JP2006132308A - 板状部材の補剛構造及び当該補剛構造を用いた柱構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 形鋼を用いて形成したユニットとなる鋼材を連結して所定の板状部材を構成し、その板状部材を用いて、例えば、橋桁、柱、建築物等を製造する際の板状部材の補剛構造として、補剛部の剛性を比較的容易に向上する。
【解決手段】 隣り合う形鋼相互を連結してなる板状部材の補剛構造において、フランジを有し断面がコの字状又はI字状の複数の形鋼を、各形鋼2のフランジ3同士が隣り合うように配置すると共に、隣り合うフランジ3の間に、平鋼又は前記形鋼とは別個の形鋼からなる補剛材の脚部を挟んでボルト接合する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ユニットとなる鋼材を連結してなる略板状の部材の補剛構造に関するもので、特に形鋼を連結してなる略板状の部材の補剛構造及び当該補剛構造を用いた柱構造に関するものである。
設計の省力化、運搬・架設作業の容易化を図るため、ユニットとなる鋼材を連結して所定の板状部材を構成し、その板状部材を用いて、例えば、橋桁、柱、建築物等を製造する技術が知られている。
例えば、橋桁においては、図8に示すようなパネル型の鋼製セグメント18をユニットとなる鋼材として構成された橋桁構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。本技術は、溶接集成もしくは冷間曲げ成形で製作されたパネル型の鋼製セグメント18を橋軸方向と橋軸直角方向とに並べて、隣り合う鋼製セグメント18のフランジをボルトで接合することで、逆台形の開断面箱桁32を構成したものである。
また、鋼製橋脚の補強工法として,箱型断面鋼製橋脚の横断面の四隅を長手方向に沿って補強した橋脚が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−156291号公報 特開平9−111719号公報
特許文献1に開示された技術、すなわち図8に示すような逆台形の開断面箱桁32とする技術では、逆台形の開断面箱桁32に負曲げが作用すると、下フランジ12には負曲げに伴う圧縮力が作用する。この圧縮力がある力以上となると、下フランジ12は面外方向に突然に変形するという全体的な座屈を生じ、圧縮力に抵抗できなくなる。これを防ぐためにパネル型の鋼製セグメントには、継手を兼ねる補剛部33が設けられている。補剛部33を設けることで、下フランジ12に生じる座屈が補剛部33で拘束されて面外方向に変形し難くなる点を生じ、下フランジ12が局部的な座屈を生じ、大きな圧縮力に抵抗することができる。そして、この補剛部33には、十分な剛性が必要となり、十分な剛性を有しないと下フランジ12は全体的な座屈を生じ、作用する圧縮力に抵抗できなくなる。
しかし、パネル型の鋼製セグメント18は、溶接集成や冷間曲げ成形により製作されているため、製作コストが大きくなるという課題を有している。また鋼製セグメント18の製作に伴い、溶接集成や冷間成形による初期の曲がりが必ず生じるため、これを矯正する作業が必要になり、製作効率の点でも課題を有している。また溶接集成により降伏応力度程度の残留応力が部分的に生じることの影響により、鋼板の圧縮強度も低下するため、圧縮強度確保の点でも課題を有している。
また、鋼製セグメント18のようにユニットとなる鋼材を連結して構成された箱桁32は、継手部の数が多く、車両荷重等の影響で変動的に鋼製セグメント18相互の継手部に目開きが生じて、箱桁32の内部に雨水等が入ることが多く、一般的に箱桁32の外部より内部の塗装仕様が低減されるため、箱桁内部の鋼材が腐食し易いという問題も有していた。すなわち、ユニットとなる鋼材を連結して構成された板状部材を使用して桁や柱または建築物等を構築する際には、その継手部(連結部とも言う)における止水性の課題も有していた。
鋼製セグメント18の製作に既製品である形鋼を使用した場合、加工度が大幅に低減するため、製作コストの低減につながる。そして形鋼(例えば溝形構)のフランジを鋼製セグメントの補剛部を兼ねる継手として利用する場合、フランジの幅すなわち補剛部の高さは、補剛部の剛性を決める重要な因子となる。
しかし、形鋼は、製鐵所等において圧延される鋼材であるため、形鋼のフランジの幅は限られた寸法のものでしかない。特にフランジの幅が小さい形鋼を使用する場合や、要求される圧縮強度が高い場合は、補剛部としてのフランジの高さが不足するため、補剛部に必要な剛性を確保できなくなり、補剛部の剛性を向上するために、新たな補剛材を形鋼のウェブ等に溶接等で設ける必要がある。しかし新たな補剛材を設けると、鋼材を所定の寸法に切断した後、鋼材を形鋼に溶接する必要があり、作業工程が増してしまうという課題を有していた。また溶接に伴い、鋼製セグメントには初期の曲がりや残留応力といった初期不整が必ず生じる。初期の曲がりを許容値以下とするためには、矯正作業が必要となり、鋼製セグメントの加工効率化の点で課題を有していた。そしてこれらに起因して、鋼製セグメントの製作工数が増加するという課題を引き起こしていた。
すなわち、鋼製セグメントの加工を効率化するため、形鋼を用いているにも関わらず、新たな補剛材を設ける加工が必要となるという大きな課題を有していた。
本発明は、前記従来技術の課題に鑑みて提案されるものである。その目的は、形鋼を用いて形成したユニットとなる鋼材を連結して所定の板状部材を構成し、その板状部材を用いて、例えば、橋桁、柱、建築物等を製造する際の板状部材の補剛構造として、補剛部の剛性を比較的容易に向上することができ、板状部材の初期曲がりの矯正作業が不要又は低減できて製作効率が高く、溶接による板状部材の圧縮強度の低下を防止でき、さらに止水構造をも比較的容易に設けることが可能で、製作工数も低減することができる板状部材の補剛構造およびその構造を備えた柱構造を提供することにある。
また、特許文献2に開示された技術は、既存橋脚の耐震補強を目的とした構造で、アングル状の鋼材を橋脚の横断面の四隅に配設する必要があり、部材数や製作工数が増加してしまうという問題を有しており、本発明は、前記問題の解決可能な柱構造も提供する。
上記の課題を解決するために、発明者等が鋭意検討した結果、ユニットとなる鋼材に継手部となるフランジを有する形鋼を使用し、その継手間に補剛材の脚部を挟んでボルト接合して板状部材とすることで、解決できることを見出した。
この継手部となるフランジも板状部材の補剛の役割を果たし、継手間に挟む平鋼や形鋼などの補剛材と合わせて、板状部材の剛性を大きく高めることができる。
また、フランジを有する形鋼をユニットの鋼材として用いる結果、従来のような溶接集成や冷間成形に伴う初期曲がりの矯正作業も不要となり、板状部材の製作効率を向上することができる。
更に、ボルト接合とすることで、従来のような溶接による板状部材の圧縮強度の低下を防止できる。
そしてこの板状部材を使用して、橋桁、柱、建築物等を構築できる。
ところで、形鋼のフランジをユニットとなる鋼板の補剛部を兼ねる継手として利用する場合、フランジの幅すなわち補剛部の高さは、補剛部の剛性を決める重要な因子となる。しかし形鋼は、圧延された形鋼のフランジの幅は限られた寸法のものでしかなく、フランジの幅が小さい場合、補剛部としての高さが低くなるため、必要な剛性を確保できなくなる。これを防ぎ補剛部の剛性を向上するために、新たな補剛材として、形鋼のフランジ高さ(幅)よりも高い、平鋼又は形鋼を両フランジ間に挟んで更なる剛性向上を図っている。
また、継手部における止水性についても、継手部の長手方向へ渡って簡易的な止水溝を形成し、その止水溝に止水材を設けるだけで、大きく止水性を向上できるものである。
その課題解決手段の特徴は以下の通りである。
本第1発明は、隣り合う形鋼相互を連結してなる板状部材の補剛構造において、フランジを有し断面がコの字状又はI字状の複数の形鋼を、各形鋼のフランジ同士が隣り合うように配置すると共に、隣り合うフランジの間に、平鋼又は前記形鋼とは別個の形鋼からなる補剛材の脚部を挟んでボルト接合することを特徴とする板状部材の補剛構造である。
本第2発明は、第1発明の板状部材の補剛構造において、前記断面がコの字形状の形鋼が溝形鋼であることを特徴とする。
本第3発明は、前記補剛材における隣り合うフランジの間に挟まれている部分の両面又は各フランジの補剛材側の面のいずれかの長手方向にわたって止水溝を有し、該止水溝に止水材が設けられている補剛構造であることを特徴とする。
本第4発明は、隅角部を有し、柱長手方向に直角な断面が多角形の柱構造において、該柱の各側面の板状部材を第1発明〜第3発明のいずれかに記載の板状部材の補剛構造を備えた構造とし、かつ、該隅角部における隣り合う板状部材は、端部側に配置されている形鋼のフランジを長手方向に切断除去した端部同士を相互に溶接により連結している、または断面がコの字状又はI字状の形鋼に替えて断面がL字状の形鋼として端部同士を相互に溶接により連結していることを特徴とする。
本第5発明は、隅角部を有し、柱長手方向に直角な断面が多角形の柱構造において、該柱の各側面の板状部材を第1発明〜第3発明のいずれかに記載の板状部材の補剛構造を備えた構造とし、かつ該隅角部における隣り合う板状部材は、隣接する一方の形鋼のフランジと、他方の形鋼のウェブとを互いに接するように配置して接合する、または隣接する一方の形鋼のフランジと、他方の形鋼のウェブとをフィラーを介して互いに接するように配置して接合することを特徴とする。
本第6発明は、隅角部を有し、柱長手方向に直角な断面が多角形の柱構造において、該柱の各側面の板状部材を第1発明〜第3発明のいずれかに記載の板状部材の補剛構造を備えた構造とし、かつ該隅角部に、フランジ及びウェブを有し断面がコの字状又はI字状の形鋼を設置し、該ウェブは長手方向に沿って隅角部の角度に合わせて折り曲げられていることを特徴とする。
本第7発明は、隅角部を有し、柱長手方向に直角な断面が多角形の柱構造において、該柱の各側面の板状部材を第1発明〜第3発明のいずれかに記載の板状部材の補剛構造を備えた構造とし、かつ前記各側面の中央部に位置する板状部材を構成する形鋼のうち少なくとも1つを、該板状部材よりも降伏点が低いパネル又はブレースに替えて配置することを特徴とする。
尚、本発明の「低降伏点鋼」とは、降伏点が100N/mm〜225N/mmと低く、伸び性能が40%以上が保証された鋼材のことであり、例えば、(社)鋼材倶楽部で定めるLY100やLY225に相当する鋼材のことを言う。
また、本発明の「柱の各側面の中央部に位置する板状部材を構成する形鋼」とは、各側面の両端間(両隅角部間)の中央に存在する形鋼(但し、補剛材を除く)のことであり、中央が形鋼ではなく補剛材である場合は、当該補剛材を挟んでいる2つの形鋼を言う。
橋桁、柱、建築物等を製造する際に、設計の省力化、運搬・架設作業の容易化を図るため、ユニットとなる鋼材を連結して所定の板状部材を構成し、その板状部材を用いて構築する技術において、本発明では、ユニットとなる鋼材にフランジを有する形鋼を使用し、隣り合う形鋼のフランジ間に平鋼又は前記形鋼とは別個の形鋼からなる補剛材を挟んでボルト接合することで、補剛部の剛性を容易に向上することができ、板状部材の初期曲がりの矯正作業が不要又は低減できて製作効率が高く、従来のような溶接による板状部材の圧縮強度の低下を防止できるという優れた効果を奏する。
さらに、形鋼同士の接合部分において、補剛材の両面又は形鋼のフランジの補剛材側に長手方向に渡って止水溝を設け、その止水溝に止水材を設けることで、止水構造をも比較的容易に設けることが可能で、止水のための加工作業も低減することができるという効果も付与することができる。
また、隅角部を有し、柱長手方向に直角な断面が多角形の柱構造において、該柱の各側面の板状部材を、前記の板状部材の補剛構造を備えた構造とされ、かつ該隅角部における隣り合う板状部材は、端部側に配置されている形鋼のフランジを長手方向に切断除去した端部相互が溶接により連結されている柱構造とされている。
なおフランジを切断除去しなくても、山形鋼といった断面がL字状の形鋼を使用してもよい。
あるいは隅角部を有し、柱長手方向に直角な断面が多角形の柱構造において、該柱の各側面の板状部材を前記の板状部材の補剛構造を備えた構造とされ、かつ該隅角部における隣り合う板状部材は、隣接する一方の形鋼のフランジと、他方の形鋼のウェブとを互いに接するように配置し、または隣接する一方の形鋼のフランジと、他方の形鋼のウェブとをフィラーを介して互いに接するように配置して接合することにより、隅角部の強度と剛性を向上することができる。
例えば、柱構造である橋脚には、地震時に橋脚の水平方向に地震力が生じる。この地震力により橋脚の隅角部には応力が集中するが、一方の形鋼のフランジと他方の形鋼のウェブを互いに隣接させることで、板厚を大きくすることができ、隅角部の強度と剛性を向上し、柱構造の隅角部を損傷し難い構造とすることができる。
また、柱構造の該隅角部に、その一部を柱構造の断面方向に折り曲げた形鋼を使用することもでき、この場合、隅角部における溶接作業を割愛することができる。
また柱構造の各側面の板状部材を構成する形鋼のせん断強度に比べ、小さなせん断強度を有するパネルを、該形鋼に隣接するように柱構造の各側面の板状部材の中央付近に配置する。もしくは低降伏点鋼からなる一ないし複数のブレース材を柱構造の各側面の板状部材の中央付近に配し、隣接する形鋼に接合する。これらの効果として、地震時の損傷を他の形鋼に比べせん断強度が低いパネル、もしくはブレースに集約することができ、柱構造における地震時の損傷をこれらの部材に集約することができる。
本発明の補剛構造における補剛材は、形鋼を連結した板状部材に圧縮力が作用する場合、板状部材を補剛し、圧縮強度を高めるために設置されるものである。道路橋等においては曲げや圧縮力が作用する橋桁や橋脚のフランジやウェブに設けられる。
補剛材に必要な剛性は、板状部材の圧縮強度を必要強度以上に確保でき、この補剛材が固着される位置を基点に鋼材に局部的な座屈を生じさせ、圧縮強度を向上できるように決定される。
本発明は、この補剛材として平鋼又は形鋼を隣接する形鋼のフランジの間に設け、これらをボルト接合により組立てることにより、溶接作業等を伴うことなく、形鋼を用いて形成した鋼製板状部材の圧縮強度を向上できるものである。
以下、本発明の実施形態を、図1〜図7ならびに図9〜図17を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態の1例を示す拡大斜視図である。
この実施形態における補剛構造1は、ユニットとなる鋼材を連結して所定の板状部材を構成するにあたって、長手方向に間隔をおいて多数のボルト孔を備えたフランジ3を有し断面がコの字状又はI字状の複数の形鋼2(図では溝形鋼)を、各フランジ3同士が隣り合うように配置すると共に、このフランジ3と隣り合うフランジ3との間に、基端側となる脚部に長手方向に間隔をおいて多数のボルト孔を備えた平鋼又は形鋼からなる補剛材4(図では平鋼)を挟み、これらをボルト・ナットによるボルト接合5して板状部材とすることで構成される。
尚、溝形鋼のフランジ3の内側面に傾斜がある場合は、この傾斜部の面を補剛材4が挟まれている側のフランジ3の面と平行になるように切削するか、補剛材4が挟まれている側のフランジ3の面と平行になるように傾斜を有するあて板をフランジ3の内側面に押し当ててボルト・ナットによりボルト接合することができる。
補剛構造1は、図1に矢印で示す方向の圧縮力26が作用する形鋼2を用いて形成した鋼板35に全体的な座屈が生じることを防止するために設けられる構造である。
形鋼2はフランジ3を有し断面がコの字状又はI字状であれば良く、フランジ3を形鋼の両側に有するため、連結が可能になる。溝形鋼やH形鋼が、これらの形鋼に相当する。尚、連結して構成する板状部材の端部や、板状部材を用いて構築する構造物の角部等には、山形鋼等の断面がL字状の形鋼を用いることもできる。
特に、溝形鋼は、フランジ3がウェブ面に対して片面側にのみ突出しており、その背面側は突出部が無いため、連結後の背面側が略平面となり、構造物の表面として使用する場合に望ましい。
中でもウェブ34の幅が広い傾向にある溝形鋼を使用することが、板状部材の連結数を抑えることができ、更に望ましい。
なお、熱間圧延された溝形鋼の板厚は概ね3mm以上である。
また、本実施形態においては、形鋼2のフランジ3の間に補剛材4の脚部が挟まれている部分においては、補剛材4の脚部の両面に、形鋼の長手方向に渡って止水溝6を設けている。止水溝6は、図1のようなV型の断面形状に限らず、U型や凹型でも良い。この止水溝6の中に止水材を設けることで、本実施形態の補剛構造で構造体を構築した際に、構造体の内部に雨水等が流入することを防ぐことができる。止水材としては、断面が円形状を有するゴムや、特殊ウレタン樹脂等からなる水膨張性の止水材等が使用できる。
止水溝6は、補剛材4の両面に設ける代わりに、形鋼2のフランジ3における補剛材4側の面に長手方向に渡って設けても構わない。
平鋼からなる補剛材4の巾方向一端側を脚部とし、その脚部の両面又はフランジ3に止水溝6を設ける方法としては、切削加工やアークエアーガウジングにより設けることができるし、さらに加工度を低減するためには専用のロールを用いて圧延により止水溝6を形成することもできる。なお製作性を向上するためには、形鋼に比べて寸法が小さい平鋼の方がハンドリングし易いため平鋼からなる補剛材4に止水溝6を設けることが好ましい。
このような補剛構造1をもつ板状部材25は、形鋼2のフランジ3部分にて連結するため、形鋼2の幅方向には、形鋼2のフランジ3を連結することで幅の拡張が容易である。
対して、形鋼2の長手方向に連結が必要な場合には、例えば図1に示すような、形鋼2の長手方向端部にボルト孔28を設け、長手方向に隣接する形鋼2の長手方向端部にも同様のボルト孔28を設けて、隣接する形鋼同士を跨ぐようにボルト孔を有する平鋼を渡してボルト接合することで連結可能である(図示せず)。この際、ボルト孔を有する平鋼は形鋼2の補剛材4が存在する面側に設けると、反対面側の板状部材に段差が生じないため好ましいが、強度が不足する場合は、形鋼2の両面側にボルト孔を有する平鋼を設けても良い。ボルト接合のため、施工性に優れた連結方法である。尚、長手方向の連結部により強度が必要な場合等では、長手方向の端部同士を溶接により連結することも可能である。
補剛材4の作用効果について図2を用いて説明する。図2は、本発明の補剛構造に圧縮力が作用した際の、座屈状況を破線で示す図である。図2における破線は局部的な座屈7を示しているが、形鋼2に矢印で示す方向の圧縮力26が作用した場合、圧縮力26がある一定の値を超えると作用する方向と直角の方向、すなわち形鋼2の面外の方向に形鋼2を用いて形成した板状部材25が突然に変形する。形鋼2の局部的な座屈7は、必要な剛性を確保した補剛構造1を設けることで、板状部材25の幅方向(または長手方向)について、破線で示す補剛構造1(または横リブ19)を節とした座屈波形を形成できる。なお横リブ19は、圧縮力26が作用する形鋼を用いて形成した板状部材25の圧縮強度(26方向の圧縮に対する強度)を高めるために設ける構造である。
図3は、ユニットとなる鋼材を連結した板状部材ではなく、従来の橋構造や建築構造等に使用される1枚ものの鋼板27に圧縮力26が作用した際の、座屈状況を破線で示す図である。鋼板27の幅と長さそして板厚は、圧縮力が作用する形鋼を用いて形成した板状部材25と同じであり、図2に示す形鋼2のフランジ3や平鋼等の補剛材4ならびに横リブ9は設けていない。鋼板27に圧縮力26が作用した場合、圧縮力26がある一定の値を超えると、鋼板27は圧縮力26が作用する方向と直角の方向、すなわち面外の方向に変形する。座屈の基点となるような形鋼2のフランジ3や平鋼等の補剛材4ならびに横リブ9がないため、鋼板27の4辺を基点として全体的な座屈8を生じる。そしてこの変形は、図2の変形に比べ小さい圧縮力により生じる。すなわち図3における鋼板27の圧縮強度は、圧縮力が作用する形鋼2を用いて形成した板状部材25の圧縮強度に比べて小さい。
図4は、本発明の補剛構造を橋桁に適用した例を示した斜視図である。
形鋼2として溝形鋼を使用し、補剛材4として平鋼を用いて板状部材25を形成し、この板状部材25により、橋桁36を構築している。この実施形態における橋桁36は、逆台形型の開断面箱桁10の上端部にコンクリート床版あるいは合成床版もしくは鋼製床版といった床版11が構築されている。開断面箱桁10は形鋼2を橋軸方向と橋軸直角方向にボルト接合5により接合することで、桁の下フランジ12と桁のウェブ13ならびに桁の上フランジ14を有した逆台形型の開断面の箱断面形状が構築されている。形鋼同士を接合する継手は、形鋼のフランジ3であり、橋軸直角方向に隣接する形鋼2のフランジ3の間に平鋼からなる補剛材4の脚部を介在させるように設けて、これらをボルト接合5することで、形鋼2への溶接といった作業を要することなく、必要な剛性を確保することができる。
また、平鋼の補剛材4のかわりにCT形鋼や山形鋼さらにH形鋼といった形鋼を設けていてもよい。なお橋軸方向の数m間隔には中間ダイヤフラム15を設置し、桁の断面剛性を確保することもできる。なお、形鋼2は、製鐵所等において圧延された既製品であるため、溶接集成や冷間曲げ成形は不要となり、板状部材25の製作効率を向上することができる。また桁の上フランジ14は鋼板により構築されている。
図5は、本発明の補剛構造を適用した、溝形鋼の形鋼2の間に平鋼の補剛材4を設けて構成した逆台形の開断面箱桁の断面を示すもので、特に、箱桁の長手方向において複数の板状部材を連結した際の、隣接した板状部材のボルト孔を有する端部同士をボルト孔を有する平鋼にて連結した連結部の断面を示している。なお下フランジ12の下に破線で示す波形は、下フランジ12の座屈波形である。3径間連続橋の支点付近の橋桁において負曲げが作用する場合、桁の下フランジ12には負曲げに伴う圧縮力が作用する。この圧縮力に対して形鋼2を用いて形成した鋼板35が面外方向に変形する、すなわち図5の下部に破線で示すような全体的な座屈9を生じることを防ぐために、平鋼からなる補剛材4を形鋼2の間に設けて補剛する。これにより形鋼2を用いて形成した鋼板35は、図5の下部に破線で示すような補剛構造1を端とした局部的な座屈8を生じる。全体的な座屈9を生じる場合に比べ、形鋼2を用いて形成した鋼板35は、とても大きな圧縮力に抵抗することができる。また鋼板35を橋軸方向に接続するためには、添接板30とボルト21を用いて接続することができる。
図6は、本発明の補剛構造における補剛材に形鋼を使用した例で、図6(a)は、隣接する形鋼2のフランジ3間に断面T字状のCT形鋼16からなる補剛材4の脚部を設けた補剛構造の拡大図である。また、図6(b)は、隣接する形鋼2の間に山形鋼17の一辺からなる脚部39を補剛材4として設けた補剛構造1の拡大図である。CT形鋼16や山形鋼17からなる補剛材4は脚部39を取り付けた場合に、脚部39の反対側をフランジ40として機能させることができる部分を有しているため、平鋼を補剛材4として用いる場合に比べ剛性が高く、CT形鋼16や山形鋼17からなる補剛材4を使用した場合は、平鋼を補剛材4として用いる場合に比べ、板状部材25の圧縮に対する補剛部の剛性を大きくすることができる。
図7(a)は、本発明の補剛構造を適用した柱構造を示す斜視図であり、図7(b)は図7(a)の1側面の板状部材25の拡大斜視図である。本構造においては、隅角部41を有し、長手方向に直角な断面(柱の高さ方向の垂直断面)が矩形の柱構造において、該柱の各側面の板状部材25は、3つの形鋼2(図では溝形鋼)を、各形鋼2のフランジ3同士が隣り合うように配設すると共に、隣り合うフランジ3の間に平鋼の補剛材4の脚部39を挟んでボルト・ナットによるボルト接合5している。隅角部41における隣り合う板状部材25は、端部側に配置されている形鋼2のフランジ3を長手方向に切断除去した端部相互が溶接Wにより連結されているものである。端部側に配置されている形鋼2は、フランジ3を切断除去しなくても、片側のみフランジ3を有していない山形鋼等のL字状の形鋼を用いてもよい。本構造は、圧縮力が作用する橋脚又は建築構造用の柱として適用できるものである。
平鋼からなる補剛材4を隣り合う形鋼2のフランジ3の間に設けることで、形鋼2を用いて形成した板状部材25の圧縮強度を向上することができる。
図9は、本発明の補剛構造を適用した、I字状の形鋼であるH形鋼31を複数個、配設して形成した板状部材25の断面を示す。この板状部材25は前述した箱断面形状の橋桁や橋脚等のフランジやウェブに使用することができる。H形鋼31のフランジ3の幅が狭い場合、圧縮力が作用する板状部材25の補剛材として機能できないため、補剛材4(この場合平鋼)を設けることで、板状部材25を補剛することができる。なお、隣り合うH形鋼31のフランジ3相互間に、平鋼からなる補剛材4の脚部39を介在させて、また、H形鋼31のフランジ3幅方向に2列のボルト孔を部材長手方向に間隔をおいて設けると共に、脚部39に2列にボルト孔を部材長手方向に設け、各H形鋼31のフランジ3と脚部39とに渡って配設されたボルト・ナットによりボルト接合5されている。また、この形態では、各H形鋼31のフランジ3に1列または間隔をおいて平行に2列等の複数列に止水溝を設けるか、平鋼等の補剛材4の脚部39に1列または間隔をおいて平行に2列等の複数列に止水溝を設け、止水溝に止水材を配置して、ボルト接合5すればよい。
図10は、本発明の補剛構造を適用した柱構造の隅角部における別の実施形態を示した斜視図である。隅角部41において隣接する一方の形鋼2(図では溝形鋼)のフランジ42と他方の形鋼2’のウェブ43を重ね合わせてボルト接合44した実施例である。互いにボルト接合することにより、地震時に応力が集中する柱構造の隅角部において、板厚を増加して耐力を向上することができるとともに、一方の形鋼2のフランジ42とウェブ34は連続しているため、応力を円滑に分担することができる。
図11は,図10における隅角部41を拡大した構造を示す。形鋼の端部は製作の都合上、R形状45となっていることが多いため、R形状を切削して直角に加工してもよいし、一辺は,一方のフランジ42と他方のウェブ43を離間してボルト接合44(ボルトは省略した)し、他辺はR形状45に対面する部分を避けるように傾斜させて切断したフィラー46(詰め板)を設けてボルト接合することもできる。なお図10、11はボルト・ナットによるボルト接合44を用いた構造を示すが、接合方式として、ボルト接合を用いなくても、溶接接合もしくはリベット接合であってもよい。
図14は、本発明の柱構造の隅角部において、その一部を柱構造の断面方向に折り曲げた形鋼49を使用することを特徴とする柱構造である。曲げ加工方法として、冷間曲げ加工であっても熱間曲げ加工であってもよい。
また、柱構造の別の実施形態として、各側面の中央部に位置する板状部材を構成する形鋼のうち少なくとも1つを、該板状部材よりも降伏点が低いパネル又はブレースのいずれかに替えて配置する。
例えば、図12は,本発明の補剛構造を適用した柱構造において、前記柱構造の各側面の板状部材25を構成する形鋼47の降伏点応力に比べ、小さな降伏点応力を有するパネル1枚51を、柱の側面の中央部に位置する板状部材を構成する形鋼2に替えて中央部に配置した柱構造を示す斜視図である。
ここでいう中央部に位置する板状部材25を構成する形鋼とは、各側面の両端間(両隅角部間)の中央に存在する形鋼のことであり、中央が形鋼ではなく補剛材である場合は、当該補剛材を挟んでいる2つの形鋼を言う。
一方の形鋼47の降伏点応力に比べ、小さな降伏点応力を有するパネル51を、形鋼47に隣接するように板状部材の中央付近に配置する。この結果、地震時に柱構造に生じるせん断力に対して、降伏点応力(せん断強度)が低いパネル51が、形鋼47に先んじて降伏することができる。すなわち柱構造の損傷を強度の低い鋼材に集約することができ、地震時の柱構造の損傷を制御することができる。また補剛構造1を有することにより、大きな圧縮力にも抵抗することができる。
なおパネル51は低降伏点鋼(降伏点が100N/mmレベルもしくは225N/mmと低く、また降伏点のばらつき範囲も非常に狭く、伸び性能は50%以上もしくは40%以上が保証された鋼材)を用いた鋼板であり、パネル51と補剛構造1は、山形鋼54を用いてボルト接合することにより接合できる。
図13は、図12におけるパネル51を板状部材25の中央部に2枚設置した柱構造を示す斜視図である。パネル51は1ないし2枚に限らず、中央部に隣接する複数枚設置してもよい。
また、各側面全てにパネル51を設けなくても良く、少なくとも1つの側面に1枚設置されていれば良い。
図16は、低降伏点鋼からなる3組のブレース48を柱構造の各側面の板状部材25の中央付近に設置し、隣接する形鋼(補剛材4)に接合することを特徴とする柱構造を示す斜視図である。1組のブレース48は、形鋼2の間において対角方向に2本の構造材54を配置したものであり、設置するブレースの組数は一ないし複数であってもよいが、地震時に生じる水平力に効果的に抵抗するためには、1組のブレース48の高さ寸法55と幅寸法56を同一程度にすることが望ましい。またブレース48は形鋼(補剛材4)と溶接接合により取り付けることが好ましい。
図17に示す構造は、図16と同じくブレース48を用いた構造を示すが、ブレースの拘束位置を橋脚断面の隅角部49ならびに形鋼2のフランジ3および補剛材4に設けた孔50とすることで、圧縮力に対するブレース8の拘束効果を高める構造である。
図15にブレース材の断面を示す。地震時に橋脚にせん断力が生じると、ブレース材48には、引張力ならびに圧縮力が作用する。引張力に対しては低降伏点鋼を用いることで変形性能を高めることができ、圧縮力に対してはその外周に設置された拘束材53により、低降伏点鋼52の座屈変形を防止することができる。なお拘束材53は鋼管を用い、低降伏点鋼52と拘束材53は一体化させない構造とすることができる。なお拘束材53と形鋼(補剛材4を含む)の接続は、溶接接合するまたは添接板を用いてボルト接合あるいはリベット接合する方法であっても、いずれの形式であってもよい。
図18は、本発明の補剛構造を適用した柱構造の隅角部における別の実施形態を示した斜視図である。冷間曲げ成形された形鋼57を用いた図であり、製作効率が熱間曲げ成形と同様に良好な場合、冷間曲げ成形を用いてもよい。
[実施例1]
本発明を適用し、形鋼2として溝形鋼を5枚用いて形成した板状部材25(図2における3枚の形鋼2を5枚とした構造)の圧縮強度を数値解析により確認した。板状部材25の板幅と板厚の比である幅厚比を100、縦横比を1(4辺単純支持)と仮定し、相対する2辺に向かい合う方向に圧縮応力を一様に負荷する条件で、計算した結果、溝形鋼のフランジ高さが溝形鋼の幅寸法の20%以下程度と低い場合、鋼材の降伏強度以下(降伏強度の7割程度の応力)で板状部材には座屈が生じてしまう。しかし溝形鋼のフランジ高さの3倍程度の平鋼からなる補剛材4を隣り合う形鋼2の互いのフランジの間に1枚ずつ合計4枚挟むことで、降伏強度程度の圧縮強度を確保することができる。
本発明により、圧縮強度の確保が図れることが明確になった。そして平鋼をボルト接合により接続できるため溶接作業等が不要となり、製作効率を向上することができ、さらに止水材を設けることもできることより、止水性をも大幅に向上することができる。
本発明の実施形態の1例を示す拡大斜視図である。 本発明の補剛構造に圧縮力が作用した際の、座屈状況を示す図である。 従来の橋構造や建築構造等に使用される1枚ものの鋼板に圧縮力が作用した際の、座屈状況を示す図である。 本発明の補剛構造を橋桁に適用した例を示した斜視図である。 溝形鋼の形鋼の間に平鋼の補剛材を設けて構成した逆台形の開断面箱桁の断面を示した図である。 (a)本発明に係る、隣接する形鋼のフランジの間にCT形鋼を設け、これらをボルト接合により組立てた補剛構造の拡大断面図である。(b)本発明に係る、隣接する形鋼のフランジの間に山形鋼を設け、これらをボルト接合により組立てた補剛構造の拡大断面図である。 (a)本発明に係る、補剛構造を用いた柱構造を示す斜視図である。(b)は(a)の拡大斜視図である。 従来のパネル型の鋼製セグメントで構成された橋桁構造を示す斜視図である。 I字状の形鋼であるH形鋼を複数個、配設して形成した板状部材の断面図である。 本発明の補剛構造を適用した柱構造の隅角部における別の実施形態を示した斜視図である。 図10における隅角部を拡大した斜視図である。 本発明の補剛構造を適用した柱構造において、前記柱構造の各側面の板状部材を構成する形鋼のせん断強度に比べ、小さなせん断強度を有するパネル1枚を、該形鋼に隣接するように柱構造の各側面の板状部材の中央付近に配置することを特徴とする柱構造を示す斜視図である。 本発明の補剛構造を適用した柱構造において、前記柱構造の各側面の板状部材を構成する形鋼のせん断強度に比べ、小さなせん断強度を有するパネル2枚を、該形鋼に隣接するように柱構造の各側面の板状部材の中央付近に配置することを特徴とする柱構造を示す斜視図である。 本発明の柱構造の隅角部において、その一部を柱構造の断面方向に折り曲げた形鋼を使用することを特徴とする柱構造を示す斜視図である。 本発明の柱構造の隅角部において、その一部を柱構造の断面方向に折り曲げた形鋼を使用することを特徴とする柱構造を示す斜視図である。 低降伏点鋼からなる3組のブレースを柱構造の各側面の板状部材の中央付近に設置し、隣接する形鋼に接合することを特徴とする柱構造を示す斜視図である。 ブレースの拘束位置を橋脚断面の隅角部ならびに形鋼のフランジに設けた孔とすることで、圧縮力に対するブレースの拘束効果を高める構造である。 本発明の補剛構造を適用した柱構造の隅角部における別の実施形態を示した斜視図である。
符号の説明
1 補剛構造
2、2’ 形鋼
3 形鋼のフランジ
4 平鋼又は形鋼からなる補剛材
5 ボルト接合
6 止水溝
7 局部的な座屈
8 局部的な座屈
9 全体的な座屈
10 開断面箱桁
11 床版
12 桁の下フランジ
13 桁のウェブ
14 桁の上フランジ
15 中間ダイヤフラム
16 CT形鋼
17 山形鋼
18 鋼製セグメント
19 横リブ
21 ボルト
25 板状部材
26 圧縮力
27 鋼板
28 ボルト孔
30 添接板
31 H形鋼
32 開断面箱桁
34 ウェブ
33 補剛部
35 鋼板
36 橋桁
37 ウェブ
38 フランジ
39 脚部
40 フランジ
41 隅角部
42 一方の形鋼のフランジ
43 他方の形鋼のウェブ
44 ボルト接合
45 R形状
46 フィラー
47 形鋼
48 ブレース
49 断面方向に折り曲げた形鋼
50 形鋼のフランジに設けた孔
51 パネル
52 低降伏点鋼
53 拘束材
54 構造材
55 1組のブレースの高さ寸法
56 1組のブレースの幅寸法
57 冷間曲げ成形された形鋼

Claims (7)

  1. 隣り合う形鋼相互を連結してなる板状部材の補剛構造において、フランジを有し断面がコの字状又はI字状の複数の形鋼を、各形鋼のフランジ同士が隣り合うように配置すると共に、隣り合うフランジの間に、平鋼又は前記形鋼とは別個の形鋼からなる補剛材の脚部を挟んでボルト接合することを特徴とする板状部材の補剛構造。
  2. 前記断面がコの字形状の形鋼が溝形鋼であることを特徴とする請求項1記載の板状部材の補剛構造。
  3. 前記補剛材における隣り合うフランジの間に挟まれている部分の両面又は各フランジの補剛材側の面のいずれかの長手方向にわたって止水溝を有し、該止水溝に止水材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の板状部材の補剛構造。
  4. 隅角部を有し、柱長手方向に直角な断面が多角形の柱構造において、該柱の各側面の板状部材を請求項1〜3のいずれか1項に記載の板状部材の補剛構造を備えた構造とし、かつ、該隅角部における隣り合う板状部材は、端部側に配置されている形鋼のフランジを長手方向に切断除去した端部同士を相互に溶接により連結している、または断面がコの字状又はI字状の形鋼に替えて断面がL字状の形鋼として端部同士を相互に溶接により連結していることを特徴とする柱構造。
  5. 隅角部を有し、柱長手方向に直角な断面が多角形の柱構造において、該柱の各側面の板状部材を請求項1〜3のいずれか1項に記載の板状部材の補剛構造を備えた構造とし、かつ該隅角部における隣り合う板状部材は、隣接する一方の形鋼のフランジと、他方の形鋼のウェブとを互いに接するように配置して接合する、または隣接する一方の形鋼のフランジと、他方の形鋼のウェブとをフィラーを介して互いに接するように配置して接合することを特徴とする柱構造。
  6. 隅角部を有し、柱長手方向に直角な断面が多角形の柱構造において、該柱の各側面の板状部材を請求項1〜3のいずれか1項に記載の板状部材の補剛構造を備えた構造とし、かつ該隅角部に、フランジ及びウェブを有し断面がコの字状又はI字状の形鋼を設置し、該ウェブは長手方向に沿って隅角部の角度に合わせて折り曲げられていることを特徴とする柱構造。
  7. 隅角部を有し、柱長手方向に直角な断面が多角形の柱構造において、該柱の各側面の板状部材を請求項1〜3のいずれか1項に記載の板状部材の補剛構造を備えた構造とし、かつ前記各側面の中央部に位置する板状部材を構成する形鋼のうち少なくとも1つを、該板状部材よりも降伏点が低いパネル又はブレースのいずれかに替えて配置することを特徴とする柱構造。
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