JP2006152829A - 排気管構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 低い排気圧損を維持したまま、「車両こもり音」の原因である爆成1次成分と呼ばれる音の低減を可能とする構造を備える排気管構造を提供する。
【解決手段】 マフラ130Aの筐体130内は、フロント交流側右パイプ104およびフロント交流側左パイプ105が貫通する隔壁133によって、筐体130内の空間が、排気流れの上流側に位置する第1室R1と、排気流れの下流側に位置する第2室R2とに仕切られている。また、この隔壁133には、第1室R1と第2室R2とを連通する開口部134が設けられている。第1室R1内に位置するフロント交流側右パイプ104およびフロント交流側左パイプ105の排気流れの上流側には、第1室R1に連通する穴131a,132aが設けられ、第2室R2内に位置するフロント交流側右パイプ104およびフロント交流側左パイプ105にも、この第2室R2に連通する穴131b,132bが設けられている。
【選択図】 図2
【解決手段】 マフラ130Aの筐体130内は、フロント交流側右パイプ104およびフロント交流側左パイプ105が貫通する隔壁133によって、筐体130内の空間が、排気流れの上流側に位置する第1室R1と、排気流れの下流側に位置する第2室R2とに仕切られている。また、この隔壁133には、第1室R1と第2室R2とを連通する開口部134が設けられている。第1室R1内に位置するフロント交流側右パイプ104およびフロント交流側左パイプ105の排気流れの上流側には、第1室R1に連通する穴131a,132aが設けられ、第2室R2内に位置するフロント交流側右パイプ104およびフロント交流側左パイプ105にも、この第2室R2に連通する穴131b,132bが設けられている。
【選択図】 図2
Description
この発明は、車両に搭載される内燃機関に採用される排気管構造に関する。
たとえば、V型エンジンに採用される排気管構造によれば、V型エンジンの左右に連結される左右のエキゾーストマニホールドにそれぞれ独立のフロントパイプが接続され、これらのフロントパイプの後端で、交流部を介して1つのセンターパイプに統合させる排気管構造が採用される。図7は、フロントエンジン・リアドライブ(FR)方式の車両に採用される排気管構造100を平面的に見た場合の概略模式図である。
FR方式の車両の場合には、エンジン1から後輪側に向けて、車両の中心軸線に沿ってプロペラシャフト(図示省略)が配設されるため、メインマフラ109,110は、車両中心軸線から左右方向にずれた位置に配設されることになる。この排気管構造100を詳細に説明すると、エンジンに連結され中心軸線を挟んで配置される、右フロント排気管路100aおよび左フロント排気管路100bを有し、右フロント排気管路100aおよび左フロント排気管路100bは、交流部を含む交流パイプ107を介してリア排気管路100cに接続され統合されている。
右フロント排気管路100aは、途中領域に触媒101aが設けられた内燃機関側右パイプ101と、メインマフラ109に接続されるフロント交流側右パイプ104とを有し、内燃機関側右パイプ101とフロント交流側右パイプ104との連結には、フランジ連結構造120が採用されている。左フロント排気管路100bも、途中領域に触媒103aが設けられた内燃機関側左パイプ103と、メインマフラ110に接続されるフロント交流側左パイプ105とを有し、内燃機関側左パイプ103とフロント交流側左パイプ105との連結には、フランジ連結構造121が採用されている。
リア排気管路100cは、交流パイプ107に接続されるテールパイプ108有し、このテールパイプ108の途中領域には、サブマフラ111が設けられている。交流パイプ107とテールパイプ108との連結には、フランジ連結構造122が採用されている。
上記構成からなる排気管構造100によれば、メインマフラ109,110およびサブマフラ111には、ストレートフロー型の消音機構を採用することで、超低背圧排気管構造を実現している。また、他の超低背圧排気管構造として、たとえば、下記特許文献1に開示されるように、左右のフロントパイプの後端で集合する部位がマフラ内に設けられる構造が挙げられる。
ここで、上述したように、超低背圧排気管構造においては、ストレートフロー構造が採用され、高周波共鳴室および低周波共鳴室の組み合わせから構成されている。高周波共鳴室は、一般的に気流音成分(1kHz〜5kHz)の低減に有効であり、低周波共鳴室は、50Hz〜250Hz付近の、ピンポイントの周波数の音の低減に有効である。しかし、排気脈動の大きい高出力のガソリンエンジン等においては、車両こもり音と呼ばれる50Hz〜150Hzの全域にわたる排気音が発生し、高周波共鳴室および低周波共鳴室の組み合わせにおいても、この音域の「車両こもり音」を低減することは困難である。
この「車両こもり音」は、爆成1次成分と呼ばれる音であり、この爆成1次成分は、特に高出力の自然吸気エンジンにおいて、爆発タイミングに起因する排気脈動の音が主成分となっている。この爆成1次成分と呼ばれる音を低減するためには、マフラ内での拡張効果が有効である。この拡張効果を得るためには、排気ガス流れの断面積を大きく変化させることが必要となる。しかし、排気ガス流れの断面積を大きく変化させることは、早い流れを遅い流れに急激に変換するという大きな流速差を生じさせることになるため、排気圧損を上昇させる結果となってしまう。
特開2003−314274号公報
この発明が解決しようとする課題は、左右のフロントパイプを備える排気管構造において、低い排気圧損を維持したまま、「車両こもり音」の原因である爆成1次成分と呼ばれる音を低減することができない点にある。したがって、この発明の目的は、低い排気圧損を維持したまま、「車両こもり音」の原因である爆成1次成分と呼ばれる音の低減を可能とする構造を備える排気管構造を提供することにある。
この発明に基づいた排気管構造においては、内燃機関に連結される第1排気管路および第2排気管路を、交流部を介在して1つの第3排気管路に統合する排気管構造であって、上記第1排気管路および上記第2排気管路を覆うマフラ、さらには、上記第3排気管路を含むように覆う形態のマフラが設けられ、このマフラ内は、隔壁によって複数の空間に仕切られている。各空間に位置する各排気管路の選択された位置には、各空間に連通する穴が設けられ、また、隔壁にもこの隔壁で仕切られた空間を連通するための穴が設けられている。
上記構成からなる排気管構造によれば、排気管路に設けられた穴から、マフラ内の隔壁によって仕切られた空間に排気ガスが吐出する副流が生じる。この際、排気管路内から上記空間へ排気ガスが通過することで拡張効果が得られる。また、隔壁に設けられた穴をこの副流が通過することで、さらに拡張効果が得られ、爆成1次成分と呼ばれる音の低減が可能となる結果、「車両こもり音」の低減を可能とする。この副流は、通過後の空間において、排気管路に設けられた穴から排気管路内に戻される。また、主なる排気ガス流れは、排気管路において確保されていることから、排気圧損を上昇させることもない。また、複数の隔壁を設け、各隔壁に設けた穴を順次副流を通過させることで、複数段の拡張効果が得られ、爆成一次成分に起因する排気脈動を効果的に低減することを可能としている。
以下、この発明に基づいた各実施の形態における排気管構造について、図を参照しながら説明する。なお、図7において説明した排気管構造100と同一または相当部分については、同一の参照番号を付し、重複する説明は繰り返さないこととする。また、以下の各実施の形態における排気管構造が適用される車両の一例としては、V型エンジン、フロントエンジン・リアドライブ(FR)方式とする。
(実施の形態1)
まず、図1および図2を参照して、本実施の形態における排気管構造について説明する。なお、図1は、本実施の形態における排気管構造の特徴的部分であるメインマフラ130Aの構造を示す全体斜視図であり、内部構造の理解を容易にするために、一部破断して図示している。また、図2は、メインマフラ130Aの内部構造を示す縦断面図である。
まず、図1および図2を参照して、本実施の形態における排気管構造について説明する。なお、図1は、本実施の形態における排気管構造の特徴的部分であるメインマフラ130Aの構造を示す全体斜視図であり、内部構造の理解を容易にするために、一部破断して図示している。また、図2は、メインマフラ130Aの内部構造を示す縦断面図である。
両図を参照して、本実施の形態における排気管構造は、内燃機関であるエンジン(図示省略)に連結される第1排気管路100aを構成するフロント交流側右パイプ104および第2排気管路100bを構成するフロント交流側左パイプ105を、交流部107cを含む交流パイプ107を介在して1つの第3排気管路100cを構成するテールパイプ108に統合する排気管構造100である。交流パイプ107よりも排気ガス流れの上流側に位置するフロント交流側右パイプ104およびフロント交流側左パイプ105には、フロント交流側右パイプ104およびフロント交流側左パイプ105を外方から覆うマフラ130Aが設けられている。
なお、交流パイプ107において、交流部107cよりも上流側の二股に分かれたパイプ107aはフロント交流側右パイプ104と同様に第1排気管路100aを構成するものとし、パイプ107bはフロント交流側左パイプ105と同様に第2排気管路100bを構成するものとする。また、交流パイプ107において、交流部107cよりも下流側に位置するパイプ107dは、第3排気管路100cを構成するものとする(以下の各実施の形態においても同様である)。
このマフラ130Aは、密閉された空間を規定するため、横断面が略楕円形状の筐体130を有し、フロント交流側右パイプ104およびフロント交流側左パイプ105が、縦方向において筐体130を貫通している。マフラ130Aの大きさの一例としては、筐体130の長さは約630mm、容量は37リットルである。また、フロント交流側右パイプ104およびフロント交流側左パイプ105の管直径は、約54mmである。
筐体130内は、フロント交流側右パイプ104およびフロント交流側左パイプ105が貫通する隔壁133によって、筐体130内の空間が、排気流れの上流側に位置する第1室R1と、排気流れの下流側に位置する第2室R2とに仕切られている。隔壁133には、第1室R1と第2室R2とを連通する開口部134が、フロント交流側右パイプ104およびフロント交流側左パイプ105のそれぞれ外側に設けられている。
第1室R1内に位置するフロント交流側右パイプ104およびフロント交流側左パイプ105の排気流れの上流側には、第1室R1に連通する穴131a,132aが設けられている。ここで、排気流れの上流側とは、第1室R1の空間において、半分よりも上流側の位置を示すものとする。穴131a,132aはそれぞれ、直径約4mmの穴が、軸方向に4個の列が、円周方向に6列設けられ、合計24個の穴が設けられている。第2室R2内に位置するフロント交流側右パイプ104およびフロント交流側左パイプ105にも、この第2室R2に連通する穴131b,132bが設けられている。穴131b,132bの数量や配列は、穴131a,132aの場合と同じであるが、設けられる位置は特に限定されるものではない。
上記構成からなる排気管構造によれば、フロント交流側右パイプ104およびフロント交流側左パイプ105に設けられた穴131a,132aから、マフラ130A内の隔壁133によって仕切られた第1室R1に排気ガスが吐出する副流が生じる。この際、各パイプ内から第1室R1へ排気ガスが通過することで拡張効果が得られる。また、隔壁134に設けられた開口部134,134をこの副流が通過することで(図2中の矢印)、さらに拡張効果が得られ、爆成1次成分と呼ばれる音の低減低減が可能となる結果、「車両こもり音」の低減が可能となる。この副流は、通過後の空間R2において、フロント交流側右パイプ104およびフロント交流側左パイプ105に設けられた穴131b、132bから各パイプ内に戻される。また、主なる排気ガス流れは、フロント交流側右パイプ104およびフロント交流側左パイプ105において確保されていることから、排気圧損を上昇させることもない。
(実施の形態2)
次に、図3を参照して、本実施の形態における排気管構造について説明する。なお、図3は、本実施の形態における排気管構造に採用されるメインマフラ130Bの内部構造を示す縦断面図である。上記実施の形態1の構成と比較した場合、本実施の形態におけるメインマフラ130Bは、フロント交流側右パイプ104、フロント交流側左パイプ105、および、交流パイプ107を外方から覆う構成を有している。メインマフラ130Bを構成する筐体130の基本的構成は、上記実施の形態1の場合と同じである。
次に、図3を参照して、本実施の形態における排気管構造について説明する。なお、図3は、本実施の形態における排気管構造に採用されるメインマフラ130Bの内部構造を示す縦断面図である。上記実施の形態1の構成と比較した場合、本実施の形態におけるメインマフラ130Bは、フロント交流側右パイプ104、フロント交流側左パイプ105、および、交流パイプ107を外方から覆う構成を有している。メインマフラ130Bを構成する筐体130の基本的構成は、上記実施の形態1の場合と同じである。
筐体130内は、上記実施の形態1の場合と同様の構成からなる隔壁133によって、筐体130内の空間が、排気流れの上流側に位置する第1室R1と、排気流れの下流側に位置する第2室R2とに仕切られている。本実施の形態においては、第1室R1にフロント交流側右パイプ104およびフロント交流側左パイプ105が位置し、第2室R2に交流パイプ107が位置している。
第1室R1内に位置するフロント交流側右パイプ104、フロント交流側左パイプ105の排気流れの上流側には、上記実施の形態1の場合と同じ穴131a,132aが設けられている。また、第2室R2に位置する交流パイプ107のパイプ107dには穴135が設けられている。この穴135は、直径約4mmの穴が、軸方向に4個の列が、円周方向に12列設けられ、合計48個の穴が設けられている。なお、穴135の設けられる位置は、特に限定されるものではない。
上記構成からなる排気管構造によれば、フロント交流側右パイプ104およびフロント交流側左パイプ105に設けられた穴131a,132aから、マフラ130A内の隔壁133によって仕切られた第1室R1に排気ガスが吐出する副流が生じる。この際、各パイプ内から第1室R1へ排気ガスが通過することで拡張効果が得られる。また、隔壁134に設けられた開口部134,134をこの副流が通過することで(図3中の矢印)、さらに拡張効果が得られ、爆成1次成分と呼ばれる音の低減低減が可能となる結果、「車両こもり音」の低減が可能となる。この副流は、通過後の空間R2において、交流パイプ107に設けられた穴135から交流パイプ107内に戻される。また、主なる排気ガス流れは、フロント交流側右パイプ104、フロント交流側左パイプ105、および交流パイプ107において確保されていることから、排気圧損を上昇させることもない。
(実施の形態3)
次に、図4を参照して、本実施の形態における排気管構造について説明する。なお、図4は、本実施の形態における排気管構造に採用されるメインマフラ130Cの内部構造を示す縦断面図である。上記実施の形態1および2の構成と比較した場合、本実施の形態におけるメインマフラ130Cは、交流パイプ107を外方から覆う構成を有し、交流パイプ107の交流部107cが筐体130内の第1室R1に位置している。
次に、図4を参照して、本実施の形態における排気管構造について説明する。なお、図4は、本実施の形態における排気管構造に採用されるメインマフラ130Cの内部構造を示す縦断面図である。上記実施の形態1および2の構成と比較した場合、本実施の形態におけるメインマフラ130Cは、交流パイプ107を外方から覆う構成を有し、交流パイプ107の交流部107cが筐体130内の第1室R1に位置している。
また、第1室R1内に位置する交流パイプ107の排気流れの上流側に位置するパイプ107aおよびパイプ107bに、上記実施の形態1の場合と同じ穴131a,132aがそれぞれ設けられている。また、第2室R2に位置する交流パイプ107のパイプ107dには、上記実施の形態2の場合と同じ穴135が設けられている。なお、穴135の設けられる位置は、特に限定されるものではない。
上記構成からなる排気管構造によれば、フロント交流側右パイプ104およびフロント交流側左パイプ105に設けられた穴131a,132aから、マフラ130A内の隔壁133によって仕切られた第1室R1に排気ガスが吐出する副流が生じる。この際、各パイプ内から第1室R1へ排気ガスが通過することで拡張効果が得られる。また、隔壁134に設けられた開口部134,134をこの副流が通過することで(図4中の矢印)、さらに拡張効果が得られ、爆成1次成分と呼ばれる音の低減低減が可能となる結果、「車両こもり音」の低減が可能となる。この副流は、通過後の空間R2において、交流パイプ107に設けられた穴135から交流パイプ107内に戻される。また、主なる排気ガス流れは、フロント交流側右パイプ104、フロント交流側左パイプ105、および交流パイプ107において確保されていることから、排気圧損を上昇させることもない。
(実施の形態4)
次に、図5を参照して、本実施の形態における排気管構造について説明する。なお、図5は、本実施の形態における排気管構造に採用されるメインマフラ130Dの内部構造を示す縦断面図である。本実施の形態におけるメインマフラ130Dの内部構造は、上記実施の形態1において説明したメインマフラ130Aの構成と近似し、相違点は、隔壁133を第1隔壁133とした場合、第1室R1において、フロント交流側右パイプ104が通過する空間R11と、フロント交流側左パイプ105が通過する空間R12とが、第2隔壁141によって仕切られている。また、この第2隔壁141には、排気流れの上流側と下流側とに、それぞれ空間R11と空間R12とを連通する開口部141a,141bが設けられている。
次に、図5を参照して、本実施の形態における排気管構造について説明する。なお、図5は、本実施の形態における排気管構造に採用されるメインマフラ130Dの内部構造を示す縦断面図である。本実施の形態におけるメインマフラ130Dの内部構造は、上記実施の形態1において説明したメインマフラ130Aの構成と近似し、相違点は、隔壁133を第1隔壁133とした場合、第1室R1において、フロント交流側右パイプ104が通過する空間R11と、フロント交流側左パイプ105が通過する空間R12とが、第2隔壁141によって仕切られている。また、この第2隔壁141には、排気流れの上流側と下流側とに、それぞれ空間R11と空間R12とを連通する開口部141a,141bが設けられている。
さらに、第1室R1の空間R11内に位置するフロント交流側右パイプ104の排気流れの上流側には、第1室R1に連通する穴131aが設けられ、第1室R1内の空間R12に位置するフロント交流側左パイプ105の排気流れの下流側には、第1室R1に連通する穴132aが設けられている。穴131a,132aの個数、配列は、実施の形態1の場合と同じである。また、穴131b,132bの数量や配列も実施の形態1の場合と同じである。
上記構成からなる排気管構造によれば、フロント交流側右パイプ104に設けられた穴131aから、マフラ130A内の第1隔壁133および第2隔壁141によって仕切られた空間R11に排気ガスが吐出する副流が生じる。この際、フロント交流側右パイプ104内から空間R11へ排気ガスが通過することで拡張効果が得られる。また、第2隔壁141に設けられた開口部141aをこの副流が通過することで(図5中の矢印)、さらに拡張効果が得られ、爆成1次成分と呼ばれる音の低減低減が可能となる結果、「車両こもり音」の低減が可能となる。この副流は、さらに、第2隔壁141に設けられた開口部141bおよび第1隔壁133に設けられた開口部134を通過することにより、複数段の拡張効果を得ることが可能となり、爆成一次成分に起因する排気脈動を効果的に低減することができる。
また、フロント交流側左パイプ105に設けられた穴132aからも、空間R12に排気ガスが吐出する副流が生じる。この際、フロント交流側右パイプ105内から空間R12へ排気ガスが通過することで拡張効果が得られる。また、第2隔壁141に設けられた開口部141bおよび第1隔壁133に設けられた開口部134を通過することにより、複数段の拡張効果を得ることが可能となり、爆成一次成分に起因する排気脈動を効果的に低減することができる。
第1隔壁133を通過後の排気ガスは、実施の形態1の場合と同様に、空間R2において、フロント交流側右パイプ104およびフロント交流側左パイプ105に設けられた穴131b、132bから各パイプ内に戻される。また、主なる排気ガス流れは、フロント交流側右パイプ104およびフロント交流側左パイプ105において確保されていることから、排気圧損を上昇させることもない。
(実施の形態5)
次に、図6を参照して、本実施の形態における排気管構造について説明する。なお、図6は、本実施の形態における排気管構造に採用されるメインマフラ130Eの内部構造を示す縦断面図である。本実施の形態におけるメインマフラ130Eの内部構造は、上記実施の形態2において説明したメインマフラ130Bの構成と近似し、相違点は、上記実施の形態4の場合と同様に、隔壁133を第1隔壁133とした場合、第1室R1において、フロント交流側右パイプ104が通過する空間R11と、フロント交流側左パイプ105が通過する空間R12とが、第2隔壁141によって仕切られている。また、この第2隔壁141には、排気流れの上流側と下流側とに、それぞれ空間R11と空間R12とを連通する開口部141a,141bが設けられている。
次に、図6を参照して、本実施の形態における排気管構造について説明する。なお、図6は、本実施の形態における排気管構造に採用されるメインマフラ130Eの内部構造を示す縦断面図である。本実施の形態におけるメインマフラ130Eの内部構造は、上記実施の形態2において説明したメインマフラ130Bの構成と近似し、相違点は、上記実施の形態4の場合と同様に、隔壁133を第1隔壁133とした場合、第1室R1において、フロント交流側右パイプ104が通過する空間R11と、フロント交流側左パイプ105が通過する空間R12とが、第2隔壁141によって仕切られている。また、この第2隔壁141には、排気流れの上流側と下流側とに、それぞれ空間R11と空間R12とを連通する開口部141a,141bが設けられている。
さらに、第1室R1の空間R11内に位置するフロント交流側右パイプ104の排気流れの上流側には、第1室R1に連通する穴131aが設けられ、第1室R1内の空間R12に位置するフロント交流側左パイプ105の排気流れの下流側には、第1室R1に連通する穴132aが設けられている。穴131a,132aの個数、配列は、実施の形態2の場合と同じである。また、穴131b,132bの数量や配列も実施の形態2の場合と同じである。
上記構成からなる排気管構造によれば、フロント交流側右パイプ104に設けられた穴131aから、マフラ130A内の第1隔壁133および第2隔壁141によって仕切られた空間R11に排気ガスが吐出する副流が生じる。この際、フロント交流側右パイプ104内から空間R11へ排気ガスが通過することで拡張効果が得られる。また、第2隔壁141に設けられた開口部141aをこの副流が通過することで(図6中の矢印)、さらに拡張効果が得られ、爆成1次成分と呼ばれる音の低減低減が可能となる結果、「車両こもり音」の低減が可能となる。この副流は、さらに、第2隔壁141に設けられた開口部141bおよび第1隔壁133に設けられた開口部134を通過することにより、複数段の拡張効果を得ることが可能となり、爆成一次成分に起因する排気脈動を効果的に低減することができる。
また、フロント交流側左パイプ105に設けられた穴132aからも、空間R12に排気ガスが吐出する副流が生じる。この際、フロント交流側右パイプ105内から空間R12へ排気ガスが通過することで拡張効果が得られる。また、第2隔壁141に設けられた開口部141bおよび第1隔壁133に設けられた開口部134を通過することにより、複数段の拡張効果を得ることが可能となり、爆成一次成分に起因する排気脈動を効果的に低減することができる。
第1隔壁133を通過後の排気ガスは、実施の形態2の場合と同様に、空間R2において、交流パイプ107に設けられた穴135から交流パイプ107内に戻される。また、主なる排気ガス流れは、フロント交流側右パイプ104、フロント交流側左パイプ105、および交流パイプ107において確保されていることから、排気圧損を上昇させることもない。
なお、上記実施の形態では、V型エンジンおよびフロントエンジン・リアドライブ(FR)方式の車両に、本発明に基づく排気管構造を適用した場合について説明したが、V型エンジンおよびフロントエンジン・リアドライブ(FR)方式の車両に限られず、左右から排気管を引き出した後に、1つの排気管路に統合する排気管構造を採用する車両であれば本発明に基づく排気管構造を適用することが可能である。
したがって、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施の形態のみによって解釈されるのではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
100 排気管構造、100a 第1排気管路、100b 第2排気管路、100c 第3排気管路、104 フロント交流側右パイプ、105 フロント交流側左パイプ、107 交流パイプ、107a,107b,107d,107c 交流部、108 テールパイプ、130 筐体、130A,130B,130C,130D,130E メインマフラ、131a,132a,131b,132b,135 穴、 133 隔壁(第1隔壁)、134,141a,141b 開口部、141 第2隔壁、R1 第1室、R2 第2室、R11,R12 空間。
Claims (5)
- 内燃機関に連結される第1排気管路および第2排気管路を、交流部を介在して1つの第3排気管路に統合する排気管構造であって、
前記第1排気管路および前記第2排気管路の所定領域を外方から覆う筐体を有するマフラが設けられ、
前記マフラ内は、前記第1排気管路および前記第2排気管路が貫通する隔壁によって、前記筐体内の空間が、排気流れの上流側に位置する第1室と、排気流れの下流側に位置する第2室とに仕切られ、
前記隔壁には、第1室と第2室とを連通する開口部が設けられ、
前記第1室内に位置する前記第1排気管路および前記第2排気管路の排気流れの上流側には、前記第1室に連通する穴が設けられ、
前記第2室内に位置する前記第1排気管路および前記第2排気管路には、前記第2室に連通する穴が設けられる、排気管構造。 - 内燃機関に連結される第1排気管路および第2排気管路を、交流部を介在して1つの第3排気管路に統合する排気管構造であって、
前記第1排気管路、前記第2排気管路、前記交流部および第3排気管路の所定領域を外方から覆う筐体を有するマフラが設けられ、
前記マフラ内は、前記第1排気管路および前記第2排気管路が貫通する隔壁によって、前記筐体内の空間が、排気流れの上流側に位置する第1室と、排気流れの下流側に位置し前記交流部および第3排気管路を含む第2室とに仕切られ、
前記隔壁には、第1室と第2室とを連通する開口部が設けられ、
前記第1室内に位置する前記第1排気管路および前記第2排気管路の排気流れの上流側には、前記第1室に連通する穴が設けられ、
前記第2室に位置する前記第3排気管路には、前記第2室に連通する穴が設けられる、排気管構造。 - 内燃機関に連結される第1排気管路および第2排気管路を、交流部を介在して1つの第3排気管路に統合する排気管構造であって、
前記第1排気管路、前記第2排気管路、前記交流部および第3排気管路の所定領域を外方から覆う筐体を有するマフラが設けられ、
前記マフラ内は、前記第3排気管路が貫通する隔壁によって、前記筐体内の空間が、排気流れの上流側に位置する第1室と排気流れの下流側に位置する第2室とに仕切られ、
前記隔壁には、第1室と第2室とを連通する開口部が設けられ、
前記第1室内に位置する前記第1排気管路、前記第2排気管路および前記交流部において、前記第1排気管路および前記第2排気管路の排気流れの上流側には、前記第1室に連通する穴が設けられ、
前記第2室に位置する前記第3排気管路には、前記第2室に連通する穴が設けられる、排気管構造。 - 内燃機関に連結される第1排気管路および第2排気管路を、交流部を介在して1つの第3排気管路に統合する排気管構造であって、
前記第1排気管路および前記第2排気管路の所定領域を外方から覆う筐体を有するマフラが設けられ、
前記マフラ内は、前記第1排気管路および前記第2排気管路が貫通する第1隔壁によって、前記筐体内の空間が、排気流れの上流側に位置する第1室と、排気流れの下流側に位置する第2室とに仕切られ、
前記第1隔壁は、第1室と第2室とを連通する開口部を有し、
前記第1室は、第2隔壁によって、前記第1排気管路が通過する空間と前記第2排気管路が通過する空間とに仕切られ、
第2隔壁には、排気流れの上流側と下流側とに、それぞれ前記第1排気管路が通過する空間と前記第2排気管路が通過する空間とを連通する開口部が設けられ、
前記第1室内に位置する前記第1排気管路の排気流れの上流側には、前記第1室に連通する穴が設けられ、
前記第1室内に位置する前記第2排気管路の排気流れの下流側には、前記第1室に連通する穴が設けられ、
前記第2室に位置する前記第1排気管路および前記第2排気管路には、前記第2室に連通する穴が設けられる、排気管構造。 - 内燃機関に連結される第1排気管路および第2排気管路を、交流部を介在して1つの第3排気管路に統合する排気管構造であって、
前記第1排気管路、前記第2排気管路、前記交流部および第3排気管路の所定領域を外方から覆う筐体を有するマフラが設けられ、
前記マフラ内は、前記第1排気管路および前記第2排気管路が貫通する隔壁によって、前記筐体内の空間が、排気流れの上流側に位置する第1室と、排気流れの下流側に位置し前記交流部および第3排気管路を含む第2室とに仕切られ、
前記第1隔壁には、第1室と第2室とを連通する開口部が設けられ、
前記第1室は、第2隔壁によって、前記第1排気管路が通過する空間と前記第2排気管路が通過する空間とに仕切られ、
第2隔壁は、排気流れの上流側と下流側とにそれぞれ前記第1排気管路が通過する空間と前記第2排気管路が通過する空間とを連通する開口部を有し、
前記第1室内に位置する前記第1排気管路の排気流れの上流側には、前記第1室に連通する穴が設けられ、
前記第1室内に位置する前記第2排気管路の排気流れの下流側には、前記第1室に連通する穴が設けられ、
前記第2室に位置する前記交流部または前記第3排気管路には、前記第2室に連通する穴が設けられる、排気管構造。
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
CN104265412A (zh) * | 2014-09-17 | 2015-01-07 | 洛阳理工学院 | 一种越野车*** |
DE102018104239A1 (de) * | 2018-01-22 | 2019-07-25 | Eberspächer Exhaust Technology GmbH & Co. KG | Schalldämpfer |
-
2004
- 2004-11-25 JP JP2004340862A patent/JP2006152829A/ja not_active Withdrawn
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