状等の乱反射させるための形状を設けなくても良好な光拡散性を得ることが出来る。前記無機フィラーの中では、とくに、硫酸バリウムが好ましい。なお、前記無機フィラーは単独で用いても、2種以上を組合わせて用いてもよい。
無機フィラー(B)の平均粒径としては5μm以下である。前記平均粒径が5μmを超えると、成形品に入射した可視光の透過性が低下するおそれがあり、さらに分散性が低下して均一に混合することができなくなるおそれがある。また、平均粒径の下限は0.2μm程度であり、0.2μm未満の場合には粒子に凝集等が生じて均一微分散させることが出来ず、成形品に入射した可視光の透過性を維持しながら乱反射・拡散させることが困難になるおそれがある。
なお、無機フィラーとして、例えば、タルクのような凝集性の高いフィラーを用いた場合には半透明のような薄い色の成形品を形成することができず、また、分散性が低くて凝集物が発生し易いために、無機フィラーとして用いることは好ましくない。
無機フィラー(B)としては、さらに、アルミナ・シリカコートなどの無機系コート処理、多価アルコールコートやステアリン酸コートなどの有機系コート処理により、その表面がコーティングされたものを用いることが好ましい。表面コートされた無機フィラーを用いることにより、無機フィラーに含まれるイオンや金属成分等のポリプロピレン樹脂中への溶出、具体的には、例えば、硫酸バリウムである場合においてはポリプロピレン樹脂中へのナトリウムイオンの溶出等を抑制し、変色・劣化の促進を抑制することができる。また、無機フィラーが硫化亜鉛、酸化亜鉛、酸化チタンの場合においては無機フィラーの光触媒的作用を抑制し、ポリプロピレンの変色や劣化を抑制することができる。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物においては、無機フィラー(B)の配合割合はポリプロピレン系樹脂組成物の全量に対して0.003〜1.5質量%である。
前記配合割合が0.003質量%未満の場合には成形品に入射した可視光を充分に乱反射・拡散させることが困難になり、1.5質量%を超える場合には入射した可視光の透過性を充分に維持することが困難になり、また、無機フィラーの配合割合が多すぎると、イオンの溶出や光触媒効果等によりポリプロピレン樹脂の変色・劣化が生じやすくなる傾向がある。
なお、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物から得られる光透過性成形品の透光性は無機フィラー(B)の種類や平均粒径及び配合量によって適宜調整することができる。例えば、硫酸バリウムを用いる場合には、ポリプロピレン系樹脂組成物の全量に対して0.1〜1.5質量%配合することが好ましく、硫化亜鉛や酸化亜鉛を用いる場合には、その配合割合を0.005〜0.120質量%にすることが好ましく、さらに、酸化チタンを用いる場合には、その配合割合を0.003〜0.1質量%にすることが、ポリプロピレン樹脂の変色・劣化が小さく、所定の光透過率を確保することができる点から好ましい。
本発明において用いられる酸化防止剤としては、特に限定されないが、フェノール系酸化防止剤及びリン系酸化防止剤を含有することがポリプロピレン樹脂の酸化を抑制し、さらに、同時に配合されるその他の成分、例えばヒンダードアミン系光安定剤やベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤等の酸化劣化をも抑制する点から好ましい。
フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチルフェノール骨格を有する両ヒンダード型のもの(具体的には、日本チバガイギー(株)製のイルガノックス1010やイルガノックス1076など)や2,6−ジ−t−ブチルフェノール骨格を有する片ヒンダード型のもの(具体的には、日本チバガイギー(株)製のイルガノックス245や住友化学工業(株)製のスミライザーGA80など)を挙げることができる。これらは単独で用いても、2種以上を組合わせて用いてもよい。
リン系酸化防止剤としては、例えば、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェイニル)フォスファイトを成分とする旭電化工業(株)製のアデカスタブPEP−36や2,2'メチレンビス(4,6−ジ−ブチルフェニル)オクチルホスファイトを成分とする旭電化工業(株)製のHP−10等を挙げることができる。これらは単独で用いても、2種以上を組合わせて用いてもよい。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物においては、酸化防止剤の配合割合はポリプロピレン系樹脂組成物の全量に対して0.2〜0.5質量%にするのが好ましい。酸化防止剤の配合割合が0.2質量%より少ないと、透明性成形品の変色や腐食劣化を充分に抑制することができないことがあり、多く配合しても更なる効果の向上は得られず、かえって経済的に不利になる恐れがある。
本発明において用いられる光安定剤しては、特に限定されないが、ヒンダードアミン系光安定剤及び/又はベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤がポリプロピレン樹脂の光劣化を効果的に抑制する点から好ましい。
ヒンダードアミン系光安定剤としては、低分子型のもの(例えば、ビス(2,2,6,
6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートを成分とする三共化成工業(株)製のサノールLS−770)やオリゴマー型のもの(日本チバガイギー(株)製のチヌビン922、サイテック社製のサイヤソープ3346)、共同薬品(株)製のキュマソープ944「バイオソープ04」などを挙げることができる。これらは単独で用いても、2種以上を組合わせて用いてもよい。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を配合することが好ましい。ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールや2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールなどの各種のものを用いることができるが、具体的な商品名としては、低分子型のもの(旭電化工業(株)製のLA36、日本チバガイギー(株)製のチヌビン326、共同薬品(株)製のバイオソープ591、日本チバガイギー(株)製のチヌビン328など)や高分子型のもの(旭電化工業(株)製のLA31、日本チバガイギー(株)製のチヌビン234など)を挙げることができる。これらは単独で用いても、2種以上を組合わせて用いてもよい。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物において、光安定剤の配合割合はポリプロピレン系樹脂組成物の全量に対して0.1〜1.0質量%にするのが好ましい。光安定剤の配合割合が0.1質量%より少ないと、光透過性成形品の光による変色や劣化を充分に抑制できず、多く配合しても更なる効果の向上は得られず、かえって経済的に不利になる恐れがある。
本発明においてはさらに、無機フィラー(B)、酸化防止剤及び光安定剤(C)のポリプロピレン系樹脂(A)中での分散性を高めるために、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム及びステアリン酸亜鉛から選ばれる少なくとも2種を含有するステアリン酸金属石鹸(D)を含有する。
これらの成分は無機フィラー(B)及び酸化防止剤及び光安定剤(C)のポリオレフィン中での分散性を高める成分である。
また、ステアリン酸金属石鹸の組合せとしては、ステアリン酸マグネシウムとステアリン酸カルシウムと併用することが、特に、無機フィラー(B)の分散性をより高めることで光透過性を高める点から好ましい。また、さらにステアリン酸亜鉛を併用すると無機フィラー(B)、酸化防止剤及び光安定剤(C)のポリプロピレン系樹脂(A)中での分散性をより高めることができるものである。
すなわち、例えば、無機フィラー(B)においては、ポリプロピレン系樹脂組成物全量に対して0.003〜1.5質量%の添加により、得られる光透過性成形品は光透過性を充分維持しながら成形品に入射する光を乱反射・散乱させ、照度の不均一さを解消することが出来る。また、酸化防止剤及び光安定剤(C)においては、その良分散性のために光や熱による変色・劣化を効果的に抑制し、耐光性等に優れる光透過性成形品を得ることができるものである。
ステアリン酸金属石鹸(D)の配合割合はポリプロピレン系樹脂組成物の全量に対して0.01〜0.3質量%にするのが好ましい。前記割合が0.01質量%より少ないと、前記各種成分を光透過性成形品中に充分に均一分散させることが出来ず、上記効果が充分に得られない傾向があり、多く配合しても更なる効果の向上は得られず、かえって経済的に不利になる恐れがある。
また、本発明ではステアリン酸金属石鹸として複数種のステアリン酸金属石鹸を併用するが、各ステアリン酸金属石鹸の配合割合は任意であって、例えば、等量ずつ配合することができる。
そして、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、上記各種成分を配合し、これをミキサーやブレンダー等で均一に混合し、さらに二軸又は単軸押出混練機等で加熱混練し、ペレット化等により造粒すること等により得られる。
前記得られたポリプロピレン系樹脂組成物は、公知の樹脂成形方法、具体的には、例えば射出成形法や、圧縮成形法、押出成形法等により所望の形状に成形され、光透過性成形品が得られる。なお、成形条件は各種成形法に応じて適宜所望の形状が得られるような条件が選ばれる。
なお、本発明の光透過性成形品は、例えば、2.5mmの厚みの成形品において、光透過率が10〜70%程度の光透過性を有するものである。
本発明の光透過性成形品を得るために用いられる成形金型においては、金型のキャビティ表面に成形品に光源から入射した可視光線を乱反射させ、出射する光を拡散させるために従来の照明装置のカバーに設けられていたのと同様に、その光透過面の表面に凹凸形状や、砂地、岩目、幾何学模様等各種シボ加工等を施してもよいが、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物を用いる場合には、前記加工を施さなくとも、比較的平滑な表面の金型により得られる成形品で、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物に含有される無機フィラーにより可視光線を乱反射させ、出射する光を拡散させることができる。従って、照明装置等に用いられる光透過性のカバー等に用いられる金型製作コストを小さくすることが出来る。
また、その表面粗さは特に限定されないが、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物を用いて得られる光透過性成形品は、その表面に従来の光透過性のカバー等のようにその光透過面の表面に凹凸形状や、砂地、岩目、幾何学模様等各種シボ加工等を必要としないために、光透過面の表面粗さ(Ra)が100μm未満、さらには、50μm未満のような平滑な面においても充分に可視光線を乱反射させ、出射する光を拡散させることができ、照度を均一化することが出来る。
また、自動車室内ランプカバーのように本発明の光透過性成形品にスポットライト機能を付与する場合にはスポット部の肉厚をその周辺よりも薄くすることによりスポット照明機能を付与することが出来る。前記肉厚としてはスポット部が0.3〜1.5mm程度であり、その周辺部はスポット部の2倍程度の厚みであるのが好ましい。
本発明の光透過性成形品は各種照明器具部品に用いられる。具体的には、例えば、住宅照明器具用のカバー、本体、その他各種部品や、自動車室内灯部品、トランク・ドア等の照明器具のカバー、本体、その他各種部品、自動車メーター内の拡散板類、その他各種機械部品の表示装置のカバー等に好適に用いられる。とくに、本発明の光透過性成形品は前記光拡散性とともに耐熱性、耐薬品性、耐候性にも優れているために、紫外線、高温環境や自動車内部部品に用いられる場合に効果を発揮する。
なお、前記照明器具の光源は特に限定されず、水銀灯、白熱灯、蛍光灯、LED、ハロゲンランプ等、例えば、波長250〜1000nm程度の光を発する光源が好適に用いられる。
以下本発明を実施例によって具体的に説明する。
なお、本実施例で用いた原材料を以下にまとめて示す。
ポリプロピレンA:グランドポリマー(株)製のポリプロピレン樹脂「J107W」
ポリプロピレンB:グランドポリマー(株)製のポリプロピレン樹脂「J707」
ポリカーボネート:三菱エンプラ(株)製の「H3000」
PMMA樹脂:三菱レーヨン(株)製の「IRH50」
AS樹脂:テクノポリマー(株)製の「SAN−C」
PEN樹脂:帝人化成(株)製の「TN8065S」
硫酸バリウムA:平均粒径5μmの硫酸バリウム(堺化学(株)製の「300」)
硫酸バリウムB:平均粒径8μmの硫酸バリウム
表面コート硫酸バリウム:表面をシリカ及びアルミナでコートされた平均粒径3μmの硫酸バリウム(堺化学(株)製の「B−34」)
硫化亜鉛:平均粒径2μmの硫化亜鉛(サクトリス社製)
酸化亜鉛:平均粒径1μmの超微粒子酸化亜鉛(堺化学(株)製)
酸化チタン:平均粒径2μmの酸化チタン(石原産業(株)製の「R680」)
タルクフェノール系酸化防止剤:日本チバガイギー(株)製の「イルガノックス1010」
リン系酸化防止剤:旭電化(株)製の「PEP−36」
ヒンダートアミン系光安定剤:共同薬品(株)製の「バイオソープ04」
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤:日本チバガイギー(株)製の「チヌビン326」
(実施例1〜9及び比較例1〜10)
表1及び表2に示す配合割合で各成分を配合し、ブレンダーで30分間混合して均一化した後、シリンダー温度220℃に設定した二軸押出機で溶融混練し、冷却後ペレット化してポリプロピレン系樹脂組成物を得た。得られたポリプロピレン系樹脂組成物を用いて以下の評価を行なった。
(引張伸び試験)
ASTM D638に準じて、厚み3mmのダンベル試験片を射出成形により成形した。得られたダンベル試験片を引張試験機を用いて破断時の伸びを測定した。
(耐光引張伸び試験)
前記引張伸び試験と同様のダンベル試験片を120℃の雰囲気下で水銀灯により紫外線を30日間照射した後、前記引張伸び試験と同様の方法で破断時の伸びを測定、算出した。
(耐光変色性試験)
厚み3mmの50mmφの円板試験片を成形し、120℃の雰囲気下で水銀灯により紫外線を30日間照射した後の変色を色差計で測定し、ΔEを算出した。
(耐熱変色性試験)
厚み3mmの50mmφの円板試験片を成形し、120℃の雰囲気下で30日間放置した後の変色を色差計で測定し、ΔEを算出した。
(耐光クラック発生時間)
厚み3mmの50mmφの円板試験片を成形し、120℃の雰囲気下で水銀灯により紫外線を照射した場合のクラック発生までの時間を測定した。
(光拡散性試験)
得られた樹脂組成物を用いて厚み2mm、底面が60×60mm、高さ20mmの箱型の光透過性成形品である照明カバーを射出成形により成形した。なお、前記成形で用いた金型表面は平滑なものである。
次に、図1に示すように白色の天板に1A電球を固定して前記成形品で覆い、電球を点灯したときの成形品垂直下の照度と天板に対して下方30度の方向における照度を照度計により測定し垂直方向の照度を100%とした場合に対する前記下方30度方向の照度の割合(以下、下方30度方向照度割合という)を測定した。
得られた結果を表1及び表2に示す。
Figure 2006199914
Figure 2006199914
(比較例11〜20)
表3に記載のそれぞれの樹脂を用いて、実施例1〜9及び比較例1〜10と同様の形状であり、その内表面に深さ100μmのシボ加工を施した光透過性成形品、及びその表面に深さ500μmで45度の山谷状の凹凸を施した光透過性成形品を成形した。なお、前記表面の形状は実施例1〜9及び比較例1〜10で用いた金型と同様の金型のキャビティ−内に表面処理して得られたものである。
そして、実施例1〜9及び比較例1〜10と同様にして照度の評価を行なった。結果を表3に示す。
Figure 2006199914
表3から本発明の光透過性成形品を照明カバーとして用いた実施例6においては、表面に光を拡散させるための表面形状を設けない平滑な表面形状の成形品でも、下方30度方向照度割合は63%であった。
一方、従来照明装置のカバー等に用いられていた材料を成形してなる光透過性成形品では光を拡散させることを目的としてその内表面にシボ加工や山谷状の凹凸加工を施しても、下方30度方向照度割合は17〜38%程度であった。
前記結果より、本発明の光透過性成形品の光拡散性が、従来の光透過性成形品に比べて格段に光拡散性が優れていることがわかる。
実施例で用いた光透過性成形品の形状を示す模式図である。
符号の説明
1 1A電球
2 光透過性成形品
3 天板

Claims (6)

  1. ポリプロピレン系樹脂(A)、無機フィラー(B)、酸化防止剤及び光安定剤(C)、ステアリン酸金属石鹸(D)とを含有するポリプロピレン系樹脂組成物において、
    前記無機フィラー(B)は平均粒径が5μm以下の硫酸バリウム、硫化亜鉛、酸化亜鉛、酸化チタンから選ばれる1種以上の無機フィラーであり、ポリプロピレン系樹脂組成物全量に対して0.003〜1.5質量%含有され、
    前記ステアリン酸金属石鹸(D)はステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム及びステアリン酸亜鉛から選ばれる少なくとも2種を含有することを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物。
  2. 前記酸化防止剤がフェノール系酸化防止剤及びリン系酸化防止剤を含有する請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  3. 前記光安定剤が、ヒンダードアミン系光安定剤及び/又はベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を含有する請求項1又は請求項2に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  4. 前記無機フィラー(B)が、アルミナ、シリカ、多価アルコール又は、ステアリン酸から選ばれる1種以上により表面コートされている請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載のポリプロピレン系樹脂組成物を用いて得られる光透過性成形品。
  6. 光透過面の表面粗さ(Ra)が100μm未満である請求項5に記載の光透過性成形品。
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