JP2006169429A - 液晶組成物および液晶素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高い表示性能を示す液晶素子の提供。
【解決手段】 少なくとも一種の荷電粒子と、少なくとも一種の二色性色素とを含有する液晶組成物であって、前記二色性色素が、一般式(1): −(Het)j−{(B1p−(Q1q−(B2rn−C1 式中、Hetは酸素原子または硫黄原子であり、B1およびB2は2価のアリーレン基、ヘテロアリーレン基または2価の環状脂肪族炭化水素基を、Q1は2価の連結基を、C1はアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基またはアシルオキシ基を、jは0または1を、p、q、rは各々0〜5を、nは1〜3をそれぞれ表し、B1およびB2の個数の和が3〜10である;で表される置換基を有する色素である液晶組成物、及びそれを含有する液晶層を有する液晶素子。
【選択図】なし

Description

本発明は、液晶組成物、および該液晶組成物を含有する液晶層を有する液晶素子、特にゲストホスト方式と電気泳動方式とを組み合わせた液晶素子に関する。
デジタル情報の普及に伴い、デジタル情報を表示するためのディスプレイ(以下、電子ペーパーと呼ぶ)の重要性が増している。電子ペーパーに要求される性能としては、高い視認性と低消費電力が挙げられる。高い視認性とは、紙に近い白地を意味しており、そのためには、紙と同様の散乱白地に基づく表示方式が適している。低消費電力に関しては、反射型表示方式が、自発光型表示方式よりも低消費電力である。これまで、電子ペーパーとして、多くの方式が提案されている。例えば、反射型液晶表示方式、電気泳動表示方式、磁気泳動表示方式、二色球回転方式、エレクトロクロミック表示方式、ロイコサーマル表示方式などである。いずれの方式についても、高い視認性という観点からは、満足できるレベルにはなく、その改善が求められていた。
液晶素子(液晶表示素子)については、すでに多くの方式が提案されており、中でもゲストホスト方式の液晶素子は、明るい表示が可能であって、反射型に適した液晶素子として期待されている。ゲストホスト方式の液晶素子では、ネマチック液晶中に2色性色素を溶解させた液晶組成物をセル中に封入し、これに電場を与え、電場による液晶の動きに合わせて、2色性色素の配向を変化させ、セルの吸光状態を変化させることによって表示する方式である。このゲストホスト方式の液晶素子では、従来の液晶表示方式と比較して、偏光板を用いない駆動方式が可能であるため、より明るい表示が期待されている。偏光板を用いないゲストホスト方式、すなわち、偏光に依存しない光吸収状態を実現する方式としては、たとえば、カイラル剤との組み合わせによるカイラルネマチック相を利用した方式、高分子マトリックスとの複合を利用した高分子分散型方式(PDLC)などが提案されているが、依然として、表示性能は満足できるレベルにはなく、その改善が求められていた。
電気泳動方式とは、着色された荷電粒子を分散媒中に分散させた状態に、直流電圧を印加させることで、荷電粒子を電気的に移動させることで表示を行う方式である。白色荷電粒子としては酸化チタン微粒子が、黒色荷電粒子としてはカーボンブラック微粒子が用いられている。該方式は偏光板を用いない方式であり、視野角依存性がなく明るい表示が期待されている方式であるが、依然として、表示性能は満足できるレベルにはない。また、電気泳動方式は、白黒表示が広く検討されているもののカラー化方式に関しては、依然として満足できるレベルにはなく、その改善が求められていた。
ゲストホスト方式液晶素子のカラー化方式としては、図3に示す様に、一対の電極基板50間に、イエロー、マゼンタ、シアンの二色性色素を各々含有する液晶層52、54及び56を3層積層させて独立に駆動させる方式が提案されている(特許公報1)。しかし、該方式では独立に駆動するためにはスルーホールなどを形成させる必要があり、製造プロセスが複雑となりコストが高くなるという問題がある。一方、図4に示す様に、一対の電極基板50’間に、レッド、グリーン、ブルーの二色性色素を各々含有する液晶層52’、54’及び56’を各々並置配列させた素子も提案されている(特許公報2)。図4に示す素子の構造は比較的シンプルでありコストを低減できるという特徴はあるものの、カラー表示をさせた場合には、黒表示時、また、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、レッド、グリーン、ブルー)における色濃度が低下するという表示性能上の課題がある。また、電気泳動方式では、図5に示す様に、一対の電極基板50”間に、白色微粒子58と黒色微粒子60と分散媒62とを包含するマイクロカプセル62を並置配列させた構成の素子が提案されている(特許文献3)。この方式では、白色微粒子58を電気泳動により上下方向に移動させることで表示を行う。
また、ゲストホスト方式と電気泳動方式とを組み合わせた方式についても、いくつか提案されている(特許文献4および5)。しかしながら、いずれの方式においても、依然として、満足すべき表示性能は得られておらず、その改善が求められていた。
特開平11−265157号公報 特開平9−244070号公報、実施例7、図12 特開2003−140200号公報 特開2003−280047号公報 特開2002−277906号公報
本発明の目的は、カラー表示性能の高い液晶素子を作製するのに有用な液晶組成物、および視認性が高く、且つカラー表示性能の高い液晶素子を提供することである。
ゲストホスト方式と電気泳動方式を組み合わせた反射型表示素子においては、用いる二色性色素のオーダーパラメーターが高いことが重要である。そこで、本発明者は、ゲストホスト方式用二色性色素として高いオーダーパラメーターを与えるものという観点から鋭意検討を行ったところ、該方式においては、荷電粒子への二色性色素の吸着が白地における反射率を低下させる、すなわち、表示性能を悪化させる原因となるという課題を見出した。さらに、二色性色素を繰り返し使用した場合に、一部分解し、分解生成物が荷電粒子の帯電特性を変化させて表示性能を悪化させるという課題も見出した。
そして、本発明者は、特定の置換様式を有する二色性色素を用いた場合に、二色性色素の荷電粒子への吸着が抑制され、また、繰り返し使用した場合における二色性色素の分解が小さく表示性能の劣化も抑制されるという予期せぬ効果が得られるとの知見を得、この知見に基づいてさらに検討して本発明を完成するに至った。
前記課題を解決するための手段は以下の通りである。
[1] 少なくとも一種の液晶と、少なくとも一種の荷電粒子と、少なくとも一種の二色性色素とを含有する液晶組成物であって、前記二色性色素が、下記一般式(1)で表される置換基を有する色素である液晶組成物。
一般式(1)
−(Het)j−{(B1p−(Q1q−(B2rn−C1
(式中、Hetは酸素原子または硫黄原子であり、B1およびB2は各々2価のアリーレン基、ヘテロアリーレン基または環状脂肪族炭化水素基を表し、Q1は2価の連結基を表し、C1はアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基またはアシルオキシ基を表し、jは0または1を表し、p、q、rは各々0〜5の数を表し、nは1〜3の数を表し、B1およびB2の個数の和が3以上10以下の数であり、p、qおよびrが各々2以上の時、2以上のB1、Q1およびB2は各々同一でも異なっていてもよく、nが2以上の時、2以上の{(B1p−(Q1q−(B2r}は同一でも異なっていてもよい。)
[2] 前記二色性色素が、下記一般式(2)で表される化合物である[1]の液晶組成物。
Figure 2006169429
1は−S−{(B1p−(Q1q−(B2rn−C1で表される置換基である。ここで、Sは硫黄原子であり、B1、B2、Q1、p、q、r、nは、請求項2中に記載の一般式(1)中のそれぞれと同定義である。R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は各々水素原子または置換基である。
[3] 前記二色性色素が、下記一般式(3)で表される化合物である[1]又は[2]の液晶組成物。
Figure 2006169429
式中、R11、R12、R13、R14、R15、R16およびR17は各々水素原子または置換基であるが、少なくとも一つ以上は、−S−{(B1p−(Q1q−(B2rn−C1で表される置換基である。ここで、Sは硫黄原子であり、B1、B2、Q1、p、q、r、nは、[2]中に記載の一般式(1)中のそれぞれと同定義である。
[4] 前記荷電粒子が酸化チタンである[1]〜[3]のいずれかの液晶組成物。
[5] 前記液晶、前記二色性色素及び前記荷電粒子がマイクロカプセルに内包されている[1]〜[4]のいずれかの液晶組成物。
[6] 前記二色性色素と前記荷電粒子の色が補色関係になる[1]〜[5]のいずれかの液晶組成物。
[7] さらに、前記荷電粒子と反対の電荷を有し、且つ異なる色の荷電粒子を含有する[6]の液晶組成物。
[8] 少なくとも一方が透明電極である一対の電極と、該一対の電極間に液晶層とを有する液晶素子であって、該液晶層が[1]〜[7]のいずれかの液晶組成物を含有する層である液晶素子。
[9] 前記液晶層が、複数の、レッドを発色する二色性色素を含有するマイクロカプセル、グリーンを発色する二色性色素を含有するマイクロカプセル、及びブルーを発色する二色性色素を含有するマイクロカプセルの各々が層状に配列されている[7]の液晶素子。
本発明の液晶組成物を含有する液晶素子は、高い視認性、表示コントラスト、繰り返し使用した時の表示性能の劣化が抑制された高い安定性を示す。
発明の実施の形態
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」はその前後に記載される数値をそれぞれ最小値および最大値として含む範囲を示す。
本発明の液晶組成物は、少なくとも一種の荷電粒子と、少なくとも一種の二色性色素とを含む。以下、本発明に用いられる種々の材料について説明する。
本発明において、二色性色素は、ホスト液晶中に溶解し、光を吸収する機能を有する化合物と定義される。本発明の二色性色素としては、吸収極大ならびに吸収帯に関しては、いかなるものであってもよいが、イエロー域(Y)、マゼンタ域(M)、あるいはシアン域(C)に吸収極大を有する場合が好ましい。また、二色性色素は2種類以上を用いてもよく、Y、M、Cに吸収極大を有する二色性色素の混合物を用いるのが好ましい。イエロー色素、マゼンタ色素ならびにシアン色素を混合することによるフルカラー化表示を行う方法については、「カラーケミストリー」(時田澄男著、丸善、1982年)に詳しい。ここでいう、イエロー域とは、430〜490nmの範囲、マゼンタ域とは、500〜580nmの範囲、シアン域とは600〜700nmの範囲である。
次に、本発明の二色性色素に用いられる発色団について説明する。
前記二色性色素の発色団はいかなるものであってもよいが、例えば、アゾ色素、アントラキノン色素、ペリレン色素、メロシアニン色素、アゾメチン色素、フタロペリレン色素、インジゴ色素、アズレン色素、ジオキサジン色素、ポリチオフェン色素、フェノキサジン色素などが挙げられる。好ましくはアゾ色素、アントラキノン色素、フェノキサジン色素であり、特に好ましくはアントラキノン色素、フェノキサゾン色素(フェノキサジン−3−オン)である。
アゾ色素はモノアゾ色素、ビスアゾ色素、トリスアゾ色素、テトラキスアゾ色素、ペンタキスアゾ色素などいかなるものであってもよいが、好ましくはモノアゾ色素、ビスアゾ色素、トリスアゾ色素である。
アゾ色素に含まれる環構造としては芳香族基(ベンゼン環、ナフタレン環など)のほかにも複素環(キノリン環、ピリジン環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ピリミジン環など)であってもよい。
アントラキノン色素の置換基としては、酸素原子、硫黄原子または窒素原子を含むものが好ましく、例えば、アルコキシ、アリーロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルアミノ、アリールアミノ基である。該置換基の置換数はいかなる数であってもよいが、ジ置換、トリ置換、テトラキス置換が好ましく、特に好ましくはジ置換、トリ置換である。該置換基の置換位置はいかなる場所であってもよいが、好ましくは1,4位ジ置換、1,5位ジ置換、1,4,5位トリ置換、1,2,4位トリ置換、1,2,5位トリ置換、1,2,4,5位テトラ置換、1,2,5,6位テトラ置換構造である。
フェノキサゾン色素(フェノキサジン−3−オン)の置換基としては、酸素原子、硫黄原子または窒素原子を含むものが好ましく、例えば、アルコキシ、アリーロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルアミノ、アリールアミノ基である。
本発明の二色性色素は、下記一般式(1)で表される置換基を有することが好ましい。
一般式(1)
−(Het)j−{(B1p−(Q1q−(B2rn−C1
式中、Hetは酸素原子または硫黄原子であり、B1およびB2は各々アリーレン基、ヘテロアリーレン基または2価の環状脂肪族炭化水素基を表し、Q1は2価の連結基を表し、C1はアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基またはアシルオキシ基を表す。jは0または1を表し、p、q及びrは各々0〜5までの数を表し、nは1〜3までの数を表し、B1およびB2の個数の和が3以上10以下の数である。p、qおよびrが各々2以上の時、2以上のB1、Q1およびB2は各々同一でも異なっていてもよく、nが2以上の時、2以上の{(B1p−(Q1q−(B2r}は同一でも異なっていてもよい。
Hetは酸素原子または硫黄原子であり、特に好ましくは硫黄原子である。
1およびB2は各々アリーレン基、ヘテロアリーレン基または2価の環状脂肪族炭化水素基を表す。B1およびB2が表すアリーレン基、ヘテロアリールレン基及び2価の環状脂肪族炭化水素基には、置換基を有するアリーレン基、ヘテロアリーレン基及び2価の環状脂肪族炭化水素基も含むものとする。
2価のアリーレン基としては、好ましくは炭素数6〜20のアリーレン基であり、好ましいアリーレン基の具体例を挙げると、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環の基である。特に好ましくは、ベンゼン環、置換ベンゼン環の基であり、さらに好ましくは1、4−フェニレン基である。B1およびB2の表す2価のヘテロアリーレン基としては、好ましくは炭素数1〜20のヘテロアリーレン基であり、ピリジン環、キノリン環、イソキノリン環、ピリミジン環、ピラジン環、チオフェン環、フラン環、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環及びトリアゾール環の基、およびこれらが縮環して形成される縮環ヘテロアリーレン基である。B1およびB2の表す2価の環状炭化水素基としては、好ましくは、シクロヘキサン−1,2−ジイル基、シクロヘキサン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロペンタンー1,3−ジイル基であり、特に好ましくは、(E)−シクロヘキサン−1、4−ジイル基である。
1およびB2の表すアリーレン基、ヘテロアリーレン基及び2価の環状炭化水素基は、さらに置換基を有していてもよく、置換基としては、下記の置換基群Vが挙げられる。
置換基群V:
ハロゲン原子(例えば塩素、臭素、沃素、フッ素)、メルカプト基、シアノ基、カルボキシル基、リン酸基、スルホ基、ヒドロキシ基、炭素数1〜10、好ましくは炭素数2〜8、更に好ましくは炭素数2〜5のカルバモイル基(例えばメチルカルバモイル、エチルカルバモイル、モルホリノカルボニル)、炭素数0〜10、好ましくは炭素数2〜8、更に好ましくは炭素数2〜5のスルファモイル基(例えばメチルスルファモイル、エチルスルファモイル、ピペリジノスルフォニル)、ニトロ基、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜8のアルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、2−メトキシエトキシ、2−フェニルエトキシ)、炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜12、更に好ましくは炭素数6〜10のアリールオキシ基(例えばフェノキシ、p−メチルフェノキシ、p−クロロフェノキシ、ナフトキシ)、炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアシル基(例えばアセチル、ベンゾイル、トリクロロアセチル)、炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアシルオキシ基(例えばアセチルオキシ、ベンゾイルオキシ)、炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアシルアミノ基(例えばアセチルアミノ)、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜8のスルホニル基(例えばメタンスルホニル、エタンスルホニル、ベンゼンスルホニル)、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜8のスルフィニル基(例えばメタンスルフィニル、エタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニル)、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜8の置換または無置換のアミノ基(例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ベンジルアミノ、アニリノ、ジフェニルアミノ、4−メチルフェニルアミノ、4−エチルフェニルアミノ、3−n−プロピルフェニルアミノ、4−n−プロピルフェニルアミノ、3−n−ブチルフェニルアミノ、4−n−ブチルフェニルアミノ、3−n−ペンチルフェニルアミノ、4−n−ペンチルフェニルアミノ、3−トリフルオロメチルフェニルアミノ、4−トリフルオロメチルフェニルアミノ、2−ピリジルアミノ、3−ピリジルアミノ、2−チアゾリルアミノ、2−オキサゾリルアミノ、N,N−メチルフェニルアミノ、N,N−エチルフェニルアミノ)、炭素数0〜15、好ましくは炭素数3〜10、更に好ましくは炭素数3〜6のアンモニウム基(例えばトリメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム)、炭素数0〜15、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜6のヒドラジノ基(例えばトリメチルヒドラジノ基)、炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜6のウレイド基(例えばウレイド基、N,N−ジメチルウレイド基)、炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜6のイミド基(例えばスクシンイミド基)、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜8のアルキルチオ基(例えばメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ)、炭素数6〜80、好ましくは炭素数6〜40、更に好ましくは炭素数6〜30のアリールチオ基(例えばフェニルチオ、p−メチルフェニルチオ、p−クロロフェニルチオ、2−ピリジルチオ、1−ナフチルチオ、2−ナフチルチオ、4−プロピルシクロヘキシル−4’−ビフェニルチオ、4−ブチルシクロヘキシル−4’−ビフェニルチオ、4−ペンチルシクロヘキシル−4’−ビフェニルチオ、4−プロピルフェニル−2−エチニル−4’−ビフェニルチオ)、炭素数1〜80、好ましくは炭素数1〜40、更に好ましくは炭素数1〜30のヘテロアリールチオ基(例えば2−ピリジルチオ、3−ピリジルチオ、4−ピリジルチオ、2−キノリルチオ、2−フリルチオ、2−ピロリルチオ)、炭素数2〜20、好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、2−ベンジルオキシカルボニル)、炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜12、更に好ましくは炭素数6〜10のアリーロキシカルボニル基(例えばフェノキシカルボニル)、炭素数1〜18、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜5の無置換アルキル基(例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル)、炭素数1〜18、好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜5の置換アルキル基{例えばヒドロキシメチル、トリフルオロメチル、ベンジル、カルボキシエチル、エトキシカルボニルメチル、アセチルアミノメチル、またここでは炭素数2〜18、好ましくは炭素数3〜10、更に好ましくは炭素数3〜5の不飽和炭化水素基(例えばビニル基、エチニル基1−シクロヘキセニル基、ベンジリジン基、ベンジリデン基)も置換アルキル基に含まれることにする}、炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜15、更に好ましくは炭素数6〜10の置換又は無置換のアリール基(例えばフェニル、ナフチル、p−カルボキシフェニル、p−ニトロフェニル、3,5−ジクロロフェニル、p−シアノフェニル、m−フルオロフェニル、p−トリル、4−プロピルシクロヘキシル−4’−ビフェニル、4−ブチルシクロヘキシル−4’−ビフェニル、4−ペンチルシクロヘキシル−4’−ビフェニル、4−プロピルフェニル−2−エチニル−4’−ビフェニル)、炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜10、更に好ましくは炭素数4〜6の置換又は無置換のヘテロアリール基(例えばピリジル、5−メチルピリジル、チエニル、フリル、モルホリノ、テトラヒドロフルフリル)。
これら置換基群Vはベンゼン環やナフタレン環が縮合した構造もとることができる。さらに、これらの置換基上にさらに此処までに説明したVの説明で示した置換基が置換していてもよい。
置換基群Vとして好ましいものは、上述のアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、アミノ基、置換アミノ基、ヒドロキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基であり、更に好ましくは、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子である。
1は2価の連結基を表す。好ましくは、炭素原子、窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる少なくとも1種の原子から構成される原子団からなる連結基である。Q1が表す2価の連結基としては、炭素数1〜20のアルキレン基(例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、シクロヘキシル−1,4−ジイル)、炭素数2〜20のアルケニレン基(例えば、エテニレン)、炭素数2〜20のアルキニレン基(例えば、エチニレン)、アミド基、エーテル基、エルテル基、スルホアミド基、スルホン酸エステル基、ウレイド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオエーテル基、カルボニル基、−NR−基(ここで、Rは水素原子またはアルキル基、アリール基をあらわす)、アゾ基、アゾキシ基、複素環2価基(例えば、ピペラジン−1,4−ジイル基)を1つまたはそれ以上組み合わせて構成される炭素数0〜60の2価の連結基が挙げられる。Q1の表す2価の連結基として、好ましくは、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、エーテル基、チオエーテル基、アミド基、エルテル基、カルボニル基、およびそれらを組み合わせた基である。Q1はさらに置換基を有していてもよく、置換基としては上記置換基群Vが挙げられる。
1はアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基またはアシルオキシ基を表す。C1が表すアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基またはアシルオキシ基には、置換基を有するそれぞれの基も含むものとする。C1は好ましくは、炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜8のアルキルおよびシクロアルキル基(例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、t−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、ペンチル、t−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、シクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル、4−エチルシクロヘキシル、4−プロピルシクロヘキシル、4−ブチルシクロヘキシル、4−ペンチルシクロヘキシル、ヒドロキシメチル、トリフルオロメチル、ベンジル)、炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜8のアルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、2−メトキシエトキシ、2−フェニルエトキシ)、炭素数1〜20、より好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアシルオキシ基(例えばアセチルオキシ、ベンゾイルオキシ)、炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜8のアシル基(例えばアセチル、ホルミル、ピバロイル、2−クロロアセチル、ステアロイル、ベンゾイル、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニル)、又は炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、2−ベンジルオキシカルボニル)を表す。C1は特に好ましくは、アルキル基又はアルコキシ基であり、さらに好ましくは、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基又はトリフルオロメトキシ基である。C1はさらに置換基を有していてもよく、置換基としては上記置換基群Vが挙げられる。
jは0または1を表し、好ましくは0である。
p、q及びrは各々0〜5の数を表し、nは1〜3の数を表し、B1およびB2の個数の和が3以上10以下の数である。なお、p、q、r及びnが2以上の場合、その繰り返し単位は同一であっても異なっていてもよい。好ましいp、q、r及びnの組合せを以下に記す。
(i) p=3、q=0、r=0、n=1
(ii) p=4、q=0、r=0、n=1
(iii) p=5、q=0、r=0、n=1
(iv) p=2、q=0、r=1、n=1
(v) p=2、q=1、r=1、n=1
(vi) p=1、q=1、r=2、n=1
(vii) p=3、q=1、r=1、n=1
(viii) p=2、q=0、r=2、n=1
(ix) p=1、q=1、r=1、n=2
(x) p=2、q=1、r=1、n=2
特に好ましくは、(i)p=3、q=0、r=0、n=1;(iv)p=2、q=0、r=1、n=1;及び(v)p=2、q=1、r=1、n=1;の組合せである。
なお、−{(B1p−(Q1q−(B2rn−C1としては、液晶性を示す部分構造を含むことが好ましい。ここでいう液晶とは、いかなるフェーズであってもよいが、好ましくはネマチック液晶、スメクチック液晶、ディスコティック液晶であり、特に好ましくは、ネマチック液晶である。
−{(B1p−(Q1q−(B2rn−C1の具体例を以下に示すが、本発明はこれに限定されるものではない(図中、波線は連結位置を表す)。
Figure 2006169429
Figure 2006169429
本発明に用いられる二色性色素は、−{(B1p−(Q1q−(B2rn−C1で表される置換基を1以上有しているのが好ましく、1〜8有しているのがより好ましく、1〜4有しているのがさらに好ましく、特に好ましくは1または2である。
前記一般式(1)で表される置換基の好ましい構造は、Hetが硫黄原子であり、B1がアリーレン基またはヘテロアリーレン基を表し、B2がシクロヘキサン−1,4−ジイル基を表し、C1がアルキル基を表し、j=1、p=2、q=0、r=1およびn=1を表す構造;およびHetが硫黄原子であり、B1がアリーレン基またはヘテロアリーレン基を表し、B2がシクロヘキサン−1,4−ジイル基を表し、C1がアルキル基を表し、j=1、p=1、q=0、r=2およびn=1を表す構造;である。特に好ましい構造は、Hetが硫黄原子を表し、B1が1,4−フェニレン基を表し、B2がトランス−シクロヘキシル基を表し、C1がアルキル基(好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基またはヘキシル基)を表し、j=1、p=2、q=0、r=1およびn=1である下記一般式(a−1)で表される構造;およびHetが硫黄原子を表し、B1が1,4−フェニレン基を表し、B2がトランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル基を表し、C1がアルキル基(好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基またはヘキシル基)を表し、j=1、p=1、q=0、r=2およびn=1である下記一般式(a−2)で表される構造;である。
Figure 2006169429
前記一般式(a−1)および(a−2)中、Ra1〜Ra12は各々独立して、水素原子または置換基を表す。該置換基としては、前述の置換基群Vから選ばれる置換基が挙げられる。Ra1〜Ra12はそれぞれ、水素原子、ハロゲン原子(特にフッ素原子)、アルキル基、アリール基、アルコキシ基であるのが好ましい。
前記一般式(a−1)および(a−2)中、Ca1およびCa2は各々独立してアルキル基を表し、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基またはヘキシル基を表す。
なお、本発明に用いられる二色性色素としては、下記一般式(2)または(3)で表される化合物が好ましい。
Figure 2006169429
式中、R1は−S−{(B1p−(Q1q−(B2rn−C1で表される置換基である。ここで、Sは硫黄原子であり、B1、B2、Q1、p、q、r、nは上述のものと同定義であり、好ましい範囲も同様である。R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は各々水素原子または置換基である。
Figure 2006169429
式中、R11、R12、R13、R14、R15、R16およびR17は各々水素原子または置換基であるが、少なくとも一つ以上は、−S−{(B1p−(Q1q−(B2rn−C1で表される置換基である。ここで、Sは硫黄原子であり、B1、B2、Q1、p、q、r、nは、前記一般式(1)中のそれぞれと同定義であり、好ましい範囲も同様である。
2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8で表される置換基としては、上記置換基群Vが挙げられるが、好ましくは、炭素数6〜80、より好ましくは炭素数6〜40、更に好ましくは炭素数6〜30のアリールチオ基(例えばフェニルチオ、p−メチルフェニルチオ、p−クロロフェニルチオ、4−メチルフェニルチオ、4−エチルフェニルチオ、4−n−プロピルフェニルチオ、2−n−ブチルフェニルチオ、3−n−ブチルフェニルチオ、4−n−ブチルフェニルチオ、2−t−ブチルフェニルチオ、3−t−ブチルフェニルチオ、4−t−ブチルフェニルチオ、3−n−ペンチルフェニルチオ、4−n−ペンチルフェニルチオ、4−アミルペンチルフェニルチオ、4−ヘキシルフェニルチオ、4−ヘプチルフェニルチオ、4−オクチルフェニルチオ、4−トリフルオロメチルフェニルチオ、3−トリフルオロメチルフェニルチオ、2−ピリジルチオ、1−ナフチルチオ、2−ナフチルチオ、4−プロピルシクロヘキシル−4’−ビフェニルチオ、4−ブチルシクロヘキシル−4’−ビフェニルチオ、4−ペンチルシクロヘキシル−4’−ビフェニルチオ、4−プロピルフェニル−2−エチニル−4’−ビフェニルチオ)、炭素数1〜80、より好ましくは炭素数1〜40、更に好ましくは炭素数1〜30のヘテロアリールチオ基(例えば2−ピリジルチオ、3−ピリジルチオ、4−ピリジルチオ、2−キノリルチオ、2−フリルチオ、2−ピロリルチオ)、置換もしくは無置換のアルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、ブチルチオ、フェネチルチオ)、置換もしくは無置換のアミノ基(例えば、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ベンジルアミノ、アニリノ、ジフェニルアミノ、4−メチルフェニルアミノ、4−エチルフェニルアミノ、3−n−プロピルフェニルアミノ、4−n−プロピルフェニルアミノ、3−n−ブチルフェニルアミノ、4−n−ブチルフェニルアミノ、3−n−ペンチルフェニルアミノ、4−n−ペンチルフェニルアミノ、3−トリフルオロメチルフェニルアミノ、4−トリフルオロメチルフェニルアミノ、2−ピリジルアミノ、3−ピリジルアミノ、2−チアゾリルアミノ、2−オキサゾリルアミノ、N,N−メチルフェニルアミノ、N,N−エチルフェニルアミノ)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子)、置換もしくは無置換のアルキル基(例えば、メチル、トリフルオロメチル)、置換もしくは無置換のアルコキシ基(例えば、メトキシ、トリフルオロメトキシ)、置換もしくは無置換のアリール基(例えば、フェニル)、置換もしくは無置換のヘテロアリール基(例えば、2−ピリジル)、置換もしくは無置換のアリールオキシ基(例えば、フェノキシ)、置換もしくは無置換のヘテロアリールオキシ基(例えば、3−チエニルオキシ)などである。
2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8として好ましくは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、置換もしくは無置換の、アリールチオ基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基又はアリーロキシ基であり、特に好ましくは水素原子、フッ素原子、置換もしくは無置換の、アリールチオ基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基又はアリールアミノ基である。
11、R12、R13、R14、R15、R16およびR17で表される置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、カルバモイル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アミド基であり、特に好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリールチオ基、アミド基である。
16として、好ましくはアミノ基(アルキルアミノ、アリールアミノ基を含む)、ヒドロキシル基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシ基又はアリールオキシ基であり、特に好ましくはアミノ基である。
以下に、本発明に使用可能な二色性色素の具体例を示すが、本発明は以下の具体例によってなんら限定されるものではない。
Figure 2006169429
Figure 2006169429
Figure 2006169429
Figure 2006169429
以下に本発明に使用可能なジオキサジン系二色性色素ならびにメロシアニン系二色性色素の具体例を示すが、本発明は以下の具体例によってなんら限定されるものではない。
Figure 2006169429
前記一般式(1)で表される置換基を有する二色性色素は、公知の方法を組み合わせて合成することができる。例えば、特開2003−192664号公報等の記載の方法に従い合成することができる。
本発明に用いられる荷電粒子は、その材料について特に制限はなく、シリカ、アルミナ、ジルコニア、酸化チタン、酸化タングステン、酸化亜鉛、酸化スズ、チタン酸バリウムなどの無機粒子を用いてもよいし、又はポリマー、カーボンブラックなどの有機粒子を用いてもよい。白色の荷電粒子としては、酸化チタン、シリカゲル(SiO2)、アルミナ、ポリマー粒子からなる荷電粒子が好ましく、黒色の荷電粒子としては、カーボンブラックからなる荷電粒子が好ましい。また、荷電粒子の粒径は、100μm以下であるのが好ましく、0.1〜10μmであるのがより好ましい。
荷電粒子の分散媒への分散安定性を高める目的で、その表面を修飾することが好ましい。表面を修飾する方法としては、チタンカップリング剤(イソプロピルトリイソステアロイルチタネートなど)、シランカップリング剤(ペンタデカフルオロデシルトリメチルシランなど)、アルミニウムカップリング剤(アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレートなど)、グラフト重合などが挙げられる。グラフト重合は、酸化チタンに対してはポリエチレングラフト重合、ポリスチレングラフト重合が、シリガゲルに対してはシラノール基を利用したグラフト重合が利用できる。
特に、本発明においては分散媒として液晶化合物を用いるため、液晶化合物との親和性を高める表面修飾剤で、荷電粒子の表面を修飾することが好ましい。液晶化合物との親和性を高めるためには、液晶性を示す部分構造と荷電粒子と共有結合を形成する部位とを併せ持つ構造が好ましく、液晶性を示す部分構造としては、本発明の上記一般式(1)で表される構造が挙げられる。
本発明の液晶素子に使用可能なホスト液晶とは、電界の作用により、その配向状態を変化させ、ゲストとして溶解されている二色性色素の配向状態を制御する機能を有し、かつ、荷電粒子を安定に分散させて電界の作用により荷電粒子の位置を電気泳動により変化させ、制御する機能を有する化合物が好ましい。
本発明の液晶組成物に使用可能なホスト液晶は、本発明の化合物と共存し得るものであれば特に制限はないが、たとえば、ネマチック相あるいはスメクチック相を示す液晶化合物が利用できる。その具体例としては、アゾメチン化合物、シアノビフェニル化合物、シアノフェニルエステル、フッ素置換フェニルエステル、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル、フッ素置換シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル、シアノフェニルシクロヘキサン、フッ素置換フェニルシクロヘキサン、シアノ置換フェニルピリミジン、フッ素置換フェニルピリミジン、アルコキシ置換フェニルピリミジン、フッ素置換アルコキシ置換フェニルピリミジン、フェニルジオキサン、トラン系化合物、フッ素置換トラン系化合物、アルケニルシクロヘキシルベンゾニトリルなどが挙げられる。「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第154〜192頁および第715〜722頁に記載の液晶化合物を用いることができる。TFT駆動に適したフッ素置換されたホスト液晶を使用することもできる。例えば、Merck社の液晶(ZLI−4692、MLC−6267、6284、6287、6288、6406、6422、6423、6425、6435、6437、7700、7800、9000、9100、9200、9300、10000など)、チッソ社の液晶(LIXON5036xx、5037xx、5039xx、5040xx、5041xxなど)が挙げられる。
本発明に使用するホスト液晶の誘電率異方性は、正であっても負であってもよい。誘電率異方性が正のホスト液晶を水平配向させた場合には、電圧無印加時には液晶は水平に配向しているために2色性色素も水平となり光を吸収する。一方、電圧印加時に液晶分子が垂直に傾いてくるため2色性色素も垂直に傾き、その結果光を透過するようになる。すなわち、電圧印加時には白表示、電圧無印加時には黒表示を行うモードとなる。誘電率異方性が負のホスト液晶を垂直配向させる場合には、電圧無印加時には液晶は垂直に配向しているために2色性色素も垂直となり光を吸収することなく透過する。一方、電圧印加時に液晶分子が水平に傾いてくるため2色性色素も水平に傾き、その結果光を吸収するようになる。すなわち、電圧無印加時には白表示、電圧印加時には黒表示を行うモードとなる。誘電率異方性が負の液晶となるためには、液晶分子の短軸に誘電率異方性が大きななるような構造にする必要があるが、例えば、「月刊デイスプレイ」(2000年、4月号)の第4頁〜9頁に記載のもの、Synlett., 第4巻、第389頁〜396頁、1999年に記載のものが挙げられる。なかでも、電圧保持率の観点から、フッ素系置換基を有する誘電率異方性が負の液晶が好ましい。例えば、Merck社の液晶(MLC−6608、6609、6610など)が挙げられる。
本発明では、ホスト液晶の物性を所望の範囲に変化させることを目的として(例えば、液晶相の温度範囲を所望の範囲にすることを目的として)、液晶性を示さない化合物を添加してもよい。また、カイラル化合物、紫外線吸収剤、酸化防止剤などの化合物を含有させてもよい。そのような添加剤は、たとえば、「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第199〜202頁に記載のTN、STN用カイラル剤が挙げられる。
本発明の液晶組成物における、ホスト液晶および二色性色素の含有量については特に制限はないが、二色性色素の含有量はホスト液晶の含有量に対して0.1〜15質量%であることが好ましく、0.5〜6質量%であることが特に好ましい。また、ホスト液晶および二色性色素の含有量は、双方を含有する液晶組成物を調整し、その液晶組成物を封入した液晶セルの吸収スペクトルをそれぞれ測定して、液晶セルとして所望の光学濃度を示すのに必要な色素濃度を決定することが望ましい。また、本発明の液晶組成物における荷電粒子の含有量についても、用途や用いる材料に応じてその好ましい範囲が異なるが、一般的には組成物中、10〜90質量%であるのが好ましく、10〜50質量%であるのがより好ましい。
本発明の液晶組成物をマイクロカプセルに内包させた状態で、液晶素子の作製に用いることもできる。使用可能なマイクロカプセル壁としては、架橋ゼラチン、アルギン酸塩、セルロース類、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、ナイロン樹脂、スチレン樹脂、ウレア樹脂、アクリレートエステル樹脂、メタクリレートエステル樹脂、アクリルアミド樹脂及びフマル酸エステル樹脂など、様々なものが使用できる。好ましくは、スチレン樹脂、ウレア樹脂、アクリレートエステル樹脂、メタクリレートエステル樹脂、アクリルアミド樹脂あるいはフマル酸エステル樹脂である。マイクロカプセル壁は架橋構造を有する樹脂からなっていてもよい。架橋構造を有する樹脂は、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド、N−アルコキシメチルアクリルアミド等の架橋前駆単量体を共重合して得られた共重合体を、熱、紫外線又は放射線を照射することにより架橋構造を導入することによって製造することができる。また、多官能性単量体(例えば、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、ビスヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼンなど)を共重合することによって製造することもできる。架橋剤(前者の製造例では架橋前駆単量体、後者の製造例では多官能性単量体)の添加量については特に制限はないが、好ましくは、モノマーに対して、0.0001〜40モル%、より好ましくは、0.01〜30モル%、さらに好ましくは1〜20モル%である。
ホスト液晶、二色性色素および荷電粒子を含むマイクロカプセルは種々の方法で製造することができる。例えば、ホスト液晶、二色性色素および荷電粒子を混合し、そこに、壁を形成し得るモノマーを添加する。必要に応じて、さらに有機溶剤を添加してもよい。添加できる有機溶剤としては、例えば、芳香族系溶媒(ベンゼン、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、アルキルビフェニルなど)、炭化水素系溶媒(ヘキサン、オクタンなど)、ハロゲン系炭化水素系溶媒(塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタンなど)、エステル系溶媒(酢酸エチルエステル、アジピン酸エステル、フマル酸エステル、炭酸エステルなど)、エーテル系溶媒(ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなど)、アミド系溶媒、スルホキシド系溶媒、二トリル系溶媒(アセトニトリルなど)、ケトン系溶媒(アセトンなど)などが挙げられる。これらは2種以上混合して用いてもよい。
次に、これらの混合物を油滴として、水相中に分散させる。水相中には、分散剤を添加してもよく、例えば、高分子系分散剤、無機系分散剤、界面活性剤などいずれも用いることができる。高分子系分散剤としては、ポリビニルアルコール、ゼラチンなどが挙げられる。無機分散剤としては、例えば、リン酸カルシウム、硫酸カリウム、シリカ、アルミナ、ヒドロキシアパタイトなどが挙げられる。界面活性剤としては、例えば、ドデシルベンゼン硫酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウムなどが挙げられる。前記混合物を油滴として水相中に分散させる方法としては、いかなるものであってもよいが、例えば、ホモジナイザー、分散メデイア、超音波分散機、膜乳化機などを用いることができる。分散メデイアとしては、例えば、サンドミル、ボールミル、アトライザー、三本ロール、バスケットミル、デイスパーサーなどが挙げられる。好ましい分散方法としては、ホモジナイザー、ボールミル、超音波分散機、膜乳化機である。
また、マイクロカプセル壁の形成方法の態様はいかなるものであってもよく、化学的方法としては界面重合法、In−situ重合法、液中硬化被覆法などが挙げられ、物理的方法としては相分離法、液中乾燥法、融解分散冷却法、空中懸濁被覆法などが挙げられる。好ましくは、界面重合法、In−situ重合法である。
本発明の液晶素子は、本発明の液晶組成物を含有する液晶層を備えた液晶素子である。本発明の液晶素子は、例えば、一対の電極基板(少なくとも一方は透明電極基板であるのが好ましい)と、一対の電極基板に挟持される本発明の液晶組成物を含有する液晶層とから構成することができる。前記電極基板は、通常ガラスあるいはプラスチックからなる基板上に、電極層を形成したものを用いることができる。プラスチック基板としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、PESあるいはPENなどが挙げられる。基板については、例えば、「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第218〜231頁に記載のものを用いることができる。基板上に形成される電極層は、好ましくは透明電極層であり、少なくとも表示面側の電極は透明電極であるのが好ましい。例えば、酸化インジウム、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化スズ等から形成することができる。透明電極については、たとえば、「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第232〜239頁に記載のものが用いられる。
本発明の液晶素子は、例えば、一対の基板をスペーサーなどを介して、1〜50μm間隔で対向させ、基板間に形成された空間に本発明の液晶組成物を配置することにより作製することができる。前記スペーサーについては、例えば、「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第257〜262頁に記載のものを用いることができる。本発明の液晶組成物は、基板上に塗布あるいは印刷することにより基板間の空間に配置することができる。
本発明の液晶素子は、単純マトリックス駆動方式あるいは薄膜トランジスタ(TFT)などを用いたアクテイブマトリックス駆動方式を用いて駆動することができる。駆動方式については、例えば、「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第387〜460頁に詳細が記載され、本発明の液晶素子の駆動方法として利用できる。
荷電粒子の電気泳動を行うためには、直流電圧を印加する駆動方法が好ましい。また、二色性色素の配向を制御するためには、交流電圧を印加する駆動方法が好ましい。
本発明の液晶組成物中に、互いに異なる色に発色する複数の二色性色素を混合してもよい。また、互いに異なる色に発色する及び/又は互いに反対の電荷の複数の荷電粒子を混合してもよい。液晶組成物の色についても、いかなるものであってもよい。例えば、互いに異なる色に発色する複数の二色性色素又は複数の荷電粒子を混合して用いる等によって、黒色の液晶組成物を調製した場合には、電圧の印加によって黒色及び白色になる表示素子として利用することができる。
以下にカラー表示方法の代表例について説明する。
本発明の液晶素子の一態様の概略断面図を図1に示す。図1に示す液晶素子は、一対の基板10間に、液晶14と、液晶14の分子と同じ方向に配向する黒色の二色性色素16と、酸化チタン等からなるマイナスに帯電した白色荷電粒子18とを内包するマイクロカプセル12を複数配置した構成である。基板10の対向面には透明電極(不図示)が形成されていて、白色荷電粒子18が電気泳動するのに十分な直流電圧を、及び液晶14を配向させるのに十分な交流電圧を印加可能に構成されている。
白表示の場合には、表示側の透明電極が陽極となるように直流電圧を印加して白色荷電粒子18をマイクロカプセル12の上方に電気泳動させる。黒色表示の場合には、表示側の透明電極が陰極となるように直流電圧を印加して白色荷電粒子18をマイクロカプセル12の下方に電気泳動させ、つぎに、交流電圧を印加して黒色二色性色素16を液晶14とともに水平方向に配列させる。液晶14の誘電率異方性が負の場合は、交流電圧の印加により黒色二色性色素16を水平方向に配列させることができる。
前記態様では、二色性色素として黒色色素を用いた白黒の画像表示の例を示したが、例えば、複数の、レッドを発色する二色性色素とホスト液晶と黒色荷電粒子とを含有するマイクロカプセル、グリーンを発色する二色性色素とホスト液晶と黒色荷電粒子とを含有するマイクロカプセル、及びブルーを発色する二色性色素とホスト液晶と黒色荷電粒子とを含有するマイクロカプセルの各々を、層状に並列配置(例えば、図4と同様の配置)させた構成の液晶素子では、減法混色によるフルカラー表示が可能となる。マイクロカプセルを並列配置させるために、印刷技術を利用してもよい。
本発明の液晶素子の他の態様の概略断面図を図2に示す。図2に示す液晶素子は、一対の基板10’間に、液晶14と、液晶14の分子と同じ方向に配向するマゼンタの二色性色素16’と、酸化チタン等からなるマイナスに帯電した白色荷電粒子18と、プラスに帯電したグリーン(マゼンタの補色)の荷電粒子18’とを含有する組成物を、隔壁20によって隔てて、並列に複数配置した構成である。一対の基板10’の対向面および隔壁20の組成物を接する面には、それぞれ透明電極21、22及び23が形成されていて、荷電粒子18、18’が電気泳動するのに十分な直流電圧を、及び液晶14を配向させるのに十分な交流電圧を印加可能に構成されている。本態様では、二色性色素16’とプラスに帯電した荷電粒子18’の色は、マゼンタとグリーンに限定されないが、互い補色であることが必要である。
本態様では、白表示の場合には、表示側の透明電極21が陽極となるように直流電圧を印加して白色荷電粒子18を上方に電気泳動させる。
黒色表示の場合には、まず、透明電極22が陰極となるように、透明電極23が陽極となるように直流電圧を印加して、グリーン荷電粒子18’を透明電極22の表面に、白色荷電粒子18を隔壁近傍に移動させる。つぎに、透明電極22と透明電極21を用いて交流電圧を印加することで、マゼンタ二色性色素16’を水平に配向させる。このようにすると、二色性色素16’のマゼンタ及び荷電粒子18’のグリーンが、補色の関係にある光の双方を吸収することになるため黒色表示となる。
マゼンタ表示の場合には、まず、透明電極22を陽極となるように、透明電極23が陰極となるように直流電圧を印加して、白色荷電粒子18を透明電極22の表面に、グリーン荷電粒子18’を隔壁近傍に移動させる。つぎに、透明電極21と透明電極22を用いて交流電圧を印加することで、マゼンタ二色性色素16’を水平に配向させる。
グリーン表示の場合には、表示側の透明電極21が陰極となるように直流電圧を印加してグリーン荷電粒子18’を上方に電気泳動させる。
上記では、白、黒、マゼンタ、グリーンの表示が可能な態様を示したが、本発明はこの態様に限定されない。例えば、二色性色素と荷電粒子とが他の補色の関係であってもよいし、また二色性色素と荷電粒子とが補色の関係にある3種類の画素(イエローとブルー、マゼンタとグリーン、シアンとレッド)を並置配列させることで、カラー表示を行うことができる。
本発明の液晶素子は、コンピューター、時計、電卓などの表示素子として好適に利用することができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、物質量とその割合、操作等は本発明の主旨から逸脱しない限り適宜変更することができる従って本発明の範囲は以下の具体例に制限されるものではない。
(実施例1)
<液晶組成物の作製>
1.二色性色素の調整
二色性色素(1−2)及び(1−8)は、特開2003−192664号公報記載の方法に従い合成した。二色性色素(1−11)、(1−12)は、特願2004−89769号明細書記載の方法に従い、合成した。二色性色素(1−16)は、特願2004−50265号明細書記載の方法に従い、合成した。二色性色素(Y−1)、(M−1)、(C−1)は、Jpn.J.Appl.Phys.vol37、第3422頁、1998年 記載の方法に準じて合成した
Figure 2006169429
2.マイクロカプセルの調製
平均粒径1.0μmの酸化チタン微粒子(石原産業製)1.0g、下表に示した二色性色素30mg、ホスト液晶ZLI−2806(メルク社製)10mlを超音波分散して、液晶分散液を調製した。この液晶分散液に、重合開始剤V−65(2,2‘−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、和光純薬製)50mg、モノマーとして2−メチルヘキシルメタクリレート1.0g、メチルメタクリレート1.0g、架橋剤としてジエチレングリコールビスメタクリレート0.2gを添加した液晶溶液を、エスピージー社製内圧式マイクロキット(MN−20)SPG膜乳化装置を用いて、直径約20μmの液晶分散液滴を調製した。このとき、分散液として、ポリビニルアルコール2%水溶液(クラレ製ポバールMP−102)を用いた。
この分散液を、窒素雰囲気下80℃5時間に加熱することで、重合させて二色性色素、白色荷電粒子とホスト液晶を含むマイクロカプセルを得た。このマイクロカプセルを、水で洗浄した後、エチレングリコール水溶液に加えて、スクリーン印刷機を用いて、ITO透明電極付きガラス基板上に塗布した。この塗布物を、120℃2時間加熱することで、溶媒を蒸発させた後、対向電極付きガラス基板を載せてエポキシ樹脂にて封止した。
つぎに、比較として、上記操作のうち、白色荷電粒子を添加しない液晶組成物を用いて、上記と同様の操作によりマイクロカプセルを調製し、比較例用組成物とした。
3.反射率の評価
作製したゲスト−ホスト反射型液晶表示素子の画像表示面側において、白表示側(透明時)、及び、色表示側(着色時)の反射率、及び、コントラスト比を、分光光度測定器(島津製作所社製、UV−3100PC)を用いて測定した。なお、白表示時は、30Vの直流電圧を、色表示時は、60Hz、20Vの交流電圧を印加した。結果を表1に示す。
Figure 2006169429
表1に示した結果より、本発明の液晶組成物は、高いコントラスト比を与えることがわかる。これは、本発明の液晶組成物は、二色性色素のオーダーパラメーターが高く、かつ、白表示における反射率が高いためである。より詳細には、二色性色素として、前記一般式(1)で表される置換基を有する場合には、特にコントラスト比が高くなることが確認された。
また、本発明の液晶素子は、散乱に基づいた視野角依存性のない目に優しい白地を与えた。すなわち、本発明の液晶素子は偏光板が不要であり、紙に近い散乱白地を与える視認性に優れた表示素子となることが確認された。
本発明の液晶組成物は、液晶素子の作製に広く用いることができ、特にゲスト−ホスト方式液晶表示素子の作製に用いるのが好ましい。本発明の液晶組成物を用いて作製されたゲスト−ホスト方式液晶表示素子は、高い表示コントラストを与え、視認性にも優れる。
本発明の液晶素子の一態様の概略断面図である。 本発明の液晶素子の他の態様の概略断面図である。 従来の液晶素子の一例の概略断面図である。 従来の液晶素子の他の例の概略断面図である。 従来の液晶素子の他の例の概略断面図である。
符号の説明
10、10’ 電極基板
12 マイクロカプセル
14 ホスト液晶
16 黒色二色性色素
16’ マゼンタ二色性色素
18 白色荷電粒子
18’ グリーン荷電粒子
20 隔壁
21、22、23 電極層
50、50’、50” 電極基板
52 イエロー液晶層
52’ レッド液晶層
54 マゼンタ液晶層
54’ グリーン液晶層
56 シアン液晶層
56’ ブルー液晶層
58 白色微粒子
60 黒色微粒子
62 分散媒
64 マイクロカプセル

Claims (6)

  1. 少なくとも一種の液晶と、少なくとも一種の荷電粒子と、少なくとも一種の二色性色素とを含有する液晶組成物であって、前記二色性色素が、下記一般式(1)で表される置換基を有する色素である液晶組成物。
    一般式(1)
    −(Het)j−{(B1p−(Q1q−(B2rn−C1
    (式中、Hetは酸素原子または硫黄原子であり、B1およびB2は各々、アリーレン基、ヘテロアリーレン基または2価の環状脂肪族炭化水素基を表し、Q1は2価の連結基を表し、C1はアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基またはアシルオキシ基を表し、jは0または1を表し、p、q、rは各々0〜5の数を表し、nは1〜3の数を表し、B1およびB2の個数の和が3以上10以下の数であり、p、qおよびrが各々2以上の時、2以上のB1、Q1およびB2は各々同一でも異なっていてもよく、nが2以上の時、2以上の{(B1p−(Q1q−(B2r}は同一でも異なっていてもよい。)
  2. 前記二色性色素が、下記一般式(2)で表される化合物である請求項1に記載の液晶組成物。
    Figure 2006169429
    1は−S−{(B1p−(Q1q−(B2rn−C1で表される置換基である。ここで、Sは硫黄原子であり、B1、B2、Q1、p、q、r、nは、請求項2中に記載の一般式(1)中のそれぞれと同定義である。R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は各々水素原子または置換基である。
  3. 前記二色性色素が、下記一般式(3)で表される化合物である請求項1又は2に記載の液晶組成物。
    Figure 2006169429
    式中、R11、R12、R13、R14、R15、R16およびR17は各々水素原子または置換基であるが、少なくとも一つ以上は、−S−{(B1p−(Q1q−(B2rn−C1で表される置換基である。ここで、Sは硫黄原子であり、B1、B2、Q1、p、q、r、nは、請求項2中に記載の一般式(1)中のそれぞれと同定義である。
  4. 前記荷電粒子が酸化チタンである請求項1〜3のいずれか一項に記載の液晶組成物。
  5. 少なくとも一方が透明電極である一対の電極と、該一対の電極間に液晶層とを有する液晶素子であって、該液晶層が請求項1〜4のいずれか一項に記載の液晶組成物を含有する層である液晶素子。
  6. 前記液晶層が、複数の、レッドを発色する二色性色素を含有するマイクロカプセル、グリーンを発色する二色性色素を含有するマイクロカプセル、及びブルーを発色する二色性色素を含有するマイクロカプセルの各々が層状に配列されている請求項5に記載の液晶素子。
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