JP2006135211A - 表面検査装置および表面検査方法および露光システム - Google Patents

表面検査装置および表面検査方法および露光システム Download PDF

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Abstract

【課題】レジストパターン、エッチング後のパターンに関わらず、被検査基板上のパターン形状の良否を短時間で判別することができる表面検査装置および表面検査方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 被検基板に形成されたレジスト層に露光する工程を含む所定のパターン形成工程を経て形成された周期性を有するパターンを直線偏光光により照明する照明手段と、 前記直線偏光の振動面と前記パターンの繰り返し方向とが斜めになるよう前記被検基板の方向を設定する設定手段と、前記パターンからの正反射光のうち、前記直線偏光の振動面に垂直な振動面を有する偏光成分を抽出する抽出手段と、前記抽出された光に基づいて前記基板表面の像を形成する像形成手段とを有し、前記像形成手段で形成された前記基板表面の像の光強度に基づいて前記パターンの形成工程におけるパターン形成条件を特定することを特徴とする表面検査装置を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体ウェハや液晶基板などの表面に形成されたパターンを検査する検査装置および検査方法に関する。
半導体ウェハの表面に形成されたパターンの良否を判断する方法として、走査型電子顕微鏡(SEM)による観察により、断面形状を計測する方法が種々提案されている。SEMによる断面形状の計測は、被検基板上のパターンに照射した電子線をパターンの断面方向に走査し、パターンからの反射電子や二次電子を検出、解析して、走査した部分の断面形状を求める方法で行われる。上記の操作をパターン上の何点かで行い、パターン全体の形状の良否を判断する。更に、パターンの断面形状からパターンを形成した露光プロセスやエッチングのプロセスに不具合がないかどうかや、適切なプロセス条件が選択されているかの判断もなされる。例えば露光プロセスについては露光条件とパターンの断面形状との相関関係をあらかじめ求めておき、検査したパターンの断面形状から露光装置の露光条件の修正の可否を判断し、修正が必要な場合には前述の相関関係に基づいて適切な露光条件を求めている。また、エッチングのプロセスにおいては、ガス種、ガス圧、加速電圧等の条件と、パターンの断面形状との相関関係を予め求めておいて、同様の条件出しが行われる。
特開2003−302214号公報
上記の様にSEMによる計測方法は、パターン上に電子線を照射して走査する作業を何回も繰り返し行う為、パターンの形状を求めるのに膨大な時間を要してしまう。また観察倍率が高いため、ウェハ上の全てのパターン形状を求めるのは困難であり、何点かをサンプリングしてウェハ全体の良否を判断する。その結果、サンプリングされたパターン以外の部分に欠陥があっても見逃されてしまう。また、レジストパターンでは、電子線を照射すると加速電圧によって電子線がレジストに吸収、チャージされてパターンの目減りが起こる。場合によっては放電が発生してパターンが倒れてしまい、その後の工程で不都合が生じる為、加速電圧や観察倍率を色々と変えながら最適な観察条件をも求める。それ故、さらに計測に時間を要する。
従来の技術では、こうした見逃しによって露光装置やエッチャーの不具合を十分に把握出来ないという問題が生じる。また、計測に膨大な時間を要するため、計測結果によって得られた露光装置やエッチャーの不具合を迅速にそれらの装置に反映できない問題も生じる。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、レジストパターン、エッチング後のパターンに関わらず、被検査基板上のパターン形状の良否を短時間で判別することができる表面検査装置および表面検査方法を提供することを目的とする。
また、パターンを形成するためのプロセス条件を特定することが出来る表面検査装置および表面検査方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の表面検査装置は、被検基板に形成されたレジスト層に露光する工程を含む所定のパターン形成工程を経て形成された周期性を有するパターンを直線偏光光により照明する照明手段と、前記直線偏光の振動面と前記パターンの繰り返し方向とが斜めになるよう前記被検基板の方向を設定する設定手段と、前記パターンからの正反射光のうち、前記直線偏光の振動面に垂直な振動面を有する偏光成分を抽出する抽出手段と、前記抽出された光に基づいて前記基板表面の像を形成する像形成手段とを有し、前記像形成手段で形成された前記基板表面の像の光強度に基づいて前記パターンの形成工程におけるパターン形成条件を特定するものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の表面検査装置において、前記パターン形成条件の特定は、基準となるパターンの前記像の光強度と、前記被検基板に形成されたパターンの前記像の光強度との差異に基づいて、前記被検基板に形成されたパターンのパターン形成工程とパターン形成条件を構成する各因子のうち、どの因子によって前記差異が生じたかを特定するものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の表面検査装置において、前記パターン形成条件の特定は、基準となるパターンの前記像の光強度と、前記被検基板に形成されたパターンの前記像の光強度との差異に基づいて、前記被検基板に形成されたパターンの形成条件を構成する所定の因子を定量するものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の前記パターン形成条件の特定は、前記露光工程の露光量とフォーカスとの少なくともいずれか一方を条件を特定するものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1又は請求項4に記載の表面検査装置において、前記パターン形成条件の特定は、新たに基板上にパターンを形成するための条件を特定するものである。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の表面検査装置において、前記パターン形成条件の特定は、既に形成されたパターンの形成工程の条件を特定するものである。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の表面検査装置において、前記露光工程において、前記基板と露光光学系とを相対的に走査しながら、ショットごとに露光条件を変えて露光した複数のパターン形成した基板の表面検査データを予め用意し、
前記パターン形成条件の特定は前記データに基づいて前記露光工程の露光条件を特定するものである。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至請求項7に記載の表面検査装置において、前記パターンはピッチ及び形状の異なる複数の領域を含み、前記パターン形成条件の特定は前記領域ごとの前記像の光強度に基づいて行われるものである。
請求項9に記載の表面検査装置は、基板に形成されたレジスト層に露光工程を含む所定の工程を経て形成された、ピッチ及び形状の異なる複数の領域を含み、周期性を有するパターンを直線偏光光により照明する照明手段と、前記直線偏光の振動面と前記パターンの繰り返し方向とを斜めに設定する設定手段と、前記パターンからの正反射光のうち、前記直線偏光の振動面に垂直な振動面を有する偏光成分を抽出する抽出手段と、前記抽出された光に基づいて前記基板表面の像を形成する像形成手段とを有し、前記前記像形成手段で形成された前記基板表面の像の光強度に基づいて前記露光工程のフォーカスオフセットと前記ドーズオフセットのうち少なくとも一方を測定するものである。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の表面検査装置において、前記露光工程において、前記基板と露光光学系とを相対的に走査しながら、ショットごとに露光条件を変えて露光した複数のパターン形成した基板の表面検査データを予め用意し、前記データに基づいて露光条件を特定するものである。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の表面検査装置において、前記表面検査データに基づいて、前記フォーカスオフセットと前記ドーズオフセットのうち少なくとも一方に対して画像学習させた画像処理装置をさらに有するものである。
請求項12に記載の露光システムは、前記パターンを露光するための露光装置と、請求項9乃至請求項11に記載の表面検査装置と、前記表面検査装置により算出した前記フォーカスオフセットと前記ドーズオフセットのうちの少なくとも一方のデータから最適フォーカス量または最適ドーズ量との少なくとも一方を計算する処理装置とを備え、前記処理装置からの信号に基づいて露光条件を制御するものである。
請求項13に記載の表面検査装置は、被検基板に形成されたレジスト層に露光する工程を含む所定のパターン形成工程を経て形成された周期性を有するパターンを直線偏光光により照明する照明手段と、前記直線偏光の振動面と前記パターンの繰り返し方向とが斜めになるよう前記被検基板の方向を設定する設定手段と、前記パターンからの正反射光のうち、前記直線偏光の振動面に垂直な振動面を有する偏光成分を抽出する抽出手段と、前記抽出された光に基づいて前記基板表面の像を形成する像形成手段とを有し、前記像形成手段で形成された前記パターンの像の所定の部位の光強度に基づいて前記パターンの良否を判定するものである。
請求項14に記載の表面検査方法は、被検基板に形成されたレジスト層に露光する工程を含む所定のパターン形成工程を経て形成された周期性を有するパターンを直線偏光光により照明し、前記直線偏光の振動面と前記パターンの繰り返し方向とが斜めになるよう前記被検基板の方向を設定し、前記パターンからの正反射光のうち、前記直線偏光の振動面に垂直な振動面を有する偏光成分を抽出し、前記抽出された光に基づいて前記基板表面の像を形成して、前記像形成手段で形成された前記基板表面の像の光強度に基づいて前記パターンの形成工程におけるパターン形成条件を特定するものである。
請求項15に記載の発明は、請求項14に記載の表面検査方法であって、前記パターン形成条件の特定は、基準となるパターンの前記像の光強度と、前記被検基板に形成されたパターンの前記像の光強度との差異に基づいて、前記被検基板に形成されたパターンのパターン形成工程とパターン形成条件を構成する各因子のうち、どの因子によって前記差異が生じたかを特定することを特徴とするものである。
請求項16に記載の発明は、請求項14に記載の表面検査方法であって、前記パターン形成条件の特定は、基準となるパターンの前記像の光強度と、前記被検基板に形成されたパターンの前記像の光強度との差異に基づいて、前記被検基板に形成されたパターンの形成条件を構成する所定の因子を定量するものである。
請求項17に記載の発明は、請求項14乃至請求項16のいずれか一項に記載の表面検査方法であって、前記パターン形成条件の特定は、前記露光工程の露光量とフォーカスとの少なくともいずれか一方の条件を特定するものである。
請求項18に記載の発明は、請求項14又は請求項17に記載の表面検査方法であって、 前記パターン形成条件の特定は、新たに基板上にパターンを形成するための条件を特定するものである。
請求項19に記載の発明は、請求項18乃至請求項19のいずれか一項に記載の表面検査方法であって、前記パターン形成条件の特定は、既に形成されたパターンの形成工程の条件を特定するものである。
請求項20に記載の発明は、請求項14乃至請求項19のいずれか一項に記載の表面検査方法であって、前記露光工程において、前記基板と露光光学系とを相対的に走査しながら、ショットごとに露光条件を変えて露光した複数のパターン形成した基板の表面検査データを予め用意し、前記パターン形成条件の特定は前記データに基づいて前記露光工程の露光条件を特定するものである。
請求項21に記載の発明は、請求項14乃至請求項20に記載の表面検査方法であって、前記パターンはピッチ及び形状の異なる複数の領域を含み、前記パターン形成条件の特定は前記領域ごとの前記像の光強度に基づいて行われるものである。
請求項22に記載の表面検査方法は、基板に形成されたレジスト層に露光工程を含む所定の工程を経て形成された、ピッチ及び形状の異なる複数の領域を含み、周期性を有するパターンを直線偏光光により照明する照明手段と、前記直線偏光の振動面と前記パターンの繰り返し方向とを斜めに設定する設定手段と、前記パターンからの正反射光のうち、前記直線偏光の振動面に垂直な振動面を有する偏光成分を抽出する抽出手段と、前記抽出された光に基づいて前記基板表面の像を形成する像形成手段とを有し、前記前記像形成手段で形成された前記基板表面の像の光強度に基づいて前記露光工程のフォーカスオフセットと前記ドーズオフセットのうち少なくとも一方を測定するものである。
請求項23に記載の表面検査方法は、被検基板に形成されたレジスト層に露光する工程を含む所定のパターン形成工程を経て形成された周期性を有するパターンを直線偏光光により照明し、前記直線偏光の振動面と前記パターンの繰り返し方向とが斜めになるよう前記被検基板の方向を設定し、前記パターンからの正反射光のうち、前記直線偏光の振動面に垂直な振動面を有する偏光成分を抽出し、前記抽出された光に基づいて前記基板表面の像を形成して、前記像形成手段で形成された前記パターンの像の所定の部位の光強度に基づいて前記パターンの良否を判定するものである。
以上の様に本発明によれば、レジストパターン、エッチング後のパターンに関わらず、被検査基板上のパターン形状の良否を短時間で判別することができる表面検査装置および表面検査方法を提供できる。
また、別の本発明によれば、パターンを形成するためのプロセス条件を特定することができる装置を提供できる。
さらに、別の本発明によれば、本発明の表面検査装置を用いた露光システムを提供することができる。
以下、図面を用いて本発明に実施形態を詳細に説明する。
実施例1の表面検査装置10は、図1に示すように、被検基板である半導体ウェハ20を支持するステージ11と、アライメント系12と、照明系13と、受光系14と、画像処理装置15とで構成されている。また、撮像した画像や画像処理の結果を表示するモニタMを備えている。表面検査装置10は、半導体回路素子の製造工程において、半導体ウェハ20の表面の検査を自動的に行う装置である。半導体ウェハ20は、最上層のレジスト膜への露光・現像後、不図示の搬送系により、不図示のウェハカセットまたは現像装置から運ばれ、ステージ11に吸着される。
半導体ウェハ20の表面には、図2に示すように、複数のチップ領域21がXY方向に配列され、各チップ領域21の中に繰り返しパターン22が形成されている。繰り返しパターン22は、図3に示すように、複数のライン部2Aがその短手方向(X方向)に沿って一定のピッチPで配列されたレジストパターン(例えば配線パターン)である。隣り合うライン部2Aどうしの間は、スペース部2Bである。ライン部2Aの配列方向(X方向)を「繰り返しパターン22の繰り返し方向」という。
ここで、繰り返しパターン22のライン部2Aの線幅DAの設計値をピッチPの1/2とする。設計値の通りに繰り返しパターン22が形成された場合、ライン部2Aの線幅DAとスペース部2Bの線幅DBは等しくなり、ライン部2Aとスペース部2Bとの体積比は略1:1になる。これに対して、繰り返しパターン22を形成する際の露光フォーカスが適正値から外れると、ピッチPは変わらないが、ライン部2Aの線幅DAが設計値とは異なってしまい、スペース部2Bの線幅DBとも異なってしまい、ライン部2Aとスペース部2Bとの体積比が略1:1から外れる。
実施例1の表面検査装置10は、上記のような繰り返しパターン22におけるライン部2Aとスペース部2Bとの体積比の変化を利用して、繰り返しパターン22の欠陥検査を行うものである。説明を簡単にするため、理想的な体積比(設計値)を1:1とする。体積比の変化は、露光フォーカスの適正値からの外れに起因し、半導体ウェハ20のショット領域ごとに現れる。なお、体積比を断面形状の面積比と言い換えることもできる。
また、実施例1では、繰り返しパターン22に対する照明光(後述)の波長と比較して繰り返しパターン22のピッチPが十分小さいとする。このため、繰り返しパターン22から回折光が発生することはなく、繰り返しパターン22の欠陥検査を回折光により行うことはできない。実施例1における欠陥検査の原理は、以降、表面検査装置10の構成(図1)と共に順に説明する。
表面検査装置10のステージ11は、半導体ウェハ20を上面に載置して、例えば真空吸着により固定保持する。さらに、ステージ11は、上面の中心における法線1Aを軸に回転可能である。この回転機構によって、半導体ウェハ20の繰り返しパターン22の繰り返し方向(図2,図3のX方向)を、半導体ウェハ20の表面内で回転させることができる。なお、ステージ11は、上面が水平面であり、チルト機構を持たない。このため、半導体ウェハ20を常に水平な状態に保つことができる。
アライメント系12は、ステージ11が回転しているときに、半導体ウェハ20の外縁部を照明し、外縁部に設けられた外形基準(例えばノッチ)の回転方向の位置を検出し、所定位置でステージ11を停止させる。その結果、半導体ウェハ20の繰り返しパターン22の繰り返し方向(図2,図3のX方向)を、後述の照明光の入射面3A(図4参照)に対して、45度の角度に傾けて設定することができる。
照明系13は、光源31と波長選択フィルタ32とライトガイドファイバ33と偏光板34と凹面反射鏡35とで構成された偏心光学系であり、ステージ11上の半導体ウェハ20の繰り返しパターン22を直線偏光L1により照明する。この直線偏光L1が、繰り返しパターン22に対する照明光である。直線偏光L1は、半導体ウェハ20の表面全体に照射される。
直線偏光L1の進行方向(半導体ウェハ20の表面上の任意の点に到達する直線偏光L1の主光線の方向)は、凹面反射鏡35の光軸O1に略平行である。光軸O1は、ステージ11の中心を通り、ステージ11の法線1Aに対して所定の角度θだけ傾けられている。ちなみに、直線偏光L1の進行方向を含み、ステージ11の法線1Aに平行な平面が、直線偏光L1の入射面である。図4の入射面3Aは、半導体ウェハ20の中心における入射面である。
また、実施例1では、直線偏光L1がp偏光である。つまり、図5(a)に示すように、直線偏光L1の進行方向と電気ベクトルの振動方向とを含む平面(直線偏光L1の振動面)が、直線偏光L1の入射面(3A)内に含まれる。直線偏光L1の振動面は、凹面反射鏡35の前段に配置された偏光板34の透過軸により規定される。
なお、照明系13の光源31は、メタルハライドランプや水銀ランプなどの安価な放電光源である。波長選択フィルタ32は、光源31からの光のうち所定波長の輝線スペクトルを選択的に透過する。ライトガイドファイバ33は、波長選択フィルタ32からの光を伝送する。偏光板34は、ライトガイドファイバ33の射出端近傍に配置され、その透過軸が所定の方位に設定され、透過軸に応じてライトガイドファイバ33からの光を直線偏光にする。凹面反射鏡35は、球面の内側を反射面とした反射鏡であり、前側焦点がライトガイドファイバ33の射出端と略一致し、後側焦点が半導体ウェハ20の表面と略一致するように配置され、偏光板34からの光を半導体ウェハ20の表面に導く。照明系13は、半導体ウェハ20側に対してテレセントリックな光学系である。
上記の照明系13において、光源31からの光は、波長選択フィルタ32とライトガイドファイバ33と偏光板34と凹面反射鏡35とを介し、p偏光の直線偏光L1(図5(a))となって、半導体ウェハ20の表面全体に入射する。半導体ウェハ20の各点における直線偏光L1の入射角度は、互いに同じであり、光軸O1と法線1Aとの成す角度θに相当する。
実施例1では、半導体ウェハ20に入射する直線偏光L1がp偏光(図5(a))であるため、図4に示す通り、半導体ウェハ20の繰り返しパターン22の繰り返し方向(X方向)が直線偏光L1の入射面(3A)に対して45度の角度に設定された場合、半導体ウェハ20の表面における直線偏光L1の振動面の方向(図6のV方向)と、繰り返しパターン22の繰り返し方向(X方向)との成す角度も、45度に設定される。
換言すると、直線偏光L1は、半導体ウェハ20の表面における振動面の方向(図6のV方向)が繰り返しパターン22の繰り返し方向(X方向)に対して45度に傾いた状態で、繰り返しパターン22を斜めに横切るような状態で、繰り返しパターン22に入射する。
このような直線偏光L1と繰り返しパターン22との角度状態は、半導体ウェハ20の表面全体において均一である。なお、45度を135度,225度,315度の何れかに言い換えても、直線偏光L1と繰り返しパターン22との角度状態は同じである。また、図6の振動面の方向(V方向)と繰り返し方向(X方向)との成す角度を45度に設定するのは、繰り返しパターン22の欠陥検査の感度を最も高くするためである。
そして、上記の直線偏光L1を用いて繰り返しパターン22を照明すると、繰り返しパターン22から正反射方向に楕円偏光L2が発生する(図1,図5(b))。この場合、楕円偏光L2の進行方向が正反射方向に一致する。正反射方向とは、直線偏光L1の入射面(3A)内に含まれ、ステージ11の法線1Aに対して角度θ(直線偏光L1の入射角度θに等しい角度)だけ傾いた方向である。なお、上記の通り、繰り返しパターン22のピッチPが照明波長と比較して十分小さいため、繰り返しパターン22から回折光が発生することはない。
ここで、直線偏光L1が繰り返しパターン22により楕円化し、繰り返しパターン22から楕円偏光L2が発生する理由について簡単に説明する。直線偏光L1は、繰り返しパターン22に入射すると、振動面の方向(図6のV方向)が、図7に示す2つの偏光成分VX,VYに分かれる。一方の偏光成分VXは、繰り返し方向(X方向)に平行な成分である。他方の偏光成分VYは、繰り返し方向(X方向)に垂直な成分である。そして、2つの偏光成分VX,VYは、それぞれ独立に、異なる振幅変化と位相変化とを受ける。振幅変化と位相変化が異なるのは、繰り返しパターン22の異方性に起因して複素反射率(つまり複素数の振幅反射率)が異なるからであり、構造性複屈折(form birefringence)と呼ばれる。その結果、2つの偏光成分VX,VYの反射光は互いに振幅と位相が異なり、これらの合成による反射光は楕円偏光L2となる(図5(b))。
また、繰り返しパターン22の異方性に起因する楕円化の程度は、図5(b)の楕円偏光L2のうち、図5(a)の直線偏光L1の振動面(実施例1では入射面(3A)と一致)に垂直な偏光成分L3(図5(c))と考えることができる。そして、この偏光成分L3の大きさは、繰り返しパターン22の材質および形状と、図6の振動面の方向(V方向)と繰り返し方向(X方向)との成す角度に依存する。このため、V方向とX方向との成す角度を一定の値(実施例1では45度)に保つ場合、繰り返しパターン22の材質が一定であっても、繰り返しパターン22の形状が変化すると、楕円化の程度(偏光成分L3の大きさ)が変化することになる。
繰り返しパターン22の形状と偏光成分L3の大きさとの関係について説明する。図3に示すように、繰り返しパターン22は、ライン部2Aとスペース部2BとをX方向に沿って交互に配列した凹凸形状を有し、適正な露光フォーカスで設計値の通りに形成されると、ライン部2Aの線幅DAとスペース部2Bの線幅DBが等しく、ライン部2Aとスペース部2Bとの体積比が略1:1となる。このような理想的な形状の場合、偏光成分L3の大きさは最も大きくなる。これに対し、露光フォーカスが適正値から外れると、ライン部2Aの線幅DAとスペース部2Bの線幅DBとが異なってしまい、ライン部2Aとスペース部2Bとの体積比が略1:1から外れる。このとき、偏光成分L3の大きさは理想的な場合と比較して小さくなる。偏光成分L3の大きさの変化を図示すると、図8のようになる。図8の横軸は、ライン部2Aの線幅DAである。
このように、直線偏光L1を用い、図6の振動面の方向(V方向)が繰り返しパターン22の繰り返し方向(X方向)に対して45度に傾いた状態で、繰り返しパターン22を照明すると、正反射方向に発生した楕円偏光L2(図1,図5(b))は、その楕円化の程度(図5(c)の偏光成分L3の大きさ)が、繰り返しパターン22の形状(ライン部2Aとスペース部2Bとの体積比)に応じたものとなる(図8)。楕円偏光L2の進行方向は、直線偏光L1の入射面(3A)内に含まれ、ステージ11の法線1Aに対して角度θ(直線偏光L1の入射角度θに等しい角度)だけ傾いている。
次に、受光系14の説明を行う。受光系14は、図1に示すように、凹面反射鏡36と結像レンズ37と偏光板38と撮像素子39とで構成された偏心光学系である。
凹面反射鏡36は、上記した照明系13の凹面反射鏡35と同様の反射鏡であり、その光軸O2が、ステージ11の中心を通り、かつ、ステージ11の法線1Aに対して角度θだけ傾くように配置されている。したがって、繰り返しパターン22からの楕円偏光L2は、凹面反射鏡36の光軸O2に沿って進行することになる。凹面反射鏡36は、楕円偏光L2を反射して結像レンズ37の方に導き、結像レンズ37と協働して撮像素子39の撮像面に集光する。
ただし、結像レンズ37と凹面反射鏡36との間には、偏光板38が配置されている。偏光板38の透過軸の方位は、上記した照明系13の偏光板34の透過軸に対して直交するように設定されている(クロスニコル(直交ニコル)の状態)。したがって、偏光板38により、楕円偏光L2の図5(c)の偏光成分L3に相当する偏光成分L4(図1)のみを抽出して、撮像素子39に導くことができる。その結果、撮像素子39の撮像面には、偏光成分L4による半導体ウェハ20の反射像が形成される。
撮像素子39は、例えばCCD撮像素子などであり、撮像面に形成された半導体ウェハ20の反射像を光電変換して、画像信号を画像処理装置15に出力する。半導体ウェハ20の反射像の明暗は、偏光成分L4の光強度(図5(c)の偏光成分L3の大きさ)に略比例し、繰り返しパターン22の形状(ライン部2Aとスペース部2Bとの体積比)に応じて変化する(図8参照)。半導体ウェハ20の反射像が最も明るくなるのは、繰り返しパターン22が理想的な形状(体積比が1:1)の場合である。なお、半導体ウェハ20の反射像の明暗は、ショット領域ごとに現れる。
画像処理装置15は、撮像素子39から出力される画像信号に基づいて、半導体ウェハ20の反射画像を取り込む。なお、画像処理装置15は、比較のため、良品ウェハの反射画像を予め記憶している。良品ウェハとは、繰り返しパターン22が理想的な形状(体積比が1:1)で表面全体に形成されたものである。良品ウェハの反射画像の輝度情報は、最も高い輝度値を示すと考えられる。
したがって、画像処理装置15は、被検基板である半導体ウェハ20の反射画像を取り込むと、その輝度情報を良品ウェハの反射画像の輝度情報と比較する。そして、半導体ウェハ20の反射画像の暗い箇所の輝度値の低下量(∝図8の低下量Δ)に基づいて、繰り返しパターン22の欠陥(ライン部2Aとスペース部2Bとの体積比の変化)を検出する。例えば、輝度値の低下量が予め定めた閾値(許容値)より大きければ「欠陥」と判定し、閾値より小さければ「正常」と判断すればよい。こうして画像処理装置15が判断した結果は撮像した画像と共にモニタMに表示される。
なお、画像処理装置15においては、上記のように、良品ウェハの反射画像を予め記憶しておく構成の他、ウェハのショット領域の配列データと輝度値の閾値を予め記憶しておく構成でもよい。
この場合、ショット領域の配列データに基づいて、取り込まれたウェハの反射画像中における各ショット領域の位置が分かるので、各ショット領域の輝度値を求める。そして、その輝度値と記憶されている閾値とを比較することにより、パターンの欠陥を検出する。閾値より輝度値が小さいショット領域を欠陥と判断すればよい。
上記したように、実施例1の表面検査装置10によれば、直線偏光L1を用い、図6の振動面の方向(V方向)が繰り返しパターン22の繰り返し方向(X方向)に対して傾いた状態で、繰り返しパターン22を照明すると共に、正反射方向に発生した楕円偏光L2のうち、偏光成分L4の光強度(図5(c)の偏光成分L3の大きさ)に基づいて、繰り返しパターン22の欠陥を検出するため、照明波長と比較して繰り返しパターン22のピッチPが十分小さくても、確実に欠陥検査を行うことができる。つまり、照明光である直線偏光L1を短波長化しなくても、確実に繰り返しピッチの微細化に対応できる。
さらに、実施例1の表面検査装置10では、図6の振動面の方向(V方向)と繰り返し方向(X方向)との成す角度を45度に設定したことにより、半導体ウェハ20の反射画像の輝度値の低下量(∝図8の低下量Δ)を大きく捉えることができ、繰り返しパターン22の欠陥検査を高感度で行うことができる。
また、実施例1の表面検査装置10では、照明波長と比較して繰り返しパターン22のピッチPが十分小さい場合に限らず、繰り返しパターン22のピッチPが照明波長と同程度でも、照明波長より大きい場合でも、同様に繰り返しパターン22の欠陥検査を行うことができる。つまり、繰り返しパターン22のピッチPに拘わらず、確実に欠陥検査を行うことができる。繰り返しパターン22による直線偏光L1の楕円化は、繰り返しパターン22のライン部2Aとスペース部2Bとの体積比に依存して起こるものであり、繰り返しパターン22のピッチPに依存しないからである。
さらに、実施例1の表面検査装置10では、繰り返しパターン22のライン部2Aとスペース部2Bとの体積比が同じであれば、反射画像の輝度値の低下量(∝図8の低下量Δ)が等しくなる。このため、繰り返しパターン22のピッチPに拘わらず、体積比の変化量が同じであれば、同じ感度で、その検出を行うことができる。例えば、図9(a),(b)に示す繰り返しパターン22のように、ピッチPが異なり、ライン部2Aとスペース部2Bとの体積比が同じ場合、同じ感度で欠陥検査を行える。また、図9(a),(b)の比較から分かるように、ピッチPが小さいほど、微細な形状変化(ライン部2Aの線幅DAの設計値からのずれ量δ)を確実に検出することができる。
また、実施例1の表面検査装置10では、繰り返しパターン22のピッチPが異なる場合でも、半導体ウェハ20を水平な状態に保ったままで(従来のようなステージのチルト調整を行わずに)検査を行えるため、実際に欠陥検査を開始する(つまり半導体ウェハ20の反射画像を取り込む)までの準備時間を確実に短縮することができ、作業効率が向上する。
さらに、実施例1の表面検査装置10では、ステージ11がチルト機構を持たないため、装置構成が簡素化する。また、照明系13の光源31として安価な放電光源を用いることができ、表面検査装置10の全体構成が安価で簡素なものとなる。
また、実施例1の表面検査装置10では、半導体ウェハ20の表面に複数種類の繰り返しパターンが形成され、ピッチPや繰り返し方向(X方向)の異なる繰り返しパターンが混在している場合でも、半導体ウェハ20の表面全体の反射画像を一括で取り込み、各々の箇所における輝度値の低下量を調べるだけで、全ての繰り返しパターンの欠陥検査を簡単に行うことができる。ちなみに、繰り返し方向の異なる繰り返しパターンは、図10に示すように、0度方向の繰り返しパターン25と90度方向の繰り返しパターン26とである。これらの繰り返しパターン25,26は、互いに、繰り返し方向(X方向)が90度異なっている。しかし、各々の繰り返し方向(X方向)と直線偏光L1の振動面の方向(V方向)との成す角度は、共に45度である。
さらに、実施例1の表面検査装置10では、半導体ウェハ20の表面に対して直線偏光L1を斜めに入射させるため(図1参照)、繰り返しパターン22のライン部2Aのエッジ形状の非対称性(例えばエッジ形状の崩れの方向性)に関わる欠陥情報も得ることができる。このためには、ステージ11により半導体ウェハ20の繰り返しパターン22の繰り返し方向(X方向)を180度回転させ、その前後の状態で半導体ウェハ20の反射画像を取り込み、同じ箇所の輝度差を調べることになる。
図11には、エッジ形状が非対称な繰り返しパターン22と直線偏光L1の入射方向との関係を図示した。例えば、図11(a)は180度回転前の状態であり、ライン部2AのエッジE1,E2のうち崩れたエッジ(E1)側から照明光が入射される。図11(b)は180度回転後の状態であり、2つのエッジE1,E2のうち崩れていないエッジ(E2)側から照明光が入射される。そして、各々の状態で取り込んだ反射画像の輝度値は、入射方向にあるエッジE1,E2のエッジ形状を反映したものとなり、この例では図11(a)の場合の方が反射画像の輝度値が大きくなる。したがって、180度回転させる前後の反射画像の輝度差を調べることにより、ライン部2Aのエッジ形状の非対称性が分かる。180度回転させる前後の反射画像を合成して欠陥検査を行ってもよい。
なお、実施例1のように、半導体ウェハ20の表面に対して直線偏光L1を斜めに入射させる場合(図1参照,入射角度θ)、繰り返しパターン22から発生する楕円偏光L2(図5(b))は、厳密に言えば、その進行方向を軸として僅かに回転している。このため、その回転角度を考慮して、受光系14の偏光板38の透過軸の方位を微調整することが好ましい。微調整後の状態では、2つの偏光板34,38の透過軸の方位が正確な90度ではなくなるが、このような角度も“垂直(または直交)”の範疇であり、クロスニコルの状態と言える。偏光板38の透過軸の方位を微調整することにより、検査精度を向上させることができる。微調整の方法としては、例えば、繰り返しパターンの無い表面で直線偏光L1を反射させて画像を取り込み、画像の輝度値が最も小さくなるように、偏光板38の透過軸の方位を回転させることが考えられる。
また、上記した実施例1では、直線偏光L1がp偏光である例を説明したが、本発明はこれに限定されない。p偏光ではなくs偏光にしても良い。s偏光とは、振動面が入射面に垂直な直線偏光である。このため、図4に示す通り、半導体ウェハ20の繰り返しパターン22の繰り返し方向(X方向)が直線偏光L1であるs偏光の入射面(3A)に対して45度の角度に設定された場合、半導体ウェハ20の表面におけるs偏光の振動面の方向と、繰り返しパターン22の繰り返し方向(X方向)との成す角度も、45度に設定される。なお、p偏光は、繰り返しパターン22のライン部2Aのエッジ形状に関わる欠陥情報を取得するのに有利である。s偏光は、半導体ウェハ20の表面の欠陥情報を効率よく捉えて、SN比を向上させるのに有利である。
さらに、p偏光やs偏光に限らず、振動面が入射面に対して任意の傾きを持つような直線偏光でも構わない。この場合、繰り返しパターン22の繰り返し方向(X方向)を直線偏光L1の入射面に対して45度以外の角度に設定し、半導体ウェハ20の表面における直線偏光L1の振動面の方向と、繰り返しパターン22の繰り返し方向(X方向)との成す角度を、45度に設定することが好ましい。
また、上述のようにパターンの繰り返し方向(X方向)を検出して繰り返し方向と振動面とを設定するのではなく、被検基板のショットの方向と振動面とのなす角度を45°に設定するようにしてもよい。この場合であっても、通常、パターンはショットの並び方向に対して平行または、垂直にその並び方向が設定されているため、同様の設定を行うことができる。
ここでは、実施例1の表面検査装置10(図1)の照明系13と受光系14に代えて、図12(a)に示す照明系(41〜46)と受光系(45〜49)を備えた表面検査装置40について説明する。図12(a)では、実施例1と同様のステージ11とアライメント系12と画像処理装置15の図示を省略した。表面検査装置40も、半導体回路素子の製造工程において、半導体ウェハ20の表面の検査を自動的に行う装置である。
実施例2の表面検査装置40の照明系(41〜46)と受光系(45〜49)について説明する。照明系(41〜46)は、光源41と波長選択フィルタ42とリレーレンズ43と開口絞り44と偏光ビームスプリッタ45とレンズ46とで構成されている。このうち、偏光ビームスプリッタ45とレンズ46は、受光系(45〜49)の一部としても機能する。受光系(45〜49)は、偏光ビームスプリッタ45とレンズ46の他、開口絞り47と結像レンズ48と撮像素子49とで構成されている。レンズ46の光軸O3は、ステージ11の法線1A(図1参照)に一致する。
表面検査装置40は、図1の表面検査装置10の凹面反射鏡35,36に代えて、これらの機能を兼ね備えたレンズ46を設け、かつ、表面検査装置10の偏光板34,38に代えて、これらの機能を兼ね備えた偏光ビームスプリッタ45を設けたものである。このように照明系(41〜46)と受光系(45〜49)の光学素子(45,46)を共通化するため、部品点数を減らすことができ、構成が簡素化する。
なお、光源41,波長選択フィルタ42,結像レンズ48,撮像素子49は、上記の光源31,波長選択フィルタ32,結像レンズ37,撮像素子39と同じである。開口絞り44,47は、レンズ46の焦点位置近傍に配置される。開口絞り47は、迷光を遮断するための光学素子である。偏光ビームスプリッタ45は、紙面に垂直な振動面の直線偏光のみを反射すると共に、紙面に平行な振動面の直線偏光のみを透過する。つまり、偏光ビームスプリッタ45の反射軸と透過軸は方位が互いに直交している(クロスニコルの状態)。
照明系(41〜46)において、光源41からの光は、波長選択フィルタ42とリレーレンズ43と開口絞り44とを介して偏光ビームスプリッタ45に入射し、そこで反射した光(つまり紙面に垂直な振動面の直線偏光L1)がレンズ46に導かれる。そして、偏光ビームスプリッタ45からの直線偏光L1は、レンズ46を介した後、半導体ウェハ20の表面全体に垂直入射する。なお、垂直入射の場合には、直線偏光L1の“入射面”を定義できない。半導体ウェハ20の表面における直線偏光L1の振動面の方向を図12(b)に“V方向”として示した。
半導体ウェハ20は、図1と同様のステージ11およびアライメント系12によって、繰り返しパターン22の繰り返し方向(X方向)が、直線偏光L1の振動面の方向(V方向)に対して45度の角度に傾くように設定されている。V方向とX方向との成す角度を45度に設定するのは、繰り返しパターン22の欠陥検査の感度を最も高くするためである。このような直線偏光L1と繰り返しパターン22との角度状態は、半導体ウェハ20の表面全体において均一である。
そして、上記の直線偏光L1を用いて繰り返しパターン22を照明すると、半導体ウェハ20の繰り返しパターン22から正反射方向(光軸O3の方向)に楕円偏光L2が発生する。楕円化の理由は実施例1と同様であるが、垂直入射の場合には、繰り返し方向(X方向)に平行な偏光成分VXと垂直な偏光成分VY(図7)とで、位相変化が等しくなる。つまり、偏光成分VX,VYは、それぞれ独立に、異なる振幅変化を受ける。このため、偏光成分VX,VYの反射光は互いに振幅が異なり、これらの合成による反射光が楕円偏光L2となる。なお、垂直入射の場合の構造性複屈折は、繰り返しパターン22の異方性に起因して振幅反射率が異なることに対応する。
繰り返しパターン22からの楕円偏光L2は、再びレンズ46で集光され、偏光ビームスプリッタ45と開口絞り47と結像レンズ48を介した後、撮像素子49の撮像面に集光される。偏光ビームスプリッタ45では、楕円偏光L2のうち、直線偏光L1の振動面に垂直な(紙面に平行な)偏光成分L4のみを抽出して、撮像素子49に導く。撮像素子49の撮像面には、偏光成分L4による半導体ウェハ20の反射像が形成される。この反射像の明暗は、偏光成分L4の光強度に略比例する。
偏光成分L4の光強度は、繰り返しパターン22の形状(ライン部2Aとスペース部2Bとの体積比)に応じて変化する(図8参照)。ただし、直線偏光L1の振動面の方向(V方向)と繰り返し方向(X方向)との成す角度が一定の値(実施例2では45度)に保たれ、繰り返しパターン22の材質が一定とする。偏光成分L4の光強度が最大となるのは、繰り返しパターン22の体積比が1:1で、かつパターンの側面が基板に対して垂直、すなわちパターンが矩形に形成されている場合である。
ここで、垂直入射の場合の構造性複屈折(繰り返しパターン22の異方性に起因する振幅反射率の差)について説明し、繰り返しパターン22の形状と偏光成分L4の光強度との関係について説明する。この説明のため、繰り返しパターン22をモデル化する。すなわち、厚さt1,誘電率ε1の物質1と厚さt2,誘電率ε2の物質2とからなる層が、照明波長に比べて十分短い繰り返し周期で、平面上に複数個配列されたとする。
図13(a)に示すように、層の繰り返し方向に平行な振動面の直線偏光L5が照射されると、層を横切るように電場が印加され、電場に応じて小さな分極が生じる。つまり、電場に対して各層が直列に分極を生じる。このときの見かけの誘電率εXは、次式(1)により表すことができる。そして、垂直入射の場合、誘電率εXの物質における振幅反射率rXは、次式(2)により表すことができる。
また、図13(b)に示すように、層の繰り返し方向に垂直な振動面の直線偏光L6が照射されると、層の長手方向に沿って電場が印加され、この電場に応じて分極が生じる。電場から見ると、各層の分極は並列に並んでいる。このときの見かけの誘電率εYは、層の厚さ(t1+t2)の加重平均となり、次式(3)により表すことができる。そして、垂直入射の場合、誘電率εYの物質における振幅反射率rYは、次式(4)により表すことができる。
このように、垂直入射の直線偏光L5,L6の振動面の方向が異なる(図13)と、見かけの誘電率εX,εYが異なるため(式(1),(3))、結果として、振幅反射率rX,rYも異なることになる(式(2),(4))。これら振幅反射率rX,rYの差(rX−rY)が、垂直入射の場合の構造性複屈折と考えられる。
次に、図14に示すように、層の繰り返し方向に対して直線偏光の振動面が角度φだけ傾いている場合を考える。層に入射したときの直線偏光の振幅をEとする。層に入射した直線偏光は、層の繰り返し方向に平行な成分(振幅はEcosφ)と、繰り返し方向に垂直な成分(振幅はEsinφ)とに分かれ、それぞれ独立に、上記の振幅反射率rX,rYに応じた振幅変化を受ける。このため、繰り返し方向に平行な成分の反射光の振幅EXと、繰り返し方向に垂直な成分の反射光の振幅EYは、次の式(5),(6)により表される。そして、振幅EX,EYとなった各成分の合成による反射光が楕円偏光となる。
EX = rXEcosφ …(5)
EY = rYEsinφ …(6)
そして、この楕円偏光のうち、入射光の振動面に垂直な成分が、図12(a)に示す偏光ビームスプリッタ45を透過して撮像素子49に向かう偏光成分L4となる。偏光成分L4の振幅EL4は、式(5),(6)の振幅EX,EYを用いて、次式(7)のように表される。なお、入射光の振動面に平行な成分(偏光ビームスプリッタ45で遮断される成分)の振幅Ecは、次式(8)のように表される。
EL4 = EXsinφ+EYcosφ = 0.5E(rX−rY)sin2φ …(7)
Ec = EXcosφ+EYsinφ = E(rXcos2φ+rYsin2φ) …(8)
さらに、式(7)の振幅EL4を有する偏光成分L4の光強度IL4は、次の式(9)により表すことができる。この式(9)から分かるように、偏光成分L4の光強度IL4は、垂直入射の場合の構造性複屈折(振幅反射率の差(rX−rY))に関わる成分と、直線偏光の振動面の繰り返し方向に対する傾き角度φ(図14)に関わる成分との積になっている。また、振動面の傾き角度φが一定の場合、偏光成分L4の光強度IL4は、構造性複屈折(振幅反射率の差(rX−rY))に関わる成分のみに依存する。
IL4 = (EL4)2 = 0.25E2(rX−rY)2sin22φ …(9)
次に、式(9)における構造性複屈折(振幅反射率の差(rX−rY))の検討を行う。この検討のため、物質1がレジスト(誘電率ε1=2.43)からなり、物質2が空気(誘電率ε2=1)からなり、層の厚さ(t1+t2)が100nmであるとする。
この場合、物質1は繰り返しパターン22のライン部2Aに対応し、物質1の厚さt1はライン部2Aの線幅DAに対応する(図3)。物質2はスペース部2Bに対応し、物質2の厚さt2はスペース部2Bの線幅DBに対応する。また、層の厚さ(t1+t2)は、繰り返しパターン22のピッチPに対応する。
層の繰り返し方向に平行な偏光成分の見かけの屈折率nX=√εX ,繰り返し方向に垂直な偏光成分の見かけの屈折率nY=√εY と、物質1の厚さt1(線幅DA)との関係を、図15(a)に示す。また、平行な偏光成分の振幅反射率rX ,垂直な偏光成分の振幅反射率rY と、物質1の厚さt1(線幅DA)との関係を、図15(b)に示す。さらに、構造性複屈折(振幅反射率の差(rX−rY))と、物質1の厚さt1(線幅DA)との関係を、図15(c)に示す。
図15(c)から分かるように、物質1の厚さt1が50nmのとき、つまり、物質1の厚さt1と物質2の厚さt2が等しいときに、構造性複屈折(振幅反射率の差(rX−rY))の絶対値が最大になる。そして、式(9)から分かるように、振動面の傾き角度φが一定の場合(実施例2では45度)、偏光成分L4の光強度IL4は、構造性複屈折が最大のとき、つまり、物質1の厚さt1と物質2の厚さt2が等しいときに、最大値となる。さらに、物質1の厚さt1が変化し、図15(c)の構造性複屈折の大きさが変化すると、偏光成分L4の光強度IL4も、それに応じて変化する(図8参照)。
したがって、実施例2の表面検査装置40では、不図示の画像処理装置15により、撮像素子49からの画像信号に基づいて半導体ウェハ20の反射画像を取り込むと、その輝度情報(∝偏光成分L4の光強度IL4)を良品ウェハの反射画像の輝度情報と比較する。そして、半導体ウェハ20の反射画像の暗い箇所の輝度値の低下量(∝図8の低下量Δ)に基づいて、繰り返しパターン22の欠陥(ライン部2Aとスペース部2Bとの体積比の変化)を検出する。例えば、輝度値の低下量が予め定めた閾値より大きければ「欠陥」と判定し、閾値より小さければ「正常」と判断すればよい。
また、実施例1、実施例2ともに、パターンの設計値が輝度値が最大になる体積比1:1である場合を例にとって欠陥の判断を行う場合を説明したが、パターンの設計値の体積比が1:1から外れる場合であっても、同様の欠陥判定は可能である。すなわち、パターンの設計値の体積比に見合った輝度値情報を予め算出または、後述のテストウェハによって求めておき、これを利用して、所定の輝度値範囲を「正常」、この範囲から外れるものを「欠陥」とすればよい。この場合、テストウェハとして、体積比が少しづつ異なるパターンを形成したものを用いて得られた像やその輝度値から良品の閾値を予め記憶しておいて、このデータと被検ウェハで得られたデータとを比較することによって精度よく良否を判断することができる。
上記したように、実施例2の表面検査装置40によれば、直線偏光L1を用い、図12の振動面の方向(V方向)が繰り返しパターン22の繰り返し方向(X方向)に対して傾いた状態で、繰り返しパターン22を照明すると共に、正反射方向に発生した楕円偏光L2のうち、偏光成分L4の光強度IL4に基づいて、繰り返しパターン22の欠陥を検出するため、照明波長と比較して繰り返しパターン22のピッチPが十分小さくても、確実に欠陥検査を行うことができる。つまり、照明光である直線偏光L1を短波長化しなくても、確実に繰り返しピッチの微細化に対応できる。
さらに、実施例2の表面検査装置40では、図12の振動面の方向(V方向)と繰り返し方向(X方向)との成す角度を45度に設定したことにより、繰り返しパターン22の欠陥検査を高感度で行うことができる。この点については、上記の式(9)からも明らかである。ここで、式(9)における光強度IL4(∝反射画像の輝度値)と、直線偏光の振動面の傾き角度φ(図14)との関係を、図16に示す。構造性複屈折(rX−rY)は良品パターンの場合の一定値とする。図16から分かるように、偏光成分L4の光強度IL4は、傾き角度φが45度のときに最大値(=0.25E2(rX−rY)2)となる。このため、半導体ウェハ20の反射画像の輝度値の低下量(∝図8の低下量Δ)を大きく捉えることができ、高感度な欠陥検査が可能となる。なお、図16の縦軸は、傾き角度φが45度のときの光強度IL4(最大値)を100%としている。
上述の実施例1及び実施例2では、表面検査装置10、又は40を用いて、設計値が体積比で1:1のパターンの場合を例にとって、設計値どおりに形成されたパターンの像の輝度値に基づいて、パターンの良否の判断を行うことを説明した。実施例3では、表面検査装置10又は40を用いて露光条件を求める場合について説明する。
この場合にも、予め、例えば露光時にウェハをXY方向に走査しながら、その部位ごとにフォーカス条件、及びドーズ量(露光量)を変えたショットを行ってパターンが形成されたテストウェハを作成することによって容易に最適露光条件を求めることができる。所定のパターンをレジスト膜を形成した基板に露光してパターンを形成する場合、予め最適な露光条件を選択する必要がある。露光プロセスにおいては、露光量及びフォーカス位置との2つの因子により露光条件が決定される。以下に、このテストウェハを用いた最適露光条件決定方法について説明する。
各ショット毎にフォーカス及びドーズ量を変えて露光を行い、所定の現像方法によってパターンを形成したテストウェハ100について、表面検査装置10(40)を用いて得られた像を図17に示す。このウェハは、横方向にデフォーカス量、縦方向にドーズ量をそれぞれ一定の割合で変化させて露光を行ったものである。図17において、最も左の列は、所定範囲のフォーカス条件のうち、デフォーカス量が最も(−)側で露光されたショットであり、最も右の列は、デフォーカス量が最も(+)側で露光されたショットである。一方、ドーズ量は一番上の列が最も少なく、下に行くにつれて露光量が増加している。フォーカス量及びドーズ量の違いにより撮像された画像の輝度値は図のように変化する。
まず、このテストウェハ100の像に基づいて、画像処理装置15によりテストウェハ上の各ショットの輝度値を求める。まず、デフォーカス量を振った横軸方向について輝度値の分布をプロットすると、どのドーズ量の条件においても、図18(a)に示す分布となった。上で説明したように、輝度値は、パターンの繰り返し方向と、繰り返し方向に垂直な方向とでの異方性が大きいほど高い値になる。異方性が最も大きく表れるのは、パターンの側面が基板面に対して垂直に形成された場合、すなわちパターンの断面形状が矩形に形成される場合である。理想的なフォーカス条件で露光されたパターンはパターンの側面が基板に対して垂直に、すなわちパターンの断面形状が矩形に形成される。従って、図18(a)において最も輝度値が高いフォーカス位置が最もよい条件(ジャストフォーカス位置)であることがわかる。この場合、左から3番目の列が最適フォーカス位置である。
次にこの左から3番目の列に注目し、この列について、ドーズ量に対する輝度値の変化をプロットする。この結果、輝度値は図18(b)に示すような分布を示した。この分布において、パターンの設計値の体積比が1:1である場合には、最も輝度値の大きいショット、つまり上から4番目のショットにおけるドーズ量が最適ドーズ量となる。また、例えばレジストがネガレジストであって、パターンの設計値の体積比(ライン部:スペース部)が1:2である場合にはより低い輝度値を示すショット、例えば上から2番目のショットの位置が最適ドーズ量となる。設計値のパターンの体積比が1:1から外れる場合には、予め体積比と輝度値との関係を算出、または体積比を変えながら複数のショットを行ったテストウェハによる輝度値計測データを用意しておけば精度よく露光条件を決定することが可能になる。
上述のように露光条件を求めるに当たって、テストウェハを作成する場合には、デフォーカスについては、ジャストフォーカス位置を含む範囲でフォーカス範囲をとり、露光量については最適露光量を含む範囲でフォーカス範囲をとることが好ましい。また、どちらの条件についてもショットごとの変化量はより小さいピッチで振ることが好ましいが、ある程度荒くピッチを振って求めた各条件の変化と輝度値の変化の関係から最適条件を求めることも可能である。また、露光条件の決定に際しては実際に露光を行うパターンを用いてテストウェハを作成してもよく、また、予め複数のピッチでそれぞれ形成したラインパターンやホールパターン等の形状の異なるパターンを形成した露光条件出しの基準パターンを用意し、これを用いてテストウェハを作成してもよい。
このように、本実施例では、表面検査装置10(40)によって、一度に複数のショットの像を撮像するので、撮像した領域全体のショットの各輝度値を短時間で一度にモニタしてデータ処理を行うことが出来る。
また、露光プロセスの決定に際して、実際に露光を行うパターンや基準パターンを、露光量とデフォーカス量とを振りながら露光し、所定の現像方法で作成したテストウェハを用意して、このウェハの像を表面検査装置10(40)で撮像し、各ショットの像の輝度値に基づいて最適露光条件を導出するので、電子線を用いず通常の光で画像を撮像でき、観察条件を色々変えることもない。また、レジストパターンに対する目減りや倒れを生じさせることがない。更に、レジストパターンの最適露光条件の決定を極めて短時間で行うことが出来る。
本実施例では、更に、所定の露光条件で露光を行い、パターンを形成した結果についてパターンの良否を判断する。
まず、実施例3で説明した、図18(a)、(b)のそれぞれのデータから良品及び欠陥と像の輝度値の関係を求め、そこから良品と判断すべき輝度値の範囲を予め求める。
例えば、図18(a)において良品の範囲を○印、欠陥の範囲を×印で表す。同様に図18(b)についても良品の範囲を○印、欠陥の範囲を×で表す。それぞれ○印の位置から、点線で示した値以上の輝度値が良品の範囲とする。こうして求めた良品範囲を画像処理装置が記憶しておく。次に検査すべきウェハを表面検査装置10(40)により撮像し、画像処理装置15が各ショットの輝度値を求める。さらに記憶したテストウェハの良品範囲の輝度値を読み出し、検査ウェハ画像の各ショットの輝度値が良品範囲内にあるかどうかの判定を行い、その結果をモニタに表示する。欠陥に相当する輝度値のショットがあった場合はその領域を欠陥としてモニタに表示する。画像処理装置15にはフォーカス量およびドーズ量の情報を記憶させておいてもよく、その場合は輝度値からフォーカス量およびドーズ量を算出し、モニタに表示する。ベストフォーカス、ベストドーズの量がわかっていればその値を記憶し、ベストからのずれ量を算出、表示する。
通常、1つのショットには複数の形状やピッチの異なるパターンが混在して形成されている。しかし、ある工程で形成するパターンはショットの全体とは限らず一部のパターン領域の場合もある。そのような場合はパターンのうち、その工程で形成する領域を検査領域とする。例えば検査すべき領域が図19(a)のAに示したようにショットの一部の場合、検査すべき領域Aの部分を画像処理装置15に予め登録しておき、登録された領域Aについて良否の判定を行う。また、ある工程で複数の同一形状のパターン、または異なる形状のパターンをショット内の複数の個所に形成する場合もある。そのような場合は形成するパターン領域それぞれを検査領域とする。例えば検査すべきパターン領域が図19(b)のB、C、Dに示したにような領域の場合、検査すべき領域B、C、Dの部分を画像処理装置15に登録しておき、登録された領域B、C、Dについて良否判定を行う。パターン領域B、C、Dの形状が異なる場合は良否の閾値が変わり、同じ不具合でも良否が分かれる場合がある。そこで、さらに、B、C、Dの良否からショットの良否を判定する。
また、実施例1において、図11(a)、(b)を用いて説明したように、パターンの側壁の基板に対する角度やラフネスの状態が基板の向きによって異なる場合等、パターンの側壁の形状が、基板の向きによって異方性を有する場合もある。このような異方性の有無の検証も、基板を180°回転させる前後で(パターンの形状によっては0°、90°、180°、270°回転させて)、撮像を行い輝度値の変化を観察することによって行うことが可能であることはいうまでもない。
本実施例では、表面検査装置10(40)によって、良品ウェハやテストウェハの画像とその輝度値、およびフォーカス量、ドーズ量の関係を画像処理装置に記憶させておくことで、ウェハ上の各ショットの良否の判断が容易にでき、また、ベストフォーカス量、ベストドーズ量からのずれ量を算出する算出することが出来る。また、撮像した画像の輝度値から判断するので、撮像した領域全体を短時間で一度に良否判断することが出来る。
さらに、表面検査装置10(40)では、ウェハを、電子線を用いず通常の光で画像を撮像するので、観察条件を色々変えることもない。また、レジストパターンに対する目減りや倒れを生じさせることがない。従って、レジストパターンおよびエッチング後のパターンのいずれに関わらず良否の判定を極めて短時間ですることが出来る。
更に、本実施例では、露光プロセスにおいて、パターン形状に影響を及ぼす因子である露光量とデフォーカス量について、予め輝度値との関連を測定したデータに基づいて欠陥の有無を判断するので、精度のよい表面検査を行うことができる。
実施例4において、ショット像のうち互いに形状やピッチが異なる複数のパターン領域のそれぞれについて輝度値を検出し、該ショットのそれぞれのパターン領域について良否の判断を行う場合について言及したが、本実施例では、さらに、互いに形状やピッチが異なるパターンにに基づいてあるパターン形成工程において欠陥が発生した場合に、その欠陥が、検査の前に行われたパターン形成工程のいかなる因子によって発生したかを特定する。また、特定した因子の定量的な特定を行う。
前述のように、露光プロセスにおいて、露光量とデフォーカス量とが、パターンの形状を決定する大きな2つの因子である。実施例3においてテストウェハとして、ピッチと形状とが異なる複数のパターン領域を有するパターンを露光量とデフォーカス量とを変えながら露光し、表面検査装置10(40)で像を取り込み、画像処理装置15で輝度値の分布を調査したところ、同じ条件で露光量及びデフォーカス量の変化させても、輝度値の変化が必ずしも全てのパターン領域で同じ挙動を示さないことが判明した。すなわち、パターンの形状やピッチによって露光量及びデフォーカスに対する輝度値の変化の挙動は異なることがわかった。条件の変動に伴う輝度値の変動の挙動はパターンによって次の4つに分類することができる。
1.露光量の変化に伴い、輝度値が大きく変動するが、デフォーカス量の変化に伴う変化は僅かであるパターン領域(露光量に対して感度の高いパターン領域)。
2.露光量の変化に伴う輝度値の変動は僅かであるが、デフォーカス量の変化に伴い輝度値が大きく変動するパターン領域(デフォーカスに対して感度の高いパターン領域)。
3.露光量の変化に対しても、デフォーカスの変化に対しても輝度値が大きく変動するパターン領域(露光量、デフォーカスの両方に対して感度の高いパターン領域)
4.露光量の変化に対しても、デフォーカスの変化に対しても輝度値の変化量が僅かであるパターン領域(露光量、デフォーカスの両方に対して感度の小さいパターン領域)
詳細な説明は省くが、パターン幅の小さいパターン領域では、特に解像の限界に近いパターン幅を有するパターン領域では、パターン幅の十分に大きいパターン領域に比べて、デフォーカスに対する感度は非常に高くなる傾向があり、またラインアンドスペースなどのデンスパターンであって、比較的パターン幅の大きいものは露光量に対して感度が高い傾向がある。また、ホールパターンはデフォーカス及び露光量の双方に対して感度が高く、デフォーカス量の増加および、露光量の減少に伴い、輝度値は急激にゼロに落ちる傾向がある。
本実施例では1つのパターンの複数のパターン領域のうち、1の挙動を示すパターン領域と、2の挙動を示すパターン領域との2領域に着目して表面検査を行うことによって、検査の前に行われたパターン形成工程のいかなる因子により発生したかを特定し、更に定量的な特定をも行う。
図20に示すのは、露光すべきパターンのうち、露光量に対して感度の高いパターン領域1及び、デフォーカス量に対して感度の高いパターン領域2をそれぞれ抽出したパターンを、ドーズ量(露光量)とデフォーカス量とを変化させながら露光して、所定の現像方法でパターンを形成したテストウェハを用意し、これを表面検査装置10(40)の撮像素子39で撮像して得られた像である。図20においては、横方向にデフォーカス量、縦方向にドーズ量をそれぞれ一定の割合で変化させて露光を行っている。最も左の列は、所定範囲のフォーカス条件のうち、デフォーカス量が最も(−)側で露光されたショットであり、最も右の列は、デフォーカス量が最も(+)側で露光されたショットである。一方、ドーズ量は一番下の列が最も少なく、上に行くにつれて露光量が増加している。また、各ショットの4つの領域のうち、左上及び右下の領域が露光量に対して感度の高いパターン領域1(以下パターン領域1とする)、右上、及び左下の領域がデフォーカスに対して感度の高いパターン領域2(以下パターン領域2とする)である。図に示したように、領域1は縦方向の位置によってその輝度値が大きく変動しているのに対して、横方向の位置による変化は僅かである。一方、領域2は横方向の位置によってその輝度値が大きく変動しているのに対して、縦方向の位置による変化は僅かである。
このテストパターンを利用して適正露光条件を見つける。露光量条件についてはパターン領域1の体積比と輝度値との関係に基づいて最適な輝度値を選択することで決定でき、フォーカス位置条件についてはパターン領域2について最も高い輝度値を選択して最適フォーカス位置を決定することができる。また、パターン領域1およびパターン領域2とを使い分けることにより、異なる因子についての条件を独立に求めることができるので、適正露光条件を見つけるために、条件を2次元的に振る必要がなくなり、所定のフォーカス条件で1次元に露光量を振ったもの、および所定の露光量で1次元にフォーカス条件を振ったものの2列のパターンを用意すれば、露光条件を求めることが可能である。
更に、上記では、図20を用いて露光量に対して感度の高いパターン領域とフォーカス位置に対して感度の高い2つのパターンを用いて説明を行ったが、テストウェハに露光されるパターンが多数種の形状や多数種のピッチを有する領域を含む場合には、それぞれのパターンの上記1〜4の傾向やその程度によってパターンによって露光量やデフォーカス量に対する輝度値の変化の様子が異なる。これらの複数のパターンによって得られた複数の輝度値の変化の挙動を解析することによって更に精度の高い条件の特定が可能になる。
例えば、デフォーカス量を例にとって説明すると、パターンの形状やピッチによっては、必ずしも最適フォーカス位置で輝度値が最高値を示すとは限らない。一般に、デフォーカスはパターン側壁のだれやラフネスの増加に影響を及ぼし、露光量はパターンの線幅に影響を及ぼすことが知られている。しかし、特に、幅の比較的大きいパターンの場合にみられるように、デフォーカスによって、パターン側壁のだれよりもパターンの線幅の変化に大きく影響を及ぼす場合がある。この場合には、デフォーカスによるパターンの太りや、或いは細りが支配的に発生するために、デフォーカスによって輝度値が高くなる方向にシフトすることがある。また、デフォーカス位置が(+)側であるか、(−)側であるかによってもパターンの形状やピッチによってパターンの断面形状に違いが生じる場合には、パターンの輝度値の変化の仕方が(+)側と(−)側とで対称とならない。このような、複数のパターン領域の情報を加味することによって、デフォーカスの方向が(+)側であるか、あるいは(−)側であるかの判断をも行うことができる。
以下に本実施例の欠陥検査について以下に説明する。
まず、予め図20に示すテストウェハの像の各ショットのそれぞれの領域の輝度値と露光量およびデフォーカス量との相関データを画像処理装置15に学習させておく。データは、マトリクスで取り込んでもよいし、関数等で取り込んでもよい。
次に、例えば上述の方法で選択された最適条件で実際に露光すべきパターンを露光した基板の露光を行い(図20の各ショットのうち中心のショットが露光量およびフォーカス位置の量条件ともに最適な条件を満たすであると判断された)、このウェハの欠陥検査を表面検査装置10(40)によって行った。得られた像を図21に示す。図21において、パターン領域1およびパターン領域2に着目して画像処理装置15により輝度値を検出した。この結果大半のショットにおいてはパターン領域1およびパターン領域2の輝度値がどちらも良品の輝度値を示し、正常に露光がおこなわれたことがわかる。
一方、図21に矢印で示したショットはパターン領域1およびパターン領域2のいずれかが正常な輝度値の範囲から外れていることが明らかである。この場合に、欠陥ショットの領域1および領域2のうち、どの領域の輝度値が正常な範囲から外れているかに着目することによって、露光プロセスにおいて複数ある因子(露光量・フォーカス位置)のうちどの因子が原因で欠陥が発生したかの特定を行うことができる。更に、画像処理装置15に学習させた情報に基づいて、それぞれの欠陥ショットについて、パターン領域1の輝度値から露光量のオフセットを算出することができ、パターン領域2の輝度値からデフォーカス量を算出することができる。
例えば、図21の2つの欠陥ショットは、パターン領域1および領域2のどちらも正常な輝度値から外れているので、露光量およびフォーカス条件の両方の因子が原因で発生していることがわかる。更に、図21のショットのうち最上段の左から2番目のショットは、図20のテストウェハの最上段の露光量、および同テストウェハの左から2番目または右から2番目の列のフォーカス位置で露光されたことがわかる。従って、露光量に関しては、最適値に対してテストウェハ露光条件のうち二段分オーバの露光量に相当するオフセット量、フォーカスに関しては最適位置に対してテストウェハ露光条件のうち一段(−)側か、一段(+)側のオフセット量であることが特定できる。
また、図20の左から3列目上から4番目のショットは、図21のテストウェハの上から4番目の露光量、および同テストウェハの最も右列、または最も左列のフォーカス位置で露光されたことがわかる。従って、露光量に関しては、最適値に対してテストウェハ露光条件のうち一段アンダーの露光量に相当するオフセット量、フォーカスに関しては最適位置に対してテストウェハ露光条件のうち二段(−)側か、二段(+)側のオフセット量であることが特定できる、
本実施例においても、実施例1において、図11(a)、(b)を用いて説明したように、パターンの側壁の基板に対する角度やラフネスの状態が基板の向きによって異なる場合等、パターンの側壁の形状が、基板の向きによって異方性を有する場合もある。このような異方性の有無の検証も、基板を180°回転させる前後で(パターンの形状によっては0°、90°、180°、270°回転させて)、撮像を行い輝度値の変化を観察することによって行うことが可能であることはいうまでもない。
以上説明したように、本実施例では、パターン内に形成された複数のパターン領域の特定のパターンに注目し、表面検査装置10(40)による検査を行うことによって、所定のパターン形成工程における欠陥を発見できるとともに、その欠陥がパターン形成工程におけるどの因子によって発生したのかを特定することができる。さらに、予めテストウェハを作成してそのウェハから得られた情報を画像処理装置に学習させることによって、その因子の定量的な特定をも行うことができる。
また、パターン内に形成された複数のパターン領域の特定のパターンに注目し、表面検査装置10(40)により露光条件を抽出するので、最適な露光条件を求めるための作業を短時間にかつ精度よく行うことができる。
本実施例では、表面検査装置10(40)を用い、テストウェハ100の像から得られたデータに基づいて最適露光条件(最適露光量と最適フォーカス位置)を画像処理装置15で計算し、ネットワーク等を介して、自動的に露光機にフィードバック制御する露光システムについて説明する。この装置の構成を、表面検査装置10の場合を例にとって、図22に示す。
表面検査装置の構成は、図1のものと同様である。表面検査装置10のステージ11に例えば、図20に示すテストウェハを戴置する。
光源31からの光は偏光板32で直線偏光に変換される。直線偏光は凹面鏡35で平行光束になり、被検物を直線偏光で照射する。ステージ11に戴置されたテストウェハは照明光の直線偏光の振動面に対してウェハに形成されたパターンの並び方向が45°の角度を有するように配置される(通常ショットの並び方向に対して45°に設定することによりこの条件を満たすように配置することができる)。テストウェハからの反射光は凹面鏡36によって撮像素子39側に導かれ、更に偏光板34に対してクロスニコルに配置された偏光板38を経て不図示の結像光学系を経て撮像装置39の撮像面にテストウェハ基板表面の像を形成する。像は、フォーカスと露光量との変化に対応してショットごとに異なる輝度情報を有している。撮像素子39は、テストウェハの像をデジタル画像に変換する。この像に基づいて、画像処理装置15は、前記フォーカスと露光量との変化に対応してショットごとに異なる輝度情報を抽出する。画像処理装置15ではまた、抽出された輝度情報に基づいて、適正な露光量やフォーカス条件の算出も行われる。画像処理装置15で抽出されたフォーカス条件と露光量条件は、工場のネットワーク17を通じて即座に露光機50にフィードバックされる。露光機50はフィードバックされた露光条件に設定されて、最適な露光条件でウェハを露光する。
また、表面検査装置のステージ11に実際に露光機50で露光すべきパターンを露光された被検ウェハが戴置される場合もある。この場合にも上述の手順で撮像が行われ、撮像素子39でデジタル画像に変換された画像は画像処理装置15で処理され、ショットごとに例えば実施例5で説明した領域1、領域2を含む各領域における輝度情報が抽出される。画像処理装置15ではこの輝度情報に基づいて、露光機50による露光工程を経て実際に得られたパターンの露光量と露光装置50で設定された露光量とのオフセット値、および、同パターンのデフォーカス量と最適フォーカス量とのオフセット量を算出する。算出された露光量とフォーカス位置は、工場のネットワーク17を経由して即座にフィードバックされる。露光機はフィードバック量に応じて露光条件を修正し、常に最適な露光条件でウェハを露光する。
本実施例の露光システムにおいては、最適露光条件の結果や、露光機の露光量やフォーカス位置の設定値と実際のパターンで得られた露光量やフォーカス値とのオフセット量を即座に露光機にフィードバックをかけることができるので、常に最適な露光条件を保ちながらでウェハを露光することができる。
(変形例)
実施例1および実施例2において、表面検査装置10(40)で検査を行う際に、光源31(41)からの光のうちの所定波長を波長選択フィルタ32(42)により選択して基板を照明することを述べたが、発明者は更に、照明波長を変化させると、それぞれのパターンの輝度値、および実施例5で述べた露光量の変化およびデフォーカスの変化に対する輝度値の感度のパターン形状およびピッチ依存性の挙動が変化することを見出している。例えば、照明波長をE線からh線に変更すると、一部のパターン領域で、露光量およびデフォーカス量の変化に対する感度は高くなる。
更に、発明者は、例えば実施例1の表面検査装置の構成において、基板に対する照明光の入射角度(図1におけるθ)を変化させることによっても、露光量の変化およびデフォーカスの変化に対する輝度値の感度のパターン形状およびピッチ依存性の挙動が変化することを見出している。例えば、入射角度をかえることによって、所定のパターンの輝度値の露光量に対する感度とデフォーカス量に対する感度とが、入射角度を変える前とで異なる挙動を示した。
これらの現象を利用し、パターン形成の諸工程の所定因子の条件を特定する最適条件出しや諸工程における欠陥検査において、波長や入射角度の条件のうち一方或いは双方を変えて撮像を行い、同じ基板について、条件の異なる複数の像を取り込んで解析を行うことにより、更に高精度に条件出しを行うことができ、また、欠陥検査における欠陥の認識率も向上する。特に、形成すべきパターンにおいて、各パターン領域の形状やピッチのバリエーションが乏しいような場合には、1つの波長および入射角条件で、実施例5で説明した露光プロセスにおけるパターン領域1およびパターン領域2のような条件、あるいはパターン領域3のような条件までも含まない可能性がある。この場合においても、波長条件および入射角度条件を変化させることによって、パターンがそれぞれの因子に感度を有する条件に設定することによって、所定の工程の因子の条件出しおよび、前工程での欠陥検査を行うことができる。
以上本明細書では、上記全ての実施例にわたり、パターンの形成工程として露光工程を例にとり、現像後のレジストパターンにおける表面検査について説明したが、本発明はこれらの実施例にとらわれることなく、全てのリソグラフィー工程で適用可能であることはいうまでもない。成膜工程や現像工程、エッチング工程、イオン注入工程など全ての工程の検査に適用できる。
例えばエッチング工程においては、マスクパターンの材質、エッチングに使用するガスの種類および混合比、ガス圧、加速電圧、エッチングマシーンの種類等の様々な因子と、それら因子を変えて得られたエッチングパターンの輝度情報とを関連づけるデータを予め用意することによって、各因子の定性的または定量的特定を行うことが可能である。エッチング工程の場合には、特にパターンの形状を決定する大きな因子として加速電圧とガス圧との2つが挙げられる。また、レジストプロセスにおけるPEBの温度や処理時間、パターン形成工程においてパターンの形状を決定する重要な因子である化学増幅型レジストにおける酸発生工程の処理温度や処理時間の条件出しにも用いることができる。
これら条件を振ったテストウェハを本発明の表面検査装置で撮像し、輝度情報を得ることによって、従来のSEMを用いてパターンの一部を高倍率で局所的に観察する方法に比べて条件出しに要する時間を著しく短縮することができることはどの工程における検査や条件出しやにおいても同様である。
また、本明細書の全ての実施例を通して、表面検査装置10(40)によって、一度に複数のショットの像を撮像するので、撮像した領域全体のショットの各輝度値を短時間で一度にモニタしてデータ処理を行うことによって、被検基板の全ての部位での欠陥の有無を短時間に判定することができることも、どの工程における検査や条件出しについても同様である。
また、所定の工程におけるプロセス条件の決定や所定の工程の欠陥検査に際して、所定の工程を経た基板の像を表面検査装置10(40)で撮像し、各ショットの像の輝度値に基づいて最適露光条件を導出するので、電子線を用いず通常の光で画像を撮像でき、観察条件を色々変えることもなく、短時間に検査を行える。また、検査の対象がレジストパターンであっても対する目減りや倒れを生じさせることがないことも全ての工程の検査や条件出しにおいて共通の効果である。
実施例1の表面検査装置10の全体構成を示す図である。 半導体ウェハ20の表面の外観図である。 繰り返しパターン22の凹凸構造を説明する斜視図である。 直線偏光L1の入射面(3A)と、繰り返しパターン22の繰り返し方向(X方向)との傾き状態を説明する図である。 直線偏光L1と楕円偏光L2の振動方向を説明する図である。 直線偏光L1の振動面の方向(V方向)と、繰り返しパターン22の繰り返し方向(X方向)との傾き状態を説明する図である。 繰り返し方向(X方向)に平行な偏光成分VXと垂直な偏光成分VYとに分かれる様子を説明する図である。 偏光成分L3の大きさと、繰り返しパターン22のライン部2Aの線幅DAとの関係を説明する図である。 ピッチPが異なると共に、ライン部2Aとスペース部2Bとの体積比が同じ繰り返しパターン22の一例を示す図である。 繰り返し方向が異なる繰り返しパターン25,26を説明する図である。 エッジ形状が非対称な繰り返しパターン22と直線偏光L1の入射方向との関係を示す図である。 実施例2の表面検査装置40の全体構成を示す図である。 垂直入射の構造性複屈折を説明する際の直線偏光L5の振動面と層の繰り返し方向とを説明する図である。 垂直入射の構造性複屈折を説明する際の直線偏光L6の振動面と層の繰り返し方向とを説明する図である。 垂直入射の構造性複屈折を説明する際の屈折率(a),振幅反射率(b),振幅反射率の差(c)と、物質1の厚さt1との関係を示す図である。 偏光成分L4の光強度IL4(∝反射画像の輝度値)と、直線偏光の振動面の傾き角度φ(図14)との関係を示す図である。 本発明の表面検査装置によって得られたテストウェハの像である。 (a)フォーカス量と輝度値の関係を示す図である。(b)ドーズ量と輝度値の関係を示す図である。 (a)、(b)ショットとパターン領域の関係を示す図である。 本発明の表面検査装置によって得られたテストウェハの像である。 本発明の表面検査装置によって得られた被検ウェハの像である。 本発明の露光システムの概略図である。
符号の説明
10,40 表面検査装置
11 ステージ
12 アライメント系
13 照明系
14 受光系
15 画像処理装置
17 ネットワーク
20 半導体ウェハ
21 チップ領域
22,25,26 繰り返しパターン22
31,41 光源
32,42 波長選択フィルタ
33 ライトガイドファイバ
34,38 偏光板
35,36 凹面反射鏡
37,48 結像レンズ
39,49 撮像素子
44,47 開口絞り
45 偏光ビームスプリッタ
46 レンズ
50 露光装置
M モニタ

Claims (23)

  1. 被検基板に形成されたレジスト層に露光する工程を含む所定のパターン形成工程を経て形成された周期性を有するパターンを直線偏光光により照明する照明手段と、
    前記直線偏光の振動面と前記パターンの繰り返し方向とが斜めになるよう前記被検基板の方向を設定する設定手段と、
    前記パターンからの正反射光のうち、前記直線偏光の振動面に垂直な振動面を有する偏光成分を抽出する抽出手段と、
    前記抽出された光に基づいて前記基板表面の像を形成する像形成手段とを有し、
    前記像形成手段で形成された前記基板表面の像の光強度に基づいて前記パターンの形成工程におけるパターン形成条件を特定することを特徴とする表面検査装置。
  2. 前記パターン形成条件の特定は、基準となるパターンの前記像の光強度と、前記被検基板に形成されたパターンの前記像の光強度との差異に基づいて、前記被検基板に形成されたパターンのパターン形成工程とパターン形成条件を構成する各因子のうち、どの因子によって前記差異が生じたかを特定することを特徴とする請求項1に記載の表面検査装置。
  3. 前記パターン形成条件の特定は、基準となるパターンの前記像の光強度と、前記被検基板に形成されたパターンの前記像の光強度との差異に基づいて、前記被検基板に形成されたパターンの形成条件を構成する所定の因子を定量することを特徴とする請求項1に記載の表面検査装置。
  4. 前記パターン形成条件の特定は、前記露光工程の露光量とフォーカスとの少なくともいずれか一方の条件を特定することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の表面検査装置。
  5. 前記パターン形成条件の特定は、新たに基板上にパターンを形成するための条件を特定することを特徴とする請求項1又は請求項4に記載の表面検査装置。
  6. 前記パターン形成条件の特定は、既に形成されたパターンの形成工程の条件を特定することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の表面検査装置。
  7. 前記露光工程において、前記基板と露光光学系とを相対的に走査しながら、ショットごとに露光条件を変えて露光した複数のパターン形成した基板の表面検査データを予め用意し、
    前記パターン形成条件の特定は前記データに基づいて前記露光工程の露光条件を特定すること特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の表面検査装置。
  8. 前記パターンはピッチ及び形状の異なる複数の領域を含み、
    前記パターン形成条件の特定は前記領域ごとの前記像の光強度に基づいて行われることを特徴とする請求項1乃至請求項7に記載の表面検査装置。
  9. 基板に形成されたレジスト層に露光工程を含む所定の工程を経て形成された、ピッチ及び形状の異なる複数の領域を含み、周期性を有するパターンを直線偏光光により照明する照明手段と、
    前記直線偏光の振動面と前記パターンの繰り返し方向とを斜めに設定する設定手段と、
    前記パターンからの正反射光のうち、前記直線偏光の振動面に垂直な振動面を有する偏光成分を抽出する抽出手段と、
    前記抽出された光に基づいて前記基板表面の像を形成する像形成手段とを有し、
    前記前記像形成手段で形成された前記基板表面の像の光強度に基づいて前記露光工程のフォーカスオフセットと前記ドーズオフセットのうち少なくとも一方を測定することを特徴とする表面検査装置。
  10. 前記露光工程において、前記基板と露光光学系とを相対的に走査しながら、ショットごとに露光条件を変えて露光した複数のパターン形成した基板の表面検査データを予め用意し、
    前記データに基づいて露光条件を特定する特徴とする請求項9に記載の表面検査装置。
  11. 前記表面検査データに基づいて、前記フォーカスオフセットと前記ドーズオフセットのうち少なくとも一方に対して画像学習させた画像処理装置をさらに有することを特徴とする請求項10に記載の表面検査装置。
  12. 前記パターンを露光するための露光装置と、
    請求項9乃至請求項11に記載の表面検査装置と、
    前記表面検査装置により算出した前記フォーカスオフセットと前記ドーズオフセットのうちの少なくとも一方のデータから最適フォーカス量または最適ドーズ量との少なくとも一方を計算する処理装置とを備え、
    前記処理装置からの信号に基づいて露光条件を制御することを特徴とする露光システム。
  13. 被検基板に形成されたレジスト層に露光する工程を含む所定のパターン形成工程を経て形成された周期性を有するパターンを直線偏光光により照明する照明手段と、
    前記直線偏光の振動面と前記パターンの繰り返し方向とが斜めになるよう前記被検基板の方向を設定する設定手段と、
    前記パターンからの正反射光のうち、前記直線偏光の振動面に垂直な振動面を有する偏光成分を抽出する抽出手段と、
    前記抽出された光に基づいて前記基板表面の像を形成する像形成手段とを有し、
    前記像形成手段で形成された前記パターンの像の所定の部位の光強度に基づいて前記パターンの良否を判定することを特徴とする表面検査装置。
  14. 被検基板に形成されたレジスト層に露光する工程を含む所定のパターン形成工程を経て形成された周期性を有するパターンを直線偏光光により照明し、
    前記直線偏光の振動面と前記パターンの繰り返し方向とが斜めになるよう前記被検基板の方向を設定し、
    前記パターンからの正反射光のうち、前記直線偏光の振動面に垂直な振動面を有する偏光成分を抽出し、
    前記抽出された光に基づいて前記基板表面の像を形成して、
    前記像形成手段で形成された前記基板表面の像の光強度に基づいて前記パターンの形成工程におけるパターン形成条件を特定することを特徴とする表面検査方法。
  15. 前記パターン形成条件の特定は、基準となるパターンの前記像の光強度と、前記被検基板に形成されたパターンの前記像の光強度との差異に基づいて、前記被検基板に形成されたパターンのパターン形成工程とパターン形成条件を構成する各因子のうち、どの因子によって前記差異が生じたかを特定することを特徴とする請求項14に記載の表面検査方法。
  16. 前記パターン形成条件の特定は、基準となるパターンの前記像の光強度と、前記被検基板に形成されたパターンの前記像の光強度との差異に基づいて、前記被検基板に形成されたパターンの形成条件を構成する所定の因子を定量することを特徴とする請求項14に記載の表面検査方法。
  17. 前記パターン形成条件の特定は、前記露光工程の露光量とフォーカスとの少なくともいずれか一方の条件を特定することを特徴とする請求項14乃至請求項16のいずれか一項に記載の表面検査方法。
  18. 前記パターン形成条件の特定は、新たに基板上にパターンを形成するための条件を特定することを特徴とする請求項14又は請求項17に記載の表面検査方法。
  19. 前記パターン形成条件の特定は、既に形成されたパターンの形成工程の条件を特定することを特徴とする請求項18乃至請求項19のいずれか一項に記載の表面検査方法。
  20. 前記露光工程において、前記基板と露光光学系とを相対的に走査しながら、ショットごとに露光条件を変えて露光した複数のパターン形成した基板の表面検査データを予め用意し、
    前記パターン形成条件の特定は前記データに基づいて前記露光工程の露光条件を特定すること特徴とする請求項14乃至請求項19のいずれか一項に記載の表面検査方法。
  21. 前記パターンはピッチ及び形状の異なる複数の領域を含み、
    前記パターン形成条件の特定は前記領域ごとの前記像の光強度に基づいて行われることを特徴とする請求項14乃至請求項20に記載の表面検査方法。
  22. 基板に形成されたレジスト層に露光工程を含む所定の工程を経て形成された、ピッチ及び形状の異なる複数の領域を含み、周期性を有するパターンを直線偏光光により照明する照明手段と、
    前記直線偏光の振動面と前記パターンの繰り返し方向とを斜めに設定する設定手段と、
    前記パターンからの正反射光のうち、前記直線偏光の振動面に垂直な振動面を有する偏光成分を抽出する抽出手段と、
    前記抽出された光に基づいて前記基板表面の像を形成する像形成手段とを有し、
    前記前記像形成手段で形成された前記基板表面の像の光強度に基づいて前記露光工程のフォーカスオフセットと前記ドーズオフセットのうち少なくとも一方を測定することを特徴とする表面検査方法。
  23. 被検基板に形成されたレジスト層に露光する工程を含む所定のパターン形成工程を経て形成された周期性を有するパターンを直線偏光光により照明し、
    前記直線偏光の振動面と前記パターンの繰り返し方向とが斜めになるよう前記被検基板の方向を設定し、
    前記パターンからの正反射光のうち、前記直線偏光の振動面に垂直な振動面を有する偏光成分を抽出し、
    前記抽出された光に基づいて前記基板表面の像を形成して、
    前記像形成手段で形成された前記パターンの像の所定の部位の光強度に基づいて前記パターンの良否を判定することを特徴とする表面検査方法。
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