JP2006191176A - スイッチング増幅器 - Google Patents

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Abstract

【課題】消費電力および回路面積が抑制されたデジタル入力対応スイッチング増幅器を実現する。
【解決手段】スイッチング増幅器10は、DAC12の出力が直接にアナログ入力対応スイッチング増幅器13に伝達される構成になっており、当該アナログ入力対応スイッチング増幅器13は、入出力間の信号伝達関数がローパスフィルタの特性となるように構成されている。
【選択図】図1

Description

マルチビットデジタル信号を低ビットのオーバサンプリングされたデジタル信号に変換するデジタル変調器と、上記低ビットのデジタル信号をアナログ信号に変換するデジタル・アナログ変換器と、デジタル・アナログ変換器の出力を入力とするスイッチング増幅器とからなるデジタル入力対応スイッチング増幅器に関するものである。
現在広範に用いられるオーディオ装置ではオーディオ情報がデジタルで保存される。スピーカを駆動するため、保存された情報がデジタル・アナログ変換器(DAC:Digital To Analog Converter、以下DACと書く)でアナログ音声信号に変換される。さらに、高効率アンプを実現するため、スイッチング増幅器が用いられる。
図10に従来のデジタル入力対応スイッチング増幅器であるスイッチング増幅器200の1つの構成を示す(非特許文献1参照)。このスイッチング増幅器200は、デジタルデルタシグマ変調器(以下、ΔΣ変調器と書く)201と、DAC202と、アナログ入力対応スイッチング増幅器203とから構成される。
スイッチング増幅器200においては、デジタルΔΣ変調器201によりマルチビットのmビットデジタル入力信号が低ビットデジタル信号、ここでは1ビット信号に変換され、その1ビット信号がDAC202によりアナログ信号に変換される。アナログ入力対応スイッチング増幅器203はDAC202により生成されたアナログ信号を1ビット信号に変換し、生成された1ビット信号を用いてアナログ入力対応スイッチング増幅器203内のパワースイッチを制御することにより信号を増幅し、アナログ出力信号として出力する。
また、図11に示すスイッチング増幅器300のように、デジタルΔΣ変調器201における音声帯域外のノイズを減衰するため、DAC202の出力をローパスフィルタ(以下、LPF:Low Pass Filterと書く)303を通してアナログ入力対応スイッチング増幅器203に伝達する構成もある(例えば、特許文献1参照)。
従来から知られているとおり、1ビット出力の代わりにマルチビット出力を使用することにより、デジタルΔΣ変調器の量子化ノイズを減らすこと、および、デジタルΔΣ変調器の安定性を上げることができる。図12に、その効果を使った従来のデジタル入力対応スイッチング増幅器であるスイッチング増幅器400のブロック図を示す(非特許文献2参照)。本図で示したスイッチング増幅器400は、デジタルΔΣ変調器401と、DAC402と、LPF403と、アナログ入力対応スイッチング増幅器404とから構成される。mビットデジタル入力信号はデジタルΔΣ変調器401により低ビットデジタル信号としてのnビットデジタル信号(m>n>1)に変換される。生成されたnビットデジタル信号はDAC402およびLPF403を通してアナログ信号に変換される。アナログ入力対応スイッチング増幅器404はDAC402により生成されたアナログ信号を1ビット信号に変換し、生成された1ビット信号を用いてアナログ入力対応スイッチング増幅器404内のパワースイッチを制御することにより信号を増幅して、アナログ出力信号として出力する。
米国特許第5,396,244号明細書(1995年3月7日公開) PowerDAC: A Single-Chip Audio DAC with a 70%-Efficient Power Stage in 0.5μm CMOS、Kathleen Philips et al., Proceedings of International Solid-State Circuits Conference 1999,February 1999,Paper 8.5 Texas Instruments Audio Solution Guide,1Q 2004,p17-19,PCM1725+TPA2000D4 Asynchronous Delta Sigma Modulation, C.J. Kikkert et al., Proceedings of the Institution of Radio and Electronics Engineers, April 1975, pp.83-88 A Noise-Shaping Coder Topology for 15+ Bit Converters, L. R. Carley, IEEE Journal of Solid-State Circuits, Vol. 24, No. 2, April 1989, pp.267-273
図12に示すような従来のデジタル入力対応のスイッチング増幅器400では、DAC402によりnビットデジタル信号がアナログ信号に変換され、LPF403を通してアナログ入力対応スイッチング増幅器404に伝達される。一般にLPF403はアクティブ素子により構成されている。また、LPF403は必要とするダイナミックレンジを保持する必要があるため、低ノイズ、高速動作が必要となる。従って、一般に、LPF403の消費電力は大きい。また、回路面積も大きい。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、消費電力および回路面積が抑制されたデジタル入力対応のスイッチング増幅器を実現することにある。
本発明のスイッチング増幅器は、上記課題を解決するために、マルチビットのmビットデジタル信号をnビットデジタル信号(m>n>1)に変換するデジタルΔΣ変調器と、上記nビットデジタル信号をアナログ信号に変換するデジタル・アナログ変換器と、上記デジタル・アナログ変換器によって生成されたアナログ信号を増幅するアナログ入力対応スイッチング増幅器とを備えるスイッチング増幅器において、上記アナログ入力対応スイッチング増幅器の入出力間の信号伝達関数がローパスフィルタの特性を有することを特徴としている。
上記の発明によれば、アナログ入力対応スイッチング増幅器の入出力間の信号伝達関数がローパスフィルタの特性を有するので、アナログ入力対応スイッチング増幅器は、デジタル・アナログ変換器の出力に含まれる、デジタルΔΣ変調器により生じた量子化ノイズのフィルタリング処理を行う。従って、デジタル・アナログ変換器から出力されるアナログ信号を、ローパスフィルタを通してアナログ入力対応スイッチング増幅器に入力する必要がない。アナログ入力対応スイッチング増幅器の前にローパスフィルタを設けなければ、当該ローパスフィルタによる消費電力と占有面積とを削減することができる。
以上により、消費電力および回路面積が抑制されたデジタル入力対応のスイッチング増幅器を実現することができるという効果を奏する。
本発明のスイッチング増幅器は、上記課題を解決するために、上記アナログ入力対応スイッチング増幅器は、アナログ・ループフィルタと、上記アナログ・ループフィルタを通した信号を1ビット信号に変換する1ビット量子化器と、上記1ビット信号を入力とするパワースイッチとを備えており、上記パワースイッチの出力は上記アナログ・ループフィルタへ帰還されることを特徴としている。
上記の発明によれば、アナログ入力対応スイッチング増幅器がΔΣ変調を用いてスイッチング増幅を行う構成となるので、PWM(パルス幅変調)を用いるアナログ入力対応スイッチング増幅器と比較して、音声帯域内のノイズを小さくすることができるという効果を奏する。
また、パワースイッチがΔΣ変調を行うループの中に入ることにより、このパワースイッチにおいて信号に混入するノイズや歪を、減少させることができるという効果を奏する。
本発明のスイッチング増幅器は、上記課題を解決するために、上記アナログ・ループフィルタは離散時間型の積分器を用いて構成されていることを特徴としている。
上記の発明によれば、アナログ入力対応スイッチング増幅器は、アナログ・ループフィルタに離散時間型の積分器を用いたΔΣ変調を行うこととなる。離散時間型の積分器を実現するためにスイッチトキャパシタ回路を使用するが、スイッチトキャパシタ回路を用いた積分器のキャパシタに製造ばらつきがあっても積分特性に及ぼす影響は小さいため、キャパシタの容量値の回路特性へのマッチング精度は高い。従って、安定したフィルタ性能が得られるという効果を奏する。
本発明のスイッチング増幅器は、上記課題を解決するために、上記アナログ・ループフィルタは時間連続型の積分器を用いて構成されていることを特徴としている。
上記の発明によれば、アナログ・ループフィルタに時間連続型の積分器を用いるので、アナログ・ループフィルタ内にアンチエイリアスフィルタを実現することができ、量子化ノイズの減衰、および、離散時間型積分器を用いた場合のサンプリングに起因する折り返し歪みの低減を行うことができるという効果を奏する。
本発明のスイッチング増幅器は、上記課題を解決するために、上記アナログ・ループフィルタは時間連続型の積分器と離散時間型の積分器との両方を用いて構成されていることを特徴としている。
上記の発明によれば、アナログ・ループフィルタに複数の積分器を用いる場合、後段側の積分器によりノイズシェーピング特性の零点が決まるので、この積分器を離散時間型とすることにより、積分器を構成する素子の回路特性へのマッチング精度を高める重要性に見合った積分器となる。また、初段の積分器を時間連続型とすることにより、消費電流を減らすことができるとともに、フィードバック信号のサンプリングに起因する折り返し歪みを回避することができるという効果を奏する。
本発明のスイッチング増幅器は、上記課題を解決するために、上記アナログ入力対応スイッチング増幅器は、アナログ・ループフィルタと、上記アナログ・ループフィルタを通した信号を1ビット信号に変換する非同期型1ビット量子化器と、上記非同期1ビット信号を入力とするパワースイッチとを備えており、上記パワースイッチの出力は上記アナログ・ループフィルタへ帰還されることを特徴としている。
上記の発明によれば、アナログ入力対応スイッチング増幅器は、非同期型のΔΣ変調を行うこととなり、クロック信号が不要になる。従って、クロック信号によるノイズやジッタ効果などがなくなるという効果を奏する。また、同じ次数の同期型ΔΣ変調と比較して、ダイナミックレンジが大きくなるという効果を奏する。
本発明のスイッチング増幅器は、上記課題を解決するために、上記デジタル・アナログ変換器は、上記デジタル・アナログ変換器における入出力間の関係の非線形性を補正する補正手段を含んでいることを特徴としている。
上記の発明によれば、デジタル・アナログ変換器によるノイズの発生を抑制することができるという効果を奏する。
本発明のスイッチング増幅器は、以上のように、アナログ入力対応スイッチング増幅器の入出力間の信号伝達関数がローパスフィルタの特性を有するので、消費電力および回路面積が抑制されたデジタル入力対応スイッチング増幅器を実現することができるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係るデジタル入力対応スイッチング増幅器であるスイッチング増幅器10の構成を示すブロック図である。スイッチング増幅器10は、マルチビットのmビットデジタル入力信号をnビットデジタル信号(m>n>1)に変換するデジタルΔΣ変調器11と、該デジタルΔΣ変調器11の出力信号をアナログ信号に変換するDAC12と、該DAC12により生成された出力アナログ信号を増幅するアナログ入力対応スイッチング増幅器13とを備えている。
図2に、上記スイッチング増幅器10の各ブロックのより詳細な構成の一例を示す。同図に示すように、デジタルΔΣ変調器11は加算器111と、デジタル・ループフィルタ112と、nビット量子化器113とを備えている。該加算器111によりmビットデジタル入力と該nビット量子化器113の出力との差が計算される。またDAC12はデジタル部分121とアナログ部分122とを備えている。デジタル部分121とアナログ部分122とについては後で詳述される。またアナログ入力対応スイッチング増幅器13は加算器131と、アナログ・ループフィルタ132と、1ビット量子化器133と、パワースイッチ134とを備えている。該加算器131により該DAC12の出力と帰還される該パワースイッチ134の出力との差が計算され、アナログ入力対応スイッチング増幅器13がアナログΔΣ変調器のような構成になる。この構成にすることより、該パワースイッチ134により混入されたスイッチングノイズを音声帯域外へシェーピングすることが可能である。
図12に示す従来のデジタル入力対応スイッチング増幅器400では、DAC402の出力がLPF403を通してアナログ入力対応スイッチング増幅器404に伝達される。本実施形態によると、DAC12の出力が直接にアナログ入力対応スイッチング増幅器13に伝達される構成になっており、当該アナログ入力対応スイッチング増幅器13は、入出力間の信号伝達関数がローパスフィルタの特性となるように構成されている。アナログ入力対応スイッチング増幅器13のアナログ・ループフィルタ132は、デジタルΔΣ変調器11により生じたDAC12の出力に含まれる量子化ノイズのフィルタリング処理を行う。
図2に示すデジタルΔΣ変調器11は簡略なブロック図である。デジタルΔΣ変調器11を、Feed−Forward型(以下、FF型と書く)か、Distributed Feedback型(以下、DFB型と書く)か、MASH型か、Error Feedback型か、それともその他アーキテクチュアで構成しても本実施形態と同様の効果がある。
図3に、アナログ入力対応スイッチング増幅器13の一例を示す。同図に示したアナログ入力対応スイッチング増幅器13は、5次のDFB型ループフィルタを用いたアナログΔΣ変調器のような構成である。アナログ入力信号は入力ゲインブロックAiを通して加算器131に入り、離散時間型積分器I1およびゲインブロックB1を通して加算器1321に入り、離散時間型積分器I2およびゲインブロックB2を通して加算器1322に入り、離散時間型積分器I3およびゲインブロックB3を通して加算器1323に入り、離散時間型積分器I4およびゲインブロックB4を通して加算器1324に入り、離散時間型積分器I5およびゲインブロックB5を通して1ビット量子化器133に入り、1ビット信号に変換される。パワースイッチ134は、生成された1ビット信号で制御される。
また、パワースイッチ134の出力はゲインブロックA1〜A5を通して順に加算器131・1321〜1324へ帰還される。またゲインブロックB3の出力はゲインブロックC1を通して加算器1321へ帰還される。また、ゲインブロックB5の出力はゲインブロックC2を通して加算器1323へ帰還される。
図3に示した構成で作ったアナログ入力対応スイッチング増幅器13における入出力間、すなわち離散時間型積分器を用いてΔΣ変調を行う構成の入出力間の信号伝達特性(以下、STF: Signal Transfer Functionと書く)を次式に示す。
Figure 2006191176
ここで、αはSTFのDCゲインであり、polei(i=1〜5)はSTFの極であり、図3に示したブロック図のゲインA1〜A5、B1〜B5およびC1・C2の値から決まる。
図1に示したアナログ入力対応スイッチング増幅器13の上記ゲインを適当な値にすることにより、必要とするローパスフィルタ特性を示すSTFを得ることができる。図3に示したΔΣ変調器の一例のSTF特性を図4に示す。このグラフでは、横軸はアナログ入力対応スイッチング増幅器13のサンプリング周波数fsで規格化した周波数を表しており、縦軸はSTFにより生じる信号の減衰を表しておりdB単位で表示されている。図4のローパスフィルタ特性により、アナログ入力対応スイッチング増幅器13はアナログ入力信号に対してローパスフィルタとして機能するため、スイッチング増幅器10の出力端子に現れるデジタルΔΣ変調器11の量子化ノイズ成分を減衰させることができる。
なお、STFとしては上記式のものに限らず、ローパスフィルタ特性を示すもの全てが含まれ、それはシステムに応じて決定されるものである。
このように、本実施形態によれば、アナログ入力対応スイッチング増幅器13の入出力間の信号伝達関数がローパスフィルタの特性を有するので、アナログ入力対応スイッチング増幅器13は、DAC12の出力に含まれる、デジタルΔΣ変調器11により生じた量子化ノイズのフィルタリング処理を行う。従って、DAC12から出力されるアナログ信号を、ローパスフィルタを通してアナログ入力対応スイッチング増幅器13に入力する必要がない。アナログ入力対応スイッチング増幅器13の前にローパスフィルタを設けなければ、当該ローパスフィルタによる消費電力と占有面積とを削減することができる。
以上により、消費電力および回路面積が抑制されたデジタル入力対応のスイッチング増幅器を実現することができる。
また、アナログ入力対応スイッチング増幅器13は、アナログ・ループフィルタ132、1ビット量子化器133、および、パワースイッチ134を備えていてパワースイッチ134の出力がアナログ・ループフィルタ132へ帰還されることから分かるように、ΔΣ変調を用いてスイッチング増幅を行う構成となる。従って、PWM(パルス幅変調)を用いるアナログ入力対応スイッチング増幅器と比較して、音声帯域内のノイズを小さくすることができる。また、パワースイッチ134がΔΣ変調を行うループの中に入ることにより、このパワースイッチ134において信号に混入するノイズや歪を、減少させることができる。
また、アナログ・ループフィルタ132は離散時間型の積分器を用いて構成されているので、アナログ入力対応スイッチング増幅器13は、離散時間型の積分器を用いたΔΣ変調を行うこととなる。離散時間型の積分器を実現するためにスイッチトキャパシタ回路を使用するが、スイッチトキャパシタ回路を用いた積分器のキャパシタに製造ばらつきがあっても積分器の特性はキャパシタの容量比とサンプリング時間とで決まるため、積分特性に及ぼす影響は小さく、キャパシタの容量値の回路特性へのマッチング精度は高い。従って、安定したフィルタ性能が得られる。
図5(a)に示したグラフは本実施形態のシステムシミュレーション結果の一例であり、パワースイッチ134の出力信号のスペクトルを示している。デジタルΔΣ変調器11は3ビットの3次のFF型で構成し、アナログ入力対応スイッチング増幅器13は図3に示した5次の離散時間DFB型で構成する。デジタル信号およびアナログ信号のサンプリング周波数(動作周波数)は2.8MHzに設定した。。図5(a)に示したグラフの横軸はアナログ入力対応スイッチング増幅器13のサンプリング周波数fsで規格化した周波数を表し、縦軸はdBFS単位で表示される出力を表す。入力は0.76の振幅を有する1kHzの正弦波であり、OSR(オーバーサンプリング比)は64である。本実施形態の信号成分/(ノイズ+歪)の最大値(以下、SNDRと書く)は71.4dBである。
比較のため、図5(b)に従来(図12)のデジタル入力対応スイッチング増幅器400の出力スペクトルを示す。デジタルΔΣ変調器401およびアナログ入力対応スイッチング増幅器404の構成は、図2に示す本実施形態のデジタルΔΣ変調器11およびアナログ入力対応スイッチング増幅器13と同じである。ただし、図12に示すように、アナログ入力対応スイッチング増幅器404の入力の前にLPF403が追加されている。このフィルタは離散時間型の3次のChebishevタイプ1伝達関数を用いるフィルタである。帯域内の最小ゲインは−1dB、カットオフ周波数は30kHzに設定した。従来のSNDRは72.06dBFSである。
また従来および本実施形態の一例の入力許容最大振幅はアナログ入力対応スイッチング増幅器で決まる。このシミュレーションでは、本実施形態および従来の入力許容最大振幅値は0.76である。入力振幅がこの値より大きくなると、アナログ入力対応スイッチング増幅器が発振する。
図5(a)と図5(b)とを比較すれば、本実施形態によりSNDRは従来のデジタル入力対応スイッチング増幅器とほぼ同じである。LPF403がある場合(図12)とない場合(図1)とで、SNDRおよび最大入力に差がない。従って、LPF403を除去することができ、消費電力およびチップ面積(回路面積)を小さくすることができる。
図1に示したアナログ入力対応スイッチング増幅器13を時間連続型積分器を用いたアナログ・ループフィルタ132から構成することもできる。この場合は、ローパスフィルタ特性を持っているループフィルタの設計ができる。従って、時間連続型のアナログ・ループフィルタ132により、デジタルΔΣ変調器11により生じたDAC12の出力に含まれる量子化ノイズのフィルタリング処理を行うことができる。また、時間連続型積分器を使うとき、本実施形態のこれまでの構成では、アナログ・ループフィルタ132の出力信号はサンプリングされてから量子化器に伝達される。従って、このサンプリングの前にアナログ・ループフィルタ132によりフィルタリング処理を行うこととなり、アナログ・ループフィルタ132内にアンチエイリアスフィルタを実現することができる。これにより、量子化ノイズの減衰のみならず、離散時間型積分器を用いた場合のサンプリングに起因する折り返し歪みの低減を行うことができる。
また、アナログ・ループフィルタ132を、時間連続型積分器と離散時間型積分器との両方を用いて構成することもできる。図6にその構成を示す。図6に示すアナログ入力対応スイッチング増幅器13は、アナログ・ループフィルタ132を3次の積分器で構成しており、初段の積分器I1に時間連続型積分器を、2段目の積分器I2および3段目の積分器I3に離散時間型積分器を用いている。
アナログ入力信号は入力ゲインブロックAiを通して加算器131に入り、離散時間型積分器I1およびゲインブロックB1を通して加算器1328に入り、離散時間型積分器I2およびゲインブロックB2を通して加算器1329に入り、離散時間型積分器I3およびゲインブロックB3を通して1ビット量子化器133に入り、1ビット信号に変換される。パワースイッチ134は、生成された1ビット信号で制御される。
また、パワースイッチ134の出力は、ゲインブロックA1〜A3を通して順に加算器131・1328・1329へ帰還される。またゲインブロックB3の出力はゲインブロックC1を通して加算器1328へ帰還される。
アナログ・ループフィルタに複数の積分器を用いる場合、後段側の積分器によりノイズシェーピング特性の零点が決まるので、この積分器を上記積分器I2・I3のように離散時間型とすることにより、積分器を構成する素子の回路特性へのマッチング精度を高める重要性に見合った積分器となる。また、初段の積分器を上記積分器I1のように時間連続型とすることにより、消費電流を減らすことができるとともに、フィードバック信号のサンプリングに起因する折り返し歪みを回避することができる。
図7は、アナログ入力対応スイッチング増幅器13の他の構成例を示すブロック図である。同図に示すアナログ入力対応スイッチング増幅器13は、入力信号のサンプリングを行わない非同期型ΔΣ変調器を基にした構成である。非同期型のΔΣ変調器はクロック信号を使わないΔΣ変調器である。アナログ入力対応スイッチング増幅器13への入力信号は時間連続型フィルタを通して、1ビット量子化器133としての非同期型コンパレータ135に伝達される。
図7に示すように、アナログ入力信号は入力ゲインブロックAiを通して加算器131に入る。該加算器131の出力は時間連続型積分器I1に入る。該積分器I1の出力はゲインブロックB0を通して時間連続型積分器I2に入る。また積分器I2の出力はゲインブロックC1を通して加算器131へ帰還される。また積分器I1・I2の出力は順にゲインブロックB2・B1を通して加算器1325に入る。加算器1325で計算された和と、ゲインブロックA2を通したパワースイッチ134の出力との差が加算器1326で計算される。計算された差はループのLPF1327を通して非同期型コンパレータ135に伝達される。LPF1327は、抵抗とキャパシタとからなる1次のローパスフィルタが3つ直列に接続された3次のローパスフィルタである。パワースイッチ134は、非同期型コンパレータ135によって生成された1ビット信号で制御される。またパワースイッチ134の出力は、ゲインブロックA1を通して加算器131へ帰還される。
このアナログ入力対応スイッチング増幅器13によれば、クロック信号が不要になるので、クロック信号によるノイズやジッタ効果などがなくなる。また、同じ次数の同期型ΔΣ変調と比較して、ダイナミックレンジが大きくなる。
また、図7に示すような非同期型のアナログ入力対応スイッチング増幅器13を用いることにより、ローパスフィルタ1327および積分器I1・I2から構成されるFF(フィードフォワード)パスで信号のローパスフィルタリング処理およびアンチエイリアスフィルタリング処理を行うことができる。
次に、図8は、図2に示すDAC12の一構成例を示すブロック図である。この構成では、よく知られるDynamic Element Matching(以下、DEMと書く)方式が使われる。DEMはDAC12のアナログ部分122により混入される歪を、DAC12のデジタル部分121により補正することができる方式である。DAC12がDAC12における入出力間の関係の非線形性を補正する補正手段を含んでいることにより、DAC12によるノイズの発生を抑制することができる。
デジタル部分121は、デジタルエンコーダとスクランブラ−とを備えている。nビットデジタル入力はデジタル部分121により2n×1ビットの信号に変換される。生成された1ビット信号はアナログ部分122の1ビットDACでアナログ信号に変換され、すべての1ビットDACの出力を足し算することよりアナログ出力を生成する。歪を削除するため、使われる1ビットDACがランダムに選択される。1ビットDACがランダムにつながれることより、DACエラー(歪など)のパワーが広い帯域に広がり、音声帯域内にあるパワーは小さくなる。ランダムに選択するアルゴリズムは数々存在する(例えば、非特許文献4参照)。
次に、図9に示す回路図は、図7に示したアナログ入力対応スイッチング増幅器13のゲインブロックAi・A1・B0・C1、積分器I1、および、加算器131の具体的な構成例の一つである。図9に示した回路図によると、積分器I1は時間連続型の差動積分器で構成される。パワースイッチ134の出力信号は抵抗Rへ帰還される。図7に示したゲインブロックAiやゲインブロックA1のゲインを、上記入力抵抗Rおよびアンプ(AMP)のフィードバックキャパシタCで設定できる。図7に示した積分器I2の出力信号はアンプ(AMP)の入力端子に接続された抵抗Rcへ帰還され、上記抵抗Rcおよびアンプ(AMP)のフィードバックキャパシタCでゲインブロックC1のゲインを設定できる。アンプ(AMP)の差動出力は積分器I2へ入力される。
また、DAC12のアナログ部分122で生成された信号をアンプに入力することにより、DAC12で生成された信号とパワースイッチ134の出力信号との差を計算する加算器131を実現することができる。また、図9に示すように、DAC12のアナログ部分122を電流源で実現することができる。図8に示した1ビットDACは、図9に示すように電流源のペア(例えば1221と1224)とスイッチのペア(例えば1222と1223)とから構成される。DAC12のデジタル部分121で生成された1ビット信号(例えばa、a)によりスイッチを制御する。例えば、1ビット信号aによりスイッチ1222と1223のON/OFFを制御し、電流源1221及び1224で生成された電流の流れを制御する。電流源1221は、電源端子1220に接続されると共に、電流が電源端子1220側からアンプ側へ流れるように構成される。電流源1224は、グラウンド端子1225に接続されると共に、電流がアンプ側からグラウンド端子1225側に流れるように構成される。
また、図9に示した1ビットDACは抵抗でもキャパシタでも構成することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、デジタルオーディオアンプに好適に使用することができる。
本発明の実施形態を示すものであり、スイッチング増幅器の構成を示すブロック図である。 図1のスイッチング増幅器のさらに詳細な構成を示すブロック図である。 図2に示すアナログ入力対応スイッチング増幅器の一構成例を示すブロック図である。 図3に示したアナログ入力対応スイッチング増幅器によるフィルタリング特性を示すグラフである。 (a)は、本実施形態によるスイッチング増幅器のシミュレーション結果を示すグラフであり、(b)は、従来のスイッチング増幅器のシミュレーション結果を示すグラフである。 図2に示すアナログ入力対応スイッチング増幅器の他の構成例を示すブロック図である。 図2に示すアナログ入力対応スイッチング増幅器のさらに他の構成例を示すブロック図である。 図2に示すDACの一構成例を示すブロック図である。 図2に示すアナログ入力対応スイッチング増幅器の入力段の一構成例を示すブロック図である。 従来技術を示すものであり、1ビットデジタルΔΣ変調器を用いたスイッチング増幅器の構成を示すブロック図である。 従来技術を示すものであり、1ビットデジタルΔΣ変調器およびLPFを用いたスイッチング増幅器の構成を示すブロック図である。 従来技術を示すものであり、マルチビットデジタルΔΣ変調器およびLPFを用いたスイッチング増幅器の構成を示すブロック図である。
符号の説明
10 スイッチング増幅器
11 デジタルデルタシグマ変調器
12 DAC(デジタル・アナログ変換器)
13 アナログ入力対応スイッチング増幅器
132 アナログ・ループフィルタ
133 1ビット量子化器
134 パワースイッチ
135 非同期型コンパレータ(非同期型1ビット量子化器)

Claims (7)

  1. マルチビットのmビットデジタル信号をnビットデジタル信号(m>n>1)に変換するデジタルデルタシグマ変調器と、上記nビットデジタル信号をアナログ信号に変換するデジタル・アナログ変換器と、上記デジタル・アナログ変換器によって生成されたアナログ信号を増幅するアナログ入力対応スイッチング増幅器とを備えるスイッチング増幅器において、
    上記アナログ入力対応スイッチング増幅器の入出力間の信号伝達関数がローパスフィルタの特性を有することを特徴とするスイッチング増幅器。
  2. 上記アナログ入力対応スイッチング増幅器は、アナログ・ループフィルタと、上記アナログ・ループフィルタを通した信号を1ビット信号に変換する1ビット量子化器と、上記1ビット信号を入力とするパワースイッチとを備えており、
    上記パワースイッチの出力は上記アナログ・ループフィルタへ帰還されることを特徴とする請求項1に記載のスイッチング増幅器。
  3. 上記アナログ・ループフィルタは離散時間型の積分器を用いて構成されていることを特徴とする請求項2に記載のスイッチング増幅器。
  4. 上記アナログ・ループフィルタは時間連続型の積分器を用いて構成されていることを特徴とする請求項2に記載のデジタル入力対応スイッチング増幅器。
  5. 上記アナログ・ループフィルタは時間連続型の積分器と離散時間型の積分器との両方を用いて構成されていることを特徴とする請求項2に記載のスイッチング増幅器。
  6. 上記アナログ入力対応スイッチング増幅器は、アナログ・ループフィルタと、上記アナログ・ループフィルタを通した信号を1ビット信号に変換する非同期型1ビット量子化器と、上記非同期1ビット信号を入力とするパワースイッチとを備えており、
    上記パワースイッチの出力は上記アナログ・ループフィルタへ帰還されることを特徴とする請求項1に記載のスイッチング増幅器。
  7. 上記デジタル・アナログ変換器は、上記デジタル・アナログ変換器における入出力間の関係の非線形性を補正する補正手段を含んでいることを特徴とする請求項1に記載のスイッチング増幅器。
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