JP2006129712A - 低誘虫性のシート - Google Patents

低誘虫性のシート Download PDF

Info

Publication number
JP2006129712A
JP2006129712A JP2004318935A JP2004318935A JP2006129712A JP 2006129712 A JP2006129712 A JP 2006129712A JP 2004318935 A JP2004318935 A JP 2004318935A JP 2004318935 A JP2004318935 A JP 2004318935A JP 2006129712 A JP2006129712 A JP 2006129712A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
light transmittance
sheet
maximum absorption
wavelength
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004318935A
Other languages
English (en)
Inventor
Mutsuhide Amekawa
睦英 飴川
Masashi Mori
正士 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP2004318935A priority Critical patent/JP2006129712A/ja
Publication of JP2006129712A publication Critical patent/JP2006129712A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Catching Or Destruction (AREA)

Abstract

【課題】 光源を覆うことで、この光源に昆虫類が群がることを防止でき、人間の目には着色していない自然な色調に見え、光源からの光を拡散透過させうるシートを提供する。
【解決手段】 本発明のシートは、ヘイズが95%以上、300〜410nmの波長範囲(A)で光線透過率(TA)が1%以下、450〜800nmの波長範囲(B)で光線透過率(TB)が40〜70%であり、極大吸収波長(λP)が530〜620nmである吸収極大ピーク(P)を有し、この極大吸収波長(λP)における光線透過率(TP)が、450〜700nmの波長範囲(B)における最大光線透過率(TBmax)の0.86倍以下である。例えばアクリル樹脂などの透明樹脂に、最大吸収波長(λUVmax)が350〜370nmである紫外線吸収剤、最大吸収波長(λVISmax)が530〜620nmである着色剤および光拡散剤を含有させた樹脂組成物からなるシートである。
【選択図】 図1

Description

本発明はシートに関し、詳しくは光源を覆うことにより、この光源に昆虫類が群がることを防止できる低誘虫性のシートに関する。
昆虫類には、紫外光に向かって進む走光性があるため、夜間には、かかる波長の光を放射する光源、例えば白色蛍光灯などに誘引されて群がってくる。
光源に昆虫類が誘引されることを防ぐために、昆虫類が最も敏感に反応する波長の光を遮蔽し、これ以外の光、例えば可視光のほとんどは透過する低誘虫性のシートが提案されている。例えば特許文献1〔特開昭55−023921号公報〕には、光線透過率が波長300〜380nmで1%以下、波長420〜700nmで80%以上であるシートが提案されている。同文献で具体的に提案されているシートは、波長400〜410nmの光線透過率が40%〜70%であり、波長420〜700nmに吸収極大ピークがないので(特許文献1の第8頁の第1図)、人間の目には殆ど無色に見え、これを透して見える光源からの光は、自然な色調に見える。
しかし、同文献に具体的に開示されているシートは、波長400〜410nmで40%〜70%もの光線透過率であるため、かかる波長範囲の光にも反応する昆虫類が群がってくるという問題があった。
かかる問題を解決するものとしては、特許文献2〔特開昭62−278931号公報〕には、波長300〜380nmの光線透過率が1%以下であり、波長400〜480nmの光線透過率が30%以下であり、波長580〜700nmの光線透過率が80%以上であるシートが提案されており、具体的には波長580〜700nmに吸収極大ピークが見られないものが開示されている〔特許文献2の第9頁の第3図〕。かかるシートは、400〜410nmの光線透過率が30%以下であるので、かかる波長範囲の光にも反応する昆虫類が誘引されて群がってくるのを防止することができる。
しかし、同文献で具体的に提案されているシートは、人間の目には着色して見え、これを透過してくる光源からの光が不自然な色調に見えてしまうという問題があった。
また、低誘虫性のシートとして、光源を覆う照明カバーなどのように、光を拡散させながら透過させる拡散透過性を有するものも求められている。
特開昭55−023921号公報 特開昭62−278931号公報
そこで本発明者は、光源を覆うことで、この光源に昆虫類が群がることを防止でき、人間の目には着色していない自然な色調に見え、光源からの光を拡散透過させうるシートを開発するべく鋭意検討した結果、ヘイズが95%以上であり、波長300〜410nmでの光線吸収率を1%以下で、波長450nm〜800nmの光線透過率が40%〜70%であり、この波長範囲に極大吸収波長530〜620nmの吸収極大ピークが有り、この極大吸収波長における光線透過率が、波長450nm〜700nmにおける最大光線透過率の0.86倍以下のシートは、透過光を拡散透過し、昆虫類が群がってくることが無く、また人間の目には殆ど着色していないように見えることを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、ヘイズが95%以上であり、
300nm〜410nmの波長範囲(A)で光線透過率(TA)が1%以下であり、
450nm〜800nmの波長範囲(B)で光線透過率(TB)が40%〜70%であり

極大吸収波長(λP)が530nm〜620nmである吸収極大ピーク(P)を有し、
前記極大吸収波長(λP)における光線透過率(TP)が、450nm〜700nmの波長範囲(B)における最大光線透過率(TBmax)の0.86倍以下である
ことを特徴とするシートを提供するものである。図1に本発明のシートの一例の光線透過スペクトルを示す。
本発明のシートによれば、光源に昆虫類が群がることを防止でき、また、このシートは人間の目には着色していない自然な色調に見える。
本発明のシートは、300nm〜410nmの波長範囲(A)で光線透過率が1%以下であり、理想的には実質的に0である。本発明のシートは、かかる波長範囲(A)での光線透過率(TA)が1%以下であるので、昆虫類が反応する波長範囲(A)の光は十分に遮蔽されている。
450nm〜800nmの波長範囲(B)では、光線透過率(TB)が40%〜70%である。かかる光線透過率(TB)が40%未満であると、例えば光源を覆った場合などに十分に可視光を透過することができず、人間の目には暗く見えてしまう傾向にある。
本発明のシートは、吸収極大ピーク(P)を有しており、この吸収極大ピーク(P)は最大吸収波長(λP)が530nm〜620nmである。最大吸収波長(λP)が530nm未満であったり、620nmを超えていると、人間の目には着色して見えることがある。
吸収極大ピーク(P)の最大吸収波長(λp)における光線透過率(Tp)は、450nm〜800nmの波長範囲(B)における最大光線透過率(TBmax)の0.86倍以下である。かかる光線透過率(TP)が最大光線透過率(TBmax)の0.86倍を超えていると、人間の目には着色して見えてしまう傾向にあり、好ましくない。なお、450nm〜800nmの波長範囲(B)における光線透過率(TB)は40%〜70%の範囲であるので、極大吸収ピーク(P)の最大吸収波長(λp)における光線透過率(Tp)は、最大光線透過率(TBmax)の0.57倍以上である。
かかる本発明のシートとしては、例えば透明樹脂に紫外線吸収剤、着色剤および光拡散剤を含有させた樹脂組成物からなるシートが挙げられる。
透明樹脂としては、例えばアクリル樹脂が挙げられる。アクリル樹脂はそれ単独では無色で透明な熱可塑性樹脂として広く用いられているものである。かかるアクリル樹脂としては、例えばメタクリル酸メチル単位の含有量が50質量%以上の重合体が挙げられ、メタクリル酸メチルの単独重合体であってもよいし、メタクリル酸メチルおよびこれと共重合可能な単量体の共重合体であってもよい。
メタクリル酸メチルと共重合可能な単量体は、分子内にメタクリル酸メチルとラジカル重合可能な二重結合を一つ有する単官能単量体であってもよいし、二つ以上有する多官能単量体であってもよい。単官能単量体としては、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシルなどのアクリル酸エステル類、メタクリル酸エチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシルなどのようなメタクリル酸エステル類、アクリル酸、メタクリル酸、スチレンなどが挙げられる。また、多官能単量体としては、例えばネオペンチルグリコールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレートなどが挙げられる。これらの単量体は、それぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
紫外線吸収剤としては、例えば最大吸収波長(λUVmax)が350nm〜370nmである紫外線吸収剤が用いられる。最大吸収波長(λUVmax)が350nm未満の紫外線吸収剤を用いたのでは、410nm以下の光線透過率(TA)を1%以下とするために多量に含有させる必要があり、経済的に不利である。また、370nmを超える紫外線吸収剤であってもよいが、その多くは、波長450nm以上にも吸収があるので、後述する着色剤の使用量が多くなり、シートが黒っぽく見えてしまうため、好ましくない。
最大吸収波長(λUVmax)が350nm〜370nmである紫外線吸収剤としては、例えば2−〔5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル〕−4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール〔最大吸収波長λUVmax=353nm〕、2、4−ジ−tert−ブチル−6−(5−クロロベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール〔最大吸収波長λUVmax=353nm〕などが挙げられる。かかる紫外線吸収剤の含有量は、紫外線吸収剤の種類にもよるが、例えばシートの単位面積あたり10g/m2〜100g/m2程度である。
着色剤としては、最大吸収波長(λVISmax)が530nm〜620nmである着色剤が用いられ、透過光の散乱が少ない点で、染料が好ましく用いられる。かかる染料としては、例えばC.I.ディスパース バイオレット 26(C.I.Disperse Violet 26)〔最大吸収波長λUVmax=540nm、「Sumiplast Bordeaux HBL」(住友化学社)などとして市販されている。〕、
C.I.ディスパース バイオレット 28(C.I.Disperse Violet 28)〔最大吸収波長λVISmax=約550nm、「Sumiplast Violet RR」(住友化学社)、「Diaresin Violet D」(三菱化学社)などとして市販されている。〕、
C.I.ピグメント バイオレット 1(C.I.Pigment Violet 1)〔最大吸収波長λUVmax=560nm、「Rhodamine B」(サンケミカル社)、「Fanal Violet D5480」(BASF社)などとして市販されている。〕、
C.I.ソルベント バイオレット 13(C.I.Solvent Violet 13)〔最大吸収波長λVISmax=約580nm、「Waxoline Purple AS」(ICI社)、「Sumiplast Violet B」(住友化学社)、「Macrolex Violet B」(Bayer社)などとして市販されている。〕、
C.I.ソルベント ブルー 97(C.I.Solvent Blue 97)〔最大吸収波長λUVmax=580〜610nm、「Macrolex Blue RR」(Bayer社)などとして市販されている。〕などが挙げられる。かかる着色剤の含有量は、その種類によって異なるが、例えばシートの単位面積あたり0.001g/m2〜0.02g/m2程度である。
光拡散剤としては、例えば酸化チタン、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、タルクなどの無機微粒子を用いることができる。光拡散剤として、架橋ポリスチレン粒子、架橋アクリル粒子などの有機微粒子を用いることもできる。透明樹脂に対して非相溶性の樹脂を透明樹脂と溶融混練して用いることもでき、この非相溶性の樹脂は、透明樹脂と相分離することにより、光を拡散させる。
光拡散剤の使用量は、450nm〜800nmの波長範囲(B)で光線透過率(TB)およびヘイズが本発明で規定する範囲となるように適宜選択され、光拡散剤の種類、無機微粒子を用いる場合には、その粒子径などにより異なるが、例えばシートの単位面積あたりの含有量で5g/m2〜500g/m2程度である。光拡散剤の使用量が多いと、上記波長範囲(B)での光線透過率(TB)が低くなり、少ないとヘイズが低くなる。
かかる樹脂組成物シートは、例えば加熱されて溶融状態にある透明樹脂に紫外線吸収剤、着色剤および光拡散剤を添加して、成形する方法、具体的には押出成形、射出成形などの通常の成形方法で製造することができる。また、押出成形などの方法でペレット化してから、プレス成形法によって熱プレスしてもよい。
樹脂組成物シートは、単量体またはその部分重合物と紫外線吸収剤、着色剤および光拡散剤とを混合し、得られた混合物を重合セル内で重合させて成形するキャスト重合法によっても製造することができる。単量体としては、メタクリル酸メチルを単独で用いてもよいし、メタクリル酸メチルおよびこれと共重合可能な単量体の混合物であってもよい。混合物は通常、重合開始剤を含有させて用いられる。また通常は、重合後、重合セルからの離型を容易にするために離型剤が添加されて用いられる。
樹脂シートは、上記と同様の単量体に紫外線吸収剤、着色剤および光拡散剤を混合してから、懸濁重合法、塊状重合法などの方法で重合して樹脂組成物を得、得られた樹脂組成物を押出成形法、射出成形法などの成形法により成形する方法でも製造することができる。
かかる本発明のシートは、厚みが通常0.1mm〜30mm程度である。
本発明のシートは、光線透過率が300nm〜410nmの波長範囲(A)で1%以下であるので、白色蛍光灯などの光源を覆う照明カバーとして用いることで、光源に昆虫類が群がることを防止することができ、人間の目には着色していないよう見えるので、自然な色調の照明光で照明することができる。
本発明のシートは、内部に光源を有していて、この内部の光源によって照明する内照式の看板の看板材として用いることで、看板材に描かれた装飾の色彩を損なうことなく、昆虫類が群がることを防止することができる。
本発明のシートを、家屋などの窓材、出入口の間仕切り板などとして用いることで、屋内の照明によって窓際や出入口などに昆虫類が群がることがなく、また日中は自然な色調で太陽光を屋内に採り入れることができる。
以下、実施例によって本発明をより詳細に説明するが、本発明はかかる実施例によって限定されるものではない。
なお、各実施例で得たシートの光線透過スペクトルは、分光光度計〔日立U−4000型〕を用いて300nm〜800nmの波長範囲で5nm間隔で測定して求めた。
イエローインデックスは(YI)は、同時測定方式分光方式色度計〔日本電色工業(株)製、「SQ−2000」〕を用いて反射法により、JIS Z−8722に記載の方法により、Cの標準光を用いたときの三刺激値(X、Y、Z)を求め、この三刺激値から、JIS Z7105に従って求めた。
ヘイズは、JIS K7136に従い、反射・透過率計〔(株)村上色彩技術研究所製、「HR−100型」〕を用いて測定した。
実施例1
メタクリル酸メチル100質量部あたり2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(重合開始剤)0.002質量部を混合し、80℃で部分重合させて、重合体含有量5質量%の部分重合物を得た。この部分重合物98.5質量部に、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体樹脂(MS樹脂)〔メタクリル酸メチル単位20質量%、スチレン単位80質量%〕1.49質量部を加え、さらに2−〔5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル〕−4−メチル−6−tert−ブチル〕フェノール(紫外線吸収剤)1.5質量部、着色剤〔C.I.ソルベント バイオレット 13、最大吸収波長λVISmax=約580nm、「Waxoline Purple AS」〕0.0002質量部、酸化チタン微粉末〔光拡散剤〕0.042質量部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(重合開始剤)0.08質量部および離型剤0.05質量部を添加し、減圧下〔絶対圧力で87kPa〕にて30分間脱気した。その後、ガラス板〔厚さ10mm、30cm×30cm〕2枚とと塩化ビニル製ガスケットで構成された重合セル内に注入し、72℃に加熱して同温度で3時間保持したのち、120℃に加熱し同温度で1時間保持して重合させて、厚さ2mmのアクリル樹脂組成物シートを得た。このアクリル樹脂組成物シートは、目視では着色を確認できなかった。このアクリル樹脂組成物シートの光線透過スペクトルを図1に示し、評価結果を第1表に示す。
このアクリル樹脂組成物シートは、単位面積あたり紫外線吸収剤を35.7g/m2、着色剤を0.00476g/m2、光拡散剤を36.5g/m2それぞれ含んでいて、ヘイズは99.4%、YIは−3.1である。300nm〜410nmの波長範囲(A)での光線透過率の最大値(TAmax)は0.1%(410nm)であり、450〜800nmの波長範囲(B)での光線透過率の最小値(TBmin)は42.2%、最大値(TBmax)は53.1%である。極大吸収ピークを有し、その極大吸収波長(λp)は約560nm、極大吸収波長における光線透過率(Tp)は42.2%である。極大吸収波長における光線透過率(Tp)は、最大光線透過率(TBmax)の0.79倍である。
このシートを白色蛍光灯の照明カバーとして使用すると、白色蛍光灯からの光は拡散透過されて自然な乳白色に見え、また屋外で使用しても、昆虫類が群がってこない。
実施例2
部分重合物の使用量を97.5質量部とし、紫外線吸収剤の使用量を1.0質量部とした以外は実施例1と同様に操作して、アクリル樹脂組成物シートを得た。このアクリル樹脂組成物シートは、目視では着色を確認できなかった。このアクリル樹脂組成物シートの光線透過スペクトルを図2に示す。評価結果を第1表に示す。
このアクリル樹脂組成物シートは、単位面積あたり紫外線吸収剤を23.8g/m2、着色剤を0.00476g/m2、光拡散剤を36.5g/m2それぞれ含んでいて、ヘイズは99.4%、YIは−6.3である。300nm〜410nmの波長範囲(A)での光線透過率の最大値(TAmax)は0.3%(410nm)、450〜800nmの波長範囲(B)での光線透過率の最小値(TBmin)は42.2%、最大値(TBmax)は53.1%である。極大吸収ピーク(P)を有し、その極大吸収波長(λp)は約560nm、極大吸収波長における光線透過率(Tp)は42.2%である。極大吸収波長における光線透過率(Tp)は、最大光線透過率(TBmax)の0.80倍である。
このシートを白色蛍光灯の照明カバーとして使用すると、白色蛍光灯からの光は拡散透過されて自然な乳白色に見え、また屋外で使用しても、昆虫類が群がってこない。
実施例3
部分重合物の使用量を97.8質量部とし、紫外線吸収剤の使用量を0.75質量部とした以外は実施例1と同様に操作して、アクリル樹脂組成物シートを得た。このアクリル樹脂組成物シートは、目視では着色を確認できなかった。このアクリル樹脂組成物シートの光線透過スペクトルを図3に示す。評価結果を第1表に示す。
このアクリル樹脂組成物シートは、単位面積あたり紫外線吸収剤を17.9g/m2、着色剤を0.00476g/m2、光拡散剤を36.5g/m2それぞれ含んでいて、ヘイズは99.4%、YIは−7.4である。300nm〜410nmの波長範囲(A)での光線透過率の最大値(TAmax)は0.8%(410nm)、450〜800nmの波長範囲(B)での光線透過率の最小値(TBmin)は43.4%、最大値(TBmax)は54.1%である。極大吸収ピーク(P)を有し、その極大吸収波長(λp)は約560nm、極大吸収波長における光線透過率(Tp)は43.4%である。極大吸収波長における光線透過率(Tp)は、最大光線透過率(TBmax)の0.80倍である。
このシートを白色蛍光灯の照明カバーとして使用すると、白色蛍光灯からの光は拡散透過されて自然な乳白色に見え、また屋外で使用しても、昆虫類が群がってこない。
実施例4
部分重合物の使用量を97.5質量部とし、紫外線吸収剤の使用量を1.0質量部とし、着色剤の使用量を0.00015質量部とした以外は実施例1と同様に操作して、アクリル樹脂組成物シートを得た。このアクリル樹脂組成物シートは、目視では着色を確認できなかった。このアクリル樹脂組成物シートの光線透過スペクトルを図4に示す。評価結果を第2表に示す。
このアクリル樹脂組成物シートは、単位面積あたり紫外線吸収剤を23.8g/m2、着色剤を0.0036g/m2、光拡散剤を36.5g/m2それぞれ含んでいて、ヘイズは99.2%YIは−2.2である。300nm〜410nmの波長範囲(A)での光線透過率の最大値(TAmax)は0.3%(410nm)、450〜800nmの波長範囲(B)での光線透過率の最小値(TBmin)は44.5%、最大値(TBmax)は54.2%である。極大吸収ピーク(P)を有し、その極大吸収波長(λp)は約560nm、極大吸収波長における光線透過率(Tp)は44.5%である。極大吸収波長における光線透過率(Tp)は、最大光線透過率(TBmax)の0.82倍である。
このシートを白色蛍光灯の照明カバーとして使用すると、白色蛍光灯からの光は拡散透過されて自然な乳白色に見え、また屋外で使用しても、昆虫類が群がってこない。
実施例5
部分重合物の使用量を98.2質量部とし、MS樹脂の使用量を0.75質量部とし、紫外線吸収剤の使用量を1.1質量部とし、着色剤の使用量を0.00016質量部とし、光拡散剤の使用量を0.021質量部とした以外は実施例1と同様に操作して、アクリル樹脂組成物シートを得た。このアクリル樹脂組成物シートは、目視では着色を確認できなかった。このアクリル樹脂組成物シートの光線透過スペクトルを図5に示す。評価結果を第2表に示す。
このアクリル樹脂組成物シートは、単位面積あたり紫外線吸収剤を26.2g/m2、着色剤を0.0036g/m2、光拡散剤を18.4g/m2それぞれ含んでいて、ヘイズは99.3%、YIは−1.7である。300nm〜410nmの波長範囲(A)での光線透過率の最大値(TAmax)は0.6%(410nm)、450〜800nmの波長範囲(B)での光線透過率の最小値(TBmin)は55.9%、最大値(TBmax)は65.9%である。極大吸収ピーク(P)を有し、その極大吸収波長(λp)は約550nm、極大吸収波長における光線透過率(Tp)は55.9%である。極大吸収波長における光線透過率(Tp)は、最大光線透過率(TBmax)の0.85倍である。
このシートを白色蛍光灯の照明カバーとして使用すると、白色蛍光灯からの光は拡散透過されて自然な乳白色に見え、また屋外で使用しても、昆虫類が群がってこない。
比較例1
部分重合物の使用量を97.5質量部とし、紫外線吸収剤の使用量を1.0質量部とし、着色剤の使用量を0.00005質量部とした以外は実施例1と同様に操作して、アクリル樹脂組成物シートを得た。このアクリル樹脂組成物シートは、目視でやや黄色に着色していた。このアクリル樹脂組成物シートの光線透過スペクトルを図6に示す。評価結果を第2表に示す。
このアクリル樹脂組成物シートは、単位面積あたり紫外線吸収剤を23.8g/m2、着色剤を0.0012g/m2、光拡散剤を36.5g/m2それぞれ含んでいて、ヘイズは99.4%、YIは6.8である。300nm〜410nmの波長範囲(A)での光線透過率の最大値(TAmax)は0.3%(410nm)、450〜800nmの波長範囲(B)での光線透過率の最小値(TBmin)は46.5%、最大値(TBmax)は53.2%である。極大吸収ピーク(P)を有し、その極大吸収波長(λp)は約540nm、極大吸収波長における光線透過率(Tp)は46.9%である。極大吸収波長における光線透過率(Tp)は、最大光線透過率(TBmax)の0.88倍である。
このシートを白色蛍光灯の照明カバーとして使用すると、昆虫累は群がってこず、白色蛍光灯からの光は拡散透過されるが、白色蛍光灯からの光はやや黄色く見える。


























第 1 表
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例1 実施例2 実施例3
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
部分重合物 (質量部) 98.5 97.5 97.8
MS樹脂 (質量部) 1.49 1.49 1.49
紫外線吸収剤 (質量部) 1.5 1.0 0.75
(g/m2) 35.7 23.8 17.9
着色剤 (質量部) 0.0002 0.0002 0.0002
(g/m2) 0.00476 0.00476 0.00476
光拡散剤 (質量部) 0.042 0.042 0.042
(g/m2) 36.5 36.5 36.5
────────────────────────────────────────
Amax (%) 0.1 0.3 0.8
Bmin (%) 42.2 42.2 43.4
Bmax (%) 53.1 53.1 53.1
────────────────────────────────────────
吸収極大ピーク
λp (nm) 560 560 560
p (%) 42.2 42.2 43.4
p/TBmax 0.79 0.79 0.80
────────────────────────────────────────
ヘイズ (%) 99.4 99.4 99.4
YI −3.1 −6.3 −7.4
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Amax:300nm〜410nmの波長範囲(A)での光線透過率の最大値
Bmin:450〜700nmの波長範囲(B)での光線透過率の最小値
Bmax:450〜700nmの波長範囲(B)での光線透過率の最大値
λp :極大吸収ピークの極大吸収波長
p :極大吸収波長における光線透過率


















第 2 表
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例4 実施例5 比較例1
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
部分重合物 (質量部) 97.5 98.2 97.5
MS樹脂 (質量部) 1.49 0.75 1.49
紫外線吸収剤 (質量部) 1.0 1.1 1.0
(g/m2) 23.8 26.2 23.8
着色剤 (質量部) 0.00015 0.00016 0.00005
(g/m2) 0.00357 0.00390 0.00119
光拡散剤 (質量部) 0.042 0.042 0.042
(g/m2) 36.5 36.5 36.5
────────────────────────────────────────
Amax (%) 0.3 0.6 0.3
Bmin (%) 44.5 55.9 46.5
Bmax (%) 54.2 65.9 53.2
────────────────────────────────────────
吸収極大ピーク
λp (nm) 560 550 540
p (%) 42.5 55.9 46.9
p/TBmax 0.82 0.85 0.88
────────────────────────────────────────
ヘイズ (%) 99.2 99.3 99.4
YI −2.2 −1.7 6.8
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Amax:300nm〜410nmの波長範囲(A)での光線透過率の最大値
Bmin:450〜700nmの波長範囲(B)での光線透過率の最小値
Bmax:450〜700nmの波長範囲(B)での光線透過率の最大値
λp :極大吸収ピークの極大吸収波長
p :極大吸収波長における光線透過率
実施例1で得たアクリル樹脂組成物シートの光線透過スペクトルである。 実施例2で得たアクリル樹脂組成物シートの光線透過スペクトルである。 実施例3で得たアクリル樹脂組成物シートの光線透過スペクトルである。 実施例4で得たアクリル樹脂組成物シートの光線透過スペクトルである。 実施例5で得たアクリル樹脂組成物シートの光線透過スペクトルである。 比較例1で得たアクリル樹脂組成物シートの光線透過スペクトルである。
符号の説明
A:300nm〜410nmの波長範囲
B:450nm〜700nmの波長範囲
P:吸収極大ピーク

Claims (3)

  1. ヘイズが95%以上であり、300nm〜410nmの波長範囲(A)で光線透過率(TA)が1%以下であり、450nm〜800nmの波長範囲(B)で光線透過率(TB)が40%〜70%であり、極大吸収波長(λP)が530nm〜620nmである吸収極大ピーク(P)を有し、前記極大吸収波長(λP)における光線透過率(TP)が、450nm〜700nmの波長範囲(B)における最大光線透過率(TBmax)の0.86倍以下であることを特徴とするシート。
  2. 透明樹脂に、最大吸収波長(λUVmax)が350nm〜370nmである紫外線吸収剤、最大吸収波長(λVISmax)が530nm〜620nmである着色剤および光拡散剤を含有させた樹脂組成物からなる請求項1に記載のシート。
  3. 透明樹脂がアクリル樹脂である請求項2に記載のシート。
JP2004318935A 2004-11-02 2004-11-02 低誘虫性のシート Pending JP2006129712A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004318935A JP2006129712A (ja) 2004-11-02 2004-11-02 低誘虫性のシート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004318935A JP2006129712A (ja) 2004-11-02 2004-11-02 低誘虫性のシート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006129712A true JP2006129712A (ja) 2006-05-25

Family

ID=36723772

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004318935A Pending JP2006129712A (ja) 2004-11-02 2004-11-02 低誘虫性のシート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006129712A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009114260A (ja) * 2007-11-02 2009-05-28 Daicel Polymer Ltd 成形体用の樹脂組成物
JP2012024057A (ja) * 2010-07-27 2012-02-09 Panasonic Electric Works Co Ltd 害虫誘引照明システム
WO2013054656A1 (ja) * 2011-10-11 2013-04-18 山本光学株式会社 合成樹脂レンズ
KR20220098260A (ko) 2020-03-12 2022-07-11 다이세이 파인 케미칼 가부시키가이샤 소정의 영역으로의 곤충의 침입을 방지하기 위한 시스템, 방법 및 키트

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009114260A (ja) * 2007-11-02 2009-05-28 Daicel Polymer Ltd 成形体用の樹脂組成物
JP2012024057A (ja) * 2010-07-27 2012-02-09 Panasonic Electric Works Co Ltd 害虫誘引照明システム
WO2013054656A1 (ja) * 2011-10-11 2013-04-18 山本光学株式会社 合成樹脂レンズ
CN103842892A (zh) * 2011-10-11 2014-06-04 山本光学株式会社 合成树脂透镜
US9146336B2 (en) 2011-10-11 2015-09-29 Yamamoto Kogaku Co., Ltd. Synthetic resin lens
CN103842892B (zh) * 2011-10-11 2016-08-17 山本光学株式会社 合成树脂透镜
KR20220098260A (ko) 2020-03-12 2022-07-11 다이세이 파인 케미칼 가부시키가이샤 소정의 영역으로의 곤충의 침입을 방지하기 위한 시스템, 방법 및 키트

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2629843C (en) White light diffusing thermoplastic composition
RU2340636C2 (ru) Формованное изделие из полиметилметакрилатной матрицы, содержащее флуоресцентный краситель, и его применение
CN101120052B (zh) 对420nm的波长光具有吸收能力的热塑性树脂组合物及其成型体
NL1034956C (nl) Lichtdiffusieplaat, oppervlakemissie lichtbroninrichting en vloeibaar kristal weergave inrichting.
TW200829947A (en) Light diffusing resin composition
JP3684587B2 (ja) 光拡散性メタクリル系樹脂板
TW201030027A (en) Molded object for optical use, and lightguide plate and light diffuser both comprising same
JP2001296413A (ja) 蛍光性再帰反射シート
CN113286850A (zh) 包含颗粒和着色剂的聚合物组合物、其制备方法及其用途
JPH09306217A (ja) 白色蛍光灯カバー用光拡散板
JP2000067629A (ja) 照明カバー
JP2006129712A (ja) 低誘虫性のシート
JP2005058019A (ja) 防虫性のシート
JPH03207743A (ja) 光の透過性及び拡散性に優れたメタクリル樹脂成形体
JP2006141206A (ja) 防虫性のシート
CA2059588A1 (en) Multilayer blankout signs
JP2010156930A (ja) 白色led光源用光拡散板及びそれを有する光学製品
JP6375192B2 (ja) 樹脂組成物および樹脂成形体
JPS5949245A (ja) 調光性プラスチツク材料
JP2005267971A (ja) 照明カバー用メタクリル系樹脂組成物及び照明カバー
JP2004338222A (ja) 蛍光持続性の改良されたアクリル系樹脂フィルム
KR100596325B1 (ko) 광변색 광고판
JP7503545B2 (ja) 粒子及び着色剤を含むポリマー組成物、その調製方法及びその使用
JP3419416B2 (ja) 熱線遮蔽性メタクリル樹脂組成物
JP7503544B2 (ja) 粒子及び着色剤を含む射出成形に適したポリマー組成物、その調製方法及びその使用

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20070912

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071225

RD05 Notification of revocation of power of attorney

Effective date: 20080131

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080225

RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20080514

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20080715

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090106