JP2006198305A - マスク - Google Patents

Abstract

【課題】 マスクをしたままでも飲食や喫煙が可能なマスクを提供する。
【解決手段】 鼻と口を覆う被覆部10と、被覆部10の両側に設けられた耳掛け20とを有するマスクである。被覆部10は、第一被覆部11と、第一被覆部11と部分的に重複される第二被覆部12とを有する。そして、これら両被覆部の重複箇所を開口可能に構成される。マスクの被覆部10に開口可能な重複箇所を設けることで、この重複箇所を開いてストロー30やタバコなどを挿入し、口にすることができるため、マスクを外すことなく飲食や喫煙が可能になる。
【選択図】図2

Description

本発明は、マスクに関するものである。特に、マスクをした状態で飲食や喫煙が可能なマスクに関するものである。

従来から花粉やウィルスなどの異物が鼻や口から侵入することを防止するためにマスクが用いられている。このマスクの代表例は、図４に示すように、被覆部10と耳掛け20とからなる（特許文献1）。被覆部10は、口と鼻孔とを覆うことができる大きさを有し、通常矩形の柔軟性のある素材から構成される。例えば、布、不織布、フィルタなどを積層したものが被覆部に用いられる。また、耳掛け20は、この被覆部10の左右各側縁に設けられたループ状の紐が用いられることが多い。

特開平8-747号公報（図２）

しかし、従来のマスクでは、鼻と口の全体を覆う被覆部を用いているため、飲食や喫煙の際にマスクを取り外す必要があり面倒である。また、マスクを取り外すと、鼻も口も全く覆われない状態となるため、異物の侵入防止の観点からも好ましくない。

従って、本発明の主目的は、マスクをしたままでも飲食や喫煙が可能なマスクを提供することにある。

本発明は、マスクの被覆部に開閉可能な重複箇所を設けることで上記の目的を達成する。

本発明マスクは、鼻と口を覆う被覆部と、被覆部の両側に設けられた耳掛けとを有するマスクである。被覆部は、第一被覆部と、第一被覆部と部分的に重複される第二被覆部とを有する。そして、これら両被覆部の重複箇所を開口可能に構成したことを特徴とする。

マスクの被覆部に開口可能な重複箇所を設けることで、この重複箇所を開いてストローやタバコなどを挿入し、口にすることができるため、マスクを外すことなく飲食や喫煙が可能になる。

このマスクの被覆部は、鼻と口を覆うことができる大きさを有し、一般的には柔軟性の材料で構成する。代表的には、布や不織布が好適である。これらの材料にさらに適宜なフィルタを組み合わせてウィルスなどの微細な異物の侵入を防止できるように構成してもよい。フィルタの具体例としては、ポリオレフィンなどからなる極細繊維を用いたフィルタや、通常の繊維で構成されたフィルタが挙げられ、さらにこれらを帯電させて浮遊粒子を吸着できるようにしたものが挙げられる。

この被覆部は、第一被覆部と第二被覆部とから構成される。第一・第二被覆部は、部分的に重複されることで鼻と口を覆うことができる被覆部を構成しており、重複箇所を開いてストローやタバコの挿入が可能なように構成される。重複箇所における第一・第二被覆部の各縁部の向きは特に限定されず、縦向き（垂直方向）でも横向き（水平方向）でも構わない。ただし、ストローの挿入などを考慮すれば、横向きが好ましい。つまり、第一被覆部が上方、第二被覆部が下方に位置する配置とする。特に、第一被覆部が第二被覆部の表面の一部を覆うように重複されていることが望ましい。上方にある第一被覆部が下方にある第二被覆部の表面の一部を覆うように重複されていることで、ストローなどを重複箇所の斜め下から差し入れるのに好都合である。

さらに、第一被覆部は、中央部が下方に伸びた第一伸延部を有する形状とし、第二被覆部は、中央部が上方に伸びた第二伸延部を有する形状として、両伸延部が重複されていることも望ましい。被覆部で鼻と口を覆った際、鼻が突出しているため、第一・第二被覆部の重複箇所の側縁が直線状であると、重複箇所が開いてしまうことが考えられる。第一・第二被覆部の側縁を互いに逆方向に伸延させること、つまり重複箇所の面積を多くとることで、飲食などをしない際に重複箇所が開口することを防止することができる。この第一・第二伸延部は円弧状の形状としてもよいし、舌片状の形状としてもよい。

そして、上記の被覆部の両側の側縁には耳掛けを設ける。代表的には、被覆部の各側縁を折り返して筒状に縫い、その折り返し部分の内部に紐を入れ、その紐をループ状に形成する。

本発明マスクは、第一・第二被覆部の２つの被覆部を設け、両被覆部を部分的に重複させることで、通常時は両被覆部が重なった状態として鼻や口への異物の侵入を防止することができる。一方、飲食や喫煙時は両重複部を開口して、その開口からストローやタバコを通すことで飲食や喫煙を可能にする。

第一被覆部が上方、第二被覆部が下方に位置する配置とし、第一被覆部が第二被覆部の表面の一部を覆うように重複することで、ストローなどを重複箇所の斜め下から容易に差し入れることができる。

第一・第二被覆部の各々に、重複面積を多くとれるようにする伸延部を設けることで、マスクを装着した際に、鼻の突出により重複箇所が開口することを抑制できる。

以下、本発明の実施の形態を説明する。

（実施例１）
図１は本発明マスクの平面図、図２は同マスクの使用状態説明図である。

このマスク1は鼻と口を覆うことができる被覆部10と、被覆部10の左右側縁に設けられた耳掛け20とを有する。

被覆部10は、上部の第一被覆部11と、下部の第二被覆部12とから構成され、これら両被覆部11,12の一部が重複した構成となっている。各被覆部11,12は、広くマスクに利用されている材料、例えば、ガーゼやフィルタを積層した材料で構成されている。

本例では、第一・第二被覆部11,12共に矩形状のものとし、第二被覆部12の表面の一部に第一被覆部11が覆いかぶさるように帯状に重複されている。ここでは、重複箇所の幅（上下方向の距離）を約2〜3cmとした。そして、第一・第二被覆部11,12の両側は重複箇所で一体に縫い合わされている。

また、耳掛け20にはループ状の紐を用いる。被覆部10の両側縁部に配置し、この両側縁部を折り返して筒状に縫い合わせ、筒状部の内部に耳掛け20が挿通されるようにした。

このようなマスクは、従来のマスクと同様に耳掛け20を耳にかけて被覆部10で鼻と口を覆うように装着する。一方、飲食や喫煙をする場合には、図２に示すように、第一・第二被覆部11,12の重複箇所を開き、その開口からストロー30やタバコを差し込むことができる。すなわち、マスク1を外すことなく飲食や喫煙を行うことができる。

飲食や喫煙を行う際、被覆部の重複箇所は開口するため、口への異物の遮蔽は不十分になるが、鼻孔は被覆部で覆われた状態であるため、口も鼻もマスクで覆われていない場合に比べれば異物の遮蔽効果を有する。

（実施例２）
次に、第一・第二被覆部の形状が異なる本発明マスクを図３に基づいて説明する。本例では、第一・第二被覆部の形状が異なる点を除いて、実施例１と同様であるため、主に相違点について説明する。

本例では、第一被覆部11には、その下縁が下方に膨出する円弧状の第一伸延部11Aを設け、第二被覆部12には、その上縁が上方に膨出する円弧状の第二伸延部12Aを設けている。そして、これら両伸延部11A,12A同士が重複するように両被覆部11,12を配置している。

実施例１のマスクでは、被覆部で鼻と口を覆った際、鼻が突出しているため、重複箇所の幅によっては、第一・第二被覆部11,12の重複箇所の側縁が直線状であると、重複箇所が開いてしまうことが考えられる。第一・第二被覆部11,12に各々伸延部を設けることで、重複箇所の面積を多くとることができ、飲食などをしない際に重複箇所が開口することを防止することができる。

本発明は、花粉、ウィルスなどの異物が鼻孔や口から侵入することを抑制できるマスクとして利用することができる。

実施例１における本発明マスクの平面図である。 図１のマスクの使用状態を示す説明図である。 実施例２における本発明マスクの平面図である。 従来のマスクの平面図である。

符号の説明

1 マスク 20 耳掛け
10 被覆部 11 第一被覆部 12 第二被覆部
11A 第一伸延部 12A 第二伸延部
30 ストロー

Claims (3)

1. 鼻と口を覆う被覆部と、被覆部の両側に設けられた耳掛けとを有するマスクであって、
   前記被覆部は、第一被覆部と、第一被覆部と部分的に重複される第二被覆部とを有し、
   これら両被覆部の重複箇所を開口可能に構成したことを特徴とするマスク。
2. 第一被覆部が上方、第二被覆部が下方に位置し、
   第一被覆部が第二被覆部の表面の一部を覆うように重複されていることを特徴とする請求項１に記載のマスク。
3. 第一被覆部は、中央部が下方に伸びた第一伸延部を有する形状で、
   第二被覆部は、中央部が上方に伸びた第二伸延部を有する形状で、
   両伸延部が重複されていることを特徴とする請求項２に記載のマスク。

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