JP2006155480A - スケジューリング方法、スケジューリング装置およびマルチプロセッサシステム - Google Patents

スケジューリング方法、スケジューリング装置およびマルチプロセッサシステム Download PDF

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Abstract

【課題】 マルチプロセッサシステムにおいて、スレッドをスケジューリングして資源の有効利用と処理の高速化を図る必要がある。
【解決手段】 スレッド状態管理部32は、複数のスレッドをグループ化して、スレッドグループの状態を管理する。実行待ちキュー30は、実行待ちおよび実行中の状態にあるスレッドグループを優先度順かつ同一優先度内ではFIFO(First In First Out)順でキューイングする。割り当てリスト生成部12は、実行待ちキュー30の先頭から順にスレッドグループを取り出し、そのスレッドグループに属するすべてのスレッドを同時にいずれかのプロセッサに割り当てられる場合に限り、そのスレッドグループをスレッド割り当てリスト18に追加する。スレッド割り当て部14は、スレッド割り当てリスト18に格納されたスレッドグループに属するすべてのスレッドをプロセッサに割り当てる。
【選択図】 図6

Description

この発明はマルチプロセッサシステムにおける並列処理の実行単位のスケジューリング方法およびスケジューリング装置、ならびにマルチプロセッサシステムに関する。
最近のマルチタスクをサポートするオペレーティングシステムは、複数のプロセスを同時に実行することができるマルチプロセス環境を実現するとともに、さらに、これらのプロセスがプロセス内部で複数のスレッドを生成して並行処理を行うことのできるマルチスレッド技術を搭載している。プロセスは実行時に固有のリソースやアドレス空間が割り当てられ、他のプロセスの領域にアクセスすることはできない。これに対してスレッドは、プロセスの内部で生成される実行単位であり、各スレッドはプロセス内の領域に互いに自由にアクセスすることができる。スレッドは、オペレーティングシステムがCPUの実行時間を割り当てる基本的な単位となる。
スレッドをCPUに割り当てるスレッドスケジューリング方式として、待ち行列に入っているスレッドを一定時間毎に順番に選んで実行する単純なラウンドロビン方式や、スレッドの優先度の順に実行するプライオリティ方式などがある。ラウンドロビン方式では、待ち行列にあるスレッドが一定時間ごとに公平にCPUに割り当てられて実行される。プライオリティ方式では、優先度毎に設けられた待ち行列に各優先度のスレッドがキューイングされ、優先度の高い待ち行列から順にスレッドが選択されCPUに割り当てられて実行される。
1つのシステム内に複数のプロセッサを搭載したマルチプロセッサシステムでは、並列に処理を実行して処理全体の高速化を図ることができる。マルチプロセッサシステムにおいて、マルチスレッド環境を実現する場合、スレッドをいずれかのプロセッサに割り当てて実行することになり、スレッドの実行順序によって、プロセスの実行速度やメモリ消費量などの性能が変わってくる。マルチプロセッサシステムにおけるスレッドスケジューリングでは、プロセッサ資源の利用の効率化や、スレッド間のデータの受け渡しや通信の効率化などについても配慮する必要があり、シングルプロセッサシステムにおけるスレッドスケジューリングとは違った工夫が必要となる。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、マルチプロセッサシステムにおける並列処理の実行単位をプロセッサに割り当てる順序を制御して、処理効率を上げ、プロセッサの利用効率を高めることのできるスケジューリング技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のスケジューリング方法は、マルチプロセッサシステムにおいて、並列処理されるスケジューリング対象の実行単位を複数のプロセッサに割り当てる順序をスケジュールする方法であって、1つ以上の前記スケジューリング対象の実行単位をグループ化し、同一グループに属する前記実行単位の各々により占有されるプロセッサ内の資源を互いに参照できるように、各実行単位が参照するアドレス空間に前記資源をマップし、同一グループに属するすべての実行単位は同時にいずれかのプロセッサに割り当てるという制約の下で、グループのプロセッサへの割り当てを制御する。
本発明の別の態様もまた、スケジューリング方法である。この方法は、マルチプロセッサシステムにおいて、並列処理されるスケジューリング対象の実行単位を複数のプロセッサに割り当てる順序をスケジュールする方法であって、1つ以上の前記スケジューリング対象の実行単位をグループ化してグループ単位でプロセッサへの割り当てを管理し、前記グループ毎に設定される優先度順でかつ同一優先度内では前記グループが待ち行列に到着した順で前記グループの優先順位を決め、同一グループに属するすべての実行単位は同時にいずれかのプロセッサに割り当てるという制約の下で、実行待ちおよび実行中の状態にあるグループを前記優先順位にしたがってプロセッサに割り当てる。
この態様によると、優先順位にしたがって、同一グループに属するすべての実行単位を同時にプロセッサに割り当てることができる。この優先順位は、同一優先度内では待ち行列への到着順に順位が決められるため、同一優先度のグループ間で到着順を守ることができる。実行待ちだけでなく既に実行中の状態にあるグループも含めて、優先順位を決めてプロセッサに割り当てるため、割り当てるべきグループのプロセッサへの割り当て処理を一括して簡単に行うことができる。
本発明のさらに別の態様もまた、スケジューリング方法である。この方法は、マルチプロセッサシステムにおいて、並列処理されるスケジューリング対象の実行単位を複数のプロセッサに割り当てる順序をスケジュールする方法であって、1つ以上の前記スケジューリング対象の実行単位を含むグループの内、実行待ちおよび実行中の状態にあるグループを前記グループ毎に設定される優先度順でかつ同一優先度内では到着順に格納した実行待ちキューの先頭から順に前記グループを取り出し、取り出したグループに属するすべての実行単位を同時にいずれかのプロセッサに割り当てることができる場合に限り、そのグループに属するすべての実行単位をプロセッサに割り当て、そうでない場合は、それ以降に前記実行待ちキューから取り出されるグループの割り当てを優先する。
この態様によると、プロセッサの総数の制約から、グループに属するすべての実行単位を同時にプロセッサに割り当てることができない場合、優先順位のより低いグループに割り当て権を譲渡することで、マルチプロセッサシステムのプロセッサの利用効率を向上することができる。
前記実行待ちキューの先頭から順次取り出されるグループに属する各実行単位が既にいずれかのプロセッサに割り当てられて実行中である場合、その実行中である実行単位は、他のプロセッサに割り当て先を変更されて再配置されないように、その実行中である実行単位の当該プロセッサへの割り当てを確保してもよい。これにより、既にプロセッサに割り当てられて実行中であるグループに属する各実行単位については、既に割り当てられたプロセッサへの割り当てを維持することができ、割り当て処理にかかるコストを削減できる。
本発明のさらに別の態様は、スケジューリング装置である。この装置は、マルチプロセッサシステムにおいて、並列処理されるスケジューリング対象の実行単位を複数のプロセッサに割り当てる順序をスケジュールする装置であって、1つ以上の前記スケジューリング対象の実行単位をグループ化し、同一グループに属する前記実行単位の各々により占有されるプロセッサ内の資源を互いに参照できるように、各実行単位が参照するアドレス空間に前記資源をマップして管理するメモリ制御部と、実行待ちおよび実行中の状態にあるグループを格納した実行待ちキューと、前記実行待ちキューの先頭から順にグループを取り出し、取り出したグループに属するすべての実行単位を同時にいずれかのプロセッサに割り当てることができる場合に限り、そのグループに属するすべての実行単位を複数のプロセッサに割り当てる割り当て部とを含む。
本発明のさらに別の態様もまた、スケジューリング装置である。この装置は、マルチプロセッサシステムにおいて、並列処理されるスケジューリング対象の実行単位を複数のプロセッサに割り当てる順序をスケジュールする装置であって、1つ以上の前記スケジューリング対象の実行単位を含むグループの内、実行待ちおよび実行中の状態にあるグループを前記グループ毎に設定される優先度順でかつ同一優先度内では到着順に格納した実行待ちキューと、前記実行待ちキューの先頭から順にグループを取り出し、取り出したグループに属するすべての実行単位を同時にいずれかのプロセッサに割り当てることができる場合に限り、そのグループを割り当てリストに追加する割り当てリスト生成部と、前記割り当てリスト生成部により生成された前記割り当てリストに格納されたグループに属するすべての実行単位を複数のプロセッサに割り当てる割り当て部とを含む。
本発明のさらに別の態様は、マルチプロセッサシステムである。このシステムは、並列処理されるスケジューリング対象の実行単位を複数のプロセッサに割り当てて並列に実行するマルチプロセッサシステムであって、1つのプロセッサは、前記スケジューリング対象の実行単位を他の複数のプロセッサに割り当てるスケジューラを含む。前記スケジューラは、1つ以上の前記スケジューリング対象の実行単位をグループ化し、同一グループに属する前記実行単位の各々により占有されるプロセッサ内の資源を互いに参照できるように、各実行単位が参照するアドレス空間に前記資源をマップして管理するメモリ制御部と、実行待ちおよび実行中の状態にあるグループを格納した実行待ちキューと、前記実行待ちキューの先頭から順にグループを取り出し、取り出したグループに属するすべての実行単位を同時にいずれかのプロセッサに割り当てることができる場合に限り、そのグループに属するすべての実行単位を複数のプロセッサに割り当てる割り当て部とを含む。
本発明のさらに別の態様もまた、マルチプロセッサシステムである。このシステムは、並列処理されるスケジューリング対象の実行単位を複数のプロセッサに割り当てて並列に実行するマルチプロセッサシステムであって、1つのプロセッサは、前記スケジューリング対象の実行単位を他の複数のプロセッサに割り当てるスケジューラを含む。前記スケジューラは、1つ以上の前記スケジューリング対象の実行単位を含むグループの内、実行待ちおよび実行中の状態にあるグループを前記グループ毎に設定される優先度順でかつ同一優先度内では到着順に格納した実行待ちキューと、前記実行待ちキューの先頭から順にグループを取り出し、取り出したグループに属するすべての実行単位を同時にいずれかのプロセッサに割り当てることができる場合に限り、そのグループを割り当てリストに追加する割り当てリスト生成部と、前記割り当てリスト生成部により生成された前記割り当てリストに格納されたグループに属するすべての実行単位を複数のプロセッサに割り当てる割り当て部とを含む。
本発明のさらに別の態様もまた、スケジューリング方法である。この方法は、マルチプロセッサシステムにおいて、並列処理されるスケジューリング対象の実行単位を複数のプロセッサに割り当てる順序をスケジュールする方法であって、複数のプロセッサの内、少なくとも1つのプロセッサを並列処理されるスケジューリング対象の実行単位の割り当て対象から除外し、非割り当て対象のプロセッサ上で動作するスケジュール対象とならない実行単位により独占的に占有される当該プロセッサ内の資源を前記スケジューリング対象の実行単位から参照できるように、各実行単位が参照するアドレス空間に前記資源をマップした上で、前記実行単位の割り当て対象のプロセッサへの割り当てを制御する。
本発明のさらに別の態様もまた、スケジューリング装置である。この装置は、マルチプロセッサシステムにおいて、並列処理されるスケジューリング対象の実行単位を複数のプロセッサに割り当てる順序をスケジュールする装置であって、複数のプロセッサの内、少なくとも1つのプロセッサを並列処理されるスケジューリング対象の実行単位の割り当て対象から除外し、非割り当て対象のプロセッサ上で動作するスケジュール対象とならない実行単位により独占的に占有される当該プロセッサ内の資源を前記スケジューリング対象の実行単位から参照できるように、各スケジューリング対象の実行単位が参照するアドレス空間に前記資源をマップして管理するメモリ制御部と、実行待ちおよび実行中の状態にある前記スケジューリング対象の実行単位を格納した実行待ちキューと、前記実行待ちキューの先頭から順に前記スケジューリング対象の実行単位を取り出し、いずれかのプロセッサに割り当てる割り当て部とを含む。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、データ構造などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、マルチプロセッサシステムの資源を有効利用し、並列処理の高速化を図ることができる。
実施の形態1
図1は、実施の形態1に係るマルチプロセッサシステムの構成図である。マルチプロセッサシステムは、複数のプロセッシングエレメント(PE)100とメインメモリ120を有し、それらはメインバス110に接続されている。各プロセッシングエレメント100は、プロセッサ130、ローカルメモリ140、およびメモリ制御部150を含む。プロセッサ130はローカルメモリ140に対してデータを読み書きすることができる。メモリ制御部150は、他のプロセッシングエレメント100のプロセッサ130からローカルメモリ140のデータを参照するときのインタフェースを与えるとともに、メモリの同期・排他制御の機能を提供する。
プロセッシングエレメント100のいずれか一つには、並列処理の実行単位であり、スケジューリングの対象となる実行実体(以下、スレッドという)をスケジューリングする機能をもたせる。このスケジューリング機能は特権レベルで動作する。特権レベルでは、マルチプロセッサシステムのすべての資源にアクセスする権限を有する。一方、スケジューリング機能をもたない他のプロセッシングエレメント100上で動作するプログラムは、ユーザレベルで動作する。ユーザレベルでは、特権レベルに比べてアクセスできる資源が限られる。
スレッドスケジューリングにより、ある時刻に各プロセッサ130には1つのスレッドが割り当てられ、マルチプロセッサシステム全体で並列に複数のスレッドが実行される。各プロセッサ130に割り当てられたスレッドは、プロセッシングエレメント100内のローカルメモリ140やメモリ制御部150内部のレジスタなどのすべての資源を占有して使用することができる。
スレッドがいずれのプロセッサ130にも割り当てられていない場合、スレッドのコンテキストはメインメモリ120に退避される。スレッドのコンテキストは、そのスレッドが割り当て先のプロセッシングエレメント100(以下、割り当て先PEという)内で占有するすべての資源の状態であり、スレッドがプロセッサ130において動作しているときに各種レジスタ内に保持されている値の集合、ローカルメモリ140に保持されたデータ、メモリ制御部150の各種レジスタの内部状態などである。スレッドがプロセッサ130上で動作していないときは、そのスレッドのコンテキストをメインメモリ120にコピーしておき、再度プロセッサ130に割り当てられたときに、そのコンテキストを読み込んで、処理を継続できるようにする。
本実施の形態では、1つ以上のスレッドを要素として含むスレッドグループが定義され、スレッドグループ単位でスケジューリングが行われ、スレッドグループに属するすべてのスレッドは同時にいずれかのプロセッサ130に割り当てられる。スレッドグループ内の一部のスレッドがプロセッサ130に割り当てられ、残りのスレッドがメインメモリ120に残留する状態にはならない。したがって、同一スレッドグループ内のすべてのスレッドは、実行待ち、実行中などの遷移状態を共有することになる。同一スレッドグループに属するスレッドは、互いのアドレス空間をカーネルのシステムコールを用いずに直接参照することができる。
図2は、プロセッサ130に割り当てられたスレッドから見たアドレス空間170を説明する図である。アドレス空間170には、共有データを含むメインメモリがマップされたメインメモリ領域172と、同一グループ内の各スレッドの占有資源がマップされたスレッドマップ領域174とが含まれる。
スレッドマップ領域174には、同一グループ内の各スレッドに対応してスレッドマップ#1〜#nが配置されている。プロセッサ数をnとすると同一グループ内に最大n個のスレッドを設けることができるから、スレッドマップについてもn個分の領域が確保されている。各スレッドマップ#1〜#nは、対応する各スレッドが割り当て先PE内で占有する資源の一部をメモリマップしたものであり、符号175で示すように、ローカルメモリと、メモリ制御部150を外部から制御するためのレジスタ群を含むが、メモリ制御部150を外部から制御するためのレジスタ群は、すべてがアクセス可能ではなく、後述の通信用レジスタのみがアクセス可能であり、斜線で示した他のレジスタにはアクセスすることはできない。アクセス可能なレジスタだけでなく、アクセス不可能なレジスタも含めて、レジスタ群全体をマップしておくことで、アクセス可能なレジスタの種類に関係なく、スレッドマップのサイズを一定にすることができ、スレッドマップの先頭アドレスに対するオフセット値が固定値になり、プログラマにとって管理がしやすくなる。
各スレッドにより割り当て先PE内で占有される資源の一部がアドレス空間にマップされることにより、同一グループ内の各スレッドは、互いに他のスレッドが占有する資源の一部にシステムコールを介さずにアクセスして操作することが可能となる。メモリ制御部150を外部から制御するためのレジスタについては、操作を許可するレジスタに限ってアドレス空間にマップすることで、外部からの操作に一定の制限を設けることができる。
第1のスレッドマップ#1には、スレッドベースアドレスを先頭アドレスとしてスレッドマップのサイズ分の領域が割り当てられている。第2のスレッドマップ#2の先頭アドレスは、スレッドベースアドレスにスレッドマップのサイズに対応したオフセット値を加算したアドレスになる。
同一グループのスレッドをコンフィギュレーションする際、スレッドマップの番号#1〜#nを指定することにより、そのスレッドがどのスレッドマップを使用するかが決まる。後述のスケジューリング装置200は、同一グループ内の各スレッドがどのスレッドマップを使用しているかをスレッドマップの設定情報としてメモリに保持し、スレッド割り当て時にスレッドの割り当て先PEのメモリ制御部150にスレッドマップの設定情報を設定する。各プロセッシングエレメント100のメモリ制御部150は、スレッドがスケジュールされたときに、同一グループ内の各スレッドの資源がどのスレッドマップにメモリマップされているかをスレッドマップの設定情報により把握することができ、アドレス空間170のスレッドマップにもとづいて、他のスレッドの資源に対するアクセス要求をDMAによって処理することができる。
なお、より詳細には、後述のスケジューリング装置200のスレッド状態管理部32が、スレッドグループのスレッドマップの設定情報を管理し、スレッドマップの設定情報を一例としてスレッド状態テーブル34に格納して保持する。また、スケジューリング装置200のスレッド割り当て部14が、スレッドをプロセッサに割り当てる処理を行い、スレッドグループのスレッドマップの設定情報をメモリ制御部150に設定する処理を行う。プロセッサに割り当てられたスレッドは、スレッドグループのスレッドマップの設定情報がメモリ制御部150に設定された後に、スタートする。
たとえば、2つのスレッドA1、A2が同一のグループAに属するとする。グループAの初期設定によって、グループAのアドレス空間の第1領域EA1に第1スレッドA1の資源がメモリマップされ、アドレス空間の第2領域EA2に第2スレッドA2の資源がメモリマップされたとする。グループAの各スレッドA1、A2がスケジューリングされ、第1プロセッサにスレッドA1が割り当てられ、第2プロセッサにスレッドA2が割り当てられたとする。
このとき、第1プロセッサ上で動作する第1スレッドA1から、第2スレッドA2のスレッドマップである第2領域EA2にアクセスすると、第2プロセッサの資源が第2スレッドA2の資源として参照される。第1スレッドA1、第2スレッドA2のプロセッサへの割り当てと実行は、資源が準備されてから行われるため、第1スレッドA1から第2スレッドA2のスレッドマップである第2領域EA2へのアクセスは、第2スレッドA2がどのプロセッサに割り当てられているかに関係なく、必ず第2スレッドA2の資源へのアクセスであることが保証される。第2スレッドA2が第1スレッドA1のスレッドマップである第1領域EA1にアクセスする場合も同様である。
このように、いずれかのプロセッサ130に割り当てられたスレッドは、アドレス空間170内に設定されたスレッドマップのアドレスにアクセスすることで、同一グループ内の他のスレッドが占有する資源にDMAによって直接アクセスすることができる。
同一グループ内の他のスレッドは、いずれかのプロセッサ130に割り当てられているが、どのプロセッサ130に割り当てられるかは、スケジューリングの度に異なる。しかし、スレッドマップは、スレッドがどのプロセッサに割り当てられるかに関係なく、アドレス空間170内の同じアドレスに設定されている。したがって、同一グループ内の各スレッドは、スレッドのプロセッサへの割り当て状態には関係なく、アドレス空間170内のスレッドマップにアクセスすることで、他のスレッドの資源に一貫してアクセスできることが保証される。
各プロセッシングエレメント100のメモリ制御部150内部には、スレッド間の同期通信のために使用可能な通信用レジスタが設けられている。この通信用レジスタの値は、当該プロセッシングエレメント100のプロセッサ130から特殊な命令によって読むことができ、通信用レジスタに値がまだ書き込まれていないときは、当該プロセッサ130は、通信用レジスタに値が書き込まれるまで待つ。
また、この通信用レジスタは、自分以外のプロセッシングエレメント100のメモリ制御部150から書き込みができる。メモリ制御部150内部の通信用レジスタは、スレッドの占有資源として、アドレス空間170内にスレッドマップとしてメモリマップされている。したがって、あるスレッドは、自分のアドレス空間170内のスレッドマップを参照して、他のプロセッシングエレメント100のメモリ制御部150の通信用レジスタにアクセスすることができ、値を書き込むことができる。
アドレス空間170にメモリマップされた通信用レジスタを利用すると、メモリ制御部150は、自スレッドの通信用レジスタに他スレッドが値を書き込むまで、ハートウエア的にプロセッサがストールする機構を実現することができ、スレッド間で同期通信が可能となる。
また、メモリ制御部150がもつアドレス空間の参照機能を用いて、メモリでのポーリングによる排他処理や同期処理を行うこともできる。メモリ制御部150を介したメインメモリに対するデータの読み書きを、メモリ制御部150がもつメモリ同期化命令を用いて行うことにより、メモリの同期・排他制御を行うことができる。
このように、同一スレッドグループに属するすべてのスレッドは、同時にいずれかのプロセッサ130に割り当てられて実行されるため、プロセッシングエレメント100のメモリ制御部150によるアドレス空間の参照機能、同期・排他制御機構を活用して、効率的なデータ転送、同期通信、メモリの排他処理・同期処理などを行うことができ、処理効率が上がる。
図3(a)〜(d)は、スレッドグループを説明する図である。図3(a)は、3つのスレッドth1a、th1b、th1cを含む第1スレッドグループを示す。図3(b)は、1つのスレッドth2aを含む第2スレッドグループを示す。このようなスレッドが1つだけの場合もスレッドグループとして扱う。同様に、図3(c)は、2つのスレッドth3a、th3bを含む第3スレッドグループを示す。図3(d)は、1つのスレッドth4aを含む第4スレッドグループを示す。
スレッドグループに属するスレッドの内、1つのスレッドはプライマリスレッドに指定され、そのスレッドグループを代表する。スレッドグループ単位でスレッドスケジューリングを行う際、プライマリスレッドを操作することでそのスレッドグループに属するすべてのスレッドをまとめて操作することができる。
図4は、スレッドグループ単位でスレッドがプロセッサ130に割り当てられる様子を説明する図である。同図は、プロセッサ総数4のマルチプロセッサシステムにおいて、図3に示した4つのスレッドグループに属するスレッドのプロセッサ130への割り当て状態を示している。ある時刻において、第1スレッドグループに属する3つのスレッドth1a、th1b、th1cは、それぞれ第1プロセッサ、第2プロセッサ、第3プロセッサに割り当てられ、第2スレッドグループに属する1つのスレッドth2aは、第4プロセッサに割り当てられている。それ以外の第3スレッドグループに属する2つのスレッドth3a、th3b、および第4スレッドグループに属する1つのスレッドth4aはメインメモリ120に退避されている。
スレッドスケジューリングは、同一スレッドグループに属するすべてのスレッドを同時にいずれかのプロセッサ130に割り当てることを条件として行われる。第1スレッドグループがプロセッサ130に割り当てられるときは、第1スレッドグループに属する3つのスレッドth1a、th1b、th1cが同時にいずれかのプロセッサ130に割り当てることができる場合に限られる。3つのスレッドth1a、th1b、th1cの1つまたは2つがプロセッサ130に割り当てられ、残りがメインメモリ120に退避しているという状況は作らない。
図5は、スレッドの状態遷移を説明する図である。スレッドは生成(create)コマンドにより生成され、未構築(not configured)状態42になる。未構築状態42にあるスレッドに対してコンフィギュレーションコマンドを実行すると、構築(configured)状態44に遷移する。コンフィギュレーションコマンドの引数にプライマリスレッドを指定することで、そのスレッドをプライマリスレッドと同一のスレッドグループに所属させることができる。構築状態44にあるスレッドに対して削除(delete)コマンドを実行すると、そのスレッドは削除され、そのスレッドに使用したメモリ領域は解放される。
未構築状態42と構築状態44を合わせて休止(dormant)状態40という。構築状態44にあるプライマリスレッドに対してスタートコマンドを実行すると、そのプライマリスレッドを含め、そのスレッドグループに属するすべてのスレッドが実行待ち(ready)状態52に遷移する。以降、スレッドグループに属するすべてのスレッドは、動作(operational)状態50内で一緒に状態遷移する。以降、動作状態50内での状態遷移を説明する際、簡単のため、スレッドというが、これは同一スレッドグループに属するすべてのスレッドを意味している。なお、スレッドグループに対するコマンドは、プライマリスレッドに対して実行することにより、そのスレッドグループに属するすべてのスレッドに作用する。
実行待ち状態52にあるスレッドは、ウエイトコマンドにより同期待ち(waiting)状態56に遷移し、同期待ち状態56にあるスレッドは、シグナルを受けて実行待ち状態52に戻る。
実行待ち状態52にあるスレッドは、ディスパッチ(dispatch)コマンドにより実行中(running)状態54に遷移し、実行中状態54にあるスレッドは、イールド(yield)コマンドにより実行待ち状態52に戻り、ウエイトコマンドにより同期待ち状態56に遷移し、サスペンド(suspend)コマンドにより中断状態60に遷移する。
同期待ち状態56にあるスレッドは、サスペンドコマンドにより同期待ち中断(waiting and suspended)状態58に遷移し、同期待ち中断状態58にあるスレッドは、レジューム(resume)コマンドにより同期待ち状態56に復帰する。同期待ち中断状態58にあるスレッドは、シグナルを受けて中断(suspended)状態60に遷移する。
中断状態60にあるスレッドは、レジュームコマンドにより実行待ち状態52に遷移し、実行待ち状態52にあるスレッドは、サスペンドコマンドにより中断状態60に遷移する。
実行中状態54にあるスレッドは、例外処理が起こると中止(stopped)状態62に遷移し、中止状態62にあるスレッドは、リスタートコマンドにより実行中状態54または実行待ち状態52に遷移する。
実行待ち状態52、実行中状態54、中止状態62、および中断状態60にあるスレッドはそれぞれ終了(terminate)すると、スレッドは動作状態50から休止状態40に移行し、構築状態44に遷移する。
上記の動作状態50にあるスレッドの内、実行中状態54にあるスレッドは、プロセッサ130に割り当てられており、それ以外の状態にあるスレッドはメインメモリ120に退避されている。
図6は、実施の形態1に係るスケジューリング装置200の構成図である。同図は機能に着目したブロック図を描いており、これらの機能ブロックはハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現することができる。スケジューリング装置200は、図1のプロセッシングエレメント100のいずれか一つに設けられ、プロセッサ130、ローカルメモリ140、およびメモリ制御部150を用いて実現される。さらにメインメモリ120を用いて実現してもよい。以下、図6の構成を説明するにあたり、適宜図7〜図9を参照する。
スレッド状態管理部32は、スレッドの生成と削除、スレッドグループの設定、スレッドグループの優先度、およびスレッドグループ単位の状態遷移をスレッド状態テーブル34によって管理する。
図7は、スレッド状態テーブル34を説明する図である。スレッド状態テーブル34は、スレッドグループID70、スレッドグループに属するスレッド数72、スレッドグループの遷移状態74、スレッドグループに属するスレッド76、およびスレッドグループの優先度78を対応づけて格納する。スレッドの生成と削除、スレッドグループの設定と状態変化、優先度の設定などがあると、スレッド状態管理部32はスレッド状態テーブル34を更新する。
同図の例では、グループID1の第1スレッドグループは、スレッド数が3で、3つのスレッドth1a、th1b、th1cを含み、優先度は1に設定されており、現在の遷移状態は実行中である。グループID2の第2スレッドグループは、スレッド数が1で、1つのスレッドth2aを含み、優先度は2に設定されており、現在の遷移状態は実行中である。グループID3の第3スレッドグループは、スレッド数が2で、2つのスレッドth3a、th3bを含み、優先度は2に設定されており、現在の遷移状態は実行待ちである。グループID4の第4スレッドグループは、スレッド数が1で、1つのスレッドth4aを含み、優先度は4に設定されており、現在の遷移状態は実行待ちである。優先度は値が小さいほど優先度が高いとし、優先度は、ここでは16段階とするが、256段階にするなど設計の自由度がある。
スレッド状態管理部32は、スレッド状態テーブル34で管理されているスレッドグループの内、実行待ち状態または実行中状態にあるスレッドグループを実行待ちキュー30にキューイングする。実行待ちキュー30は、実行待ち状態または実行中状態にあるスレッドグループをスレッドグループ毎に設定された優先度順で、かつ同一優先度内では先に入れられたものが先に取り出されるFIFO(First In First Out)順で優先順位を決めてキューイングした待ち行列である。
図8は、実行待ちキュー30を説明する図である。優先度1〜16のリストの各エントリには、その優先度をもつスレッドグループのプライマリスレッドがFIFO順でキューイングされる。
同図の例では、優先度1のエントリには、第1スレッドグループのプライマリスレッドpth1がキューイングされ、優先度2のエントリには、第2スレッドグループのプライマリスレッドpth2と第3スレッドグループのプライマリスレッドpth3がこの順でキューイングされ、優先度4のエントリには、第4スレッドグループのプライマリスレッドpth4がキューイングされている。第2スレッドグループは第3スレッドグループよりも先にキューに入れられたため、第2スレッドグループのプライマリスレッドpth2は第3スレッドグループのプライマリスレッドpth3よりも先にキューイングされている。
実行待ちキュー30の先頭の位置にある優先度1のプライマリスレッドpth1から優先度2のエントリの先頭にキューイングされているプライマリスレッドpth2にリンクがつけられる。さらに優先度2のエントリの最初のプライマリスレッドpth2から同一優先度内で次にキューイングされているプライマリスレッドpth3にリンクがつけられ、さらにそのプライマリスレッドpth3から優先度4のプライマリスレッドpth4にリンクがつけられる。これによって、プライマリスレッドpth1、pth2、pth3、pth4の順に取り出すことができるように優先順位が決められた実行待ちキュー30が生成される。
スレッド状態管理部32は、スレッドグループの状態が実行待ち、実行中のいずれの状態でもなくなった場合、実行待ちキュー30からそのスレッドグループのプライマリスレッドを削除する。また、新たに生成され、スタートコマンドにより実行待ち状態になったスレッドグループのプライマリスレッドや、同期待ち状態などから復帰して実行待ち状態になったスレッドグループのプライマリスレッドを該当する優先度のエントリにFIFO順で挿入し、実行待ちキュー30を更新する。
スケジューラ10は、実行待ちキュー30にキューイングされているスレッドグループを先頭から取り出して、プロセッサに割り当てる制御をするものであり、割り当てリスト生成部12とスレッド割り当て部14とを含む。スレッド状態管理部32は、スレッドグループの状態が同期待ち、中断などの状態に遷移したり、スレッドが終了することにより、再スケジューリングが必要となった場合、割り当てリスト生成部12に通知する。
割り当てリスト生成部12は、スレッド状態管理部32から再スケジューリングの指示を受けて、これから述べる「マーキング処理」または「割り当てリスト生成処理」を行う。
割り当てリスト生成部12は、割り当てスレッド数カウンタ16、スレッド割り当てリスト18、およびスケジューリング配列20を利用して、スレッドスケジューリングを行う。
割り当てスレッド数カウンタ16は、プロセッサ130に割り当てるスレッド数をカウントするものであり、以下、単に「カウンタ」という。スレッド割り当てリスト18は、プロセッサ130に割り当てるスレッドグループのプライマリスレッドを格納するものであり、以下、単に「割り当てリスト」という。スケジューリング配列20は、スレッドのプロセッサ130への割り当て状況を保持するスケジュールテーブルであり、個々のプロセッサ130を特定するプロセッサ番号とそのプロセッサ130に割り当てられたスレッドとを対応づけた配列である。
図9は、スケジューリング配列20を説明する図である。スケジューリング配列20は、プロセッサ番号80、そのプロセッサに割り当てられたスレッド82、およびマーク84が対応づけて格納される。プロセッサ番号80は、プロセッサに一意に対応する識別番号である。マーク84は、割り当てリスト生成部12のマーキング処理において、スレッドのプロセッサへの割り当てを確保するためのフラグとして用いられる。同図の例では、プロセッサ総数は4であり、第1〜第4プロセッサが1から4の番号で識別される。プロセッサ番号1〜3には、第1スレッドグループの3つのスレッドth1a、th1b、th1cがそれぞれ割り当てられ、プロセッサ番号4には、第2スレッドグループのスレッドth2aが割り当てられている。
割り当てリスト生成部12は、スレッドスケジューリングを開始するにあたって、カウンタ16をゼロに初期化し、割り当てリスト18を空にする。
割り当てリスト生成部12は、実行待ちキュー30の先頭から順にプライマリスレッドを取り出す。以下、取り出したプライマリスレッドが属するスレッドグループを「割り当て候補スレッドグループ」と呼ぶ。割り当てリスト生成部12は、割り当て候補スレッドグループに属するスレッドの個数をカウンタ16に加算する。カウンタ16の値がマルチプロセッサシステムのプロセッサ総数を超えてしまう場合は、割り当てリスト生成部12は、その割り当て候補スレッドグループを割り当て候補から外して、カウンタ16の値を加算前の値に戻す。
割り当てリスト生成部12は、スケジューリング配列20を参照することにより、実行待ちキュー30から順次取り出した割り当て候補スレッドグループが、既に実行中の状態にあるかどうかを調べる。割り当て候補スレッドグループに属する各スレッドがスケジューリング配列20にあれば、その割り当て候補スレッドグループに属する各スレッドは実行中である。その場合、スケジューリング配列20において、実行中のスレッドが割り当てられているプロセッサ番号にマークをつける。これを「マーキング処理」という。マーキング処理により、マークをつけたプロセッサ番号に既に割り当てられたスレッドは、他のプロセッサに割り当て先を変更されて再配置されないように、当該プロセッサへの割り当てが確保される。
割り当てリスト生成部12は、割り当て候補スレッドグループに属する各スレッドがスケジューリング配列20にない場合、すなわち、その割り当て候補スレッドグループは実行中状態でない場合は、その割り当て候補スレッドグループのプライマリスレッドを割り当てリスト18に追加する。これを「割り当てリスト生成処理」という。割り当てリスト生成処理によって、割り当てリスト18には、今回のスケジューリングで新たにプロセッサ130に割り当てられるスレッドグループがリストアップされる。
割り当てリスト生成部12は、カウンタ16の値がプロセッサ総数に達するか、実行待ちキュー30の末尾からプライマリスレッドを取り出すに至るまで、マーキング処理、割り当てリスト生成処理のいずれかを繰り返し行う。
割り当てリスト生成部12による処理が終了すると、スレッド割り当て部14は、割り当てリスト18からプライマリスレッドを取り出し、そのスレッドグループに属するすべてのスレッドをスケジューリング配列20のマークされていないプロセッサ番号に割り振る。このとき、マークされていないプロセッサ番号に割り当てられて実行中状態にあったスレッドは、プリエンプトされ、実行待ち状態に遷移する。スレッド割り当て部14は、スレッド状態管理部32にプリエンプトされたスレッドを通知し、スレッド状態管理部32はスレッド状態テーブル34を更新し、そのスレッドの状態変化を管理する。
スレッドの割り当て状況を保持するスケジューリング配列20にしたがって、実際にスレッドはプロセッサ130に割り当てられ、実行に移される。これによって、既に実行中状態にあったスレッドは、継続して同じプロセッサ130上で実行され、実行待ち状態にあったスレッドはプロセッサ130に新たに割り当てられ、実行中状態に変化する。スレッド状態管理部32は、スレッド状態テーブル34を更新して各スレッドの状態変化を管理する。
図10は、以上の構成のスケジューリング装置200によるスレッドスケジューリング手順を説明するフローチャートである。
スレッド状態管理部32は、スレッドの遷移状態が実行中状態から同期待ち状態や中断状態に変わったり、スレッドが終了した場合に、割り当てリスト生成部12にスレッドのスケジューリングを指示する。割り当てリスト生成部12は、カウンタ16と割り当てリスト18を初期化する(S10)。
割り当てリスト生成部12は、実行待ちキュー30の先頭から割り当て候補スレッドグループを取り出す(S12)。割り当てリスト生成部12は、割り当て候補スレッドグループに属するスレッドの個数をカウンタ16に加算することにより、割り当てスレッド数をカウントする(S14)。
割り当てリスト生成部12は、カウンタ16の値がプロセッサ総数以下であるかどうかを判定する(S16)。カウンタ16の値がプロセッサ総数を超えていた場合、その割り当て候補スレッドグループに属するすべてのスレッドを同時にいずれかのプロセッサに割り当てることはできないため、カウンタ16から当該割り当て候補スレッドグループのスレッド数を減算してカウンタ値を元に戻し(S18)、ステップS26の処理に進む。
カウンタ16の値がプロセッサ総数以下である場合(S16のY)、割り当てリスト生成部12は、割り当て候補スレッドグループに属する各スレッドがスケジューリング配列20に格納されているかどうかを調べる(S20)。スケジューリング配列20において、割り当て候補スレッドグループに属するスレッドがいずれかのプロセッサ番号に割り振られていれば、そのスレッドは前回のスケジューリングにおいてそのプロセッサに割り当てられて実行されていたことになる。
割り当てリスト生成部12は、割り当て候補スレッドグループに属する各スレッドがスケジューリング配列20に存在する場合(S20のY)、スケジューリング配列20において、そのスレッドが割り振られているプロセッサ番号にマークを付ける(S22)。マークされたプロセッサ番号に割り当てられたスレッドは、他のプロセッサに割り当て先を変更されて再配置されないように、当該プロセッサへの割り当てが確保される。
割り当てリスト生成部12は、割り当て候補スレッドグループに属する各スレッドがスケジューリング配列20に存在しない場合(S20のN)、割り当てリスト生成部12は、その割り当て候補スレッドグループを割り当てリスト18に追加する(S23)。
割り当てリスト生成部12は、カウンタ16の値がプロセッサ総数に等しい場合(S24のY)、それ以上のスレッドの割り当てはできないため、割り当てリスト18の生成を終了し、ステップS30に進む。また、割り当てリスト生成部12は、割り当て候補スレッドグループが実行待ちキュー30の末尾から取り出されたものである場合(S26のY)、もはや次に割り当てるべきスレッドがないから、この場合も割り当てリスト18の生成を終了し、ステップS30に進む。
割り当てリスト生成部12は、カウンタ16の値がプロセッサ数に達しておらず(S24のN)、割り当て候補スレッドグループが実行待ちキュー30の末尾から取り出されたものでない場合(S26のN)、実行待ちキュー30の次のスレッドグループを取り出し(S28)、ステップS14以降の処理を繰り返す。
ステップS30において、スレッド割り当て部14は、割り当てリスト18に格納されたスレッドグループに属する各スレッドをスケジューリング配列20においてマークされていないプロセッサ番号に割り振る。このとき、マークされていないプロセッサ番号に既に割り振られていたスレッドはそのプロセッサへの割り当てを横取りされる。割り当てリスト18に格納されたすべてのスレッドグループについて、プロセッサ番号への割り振り処理が完了した時点で、一連のスレッドスケジューリング処理は終了する。
以下、上記のスレッドスケジューリング手順をいくつかの例を用いて説明する。図11〜図13は、図7のスレッド状態テーブル34に示された条件の下でのスレッドスケジューリング手順を説明する図である。
マルチプロセッサシステムのプロセッサ総数は4であるとする。4個のスレッドグループがいずれも実行待ちの状態にあり、いずれのスレッドもまだプロセッサに割り当てられていない初期状態にあるとする。このときの時刻をt0とする。
図11(a)は、実行待ちキュー30の初期状態であり、第1スレッドグループのプライマリスレッドpth1(以下、第1プライマリスレッドと呼ぶ)は優先度1のエントリに、第2スレッドグループのプライマリスレッドpth2(以下、第2プライマリスレッドと呼ぶ)と第3スレッドグループのプライマリスレッドpth3(以下、第3プライマリスレッドと呼ぶ)は優先度2のエントリに、第4スレッドグループのプライマリスレッドpth4(以下、第4プライマリスレッドと呼ぶ)は優先度4のエントリにそれぞれキューイングされている。
ここで、第2プライマリスレッドpth2は第3プライマリスレッドpth3よりも先にキューイングされている。したがって、実行待ちキュー30は、第1プライマリスレッドpth1、第2プライマリスレッドpth2、第3プライマリスレッドpth3、第4プライマリスレッドpth4の順に優先順位が決められた待ち行列になる。
図11(b)は、割り当てリスト生成部12によるマーキング処理と割り当てリスト生成処理の過程を説明する図である。処理過程テーブル15は、割り当てリスト生成部12が実行待ちキュー30の先頭から順次取り出したプライマリスレッドに対して、マーキング処理か割り当てリスト生成処理のいずれを行ったかを示し、また、そのときのカウンタ16の値を示す。
割り当てリスト生成部12は、図11(a)の実行待ちキュー30の先頭から第1プライマリスレッドpth1を取り出し、第1スレッドグループのスレッド数3をカウンタ16に加算する。スケジューリング配列20は空の状態であり、いずれのスレッドもマーキング処理の対象となることはないから、第1プライマリスレッドpth1はそのまま割り当てリスト18に格納される。
次に、割り当てリスト生成部12は、図11(a)の実行待ちキュー30の次のエントリである第2プライマリスレッドpth2を取り出し、第2スレッドグループのスレッド数1をカウンタ16に加算する。第2プライマリスレッドpth2は、同様にマーキング処理の対象となることはなく、割り当てリスト18に追加される。このときカウンタ値は4になっており、プロセッサ総数に達しているため、割り当てリスト生成部12は、割り当てリスト18の生成を終了する。
スレッド割り当て部14は、図11(b)の割り当てリスト18にリストアップされた第1、第2スレッドグループに属するすべてのスレッドをスケジューリング配列20のマークされていないプロセッサ番号に割り振る。
図11(c)は、割り当てリスト18にしたがってスレッドが割り振られたスケジューリング配列20を示す。いずれのプロセッサ番号もマークされておらず、第1〜第3プロセッサには第1スレッドグループの3つのスレッドth1a、th1b、th1cが割り振られ、第4プロセッサには第2スレッドグループの1つのスレッドth2aが割り振られる。これによって、現時刻t0におけるスレッドスケジューリングが完了する。
その後、時刻t1において、第1スレッドグループの各スレッドが同期待ちになったり、中断するか、終了するなど、実行中状態でも実行待ち状態でもない状態になったとする。図12(a)は、時刻t1における実行待ちキュー30を示す図である。第1プライマリスレッドpth1は実行待ちでも実行中でもなくなるため、スレッド状態管理部32は、第1プライマリスレッドpth1を実行待ちキュー30から外す。その結果、時刻t1では、実行待ちキュー30の先頭は第2プライマリスレッドpth2となっている。
割り当てリスト生成部12は、スレッド状態管理部32の通知を受けて、カウンタ16と割り当てリスト18を初期化して、スケジューリングを開始する。図12(b)は、時刻t1における割り当てリスト生成部12によるマーキング処理と割り当てリスト生成処理の過程を示す。
割り当てリスト生成部12は、実行待ちキュー30の先頭から第2プライマリスレッドpth2を取り出し、カウンタ16に第2スレッドグループのスレッド数1を加算し、カウンタ値を1とする。
割り当てリスト生成部12は、第2スレッドグループのスレッドth2aがスケジューリング配列20にあるかどうかを調べる。この時点でスケジューリング配列20は、1つ前の時刻t0における図11(c)の状態にあり、第2スレッドグループのスレッドth2aはプロセッサ番号4に割り振られているから、割り当てリスト生成部12は、図12(c)のように、スケジューリング配列20のプロセッサ番号4にマークを付ける。
次に、割り当てリスト生成部12は、実行待ちキュー30の次のエントリである第3プライマリスレッドpth3を取り出し、カウンタ16に第3スレッドグループのスレッド数2を加算し、カウンタ値を3とする。
割り当てリスト生成部12は、第3スレッドグループのスレッドth3a、th3bがスケジューリング配列20にあるかどうかを調べる。第3スレッドグループのスレッドth3a、th3bは、図11(c)に示す時刻t0におけるスケジューリング配列20にはないことから、割り当てリスト生成部12は、第3プライマリスレッドpth3を割り当てリスト18に追加する。
割り当てリスト生成部12は、実行待ちキュー30のさらに次のエントリである第4プライマリスレッドpth4を取り出し、第4スレッドグループのスレッド数1をカウンタ16に加算し、カウンタ値を4とする。
割り当てリスト生成部12は、同様にして、第4スレッドグループのスレッドth4aがスケジューリング配列20にないことから、割り当てリスト18に第4プライマリスレッドpth4を追加する。割り当てリスト生成部12は、カウンタ16の値がプロセッサ総数4に達しているため、割り当てリスト18の生成を終了する。
スレッド割り当て部14は、図12(b)の割り当てリスト18にリストアップされた第3、第4スレッドグループに属するすべてのスレッドをスケジューリング配列20のマークされていないプロセッサ番号に割り振る。
図12(c)は、割り当てリスト18にしたがってスレッドが割り振られたスケジューリング配列20を示す図である。プロセッサ番号4はマークされているため、そのプロセッサ番号に割り振られた第2スレッドグループのスレッドth2aはそのまま割り当てが維持される。マークされていないプロセッサ番号1〜3には、第3スレッドグループの2つのスレッドth3a、th3b、第4スレッドグループの1つのスレッドth4aがそれぞれ割り振られる。これによって、現時刻t1におけるスレッドスケジューリングが完了する。
図13は、図11および図12で説明したスレッドスケジューリングによるスレッドの割り当て状態の時間変化を示す図である。時刻t0において、第1〜第3プロセッサ(PE1〜PE3)には、第1スレッドグループの3つのスレッドth1a〜th1cがそれぞれ割り当てられ、第4プロセッサ(PE4)には、第2スレッドグループのスレッドth2aが割り当てられて実行される。
時刻t1において、第1スレッドグループの3つのスレッドth1a〜th1cが同期待ちになるなどにより実行待ちキュー30から外れたため、再スケジューリングが行われるが、その時点で最も優先順位が高い第2スレッドグループのスレッドth2aは第4プロセッサに割り当てられたまま継続して実行され、空いた第1〜第3プロセッサには、第3スレッドグループの2つのスレッドth3a、th3b、第4スレッドグループの1つのスレッドth4aがそれぞれ割り当てられて実行される。
図14〜図16は、別のスレッドスケジューリング例を説明する図である。この例において、「優先順位の逆転」が起こることを説明する。
図14は、本例におけるスレッド状態テーブル34を示す。第3スレッドグループのスレッド数は4である点だけが図7の例とは異なり、それ以外の条件は図7の例と同じである。したがって、最初の時刻t0におけるスケジューリング結果は、図11と同じであるから説明を省略する。第1スレッドグループの各スレッドが同期待ちになるなどにより、実行待ちキュー30から外れた時刻t1におけるスケジューリング手順を説明する。
図15(a)は、時刻t1における実行待ちキュー30の状態を示す図である。図12(a)と同様、第1プライマリスレッドpth1が実行待ちキュー30から外れた結果、実行待ちキュー30の先頭は第2プライマリスレッドpth2となる。
図15(b)は、時刻t1における割り当てリスト生成部12によるマーキング処理と割り当てリスト生成処理の過程を説明する図である。
割り当てリスト生成部12は、実行待ちキュー30の先頭から第2プライマリスレッドpth2を取り出し、カウンタ16に第2スレッドグループのスレッド数1を加算し、カウンタ値を1とする。
割り当てリスト生成部12は、第2スレッドグループのスレッドth2aがスケジューリング配列20にあることから、図15(c)のように、スケジューリング配列20においてスレッドth2aが割り振られたプロセッサ番号4にマークを付ける。
次に、割り当てリスト生成部12は、実行待ちキュー30の次のエントリである第3プライマリスレッドpth3を取り出す。割り当てリスト生成部12は、カウンタ16に第3スレッドグループのスレッド数4を加算すると、カウンタ値は5になることから、第3スレッドグループの割り当てはできないと判定し、第3スレッドグループについては割り当て候補から外し、マーキング処理も割り当てリスト生成処理も行わない。
割り当てリスト生成部12は、実行待ちキュー30のさらに次のエントリである第4プライマリスレッドpth4を取り出す。カウンタ16に第4スレッドグループのスレッド数1を加算し、カウンタ値を2とする。割り当てリスト生成部12は、第4スレッドグループのスレッドth4aがスケジューリング配列20にないことから、割り当てリスト18に第4プライマリスレッドpth4を追加する。第4スレッドグループのスレッドth4aは実行待ちキュー30の最後のエントリであるから、割り当てリスト生成部12は、割り当てリスト18の生成を終了する。
スレッド割り当て部14は、図15(b)の割り当てリスト18にリストアップされた第4スレッドグループに属するすべてのスレッドをスケジューリング配列20のマークされていないプロセッサ番号に割り振る。
図15(c)は、割り当てリスト18にしたがってスレッドの割り当てが行われたスケジューリング配列20を示す。マークされたプロセッサ番号4に割り当てられた第2スレッドグループのスレッドth2aはそのまま割り振りが維持され、マークされていないプロセッサ番号1に、第4スレッドグループの1つのスレッドth4aが割り振られる。これによって、現時刻t1におけるスレッドのスケジューリングが完了する。
図16は、本例におけるスレッドの割り当て状態の時間変化を示す図である。時刻t0におけるスレッドの割り当ては図13と同じである。時刻t1において、最も優先されるべき第2スレッドグループのスレッドth2aが実行中のまま状態が維持されるのは図13と同じであるが、次に優先されるべき第3スレッドグループはスレッド数が4であるため、空きプロセッサに割り当てることができず、優先順位が第3スレッドグループよりも低い第4スレッドグループのスレッドth4aが第1プロセッサに割り当てられて実行される。
このように、同一スレッドグループに属するすべてのスレッド数を同時にいずれかのプロセッサに割り当てるという制約があるため、優先順位を最大限守るというスケジューリングポリシーでスケジューリングを行っていても、プロセッサ資源の利用効率を上げるために、優先順位を逆転させることがある。
上記の例のようにスレッドスケジューリングにおいて優先順位の逆転が起こる条件を定式化すると次のようになる。H、M、Lをスレッドグループとし、P(X)をスレッドグループXの優先度、N(X)をスレッドグループXに属するスレッドの個数、nをプロセッサ総数とすると、優先度についてP(H)≧P(M)>P(L)が成り立つ場合であって、スレッド数について、以下の関係が成り立つとき、優先順位の逆転が起こる。
N(H)+N(M)>n
N(H)+N(L)≦n
上記の関係式が成り立つ場合、スレッドグループMに属するすべてのスレッドをプロセッサに割り当てることはできないが、優先度がそれよりも低いスレッドグループNに属するすべてのスレッドはプロセッサに割り当てることができるため、本実施の形態のスレッドスケジューリング方式では、プロセッサの使用効率を上げるために、優先順位を逆転させて、優先順位がより低いスレッドグループNを割り当てる。
図17〜図22は、さらに別のスレッドスケジューリング例を説明する図である。この例では、すでに割り当てられたスレッドが他の優先順位の高いスレッドによってプロセッサへの割り当てを横取りされる状況を説明する。
図17は、スレッド状態テーブル34を説明する図である。第1スレッドグループから第5スレッドグループまでのスレッドグループがあり、スレッド数はそれぞれ2、3、1、1、3であり、優先度はそれぞれ1、2、3、4、5である。
図18(a)〜(c)は、最初の時刻t0におけるスケジューリングを説明する図である。実行待ちキュー30は、図18(a)のように、第1〜第5プライマリスレッドpth1〜pth5がこの順でキューに入っている。
図18(b)は、割り当てリスト生成部12によるマーキング処理と割り当てリスト生成処理の過程を示す。割り当てリスト生成部12は、実行待ちキュー30の先頭から第1プライマリスレッドpth1を取り出し、カウンタ16にスレッド数2を加算し、カウンタ値を2とするとともに、第1プライマリスレッドpth1を割り当てリスト18に追加する。
割り当てリスト生成部12は、実行待ちキュー30の次のエントリである第2プライマリスレッドpth2を取り出すが、第2スレッドグループのスレッド数は3であり、カウンタ16に加算するとプロセッサ総数4を超えるため、第2スレッドグループは割り当てることができない。
そこで、割り当てリスト生成部12は、実行待ちキュー30のさらに次のエントリである第3プライマリスレッドpth3を取り出し、第3スレッドグループのスレッド数1をカウンタ16に加算し、カウンタ値を3とし、第3プライマリスレッドpth3を割り当てリスト18に追加する。これにより、第2スレッドグループよりも優先順位が低い第3スレッドグループが優先的にプロセッサに割り当てられる優先順位の逆転が起こる。
さらに、割り当てリスト生成部12は、実行待ちキュー30の次のエントリである第4プライマリスレッドpth4を取り出し、第4スレッドグループのスレッド数1をカウンタ16に加算し、カウンタ値を4とし、第4プライマリスレッドpth4を割り当てリスト18に追加する。割り当てリスト生成部12は、カウンタ16の値がプロセッサ総数4に達したため、割り当てリスト18の生成を終了する。
スレッド割り当て部14は、図18(b)の割り当てリスト18にリストアップされた第1、第3、および第4スレッドグループに属する各スレッドをスケジューリング配列20に割り振る。図18(c)のように、プロセッサ番号1、2には第1スレッドグループの2つのスレッド1a、スレッド1bがそれぞれ割り振られ、プロセッサ番号3には第3スレッドグループのスレッド3aが割り振られ、プロセッサ番号には第4スレッドグループのスレッドth4aが割り振られる。
その後、時刻t1において第1スレッドグループの各スレッドが同期待ちになったとする。その結果、図19(a)のように、実行待ちキュー30の先頭は第2プライマリスレッドpth2になる。
割り当てリスト生成部12は、図19(b)のように、実行待ちキュー30の先頭から第2プライマリスレッドpth2を取り出し、第2スレッドグループのスレッド数3をカウンタ16に加算し、カウンタ値を3とする。第2スレッドグループのスレッドは1つ前の時刻t0におけるスケジューリング配列20にないから、割り当てリスト生成部12は、第2プライマリスレッドpth2を割り当てリスト18に追加する。
次に、割り当てリスト生成部12は、実行待ちキュー30の次のエントリである第3プライマリスレッドpth3を取り出し、第3スレッドグループのスレッド数1をカウンタ16に加算し、カウンタ値を4とする。第3スレッドグループのスレッドth3aは、1つ前の時刻t0におけるスケジューリング配列20にあるから、割り当てリスト生成部12は、図19(c)のように、スケジューリング配列20において第3スレッドグループのスレッドth3aが割り振られたプロセッサ番号3にマークを付ける。
カウンタ16の値がプロセッサ総数4に達したため、スレッド割り当て部14は、図19(c)のように、割り当てリスト18にリストされた第2スレッドグループに属する3つのスレッドth2a、th2b、th2cをスケジューリング配列20のマークされていないプロセッサ番号1、2、4に割り振る。このとき、プロセッサ番号4に割り振られていた第4スレッドグループのスレッドth4aはプロセッサへの割り当てを第2スレッドグループのスレッドth2cによって横取りされる。
時刻t2において、第3スレッドグループのスレッドth3aが終了したとする。これにより、図20(a)に示すように、実行待ちキュー30から第3プライマリスレッドpth3が外される。
図20(b)に示すように、割り当てリスト生成部12は、実行待ちキュー30の先頭から第2プライマリスレッドpth2を取り出し、第2スレッドグループのスレッド数3をカウンタ16に加算し、カウンタ値を3とする。割り当てリスト生成部12は、第2スレッドグループの各スレッドはスケジューリング配列20に既にあるため、図20(c)のように、第2スレッドグループのスレッドth2a、th2b、th2cが割り振られているプロセッサ番号1、2、4にマークを付ける。
次に、割り当てリスト生成部12は、実行待ちキュー30の次のエントリである第4プライマリスレッドpth4を取り出し、第4スレッドグループのスレッド数1をカウンタ16に加算し、カウンタ値を4とし、第4スレッドグループのスレッドはスケジューリング配列20にないから、第4プライマリスレッドpth4を割り当てリスト18に追加する。
カウンタ16の値がプロセッサ総数4に達したため、スレッド割り当て部14は、図20(c)のように、割り当てリスト18にリストされた第4スレッドグループのスレッドth4aをスケジューリング配列20のマークされていないプロセッサ番号3に割り振る。
時刻t3において、第2スレッドグループのスレッドth2aが終了したとする。これにより、図21(a)に示すように、実行待ちキュー30から第2プライマリスレッドpth2が外される。
図21(b)に示すように、割り当てリスト生成部12は、実行待ちキュー30の先頭から第4プライマリスレッドpth4を取り出し、第4スレッドグループのスレッド数1をカウンタ16に加算し、カウンタ値を1とする。割り当てリスト生成部12は、第4スレッドグループの各スレッドはスケジューリング配列20に既にあるため、図21(c)のように、第4スレッドグループのスレッドth4aが割り当てられているプロセッサ番号3にマークをつける。
次に、割り当てリスト生成部12は、実行待ちキュー30の次のエントリである第5プライマリスレッドpth5を取り出し、カウンタ16に第5スレッドグループのスレッド数3を加算し、カウンタ値を4とする。第5スレッドグループのスレッドはスケジューリング配列20にないから、第5プライマリスレッドpth5を割り当てリスト18に追加される。
カウンタ16の値がプロセッサ総数4に達したため、スレッド割り当て部14は、図21(c)のように、割り当てリスト18にリストされた第5スレッドグループのスレッドth5a、th5b、th5cをスケジューリング配列20のマークされていないプロセッサ番号1、2、4にそれぞれ割り当てる。
図22は、本例におけるスレッドの割り当て状態の時間変化を示す図である。時刻t0では、第1プロセッサ、第2プロセッサに第1スレッドグループの2つのスレッドth1a、th1bが割り当てられ、第3プロセッサに第3スレッドグループのスレッドth3aが割り当てられ、第4プロセッサに第4スレッドグループのスレッドth4aが割り当てられて実行される。
時刻t1において、第1スレッドグループが同期待ちとなり、再スケジューリングが起こる。このとき、その時点で最も優先順位が高い第2スレッドグループの3つのスレッドth2a、th2b、th2cが割り当てられるため、第4プロセッサに割り当てられていた優先順位の低い第4スレッドグループのスレッドth4aはプリエンプトされる。しかし、時刻t2において、第3スレッドグループが終了すると、代わりに第4スレッドグループのスレッドth4aが第3プロセッサに割り当てられる。時刻t3において、第2スレッドグループが終了すると、代わりに第5スレッドグループのスレッドth5a、th5b、th5cが第1、第2、第4プロセッサにそれぞれ割り当てられる。
以上述べたように、本実施の形態のスケジューリング装置200によれば、スレッドをグループ化し、同一スレッドグループに属する複数のスレッドは同時にいずれかのプロセッサに割り当てて実行することにより、マルチプロセッサシステムの同期・排他制御機構を利用して、スレッドグループ内のスレッド間で互いのアドレス空間を効率よく参照したり、メモリの排他処理を効率よく行うことができる。また、スレッド間で通信したり、メモリを共有する場合も、スレッドグループ内のスレッドは同時にプロセッサに割り当てられるため、効率よくスレッド間通信を行ったり、メモリの共有を行うことができる。
仮に、同一スレッドグループに属する複数のスレッドの中に、プロセッサに割り当てられているものと、プロセッサに割り当てられずに、スレッドのコンテクストがメインメモリに退避されているものとがあるとすると、スレッドの実体が現在どこにあるかを知る必要があり、カーネルに問い合わせて、システムコールを通じてデータの読み出しをすることになり、そのための処理機構は複雑でコストがかかる。しかしながら、本実施の形態では、あるスレッドがプロセッサ上にある場合は、同一スレッドグループの他のスレッドも必ず他のプロセッサ上にあることが保証されるため、処理効率を高めることができる。
本実施の形態のスレッドスケジューリングでは、同一スレッドグループに属するすべてのスレッドを同時にプロセッサに割り当てるという条件のもと、優先順位の高いスレッドを極力最優先にし、かつ、マルチプロセッサの資源の利用効率を最大限に上げることができる。優先順位の高いスレッドグループのスレッドを割り当てるために、先に割り当てられたより優先順位の低いスレッドはプリエンプトされる。このプリエンプションによって優先順位を守ることができる。また、プロセッサ総数の制約から、あるスレッドグループの割り当てができない場合は、より優先順位の低いスレッドグループが優先され、優先順位の逆転が起こることもある。この優先順位の逆転によって、プロセッサの利用効率を高めることができる。
本実施の形態の実行待ちキュー30は、実行待ち状態にあるスレッドグループだけでなく、実行中状態にあるスレッドグループも優先度順でかつ同一優先度内ではFIFO順でキューイングしている。これにより、スレッドグループのFIFO順を守ってスケジューリングができる。仮に、実行中状態にあるスレッドグループを実行待ちキュー30から外してしまうとすると、FIFO順を維持するためには、FIFO順を別途記憶しておく必要があり、処理が複雑になり、効率が低下することになる。しかしながら、本実施の形態では、実行中状態にあるスレッドグループもFIFO順で実行待ちキュー30に保持するため、FIFO順を維持しながら、割り当て処理を一括して行うことができる。そのため、割り当て処理の効率が良く、処理も簡単である。
また、本実施の形態では、割り当てリスト生成部12がスケジューリング配列20においてマーキング処理をすることにより、既に割り当てられたスレッドが割り当て先のプロセッサを変更されて再配置されることがないことを保証することができる。実行中状態にあったスレッドが継続してスケジューリングされて実行される場合に、そのスレッドは同一のプロセッサにおいて連続して実行されることになるため、スレッドのプロセッサへの割り当て処理を省くことができ、処理効率が向上する。
実施の形態2
実施の形態2に係るマルチプロセッサシステムは、図1のマルチプロセッサシステムと同じ構成であり、スレッドスケジューリングにより、ある時刻に各プロセッサ130には1つのスレッドが割り当てられ、マルチプロセッサシステム全体で並列に複数のスレッドが実行される。
本実施の形態のマルチプロセッサシステムでは、複数のプロセッサ130の内、少なくとも1つのプロセッサ130がスレッドスケジューリングの対象外となり、残りのプロセッサ130にスレッドがスレッドスケジューリングにより割り当てられる点が実施の形態1と異なる。
また、実施の形態1では、1つ以上のスレッドを含むスレッドグループが定義され、スレッドグループ単位でスケジューリングが行われたが、本実施の形態では、スレッドグループは特に定義されず、スレッド単位でスケジューリングが行われる。スレッドスケジューリング方式は、実施の形態1で説明した優先度順かつ同一優先度内ではFIFO順でスレッドのプロセッサへの割り当てを制御してもよく、通常のラウンドロビン方式やプライオリティ方式を採用してもよい。
スレッドの割り当て対象外のプロセッシングエレメント100(以下、非割り当て対象PEという)のプロセッサ130上には、当該プロセッシングエレメント100内の資源を独占的に占有する実行実体が動作し、この実行実体は、スケジューリングの対象外であるため、いったんプロセッサに割り当てられると、当該プロセッサへの割り当てを横取りされることがない。以下、この非割り当て対象PE上で動作するスケジューリング対象とならない実行実体のことを、「非スケジューリング対象実行実体」と呼ぶ。
非スケジューリング対象実行実体は、非割り当て対象PE内のローカルメモリ140やメモリ制御部150内部のレジスタなどのすべての資源を占有して使用することができる。これは、スレッドスケジューリングによりプロセッシングエレメント100に割り当てられたスレッドが、プロセッシングエレメント100内のローカルメモリ140やメモリ制御部150内部のレジスタなどのすべての資源を占有して使用することができることと同じである。また、非スケジューリング対象実行実体が占有する資源については、外側からすなわち他のプロセッシングエレメント100からもアクセスできるように、一部のアクセスを許可しないクリティカルな資源を除いて、ほとんどすべての資源がアドレス空間にマップされる。
図23は、あるプロセッサ130に割り当てられたスレッドから見たアドレス空間170を説明する図である。非割り当て対象PEで動作する非スケジューリング対象実行実体が時間的に占有する資源は、他のプロセッシングエレメント100で動作する各スレッドのアドレス空間170にメモリマップされる。アドレス空間170には、共有データを含むメインメモリがマップされたメインメモリ領域172と、非スケジューリング対象実行実体の占有資源がマップされた非スケジューリング対象実行実体マップ領域176とが含まれる。
非スケジューリング対象実行実体マップ領域176には、この例では、2つの非スケジューリング対象実行実体マップ#1、#2が配置されている。すなわち、本例では、2つのプロセッシングエレメント100が非割り当て対象PEとして選ばれ、各非割り当て対象PE上で非スケジューリング対象実行実体が動作している。各非スケジューリング対象実行実体マップ#1、#2は、各非スケジューリング対象実行実体が非割り当て対象PE内で占有する資源をメモリマップしたものであり、符号177で示すように、ローカルメモリと、メモリ制御部150を外部から制御するためのレジスタ群を含む。レジスタ群には、実施の形態1で説明した同期通信のための通信用レジスタの他、プログラムの実行や停止を行うためのプログラム制御用レジスタや、DMAを制御するためのDMA制御用レジスタなどがあり、実施の形態1で説明した図2のスレッドマップの場合とは異なり、これらのすべてのレジスタにアクセスが可能である。これらのレジスタにアクセスすることにより、非スケジューリング対象実行実体が占有するプロセッサ資源を直接、きめ細かく操作することが可能である。
第1の非スケジューリング対象実行実体マップ#1には、非スケジューリング対象実行実体ベースアドレスを先頭アドレスとして非スケジューリング対象実行実体マップのサイズ分の領域が割り当てられている。第2の非スケジューリング対象実行実体マップ#2の先頭アドレスは、非スケジューリング対象実行実体ベースアドレスに非スケジューリング対象実行実体マップのサイズに対応したオフセット値を加算したアドレスになる。この例では、2つの非スケジューリング対象実行実体マップ#1、#2しか配置されていないが、一般には、スレッドスケジューリングの対象外となり、非スケジューリング対象実行実体が動作するプロセッシングエレメント100の数だけ、非スケジューリング対象実行実体マップが設けられる。
非スケジューリング対象実行実体を生成する際に、生成関数の戻り値として返されるIDから非スケジューリング対象実行実体マップの番号が決まり、その非スケジューリング対象実行実体がアドレス空間170内のどの非スケジューリング対象実行実体マップを使用するかが静的に決まる。各プロセッシングエレメント100のメモリ制御部150は、各非スケジューリング対象実行実体がどの非スケジューリング対象実行実体マップを使用しているかを非スケジューリング対象実行実体マップの設定情報として保持する。各プロセッシングエレメント100のメモリ制御部150は、各非スケジューリング対象実行実体の資源がどの非スケジューリング対象実行実体マップにメモリマップされているかを非スケジューリング対象実行実体マップの設定情報により把握することができ、アドレス空間170の非スケジューリング対象実行実体マップにもとづいて、非スケジューリング対象実行実体の資源に対するアクセス要求をDMAによって処理することができる。
たとえば、システム初期化時に第1、第2プロセッサがスレッドスケジューリングの対象から外され、第1プロセッサで第1非スケジューリング対象実行実体R1が動作し、第2プロセッサで第2非スケジューリング対象実行実体R2が動作するとする。また、第3、第4プロセッサにスレッドがスケジューリングされて割り当てられるとする。
第1、第2非スケジューリング対象実行実体R1、R2の生成時に、スレッドのアドレス空間の第1領域ER1に第1非スケジューリング対象実行実体R1の資源がメモリマップされ、第2領域ER2に第2非スケジューリング対象実行実体R2の資源がメモリマップされたとする。スレッドスケジューリングにより、第3プロセッサに第1スレッドA1が割り当てられ、第4プロセッサに第2スレッドA2が割り当てられたとする。
このとき、第3プロセッサ上で動作する第1スレッドA1から、第1非スケジューリング対象実行実体R1の非スケジューリング対象実行実体マップである第1領域ER1にアクセスすると、第1プロセッサの資源が第1非スケジューリング対象実行実体R1の資源として参照される。第1スレッドA1から第1非スケジューリング対象実行実体R1の非スケジューリング対象実行実体マップである第1領域ER1へのアクセスは、第1非スケジューリング対象実行実体R1がどのプロセッサで動作しているかに関係なく、必ず第1非スケジューリング対象実行実体R1の資源へのアクセスであることが保証される。第1スレッドA1が第2非スケジューリング対象実行実体R2の非スケジューリング対象実行実体マップである第2領域ER2にアクセスする場合も同様である。
第4プロセッサ上で動作する第2スレッドA2が第1、第2非スケジューリング対象実行実体R1、R2の非スケジューリング対象実行実体マップである第1領域ER1、第2領域ER2にアクセスする場合も全く同様である。
このように、いずれかのプロセッサ130に割り当てられたスレッドは、アドレス空間170内に設定された非スケジューリング対象実行実体マップのアドレスにアクセスすることで、非スケジューリング対象実行実体が占有する資源にDMAによって直接アクセスすることができる。
スレッドがアドレス空間にメモリマップされた非スケジューリング対象実行実体の占有資源にアクセスすることにより、非スケジューリング対象実行実体が動作するプロセッサのハードウエア資源をシステムコールを介さずに直接的に操作することができ、スレッドが参照するアドレス空間には、非スケジューリング対象実行実体が占有する資源のほとんどがマップされているから、より多くのハードウエア資源の制御をユーザの管理にゆだねることができる。たとえば、プログラムの実行、停止などの操作を外側から行うことも可能になる。
また、実施の形態1で述べた同期機構は、本実施の形態においても有効である。スレッドが、アドレス空間にメモリマップされた非スケジューリング対象実行実体の資源の一つであるメモリ制御部150内の通信用レジスタに値を書き込む操作を行い、非スケジューリング対象実行実体がその通信用レジスタに対する書き込みの完了を待つことにより、非スケジューリング対象実行実体とスレッドの間で同期を取ることができる。
非スケジューリング対象実行実体の他の使い方として、非スケジューリング対象実行実体の占有資源をグラフィックス表示装置などのデバイスのメモリ空間にメモリマップし、非スケジューリング対象実行実体が動作するプロセッシングエレメント100とグラフィックス表示装置との間で非スケジューリング対象実行実体の占有資源を利用した同期機構を実現してもよい。
実施の形態3
実施の形態2のマルチプロセッサシステムでは、スレッドグループを定義しなかったが、実施の形態1と同様にスレッドをグループ化し、スレッドグループ単位でスケジューリングを行ってもよい。実施の形態3のマルチプロセッサシステムは、実施の形態1のマルチプロセッサシステムにおいて、実施の形態2で述べた非スケジューリング対象実行実体の占有資源をアドレス空間にメモリマップする方法を採用したものである。
本実施の形態のマルチプロセッサシステムでは、実施の形態2と同様、複数のプロセッサ130の内、少なくとも1つのプロセッサ130がスレッドスケジューリングの対象外となり、残りのプロセッサ130にスレッドがスレッドスケジューリングにより割り当てられる。また、本実施の形態のマルチプロセッサシステムでは、実施の形態1と同様、1つ以上のスレッドを含むスレッドグループが定義され、スレッドグループ単位でスケジューリングが行われる。実施の形態1および実施の形態2と共通する構成と動作については説明を省略し、異なる構成と動作についてのみ説明する。
図24は、あるプロセッサ130に割り当てられたスレッドから見たアドレス空間170を説明する図である。アドレス空間170には、共有データを含むメインメモリがマップされたメインメモリ領域172と、同一グループ内の各スレッドの占有資源がマップされたスレッドマップ領域174と、非スケジューリング対象実行実体の占有資源がマップされた非スケジューリング対象実行実体マップ領域176とが含まれる。
スレッドマップ領域174については、実施の形態1で述べた通りであり、非スケジューリング対象実行実体マップ領域176については、実施の形態2で述べた通りである。なお、符号175で示される各スレッドマップに含まれる資源と、符号177で示される各非スケジューリング対象実行実体マップに含まれる資源は、スレッドマップに含まれる資源にはアクセスが許されないものがあるという違いはあるが、マップされる資源の種類としては同じであるから、両マップのサイズは同じであり、先頭アドレスに対するオフセット値は同じ値になる。
スレッドマップ領域174は、同一グループに属するスレッドのアドレス空間に対して設定されるものであり、異なるグループに属するスレッドからは参照することができないが、非スケジューリング対象実行実体マップ領域176は、スレッドの属するグループに関係なく固定して配置されており、同じアドレスで参照することができる。また、非スケジューリング対象実行実体マップ領域176は、メインメモリ120に退避されることがないため、スレッドのアドレス空間においていつでも参照可能である。
図25は、本実施の形態のスレッドスケジューリングによるスレッドの割り当て状態の時間変化を示す図である。この例では、第1および第2プロセッサが非割り当て対象PEとして選ばれ、それ以外の第3〜第6プロセッサにスレッドがスケジュールされて割り当てられる。
第1プロセッサでは第1非スケジューリング対象実行実体が実行され、第2プロセッサでは第2非スケジューリング対象実行実体が実行される。これらの非スケジューリング対象実行実体は、スケジューリングの対象ではないため、非スケジューリング対象実行実体が削除されるまで、各プロセッサを時間的に占有し続ける。
第3〜第6プロセッサについては、図22で説明した実施の形態1のスレッドスケジューリングの例と同じ方法でスレッドがスレッドグループ単位でスケジュールされて、割り当てられる。
なお、非スケジューリング対象実行実体が削除されてプロセッサへの割り当てが解放された場合は、そのプロセッサはスレッドの割り当てた対象に加えられてもよい。たとえば、第2非スケジューリング対象実行実体が削除されて、第2プロセッサが解放された場合、次のスケジューリングのタイミングにおいて、第2プロセッサをスレッドの割り当て対象に追加し、第2〜第6プロセッサに対してスレッドをスケジューリングして割り当てるようにしてもよい。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
上記の実施の形態では、マルチプロセッサシステムとして、すべてのプロセッシングエレメントが同じ構成である対称型マルチプロセッサシステムを例にあげて説明し、いずれか一つのプロセッシングエレメントがスレッドの管理・スケジューリング機能をもつように構成した。マルチプロセッサシステムは、管理用プロセッシングエレメントを含む非対称型マルチプロセッサシステムであってもよく、管理用プロセッシングエレメントにスレッドの管理・スケジューリング機能をもたせてもよい。また、スケジューリング機能はオペレーティングシステム(OS)の機能の一部として実現されてもよく、OS上で動作する一つのプロセスとして実現されてもよい。
上記の説明では、プロセス内部で生成されるスレッドを並列処理単位とするスレッドスケジューリングを説明したが、本発明は、プロセスを並列処理単位としたプロセススケジューリングにも同様に適用することができる。
実施の形態1に係るマルチプロセッサシステムの構成図である。 図1のプロセッサに割り当てられたスレッドから見たアドレス空間を説明する図である。 図1のプロセッサで動作するスレッドとスレッドの所属するスレッドグループを説明する図である。 図3に示すスレッドグループ単位でスレッドがプロセッサに割り当てられる様子を説明する図である。 スレッドの状態遷移を説明する図である 実施の形態1に係るスケジューリング装置の構成図である。 図6のスレッド状態テーブルを説明する図である。 図6の実行待ちキューを説明する図である。 図6のスケジューリング配列を説明する図である。 実施の形態1に係るスケジューリング装置によるスケジューリング手順を説明するフローチャートである。 ある時刻でのスレッドの割り当ての手順を説明する図である。 別の時刻でのスレッドの割り当ての手順を説明する図である。 図11および図12のスレッドスケジューリングによるスレッドの割り当て状態の時間変化を示す図である。 図6のスレッド状態テーブルの別の例を説明する図である。 ある時刻でのスレッドの割り当ての手順を説明する図である。 図15のスレッドスケジューリングによるスレッドの割り当て状態の時間変化を示す図である。 図6のスレッド状態テーブルのさらに別の例を説明する図である。 ある時刻でのスレッドの割り当ての手順を説明する図である。 別の時刻でのスレッドの割り当ての手順を説明する図である。 さらに別の時刻でのスレッドの割り当ての手順を説明する図である。 さらに別の時刻でのスレッドの割り当ての手順を説明する図である。 図18〜図21のスレッドスケジューリングによるスレッドの割り当て状態の時間変化を示す図である。 実施の形態2に係るマルチプロセッサシステムのプロセッサに割り当てられたスレッドから見たアドレス空間を説明する図である。 実施の形態3に係るマルチプロセッサシステムのプロセッサに割り当てられたスレッドから見たアドレス空間を説明する図である。 実施の形態3に係るマルチプロセッサシステムにおけるスレッドスケジューリングによるスレッドの割り当て状態の時間変化を示す図である。
符号の説明
10 スケジューラ、 12 割り当てリスト生成部、 14 スレッド割り当て部、 16 割り当てスレッド数カウンタ、 18 スレッド割り当てリスト、 20 スケジューリング配列、 30 実行待ちキュー、 32 スレッド状態管理部、 34 スレッド状態テーブル、 100 プロセッシングエレメント、 110 メインバス、 120 メインメモリ、 130 プロセッサ、 140 ローカルメモリ、 150 メモリ制御部、 200 スケジューリング装置。

Claims (24)

  1. マルチプロセッサシステムにおいて、並列処理されるスケジューリング対象の実行単位を複数のプロセッサに割り当てる順序をスケジュールする方法であって、
    1つ以上の前記スケジューリング対象の実行単位をグループ化し、同一グループに属する前記実行単位の各々により占有されるプロセッサ内の資源を互いに参照できるように、各実行単位が参照するアドレス空間に前記資源をマップし、同一グループに属するすべての前記実行単位は同時にいずれかのプロセッサに割り当てるという制約の下で、グループのプロセッサへの割り当てを制御することを特徴とするスケジューリング方法。
  2. マルチプロセッサシステムにおいて、並列処理されるスケジューリング対象の実行単位を複数のプロセッサに割り当てる順序をスケジュールする方法であって、
    1つ以上の前記スケジューリング対象の実行単位をグループ化してグループ単位でプロセッサへの割り当てを管理し、前記グループ毎に設定される優先度順でかつ同一優先度内では前記グループが待ち行列に到着した順で前記グループの優先順位を決め、同一グループに属するすべての実行単位は同時にいずれかのプロセッサに割り当てるという制約の下で、実行待ちおよび実行中の状態にあるグループを前記優先順位にしたがってプロセッサに割り当てることを特徴とするスケジューリング方法。
  3. マルチプロセッサシステムにおいて、並列処理されるスケジューリング対象の実行単位を複数のプロセッサに割り当てる順序をスケジュールする方法であって、
    1つ以上の前記スケジューリング対象の実行単位を含むグループの内、実行待ちおよび実行中の状態にあるグループを前記グループ毎に設定される優先度順でかつ同一優先度内では到着順に格納した実行待ちキューの先頭から順に前記グループを取り出し、取り出したグループに属するすべての実行単位を同時にいずれかのプロセッサに割り当てることができる場合に限り、そのグループに属するすべての実行単位をプロセッサに割り当て、そうでない場合は、それ以降に前記実行待ちキューから取り出されるグループの割り当てを優先することを特徴とするスケジューリング方法。
  4. プロセッサに割り当てる前記実行単位の数がプロセッサ総数に達するか、または前記実行待ちキューの末尾から前記グループが取り出されるに至るまで、前記実行待ちキューから順次取り出されるグループのプロセッサへの割り当て処理を繰り返すことを特徴とする請求項3に記載のスケジューリング方法。
  5. 前記実行待ちキューの先頭から順次取り出されるグループに属する各実行単位が既にいずれかのプロセッサに割り当てられて実行中である場合、その実行中である実行単位は、他のプロセッサに割り当て先を変更されて再配置されないように、その実行中である実行単位の当該プロセッサへの割り当てを確保することを特徴とする請求項3または4に記載のスケジューリング方法。
  6. マルチプロセッサシステムにおいて、並列処理されるスケジューリング対象の実行単位を複数のプロセッサに割り当てる順序をスケジュールする装置であって、
    1つ以上の前記スケジューリング対象の実行単位をグループ化し、同一グループに属する前記実行単位の各々により占有されるプロセッサ内の資源を互いに参照できるように、各実行単位が参照するアドレス空間に前記資源をマップして管理するメモリ制御部と、
    実行待ちおよび実行中の状態にあるグループを格納した実行待ちキューと、
    前記実行待ちキューの先頭から順にグループを取り出し、取り出したグループに属するすべての実行単位を同時にいずれかのプロセッサに割り当てることができる場合に限り、そのグループに属するすべての実行単位を複数のプロセッサに割り当てる割り当て部とを含むことを特徴とするスケジューリング装置。
  7. 当該装置は、実行単位をグループ化する初期設定の際に、同一グループに属する各実行単位が占有する前記資源の前記アドレス空間へのマップ先の領域を決定し、その資源のマップ先の領域に関する設定情報を当該グループが削除されるまで保持することを特徴とする請求項6に記載のスケジューリング装置。
  8. 前記割り当て部によりいずれかのプロセッサに同時に割り当てられた同一グループに属する第1および第2の実行単位について、前記第1の実行単位が、前記アドレス空間にマップされた同一グループ内の前記第2の実行単位の資源領域にデータを書き込む操作を行うことにより、同一グループ内の前記第1の実行単位から前記第2の実行単位にデータが渡されることを特徴とする請求項6または7に記載のスケジューリング装置。
  9. 前記割り当て部によりいずれかのプロセッサに同時に割り当てられた同一グループに属する第1および第2の実行単位について、前記第1の実行単位が、前記アドレス空間にマップされた同一グループ内の前記第2の実行単位の資源領域にデータを書き込む操作を行い、前記第2の実行単位が、当該資源に対するデータの書き込みの完了を待つことにより、同一グループ内の前記第1の実行単位と前記第2の実行単位の間で同期が取られることを特徴とする請求項6または7に記載のスケジューリング装置。
  10. マルチプロセッサシステムにおいて、並列処理されるスケジューリング対象の実行単位を複数のプロセッサに割り当てる順序をスケジュールする装置であって、
    1つ以上の前記スケジューリング対象の実行単位を含むグループの内、実行待ちおよび実行中の状態にあるグループを前記グループ毎に設定される優先度順でかつ同一優先度内では到着順に格納した実行待ちキューと、
    前記実行待ちキューの先頭から順にグループを取り出し、取り出したグループに属するすべての実行単位を同時にいずれかのプロセッサに割り当てることができる場合に限り、そのグループをプロセッサへの割り当て候補となるグループを格納した割り当てリストに追加する割り当てリスト生成部と、
    前記割り当てリスト生成部により生成された前記割り当てリストに格納されたグループに属するすべての実行単位を複数のプロセッサに割り当てる割り当て部とを含むことを特徴とするスケジューリング装置。
  11. 前記割り当てリスト生成部は、プロセッサに割り当てる実行単位の個数がプロセッサ総数に達するか、または前記実行待ちキューの末尾から前記グループが取り出されるに至るまで、前記割り当てリストの生成処理を繰り返すことを特徴とする請求項10に記載のスケジューリング装置。
  12. 実行中の状態にある実行単位とその実行単位が割り当てられているプロセッサとの対応関係を保持するスケジュールテーブルをさらに含み、
    前記割り当てリスト生成部は、前記実行待ちキューから順次取り出したグループに属する各実行単位が前記スケジュールテーブルにある場合、その実行単位が割り当てられているプロセッサにフラグを設定し、前記実行待ちキューから順次取り出したグループに属する各実行単位が前記スケジュールテーブルになく、そのグループに属するすべての実行単位を同時にいずれかのプロセッサに割り当てることができる場合、そのグループを前記割り当てリストに追加し、
    前記割り当て部は、前記割り当てリストに格納されたグループに属するすべての実行単位を前記スケジュールテーブルにおいて前記フラグが設定されていないプロセッサに割り当てることを特徴とする請求項10または11に記載のスケジューリング装置。
  13. 同一グループに属する各実行単位がそれぞれの占有するプロセッサ内の資源を互いに参照できるように、前記資源は各実行単位が参照するアドレス空間にマップされていることを特徴とする請求項10から12のいずれかに記載のスケジューリング装置。
  14. 前記割り当て部によりいずれかのプロセッサに同時に割り当てられた同一グループに属する各実行単位が、前記アドレス空間にマップされた同一グループに属する各実行単位の資源領域に対してデータを読み書きすることにより、同一グループに属する複数の実行単位の間でデータの共有がなされることを特徴とする請求項13に記載のスケジューリング装置。
  15. 前記割り当て部によりいずれかのプロセッサに同時に割り当てられた同一グループに属する第1および第2の実行単位について、前記第1の実行単位が、前記アドレス空間にマップされた同一グループ内の前記第2の実行単位の資源領域にデータを書き込む操作を行うことにより、同一グループ内の前記第1の実行単位から前記第2の実行単位にデータが渡されることを特徴とする請求項13に記載のスケジューリング装置。
  16. 前記割り当て部によりいずれかのプロセッサに同時に割り当てられた同一グループに属する第1および第2の実行単位について、前記第1の実行単位が、前記アドレス空間にマップされた同一グループ内の前記第2の実行単位の資源領域にデータを書き込む操作を行い、前記第2の実行単位が、当該資源に対するデータの書き込みの完了を待つことにより、同一グループ内の前記第1の実行単位と前記第2の実行単位の間で同期が取られることを特徴とする請求項13に記載のスケジューリング装置。
  17. 並列処理されるスケジューリング対象の実行単位を複数のプロセッサに割り当てて並列に実行するマルチプロセッサシステムであって、
    1つのプロセッサは、前記スケジューリング対象の実行単位を他の複数のプロセッサに割り当てるスケジューラを含み、
    前記スケジューラは、
    1つ以上の前記スケジューリング対象の実行単位をグループ化し、同一グループに属する前記実行単位の各々により占有されるプロセッサ内の資源を互いに参照できるように、各実行単位が参照するアドレス空間に前記資源をマップして管理するメモリ制御部と、
    実行待ちおよび実行中の状態にあるグループを格納した実行待ちキューと、
    前記実行待ちキューの先頭から順にグループを取り出し、取り出したグループに属するすべての実行単位を同時にいずれかのプロセッサに割り当てることができる場合に限り、そのグループに属するすべての実行単位を複数のプロセッサに割り当てる割り当て部とを含むことを特徴とするマルチプロセッサシステム。
  18. 並列処理されるスケジューリング対象の実行単位を複数のプロセッサに割り当てて並列に実行するマルチプロセッサシステムであって、
    1つのプロセッサは、前記スケジューリング対象の実行単位を他の複数のプロセッサに割り当てるスケジューラを含み、
    前記スケジューラは、
    1つ以上の前記スケジューリング対象の実行単位を含むグループの内、実行待ちおよび実行中の状態にあるグループを前記グループ毎に設定される優先度順でかつ同一優先度内では到着順に格納した実行待ちキューと、
    前記実行待ちキューの先頭から順にグループを取り出し、取り出したグループに属するすべての実行単位を同時にいずれかのプロセッサに割り当てることができる場合に限り、そのグループを割り当てリストに追加する割り当てリスト生成部と、
    前記割り当てリスト生成部により生成された前記割り当てリストに格納されたグループに属するすべての実行単位を複数のプロセッサに割り当てる割り当て部とを含むことを特徴とするマルチプロセッサシステム。
  19. 並列処理されるスケジューリング対象の実行単位を1つ以上含むグループの内、実行待ちおよび実行中の状態にあるグループを前記グループ毎に設定される優先度順でかつ同一優先度内では到着順に格納した実行待ちキューの先頭から順にグループを取り出すステップと、
    実行中の状態にある実行単位とその実行単位が割り当てられているプロセッサとの対応関係を保持するスケジュールテーブルを参照し、前記実行待ちキューから順次取り出したグループに属する各実行単位が前記スケジュールテーブルにある場合、その実行単位が割り当てられているプロセッサにフラグを設定するステップと、
    前記実行待ちキューから順次取り出したグループに属する各実行単位が前記スケジュールテーブルになく、そのグループに属するすべての実行単位を同時にいずれかのプロセッサに割り当てることができる場合、そのグループを前記割り当てリストに追加するステップと、
    前記割り当てリストに格納されたグループに属するすべての実行単位を前記スケジュールテーブルにおいて前記フラグが設定されていないプロセッサに割り当てるステップとをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  20. マルチプロセッサシステムにおいて、並列処理されるスケジューリング対象の実行単位を複数のプロセッサに割り当てる順序をスケジュールする方法であって、
    複数のプロセッサの内、少なくとも1つのプロセッサを並列処理されるスケジューリング対象の実行単位の割り当て対象から除外し、非割り当て対象のプロセッサ上で動作するスケジュール対象とならない実行単位により独占的に占有される当該プロセッサ内の資源を前記スケジューリング対象の実行単位から参照できるように、各実行単位が参照するアドレス空間に前記資源をマップした上で、前記実行単位の割り当て対象のプロセッサへの割り当てを制御することを特徴とするスケジューリング方法。
  21. マルチプロセッサシステムにおいて、並列処理されるスケジューリング対象の実行単位を複数のプロセッサに割り当てる順序をスケジュールする装置であって、
    複数のプロセッサの内、少なくとも1つのプロセッサを並列処理されるスケジューリング対象の実行単位の割り当て対象から除外し、非割り当て対象のプロセッサ上で動作するスケジュール対象とならない実行単位により独占的に占有される当該プロセッサ内の資源を前記スケジューリング対象の実行単位から参照できるように、各スケジューリング対象の実行単位が参照するアドレス空間に前記資源をマップして管理するメモリ制御部と、
    実行待ちおよび実行中の状態にある前記スケジューリング対象の実行単位を格納した実行待ちキューと、
    前記実行待ちキューの先頭から順に前記スケジューリング対象の実行単位を取り出し、いずれかのプロセッサに割り当てる割り当て部とを含むことを特徴とするスケジューリング装置。
  22. 非割り当て対象のプロセッサ上で動作する非スケジューリング対象の実行単位により独占的に占有される当該プロセッサ内の資源の前記アドレス空間へのマップ先の領域は、いずれのスケジューリング対象の実行単位から見ても同じアドレスに固定されていることを特徴とする請求項21に記載のスケジューリング装置。
  23. 前記割り当て部によりいずれかのプロセッサに割り当てられた前記スケジューリング対象の実行単位が、前記アドレス空間にマップされた非割り当て対象のプロセッサ上で動作する非スケジューリング対象の実行単位の資源領域にデータを書き込む操作を行うことにより、非割り当て対象のプロセッサの資源が直接的に制御されることを特徴とする請求項21または22に記載のスケジューリング装置。
  24. 前記割り当て部によりいずれかのプロセッサに割り当てられた前記スケジューリング対象の実行単位が、前記アドレス空間にマップされた非割り当て対象のプロセッサ上で動作する非スケジューリング対象の実行単位の資源領域にデータを書き込む操作を行い、前記非割り当て対象のプロセッサ上で動作する非スケジューリング対象の実行単位が、当該資源に対するデータの書き込みの完了を待つことにより、前記スケジューリング対象の実行単位と前記非スケジューリング対象の実行単位の間で同期が取られることを特徴とする請求項21または22に記載のスケジューリング装置。
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