JP2006142819A - 強化繊維積層体、プリフォーム、frp、強化繊維積層体の製造方法およびその製造装置 - Google Patents

強化繊維積層体、プリフォーム、frp、強化繊維積層体の製造方法およびその製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
一般の荷重分担部材として使用される厚物を含浸できるプリフォームと共に、該プリフォームを用いて成形し優れた力学的特性を発現するFRP、該プリフォームを製造する際の取扱性や賦形性を損なうことがなく優れた含浸性を持ち合わせたプリフォーム用強化繊維積層体を提供すること。また、該強化繊維積層体を安定して製造する方法、及び装置を提供すること。
【解決手段】
少なくとも強化繊維糸条によって形成された強化繊維基材を複数枚積層してなる強化繊維積層体であって、強化繊維積層体内の強化繊維基材層間に熱可塑性樹脂を主成分とする樹脂材料を有し、かつ、強化繊維積層体の厚み方向に複数枚の強化繊維基材を貫通する孔が形成され、形成された孔の周囲の層間が前記樹脂材料で厚み方向に複数枚一体化してなることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、繊維強化プラスチック(以下、FRPと言う。)を成形する際に用いるプリフォーム、それらから得られるFRP、並びにプリフォームを製造する際に用いる強化繊維積層体、さらに、該強化繊維積層体の製造方法並びに製造装置に関する。
より詳しくは、マトリックス樹脂の含浸性に優れたプリフォーム、該プリフォームを用いた力学的特性を高く発現できるFRP、さらには該プリフォームを製造する際の搬送性と賦形性に優れる、強化繊維積層体並びに該強化繊維積層体の製造方法、製造装置に関する。
従来から、炭素繊維やガラス繊維を強化繊維として用いた炭素繊維強化樹脂(以下、CFRPと記す)、ガラス繊維強化樹脂(以下、GFRPと記す)は軽量でかつ高い耐久性を有するため、自動車や航空機などの各種構成部材としての適用されている。しかし、材料、成形のコストが高いために従来のプリプレグ・オートクレーブ成形ではなかなか適用が広がっていかなかった。
そこで、近年ではCFRP板を従来のプリプレグ・オートクレーブ成形より安価に成形できる方法としてRI(レジンインフュージョン成形)であるレジントランスファーモールディング(以下、RTMと略す)成形方法や真空RTM成形方法やRFI成形(レジンフィルムインフュージョン成形)が注目され、オートクレーブ等の大型設備を必要とせず、熱硬化性樹脂が含浸していない基材を用いるので保管設備の簡易化が可能であったり、また、該基材はタック性がないため一括積層一括賦形などのプリプレグでは考えられなかった工程の短縮が可能であり、CFRPの適用範囲拡大が期待されている。
RTM成形方法や真空RTM成形方法の成形手順は予め型のキャビティ形状に賦形したプリフォームを型内に配置して、マトリックス樹脂をプリフォームに含浸させた後に硬化させる。そのため、プリフォームの含浸性を向上させることが適用範囲を拡大する上でキー技術となってくる。マトリックス樹脂の含浸速度は一般的にプリフォームの空隙率に大きく依存し、強化繊維体積率(嵩密度)が高い状態(いわゆるニアネットシェイプ)では空隙が小さいため含浸速度は遅くなり、また、強化繊維基材の面内の方向よりも、板厚方向への含浸速度が極めて遅いという特徴がある。したがって、CFRPの注入成形で、特にニアネットシェイプ成形や厚肉成形を行う際には、樹脂含浸時間が極めて長くなり、生産性が悪くなったり、場合によっては含浸時間前に樹脂が硬化し、未含浸が発生する等の問題がある。また、近年ではボーイング777の尾翼(プリプレグ成形)での実績等が評価され、構造部材としてCFRPが用いられ始め、多数枚の強化繊維基材で複雑な立体形状をしたプリフォームを作ることも珍しくなく、プリフォームを製造する方法も多様化してきている。
プリフォームを構成する積層体及び、プリフォームを比較的簡単に製造する一つの手段として強化繊維糸条を製織した強化繊維基材を積層してなるプリフォームの層間に熱可塑性樹脂を主成分とする樹脂材料を付加することで、繊維基材同士を接着・固定する方法が開示されている(例えば、特許文献1)。
また、含浸性を向上させる方法としては強化繊維積層体の厚さ方向にスティッチング糸で貫通孔を設ける方法も提案されている(例えば、特許文献2)。この方法においては貫通孔から針を引き抜くときに強化繊維積層体の層間をずらしてしまい層毎の孔がずれてしまうためにスティッチング糸を挿入なければならず、スティッチング糸周辺の繊維が局部的に屈曲したり、スティッチング時に強化繊維を破断したりまた、樹脂注入後の成形品においてスティッチング糸周辺に樹脂リッチ部ができ繰り返し荷重時の疲労破壊の起点をとなってしまうなど強度低下問題がある。
また、ニードルパンチにより強化繊維を起毛処理して、起毛された糸条繊維や短繊維ウェブが層間に押し込まれ、層同士がブリッジングされることにより層間せん断強度、面外強度を向上させ、さらに、起毛された繊維による毛細管現象により板厚方向の含浸性が向上させることが開示されている(例えば、特許文献3)。しかし、この手法の場合、ニードルパンチの際にあえて強化繊維の一部を切断して起毛処理するため、、層間強度の向上効果はあるものの、その副作用として強化繊維量に依存する一方向の引張強度や圧縮強度のような基本的な機械的特性が低下したり、針を抜いた後、貫通孔を保持するものが無いため経時変化やその後の工程で穴が目詰まりし、含浸性が安定して発揮できない等の懸念される。
特開2003−80607号公報 特許請求の範囲 特開昭58−041950号公報 特許請求の範囲 特開2003−39429号公報 特許請求の範囲
本発明の目的はかかる問題を解決し、構造部材として使用される厚物を含浸でき、かつ、複雑形状に賦形出来るプリフォームと共に、該プリフォームを用いて成形し優れた力学的特性を発現するFRP、該プリフォームを製造する際に取扱性や賦形性を損なうことのないプリフォーム用強化繊維積層体を提供することにある。
発明者は、上記問題を解決するために鋭意検討を行った結果、優れた搬送性、賦形性を有する積層体、該積層体を用いた含浸性に優れたプリフォームを提供し、さらに、該プリフォームを用いることで高い力学的特性を発現するFRPが得られることを見出した。
すなわち、
(1)配列した強化繊維糸条を含む強化繊維基材を複数枚積層一体化した強化繊維積層体であって、少なくとも複数層を厚み方向に貫通する孔を有し、かつ、前記強化繊維基材の積層層間に熱可塑性樹脂を主成分とする樹脂材料を有するとともに、貫通孔の周囲では前記樹脂材料が隣接する層を接合していることを特徴とする強化繊維積層体。
(2)前記貫通孔の周囲に形成された接着部が強化繊維積層体層間面内方向に不連続であることを特徴とする前記(1)に記載の強化繊維積層体。
(3)1個あたりの貫通孔及び接着部の面積の総和が0.5〜20.0mmの範囲内であって、強化繊維積層体の全面に該貫通孔が略均一に分布している前記(1)または(2)のいずれかに記載の強化繊維積層体。
(4)強化繊維積層体の各層の剥離強さが10−700N/mの範囲内である前記(1)〜(3)のいずれかに記載の強化繊維積層体。
(5)前記樹脂材料が、強化繊維積層体に対して、1〜20重量%の範囲内である前記(1)〜(4)のいずれかに記載の強化繊維積層体。
(6)一体化部、非一体化部からなり、一体化部の強化繊維体積率Vpf(後)と非一体化部の強化繊維体積率Vpf(前)の関係が、Vpf(前)+3%<Vpf(後)<Vpf(前)+20%の範囲内である前記(1)〜(5)のいずれかに記載の強化繊維積層体。
(7)強化繊維基材が、強化繊維糸条が一方向に並行に配列された状態で形態が安定化された一方向性シートである前記(1)〜(6)のいずれかに記載の強化繊維積層体。
(8)一方向性シートの積層パターンが疑似等方積層で構成されていることを特徴とする前記(7)に記載の強化繊維積層体。
(9)前記(1)〜(8)のいずれかに記載の強化繊維積層体全体を加熱、加圧し、強化繊維体積率Vpfを45〜62%の範囲内としたプリフォーム。
(10)前記(9)に記載のプリフォームと熱硬化性樹脂を含み、強化繊維体積含有率Vfが、45〜70%の範囲内であるFRP。
(11)少なくとも次の工程(A)〜(G)を順次経て製造する強化繊維積層体の製造方法。
(A)配列した強化繊維糸条を含む強化繊維基材を複数枚積層する積層工程
(B)積層した強化繊維基材を加熱する加熱工程
(C)積層した強化繊維基材の厚み方向に、ピンを貫通させ孔を形成させる貫通工程
(D)貫通孔の周辺を筒状圧子で加圧し、積層した基材を圧着する基材圧着工程
(E)積層体を冷却する冷却工程
(F)ピンを除去するピン除去工程
(G)加圧を除去する圧力除去工程
(12)少なくとも次の工程(A)〜(G)を順次経て製造する強化繊維積層体の製造方法。
(A)配列した強化繊維糸条を含む強化繊維基材を複数枚積層する積層工程
(B)積層した強化繊維基材を加熱する加熱工程
(C’)筒状圧子で加圧し、積層した基材を圧着する基材圧着工程
(D’)積層した強化繊維基材の厚み方向に、筒状圧子の筒内部の領域にピンを貫通させ孔を形成させる貫通工程
(E)積層体を冷却する冷却工程
(F)ピンを除去するピン除去工程
(G)加圧を除去する圧力除去工程
(13)少なくとも次の装置(a)〜(e)を含む強化繊維積層体の製造装置。
(a)積層した基材を搬送する搬送装置
(b)積層した基材を加熱する加熱装置
(c)ピンで積層した基材を厚み方向に、複数枚貫通孔を形成する積層体貫通装置
(d)筒状圧子で積層体を圧着する圧着装置
(e)積層体を冷却する冷却装置
(14)(a)搬送装置が、ベルトコンベアである前記(13)に記載の製造装置。
(15)(b)加熱装置が、熱風循環式である前記(13)または(14)のいずれかに記載の製造装置。
(16)(c)積層体貫通装置で用いるピン及び(d)圧着装置で用いる筒状圧子が加熱装置と一体化してなり、かつ、該筒状圧子がピンを内包した構造である前記(13)〜(15)のいずれかに記載の製造装置。
本発明に関わる高い強度発現率を有するFRP、と該FRPを形成する含浸性が優れたプリフォーム、さらに、該プリフォームを形成する搬送性と優れた賦形性持った強化繊維積層体を提供し、さらに、該強化繊維積層体を高品質に安定して製造できる製造方法及び製造装置も提供する。
以下、本発明の最良の実施の形態を本発明の一実施例である図面を参照しながら説明する。図1は本発明の強化繊維積層体の一実施例を示す斜視図であり、図2は図1のA−A断面線の斜視図である。
本発明の強化繊維積層体1は、配列した強化繊維糸条を含む強化繊維基材2(例えば、連続した炭素繊維やアラミド繊維等の強化繊維糸条を並行に引き揃えてなる強化繊維基材:詳細後述)が、複数枚厚み方向に積層されており、各層間には熱可塑樹脂を主成分とする樹脂材料3(例えば、ポリアミド、ポリスルフォンなど:詳細後述)を有している。樹脂材料が層間にあれば、入れる手段は特に限定されないが、例えば、樹脂材料を少なくとも片側表面に付着させた強化繊維基材を積層する方法や、強化繊維基材を積層する毎に強化繊維基材表面に樹脂材料を散布する方法、強化繊維積層体に針状の樹脂材料を突き刺す方法、強化繊維基材に予め繊維糸条の樹脂材料を織り込み順次積層する方法等が挙げられる。
また、本発明の強化繊維積層体は、強化繊維積層体1の厚さ方向に、少なくとも複数枚の強化繊維積層体を貫通する貫通孔4を有し、貫通孔4の周囲では前記樹脂材料が隣接する層を接合していることが必要である。かかる隣接層の接合により、貫通孔4の周囲には少なくとも複数枚の強化繊維積層体が厚さ方向に一体化した一体化部5を有する。図2では、貫通孔4は強化繊維積層体1の裏面まで貫通しているが、複数層を貫通していれば全体を必ずしも貫通する必要はない。ただし、穴の深さ、大きさを安定して製造するためには貫通させることが好ましい。貫通孔4を設けることで、強化繊維積層体1を賦形一体化した後に得られるプリフォームにマトリクス樹脂が十分に板厚方向に流動することができ、FRPが所望の機械特性を達成できる。かかる効果を奏すれば、貫通孔4の大きさ、形状、ピッチとしては、特に限定するものではないが、使用する強化繊維基材とマトリクス樹脂による含浸特性、FRPに要求される強度から以下に述べる点を考慮して設定することが好ましい。
次に貫通孔の形状について説明する。貫通孔4を大きく設定した場合、FRPに成形したときに該貫通孔4がレジンリッチとなり長期間該FRPが繰り返し荷重にさらされるとクラックが発生する可能性がある。また、周知の通り、FRPの強度は強化繊維の配向角に依存するため、貫通孔4の径が大きくなるにつれ強化繊維主軸に垂直な方向の屈曲が大きくなるため、強化繊維の配向角度が局所的に変化して、弾性率の低下が生じる。そのため、該貫通孔4はマトリクス樹脂が十分に含浸する範囲で小さく設定することが好ましい。かかる観点から、貫通孔の径は、0.3〜2mmであることが好ましく、0.3〜1.5mmであればさらに好ましい。貫通孔4の形状としては、前記機能を満足していれば特に限定されるものではないが、強化繊維の屈曲を小さくし、かつ、応力集中を無くすという点から、断面形状は強化繊維の主軸方向に長径が平行な楕円や曲線で形成されていることが好ましい。
貫通孔4のピッチとしては、使用する強化繊維基材とマトリックス樹脂、貫通孔4の形状や大きさなどから含浸距離を考慮に入れた上で設定することが好ましい。しかし、高Vfの成形品を得るためにネットシェイププリフォームが必要で面内方向の含浸性があまり期待できない場合やプリフォームが厚い場合には、貫通孔を配置するピッチは狭い方が好ましいが、狭すぎると隣り合う貫通孔周辺の一体化部が接触し、プリフォームの賦形性が悪くるし、全体としての押圧が増加するため設備が大がかりとなる。そのため、10〜50mmであることが好ましく、10〜40mmであれば成形サイクルを早められるためさらに好ましい。次に、貫通孔の周囲を説明すると、図1のA−A‘断面である図2に示すように強化繊維積層体1は厚さ方向に一体化されており、かつ、一体化部5は層間面内方向に不連続で略均一に強化繊維積層体1の全面に分布していることが好ましい。このときの貫通孔周辺の一体化部5の接着強さ及び一体化部5の該強化繊維積層体1の分布に関しては以下に述べる点を考慮に入れることが好ましい。
例えば、一体化部5の層間剥離強さが弱いと搬送時に剥がれ、搬送が困難になったり、該貫通孔4がズレて期待する含浸性が得られない可能性があり、層間全面が一体化していると、自由に変形可能な部分が存在せず、折り曲げるなどした場合に強化繊維積層体厚さ方向の層の周長差が緩和できずしわになることがある。そのため、好ましくは一体化部5が層間で繋がらない範囲で一個当たりの貫通孔4及び一体化部5の面積の総和が0.5〜20.0mmの範囲内であることが好ましく、さらに好ましくは2.0〜10.0mmの範囲内である。
また、貫通孔の分布は、含浸性の観点から、面内で略均一に分布していることが好ましい。そのための一形態として、格子状の配列をとれば、貫通孔間の含浸すべき距離が等しくなるため均一な含浸が得られ、また、樹脂の圧力分布も略均一となることから、片面バッグのVaRTMなどに適用する場合は板厚の変化を面全体で均一になるため好ましい。
また、貫通孔周辺の強化繊維(周辺繊維と略す)の、切断が少ないことが好ましく、切断されているものがなければさらに好ましい。強化繊維の切断により、コンポジットの剛性や強度が低下するおそれがあるためである。このため、貫通孔を形成する際に、周辺繊維を切断せずに形成するため、後述するような形状のピンを用いることが好ましい。
また、各層の層間接着強さは10〜700N/mmの範囲内にあることが好ましく、さらに好ましくは30〜500N/mmの範囲内にあることが好ましい。
ここでいう剥離強さとは、強化繊維基材層間を剥がすのに要する応力を言い、具体的には、次の手順で測定する。強化繊維積層体から150mm角の試験片を切り出す。該試験片の両面に試験片とほぼ同形状(150mm角、剥離強さを測定できる範囲であれば厚さは任意)の十分に剛性を有する鉄鋼板などを全面にわたって接着した試験体を準備する。ただし、このとき上下面の板の重心位置と強化繊維積層体の重心の位置がほぼ一直線になるように該鉄鋼板を配置する。該試験体には重りを取り付けるための取って付きのビスが試験体両面に、試験片にねじりモーメントが加わらない配慮して、取り付けられているものを使用する。次に、片側を十分な荷重を支持可能な構造体に取り付け、もう片側に重りをゆっくりと取り付け剥がれたときの重さを読みとる。これを計5回計測繰り返し、その平均値から応力を算出する。算出式は以下の通り。また、引張試験機を用い測定した5回の平均値から算出しても良い。
Figure 2006142819
σ :剥離強さ
:荷重
g :重力加速度
また、本発明に於ける強化繊維積層体は疑似等方積層で構成されているかもしくは、該強化繊維積層体を組み合わせたときに疑似等方積層になることが好ましい。疑似等方積層とは、通常、基準となる方向に対し繊維配向が0°、90°、45°、−45°の配向の層を有し、前記各層の数が等しいものをいうが、本発明では繊維配向が0°、45°、−45°、90°の内の少なくとも3種以上で構成され、たとえば、(45°/0°/−45°/−45°/0°/−45°)や(45°/0°/−45°/90°/−45°/0°/45°)等のような構成の分割構成も含み、欲するFRP構造体に必要な形状に合わせた積層構成を適宜用いることもある。例えば、FRPが曲面を有する場合に疑似等方でない積層板のそりを利用し曲面形成をする場合や荷重の方向が限定されていて軽量化で積層枚数を少なくしたい場合に疑似等方以外の積層構成を用いることも可能である。また、じん性の低い樹脂系を用いる場合は隣接する層の配向角は約0°を超え約45°の間にあることが好ましい。60°を超えると、繊維方向と繊維に直角な方向は熱膨張率が大きく異なるため、成形前後の残留歪みが大きなり層間にクラックが入ることがある。しかし、じん性の高い樹脂や層間のじん性を高める基材設計がなされていればこの限りではない。
次に積層体のサイズについて説明する。強化繊維積層体の積層枚数が少ない場合や両手に乗るようなサイズの場合は容易に搬送でき、搬送する際に繊維配向方向や積層層間のずれが生じ難いため本発明の強化繊維積層体を作成するメリットが小さくなり、メリットを生かすためにも積層枚数は3枚以上であることが好ましい。さらに好ましくは5枚以上である。また、面方向の広がりについては両手で搬送できないサイズ、長辺の長さが300mmを超える強化繊維積層体に用いることが好ましい。
さらに、本発明における強化繊維積層体1は、図2に断面を示したように、一体化部5及び非一体化部6からなり、一体化部5の強化繊維体積率Vpf(後)と非一体化部6の強化繊維体積率Vpf(前)は、Vpf(前)+3%<Vpf(後)<Vpf(前)+20%の範囲内であることが好ましい。Vpf(前)+3%<Vpf(後)<Vpf(前)+15%の範囲内にあれば、さらに好ましい。というのも、強化繊維積層体を樹脂材料で一体化する場合、一体化する工程の前後で厚さが変化する。Vpf(後)がVpf(前)+3%より小さい場合は層間の剥離強さが十分でないことがあるし、搬送時に嵩張って取り扱いにくくなる。Vpf(後)がVpf(前)+20より大きい場合は局部的な厚さの差が大きすぎて該強化繊維積層体1を賦形する時にしわを生じてしまうことがある。また、プリフォームを賦形する際には変形が期待され、繊維間にある程度の空隙を有していることが好ましく、かつ、繊維束がある程度収束した状態であることが好ましいことから、該強化繊維積層体1のVpf(前)が35〜50%の範囲内にあることが好ましい。
本発明で使用する強化繊維基材2としては、炭素繊維、ガラス繊維などの無機繊維や、ポリアミド、アラミドなどの有機繊維を強化繊維とする、織物(一方向性、二方向性、多軸)、編物、組物、一方向に引き揃えられたシート(一方向性シート)、一方向性シートを2層以上重ね合わせた多軸シートが挙げられる(以下、上述した織物やシート等を総称して布帛という。)。これら布帛は、スティッチ糸、結節糸、粗布、バインダー等の樹脂等による各種接合手段により複数のものを一体化した物であっても良い。ここでいう一方向シートとは、強化繊維糸条が一方向に配列した状態で、樹脂材料又はその他の手段によって形態安定化されたものであり、一方向性織物とは、強化繊維糸条が強化布帛の長さ方向つまり縦方向に配列し、横方向には強化繊維糸条により細い補助糸が配列して交錯し、織組織を構成するものである。二方向性織物とは、強化繊維糸条が強化布帛の長さ方向と幅方向に配列して交錯し、織組織を構成するものである。
樹脂材料3の形態については、強化繊維の層間強度を高める機能、強化繊維基材間の接着を実現できるものであれば特に限定されるものではない。樹脂材料の形態としては、例えば、粒子、有機繊維布帛、またはフィルムの形態を有するものを使用することができる。プリフォームにおける強化繊維体積率を高くできること、使用できる熱可塑性樹脂の種類が多様である点から、粒子の形態であることが好ましく、平均粒子直径としては1〜500μmの範囲内であることが好ましい。
樹脂材料3は熱可塑性樹脂を主成分とするものである。ここでいう主成分とは、成分中に熱可塑性樹脂が70%以上含まれていることと定義する。強化繊維積層体1を加熱・加圧して樹脂材料3による強化繊維層拘束を解放して板厚を変化させ、所望の板厚で冷却・除圧することにより強化繊維基材2を樹脂材料3を融着させることで拘束することにより強化繊維積層体1の一体化部5の強化繊維体積率Vpfの制御が可能である。
このような熱可塑性樹脂としては、マトリックス樹脂と相溶性あるいは接着性がよいものを選択することが好ましい。例えば、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルエーテルケトン、及びポリエーテルケトンケトン、これらの変性樹脂、共重合樹脂などを使用することが好ましい。また、かかる樹脂材料3は、強化繊維積層体1形態の時には低いガラス転移点で、FRPに形成された後は高いガラス転移点になっていることが強化繊維積層体1を作成するのに好適である。例えば、熱硬化性樹脂などの熱可塑性樹脂以外の副成分を有することが好ましい。
前記強化繊維積層体1の強化繊維含有率を制御する視点から、樹脂材料3を強化繊維積層体1に対して1〜20重量%の範囲内で有していることが好ましい。樹脂材料3が1重量%未満の場合には、層間強度の向上効果が小さく、また、強化繊維積層体1及び強化繊維積層体を賦形することで形成されるプリフォームの強化繊維体積率の制御幅が小さいという問題点がある。また、樹脂材料3が20重量%を超える場合は、樹脂材料3の体積が大きくなり、強化繊維体積率を高くし難くなる。なお、本発明で用いる強化繊維体積率Vpfとは、次式で求めた値を言う。ここで、測定に供するプリフォームは、1気圧の荷重下で静置し、厚みが平衡に達した状態のものを言い、金属プレート等で挟み込んだ状態でランダムに抽出した10カ所の測定データから平均値を求める操作を5回行って、さらに平均化した値を言う。
Vpf=(F×X)/(a×T1)/10 (%)
ここでW1:プリフォームの1m辺りの強化繊維の重量(g/m
X:積層枚数(ply)
a:強化繊維の密度 (g/cm
T1:1気圧の荷重下で測定したプリフォームの板厚(cm)
次に、本発明における強化繊維積層体より賦形されたプリフォームの強化繊維体積率Vpfは45〜62%の範囲内であることが好ましい。一般に、マトリックス樹脂の強化繊維への含浸性は、プリフォーム内の空隙率、ひいては強化繊維の体積含有率に依存するため、本発明の効果は、強化繊維体積率が高い領域において特に有効である。強化繊維体積率Vpfが45%未満の場合は、プリフォーム内の空隙率が充分に大きいため、貫通孔4の効果が小さくなり、該貫通孔4を設ける工程が無い方が安価に製造できるメリットがある。また、強化繊維体積率Vpfが62%を超えると製造が困難であり、圧力をかけ過ぎると繊維を損傷することになる。
本発明のFRPは、上述のプリフォームに、マトリックス樹脂が含浸され、硬化したものである。かかるマトリックス樹脂の好ましい例としては、例えば、熱硬化性樹脂、RIM用熱可塑性樹脂等が挙げられるが、中でも注入成形に好適であるエポキシ、フェノール、ビニルエステル、不飽和ポリエステル、シアネートエステル、ビスマレイミドおよびベンゾオキサジンから選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
上述のプリフォーム(樹脂含浸前のいわゆるドライ基材)に、マトリックス樹脂を含浸・硬化し、本発明のFRPを得る方法としては、レジンインフュージョン成形法を適用すると、複雑な形状の成形体であってもボイドの混入等がなく物性に優れた成形体が得られるため好ましい。いわゆるレジンインフュージョン成形法の例としては、RTM成形、真空RTM成形、RFI成形等が挙げられる。
なお、プリフォームにあけた貫通孔は成形後のFRP中では、プリフォームでの孔径に対して、その径が小さくなる傾向にある。これは、成形時の樹脂含浸により孔が閉口するためと考えられ、FRPはプリフォームと比較して約1/2〜1/3に減少する。前記貫通孔に由来する痕跡を有するFRPと前記貫通孔に由来する痕跡の無いFRPのNHC(無孔圧縮試験)、NHT(無孔引張試験)、CAI(衝撃後圧縮強度)を比較したところ、表1の結果が得られた。ただし、該孔の無いFRPの値を100%として比で表す。結果、両者はほぼ等しく孔の影響は見られなかった。
Figure 2006142819
本発明のFRPとしては、強化繊維体積含有率Vfが、45〜70%の範囲内であることが、構造部材としての特性を高く発現できることから好ましい。より好ましくは45〜62%、さらに好ましくは50〜60%の範囲内である。45%以下となると折角高比弾性率繊維を用いても、その高弾性率を生かしきれず、また、70%以上になると繊維同士が接触したり、樹脂が不足して層間が剥がれやすくなるため、内部に欠陥が観察されることがある。なお、FRPの強化繊維体積含有率Vfとは、次式で求めた値をいう(単位は%)。なお、ここで用いた記号は下記のとおりである。測定方法は100μm程度の分解能のあるマイクロメータを用いて、試験片を挟んで測定する。測定値はランダムに抽出した10カ所の厚さを測定し、平均値を求める操作を5回繰り返して、さらにそれらを平均化した値を用いる。
Vf=(F×X)/(ρ×T2)/10 (%)
ここで、 F:FRP1cm当たりの強化繊維の重量(g/cm
X:積層枚数(ply)
ρ:強化繊維の密度(g/cm
T2:FRPの厚さ(cm)
次に、本発明にかかる強化繊維積層体の製造方法及び装置の最良の形態について述べる。
図3は、本発明の強化繊維積層体の製造方法及び装置の第1の実施態様にかかる全体の斜視図であり、図4は図3の強化繊維積層体の製造工程及び装置における筒状圧子を部分的に拡大した図である。
(A)積層工程
図3に示すように、まず移送手段を有する装置に、少なくとも一方の表面に熱可塑性樹脂を主成分とする樹脂材料3が付着した配列した強化繊維糸条を含む強化繊維基材2を複数枚積層する。積層装置としては予めパターンカットした基材を吸着し所定位置に積層する方法でも良いし、前記積層装置の0°方向のみをカットせずにロールから巻き出して積層しても良い。ここでの工程間の移送手段としてはベルトコンベア、ワゴン、エアで該強化繊維積層体を浮かせて移動させる装置、強化繊維積層体を帯電させ磁力を用いて積層体を浮かせて運ぶ、磁力で引張り搬送する装置で等が挙げられる。該強化繊維積層体の層間がずれたり、繊維の配向を乱す移送手段でなければこれに限るものではない。また、積層体の表面を保護する手段を講じれば、粘着剤で表面保護層ごと持ち上げて搬送する等の方法も用いることが出来る。
(B)加熱工程
次に、上記の移送手段で加熱工程に移送する。図3に一例を示すように加熱装置7はヒーター8とモーター9を使い熱風を発生させ強化繊維積層体1の全体を加熱することにより、主に熱可塑性樹脂からなる樹脂材料3を軟化する。加熱装置7としては上記のようなヒーター8とモーター9を使用して熱風を発生させても良いし、(D)圧着工程で用いる筒状圧子や(C)で用いるピンを加熱して固体同士の熱伝導を利用しても良い。ピンや圧子の素材としては耐熱性があり、熱膨張率が比較的小さいので金属製が好ましいが、加熱温度よりガラス転移温度が高いプラスチック素材も用いることも可能である。加熱温度は実質的には用いる樹脂材料のTg以上と言えるが、一般的樹脂材料を可塑化し、強化繊維がフリーな状態になり、所望の繊維体積含有率に制御出来る点から50〜180℃の範囲内であることが好ましい。
(C)貫通工程
図3に示すように加熱工程で加熱され樹脂材料3が軟化した強化繊維基材2を複数枚貫通するようにピン11を刺す。ピン11を刺す角度は強化繊維基材2の面方向の法線方向にほぼ等しく刺すことが好ましい。ピン11の形状としては、特に限定するものではないが、FRPの機械強度と言う視点においては、繊維を切断しにくく、繊維の隙間を貫通し易い形状が好適である。例えば、繊維を切断しないように先端をR加工したものや強化繊維積層体に速やかに挿入するために尖頭加工したものを使用することができる。
加えてピン11の径は貫通孔を穿つ際の摩擦抵抗により強化繊維を切断しないために、0.3mmから2mmの範囲であることが好ましく、さらに好ましくは0.5mmから1.5mmの範囲にあることが好ましい。
ピンピッチは10mmから50mmの範囲であることが好まく、10mmから40mmの範囲であればさらに好ましい。この範囲であれば、基材圧着工程で用いる圧子同士が干渉せず、十分な剥離強さが得られるような装置設計が容易となる。
また、ピンの断面形状としては貫通孔を穿つ際に強化繊維を損傷しないために、曲線であることが好ましい。さらにこのましくは断面形状が次式を満たす曲線であることが好ましい。
ax+by=R
ここで a,b:媒介変数(正の実数)
x,y、R:変数(実数)
次に、台上に乗せた該強化繊維積層体をピンで貫通させた時にピン先端が台で変形することが考えられる。ピン11の変形を保護するために移送手段の上に保護板を設ける。たとえば発泡体やゴム材料でもよく、予め移送手段にピン11に相対応した孔を空けておくことも効果がある。保護板を設けるときに注意すべき点は耐熱性や擦過性に十分な耐性があること、耐擦過性が不充分な場合はピン11を繰り返し挿入すると保護材が削れて強化繊維積層体内に入ってしまうことがあるし、耐熱性が不充分な場合は加熱途中に該保護板が変形し強化繊維積層体に必要な形状の貫通孔を設けられないこともある。用いるピン11の構造としては移送手段、例えばベルトコンベアに内包されている構造であっても良い。ただし、ピン11で強化繊維積層体を貫通する際は貫通時の抵抗力以上の力で押さえる必要がある。例えば、移送手段に強化繊維積層移送手段に吸引機能がある、強化繊維積層体を挟み込むように移送手段の対面から押さえる、強化繊維積層体を帯電させ移送手段上に貼り付かせる等が挙げられるが、ピンが貫通する際の抵抗力以上の力を加えることができれば、それらに限定されるものではない。
(D)基材圧着工程
(C)貫通工程で刺したピンの周辺部を図4に示す筒状圧子10で複数枚圧着する。筒状圧子10はピン11を内蔵できる構造になっており、ピン11の穿った孔の近傍を圧着するためにピン11の外形と筒状圧子10の内径はほぼ等しいことが好ましいが、画鋲のような構造でピンと圧子が一体化されたようなものでも良い。層間を一体化する手法としては強化繊維積層体層間にある樹脂材料が加圧、加熱されることで溶融、軟化し層間を一体化することが好ましい。圧着装置としてはプレス機に円筒状の圧子が多数本一体化した装置、さらに、尺取り虫のようにプレス機にスライド可能な機能を付加させた装置、プレスロールに筒状圧子10が多数本一体化し、プレスロールの回転と移送手段の速度を連動する装置、プレス機能を持ったベルトコンベアに圧子が多数本一体化した装置で圧着することなども挙げられるが、圧着機能を有する装置であればこれに限るものではない。
また、前記(C),(D)の工程に代えて次の(C’),(D’)の工程を適用しても良い。
(C’)基材圧着工程
(B)加熱工程で加熱され樹脂材料3が軟化した強化繊維基材2を図5に示す筒状圧子10で複数枚圧着する。筒状圧子10はピン11を内蔵できる構造になっており、後述するように圧着した筒状の内部にピン11で孔を穿がつものであり、そのためにピン11の外形と筒状圧子10の内径はほぼ等しいことが好ましい。層間を一体化する手法としては強化繊維積層体層間にある樹脂材料が加圧、加熱されることで溶融、軟化し層間を一体化することが好ましい。圧着装置としてはプレス機に円筒状の圧子が多数本一体化した装置、さらに、尺取り虫のようにプレス機にスライド可能な機能を付加させた装置、プレスロールに筒状圧子10が多数本一体化し、プレスロールの回転と移送手段の速度を連動する装置、プレス機能を持ったベルトコンベアに圧子が多数本一体化した装置で圧着することなども挙げられるが、圧着機能を有する装置であればこれに限るものではない。
(D’)貫通工程
図5に示すように圧着工程で筒状圧子により複数枚圧着された強化繊維基材2を複数枚貫通するようにピン11を刺す。ピン11を刺す角度は強化繊維基材2の面方向の法線方向にほぼ等しく刺すことが好ましい。ピン11の形状としては、特に限定するものではないが、FRPの機械強度と言う視点においては、繊維を切断しにくく、繊維の隙間を貫通し易い形状が好適である。例えば、繊維を切断しないように先端をR加工したものや強化繊維積層体に速やかに挿入するために尖頭加工したものを使用することができる。
加えてピン11の径は貫通孔を穿つ際の摩擦抵抗により強化繊維を切断しないために、0.3mmから2mmの範囲であることが好ましく、さらに好ましくは0.5mmから1.5mmの範囲にあることが好ましい。
ピンピッチは10mmから50mmの範囲であることが好まく、10mmから40mmの範囲であればさらに好ましい。この範囲であれば、基材圧着工程で用いる圧子同士が干渉せず、十分な剥離強さが得られるような装置設計が容易となる。
また、ピンの断面形状としては貫通孔を穿つ際に強化繊維を損傷しないために、曲線であることが好ましい。さらにこのましくは断面形状が次式を満たす曲線であることが好ましい。
ax+by=R
ここで a,b:媒介変数(正の実数)
x,y、R:変数(実数)
なお(C)工程と同様、台上に乗せた該強化繊維積層体をピンで貫通させた時にピン先端が台で変形することが考えられる。ピン11の変形を保護するために移送手段の上に保護板を設ける。たとえば発泡体やゴム材料でもよく、予め移送手段にピン11に相対応した孔を空けておくことも効果がある。保護板を設けるときに注意すべき点は耐熱性や擦過性に十分な耐性があること、耐擦過性が不充分な場合はピン11を繰り返し挿入すると保護材が削れて強化繊維積層体内に入ってしまうことがあるし、耐熱性が不充分な場合は加熱途中に該保護板が変形し強化繊維積層体に必要な形状の貫通孔を設けられないこともある。用いるピン11の構造としては移送手段、例えばベルトコンベアに内包されている構造であっても良い。ただし、ピン11で強化繊維積層体を貫通する際は貫通時の抵抗力以上の力で押さえる必要がある。例えば、移送手段に強化繊維積層移送手段に吸引機能がある、強化繊維積層体を挟み込むように移送手段の対面から押さえる、強化繊維積層体を帯電させ移送手段上に貼り付かせる等が挙げられるが、ピンが貫通する際の抵抗力以上の力を加えることができれば、それらに限定されるものではない。
(E)冷却工程
(D)工程または、(D’)工程の次に、積層体の圧着部が所望の厚みになる、または、所定の熱、圧履歴を受けたところで、冷却工程にてプリフォーム1の全体を冷却して、樹脂材料3が固化して、強化繊維基材の圧着部である層間及び貫通孔を固定する。冷却装置としては空冷式であることが好ましいが、強化繊維積層体1表面繊維を乱さない範囲の風量、風圧を設定することが好ましいが、強化繊維積層体1の表面を保護するようにフィルム等を配置すれば風量、風圧や冷却媒体も限定するものではない。また、炭素繊維は熱伝導率が優れており、さらに、表面積が大きいため加熱装置から取り出し、特別な冷却手段を設けず大気開放を行えば、十分な冷却効果が得られる場合もある。
(F)除去工程
次に、圧子が強化繊維積層体を抑えた状態でピン11を除去し、圧子内に収納する。ピンは樹脂材料3が付着しているため該樹脂材料3に強化繊維基材2の一部が付着し、繊維がずれて貫通孔を潰してしまうことがあるため、ピン11外形とほぼ等しい内径の筒状圧子10でピンの周囲を抑えることが好ましい。また、筒状圧子10とピン11のクリアランスの設定によっては基材圧着時にピン周辺部の強化繊維基材がしっかりと固定され動かないため圧着工程後にピン11除去工程が採用され、その後すみやかに冷却工程を経て、本発明の効果が得られることもある。
(G)圧力除去工程
次に、抑えていた筒状圧子10の圧力を徐々に除荷し、強化繊維積層体1の表面から離す。
一連の(A)〜(G)の工程は連続的に行っても良いし、(C)〜(G)の工程中のいずれかの工程中はバッチ式で移送手段を静止していても良いが、設備設計の簡略化や投資コストの観点から、搬送装置(例えば、移動式の台、車の付いた台、ベルトコンベア、磁石可動型のリニアモータ内蔵したテーブルを備えた台、エア駆動式でエアベアリングを内蔵したテーブルを備えた台等)を用いて、(A)〜(G)の工程を一貫して流す装置であることが好ましい。具体的に重要な部分を説明すると、搬送すべき強化繊維積層体を形成する繊維のストランド幅よりも小さな孔を有するテーブル上に乗せて搬送するとストランドが屈曲し難く好ましい。また、強化繊維積層体の表面が擦過により毛羽立つ場合はテーブルからエアを吐出し、浮かせて搬送しても良い。
次に、本発明の圧着装置について説明する。強化繊維積層体は樹脂材料を軟化させて一体化するため、加熱が必要で、図4のように加熱装置内に圧子、ピンを配置し、加熱、貫通、圧着を行えるが、工程の簡略化を考えると圧子やピン自体を温水や伝熱ヒーター等の加熱手段で加熱して、強化繊維積層体と圧子やピンとの伝熱のみで加熱、貫通、圧着を行うことが好ましい。ただし、伝熱だけでは十分な昇温速度が得られない場合は併用や加熱装置内に入れても良い。

以下、本発明の一実施例いついて、上記図面を参照しながら説明する。
実施例1
まず、強化繊維基材2として一方向性炭素繊維織物(東レ株式会社製、品名:CZ8431DP、経糸:PAN系炭素繊維、24,000フィラメント、繊度1,030tex、引張強度5,900MPa、引張弾性率295GPa、破断伸度2.0%、破壊歪エネルギー59MJ/m、緯糸:ポリアミド66繊維、7フィラメント、繊度1.7tex。)をサイズ:150mmx150mmに切り出した強化繊維基材2を28枚x5セットを用意した。該織物は強化繊維糸条として炭素繊維T800S(東レ株式会社製、密度:1.8g/m)を使用した炭素繊維目付190g/mの一方向性織物であり、表面には熱可塑性樹脂を主成分とする粒子状樹脂材料3が27g/mの目付で予め付着させてある。
これを用いて以下の要領で強化繊維積層体を作成した。
板状の発泡材(Rohm、“ロハセル(登録商標)”IG−51、t=10mm)にナイロンフィルムでカバー(リッチモンド製、HS−800、ナイロン製)を取り付けた上に〔45°/0°/−45°/90°/−45°/0°/45°〕2sの積層構成で上記織物を熱可塑樹脂の付着した面を上にして積層した強化繊維積層体を準備し、該発泡剤+強化繊維積層体を試験片とした。この状態での強化繊維体積含有率を測定するとVpfは43.5%であった。
最初の加熱工程ではまず、試験片をバギングフィルム(リッチモンド製、HS−800、ナイロン製)で覆い停止状態のベルトコンベア上に配置し、ベルトコンベアを稼働させ、試験片を予め80℃の炉温に設定したオーブン内に導き、試験片全体が炉内に入った時点で停止させて、試験片の温度が80±5℃内に入るまでK熱電対で測定しながら待った。該オーブン内のコンベア上にはプレス機が配置されており、該プレス機にはプレス面に円筒状の圧子が取り付けてあり、該円筒圧子には真鍮製のピンを内包しさせており、エア式のピストンでピンが円筒状内を上下、別のエアでプレス面自体(円筒圧子)が昇降できるような構造のものを用いた。
次に貫通工程では該プレス機の間に配置された試験片を該ピンを上下させて貫通孔を設けた。ピンの径ピッチは以下の通りである。(ピンの径1.0mm、ピッチ:20mm)
次に、基材圧着工程でピンを内包していた内径が約1.0mm、外形が3.0mm、長さ5mmの円筒状の圧子が一体化されたプレス機で、円筒状の圧子にかかる圧力が0.1MPaになるようにプレス機の圧力を設定し、試験片を加圧、約1時間保持した。
その後、冷却工程でオーブン内に約30℃の冷風を循環させ試験片の温度が40℃以下になるまで冷却した。
次に、ピン除去工程で強化繊維積層体に刺さっていたピンを抜き、円筒状の筒内に内包させた後、プレス機の圧力を減圧し試験体から圧子を離した。
最後にベルトコンベアを稼働し、炉外に試験体を送り出した。ここで、試験片を金属Tool板の上に配置して、シーラントテープ(リッチモンド製:SM−5126)とバギングフィルム(リッチモンド製:VAC―PAC2000、ナイロン製)を配置し試験片を含む閉空間内を真空ポンプで真空圧が100kPaになるように真空引きをした。その後、3次元計測器で該強化繊維積層体の圧子で圧着した部分と未圧着部分の厚さを測定し、その値から強化繊維体積含有率を測定したところ、接着部は52%、未接着部は44%であった。
次に試験片を雄型マンドレル(50mm角材の隣り合う2角をR=5に加工)上に移送し、雄型マンドレル上の試験片が動かないようにテープで固定し雌型(上記雄型と合うように平坦部の両端内R=7.8に加工)を取り付けたプレス機の間に挿入した。雌型と雄型の配置は正しい配置になるように予めプレス面にけがいてあり該けがきラインに合うように型をセットし、該プレス機で挟み込み10分間保持した。(賦形条件は0.4MPa、90℃)型を開いたところ賦形じわのない良好なプリフォームが得られた。また、得られたプリフォームの強化体積含有率は平均54.2%であり、かつ、厚み方向に孔を観察することができた。次に、上記で作成したプリフォームを用いて成形試験を実施した。プリフォームを該雄型マンドレル上にセットした後、ピールプライ、プラスチックネット(樹脂含浸媒体)の順で積層配置し、これらをバッグフィルムで覆い、該マンドレルとバギングフィルム間をシーラントテープでシールした。そして、樹脂注入口、吸引口としてナイロンチューブを取り付け、バッグフィルム内を真空吸引、樹脂注入口をクランプで閉じて、設定60℃のオーブン内に投入した。続いて、プリフォーム温度、樹脂温度が60±5℃の温度範囲の時に樹脂注入口のクランプを外して樹脂の注入を開始した。なお注入するマトリクス樹脂には“エピコート(登録商標)”828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン(株)製)100重量部に、“キュアゾール(登録商標)”2E4MZ(2ーエチル−4ーメチルイミダゾール、アニオン重合型硬化剤、四国化成工業(株)製)3重量部を加え、よく撹拌して、調製した液状の熱硬化性樹脂を使用する。
また、プリフォームの厚さ方向に強化繊維基材とマンドレルとの間(最下層)に、貫通孔の最遠部に樹脂含浸を確認する樹脂センサーを配置した。
その結果、約8分で最下層に配置したセンサーが反応した。最下層のセンサーが反応した時点で樹脂注入口を閉じ、樹脂硬化のためオーブン温度を130℃まで0.5℃/分ので昇温してプリフォーム温度が130±5℃の範囲で2時間保持した後室温まで冷却した。
これにより成形されたCFRPは未含浸部はなく、Vfは55%であった。
比較例1
平板プレスで0.1MPa、80℃で、1時間加熱したほかは実施例1と同様にして強化繊維積層体を作成した。
強化繊維体積含有率を測定したところ、54%であった。
次に試験片を雄型マンドレル(50mm角材の隣り合う2角をR=5に加工)上に移送し、試験片をセットした雄型マンドレルを試験片が動かないようにテープで固定し雌型(上記雄型と合うように平坦部の両端内R=7.8に加工)を取り付けたプレス機の間に挿入した。雌型と雄型の配置が正しくなるように予めけがいてあった印に合うように雄型をセットし、該プレス機で挟み込み10分間保持した。(賦形条件は0.4MPa、90℃)型を開いたところ雄型の肩部にあたる屈曲部の屈曲ラインに並行で10mm程度離れた位置に面外方向に盛り上がるしわが観察された。これは、層間が完全に接着されており試験片を曲げたときに積層体の厚さ方向で周長差が生じ、その周長差がしわになったためと考えられる。
比較例2
実施例1と同様の積層構成で疑似等方積層した試験片を用意し、貫通工程および基材圧着工程を経由せずに成形を行った。
試験片を雄型マンドレル(50mm角材の隣り合う2角をR=5に加工)上に移送するために持ち上げたところ層間が接着していないために、試験片の端部が剥がれた。そのため厚紙上に乗せて雄型上に搬送しなければならなかった。次に試験片をセットした雄型マンドレルを試験片が動かないようにテープで固定し雌型(上記雄型と合うように平坦部の両端内R=7.8に加工)を取り付けたプレス機の間に挿入した。雌型と雄型の配置が正しくなるように予めけがいてあった印に合うように雄型をセットし、該プレス機で挟み込み10分間保持した。(賦形条件は0.4MPa、90℃)型を開いたところ賦形じわのない良好なプリフォームが得られた。また、得られたプリフォームの強化体積含有率は平均54.2%であった。次に、上記で作成したプリフォームを用いて実施例1と同様の条件で成形試験を実施した。
また、最下層に、配置した樹脂センサーの反応時間は、実施例1のプリフォームが約8分で反応したのに対し、約35分と長時間を要した。
本発明に係わる強化繊維積層体の一実施態様の斜視図である。 図1の強化繊維積層体のA−A‘線矢視断面図である。 本発明に係わる強化繊維積層体製造方法及び装置の一一実施態様の斜視図である。 図3の強化繊維積層体の製造方法及び装置における筒状圧子の部分拡大図である。 図3の強化繊維積層体の製造方法及び装置における筒状圧子の別の態様にかかる部分拡大図である。
符号の説明
1:強化繊維積層体
2:強化繊維基材
3:樹脂材料
4:貫通孔
5:一体化部
6:非一体化部
7:加熱装置
8:ヒーター
9:モーター
10:筒状圧子
11:ピン

Claims (16)

  1. 配列した強化繊維糸条を含む強化繊維基材を複数枚積層一体化した強化繊維積層体であって、少なくとも複数層を厚み方向に貫通する孔を有し、かつ、前記強化繊維基材の積層層間に熱可塑性樹脂を主成分とする樹脂材料を有するとともに、貫通孔の周囲では前記樹脂材料が隣接する層を接合していることを特徴とする強化繊維積層体。
  2. 前記貫通孔の周囲に形成された接着部が強化繊維積層体層間面内方向に不連続であることを特徴とする請求項1に記載の強化繊維積層体。
  3. 1個あたりの貫通孔及び接着部の面積の総和が0.5〜20.0mmの範囲内であって、強化繊維積層体の全面に該貫通孔が略均一に分布している請求項1または2のいずれかに記載の強化繊維積層体。
  4. 強化繊維積層体の各層の剥離強さが10−700N/mの範囲内である請求項1〜3のいずれかに記載の強化繊維積層体。
  5. 前記樹脂材料が、強化繊維積層体に対して、1〜20重量%の範囲内である請求項1〜4のいずれかに記載の強化繊維積層体。
  6. 一体化部、非一体化部からなり、一体化部の強化繊維体積率Vpf(後)と非一体化部の強化繊維体積率Vpf(前)の関係が、Vpf(前)+3%<Vpf(後)<Vpf(前)+20%の範囲内である請求項1〜5のいずれかに記載の強化繊維積層体。
  7. 強化繊維基材が、強化繊維糸条が一方向に並行に配列された状態で形態が安定化された一方向性シートである請求項1〜6のいずれかに記載の強化繊維積層体。
  8. 一方向性シートの積層パターンが疑似等方積層で構成されていることを特徴とする請求項7に記載の強化繊維積層体。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の強化繊維積層体全体を加熱、加圧し、強化繊維体積率Vpfを45〜62%の範囲内としたプリフォーム。
  10. 請求項9に記載のプリフォームと熱硬化性樹脂を含み、強化繊維体積含有率Vfが、45〜70%の範囲内であるFRP。
  11. 少なくとも次の工程(A)〜(G)を順次経て製造する強化繊維積層体の製造方法。
    (A)配列した強化繊維糸条を含む強化繊維基材を複数枚積層する積層工程
    (B)積層した強化繊維基材を加熱する加熱工程
    (C)積層した強化繊維基材の厚み方向に、ピンを貫通させ孔を形成させる貫通工程
    (D)貫通孔の周辺を筒状圧子で加圧し、積層した基材を圧着する基材圧着工程
    (E)積層体を冷却する冷却工程
    (F)ピンを除去するピン除去工程
    (G)加圧を除去する圧力除去工程
  12. 少なくとも次の工程(A)〜(G)を順次経て製造する強化繊維積層体の製造方法。
    (A)配列した強化繊維糸条を含む強化繊維基材を複数枚積層する積層工程
    (B)積層した強化繊維基材を加熱する加熱工程
    (C’)筒状圧子で加圧し、積層した基材を圧着する基材圧着工程
    (D’)積層した強化繊維基材の厚み方向に、筒状圧子の筒内部の領域にピンを貫通させ孔を形成させる貫通工程
    (E)積層体を冷却する冷却工程
    (F)ピンを除去するピン除去工程
    (G)加圧を除去する圧力除去工程
  13. 少なくとも次の装置(a)〜(e)を含む強化繊維積層体の製造装置。
    (a)積層した基材を搬送する搬送装置
    (b)積層した基材を加熱する加熱装置
    (c)ピンで積層した基材を厚み方向に、複数枚貫通孔を形成する積層体貫通装置
    (d)筒状圧子で積層体を圧着する圧着装置
    (e)積層体を冷却する冷却装置
  14. (a)搬送装置が、ベルトコンベアである請求項13に記載の製造装置。
  15. (b)加熱装置が、熱風循環式である請求項13または14のいずれかに記載の製造装置。
  16. (c)積層体貫通装置で用いるピン及び(d)圧着装置で用いる筒状圧子が加熱装置と一体化してなり、かつ、該筒状圧子がピンを内包した構造である請求項13〜15のいずれかに記載の製造装置。
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