JP2006196358A - パワーリレー - Google Patents

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Abstract

【課題】アークの発生時に生じる金属蒸気粉等が飛散し、落下した場合にも、固定端子同士の短絡や、絶縁ベースの絶縁劣化が生じ難い構造にしたパワーリレーを提供する。
【解決手段】通電コイル6を巻装した継鉄2と、通電コイル6への通電を切換えて継鉄2に生じる磁束によって開位置と閉位置との間で往復運動をなす作動片3と、この作動片3の開位置への移動時に可動接点42を固定接点41から接離させて、電流の開閉を行なう制御接点4と、それらの全体を実装する絶縁ベース1と、該絶縁ベース1の上方より全体を覆う絶縁カバー5とを備え、第1の固定端子T1、第2の固定端子T2のそれぞれの脚部を上記絶縁ベース1より突出させた構造にしたパワーリレーRにおいて、上記絶縁ベース1は、その上部1aを、基台部1bよりも耐絶縁劣化性の良好な素材で構成している。
【選択図】図1

Description

本発明は、パワーリレーに関し、詳しくはアークに対して絶縁ベースの絶縁劣化を起こしにくい構造としたパワーリレーに関するものである。
従来より、図6に示すようなパワーリレーが知られている。
このパワーリレーR’は、絶縁ベース100上に構成され、図6に示す状態から通電コイル104に通電すると、ヨーク103に係止された作動片105が吸引されて揺動し、これに連動するカード106が、板バネで構成された可動接片102側に押圧される。すると、これに伴ってカード106の係止部106aに挟挿された可動接片102が、固定接点101aを設けた固定端子101側へ押圧されるので、可動接点102aと固定接点101aとが接触し、パワーリレーR’は通電状態となる。
しかしながら、上述のように通電状態で接点を閉じて電流が流れているときに、電流を遮断するため、通電コイルを通電するなどして可動接点102aを固定接点101aから引き離すと、その間にアーク放電が生じ、このときに飛散する金属蒸気粉や炭素粉に対しては何らの対策もされていない。
そこで、下記特許文献1には、このような絶縁劣化を防止するため、固定接点を設けた固定端子の下方にストッパを突出形成したパワーリレーが開示されている。
特開平06−139890号公報
しかしながら、上記のものでは、固定端子の下方でアークの発生時に飛散する金属蒸気粉などを受け止めることは出来ても、絶縁ベースの絶縁破壊や絶縁劣化については考慮されていない。
また、後述するように、可動接点と固定接点との間に発生したアークを引き延ばし、更に第1の固定端子と第2の固定端子との隙間に飛び移らせる構造にしたものでは、可動接点の損傷は抑制されても、その下方にある絶縁ベースに金属蒸気粉が飛散し、蓄積して、絶縁破壊を生じやすく、この点での対策も望まれている。
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的は、アークによる絶縁ベースの劣化を防止するパワーリレーを提供することにある。
上記課題を解決するために提案される、請求項1に記載の第1の本発明は、通電コイルを巻装した継鉄と、上記通電コイルへの通電を切換えて上記継鉄に生じる磁束によって開位置と閉位置との間で往復運動をなす作動片と、この作動片の開位置への移動時に可動接点を固定接点から接離させて、電流の開閉を行なう制御接点と、それらの全体を実装する絶縁ベースと、該絶縁ベースの上方より全体を覆う絶縁カバーとを備え、上記固定接点に接続された第1の固定端子、上記可動接点に接続された第2の固定端子のそれぞれの脚部を上記絶縁ベースより突出させた構造としたパワーリレーにおいて、上記絶縁ベースは、その上部を、基台部より耐絶縁劣化性に優れた素材で構成している。
ここに、絶縁ベースは、絶縁素材で形成された基台の上面に、それよりも耐絶縁特性に優れたカバー材を貼り付けたものや絶縁性の基台層の上に、それよりも耐絶縁特性に優れた上部層を一体形成するなどして構成される。
また、同時に提案される、請求項2に記載の第2の本発明は、通電コイルを巻装した継鉄と、上記通電コイルへの通電を切換えて上記継鉄に生じる磁束によって開位置と閉位置との間で往復運動をなす作動片と、この作動片の開位置への移動時に可動接点を固定接点から接離させて、電流の開閉を行なう制御接点と、それらの全体を実装する絶縁ベースと、該絶縁ベースの上方より全体を覆う絶縁カバーとを備え、上記固定接点に接続された第1の固定端子、上記可動接点に接続された第2の固定端子のそれぞれの脚部を上記絶縁ベースより突出させた構造とし、上記絶縁ベースは、上面に露見する開口に、それよりも面積の広い洞部を連通させた溝穴を形成していることを特徴とする。
請求項3に記載のパワーリレーは、請求項1または2に記載された本発明において、上記第1の固定端子は、衝立状の本体部を上記絶縁ベースの上に延出する一方、上記第2の固定端子は、上記衝立状の本体部の上方に、1つの柱部の上部にアームを張り出した片持ち支持形状の本体部を上記絶縁ベースの上に延出し、かつ、そのアームに上記可動接点設けた板バネの上端を固着させていることを特徴とする。
請求項4に記載のパワーリレーは、請求項1または2に記載された本発明において、上記第1の固定端子は、衝立状の本体部を上記絶縁ベースの上に延出する一方、上記第2の固定端子は、上記衝立状の本体部の上方に、2つの柱部の上部に横架部を橋絡させたアーチ状本体部を上記絶縁ベースの上に延出し、かつ、その横架部に上記可動接点設けた板バネの上端を固着させていることを特徴とする。
請求項5に記載のパワーリレーは、請求項1〜4のいずれかにおいて、上記継鉄には磁石が内蔵されており、上記通電コイルへの通電切換えによって作動片が開位置、閉位置に移動した後は、上記通電コイルへの通電を遮断させても、上記作動片を上記磁石による磁束によって、開、閉位置に保持する自己保持機能を有したものである。
請求項6に記載のパワーリレーは、請求項3〜5のいずれかにおいて、上記作動片を開位置に移動させて、上記制御接点を開いて電流を遮断する際には、上記継鉄に生じた磁束の一部を上記可動接点と固定接点との間に導くことによって、上記可動接点と固定接点との間に生じたアークを引き延ばした後に、更に上記第1の固定端子と上記第2の固定端子との隙間に飛び移らせる構造にしている。
請求項1、3、4に記載の第1の本発明のパワーリレーによれば、絶縁ベースは、その上部を、基台部よりも耐絶縁劣化性の良好な素材で形成しているので絶縁劣化に優れる。
特に、アークによって生じた金属蒸気粉が付着、堆積するような環境におかれたものに対して絶縁劣化しにくい構造となる。
請求項2、3,4に記載の第2の本発明のパワーリレーによれば、絶縁ベースは、上面に露見する開口に、それよりも面積の広い洞部を連通させた溝穴を形成しているので、アークによって生じた金属蒸気粉は、その開口より洞部に落ち込ませることがでる。
また、この洞部は、溝の開口幅よりも絶縁ベースの内奥に延びる広がりを有しているので、金属蒸気粉などが溝開口から落ち込んでも、洞部の内奥まで入り込んで堆積することがないので、溝穴の内周面に金属蒸気粉を付着させて絶縁面を塞いで絶縁破壊を生じることを殆どなくすことが出来る。
このような構造のものでは、電流遮断時に生じるアークを可動接点と固定接点との間から引き延ばし、更に固定接点を接続した第1の固定端子と可動接点に接続された第2の固定端子との間に飛び移らせて消弧させる構造のリレーに適用した場合、特に、アークを飛び移らせる終端部の下方に、溝穴を形成することで、絶縁ベースの絶縁劣化を防止するのに極めて有益である。
更に、このような本発明は、請求項5に記載したラッチ式リレーに、また、請求項6に記載した、アークの引き延ばし機能を備えたパワーリレーに適用することが出来る。
以下、図面とともに本発明の実施例について説明する。
図1は第1の本発明の実施例を示しており、パワーリレーのうちで、リレーの回路部を実装する絶縁ベースの構造に関し、絶縁ベースの上部を、その基台部よりも絶縁劣化性の良好な素材で形成したことを特徴とするものである。
図1に示す態様では、絶縁ベース1の上部1aに用いられる材料は、例えば不飽和ポリエステル、ナイロン、水酸化マグネシウム、鎖式化合物に金属水酸化物又は水和物を添加したもの等であって、基台部1bよりも絶縁劣化特性に優れた材料が用いられる。
これによれば、制御接点4の開離時にアークを頻繁に発生させ、そのとき金属蒸気などを飛散させるようなパワーリレーに対しても、絶縁ベースを劣化から防止できる。
また、制御接点間で生じたアークを後述する原理で引き延ばし、更に第1の固定端子T1と、第2の固定端子T2との隙間まで飛び移らせて消弧させる構造のものに対しても、絶縁ベース1の耐絶縁劣化特性を向上させて、リレーの長寿命化が図れる。
図2(a)〜(c)は、本発明をラッチ式リレーに適用した場合の構造を示す概略断面図である。ここに、(a)はリレーを上方から見たときの概略断面図、(b)はリレーを前方から見たときの概略断面図、(c)はリレーを側方から見たときの概略断面図である。
X―X,Y―Y,Z―Zは、それぞれ側方、上方、前方から見た場合の切断線を示している。
ラッチ式リレーRは、絶縁ベース1上に構成され、その全体を絶縁ケース5で覆われたブロック体になっている。
絶縁ベース1は、厚みのある絶縁性の高い樹脂から形成され、貫通孔11と凹部12とを設けている。この貫通孔11には、開口端を有した「U」字形の断面を有した継鉄2が挿入されて固定されており、絶縁ベース1の下方には、第1の固定端子T1の脚部T1B、第2の固定端子T2の脚部T2B、一対のコイル通電端子T3、T4を突出させている。
なお、14は絶縁ベース1に形成された縦長溝であり、可動接点42を固定接点41から開離させた際に発生するアークに後述するように漏れ磁束を作用させて引き延ばした後、更に、第1、第2の固定端子の本体部T1A、T2A間に飛び移らせたときに、その近傍で発生する金属蒸気粉や炭素粉を落とし込むことで、絶縁ベース1の絶縁劣化や、第1、第2の固定端子T1,T2の短絡の防止を図っている。
継鉄2は、例えば純鉄、または半硬質磁性材料によって形成されており、開口端を有した「U」字形本体の一方側には、通電コイル6を巻装したボビン7を取付け、他方側には、永久磁石9が図2(b)に示す磁極を向けて埋設され、更にその上端には、アクチュエータである作動片3を揺動可能に支持するための2つの突起21,21を形成している。
作動片3は、継鉄2と同様に、磁性材料からなる板材であって、継鉄2の一端に吸引され、あるいはその吸引から解放される側である第1の自由端31と、後述する制御接点4に押圧力を加える第2の自由端32との中間部を屈曲させて「く」字形に形成されており、その屈曲部33の付近に、継鉄2の2つの突起21,21を嵌入する切欠き部35,35を形成しているので、作動片3は、この切欠き部35,35によって、継鉄2と接触した状態で揺動可能に支持されている。
また、作動片3の第2の自由端32側は、樹脂などの絶縁素材からなるカード34によって被覆されており、カード34には、制御接点4側に突出させた突起36が設けられている。
第1の固定端子T1は、衝立状の本体部T1Aを絶縁ベース1の上方に延出し、かつ脚部T1Bを絶縁ベース1の下方より突出させており、上記した固定接点41は、その衝立状の本体部T1Aの軸線上に設けられている。そして、他方の第2の固定端子T2は、2本の柱部T2Cの上部に横架部T2Eを橋絡させたアーチ状本体部T2Dを、該横架部T2Eが、第1の固定端子T1の衝立状の本体部T1Aの上方に位置するようにして、絶縁ベース1の上方に延出し、かつ、その横架部T2Eに上記した可動接点42を設けた板バネ8の上端を、リベット81で固着させた構造になっており、これらの第1の固定端子T1と第2の固定端子T2とによって、リレー回路の電路を構成している。
制御接点4は、銅などの導電性の良好な素材を厚板に形成した第1の固定端子T1の衝立状本体部T1A上に設けられた固定接点41と、第1の固定端子T1と同じ素材で製された第2の固定端子T2のアーチ状本体部T2Dに上端をリベット止め81された板バネ8上に設けられた可動接点42とで構成され、この板バネ8が、作動片3のカード34に形成された突起36の押圧を受けて湾曲することで可動接点42が、固定接点41に対して接触して、第1の固定端子T1と第2の固定端子T2との間で電流を通じるようになっている。
ここに、板バネ8は、銅板などの弾性力を有した、導電性に富んだ非磁性体素材で形成されている。また、カード34に形成された突起36は、作動片3の自由端31が継鉄2に吸引されて閉位置に移動すれば、カード34の突起36は板バネ8を押圧して、可動接点42を固定接点41に接触させるが、通電コイル6への通電を切換えて、作動片3の自由端31が、継鉄2から解放された開位置に移動すれば、それに応じて押圧を解除するので、板バネ8の弾性力によって可動接点42と固定接点41とは離れる。固定接点41、可動接点42の材質には、Ag/Cu、AgCdO/Cu、AgNi/Cu、あるいはAgSnO2/Cu合金などが利用できるが、ここに挙げた例では、先のものほど導電性が高く、後のものほど対溶着性に優れている。
なお、第2の固定端子T2を、このようなアーチ形状本体部T2Dを備え、固定端子T1との隙間Bを、後述するように、第1の固定端子T1と板バネ8との隙間Aよりも小さいものに形成しておけば(図2(c)参照)、アーク電流の向きが変わった場合でも、固定接点41と可動接点42との間に発生したアークの引き延ばしが出来るので、便利である。
図3(a)、(b)は、ラッチ式リレーRの基本動作を説明する断面図である。
このラッチ式リレーRでは、通電コイル6への通電切換えにより、作動片3の自由端31を継鉄2に吸引、解放させることで、作動片3を上述したように開位置と閉位置との間で往復運動させるが、ここに、図3(a)は、作動片3が閉位置に移動している状態、図3(b)は、作動片3が開位置に移動している状態を示している。
図3(a)に従って説明すると、作動片3が閉位置にあるときは、作動片3を被覆するカード34に設けられた突起36は、板バネ8を強く押圧しているので、板バネ8に固定された可動接点42と、第1の固定端子T1に設けられた固定接点41とは互いに接触しているが、突起36も板バネ8の復元力を受けているので、この復元力は、作動片3に伝達され、第1の自由端31を継鉄2のから引き離すように作用する。
そして、この状態では、磁石9から生じた磁束ΦM(実線で示す)は、作動片3の第1の自由端31が継鉄2に密着して形成される左側のループ経路と、作動片3の第2の自由端32と継鉄2との間に大きなギャップを形成している右側のループ経路とに分かれて循環するが、右側のループ経路にはギャップによる大きな磁気抵抗があるために、磁束の多くは、左側のループ経路を通過する。
そのため、通電コイル6の通電が遮断されていれば、作動片3の第1の自由端31を継鉄2に吸引させる磁力は、板バネ8の弾性力に打ち勝って作動片3は閉位置に静止保持される。
そして、この状態で、通電コイル6に電流を通電すると、通電コイル6から生じた磁束Φm(破線で示す)は、上記左側のループ経路と、上記した右側のループの経路に分かれて循環するが、左側のループ経路では、磁石9から生じた磁束と、通電コイル6から生じた磁束は、その方向が互いに逆となっているので打ち消し合い、その結果、作動片3の第1の自由端31は、板バネ8の弾性力によって、継鉄2から引き離されて、作動片3が開位置に移動する。
また、このとき、通電コイル6から生じた磁束は、上記した右側のループでは、磁石9から生じた磁束と、方向が互いに同じとなるので、磁石9から生じた磁束に加わり、その結果、作動片3の第2の自由端32は継鉄2に吸引され、この状態は通電が遮断された後も保持される(開位置にラッチされる)。
これに対して作動片3が閉位置にあるときのラッチリレーRの動作を図3(b)に従って説明すると、作動片3を被覆するカード34に設けられた突起36は、板バネ8を押圧しておらず、そのため板バネ8に固定された可動接点42と、第1の固定端子T1に設けた固定接点41とは、板バネ8の弾性力によって分離される。
この状態では、磁石9から生じた磁束ΦMは、作動片3の第1の自由端31から継鉄2に入る磁石9の左側のループ経路と、作動片3の第2の自由端32から継鉄2に入る磁石9の右側のループ経路とに分かれて循環するが、左側のループ経路の磁気抵抗がより大きいので、磁束の多くは、右側のループ経路を通過する。
従って、このとき通電コイル6の通電が遮断されていれば、作動片3の第1の自由端31を継鉄2に吸引させる磁力は、作動片3の第2の自由端32を継鉄2に吸引させる磁力よりも小さくなって、第2の自由端32を継鉄2に押し付けるので、作動片3が開位置に静止保持される。
この状態で、通電コイル6を上記と逆向きに通電すると、通電コイル6によって生じた磁束Φmは、上記左側のループ経路と、上記した右側のループ経路に分かれて循環するが、左側のループ経路では、磁石9から生じた磁束と、通電コイル6から生じた磁束とは、その方向が互いに同じとなり加わるので、作動片3の第1の自由端31は継鉄2に吸引され、その結果、作動片3を閉位置に移動させるが、作動片3の第1の自由端31が継鉄2に吸引されてしまうと、その後は、通電を遮断しても、磁石9による磁束によってこの状態が保持され、閉状態が保持される(閉状態にラッチされる)。
このラッチ式リレーRでは、磁性材料で構成された作動片3の第2の自由端32を制御接点4の近傍まで延出した構成としているので、通電コイル6を通電して、制御接点4を開離させる時点では、磁石9から生じた磁束と、通電コイル6から生じた磁束とが上述したように同一方向に加わり、作動片3の第2の自由端32を通じて、漏れ磁束となって、固定接点41、可動接点42の間を直交するように誘導され、更に、固定接点41を設けた第1の固定端子T1の衝立状の本体部T1Aの側端と、可動接点42を設けた第2の固定端子T2の柱部との隙間Bを、第1の固定端子T1の衝立状の本体部T1Aと板バネ8との間の隙間Aよりも小さくしているので、板バネ8上に設けた可動端子42と、固定端子41の衝立状の本体部T1Aに設けた固定接点41との間に発生したアークは、上記した漏れ磁束の作用を受けて、板バネ8、衝立状の本体部T1Aの側端まで引き延ばしを受けた後は、第1の固定端子T1の衝立状の本体部T1Aの側端と、第2の固定端子T2の柱部の側端との隙間に飛び移り、これによって、制御接点4の接離に重要な板バネ8の損傷を低減させている。
図4は、第2の本発明の実施形態を示しており、本発明を実施したラッチ式のパワーリレーRの構造を示す概略断面図である。ここに、図4はパワーリレーを前方から見たときの断面図を示している。
本実施例では、図に示すように、絶縁ベース1に形成された溝穴14は、その上面に露見する開口14aに、それよりも面積の広く、内奥に広がった空所を連通させて洞部14bが形成されている。
また、このリレーRでは、第1の固定端子T1は、図1に示したものと同じ形状、つまり、固定接点41を設けた衝立状の本体部T1Aを絶縁ベース1の上方に延出し、かつ脚部T1Bを絶縁ベース1の下方より突出させているが、他方の第2の固定端子T2は、1本の柱部T2C´の上部にアーム部T2E´を延出させた逆L字形状の本体部T2D´を絶縁ベース1の上方に延出し、かつ、その脚部T2Bを絶縁ベース1の下方より突出させ、可動接点42を設けた板バネ8の上端を、アーム部T2E´に固着しており、第1の固定端子T1と第2の固定端子T2とによって、リレー回路の電路を構成している。
また、第1の固定端子T1の本体部T1Aと、第2の固定端子T2の柱部T2C´との隙間Bは、第1の固定端子T1と板バネ8との隙間A(図2(b)参照)よりも小さくなっており、溝穴14はその隙間Bの下方に形成されている。
このような構造によれば、隙間Bに誘導されたアークによって、金属蒸気粉等が飛散しても、飛散した金属蒸気粉等を溝穴14に入り込ませて、洞部14bの底面に堆積させることが出来るので、絶縁ベース1の上面に金属蒸気を堆積させて、絶縁ベース1を劣化させることがない。
また、金属蒸気粉が絶縁ベース1上に堆積して、第1の固定端子T1と第2の固定端子T2との隙間を埋めて短絡させることがなく、また、このようにして、金属蒸気粉等が溝穴14に入り込んでも、溝穴14には絶縁ベース1の内奥に広がる洞部14bがあるので、その部分で絶縁が確保される。
つまり、金属蒸気粉等が溝穴14に入り込んでも、金属蒸気粉等でその洞部14bの内面を埋めて、絶縁面を塞ぐことがないので、絶縁ベース1の絶縁はその部分で確保される。
なお、絶縁ベース1は、上記した形状の溝穴14を刳り貫いて形成してもよいが、溝孔のない底板に、溝孔の大きさの異なる2枚の板体を積層して形成してもよい。このものでは、2枚の板体は、双方の溝孔が重合するようにして、溝孔の大きい板体の上に、溝孔の小さい板体を積層一体化すればよい。
第2の本発明の要部をなす溝穴14と、第2の固定端子T2との組み合わせは、図4に示したパワーリレーRのような構造のものに限定されず、図1に示したようなアーチ形状の本体部を備えたものであってもよいことはいうまでもない。
さらに、本発明のパワーリレーは、図1、図2に示したようなラッチ式には限定されず、制御接点を接離させて、電路の開閉制御を行うものであればよい。
本発明を適用したラッチ式パワーリレーの構造を示す概略側断面図である。 (a)〜(c)は、図1に示したラッチ式のパワーリレーの構造を示す概略断面図である。 ラッチ式パワーリレーの基本動作を説明する図である。 本発明の別の実施形態を適用したラッチ式のパワーリレーの構造を示す概略側断面図である。 従来のラッチ式パワーリレーの構造を示す概略断面図である。
符号の説明
1 絶縁ベース
1a 上部
1b 基部
2 継鉄
3 作動片
31 第1の自由端
32 第2の自由端
33 屈曲部
41 固定接点
42 可動接点
T1 第1の固定端子
T2 第2の固定端子
5 絶縁カバー
6 通電コイル
9 磁石
14 溝穴
14a 開口
14b洞部
A 第1の固定端子と板バネとの隙間
B 第1の固定端子と第2の固定端子との隙間

Claims (6)

  1. 通電コイルを巻装した継鉄と、上記通電コイルへの通電を切換えて上記継鉄に生じる磁束によって開位置と閉位置との間で往復運動をなす作動片と、この作動片の運動を受けた可動接点で、固定接点を接離して電流の開閉を行う制御接点と、それらの全体を実装する絶縁ベースと、該絶縁ベースの上方より全体を覆う絶縁カバーとを備え、上記固定接点に接続された第1の固定端子、上記可動接点に接続された第2の固定端子のそれぞれの脚部を上記絶縁ベースより下方に突出させた構造にしたパワーリレーにおいて、
    上記絶縁ベースは、その上部を、基台部よりも耐絶縁劣化性に優れた素材で構成していることを特徴とするパワーリレー。
  2. 通電コイルを巻装した継鉄と、上記通電コイルへの通電を切換えて上記継鉄に生じる磁束によって開位置と閉位置との間で往復運動をなす作動片と、この作動片の運動を受けた可動接点で、固定接点を接離して電流の開閉を行う制御接点と、それらの全体を実装する絶縁ベースと、該絶縁ベースの上方より全体を覆う絶縁カバーとを備え、上記固定接点に接続された第1の固定端子、上記可動接点に接続された第2の固定端子のそれぞれの脚部を上記絶縁ベースより下方に突出させた構造にしたパワーリレーにおいて、
    上記絶縁ベースは、上面に露見する開口を有し、その開口に、それよりも面積の広い洞部を連通させて溝穴を形成していることを特徴とするパワーリレー。
  3. 請求項1または2において、
    上記第1の固定端子は、衝立状の本体部を上記絶縁ベースの上方に延出する一方、
    上記第2の固定端子は、1本の柱部の上部にアームを張り出した逆L字形状の本体部を、該アームが上記衝立状の本体部の上方に位置するようにして、上記絶縁ベースの上方に延出し、かつ、そのアームに上記可動接点を設けた板バネの上端を固着させていることを特徴とするパワーリレー。
  4. 請求項1または2において、
    上記第1の固定端子は、衝立状の本体部を上記絶縁ベースの上方に延出する一方、
    上記第2の固定端子は、2本の柱部の上部に横架部を橋絡させたアーチ状本体部を、該横架部が上記衝立状の本体部の上方に位置するようにして、上記絶縁ベースの上方に延出し、かつ、その横架部に上記可動接点を設けた板バネの上端を固着させていることを特徴とするパワーリレー。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、
    上記継鉄には磁石が内蔵されており、上記通電コイルへの通電切換えによって作動片が開位置、閉位置に移動した後は、上記通電コイルへの通電を遮断させても、上記作動片を上記磁石による磁束によって、開、閉位置に保持する自己保持機能を有したものであるパワーリレー。
  6. 請求項3〜5のいずれかにおいて、
    上記第1の固定端子と上記第2の固定端子との隙間が、上記第1の固定端子と上記可動接点を設けた上記板バネとの隙間より小さくされており、
    上記通電コイルを通電して、上記作動片を開位置に移動させることによって上記制御接点を開離させて電流を遮断する際には、上記通電コイル、上記継鉄の磁石による磁束の一部を上記制御接点側に導くことによって、上記可動接点と固定接点との間に生じたアークを上記板バネの側端に引き延ばした後、上記第1の固定端子と上記第2の固定端子との隙間に飛び移らせる構造にしているパワーリレー。
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