JP2006185829A - 非水電解液二次電池 - Google Patents

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正珠 大月
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宜之 田村
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伸宏 鉾谷
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Abstract

【課題】電解液の分解及び活物質の劣化を抑制し、サイクル特性を向上させる事ができる非水電解液二次電池を提供する。
【解決手段】リチウムを吸蔵・放出する負極活物質を含む負極と、リチウムを吸蔵・放出する正極活物質を含む正極と、非水電解液とを備える非水電解液二次電池であって、負極活物質が、CVD法、スパッタリング法、蒸着法、溶射法、またはめっき法により集電体上に堆積して形成した薄膜であり、該薄膜がその厚み方向に形成された切れ目によって柱状に分離されており、該柱状部分の底部が集電体と密着しており、非水電解液に一般式(1)で表わされるフォスファゼン誘導体が含有されていることを特徴としている。
Figure 2006185829

(ここで、R1及びR2は1価の置換基またはハロゲン元素を示し、n=3〜14である。)
【選択図】なし

Description

本発明は、リチウム二次電池などの非水電解液二次電池に関するものである。
近年、高出力及び高エネルギー密度の新型二次電池の1つとして、非水電解液を用い、リチウムイオンを正極と負極との間で移動させて充放電を行うリチウム二次電池が利用されている。
このようなリチウム二次電池用負極として、リチウムと合金化する材料を負極活物質として用いたものが検討されている。リチウムと合金化する材料としては、例えばシリコンが検討されている。しかしながら、シリコン等のリチウムと合金化する材料は、リチウムを吸蔵・放出する際に、活物質の体積が膨張・収縮するため、充放電に伴い活物質が微粉化したり、活物質が集電体から脱離する。このため、電極内の集電性が低下し、充放電サイクル特性が悪くなるという問題があった。
本出願人は、シリコンを活物質とし、良好な充放電サイクル特性を示すリチウム二次電池用電極として、スパッタリング法、化学気相堆積法(CVD法)、及び蒸着法などの薄膜形成方法により、集電体上にシリコンの薄膜を形成した電極を提案している(特許文献1)。また、シリコンにコバルトなどの他の元素を添加したリチウム二次電池用電極を提案している(特許文献2)。
一方、炭素材料または金属リチウムなどを負極活物質として用いたリチウム二次電池においては、非水電解液にフォスファゼンを溶解することが提案されている(例えば、特許文献3)。
本出願人が提案している上記電極を用いたリチウム二次電池は、充放電容量が非常に大きい電池であるが、充放電の繰り返しにより活物質の劣化や電解液の分解を生じ、サイクル特性が不十分となる場合があった。
国際公開第01/29913号パンフレット 国際公開第02/071512号パンフレット 国際公開第02/021629号パンフレット
本発明の目的は、電解液の分解及び活物質の劣化を抑制し、サイクル特性を向上させることができる非水電解液二次電池を提供することにある。
本発明の非水電解液は、リチウムを吸蔵・放出する負極と、リチウムを吸蔵・放出する正極活物質を含む正極と、非水電解液とを備え、負極活物質が、CVD法、スパッタリング法、蒸着法、溶射法、またはめっき法により集電体上に堆積して形成した薄膜であり、該薄膜がその厚み方向に形成された切れ目によって柱状に分離されており、該柱状部分の底部が集電体と密着しており、非水電解液に一般式(1)で表わされるフォスファゼン誘導体が含有されていることを特徴としている。
Figure 2006185829
(ここで、R1及びR2は1価の置換基またはハロゲン元素を示し、n=3〜14である。)
本発明においては、CVD法、スパッタリング法、蒸着法、溶射法、またはめっき法により集電体上に堆積して形成した薄膜を負極活物質として用いている。また、この薄膜は、その厚み方向に形成された切れ目によって柱状に分離されており、該柱状部分の底部は集電体と密着している。このような薄膜は、シリコン、シリコン合金、錫、または錫合金などを用い、CVD法やめっき法などにより集電体上に堆積させて形成することができ、またその厚み方向に形成された切れ目は、該薄膜が充放電反応などによって膨張・収縮することにより形成することができる。この切れ目によって、薄膜が柱状に分離されており、柱状部分の周囲には空隙が形成されている。このため、負極活物質がリチウムを吸蔵し膨張した際に、その体積膨張を空隙によって受け入れることができ、体積膨張による応力の発生を抑制することができる。また、柱状部分の底部は集電体と密着しているため、負極活物質が充放電によって膨張・収縮しても、集電体から剥離することがなく、このため良好なサイクル特性が得られる。
しかしながら、上述のように、充放電の繰り返しによって活物質の劣化や電解液の分解が生じるため、サイクル特性が低下する場合がある。すなわち、負極活物質が充放電によって膨張・収縮することにより、負極活物質薄膜の柱状部分の特に側面に電解液と反応して変質しやすい部分が生成すると考えられる。充放電サイクルにより、このような現象が繰り返されると、活物質の変質が徐々に進み、リチウムを可逆的に吸蔵・放出する能力が失われて容量が劣化する。本発明に従い、一般式(1)で表わされるフォスファゼン誘導体を電解液に含有させることにより、上記電解液の分解や活物質の劣化が抑制され、サイクル特性を改善させることができる。
本発明において、フォスファゼン誘導体は、負極との反応性を考慮すると、環状フォスファゼン誘導体であることが好ましい。
上記一般式(1)におけるR1及びR2のうち、リンに直接結合する総置換基数に占めるハロゲン元素の割合が80%以上100%未満であることが好ましい。ハロゲン元素としては、フッ素、塩素、臭素等が挙げられる。特にフッ素であることが好ましい。
上記一般式(1)において、R1及びR2の全てがフッ素である場合は、フォスファゼン誘導体の沸点が低くなり、取り扱いにくいため、また融点が15〜20℃付近と高くなり、電池の低湿特性が低下しやすいため、好ましくない。特にnが3の場合、R1及びR2の全てがフッ素であると、沸点が52℃と低く、揮発しやすくなるため好ましくない。R1及びR2における1価の置換基としては、アルコキシ基、アルキル基、アシル基、アリール基、カルボキシル基などが挙げられる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基が挙げられる。また、メトキシエトキシ基などのアルコキシ基置換アルコキシ基であってもよい。R1及びR2のうち、少なくとも1つはフェノキシ基であることが好ましい。
これらの1価の置換基の割合が多すぎると、電解液の粘度が高まって、容量が安定に得られないなどの電池性能に与える悪影響があり、また負極活物質との反応性が高くなる。従って、上述のようにR1及びR2のうち80%以上100%未満がハロゲン元素であることが好ましい。
本発明においてフォスファゼン誘導体は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用して用いてもよい。
本発明において、フォスファゼン誘導体は、非水電解液中の溶媒成分において、30体積%以下含まれていることが好ましく、さらに好ましくは0.01〜30体積%であり、さらに好ましくは20体積%以下であり、さらに好ましくは0.1〜20体積%であることが好ましい。フォスファゼン誘導体の含有量が多すぎると、放電容量が低下し、電池性能が不安定となる場合がある。
本発明の負極活物質は、リチウムを吸蔵・放出する活物質であり、好ましくはリチウムと合金化することにより、リチウムを吸蔵する活物質が好ましく用いられる。このような負極活物質としては、シリコン、シリコン合金、錫、または錫合金が挙げられる。シリコン合金としては、シリコンと、コバルト、鉄、亜鉛、及びジルコニウムから選ばれる少なくとも1種とを含む合金が例示される。具体的には、Si−Co合金、Si−Fe合金、Si−Zn合金、Si−Zr合金などが挙げられる。
本発明の非水電解液は、リチウムを吸蔵・放出する負極活物質を含む負極と、リチウムを吸蔵・放出する正極活物質を含む正極と、非水電解液とを備える非水電解液二次電池に用いられる非水電解液であり、負極活物質が、CVD法、スパッタリング法、蒸着法、溶射法、またはめっき法により集電体上に堆積して形成した薄膜であり、該薄膜がその厚み方向に形成された切れ目によって柱状に分離されており、該柱状部分の底部が集電体と密着しており、非水電解液に一般式(1)で表わされるフォスファゼン誘導体が含有されていることを特徴としている。
本発明において、負極活物質は、シリコン非結晶薄膜またはシリコンを主成分とする非結晶薄膜であることが特に好ましい。非結晶とは、非晶質及び結晶子サイズが100nm以下の微結晶を意味する。非晶質であるか否かの判定及び微結晶薄膜中の結晶子サイズの測定は、X線回折スペクトル中のピークの有無、及びピークの半値幅をScherrerの式に適用することによって行うことができる。上記の非結晶の定義から明らかなように、非結晶薄膜には、単結晶薄膜及び多結晶薄膜は含まれない。
本発明において、薄膜が堆積される集電体表面の算術平均粗さRaは、0.1μm以上であることが好ましい。算術平均粗さRaは、日本工業規格(JIS B 0601−1994)に定められている。算術平均粗さRaは、例えば触針式表面粗さ計により測定することができる。このような大きな凹凸を有する集電体の上に薄膜を堆積させることにより、薄膜の表面に、集電体表面の凹凸に対応した凹凸を形成することができる。表面に大きな凹凸を有する薄膜を活物質として充放電を行うと、薄膜の膨張・収縮に伴う応力が薄膜の凹凸の谷部に集中して膜厚方向に切れ目が形成され、上述のように薄膜が柱状に分離される。この結果、充放電によって発生する応力が分散され、薄膜の可逆的な構造変化が容易になる。
集電体表面の算術平均粗さRaの上限値は、特に限定されるものではないが、集電体の厚みが10〜100μmの範囲であることが好ましいので、集電体表面の算術平均粗さRaの上限値は実質的に10μm以下であることが好ましい。
本発明においては、集電体として耐熱性銅合金箔を用いることが好ましい。ここで、耐熱性銅合金とは、200℃1時間の焼鈍後の引張強度が300MPa以上である銅合金を意味している。このような耐熱性銅合金としては、例えば、表1に挙げたものを使用することができる。
Figure 2006185829
本発明における負極の作製においては、集電体上に薄膜を形成する際の温度変化によって、集電体の機械的強度が低下し、電池を作製する際の加工が困難になる場合がある。集電体として、耐熱性銅合金薄を用いることにより、温度変化による機械的強度の低下を防止することができ、十分な導電性を確保することができる。
上述のように、本発明において用いる集電体は、その表面に大きな凹凸を有することが好ましい。このため、耐熱性銅合金箔の算術平均粗さRaが十分に大きくない場合には、その箔表面に電解銅または電解銅合金を設けることにより、その表面に大きな凹凸を設けてもよい。電解銅層及び電解銅合金層は、電解法により形成することができる。
本発明において、負極は、薄膜を集電体上に堆積させて作製される。薄膜を堆積して形成する方法としては、気相から原料を供給して薄膜を堆積させる方法が好ましく用いられる。この方法によれば、集電体表面の凹凸に対してほぼ均一に薄膜が堆積されるため、薄膜の表面に、集電体表面の凹凸形状に対応した凹凸を形成することができる。気相から原料を供給して薄膜を堆積させる方法としては、例えば、スパッタリング法、化学気相堆積法(CVD法)、及び蒸着法などが挙げられる。また、液相から原料を供給して薄膜を堆積させる方法としては、めっき法が挙げられる。
本発明における非水電解液には、フォスファゼン誘導体が含有されるが、フォスファゼン誘導体以外の溶媒としては、環状カーボネート、鎖状カーボネート、ラクトン化合物(環状カルボン酸エステル)、鎖状カルボン酸エステル、環状エーテル、鎖状エーテル、含硫黄有機溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、単独でフォスファゼン誘導体と混合して用いてもよいし、2種以上をフォスファゼン誘導体と混合して用いてもよい。これらの溶媒の中でも、総炭素数が3〜9の環状カーボネート、ラクトン化合物、鎖状カーボネート、鎖状カルボン酸エステル、鎖状エーテルが好ましく用いられる。これらの非水系溶媒は、リチウムイオン伝導性及び安定性に優れるため、電池に使用した際の電池特性が良好となる。
上記環状カーボネートとしては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート等が例示される。上記ラクトン化合物としては、γ−ブチルラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン等が例示される。上記鎖状カーボネートとしては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等が例示される。上記の鎖状カルボン酸エステルとしては、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等が例示される。上記鎖状エーテルとしては、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン等が例示される。
本発明における非水電解液の溶質としては、一般にリチウム塩が用いられる。リチウム塩は、リチウム二次電池において溶質として用いることができるものであれば、特に限定されるものではない。具体例としては、例えば、LiPF6、LiBF4、LiAsF6などのLiXFy(式中、XはP、As、Sb、B、Bi、Al、Ga、またはInであり、XがP、AsまたはSbのときyは6であり、XがBi、Al、Ga、またはInのときyは4である)で表わされる無機リチウム塩;Li210Cl10、Li212Cl12などの無機リチウム塩;LiCF3SO3、LiN(CF3SO22、LiN(C25SO22、LiN(CF3SO2)(C49SO2)、LiC(CF3SO23、LiC(C25SO23などのリチウムパーフルオロアルキルスルホン酸イミドLiN(Cm2m+1SO2)(Cn2n+1SO2)(式中、m及びnはそれぞれ独立して1〜4の整数である)及びリチウムパーフルオロアルキルスルホン酸メチドLiC(Cp2p+1SO2)(Cq2q+1SO2)(Cr2r+1SO2)(式中、p、q及びrはそれぞれ独立して1〜4の整数である)で表わされる有機リチウム塩;LiPF3(CF33、LiPF2(C254、LiPF3(C253、LiB(CF34、LiBF(CF33、LiBF2(CF32、LiBF3(CF3)、LiB(C254、LiBF(C253、LiBF2(C252、LiBF3(C25)などの、フッ素原子の一部をパーフルオロアルキル基で置換した無機フッ化物塩等の、含フッ素有機リチウム塩などが例示される。なおこれらの溶質は混合して用いてもよい。
さらに電解質として、ポリエチレンオキシド、ポリアクリロニトリルなどのポリマー電解質に電解液を含浸したゲル状ポリマー電解質や、LiI、Li3Nなどの無機固体電解質が例示される。本発明における電解質は、イオン導電性を発現させる溶質としてのリチウム化合物とこれを溶解・保持する溶媒が電池の充電時や放電時あるいは保存時の電圧で分解しない限り、制約なく用いることができる。
本発明における正極活物質としては、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24、LiMnO2、LiCo0.5Ni0.52、LiNi0.7Co0.2Mn0.12などのリチウム含有遷移金属酸化物や、MnO2などのリチウムを含有していない金属酸化物が例示される。また、この他にも、リチウムを電気化学的に挿入、脱離する物質であれば、制限なく用いることができる。
本発明によれば、電解液の分解及び活物質の劣化を抑制し、サイクル特性を向上させることができる。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能なものである。
(実験1)
〔負極の作製〕
ジルコニウム銅合金(ジルコニウム含有量0.015〜0.03重量%)からなる耐熱性銅合金圧延箔の表面に、電解法により銅を析出させることにより表面を粗面化した耐熱性銅合金箔(算術平均粗さRa0.25μm、厚み31μm)を集電体として用いた。この集電体の上に、図2に示すスパッタリング装置を用いて非結晶シリコン薄膜を堆積させた。
図2に示すように、チャンバー11内に回転可能な円筒状の基板ホルダー12が設けられており、この基板ホルダー12の表面に集電体を取り付けた。また、チャンバー11内にはSiスパッタ源13が設けられており、Siスパッタ源13にDCパルス電源14が接続されている。また、チャンバー11内には、Arガスを導入するためのガス導入口16が設けられており、チャンバー11内を排気するための排気口17が設けられている。
排気口17から真空排気することにより、チャンバー内を1×10-4Paまで排気した後、Arガスをガス導入口16からチャンバー11内に導入してガス圧力を安定させ、ガス圧力が安定した状態で、Siスパッタ源13にDCパルス電源14から直流パルスを印加し、プラズマ15を発生させて、基板ホルダー12の表面に取り付けた集電体上に、非結晶シリコン薄膜を堆積させた。具体的な薄膜堆積条件は、表2に示す通りである。
Figure 2006185829
薄膜を厚み3.5μmとなるまで堆積させた後、集電体を基板ホルダー12から取り外し、薄膜と集電体を共に2.5cm×2.5cmの大きさに切り取り、これに負極タブを取り付けて、負極を作製した。
〔正極の作製〕
LiCoO2粉末90重量部、及び導電剤としての人造黒鉛粉末5重量部を、結着剤としてのポリテトラフルオロエチレン5重量部を含む5重量%のN−メチルピロリドン水溶液に混合し、正極合剤スラリーとした。このスラリーをドクターブレード法により、正極集電体であるアルミニウム箔(厚み18μm)の2cm×2cmの領域の上に塗布した後乾燥し、正極活物質層を形成した。正極活物質層を塗布しなかったアルミニウム箔の領域の上に正極タブを取り付け、正極を作製した。
〔非水電解液の作製〕
プロピレンカーボネートと、以下に示す構造を有する環状フォスファゼン誘導体とを9:1及び8:2の体積比となるように混合した溶媒にLiPF6を1モル/リットルとなるように溶解し、非水電解液a1及びa2をそれぞれ作製した。
また、プロピレンカーボネートとジエチルカーボネートを9:1の体積比で混合した溶媒に、LiPF6を1モル/リットルとなるように溶解し、非水電解液b1を作製した。
Figure 2006185829
〔リチウム二次電池の作製〕
上記の負極、正極、及び非水電解液を用いて、図3及び図4に示すリチウム二次電池を作製した。図3は正面図であり、図4は電池内の電極群の構造を示す断面図である。図4に示すように、負極3の銅からなる負極集電体3bの上には、負極活物質層3aが設けられている。負極3の両側には、セパレータ2を介して、正極1がそれぞれ配置されている。正極1のアルミニウムからなる正極集電体1bの上には、正極活物質層1aが設けられており、正極活物質層1aと、負極活物質層3aが、セパレータ2を介して対向している。セパレータ2としては、多孔質ポリエチレンが設けられている。
負極集電体3bには、ニッケルからなる負極タブ3cが取り付けられている。また、正極集電体1bには、アルミニウムからなる正極タブ1cが取り付けられている。
図3に示すように、リチウム二次電池は、図4に示す電極群を、アルミニウムラミネートからなる外装体4内に挿入し、上記非水電解液を500μl注入した後、外装体4の封止部4aを封止して、設計容量10mAhのリチウム二次電池を作製した。なお、正極タブ1c及び負極タブ3cは、外装体4の外部に出るように設けられている。なお、非水電解液a1、a2及びb1に対応する電池をそれぞれ電池A1、A2及びB1とした。
〔サイクル特性の評価〕
上記の電池A1、A2及びB1について、充放電サイクル特性を評価した。各電池を25℃において、電流値10mAで4.2Vまで充電した後、電流値10mAで2.75Vまで放電し、これを1サイクルの充放電とした。各サイクルにおける放電容量を図1に示す。
図1に示す結果から明らかなように、本発明に従い環状フォスファゼン誘導体を非水電解液に含有させた電池A1及びA2は、環状フォスファゼン誘導体を含有させていない比較電池B1よりもサイクル特性に優れていることがわかる。
また、環状フォスファゼン誘導体を20体積%含有させた電解液a2を用いた電池A2は、環状フォスファゼン誘導体を10体積%含有させた電解液a1を用いた電池A1と比較して、100サイクル後の容量は優れるものの、1サイクル目の容量は低く、かつ安定して得られていないことがわかる。
本発明に従う実施例のリチウム二次電池のサイクル特性評価結果を示す図。 本発明に従う実施例において負極作製のために用いたスパッタリング装置を示す模式図。 本発明に従う実施例のリチウム二次電池を示す正面図。 図3に示すリチウム二次電池に用いた電極群を示す断面図。
符号の説明
1…正極
1a…正極活物質層
1b…正極集電体
1c…正極タブ
2…セパレータ
3…負極
3a…負極活物質層
3b…負極集電体
3c…負極タブ
4…外装体
4a…封止部

Claims (7)

  1. リチウムを吸蔵・放出する負極活物質を含む負極と、リチウムを吸蔵・放出する正極活物質を含む正極と、非水電解液とを備える非水電解液二次電池であって、
    前記負極活物質が、CVD法、スパッタリング法、蒸着法、溶射法、またはめっき法により集電体上に堆積して形成した薄膜であり、該薄膜がその厚み方向に形成された切れ目によって柱状に分離されており、該柱状部分の底部が前記集電体と密着しており、前記非水電解液に一般式(1)で表わされるフォスファゼン誘導体が含有されていることを特徴とする非水電解液二次電池。
    Figure 2006185829
    (ここで、R1及びR2は1価の置換基またはハロゲン元素を示し、n=3〜14である。)
  2. 前記フォスファゼン誘導体が環状フォスファゼン誘導体であることを特徴とする請求項1に記載の非水電解液二次電池。
  3. 前記一般式(1)におけるR1及びR2のうち、リンに直接結合する総置換基数に占めるハロゲン元素の割合が80%以上100%未満であることを特徴とする請求項1または2に記載の非水電解液二次電池。
  4. 前記一般式(1)におけるR1及びR2のうちの少なくとも1つがフェノキシ基であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水電解液二次電池。
  5. 前記非水電解液中の溶媒成分における前記フォスファゼン誘導体の割合が20体積%以下であることを特徴する請求項1〜4のいずれか1項に記載の非水電解液二次電池。
  6. 前記負極活物質が、シリコン、シリコン合金、錫、または錫合金であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の非水電解液二次電池。
  7. リチウムを吸蔵・放出する負極活物質を含む負極と、リチウムを吸蔵・放出する正極活物質を含む正極と、非水電解液とを備える非水電解液二次電池に用いられる非水電解液であって、
    前記負極活物質が、CVD法、スパッタリング法、蒸着法、溶射法、またはめっき法により集電体上に堆積して形成した薄膜であり、該薄膜がその厚み方向に形成された切れ目によって柱状に分離されており、該柱状部分の底部が前記集電体と密着しており、前記非水電解液に一般式(1)で表わされるフォスファゼン誘導体が含有されていることを特徴とする非水電解液。
    Figure 2006185829
    (ここで、R1及びR2は1価の置換基またはハロゲン元素を示し、n=3〜14である。)
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