JP2006142046A5 - - Google Patents

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管路洗浄方法及び装置、この管路洗浄装置を備えた診療装置
本発明は、歯科用診療器具によって代表される、水(清浄水)を噴射、放出などすることによって診療を行う診療器具を備えた診療装置で用いられ、給水源から供給された水を診療器具に導出させるための給水管路を洗浄する管路洗浄方法及び装置、この管路洗浄装置を備えた診療装置に関する。
歯科用診療器具によって代表される、清浄水を噴射、放出などさせて治療をおこなう診療器具としては、たとえば水と空気を混合させたものを噴出させて口腔内を掃除する歯科用シリンジなどが知られているが、このような診療器具では、その給水管路は、その治療にもちいる水の長期残留による菌の繁殖や、治療中の患者から感染菌が混入するサックバックなどの問題がある。このため、給水管路は定期的に洗浄、消毒滅菌をする必要がある。
そこで、従来より、給水管路を洗浄する種々の方法が提案されているが、本出願人は給水管路の消毒滅菌が簡易な方法で完全にでき、また、消毒滅菌後は、給水管路を清浄水で十分にすすぎ洗浄できる管路洗浄方法を提案している(例えば、特許文献1参照。)。
図17は、この管路洗浄方法を実現する装置の管路系の概略構成を示す系統図である。ここでは、管路洗浄装置の例として、歯科用の場合を示し、以下の他例についても同様である。
この管路洗浄装置50の管路系は、この図17中、17で示すように、給水源Wから、それぞれの診療器具HPに給水する給水管路12と、消毒滅菌液タンク13などと、吸引源Vから吸引力を得て、排水などを吸引してバキュームタンクVTに排出する吸引管路vと、それぞれの排水などを回収して排水先Dに排出する排水管路dから構成され、給水管路12の消毒滅菌洗浄機能を備えていることを特徴とする。
給水管路12は、給水源Wから供給された水を、各々に開閉弁SWを設けた診療器具HPに導出するための給水枝管路部14を有し、この給水枝管路部14の上流には、給水源Wを切替え接続する切替制御弁16、この切換制御弁16の一方出口に接続され開閉弁51を設けた消毒滅菌液すすぎ管路15と、この消毒滅菌液すすぎ管路15の開閉弁51の出口側に合流し、消毒滅菌液タンク13に接続された消毒滅菌液注入管路31とを備えた基本構造となっている。
給水源Wには給水管路12aを介して手動給水弁V0、手動給水弁V0に給水管路12bを介して逆流防止弁V1、逆流防止弁V1に給水管路12cを介して減圧弁V2、減圧弁V2に給水管路12dを介して給水元弁SV1、給水元弁SV1に給水管路12eを介して給水フィルタF1、給水フィルタF1に給水管路12fを介して切替制御弁16が接続されている。
ここで、手動給水弁V0は、長時間、管路洗浄装置50を使用しない場合に、誤動作で給水されることがないように、給水を手動で開閉するものである。逆流防止弁V1は、給水の逆流を防止するものである。減圧弁V2は、給水管路12dの水圧をフィードバックしており、水圧を一定値に保つものである。給水元弁SV1は、電磁弁で構成されており、制御回路により、自動的に操作されるようになっている。給水フィルタF1は、診療器具HPに供給される水を濾過するためのもので、水道水などに含まれる不純物などを取り除く。
切替制御弁16は、自動作動し得る2方向切替弁で、その出力ポートの一方には、給水枝管路14が接続され、他方には、消毒滅菌液すすぎ管路15が接続されている。
切替制御弁16に接続された給水枝管路部14aはT字状の分岐46を有しており、その一方の分岐には、消毒滅菌液タンク13に通じている消毒滅菌液注入管路31が接続されている。給水枝管路部14bは、分岐46の他の一方から延び、給水ウォーマWAに接続されている。この給水ウォーマWAは、歯科治療に用いる場合、給水を適温に加熱するためのものである。
給水ウォーマWAからは、給水枝管路部14bがさらに延びており、ここで歯科用に必要な診療器具HP(1〜5)の分だけの給水枝管路部14c(1〜5)に枝分かれし、給水枝管路部14c(1〜4)においては、それぞれ、途中に給水開閉弁SW(1〜4)を有して、それぞれの診療器具HP(1〜4)に接続されている。給水枝管路部14c(5)は、開閉弁なしに、あるいは開閉弁を介して、診療器具HP(5)に接続されている。
ここで、例としてあげた歯科用管路洗浄装置においては、診療器具HP(1)はコップ給水であり、患者の必要に応じて、口中洗浄のためのうがい水をコップに給水するためのものである。診療器具HP(2)はエアータービンハンドピースであり、高速で歯面を研削するものであるが、研削中に、研削処置部を適宜冷却し、また、研削屑などが飛散しないように給水の必要のあるものである。診療器具HP(3)はマイクロモータハンドピースであり、低速で歯面を研削するものであるが、同様に給水の必要のあるものである。診療器具HP(4)はスケーラであり、歯垢などを除去するためのものあるが、この場合も、処置部の冷却などのために給水が必要とされるものである。診療器具HP(5)はスリーウエイシリンジであり、別途供給される加圧空気とともに給水を噴射して、処置部を適宜、冷却あるいは清掃するものである。
また、ここでは、給水枝管路部14a、14b、14c(1〜5)を総称して、給水枝管路部14と呼んでおり、給水管路12a〜12fと給水枝管路部14を総称して、給水管路12と呼んでいる。
この管路系を示す図は、消毒滅菌洗浄時のものであり、これらの診療器具HP(1〜5)はそれぞれ、通常の待機状態あるいは使用状態ではなく、消毒滅菌洗浄のために洗浄タンクWBにセットされ、この洗浄タンクWBは、歯科用管路洗浄装置のスピットンSPの上に載せられ、コップ給水である診療器具HP(1)からの排水も受けるようになっている。ここにスピットンSPとは、歯科治療時に、主に、患者が口腔内をうがい洗浄したのちの排水を吐出させるための吐出皿のことをいい、通常、スピットンSPの上部には、コップ受けと、そのコップに給水するコップ給水が設けられている。
消毒滅菌液すすぎ管路15は、切替制御弁16の出力ポートに消毒滅菌液すすぎ管路15aを介して接続されたすすぎ開閉弁51、すすぎ開閉弁51から管路洗浄装置50に備えられた消毒滅菌液タンク13に通じる消毒滅菌液すすぎ管路15bから構成されており、すすぎ開閉弁51によって、給水源Wから給水枝管路部14への給水を開閉する。
消毒滅菌液注入管路31は、給水枝配管部の分岐46に接続された消毒滅菌液注入管路31aと、その消毒滅菌液注入管路31aの他端に接続された逆流防止弁33と、逆流防止弁33に消毒滅菌液注入管路31bを介して接続されたポンプ32と、そのポンプ32と消毒滅菌液タンク13を接続し、タンク13内の消毒滅菌液Qをポンプ32で吸い上げるようにした消毒滅菌液注入管路31cから構成されている。このポンプ32は、電気モータまたはエアーモータなどで構成されている。なお、上記で説明した、消毒滅菌液タンク13、消毒滅菌液注入管路31b、31c、ポンプ32、逆流防止弁33、すすぎ開閉弁51、消毒滅菌液すすぎ管路15aなどからなる部分で、図に点線で囲った部分を消毒滅菌液ユニットPUと呼び、この消毒滅菌液ユニットPUは、管路洗浄装置50の本体内に内蔵されていることを原則とするが、別体とすることもできる。
吸引管路vは、吸引源Vと吸引元弁SV2を接続する吸引管路v1、吸引元弁SV2に吸引管路v2を介して接続されたバキュームタンクVT、そのバキュームタンクVTに接続され、他端にバキュームシリンジVSが接続された吸引管路v3、バキュームタンクVTのドレン部VTaと排水管路dを接続して、吸引回収された排水などを排水管路dに排出する吸引ドレン管路v4から構成されている。
ここで、バキュームタンクVTは、トラップ手段(不図示)を有し、吸引管路v3によって吸引されてきた排水などを、分離回収するもので、吸引源からは、吸引管路v2によって吸引力を供給されている。この分離回収された排水は、ドレン部VTaに貯留される。また、バキュームシリンジVSは、通常は、口腔内に供給された診療器具HP(2〜5)などによる水や切削屑などを吸引回収するためのものであるが、消毒滅菌吸引時には、洗浄タンクWB内の貯留排水を吸引するために用いられる。
排水管路dは、スピットンSPの排水口と排水先Dを接続しており、通常は、スピットンSPに排出された、患者のうがい後の排水などを排水する。また、その途中には、バキュームタンクVTからの吸引ドレン管路v4が接続されており、バキュームタンクVTのドレン排水も排水する。
消毒滅菌洗浄時には、図示するように、スピットンSPの上に載せられた洗浄タンクWBに貯留される消毒滅菌液Qとすすぎ洗浄の排水は、主として、バキュームシリンジVSで吸引排出され、その排水だけが、バキュームタンクVTで分離回収されて、吸引ドレン管路v4を介して、排水管路dから、排水先Dに排水される。しかし、バキュームシリンジVSの吸引能力が不足した場合などには、洗浄タンクWBには、オーバーフロー孔(不図示)が設けられており、そのオーバーフロー穴から、タンクWBに貯留した排水があふれ出て、スピットンSPの排水口から、排水管路dを介して、排水先Dに排水される。
この管路洗浄装置50における基本動作について説明する。
この管路洗浄装置50では、通常使用時において、切替制御弁16は、給水枝管路部14側にセットされており、給水源Wからの水は、給水枝管路部14から、給水開閉弁SWを有した診療器具HPに供給され、治療や処置が行われる。
消毒滅菌時には、まず、切替制御弁16を消毒滅菌液すすぎ管路15側に切替え、すすぎ開閉弁51を閉じる。この状態では、給水枝管路部14への給水源Wからの給水は停止される。そして、消毒滅菌液注入管路31に設けられたポンプ32を作動し、消毒滅菌液タンク13に貯留された消毒滅菌液Qを消毒滅菌液注入管路31を通じて、分岐46から給水枝管路部14bに注入し、給水開閉弁SWを開き、それぞれの診療器具HPから消毒滅菌液Qが吐出するのを確認してポンプ32を停止し、給水枝管路部4と各診療器具HPに消毒滅菌液Qが充填された状態で所定時間放置する。
ついで、切替制御弁16を消毒滅菌液すすぎ管路15側に切替保持したままで、すすぎ開閉弁51を開き、更に給水開閉弁SWを開いて、給水源Wからの水を消毒滅菌液すすぎ管路15に供給する。
この状態で、給水は、すすぎ開閉弁51を介して、消毒滅菌液注入管路31を通って給水枝管路部4へと供給されるので、消毒滅菌液注入管路31もすすぎ洗浄され、さらに、給水枝管路部14、それぞれの給水開閉弁SWと診療器具HPもすすぎ洗浄され、消毒滅菌液Qは、このすすぎ洗浄の水とともに洗浄タンクWBに貯留され、バキュームシリンジVS、吸引管路v3、バキュームタンクVTを介して、あるいはスピットンSPから直接、排水管路dに排水される。
こうして、すすぎ洗浄終了後は、すすぎ開閉弁51を閉じてから、切替制御弁16を給水枝管路14側に切替え、給水開閉弁SWを必要に応じて開閉して、通常の治療や、処置が行われる。
このように、この管路洗浄装置によれば、診療器具と給水枝管路部の部分の消毒滅菌洗浄を完全に行うことができるとともに、消毒滅菌後は、その給水枝管路部などを消毒滅菌するために消毒滅菌液を注入する消毒滅菌液注入管路を含めて、すすぎ洗浄することができた。
したがって、消毒滅菌洗浄後、切替弁16を給水枝管路14側に切り換えることにより、管路には、消毒滅菌液は一切残っておらず、通常の使用時に、誤動作などで、消毒滅菌液が給水に混入することがなかった。また、消毒滅菌液は、消毒滅菌に必要な時に、必要な時間だけ、管路系に注入、滞留するだけなので、管路系への消毒滅菌液の悪影響を最小限に抑えることができた。
特開2000−5200号
しかしながら、上記従来の洗浄方法でも、まだ、給水管路の消毒滅菌、洗浄に比較的長時間を要しており、また、洗浄に用いる洗浄水のさらなる節約の要請や、より効率的な消毒滅菌、洗浄の要請にも応える必要があった。さらに、この給水管路の洗浄が通常の診療の支障にならないようにする必要もあった。
本発明は、このような問題を解決しようとするもので、給水管路の消毒滅菌、洗浄の時間を更に短縮でき、洗浄水を節約して、より効率的な消毒滅菌、洗浄ができ、さらに、給水管路の洗浄が通常の診療の支障にならないようにすることができる管路洗浄方法及び装置、この管路洗浄装置を備えた診療装置を提供することを目的としている。
請求項1から11においては管路洗浄方法を、請求項12から22においては管路洗浄装置を、請求項23においては、管路洗浄装置を備えた診療装置を提案している。
ここで、洗浄とは、有機物や汚れを物理的に除去することをいい、消毒とは、人に対して病原性を有する微生物を殺滅することをいう。一方、滅菌という場合は、物質中の全ての微生物を殺滅あるいは除去することをいうが、この滅菌に対して、消毒は、洗浄から滅菌に至る中間的なものを含む幅広い概念である。さらに、消毒滅菌という場合は、消毒だけを行う場合と、滅菌だけを行う場合と、消毒、滅菌の双方を行う場合とを含むこととする。
請求項1に記載の管路洗浄方法は、診療のために水を用いる診療装置で用いられ、給水源から供給された水を診療器具に導出させるための給水管路を洗浄する管路洗浄方法であって、前記給水管路に送気手段を接続し、洗浄工程として、洗浄水を供給すると同時に前記送気手段によって加圧空気を供給することで水と空気が混合されたバブルとし、このバブルによって前記給水管路の残留液を排出し、前記給水管路を洗浄するバブル洗浄工程を含むことを特徴とする。
この洗浄方法は、洗浄水と送気手段による加圧空気とを同時に給水管路に供給して、バブルを生成し、このバブルによって、残留液の排出をすると共に、給水管路の洗浄もするようにしたものである。洗浄水に加圧空気を混入することで、水量を大幅に少なくすることができ、空気によって加勢されたバブルと、このバブルのはじけ効果により、洗浄効果が高くなり、結果、洗浄水を節約でき、時間の節約にもなる。
請求項2に記載の管路洗浄方法は、請求項1の管路洗浄方法において、洗浄工程として、前記送気手段によって前記給水管路に押出し空気を供給することによって、前記給水管路内の残留液を排出する送気押出し工程を含むことを特徴とする。
この洗浄方法は、洗浄工程として、給水管路に残留している残留水や消毒滅菌薬液などの残留液を、送気手段から供給される押出し空気によって、いったん排出してしまう送気押出し工程を含むようにしている。
例えば、従来の、a)洗浄水供給による残留水の排出、b)消毒滅菌薬液の供給、c)洗浄水供給による消毒滅菌薬液の排出、d)洗浄水によるすすぎ洗浄という洗浄工程において、それぞれ、a)の前に送気押出し工程を挿入して、残留水をいったん排出してから洗浄水を供給したり、b)とc)の間に送気押出し工程を挿入して、給水管路に残留した消毒滅菌薬液をいったん排出してから洗浄水を供給したりするものである。このようにすると、次に注入するものが、前にあったものと混合することがなく、少ない注入量でその効果を発揮することができ、結果、洗浄水や消毒滅菌薬液を節約することができ、時間の短縮にもなる。
請求項3に記載の管路洗浄方法は、請求項1の管路洗浄方法において、計時手段と、管路洗浄の一連の手順を連続的に行うシーケンス制御手段とを備え、前記計時手段によって設定された任意の時刻に、前記シーケンス制御手段によって前記管路洗浄の一連の手順を行う時刻予約洗浄をするようにしたことを特徴とする。
この洗浄方法は、計時手段とシーケンス制御手段を備え、希望の時刻を予約して、定期的に時刻予約洗浄をすることができるものである。したがって、診療のない診療開始時刻前や、休憩時間中などに自動的に管路洗浄をさせることができ、管路洗浄をすることが診療の支障にならない。また、時刻を設定しておけば、一定周期で必ず管路洗浄されるので、洗浄忘れが発生しない。さらに、長時間使用しない場合には、定期的に予約洗浄させることによって、残留水の過度の滞留によって生じる強固なバイオフィルムの発生を抑えることができる。
請求項4に記載の管路洗浄方法は、請求項1の管路洗浄方法において、給水管路が複数ある場合には、これらの複数の給水管路に設けられた開閉弁を順次個別に開閉することによって、それぞれの給水管路を順次個別に洗浄する順次洗浄をするようにしたことを特徴とする。
この洗浄方法は、複数の給水管路に、一斉に洗浄水などを供給して洗浄するのではなく、個々の給水管路を順次個別に洗浄する順次洗浄をするようにしたもので、全給水管路に一斉に供給するために別個に大型の給水ポンプなどを設ける必要がなく、通常の診療のために用意された給水ポンプを洗浄用に共用でき、装置のコストダウンを図ることができる。
請求項5に記載の管路洗浄方法は、請求項4の管路洗浄方法において、前記順次洗浄をする際には、前記複数の給水管路の内、管路抵抗の少ない給水管路の順に、あるいは、最も管路抵抗の少ない給水管路を最初に洗浄する順次洗浄する抵抗順順次洗浄をするようにしたことを特徴とする。
この洗浄方法は、請求項4の順次洗浄を更に進め、管路抵抗の少ない給水管路を優先して洗浄する抵抗順順次洗浄をするようにしたものである。このようにすると、管路抵抗の少ない、つまり、時間あたりの通水量の大きい給水管路を介して、複数の給水管路へ枝分かれする前の部分にある残留水(この部分の残留水が装置全体の残留水の9割を占める。)をより早く洗浄水に入れ換えることができ、その後、管路抵抗の大きい給水管路を洗浄する場合は、枝分かれ後の部分の残留水(残り1割)の排出、洗浄だけを考慮すればよくなるので、全体の洗浄時間が短くなる。
請求項6に記載の管路洗浄方法は、請求項1の管路洗浄方法において、給水管路に送気手段を接続し、以下の手順によって、前記給水管路の洗浄を行うことを特徴とする:A)前記給水管路に残留した残留水を、前記送気手段による送気押出し工程によって排出、B)前記給水管路に洗浄水を供給することによって前記給水管路を洗浄。
この洗浄方法は、請求項2の送気押出し工程を具体的な洗浄工程の一部として規定したもので、請求項2の効果である、洗浄水の節約、洗浄時間の短縮の効果に加えて、残留水押出し後の給水管路が、洗浄水によって効率的に洗浄される。
なお、この場合の送気押出し工程を、この洗浄水の供給の後にも入れ、いったん洗浄水を送気押出しで排出しておいてから、さらに、洗浄水を供給するようにしてもよい。
請求項7に記載の管路洗浄方法は、請求項6に記載の管路洗浄方法において、給水管路から排出される洗浄用済水を一時的に受けるための洗浄用済水受け容器と、この洗浄用済水受け容器に貯留される水を吸引して前記診療装置外に排出するバキュームタンクとを備え、このバキュームタンクの作動を監視して、前記洗浄用済水受け容器に貯留される洗浄水が前記洗浄水受け容器からオーバーフローしないように監視するオーバーフロー監視手段を設けたことを特徴とする。
この洗浄方法は、請求項6に、更に、オーバーフロー監視手段を合わせ備えたものである。
請求項8に記載の管路洗浄方法は、診療のために水を用いる診療装置で用いられ、給水源から供給された水を、各々に開閉弁を設けた診療器具に導出させるための給水管路を洗浄する管路洗浄方法であって、前記給水管路に消毒滅菌薬液供給手段と送気手段とを接続し、以下の手順によって、前記給水管路の洗浄を行うことを特徴とする:A)前記給水管路に残留した残留水を、前記送気手段による送気押出し工程によって排出、B)前記給水管路に前記消毒滅菌薬液供給手段で消毒滅菌薬液を供給し、所定時間滞留させ、この消毒滅菌薬液によって前記給水管路を消毒滅菌、C)前記送気手段による送気押出し工程によって、前記給水管路内の消毒滅菌薬液を排出、D)前記給水管路に洗浄水を供給することによって、残留した消毒滅菌薬液を洗浄、排出。
この洗浄方法は、請求項2の送気押出し工程を具体的な消毒滅菌薬液による消毒滅菌を含む洗浄工程の一部として規定したもので、消毒滅菌薬液によって、残留水が排出され、給水管路が消毒滅菌されるという効果と共に、請求項2の効果である、洗浄水の節約、洗浄時間の短縮の効果を合わせて発揮する。また、この場合も、送気押出し工程を、さらに、洗浄水供給後にも用いても良い。
請求項9に記載の管路洗浄方法は、請求項1及び請求項8の管路洗浄方法において、給水管路に送気手段を接続し、以下の手順によって、前記給水管路の洗浄を行うことを特徴とする管路洗浄方法:A)前記給水管路に残留した残留水を、洗浄水と前記送気手段によるバブル洗浄工程によって排出し、前記給水管路を洗浄。
この洗浄方法は、請求項1のバブル洗浄工程を、この工程だけからなる具体的な洗浄工程として規定したもので、請求項2の効果である、洗浄水に加圧空気を混入することで、水量を大幅に少なくすることができ、空気によって加勢されたバブルと、このバブルのはじけ効果により、洗浄効果が高くなり、結果、洗浄水を節約でき、時間の節約にもなるという効果を発揮する。
請求項10に記載の管路洗浄方法は、請求項1及び請求項8の管路洗浄方法において、給水管路に送気手段を接続し、以下の手順によって、前記給水管路の洗浄を行うことを特徴とする管路洗浄方法:A)前記給水管路に残留した残留水を、洗浄水と前記送気手段によるバブル洗浄工程によって排出し、前記給水管路を洗浄、B)前記送気手段による送気押出し工程によって、前記給水管路内の水を排出、C)前記給水管路に洗浄水を供給することによって、前記給水管路を洗浄。
この洗浄方法は、請求項1のバブル洗浄工程に加えて、洗浄水による洗浄、さらに、請求項2に記載の送気押出し工程による洗浄水の排出を加えたもので、請求項1の効果に加え、洗浄水で給水管路がより良く洗浄され、さらに、請求項2の効果を合わせ発揮する。
請求項11に記載の管路洗浄方法は、請求項1及び請求項8の管路洗浄方法において、給水管路に消毒滅菌薬液供給手段と送気手段を接続し、以下の手順によって、前記給水管路の洗浄を行うことを特徴とする管路洗浄方法:A)前記給水管路に残留した残留水を、洗浄水と前記送気手段によるバブル洗浄工程によって排出し、前記給水管路を洗浄、B)前記給水管路に前記消毒滅菌薬液供給手段で消毒滅菌薬液を供給し、所定時間滞留させ、この消毒滅菌薬液によって前記給水管路を消毒滅菌、C)前記給水管路に洗浄水を供給することによって、前記消毒滅菌薬液を排出し、前記給水管路を洗浄。
この洗浄方法は、消毒滅菌薬液による消毒滅菌を含む洗浄工程の一部として請求項1のバブル洗浄工程を含ませたもので、消毒滅菌薬液による給水管路の消毒滅菌ができると共に、請求項1の効果を合わせ発揮する。
請求項12に記載の管路洗浄装置は、診療のために水を用いる診療装置で用いられ、給水源から供給された水を診療器具に導出させるための給水管路を洗浄する管路洗浄装置であって、前記給水管路に送気手段を接続し、洗浄工程として、洗浄水を供給すると同時に前記送気手段によって加圧空気を供給することで水と空気が混合されたバブルとし、このバブルによって前記給水管路の残留液を排出し、前記給水管路を洗浄するバブル洗浄工程を含むことを特徴とする
この洗浄装置は、請求項1に記載の管路洗浄方法を実現するものであり、請求項1の効果を発揮する。
請求項13に記載の管路洗浄装置は、請求項12の管路洗浄装置において、洗浄工程として、送気手段によって給水管路に押出し空気を供給することによって、前記給水管路内の残留液を排出する送気押出し工程を含むことを特徴とする。
この洗浄装置は、請求項2に記載の管路洗浄方法を実現するものであり、請求項2の効果を発揮する。
請求項14に記載の管路洗浄装置は、請求項12の管路洗浄装置において、計時手段と、管路洗浄の一連の手順を連続的に行うシーケンス制御手段とを備え、前記計時手段によって設定された任意の時刻に、前記シーケンス制御手段によって前記管路洗浄の一連の手順を行う時刻予約洗浄をするようにしたことを特徴とする。
この洗浄装置は、請求項3に記載の管路洗浄方法を実現するものであり、請求項3の効果を発揮する。
請求項15に記載の管路洗浄装置は、請求項12の管路洗浄装置において、給水管路が複数ある場合には、これらの複数の給水管路に設けられた開閉弁を順次個別に開閉することによって、それぞれの給水管路を順次個別に洗浄する順次洗浄をするようにしたことを特徴とする。
この洗浄装置は、請求項4に記載の管路洗浄方法を実現するものであり、請求項4の効果を発揮する。
請求項16に記載の管路洗浄装置は、請求項15の管路洗浄装置において、順次洗浄をする際には、前記複数の給水管路の内、管路抵抗の少ない給水管路の順に順次洗浄する抵抗順順次洗浄をするようにしたことを特徴とする。
この洗浄装置は、請求項5に記載の管路洗浄方法を実現するものであり、請求項5の効果を発揮する。
請求項17に記載の管路洗浄装置は、請求項12の管路洗浄装置において、給水管路に送気手段を接続し、以下の手順によって、前記給水管路の洗浄を行うことを特徴とする:A)前記給水管路に残留した残留水を、前記送気手段による送気押出し工程によって排出、B)前記給水管路に洗浄水を供給することによって前記給水管路を洗浄。
この洗浄装置は、請求項6に記載の管路洗浄方法を実現するものであり、請求項6の効果を発揮する。
請求項18に記載の管路洗浄装置は、請求項17に記載の管路洗浄装置において、給水管路から排出される洗浄用済水を一時的に受けるための洗浄用済水受け容器と、この洗浄用済水受け容器に貯留される水を吸引して前記診療装置外に排出するバキュームタンクとを備え、このバキュームタンクの作動を監視して、前記洗浄用済水受け容器に貯留される洗浄水が前記洗浄水受け容器からオーバーフローしないように監視するオーバーフロー監視手段を設けたことを特徴とする。
この洗浄装置は、請求項7に記載の管路洗浄方法を実現するものであり、請求項7の効果を発揮する。
請求項19に記載の管路洗浄装置は、診療のために水を用いる診療装置で用いられ、給水源から供給された水を、各々に開閉弁を設けた診療器具に導出させるための給水管路を洗浄する管路洗浄装置であって、前記給水管路に消毒滅菌薬液供給手段と送気手段とを接続し、以下の手順によって、前記給水管路の洗浄を行うことを特徴とする:A)前記給水管路に残留した残留水を、前記送気手段による送気押出し工程によって排出、B)前記給水管路に前記消毒滅菌薬液供給手段で消毒滅菌薬液を供給し、所定時間滞留させ、この消毒滅菌薬液によって前記給水管路を消毒滅菌、C)前記送気手段による送気押出し工程によって、前記給水管路内の消毒滅菌薬液を排出、D)前記給水管路に洗浄水を供給することによって、残留した消毒滅菌薬液を洗浄、排出。
この洗浄装置は、請求項8に記載の管路洗浄方法を実現するものであり、請求項8の効果を発揮する。
請求項20に記載の管路洗浄装置は、請求項12及び請求項19の管路洗浄装置において、給水管路に送気手段を接続し、以下の手順によって、前記給水管路の洗浄を行うことを特徴とする:A)前記給水管路に残留した残留水を、洗浄水と前記送気手段によるバブル洗浄工程によって排出し、前記給水管路を洗浄。
この洗浄装置は、請求項9に記載の管路洗浄方法を実現するものであり、請求項9の効果を発揮する。
請求項21に記載の管路洗浄装置は、請求項12及び請求項19の管路洗浄装置において、給水管路に送気手段を接続し、以下の手順によって、前記給水管路の洗浄を行うことを特徴とする管路洗浄装置:A)前記給水管路に残留した残留水を、洗浄水と前記送気手段によるバブル洗浄工程によって排出し、前記給水管路を洗浄、B)前記送気手段による送気押出し工程によって、前記給水管路内の水を排出、C)前記給水管路に洗浄水を供給することによって、前記給水管路を洗浄。
この洗浄装置は、請求項10に記載の管路洗浄方法を実現するものであり、請求項10の効果を発揮する。
請求項22に記載の管路洗浄装置は、請求項12及び請求項19の管路洗浄装置において、記給水管路に消毒滅菌薬液供給手段と送気手段を接続し、以下の手順によって、前記給水管路の洗浄を行うことを特徴とする:A)前記給水管路に残留した残留水を、洗浄水と前記送気手段によるバブル洗浄工程によって排出し、前記給水管路を洗浄、B)前記給水管路に前記消毒滅菌薬液供給手段で消毒滅菌薬液を供給し、所定時間滞留させ、この消毒滅菌薬液によって前記給水管路を消毒滅菌、C)前記給水管路に洗浄水を供給することによって、前記消毒滅菌薬液を排出し、前記給水管路を洗浄。
この洗浄装置は、請求項11に記載の管路洗浄方法を実現するものであり、請求項11の効果を発揮する。請求項23に記載の診療装置は、請求項12から22のいずれかに記載の管路洗浄装置を備えたことを特徴とする。
この診療装置は、請求項12から22のいずれかに記載の管路洗浄装置を備えたので、請求項12から22のそれぞれの洗浄装置の効果、つまり請求項1から11のそれぞれの洗浄方法の効果を発揮する。
請求項1に記載の管路洗浄方法によれば、洗浄水と送気手段による加圧空気とを同時に給水管路に供給して、バブルを生成し、このバブルによって、残留液の排出をすると共に、給水管路の洗浄もするようにしたので、洗浄水に加圧空気を混入することで、水量を大幅に少なくすることができ、空気によって加勢されたバブルと、このバブルのはじけ効果により、洗浄効果が高くなり、結果、洗浄水を節約でき、時間の節約にもなる。
請求項2に記載の管路洗浄方法によれば、洗浄工程として、給水管路に残留している残留水や消毒滅菌薬液などの残留液を、送気手段から供給される押出し空気によって、いったん排出してしまう送気押出し工程を含むようにしているので、次に注入、供給するものが、前にあったものと混合することがなく、少ない注入量でその効果を発揮することができ、結果、洗浄水や消毒滅菌薬液を節約することができ、時間の短縮にもなる。
請求項3に記載の管路洗浄方法によれば、計時手段とシーケンス制御手段を備え、希望の時刻を予約して、定期的に時刻予約洗浄をすることができるので、診療のない診療開始時刻前や、休憩時間中などに自動的に管路洗浄をさせることができ、管路洗浄をすることが診療の支障にならない。また、時刻を設定しておけば、一定周期で必ず管路洗浄されるので、洗浄忘れが発生しない。さらに、長時間使用しない場合には、定期的に予約洗浄させることによって、残留水の過度の滞留によって生じる強固なバイオフィルムの発生を抑えることができる。
請求項4に記載の管路洗浄方法によれば、複数の給水管路に、一斉に洗浄水などを供給して洗浄するのではなく、個々の給水管路を順次個別に洗浄する順次洗浄をするようにしたので、全給水管路に一斉に供給するために別個に大型の給水ポンプなどを設ける必要がなく、通常の診療のために用意された給水ポンプを共用でき、装置のコストダウンを図ることができる。
請求項5に記載の管路洗浄方法によれば、請求項4の効果に加え、管路抵抗の少ない給水管路を優先して洗浄する抵抗順順次洗浄をするようにしたので、管路抵抗の少ない、つまり、時間あたりの通水量の大きい給水管路を介して、複数の給水管路へ枝分かれする前の部分にある残留水(この部分の残留水が装置全体の残留水の9割を占める。)をより早く洗浄水に入れ換えることができ、その後、管路抵抗の大きい給水管路を洗浄する場合は、枝分かれ後の部分の残留水(残り1割)の排出、洗浄だけを考慮すればよくなるので、全体の洗浄時間が短くなる。
請求項6に記載の管路洗浄方法によれば、請求項2の送気押出し工程を具体的な洗浄工程の一部として規定したので、請求項2の効果である、洗浄水の節約、洗浄時間の短縮の効果に加えて、残留水押出し後の給水管路が、洗浄水によって効率的に洗浄される。
請求項7に記載の管路洗浄方法によれば、請求項6の効果に加え、更に、オーバーフロー監視手段を合わせ備えた効果を発揮する。
請求項8に記載の管路洗浄方法によれば、請求項2の送気押出し工程を具体的な消毒滅菌薬液による消毒滅菌を含む洗浄工程の一部として規定したので、消毒滅菌薬液によって、残留水が排出され、給水管路が消毒滅菌されるという効果と共に、請求項2の効果である、洗浄水の節約、洗浄時間の短縮の効果を合わせて発揮する。
請求項9に記載の管路洗浄方法によれば、請求項1のバブル洗浄工程を、この工程だけからなる具体的な洗浄工程として規定したので、請求項1の効果である、洗浄水に加圧空気を混入することで、水量を大幅に少なくすることができ、空気によって加勢されたバブルと、このバブルのはじけ効果により、洗浄効果が高くなり、結果、洗浄水を節約でき、時間の節約にもなるという効果を発揮する。
請求項10に記載の管路洗浄方法によれば、請求項1のバブル洗浄工程に加えて、洗浄水による洗浄、さらに、請求項2に記載の送気押出し工程による洗浄水の排出を加えたもので、請求項1の効果に加え、洗浄水で給水管路がより良く洗浄され、さらに、請求項2の効果を合わせ発揮する。
請求項11に記載の管路洗浄方法によれば、消毒滅菌薬液による消毒滅菌を含む洗浄工程の一部として請求項2のバブル洗浄工程を含ませたもので、消毒滅菌薬液による給水管路の消毒滅菌ができると共に、請求項1の効果を合わせ発揮する。
請求項12から22に記載の管路洗浄装置によれば、それぞれ、請求項1から11に記載の管路洗浄方法を実現するものであり、それぞれ、請求項1から11の効果を発揮する。
請求項23に記載の診療装置によれば、請求項12から22のいずれかに記載の管路洗浄装置を備えたので、請求項12から22のそれぞれの洗浄装置の効果、つまり請求項1から11のそれぞれの洗浄方法の効果を発揮する。
以下に、本発明の実施の形態について図とともに説明する。
図1(a)は、本発明の管路洗浄方法を実現する装置の一例を構成する管路系の概略構成を示す要部系統図、(b)は、この装置の電気制御系の要部ブロック図、図2(a)は、図1の装置における管路洗浄方法の一例を示すタイムチャート、(b)他例を示すタイムチャートである。
この管路洗浄装置10は、従来例として図17で説明した管路洗浄装置50と基本的には同様の構成であって、ここでは、異なる部分である要部を抽出して、その管路系統を示している。
管路洗浄装置10は、この図で示すように、給水源Wから、それぞれの診療器具HP(図5参照。ここでは省略。)に給水する給水管路1と、加圧源PAからの加圧空気を、この給水管路1に供給する送気手段2を備えている。
給水管路1は、給水源Wに給水管路1aを介して接続された手動給水弁V0、手動給水弁V0に給水管路1bを介して接続された逆流防止弁V1、逆流防止弁V1に給水管路1cを介して接続され、電磁弁で構成された給水元弁SVw、給水元弁SVwに給水管路1dを介して接続された給水フィルタF1、給水フィルタF1に給水管路1eを介して分岐接続され、それぞれに電磁弁などで構成された開閉弁SVa〜SVdを備えた給水枝管路1fa〜1fd、それぞれの開閉弁SVa〜SVdと対応した診療器具HP(図5参照。ここでは省略。)とを接続する給水枝管路Ta〜Tdから構成されている。
ここで、手動給水弁V0、給水元弁SVw、逆流防止弁V1、給水フィルタF1は、従来例のものと同様のものである。
送気手段2は、コンプレッサなどで構成され加圧空気を供給する加圧源PA、この加圧源PAに送気管路2aで接続され、電磁弁で構成された送気弁SVe、送気弁SVeに送気管路2bで接続された逆流防止弁V3、逆流防止弁V3と給水管路1の給水管路1eの給水枝管路1fa〜1fdへの分岐前部分とを接続する送気管路2cから構成されている。
図1(b)に示すように、管路洗浄装置10は、本発明の管路洗浄方法を実施するために関連する給水元弁SVw、開閉弁SVa〜SVd、送気弁SVeなどを制御する制御装置6を備えており、この制御装置6は、中央演算処理装置6aと洗浄スイッチSを備え、これらの弁SVw、SVa〜SVd、SVeに接続され、これらを電気的に制御する。
なお、この管路洗浄装置10は、ここで説明した特徴点以外については、図17で説明した管路洗浄装置50と同様な吸引管路、排水管路などを備え、また、歯科診療に必要な他の機器、例えば、患者を座位、あるいは仰臥位で保持する診療台などを備えて、全体として、歯科診療を行う診療装置20として機能するものである。
この管路洗浄装置10では、まず、図2(a)のタイムチャートに示すような送気押出し工程を含んだ洗浄を行うことを特徴とする。
このタイムチャートは、横軸に時間(T)をとり、この時間経過に沿って、上述の給水元弁SVw、開閉弁SVa〜SVd、送気弁SVeがどのように開閉制御されるかを示したもので、斜線部分が弁が開かれている状態、直線部分が弁が閉じられている状態を表している。また、最下部に示した「ON」、「OFF」は、図1(b)の洗浄スイッチSによる洗浄工程の開始と終了を示しているが、この洗浄工程は、洗浄スイッチSのONによって開始され、一連の工程が終了した際には、制御装置6によって自動的にOFFされ、終了するものである。
この洗浄工程では、洗浄スイッチSをONする前は、給水管路は待機状態、つまり、残留保持状態となっており、給水元弁SVwは開かれているが、それぞれの診療器具HPへの開閉弁SVa〜SVd、送気手段1の送気弁SVeは閉じられた状態となっている。
ここで、洗浄スイッチSをONすると、送気弁SVeが開かれ、同時に開閉弁SVa〜SVdも開かれて、加圧源PAからの加圧空気が押出し空気として、一斉にそれぞれの給水枝管路1fa〜1fdに供給され、この押出し空気によって、それぞれの給水枝管路1fa〜1fd、開閉弁SVa〜SVd、給水枝管路Ta〜Td、また、診療器具HP(図5参照。ここでは省略。)が接続されている場合には、これらの診療器具HPに残留した残留水が排出される。
この工程を、送気押出し工程といい、この場合は、送気押出しの対象となる管路1fa〜1fd全てに一斉に押出し空気を送気する一斉送気押出しを行っている。
この送気押出し工程が一定時間保持されると、送気弁SVeが閉じられ、代わりに給水元弁SVwが開かれ、新しい水道水である洗浄水が供給可能となり、これに応じて、それぞれの開閉弁SVa〜SVdが順次個別に開閉され、それぞれの給水枝管路1fa〜1fdなどに一定時間ずつ洗浄水が供給され、全ての管路への洗浄水の供給が終了すると、洗浄工程を終了する。
こうして、洗浄工程に送気押出し工程を含むようにすると、前に残留していた残留水などをいったん排出してから、本来の洗浄用の洗浄水を供給するので、供給された洗浄水が残留水と混じるようなことがなく、少ない注入量でその効果を発揮することができ、結果、洗浄水などを節約することができ、時間の短縮にもなる。
なお、洗浄水の供給は、順次個別でなく、全ての管路に一斉に供給するようにしてもよい。また、送気押出し工程は、洗浄水の供給の後にも挿入するようにしてもよい。
図2(b)のタイムチャートは、図2(a)の一斉送気押出し工程を含んだ洗浄と異なり、送気押出しを順次行う順次送気押出し工程を含んだ洗浄を示してる。
この場合は、図2(a)に比べ、送気押出しを、一斉でなく、それぞれの開閉弁SVa〜SVdを順次個別に開閉することによって、順次行う点が異なっている。一斉に送気押出しを行う場合、送気手段2の押出し空気供給能力があまり大きくない場合、全ての管路から、残留水を排出させるのに却って時間がかかる場合がある。この場合には、このように、順次押出しをするようにすると、それぞれ個別押出しの時間が大幅に短縮されることにより、送気押出し工程全体の時間の短縮される場合がある。
図3(a)は、本発明の管路洗浄方法を実現する装置の他例を構成する管路系の概略構成を示す要部系統図、(b)は、この装置の電気制御系の要部ブロック図、図4は、図3の装置における管路洗浄方法を示すタイムチャートである。これより、既に説明した部分と同じ部分については、同じ符号を付して重複説明を省略する。
この場合、図3(a)、(b)の装置構成は、図1(a)、(b)の装置構成と全く同一であり、異なるのは、図4のタイムチャートが示すように、関連する弁の制御方法だけであり、これによって異なる洗浄方法を実現している。つまり、全く同一の装置構成でありながら、異なる洗浄方法を実現することができる。
この洗浄方法では、図4のタイムチャートにあるように、洗浄スイッチSを押すと、給水元弁SVwが閉じられずに開かれたままとされ、その状態で、送気弁SVeが開かれ、また、それぞれの開閉弁SVa〜SVdが順次開かれるようになっている。つまり、それぞれの給水枝管路1fa〜1fdには、洗浄水と加圧空気が順次同時に供給され、洗浄水と加圧空気が混合されバブルとなって、管路を通過していくようになっている。
このような洗浄をバブル洗浄と呼び、この洗浄工程をバブル洗浄工程といい、最後の管路のバブル洗浄が終了すると、この洗浄を終了する。
こうして、洗浄水に加圧空気を混入することで、水量を大幅に少なくすることができ、空気によって加勢されたバブルと、このバブルのはじけ効果により、洗浄効果が高くなり、結果、洗浄水を節約でき、時間の節約にもなる。
なお、このバブル洗浄も各管路を順次行うのではなく、全管路を一斉に行ってもよく、また、ここでは、バブル洗浄工程だけの洗浄工程の例を上げたが、他の工程と適宜組み合わせてもよい。
図5(a)は、本発明の管路洗浄方法を実現する装置の他例を構成する管路系の概略構成を示す要部系統図、(b)この装置の電気制御系の要部ブロック図である。
この管路洗浄装置10Aは、図1、3の管路洗浄装置10に比べ、洗浄用済水受け容器3、バキュームタンク4を備え、これらの作動を監視するオーバーフロー監視手段5を設けている点が異なっている。
洗浄用済水受け容器3は、図17の洗浄タンクWBと同様のもので、給水枝管路Ta〜Tdの先に接続された種々の診療器具HP、この例では、コップ給水HPa、エアータービンハンドピースHPb、マイクロモータハンドピースHPc、スリーウエイシリンジHPdの先端部分を挿入できるようになっており、それぞれの給水枝管路Ta〜Td、開閉弁SVa〜SVd、給水枝管路Ta〜Tdを通過して、診療器具HPa〜HPdから排出される洗浄用済水を一時的に受けるようになっているが、オーバーフロー孔を設けていない点で異なっている。
バキュームタンク4は、バキュームシリンジVSを備えた吸引管路4a、タンク4内の液量が満水になったかどうかを検出する満水センサ4b、このタンク4に吸引力を与える吸引ポンプ4c、分離された液を排水管路dに排出する吸引ドレン管路4dを備えており、図17のバキュームタンクVTと同様にトラップ手段(不図示)を有し、満水センサ4bの満水信号により、貯留された水を排水するようになっている。
管路洗浄の際には、図示するように、バキュームタンク4のバキュームシリンジVSを洗浄用済水受け容器3に差し込み、診療器具HPa〜HPdから排出され、貯留されている洗浄用済水をバキュームタンク4の方へ吸引するが、この場合も、満水センサ4bの満水信号によって、溜まった水を一気に吸引ドレン管路4dから排水管路dに排出するという動作を繰り返して、吸引されてくる洗浄用済水でバキュームタンク4が溢れないようにすると共に、洗浄用済水受け容器3へ貯留される洗浄用済水がこの容器3から溢れないようにしている。
ここで、バキュームタンク4の満水センサ4bの検知信号が、図5(b)に示すように、制御装置6に送られており、制御装置6は、所定の時間内に満水信号がない場合には、吸引ポンプ4cの異常と判断し、アラームを鳴動させると共に、給水元弁SVw、あるいは、開閉弁SVa〜SVdに閉信号を送り、これらの弁を閉じさせるようにしている。
つまり、吸引ポンプ4cが正常に動作している間は、診療器具HPa〜HPdから排出される洗浄用済水は、洗浄用済水受け容器3からバキュームタンク4へ吸引され、タンク4が満水になりしだい排水管路dに排出されるので、洗浄用済水受け容器3に溜まった洗浄用済水がオーバーフローすることはないが、吸引ポンプ4cが正常に動作していない場合は、洗浄用済水は、洗浄用済水受け容器3からバキュームタンク4へ吸引されず、オーバーフローすることなる。
このため、タンク4が満水にならない時間を検知することで、吸引ポンプ4cの異常を検知し、オーバーフローを防止しているのである。こうすることによって、従来より用いている満水センサ4bの検知信号だけで、吸引ポンプ4cの異常、ひいては、洗浄用済水受け容器3のオーバフローを検知することができ、オーバフロー検知のために余分なセンサを設ける必要がない。
こうして、順調にバキュームタンク4が作動している間は、洗浄用済水受け容器3から洗浄用済水が溢れ出さないようになっており、万一、バキュームタンク4が作動不良で、満水センサ4bが所定の時間内に満水信号を発生させない場合には、洗浄水の供給を止めるようにして、洗浄用済水受け容器3から洗浄用済水が溢れないように洗浄用済水受け容器3のオーバーフローを監視している。
このバキュームタンク4の満水センサ4bや、制御装置6で上記のオーバーフロー監視に関与している部分をオーバーフロー監視手段5という。
こうして、この管路洗浄装置10A、あるいは、これを備えた診療装置20Aでは、オーバーフロー監視手段5を備えた管路洗浄方法により、洗浄用済水受け容器3にオーバーフロー孔を設けなくとも、洗浄用済水の溢れだしを防止することができる。
図6は、本発明の管路洗浄方法を実現する装置の他例を構成する管路系の概略構成を示す要部系統図である。
この管路洗浄装置10Bは、図1の管路洗浄装置10に比べて、薬液二段階供給を行う薬液供給手段7を備えている点が異なっている。
薬液供給手段7は、消毒滅菌薬液となる水を貯留する薬液タンク7a、この水をアルカリ水であるアルカリ溶液WAと酸性水である酸性溶液WSとに電解分離する電解分離膜7b、生成されたアルカリ溶液WAと酸性溶液WSを送り出す薬液ポンプ7cを備えている。
薬液タンク7aのアルカリ溶液WAには薬液管路7d、酸性溶液WSには薬液管路7eがセットされ、双方の薬液管路7d、7eの入力を受け、電磁弁で構成された切替制御弁SVpは、どちらか一方だけを薬液管路7fに出力し、この薬液管路7fに薬液ポンプ7cが設けられ、薬液管路7g、逆流防止弁V5、薬液管路7fを介して、給水管路2の管路1dの部分に選択された消毒滅菌薬液、つまり、アルカリ溶液WAあるいは酸性溶液WSを供給するようになっている。
給水管路2側では、これに対応させて、薬液管路7fの管路1dへの合流部分1dbの上流側に、薬液が給水源側に逆流するのを防止する逆流防止弁V4を設け、この逆流防止弁V4と給水元弁SVwとを給水管路1daで接続している。
こうして、この管路洗浄装置10B、あるいは、この管路洗浄装置10Bを備えた診療装置20Bでは、従来のように、単に1種類の薬液を供給するのではなく、まず、アルカリ溶液WAを供給し、ついで、酸性溶液WSを供給する薬液二段階供給をするようにしている。
このようにすると、アルカリ溶液自体には、殺菌能力はないものの、細菌を構成するタンパク質の溶解剥離、油性汚れの加水分解、水素結合の切断による洗浄対象の低分子量化、親水化などの働きがあり、給水管路内に付着したバイオフィルムや汚れなどを溶解することができるので、いわゆる予備洗浄の役割を果たし、この後に、殺菌能力のある酸性溶液を供給することで、その殺菌能力を格段に高めることができ、結果、全体の殺菌時間も短縮することができる。
また、図示したような酸性水とアルカリ水を同時に生成可能な電解分離膜を備えた電解水生成装置である薬液タンクを用いる場合には、同時に生成されるアルカリ水をアルカリ溶液、酸性水を酸性溶液として、双方を有効利用することができる。
なお、アルカリ溶液、酸性溶液はこの例のように同時生成されるものを利用してもよいし、別個個別に生成されるもの、用意されたものを利用してもよく、過酸化水素水、次亜塩素酸ナトリウム水溶液などの消毒滅菌薬液を利用してもよい。また、ここでは、消毒滅菌薬液の注入の工程についてだけ説明したが、もちろん、既に説明した洗浄水による洗浄、送気押出し工程、バブル洗浄工程などと組わせてもよい。
図7(a)は、本発明の管路洗浄方法を実現する装置の他例を構成する管路系の概略構成を示す要部系統図、(b)は、この装置の電気制御系の要部ブロック図である。
この管路洗浄装置10C、あるいは、この管路洗浄装置10Cを備えた診療装置20Cは、図1の管路洗浄装置10と比べて、図7(a)の管路構成は同一であるが、図7(b)の制御装置に、計時手段(タイマー)6b、シーケンス制御手段(シーケンサ)6cを備えている点が異なっている。
シーケンス制御手段6cは、図2、4のタイムチャートで説明したような一連の制御を行うもので、本来、制御装置6に備えられているものであるが、ここでは、これを別に符号を与えることで明確にしたものである。計時手段6bは、任意の時刻に、このシーケンス制御手段6cを起動させ、管路洗浄の一連の手順を行わせることができる。
したがって、診療のない診療開始時刻前や、休憩時間中などに自動的に管路洗浄をさせることができ、管路洗浄をすることが診療の支障にならない。また、時刻を設定しておけば、一定周期で必ず管路洗浄されるので、洗浄忘れが発生しない。さらに、長時間使用しない場合には、定期的に予約洗浄させることによって、残留水の過度の滞留によって生じる強固なバイオフィルムの発生を抑えることができる。
なお、計時手段で設定される予約時刻は、管路洗浄の開始時刻だけでなく、終了時刻としてもよい。
図8(a)は、本発明の管路洗浄方法を実現する装置の他例を構成する管路系の概略構成を示す要部系統図、(b)は、この装置の電気制御系の要部ブロック図、図9(a)は、図8の装置における管路洗浄方法の一例を示すタイムチャート、(b)他例を示すタイムチャートである。
図8(a),(b)に示す管路洗浄装置10D(診療装置20D)の構成は、図1に比べて、送気手段2がない点が相違するだけで、他の部分は、同じである。
この管路洗浄装置10Dは、管路洗浄の最も基本的な構成を示したもので、この場合、本来診療のために用いる給水管路1を、診療後、長時間に渡って新しい給水が行われない場合には、新しい水道水などの洗浄水を供給することによって、給水管路2に滞留した残留水を排出し、洗浄するもので、その洗浄水の供給手順に特徴がある。
図9(a)、(b)、(c)は、この手順を示すタイムチャートであり、洗浄スイッチSをONすると、図9(a)では、開閉弁SVaだけが、洗浄スイッチSのOFFまで持続して開となり、これに比べ、他の開閉弁SVb,SVc、SVdは、順次個々に開閉されている。図9(b)では、開閉弁SVaも含めてて、いわゆる抵抗順順次洗浄となっていおり、図9(c)は、これに反する非抵抗順順次洗浄の例を示している。
このような管路洗浄方法は、図2においても、送気押出し工程の次の工程として説明しているが、順次洗浄という。このように順次洗浄を行うと、全給水管路に一斉に供給するために別個に大型の給水ポンプなどを設ける必要がなく、通常の診療のために用意された給水ポンプを洗浄用にも共用でき、装置のコストダウンを図ることができる。
一方、こうして順次洗浄する場合に、図9(b)に示すように、管路抵抗の少ない給水管路の順に順次洗浄する抵抗順順次洗浄とすることもできる。そのようにすると、管路抵抗の少ない、つまり、時間あたりの通水量の大きい給水管路を介して、複数の給水管路へ枝分かれする前の部分にある残留水(この部分の残留水が装置全体の残留水の9割を占める。)をより早く洗浄水に入れ換えることができ、その後、管路抵抗の大きい給水管路を洗浄する場合は、枝分かれ後の部分の残留水(残り1割)の排出、洗浄だけを考慮すればよくなるので、全体の洗浄時間が短くなる。
つまり、図8において、分岐前の管路1dと管路1eの合計の水の貯留量をQ1、分岐後の給水枝管路1fa〜1fd、開閉弁SVa〜SVd、給水枝管路Ta〜Tdと先端の診療器具HPa〜HPdの合計の水の貯留量をQa〜Qdとすると、歯科用診療装置の場合には、Q1:(Qa+Qb+Qc+Qd)=9:1となっている。
これに対し、給水枝管路1fa〜1fdの単位時間当たりの流量を、それぞれ、qa〜qdとすると、例えば、この例では、診療器具HPaがコップ給水であるので、qa:qb:qc:qd=5:1:1:1であるとする。
このとき、図9(b)に示すように、給水枝管路1faから1fdへ順に抵抗順順次洗浄を行うときの洗浄時間Tbは、Tb=(Q1+Qa)/qa+Qb/qb+Qc/qc+Qd/qdとなる。一方、図9(c)に示すように、給水枝管路1fdから1faと逆の順に、つまり、非抵抗順順次洗浄を行うときの洗浄時間Tcは、Tc=(Q1+Qd)/qd+Qc/qc+Qb/qb+Qa/qaとなる。
上記の2式で、それぞれ右辺の第1項だけに、Q1が現れているのは、最初の残留水排出、洗浄の場合、まず、分岐前の管路1dと管路1eに残留した残留水を排出し、洗浄する必要があるからで、一方、右辺の第二項以下には、Q1が現れていないのは、すでに、分岐前の管路1dと管路1eは洗浄水で洗浄されているので、以後は、分岐後の枝管路だけについて残留水を排出し、洗浄すれば良いからである。
ここで、洗浄時間Tb、Tcを比較すると、両者の相違に大きな影響を与えているのは、(Q1+Qa)/qaと(Q1+Qd)/qdであり、このうち、分子の(Q1+Qa)と(Q1+Qd)はほぼ等しいが、分子のqaとqdは5対1の比となっており、結果、(Q1+Qa)/qa:(Q1+Qd)/qd≒1:5という関係が成り立つ。つまり、洗浄時間Tbは、洗浄時間Tcに比べ、かなり短くなり、図9(b),(c)はこの関係を示している。
以上の説明から解るように、抵抗順順次洗浄においては、管路抵抗の最も少ない給水管路を優先的に洗浄することが重要であり、これによって、分岐前の給水管路にある残留水が最も効率良く排出された後は、その後にどの給水枝管路を洗浄するかは、任意に決めることができる。
図10(a)は、本発明の管路洗浄方法を分岐前の管路1dと管路1e実現する装置の他例を構成する管路系の概略構成を示す要部系統図、(b)は、この装置の電気制御系の要部ブロック図である。
この管路洗浄装置10A(診療装置20A)は、装置構成としては、図5に説明したものと異なる所はないが、この同じ装置構成で、図1、2で説明した送気手段2による送気押出し工程と、図5で説明したオーバーフロー監視手段5とを組み合わせて用いるものである。
つまり、A)給水管路2に残留した残留水を送気手段2による送気押出し工程によって排出し、B)給水管路2内に洗浄水を供給することによって給水管路2を洗浄し、並行して、オーバーフロー監視手段5によって、洗浄用済水受け容器3のオーバーフローを監視している。
このようにすると、送気押出しによって、残留水が排出され、洗浄水によって給水管路2が洗浄されるので、洗浄水の節約、洗浄時間の短縮を図ることが出来る。また、洗浄用済水受け容器にオーバーフロー孔を設けなくとも、洗浄用済水の溢れだしを防止することができる。
図11(a)は、本発明の管路洗浄方法を実現する装置の他例を構成する管路系の概略構成を示す要部系統図、(b)は、この装置の電気制御系の要部ブロック図、図12は、図11の装置における管路洗浄方法を示すタイムチャートである。
図11(a)に示すように、この管路洗浄装置10Eおよびこれを備えた診療装置20Eは、図6の管路洗浄装置10B(診療装置20B)の薬液供給手段7と同様の薬液供給手段7Aを備えているが、この薬液供給手段7Aは、薬液二段階供給を行うものではない。
薬液供給手段7Aは、消毒滅菌薬液WPを貯留する薬液タンク7i、薬液タンク7iの消毒滅菌薬液WPを給水管路2へ送り出すためのモータ駆動の薬液ポンプ7j、薬液ポンプ7jの吸い込み側に接続され、薬液タンク7iの消毒滅菌薬液WPに達している薬液管路7k、薬液ポンプ7jの送り出し側の薬液管路7l、逆止め弁V6を介して、この薬液管路7lに接続された薬液管路7m、この薬液管路7mと給水元弁SVwからの給水管路1deを選択的に、給水管路1dfに切換接続する手動の切換弁SVfから構成されている。
これに対応して、給水管路1には、給水元弁SVwとフィルタF1の間に洗浄弁SVgを設け、この洗浄弁SVgの前後の管路を給水管路1dc,1ddとしている。これらの給水管路1dc、1dd間には、上述の給水管路1de、切換弁SVf、給水管路1dfからなる給水バイパス管路を設けている。
こうして、以下のような組み合わせで、診療のための水の供給、管路洗浄、薬液注入などができるようにしている。
給水元弁SVw 切換弁SVf 洗浄弁SVg通常診療時
開 水側 閉水洗浄 開 水側 閉薬液注入 開 薬液側 閉薬液すすぎ洗浄 開 薬液側 開のち閉一方、図11(b)に示すように、制御装置6の中央演算処理装置6aには、制御対象となる薬液ポンプ7j、洗浄弁SVgが追加で接続されている。
この管路洗浄装置10Eでは、上述のような構成において、図12に示すような洗浄工程による管路洗浄を行っている。
つまり、A)給水管路2に残留した残留水を消毒滅菌薬液供給手段7Aで消毒滅菌薬液を供給することによって排出した後、この消毒滅菌薬液を一定時間滞留させ給水管路2を消毒滅菌、B)送気手段2による送気押出し工程によって、給水管路2内の消毒滅菌薬液を排出、C)給水管路2に洗浄水を供給することによって、残留した消毒滅菌薬液を洗浄(薬液すすぎ洗浄)、D)送気手段2による送気押出し工程によって、給水管路2内の水を排出という洗浄工程を行うものである。
こうして、消毒滅菌薬液によって、残留水が排出され、給水管路が消毒滅菌されるという効果と共に、送気押出しの効果である、洗浄水の節約、洗浄時間の短縮の効果を合わせて発揮する。
また、上記の各工程について、例えば、A)の前に、残留水の送気押出しを入れてもよく、その場合、消毒滅菌薬液が残留水に薄められることがなく、消毒滅菌薬液の節約と、注入時間の短縮を図ることができる。また、C)+D)の代わりに、図3、4で説明したバブル洗浄を用いることも可能である。
図13(a)は、本発明の管路洗浄方法を実現する装置の他例を構成する管路系の概略構成を示す要部系統図、(b)は、この装置の電気制御系の要部ブロック図、図14は、図13の装置における管路洗浄方法を示すタイムチャートである。
この管路洗浄装置10/診療装置20は、装置構成としては、図1、3のものと同一であり、異なるのは、この装置で可能な、洗浄水の供給、バブル洗浄、送気押出しの工程の組み合わせである。
図14は、そのような組み合わせの一例を示すタイムチャートである。この管路洗浄方法は、以下の工程から構成されている。
A)給水管路2に残留した残留水を、洗浄水と送気手段2によるバブル洗浄工程によって排出し、給水管路2を洗浄、B)送気手段2による送気押出し工程によって、給水管路2内の水を排出、C)給水管路2に洗浄水を供給することによって、給水管路2を洗浄。
このようにすると、洗浄水による給水管路の洗浄に加え、バブル洗浄、送気押出しの効果が相乗的に発揮される。また、上記B)送気押出し工程と、C)洗浄水の注入を入れ換えてもよいし、また、C)洗浄水の注入の後に、さらに、送気押出し工程を追加してもよい。
図15(a)は、本発明の管路洗浄方法を実現する装置の他例を構成する管路系の概略構成を示す要部系統図、(b)は、この装置の電気制御系の要部ブロック図、図16は、図15の装置における管路洗浄方法を示すタイムチャートである。
図15(a)に示すように、この管路洗浄装置10Fおよびこれを備えた診療装置20Fは、図11R>1の管路洗浄装置10E(診療装置20E)の薬液供給手段7Aと同様の薬液供給手段7Bを備えているが、この薬液供給手段7Bは、薬液を供給するのに、図11のように、給水管路1de、切換弁SVf、給水管路1dfからなる給水バイパス管路を設けるのではなく、薬液ポンプ7jの送り出し側の薬液管路7nを逆止め弁V6を介して直接、給水管路2の管路1dに接続している。
このような構成であっても、消毒滅菌薬液WPを供給する必要のある際には、薬液ポンプ7jを駆動させることで、給水管路1へ消毒滅菌薬液WPを供給あるいは注入することができる。
この管路洗浄装置10Fでは、上述のような構成において、図16に示すような洗浄工程による管路洗浄を行っている。
つまり、前工程として、バブル洗浄によって給水管路1に残留した残留水を排出し、A)消毒滅菌薬液供給手段7Aで消毒滅菌薬液を供給し、この消毒滅菌薬液を一定時間滞留させ給水管路1を消毒滅菌、B)給水管路1に洗浄水を供給することによって、残留した消毒滅菌薬液を洗浄(薬液すすぎ洗浄)、C)給水管路1に残留した水を、洗浄水と送気手段2によるバブル洗浄によって排出し、給水管路1を洗浄するという洗浄工程を行うものである。
こうして、消毒滅菌薬液によって、給水管路が消毒滅菌されるという効果と共に、バブル洗浄の効果である、洗浄水に加圧空気を混入することで、水量を大幅に少なくすることができ、空気によって加勢されたバブルと、このバブルのはじけ効果により、洗浄効果が高くなり、結果、洗浄水を節約でき、時間の節約にもなる、という効果を合わせて発揮する。
また、上記の前工程のバブル洗浄を省いて、直接上記A)工程を行い、消毒滅菌薬液の供給によって、残留水を排出し、また、その滞留によって給水管路1を消毒滅菌するようにしてもよいし、上記B)の薬液すすぎ洗浄を省略してもよい。
なお、ここでは、送気押出し工程、バブル洗浄工程、オーバーフロー監視手段、薬液二段階供給、時刻予約洗浄、順次洗浄、抵抗順順次洗浄のそれぞれの実施形態や、これらを適宜組み合わせた実施形態について説明したが、これらの組み合わせは、すでに説明したものだけに限られるものではなく、相互に排他的なものでない限りあらゆる組み合わせが可能なものであり、その場合には、それぞれの効果を相乗的に発揮するものである。
また、ここでは、管路洗浄装置、診療装置の例として、歯科診療の場合のものについて説明したが、本発明は、水を用いて治療をする診療器具を有する診療装置の全てに適用可能なもので、耳鼻咽喉科、産婦人科、泌尿器科、眼科などで用いられる管路洗浄装置、診療装置が含まれるものである。
(a)本発明の管路洗浄方法を実現する装置の一例を構成する管路系の概略構成を示す要部系統図、(b)この装置の電気制御系の要部ブロック図 (a)図1の装置における管路洗浄方法の一例を示すタイムチャート、(b)他例を示すタイムチャート (a)本発明の管路洗浄方法を実現する装置の他例を構成する管路系の概略構成を示す要部系統図、(b)この装置の電気制御系の要部ブロック図 図3の装置における管路洗浄方法を示すタイムチャート (a)本発明の管路洗浄方法を実現する装置の他例を構成する管路系の概略構成を示す要部系統図、(b)この装置の電気制御系の要部ブロック図 本発明の管路洗浄方法を実現する装置の他例を構成する管路系の概略構成を示す要部系統図 (a)本発明の管路洗浄方法を実現する装置の他例を構成する管路系の概略構成を示す要部系統図、(b)この装置の電気制御系の要部ブロック図 (a)本発明の管路洗浄方法を実現する装置の他例を構成する管路系の概略構成を示す要部系統図、(b)この装置の電気制御系の要部ブロック図 (a)図9の装置における管路洗浄方法の一例を示すタイムチャート、(b)他例を示すタイムチャート、(c)さらに他例を示すタイムチャート (a)本発明の管路洗浄方法を実現する装置の他例を構成する管路系の概略構成を示す要部系統図、(b)この装置の電気制御系の要部ブロック図 (a)本発明の管路洗浄方法を実現する装置の他例を構成する管路系の概略構成を示す要部系統図、(b)この装置の電気制御系の要部ブロック図 図11の装置における管路洗浄方法を示すタイムチャート (a)本発明の管路洗浄方法を実現する装置の他例を構成する管路系の概略構成を示す要部系統図、(b)この装置の電気制御系の要部ブロック図 図13の装置における管路洗浄方法を示すタイムチャート (a)本発明の管路洗浄方法を実現する装置の他例を構成する管路系の概略構成を示す要部系統図、(b)この装置の電気制御系の要部ブロック図 図15の装置における管路洗浄方法を示すタイムチャート 従来の管路洗浄方法を実現する装置の管路系の概略構成を示す系統図
符号の説明
1 給水管路
2 送気手段
3 洗浄用済水受け容器
4 バキュームタンク
5 オーバーフロー監視手段
6 制御装置
6a 中央演算処理装置
6b 計時手段
6c シーケンス制御手段
7 薬液供給手段
10 管路洗浄装置
20 診療装置
HP 診療器具
SV 開閉弁
W 給水源
PA 加圧源

Claims (23)

  1. 診療のために水を用いる診療装置で用いられ、給水源から供給された水を診療器具に導出させるための給水管路を洗浄する管路洗浄方法であって、前記給水管路に送気手段を接続し、洗浄工程として、洗浄水を供給すると同時に前記送気手段によって加圧空気を供給することで水と空気が混合されたバブルとし、このバブルによって前記給水管路の残留液を排出し、前記給水管路を洗浄するバブル洗浄工程を含むことを特徴とする管路洗浄方法。
  2. 請求項1の管路洗浄方法において、
    洗浄工程として、前記送気手段によって前記給水管路に押出し空気を供給することによって、前記給水管路内の残留液を排出する送気押出し工程を含むことを特徴とする管路洗浄方法。
  3. 請求項1の管路洗浄方法において、
    計時手段と、管路洗浄の一連の手順を連続的に行うシーケンス制御手段とを備え、前記計時手段によって設定された任意の時刻に、前記シーケンス制御手段によって前記管路洗浄の一連の手順を行う時刻予約洗浄をするようにしたことを特徴とする管路洗浄方法。
  4. 請求項1の管路洗浄方法において、
    給水管路が複数ある場合には、これらの複数の給水管路に設けられた開閉弁を順次個別に開閉することによって、それぞれの給水管路を順次個別に洗浄する順次洗浄をするようにしたことを特徴とする管路洗浄方法。
  5. 請求項4の管路洗浄方法において、
    前記順次洗浄をする際には、前記複数の給水管路の内、管路抵抗の少ない給水管路の順に順次洗浄する、あるいは、最も管路抵抗の少ない給水管路を最初に洗浄する抵抗順順次洗浄をするようにしたことを特徴とする管路洗浄方法。
  6. 請求項1の管路洗浄方法において、
    給水管路に送気手段を接続し、以下の手順によって、前記給水管路の洗浄を行うことを特徴とする管路洗浄方法:A)前記給水管路に残留した残留水を、前記送気手段による送気押出し工程によって排出、B)前記給水管路に洗浄水を供給することによって前記給水管路を洗浄。
  7. 請求項6に記載の管路洗浄方法において、
    給水管路から排出される洗浄用済水を一時的に受けるための洗浄用済水受け容器と、この洗浄用済水受け容器に貯留される水を吸引して前記診療装置外に排出するバキュームタンクとを備え、このバキュームタンクの作動を監視して、前記洗浄用済水受け容器に貯留される洗浄水が前記洗浄水受け容器からオーバーフローしないように監視するオーバーフロー監視手段を設けたことを特徴とする管路洗浄方法。
  8. 診療のために水を用いる診療装置で用いられ、給水源から供給された水を、各々に開閉弁を設けた診療器具に導出させるための給水管路を洗浄する管路洗浄方法であって、前記給水管路に消毒滅菌薬液供給手段と送気手段とを接続し、以下の手順によって、前記給水管路の洗浄を行うことを特徴とする管路洗浄方法:A)前記給水管路に残留した残留水を、前記送気手段による送気押出し工程によって排出、B)前記給水管路に前記消毒滅菌薬液供給手段で消毒滅菌薬液を供給し、所定時間滞留させ、この消毒滅菌薬液によって前記給水管路を消毒滅菌、C)前記送気手段による送気押出し工程によって、前記給水管路内の消毒滅菌薬液を排出、D)前記給水管路に洗浄水を供給することによって、残留した消毒滅菌薬液を洗浄、排出。
  9. 請求項1及び請求項8の管路洗浄方法において、
    給水管路に送気手段を接続し、以下の手順によって、前記給水管路の洗浄を行うことを特徴とする管路洗浄方法:A)前記給水管路に残留した残留水を、洗浄水と前記送気手段によるバブル洗浄工程によって排出し、前記給水管路を洗浄。
  10. 請求項1及び請求項8の管路洗浄方法において、
    給水管路に送気手段を接続し、以下の手順によって、前記給水管路の洗浄を行うことを特徴とする管路洗浄方法:A)前記給水管路に残留した残留水を、洗浄水と前記送気手段によるバブル洗浄工程によって排出し、前記給水管路を洗浄、B)前記送気手段による送気押出し工程によって、前記給水管路内の水を排出、C)前記給水管路に洗浄水を供給することによって、前記給水管路を洗浄。
  11. 請求項1及び請求項8の管路洗浄方法において、
    給水管路に消毒滅菌薬液供給手段と送気手段を接続し、以下の手順によって、前記給水管路の洗浄を行うことを特徴とする管路洗浄方法:A)前記給水管路に残留した残留水を、洗浄水と前記送気手段によるバブル洗浄工程によって排出し、前記給水管路を洗浄、B)前記給水管路に前記消毒滅菌薬液供給手段で消毒滅菌薬液を供給し、所定時間滞留させ、この消毒滅菌薬液によって前記給水管路を消毒滅菌、C)前記給水管路に洗浄水を供給することによって、前記消毒滅菌薬液を排出し、前記給水管路を洗浄。
  12. 診療のために水を用いる診療装置で用いられ、給水源から供給された水を診療器具に導出させるための給水管路を洗浄する管路洗浄装置であって、前記給水管路に送気手段を接続し、洗浄工程として、洗浄水を供給すると同時に前記送気手段によって加圧空気を供給することで水と空気が混合されたバブルとし、このバブルによって前記給水管路の残留液を排出し、前記給水管路を洗浄するバブル洗浄工程を含むことを特徴とする管路洗浄装置。
  13. 請求項12の管路洗浄装置において、
    洗浄工程として、送気手段によって給水管路に押出し空気を供給することによって、前記給水管路内の残留液を排出する送気押出し工程を含むことを特徴とする管路洗浄装置。
  14. 請求項12の管路洗浄装置において、
    計時手段と、管路洗浄の一連の手順を連続的に行うシーケンス制御手段とを備え、前記計時手段によって設定された任意の時刻に、前記シーケンス制御手段によって前記管路洗浄の一連の手順を行う時刻予約洗浄をするようにしたことを特徴とする管路洗浄装置。
  15. 請求項12の管路洗浄装置において、
    給水管路が複数ある場合には、これらの複数の給水管路に設けられた開閉弁を順次個別に開閉することによって、それぞれの給水管路を順次個別に洗浄する順次洗浄をするようにしたことを特徴とする管路洗浄装置。
  16. 請求項15の管路洗浄装置において、
    順次洗浄をする際には、前記複数の給水管路の内、管路抵抗の少ない給水管路の順に順次洗浄する抵抗順順次洗浄をするようにしたことを特徴とする管路洗浄装置。
  17. 請求項12の管路洗浄装置において、
    給水管路に送気手段を接続し、以下の手順によって、前記給水管路の洗浄を行うことを特徴とする管路洗浄装置:A)前記給水管路に残留した残留水を、前記送気手段による送気押出し工程によって排出、B)前記給水管路に洗浄水を供給することによって前記給水管路を洗浄。
  18. 請求項17に記載の管路洗浄装置において、
    給水管路から排出される洗浄用済水を一時的に受けるための洗浄用済水受け容器と、この洗浄用済水受け容器に貯留される水を吸引して前記診療装置外に排出するバキュームタンクとを備え、このバキュームタンクの作動を監視して、前記洗浄用済水受け容器に貯留される洗浄水が前記洗浄水受け容器からオーバーフローしないように監視するオーバーフロー監視手段を設けたことを特徴とする管路洗浄装置。
  19. 診療のために水を用いる診療装置で用いられ、給水源から供給された水を、各々に開閉弁を設けた診療器具に導出させるための給水管路を洗浄する管路洗浄装置であって、前記給水管路に消毒滅菌薬液供給手段と送気手段とを接続し、以下の手順によって、前記給水管路の洗浄を行うことを特徴とする管路洗浄装置:A)前記給水管路に残留した残留水を、前記送気手段による送気押出し工程によって排出、B)前記給水管路に前記消毒滅菌薬液供給手段で消毒滅菌薬液を供給し、所定時間滞留させ、この消毒滅菌薬液によって前記給水管路を消毒滅菌、C)前記送気手段による送気押出し工程によって、前記給水管路内の消毒滅菌薬液を排出、D)前記給水管路に洗浄水を供給することによって、残留した消毒滅菌薬液を洗浄、排出。
  20. 請求項12及び請求項19の管路洗浄装置において、
    給水管路に送気手段を接続し、以下の手順によって、前記給水管路の洗浄を行うことを特徴とする管路洗浄装置:A)前記給水管路に残留した残留水を、洗浄水と前記送気手段によるバブル洗浄工程によって排出し、前記給水管路を洗浄。
  21. 請求項12及び請求項19の管路洗浄装置において、
    給水管路に送気手段を接続し、以下の手順によって、前記給水管路の洗浄を行うことを特徴とする管路洗浄装置:A)前記給水管路に残留した残留水を、洗浄水と前記送気手段によるバブル洗浄工程によって排出し、前記給水管路を洗浄、B)前記送気手段による送気押出し工程によって、前記給水管路内の水を排出、C)前記給水管路に洗浄水を供給することによって、前記給水管路を洗浄。
  22. 請求項12及び請求項19の管路洗浄装置において、
    給水管路に消毒滅菌薬液供給手段と送気手段を接続し、以下の手順によって、前記給水管路の洗浄を行うことを特徴とする管路洗浄装置:A)前記給水管路に残留した残留水を、洗浄水と前記送気手段によるバブル洗浄工程によって排出し、前記給水管路を洗浄、B)前記給水管路に前記消毒滅菌薬液供給手段で消毒滅菌薬液を供給し、所定時間滞留させ、この消毒滅菌薬液によって前記給水管路を消毒滅菌、C)前記給水管路に洗浄水を供給することによって、前記消毒滅菌薬液を排出し、前記給水管路を洗浄。
  23. 請求項12から22のいずれかに記載の管路洗浄装置を備えたことを特徴とする診療装置。
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