JP2006184380A - 電気光学装置、その駆動回路並びに駆動方法、および、電子機器 - Google Patents

電気光学装置、その駆動回路並びに駆動方法、および、電子機器 Download PDF

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JP2006184380A JP2004375692A JP2004375692A JP2006184380A JP 2006184380 A JP2006184380 A JP 2006184380A JP 2004375692 A JP2004375692 A JP 2004375692A JP 2004375692 A JP2004375692 A JP 2004375692A JP 2006184380 A JP2006184380 A JP 2006184380A
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克則 山崎
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Abstract

【課題】 アクティブマトリクス型の電気光学装置における動画表示品位等を改善する。
【解決手段】 240行の走査線を2行ずつ、2行2列の走査パターンにおける各列に対
応するように2回選択する。各選択では、同時に選択する2行の走査線に、走査パターン
のうち、当該選択に対応する行の要素に応じた電圧の走査信号を供給するとともに、j列
目のデータ線に対するデータ信号Xjについては、j列目のデータ線と同時に選択される
2行の走査線との交差に対応する画素の表示内容を示す要素と、当該走査パターンのうち
選択に対応する列の要素との積和値に応じた電圧とする。
【選択図】 図7

Description

本発明は、アクティブマトリクス型の電気光学装置における動画表示の品位等を改善す
る技術に関する。
液晶などの電気光学物質の光学変化により表示を行う表示パネルについては、駆動方式
により分類すると、画素をスイッチング素子により駆動するアクティブマトリクス型と、
スイッチング素子を用いないで駆動するパッシブマトリクス型とに分けることができるが
、前者に係るアクティブマトリクス型の方が高精細化や表示品位が高いなどの点において
有利であるのは承知の通りである。
このようなアクティブマトリクス型の表示パネルでは、走査線を所定の順番で1本ずつ
選択して、スイッチング素子をオンさせ、画素の階調に応じた電圧が、データ線を介して
画素に書き込まれるが、動画像の表示品位がCRT等と比較して低いという点が指摘され
ている。
そこで近年では、次のような駆動技術が提案されている。すなわち、この技術は、画素
電極とコモン電極との間で液晶を挟持した画素容量と電気的に平行となるように補助容量
(蓄積容量)を設けるとともに、補助容量の他端を行毎に設けた容量線に共通接続して、
当該画素容量に対する書き込みの後に、容量線の電位をシフトさせることによって、画素
電極の電位を変化させて、画素容量の駆動電圧として利用する、というものである(非特
許文献1参照)。
木村 裕之 ほか1名、「携帯電話向けLCDの最新技術」、月刊ディスプレイ、平成16年6月号(Vol.10 No.6)、p.1-5
しかしながら、上記技術では、行毎に容量線を設けるだけでなく、これらの容量線を走
査線に同期して駆動する回路が走査線駆動回路とは別に必要となるので、開口率の低下や
構成が複雑化する。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、動画
表示の品位等を改善することが可能な電気光学装置、その駆動回路並びに駆動方法、およ
び、電子機器を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明に係る電気光学装置の駆動方法は、複数行の走査線と
複数列のデータ線との交差に対応して設けられた画素を有し、前記画素が、スイッチング
素子と画素容量とを含む電気光学装置の駆動方法であって、m行n列(m、nは2以上の
整数)の要素からなる所定の走査パターンの各行を、前記複数行のうちm行の走査線に対
応させるとともに、当該m行の走査線を、前記走査パターンにおける各列に対応するよう
にn回同時選択し、各選択では、当該m行に対応する走査信号を、前記走査パターンのう
ち、当該選択に対応する行の要素に応じた電圧とし、一の列のデータ線に対するデータ信
号を、当該データ線と当該m行の走査線との交差に対応する画素の表示内容を示す要素と
当該選択に対応する列の要素との演算値に応じた電圧として、前記画素容量に印加するこ
とを特徴とする。この方法によれば、1行ずつ走査線を選択する従来構成と比較して、選
択期間に変更がなくても、フレーム周波数を高くすることができるので、動画の表示品位
を改善することができる。換言すれば、フレーム周波数を一定にすれば、選択期間を長く
することができる。
本発明において、前記スイッチング素子は、前記スイッチング素子は、導電体/絶縁体
/導電体の構造を有するダイオードであることが好ましい。さらに、スイッチング素子と
してダイオードを用いる場合に、前記走査線に対し、当該選択に対応する列の要素に対応
した選択電圧を、所定の電圧を基準にして高位側の正極性と低位側の負極性とに分けて当
該要素の符号に応じて印加するとともに、当該選択電圧の印加前に、印加する選択電圧と
は逆極性の選択電圧を印加することが好ましい。
また、本発明において、前記画素容量は、画素電極と対向電極とで電気光学物質を挟持
したものであり、前記スイッチング素子は、前記走査線がゲートに接続されるとともに、
当該走査線が選択されたときにデータ線と画素電極とを導通状態とするトランジスタであ
り、前記対向電極は、画素領域において複数に分割され、各分割領域が複数行の走査線に
位置する画素の画素電極と対向するように配置され、走査線に選択電圧を印加する際には
、各分割領域に属する走査線を同時に選択し、各分割領域には、当該選択に対応する列の
要素に応じた電圧をそれぞれ印加することが好ましい。
なお、本発明は、電気光学装置の駆動方法のみならず、電気光学装置の駆動回路や、電
気光学装置それ自体としても概念することができる。さらに、該電気光学装置を備える電
子機器としても概念することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実
施形態に係る電気光学装置の構成を示すブロック図である。
この図に示されるように、電気光学装置10は、液晶パネル100、データ線駆動回路
250、走査線駆動回路350および制御回路400を含む。
このうち、液晶パネル100には、240本の走査線312が行(X)方向に延在する
一方、320本のデータ線212が列(Y)方向に延在するように設けられている。画素
116は、詳細については後述するが、走査線312とデータ線212との交差に対応し
て、それぞれ配列している。したがって、本実施形態では、画素116が、縦240行×
横320列でマトリクス状に配列するが、本発明をこれに限定する趣旨ではない。
走査線駆動回路350は、1行目、2行目、3行目、…、240行目の走査線312に
、走査信号Y1、Y2、Y3、…、Y240をそれぞれ供給するものである。なお、詳細
については後述するが、本実施形態における走査線駆動回路350は、走査線312を図
1において上から順番に2行ずつ1水平走査期間(1H)毎に選択するとともに、選択走
査線312への走査信号を選択電圧とし、それ以外の走査線312への走査信号を非選択
電圧(保持電圧)とする。
データ線駆動回路250は、1列目、2列目、3列目、…、320列目のデータ線21
2に、データ信号X1、X2、X3、…、X320をそれぞれ供給するものである。詳細
については後述するが、データ線駆動回路250は、任意の1列のデータ線212へのデ
ータ信号について、当該データ線212と走査線駆動回路350によって同時に選択され
た走査線312との交差に位置する2つの画素116のオン・オフ状態と、当該2行の選
択走査線に印加される選択電圧の極性との組み合わせに応じた電圧とする。このような動
作をデータ線駆動回路250は、1列から320列までのすべてのデータ線212につい
て実行する。
なお、データ線駆動回路250はメモリを内蔵し、当該メモリに、縦240行×横32
0列のマトリクス状に配列する画素116のオン・オフ状態を規定するデータを記憶して
、その記憶内容から、選択走査線に位置する2行分の画素116のオン・オフ状態を把握
する。また、この表示データDaは、図示しない上位装置によって、表示内容に応じて適
宜書き換えられる構成となっている。
制御回路400は、走査線駆動回路350およびデータ線駆動回路250に対し制御信
号(図示省略)を供給することによって液晶パネル100の走査を制御するものである。
次に、画素116の構成について説明する。図2は、画素116の電気的な構成を示す
図であり、図3は、画素116の平面的な構成を示す図である。ここで、図2および図3
は、i行目の走査線312、および、これとは上側に隣接する(i−1)行目の走査線3
12と、j列目のデータ線212、および、これとは左側に隣接する(j−1)列目のデ
ータ線212との交差に対応する2×2の計4画素分の構成が示されている。
なお、iおよび(i−1)は、走査線312の行を特定せずに説明する場合の記号であ
り、1以上240以下の整数である。同様に、jおよび(j−1)は、データ線212の
列を特定せずに説明する場合の記号であり、1以上320以下の整数である。
図2において、各画素116は、互いに直列接続された画素容量118と二端子型スイ
ッチング素子の一例であるTFD(thin film diode:薄膜ダイオード)220とを有す
る。詳細には、i行j列に位置する画素116において、TFD220の一端はj列目の
データ線212に接続される一方、当該TFD220の他端は画素容量118の一端に接
続されている。さらに、i行j列の画素116において、画素容量118の他端はi行目
の走査線312に接続されている。
特に図示しないが、液晶パネル100は、一対の基板が一定の間隙を保って電極面が互
いに対向するとともに、当該間隙に液晶が挟持された構成となっている。電極の位置関係
について図3を参照して説明すると、一対の基板のうち、一方の基板の対向面には、IT
O(indium tin oxide)などの透明導電体からなる矩形形状の画素電極234がマトリク
ス状に配列しており、このうち、同一列にて配列された画素電極234が、1列のデータ
線212に、それぞれTFD220を介して共通接続されている。
一対の基板のうち、他方の基板の対向面には、同じくITOなどからなる走査線312
が、データ線212とは直交する行方向にストライプ状に延在している。ここで、i行の
走査線312は、i行に位置する320個の画素116の各画素電極と対向するような位
置関係となっている。したがって、例えばi行j列の画素容量118は、画素電極234
と、i行目の走査線312と、両者の間に挟持された液晶とによって構成されることにな
る。
なお、両基板の対向面には、それぞれ液晶の分子の初期配向方向を規定するようにラビ
ング処理された配向膜(図示省略)がそれぞれ設けられるので、画素電極234と対向電
極として機能する走査線312との間を通過する光は、液晶に印加される電圧実効値に応
じて旋光する。このため、例えば入射側と背面側とに、初期配向方向に合わせた偏光軸の
偏光子をそれぞれ配置させると、当該電圧実効値が小さければ、透過光量が少なくなって
白色(オフ)表示になる一方、電圧実効値が大ききれば、透過光量が多くなって黒色(オ
ン)表示になる(ノーマリーホワイトモード)。
また、特に図示しないが、コントラスト比が低下するのを防止するために、画素電極2
34以外を通過する光が観察者に視認されないように、遮光膜が両基板の少なくともいず
れか一方に設けられる。
一方、データ線212は、タンタル単体やタンタル合金などから形成され、各行に対応
してT字状に分岐している。データ線212の表面は、図示はしないが、陽極酸化によっ
て形成された絶縁被膜によって覆われている。データ線212からの分岐部分には、画素
電極234に電気的に接続されるとともに、クロム等などの第2導電体226が交差する
ように形成されている。したがって、データ線212の分岐部分と第2導電体226とが
交差する領域は、導電体/絶縁体/導電体のサンドイッチ構造となるので、電流−電圧特
性が正負双方向にわたって非線形となるダイオードスイッチング特性を有することになる
。本実施形態では、この交差領域をTFD220として用いている。
ここで、本実施形態に係る電気光学装置10の駆動方法について説明する。本実施形態
では、複数行の走査線312を同時に選択するMLS(multi line selection、MLAと
もいう)駆動法を採用する。このMLS駆動法において、i行目における走査信号の電圧
波形を時間関数fi(t)とし、このi行とは異なるk行目における走査信号の電圧波形を時
間関数fk(t)とすると、図4に示されるような関係となる。すなわち、各行における走査
信号の電圧波形は周期関数であり、互いに正規直交性を有する。
本実施形態においては、走査線を選択するための走査選択行列として図5(a)に示さ
れるような2行×2列の走査パターンを用いる。この走査パターンでは、各行が同時選択
される走査線312にそれぞれ一対一に対応する一方、列が各選択に対応している。ここ
で、走査パターンとしては、ある1行における要素と他の任意の1行における要素とを積
和した値がゼロになる性質を有すれば良い。
図5(a)に示される走査パターンは2行2列であるので、走査線312を同時に2行
選択する動作が、2回に分けて実行される。さらに、各要素のうち「+1」は、選択に際
して正極性の選択電圧の印加を示し、「−1」は負極性の選択電圧の印加を示す。
同図の走査パターンにおいて1行1列の要素が「+1」であり、1行2列の要素が「+
1」であるので、同時に選択される2行の走査線312のうち、一方に、第1回目の選択
において正極性の選択電圧を印加し、第2回目の選択において正極性の選択電圧を印加す
ることを示している。また、2行1列の要素が「−1」であり、2行2列の要素が「+1
」であるので、同時に選択される2行の走査線312のうち、他方に、第1回目の選択に
おいて負極性の選択電圧を印加し、第2回目の選択において正極性の選択電圧を印加する
ことを示している。
なお、図5(a)に示される走査パターンを固定的に用いると、液晶に直流成分が印加
されるので、これを防止すべく、図5(a)に示される走査パターンの各要素を符号反転
した図5(b)に示される走査パターンとを交互に用いることにする。
実際の走査信号の電圧波形について図7を参照して説明する。上述したように走査線駆
動回路350は、制御回路400による制御にしたがって、走査信号Y1、Y2、Y3、
…、Y240を次のような電圧波形とする。
図7に示されるように、第1番目の1垂直走査期間(1F)では、2行の走査線312
が1水平走査期間毎に同時に選択されて、当該選択走査線312のうち奇数(1、3、5
、…、239)行目の走査線への走査信号が、図5(a)に図示された走査パターンにお
ける1行1列の要素「+1」に対応して正極性の選択電圧+Vとなり、偶数(2、4、
6、…、240)行目の走査線への走査信号が、当該走査パターンにおける2行1列の要
素「−1」に対応して負極性の選択電圧−Vとなる。
第2番目の1垂直走査期間(1F)でも、同様に2行の走査線312が1水平走査期間
毎に同時に選択されるが、当該選択走査線312のうち奇数行目の走査線への走査信号が
、当該走査パターンにおける1行2列の要素「+1」に対応して正極性の選択電圧+V
となり、偶数行目の走査線への走査信号が、当該走査パターンにおける2行2列の要素「
+1」に対応して正極性の選択電圧+Vとなる。
続く第3番目の1垂直走査期間(1F)では、同様に2行の走査線312が1水平走査
期間毎に同時に選択されて、当該選択走査線312のうち奇数行目の走査線への走査信号
が、図5(b)に図示された走査パターンにおける1行1列の要素「−1」に対応して負
極性の選択電圧−Vとなり、偶数行目の走査線への走査信号が、当該走査パターンにお
ける2行1列の要素「+1」に対応して正極性の選択電圧+Vとなる。
そして、第3番目の1垂直走査期間(1F)では、2行の走査線312が1水平走査期
間毎に同時に選択されて、当該選択走査線312のうち奇数行目の走査線への走査信号が
、当該走査パターンにおける1行2列の要素「−1」に対応して負極性の選択電圧−V
となり、偶数行目の走査線への走査信号が、当該走査パターンにおける2行2列の要素「
−1」に対応して負極性の選択電圧−Vとなる。
すなわち、第3および第4番目の1垂直走査期間における走査信号の電圧波形は、第1
および第2番目の1垂直走査期間における走査信号の電圧波形をそれぞれ極性反転したも
のとなる。
なお、本実施形態における選択電圧±Vとは、当該選択電圧が走査線312に印加さ
れた直後にあっては、当該走査線312に接続されたTFD220がデータ線212に印
加されたデータ信号にかかわらず導通(オン)状態となるような電圧をいう。また、本実
施形態において走査信号は、正極性の選択電圧+Vとなった直後では正極性の非選択電
圧(保持電圧ともいう)+Vとなり、負極性の選択電圧−Vとなった直後では負極性
の非選択電圧−Vとなる。ここでいう非選択電圧とは、当該非選択電圧が走査線312
に印加されても、当該走査線312に接続されたTFD220が非導通(オフ)状態とな
るような電圧をいう。選択電圧±Vおよび非選択電圧±Vの中心が電圧基準のV
=0V)であり、本実施形態では、次に説明するようにデータ信号の電圧としてのみ用い
られる。
次に、データ信号について説明する。データ信号の電圧は、上述したように、対応する
データ線212と同時に選択された走査線312との交差に位置する2つの画素116の
表示内容、および、当該2行の選択走査線に印加される選択電圧の極性の組み合わせに応
じて定められる。
具体的には、画素の白色(オフ)表示を「+1」とし、黒色(オン)表示を「−1」と
する一方、正極性の選択電圧を「+1」とし、負極性の選択電圧を「−1」として、両者
の積和値で定められる。本実施形態において、同時に選択される2行(奇数行、偶数行)
の画素の表示内容としては、オン・オン、オン・オフ、オフ・オン、オフ・オフの4通り
であり、選択電圧の極性は、第1番目の垂直走査期間の正極性・負極性(+1・−1)、
第2番目の垂直走査期間の正極性・正極性(+1・+1)、第3番目の垂直走査期間の負
極性・正極性(−1・+1)、第4番目の垂直走査期間の負極性・負極性(−1・−1)
の4通りであるので、両者の組み合わせで定まるデータ信号の電圧は、図6に示されるよ
うに計16通り存在する。
16通り存在する組み合わせにおいて、積和値が取り得るのは、「−2」、「0」、「
+2」の3値のみである。この積和値に係数を乗じた値が、それぞれ電圧−V、V
=0)、+Vであり、これらの電圧がデータ信号として用いられる。
図7に示されるように、例えば1、2行目の走査線とj列目のデータ線との交差に対応
する画素を白色「+1」、黒色「−1」とする場合、第1番目の垂直走査期間では、奇数
行・偶数行の選択電圧は正極性「+1」、負極性「−1」であるので、積和値「+2」と
なる。このため、当該垂直走査期間において1、2行目の走査線312が選択されて、選
択電圧+V、−Vが印加された場合、j列目のデータ線212へのデータ信号Xjの
電圧は、積和値「+2」に対応する+Vとなる。当該2つ画素の表示内容に変更がない
場合、第2番目、第3番目および第4番目の垂直走査期間において、1、2行目の走査線
312が選択された場合、データ信号Xjの電圧は、選択電圧との積和値に応じて、それ
ぞれV、−V、Vとなる。
また、例えば3、4行目の走査線とj列目のデータ線との交差に対応する画素を黒色「
−1」、白色「+1」とする場合、第1番目の垂直走査期間における積和値は「−2」と
なるので、当該垂直走査期間において3、4行目の走査線312が選択されたとき、デー
タ信号Xjの電圧は、当該積和値「−2」に対応する−Vとなり、1、2行目の選択時
における電圧+Vから変化する。なお、当該2つの画素の表示内容に変更がない場合、
第2番目、第3番目および第4番目の垂直走査期間において、1、2行目の走査線312
が選択された場合、データ信号Xjの電圧は、選択電圧との積和値に応じて、それぞれV
、+V、Vとなる。
なお、図7においては、このほかに239、240行目の走査線とj列目のデータ線と
の交差に対応する画素、および、1、2、3、4、239、240行目の走査線と(j+
1)列目のデータ線に対応する画素の表示内容に応じて、データ信号Xj、X(j+1)
が、各選択においていずれの電圧となるかが示されている。
このような構成において、i行目の走査線312に選択電圧+V、−Vのいずれか
が印加されると、当該i行目に位置する240個の画素116の各々において、直列接続
されたTFD220と画素容量118との両端には、選択電圧とデータ信号電圧との差電
圧が印加される。この差電圧が印加されると、TFD220の両端は閾値電圧Vth以上と
なるので、TFD220は導通状態となる。このため、i行j列の画素容量118におい
ては、走査信号Yiにおける選択電圧とデータ信号Xjの電圧と差電圧に応じた電圧から
充電開始となる。そして、選択電圧の印加期間において画素容量118への充電が進行し
て、TFD220の両端電圧が閾値電圧Vth以下になると、当該TFD220が非導通状
態になり、この時点において画素容量118への充電が停止することになる。
ここで、選択期間終了後において画素容量118に保持される電圧Vpixは、
Vpix=Vsel−Vth−Vsig
と表すことができる。なお、Vselは、i行目の走査線312に印加された選択電圧で
あって、+V、−Vのいずれかであり、また、Vsigは、j列目のデータ線212に
印加された信号電圧であって、+V、−Vのいずれかである。i行目の走査線312
への走査信号Yiが、選択電圧から非選択電圧に切り替わっても、この充電状態が保持さ
れるので、当該i行j列の画素116は、当該充電電圧に応じた透過率となる。
いま、Va=Vsel−Vthとし、Vsig=k・Vb(kは係数)とすると、
Vpix=Va−k・Vb
となる。ここで、Vaは、パッシブ駆動法における選択電圧に相当するので、同時に選
択される行数をn(実施形態ではn=2)とすると、同時に選択されるn行毎に、1/n
デューティ駆動となる。1/nデューティ駆動において、最大コントラスト比は、
Va=n1/2・Vb
の場合に得られ、オン画素電圧/オフ画素電圧の比は、
{(n1/2+1)/(n1/2−1)}1/2
となる。なお、オン画素電圧/オフ画素電圧の比は、実施形態のn=2である場合には
2.41となり、後述するn=3である場合には1.93となる。
また、n=2である場合のオフ画素の実効電圧は、2.16Vbであり、n=3である
場合のオフ画素の実効電圧は、4.50Vbとなる。
ここで、オフ画素の場合に画素容量118に印加すべきオフ電圧をVoffと表記したと
き、n=2であれば、
Vb=Voff/2.16
となるので、
Va=n1/2・Voff/2.16
となる。このため、
Vsel={n1/2・Voff/2.16}+Vth
となるように、選択電圧およびデータ信号電圧を決定すればよい。
ところで、同時に選択する行数nが大きくなるにつれて、最大コントラスト比やオン画
素電圧/オフ画素電圧の比が低下するので、実際には、nについては2〜5の範囲が好ま
しいと考える。また、用いる液晶としては、垂直配向のように電圧−透過率特性が急峻な
ものを用いるのが好ましい。
また、実際のTFD220には、寄生容量が存在する。この寄生容量の影響によって画
素容量118に印加される電圧は、少なからず理想値よりもシフトするので、選択電圧、
データ信号電圧を適宜調整すれば良い。
このように本実施形態によれば、1水平走査期間(1H)において同時に2行の走査線
312を選択するので、走査線312を1行ずつ選択する従来と比較して、走査線312
の本数である240行を選択するのに要する期間は、1水平走査期間(1H)の120倍
の期間に半減化することができる。このため、1垂直走査期間を短縮化してフレーム周波
数を高めることができる。または、1垂直走査期間を固定するのであれば、1水平走査期
間をそれだけ確保することができるので、その分、選択期間を長期化することができる。
ここで、フレーム周波数を高める場合には、動画表示の場合のボケ等が解消する方向に
向かうので有利となるほか、書き込み重視とすることが可能となる。一方、選択期間を長
期化する場合には、駆動電圧を低下させることができるので、低消費電力等の点で有利と
なるほか、書込期間を十分に確保することができるので、いわゆるクロストークを低減す
ることも可能となる。
実施形態にあっては、選択した1水平走査期間にわたって選択電圧を印加する構成とし
たが、正極性の選択電圧+Vを印加して正極性書込を実行する場合に、その直前におい
て、同じく正極性の選択電圧+Vが印加されていたときと、これとは異なる負極性の選
択電圧−Vが印加されていたときとでは、充電開始前の電圧保持状態が異なっているの
で、書き込み後の保持電圧に差が生じる可能性がある。負極性の選択電圧−Vを印加し
て負極性書込を実行する場合においても同様である。
そこで、図8に示されるように、1水平走査期間1Hを前半・後半期間とに分けるとと
もに、後半期間では走査パターンに応じた選択電圧とする一方、その前半期間において、
逆極性の選択電圧(リセット電圧)を予め印加する構成とするのが望ましい。このような
リセット電圧を予め印加すれば、直前における書込極性の依然性を少なくした状態で画素
容量118の充電を開始することができるので、画素毎の明るさがばらつくことを未然に
防止することが可能となる。
なお、この例では、1水平走査期間の後半期間において走査パターンに応じた選択電圧
を印加し、その直前の前半期間において逆極性のリセット電圧を予め印加したが、前半・
後半に分けることなく、走査パターンに応じた選択電圧を印加する前に、例えば1水平走
査期間前に、各行にわたって互いに略等期間だけ印加する構成であれば良い。
また、実施形態にあっては、走査パターンとして図5(a)および図5(b)に示され
る2行×2列の行列を用いて、走査線312を2行同時に選択する構成としたが、これに
限られない。例えば、図9(a)に示されるような3行×4列の行列からなる走査パター
ンを用いても良い。なお、図9(a)に示される走査行列においても、ある1行における
要素と他の任意の1行における要素とを積和した値がゼロになる性質を有している。
なお、図9(a)に示される走査パターンを固定的に用いると、液晶に直流成分が印加
されるので、図9(a)に示される走査パターンと、この各要素を符号反転した図9(b
)に示される走査パターンとを交互に用いることにする。このような走査パターンを2つ
用いると、走査線312を同時に3行選択する動作が、4回ずつ計8回に分けて実行され
る。
このような走査パターンを用いた場合における走査信号の電圧波形について図11を参
照して説明する。
この図に示されるように、第1番目の1垂直走査期間(1F)では、3行の走査線31
2が1水平走査期間毎に同時に選択されるとともに、当該選択走査線312のうち第1系
列(1、4、7、…、238であり、3で割ったときの余りが「1」となる剰余系)に属
する走査線への走査信号が、図9(a)に図示された走査パターンにおける1行1列の要
素「+1」に対応して正極性の選択電圧+Vとなり、第2系列(2、5、8、…、23
9であり、3で割ったときの余りが「2」となる剰余系)に属する走査線への走査信号が
、当該走査パターンにおける1行2列の要素「+1」に対応して正極性の選択電圧+V
となり、第3系列(3、6、9、…、240であり、3で割ったときの余りが「0」とな
る剰余系)に属する走査線への走査信号が、当該走査パターンにおける1行3列の要素「
+1」に対応して正極性の選択電圧+Vとなる。
第2番目の1垂直走査期間(1F)でも、同様に3行の走査線312が1水平走査期間
毎に同時に選択されるが、当該選択走査線312のうち第1系列に属する走査線への走査
信号が、当該走査パターンにおける1行2列の要素「+1」に対応して選択電圧+V
なり、第2系列に属する走査線への走査信号が、当該走査パターンにおける1行2列の要
素「−1」に対応して選択電圧−Vとなり、第3系列に属する走査線への走査信号が、
当該走査パターンにおける1行3列の要素「+1」に対応して選択電圧+Vとなる。
第3番目の1垂直走査期間(1F)において、第1系列の走査線の選択電圧は+V
なり、第2系列の走査線の選択電圧は+Vとなり、第3系列の走査線の選択電圧は−V
となる。さらに、第4番目の1垂直走査期間(1F)において、第1系列の走査線の選
択電圧は+Vとなり、第2系列の走査線の選択電圧は−Vとなり、第3系列の走査線
の選択電圧は−Vとなる。
なお、第5〜第8番目の1垂直走査期間における走査信号の電圧波形は、第1〜第4番
目の1垂直走査期間における走査信号の電圧波形をそれぞれ極性反転したものとなる。
次に、図9(a)および図9(b)に示される走査パターンを用いる場合のデータ信号
について説明する。データ信号の電圧は、対応するデータ線212と同時に選択された走
査線312との交差に位置する3つの画素116の表示内容、および、当該3行の選択走
査線に印加される選択電圧の極性の組み合わせに応じて定められる。
具体的には、画素の白色(オフ)表示を「+1」とし、黒色(オン)表示を「−1」と
する一方、正極性の選択電圧を「+1」とし、負極性の選択電圧を「−1」として、両者
の積和値で定められる。
ここで、本実施形態において、同時に選択される3行(第1、第2、第3系列)の画素
の表示内容としては、2(=8)通りであり、選択電圧の極性も、第1〜第8番目の垂
直走査期間の8通りであるので、両者の組み合わせで定まるデータ信号の電圧は、図10
に示されるように計64通り存在する。
64通り存在する組み合わせにおいて、積和値が取り得るのは、「−3」、「−1」、
「+1」、「+3」の4値のみである。この積和値に係数を乗じた値が、それぞれ電圧−
3V、−V、+V、+3Vであり、これらの電圧がデータ信号として用いられる
図11においては、1、2、3、4、5、6、238、239、240行目の走査線の
走査信号と、これらの走査線と、j列目および(j+1)列目のデータ線との交差に対応
する画素の表示内容に応じて、データ信号Xj、X(j+1)が、各選択においていずれ
の電圧となるかについても示されている。
また、このような走査パターンを用いる場合であっても、図8に示されるような、走査
パターンに応じた選択電圧の印加前に、逆極性のリセット電圧を予め印加する構成として
も良い。
なお、第1実施形態において、液晶パネル100では、TFD220がデータ線212
の側に接続され、画素容量118が走査線312の側に接続されているが、これとは逆に
、TFD220が走査線312の側に、画素容量118がデータ線212の側にそれぞれ
接続される構成でも良い。
一方、TFD220は、スイッチング素子の一例であり、他に、ZnO(酸化亜鉛)バ
リスタや、MSI(Me tal Semi-Insulator)などを用いた素子のほか、これら素子を2
つ逆向きに直列接続または並列接続したものなどがスイッチング素子として用いることが
可能である。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。上述した第1実施形態は、スイッチン
グ素子としてTFD220を用いたが、この第2実施形態は、スイッチング素子としてT
FT(thin film transistor:薄膜トランジスタ)を用いたものである。なお、第2実施
形態では、第1実施形態と同様に、図5(a)および図5(b)に示される走査パターン
を交互に用いるものとする。
図12は、第2実施形態に係る電気光学装置10の構成を示すブロック図である。この
図において、240行の走査線312と320列のデータ線212とに対応して画素11
6が設けられている点は、第1実施形態と同様であるが、走査線駆動回路は、走査線選択
回路352と走査電圧印加回路354とに分けられている。すなわち、第1実施形態にお
ける走査線駆動回路350は、走査線312を2行同時に選択する機能と、選択走査線3
12を介して画素容量の他端に選択電圧を印加する機能とを兼用するものであったが、第
2実施形態では、走査線選択回路352が、2行の走査線312を同時に選択する機能を
負担し、走査電圧印加回路354が画素容量の他端に選択電圧を印加する機能を負担する
構成となっている。
図13は、同電気光学装置における液晶パネル100の画素構成を簡易的に示す平面図
であり、図14は、液晶パネル100における電気的な構成を示す図である。
第2実施形態の液晶パネル100において、一対の基板同士が一定の間隙を保って電極
面が互いに対向するとともに、当該間隙に液晶が挟持された構成となっている点において
は第1実施形態と同様であるが、一対の基板の一方に、走査線312とデータ線212と
が設けられる点において第1実施形態と相違するとともに、これらの走査線312とデー
タ線212との交差に対応して画素116が設けられる。
詳細には、図13に示されるように、i行j列の画素116でいえば、nチャネル型の
TFT222と画素電極236とを含み、このうち、TFT222のゲートは、i行目の
走査線312に接続され、そのソースはj列目のデータ線212に接続され、そのドレイ
ンは画素電極236に接続されている。
また、液晶パネル100を構成する一対の基板の他方には、対向電極122a、122
bが設けられる。このうち、対向電極122aは、1行目から120行目までの画素11
6における画素電極236にわたって共通に対向するように設けられる一方、対向電極1
22bは、121行目から240行目までの画素116における画素電極236にわたっ
て共通に対向するように設けられている。
したがって、第2実施形態では、図14に示されるように、1行目から120行目まで
の画素容量118は、画素電極236と対向電極122aと両電極で挟持される液晶とに
よって構成され、121行目から240行目までの画素容量118は、画素電極236と
対向電極122bと両電極で挟持される液晶とによって構成される。
なお、各画素116には、図14に示されるように、画素容量118からTFT222
を介した電荷リークの影響を少なくするために、蓄積容量119が形成されている。この
蓄積容量119の一端は、画素電極236(TFT222のドレイン)に接続される一方
、その他端は、全画素にわたって、例えば電源電位などの一定電位の電位線123に共通
接地されている。なお、蓄積容量119は、図13では示されていない。
次に、走査線選択回路352による走査線312の選択について説明する。
走査線選択回路352は、1行目、2行目、3行目、…、240行目の走査線312に
、選択信号G1、G2、G3、…、G240をそれぞれ供給するものであるが、選択の順
番は、第1実施形態とは異なる。
すなわち、図15に示されるように、選択の順番は、1および121行目、2および1
22行目、3および123行目、…、120および240行目というように、対向電極1
22aに対向する走査線312と対向電極122bに対向する走査線312とをそれぞれ
上から1組ずつ選択する形となる。ここで、走査線選択回路352は、選択する走査線3
12の選択信号をHレベルとし、それ以外の走査線312の選択信号をLレベルとする。
したがって、1垂直走査期間においては、図15に示されるように、選択信号G1およ
びG121が同時にHレベルとなって、以降1水平走査期間(1H)毎に、選択信号G2
およびG122、選択信号G3およびG123、…、選択信号G120およびG240が
それぞれHレベルとなる。
走査電圧印加回路354は、対向電極122aに走査電圧Yaを、対向電極122bに
走査電圧Ybを、それぞれ印加するものである。
ここで、走査電圧Ya、Ybの電圧波形は、図15に示される通りである。すなわち、
第1番目の1垂直走査期間において、走査電圧Yaは、図5(a)の走査パターンにおけ
る1行1列の要素「+1」に対応して電圧+Vとなり、走査電圧Ybは、当該走査パタ
ーンにおける2行1列の要素「−1」に対応して電圧−Vとなる。同様に、第2番目の
1垂直走査期間において、走査電圧Yaは、当該走査パターンにおける1行2列の要素「
+1」に対応して電圧+Vとなり、走査電圧Ybは、当該走査パターンにおける2行2
列の要素「+1」に対応して電圧+Vとなる。
なお、第3および第4番目の1垂直走査期間における走査電圧の波形は、第1および第
2番目の1垂直走査期間における走査電圧の電圧波形をそれぞれ極性反転したものとなる
ここで、i行目の走査線312に供給される選択信号GiがHレベルになると、当該i
行目の走査線312にゲートが接続されたTFT222のソース・ドレイン間が導通状態
となるので、i行j列の画素116における画素電極236には、TFT222を介して
データ信号Xjが印加されることになる。
一方、対向電極122a、122bには、第1実施形態において選択電圧に相当する電
圧+V、−Vのいずれかが走査パターンに応じて印加されるので、画素容量118に
は、第1実施形態と同様な電圧差で印加されることになる。
ここで、TFT222は、ゲート電圧(選択信号の電圧)によってオン・オフが規定さ
れるので、TFD220のように選択期間の途中でオフすることはない。このため、第2
実施形態における走査電圧±Vは、第1実施形態における選択電圧よりも閾値電圧Vth
分だけ絶対値方向に小さくすれば良い。
データ信号の電圧決定は、第1実施形態と同様である。ただし、同時に選択されるのが
、1および121行目、2および122行目、3および123行目、…、120および2
40行目というように離間している点に留意する必要がある。例えば、図15に示される
ように、第1番目の垂直走査期間において、1行目の走査線と同時に選択される走査線は
2行目ではなく121行目である。
なお、1行j列目の画素116を白色表示とし、121行j列目の画素116を黒色表
示とする場合には、積和値「+2」に応じた電圧+Vとなる。また、図15においては
、1、2、3、120、121、122、123、240行目の走査線への走査電圧波形
と、これらの走査線と、j列目および(j+1)列目のデータ線との交差に対応する画素
の表示内容に応じて、データ信号Xj、X(j+1)が、各選択においていずれの電圧と
なるかについて示されている。
このように第2実施形態によれば、第1実施形態と同様に、1水平走査期間(1H)に
おいて同時に2行の走査線312を選択するので、走査線312を1行ずつ選択する従来
と比較して、走査線312の本数である240行を選択するのに要する期間は、1水平走
査期間(1H)の120倍の期間に半減化することができる。このため、1垂直走査期間
を短縮化してフレーム周波数を高めることができる。または、1垂直走査期間を固定する
のであれば、1水平走査期間をそれだけ確保することができるので、選択期間を長期化す
ることができる。
さらに、第2実施形態によれば、対向電極122a、122bに走査電圧を直接印加し
ているので、データ線212に供給するデータ信号の電圧振幅が小さくて済む。このため
、TFT222を小型化することできるので、開口率を大きくすることが可能となる。ま
た、フレーム周波数を高めると、その分、非選択(保持)期間が短くなるので、蓄積容量
119のサイズが小さくて済ませることが可能となる。
なお、上述した第1および第2実施形態では、電圧無印加状態において白色を表示する
ノーマリーホワイトモードであるとしたが、電圧無印加状態において黒色を表示するノー
マリーブラックモードとしても良い。なお、ノーマリーブラックモードであれば、白色表
示が「−1」、黒色表示が「+1」となって符号反転させてデータ信号の電圧を決定する
必要がある。
また、R(赤)、G(緑)、B(青)の3画素で1ドットを構成して、カラー表示を行
うとしても良い。
一方、第2の実施形態では対向電極を上下に2分割してあるが、例えば、各行に対応し
て分割して、奇数行をまとめて対向電極122aとして駆動し、偶数行をまとめて対向電
極122bとして駆動しても良い。この場合には上から2行づつ書き込むことが可能とな
る。逆に、第1の実施形態では上から2行づつ書き込む場合を説明したが、同時に選択し
ていく順序はこれに限定するものではない。
液晶パネル100は透過型に限られず、反射型や、両者の中間的な半透過半反射型であ
っても良い。
液晶としては、TN型や、STN型、分子の長軸方向と短軸方向とで可視光の吸収に異
方性を有する染料(ゲスト)を一定の分子配列の液晶(ホスト)に溶解して、染料分子を
液晶分子と平行に配列させたゲストホスト型などの液晶を用いても良い。くわえて、電圧
無印加時には液晶分子が両基板に対して垂直方向に配列する一方、電圧印加時には液晶分
子が両基板に対して水平方向に配列する、という垂直配向(ホメオトロピック配向)の構
成としても良いし、電圧無印加時には液晶分子が両基板に対して水平方向に配列する一方
、電圧印加時には液晶分子が両基板に対して垂直方向に配列する、という平行(水平)配
向(ホモジニアス配向)の構成としても良い。
ただし、本発明に好ましい液晶については、上述したようにV−T特性が急峻な垂直配
向が良いと考えられる。
以上については、液晶表示装置について説明したが、本発明では、例えばEL(Electr
onic Luminescence)素子、電子放出素子、電気詠動素子、デジタルミラー素子などを用
いた装置や、プラズマディスプレイなどにも適用可能である。液晶以外であれば、交流駆
動する必要がないので、2つの走査パターンの一方だけを適用すればよい。
次に、上述した実施形態に係る電気光学装置10を表示装置として有する電子機器につ
いて説明する。図16は、実施形態に係る電気光学装置10を用いた携帯電話1200の
構成を示す斜視部である。
この図に示されるように、携帯電話1200は、複数の操作ボタン1202のほか、受
話口1204、送話口1206とともに、上述した液晶パネル100を備えるものである
。なお、電気光学装置10のうち、液晶パネル100以外の構成要素については電話器に
内蔵されるので、外観としては現れない。
なお、電気光学装置10が適用される電子機器としては、図16に示される携帯電話の
他にも、デジタルスチルカメラや、ノートパソコン、液晶テレビ、ビューファインダ型(
またはモニタ直視型)のビデオレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳
、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネ
ルを備えた機器等などが挙げられる。そして、これらの各種電子機器の表示装置として、
上述した電気光学装置10が適用可能であることは言うまでもない。
本発明の第1実施形態に係る電気光学装置の構成を示すブロック図である。 同電気光学装置における画素の構成を示す等価回路図である。 同電気光学装置における画素の構成を示す平面図である。 同電気光学装置における走査信号の電圧波形の関係を示す図である。 同電気光学装置が適用する走査パターンを示す図である。 同電気光学装置におけるデータ信号の電圧を決定するための図である。 同電気光学装置の動作を説明するための図である。 同電気光学装置の別動作を説明するための図である。 同電気光学装置が適用可能な走査パターンの一例を示す図である。 同電気光学装置におけるデータ信号の電圧を決定するための図である。 同電気光学装置の別動作を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係る電気光学装置の構成を示すブロック図である。 同電気光学装置における画素の構成を示す簡易平面図である。 同電気光学装置における画素の構成を示す図である。 同電気光学装置の動作を説明するための図である。 実施形態に係る電気光学装置を用いた携帯電話の構成を示す図である。
符号の説明
100…液晶パネル、116…画素、118…画素容量、212…データ線、220…
TFD、234、236…画素電極、250…データ線駆動回路、312…走査線、35
0…走査線駆動回路、400…制御回路、1200…携帯電話

Claims (7)

  1. 複数行の走査線と複数列のデータ線との交差に対応して設けられた画素を有し、
    前記画素が、スイッチング素子と画素容量とを含む電気光学装置の駆動方法であって、
    m行n列(m、nは2以上の整数)の要素からなる所定の走査パターンの各行を、前記
    複数行のうちm行の走査線に対応させるとともに、
    当該m行の走査線を、前記走査パターンにおける各列に対応するようにn回同時選択し

    各選択では、
    当該m行に対応する走査信号を、前記走査パターンのうち、当該選択に対応する行の要
    素に応じた電圧とし、
    一の列のデータ線に対するデータ信号を、当該データ線と当該m行の走査線との交差に
    対応する画素の表示内容を示す要素と当該選択に対応する列の要素との演算値に応じた電
    圧として、
    前記画素容量に印加する
    ことを特徴とする電気光学装置の駆動方法。
  2. 前記スイッチング素子は、導電体/絶縁体/導電体の構造を有するダイオードである
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の駆動方法。
  3. 前記走査線に対し、
    当該選択に対応する列の要素に対応した選択電圧を、所定の電圧を基準にして高位側の
    正極性と低位側の負極性とに分けて当該要素の符号に応じて印加するとともに、当該選択
    電圧の印加前に、印加する選択電圧とは逆極性の選択電圧を印加する
    ことを特徴とする請求項2に記載の電気光学装置の駆動方法。
  4. 前記画素容量は、画素電極と対向電極とで電気光学物質を挟持したものであり、
    前記スイッチング素子は、前記走査線がゲートに接続されるとともに、当該走査線が選
    択されたときにデータ線と画素電極とを導通状態とするトランジスタであり、
    前記対向電極は、画素領域において複数に分割され、各分割領域が複数行の走査線に位
    置する画素の画素電極と対向するように配置され、
    走査線に選択電圧を印加する際には、各分割領域に属する走査線を同時に選択し、
    各分割領域には、当該選択に対応する列の要素に応じた電圧をそれぞれ印加する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の駆動方法。
  5. 複数行の走査線と複数列のデータ線との交差に対応して設けられた画素を有し、
    前記画素は、スイッチング素子と画素容量とを含む
    電気光学装置の駆動回路であって、
    m行n列(m、nは2以上の整数)の要素からなる所定の走査パターンの各行を、前記
    複数行のうちm行の走査線に対応させるとともに、
    当該m行の走査線を、前記走査パターンにおける各列に対応するようにn回同時選択し

    各同時選択では、
    当該m行に対応する走査信号を、前記走査パターンのうち、当該選択に対応する行の要
    素に応じた電圧とする走査線駆動回路と、
    一の列のデータ線に対するデータ信号を、当該データ線と当該m行の走査線との交差に
    対応する画素の表示内容を示す要素と当該選択に対応する列の要素との演算値に応じた電
    圧を前記画素容量に印加するデータ線駆動回路と
    を有することを特徴とする電気光学装置の駆動回路。
  6. 複数行の走査線と複数列のデータ線との交差に対応して設けられた画素を有し、
    前記画素が、スイッチング素子と画素容量とを含む電気光学装置であって、
    m行n列(m、nは2以上の整数)の要素からなる所定の走査パターンの各行を、前記
    複数行のうちm行の走査線に対応させるとともに、
    当該m行の走査線を、前記走査パターンにおける各列に対応するようにn回同時選択し

    各選択では、
    当該m行に対応する走査信号を、前記走査パターンのうち、当該選択に対応する行の要
    素に応じた電圧とする走査線駆動回路と、
    一の列のデータ線に対するデータ信号を、当該データ線と当該m行の走査線との交差に
    対応する画素の表示内容を示す要素と当該選択に対応する列の要素との演算値に応じた電
    圧を前記画素容量に印加するデータ線駆動回路と
    を有することを特徴とする電気光学装置。
  7. 請求項6に記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
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