JP2006175942A - 加減速度制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、Pレンジ状態に関連したエネルギロスを防止できる加減速度制御装置の提供を目的とする。
【解決手段】 本発明は、操作ストローク内に加速領域及び減速領域の双方を有するペダルと、制動力発生装置及び駆動力発生装置からなり、該ペダルの操作位置に基づき決定される加速要求若しくは減速要求に応じて動作する被制御装置と、を備える加減速度制御装置において、変速機のレンジがパーキング用のPレンジである場合、前記被制御装置に対する前記ペダル操作位置に基づく加速要求若しくは減速要求のいずれか一方が遮断されることを特徴とする。
【選択図】 図5

Description

本発明は、変速機のレンジ位置に関連してペダル特性を変える加減速度制御装置に関する。
従来から、アクセルペダルの操作により加速制御を行い、且つ、ブレーキペダルの操作により減速制御を行う通常モードと、アクセルペダルの深い操作範囲で加速制御を、浅い操作範囲で減速制御を行い、且つ、ブレーキペダルの深い操作範囲で減速制御を、浅い操作範囲で加速制御を行う操作低減モード(1ペダルモード)とを備える自動車の走行制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この走行制御装置では、乗員によるスイッチ操作に応じて1ペダルモード及び通常モード間が切り換えられる。
特開2003−146117号公報
ところで、上述の従来技術のように1つのペダル(例えばアクセルペダル)の操作量に応じて加減速度を制御するシステムでは、1ペダルのストローク内に加速領域及び減速領域の双方を形成する必要があり、加減速度がゼロとなる中立位置は、加速領域と減速領域との間のペダル操作位置に設定される。このため、かかるシステムでは、パーキング用のPレンジである場合に、制動力発生装置及び駆動力発生装置に対する不要な減速要求若しくは加速要求が発生し、それによるエネルギロスが生ずる。
例えば、上述の従来技術のようにアクセルペダルに加速・減速領域の双方を形成する場合、Pレンジ状態で行うエンジン点検作業時、アクセルペダル操作量に対するエンジン回転数等を確認するためには、アクセルペダルの減速領域を介して加速領域まで操作しなければならないが、その際の減速領域の部分でエネルギロスが生ずる。また、上述の従来技術のようにブレーキペダルに加速・減速領域の双方を形成する場合、例えば停車の際、ブレーキペダルを踏み込んだ状態でPレンジに入れてからブレーキペダルを離す過程内に加速領域が介在するため、その加速領域の部分でエネルギロスが生ずる。
そこで、本発明は、Pレンジ状態に関連したエネルギロスを防止できる加減速度制御装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一局面によれば、操作ストローク内に加速領域及び減速領域の双方を有するペダルと、制動力発生装置及び駆動力発生装置からなり、該ペダルの操作位置に基づき決定される加速要求若しくは減速要求に応じて動作する被制御装置と、を備える加減速度制御装置において、
変速機のレンジがパーキング用のPレンジである場合、前記被制御装置に対する前記ペダル操作位置に基づく加速要求若しくは減速要求のいずれか一方が遮断されることを特徴とする、加減速度制御装置が提供される。
本局面において、前記ペダルは、ストローク内の浅い操作領域に減速領域及び深い操作領域に加速領域を有するアクセルペダルであり、変速機のレンジがパーキング用のPレンジである場合、前記アクセルペダルが、前記減速領域が無くなり加速領域のみを有するペダルに特性変更されるものであってよい。また、前記ペダルは、ストローク内の浅い操作領域に加速領域及び深い操作領域に減速領域を有するブレーキペダルであり、変速機のレンジがパーキング用のPレンジである場合、前記アクセルペダルが、前記加速領域が無くなり減速領域のみを有するペダルに特性変更されるものであってよい。また、前記ペダルは、ストローク内の浅い操作領域に減速領域及び深い操作領域に加速領域を有するアクセルペダルであり、変速機のレンジがパーキング用のPレンジである場合、前記アクセルペダルが、前記減速領域が無くなり加速領域のみを有するペダルに特性変更され、変速機のレンジがPレンジから前方走行用のDレンジに変更された場合、前記アクセルペダルに対する初回の操作に対しては前記特性変更後の特性が適用されてよい。
本発明によれば、Pレンジ状態に関連したエネルギロスを防止できる加減速度制御装置を得ることができる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
図1は、本発明による加減速度制御装置の一実施例を示すシステム構成図である。
本実施例の加減速度制御装置10は、アクセルペダルの操作により加速制御及び減速制御の双方を行う1ペダルモードを実現する。
加減速度制御装置10は、アクセルペダルの開度に応じて目標加減速度を決定する目標加減速度演算装置20を中心に構成される。
目標加減速度演算装置20には、CAN(controller area network)などの適切なバスを介して、車両内の各種の電子部品(車速センサのような各種センサやナビゲーションECUのような各種ECU)が接続される。これらの各種の電子部品には、アクセルペダルの操作量を検出するアクセル開度センサ12と、ブレーキペダルの操作を検出するブレーキ操作検出手段14と、トランスミッションのギア位置を検出するギア位置検出手段15と、駆動力発生装置(例えばエンジン)及び制動力発生装置(例えばブレーキ)を統括的に制御するそれぞれ駆動トルクマネージャ40及びブレーキマネージャ50とが含まれる。尚、電気自動車やハイブリッド車の場合には、駆動力発生装置は車輪駆動用の電動モータを含む。
アクセル開度センサ12は、アクセルペダルの近傍に配設される。アクセル開度センサ72は、アクセルペダルの踏み込みストローク量(以下、「アクセル開度」という)に応じた電気信号を目標加減速度演算装置20に向けて出力する。
ブレーキ操作検出手段14は、ブレーキペダルの操作量(操作位置、マスタシリンダ圧)に応じた電気信号を出力するセンサであってよい。ギア位置検出手段15は、トランスミッションのギア位置(シフトレンジ)を検出する手段であり、例えば、パーキング用のPレンジ、バック走行用のRレンジ、中立状態のNレンジ、前方走行用のDレンジ等に応じた電気信号を出力するシフトポジションセンサである。
本実施例のブレーキペダルは、減速領域しかない通常的なブレーキペダルと実質的に同一であり、例えばアクセルペダルの減速領域において可能な最大減速度よりも大きい減速度を発生するために操作されるものであってよい。
本実施例の目標加減速度演算装置20は、以下で詳説する如く、アクセル開度センサ12からのアクセル開度に基づいて、車両に発生させるべき目標加減速度を決定する。
図2は、目標加減速度演算装置20の一例を示す機能ブロック図である。目標加減速度演算装置20は、図示しないバスを介して互いに接続されたCPU、ROM、及びRAM等からなるマイクロコンピュータとして構成されている。ROMには、目標加減速度演算装置20が実行するプログラムやその際に必要な各種データ(例えば、後述する各種マップ)が記憶されている。
目標加減速度演算装置20には、アクセル開度センサ12からアクセル開度信号が供給される。目標加減速度演算装置20は、図2に示すように、AC-Gマップ処理部22において、アクセル開度と目標加減速度との関係を定義したマップ(以下、「AC-Gマップ」という)(図5参照)に従って、アクセル開度[%]に応じた目標加減速度[m/s]を決定する。
目標加減速度[m/s]は、続く出力軸トルク変換部23において、出力軸トルク[N・m]に変換される。この出力軸トルクは、走行抵抗トルク演算部24にて演算された走行抵抗トルクと足し合わせられ、最終的な目標出力軸トルクとして制駆動分配部26に入力される。
尚、走行抵抗トルク演算部24において、走行抵抗トルクは、車速に基づいて適切に算出されてよい。この際、走行抵抗トルクは、路面μ(タイヤと道路の間の摩擦力)及び/又は道路勾配(道路の路面勾配)などの各種因子によって補正されてもよい。この場合には、路面μに影響を与えうる雨や雪などの天気情報が併せて考慮されてもよい。また、道路勾配についても、如何なる適切な手法により検出されてもよく、例えば、ナビゲーション装置の地図データに含まれうる道路勾配情報を利用して検出されてもよく、若しくは、外部の情報提供センタから提供される道路勾配情報を利用して検出されてよい。
制駆動分配部26では、目標出力軸トルクを駆動出力軸トルクと制動出力軸トルクとに分配し、当該目標出力軸トルクを実現する目標駆動出力軸トルクと目標制動出力軸トルクを決定する。このようにして得られた目標駆動出力軸トルクは、駆動トルクマネージャ40に入力される。
目標制動出力軸トルクは、車輪軸トルク変換部28にて車輪軸トルクに変換され、制動トルク調停部36を経てブレーキマネージャ50に入力される。制動トルク調停部36では、上述の車輪軸トルク(アクセルペダルの減速領域における車輪軸トルク)と、ブレーキペダルの操作による要求制動トルクとの調停が行われ、最終的な目標制動トルクが決定される。このようにして得られた目標制動トルクは、ブレーキマネージャ50に入力される。尚、要求制動トルクは、マップ処理部32から得られる要求制動減速度を制動トルク変換部34にて制動トルクに変換することで得られる。要求制動減速度は、マップ処理部32において、ブレーキペダル操作量と要求制動減速度との関係を定義したマップに従って決定される。
図3は、駆動トルクマネージャ40の一例を示す機能ブロック図である。駆動トルクマネージャ40は、図示しないバスを介して互いに接続されたCPU、ROM、及びRAM等からなるマイクロコンピュータとして構成されている。
駆動トルクマネージャ40では、図3に示すように、変速比判断部42において目標駆動トルクに応じた変速比が決定され、必要に応じて変速実行手段44によりトランスミッションの変速比が変更される。また、同時に、目標エンジントルク演算部46において目標エンジントルクが決定され、当該目標エンジントルクに基づいて、電子スロットル制御、点火進角遅角制御、燃料カット制御などの各種エンジン制御が実行される。
図4は、ブレーキマネージャ50の一例を示す機能ブロック図である。ブレーキマネージャ50は、図示しないバスを介して互いに接続されたCPU、ROM、及びRAM等からなるマイクロコンピュータとして構成されている。
ブレーキマネージャ50では、図4に示すように、目標各輪制動圧演算部52において目標制動トルクに応じた目標制動圧が演算され、制動圧制御ブロック54を介してブレーキ制動圧制御が実行される。
図5(A)は、1ペダルモードにおけるAC-Gマップの一例を示す。図5(A)に示す1ペダルモード用のAC-Gマップには、0≦アクセル開度<AC1の範囲(アクセルペダルの浅い操作領域)において減速領域(目標加減速度<0)が設けられ、AC2≦アクセル開度の範囲(アクセルペダルの深い操作領域)において加速領域(目標加減速度>0)が設けられている。また、AC1≦アクセル開度<AC2の範囲において、目標加減速度が0となる不感帯領域が設けられる。即ち、図5(A)に示すように、減速領域と加速領域との間には境界領域として不感帯領域が設けられる。
減速領域及び加速領域では、図5(A)に示すように、アクセル開度に対する目標加減速度の変化勾配がゼロより十分大きい所定の値(但し、一定勾配である必要はなく、可変値でもよい)に設定される。一方、不感帯領域では、目標加減速度の変化勾配が略ゼロに設定される。
尚、不感帯領域を設定することは任意である。不感帯領域を設定した場合、不感帯領域では、アクセル開度の変化と共に目標加減速度が緩やか変化するか若しくは全く変化しないので、アクセル開度の変化に対する目標加減速度の変化量が小さくなり、アクセルペダルの僅かな操作に過敏に応答して加減速が実現されることが防止される。
このように1ペダルモードでは、アクセルペダルに対する操作により車両の加速のみならず減速もが実現されるので、制動操作時にアクセルペダルからブレーキペダルへの踏み換えが必要な一般的な構成に比して、空走距離を低減して車両の制動能力を高めることができる。
また、1ペダルモードでは、1つのペダル(本例では、アクセルペダル)で車両の加速のみならず減速もが実現されるので、例えば山道の走行中や渋滞中など、加速操作と減速操作とを頻繁に繰り返すような走行環境に対して好適である。
また、1ペダルモードでは、図5(A)に示すように、不感帯領域において目標加減速度の変化勾配がゼロに設定された場合にはある程度アクセルペダルが操作されても、AC1≦アクセル開度<AC2の範囲内であれば、車両の加減速度が実質的に変化しないので、定常走行(比較的長時間に亘る一定速度走行)が可能な走行環境に対しても好適である。
次に、図6等を参照して、本実施例の加減速度制御装置10の特徴的な構成を説明する。図6は、本実施例の加減速度制御装置10により実現される主要処理を示すフローチャートである。本処理は、例えば、イグニッションスイッチがオンにされてから所定周期毎に実行されるものであってよい。
先ず、ステップ100として、目標加減速度演算装置20は、ギア位置検出手段15の検出結果に基づいて、現時点のトランスミッションのギア位置を判断する。続くステップ110において目標加減速度演算装置20は、シフトレバーがPレンジにない場合、上述の1ペダルモードを実現する(ステップ120)。この場合、上述の如く、目標加減速度演算装置20は、AC-Gマップ処理部22における1ペダルモード用のAC-Gマップに従って、アクセル開度に応じた目標加減速度を決定する。このようにして決定された目標加減速度は、上述の如く駆動力発生装置及び/又は制動力発生装置の動作により具現化されることになる。一方、シフトレバーがPレンジにある場合、ステップ130に進む。
ステップ130では、目標加減速度演算装置20は、図5(A)示す1ペダルモード用のAC-Gマップから、Pレンジ用のAC-Gマップへのマップ切り替えを行う。
図5(B)は、Pレンジ用のAC-Gマップの一例を示す。Pレンジ用AC-Gマップには、減速領域が実質的になく、アクセル開度の全ての範囲(即ち、アクセルペダルの全ストローク)に亘って加速領域(目標加減速度≧0)が設定される。アクセル開度がゼロでは目標加減速度が実質的にゼロであり、アクセル開度の上昇に従って目標加速度が上昇していく。
本ステップ130において、アクセルペダルが操作されていない状態では、アクセル開度がゼロであるので、目標加減速度が実質的にゼロであり、上述の駆動力発生装置及び制動力発生装置が非作動状態となる。
一方、例えばエンジン点検作業のためアクセルペダルが操作されると、目標加減速度演算装置20は、図2に示すように、AC-Gマップ処理部22において、Pレンジ用AC-Gマップに従って、アクセル開度[%]に応じた目標加速度[m/s]を決定する。同様に、この目標加速度[m/s]は、続く出力軸トルク変換部23において、出力軸トルク[N・m]に変換される。この出力軸トルクは、走行抵抗トルク演算部24にて演算された走行抵抗トルクと足し合わせられ、最終的な目標出力軸トルクとして制駆動分配部26に入力される。このようにして得られた目標出力軸トルクは、制駆動分配部26による分配を介さずに、そのまま目標駆動出力軸トルクとして駆動トルクマネージャ40に入力される。この場合、駆動トルクマネージャ40は、シフト位置がPレンジであるので、エンジンの出力軸とトランスミッションとを切り離しつつ、上述と同様、各種エンジン制御を実行する。
このように本実施例では、Pレンジ状態においてエンジン点検作業のためのアクセルペダル操作(レーシング)を行った場合、減速領域のないPレンジ用AC-Gマップが用いられるので、減速領域のある1ペダルモード用AC-Gマップを用いた場合とは対照的に、エンジンを回転させる加速領域までアクセルペダルを踏み込む過程に減速領域が存在しないので、不要な減速要求(及びそれに伴う制動力発生装置による不要な制動力の発生)が防止される。従って、本実施例によれば、Pレンジ状態においてエンジン点検作業のためのサービス性を確保しつつ、その際の不要なエネルギ消費を防止できる。
シフトレンジがPレンジにある間、目標加減速度演算装置20は、ステップ140として、ギア位置検出手段15の検出結果に基づいて、PレンジからDレンジへの移行を検出する。PレンジからDレンジへの移行が検出された場合、目標加減速度演算装置20は、ステップ150として、Pレンジ用AC-Gマップを継続的に維持する(即ち、1ペダルモード用AC-Gマップに戻さない)。これにより、Pレンジ経由後の初回のアクセルペダル操作時には、即ち、Pレンジ経由後の初回の発進時には、Pレンジ用AC-Gマップにより減速制御を介する加速領域が実現されるので、車両発進時の加速性が向上する。
次に、上述の実施例に代わって実施可能であり、或いは、上述の実施例と併存して実施可能な第2実施例について説明する。第2実施例の加減速度制御装置10は、ブレーキペダルの操作により加速制御及び減速制御の双方を行う1ペダルモードを実現する。
本実施例の目標加減速度演算装置20は、以下で詳説する如く、ブレーキ操作検出手段14からのブレーキ操作量(ブレーキストローク)に基づいて、車両に発生させるべき目標加減速度を決定する。
図7は、第2実施例の目標加減速度演算装置20の一例を示す機能ブロック図である。尚、図2と同一の構成については同一の参照符号を付して説明を省略する。尚、図7では、明瞭化のため、ブレーキペダル操作系の構成とアクセルペダル操作系の構成とが互いに分離して示されているが、共通の機能を実現する回路部分は当然に共通化されてよい。
目標加減速度演算装置20には、ブレーキ操作検出手段14からブレーキ操作量を表す信号が供給される。目標加減速度演算装置20は、図7に示すようなBS-Gマップ処理部22’において、ブレーキ操作量と目標加減速度との関係を定義したマップ(以下、「BS-Gマップ」という)(図8参照)に従って、ブレーキ操作量に応じた目標加減速度[m/s]を決定する。同様に、目標加減速度[m/s]は、続く出力軸トルク変換部23において、出力軸トルク[N・m]に変換される。この出力軸トルクは、走行抵抗トルク演算部24にて演算された走行抵抗トルクと足し合わせられ、最終的な目標出力軸トルクとして制駆動分配部26に入力される。このようにして得られた目標出力軸トルクは、制駆動分配部26により目標出力軸トルクを駆動出力軸トルクと制動出力軸トルクとに分配され、当該目標出力軸トルクを実現する目標駆動出力軸トルクと目標制動出力軸トルクが決定される。このようにして得られた目標駆動出力軸トルクは、駆動トルクマネージャ40に入力される。駆動トルクマネージャ40の構成は、図3と同じであり、この入力を受けた際の駆動トルクマネージャ40の処理については上述と同様であるので説明を省略する。
目標制動出力軸トルクは、車輪軸トルク変換部28にて車輪軸トルクに変換され、ブレーキマネージャ50に入力される。尚、第2実施例では、ブレーキペダルの操作量(ゼロを含む)に応じた制御と、アクセルペダルの操作量(ゼロを含む)に応じた制御とは干渉し合わないものとする。即ち、ブレーキペダルによる1ペダルモードとアクセルペダルによる1ペダルモードとは、例えば切り替えスイッチのような適切な切り替え手段により切り替えられ、各ペダルによる1ペダルモードが独立的に実現されるものとする(例えば、一方が1ペダルモードである場合、他方が通常モードとされる)。従って、第2実施例では、調停が不要であるため、制動トルク調停部36が省略されている(即ち、ブレーキペダル操作系とアクセルペダル操作系とが独立している)。ブレーキマネージャ50の構成は、図4と同じであり、車輪軸トルク変換部28からの入力を受けた際のブレーキマネージャ50の処理については上述と同様であるので説明を省略する。
図8(A)は、1ペダルモードにおけるBS-Gマップの一例を示す。図8(A)に示す1ペダルモード用のBS-Gマップには、0≦ブレーキ操作量<BS1の範囲(ブレーキペダルの浅い操作領域)において加速領域(目標加減速度>0)が設けられ、BS2≦ブレーキ操作量の範囲(ブレーキペダルの深い操作領域)において減速領域(目標加減速度<0)が設けられている。また、BS1≦ブレーキ操作量<BS2の範囲において、目標加減速度が0となる不感帯領域が設けられる。即ち、図8(A)に示すように、減速領域と加速領域との間には境界領域として不感帯領域が設けられる。尚、不感帯領域を設定することは任意である。不感帯領域を設定した場合、不感帯領域では、ブレーキ操作量の変化と共に目標加減速度が緩やか変化するか若しくは全く変化しないので、ブレーキ操作量の変化に対する目標加減速度の変化量が小さくなり、ブレーキペダルの僅かな操作に過敏に応答して加減速が実現されることが防止される。
このように1ペダルモードでは、1つのペダル(本例では、ブレーキペダル)で車両の加速のみならず減速もが実現されるので、例えば駐車中や渋滞中など、低速による加速操作と減速操作とを頻繁に繰り返すような走行環境に対して好適である。
次に、図9等を参照して、本実施例の加減速度制御装置10の特徴的な構成を説明する。図9は、本実施例の加減速度制御装置10により実現される主要処理を示すフローチャートである。本処理は、例えば、イグニッションスイッチがオンにされてから所定周期毎に実行されるものであってよい。
先ず、ステップ200として、ブレーキペダルによる1ペダルモード中であるか否かが判断される。ブレーキペダルによる1ペダルモード中で無い場合、本処理は終了する。ブレーキペダルによる1ペダルモード中の場合、ステップ210に進む。
ステップ210では、目標加減速度演算装置20は、ギア位置検出手段15の検出結果に基づいて、現時点のトランスミッションのギア位置を判断する。目標加減速度演算装置20は、シフトレバーがPレンジにない場合、上述の1ペダルモードを実現する(ステップ220)。この場合、上述の如く、目標加減速度演算装置20は、BS-Gマップ処理部22’における1ペダルモード用のBS-Gマップに従って、ブレーキ操作量に応じた目標加減速度を決定する。このようにして決定された目標加減速度は、上述の如く駆動力発生装置及び/又は制動力発生装置の動作により具現化されることになる。一方、シフトレバーがPレンジにある場合、ステップ230に進む。
ステップ230では、目標加減速度演算装置20は、図8(A)示す1ペダルモード用のBS-Gマップから、Pレンジ用のBS-Gマップへのマップ切り替えを行う。
図8(B)は、Pレンジ用のBS-Gマップの一例を示す。Pレンジ用BS-Gマップには、加速領域が実質的になく、ブレーキ操作量の全ての範囲(即ち、ブレーキペダルの全ストローク)に亘って減速領域(目標加減速度≦0)が設定される。ブレーキ操作量がゼロでは目標加減速度が実質的にゼロであり、ブレーキ操作量の上昇に従って目標減速度が上昇していく。
本ステップ230において、ブレーキペダルが操作されていない状態では、ブレーキ操作量がゼロであるので、目標加減速度が実質的にゼロであり、上述の駆動力発生装置及び制動力発生装置が非作動状態となる。
一方、本ステップ230において、ブレーキペダルが操作されると、目標加減速度演算装置20は、図7に示すように、BS-Gマップ処理部22’において、Pレンジ用BS-Gマップに従って、ブレーキ操作量に応じた目標減速度[m/s]を決定する。同様に、この目標減速度[m/s]は、続く出力軸トルク変換部23において、出力軸トルク[N・m]に変換される。この出力軸トルクは、走行抵抗トルク演算部24にて演算された走行抵抗トルクと足し合わせられ、最終的な目標出力軸トルクとして制駆動分配部26に入力される。このようにして得られた目標出力軸トルクは、制駆動分配部26による分配を介さずに、車輪軸トルク変換部28にて車輪軸トルクに変換され、最終的な目標制動トルクとしてブレーキマネージャ50に入力される。この場合、ブレーキマネージャ50は、上述と同様、目標制動トルクに応じてブレーキ制動圧制御が実行される。
このように本実施例では、Pレンジ状態においてブレーキペダル操作を行った場合、加速領域のないPレンジ用BS-Gマップが用いられるので、加速領域のある1ペダルモード用BS-Gマップを用いた場合とは対照的に、停車の際のように、ブレーキペダルを踏み込んだ状態でPレンジに入れてからブレーキペダルを離す過程において、不要な加速要求(及びそれに伴う駆動力発生装置による不要な動力の発生)が防止される。また、発車の際のように、PレンジからDレンジに入れる際のブレーキペダルの踏み込み過程において、不要な加速要求(及びそれに伴う駆動力発生装置による不要な動力の発生)が防止される。
従って、本実施例によれば、Pレンジに入れた後のブレーキペダルの解除過程におけるエネルギロス等を防止することができ、また、Pレンジ状態での停車中にユーザが誤ってブレーキペダルを操作した場合にも、駆動力発生装置による不要な動力の発生が防止され、不要なエネルギロスを防止することができる。
尚、本実施例において、上記ステップ230において、ブレーキペダルの操作に伴い車両に所定以上の制動力が付与された段階でシフトレバーのPレンジからDレンジへの切り替えが許可されることしてもよい。この場合、ユーザは、ブレーキペダルを深くまで操作しなくても、シフトレバーをPレンジからDレンジへの切り替えることができる。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上述の実施例では、減速領域のないPレンジ用AC-Gマップや、加速領域のないPレンジ用BS-Gマップを用いることで、Pレンジ状態における不要な制動要求や加速要求に応答して駆動力発生装置及び/又は制動力発生装置が作動しないようにしているが、減速領域のある1ペダルモード用AC-Gマップや、加速領域のあるPレンジ用BS-Gマップを用いても、Pレンジ状態における不要な制動要求や加速要求に応答して駆動力発生装置及び/又は制動力発生装置が作動しないようにしている限り、本発明の範囲内である。即ち、例えば1ペダルモード用AC-Gマップを用いる場合、Pレンジ状態でアクセルペダルを踏み込むと、先ず減速領域から始まるため、目標加減速度として減速度が決定されるが、この減速命令を遮断すればよい。この場合、実質的には、減速領域における目標加減速度がゼロに変更されることと等価になる。
また、Pレンジ用AC-Gマップや1ペダルモード用AC-Gマップ(Pレンジ用BS-Gマップ等も同様)は、上述の図に示したものに限定されることはなく、例えば1ペダルモード用AC-Gマップに関して、不感帯領域は、図5(A)に示すような一定の幅(AC1〜AC2)を有する領域であってよいが、幅のない領域、即ち点であってもよい。また、この場合、不感帯領域前後の目標加減速度の変化勾配は、減速領域及び加速領域よりも緩やかな勾配を有するものであってもよい。
また、特性の異なるPレンジ用AC-Gマップや1ペダルモード用AC-Gマップ(Pレンジ用BS-Gマップ等も同様)が複数用意され、同一モード中に複数のマップが適切に切り換えられてもよい。また、このような切り換え時のショックを吸収する(目標加減速度のステップ的な段差を抑制する)ために目標加減速度にフィルタを適用してもよい(即ち、なましを入れてもよい)。
また、上述した実施例では、車両の加減速度を車両の前後方向の運動を表わす物理量として採用しているが、車両の加減速度と一対一で対応する他の物理量若しくはそれに関連する他の物理量が代替的に用いられてもよく、又は、車両の加減速度が他の物理量との組み合せで用いられてよい。
本発明による加減速度制御装置の一実施例を示すシステム構成図である。 目標加減速度演算装置20の一例を示す機能ブロック図である。 駆動トルクマネージャ40の一例を示す機能ブロック図である。 ブレーキマネージャ50の一例を示す機能ブロック図である。 図5(A)は、1ペダルモード用AC-Gマップの一例を示し、図5(B)は、Pレンジ用AC-Gマップの一例を示す。 第1実施例に係る加減速度制御装置10により実現される主要処理を示すフローチャートである。 第2実施例の目標加減速度演算装置20の一例を示す機能ブロック図である。 図8(A)は、1ペダルモード用BS-Gマップの一例を示し、図8(B)は、Pレンジ用BS-Gマップの一例を示す。 第2実施例に係る加減速度制御装置10により実現される主要処理を示すフローチャートである。
符号の説明
10 加減速度制御装置
12 アクセル開度センサ
14 ブレーキ操作検出手段
15 ギア位置検出手段
20 目標加減速度演算装置
40 駆動トルクマネージャ
50 ブレーキマネージャ

Claims (4)

  1. 操作ストローク内に加速領域及び減速領域の双方を有するペダルと、制動力発生装置及び駆動力発生装置からなり、該ペダルの操作位置に基づき決定される加速要求若しくは減速要求に応じて動作する被制御装置と、を備える加減速度制御装置において、
    変速機のレンジがパーキング用のPレンジである場合、前記被制御装置に対する前記ペダル操作位置に基づく加速要求若しくは減速要求のいずれか一方が遮断されることを特徴とする、加減速度制御装置。
  2. 前記ペダルは、ストローク内の浅い操作領域に減速領域及び深い操作領域に加速領域を有するアクセルペダルであり、
    変速機のレンジがパーキング用のPレンジである場合、前記アクセルペダルが、前記減速領域が無くなり加速領域のみを有するペダルに特性変更される、請求項1に記載の加減速度制御装置。
  3. 前記ペダルは、ストローク内の浅い操作領域に加速領域及び深い操作領域に減速領域を有するブレーキペダルであり、
    変速機のレンジがパーキング用のPレンジである場合、前記アクセルペダルが、前記加速領域が無くなり減速領域のみを有するペダルに特性変更される、請求項1に記載の加減速度制御装置。
  4. 前記ペダルは、ストローク内の浅い操作領域に減速領域及び深い操作領域に加速領域を有するアクセルペダルであり、
    変速機のレンジがパーキング用のPレンジである場合、前記アクセルペダルが、前記減速領域が無くなり加速領域のみを有するペダルに特性変更され、
    変速機のレンジがPレンジから前方走行用のDレンジに変更された場合、前記アクセルペダルに対する初回の操作に対しては前記特性変更後の特性が適用される、請求項1に記載の加減速度制御装置。
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