JP2006160472A - シート材搬送装置及び画像形成装置 - Google Patents

シート材搬送装置及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006160472A
JP2006160472A JP2004355861A JP2004355861A JP2006160472A JP 2006160472 A JP2006160472 A JP 2006160472A JP 2004355861 A JP2004355861 A JP 2004355861A JP 2004355861 A JP2004355861 A JP 2004355861A JP 2006160472 A JP2006160472 A JP 2006160472A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet material
belt
conveying
conveyance
width direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004355861A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiro Shigemura
芳裕 茂村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2004355861A priority Critical patent/JP2006160472A/ja
Priority to US11/275,053 priority patent/US7559642B2/en
Publication of JP2006160472A publication Critical patent/JP2006160472A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Handling Of Cut Paper (AREA)
  • Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)

Abstract

【課題】空気を通しにくいシート材をベルト搬送する場合でも空気残りによるシート材の浮きを防止することで、浮いた部分が記録ヘッド等に接触して記録不良を引き起こすといった不都合を解消する。
【解決手段】シート材を搬送ベルトに吸着して搬送するシート材搬送装置において、シート材を搬送ベルトに吸着する吸着手段が、シート材18の搬送方向先端から後端に向かうとともに該先端の1箇所から搬送幅方向の両側端部に向かって、あるいは、シート材の搬送方向先端で幅方向のいずれか片側の端部から後端に向かうとともに該片側の端部から他側の端部に向かって、順に吸着する吸着手段であること。
【選択図】 図2

Description

本発明は、シート材を搬送ベルトに吸着して搬送するシート材搬送装置、及び該シート材搬送装置を具備する画像形成装置に関する。
プリンタ、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置は、画像情報に基づいて紙やプラスチック薄板等のシート材(記録媒体)にドットパターンからなる画像を形成していく。この画像形成装置は、記録方式により、インクジェット式、ワイヤドット式、サーマル式、レーザービーム式等に分けることができ、そのうちのインクジェット式は記録ヘッドから記録紙等のシート材へインクを吐出して画像を形成するように構成される。
画像形成装置においては、シート材をカセットなどの給紙部から画像形成部(記録部)を通して排紙部まで搬送する必要がある。その場合、シート材の搬送は、給紙された後、画像を形成して排紙するまで常に一定のタイミングで制御される。そのうち、給紙から画像形成までは、シート材上の画像形成位置に影響するので、特に正確な搬送が要求される。また、画像形成中では、シート材の搬送速度が一定でないと画像の倍率にズレが生じ、画像の伸び縮みが生じてしまう。特に、カラー用など複数の記録ヘッドを用いる画像形成装置の場合には、それぞれの画像形成部で記録される画像間にズレが生じてしまう。このズレは、カラー画像形成装置の場合は色ズレとなって現れ、画像欠陥の原因となる。このような不具合を防止するため、精度よく制御された搬送手段の搬送力をシート材に対して正確に伝達することが必要である。
このような点を考慮に入れた搬送系として、従来より種々の搬送手段が提案されている。例えば、ローラ対によってシート材を送り出し、ガイドによって搬送方向を規制する方法がある。この方法は、ローラ間の圧力でシート材を送り出すため、搬送力が強く、簡単で確実な方法である。しかし、使用するシート材の最小長より短かい間隔でローラ対を配置する必要があり、例えば、ハガキや名刺サイズのシート材を搬送するのには不向きである。また、電子写真方式のドラムで転写されてから定着に至るまでのように、記録面を非接触状態に保つ必要がある場合には使用することができない。
これらを解決する搬送装置として、無端ベルト(エンドレスベルト)を使用し、静電吸着によりシート材を該無端ベルトに密着させる方式の搬送装置が提案されている。この静電吸着によるベルト式搬送装置にあっては、特に複数の記録ヘッド(画像形成手段)を使用するカラー画像形成装置などの場合、各記録ヘッドの画像形成位置を正確にするために、ベルトの搬送速度を精密に保つ必要がある。それに加えて、搬送部材(ベルトやドラムなど)上でシート材をずれたり浮いたりしないように密着させておく必要がある。そのための手段として、特開昭50−31828、特公平3−48100、特開2000−247476に記載されているように、記録紙を担持する搬送ベルトに導電性の電極対(吸着力発生手段)を設け、電荷を与えて静電気力を発生させ、記録紙を吸着させる方法が知られている。
このような搬送手段を有するインクジェット記録装置において、給紙装置から給送されてきた記録紙は、記録領域において搬送ベルトに設けられた上記のような静電吸着手段(導電性の電極)によって搬送ベルト面に吸着、保持され、記録ヘッドによって記録されながら搬送される。このための代表的な構成が特開2000−247476に記載されている。図16及び図17はこのような搬送ベルトを有する搬送装置の概略構成を示す図であり、(a)は模式的平面図であり、(b)は模式的側面図である。
図16及び図17において、無端ベルトからなる搬送ベルト101は、駆動ローラ102と、搬送ローラ103と、搬送ベルト101が所定張力となるように付勢する加圧ローラ104との3つのローラに掛け回されている。駆動モータ105の回転駆動力がベルト106を介して駆動ローラ102に伝達され、該駆動ローラは所定の速度で回転して搬送ベルト101を走行させる。複数の電極110に対して、給電ブラシ107から高電圧が印加される。給電ブラシ107には、高電圧発生器108によりプラス又はマイナスの高電圧が与えられる(電力を供給される)。
図18は図16中のD1部を拡大して示す模式的部分平面図であり、図19は図16〜図18中の給電ブラシ107の模式的側面図である。図18には、搬送ベルト101の表面層の下に配置された電極のパターン(斜線部)が示されている。図18において、電極110は複数の正電極110A及び複数の負電極110Bで構成されている。各正電極110A及び各負電極110Bは、搬送ベルト101の搬送方向と直交する方向に延びており、搬送ベルトの搬送方向に所定間隔ごとに交互に配置されている。正電極110Aと負電極110Bとの間の電位差は数キロボルト程度になるように設定される。この負電極110Bとしては、グランド電位に接続する場合と、負の電圧が印加される場合の両方が考えられるが、これは、実際の機器の要求機能や性能等の実装上の条件に応じて適宜選択すれば良い。
正電極110Aの搬送ベルト101の幅方向端部には被給電部110A1が形成され、負電極110Bの搬送ベルト101の幅方向端部には被給電部110B1が形成されている。給電ブラシ107から正電極110A及び負電極110Bへの電圧供給は、これらの被給電部110A1、110B1から行われる。また、これらの被給電部110A1、110B1は、搬送ベルト101の表面層に形成された開口部101a、101bから到達できるように配設されている。給電ブラシ107のブラシが開口部101a、101bを通して被給電部110A1、110B1に接触することにより、電極110(正電極110A及び負電極110B)に対する電力供給が行われる。なお、電力が供給されて正電極110Aと負電極110Bとの間に電位差が発生した領域が吸着領域であり、図16にはこの吸着領域112が示されている。
記録紙等のシート材は紙などの誘電体であるため、搬送ベルト101の搬送方向上流側から進入して該ベルト上に載置されたシート材は、吸着領域112に達すると、吸着力発生手段である電極110に生じた電界によって分極される。その結果、シート材と搬送ベルト101との間に互いに引き合う静電気力が発生し、シート材は搬送ベルト101上に吸着・担持される。
しかしながら、図16〜図19に示す電極110のようなくし歯状の電極パターンによるシート材の吸着力は必ずしも均一に分布するわけではない。すなわち、電極のない部分、電極の端部、電極の中央部などで形成される電気力線の密度の空間分布が変化しており、吸着力は一定しない。この吸着力は、電極の端部では比較的強く、電極のない部分では比較的弱いことが実験的にわかっている。従って、シート材と電極との位置関係は、めくれが生じやすいシート材の端部において十分な吸着力を確保するように配慮することが必要がある。
一方、シート材をベルト搬送する際には、シート材の端部の吸着力が不足している場合は、端部のそりなどの形状のくせにより、搬送ベルトとシート材の端部とが密着しないことがあり得る。このような現象が例えばインクジェット記録装置のように搬送ベルトの上部の近接位置に記録ヘッド等の構成物や機構が存在する場合に発生すると、搬送されているシート材がこれらの構成物や機構に接触するおそれがある。搬送中のシート材が近接する構成物などと接触した場合には、その接触部においてシート材の平面性が部分的又は全面的に急速に失われ、搬送不良の原因になることがある。また、シート材と記録ヘッドが接触すると、該記録ヘッドの印刷能力に障害が生じることもあり得る。
すなわち、図16〜図19に示すように、従来の電極パターンはシート材の搬送方向に直交する方向に形成されており、また、走行する搬送ベルトに担持されたシート材の前端部と電極との位置関係には特に注意は払われてはいなかった。そのため、シート材の端部のめくれを抑制することができず、搬送性に課題を有していた。
そこで、特開2000−247476(特許文献1)では、シート材の端部に対しても安定した吸着力を発生することが可能であり、シート材のすき目方向の影響を受けにくい電極パターンからなる吸着力発生手段を備えた搬送ベルトが開示されている。この搬送ベルトを用いるベルト搬送装置及び画像形成装置は以下のような構成となっている。すなわち、シート材を担持する担持面を備えたベルト部材と、ベルト部材の搬送幅方向における中央部の吸着力発生領域に配置される複数の対向電極と、対向電極に給電を行う前記ベルト部材の搬送幅方向における少なくとも一方の端部に配置される被給電部とを有する吸着力発生手段と、を備え、ベルト部材の担持面の吸着力発生領域にシート材を静電吸着させて搬送可能とした搬送ベルトにおいて、複数の対向電極は、ベルト部材の搬送幅方向に対して斜めに形成された領域を有する構成となっている。
また、同様にシート材の先端の浮きを抑制するという課題を解決するための搬送ベルトの構成が特開2000−60168(特許文献2)に開示されている。図20及び図21はこのような搬送ベルトの2つの例の概要を示す模式的平面図である。図20の搬送ベルト及び図21の搬送ベルトは、いずれも、搬送ベルト10の表面に一定のギャップを設けて形成された電極パターンに正負交互に電圧を印加することで記録媒体を静電吸着して搬送する搬送ベルトにおいて、記録媒体の搬送方向の端部が少なくとも1か所以上吸着されるように、個々の電極が搬送ベルトの基体の幅方向に対してジグザグに傾斜するように構成されている。
特開2000−247476 特開2000−60168
しかしながら、上記のような従来の技術では、以下のような課題があった。すなわち、特許文献1では、シート材の搬送ベルトに対する接触位置と吸着開始位置は限定されたものではなく、シート材の先端が搬送ベルトに接触したときには先端全域に吸着力が作用する場合がある。その場合は、吸着開始位置から接触域全域で吸着力が作用し、搬送ベルトが走行して接触面積が増加していく場合でも接触域全域で吸着力が作用することになる。そして、温度や湿度などの環境の変化により、シート材が波打ったりカールした状態で搬送ベルトに接触した瞬間から吸着力が働く場合には、シート材が搬送ベルトに対して凸形状に変形していると、その凸部分の内面と搬送ベルトの上面とに挟まれた部分に空気が残されたままシート材を吸着する可能性がある。
シート材が気体を通過させやすい普通紙などの場合は、吸着開始時に空気が残ったとしても、搬送ベルトとシート材との吸着力によってシート材表面から空気がすり抜けるので、空気を残すことなく全域で吸着することが可能である。しかし、写真用コート紙(キヤノン商品名:プロフェッショナルフォトペーパーPR−101)などの空気を通しにくいシート材の場合には、搬送ベルトとシート材との間に残った空気は該シート材を通過することができないで、そのまま搬送ベルトとシート材との間に残存してしまい、その部分だけ凸形状になって浮いてしまう。そして、この凸形状部分がインクジェットヘッドの吐出面などに接触して記録不良を発生する場合がある。
また、特許文献2においても、シート材の搬送ベルトに対する接触開始位置、並びに給電されて吸着力を発生している電極の位置が明確でないため、特許文献1と同様に、空気を通しにくいシート材の場合に搬送ベルトとシート材との間に空気が残存して凸形状となって浮いてしまい、この浮いた部分がインクジェットヘッドの吐出面などに接触して記録不良を発生する場合があった。
本発明はこのような技術的課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、空気を通しにくいシート材をベルト搬送する場合でも空気残りによるシート材の浮きを防止することができ、浮いた部分が記録ヘッド等に接触して記録不良を引き起こすといった不都合を解消することができるシート材搬送装置及び画像形成装置を提供することである。
本発明は、上記目的を達成するため、シート材を搬送ベルトに吸着して搬送するシート材搬送装置において、前記シート材を前記搬送ベルトに吸着する吸着手段が、前記シート材の搬送方向先端から後端に向かうとともに該先端の1箇所から搬送幅方向の両側端部に向かって、順に吸着する吸着手段であることを特徴とする。
本発明は、上記目的を達成するため、シート材を搬送ベルトに吸着して搬送するシート材搬送装置において、前記シート材を前記搬送ベルトに吸着する吸着手段が、前記シート材の搬送方向先端で幅方向のいずれか片側の端部から後端に向かうとともに該片側の端部から他側の端部に向かって、順に吸着する吸着手段であることを特徴とする。
本発明によれば、シート材を搬送ベルトに吸着して搬送するシート材搬送装置において、シート材を前記搬送ベルトに吸着する吸着手段を、シート材の搬送方向先端から後端に向かうとともに該先端の1箇所から搬送幅方向の両側端部に向かって、順に吸着するように構成するので、シート材と搬送ベルトとの間の空気を搬送方向後方及び搬送幅方向の両方向へ押し出しながら搬送することができ、それによって、空気を通しにくいシート材をベルト搬送する場合でも空気残りによるシート材の浮きを防止することができ、浮いた部分が記録ヘッド等に接触して記録不良を引き起こすといった不都合を解消することができ、さらにはシート材と画像形成手段の隙間を小さくして記録画像の画質向上を図ることができるシート材搬送装置及び画像形成装置が提供される。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を具体的に説明する。なお、各図面を通して同一符号は同一又は対応部分を示すものである。図1は本発明によるシート材搬送装置を備えた画像形成装置の一実施形態を示す模式的斜視図である。図2は図1中のベルトユニットを示す模式的斜視図である。なお、本実施形態では、本発明によるシート材搬送装置が用いられる画像形成装置がインクジェット記録装置である場合を例に挙げて説明する。
図1において、本実施形態に係るインクジェット記録装置は、記録媒体である記録紙等のシート材を静電気により吸着して搬送する無端ベルトからなる搬送ベルト1で構成されるシート材搬送系としてのベルトユニット30を備えている。このベルトユニット30の上部には、搬送ベルト1によって矢印方向に搬送されてきたシート材に画像を形成するための画像形成手段6が配設されている。また、前記ベルトユニット30の下側には、搬送ベルト1に付着したインク等の付着物を拭き取り清掃するためのベルトクリーニングユニット5が配設されている。画像形成手段6は、シート材にインクを吐出して画像を形成する複数のフルラインヘッド6a〜6fをヘッド枠体で保持する構造のフルラインマルチヘッド系で構成されている。
カラー記録用の画像形成手段6であるフルラインヘッド6a〜6fを保持した前記ヘッド枠体は、不図示のモータにより略上下方向に昇降駆動される。記録を行わないときには、前記ヘッド枠体を搬送ベルト1から上方へ離間した位置へ上昇させ、搬送ベルト1とフルラインヘッド6a〜6fとの間に不図示のキャップユニットを配置して各ヘッドごとにキャッピングすることで、各ヘッド6a〜6fの吐出口近傍のインクの乾燥を防止する。また、フルラインヘッド6a〜6fは、搬送ベルト1の搬送方向(矢印の方向)に、上流側からブラック、イエロー、シアン、ライトシアン、マゼンタ、ライトマゼンタの各インク色の順で配列されている。
ベルトユニット30は、図1及び図2に示すように、シート材を静電気により吸着して搬送する搬送ベルト1と、搬送ベルト1を駆動する駆動ローラ2と、搬送ベルト1の移動により連れ回る従動ローラ3と、搬送ベルト1の駆動ローラ2と従動ローラ3の間におけるたるみを防止するための張力を与えるためのテンションローラ4とを有し、搬送ベルト1を上記各ローラ2、3、4に巻きかけて構成される。
図3は図2中の搬送ベルト1の一部を搬送方向に断面した部分縦断面図である。図2及び図3において、搬送ベルト1は、樹脂材料からなるベルト基材9cに吸着手段または吸着力発生手段である導電性の金属からなる第1電極9aと第2電極9bを埋め込み、表面全体を表層9dによりカバーして構成されている。ベルト機材9cの材質としては、例えばポリエチレン、ポリカーボネード、ポリイミド等の高分子合成樹脂材料が使用される。第1電極9a及び第2電極9bは、図2で示すように短冊状の形状を有し、搬送ベルト1の幅方向ほぼ中央部で搬送方向上流側に凸となるように屈曲されている。そして、複数の第1電極9a及び第2電極9bは、交互に、所定のギャップを設けて互いに平行に配置されている。これら複数の第1電極9a及び第2電極9bは、図2に示すように、搬送方向とほぼ直交する方向で向かい合って屈曲した櫛歯形状を構成している。
表層9dは、最適な静電気力を発生させるために、抵抗制御可能なPVDF等のフッ素樹系の合成樹脂で構成される。図2は本実施形態の搬送ベルトの電極パターンを示す図でもある。各電極9a、9bのベルト幅方向端部には、該電極に電圧を印加するための給電ブラシが接触する部位である被給電部がベルト裏面から接触可能に設けられている。第1電極9aの被給電部(第1被給電部)8aは搬送ベルト1の搬送方向左端部の裏面から接触可能に形成され、第2電極9bの被給電部(第2被給電部)8bは搬送ベルト1の搬送方向右端部の裏面から接触可能に形成されている。
各被給電部8a、8bは、ベルト基材9cに開口を設けることで搬送ベルト1の裏面から露出し、接触可能になっている。そして、電圧印加用の導電性の給電ブラシ7a、7bが、前記開口を通して被給電部8a、8bのそれぞれに所定の圧力で接触するように構成されている。給電部である各給電ブラシ7a、7bはローラ2、3、4に巻きかけられた無端ベルトからなる搬送ベルト1の内側の空間内で不図示のフレームに固定され、それぞれ不図示の高電圧発生器に接続されている。被給電部8aには、給電ブラシ7aによって、不図示の高電圧発生器からの正の高電圧(0.5〜1.5kV)が印加され、被給電部8bには、給電ブラシ7bによって、不図示の高電圧発生器からの負の高電圧(−0.5〜−1.5kV)が印加される。
なお、給電ブラシ7の材質としては、体積抵抗率が105 Ωcm以下の導電材料が好ましい。電極9a、9bに電圧が与えられると、電気力が図3中の矢印の方向に発生し、電気力線が形成される。そして、電極9aと電極9bの間の電位差によって、搬送ベルト1の上方に吸着力が発生し、該搬送ベルト上にシート材が吸着される。なお、図2においては、電極9a、9bは高電圧が印加された電極を示し、電極9は高電圧がかけられていない電極を示しており、従って、電極9a、9bの部分でシート材に対する吸着力が作用する。搬送ベルト1が移動することで異なる電極が給電ブラシ7a、7bに接触したとしても、吸着力発生領域が大きく変化することはなく、ほぼ電極9a、9bの領域で吸着力が発生する。
図4は図1中のベルトクリーニングユニット5においてゴムブレードで搬送ベルト1をクリーニングしているときの状態を示す模式的斜視図であり、図5は図1中のベルトクリーニングユニット5において吸収体でゴムブレード上の液体を吸収除去しているときの状態を示す模式的斜視図である。搬送ベルト1を清掃するためのベルトクリーニングユニット5は、図1に示すように、駆動ローラ2の回転軸にならうように取り付けられている。
図4及び図5において、ベルトクリーニングユニット5は、搬送ベルト1上の紙粉などの異物を捕集するためのウェブ31を有する。このウェブ31によって、搬送ベルト1上の紙粉などの異物が該ウェブ31より下流側へ行くことを防止されている。ウェブ31は、表面に界面活性剤を含浸させるなどして吸液能力を向上させた不織布からなり、フルラインヘッド6a〜6fの記録幅より広く、搬送ベルト1の幅より狭い幅を有する。このウェブ31は、先端及び後端でそれぞれ芯金32、33に接着され、使用開始時には図4及び図5に示すようにその大半が芯金33の方に巻かれている。
そして、ウェブ31は、不図示の駆動源で芯金32を回転させることにより、搬送ベルト1の移動方向(搬送方向)とはと逆の方向に駆動され、芯金32上に巻き取られていく。また、ウェブ31は、その途中でウェブローラ21と軸25に巻きかけられており、搬送ベルト1の搬送面と摺擦するように支持されている。ウェブ31は、本実施形態では、吸液能力を高めた不織布で構成されている。ウェブ31の材質はこれに限定されるものではない。つまり、ウェブ31は、搬送ベルト1上の紙粉などの異物を補集可能なものであり、搬送ベルト1との摩擦によって異物などが発生するものでなく、また、洗浄液をはじいたりすることなく吸収可能なものであり、さらにインクに対する耐性を有するものであれば良く、これらの特性を備えた材質であれば、他の材質のものを使用しても良い。
ウェブローラ21は円筒状をしており、その端面には洗浄液供給ポート24が設けられている。そして、ウェブローラ21の円筒面には、洗浄液供給ポート24と連通する複数個の孔が長さ方向に連なるように設けられている。洗浄液供給ポート24には不図示のチューブが接続され、該チューブから洗浄液供給ポート24及び前記複数個の孔を通して、ウェブローラ21の円筒面へ洗浄液を供給できる構造になっている。ウェブローラ21の下面側には洗浄液受け35が配置され、溢れてしまった洗浄液は装置本体内に拡散しないように該洗浄液受け35によって受け止められる。洗浄液受け35の底面には、洗浄液受け35内に溜まった洗浄液を排出するための排出ポート36が設けられ、該排出ポート36には不図示のチューブが接続され、あふれた洗浄液は該チューブを通して廃液タンクに回収される。
ウェブローラ21に対向して搬送ベルト1の反対側にはウェブ対向板71が配置されている。ウェブ対向板71は、搬送ベルト1の裏面に面接触するように不図示のフレームに固定されている。このウェブ対向板71は、搬送ベルト1のばたつきを防止するとともに、ウェブ31が搬送ベルト1に押し付けられることを助長するものである。
ベルトクリーニングユニット5におけるウェブローラ21の搬送ベルト1の移動方向下流側には、搬送ベルト1上の液体を払拭するためのゴムブレード41が配置されている。ゴムブレード41は板状のウレタンゴムで形成されており、その厚さは約1.5mmであり、その幅はウェブ31の幅より若干狭い幅である。このゴムブレード41はブレードベース40に固定されている。
ブレードベース40の基端部は、その左右両側部で、軸25に回転可能に軸支された回転支持板43に固定されている。回転支持板43は不図示の駆動源に連結されている。回転支持板43は、回動駆動されることにより、図4に示すようなゴムブレード41が搬送ベルト上の液体を払拭する動作位置と、図5で示すようなゴムブレード41上に付着した液体を吸収体42によって吸収除去するクリーニング位置、の2つの位置を取ることができる。吸収体42の長さは、ゴムブレード41の先端全体に接触できるように、ゴムブレード41より若干長く選定されている。この吸収体42は、ポリウレタン多孔質体の吸収体であり、本実施形態では、吸液性と耐インク性を必要とするため、製品名ルビーセル(トーヨーポリマー製)で形成されている。ただし、この吸収体42の材質は、吸液性と耐インク性を有するものであれば、これらに限定されるものではない。
また、吸収体42は、ゴムブレード41の回転に合わせて図4及び図5に示す2つの位置を取ることができるように、不図示の支持部材に回転可能に支持されている。これによって、ゴムブレード41が搬送ベルト1に接触して該搬送ベルト上の付着液体を払拭した後、該ゴムブレード41が該搬送ベルト1との接触を解除されたときに、ゴムブレード41によってかき集められて先端部に付着した液体を吸収体42によって吸収除去することが可能になる。また、搬送ベルト1上の液体払拭動作を行わないときには、ゴムブレード41の先端部を常に清浄な状態に保つことができる。
また、図4及び図5に示すように、ゴムブレード41に対向して搬送ベルト1の反対側にはブレード対向板72が配置されている。ブレード対向板72は、ウェブ対向板71と同様に、搬送ベルト1の裏面に面接触するように不図示のフレームに固定されている。ブレード対向板72はゴムブレード41の先端部との間に搬送ベルト1を挟み込むような位置関係に配置されており、これによって、搬送ベルトが高速回転を行うときであっても、搬送ベルト1のばたつきを防止するとともに、搬送ベルト1上に付着したインク及び洗浄液を確実に除去することができる。
図6〜図14はシート材18をベルトユニット30によって吸着して搬送するときの動作を示す模式的斜視図であり、図6はシート材がベルトユニットの手前まで搬送されている状態を示し、図7は図6の状態からシート材がさらに搬送されて該シート材の先端が搬送ベルトと接する位置に達したときの状態を示す。
図8は図7の状態からシート材がさらに搬送されて該シート材に対する搬送ベルトからの吸着力作用領域が形成されたときの状態を示し、図9は図8の状態からシート材がさらに搬送されて該シート材に対する吸着力作用領域が若干広がった状態を示す。
図10は図9の状態からシート材がさらに搬送されて該シート材に対する吸着力作用領域がさらに広がって両側端部に達したときの状態を示し、図11は図10の状態からシート材がさらに搬送されて該シート材に対する搬送ベルトからの吸着力作用領域がさらに後方へ広がったときの状態を示す。
図12は図11の状態からシート材がさらに搬送されて該シート材に対する搬送ベルトからの吸着力作用領域が該シート材のほぼ全域に達したときの状態を示す。
図13は図12の状態からシート材がさらに搬送されて該シート材に対する吸着力作用領域が後端部の限られた範囲になったときの状態を示し、図14は図13の状態からシート材がさらに搬送されて該シート材が搬送ベルトから分離されて排出されていくときの状態を示す。
次に、図6〜図14を用いて、シート材18をベルトユニット30に吸着して搬送するときの動作について説明する。なお、図6〜図14は、A4サイズのシート材18がベルトユニット30の上流側から搬送され、搬送ベルト1に吸着され、下流側に排出されるまでの状態を示している。
図6において、記録紙やプラスチック薄板等のシート材18は不図示の給紙装置等によってベルトユニット30の手前まで搬送され、該シート材は搬送ベルト1の上面と平行でかつ同じ高さで搬送されている。このとき、無端ベルトからなる搬送ベルト1が駆動ローラ2からの駆動伝達を受けて走行すると同時に、不図示の高電圧発生器により給電部(給電ブラシ)7a、7b及び被給電部8a、8bを介して電極9a、9bに高電圧が印加され始める。被給電部8aにおいて給電ブラシ7aと接触する第1電極9aに+1.0kVの電圧が印加され、反対側の被給電部8bにおいて給電ブラシ7bと接触する第2電極9bに−1.0kVの電圧が印加される。すると、図6で示すように、電圧が印加された電極部9a、9bの領域ではシート材を吸着する吸着力が発生する。
図6の状態から、シート材18がさらに搬送されて、図7で示すようにシート材18の先端が搬送ベルト1と接触する位置に達したとき、吸着力を発生する電極と接している部分がシート材18の先端の中央部のみであり、従って、シート材18に対し吸着力が発生している領域50Aは該シート材の先端の中央部のみとなる。このように、ベルトユニット30の構成と、電極9a、9bの形状と、給電部である給電ブラシ7a、7bの位置関係は、搬送ベルト1とシート材18が最初に接する位置においては、該シート材の先端中央部にのみに吸着力が作用するように設定されている。
シート材18がさらに搬送されて図8に示すような位置関係になったとき、該シート材に対して搬送ベルト1からの吸着力が作用する範囲は図8中の領域50Bの部分となる。この図8の領域50Bは、図7に示す領域50Aに比べ、シート材18のより後端寄りまで広がるとともに、該シート材の搬送幅方向には中央部からより両側端部へ向かう(近づく)方向へ広がっている。
シート材18がさらに搬送されて図9に示すような位置関係になったとき、該シート材に対して搬送ベルト1からの吸着力が作用する範囲は図9中の領域50Cの部分となる。この図9の領域50Cは、図8に示す領域50Bに比べ、シート材18のより後端寄りまで広がるとともに、該シート材の搬送幅方向には中央部からより両側端部へ向かう(近づく)方向へ広がっている。
シート材18がさらに搬送されて図10に示すような位置関係になったとき、該シート材に対して搬送ベルト1からの吸着力が作用する範囲は図10中の領域50Dの部分となる。この図10の領域50Dは、図9に示す領域50Cに比べ、シート材18のより後端寄りまで広がっている。そして、該シート材の搬送幅方向には中央部からより両側端部へ向かう(近づく)方向へ広がっていき、図10の位置ではシート材18の先端全域が吸着されている。
シート材18がさらに搬送されて図11に示すような位置関係になったとき、該シート材に対して搬送ベルト1からの吸着力が作用する範囲は図11中の領域50Eの部分となる。この図11の領域50Eは、図10に示す領域50Dに比べ、シート材18のより後端寄りまで広がっている。そして、図11では、図10の全幅を底辺とする三角形の領域50Dがそのままシート材18の後方へ広がっていく。つまり、図11の吸着力発生領域は、図10に示す領域50Dに比べ、さらに移動した距離とシート材18の幅を縦横とする四辺形分の領域分だけさらに広がっている。
シート材18がさらに搬送されて図12に示すような位置関係になると、該シート材に対して搬送ベルト1からの吸着力が作用する範囲は図12中の領域50Fとなる。この図12の領域50Fはシート材18のほぼ全域に及んでおり、該シート材はほぼ全域で吸着されることになる。ただし、図12の位置からは、吸着開始時とは逆に吸着されない領域が発生し、広がって行く。すなわち、図12の状態から、吸着されない領域が、シート材18の先端の中央部から該シート材のより後方に向かい、かつ該シート材の搬送幅方向では中央部からより両側端部へ向かう(近づく)方向へ広がっていく。
シート材18がさらに搬送されて図13に示すような位置関係になると、該シート材に対して搬送ベルト1からの吸着力が作用する範囲は図13中の領域50Gとなる。この図13の領域50Gはシート材18の後端両側端部のみまで減少しており、従って該シート材はこの後端両側端部のみで吸着されることになる。
そして、シート材18がさらに搬送されると、最終的には図14に示すような位置関係になる。この図14の状態では、シート材18は、搬送ベルト1から分離しており、装置本体外へ排出されていく。
以上説明した実施形態によれば、ベルト搬送されるシート材18は、搬送ベルト1による吸着領域が該シート材の先端の中央部から後方に向かうとともに両側端に向かって徐々に広がるように、該搬送ベルト1に吸着されながら搬送される。従って、シート材18は、該シート材と搬送ベルト1の間の空気を搬送方向後方だけでなく両側端部に向かって押し出すように吸着されていく。このため、吸着搬送中におけるシート材18と搬送ベルト1の間の残存空気を減少又は無くすことができる。
これによって、光沢紙などの表面性が良好で気体を透過しにくいシート材であっても、該シート材と搬送ベルトとの間に空気をはさみこむことなく吸着・搬送することができ、そのため、搬送中におけるシート材の浮きを無くすことができ、シート材と記録ヘッド等の構造部品との擦れに起因する記録画像の乱れを無くすことができる。
また、シート材の浮きが無くなるため、シート材と記録ヘッドをより近づけて配置することが可能となり、インクジェット記録の場合の吐出インクの飛翔距離を短縮することができ、従って、吐出口からインクが斜めに吐出される「ヨレ」は発生した場合でも、インク滴の着弾位置を所望位置から大きくずらすことなく画像を形成することができ、より高画質で記録することが可能な記録装置が提供される。
本実施形態では、シート材18が搬送ベルト1と接触を開始する位置において、シート材の先端の中央部から吸着力が発生するように構成したが、これは、シート材が搬送ベルトに接触した状態で所定距離搬送された後に、シート材の先端の中央部から吸着力が発生するように、給電ブラシの位置、あるいは搬送ベルトの電極の形状を変更して実施しても良い。また、給電ブラシの位置が変わらないとするならば、電極の屈曲部の角度が大きくなる形状に変更しても良い。このような構成によっても同様の作用効果を奏することができる。
さらには、シート材が搬送ベルトと接触開始する位置で、該シート材の先端部のある幅を持った領域で吸着力が作用するように、給電ブラシの位置や搬送ベルトの電極の形状を変更しても良い。この場合、給電ブラシの位置が変わらないとするならば、電極の屈曲部の角度がより小さくなる形状に変更しても良い。いずれの場合であっても、シート材に吸着力が作用する領域は該シート材のより後方に向かうとともに、両側端部に向かう方向に徐々に広がっていくので、シート材と搬送ベルトとの間により空気をはさみ込むことなくベルト搬送することができ、本実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
さらには、より確実にシート材と搬送ベルトとの間の空気を押し出すように該シート材を吸着させるためには、搬送方向最上流側のインクジェットヘッドの直下で確実にシート材が吸着されるようにすることが好ましく、そのためには、図7に示すようなシート材の先端が搬送ベルトと接触開始する位置で、該シート材の先端の中央部から吸着力が作用するように、給電ブラシの位置と電極の形状を決定することが好ましい。
図15は本発明によるシート材搬送装置の第2の実施形態の要部構成を示す模式的平面図である。図15において、搬送ベルト1の片側(図示の左側)に第1給電ブラシ7a及び第2給電ブラシ7bの2個の給電ブラシが配置されている。第1電極9a及び第2電極9bの2種類の電極が搬送方向に交互に所定の隙間をおいて複数個ずつ配置されている。本実施形態では、各電極9a、9bは、搬送ベルト1の一方の側端部から他方の側端部へ向かって、搬送方向に同じ角度で傾斜して配置されている。第1電極9aの片側(図示左側)端部には第1給電ブラシ7aのみと接触する第1被給電部8aが形成され、第2電極9bの片側(図示左側)端部には第2給電ブラシ7bのみと接触する第2被給電部8bが形成されている。つまり、第1電極9aには第1給電ブラシ7aのみから電圧が印加されるように、かつ、第2電極9bには第2給電ブラシ7bのみから電圧が印加されるように、各被給電部8a、8bはベルト機材を除去しないようにして形成されている。
本実施形態は以上説明した点で前述の第1の実施形態と相違するが、その他の点では、実質的に同じ構成をしており、それぞれ対応する部分は同一符号で示されている。本実施形態においても、シート材18と搬送ベルト1との間に吸着力が発生するのは給電ブラシ7a、7bと接触している第1電極9aと第2電極9bの領域である。また、図15では、搬送されてきたシート材18が搬送ベルト1と最初に接触してわずかに搬送された時点の状態を示し、この時点でシート材18に吸着力が発生するのは領域50Pのみである。この吸着領域50Pは、本実施形態の場合は、シート材18の先端の搬送方向に対し右側の端部のみである。
シート材18が図15の位置から矢印方向に搬送されていくと、給電ブラシ7a、7bに接触する電極9a、9bが順に切り替わっていくが、搬送ベルト1上の吸着力発生領域はほぼ同じ場所であるので、シート材18に対する吸着力発生領域は搬送方向の後方に向かうとともに幅方向片側端部(図示の例では左側端部)へ向かって順に広がっていく。これによって、搬送ベルト1とシート材18との間の空気を搬送方向後方に向かう方向だけでなく左側端部へ向かう方向へも押し出すような作用(空気排出力)が発生し、シート材18と搬送ベルト1とをより一層密着させることが可能となる。
また、本実施形態においても、第1実施形態の場合と同様に、搬送ベルト1とシート材18が接触してしばらく搬送されてから該シート材に吸着力が作用するように、給電ブラシ7a、7bの位置及び電極パターン(電極9a、9b)の形状を変更しても良い。さらに、シート材18と搬送ベルト1が接触する位置で図15に示す領域50Pよりも広い範囲で吸着力が作用するように、給電ブラシ7a、7bの位置及び電極パターンの形状を変更しても良い。
また、本実施形態では、電極パターン9(9a、9b)の端部近傍を比較的小さい角度に曲げて被給電部8a、8bを形成したが、各電極のパターンは全体形状としてほぼ直線状であるので、搬送ベルトを製造する際のベルト基材に電極部材を埋め込む作業を第1の実施形態の場合より容易に行うことができる。また、各電極の形状(パターン)は、被給電部8a、8bの部分で曲げないで、全くの一直線状にしても良い。
以上説明した実施形態によれば、シート材を搬送ベルトに吸着して搬送するシート材搬送装置において、シート材を前記搬送ベルトに吸着する吸着手段を、シート材の搬送方向先端から後端に向かうとともに該先端の1箇所から搬送幅方向の両側端部に向かって、順に吸着するように構成したので、シート材と搬送ベルトとの間の空気を搬送方向後方及び搬送幅方向の両方向へ押し出しながら搬送することができ、それによって、空気を通しにくいシート材をベルト搬送する場合でも空気残りによるシート材の浮きを防止することができ、浮いた部分が記録ヘッド等に接触して記録不良を引き起こすといった不都合を解消することができ、さらにはシート材と画像形成手段の隙間を小さくして記録画像の画質向上を図ることができるシート材搬送装置及び画像形成装置が提供される。
なお、前述の実施形態では、本発明をフルラインヘッド等からなるラインタイプの画像形成手段を有する画像記録装置を例に挙げて説明したが、本発明は、シート材に対して主走査移動する画像形成手段を用いるシリアルタイプの画像形成装置など、他の記録形態の画像形成装置に対しても同様に適用できるものであり、同様の作用効果を奏するものである。また、前述の実施形態では、画像形成装置の記録方式がインクジェット式である場合を例に挙げて説明したが、本発明は、熱転写式、感熱式、レーザビーム照射式、ワイヤドット式など、記録方式の如何に関わらず適用可能なものであり、同様の作用効果を奏するものである。
本発明によるシート材搬送装置を備えた画像形成装置の一実施形態を示す模式的斜視図である。 図1中のベルトユニットを示す模式的斜視図である。 図2中の搬送ベルト1の一部を搬送方向に断面した部分縦断面図である。 図1中のベルトクリーニングユニットにおいてゴムブレードで搬送ベルトをクリーニングしているときの状態を示す模式的斜視図である。 図1中のベルトクリーニングユニットにおいて吸収体でゴムブレード上の液体を吸収除去しているときの状態を示す模式的斜視図である。 図6はシート材がベルトユニットの手前まで搬送されている状態を示す模式的斜視図である。 図6の状態からシート材がさらに搬送されて該シート材の先端が搬送ベルトと接する位置に達したときの状態を示す模式的斜視図である。 図7の状態からシート材がさらに搬送されて該シート材に対する搬送ベルトからの吸着力作用領域が形成されたときの状態を示す模式的斜視図である。 図8の状態からシート材がさらに搬送されて該シート材に対する吸着力作用領域が若干広がった状態を示す模式的斜視図である。 図9の状態からシート材がさらに搬送されて該シート材に対する吸着力作用領域がさらに広がって両側端部に達したときの状態を示す模式的斜視図である。 図10の状態からシート材がさらに搬送されて該シート材に対する搬送ベルトからの吸着力作用領域がさらに後方へ広がったときの状態を示す模式的斜視図である。 図11の状態からシート材がさらに搬送されて該シート材に対する搬送ベルトからの吸着力作用領域が該シート材のほぼ全域に達したときの状態を示す模式的斜視図である。 図12の状態からシート材がさらに搬送されて該シート材に対する吸着力作用領域が後端部の限られた範囲になったときの状態を示す模式的斜視図である。 図13の状態からシート材がさらに搬送されて該シート材が搬送ベルトから分離されて排出されていくときの状態を示す模式的斜視図である。 本発明によるシート材搬送装置の第2の実施形態の要部構成を示す模式的平面図である。 従来のベルト搬送式のシート材搬送装置の一構成例を示す模式的平面図である。 図16のシート材搬送装置の模式的側面図である。 図16中のD1部を拡大して示す模式的部分平面図である。 図16〜図18中の給電ブラシの模式的側面図である。 従来のシート材搬送装置の搬送ベルトの電極パターンの一例を示す説明図である。 従来のシート材搬送装置の搬送ベルトの電極パターンの別の例を示す説明図である。
符号の説明
1 搬送ベルト
2 駆動ローラ
3 従動ローラ
4 テンションローラ
5 ベルトクリーニングユニット
6(6a〜6f) 画像形成手段(フルラインヘッド)
7(7a、7b) 給電部(給電ブラシ)
8(8a、8b) 被給電部(第1被給電部、第2被給電部)
9(9a、9b) 電極(第1電極、第2電極)
9c 基材
9d 表層
18 シート材
21 ウェブローラ
40 ブレードベース
41 ゴムブレード
42 吸収体
43 回転支持板
71 ウェブ対向板
72 ブレード対向板
50A〜50G、50P シート材の吸着領域

Claims (9)

  1. シート材を搬送ベルトに吸着して搬送するシート材搬送装置において、
    前記シート材を前記搬送ベルトに吸着する吸着手段が、前記シート材の搬送方向先端から後端に向かうとともに該先端の1箇所から搬送幅方向の両側端部に向かって、順に吸着する吸着手段であることを特徴とするシート材搬送装置。
  2. シート材を搬送ベルトに吸着して搬送するシート材搬送装置において、
    前記シート材を前記搬送ベルトに吸着させる吸着力発生手段が、前記シート材が前記搬送ベルトに接触するとき又は接触した後に該シート材の先端の中央部で最初に吸着力が作用し、前記シート材と前記搬送ベルトとの接触面積が増すにしたがって、吸着力が作用する領域が、該シート材の搬送方向先端から後端に向かうとともに該先端の1箇所から搬送幅方向の両側端部に向かって順に広がるように吸着力を発生させることを特徴とするシート材搬送装置。
  3. シート材を搬送ベルトに吸着して搬送するシート材搬送装置において、
    前記搬送ベルトはベルトの幅方向に延び、ベルト幅方向の端部に給電部と接触する被給電部を有する電極が搬送方向に間隔をおいて複数設けられた無端ベルトであり、
    前記搬送ベルトに設けられた複数の電極は、前記被給電部からベルト幅方向の途中の所定位置までは搬送方向上流側に傾斜し、前記途中の所定位置からもう一方の側端部までは搬送方向下流側に傾斜しており、
    前記各電極の被給電部が前記給電部と接触する給電開始位置にきたとき、該電極の前記所定位置が、前記搬送ベルトと前記シート材の先端が最初に接触する位置にあるか、もしくはシート材搬送方向のより下流側にあることを特徴とするシート材搬送装置。
  4. 前記途中の1箇所がベルト幅方向のほぼ中央部であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のシート材搬送装置。
  5. シート材を搬送ベルトに吸着して搬送するシート材搬送装置において、
    前記シート材を前記搬送ベルトに吸着する吸着手段が、前記シート材の搬送方向先端で幅方向のいずれか片側の端部から後端に向かうとともに該片側の端部から他側の端部に向かって、順に吸着する吸着手段であることを特徴とするシート材搬送装置。
  6. 前記シート材が前記搬送ベルトに接触するとき該シート材の搬送幅方向の一端部で吸着力が作用し、
    前記シート材と前記搬送ベルトとの接触面積が増すにしたがって、吸着力が作用する領域が、該シート材の搬送方向先端で搬送幅方向の前記一端部から後端に向かうとともに該一端部から搬送方向幅方向の他端部に向かって順に広がることを特徴とする請求項5に記載のシート材搬送装置。
  7. シート材を搬送ベルトに吸着して搬送するシート材搬送装置において、
    前記搬送ベルトはベルト幅方向に延び、ベルト幅方向の端部に給電部と接触する被給電部を有する電極が搬送方向に間隔をおいて複数設けられた無端ベルトであり、
    前記搬送ベルトに設けられた複数の電極はベルト幅方向の一方の端部が他方の端部より搬送方向上流側に位置するように傾斜して設けられ、
    前記各電極パターンの被給電部が前記給電部と接触する給電開始位置にきたとき、前記搬送ベルトの電極の一方の端部で搬送方向の最上流側に位置する部分が、前記搬送ベルトと前記シート材の先端が最初に接触する位置にあるか、もしくはシート材搬送方向のより下流側にあることを特徴とするシート材搬送装置。
  8. 画像情報に基づいてシート材に画像を形成する画像形成手段と、請求項1〜7のいずれか1項に記載するシート材搬送装置と、を具備することを特徴とする画像形成装置。
  9. 画像形成手段が、記録ヘッドからシート材へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドであることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
JP2004355861A 2004-12-08 2004-12-08 シート材搬送装置及び画像形成装置 Pending JP2006160472A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004355861A JP2006160472A (ja) 2004-12-08 2004-12-08 シート材搬送装置及び画像形成装置
US11/275,053 US7559642B2 (en) 2004-12-08 2005-12-06 Sheet material conveying apparatus and image forming apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004355861A JP2006160472A (ja) 2004-12-08 2004-12-08 シート材搬送装置及び画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006160472A true JP2006160472A (ja) 2006-06-22

Family

ID=36662914

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004355861A Pending JP2006160472A (ja) 2004-12-08 2004-12-08 シート材搬送装置及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006160472A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010208722A (ja) * 2009-03-09 2010-09-24 Brother Ind Ltd 搬送装置及びこれを備えたインクジェット記録装置
JP2011110925A (ja) * 2009-11-30 2011-06-09 Brother Industries Ltd インクジェット記録装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010208722A (ja) * 2009-03-09 2010-09-24 Brother Ind Ltd 搬送装置及びこれを備えたインクジェット記録装置
JP2011110925A (ja) * 2009-11-30 2011-06-09 Brother Industries Ltd インクジェット記録装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4236259B2 (ja) 記録装置
US7735959B2 (en) Ink-jet recording apparatus
JP2004082689A (ja) インクジェット記録装置
US7559642B2 (en) Sheet material conveying apparatus and image forming apparatus
JP2006321050A (ja) シート材搬送装置及び画像形成装置
JP4402008B2 (ja) 画像形成装置
JP5335387B2 (ja) 搬送装置及び記録装置
JP4533080B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2006219235A (ja) 記録媒体搬送装置
JP4464200B2 (ja) 記録装置
JP2006160472A (ja) シート材搬送装置及び画像形成装置
US8628170B2 (en) Recording apparatus
JP2007106511A (ja) 搬送装置および記録装置
JP2006160478A (ja) シート材搬送装置及び画像形成装置
JP5627225B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2005169968A (ja) 記録装置
JP2009023287A (ja) 搬送装置及び記録装置
JP3618982B2 (ja) 記録装置
JP2006198987A (ja) インクジェット記録装置
JP4464201B2 (ja) 記録装置
JP2007161368A (ja) 記録紙搬送装置、及び記録装置
JP2006290494A (ja) インクジェット記録装置
JP2005170624A (ja) 記録媒体搬送装置及び該記録媒体搬送装置を備えた画像形成装置
JP2006297801A (ja) インクジェット記録装置
JP2002284383A (ja) 記録媒体搬送装置及び記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Effective date: 20060629

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424