JP2006160639A - ニューロキニン受容体拮抗剤と抗コリン剤の併用 - Google Patents
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Abstract
【課題】呼吸器疾患等の予防若しくは治療方法、及びその方法に用いられる医薬を提供する。
【解決手段】ニューロキニン受容体拮抗剤と抗コリン剤を併用することを特徴とする、呼吸器疾患等の予防若しくは治療方法、及びその方法に用いられる医薬。
【選択図】なし。
【解決手段】ニューロキニン受容体拮抗剤と抗コリン剤を併用することを特徴とする、呼吸器疾患等の予防若しくは治療方法、及びその方法に用いられる医薬。
【選択図】なし。
Description
本発明は、ニューロキニン受容体拮抗剤と抗コリン剤を併用することを特徴とする、呼吸器疾患等の予防若しくは治療方法、及びその方法に用いられる医薬に関する。
本発明の一般式(1)を有する化合物は公知であり、ニューロキニン受容体拮抗作用を有することが知られている(特許文献1乃至4参照)。しかしながら、これらの化合物と抗コリン剤との併用による効果は知られていない。
米国特許第6159967号明細書
米国特許第6362179号明細書
米国特許第6511975号明細書
特開2000−34288号公報
本発明者らは、モルホリン誘導体の薬理効果について鋭意検討を行った結果、抗コリン剤とを併用することによりモルホリン誘導体が優れた薬理効果を発揮することを見出し、本発明を完成した。
本発明は、
(1) 下記一般式(1)
(1) 下記一般式(1)
(式中、Ar1は、置換基群αから選択される1乃至3個の基で置換されたフェニル基を示し、Ar2は、1又は2個のハロゲン原子で置換されたフェニル基を示し、Xは、CH(OH)、SO又はSO2を示し、nは1又は2を示し、置換基群αは、水酸基、C1−C4アルコキシ基、C1−C4ハロゲン化アルキル基及びテトラゾリルからなる群を示す。)
を有する化合物又はその薬理上許容される塩と、抗コリン剤とを有効成分として含有する医薬に関する。
を有する化合物又はその薬理上許容される塩と、抗コリン剤とを有効成分として含有する医薬に関する。
上記のうち、好適なものは、
(2)Ar1が、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル、3,4,5−トリメトキシフェニル、3−ヒドロキシ−4,5−ジメトキシフェニル、4−ヒドロキシ−3,5−ジメトキシフェニル又は2−メトキシ−5−(1−テトラゾリル)フェニルである医薬、
(3)Ar1が、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル、3,4,5−トリメトキシフェニル又は2−メトキシ−5−(1−テトラゾリル)フェニルである医薬、
(4)Ar1が、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル又は3,4,5−トリメトキシフェニルである医薬、
(5)Ar2が、1又は2個のフッ素原子又は塩素原子で置換されたフェニル基である医薬、
(6)Ar2が、3,4−ジフルオロフェニル又は3,4−ジクロロフェニルである医薬、
(7)Ar2が、3,4−ジクロロフェニルである医薬、
(8)Xが、CH(OH)又はSOである医薬、
(9)nが、2である医薬、
(10)抗コリン剤が、臭化チオトロピウム、臭化イプラトロピウム又は臭化オキシトロピウムである医薬、及び
(11)抗コリン剤が、臭化チオトロピウム又は臭化イプラトロピウムである医薬、
である。
(2)Ar1が、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル、3,4,5−トリメトキシフェニル、3−ヒドロキシ−4,5−ジメトキシフェニル、4−ヒドロキシ−3,5−ジメトキシフェニル又は2−メトキシ−5−(1−テトラゾリル)フェニルである医薬、
(3)Ar1が、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル、3,4,5−トリメトキシフェニル又は2−メトキシ−5−(1−テトラゾリル)フェニルである医薬、
(4)Ar1が、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル又は3,4,5−トリメトキシフェニルである医薬、
(5)Ar2が、1又は2個のフッ素原子又は塩素原子で置換されたフェニル基である医薬、
(6)Ar2が、3,4−ジフルオロフェニル又は3,4−ジクロロフェニルである医薬、
(7)Ar2が、3,4−ジクロロフェニルである医薬、
(8)Xが、CH(OH)又はSOである医薬、
(9)nが、2である医薬、
(10)抗コリン剤が、臭化チオトロピウム、臭化イプラトロピウム又は臭化オキシトロピウムである医薬、及び
(11)抗コリン剤が、臭化チオトロピウム又は臭化イプラトロピウムである医薬、
である。
これらのうち、特に好適なものは、
(12)一般式(1)を有する化合物が、下記から選択されるいずれか1つの化合物である医薬:
・1−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[((2S)−ヒドロキシ)インダン−1,4’−ピペリジン]、
・1−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[((2S)−ヒドロキシ)インダン−1,4’−ピペリジン]、
・1−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[ベンゾ(c)チオフェン−1(3H),4’−ピペリジン]−(2S)−オキシド、及び
・1−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[ベンゾ(c)チオフェン−1(3H),4’−ピペリジン]−(2S)−オキシド
であり、最も好適なものは、
(13)一般式(1)を有する化合物又はその薬理上許容される塩が下記から選択されるいずれか1つの化合物である医薬:
・1−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[((2S)−ヒドロキシ)インダン−1,4’−ピペリジン] 塩酸塩、
・1−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[((2S)−ヒドロキシ)インダン−1,4’−ピペリジン] 塩酸塩、
・1−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[ベンゾ(c)チオフェン−1(3H),4’−ピペリジン]−(2S)−オキシド 塩酸塩、及び
・1−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[ベンゾ(c)チオフェン−1(3H),4’−ピペリジン]−(2S)−オキシド 塩酸塩。
(12)一般式(1)を有する化合物が、下記から選択されるいずれか1つの化合物である医薬:
・1−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[((2S)−ヒドロキシ)インダン−1,4’−ピペリジン]、
・1−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[((2S)−ヒドロキシ)インダン−1,4’−ピペリジン]、
・1−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[ベンゾ(c)チオフェン−1(3H),4’−ピペリジン]−(2S)−オキシド、及び
・1−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[ベンゾ(c)チオフェン−1(3H),4’−ピペリジン]−(2S)−オキシド
であり、最も好適なものは、
(13)一般式(1)を有する化合物又はその薬理上許容される塩が下記から選択されるいずれか1つの化合物である医薬:
・1−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[((2S)−ヒドロキシ)インダン−1,4’−ピペリジン] 塩酸塩、
・1−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[((2S)−ヒドロキシ)インダン−1,4’−ピペリジン] 塩酸塩、
・1−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[ベンゾ(c)チオフェン−1(3H),4’−ピペリジン]−(2S)−オキシド 塩酸塩、及び
・1−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[ベンゾ(c)チオフェン−1(3H),4’−ピペリジン]−(2S)−オキシド 塩酸塩。
(1)乃至(13)に記載された医薬は、好適には、呼吸器疾患(例えば、慢性閉塞性肺疾患、気管支炎及び喘息等)又は鼻炎を予防若しくは治療するための医薬、鎮咳薬或いは去痰薬として用いられ、特に好適には、慢性閉塞性肺疾患、気管支炎又は喘息の予防又は治療のための医薬として用いられる。
(1)乃至(13)に記載された医薬の剤型は、好適には、吸入剤である。
更に、本発明は、
(14)有効量の下記一般式(1)
更に、本発明は、
(14)有効量の下記一般式(1)
(式中、Ar1は、置換基群αから選択される1乃至3個の基で置換されたフェニル基を示し、Ar2は、1又は2個のハロゲン原子で置換されたフェニル基を示し、Xは、CH(OH)、SO又はSO2を示し、nは1又は2を示し、置換基群αは、水酸基、C1−C4アルコキシ基、C1−C4ハロゲン化アルキル基及びテトラゾリルからなる群を示す。)
を有する化合物又はその薬理上許容される塩を、抗コリン剤と同時に、別々に又は連続的に哺乳動物(特に、ヒト)に投与することを特徴とする、呼吸器疾患(特に、慢性閉塞性肺疾患、気管支炎又は喘息)又は鼻炎の予防若しくは治療方法に関する。
を有する化合物又はその薬理上許容される塩を、抗コリン剤と同時に、別々に又は連続的に哺乳動物(特に、ヒト)に投与することを特徴とする、呼吸器疾患(特に、慢性閉塞性肺疾患、気管支炎又は喘息)又は鼻炎の予防若しくは治療方法に関する。
(14)に記載された方法において、好適には、一般式(1)を有する化合物又はその薬理上許容される塩及び抗コリン剤は、同時に、別々に又は連続的に、吸入剤の形式で投与される。
更に、本発明は、
(15)有効量の下記一般式(1)
更に、本発明は、
(15)有効量の下記一般式(1)
(式中、Ar1は、置換基群αから選択される1乃至3個の基で置換されたフェニル基を示し、Ar2は、1又は2個のハロゲン原子で置換されたフェニル基を示し、Xは、CH(OH)、SO又はSO2を示し、nは1又は2を示し、置換基群αは、水酸基、C1−C4アルコキシ基、C1−C4ハロゲン化アルキル基及びテトラゾリルからなる群を示す。)
を有する化合物又はその薬理上許容される塩を、抗コリン剤と同時に、別々に又は連続的に哺乳動物(特に、ヒト)に投与することを特徴とする呼吸器疾患(特に、慢性閉塞性肺疾患、気管支炎又は喘息)又は鼻炎の予防若しくは治療方法に用いられる医薬を製造するための、上記一般式(1)を有する化合物又はその薬理上許容される塩の使用に関する。
を有する化合物又はその薬理上許容される塩を、抗コリン剤と同時に、別々に又は連続的に哺乳動物(特に、ヒト)に投与することを特徴とする呼吸器疾患(特に、慢性閉塞性肺疾患、気管支炎又は喘息)又は鼻炎の予防若しくは治療方法に用いられる医薬を製造するための、上記一般式(1)を有する化合物又はその薬理上許容される塩の使用に関する。
(15)に記載された医薬は、好適には、吸入剤である。
上記一般式中、
Ar2の定義における「1又は2個のハロゲン原子で置換されたフェニル基」のハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子であり得、好適には、フッ素原子又は塩素原子であり、特に好適には、塩素原子である。
上記一般式中、
Ar2の定義における「1又は2個のハロゲン原子で置換されたフェニル基」のハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子であり得、好適には、フッ素原子又は塩素原子であり、特に好適には、塩素原子である。
置換基群αの定義における「C1−C4アルコキシ基」は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ又はブトキシのような直鎖状若しくは分枝鎖状のアルコキシ基であり得、好適には、メトキシ、エトキシ又はプロポキシであり、更に好適には、メトキシ又はエトキシであり、特に好適には、メトキシである。
置換基群αの定義における「C1−C4ハロゲン化アルキル基」は、C1−C4アルキル基の1個若しくは2個以上の水素原子が前記「ハロゲン原子」で置換された基であり、好適には、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、ジフルオロメチル、ジクロロメチル、ジブロモメチル、フルオロメチル、2,2,2−トリクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2−ブロモエチル、2−クロロエチル、2−フルオロエチル又は2,2−ジブロモエチルであり、更に好適には、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、ジフルオロメチル又はフルオロメチルであり、特に好適には、トリフルオロメチルである。
Ar1の定義における「置換基群αから選択される1乃至3個の基で置換されたフェニル基」は、好適には、水酸基、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチル及びテトラゾリルからなる群から選択される1乃至3個の基で置換されたフェニル基であり、更に好適には、水酸基、メトキシ、トリフルオロメチル、及びテトラゾリルからなる群から選択される1乃至3個の基で置換されたフェニル基(例えば、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル、3,4,5−トリメトキシフェニル、3−ヒドロキシ−4,5−ジメトキシフェニル、4−ヒドロキシ−3,5−ジメトキシフェニル又は2−メトキシ−5−(1−テトラゾリル)フェニル)であり、より更に好適には、メトキシ、トリフルオロメチル、及びテトラゾリルからなる群から選択される1乃至3個の基で置換されたフェニル基(例えば、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル、3,4,5−トリメトキシフェニル又は2−メトキシ−5−(1−テトラゾリル)フェニル)であり、特に好適には、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル又は3,4,5−トリメトキシフェニルである。
Ar2の定義における「1又は2個のハロゲン原子で置換されたフェニル基」は、好適には、1又は2個のフッ素原子又は塩素原子で置換されたフェニル基であり、更に好適には、2個のフッ素原子又は塩素原子で置換されたフェニル基であり、より更に好適には、3,4−ジフルオロフェニル又は3,4−ジクロロフェニルであり、特に好適には、3,4−ジクロロフェニルである。
「その薬理上許容される塩」とは、前記一般式(1)で表される化合物はその分子内にアミン構造を含み、酸と反応させることにより酸付加塩にすることができるので、そのような塩を示す。例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩若しくは沃化水素酸塩のようなハロゲン化水素酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩又は燐酸塩等の無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩若しくはエタンスルホン酸塩のような低級アルカンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩若しくはp−トルエンスルホン酸塩のようなアリ−ルスルホン酸塩又は酢酸塩、りんご酸塩、フマ−ル酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩、酒石酸塩、蓚酸塩若しくはマレイン酸塩のようなカルボン酸塩等の有機酸塩;或いは、グリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニチン塩、グルタミン酸塩又はアスパラギン酸塩のようなアミノ酸塩であり得、好適には、ハロゲン化水素酸塩又はカルボン酸塩であり、更に好適には、塩酸塩又はコハク酸塩である。
「その薬理上許容される塩」とは、前記一般式(1)で表される化合物はその分子内にアミン構造を含み、酸と反応させることにより酸付加塩にすることができるので、そのような塩を示す。例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩若しくは沃化水素酸塩のようなハロゲン化水素酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩又は燐酸塩等の無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩若しくはエタンスルホン酸塩のような低級アルカンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩若しくはp−トルエンスルホン酸塩のようなアリ−ルスルホン酸塩又は酢酸塩、りんご酸塩、フマ−ル酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩、酒石酸塩、蓚酸塩若しくはマレイン酸塩のようなカルボン酸塩等の有機酸塩;或いは、グリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニチン塩、グルタミン酸塩又はアスパラギン酸塩のようなアミノ酸塩であり得、好適には、ハロゲン化水素酸塩又はカルボン酸塩であり、更に好適には、塩酸塩又はコハク酸塩である。
前記一般式(1)を有する化合物又はその薬理上許容される塩は、大気中に放置したり、又は、再結晶をすることにより、水分を吸収し、吸着水が付いたり、水和物となる場合があり、そのような水和物も本発明に包含される。
抗コリン剤は、例えば、硫酸アトロピン、臭化ブチルスコポラミン、臭化チオトロピウム、臭化イプラトロピウム又は臭化オキシトロピウムであり得る。好適には、臭化チオトロピウム、臭化イプラトロピウム又は臭化オキシトロピウムのような通常気管支拡張薬として用いられる抗コリン剤であり、特に好適には、臭化チオトロピウム又は臭化イプラトロピウムである。
[発明の実施の形態]
前記一般式(1)を有する化合物及びその薬理上許容される塩は、例えば、米国特許第6159967号、米国特許第6362179号、米国特許第6511975号及び特開2000−34288号に記載されている方法にしたがって製造することができる。
抗コリン剤は、例えば、硫酸アトロピン、臭化ブチルスコポラミン、臭化チオトロピウム、臭化イプラトロピウム又は臭化オキシトロピウムであり得る。好適には、臭化チオトロピウム、臭化イプラトロピウム又は臭化オキシトロピウムのような通常気管支拡張薬として用いられる抗コリン剤であり、特に好適には、臭化チオトロピウム又は臭化イプラトロピウムである。
[発明の実施の形態]
前記一般式(1)を有する化合物及びその薬理上許容される塩は、例えば、米国特許第6159967号、米国特許第6362179号、米国特許第6511975号及び特開2000−34288号に記載されている方法にしたがって製造することができる。
本発明に用いられる抗コリン剤は、商業的に入手可能なものを用いることができる。
前記一般式(1)を有する化合物及びその薬理上許容される塩、並びに抗コリン薬の投与形態は、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤又はシロップ剤等による経口投与、或いは、注射剤又は座剤等による非経口投与であり得、そのための製剤は賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、安定剤、矯味矯臭剤、希釈剤などの添加剤を用いて周知の方法で製造される。
前記一般式(1)を有する化合物及びその薬理上許容される塩、並びに抗コリン薬の投与形態は、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤又はシロップ剤等による経口投与、或いは、注射剤又は座剤等による非経口投与であり得、そのための製剤は賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、安定剤、矯味矯臭剤、希釈剤などの添加剤を用いて周知の方法で製造される。
賦形剤は、例えば、乳糖、白糖、ぶどう糖、マンニット若しくはソルビットのような糖誘導体、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、α−デンプン、デキストリン若しくはカルボキシメチルデンプンのような澱粉誘導体、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム若しくは内部架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムのようなセルロース誘導体、アラビアゴム、デキストラン、又は、プルラン等の有機系賦形剤;或いは、軽質無水珪酸、合成珪酸アルミニウム若しくはメタ珪酸アルミン酸マグネシウムのような珪酸塩誘導体、燐酸カルシウムのような燐酸塩、炭酸カルシウムのような炭酸塩、又は、硫酸カルシウムのような硫酸塩等の無機系賦形剤であり得る。
滑沢剤は、例えば、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム若しくはステアリン酸マグネシウムのようなステアリン酸金属塩;タルク;コロイドシリカ;ビーガム若しくはゲイ蝋のようなワックス類;硼酸;アジピン酸;硫酸ナトリウムのような硫酸塩;グリコール;フマル酸;安息香酸ナトリウム;DL−ロイシン;脂肪酸ナトリウム塩;ラウリル硫酸ナトリウム若しくはラウリル硫酸マグネシウムのようなラウリル硫酸塩;無水珪酸若しくは珪酸水和物のような珪酸類;又は、上記澱粉誘導体であり得る。
結合剤は、例えば、ポリビニルピロリドン若しくはマクロゴール、或いは、前記賦形剤と同様の化合物であり得る。
崩壊剤は、例えば、前記賦形剤と同様の化合物、又は、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム若しくは架橋ポリビニルピロリドンのような化学修飾されたデンプン・セルロース類であり得る。
安定剤は、例えば、メチルパラベン若しくはプロピルパラベンのようなパラオキシ安息香酸エステル類;クロロブタノール、ベンジルアルコール若しくはフェニルエチルアルコールのようなアルコール類;塩化ベンザルコニウム;フェノール若しくはクレゾールのようなフェエノール類;チメロサール;デヒドロ酢酸;又は、ソルビン酸であり得る。
矯味矯臭剤は、通常使用される甘味料、酸味料若しくは香料等であり得る。
更に、一般式(1)を有する化合物及びその薬理上許容される塩、並びに抗コリン薬は、これらを受容者の気管、気管支、肺等へ到達させるため吸入剤とすることもできる。その吸入剤は、粉末、溶液又は懸濁液の形態として製造することができる。吸入剤を粉末として製造する場合には、前記一般式(1)を有する化合物又はその薬理上許容される塩、或いは抗コリン薬をそのまま、若しくは上記賦形剤等の添加剤を加えて微細化することにより製造することができる。吸入剤を溶液又は懸濁液として製造する場合には、例えば、前記一般式(1)を有する化合物又はその薬理上許容される塩、或いは抗コリン薬を、水又は水と補助溶媒(例えば、エタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等)の混合物に溶解若しくは懸濁させることにより製造することができる。そのような溶液又は懸濁液は、更に、防腐剤(例えば、塩化ベンザウコニウム)、可溶化剤(例えば、Tween 80若しくはSpan 80のようなポリソルベート、又は塩化ベンザルコニウムのような表面活性剤)、緩衝剤、等張化剤(例えば、塩化ナトリウム)、吸収促進剤及び/又は増粘剤を含有していてもよい。また、懸濁液は、懸濁化剤(例えば、微結晶質セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等)を更に含有していてもよい。
更に、一般式(1)を有する化合物及びその薬理上許容される塩、並びに抗コリン薬は、これらを受容者の気管、気管支、肺等へ到達させるため吸入剤とすることもできる。その吸入剤は、粉末、溶液又は懸濁液の形態として製造することができる。吸入剤を粉末として製造する場合には、前記一般式(1)を有する化合物又はその薬理上許容される塩、或いは抗コリン薬をそのまま、若しくは上記賦形剤等の添加剤を加えて微細化することにより製造することができる。吸入剤を溶液又は懸濁液として製造する場合には、例えば、前記一般式(1)を有する化合物又はその薬理上許容される塩、或いは抗コリン薬を、水又は水と補助溶媒(例えば、エタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等)の混合物に溶解若しくは懸濁させることにより製造することができる。そのような溶液又は懸濁液は、更に、防腐剤(例えば、塩化ベンザウコニウム)、可溶化剤(例えば、Tween 80若しくはSpan 80のようなポリソルベート、又は塩化ベンザルコニウムのような表面活性剤)、緩衝剤、等張化剤(例えば、塩化ナトリウム)、吸収促進剤及び/又は増粘剤を含有していてもよい。また、懸濁液は、懸濁化剤(例えば、微結晶質セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等)を更に含有していてもよい。
上記のように製造した吸入剤は、吸入剤の分野で一般的な手段(例えばスポイト、ピペット、カニューレ又は噴霧器を用いて)により鼻腔又は口腔に直接投与される。噴霧器を用いる場合は、前記一般式(1)を有する化合物及びその薬理上許容される塩を、適当な噴射剤(例えば、ジクロロフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン若しくはジクロロテトラフルオロエタンのようなクロロフルオロカーボン、又は二酸化炭素等のガス等)と共に加圧パックの形にされたエアロゾールとして噴霧するか、ネブライザーを用いて投与することができる。
尚、抗コリン剤を、一般式(1)を有する化合物及びその薬理上許容される塩と別々に又は連続的に投与する場合、市販されている吸入用抗コリン剤を用いることもできる。
前記一般式(1)を有する化合物又はその薬理上許容される塩の使用量は症状、年齢、投与方法等によって異なるが、例えば経口投与の場合には、成人に対して1日あたり、下限として0.1mg(好ましくは1mg)、上限として、1000mg(好ましくは100mg)を1回または数回に分けて、症状に応じて投与することが望ましい。静脈内投与の場合には、成人に対して1日当たり、下限として0.01mg(好ましくは0.1mg)、上限として、100mg(好ましくは10mg)を1回または数回に分けて、症状に応じて投与することが望ましい。吸入剤の形態で投与する場合には、成人に対して1日あたり、下限として0.01μg/kg(好ましくは0.05μg/kg)、上限として、1000μg/kg(好ましくは100μg/kg、より好ましくは20μg/kg)を1回または数回に分けて、症状に応じて投与することが望ましい。
抗コリン剤の成人への投与量については、臭化チオトロピウム(吸入)の場合、5μg乃至25μg(好適には10μg乃至20μg、特に好適には18μg)が1日1回投与され;臭化イプラトロピウム(吸入)の場合、5μg乃至60μg(好適には10μg乃至50μg、特に好適には20μg乃至40μg)が1日4回投与され;臭化イプラトロピウム(経口)の場合、200μg乃至800μg(好適には400μg乃至600μg
、特に好適にはμg)が1日4回投与され;臭化オキシトロピウム(吸入)の場合、0.01mg乃至1.0mg(好適には0.05mg乃至0.5mg、特に好適には0.1mg乃至0.2mg)が1日3回投与される。その他の抗コリン剤については、好適には、気管支拡張剤として臨床で用いられる通常の用量が用いられる。
前記一般式(1)を有する化合物又はその薬理上許容される塩の使用量は症状、年齢、投与方法等によって異なるが、例えば経口投与の場合には、成人に対して1日あたり、下限として0.1mg(好ましくは1mg)、上限として、1000mg(好ましくは100mg)を1回または数回に分けて、症状に応じて投与することが望ましい。静脈内投与の場合には、成人に対して1日当たり、下限として0.01mg(好ましくは0.1mg)、上限として、100mg(好ましくは10mg)を1回または数回に分けて、症状に応じて投与することが望ましい。吸入剤の形態で投与する場合には、成人に対して1日あたり、下限として0.01μg/kg(好ましくは0.05μg/kg)、上限として、1000μg/kg(好ましくは100μg/kg、より好ましくは20μg/kg)を1回または数回に分けて、症状に応じて投与することが望ましい。
抗コリン剤の成人への投与量については、臭化チオトロピウム(吸入)の場合、5μg乃至25μg(好適には10μg乃至20μg、特に好適には18μg)が1日1回投与され;臭化イプラトロピウム(吸入)の場合、5μg乃至60μg(好適には10μg乃至50μg、特に好適には20μg乃至40μg)が1日4回投与され;臭化イプラトロピウム(経口)の場合、200μg乃至800μg(好適には400μg乃至600μg
、特に好適にはμg)が1日4回投与され;臭化オキシトロピウム(吸入)の場合、0.01mg乃至1.0mg(好適には0.05mg乃至0.5mg、特に好適には0.1mg乃至0.2mg)が1日3回投与される。その他の抗コリン剤については、好適には、気管支拡張剤として臨床で用いられる通常の用量が用いられる。
前記一般式(1)を有する化合物又はその薬理上許容される塩は、抗コリン薬と併用することにより優れた薬理効果を発揮するので、本発明は、呼吸器疾患(例えば、慢性閉塞性肺疾患、気管支炎及び喘息等)又は鼻炎を予防若しくは治療する方法、或いは鎮咳薬又は去痰薬の製造に適用可能である。
以下に、実施例、製造例及び製剤例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例]
[実施例1] 気道収縮の抑制作用(静脈内投与)
健常モルモット(体重500g前後、ハートレー系雄性モルモット)を用い、迷走神経刺激誘発性気道収縮に対する被験物質の抑制作用をKonzett-Roessler(Naunyn-Schmiedebergs Arch. Exp. Pathol. pharmakol. 195, 71(1940))の変法を用いて、気道内圧を指標として調べた。
[実施例]
[実施例1] 気道収縮の抑制作用(静脈内投与)
健常モルモット(体重500g前後、ハートレー系雄性モルモット)を用い、迷走神経刺激誘発性気道収縮に対する被験物質の抑制作用をKonzett-Roessler(Naunyn-Schmiedebergs Arch. Exp. Pathol. pharmakol. 195, 71(1940))の変法を用いて、気道内圧を指標として調べた。
ペントバルビタール(pentobarbital sodium、50mg/ml液、0.40−0.50ml/body、s.c.)で麻酔したモルモットに気管カニューレ、静脈カニューレを装着した。また、ヘパリン含生理食塩水(100U/ml)を充たした動脈カニューレを装着して、増幅器および瞬時心拍計を介して血圧・心拍数をモニターした。次いで、ガラミン(gallamine triethiodide 20mg/kg、i.v.)を投与し、自発呼吸を停止した後、速やかに10ml/kg、60回/分の陽圧呼吸を施した。さらに、右または左迷走神経に刺激用白金電極を接続した。人工呼吸時の気道内圧は、気管カニューレの側枝に装着した圧力トランスデューサーにより検出し、増幅して、レコーダーに記録した。気道内圧および血圧・心拍数が安定した後、白金電極より迷走神経を低頻度で短時間刺激(2Hz、20秒、5V、duration 5 msec)し、気道反応性を確認した。気道反応性確認5分後に迷走神経を本刺激(20Hz、60秒、5V、duration 5 msec)し、気道収縮を誘発させ、以後10分間の気道内圧を測定した。
被験物質は試験当日にSBE−7−CD(0.1M)に溶解し、0.10ml/kgの容量で、迷走神経本刺激の5分前に投与(i.v.)した。
迷走神経本刺激後10分間の増加気道内圧面積値を迷走神経刺激誘発気道収縮の強度とし、control(0.1MSBE−7−CD投与群)に対する抑制率を算出した。
本試験において、1−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[ベンゾ(c)チオフェン−1(3H),4’−ピペリジン]−(2S)−オキシド 塩酸塩(以下「化合物A」という。)単独投与、硫酸アトロピン単独投与、並びに、化合物Aと硫酸アトロピンとの併用による抑制率は、それぞれ、下記表1に示す通りであった。
(表1)
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被験物質(投与量[mg/kg]) 抑制率[%]
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化合物A (1.0) 51
硫酸アトロピン(1.0) 25
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化合物A(1.0)+硫酸アトロピン(1.0) 94
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表1に示された結果から明らかなように、化合物A(ニューロキニン受容体拮抗剤)と硫酸アトロピン(抗コリン剤)とを併用することにより、相乗的な薬理効果が観察された。
[実施例2] 気道収縮の抑制作用(気管内投与)
被験物質の投与方法を除いて、上記実施例1に記載されたものと同様の実験を行った。
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被験物質(投与量[mg/kg]) 抑制率[%]
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化合物A (1.0) 51
硫酸アトロピン(1.0) 25
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化合物A(1.0)+硫酸アトロピン(1.0) 94
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表1に示された結果から明らかなように、化合物A(ニューロキニン受容体拮抗剤)と硫酸アトロピン(抗コリン剤)とを併用することにより、相乗的な薬理効果が観察された。
[実施例2] 気道収縮の抑制作用(気管内投与)
被験物質の投与方法を除いて、上記実施例1に記載されたものと同様の実験を行った。
被験物質は試験当日に5%グルコース液に溶解し、0.5ml/kgの溶液を気管内投与器具(1A-1B、penn-century.Inc製)を用いて、迷走神経本刺激の30分前に気管内投与した。
迷走神経本刺激後10分間の増加気道内圧面積値を迷走神経刺激誘発気道収縮の強度とし、control(5%グルコース液投与群)に対する抑制率を算出した。
本試験において、化合物A単独投与、臭化チオトロピウム単独投与、並びに、化合物Aと臭化チオトロピウムとの併用による抑制率は、それぞれ、下記表2に示す通りであった。
(表2)
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被験物質(投与量[μg/kg]) 抑制率[%]
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化合物A (10) 51
臭化チオトロピウム(10) 25
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化合物A(10)+臭化チオトロピウム(10) 94
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表2に示された結果から明らかなように、化合物Aと臭化チオトロピウムとを併用することにより、相乗的な薬理効果が観察された。
[製造例]
[製造例1]1−{2−[(2R)−2−(3,4−ジクロロフェニル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[(2S)−2−ヒドロキシ]インダン−1,4’−ピペリジン]塩酸塩 (化合物B)
(1a)2−{(2R)−2−(3,4−ジクロロフェニル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]モルホリン−2−イル}エタノール メタンスルフォネート
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被験物質(投与量[μg/kg]) 抑制率[%]
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化合物A (10) 51
臭化チオトロピウム(10) 25
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化合物A(10)+臭化チオトロピウム(10) 94
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表2に示された結果から明らかなように、化合物Aと臭化チオトロピウムとを併用することにより、相乗的な薬理効果が観察された。
[製造例]
[製造例1]1−{2−[(2R)−2−(3,4−ジクロロフェニル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[(2S)−2−ヒドロキシ]インダン−1,4’−ピペリジン]塩酸塩 (化合物B)
(1a)2−{(2R)−2−(3,4−ジクロロフェニル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]モルホリン−2−イル}エタノール メタンスルフォネート
2−[(2R)−2−(3,4−ジクロロフェニル)モルホリン−2−イル]エタノール(米国特許第6159967号明細書、EXAMPLE 51(d))5.60g(20.3mmol)を塩化メチレン(60mL)に溶解し、トリエチルアミン2.83mL(24.3mmol)を加えた。氷冷下3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリド5.60g(20.3mmol)及び、4−ジメチルアミノピリジン248mg(2.03mmol)を加え、窒素雰囲気下、室温で2時間攪拌した。反応液に水を加え、塩化メチレン層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/1)により精製して、2−{(2R)−2−(3,4−ジクロロフェニル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]モルホリン−2−イル}エタノール5.68g(54%)を得た。
得られたアルコール体5.68g(11mmol)を塩化メチレン(60mL)に溶解し、窒素雰囲気下、トリエチルアミン2.3mL(16.5mmol)を加え、氷冷下メタンスルホニルクロリド1.02ml(13.2mmol)を加え、窒素雰囲気下、室温にて30分間攪拌した。反応液に水を加え、塩化メチレン層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=3/2)により精製して、標記化合物6.09g(93%)を得た。
1H−核磁気共鳴スペクトル(400MHz、CDCl3) δppm : 8.05-7.71 (3H, m), 7.70-7.29 (3H, m), 4.56-4.19 (2H, m), 4.08-3.23 (6H, m), 2.95 (3H, s), 2.52-2.16 (2H, m).
マススペクトル(FAB+),m/z:594((M+H)+)
(1b)1−{2−[(2R)−2−(3,4−ジクロロフェニル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[(2S)−2−ヒドロキシ]インダン−1,4’−ピペリジン]塩酸塩
1H−核磁気共鳴スペクトル(400MHz、CDCl3) δppm : 8.05-7.71 (3H, m), 7.70-7.29 (3H, m), 4.56-4.19 (2H, m), 4.08-3.23 (6H, m), 2.95 (3H, s), 2.52-2.16 (2H, m).
マススペクトル(FAB+),m/z:594((M+H)+)
(1b)1−{2−[(2R)−2−(3,4−ジクロロフェニル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[(2S)−2−ヒドロキシ]インダン−1,4’−ピペリジン]塩酸塩
(1a)で得られた2−{(2R)−2−(3,4−ジクロロフェニル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]モルホリン−2−イル}エタノール メタンスルフォネート126g(212mmol)をジメチルアセトアミド1300mLに溶解し、炭酸水素ナトリウム26.7g(318mmol)、ヨウ化カリウム52.8g(318mmol)及びスピロ[(2S)−2−ヒドロキシ]インダン−1,4’−ピペリジン]43.1g(212mmol)を加え、80℃にて8時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出し、酢酸エチル層を合わせ、水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール=100/1)により精製して、1−{2−[(2R)−2−(3,4−ジクロロフェニル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[(2S)−2−ヒドロキシ]インダン−1,4’−ピペリジン]129g(87%)を得た。
得られたフリー体2.01g(2.85mmol)をエタノール20mlに溶解し、窒素雰囲気下、氷冷にて4N-塩酸ジオキサン3.58ml(14.3mmol)を加えた。氷冷下で10分間撹拌後、減圧下溶媒を留去し、ジエチルエーテルにて共沸した。得られた残渣をn−ヘキサンで結晶化を行い、標記化合物1.92g(91%)を白色結晶として得た。
1H−核磁気共鳴スペクトル(500MHz、CD3OD) δppm: 8.18-8.10 (1H, m), 7.98-7.91 (2H, m), 7.83-7.29 (3H, m), 7.26-7.11 (4H, m), 4.52-4.42 (1H, m), 4.30-3.62 (5H, m), 3.61-3.39 (4H, m), 3.38-3.09 (3H, m), 3.01-2.79 (2H, m), 2.71-2.52 (1H, m), 2.40-2.21 (2H, m), 2.17-1.93(2H, m), 1.81-1.68 (1H, m).
赤外吸収スペクトル νmax cm-1 (KBr):3378.2927.1645.1281.1138.
マススペクトル(FAB) m/z 701 ((M + H )+、 フリー体)
元素分析値 (C34H33Cl3F6N2O3・H2Oとして)
計算値 : C: 54.02; H: 4.67; Cl: 14.07; F: 15.08; N: 3.71
実測値 : C: 54.20; H: 4.45; Cl: 14.13; F: 14.82; N: 3.66
旋光度:[α]D 27=+36.84(c=1.00、メタノール)。
[製造例2]1−{2−[(2R)−2−(3,4−ジクロロフェニル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[ベンゾ[c]チオフェン−1(3H),4’−ピペリジン]−(2S)−オキシド 塩酸塩
1H−核磁気共鳴スペクトル(500MHz、CD3OD) δppm: 8.18-8.10 (1H, m), 7.98-7.91 (2H, m), 7.83-7.29 (3H, m), 7.26-7.11 (4H, m), 4.52-4.42 (1H, m), 4.30-3.62 (5H, m), 3.61-3.39 (4H, m), 3.38-3.09 (3H, m), 3.01-2.79 (2H, m), 2.71-2.52 (1H, m), 2.40-2.21 (2H, m), 2.17-1.93(2H, m), 1.81-1.68 (1H, m).
赤外吸収スペクトル νmax cm-1 (KBr):3378.2927.1645.1281.1138.
マススペクトル(FAB) m/z 701 ((M + H )+、 フリー体)
元素分析値 (C34H33Cl3F6N2O3・H2Oとして)
計算値 : C: 54.02; H: 4.67; Cl: 14.07; F: 15.08; N: 3.71
実測値 : C: 54.20; H: 4.45; Cl: 14.13; F: 14.82; N: 3.66
旋光度:[α]D 27=+36.84(c=1.00、メタノール)。
[製造例2]1−{2−[(2R)−2−(3,4−ジクロロフェニル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[ベンゾ[c]チオフェン−1(3H),4’−ピペリジン]−(2S)−オキシド 塩酸塩
(1a)で得られた2−{(2R)−2−(3,4−ジクロロフェニル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]モルホリン−2−イル}エタノール メタンスルフォネート400mg(0.67mmol)をジメチルアセトアミド4mLに溶解し、炭酸水素ナトリウム170mg(2.02mmol)、ヨウ化カリウム168mg(1.01mmol)及びスピロ[ベンゾ[c]チオフェン−1(3H),4’−ピペリジン]−(2S)−オキシド 塩酸塩(米国特許第6159967号明細書、PREPARATION 6)191mg(0.74mmol)を加え、80℃にて8時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出し、酢酸エチル層を合わせ、水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出溶媒:塩化メチレン/メタノール=50/1)により精製して、1−{2−[(2R)−2−(3,4−ジクロロフェニル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[ベンゾ[c]チオフェン−1(3H),4’−ピペリジン]−(2S)−オキシド408mg(84%)を得た。
得られたフリー体408mg(0.57mmol)をエタノール8mlに溶解し、窒素雰囲気下、氷冷にて4N-塩酸ジオキサン0.71ml(2.84mmol)を加えた。氷冷下で10分間撹拌後、減圧下溶媒を留去し、ジエチルエーテルにて共沸した。得られた残渣をジエチルエーテルで結晶化を行い、標記化合物363mg(85%)を白色結晶として得た。
1H−核磁気共鳴スペクトル(500MHz、CD3OD) δppm: 8.18-7.48 (6H, m), 7.47-7.36 (4H, m), 4.86 (1H, d, J = 17.2Hz), 4.15 (1H, d, J = 17.2Hz), 4.11-3.38 (8H, m), 3.35-3.16 (3H, m), 3.10-2.91 (1H, m), 2.67-2.81 (2H, m), 2.57-2.47 (1H, m), 2.42-2.27(2H, m), 2.12-2.03 (1H, m).
マススペクトル(FAB+),m/z:719((M+H)+ 、フリー体)
[製剤例]
本発明の前記一般式(1)を有する化合物又はその薬理上許容される塩及び/又は抗コリン剤を有効成分として含有する医薬は、例えば次の方法により製造することができる。
[製剤例1] 散剤
−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[((2S)−ヒドロキシ)インダン−1,4’−ピペリジン] 塩酸塩 5g、硫酸アトロピン 0.2g、乳糖 895gおよびトウモロコシデンプン 100gをブレンダーで混合すると、散剤が得られる。
[製剤例2] 顆粒剤
1−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[ベンゾ(c)チオフェン−1(3H),4’−ピペリジン]−(2S)−オキシド 塩酸塩 5g、乳糖 865gおよび低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 100gを混合した後、10%ヒドロキシプロピルセルロース水溶液300gを加えて練合する。これを押し出し造粒機を用いて造粒し、乾燥すると顆粒剤が得られる。得られた顆粒剤は、商業的に入手可能な抗コリン剤(例えば、スピリーバ(商品名))と組合わせて用いることができる。
[製剤例3] カプセル剤
1−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[((2S)−ヒドロキシ)インダン−1,4’−ピペリジン] 塩酸塩 5g、乳糖 115g、トウモロコシデンプン 58gおよびステアリン酸マグネシウム 2gをV型混合機を用いて混合した後、3号カプセルに180mgずつ充填するとカプセル剤が得られる。得られたカプセル剤は、商業的に入手可能な抗コリン剤(例えば、アトロベント(商品名))と組合わせて用いることができる。
[製剤例4] 錠剤
化合物A 5g、乳糖 90g、トウモロコシデンプン 34g、結晶セルロース 20gおよびステアリン酸マグネシウム 1gをブレンダーで混合した後、錠剤機で打錠すると錠剤が得られる。得られた錠剤は、商業的に入手可能な抗コリン剤(例えば、ブスコパン(商品名))と組合わせて用いることができる。
[製剤例5]吸入用液剤
1−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[((2S)−ヒドロキシ)インダン−1,4’−ピペリジン] 塩酸塩が10%(W/W)、塩化ベンザルコニウムが0.04%(W/W)、ポリエチレングリコールが10%(W/W)、プロピレングリコールが30%(W/W)、精製水が39.96%(W/W)となるように液剤を調製する。得られた吸入用液剤は、商業的に入手可能な抗コリン剤(例えば、パルシガン(商品名))と組合わせて用いることができる。
[製剤例6]吸入用散剤
化合物Aが40%(W/W)、ラクトースが60%(W/W)となるように散剤を調製する。得られた吸入用散剤は、商業的に入手可能な抗コリン剤(例えば、スピリーバ(商品名))と組合わせて用いることができる。
1H−核磁気共鳴スペクトル(500MHz、CD3OD) δppm: 8.18-7.48 (6H, m), 7.47-7.36 (4H, m), 4.86 (1H, d, J = 17.2Hz), 4.15 (1H, d, J = 17.2Hz), 4.11-3.38 (8H, m), 3.35-3.16 (3H, m), 3.10-2.91 (1H, m), 2.67-2.81 (2H, m), 2.57-2.47 (1H, m), 2.42-2.27(2H, m), 2.12-2.03 (1H, m).
マススペクトル(FAB+),m/z:719((M+H)+ 、フリー体)
[製剤例]
本発明の前記一般式(1)を有する化合物又はその薬理上許容される塩及び/又は抗コリン剤を有効成分として含有する医薬は、例えば次の方法により製造することができる。
[製剤例1] 散剤
−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[((2S)−ヒドロキシ)インダン−1,4’−ピペリジン] 塩酸塩 5g、硫酸アトロピン 0.2g、乳糖 895gおよびトウモロコシデンプン 100gをブレンダーで混合すると、散剤が得られる。
[製剤例2] 顆粒剤
1−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[ベンゾ(c)チオフェン−1(3H),4’−ピペリジン]−(2S)−オキシド 塩酸塩 5g、乳糖 865gおよび低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 100gを混合した後、10%ヒドロキシプロピルセルロース水溶液300gを加えて練合する。これを押し出し造粒機を用いて造粒し、乾燥すると顆粒剤が得られる。得られた顆粒剤は、商業的に入手可能な抗コリン剤(例えば、スピリーバ(商品名))と組合わせて用いることができる。
[製剤例3] カプセル剤
1−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[((2S)−ヒドロキシ)インダン−1,4’−ピペリジン] 塩酸塩 5g、乳糖 115g、トウモロコシデンプン 58gおよびステアリン酸マグネシウム 2gをV型混合機を用いて混合した後、3号カプセルに180mgずつ充填するとカプセル剤が得られる。得られたカプセル剤は、商業的に入手可能な抗コリン剤(例えば、アトロベント(商品名))と組合わせて用いることができる。
[製剤例4] 錠剤
化合物A 5g、乳糖 90g、トウモロコシデンプン 34g、結晶セルロース 20gおよびステアリン酸マグネシウム 1gをブレンダーで混合した後、錠剤機で打錠すると錠剤が得られる。得られた錠剤は、商業的に入手可能な抗コリン剤(例えば、ブスコパン(商品名))と組合わせて用いることができる。
[製剤例5]吸入用液剤
1−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[((2S)−ヒドロキシ)インダン−1,4’−ピペリジン] 塩酸塩が10%(W/W)、塩化ベンザルコニウムが0.04%(W/W)、ポリエチレングリコールが10%(W/W)、プロピレングリコールが30%(W/W)、精製水が39.96%(W/W)となるように液剤を調製する。得られた吸入用液剤は、商業的に入手可能な抗コリン剤(例えば、パルシガン(商品名))と組合わせて用いることができる。
[製剤例6]吸入用散剤
化合物Aが40%(W/W)、ラクトースが60%(W/W)となるように散剤を調製する。得られた吸入用散剤は、商業的に入手可能な抗コリン剤(例えば、スピリーバ(商品名))と組合わせて用いることができる。
前記一般式(1)を有する化合物又はその薬理上許容される塩は、抗コリン薬と併用することにより優れた薬理効果を発揮するので、本発明は、呼吸器疾患(例えば、慢性閉塞性肺疾患、気管支炎及び喘息等)又は鼻炎を予防若しくは治療する方法、或いは鎮咳薬又は去痰薬の製造に適用可能である。
Claims (21)
- Ar1が、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル、3,4,5−トリメトキシフェニル、3−ヒドロキシ−4,5−ジメトキシフェニル、4−ヒドロキシ−3,5−ジメトキシフェニル又は2−メトキシ−5−(1−テトラゾリル)フェニルである、請求項1に記載された医薬。
- Ar1が、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル、3,4,5−トリメトキシフェニル又は2−メトキシ−5−(1−テトラゾリル)フェニルである、請求項1に記載された医薬。
- Ar1が、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル又は3,4,5−トリメトキシフェニルである、請求項1に記載された医薬。
- Ar2が、1又は2個のフッ素原子又は塩素原子で置換されたフェニル基である、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載された医薬。
- Ar2が、3,4−ジフルオロフェニル又は3,4−ジクロロフェニルである、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載された医薬。
- Ar2が、3,4−ジクロロフェニルである、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載された医薬。
- Xが、CH(OH)又はSOである、請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載された医薬。
- nが、2である、請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載された医薬。
- 抗コリン剤が、臭化チオトロピウム、臭化イプラトロピウム又は臭化オキシトロピウムである、請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載された医薬。
- 抗コリン剤が、臭化チオトロピウム又は臭化イプラトロピウムである、請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載された医薬。
- 一般式(1)を有する化合物が、下記から選択されるいずれか1つの化合物である、請求項1に記載された医薬:
・1−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[((2S)−ヒドロキシ)インダン−1,4’−ピペリジン]、
・1−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[((2S)−ヒドロキシ)インダン−1,4’−ピペリジン]、
・1−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[ベンゾ(c)チオフェン−1(3H),4’−ピペリジン]−(2S)−オキシド、及び
・1−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[ベンゾ(c)チオフェン−1(3H),4’−ピペリジン]−(2S)−オキシド。 - 一般式(1)を有する化合物又はその薬理上許容される塩が下記から選択されるいずれか1つの化合物である、請求項1に記載された医薬:
・1−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[((2S)−ヒドロキシ)インダン−1,4’−ピペリジン] 塩酸塩、
・1−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[((2S)−ヒドロキシ)インダン−1,4’−ピペリジン] 塩酸塩、
・1−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル]モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[ベンゾ(c)チオフェン−1(3H),4’−ピペリジン]−(2S)−オキシド 塩酸塩、及び
・1−{2−[(2R)−(3,4−ジクロロフェニル)−4−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)モルホリン−2−イル]エチル}スピロ[ベンゾ(c)チオフェン−1(3H),4’−ピペリジン]−(2S)−オキシド 塩酸塩。 - 呼吸器疾患又は鼻炎を予防若しくは治療するために用いられる、請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載された医薬。
- 鎮咳薬或いは去痰薬として用いられる、請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載された医薬。
- 慢性閉塞性肺疾患、気管支炎又は喘息の予防又は治療のために用いられる、請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載された医薬。
- 吸入剤であることを特徴とする、請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載された医薬。
- 一般式(1)を有する化合物又はその薬理上許容される塩及び抗コリン剤を、同時に、別々に又は連続的に、吸入剤の形式で投与することを特徴とする、請求項18に記載された方法。
- 有効量の下記一般式(1)
(式中、Ar1は、置換基群αから選択される1乃至3個の基で置換されたフェニル基を示し、Ar2は、1又は2個のハロゲン原子で置換されたフェニル基を示し、Xは、CH(OH)、SO又はSO2を示し、nは1又は2を示し、置換基群αは、水酸基、C1−C4アルコキシ基、C1−C4ハロゲン化アルキル基及びテトラゾリルからなる群を示す。)
を有する化合物又はその薬理上許容される塩を、抗コリン剤と同時に、別々に又は連続的に哺乳動物に投与することを特徴とする呼吸器疾患又は鼻炎の予防若しくは治療方法に用いられる医薬を製造するための、上記一般式(1)を有する化合物又はその薬理上許容される塩の使用。 - 当該医薬が吸入剤である、請求項20に記載された使用。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010106988A1 (ja) | 2009-03-17 | 2010-09-23 | 第一三共株式会社 | アミド誘導体 |
WO2011138916A1 (ja) * | 2010-05-07 | 2011-11-10 | 第一三共株式会社 | 多環式化合物 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000034288A (ja) * | 1998-01-23 | 2000-02-02 | Sankyo Co Ltd | スピロピペリジン誘導体 |
JP2002249432A (ja) * | 2000-12-22 | 2002-09-06 | Takeda Chem Ind Ltd | 併用剤 |
WO2002069944A2 (de) * | 2001-03-08 | 2002-09-12 | Boehringer Ingelheim Pharma Gmbh & Co. Kg | Neue arzneimittelkompositionen auf der basis von anticholinergika und nk1-rezeptor-antagonisten |
-
2004
- 2004-12-06 JP JP2004352292A patent/JP2006160639A/ja active Pending
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US8476253B2 (en) | 2009-03-17 | 2013-07-02 | Daiichi Sankyo Company, Limited | Amide derivative |
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