JP2006199841A - 弾性塗料用バインダー及び弾性塗料 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、強靱で弾性に富み、トップコート塗膜との密着性に優れる複層型弾性塗膜を形成し得る塗料を提供することを目的とする。
【解決手段】 一分子中にエチレン性不飽和二重結合を1個する単官能モノマーであって、ガラス転移温度が−55〜−30℃のポリマーを形成し得る単官能モノマー(a1)99.0〜99.99重量%と、一分子中にエチレン性不飽和二重結合を2個以上有する多官能モノマー(a2)0.01〜1.0重量%とを水性媒体中で共重合してなる低Tg既架橋ポリマー(A)の水性分散体、及びガラス転移温度が0〜25℃の高Tgポリマー(B)の水性分散体を、低Tg既架橋ポリマー(A)/高Tgポリマー(B)=85/15〜99/1の重量比で含有することを特徴とする弾性塗料用バインダー。
【選択図】 なし
【解決手段】 一分子中にエチレン性不飽和二重結合を1個する単官能モノマーであって、ガラス転移温度が−55〜−30℃のポリマーを形成し得る単官能モノマー(a1)99.0〜99.99重量%と、一分子中にエチレン性不飽和二重結合を2個以上有する多官能モノマー(a2)0.01〜1.0重量%とを水性媒体中で共重合してなる低Tg既架橋ポリマー(A)の水性分散体、及びガラス転移温度が0〜25℃の高Tgポリマー(B)の水性分散体を、低Tg既架橋ポリマー(A)/高Tgポリマー(B)=85/15〜99/1の重量比で含有することを特徴とする弾性塗料用バインダー。
【選択図】 なし
Description
本発明は、強靱で弾性のある塗膜を形成し得る弾性塗料用バインダー及び弾性塗料に関する。詳しくは建築物や構造物に使用されるコンクリート、モルタルやスレート板、ALC板(軽量気泡コンクリートパネル)、サイディングボード等の窯業系建材等の表面被覆用の弾性塗料及び該塗料を構成するバインダーに関する。より詳しくはトップコート用塗料と組み合わせて用いる複層型弾性塗料として好適な弾性塗料及び該塗料を構成するバインダーに関する。さらに詳しくは、トップコート層との密着性に優れる弾性塗膜を形成し得る弾性塗料及び該塗料を構成するバインダーに関する。
コンクリート、モルタルやスレート板、ALC板(軽量気泡コンクリートパネル)等の窯業系建材等の表面被覆用の弾性塗料は、単層型弾性塗料と複層型弾性塗料に大別できる。単層型弾性塗料はトップコート用塗料を上塗りしない為、工程の減少による工期の短縮やコスト面より近年その伸長は著しい。しかし、弾性塗料としての性能面から単層型弾性塗料と複層型弾性塗料を比較すると単層型弾性塗料は耐汚染性、クラック追従性や低温性能で劣っているといえる。
複層型弾性塗料は、耐汚染性や耐候性はトップコート用塗料に依存しているとは言え、弾性塗料としての性能は単層型よりも優位にある。そして、適切なトップコート用塗料と組み合わせる事により、塗膜の仕上がり(例えば、色、艶)が自由自在にコントロール出来、本来塗料に要求される「美粧性」と「躯体の保護」を十分満足する塗料であるといえる。
尚、ここでいう、クラック追従性とは、躯体に発生する比較的大きなクラックに対する、塗膜に発生するクラックの度合を示す指標と考えられ、下地と塗膜との付着強度、塗膜の弾性(強度、伸度等)を複合的に反映している性能である。その試験方法の一つとして、JIS A 6909(建築用仕上塗材)、JIS A 6021(建築用塗膜防水材)に定められている耐疲労性試験がある。
複層型弾性塗料は、耐汚染性や耐候性はトップコート用塗料に依存しているとは言え、弾性塗料としての性能は単層型よりも優位にある。そして、適切なトップコート用塗料と組み合わせる事により、塗膜の仕上がり(例えば、色、艶)が自由自在にコントロール出来、本来塗料に要求される「美粧性」と「躯体の保護」を十分満足する塗料であるといえる。
尚、ここでいう、クラック追従性とは、躯体に発生する比較的大きなクラックに対する、塗膜に発生するクラックの度合を示す指標と考えられ、下地と塗膜との付着強度、塗膜の弾性(強度、伸度等)を複合的に反映している性能である。その試験方法の一つとして、JIS A 6909(建築用仕上塗材)、JIS A 6021(建築用塗膜防水材)に定められている耐疲労性試験がある。
トップコート用塗料は、用途に合わせ、耐久性、耐候性、耐汚染性等の特徴を備えた、アクリル、アクリルウレタン、シリコンアクリル、フッ素樹脂系等の各種トップコート用塗料から選定される。それらの各種トップコート用塗料との密着性に優れた複層型弾性塗料用バインダーが要望されている。
乳化重合により得られるエマルジョンに各種充填材を配合してなる種々の弾性塗料が提案されている(特許文献1〜2参照)。
特許文献1:特開昭53−30635号公報には、アクリロニトリルを必須成分とする単量体混合物を乳化重合させて得られる共重合体エマルジョンに、無機充填剤を配合してなる弾性塗料が開示されている。
特許文献1記載の弾性塗料から形成される塗膜は、強靱で弾性に富み、耐水性、耐アルカリ性等の点で優れ、下地のクラックにも十分追従できるものではある。しかし、特許文献1記載の弾性塗料から形成される塗膜の上にトップコート用塗料を塗布した場合、弾性塗膜とトップコート塗膜との密着性が悪く、複層型弾性塗料としては使用できなかった。
特許文献1記載の弾性塗料から形成される塗膜は、強靱で弾性に富み、耐水性、耐アルカリ性等の点で優れ、下地のクラックにも十分追従できるものではある。しかし、特許文献1記載の弾性塗料から形成される塗膜の上にトップコート用塗料を塗布した場合、弾性塗膜とトップコート塗膜との密着性が悪く、複層型弾性塗料としては使用できなかった。
特許文献2:特開平01−4662号公報に開示される塗料は、上記特許文献1に開示される塗料の有していた、耐ブロッキング性及び耐汚染性という問題点を解決することを目的になされたものである旨、特許文献2に記載されている。
しかし、特許文献2に開示される塗料から形成される塗膜は、トップコート塗膜との密着性の点で難があり、複層型弾性塗料としては使用できなかった。
しかし、特許文献2に開示される塗料から形成される塗膜は、トップコート塗膜との密着性の点で難があり、複層型弾性塗料としては使用できなかった。
尚、特許文献3〜6には、様々なトップコート用塗料が開示されている。
特開昭53−030635号公報
特開平01−004662号公報
特開平05−194911号公報
特開平06−145458号公報
特開平10−231452号公報
特開2001−129478号公報
本発明は、強靱で弾性に富み、トップコート塗膜との密着性に優れる複層型弾性塗膜を形成し得る塗料を提供することを目的とする。
本発明は、一分子中にエチレン性不飽和二重結合を1個する単官能モノマーであって、ガラス転移温度が−55〜−30℃のポリマーを形成し得る単官能モノマー(a1)99.0〜99.99重量%と、一分子中にエチレン性不飽和二重結合を2個以上有する多官能モノマー(a2)0.01〜1.0重量%とを水性媒体中で共重合してなる低Tg既架橋ポリマー(A)の水性分散体、及びガラス転移温度が0〜25℃の高Tgポリマー(B)の水性分散体を、低Tg既架橋ポリマー(A)/高Tgポリマー(B)=85/15〜99/1の重量比で含有することを特徴とする弾性塗料用バインダーに関する。
また、本発明は、単官能モノマー(a1)が、(メタ)アクリロニトリルを含有することを特徴とする上記発明に記載の弾性塗料用バインダーに関し、
さらに本発明は、単官能モノマー(a1)と多官能モノマー(a2)の合計100重量%中に、(メタ)アクリロニトリルが1〜20重量%含まれることを特徴とする上記発明に記載の弾性塗料用バインダーに関する。
さらに本発明は、単官能モノマー(a1)と多官能モノマー(a2)の合計100重量%中に、(メタ)アクリロニトリルが1〜20重量%含まれることを特徴とする上記発明に記載の弾性塗料用バインダーに関する。
また本発明は、上記発明のいずれかに記載の弾性塗料用バインダーを含有することを特徴とする弾性塗料に関し、
さらに本発明は、無機フィラーをさらに含有することを特徴とする上記発明に記載の弾性塗料に関し、
また本発明は、無機フィラーが、着色顔料である酸化チタン、酸化亜鉛及び体質顔料である炭酸カルシウム、クレーからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記発明に記載の弾性塗料に関する。
さらにまた本発明は、低Tg既架橋ポリマー(A)と高Tgポリマー(B)との合計100重量部に対して、無機フィラーを0.1〜200重量部含有することを特徴とする上記発明に記載の弾性塗料に関する。
さらに本発明は、無機フィラーをさらに含有することを特徴とする上記発明に記載の弾性塗料に関し、
また本発明は、無機フィラーが、着色顔料である酸化チタン、酸化亜鉛及び体質顔料である炭酸カルシウム、クレーからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記発明に記載の弾性塗料に関する。
さらにまた本発明は、低Tg既架橋ポリマー(A)と高Tgポリマー(B)との合計100重量部に対して、無機フィラーを0.1〜200重量部含有することを特徴とする上記発明に記載の弾性塗料に関する。
本発明により、強靱で弾性に富み、各種トップコート塗膜との密着性に優れる複層型弾性塗膜を形成し得る塗料を提供することができるようになった。
本発明の弾性塗料用バインダーは、低Tg既架橋ポリマー(A)の水性分散体と高Tgポリマー(B)の水性分散体とを含有するものである。
まず、低Tg既架橋ポリマー(A)の水性分散体について説明する。
低Tg既架橋ポリマー(A)の水性分散体は、一分子中にエチレン性不飽和二重結合を1個する単官能モノマーであって、ガラス転移温度が−55〜−30℃のポリマーを形成し得る単官能モノマー(a1)99.0〜99.99重量%と、一分子中にエチレン性不飽和二重結合を2個以上有する多官能モノマー(a2)0.01〜1.0重量%とを水性媒体中で共重合してなるものである。
まず、低Tg既架橋ポリマー(A)の水性分散体について説明する。
低Tg既架橋ポリマー(A)の水性分散体は、一分子中にエチレン性不飽和二重結合を1個する単官能モノマーであって、ガラス転移温度が−55〜−30℃のポリマーを形成し得る単官能モノマー(a1)99.0〜99.99重量%と、一分子中にエチレン性不飽和二重結合を2個以上有する多官能モノマー(a2)0.01〜1.0重量%とを水性媒体中で共重合してなるものである。
低Tg既架橋ポリマー(A)は、一分子中にエチレン性不飽和二重結合を1個する単官能モノマー(a1)を主たる構成成分とし、単官能モノマー(a1)から形成され得るポリマーのガラス転移温度は−55〜−30℃であることが重要である。単官能モノマー(a1)から形成され得るポリマーのガラス転移温度が−55℃よりも低いと、塗膜の強靭性、強度が悪くなる。一方、単官能モノマー(a1)から形成され得るポリマーのガラス転移温度が−30℃よりも高いと、塗膜の延伸性、伸度が悪くなる。
単官能モノマー(a1)から形成され得るポリマーは、種々のガラス転移温度のホモポリマーを形成し得るモノマーを適宜組み合わせて、ガラス転移温度−55〜−30℃のポリマーを形成できればよい。即ち、ガラス転移温度−55〜−30℃のポリマーを形成できるように、単官能モノマー(a1)としては、ガラス転移温度が−55℃のホモポリマーを形成し得るアクリル酸2−エチルヘキシルや、ガラス転移温度が105℃のホモポリマーを形成し得るアクリル酸等を適宜組み合わせることができる。
単官能モノマー(a1)から形成され得るポリマーは、種々のガラス転移温度のホモポリマーを形成し得るモノマーを適宜組み合わせて、ガラス転移温度−55〜−30℃のポリマーを形成できればよい。即ち、ガラス転移温度−55〜−30℃のポリマーを形成できるように、単官能モノマー(a1)としては、ガラス転移温度が−55℃のホモポリマーを形成し得るアクリル酸2−エチルヘキシルや、ガラス転移温度が105℃のホモポリマーを形成し得るアクリル酸等を適宜組み合わせることができる。
本発明では、塗膜の強靭性、低温適性の点から単官能モノマー(a1)の1つとして(メタ)アクリロニトリルを必須とすることが好ましい。(メタ)アクリロニトリルは、単官能モノマー(a1)と後述する多官能モノマー(a2)の合計100重量%中に、1〜20重量%含まれることが好ましく、より好ましくは3〜10重量%使用することである。1重量%未満だと、弾性、塗膜強度の発現がみられず、20重量%を超えると、合成面ではモノマーの反応率、性能面では伸度、低温性能が悪くなる。また、メタアクリロニトリルよりアクリロニトリルが好ましい。メタアクリロニトリルのホモポリマーのガラス転移温度が120℃であり、アクリロニトリルと比べると高く、単官能モノマー(a1)の構成成分と比率が制約されるためである。
一分子中にエチレン性不飽和二重結合を2個以上有する多官能モノマー(a2)は、低Tgポリマー(A)の粒子内架橋を形成する成分である。低Tgポリマー(A)は、単官能モノマー(a1)を主たる構成成分とすることから、後述する高Tgポリマー(B)に比べてTgの点では相対的に低い。
しかし、多官能モノマー(a2)を共重合する事により、ポリマー粒子内に架橋構造を導入し、塗膜の伸度を損なうことなく、粒子内の強度を増し、塗膜の強靭性を補強すると共に更に耐水性、耐アルカリ性を向上する。このような多官能モノマー(a2)としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、アリル(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート等のラジカル反応性2重結合を複数有する多ビニール化合物、トリアルコキシビニールシラン、γ−メタクリロイルオキシアルキルトリアルコキシシラン、γ−メタクリロイルアルキルジアルコキシシラン等のシラン化合物、ビニール基もしくはメタクリロキシ基末端ジメチルポリシロキサン等が挙げられ、エチレングリコールジメタクリレート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレートが好ましい。
しかし、多官能モノマー(a2)を共重合する事により、ポリマー粒子内に架橋構造を導入し、塗膜の伸度を損なうことなく、粒子内の強度を増し、塗膜の強靭性を補強すると共に更に耐水性、耐アルカリ性を向上する。このような多官能モノマー(a2)としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、アリル(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート等のラジカル反応性2重結合を複数有する多ビニール化合物、トリアルコキシビニールシラン、γ−メタクリロイルオキシアルキルトリアルコキシシラン、γ−メタクリロイルアルキルジアルコキシシラン等のシラン化合物、ビニール基もしくはメタクリロキシ基末端ジメチルポリシロキサン等が挙げられ、エチレングリコールジメタクリレート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレートが好ましい。
低Tg既架橋ポリマー(A)の水性分散体は、単官能モノマー(a1)99.0〜99.99重量%と、多官能モノマー(a2)0.01〜1.0重量%とを水性媒体中で共重合することが重要である。
多官能モノマー(a2)が0.01重量%未満だと、架橋がほとんど生じないので、塗膜強度の向上が認められない。一方、多官能モノマー(a2)が1.0重量%を超えると塗膜の作成時、亀裂を生じる。
多官能モノマー(a2)が0.01重量%未満だと、架橋がほとんど生じないので、塗膜強度の向上が認められない。一方、多官能モノマー(a2)が1.0重量%を超えると塗膜の作成時、亀裂を生じる。
低Tg既架橋ポリマー(A)の水性分散体を得る際に用いられる水性媒体としては、水が挙げられる。
また、低Tg既架橋ポリマー(A)の水性分散体を得る際には、一般的な乳化重合で用いられる界面活性剤や重合開始剤が使用出来る。
界面活性剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニールエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン多環フェニールエーテル硫酸塩等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニールエーテル、ポリオキシエチレン多環フェニールエーテル等のノニオン性界面活性剤等が挙げられる。アニオン性界面活性剤単独系もしくはノニオン性界面活性剤併用系が好ましい。ノニオン性界面活性剤はエチレンオキサイド付加モル数の多い活性剤が好ましい。更にアニオン性もしくはノニオン性反応性界面活性剤を併用しても良い。
例えば、市販品として、ラテムルPD−104、PD−420(花王(株)製)、エレミノールJS−2、(三洋化成工業(株))、アクアロンKH−10、RN−20(第一工業製薬(株))、アデカリアソープSR−10、SE−10N、ER−10(旭電化工業(株))、アントックスMS−60(日本乳化剤(株))等がある。
また、低Tg既架橋ポリマー(A)の水性分散体を得る際には、一般的な乳化重合で用いられる界面活性剤や重合開始剤が使用出来る。
界面活性剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニールエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン多環フェニールエーテル硫酸塩等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニールエーテル、ポリオキシエチレン多環フェニールエーテル等のノニオン性界面活性剤等が挙げられる。アニオン性界面活性剤単独系もしくはノニオン性界面活性剤併用系が好ましい。ノニオン性界面活性剤はエチレンオキサイド付加モル数の多い活性剤が好ましい。更にアニオン性もしくはノニオン性反応性界面活性剤を併用しても良い。
例えば、市販品として、ラテムルPD−104、PD−420(花王(株)製)、エレミノールJS−2、(三洋化成工業(株))、アクアロンKH−10、RN−20(第一工業製薬(株))、アデカリアソープSR−10、SE−10N、ER−10(旭電化工業(株))、アントックスMS−60(日本乳化剤(株))等がある。
重合開始剤としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の無機系重合開始剤、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド等の有機系重合開始剤、2.2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2.2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)・2塩酸塩等のアゾ系重合開始剤を使用する。これらの開始剤を単独使用する熱分解型重合方法、過硫酸塩、過酸化物の場合は、重亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、エルソルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸、酒石酸等の還元剤を併用するレドックス型重合方法でも良い。更に重合開始促進剤として、硫酸第二鉄、硫酸第二銅、塩化第二鉄、塩化第二銅等を用いても良い。
必要に応じて、緩衝剤、連鎖移動剤を使用してもかまわない。
必要に応じて、緩衝剤、連鎖移動剤を使用してもかまわない。
次に高Tgポリマー(B)の水性分散体について説明する。
高Tgポリマー(B)の水性分散体は、低Tg既架橋ポリマー(A)の水性分散体と同様に、一般的な乳化重合で用いられる各種モノマー、界面活性剤、重合開始剤等を用い、形成される。
高Tgポリマー(B)のガラス転移温度は、0〜25℃であることが重要であり、0℃未満ではトップコート用塗料との密着性の向上が認められない。25℃を超えると弾性塗料への影響が大きく、伸度、弾性の低下を招く。
高Tgポリマー(B)の水性分散体は、低Tg既架橋ポリマー(A)の水性分散体と同様に、一般的な乳化重合で用いられる各種モノマー、界面活性剤、重合開始剤等を用い、形成される。
高Tgポリマー(B)のガラス転移温度は、0〜25℃であることが重要であり、0℃未満ではトップコート用塗料との密着性の向上が認められない。25℃を超えると弾性塗料への影響が大きく、伸度、弾性の低下を招く。
尚、本発明でいうポリマーのガラス転移温度(Tg)はFoxの式で算出した値を用いた。
1/Tg=W1/Tg1 + W2/Tg2 + ・・・ + Wn/Tgn
W1からWnは使用しているモノマーの重量分率を示し、Tg1からTgn は各ホモポリマーのガラス転移温度(単位は絶対温度「K」)を示す。
算出に使用する主なホモポリマーのTgを下記に示す。
アクリル酸2−エチルヘキシル −55℃ (218K)
アクリル酸ブチル −45℃ (228K)
アクリル酸 106℃ (378K)
アクリロニトリル 96℃ (369K)
メタクリル酸メチル 105℃ (378K)
アクリルアマイド 153℃ (426K)
1/Tg=W1/Tg1 + W2/Tg2 + ・・・ + Wn/Tgn
W1からWnは使用しているモノマーの重量分率を示し、Tg1からTgn は各ホモポリマーのガラス転移温度(単位は絶対温度「K」)を示す。
算出に使用する主なホモポリマーのTgを下記に示す。
アクリル酸2−エチルヘキシル −55℃ (218K)
アクリル酸ブチル −45℃ (228K)
アクリル酸 106℃ (378K)
アクリロニトリル 96℃ (369K)
メタクリル酸メチル 105℃ (378K)
アクリルアマイド 153℃ (426K)
本発明の弾性塗料用バインダーは、上記低Tg既架橋ポリマー(A)の水性分散体と高Tgポリマー(B)の水性分散体とを、両ポリマー(A)/(B)とが85/15〜99/1の重量比となるように含有することが重要であり、88/12〜97/3の重量比となるように含有することが好ましい。
低Tg既架橋ポリマー(A)が85重量%よりも少ないと、弾性塗料としての性能、特に伸度が悪くなる。一方、低Tg既架橋ポリマー(A)が99重量%よりも多いと、トップコート用塗料との密着性が悪くなる。
本発明の弾性塗料用バインダーには、消泡剤、防腐剤、防黴剤、成膜助剤、凍結防止剤等を配合できる。
低Tg既架橋ポリマー(A)が85重量%よりも少ないと、弾性塗料としての性能、特に伸度が悪くなる。一方、低Tg既架橋ポリマー(A)が99重量%よりも多いと、トップコート用塗料との密着性が悪くなる。
本発明の弾性塗料用バインダーには、消泡剤、防腐剤、防黴剤、成膜助剤、凍結防止剤等を配合できる。
次に本発明の弾性塗料について説明する。
本発明の弾性塗料は、上記した本発明の弾性塗料用バインダーを含有するものであり、弾性塗料用バインダーの他に無機フィラーを含有することができる。
無機フィラーとしては、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、モリブデンレッド、弁柄等の着色顔料、炭酸カルシウム、クレー、タルク、カオリン、硫酸バリウム等の体質顔料等が挙げられ、着色顔料である酸化チタン、酸化亜鉛及び体質顔料である炭酸カルシウム、クレーからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
これら無機フィラーは、低Tg既架橋ポリマー(A)と高Tgポリマー(B)との合計100重量部に対して、0.1〜200重量部含有することが好ましく、50〜150重量部含有することがより好ましい。
本発明の弾性塗料は、上記した本発明の弾性塗料用バインダーを含有するものであり、弾性塗料用バインダーの他に無機フィラーを含有することができる。
無機フィラーとしては、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、モリブデンレッド、弁柄等の着色顔料、炭酸カルシウム、クレー、タルク、カオリン、硫酸バリウム等の体質顔料等が挙げられ、着色顔料である酸化チタン、酸化亜鉛及び体質顔料である炭酸カルシウム、クレーからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
これら無機フィラーは、低Tg既架橋ポリマー(A)と高Tgポリマー(B)との合計100重量部に対して、0.1〜200重量部含有することが好ましく、50〜150重量部含有することがより好ましい。
その他添加剤として、通常使用される湿潤剤、分散剤、凍結防止剤、増粘剤、粘性調整剤、防腐剤、防黴剤、消泡剤、pH調整剤等必要に応じて使用できる。更に、公知の紫外線吸収剤、光安定剤を性能に悪影響を及ぼさない範囲で併用してもよい。
塗装される下地は、コンクリート、モルタルやスレート板、ALC板(軽量気泡コンクリートパネル)、サイディングボード、フレキシブルボード等の窯業系建材等が挙げられる。
塗装される下地は、コンクリート、モルタルやスレート板、ALC板(軽量気泡コンクリートパネル)、サイディングボード、フレキシブルボード等の窯業系建材等が挙げられる。
以下実施例により、本発明を具体的に説明するが、これらに限定されるものではない。例中、部とは重量部を、%とは重量%をそれぞれあらわす。
製造例1:低Tg既架橋ポリマー(A−1)の水性分散体の合成
攪拌機、温度計、滴下ロ−ト、還流冷却管を備え、窒素ガスで置換した反応容器にイオン交換水(初期仕込み分:308部)を仕込んだ。
モノマー(アクリル酸2−エチルヘキシル:930部、アクリル酸:15部、アクリロニトリル:50部、ジビニルベンゼン:5部)、界面活性剤[ニューコール2360SN(*1):60部、ラテムルE150(*2):35部]、イオン交換水(滴下分:400部)を滴下槽に仕込み、混合攪拌し乳化し、乳化プレエマルジョンを得た。尚、ジビニルベンゼンを除く上記モノマーから形成され得るポリマーのガラス転移温度は−49℃である。
この乳化プレエマルジョンの1%分(15部)を初期分割分として、反応容器に仕込んだ。
反応容器の内温を70℃に昇温した後、重合開始剤(過硫酸アンモニウム 5%水溶液:27部及び重亜硫酸ナトリウム 5%水溶液:27部)の各々、15%を添加し、反応開始させた。
反応開始5分後から乳化プレエマルジョンの残り99%の滴下を開始した。
内温を70℃に保ち4時間かけて連続的に滴下し、更にその温度で2時間反応した。
重合開始剤(残りの85%)も乳化プレエマルジョンの滴下と同時に連続滴下した。
反応率99%以上になったことを確認し、冷却後アンモニア水(15部)でpHを調整した。
150メッシュの濾布でろ過し、 不揮発分:54.5%、粘度(BH型回転粘度計、No3ローター 20rpm):2000mPa・s、粒子径:300nmのアクリル系ポリマー(A−1)の水性分散体を得た。
*1 ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩 日本乳化剤(株)製
*2 ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩 花王(株)製
製造例1:低Tg既架橋ポリマー(A−1)の水性分散体の合成
攪拌機、温度計、滴下ロ−ト、還流冷却管を備え、窒素ガスで置換した反応容器にイオン交換水(初期仕込み分:308部)を仕込んだ。
モノマー(アクリル酸2−エチルヘキシル:930部、アクリル酸:15部、アクリロニトリル:50部、ジビニルベンゼン:5部)、界面活性剤[ニューコール2360SN(*1):60部、ラテムルE150(*2):35部]、イオン交換水(滴下分:400部)を滴下槽に仕込み、混合攪拌し乳化し、乳化プレエマルジョンを得た。尚、ジビニルベンゼンを除く上記モノマーから形成され得るポリマーのガラス転移温度は−49℃である。
この乳化プレエマルジョンの1%分(15部)を初期分割分として、反応容器に仕込んだ。
反応容器の内温を70℃に昇温した後、重合開始剤(過硫酸アンモニウム 5%水溶液:27部及び重亜硫酸ナトリウム 5%水溶液:27部)の各々、15%を添加し、反応開始させた。
反応開始5分後から乳化プレエマルジョンの残り99%の滴下を開始した。
内温を70℃に保ち4時間かけて連続的に滴下し、更にその温度で2時間反応した。
重合開始剤(残りの85%)も乳化プレエマルジョンの滴下と同時に連続滴下した。
反応率99%以上になったことを確認し、冷却後アンモニア水(15部)でpHを調整した。
150メッシュの濾布でろ過し、 不揮発分:54.5%、粘度(BH型回転粘度計、No3ローター 20rpm):2000mPa・s、粒子径:300nmのアクリル系ポリマー(A−1)の水性分散体を得た。
*1 ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩 日本乳化剤(株)製
*2 ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩 花王(株)製
製造例2:低Tg既架橋ポリマー(A−2)の水性分散体の合成
モノマー組成を アクリル酸2−エチルへキシル:200部、アクリル酸ブチル:682部、アクリル酸:15部、アクリロニトリル:100部、ジアリルフタレート:3部 に変更した以外は製造例1と同様にして重合し、150メッシュの濾布で濾過し、不揮発分:54.3%、粘度(BH型回転粘度計、No3ローター 20rpm):2200mPa.s、粒子径:320nmのアクリル系ポリマー(A−2)の水性分散体を得た。
尚、ジアリルフタレートを除く上記モノマーから形成され得るポリマーのガラス転移温度:−36.7℃である。
モノマー組成を アクリル酸2−エチルへキシル:200部、アクリル酸ブチル:682部、アクリル酸:15部、アクリロニトリル:100部、ジアリルフタレート:3部 に変更した以外は製造例1と同様にして重合し、150メッシュの濾布で濾過し、不揮発分:54.3%、粘度(BH型回転粘度計、No3ローター 20rpm):2200mPa.s、粒子径:320nmのアクリル系ポリマー(A−2)の水性分散体を得た。
尚、ジアリルフタレートを除く上記モノマーから形成され得るポリマーのガラス転移温度:−36.7℃である。
製造例3:高Tgポリマー(B−1)の水性分散体の合成
攪拌機、温度計、滴下ロート、還流冷却管を備え、窒素ガスで置換した反応容器にイオン交換水(初期仕込み分:354部)を仕込んだ。
モノマー(アクリル酸2−エチルヘキシル:220部、アクリル酸ブチル:300部、メタクリル酸メチル:455部、アクリル酸:15部、アクリルアマイド:10部)、界面活性剤[エレミノールNHS20(*3)20%水溶液:50部、エマルゲンA−60(*4)20%水溶液:50部]、イオン交換水(滴下分:397部)を滴下槽に仕込み、混合攪拌し乳化し、乳化プレエマルジョンを得た。
この乳化プレエマジョンの5%分(75部)を初期分割分として、反応容器に仕込んだ。
反応容器内温を65℃に昇温した後、重合開始剤(過硫酸アンモニウム 5%水溶液:80部及び重亜硫酸ナトリウム 2.5%水溶液:100部)の各々、10%を添加し、反応開始させた。
反応開始5分後から乳化プレエマルジョンの残り95%の滴下を開始した。
内温を70℃に保ち3時間かけて連続的に滴下し、更にその温度で2時間反応した。
重合開始剤(残りの90%)も乳化プレエマルジョンの滴下と同時に連続滴下した。
反応率が99%以上になったことを確認し、冷却後アンモニア水(9部)でpH調整した。
150メッシュの濾布で濾過し、不揮発分:49.9%、粘度(BH型回転粘度計、No3ローター 20rpm):1500mPa・s、粒子径:230nm,ガラス転移温度:5.4℃のアクリル系ポリマー(B−1)の水性分散体を得た。
*3 ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩 三洋化成(株)製
*4 ポリオキシエチレンジスチレン化フェニールエーテル 花王(株)製
攪拌機、温度計、滴下ロート、還流冷却管を備え、窒素ガスで置換した反応容器にイオン交換水(初期仕込み分:354部)を仕込んだ。
モノマー(アクリル酸2−エチルヘキシル:220部、アクリル酸ブチル:300部、メタクリル酸メチル:455部、アクリル酸:15部、アクリルアマイド:10部)、界面活性剤[エレミノールNHS20(*3)20%水溶液:50部、エマルゲンA−60(*4)20%水溶液:50部]、イオン交換水(滴下分:397部)を滴下槽に仕込み、混合攪拌し乳化し、乳化プレエマルジョンを得た。
この乳化プレエマジョンの5%分(75部)を初期分割分として、反応容器に仕込んだ。
反応容器内温を65℃に昇温した後、重合開始剤(過硫酸アンモニウム 5%水溶液:80部及び重亜硫酸ナトリウム 2.5%水溶液:100部)の各々、10%を添加し、反応開始させた。
反応開始5分後から乳化プレエマルジョンの残り95%の滴下を開始した。
内温を70℃に保ち3時間かけて連続的に滴下し、更にその温度で2時間反応した。
重合開始剤(残りの90%)も乳化プレエマルジョンの滴下と同時に連続滴下した。
反応率が99%以上になったことを確認し、冷却後アンモニア水(9部)でpH調整した。
150メッシュの濾布で濾過し、不揮発分:49.9%、粘度(BH型回転粘度計、No3ローター 20rpm):1500mPa・s、粒子径:230nm,ガラス転移温度:5.4℃のアクリル系ポリマー(B−1)の水性分散体を得た。
*3 ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩 三洋化成(株)製
*4 ポリオキシエチレンジスチレン化フェニールエーテル 花王(株)製
実施例1
低Tg既架橋ポリマー(A−1)の水性分散体と高Tgポリマー(B−1)の水性分散体を、ポリマー(A−1)/ポリマー(B−1)が98:2の重量比となるように混合し、固形分約54.4%の弾性塗料用バインダーの水性分散体とした。
低Tg既架橋ポリマー(A−1)の水性分散体と高Tgポリマー(B−1)の水性分散体を、ポリマー(A−1)/ポリマー(B−1)が98:2の重量比となるように混合し、固形分約54.4%の弾性塗料用バインダーの水性分散体とした。
塗料化処方
別途、炭酸カルシウム等を混合し下記ミルベースを得た。
1)ミルベース
炭酸カルシウム(NS#100 日東粉化工業(株)製) : 713部
酸化チタン (タイペークCR97 石原産業(株)製) : 37部
分散剤 (サンスパールPS−2 三洋化成(株)製) : 10部
消泡剤 (SNデフォーマー364 サンノプコ(株)製) : 6部
25%アンモニア水 : 5部
水 : 229部
別途、炭酸カルシウム等を混合し下記ミルベースを得た。
1)ミルベース
炭酸カルシウム(NS#100 日東粉化工業(株)製) : 713部
酸化チタン (タイペークCR97 石原産業(株)製) : 37部
分散剤 (サンスパールPS−2 三洋化成(株)製) : 10部
消泡剤 (SNデフォーマー364 サンノプコ(株)製) : 6部
25%アンモニア水 : 5部
水 : 229部
上記弾性塗料用バインダー、ミルベース等を混合し、下記弾性塗料を得た。
2)弾性塗料
弾性塗料用バインダーの水性分散体 : 100部
ミルベース : 119部
酸化亜鉛 : 0.5部
増粘剤(プライマールASE−60 日本アクリル化学(株)製) : 2部
25%アンモニア水 : 1部
消泡剤(SNデフォーマー1070 サンノプコ(株)製) : 0.5部
2)弾性塗料
弾性塗料用バインダーの水性分散体 : 100部
ミルベース : 119部
酸化亜鉛 : 0.5部
増粘剤(プライマールASE−60 日本アクリル化学(株)製) : 2部
25%アンモニア水 : 1部
消泡剤(SNデフォーマー1070 サンノプコ(株)製) : 0.5部
得られた弾性塗料について、各種評価をした。結果を表1に示す。
1)塗膜の破断伸度
剥離紙に弾性塗料を約1mm(乾燥厚み)になる様に塗布し、常温下7日間乾燥した。
JIS A−6021に則して、単離した塗膜の−20℃における破断伸度を求めた。
2)トップコート塗膜との密着性
市販溶剤型シーラーを塗布した市販フレキシブルスレート板に、弾性塗料を約1mm(乾燥厚み)になる様に塗布し、常温下1日間乾燥した。
得られた弾性塗膜上に、市販溶剤型トップコート用塗料を塗布し、常温下1日間乾燥し、弾性塗膜との界面にまで達するようにトップコート塗膜を1mm角の碁盤目の切れ込みを入れ、セロハンテープでトップコート塗膜の密着性を評価した。
1)塗膜の破断伸度
剥離紙に弾性塗料を約1mm(乾燥厚み)になる様に塗布し、常温下7日間乾燥した。
JIS A−6021に則して、単離した塗膜の−20℃における破断伸度を求めた。
2)トップコート塗膜との密着性
市販溶剤型シーラーを塗布した市販フレキシブルスレート板に、弾性塗料を約1mm(乾燥厚み)になる様に塗布し、常温下1日間乾燥した。
得られた弾性塗膜上に、市販溶剤型トップコート用塗料を塗布し、常温下1日間乾燥し、弾性塗膜との界面にまで達するようにトップコート塗膜を1mm角の碁盤目の切れ込みを入れ、セロハンテープでトップコート塗膜の密着性を評価した。
実施例2〜4、比較例1〜2
表1に示すように、低Tg既架橋ポリマー(A−1)と高Tgポリマー(B−1)との混合比を変更した以外は、実施例1と同様に弾性塗料を作成し、同様に評価した。
表1に示すように、低Tg既架橋ポリマー(A−1)と高Tgポリマー(B−1)との混合比を変更した以外は、実施例1と同様に弾性塗料を作成し、同様に評価した。
実施例5〜8、比較例3〜4
表2に示すように、低Tg既架橋ポリマー(A−2)と高Tgポリマー(B−1)とを混合し、実施例1と同様に弾性塗料を作成し、同様に評価した。
表2に示すように、低Tg既架橋ポリマー(A−2)と高Tgポリマー(B−1)とを混合し、実施例1と同様に弾性塗料を作成し、同様に評価した。
Claims (7)
- 一分子中にエチレン性不飽和二重結合を1個する単官能モノマーであって、ガラス転移温度が−55〜−30℃のポリマーを形成し得る単官能モノマー(a1)99.0〜99.99重量%と、一分子中にエチレン性不飽和二重結合を2個以上有する多官能モノマー(a2)0.01〜1.0重量%とを水性媒体中で共重合してなる低Tg既架橋ポリマー(A)の水性分散体、及びガラス転移温度が0〜25℃の高Tgポリマー(B)の水性分散体を、低Tg既架橋ポリマー(A)/高Tgポリマー(B)=85/15〜99/1の重量比で含有することを特徴とする弾性塗料用バインダー。
- 単官能モノマー(a1)が、(メタ)アクリロニトリルを含有することを特徴とする請求項1記載の弾性塗料用バインダー。
- 単官能モノマー(a1)と多官能モノマー(a2)の合計100重量%中に、(メタ)アクリロニトリルが1〜20重量%含まれることを特徴とする請求項2記載の弾性塗料用バインダー。
- 請求項1ないし3いずれか記載の弾性塗料用バインダーを含有することを特徴とする弾性塗料。
- 無機フィラーをさらに含有することを特徴とする請求項4記載の弾性塗料。
- 無機フィラーが、着色顔料である酸化チタン、酸化亜鉛及び体質顔料である炭酸カルシウム、クレーからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項5記載の弾性塗料。
- 低Tg既架橋ポリマー(A)と高Tgポリマー(B)との合計100重量部に対して、無機フィラーを0.1〜200重量部含有することを特徴とする請求項5又は6記載の弾性塗料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005013759A JP2006199841A (ja) | 2005-01-21 | 2005-01-21 | 弾性塗料用バインダー及び弾性塗料 |
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JP2005013759A Pending JP2006199841A (ja) | 2005-01-21 | 2005-01-21 | 弾性塗料用バインダー及び弾性塗料 |
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JP (1) | JP2006199841A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007124399A3 (en) * | 2006-04-21 | 2008-06-12 | Lubrizol Advanced Mat Inc | Elastomeric emulsion polymers for masonry coatings |
JP2012525445A (ja) * | 2009-04-27 | 2012-10-22 | サン ケミカル ベスローテン フェンノートシャップ | 高伸度熱成形用インクジェットインク |
-
2005
- 2005-01-21 JP JP2005013759A patent/JP2006199841A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2007124399A3 (en) * | 2006-04-21 | 2008-06-12 | Lubrizol Advanced Mat Inc | Elastomeric emulsion polymers for masonry coatings |
US7931972B2 (en) | 2006-04-21 | 2011-04-26 | Lubrizol Advanced Materials, Inc. | Elastomeric emulsion polymers for masonry coatings |
JP2012525445A (ja) * | 2009-04-27 | 2012-10-22 | サン ケミカル ベスローテン フェンノートシャップ | 高伸度熱成形用インクジェットインク |
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