JP2006143454A - シート収納装置およびシート給紙装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 シートを1枚に分離給送するシート収納装置およびシート給紙装置であって、前記シート収納装置の繰り出し方向前方に具備される傾斜面にシート先端部を当接させて分離する土手分離手段において、シートの分離性能を向上させたシート収納装置およびシート給紙装置を提供することにある。
【解決手段】 シート角隅部が当接する部材面の抵抗をシート中央部の他傾斜面よりも大きく設定することで搬送中にシート角隅部に撓みを与えシート分離性を向上させる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、積層収納されたシート材をシート材給送手段を用いて1枚ずつ順次分離給送するシート収納装置およびシート給紙装置に関する。詳細には、例えばプリンタ等の画像記録装置に用いられるシート収納装置およびシート給紙装置に関するものである。
従来、この種のシート給紙装置を用いる画像記録装置としては、例えば記録媒体に記録液(インク)を吐出して記録を行うインクジェット記録装置が挙げられる。
図11は、該給紙装置を備えたインクジェット画像記録装置の概略断面図である。ここでは画像記録装置として、印字データに従いインクを吐出することで、記録シート上に文字または画像を形成するインクジェット式の画像記録装置を一例として説明する。
このインクジェット式の画像記録装置100は、シート給紙装置101と画像記録部120とを備えている。給紙装置101は、積層収納された未使用のシート111を収納するシート収納手段112と、該シート収納手段112からシート111を繰り出すシート給紙装置101と、該シート給紙装置101により分離して繰り出されたシート111を搬送する1対の搬送ローラ(シート搬送手段)113とを有している。尚、シート給紙装置101については後述にて説明する。
シート給紙装置101によって繰り出された1枚のシート111は、シートの搬送経路を形成するガイド板114に案内されながら図面右方向に送り込まれる。ガイド板114aは右方向に搬送されるシート111の進行方向を上方左向きに変更させる略半円形の曲線経路部であり、搬送路途上に設けられる搬送ローラ113の間にシート111を導く。
さらにこの搬送ローラ113の出口には、該曲線経路部114aに連続して設けられ略180度進路変更されたシート111を左方向に導く直線経路部114bが連続して配置されている。シートが搬送ローラ113の間に差し込まれた後、該搬送ローラ113が回転駆動されることによって、該ガイド板114の直線経路部114bにて導かれる。該ガイド板114の出口には、シート111を画像形成時に左方向に所定量ずつ間欠的に搬送する2組の副走査ローラ123,124が離間して設けられている。これら副走査ローラ123,124の間には、インクジェット記録ヘッド(画像記録部)121とプラテン板125とが配置されている。
前記インクジェット記録ヘッド121は、不図示のキャリッジに載置されていて、このキャリッジは副走査ローラ123,124の回転軸と略平行に配置された不図示のキャリッジガイドによって、シート111の搬送方向に略直交する方向に移動可能に保持されている。前記キャリッジは、副走査ローラ123,124の間欠搬送が停止しているときに動かされ、この際、プラテン板125上に導かれたシート111にインクジェット記録ヘッド121からインクが吐出されて画像形成が行われる。
尚、印字中は搬送ローラ対113がシートの挟持を開放すべく離間することで搬送抵抗を軽減させ、より高精彩な出力画像が得られるよう構成されている。
前記副走査ローラ124の出口には、排紙トレイ126が設けられており、画像形成動作が終了した後、副走査ローラ124から排紙されるシート111はこの上に載置される。
尚、インクジェット記録ヘッド121には、それに供給されるインクを収納するオンキャリッジタンク122が接続されており、該オンキャリッジタンク122はインクジェット記録ヘッド121と共にキャリッジに載置されている。
印字終了後、引き続き同種サイズのシートに印字する場合には、同様の手順にて搬送・印字が履行される。
ところで、上記装置において用いられるシート給紙装置として、図11,12に示すようなシート給紙装置101がある。このシート給紙装置101は、次工程の画像記録部に向けてシート材111を1枚ずつ順次供給する。図12に示すように、シート給紙装置101は、複数のシートが積層収納されたシート収納手段112から最上位のシート材111を1枚ずつ給送するピックアップローラ102と、給送されるシート材111を前記画像記録部へ向けて搬送するフィードローラ103と、このフィードローラ103と所定の加圧力で常時圧接して対をなすよう設置される従動ローラ104が具備されている。
ピックアップローラ102は不図示の支点軸を中心に揺動自在にシート収納手段内112に侵入可能に制御されると共に、最上位のシートに圧接して前方(図中右方向)に繰り出すよう回転駆動する。
繰り出されるシートの前方にはシート収納手段112の先端縁であって適正な傾斜角を持ってシート先端を斜め上方へと変向させる傾斜部材112aが具えられている。この傾斜部材112aのシート接触表面を所定の抵抗粗さで仕上げることで、仮に複数枚のシートが繰り出されたとしても2枚目以降に搬送抵抗を与えつつ傾斜角との相乗効果によるシート先端への捌き動作を施す、所謂土手分離方式により分離性能の向上が図られることとなる。
フィードローラ103は、ピックアップローラ102により1枚に分離され給送されるシート材111を前記記録部に搬送するため下流側へと搬送する。更に下流側には搬送ローラ対113も具えられている。また、ガイド114cがピックアップローラ102とフィードローラ103及び従動ローラ104で形成するシート材搬送路を案内するよう配置され、フィードローラ103及び従動ローラ104との間、及び搬送ローラ対113と前記画像記録部との間にはガイド群114が配置され、それぞれシート111がガイドされるよう構成されている。
以上のような構成のシート収納手段およびシート給紙手段を用いて積層シートからシートを分離して順次一枚ずつ取り出し、記録部や画像読取部へ送り込む装置が用いられてきた。
このような分離装置は例えば特許文献1に記載されている。
また、上記土手分離方式以外の分離方式として、爪分離方式や摩擦分離方式なども用いられている。
爪分離方式はシートの搬送方向先端両角部に設置した略三角形の分離爪にてシート上面を当接させ、やはりシート上面を圧接して前方へと繰り出す繰り出しローラのシート推進力を受けて、シートの腰を利用してのシート角部の上方への撓みを与え、分離爪を乗り越えさせることで下層シートと分離するようにしたものである。
摩擦分離方式は比較的大径の分離ローラと所定のバネ圧にて分離ローラに圧接する分離パッドによる分離方式である。分離ローラの上流側シート繰り出し部にはシートを間欠的に送り込む繰り出しローラ対が備えられており、繰り出しローラと分離パッドとの峡角部分で摩擦力を利用して分離する方式である。
特開2001−019185号公報
近年、画像形成技術の発達に伴い種々の記録媒体に印字情報を記録することが可能となってきた。例えば、印字媒体に熱を与えることで該媒体自体が直接発色する感熱式プリンタや転写式の昇華型プリンタなどでは、画像形成装置に特化した専用紙が用いられていたが、例えば、LBP(レーザビームプリンタ)に代表される電子写真プリンタやインクジェットプリンタでは、普通紙からOHP(オーバヘッドプロジェクタ)用シートなどのシートフィルムまで幅広く種々の媒体に記録することが可能となっている。それにより、オペレータは同一の画像形成装置で文字情報や画像等の記録情報を所望の反射媒体や透過媒体へ出力させることが可能となっている。
このような記録媒体として、例えば、光沢紙、OHP用透明シート、シール用紙などがあり、最近では、高画質な画像等を記録するために専用光沢フィルムやPET(ポリエチレンテレフタレート)ベースのフィルムシートなども用いられている。これらの記録媒体は、シート厚や表面の仕上げも各媒体により様々である。また、印字画像サイズに適合したシートサイズを給送して印字するために、画像形成装置に装填されているシート収納体を装置本体に対し着脱可能に構成し、所望画像にあわせて収納体を交換したり、複数の収納体装填口を装置本体に設けておき、オペレータの選択操作により所望シートを給送して印字が実行されたりする。
また、大判のシート状の記録媒体にも対応できる画像形成装置が多数出現してきており、例えばA3判、A3ノビ判等の記録シートにも印字できる画像形成装置も一般化してきている。これと同時に、記録画素密度の高精細化に伴って記録される画質も向上し、そのため写真画像を記録するための光沢紙や透明シートなども多用されるようになってきた。
これらのシートは、ベース材料にインクを吸収する受像層を形成したものであり、極めて平滑に形成されていると共に、そのシート厚もOHP用シートのような薄いものから、医用X線フイルムと同様なPETベースの厚手シートのものまで様々である。更に、一旦記録された受像層の長期保管性を高めるためや、インクのニジミ出しを防止するために、受像層の上面にコート層を塗布されているシートなどもある。このコート層は、記録用インクを自身から受像層まで透過させて記録させるために無数の空孔が形成されており、その表面は比較的凹凸があるなど種々のシート種が存在する。
更に、同種シートでも、例えばベース素材に受像層を塗工する工程が環境条件、製造年月の変化によって受像層の吸収率に若干の差異が生じたり、日進月歩の改良によってより薄く吸収率の高い媒体が言い換えれば種々のシート摩擦係数を持ったシートが開発され印字記録が行われている。
ところで従来例で示したような画像記録装置で使用されるシートの中には、同じ種類であっても各シート間において湿気等の吸収量の差や積層圧の差による密着性の違い、またシート層のズレなどの影響など積層状態の違いによりシート間の各摩擦係数がばらついていたり、また異なる種類のシート111を同時にシート収納台上に装填することもある。
このような場合、シート収納台に積載されたシート111の中の多重シート層111aとその下層のシート層111b間の摩擦係数が当該シート111間の摩擦係数に比べて著しく小さい場合には、2枚重なった状態で繰り出され重送が発生してしまうことがあった。土手分離方式はシートの腰を利用するため比較的厚手のシートに有用とされている。しかし、普通紙のような薄手のシートを給紙する場合や混在している場合には、土手傾斜面に当接する際に2、3枚目のシート先端部も座屈してしまい、1枚目と同姿勢をとりながら傾斜面を駆け上がってしまい重送が発生してしまう。特に上位多重シート層とその下層のシート層との摩擦係数が著しく小さい場合にはその傾向は顕著となる。
通常、積層シートを収納するシート収納台の床面にはシート用紙の最下端に接する部分に所定の摩擦力を生じさせて重送を防止するための分離パットが設けてある。しかし、積層シート量が大きい際に、分離パッドから離れるほどに分離パッド摩擦力の効果が減少し、シート間摩擦にばらつき生じてしまうこととなる。
また、土手の傾斜角を急勾配に設定して分離性を向上させると、繰り出しローラによる推進力に抗する搬送抵抗となりスリップを生じさせ給紙不能となってしまうことになる。
一方、爪分離方式では、シートの両端角部を上方から圧接し、前方移行を規制する分離爪によってシート角部をループ状に曲げて分離するため摩擦係数の差による影響は比較的少ない。しかし、比較的厚めの光沢紙やPETベースのフィルムといった曲がりにくいシートでは、ループが作りにくく、分離が困難であった。そして、シートが分離爪を乗り越えられず、繰り出しローラがスリップして給紙不能となってしまった。また比較的薄めの用紙は、紙の腰が無いので、数枚一緒にループが出来てしまうこともあった。
摩擦分離方式では、摩擦パットと分離ローラとのしごき動作で分離するため、シートの厚さに対して許容度があり、常用される普通紙からハガキくらいまでは分離できるものの、薄紙の分離は不安定であり、又、分離ローラの径を比較的大きくしなければならず、装置が大きくなってしまっていた。
また、分離パットと分離ローラは、常に接触していないと、下層のシート束が給送されるため、シート給送後にも分離ローラは、連れ回りをしなければならず、分離ローラの回転負荷が常時かかるので大きなモーターが必要であった。
しかも、画像記録装置では、用紙の後端が外れたときの負荷変動で紙送りムラが生じ、画像品位を悪くしてしまっていた。
さらに、シートの端部で分離するため、分離ローラと分離パットとの接触部に、シートを突き当てるための手段が別に必要であり、シートの上流側に搬送繰り出し手段を設けたり、分離ローラに離反可能な別のパットを設けてシートを送り込んだりしなければならず、装置が複雑で大きくなり又、高価になってしまっていた。
以上述べた方式とも、薄紙から光沢紙、PET材フィルムといった様々な用紙に対して確実な分離をすることが出来ず、使用できるシートの種類を限定するか、もしくは、それぞれの方式を組み合わせて切り替えたり、装置全体を交換したりして、使用するため、操作性を悪くするばかりでなく、装置自体も高価になり、又、大きくなってしまうといった問題を有していた。
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、シートの分離性能、給紙性を向上させたシート収納装置およびシート給紙装置を提供することにある。
前記目的を達成する為の本発明に係る手段は、以下(1)、(2)の構成を備える。
(1)未使用のシートを積層収納された最上位シートに圧接し回転駆動する繰り出し手段により繰り出されるシートを1枚ずつ分離するために、繰り出し方向前方に具備される傾斜面にシート先端部を当接させ分離する分離手段を備えたシート収納装置であって、
少なくとも片方のシート角隅部が当接する面の抵抗がシート中央部の他傾斜面よりも大きい抵抗部材を有することを特徴とするシート収納装置である。
(2)未使用のシートを積層収納された最上位シートに圧接し回転駆動する繰り出し手段により繰り出されるシートを1枚ずつ分離するために、繰り出し方向前方に具備される傾斜面にシート先端部を当接させ分離する分離手段を備えたシート給紙装置であって、
少なくとも片方のシート角隅部が当接する面の抵抗がシート中央部の他傾斜面よりも大きい抵抗部材を有することを特徴とするシート給紙装置である。
シート収納装置の給紙方向前方傾斜面であって、シートの角隅部に相当する位置に所望の抵抗を有する面をもった抵抗部材を具えることで、比較的簡素な構成で、普通紙とPETベースの光沢系フィルムのような摩擦係数の差が大きいシートや腰に差があるシートを搬送する場合でも確実に1枚に分離して給送することができ、分離動作を安定して行うことができる。
以下、本発明に係るシート給紙装置の一実施例について図面を参照して説明する。
本実施例は前記シート給紙装置を装備する画像記録装置の一例として前述の従来例で示したインクジェット記録装置を用いて説明する。
前述と同様に、図1は、該給紙装置を備えたインクジェット画像記録装置の概略断面図である。尚、前述と同符号で表される部材は同機能を有すものとする。
このインクジェット式の画像記録装置50は、シート給紙装置40と画像記録部120とを備えている。シート給紙装置40が積層収納された未使用のシート1を収納するシート収納装置2からシート1を分離して繰り出し、ガイド板114に案内されながら搬送ローラ113による搬送を経て、画像記録部120へと送り込む構成となっている。
シート給紙装置40によって繰り出された1枚のシート1は、シートの搬送経路を形成するガイド板114の略半円形の曲線経路部により案内されつつ、搬送路途上に設けられる搬送ローラ113の搬送駆動を受けて略180度進路変更される。続いて、該ガイド板114の直線経路部114bにて導かれながら所定量ずつ間欠的に搬送する2組の副走査ローラ123,124へと差し込まれ、副走査工程が行われる。尚、印字中は搬送ローラ対113が搬送抵抗を軽減させるため離間してシートの挟持を開放するよう構成されている。
インクジェット記録ヘッド121は、不図示のキャリッジに載置されていて、このキャリッジは副走査ローラ123,124の回転軸と略平行に配置された不図示のキャリッジガイドによって、シート1の搬送方向に略直交する方向に移動可能に取り付けられ、プラテン板125上に導かれたシート1にインクジェット記録ヘッド121からインクが吐出されて画像形成が行われる。印字終了後は、記録済みのシート1が順次排紙トレイ126上に積層排出される。
次に上記装置において用いられるシート収納装置2および給紙装置40を図2,3に示す。このシート収納装置2および給紙装置40は、協働して分離繰り出し工程を行い次工程の画像記録部に向けてシート材1を1枚ずつ順次供給する。
図3に示すようにシート収納装置2は未使用の積層シート層1を、シート側端を揃えるよう不図示の仕切り板又は収納装置自身の側壁を利用して整頓させながら内包している。
シート収納装置2の先端縁には繰り出されるシートの前方であって適正な傾斜角を持ちシート先端を斜め上方へと変向させる傾斜面2aが設けられている。また、傾斜面2aにはシートの角隅部に相当する位置に所望の抵抗を有する面をもった抵抗部材11が底面下端から上端縁まで具えられている。また、抵抗部材11は他の傾斜面2aより若干量シート側に突出していることで、シート先端が傾斜面に当接して進行する際には、優先的に当接するよう構成させている。ここでは抵抗部材11として表面が複数のエンボス形状をした部材を一例として説明する。
シート収納装置2の床面には、ピックアップローラの圧接位置に相当する部分に摩擦パッド12(図4)が取り付けられている。摩擦パッド12は最下端シートと当接し、その圧接により生じる摩擦力で、給紙対象シート以外の下方シート層の移行を規制している。これにより、例えば土手分離面で分離された2枚目シートの1枚目給送に連行される連れ回り給紙を防止している。
シート給紙装置40は、図2、3に示すように、複数のシートが積層収納されたシート収納装置2から最上位シート1を1枚ずつ給送するピックアップローラ3を有し、支点軸を中心に揺動自在にシート収納装置2内に侵入可能に制御されると共に、最上位のシートの中央部近傍に圧接して前方に繰り出すよう回転駆動する。ピックアップローラ3は、望ましくはシートの搬送方向中心線を対称として、振分けられた位置に複数個だけ配置される。
ただし、複数のサイズのシートを搬送可能とするために最小サイズのシート幅より内側に配置されることが多く、実質的にはシート中央部近傍に具備されることとなる。このピックアップローラ3の回転駆動により、シート収納装置2の先端縁に具えられた傾斜面2aの案内に沿ってシート先端を斜め上方へと変向させながら繰り出し動作を行う。
また、給送されるシート材1を前記画像記録部へ向けて搬送するフィードローラ4と、このフィードローラ4と所定の加圧力で常時圧接して対をなすよう設置される従動ローラ5が具備されている。これら給紙ローラ対4,5の上流側入口にはガイド板114cが、下流側出口にはガイド板114aが夫々ピックアップローラ3とフィードローラ4及び従動ローラ5で形成するシート材搬送経路を案内するよう配置されている。
次に上記構成のシート収納装置を用いてのシート分離動作について説明する。
画像記録装置50に画像情報と共に印字指令が送信されると、画像記録を行うべく記録装置制御系はシート給紙動作を開始するよう指令し、図3,4のように当初シート収納装置2の上方に待機していたピックアップローラ3はシート収納装置2内に侵入し、最上位シート1に当接する。
続いて、ピックアップローラ3が回転駆動することでシート1を前方傾斜面2a方向へ移送し、シート先端を抵抗部材11に当接させる。更にピックアップローラ3にて搬送させると、シート先端は傾斜面2a(実質的には抵抗部材11)の傾斜に案内されながら上斜方へと変向して移行していく。
この時、シート先端角隅部は抵抗部材11のエンボス面の搬送抵抗を受けながら進行していくことになり、この角隅部はシートのピックアップローラ3の駆動力伝達位置から一番離れた位置であって、かつシートの腰が弱く撓み易いため、シートの座屈を起こすことなく、また抵抗によるローラスリップも起こさずに図5に示すように両隅部を下方床面側に撓ませながら進行していくこととなる。
このため、シート先端部は搬送方向前方側から見て、略下凸形状を形成するため、2枚目とのシート間に隙間を生じさせることで1枚に分離されることになる。また、略下凸形状をとることで移送方向前方側からエアーを取り込みながら進行するため一層分離効果を高めることになる。更に、エンボス面の凹凸がシート先端の捌き効果を向上させる効果もある。
以上の作用により積層シートから1枚だけ分離して記録部への搬送することが可能となる。
ところで、抵抗部材11として説明したエンボス面は座屈しやすい薄手のシートや上位シート層とその下層のシート層との摩擦係数が著しく小さい場合などにも有用な手段となる。一般に土手分離方式はシート自身の腰を利用して傾斜を駆け上がることで捌き効果を発生させるが、比較的腰の弱い薄手のシートは先端部が座屈してしまい1,2枚目共に同姿勢をとってしまうため、捌き効果を発生させることが困難になり重送が起こってしまう。特に土手傾斜面にシート先端が当接する際の入射(又は当接)角が小さければ小さいほど不利となる。
当接角が小さくなる状態は図6、図7のように積層残数が少なくなりシート先端が座屈して重送した状態で傾斜面を上端近傍まで駆け上がった時である。この時の当接角をαとする。図8にシート先端近傍の詳細図を示している。
仮に2枚目のシートが当接角αで或るエンボスに接し、そのシート先端が隣り合わせる前方のエンボス中腹に突き当って抵抗を受けていたとする。この時2枚目を随行させていた1枚目のシートが、抵抗を受けて停止する2枚目を残し、隣り合わせる前方のエンボスを乗り越えることで、1枚目と2枚目は分離されることになる。シート同士は略平行であるので、1枚目のシートも1つ先のエンボスの2枚目と同位置に到達する。シートの厚みをts、隣り合うエンボス同士の間隔をpとすると、両シートの接点の間隔pαはpとαの関数として求められ、エンボス形状が略球形の場合にはp=pαとなる。
この時1枚目と2枚目に隙間tαが形成される。この隙間tαがシート厚tsより大きいため、1枚目と2枚目に隙間が形成され、結局分離されることになる。つまり言い換えれば、最小当接角で規定されるエンボスへの接線と隣り合うエンボスの接線との間隔がシート厚よりも大きくなるように隣り合うエンボスの間隔を設定することで、シート間にズレを生じさせながら隙間を形成して薄手のシートでも確実に分離することが可能となる。
以上により1枚目のシート以外はシート収納装置の隅部に設けられた抵抗部材により分離され、繰り出し分離動作が完了する。引き続いて、ガイド板114及び搬送ローラ4、113により画像記録部へとシートが搬送されることとなる。
以上説明したように、シート収納装置の給紙方向前方傾斜面であって、シートの角隅部に相当する位置に所望の抵抗を有する面をもった抵抗部材を具えることで、比較的簡素な構成で、普通紙とPETベースの光沢系フィルムのような摩擦係数の差が大きいシートや腰に差があるシートを搬送する場合でも確実に1枚に分離して次工程へと搬送することが可能となる。
尚、上記実施例では、抵抗部材としてエンボスを有する部材の例を示したが、エンボス部材に限定されるものでは無く、分離パッドのような不織布や表面に植毛したブラシのような抵抗部材、もしくは表面粗さを大きくした金属片や樹脂材など使用するシートに最適の抵抗を与える抵抗部材を用いても良い。
[他の実施例]
図9,10は本発明に係る他の実施例を示したものである。図はシート収納装置2を上方から見た平面図を示している。尚、図中前述と同符号の部材は同一の機能を有すものとする。
図9において、図3に示す第一の実施例で説明したシート収納装置との違いは、シート搬送方向前方の傾斜面2a上に設けた抵抗部材11に加えて、もしくはその位置変更としてシート側面の角隅部に当接する抵抗部材13を配している。抵抗部材13を取り付ける相手部材としては、シート収納装置の両側側壁でも良く、また、複数のシートサイズを収納する場合にはシートの端面に当接することで位置規制を行い整頓配置するための仕切り板のシート当接面に取り付けても良い。
給紙動作時には、シート先端が傾斜面に沿いながら捌き効果を得ながら、両隅部は抵抗部材13の抵抗を受け、シート角隅が撓み形状を作り分離性が促進されるものとなる。このように、同等のシート分離効果が得られるとともに、多サイズ給紙に対応したシート収納装置の提供が可能となる。
図10は図3の変形例で、やはり多サイズ装填に対応した構成となっている。
図示のシート収納装置2の傾斜面2bは前述の傾斜面2aと同様に上斜方に傾斜するとともに、搬送シートの中心線を対称としてシート繰り出し方向に連続的に凹形状を有している。また、傾斜面2b全幅に渡って所望の抵抗で仕上げられている。
以上の装置構成においてシート1をピックアップローラ3を作動させて繰り出し給送を行うと、まず最初にシート両角隅部が傾斜面2bに当接する。以降は前述実施例のように、隅部の分離作用を受けながら搬送されて行く。
また、シート1よりも幅の狭いシート21を給送する場合も、同様の手順にて動作させればよい。不図示の仕切板にてシートの整頓配置が行われたシート21はピックアップローラ3の回転駆動により繰り出され傾斜面2bに到達する。この時、傾斜面が凹形状であるため、シート1の給紙と同様にシート21の角隅部が当接することになる。更に給紙駆動を続けると傾斜面全域に配された抵抗部材により、その角部を撓ませながら変向進行して1枚に分離されていく。
以上、説明した実施例以外にも種々の変形例があげられる。実施例ではシートの両端角部に抵抗部材を当接させたが、片端側のみでも良い。これによりシート位置基準が先の実施例で説明したシートセンター基準ではなく、シート端片寄せ基準の画像記録装置にも対応出来ることとなる。
第一実施例に係る画像記録装置の概略構成を示す断面図 第一実施例に係るシート給紙装置の概略構成を示す断面図 第一実施例に係るシート収納装置の概略構成を示す斜視図 第一実施例に係るシート収納装置の概略構成を示す断面図 第一実施例に係るシート収納装置およびシート給紙装置のシート給紙動作を示す斜視図 第一実施例に係るシート収納装置およびシート給紙装置のシート給紙動作を示す断面図 第一実施例に係るシート収納装置およびシート給紙装置のシート給紙動作を示す断面図 第一実施例シート分離作用を示す拡大図 他の実施例に係るシート収納装置の概略構成を示す平面図 他の実施例に係るシート収納装置の概略構成を示す平面図 従来の画像記録装置の概略構成を示す断面図 従来のシート収納装置およびシート給紙装置の概略構成を示す断面図
符号の説明
1 シート
2 シート収納装置
2a 傾斜面
3 ピックアップローラ
11、13 抵抗部材
12 分離パッド
40 シート給紙装置
50,100 画像記録装置
111 シート材
112 シート収納手段
120 画像記録部

Claims (12)

  1. 未使用のシートを積層収納された最上位シートに圧接し回転駆動する繰り出し手段により繰り出されるシートを1枚ずつ分離するために、繰り出し方向前方に具備される傾斜面にシート先端部を当接させ分離する分離手段を備えたシート収納装置であって、
    少なくとも片方のシート角隅部が当接する面の抵抗がシート中央部の他傾斜面よりも大きい抵抗部材を有することを特徴とするシート収納装置。
  2. 前記抵抗部材が配される面は前記傾斜面に略平行で他傾斜面よりも積層シート側に突出していることを特徴とする請求項1に記載のシート収納装置。
  3. 前記抵抗部材が配される面はシート側端面側であることを特徴とする請求項1に記載のシート収納装置。
  4. 前記抵抗部材は複数の略エンボス形状部を有することを特徴とする請求項1に記載のシート収納装置。
  5. 前記エンボス形状部は、シートが抵抗部材に当接する際のシート最小当接角で規定されるエンボスへの接線と隣り合うエンボスの平行接線との間隔がシート厚よりも大きくなるように隣り合うエンボスの間隔が決定されていることを特徴とする請求項4に記載のシート収納装置。
  6. 前記傾斜面はシート中心を対称にシート繰り出し方向に凹形状であることを特徴とする請求項1に記載のシート収納装置。
  7. 未使用のシートを積層収納された最上位シートに圧接し回転駆動する繰り出し手段により繰り出されるシートを1枚ずつ分離するために、繰り出し方向前方に具備される傾斜面にシート先端部を当接させ分離する分離手段を備えたシート給紙装置であって、
    少なくとも片方のシート角隅部が当接する面の抵抗がシート中央部の他傾斜面よりも大きい抵抗部材を有することを特徴とするシート給紙装置。
  8. 前記抵抗部材が配される面は前記傾斜面に略平行で他傾斜面よりも積層シート側に突出していることを特徴とする請求項7に記載のシート給紙装置。
  9. 前記抵抗部材が配される面はシート側端面側であることを特徴とする請求項7に記載のシート給紙装置。
  10. 前記抵抗部材は複数の略エンボス形状部を有することを特徴とする請求項7に記載のシート給紙装置。
  11. 前記エンボス形状部は、シートが抵抗部材に当接する際のシート最小当接角で規定されるエンボスへの接線と隣り合うエンボスの平行接線との間隔がシート厚よりも大きくなるように隣り合うエンボスの間隔が決定されていることを特徴とする請求項10に記載のシート給紙装置。
  12. 前記傾斜面はシート中心を対称にシート繰り出し方向に凹形状であることを特徴とする請求項7に記載のシート給紙装置。
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JP2009269757A (ja) * 2008-04-08 2009-11-19 Seiko Epson Corp 被記録媒体給送装置、記録装置
JP2013040026A (ja) * 2011-08-18 2013-02-28 Canon Inc 給紙装置、および記録装置

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