JP2006132174A - 接合具及びこれを用いた接合構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 工事期間を大幅に短縮することができ、その他の有利な効果を奏する接合具及びこれを用いた接合構造を提供すること。
【解決手段】 円筒状の柱状部材と、梁状構造体とを接合する接合具であって、前記柱状部材の一端部に接合される接合具本体と、この接合具本体に接合されて前記梁状構造体を支持する接合板とからなり、前記接合具本体は、円錐形状若しくは円錐台形状である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、接合具及びこれを用いた接合構造に係り、特に、柱状部材上に梁などの梁状構造体を接合して支持する場合の、接合具及びこれを用いた接合構造に関するものである。
従来から、建物を建設する際に地盤が軟弱な場合、地中に鋼管杭などを打設して、この鋼管杭上に基礎梁等を接合していた。具体的には図5に示すような構造である。即ち、地中に鋼管杭109を鉛直に打設して、この鋼管杭109の上端部を包み込むように基礎梁111をコンクリートで形成していた。コンクリートで基礎梁111を形成する工程は、先ず鋼管杭109の周囲の土砂113を一旦除去し、次に鋼管杭109の周囲に型枠(図示略)を組む。そして、この型枠内にコンクリートを流し込み、コンクリートが固化することにより強固な基礎梁111が形成される。コンクリートが固化した後に型枠を外し、基礎梁111の周囲に土砂113を埋め戻す。以上は、いわゆる湿式工法ということができる。
尚、鋼管杭109とコンクリートの基礎梁111との接合強度を高めるために、鋼管杭109の上端部に鉄筋などを溶接し、この鉄筋をコンクリートと共に固化させるような手法も採られている(特許文献1参照。)。
特開2001−220756号(図1参照)
しかしながら、上記した従来の接合手法では以下のような種々の問題点があった。先ず第1に、上記湿式工法では、コンクリートが固化するのに所定の時間が必要であり、この間強度が発現するまで上部の建物の工事をすることができない。このため、基礎工事の工事期間を短縮することができない。第2に、地震などにより鋼管杭と基礎梁との間に大きな力が加わった場合、接合部位のコンクリートにひびなどの損傷が発生する場合がある。これは、コンクリート自体が変形しにくく、また脆い性質を有しているからである。第3に、各鋼管杭の間でいわゆる不同沈下現象が発生した場合、不陸修正が困難である。これは、上記したような構造的理由で鋼管杭の上端部と基礎梁との接合を取り外すことができないからである。第4に、地中に埋設される基礎梁の体積に相当する土砂を廃棄しなければならない。これは、図5に示したように、湿式工法では基礎梁の一部が地中に埋設されるからである。
本発明は、係る従来の接合手法が有する不都合を改善し、特に工事期間を大幅に短縮することができ、その他の有利な効果を奏する接合具及びこれを用いた接合構造を提供することを、その目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、円筒状の柱状部材と、梁状構造体とを接合する接合具であって、前記柱状部材の一端部に接合される接合具本体と、この接合具本体に接合されて前記梁状構造体を支持する接合板とからなり、前記接合具本体は、円錐形状若しくは円錐台形状であることを特徴としている。また、前記接合具本体は、部分球形状であることを特徴としている。或いは、前記接合具本体は、前記柱状部材に対応した円筒形状であることを特徴としている。
以上のように構成することにより、柱状部材に対して接合具を接合し、この接合具を介して梁状構造体を接合する。このため、柱状部材と棒状部材との接合を短期間で行うことができる。その際、接合具本体が円錐台形状や部分球形状の場合には、接合具本体と柱状部材との適切な接触を維持しつつ接合具の傾斜を修正できる。
また、 前記接合板と前記梁状構造体とは、ボルト及びナットにより接合されることを特徴としている。このため、必要に応じてボルト及びナットを取り外し、柱状部材と梁状構造体とを分離することができる。これにより、不同沈下現象等が生じた場合の不陸修正が容易に行える。
更に、本発明の接合構造は、上記接合具と、柱状部材としての鋼管杭と、梁状構造体としての基礎梁とからなることを特徴としている。これにより、各鋼管杭間で不同沈下現象等が生じた場合に、不陸修正が容易に行える。
本発明によれば、鋼管杭等の柱状部材と基礎梁等の梁状構造体とを接合具で接合するため、コンクリートの固化を待つ必要が無く、工事期間を短縮することができる。また、柱状部材と梁状構造体との接合は、特別な接合具を用いて行うので、接合部に大きな応力が加わっても柱状部材や梁状構造体自体が損傷することを防止できる。また、不同沈下現象が生じた場合でも、接合具を取り外して容易に不陸修正をすることができる。更には、基礎梁などの梁状構造体を地中に埋設する必要が無いので、廃棄する土砂の量を削減若しくは無くすことができる。
[第1の実施形態]
図面を参照しながら、本発明の第1の実施形態について説明する。
[全体概要]
図1及び図2は、本発明の第1の実施形態に係る接合具3及び接合構造1を示す図であり、図中の符号9は柱状部材としての鋼管杭であり、符号11は梁状構造体としての基礎梁である。ここで、図1(A)は基礎梁11を長手方向の一方側から見た図であり、図1(B)は基礎梁11を側方から見た図である。また、図2(A)は図1(B)のIIa−IIa線で切断した断面図であり、図2(B)は図1(A)のIIb−IIb線で切断した断面図である。これらの図に示すように、鋼管杭9と基礎梁11との間に接合具3が介在しており、鋼管杭9に接合具3が溶接され、接合具3と基礎梁11とが所定のボルト13及びナット15によって接合されている。
[鋼管杭(柱状部材)]
鋼管杭9は一般的に市販されているものであり、中空円筒状である。鋼管杭9の寸法は何種類か存在するが、一例としては直径が130mm程度、長さが3m〜6m、管の肉厚が4.5mm〜6mm程度のものがある。鋼管杭9の種類によっては、抜け難さを向上させるために外周面に螺旋状のリブなどを形成したもの(図示略)もあるが、本発明はこれらの鋼管杭にももちろん適用することができる。尚、上記鋼管杭9の寸法は、一般住宅や低層の店舗などの建設を前提としたものであるが、より大規模或いは高層の建物用には更に直径が大きく長い鋼管杭が用いられる場合もある。本発明は、このような大規模な鋼管杭に対しても適用できる。
[基礎梁(梁状構造体)]
本実施形態で用いる基礎梁11は、H形鋼である。基礎梁11は、建物を支持する基礎の部分に配置される梁である。尚、基礎梁11としてはH形鋼に限定されるものではなく、断面がコの字状の溝形鋼や、予め形成されたプレキャストコンクリート梁等にも適用することが可能である。
[接合具]
次に、本発明の特徴部分である接合具3について詳細に説明する。本実施形態の接合具3は、鋼管杭9に接合される接合具本体5と、基礎梁11と接合される接合板7とからなる。接合具本体5は図1及び図2に示すように、円錐台状の形状を有している。そして、この接合具本体5の上部に接合板7が接合されている。接合具本体5と接合板7はそれぞれ鋼板で形成されており、接合具本体5と接合板7とは、予め溶接により接合されている。
接合具本体5の大きさとしては、最も直径の大きな部分が鋼管杭9の内径よりも大きくなっている必要がある。これは、後述するように、接合具本体5が鋼管杭9の上端部に載置されて基礎梁11を支えなければならないからである。図2に示す例では、接合具本体5の最大直径が鋼管杭9の内径の1.5倍程度となっており、円錐台の高さ方向の略中間部分で鋼管杭9と接触している。尚、図2の接合具本体5は、断面が略直角三角形になるような円錐台であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、より細長い(高さが高い)円錐台であっても良いし、より扁平(高さが低い)な円錐台であってもよい。更には、円錐台形状ではなく、単純な円錐形状であってもよい。換言すれば、鋼管杭9と接する部分周辺が円錐状であれば、他の部分は異なる形状であってもよい。
接合板7は矩形の平板であり、図1(A)に示すように、その幅は接合具本体5の最大直径部及び基礎梁11の幅より幅広く形成され、長さ(基礎梁の長手方向に沿った長さ)は鋼管杭9の外径の4倍程度となっている。
接合具本体5の製造方法としては種々のものが考えられる。最も簡易な方法としては、鋼板を略扇形の部材に切断し、この部材を円錐状の金型を有するプレスによって成形する方法である。円錐状に成形された部材は、母線部分を突き合わせ溶接する。また、プレス法の他に、深絞り法や鋳造法などの手法によっても同様の接合具本体5を形成することができる。そして、円錐台形状に形成された接合具本体5が上記接合板7に溶接される。この作業は工場などで予め済ましておく。
[高さ調整用ライナ]
また、本実施形態においては、接合板7と基礎梁11との間に高さ調整用ライナ17が設けられている。高さ調整用ライナ17は、接合具3の接合板7とほぼ同等の形状及び大きさの鋼板である。この高さ調整用ライナ17は、鋼管杭9の上端部の高さのばらつきを修正するためのものであり、詳しくは後述する。
[施工方法]
次に、本発明に係る接合具3を用いた接合構造1の施工方法について説明する。
先ず、鋼管杭9が必要な位置に打設される。このとき、通常の住宅などの場合、1つの建物には10〜20本程度の鋼管杭9が打設される。このため、各鋼管杭9の間で上端部の高さにばらつきが生じる場合がある。このような場合には、各鋼管杭9の高さを揃えるために鋼管杭9の上端部が必要に応じて溶断される。
次に、鋼管杭9の内孔を接合具本体5が覆うように、鋼管杭9の上端部に接合具3を配置する。このとき、鋼管杭9は必ずしも鉛直に打設されているとは限らず、また、上端部の溶断工程においても完全に水平に溶断されているとは限らない。しかし、接合具本体5は円錐台形状を有しているので、鋼管杭9の内孔における周縁部との全体的な接触を維持したまま、所定の角度範囲であらゆる方向に傾斜させることができる。このため、鋼管杭9の上端部が仮に傾斜していても、接合板7が水平となるように設置することが可能である。接合板7を水平にするには、接合板7上に水平器などを当てて調整すればよい。このとき、接合具本体5は鋼管杭9の内径に対応する断面位置で鋼管杭9と接触するので、構造上問題となるような隙間は発生しない。
接合板7が水平となったら、接合具本体5と鋼管杭9とを溶接する。これにより、接合板7が水平を維持したまま接合具3が鋼管杭9に接合される。このような接合具3と鋼管杭9との接合を全ての鋼管杭9について行う。全ての鋼管杭9への接合具3の接合が完了した場合には、基礎梁11を接合板7の上に載置する訳である。しかしながら、上記したように、鋼管杭9の上端部の高さにはばらつきが生じている場合がある。このため、各鋼管杭9ごとに接合板7の上面の高さを水準器などを用いて測定する。この測定結果に基づいて、各接合板7上に高さ調整用ライナ17を配置して、全ての高さ調整用ライナ17の上面が同一の高さとなるようにする。このとき、接合板7は上記したようにほぼ正確に水平となっているため、単純な板状の高さ調整用ライナ17を用いることができる。但し、全ての鋼管杭9の上端部の高さが略同一であるならば、高さ調整用ライナ17は不要になることは言うまでもないことである。この場合は、基礎梁11を直接接合板7上に載置することになる。
高さ調整用ライナ17を配置したら、この高さ調整用ライナ17上に基礎梁11を載置する。高さ調整用ライナ17の上面には傾斜や高さのばらつきがないので、基礎梁11は正確に水平に設置されると共に、全ての鋼管杭9に対して理想的な荷重が配分される。そして、基礎梁9が接合板7上に載置されたら、接合板7と基礎梁11とをボルト13及びナット15によって最終的に接合する。これにより、接合具3を介して鋼管杭9と基礎梁11との接合が完了する。尚、基礎梁11としてプレキャストコンクリート梁などを用いる場合には、アンカーボルトなどを予め梁に設置しておけばよい。以上の工程により、基礎梁11を設置することができ、上部の建物の建設に移ることができる。この工法は、従来必要であったコンクリートの固化を待つ必要がないために、いわゆる乾式工法と言うことができる。
ところで、地盤によっては、建物を建設した後に、各鋼管杭9の間でいわゆる不同沈下現象が生じる場合がある。これは、地盤の強度が場所によって異なることが原因である。このような場合、従来の湿式工法による基礎梁では、鋼管杭と切り離すことができなかったので、不陸修正(高さの不均一を修正すること)は不可能であった。しかしながら、本発明にかかる接合具3を用いる場合には、以下のように容易に不陸修正をすることができる。
具体的には、先ず、他の場所と比べて大きく沈下してしまった鋼管杭9について、接合具3のボルト13とナット15を取り外す。そして、ジャッキ(図示略)などを用いて基礎梁11が水平となるように持ち上げる。これにより、大きく沈下してしまった鋼管杭9の接合具3と基礎梁11との間には、沈下量に応じた隙間が生じる。この隙間に新たな高さ調整用ライナを挿入すれば、基礎梁11を当初のように水平に支持することができるようになる。尚、新たな高さ調整用ライナを古いライナと組み合わせて使用するのではなく、最初から厚みの厚い高さ調整用ライナを別個に準備して、この新しい1枚の高さ調整用ライナを用いるようにしてもよい。そして、高さが調整できたら、ボルト13及びナット15によって再度接合具3と基礎梁11とを接合して作業を完了する。
[第2の実施形態]
次に、図3を参照しながら本発明の第2の実施形態について説明する。この図3は、図2の両図面と同様の位置で切断した断面図である。尚、第1の実施形態と共通の要素については同じ符号を用いて説明する。
当該実施形態に係る接合具3bは、第1の実施形態に対して、部分球状の接合具本体5bを有する点で異なり、その他の点については同一である。このため、共通な部分についての重複説明は省略する。
図3に示すように、接合具本体5bは鋼管杭9に向かって凸となるような部分球形状である。そして、当該部分球形状の接続具本体5bの開放端側における縁部が、接合板7に溶接される。接合具本体5bの直径は、少なくとも鋼管杭9の内径よりも大きくなっており、本実施形態では鋼管杭9の内径の2倍程度となっている。但し、これらの寸法は一例であって特別に限定するものではない。従って、より直径の小さな接合具本体を用いることによって、鋼管杭9の内部に接合具本体の大部分が入り込むような大きさに設定することも可能である。
以上のように、部分球形状の接合具本体5bを用いることにより、第1の実施形態で説明した円錐台の場合と同様の効果が得られる。即ち、部分球形状の接合具本体5bは、常に鋼管杭9の内孔の上端部と全体的に接触する。そして、この全体的な接触を維持したまま、接合具本体5bは鋼管杭9に対して傾斜できる。従って、鋼管杭9の上端部が水平でなくても、接合板7を常に水平に調整することが可能である。尚、部分球形状の接合具本体5bは、円錐形状の接合具本体5と比べて、広い角度範囲の傾斜に対応することができる点で優れている。
このような部分球形状の接合具本体5bは、細い扇形の鋼板を複数枚用意し、これらを相互に結合することによって形成することができる。また、深絞り法や鋳造法などによっても同様の接合具本体5bを形成することが可能である。尚、部分球形状には半球形状が含まれることは言うまでもない。
[第3の実施形態]
次に、図4に基づいて、本発明の第3の実施形態について説明する。この図4は、図2の両図面と同様の位置で切断した断面図である。尚、第1の実施形態と共通の要素については同じ符号を用いて説明する。
本実施形態に係る接合具3cは、接合具本体5cの形状と、接合具本体5cと鋼管杭9との接合構造に特徴を有している。具体的には、接合具本体5cは円筒形状となっている。そして、この円筒形状の接合具本体5cにおける一方の開口端(図では上端)が、接合板7に溶接されている。ここで、接合具本体5cは鋼管杭9の上端部の外周面に被せるような形態となるため、接合具本体5cの内径は少なくとも鋼管杭9の外径よりは大きな直径を有している。
また、接合具本体5cには、略直径方向に向かって貫通する2つの接合具貫通孔19が形成されている。この接合具貫通孔19は、後述するように、鋼管杭9との接合のためのボルト21を挿通させるためのものである。接合具貫通孔19の形成位置については特に限定されるものではないが、本実施形態においては、接合具本体5cの高さ方向の中間位置近傍に形成されている。
一方、鋼管杭9の上端部には、接合具3cが取り付けられた状態において上記接合具貫通孔19に対応する位置に、2つの鋼管杭貫通孔23が形成されている。この鋼管杭貫通孔23も直径方向に向かって貫通している。
次に、以上のように構成された接合具3cによる接合構造の施工方法について説明する。各鋼管杭9の高さを合わせるための鋼管杭9の上端部の溶断工程までは、第1の実施形態と同様である。溶断工程の後、接合具3cを鋼管杭9の上端部に被せる。そして、ボルト21とナット25によって接合具3cを鋼管杭9に固定する。次に、接合板7の上面の傾斜を測定する。傾斜を測定するのは、鋼管杭9の上端面が水平でなく、接合板7の上面に傾斜が生じている場合もあるからである。この点は、第1及び第2の実施形態とは異なる点である。次に、接合板7の上面の高さを測定する。高さを測定するのは、第1の実施形態と同様に、鋼管杭9の上端の高さにばらつきが生じている場合があるからである。
全ての接合板7の傾斜と高さが測定されたら、これらに対応する調整用ライナ17cを用意する。調整用ライナ17cは、接合板7の傾斜及び高さのばらつきを修正して、全ての調整用ライナ17cの上面が水平で且つ同一の高さとなるようにするためのものである。そして、全ての調整用ライナ17cを接合板7上に配設すると共にその調整用ライナ17c上に基礎梁11を載置し、ボルト13及びナット15で接合具3cと基礎梁11とを接合して接合工程が完了する。
以上は、接合具3cと鋼管杭9とを長いボルト21及びナット25で接合する場合を説明した。しかし、このようにボルト21とナット25で接合具3cを鋼管杭9に接合する場合には、若干の問題が生じる。それは、接合具本体5cの内径は、鋼管杭9の寸法誤差を考慮して鋼管杭9の外周面との間に隙間が生じるような値に設定されている。このような場合、基礎梁11に水平方向の力が加わると、接合具本体5cと鋼管杭9の間の隙間の分だけガタが生じることになる。従って、このような問題を解決するために、ボルト21及びナット25による接合ではなく、接合具本体5cを直接鋼管杭9に溶接するようにしてもよい。その他、上記のように接合具本体5cを鋼管杭9の外周面に被せる場合だけでなく、より細い直径の接合具本体によって、鋼管杭9の内孔内に接合具本体を挿入するような構造にしてもよい。
[その他の実施形態]
以上説明したように、上記各実施形態では鋼管杭9と基礎梁11との接合を中心に説明した。しかしながら、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、工場などの建物などの場合に、床と柱との間に当該接合具を用いることも可能である。また、鋼管杭9と基礎梁11の接合だけでなく、通常の柱と梁との接合に本発明の接合具を用いるようにしてもより。更に、上記の実施形態では、円柱状の鋼管杭9を前提として説明したが、例えば中空の四角柱からなる柱状部材と、四角錐形状の接合具本体との組合せによっても類似した効果を得ることができる場合がある。
最後に、上記各実施形態はあくまでも一例であって、本発明の技術的思想の範囲内において、上記説明に基づいて当業者が通常の知識に基づいて行う変形及び改良も、本発明の範囲に含まれるものである。
柱状部材と梁状構造体の接合、特に、建物を建設する際の鋼管杭と基礎梁との接合の用途に適用できる。
本発明の第1の実施形態に係る接合具及び接合構造を示す図であり、図1(A)は基礎梁の長手方向の一方側から見た図であり、図1(B)は基礎梁の側方から見た図である。 図1に開示した接合具及び接合構造の断面図であり、図2(A)は図1(B)のIIa−IIa線で切断した断面図であり、図2(B)は図1(A)のIIb−IIb線で切断した断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る接合具及び接合構造を示す図であり、図3(A)は基礎梁の長手方向の一方側から見た断面図であり、図3(B)は基礎梁の側方から見た断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る接合具及び接合構造を示す図であり、図4(A)は基礎梁の長手方向の一方側から見た断面図であり、図4(B)は基礎梁の側方から見た断面図である。 従来の接合構造を示す断面図である。
符号の説明
1,1b,1c 接合構造
3,3b、3c 接合具
5,5b,5c 接合具本体
7 接合板
9 柱状部材(鋼管杭)
11 梁状構造体(基礎梁)
13 ボルト
15 ナット
17 高さ調整用ライナ
19 接合具貫通孔
21 ボルト
23 鋼管杭貫通孔
25 ナット

Claims (8)

  1. 円筒状の柱状部材と、梁状構造体とを接合する接合具であって、
    前記柱状部材の一端部に接合される接合具本体と、この接合具本体に接合されて前記梁状構造体を支持する接合板とからなり、
    前記接合具本体は、円錐形状若しくは円錐台形状であることを特徴とする接合具。
  2. 円筒状の柱状部材と、梁状構造体とを接合する接合具であって、
    前記柱状部材の一端部に接合される接合具本体と、この接合具本体に接合されて前記梁状構造体を支持する接合板とからなり、
    前記接合具本体は、部分球形状であることを特徴とする接合具。
  3. 円筒状の柱状部材と、梁状構造体とを接合する接合具であって、
    前記柱状部材の一端部に接合される接合具本体と、この接合具本体に接合されて前記梁状構造体を支持する接合板とからなり、
    前記接合具本体は、前記柱状部材に対応した円筒形状であることを特徴とする接合具。
  4. 前記接合具本体は、前記柱状部材に溶接されることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の接合具。
  5. 前記接合具本体は、前記柱状部材にボルト及びナットにより接合されることを特徴とする請求項3に記載の接合具。
  6. 前記接合板と前記梁状構造体とは、ボルト及びナットにより接合されることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の接合具。
  7. 前記接合板と梁状構造体との間に、板状のライナを介在させることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の接合具。
  8. 上記請求項1〜7の何れか一項に記載の接合具と、柱状部材としての鋼管杭と、梁状構造体としての基礎梁とからなることを特徴とする、建物建設用の鋼管杭と基礎梁との接合構造。
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