JP2006158655A - 転倒防止装置 - Google Patents

転倒防止装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006158655A
JP2006158655A JP2004354475A JP2004354475A JP2006158655A JP 2006158655 A JP2006158655 A JP 2006158655A JP 2004354475 A JP2004354475 A JP 2004354475A JP 2004354475 A JP2004354475 A JP 2004354475A JP 2006158655 A JP2006158655 A JP 2006158655A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
attached
fall prevention
housing frame
detection switch
vibration detection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004354475A
Other languages
English (en)
Inventor
Ichiro Yokota
一郎 横田
Hiroyasu Akiyama
博康 秋山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2004354475A priority Critical patent/JP2006158655A/ja
Publication of JP2006158655A publication Critical patent/JP2006158655A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Casings For Electric Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】既製のキャビネット等に、その型式や大きさ等を選択するととなく適用でき、その側面に装着すれば、転倒防止機構を簡単、キャビネット9と隣接して、見栄えもよく付設することができる転倒防止機構を実現する。
【解決手段】アーム28は、その上端が筺体フレーム2に枢着されており、その下端が転倒防止杆30に枢軸により枢着されており、転倒防止杆30には、ガイド用の長孔33が形成されているとともに係止ピン39が付設されており、ガイド用の長孔33は、筺体フレーム2に固定されたガイドピン34が挿通されており、転倒防止杆30を筺体フレーム2内に係止しているが、振動検出スイッチ3が閉じると係止機構機構の係止を解除し、転倒防止杆30は、ガイドピン34を中心に回動筺体フレーム2の開口から前方に突出する
【選択図】図2

Description

この発明は、大きな震度の地震が発生した際に生じるキャビネット、ロッカー、家具等の転倒による危険を防止するための転倒防止装置に関する。
従来、地震の際にキャビネット等の転倒を防止する手段としていろいろな機器類が開発されている。例えば、キャビネットを建家の壁等の構造物に固定したり、突っ張り部材を装着する転倒防止用の金具は知られている(特許文献1、2、3参照)。
家具を載置する受け台に伸縮脚を設ける構成も公知である(特許文献4、5参照)。さらに、収納什器自体に支持脚を備えた構成も公知である(特許文献6参照)。また、家具類の側面にサポート部材を設ける構成も公知である(特許文献7参照)。
特開平11−075975号公報 特開平8−242955号公報 特開平9−084648号公報 特開平9−075159号公報 特開平10−276847号公報 特開平11−103959号公報 特開平9−070328号公報
上記従来の技術のうち、特許文献1〜3に開示されている建家との家具類との間に取り付けられる金具などは、建家の構造物にネジ孔を設けたり工作をしなくてはならず、また建家の構造物と離れている場合は金具などを取り付けにくいという問題がある。また、金具自体が、地震の際に振動等の力で構造物からはずれてしまうという問題も懸念される。
特許文献4、5に開示されている家具を載置する受け台に伸縮脚を設けるものでは、家具の底面積に合わせて受け台を製造しなくてはならず、汎用性という点では制限があるという問題がある。特許文献6に開示されている収納什器自体に支持脚を備えた構成であると、収納什器自体が複雑な構成となり、これも汎用性という点では問題である。
さらに、特許文献7のように家具類の側面にサポート部材を設ける構成であると、家具類に直に取付の工作をしなくてはならず、又、見栄えからしても好ましくない。
本発明は、上記従来の問題点を解決することを目的とするものであり、次の点を課題とする。
(1)キャビネット等が転倒するような地震発生の際に、それを確実に検出して、転倒防止を素早く、確実に動作する転倒防止機構を実現する。
(2)既製のキャビネット等に、その型式や大きさ等を選択するととなく適用でき、その側面に装着すれば、転倒防止機構を簡単、キャビネットと隣接して、見栄えもよく付設することができる転倒防止機構を実現する。
本発明は上記課題を解決するために、筺体フレームと、該筺体フレームの内に設けられた振動検出スイッチと、該筺体フレームの内に設けられアームと振動検出スイッチが閉じられると前方に突出する転倒防止杆とを備え、転倒を防止すべき対象物の側面に取り付けられる転倒防止装置であって、前記筺体フレームは、左右側壁、背壁及び前壁を備え、前壁は前記筺体フレームの上下方向の上半部にのみ配設されており、下半部の正面は開口されており、前記アームは、その上端が前記筺体フレームに枢着されており、その下端が転倒防止杆に枢軸により枢着されており、前記転倒防止杆には、ガイド用の長孔が形成されているとともに係止ピンが付設されており、前記ガイド用の長孔は、前記筺体フレームに固定されたガイドピンが挿通されており、前記転倒防止杆は、前記開口から前方に突出可能な方向に該ガイドピンを中心に回動するように常時、付勢されており、前記転倒防止杆を筺体フレーム内に係止し、前記振動検出スイッチが閉じると前記係止を解除する係止機構機構を設けたことを特徴とする転倒防止装置を提供する。
前記転倒防止杆をガイドピンを中心に回動するよう常時付勢する手段は、前記枢軸に一端が取り付けられたワイヤと、該ワイヤの他端に取り付けられた重錘、前記筺体フレームに取り付けられたスプリング又は前記筺体フレームに取り付けられたダンパとから成る構成としてもよい。
前記係止機構は、前記転倒防止杆にもうけられた係止ピンと、該係止ピンを係合する係合凹部を有する係合片から構成され、前記係合片は、係止ピンを係合する方向に回動付勢され、前記振動検出スイッチが閉じると前記付勢方向と反対方向に駆動されて係止ピンの係合を解除する構成としてもよい。
本発明は上記課題を解決するために、筺体フレームと、該筺体フレームの内に設けられた振動検出スイッチと、該筺体フレームの下端に設けられアームと振動検出スイッチが閉じられると前方に突出する転倒防止台とを備え、転倒を防止すべき対象物の側面に取り付けられる転倒防止装置であって、前記筺体フレームは、左右側壁、背壁及び前壁を備え、前壁の下端は開口されており、前記転倒防止台の背面側の部分にワイヤの一端が取り付けられており、前記ワイヤは、前記転倒防止台に沿って前面側に延び、プーリーでガイドされて、他端に前記ワイヤを常時下方に引っ張って付勢する手段が取り付けられており、前記付勢する手段により、前記転倒防止台は常時は前方に突出する方向に付勢されており、前記転倒防止台を筺体フレーム内に係止し、前記振動検出スイッチが閉じると前記係止を解除する係止機構機構を設けたことを特徴とする転倒防止装置を提供する。
前記ワイヤを常時下方に引っ張って付勢する手段は、重錘、前記筺体フレームに取り付けられたスプリング又は前記筺体フレームに取り付けられたダンパである構成としてもよい。
以上の構成から成る本発明に係る転倒防止装置によると、次の効果が生じる。
(1)既製のキャビネット等に、その型式や大きさ等を選択することなく簡単かつ、転倒機構がむき出しになることなく、見栄えもよく付設することができるので、既製のキャビネットへの適用等の汎用性にきわめてすぐれている。
(2)振動検出スイッチにより、キャビネット等が転倒する規模の地震の発生を的確に検出し、その直後、素早く転倒防止機構が動作し、転倒防止杆又は転倒防止台で確実に転倒を防止することができる。
(3)転倒状態となった転倒防止機構を利用者は、簡単に通常の状態にセットすることができる。
本発明に係る転倒防止装置を実施するための最良の形態を実施例に基づいて図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る転倒防止装置の実施例1の全体構成を示す図である。(a)は正面図、(b)はA−Aから見た側面図、(c)は(b)のB−B断面図を夫々示す図である。図2(a)は、転倒防止装置が動作した状態を示す図である。
実施例1の転倒防止装置1は、薄型キャビネット状の筺体フレーム2と、予め設定された振動の大きさ以上となると閉じる振動検出スイッチ3と、振動検出スイッチ3が閉じると作動する転倒防止機構4とから主に構成される。
薄型キャビネット状の筺体フレーム2は、左右の側壁5、背壁6、頂壁7及び前壁8とから構成されており、転倒防止を行うべき対象となるキャビネット(図1(a)中、想像線9で示す)、ロッカー、家具、書庫等(以下、「キャビネット等」という。)の側面に取り付けられるものである。筺体フレーム2の奥行は、転倒防止を行うべきキャビネット9等の奥行とほぼ同じ又はそれより小さく形成する。
この実施例1の筺体フレーム2の特徴は、前壁8は、図1に示すように、筺体フレーム2の頂部(上端)から下端まで設けられることなく、上半部(頂部から筺体フレーム2の上下方向のほぼ中程)まで設けられている。要するに、筺体フレーム2の正面の略下半部は開口部10として開口されている構成となっている。
(振動検出スイッチ)
振動検出スイッチ3及び転倒防止機構4は、薄型キャビネット状の筺体フレーム2に内蔵されるものであり、具体的には、振動検出スイッチ3は、筺体フレーム2の前壁8に取り付けられている。振動検出スイッチ3は、地震によってキャビネット等の転倒が発生する可能性のある強い振動状態を検出するとスイッチが入る(スイッチが閉じる)ものである。
図3は、振動検出スイッチ3の構造を示す図である。振動検出スイッチ3は、水平断面が略凹型で左右に取付フランジ11を有するボックス12を備えている。このボックス12内の上部に、絶縁材で形成された上部水平支持板13がブラケット14で固定されている。上部水平支持板13に上部電極15が下方に突出するように貫通して設けられており、さらに、上部水平支持板13の上面には、上部電極15に導電板16により電気的に結合された上部端子17が設けられている。
ボックス12内の仕切壁12’で仕切られた下部には、絶縁材で形成されたドーナッツ状の下部水平支持板18がブラケット19で固定されている。この下部水平支持板18の上面には、略円筒状をした下部電極20が取り付けられている。下部電極20の上端には導電性の材料で形成された固定接触子21が設けられている。さらに、下部水平支持板18の上面において下部電極20のフランジ部21’と電気的に結合する下部端子22が設けられている。
上部電極15の下端には、導電性の材料で形成されたコイルバネ23の上端が取り付けられている。コイルバネ23の下端には、導電性の材料で形成された可動接触子24が取り付けられいている。可動接触子24は、平板部25と錘部26とから一体的に形成されている。
なお、本実施例では、錘部26はコイルバネ23の下端に振り子状に自由に吊持されているが、錘部26の下部とボックス12の底部との間に、適度な弾性を有する振れ止め用のバネ(例.引っ張りコイルバネ、板バネ、リーフバネ等)を絶縁材を介して装着する構成としてもよい。例えば、図7の実施例1の変形例に示すように、振れ止め用の引っ張りコイルバネ68の一端を錘部26の下部に取付け、他端をボックス12の底部に絶縁材を介して取り付ける構成としてもよい。このようにバネを取り付ける構成とすると、弱い地震でも錘部26が大きく振れるようなことが防止でき、弱い地震で転倒防止杆30が前方に突出するような誤作動が防止できる。
可動接触子24の平板部25は、固定接触子21に対して上下方向に所定の寸法の隙間gをあけて対面するように、コイルバネ23で吊持されて配置されている。そして、可動接触子24の錘部26は、下部電極20の内側に通常は接触しない状態で配置されている。即ち、可動接触子24の錘部26は、固定接触子21に対して径方向に所定の寸法の隙間dをおいて、その内側にコイルバネ23で吊持されて配置されている。
このような構造の可動接触子24と固定接触子21は、スイッチを構成しており、大きな地震が発生した場合は、可動接触子24が上下方向及び水平方向に揺れて、固定接触子21に接触した場合は、電流が、上部端子17、導電板16、上部電極15、コイルバネ23、可動接触子24、固定接触子21、下部電極20及び下部端子22を通して電流が流れる、即ち、スイッチが閉じた状態となる。
この振動検出スイッチ3は、前述のとおり、地震によってキャビネット9等の転倒が発生する可能性のある強い振動状態を検出するとスイッチが閉じるものである。この場合に、スイッチの閉じる振動状態に対応するように、振動検出スイッチ3を予め設定しておく必要がある。
具体的には、コイルバネ23の弾性力(前述のとおり、錘部26の下部とボックス12の底部との間に振れ止め用のバネを取り付けた場合はそのバネの弾性力も含めて)、錘部26の重量、可動接触子24と固定接触子21の隙間の寸法を調整する。可動接触子24と固定接触子21の隙間寸法としては、上部電極15の上部水平支持板13に対する上下方向の取付位置をナットで調整して、固定接触子21と平板部25との間の隙間gの寸法を設定する。また、固定接触子21の内径及び錘部26の径方向の大きさを適宜、設計して製造することで、隙間dの寸法を設定するすることである。
(転倒防止機構)
図1及び図2(a)において、転倒防止機構4は、上端部が筺体フレーム2の側壁5に枢軸27により枢着された(回転可能に取り付けられた)アーム28と、このアーム28の下端部に枢軸29で枢着された転倒防止杆30を備えている。転倒防止杆30は、左右側板31及び前面板32から成り、その断面は、背面側(筺体フレーム2の手前とは反対側、即ち奥側)が開口したコの字型である。アーム28の下端部は、左右側板31の間に背面側から挿入され、転倒防止杆30の上端から一定の長さだけ下方の位置で枢軸29により左右側板に枢着されている。
転倒防止杆30の左右側板31に、転倒防止杆30の長手方向に延びるガイド用の長孔33が形成されており、この長孔33にはガイドピン34が貫通して設けられている。このガイドピン34は、筺体フレーム2の左右側壁5に固定されている。
なお、実施例1では、長孔33は直線的な長孔33としたが、長孔の構成はこのような構成に限定されるものではない。例えば、実施例1の別の変形例として、図2(b)、(c)に拡大図として示すが、長孔を全体としてL型のものとしてもよい。即ち、長孔33の上端に、前方に向けてロック用の凹所66を形成した、全体がL型の長孔67の構成としてもよい。
このような長孔67の構成にすると、図2(c)に示すように、転倒防止杆30が前方に突出した際に(実施例1では図2(a)の状態に対応する。)、ガイドピン34がロック用の凹所66に入り込んで係合するから、転倒防止杆30が前方に突出した状態を確実に保持することができる。
転倒防止杆30の前面には、ハンドル35が設けられている。このハンドル35は、利用者が把持して転倒防止杆30を、後述するが、筺体フレーム2内に押し込んで通常の状態にセットする操作の際に使用するものである。
ハンドル35の下方には筺体フレーム2の前壁8と同じ幅の化粧板36(前壁8と同じ材料でも同じ外観を有する板でもよいし、異なった材料から成る板でもよい。)が付設されている。このようにすると、筺体フレーム2を正面から見た場合、開口10の位置に化粧板36がきて、化粧板36と前壁8と同じ材料で形成した場合は、ハンドル35の部分を除いて、その上下は、同じように見えて見栄えがよくなる。
なお、このような化粧板36のさらに上面に、或いは転倒防止杆30の直接前面にゴム、スポンジ、合成樹脂等のクッション材を付設する構成としてもよい。このように、クッション材を付設すると、転倒防止杆30が突如作動し、前方に突出して利用者に衝突しても、利用者が怪我しないという効果が生じる。
転倒防止杆30の左右側板31の下端には、軸受を介して回転可能に支持された転動輪37が配置されている。さらに、転倒防止杆30の左右側板31の下端の背面側には定置用の傾斜面38が形成されている。この傾斜面38のやや上方には、転倒防止杆30の左右側板31の間に係止ピン39が架設されている。
アーム28と転倒防止杆30を互いに枢着する枢軸29には、ワイヤ40の上端が取り付けられている。このワイヤ40は、筺体フレーム2の背面側において左右の側壁5の間に回転可能に設けられたプーリ41にガイドされ、背面側の下方に延び、その下端に重錘42が吊り下げられている。
この重錘42の重力の作用は、図1(b)に示すように、アーム28に対して、枢軸27を中心として、時計針の回転方向とは反対方向に回転モーメントM1を付与しているとともに、転倒防止杆30に対して、ガイドピン34を中心に時計針の回転方向に回転モーメントM2を、常時、付与している。
なお、本実施例では、アーム28及び転倒防止杆30に回転モーメントを付与する付勢手段として、重錘42をワイヤ40の一端に取り付けたが、このような付勢手段は重錘に限らず、その他いろいろな付勢手段がある。
例えば、図示はしないが、ワイヤ40の一端に、重錘の替わりにスプリング(例.引っ張りコイルスプリング等)の一端を取付け他端を筺体フレーム2の背壁6に固定し、このスプリングの付勢力を利用する構成としてもよい。
或いは、やはり図示はしないが、ワイヤ40の一端に、重錘の替わりにワイヤ40を下方に常時付勢するダンパ(例.ガスダンパ等)の一端を取付け他端を筺体フレーム2の背壁6に固定し、このダンパの付勢力を利用する構成としてもよい。
さらに、ワイヤ40及び重錘42を利用することなく、アーム28と筺体フレーム2の背壁6の間に、アーム28に図1(b)に示すようなモーメントM1を付与する付勢手段を直接、装着する構成としもよい。この付勢手段としては、例えば、スプリング(例.引っ張りコイルスプリング等)、ダンパ(例.ガスダンパ等)等を利用すればよい。さらには、枢軸27と筺体フレーム2の背壁6の間にぜんまいばね等を設け、アーム28に図1(b)に示すようなモーメントM1を付与する構成としてもよい。
このように転倒防止杆30に対して、ガイドピン34を中心に時計針の回転方向の回転モーメントM2が付与されていると、転倒防止杆30は図2(a)に示すように、その下端が前方に突出してしまうが、係止ピン39が、筺体フレーム2に付設された係合片43によって係止されていることにより、転倒防止杆30の回動が拘束され、図1(b)に示す通常の状態になっている。
図4(a)〜(d)は、係合片43の構成、及び係合片43と係止ピン39の係合・解除の動作を行う係合機構52を示す図である。係合片43は、前面側にテーパ面44を有し、このテーパ面44に隣接して係合用の凹部45が形成され、さらに背面側には突出部46が形成されている。
この係合片43は、筺体フレーム2の左右側壁5の間に軸47により回動可能に設けられているとともに、軸47と係合片43の間に付設されたバネ48により、通常時は、図4(a)に示すように、時計針の回転方向に付勢され、突出部46が筺体フレーム2の左右側壁5の間に固定された停止ピン49に当接して回転が停止状態にある。
係合片43の前面側に電磁石50の作動リンク51が連結されている。この電磁石50は、振動検出スイッチ3が閉じた際に流れる電流により、図4(b)に示すように、作動リンク51を動作させて係合片43を時計針の回転方向と反対側にバネ48の付勢力に抗して回転させ、係止ピン39を係合用の凹部45から解除して離脱可能とする。以上のとおり、転倒防止杆30の係止ピン39と筺体フレーム2に付設された係合片43とから係合機構52を構成している。
(作用)
以上の構成から成る実施例1の転倒防止装置1の作用を以下に説明する。転倒防止装置1は、その筺体フレーム2の側壁5を転倒防止すべきキャビネット9等の側面に固定しておく。通常時は、図1の状態にセットされている。地震その他の原因で振動が生じると、振動検出スイッチ3の可動接触子24の錘部26が上下方及び水平方向に揺れるが、その揺れが少ない場合は、可動接触子24と固定接触子21は接触しないので、振動検出スイッチ3は閉じることがない。
しかし、キャビネット9等が転倒する危険性のあるような大きな地震が発生した場合には、図3において、振動検出スイッチ3の可動接触子24の錘部26が上下及び水平方向に大きく揺れるために、可動接触子24の平板部25及び錘部26の両方又はその一方が固定接触子21に当接する。その結果、振動検出スイッチ3が閉じて、上部端子17、導電板16、上部電極15、コイルバネ23、可動接触子24、固定接触子21、下部電極20及び下部端子22を通して電流が流れる。
そして、図4(b)に示すように、この電流が電磁石50の作動リンク51を電磁石50内に引き込むように動作させて、係合片43を時計針の回転方向と反対側にバネ48の付勢力に抗して回転させ、係止ピン39を係合用の凹部45から離脱する。
すると、重錘42の重力により、枢軸27を中心として、時計針の回転方向とは反対方向にアーム28に作用する回転モーメントM1、及びガイドピン34を中心に時計針の回転方向に転倒防止杆30に作用する回転モーメントM2によって、転倒防止杆30は図2(a)に示すように、その下端が前方に突出する。
この場合、ガイドピン34は筺体フレーム2に固定されているが、ガイド用の長孔33に挿通されているために、転倒防止杆30は、ガイド用の長孔33がガイドピン34に対して相対的に移動するようにして、移動する。
また、転倒防止杆30の下端に転動輪37が設けられているために、転動輪37が床を転動して、転倒防止杆30の下端が床53につっかえることなく、スムースに移動して転倒防止杆30の下端は前方に突出する。そして、図2(a)に示すように転倒防止杆30の下端が前方に突出すると、転倒防止杆30の下端の定置用の傾斜面38が床53に接触して定置する。
この結果、図2(a)に示すように、アーム28と転倒防止杆30は、一直線に突っ張った状態となり、キャビネット9等の支えとなって、キャビネット9等が前方に転倒することを防止することができる。なお、アーム28は、転倒防止杆30の上端側から一定長さだけ下方の位置で枢軸29で枢着されているために、図2(a)の状態では、アーム28は、転倒防止杆30の上端側から一定長さだけ嵌入されているために、図2(a)の状態でも、一直線に突っ張った状態を維持することができる。
図2(a)の状態から図1の状態に戻す際には、利用者はハンドル35を把持して、転倒防止杆30をその下端の転動輪37を床を転動させながら、背面側に押していく。すると、重錘42の重力に抗して、枢軸27を中心にアーム28は時計針の回転方向に回動し、また、枢軸29を中心に転倒防止杆30をアーム28に対して時計針の回転方向と反対方向に回転させることができる。この際、転倒防止杆30のガイド用の長孔33が、ガイドピン34に対して長手方向に移動し、転倒防止杆30を筺体フレーム2内に押し込むようにして、図1の状態に向けて戻す。
又、転倒防止杆30を筺体フレーム2内に押し込むと、図4に示すように、係止ピン39は係合片43のテーパ面44上に沿って移動し係合片43を、バネ48の付勢力に抗して時計針の回転方向と反対側に回転して、最終的に、図4(d)に示すように、係止ピン39を凹部45に落ち込む。これにより、図1の通常状態にセットすることができる。
図5は、本発明に係る転倒防止装置1の実施例2を説明する図であり、図5(a)は通常の状態であり、図5(b)は地震等が発生した際に、転倒防止装置54が動作した状態を示す。この実施例2は、実施例1と基本的には同じ構成であるが、その転倒防止機構55が実施例1の転倒防止機構4と異なる。実施例1と相違する点を中心に、実施例2を以下に、説明する。
実施例2の転倒防止装置54の転倒防止機構55は、実施例1のようなアーム28及び転倒防止杆30は備えていないが、代わりに、筺体フレーム2の底部に、床面に沿って水平前方に可動な転倒防止台56を設けた構成を特徴とする。この転倒防止台56は、その前面側及び背面側に転動輪57が設けられている。
図5(a)、(b)及び図6(b)に示すように、この実施例2では、筺体フレーム2の前壁58は転倒防止台56のすぐ上の位置まで、下方に延びている。転倒防止台56の上面の背面側に付設した係止ピン取付耳片59にワイヤ40の一端が取り付けられている。
このワイヤ40は転倒防止台56の上面に沿って前方に延び、筺体フレーム2の前端側の下部に設けられたプーリー60、筺体フレーム2の前端側に設けられたプーリー61及び背面側に設けられたプーリー62にガイドされて、背面側に戻されて、その先端に重錘42が吊り下げられている。
なお、この実施例2についても、実施例1と同様に、図示はしないが、ワイヤ40の一端に、重錘42の替わりに、付勢手段として、スプリングやダンパ等を利用しても良いことは言うまでもない。
転倒防止台56の上面の背面側に係止ピン取付耳片59が付設され、この係止ピン取付耳片59間に水平な係止ピン63が架設されている。この係止ピン63を係止する係合片64が筺体フレーム2の背面側に取り付けられている。この係合片62を含む係止機構52の構成は、実施例1と同じ構成であるので、図6(a)でその構成は示すがその詳細な説明は省略する。但し、図6(a)に示すように、実施例2の係止機構は、実施例1とは、上下逆向きに配置されている。
さらに、実施例2では、筺体フレーム2の前側壁5から係止ピン63の下方の高さ位置において、背面側方向に向けて突出する係合突起65が形成されている。この係合突起65は、転倒防止台56が前方に突出された際には係止ピン63に係合する。
(作用)
以上の構成から成る実施例2の転倒防止装置54の作用を以下に説明する。実施例2の転倒防止装置54は、実施例1と同様に転倒防止装置54の筺体フレーム2の側壁5を、転倒防止すべきキャビネット9等の側面に固定しておく。常時は、図5(a)、図6(b)の状態にセットされている。地震その他の原因で振動が生じると、実施例1と同じ振動検出スイッチ3が閉じて、電磁石50に通電して、作動リンク51を動作させる。
これにより、図6(c)に示すように、係合片64を時計針の回転方向にバネの付勢力に抗して回転させ、係止ピン63を係合用の凹部45から離脱する。すると、図5(b)、図6(d)に示すように、重錘42の重力により、ワイヤ40を介して転倒防止台56を前方に向けて引っ張り、筺体フレーム2から前方に突出させる。そして、係合突起65が、係止ピン63に係合する。
この結果、地震によりキャビネット9等が前方に向けて転倒しようとしても、転倒防止台56が前方に突出され、しかも筺体フレーム2の係合突起65が係止ピン63に係合するために、筺体フレーム2が転倒せず、筺体フレーム2に固定されたキャビネット9等の転倒を防止できる。
以上、本発明に係る転倒防止装置の最良の形態を実施例1及び2に基づいて説明したが、本発明は特にこのような実施例に限定されることなく、特許請求の範囲記載の技術的事項の範囲内でいろいろな実施例があることはいうまでもない。
以上の構成から成る本発明の転倒防止装置は、キャビネット、ロッカー、家具だけでなく、書庫、保管庫、ピアノ、自動販売機等、地震の際に転倒すると危険なあらゆる物の側面に取り付けて使用することが可能である。
本発明に係る転倒防止装置の実施例1を説明する図であり、(a)は正面図であり、(b)は側面図であり、(c)は平面図である。 (a)は実施例1の動作を説明する図であり、(b)、(c)は実施例1の変形例を示す図である。 実施例1の転倒防止装置に内蔵される振動検出スイッチを説明する図である。 実施例1の係合機構を説明する図である。 本発明に係る転倒防止装置1の実施例2を説明する図である。 本発明に係る転倒防止装置1の実施例2の要部及び作用を説明する図である。 実施例1おいて、錘部とボックス間にバネを装着した変形例を示す図である。
符号の説明
1 転倒防止装置
2 筺体フレーム
3 振動検出スイッチ
4 転倒防止機構
5 筺体フレームの左右の側壁
6 筺体フレームの背壁
7 筺体フレームの頂壁
8 筺体フレームの前壁
9 キャビネット
10 開口部
11 取付フランジ
12 ボックス
13 上部水平支持板
14 ブラケット
15 上部電極
16 導電板
17 上部端子
18 下部水平支持板
19 ブラケット
20 下部電極
21 下部電極の固定接触子
21’下部電極のフランジ部
22 下部端子
23 コイルバネ
24 可動接触子
25 平板部
26 錘部
27 枢軸
28 アーム
29 枢軸
30 転倒防止杆
31 左右側板
32 前面板
33 ガイド用の長孔
34 ガイドピン
35 ハンドル
36 化粧板
37 転動輪
38 定置用の傾斜面
39 係止ピン
40 ワイヤ
41 プーリ
42 重錘
43 係合片
44 係合片のテーパ面
45 凹部
46 突出部
47 軸
48 バネ
49 停止ピン
50 電磁石
51 作動リンク
52 係合機構
53 床
54 転倒防止装置
55 転倒防止機構
56 転倒防止台
57 転動輪
58 筺体フレームの前壁
59 係止ピン取付耳片
60 、61、62プーリー
63 係止ピン
64 係合片
65 係合突起
66 L型の長孔のロック用の凹所
67 L型の長孔
68 バネ

Claims (5)

  1. 筺体フレームと、該筺体フレームの内に設けられた振動検出スイッチと、該筺体フレームの内に設けられアームと振動検出スイッチが閉じられると前方に突出する転倒防止杆とを備え、転倒を防止すべき対象物の側面に取り付けられる転倒防止装置であって、
    前記筺体フレームは、左右側壁、背壁及び前壁を備え、前壁は前記筺体フレームの上下方向の上半部にのみ配設されており、下半部の正面は開口されており、
    前記アームは、その上端が前記筺体フレームに枢着されており、その下端が転倒防止杆に枢軸により枢着されており、
    前記転倒防止杆には、ガイド用の長孔が形成されているとともに係止ピンが付設されており、前記ガイド用の長孔は、前記筺体フレームに固定されたガイドピンが挿通されており、前記転倒防止杆は、前記開口から前方に突出可能な方向に該ガイドピンを中心に回動するように常時、付勢されており、
    前記転倒防止杆を筺体フレーム内に係止し、前記振動検出スイッチが閉じると前記係止を解除する係止機構機構を設けたことを特徴とする転倒防止装置。
  2. 前記転倒防止杆をガイドピンを中心に回動するよう常時付勢する手段は、前記枢軸に一端が取り付けられたワイヤと、該ワイヤの他端に取り付けられた重錘、前記筺体フレームに取り付けられたスプリング又は前記筺体フレームに取り付けられたダンパとから成ることを特徴とする請求項1記載の転倒防止装置。
  3. 前記係止機構は、前記転倒防止杆にもうけられた係止ピンと、該係止ピンを係合する係合凹部を有する係合片から構成され、
    前記係合片は、係止ピンを係合する方向に回動付勢され、前記振動検出スイッチが閉じると前記付勢方向と反対方向に駆動されて係止ピンの係合を解除する構成であることを特徴とする請求項1又は2記載の転倒防止装置。
  4. 筺体フレームと、該筺体フレームの内に設けられた振動検出スイッチと、該筺体フレームの下端に設けられアームと振動検出スイッチが閉じられると前方に突出する転倒防止台とを備え、転倒を防止すべき対象物の側面に取り付けられる転倒防止装置であって、
    前記筺体フレームは、左右側壁、背壁及び前壁を備え、前壁の下端は開口されており、
    前記転倒防止台の背面側の部分にワイヤの一端が取り付けられており、
    前記ワイヤは、前記転倒防止台に沿って前面側に延び、プーリーでガイドされて、他端に前記ワイヤを常時下方に引っ張って付勢する手段が取り付けられており、前記付勢する手段により、前記転倒防止台は常時は前方に突出する方向に付勢されており、
    前記転倒防止台を筺体フレーム内に係止し、前記振動検出スイッチが閉じると前記係止を解除する係止機構機構を設けたことを特徴とする転倒防止装置。
  5. 前記ワイヤを常時下方に引っ張って付勢する手段は、重錘、前記筺体フレームに取り付けられたスプリング又は前記筺体フレームに取り付けられたダンパであることを特徴とする請求項4記載の転倒防止装置。
JP2004354475A 2004-12-07 2004-12-07 転倒防止装置 Pending JP2006158655A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004354475A JP2006158655A (ja) 2004-12-07 2004-12-07 転倒防止装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004354475A JP2006158655A (ja) 2004-12-07 2004-12-07 転倒防止装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006158655A true JP2006158655A (ja) 2006-06-22

Family

ID=36661280

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004354475A Pending JP2006158655A (ja) 2004-12-07 2004-12-07 転倒防止装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006158655A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107280294A (zh) * 2017-08-11 2017-10-24 东莞市皓奇企业管理服务有限公司 防倾倒家具的使用方法
KR102152302B1 (ko) * 2020-01-21 2020-09-04 서성철 안전 서랍장
CN112401492A (zh) * 2020-11-18 2021-02-26 江西腾科实业有限公司 一种高度与角度可调节的学生课桌

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107280294A (zh) * 2017-08-11 2017-10-24 东莞市皓奇企业管理服务有限公司 防倾倒家具的使用方法
CN107280294B (zh) * 2017-08-11 2019-04-23 新昌县城关升华机械厂 防倾倒家具的使用方法
KR102152302B1 (ko) * 2020-01-21 2020-09-04 서성철 안전 서랍장
CN112401492A (zh) * 2020-11-18 2021-02-26 江西腾科实业有限公司 一种高度与角度可调节的学生课桌

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010076471A (ja) キャスタ付支持脚装置
JP2013081632A (ja) 飛び出し防止装置
JP2006158655A (ja) 転倒防止装置
JPH11178665A (ja) 棚什器の感震落下防止装置
JP7501892B2 (ja) 転倒防止機能付家具
JP3801614B1 (ja) 仕切り板
JP2007046431A (ja) 目地装置
JP4800852B2 (ja) 引戸の任意位置停止装置
JPH11244080A (ja) 収納什器等の転倒防止装置
JP2005213955A (ja) 耐震ラッチ
JPH0584348U (ja) 消火器の収納ケース
JP3290113B2 (ja) 昇降収納装置
JPH11103962A (ja) 収納什器の転倒防止装置
JP3461983B2 (ja) 家具の転倒防止装置
JP2000337012A (ja) 吊り戸式ドア装置
JP6725841B2 (ja) 電子装置
JP4728087B2 (ja) 引出装置
JPH08161616A (ja) 自動販売機の転倒防止装置
JP2004353417A (ja) ロック装置付きクローザー
JP3499721B2 (ja) 墨出し装置
JP3776583B2 (ja) 免震台
JP3482437B2 (ja) 開閉扉閉止装置
JP2004337430A (ja) ディスプレイ収納装置
JP2001303830A (ja) 扉ロック装置
JP2007037930A (ja) 引出用地震時自然ロック装置