JP2006145744A - ズームレンズ - Google Patents

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JP2006145744A JP2004334457A JP2004334457A JP2006145744A JP 2006145744 A JP2006145744 A JP 2006145744A JP 2004334457 A JP2004334457 A JP 2004334457A JP 2004334457 A JP2004334457 A JP 2004334457A JP 2006145744 A JP2006145744 A JP 2006145744A
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Hodaka Takeuchi
穂高 竹内
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Abstract

【課題】ズームレンズの射出角度を小さくし、小型化、軽量化、薄型化、低コスト化を図る。
【解決手段】負の屈折力をもつ第1レンズ1及び正の屈折力をもつ第2レンズ2を有し全体として負の屈折力をもつ第1レンズ群、正の屈折力をもつ第3レンズ3及び負の屈折力をもつ第4レンズ4からなり全体として正の屈折力をもつ第2レンズ群、及び正の屈折力をもつ第5レンズからなる第3レンズ群を備え、第1レンズ1、第2レンズ2、第4レンズ4及び第5レンズ5をプラスチック材料で形成し、第3レンズ3をガラス材料で形成し、第2レンズ群を像面側から物体側に移動させて広角端から望遠端への変倍を行い、第1レンズ群の移動により像面変動の補正を行う構成とした。これにより、広角端での最外角光線の射出角度を小さく抑えつつ、小型化、軽量化、薄型化、低コスト化等が図れ、携帯情報端末機等に適したズームレンズが得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、CCD等の固体撮像素子を備えたデジタルスチルカメラ、ビデオカメラ等に適用されるズームレンズに関し、特に、携帯電話機、携帯情報端末機等に搭載あるいは接続して使用されるモバイルカメラ等に好適な小型のズームレンズに関する。
近年においては、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラ等に用いられるCCD等の固体撮像素子は、高画素化及び高密度化により小型化されており、それに伴って、使用される光学系の小型化、軽量化が要望されている。特に、携帯電話機、携帯情報端末機等に使用される光学系は、許容される搭載スペースが限られているため、小型化、軽量化が必要であり、1ないし3枚程度の固定焦点レンズで構成されたものが主流であり、ズームレンズで構成されるものは未だ少ないのが現状である。
一方、2〜3倍程度の変倍比をもつ3群のズームレンズとして、小型化を図るべく、第1レンズ群に正又は負の屈折力、第2レンズ群に正の屈折力、及び第3レンズ群に負の屈折力をそれぞれもたせたものや(例えば、特許文献1,2を参照)、第1レンズ群に負の屈折力、第2レンズ群に正の屈折力、及び第3レンズ群に正の屈折力をもたせると共に第1及び第2レンズ群をそれぞれ3〜4枚程度のガラス球面レンズ及びガラス非球面レンズで構成したものが知られている(例えば、特許文献3を参照)。
特開2003−315677号公報 特開平5−173069号公報 特開2001−290075号公報
ところで、固体撮像素子では、光を効率良く利用するために、撮像面にマイクロレンズが設けられる。このため、固体撮像素子に入射する光線の角度、すなわち、射出角度が大きすぎると、いわゆるシェーディング現象が発生する。したがって、固体撮像素子に対して使用されるレンズ系は、射出瞳位置が像面から十分に離れており、射出角度が小さい(最大でも15°程度)テレセントリック光学系であることが望まれる。
しかしながら、上記のような第3レンズ群が負の屈折力をもつ従来の3群ズームレンズは、広角端において最外角光線の射出角度が大きくなりすぎるため、固体撮像素子への適用が困難であった。また、第1及び第2レンズ群をそれぞれ3〜4枚程度のガラス球面レンズ及びガラス非球面レンズで構成した従来の3群ズームレンズでは、広角端における最外角光線の射出角度を小さくすることは可能であるが、ガラス非球面レンズを用いるのでコストが高いと共に撮影時におけるレンズ系の全長が長くなる。
本発明は、上記の事情に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、広角端における最外角光線の射出角度を小さく抑えつつ、小型化、軽量化、薄型化、低コスト化等が図れ、携帯情報端末機等に搭載されるのに適した光学性能の高いズームレンズを提供することにあり、より具体的には、約2.5倍の変倍比、撮影時におけるレンズ系の最大全長(最前方のレンズ先端から像面までの距離)が23mm以下、収納時(沈胴時)に薄型化を図るべく各レンズ群の光軸方向の厚みの合計値が12mm以下、広角端におけるFナンバーが2.8程度等の条件を満足するズームレンズを提供することにある。
本発明に係るズームレンズは、物体側から像面側に向けて順に、全体として負の屈折力をもつ第1レンズ群と、全体として正の屈折力をもつ第2レンズ群と、全体として正の屈折力をもつ第3レンズ群と、を備え、第2レンズ群を像面側から物体側に移動させて広角端から望遠端への変倍を行い、第1レンズ群を移動させて変倍に伴う像面変動の補正を行うズームレンズであって、第1レンズ群は、物体側から像面側に向けて順に配列された、負の屈折力を有する第1レンズと、正の屈折力を有する第2レンズと、を有し、第2レンズ群は、物体側から像面側に向けて順に配列された、正の屈折力を有しかつ物体側の面の曲率半径が像面側の面の曲率半径よりも小さい第3レンズと、負の屈折力を有しかつ像面側の面の曲率半径が物体側の面の曲率半径よりも小さいメニスカス形状の第4レンズと、を有し、第3レンズ群は、正の屈折力を有する第5レンズを有し、第1レンズ、第2レンズ、第4レンズ及び第5レンズは、プラスチック材料で形成され、第3レンズは、ガラス材料で形成されている、ことを特徴としている。
この構成によれば、3群ズームレンズを5枚のレンズで構成することができるので、撮影時におけるズームレンズの最大全長及び収納時(沈胴)時のズームレンズの全長を短縮化することができる。また、第3レンズ群を正の屈折力を有するレンズで構成したので、広角端における最外角光線の射出角度を小さく抑えることができて、固体撮像素子に適したズームレンズとなる。さらに、第1〜第3レンズ群を構成するレンズの大部分をプラスチック材料で形成したので、コストを低減できると共にズームレンズを軽量化できると共に、第3レンズをガラスレンズとすることにより、温度変化による焦点距離及びバックフォーカスの変動を効果的に抑制できて、ズームレンズの光学性能を向上させることができる。
上記構成において、次の条件式(1),(2),
(1)0.5<f2/|f1|<1.3、
(2)1.25<f3/fw<4.5、
ただし、f1:第1レンズ群の焦点距離、f2:第2レンズ群の焦点距離、f3:第3レンズ群の焦点距離、fw:広角端における第1レンズの前面から像面までのレンズ系の焦点距離、
を満足する、構成を採用できる。
この構成によれば、条件式(1)を満足することにより、約2.5倍の変倍比を実現しつつ、歪曲収差及び倍率色収差を補正できる範囲に抑えることができる。また、条件式(2)を満足することにより、ズームレンズの小型化を図りつつ、射出瞳位置を像面から遠ざけてテレセントリック性を得ることができ、それ故に、固体撮像素子に適したズームレンズが得られる。
上記構成において、次の条件式(3),(4),
(3)ν3>ν4、
(4)1.0<R7/R8<3.0、
ただし、ν3:第3レンズのアッベ数、ν4:第4レンズのアッベ数、R7:第4レンズの物体側の面の曲率半径、R8:第4レンズの像面側の面の曲率半径、
を満足する、構成を採用できる。
この構成によれば、第3レンズと第4レンズのアッベ数を条件式(3)のように規定することにより、光軸上の色収差を良好に補正することができる。また、メニスカス形状の第4レンズの物体側の面の曲率半径と像面側の面の曲率半径との比を条件式(4)のような範囲に規定することにより、球面収差を良好に補正することができる。
上記構成において、次の条件式(5),
(5)D2/fw>0.2、
ただし、D2:第1レンズと第2レンズとの光軸上における間隔、広角端における第1レンズの前面から像面までのレンズ系の焦点距離、
を満足する、構成を採用できる。
この構成によれば、レンズ系に対する第1レンズと第2レンズとの光軸上の間隔を条件式(5)のように規定することにより、ズームレンズを小型化、薄型化できると共に諸収差を良好に補正することができる。
上記構成において、第1レンズ及び第5レンズは非球面を有し、第4レンズは物体側に非球面を有する、構成を採用でき、さらに、第1レンズは、曲率半径が小さい方の面に非球面を有する、構成を採用でき、さらに、第1レンズの非球面は、周辺部に向かうに連れて負の屈折力が弱くなるように形成されている、構成を採用できる。
これらの構成によれば、非球面を設けることで諸収差の補正が容易に行われて、良好な光学特性が得られ、特に、周辺部に向かうに連れて負の屈折力が弱くなるように形成された第1レンズの非球面においては歪曲収差及び非点収差を良好に補正でき、第4レンズの物体側の非球面において球面収差を良好に補正でき、第5レンズの非球面において非点収差及びコマ収差を良好に補正できる。
上記構成において、第1レンズ及び第2レンズは、同一のプラスチック材料で形成されている、構成を採用できる。
この構成によれば、第1レンズ及び第2レンズを共通の射出成形機で形成できて第1レンズ群の製造コストを低減することができる。
本発明によれば、広角端での最外角光線の射出角度を小さく抑えつつ、小型化、軽量化、薄型化、低コスト化等が図れ、携帯情報端末機等に搭載されるのに適した光学性能の高いズームレンズを得ることができる。
特に、約2.5倍の変倍比を有し、撮影時におけるレンズ系の最大全長(最前方のレンズ先端から像面までの距離)が23mm以下でレンズ群の光軸方向の厚さの合計値が12mm以下の寸法に小型化、薄型化でき、広角端で約63°の画角をもつと共にFナンバーが2.8程度と十分な明るさをもち、諸収差が良好に補正された光学性能の高いズームレンズを得ることができる。
以下、本発明の最良の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1ないし図3は、本発明のズームレンズの一実施形態を示すものであり、図1は基本構成図、図2は図1に示すズームレンズにおける光路図、図3(a),(b),(c)は広角端、中間位置及び望遠端での位置関係を示す状態である。
このズームレンズにおいては、図1に示すように、物体側から像面側に向けて、全体として負の屈折力をもつ第1レンズ群(I)と、全体として正の屈折力をもつ第2レンズ群(II)と、全体として正の屈折力をもつ第3レンズ群(III)とが、順次に配列されている。
第1レンズ群(I)は、第1レンズ1及び第2レンズ2により構成され、第2レンズ群(II)は、第3レンズ3、第4レンズ4により構成され、第3レンズ群(III)は、第5レンズ5により構成されている。尚、第2レンズ群(II)には、第3レンズ3の前面近傍において、所定の口径を規定する開口絞りSDが形成されている。
そして、第3レンズ群(III)の第5レンズ5よりも像面側寄りには、赤外線カットフィルタ、ローパスフィルタ、CCDのカバーガラス等のガラスフィルタ6が配置され、その後方にCCD等の結像面Pが配置されている。
ここで、第1レンズ群(I)の焦点距離はf1、第2レンズ群(II)の焦点距離はf2、第3レンズ群(III)の焦点距離はf3、広角端におけるレンズ全系の焦点距離はfwで表す。
また、第1レンズ1〜第5レンズ、及びガラスフィルタ6においては、図1に示すように、面をSi(i=1〜12)、それぞれの面Siの曲率半径をRi(i=1〜12)、d線に対する屈折率をNi及びアッベ数をνi(i=1〜6)で表す。
また、第1レンズ1からガラスフィルタ6までのそれぞれの光軸上における間隔(厚さ、空気間隔)は、Di(i=1〜11)で表すと共に、ガラスフィルタ6の後面から像面Pまでの間隔(バックフォーカス)をBFで表す。
上記構成において、第2レンズ群(II)は、像面側から物体側に移動して、すなわち、図3(a)に示す広角端から図3(b)に示す中間位置を通って図3(c)に示す望遠端に移動して変倍動作を行う。このとき、第1レンズ群(I)は、変倍動作に伴う像面変動の補正を行うように移動する。このため、レンズ系全長(第1レンズ1の前面S1から像面Pまでの距離)は、第1レンズ群(I)の移動に応じて変化する。
上記構成のズームレンズにおいては、図2に示すように、光線L1(被写体光)は、負の屈折力を有する第1レンズ1を通過するときにその前面S1(凹面)及び後面S2(凹面)により発散する方向に屈折し、正の屈折力を有する第2レンズ2を通過するときにその前面S3(凸面)及び後面S4(凹面)により収斂する方向に屈折し、第1レンズ群(I)の全体では発散する方向に屈折し、正の屈折力を有する第3レンズ3を通過するときにその前面S5(凸面)及び後面S6(凸面)により収斂する方向に屈折し、負の屈折力を有する第4レンズ4を通過するときにその前面S7(凸面)及び後面S8(凹面)により発散する方向に屈折し、第2レンズ群(II)の全体では収斂する方向に屈折し、正の屈折力を有する第5レンズ5を通過するときにその前面S9(凸面)及び後面S10(凸面)により収斂する方向に屈折したのち、ガラスフィルタ6を通過してCCDの像面Pに到達する。
第1レンズ1は、物体側及び像面側に凹面S1,S2を向けた負の屈折力をもつ両凹形状のレンズである。
第2レンズ2は、物体側に凸面S3を向け像面側に凹面S4を向けた正の屈折力を有するメニスカス形状のレンズである。
第3レンズ3は、物体側及び像面側に凸面S5,S6を向けた正の屈折力をもつ両凸形状のレンズであり、その両面が球面で形成されていると共に、物体側の面S5の曲率半径R5が像面側の面S6の曲率半径R6よりも小さくなるように形成されている。尚、第3レンズ3の両面に非球面を用いないため、第3レンズ3の製造コストを低減できる。
第4レンズ4は、物体側に凸面S7を向け像面側に凹面S8を向けた負の屈折力を有するメニスカス形状のレンズであり、像面側の面S8の曲率半径R8が物体側の面S7の曲率半径R7よりも小さくなるように形成されている。
第5レンズ5は、物体側及び像面側に凸面S9,S10を向けた正の屈折力をもつ両凸形状のレンズである。
そして、第1レンズ1、第2レンズ2、第4レンズ4及び第5レンズ5は、プラスチック材料により形成され、第3レンズ3は、ガラス材料により形成されている。また、第1レンズ1及び第2レンズ2は、同一材料で形成されている。
このように、ズームレンズの大部分をプラスチックレンズで構成することにより、低コスト化及び軽量化が可能になる。また、レンズ系の焦点距離及びバックフォーカスへの影響が大きい第3レンズ3をガラスレンズとすることにより、温度変化による焦点距離及びバックフォーカスの変化を効果的に抑制できる。さらに、第1レンズ1及び第2レンズ2を同一材料で形成することにより、第1レンズ群(I)の製造コストを低減できる。
第1レンズ1、第2レンズ2、第4レンズ4及び第5レンズ5を形成するプラスチック材料の最も代表的なものとしては、アクリル樹脂(メタクリル樹脂、PMMA)やポリカーボネート樹脂が挙げられるが、近年においては、耐衝撃性、耐熱性、吸湿性、複屈折等が改善された種々のプラスチック材料が開発されており、これらの材料を適宜選択可能である。アクリル樹脂に代表される材料としては、例えば、三菱レイヨン社製の「アクリペット」が挙げられるが、これ以外にも、シクロオレフィンポリマーの日本ゼオン社製の「ZEONEX 330R」、ノルボルネン系樹脂のJSR社製の「ARTON」等を含む様々なプラスチック材料を選択可能である。
また、ポリカーボネート樹脂に代表される材料としては、帝人化成社製の「パンライト」や三菱エンジニアプラスチック社製の「ユーピロン」が挙げられるが、これら以外にも、フルオレン系ポリエステルの大阪ガスケミカル社製の「OKP4」等を含む様々なプラスチックレンズ材料を選択可能である。
第1レンズ1の物体側の面S1と像面側の面S2のうち、曲率半径が小さい方の面S2は非球面として形成され、さらに、この非球面は、周辺部に向かうに連れて負の屈折力が弱くなるように形成されている。これにより、諸収差の補正、特に、歪曲収差、非点収差の補正が容易に行われる。
また、第4レンズ4の物体側の面S7は、非球面として形成されている。これにより、諸収差の補正、特に、球面収差の補正が容易に行われる。
さらに、第5レンズ5の像面側の面S10は、非球面として形成されている。これにより、諸収差の補正、特に、非点収差、コマ収差の補正が容易に行われる。
ここで、非球面を有する面は、次式で規定される。
Z=Cy/〔1+(1−εC1/2〕+Dy+Ey+Fy+Gy10+Hy12
、ただし、Z:非球面の頂点における接平面から、光軸Lからの高さがyの非球面上の点までの距離、y:光軸からの高さ、C:非球面の頂点における曲率(1/R)、ε:円錐定数、D,E,F,G,H:非球面係数である。
また、上記構成において、第1レンズ群(I)の焦点距離f1、第2レンズ群(II)の焦点距離f2、第3レンズ群(III)の焦点距離f3、及び広角端における第1レンズ1の前面S1から像面Pまでのレンズ系の焦点距離fwが、好ましくは、条件式(1),(2),
(1)0.5<f2/|f1|<1.3、
(2)1.25<f3/fw<4.5、
を満足するように形成されている。
条件式(1)は、第1レンズ群(I)と第2レンズ群(II)との適切な焦点距離の比を定めたものであり、下限値を越えると、約2.5倍の変倍比を得ることが困難となり、上限値を超えると、歪曲収差及び倍率色収差が大きくなり、補正が困難となる。すなわち、この条件式(1)を満たすことにより、良好な光学性能及び小型化を達成することができる。
条件式(2)は、第3レンズ群(III)の適切な焦点距離の範囲を定めたものであり、下限値を越えると、レンズ系全体の小型化が困難になり、上限値を超えると、射出瞳位置が像面に近づいてテレセントリック性を得ることが困難となる。すなわち、この条件式(2)を満たすことにより、小型化を達成できると共に、射出瞳位置を最適化してテレセントリック性を得ることが可能となり、固体撮像素子に対して好適なズームレンズが得られる。
また、上記構成において、第2レンズ群(II)は、好ましくは、第3レンズ3のアッベ数ν3、第4レンズ4のアッベ数ν4、第4レンズ4の物体側の面S7の曲率半径R7、及び第4レンズ4の像面側の面S8の曲率半径R8が、条件式(3),(4),
(3)ν3>ν4、
(4)1.0<R7/R8<3.0、
を満足するように形成されている。
条件式(3)は、第2レンズ群(II)の第3レンズ3及び第4レンズ4のアッベ数を定めたものであり、この条件式(3)を満たすことにより、諸収差、特に、光軸上の色収差の補正が容易に行われる。
条件式(4)は、メニスカス形状の第4レンズ4の物体側及び像面側の面の曲率半径の比を定めたものであり、この条件式(4)を満たすことにより、諸収差、特に、球面収差の補正が容易に行われる。
また、上記構成において、第1レンズ群(I)は、好ましくは、第1レンズ1と第2レンズ2との光軸上における間隔D2及び広角端における第1レンズ1の前面S1から像面Pまでのレンズ系の焦点距離fwが条件式(5),
(5)D2/fw>0.2、
を満足するように形成されている。
条件式(5)は、第1レンズ1と第2レンズ2の光軸上における間隔を定めたものであり、この範囲を外れると、第1レンズ1と第2レンズ2の光軸上の間隔が短くなり、小型化の観点からは有利となるが、諸収差、特に、球面収差の補正が難しくなる。すなわち、条件式(5)を満たすことにより、小型化が達成されると共に球面収差の補正が容易に行われる。
次に、図1ないし図3に示した構成からなるズームレンズの具体的な数値による実施例を実施例1〜実施例3として以下に示す。
実施例1における主な仕様諸元は表1に、種々の数値データ(設定値)は表2に、非球面に関する数値データは表3に、広角端,中間位置,望遠端におけるそれぞれのレンズ全系の焦点距離f、及び光軸上の間隔D4,D8に関する数値データは表4に示される。この実施例において、条件式(1)ないし(5)の数値データは、
(1)f2/|f1|=0.824(f1=−7.692mm、f2=6.338mm)
(2)f3/fw=2.57(f3=7.248mm、fw=2.820mm)
(3)ν3=81.6>ν4=30.3
(4)R7/R8=1.880(R7=4.592mm、R8=2.442mm)
(5)D2/fw=0.514(D2=1.45mm、fw=2.820mm)
となる。尚、表1における空気換算のバックフォーカスは、第5レンズ5の後面S11から像面Pまでの距離である。また、表4のfm,ftは、中間位置における第1レンズ1の前面S1から像面Pまでのレンズ系の焦点距離、望遠端における第1レンズ1の前面S1から像面Pまでのレンズ系の焦点距離を示す。
また、広角端、中間位置、望遠端における球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差に関する収差線図は、図4、図5、図6に示されるような結果となる。尚、図4ないし図6において、dはd線による収差、FはF線による収差、CはC線による収差をそれぞれ示しさらに、Sはサジタル平面での収差、Mはメリジオナル平面での収差を示す。
Figure 2006145744
Figure 2006145744
Figure 2006145744
Figure 2006145744
以上の実施例1においては、広角端における最外角光線の射出角度が12.9°、撮影時におけるレンズ系の最大全長が21.02mm、第1レンズ群(I)〜第3レンズ群(III)の光軸方向の厚さの合計値が10.12mm、広角端におけるFナンバーが2.87、画角(2ω)が62.8°〜25.9°となり、広角端における最外角光線の射出角度が小さく抑えられつつ、小型で収納時にも薄型で、諸収差が良好に補正された光学性能の高いズームレンズが得られる。
実施例2における主な仕様諸元は表5に、種々の数値データ(設定値)は表6に、非球面に関する数値データは表7に、広角端,中間位置,望遠端におけるそれぞれのレンズ全系の焦点距離f、及び光軸上の間隔D4,D8に関する数値データは表8に示される。この実施例において、条件式(1)ないし(5)の数値データは、
(1)f2/|f1|=0.824(f1=−7.692mm、f2=6.338mm)
(2)f3/fw=2.53(f3=7.132mm、fw=2.820mm)
(3)ν3=70.4>ν4=30.3
(4)R7/R8=1.798(R7=4.115mm、R8=2.289mm)
(5)D2/fw=0.514(D2=1.45mm、fw=2.820mm)
となる。尚、表5における空気換算のバックフォーカスは、第5レンズ5の後面S10から像面Pまでの距離である。また、表8のfm,ftは、中間位置における第1レンズ1の前面S1から像面Pまでのレンズ系の焦点距離、望遠端における第1レンズ1の前面S1から像面Pまでのレンズ系の焦点距離を示す。
また、広角端、中間位置、望遠端における球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差に関する収差線図は、図7、図8、図9に示されるような結果となる。尚、図7ないし図9において、dはd線による収差、FはF線による収差、CはC線による収差をそれぞれ示し、さらに、Sはサジタル平面での収差、Mはメリジオナル平面での収差を示す。
Figure 2006145744
Figure 2006145744
Figure 2006145744
Figure 2006145744
以上の実施例2においては、広角端における最外角光線の射出角度が12.84°、撮影時におけるレンズ系の最大全長が21.00mm、第1レンズ群(I)〜第3レンズ群(III)の光軸方向の厚さの合計値が10.12mm、広角端におけるFナンバーが2.87、画角(2ω)が62.4°〜26.1°となり、広角端における最外角光線の射出角度が小さく抑えられつつ、小型で収納時にも薄型で、諸収差が良好に補正された光学性能の高いズームレンズが得られる。
実施例3における主な仕様諸元は表9に、種々の数値データ(設定値)は表10に、非球面に関する数値データは表11に、広角端,中間位置,望遠端におけるそれぞれのレンズ全系の焦点距離f、及び光軸上の間隔D4,D8に関する数値データは表12に示される。この実施例において、条件式(1)ないし(5)の数値データは、
(1)f2/|f1|=0.827(f1=−7.528mm、f2=6.228mm)
(2)f3/fw=2.60(f3=7.319mm、fw=2.820mm)
(3)ν3=81.6>ν4=56.4
(4)R7/R8=1.854(R7=4.098mm、R8=2.210mm)
(5)D2/fw=0.514(D2=1.45mm、fw=2.820mm)
となる。尚、表9における空気換算のバックフォーカスは、第5レンズ5の後面S10から像面Pまでの距離である。また、表12のfm,ftは、中間位置における第1レンズ1の前面S1から像面Pまでのレンズ系の焦点距離、望遠端における第1レンズ1の前面S1から像面Pまでのレンズ系の焦点距離を示す。
また、広角端、中間位置、望遠端における球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差に関する収差線図は、図10、図11、図12に示されるような結果となる。尚、図10ないし図12において、dはd線による収差、FはF線による収差、CはC線による収差をそれぞれ示し、さらに、Sはサジタル平面での収差、Mはメリジオナル平面での収差を示す。
Figure 2006145744
Figure 2006145744
Figure 2006145744
Figure 2006145744
以上の実施例3おいては、広角端における最外角光線の射出角度が12.9°、撮影時におけるレンズ系の最大全長が20.96mm、第1レンズ群(I)〜第3レンズ群(III)の光軸方向の厚さの合計値が10.12mm、広角端におけるFナンバーが2.88、画角(2ω)が62.4°〜26.1°となり、広角端における最外角光線の射出角度が小さく抑えられつつ、小型で収納時にも薄型で、諸収差が良好に補正された光学性能の高いズームレンズが得られる。
以上述べたように、本発明のズームレンズは、CCD等の固体撮像素子を用いたデジタルスチルカメラやビデオカメラに適用できるのは勿論のこと、銀塩式フィルムカメラ等にも使用できる。
本発明に係るズームレンズの一実施形態を示す構成図である。 図1のズームレンズの光路図である。 (a),(b),(c)は、図1に示すズームレンズの広角端、中間位置及び望遠端を示す状態図である。 実施例1に係るズームレンズにおいて、広角端での球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率収差の各収差図である。 実施例1に係るズームレンズにおいて、中間位置での球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率収差の各収差図である。 実施例1に係るズームレンズにおいて、望遠端での球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率収差の各収差図である。 実施例2に係るズームレンズにおいて、広角端での球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率収差の各収差図である。 実施例2に係るズームレンズにおいて、中間位置での球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率収差の各収差図である。 実施例2に係るズームレンズにおいて、望遠端での球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率収差の各収差図である。 実施例3に係るズームレンズにおいて、広角端での球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率収差の各収差図である。 実施例3に係るズームレンズにおいて、中間位置での球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率収差の各収差図である。 実施例3に係るズームレンズにおいて、望遠端での球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率収差の各収差図である。
符号の説明
I…第1レンズ群
II…第2レンズ群
III…第3レンズ群
1…第1レンズ(第1レンズ群)
2…第2レンズ(第1レンズ群)
3…第3レンズ(第2レンズ群)
4…第4レンズ(第2レンズ群)
5…第5レンズ(第3レンズ群)
6…ガラスフィルタ
L…光軸
D1〜D11…光軸上の間隔
BF…バックフォーカス
R1〜R12…曲率半径
S1〜S12…面
N1〜N6…屈折率
ν1〜ν6…アッベ数

Claims (8)

  1. 物体側から像面側に向けて順に、
    全体として負の屈折力をもつ第1レンズ群と、全体として正の屈折力をもつ第2レンズ群と、全体として正の屈折力をもつ第3レンズ群と、を備え、前記第2レンズ群を像面側から物体側に移動させて広角端から望遠端への変倍を行い、前記第1レンズ群を移動させて変倍に伴う像面変動の補正を行うズームレンズであって、
    前記第1レンズ群は、物体側から像面側に向けて順に配列された、負の屈折力を有する第1レンズと、正の屈折力を有する第2レンズと、を有し、
    前記第2レンズ群は、物体側から像面側に向けて順に配列された、正の屈折力を有しかつ物体側の面の曲率半径が像面側の面の曲率半径よりも小さい第3レンズと、負の屈折力を有しかつ像面側の面の曲率半径が物体側の面の曲率半径よりも小さいメニスカス形状の第4レンズと、を有し、
    前記第3レンズ群は、正の屈折力を有する第5レンズを有し、
    前記第1レンズ、第2レンズ、第4レンズ及び第5レンズは、プラスチック材料で形成され、
    前記第3レンズは、ガラス材料で形成されている、
    ことを特徴とするズームレンズ。
  2. 次の条件式(1),(2),
    (1)0.5<f2/|f1|<1.3、
    (2)1.25<f3/fw<4.5、
    ただし、f1:第1レンズ群の焦点距離、
    f2:第2レンズ群の焦点距離、
    f3:第3レンズ群の焦点距離、
    fw:広角端における第1レンズの前面から像面までのレンズ系の焦点距離、
    を満足する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
  3. 次の条件式(3),(4),
    (3)ν3>ν4、
    (4)1.0<R7/R8<3.0、
    ただし、ν3:第3レンズのアッベ数、
    ν4:第4レンズのアッベ数、
    R7:第4レンズの物体側の面の曲率半径、
    R8:第4レンズの像面側の面の曲率半径、
    を満足する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のズームレンズ。
  4. 次の条件式(5),
    (5)D2/fw>0.2、
    ただし、D2:第1レンズと第2レンズとの光軸上における間隔、fw:広角端における第1レンズの前面から像面までのレンズ系の焦点距離、
    を満足する、
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のズームレンズ。
  5. 前記第1レンズ及び第5レンズは、非球面を有し、
    前記第4レンズは、物体側に非球面を有する、
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のズームレンズ。
  6. 前記第1レンズは、曲率半径が小さい方の面に非球面を有する、
    ことを特徴とする請求項5に記載のズームレンズ。
  7. 前記第1レンズの非球面は、周辺部に向かうに連れて負の屈折力が弱くなるように形成されている、
    ことを特徴とする請求項6に記載のズームレンズ。
  8. 前記第1レンズ及び第2レンズは、同一のプラスチック材料で形成されている、
    ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のズームレンズ。
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