JP2006123452A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006123452A
JP2006123452A JP2004317685A JP2004317685A JP2006123452A JP 2006123452 A JP2006123452 A JP 2006123452A JP 2004317685 A JP2004317685 A JP 2004317685A JP 2004317685 A JP2004317685 A JP 2004317685A JP 2006123452 A JP2006123452 A JP 2006123452A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
nozzles
inkjet head
nozzle
ejected
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP2004317685A
Other languages
English (en)
Inventor
Minoru Koyada
実 古谷田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba TEC Corp
Original Assignee
Toshiba TEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba TEC Corp filed Critical Toshiba TEC Corp
Priority to JP2004317685A priority Critical patent/JP2006123452A/ja
Publication of JP2006123452A publication Critical patent/JP2006123452A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

【課題】 インクジェット記録装置において、顔料の凝集によるインク粘度の増加を抑えインク不吐出の発生を防止し、さらに、インク消費の増加及び記録効率の低下を防止する。
【解決手段】 複数の圧力室の容積を選択的に変化させてそれらの圧力室に各々連通する複数のノズルからインク滴を吐出させるインクジェットヘッドの吐出動作中には、インク滴が吐出しないノズルに対応する圧力室の容積を所定の周期で変化させ(ステップS2)、インクジェットヘッドの吐出動作中以外には、全ての圧力室の容積を所定の周期で変化させる(ステップS3)。これにより、インク滴が吐出しないノズル及びそれに対応する圧力室内のインクは絶えず微振動するため、そのインクが含む顔料の凝集を防止することが可能になり、フラッシング動作や加圧パージ動作を行う必要がなくなる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、インクジェット記録装置に関する。
インクジェットプリンタ等のインクジェット記録装置は、記録媒体に対して複数のノズルから選択的にインクをインク滴として吐出させるインクジェットヘッドを備えており、このインクジェットヘッドによって記録媒体に画像を記録する装置である。インクジェットヘッドは、インクを収容する複数の圧力室の容積を選択的に変化させてそれらの圧力室に各々連通する複数のノズルからインク滴を吐出させる吐出動作を行う。
このようなインクジェット記録装置では、インクジェットヘッドの吐出動作が連続的に行われるとその都度新しいインクが圧力室に供給されるため、圧力室内のインクの変質は生じ難い。ところが、インクジェットヘッドの吐出動作が行われずインクジェットヘッドが長時間放置されると、圧力室及びノズル内のインクの一部は凝集してしまうことがある。特に、インクジェットヘッドがそのノズルを下方に向けて配置されているインクジェット記録装置では、ノズルの気液界面において顔料が凝集してしまう。このような顔料の凝集により、インク粘度が局部的に増加するため、インクの吐出方向が不規則になったり、正常なインクの吐出量及び吐出速度が得られなかったり、さらにひどくなるとインクの不吐出が発生してしまう。インク粘度の増加は、顔料の比重及び顔料の粒径等の影響を受け、特に、色材として顔料である酸化チタンを含むインク(例えば白インク)を用いた場合、顔料の比重の影響を顕著に受ける。
インク不吐出の発生を抑えるためには、インクジェットヘッドの吐出動作(インクジェット記録装置の記録動作)が行われずインクジェットヘッドが長時間放置された場合、全てのノズルからインク滴を連続的に吐出させるフラッシング動作やインク供給による加圧によりノズルからインクを排出する加圧パージ動作を行ったり、あるいは、長時間放置後の圧力室内のインクに微振動を与えて、その後フラッシング動作を行ったりする方法が提案されている(特許文献1参照)。なお、特許文献1では、吐出させるインクの種類に応じて、フラッシング動作時の吐出数及び(又は)微振動の振動数を変動させており、黒インクにはカラーインクの4倍の吐出数を付与している。
特開2002−273912公報
しかしながら、フラッシング動作、加圧パージ動作及び特許文献1の方法では、インクが必ず排出されるため、インクが無駄に消費されてしまう。特に、酸化チタンを含むインクのように顔料が凝集しやすいインクでは、より多くのインクを排出する必要が生じるため、インクの廃棄量は増加してしまう。加えて、その間、インクジェットヘッドは吐出動作を実行できないため、インクジェット記録装置の記録効率も低下してしまう。
また、色材として顔料である酸化チタンを含むインクを用いた場合、その顔料は短時間で凝集してしまうため、特許文献1の方法のように所定の放置時間が経過した後に圧力室のインクに微振動を与えても、一度凝集した顔料を拡散することは困難である。
加えて、フラッシング動作、加圧パージ動作及び特許文献1の方法では、インクジェットヘッドの吐出動作中にインク粘度の増加を防止する方法は提案されていない。ところが、画像データによっては吐出動作中にインク滴が吐出しないノズル、すなわち容積が変化せず新しいインクが供給されない圧力室が存在することがある。このような圧力室及びノズル内のインクでは、その顔料が凝集してインク粘度が局部的に増加してしまう。特に、酸化チタンを含むインクを用いた場合には、その顔料が短時間で凝集してしまうため、インクジェットヘッドの吐出動作中に圧力室及びノズル内のインク粘度が増加してしまい、インクの不吐出が発生してしまう。
本発明の目的は、顔料の凝集によるインク粘度の増加を抑えてインク不吐出の発生を防止し、さらに、インク消費の増加及び記録効率の低下を防止することである。
本発明のインクジェット記録装置は、インクを収容する複数の圧力室の容積を選択的に変化させてそれらの圧力室に各々連通する複数のノズルからインク滴を吐出させる吐出動作を行うインクジェットヘッドと、前記インクジェットヘッドの前記吐出動作中に、前記インク滴が吐出しない前記ノズルに対応する前記圧力室(非選択の圧力室)の容積をそのノズルから前記インク滴を吐出させないように所定の周期で変化させる第1変化動作を前記インクジェットヘッドに実行させる第1実行手段と、前記インクジェットヘッドの前記吐出動作中以外に、全ての前記圧力室の容積を各々それらのノズルから前記インク滴を吐出させないように所定の周期で変化させる第2変化動作を前記インクジェットヘッドに実行させる第2実行手段と、を備える。
したがって、インクジェットヘッドの吐出動作中には、インク滴が吐出しないノズルに対応する圧力室の容積が所定の周期で変化し、インクジェットヘッドの吐出動作中以外には、全ての圧力室の容積が所定の周期で変化する。これにより、インク滴が吐出しないノズル及びそれに対応する圧力室内のインクは絶えず所定の周期で微振動するため、そのインクが含む顔料の凝集を防止することが可能になり、フラッシング動作や加圧パージ動作を行う必要がなくなる。
本発明によれば、顔料の凝集によるインク粘度の増加を抑えてインク不吐出の発生を防止し、さらに、インク消費の増加及び記録効率の低下を防止することができる。
本発明を実施するための最良の一形態について図面を参照して説明する。
図1は本実施の形態のインクジェット記録装置の構成を概略的に示す模式図、図2はインクジェットヘッドの内部構成を概略的に示す縦断側面図である。
図1に示すように、インクジェット記録装置1は、記録媒体である用紙に対してインクを複数のノズル2から選択的にインク滴として吐出させるインクジェットヘッド3を複数個備えるヘッドユニット4、インクジェットヘッド3にインクを供給するインク供給部である加圧部5、及び複数のノズル2に対向する位置に設けられた吸引部6等を備えている。さらに、インクジェット記録装置1は、用紙を順次送り出して副走査方向に搬送する搬送部(図示せず)も備えている。
ヘッドユニット4は複数のインクジェットヘッド3を支持する部材である。このヘッドユニット4には、複数のインクジェットヘッド3がそれぞれのノズル2を同一方向、すなわち下方(例えば重力方向)に向けてインク吐出可能に設けられている。また、ヘッドユニット4には、搬送部により搬送される用紙が複数のノズル2に対向する位置を通過するように開口する開口部10が設けられている。これにより、用紙は搬送部により搬送され、インクジェットヘッド3の複数のノズル2に対向する位置及び開口部10を通過する。
インクジェットヘッド3は、図2に示すように、インクが供給されるインク供給口11、インク供給口11から供給されたインクを収容する共通インク室12、共通インク室12に連通して他のインクジェットヘッド3にインクを供給するための接続口13、共通インク室12にそれぞれ連通してインクを収容する複数の圧力室14、及び複数の圧力室14にそれぞれ対応させて複数のノズル2が設けられたノズルプレート15等を備えている。ノズルプレート15には、複数のノズル2が略一直線上に等間隔に並べて形成されている。ノズルプレート15の外面はノズル面16として機能する。ノズル面16には、撥インク膜(図示せず)が形成されている。圧力室14は、その一部が圧電素子(例えばピエゾ素子)等の圧電部材により形成されており、圧電部材の変形によりその容積が変化する。
インクジェットヘッド3は、図1に示すように、ヘッドユニット4に4個設けられている。なお、ここでは、インクジェットヘッド3は4個設けられているが、これに限るものではなく、例えば2個や1個だけ設けられても良い。複数のインクジェットヘッド3は、ヘッドユニット4にそれを挟んで交互に配置され、全てのドットピッチが一定になるように設けられている。さらに、複数のインクジェットヘッド3は各共通インク室12が連通するように構成されている。すなわち、各共通インク室12は、互いの接続口13とインク供給口11とが接続路(図示せず)を介して接続されて連通している。その並びの最端に位置するインクジェットヘッド3のインク供給口11には、加圧部5が接続されており、その他端に位置するインクジェットヘッド3には、接続口13は形成されていない。
加圧部5は、インクジェットヘッド3にインク供給経路17を介して接続されてインクを保持するインクタンク18、インクタンク18からインクジェットヘッド3の内部にインクを供給するための加圧力を発生させる加圧ポンプ19、及び加圧ポンプ19とインクタンク18とを連通させる加圧経路20から構成されている。このような加圧部5は、ノズル2からインクを除去する除去部として機能し、所定のタイミングで加圧ポンプ19による加圧力によりインクタンク18からインク供給経路17を介してインクジェットヘッド3の共通インク室12にインクを供給し、さらに、所定のタイミングで加圧ポンプ19による加圧力によりインクジェットヘッド3の複数のノズル2からインクを押し出す(加圧パージ動作)。
吸引部6は、インクジェットヘッド3の複数のノズル2に対向する位置に位置付けられて複数のノズル2が並ぶ方向に移動自在に設けられた吸引ヘッド21、吸引ヘッド21を支持して複数のノズル2が並ぶ方向に移動させる移動部22、複数のノズル2に対向する位置に位置付けられてノズル2から押し出されたインクを受ける廃インク受け部材23、吸引ヘッド21及び廃インク受け部材23に吸引力を発生させる吸引部である吸引ポンプ24、吸引ヘッド21及び廃インク受け部材23と吸引ポンプ24とを連通させる吸引経路25等から構成されている。
吸引ヘッド21、移動部22及び廃インク受け部材23は、ヘッドユニット4に設けられている。吸引経路25は、吸引ヘッド21と吸引ポンプ24とを連通させる第1経路25a、及び廃インク受け部材23と吸引ポンプ24とを連通させる第2経路25bから構成されている。吸引経路25中には、その第1経路25aと第2経路25bとを切り替える切替弁26が設けられている。吸引ポンプ24には、廃液経路27を介して廃インクを収容する廃インクタンク28が接続されている。
吸引ヘッド21は、複数のノズル2の一部だけを覆うように形成されている。また、移動部22は、吸引ヘッド21を複数のノズル2が並ぶ方向に案内する案内棒29、その方向に吸引ヘッド21を移動させるための駆動プーリ30及び従動プーリ31、これらのプーリ30,31に掛け渡され一部が吸引ヘッド21に接続されたベルト32、駆動プーリ30を回転駆動させる駆動モータ33から構成されている。駆動プーリ30及び従動プーリ31はヘッドユニット4に回転自在に設けられており、駆動プーリ30はギア等により駆動モータ33に連結されている。案内棒29はヘッドユニット4に固定されて設けられている。なお、ここでは、吸引ヘッド21は、複数のノズル2の一部だけを覆うように形成されているが、これに限るものではなく、例えば全てのノズル2を覆うように形成されても良い。この場合には、移動部22が不要になる。
吸引ヘッド21は、移動部22により複数のノズル2が並ぶ方向に移動しながら、吸引ポンプ24による吸引力によって、ノズル2内のインクやノズル面16に残留したインク等をノズル2に対向する位置から吸引する(吸引パージ動作)。また、廃インク受け部材23も、吸引ポンプ24による吸引力によって、廃インク受け部材23に溜まった廃インクを吸引する。このとき、吸引経路25は、切替弁26により第1経路25aと第2経路25bとに切り替えられる。吸引された廃インクは、吸引経路25及び廃液経路27を通り、廃インクタンク28に流れ込む。
図3はインクジェット記録装置1が備える各部の電気的接続を概略的に示すブロック図である。
図3に示すように、インクジェット記録装置1はコントローラ50を内蔵している。コントローラ50は、各部を集中的に制御するCPU(Central Processing Unit)51、CPU51が実行する各種プログラム等を格納するROM(Read Only Memory)52、CPU51のワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)53及びタイマ54等をバスライン55で接続することによって構成されている。
CPU51には、インクジェットヘッド制御部56を介してインクジェットヘッド3が接続されており、モータ制御部57を介して駆動モータ33が接続されており、ポンプ制御部58を介して加圧ポンプ19及び吸引ポンプ24が接続されており、切替弁制御部59を介して切替弁26が接続されており、入出力装置制御部60を介して操作パネルやLCD等から構成された入出力装置61が接続されている。さらに、CPU51には、通信インターフェース(図示せず)を介して例えばパーソナルコンピュータ等の外部装置(図示せず)が接続されており、駆動制御部(図示せず)を介して搬送部が接続されている。
次に、圧力室14の容積を変化させるための圧電部材に付与する駆動信号(電圧印加)について説明する。
図4はインクジェット記録装置1が記録動作を行う場合の圧電部材に付与する駆動信号を示す説明図、図5はインクジェット記録装置1が振動動作を行う場合の圧電部材に付与する駆動信号を示す説明図である。なお、図4及び図5では、横軸が時間を示し、縦軸が電圧を示す。
インクジェット記録装置1が記録動作を行う場合には、図4に示すように、1つのノズル2からインクを1ドロップ(1インク滴)吐出させるために、負電圧(−V)を0.5Tcだけ圧電部材に印加して圧電部材を変形させ(圧力室14の容積が増える)、0.5Tc後に正電圧(+V)を0.5Tcだけ圧電部材に印加して圧電部材を変形させる(圧力室14の容積が減る)。このような圧力室14の容積の変化、すなわち増減により、ノズル2からインクが1ドロップ吐出される。
インクジェット記録装置1が振動動作を行う場合には、図5に示すように、負電圧(−V)をTcだけ所定の振動周期Tpcで圧電部材に印加し、ノズル2からインクを吐出させないように圧電部材を繰り返し変形させる(圧力室14の容積が増える)。これにより、ノズル2からインクが吐出せずに、圧力室14及びノズル2内のインクが微振動し、特に、ノズル2近辺のインクの気液界面が振動するため、インクの変質、すなわちインクが含む顔料の凝集を防止することが可能になる。
なお、本実施の形態では、インクジェット記録装置1が振動動作を行う場合、圧電部材に対する負電圧(−V)の印加だけでは圧力室14内のインクは吐出しないため、圧力室14の容積が増えるように圧電部材を変形させているが、これに限るものではなく、圧力室14内の容積を変形させてもノズル2からインクが吐出しないように変形させれば良く、例えば圧力室14の容積が減るように圧電部材を変形させても良い。
インクとしては、色材として顔料である酸化チタンを含むインクや酸化チタン以外の顔料を含むインクが用いられる。酸化チタン以外の顔料を含むインクとしてイエロー、マゼンタ、シアン及びブラック等の色インクを用いる場合には、振動周期Tpcは2000μs(Tpc=T=2000μs)に設定される。一方、酸化チタンを含むインクとして白インクを用いる場合には、振動周期Tpcは500〜1000μs(Tpc=T/2〜T/4=500〜1000μs)に設定される。すなわち、酸化チタンを含むインクを用いる場合の振動周期Tpcは、酸化チタン以外の顔料を含むインクを用いる場合の振動周期Tpcの1/2〜1/4の周期に設定される。ここで、白インクは、白以外の色、例えば黒等の用紙に対して画像記録を行う場合に用いられたり、あるいは、写真等のカラー画像記録を行う場合にも鮮やかな白をだすために用いられたりする。
イエロー、マゼンタ、シアン及びブラック等の色インクや白インクとしては、例えば、UVインク(紫外線硬化型インク)が用いられている。このUVインクは、具体的には、顔料(白インクの場合には酸化チタン、色インクの場合には酸化チタン以外の顔料)、モノマー、オリゴマー、光重合開始剤、分散剤やその他の添加剤(例えば表面張力調整剤)等から構成されている。UVインクは揮発性が非常に低いインクであるため、インクの蒸発乾燥によるノズル2の目詰まりの発生頻度を抑えることが可能になる。さらに、UVインクは耐磨耗性にも優れている。このようなUVインクを用いることで、印字品質を向上させることができる。
このようなインクジェット記録装置1は、通信インターフェースを介して外部装置から受信した画像データに基づいて、搬送部によって副走査方向に用紙を搬送しながら、複数のインクジェットヘッド3をそれぞれ駆動制御することによって画像を用紙に記録する(記録動作)。このとき、インクジェットヘッド3は、画像データに基づく駆動信号(図4参照)に応じて圧力室14の容積を選択的に変化させ、それらの圧力室14内のインクに圧力を加えることで、そのインクをノズル2からインク滴として吐出させる(吐出動作)。
次いで、ROM52に格納されたプログラムに基づいてCPU51が実行する処理について説明する。なお、従来から行なわれている処理と同様の処理についてはその説明を省略する。ここでは、本実施の形態のインクジェット記録装置1が備える特長的な機能である振動処理について説明する。
図6は振動処理の流れを示すフローチャートである。
図6に示すように、まず、CPU51は、インクジェット記録装置1の記録動作中、すなわちインクジェットヘッド3が吐出動作中であるか否かを判断する(ステップS1)。インクジェットヘッド3が吐出動作中であると判断した場合(ステップS1のY)、インク滴が吐出しないノズル2に対応する圧力室14の容積をそのノズル2からインク滴を吐出させないように振動周期Tpc(図5参照)で変化させる第1変化動作(振動動作)をインクジェットヘッド3に実行させる(ステップS2:第1実行手段)。これにより、圧力室14及びノズル2内のインクには微振動が与えられる。一方、インクジェットヘッド3が吐出動作中でないと判断した場合(ステップS1のN)、インク滴が吐出しないノズル2に対応する圧力室14の容積、すなわち全ての圧力室14の容積をそれらのノズル2からインク滴を吐出させないように振動周期Tpc(図5参照)で変化させる第2変化動作(振動動作)をインクジェットヘッド3に実行させる(ステップS3:第2実行手段)。これにより、圧力室14及びノズル2内のインクには微振動が与えられる。
ここで、ステップS2及びステップS3での振動周期Tpcは、使用するインクの顔料に応じて前述したように予め設定されている。すなわち、酸化チタン以外の顔料を含むインクを用いる場合には、振動周期Tpcは2000μs(Tpc=T=2000μs)に設定されている。一方、酸化チタンを含むインクを用いる場合には、振動周期Tpcは500〜1000μs(Tpc=T/2〜T/4=500〜1000μs)に設定されており、酸化チタン以外の顔料を含むインクを用いる場合の振動周期Tpcの1/2〜1/4の周期に設定されている。
その後、ノズル2の放置時間が所定時間だけ経過したか否か、すなわちインク滴がノズル2から所定時間吐出しなかったことを検知する(ステップS4のN:検知手段)。ここでは、所定時間は予め15分に設定されている。インク滴がノズル2から所定時間吐出しなかった場合には(ステップS4のY)、ノズル2からインクを除去する除去動作、すなわち、加圧パージ動作を加圧部5に実行させ(ステップS5:第3実行手段)、処理をステップS1に戻す。この除去動作中には、インクジェット記録装置1の記録動作、すなわちインクジェットヘッド3の吐出動作は中断することになる。
このように本実施の形態によれば、インクジェットヘッド3の吐出動作中には、インク滴が吐出しないノズル2に対応する圧力室14の容積が所定の振動周期Tpcで変化し、インクジェットヘッド3の吐出動作中以外には、全ての圧力室14の容積が所定の振動周期Tpcで変化する。これにより、インク滴が吐出しないノズル2及びそれに対応する圧力室14内のインクは所定の振動周期Tpcで絶えず微振動するため、そのインクが含む顔料の凝集を防止することが可能になり、フラッシング動作や加圧パージ動作を行う必要がなくなる。これにより、顔料の凝集によるインク粘度の増加を抑えてインク不吐出の発生を防止し、さらに、インク消費の増加及び記録効率の低下を防止することができる。
なお、本実施の形態では、ステップS5(図6参照)で除去動作として加圧パージ動作及び吸引パージ動作が実行されているが、これに限るものではなく、例えば除去動作として加圧パージ動作に加えて吸引パージ動作が実行されても良く、さらに除去動作として複数のノズル2からインク滴を吐出させるフラッシング動作が実行されても良い。この場合には、CPU51は、ステップS5でインクジェットヘッド3にフラッシング動作を実行させる(第4実行手段)。
また、本実施の形態では、振動処理は、ROM52に格納されたプログラムに基づいてCPU51により実行されているが、これに限るものではなく、例えばハードウエアにより実行されても良い。
本実施の形態においては、インクジェットヘッド3に対して複数のノズル2からインクを除去する除去動作を行う除去部である加圧部5と、インク滴がノズル2から所定時間吐出しなかったことを検知する検知手段と、検知手段によりインク滴がノズル2から所定時間吐出しなかったことが検知された場合、加圧部5に除去動作を実行させる第3実行手段と、を備えることから、ノズル2の放置時間が所定時間経過すると加圧パージ動作やフラッシング動作等の除去動作が実行されるため、確実にインク不吐出の発生を防止することができる。
また、インク滴がノズル2から所定時間吐出しなかったことを検知する検知手段と、検知手段によりインク滴がノズル2から所定時間吐出しなかったことが検知された場合、インクジェットヘッド3に複数のノズル2からインク滴を吐出させるフラッシング動作を実行させる第4実行手段と、を備えることでも、ノズル2の放置時間が所定時間経過すると加圧パージ動作やフラッシング動作等の除去動作が実行されるため、確実にインク不吐出の発生を防止することができる。
本実施の形態においては、インクは色材として酸化チタンを含むインクであり、この場合の所定の振動周期Tpcは、インクが色材として酸化チタン以外の顔料を含むインクである場合の所定の振動周期Tpcの1/2〜1/4の周期であることから、酸化チタンを用いても、酸化チタン以外の顔料を含むインクを用いる場合と同等に、顔料の凝集によるインク粘度の増加を抑えてインク不吐出の発生を防止することができる。
本実施の形態においては、所定時間は15分であることから、酸化チタンを含むインクを用いた場合でも、ノズル2の放置時間が15分経過すると加圧パージ動作やフラッシング動作等の除去動作が実行されるため、確実にインク不吐出の発生を防止することができる。
本実施の形態においては、インクジェットヘッド3は複数のノズル2を下方に向けて設けられていることから、インクの吐出方向が下方になるため、インクの吐出方向が下方でない場合に比べると、小さい吐出力でもインク滴を目標とする位置に着弾させることができる。
本発明の実施の一形態のインクジェット記録装置1を用いて、記録動作完了後から所定の放置時間後再び記録動作を行った場合の記録品質(印字品質)について検討する。このとき、インクとしては、イエロー、マゼンタ、シアン又はブラックの色インク及び白インクを用いる。
イエロー、マゼンタ、シアン又はブラックの色インクを用いる記録品質の検討では、振動動作を行わない場合と振動周期Tpcが2000μs(Tpc=T=2000)で振動動作を行う場合とについて、放置時間を2.5min(分)、5min、10min及び15minとふって記録品質の検討を行った。その結果を表1に示す。表1はイエロー、マゼンタ、シアン又はブラックの色インクを用いた記録品質の検討結果を示す表である。なお、表1では、○は記録品質が良好であり、×は記録品質が悪いことを示す。
Figure 2006123452
表1に示すように、振動動作を行わない場合には、2.5minの放置時間まで良好な記録品質である。一方、振動周期Tpcが2000μs(Tpc=T=2000)で振動動作を行う場合には、15minの放置時間まで良好な記録品質である。
白インクを用いる記録品質の検討では、振動動作を行わない場合と振動周期Tpc(=T,T/2,T/4,T/5,T/9.6)が2000μs,1000μs,500μs,400μs及び2000/9.6μsで振動動作を行う場合とについて、放置時間を2.5min(分)、5min、10min及び15minとふって記録品質の検討を行った。その結果を表2に示す。表2は白インクを用いた記録品質の検討結果を示す表である。なお、表2では、○は記録品質が良好であり、×は記録品質が悪いことを示す。
Figure 2006123452
表2に示すように、振動動作を行わない場合には、2.5minの放置時間まで良好な記録品質である。振動周期Tpc(=T)が2000μsで振動動作を行う場合には、10minの放置時間まで良好な記録品質である。振動周期Tpc(=T/2,T/4)が1000μs又は500μsで振動動作を行う場合には、15minの放置時間まで良好な記録品質である。振動周期Tpc(=T/5)が400μsで振動動作を行う場合には、10minの放置時間まで良好な記録品質である。振動周期Tpc(=T/9.6)が2000/9.6μsで振動動作を行う場合には、5minの放置時間まで良好な記録品質である。
酸化チタン以外の顔料を含むインク(イエロー、マゼンタ、シアン又はブラックの色インク)を用いた場合には、表1に示すように、Tpc=2000μsでの振動動作によって15min放置後の記録品質は低下せず良好な状態を維持する。一方、酸化チタンを含む白インクを用いた場合には、表2に示すように、振動動作を行わない場合に比べて、放置時間が長くなっても記録品質は良好な状態を維持する。したがって、絶えず振動動作を行うことで、顔料の凝集によるインク粘度の増加を抑えてインク不吐出の発生を防止することができる。
なお、酸化チタンを含む白インクを用いた場合には、表2に示すように、Tpc=2000μs又は400μsの振動動作での15min放置後の記録品質は低下してしまうが、これに対してTpc=1000μs又は500μsの振動動作での15min放置後の記録品質は低下せず良好な状態を維持する。したがって、酸化チタンを含むインク(白インク)を用いる場合の振動周期Tpcを酸化チタン以外の顔料を含むインク(イエロー、マゼンタ、シアン又はブラックの色インク)を用いる場合の振動周期Tpcの1/2〜1/4の周期に設定することで、酸化チタンを含むインクを用いた場合でも、酸化チタン以外の顔料を含むインクを用いる場合と同等に、顔料の凝集によるインク粘度の増加を抑えてインク不吐出の発生を防止することができる。
本発明の実施の一形態のインクジェット記録装置の構成を概略的に示す模式図である。 インクジェットヘッドの内部構成を概略的に示す縦断側面図である。 インクジェット記録装置が備える各部の電気的接続を概略的に示すブロック図である。 インクジェット記録装置が記録動作を行う場合の圧電部材に付与する駆動信号を示す説明図である。 インクジェット記録装置が振動動作を行う場合の圧電部材に付与する駆動信号を示す説明図である。 振動処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1 インクジェット記録装置
2 ノズル
3 インクジェットヘッド
5 除去部(加圧部)
14 圧力室

Claims (6)

  1. インクを収容する複数の圧力室の容積を選択的に変化させてそれらの圧力室に各々連通する複数のノズルからインク滴を吐出させる吐出動作を行うインクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドの前記吐出動作中に、前記インク滴が吐出しない前記ノズルに対応する前記圧力室の容積をそのノズルから前記インク滴を吐出させないように所定の周期で変化させる第1変化動作を前記インクジェットヘッドに実行させる第1実行手段と、
    前記インクジェットヘッドの前記吐出動作中以外に、全ての前記圧力室の容積を各々それらのノズルから前記インク滴を吐出させないように所定の周期で変化させる第2変化動作を前記インクジェットヘッドに実行させる第2実行手段と、
    を備えるインクジェット記録装置。
  2. 前記インクジェットヘッドに対して複数の前記ノズルからインクを除去する除去動作を行う除去部と、
    前記インク滴が前記ノズルから所定時間吐出しなかったことを検知する検知手段と、
    前記検知手段により前記インク滴が前記ノズルから所定時間吐出しなかったことが検知された場合、前記除去部に前記除去動作を実行させる第3実行手段と、
    を備える請求項1記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記インク滴が前記ノズルから所定時間吐出しなかったことを検知する検知手段と、
    前記検知手段により前記インク滴が前記ノズルから所定時間吐出しなかったことが検知された場合、前記インクジェットヘッドに複数の前記ノズルから前記インク滴を吐出させるフラッシング動作を実行させる第4実行手段と、
    を備える請求項1記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記インクは色材として酸化チタンを含むインクであり、この場合の前記所定の周期は、前記インクが色材として酸化チタン以外の顔料を含むインクである場合の前記所定の周期の1/2〜1/4の周期である、請求項1、2又は3記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記インクは色材として酸化チタンを含むインクであり、この場合の前記所定の周期は、前記インクが色材として酸化チタン以外の顔料を含むインクである場合の前記所定の周期の1/2〜1/4の周期であり、前記所定時間は15分である、請求項2又は3記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記インクジェットヘッドは複数の前記ノズルを下方に向けて設けられている、請求項1ないし5のいずれか一記載のインクジェット記録装置。

JP2004317685A 2004-11-01 2004-11-01 インクジェット記録装置 Abandoned JP2006123452A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004317685A JP2006123452A (ja) 2004-11-01 2004-11-01 インクジェット記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004317685A JP2006123452A (ja) 2004-11-01 2004-11-01 インクジェット記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006123452A true JP2006123452A (ja) 2006-05-18

Family

ID=36718638

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004317685A Abandoned JP2006123452A (ja) 2004-11-01 2004-11-01 インクジェット記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006123452A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008230144A (ja) * 2007-03-22 2008-10-02 Toshiba Tec Corp インクジェットヘッド駆動方法及びインクジェット記録装置
US8491079B2 (en) 2007-03-08 2013-07-23 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid ejection apparatus
JP2014172248A (ja) * 2013-03-07 2014-09-22 Konica Minolta Inc インクジェット記録方法
JP2015110291A (ja) * 2013-12-06 2015-06-18 セイコーエプソン株式会社 液体吐出装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0592579A (ja) * 1991-10-03 1993-04-16 Canon Inc インクジエツト記録装置
JPH0929996A (ja) * 1995-07-18 1997-02-04 Seiko Epson Corp インクジェット記録方法
JP2001270134A (ja) * 2000-01-17 2001-10-02 Seiko Epson Corp 液体噴射装置及びその微振動制御方法
JP2004202706A (ja) * 2002-12-24 2004-07-22 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット記録方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0592579A (ja) * 1991-10-03 1993-04-16 Canon Inc インクジエツト記録装置
JPH0929996A (ja) * 1995-07-18 1997-02-04 Seiko Epson Corp インクジェット記録方法
JP2001270134A (ja) * 2000-01-17 2001-10-02 Seiko Epson Corp 液体噴射装置及びその微振動制御方法
JP2004202706A (ja) * 2002-12-24 2004-07-22 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット記録方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8491079B2 (en) 2007-03-08 2013-07-23 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid ejection apparatus
JP2008230144A (ja) * 2007-03-22 2008-10-02 Toshiba Tec Corp インクジェットヘッド駆動方法及びインクジェット記録装置
JP2014172248A (ja) * 2013-03-07 2014-09-22 Konica Minolta Inc インクジェット記録方法
JP2015110291A (ja) * 2013-12-06 2015-06-18 セイコーエプソン株式会社 液体吐出装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007076168A (ja) 液体吐出ヘッド及び画像形成装置
US20060187257A1 (en) Inkjet-Recording-Head Flushing Method
JP5195797B2 (ja) 液体吐出装置
US8403441B2 (en) Liquid ejecting apparatus and control method thereof for restoring an ejection capability
JP6299091B2 (ja) 液滴射出装置及び液滴射出装置のノズル回復方法
WO2013038661A1 (ja) 液体吐出装置及び液体移送方法
JP2008246810A (ja) 液滴噴射装置
JP2008265057A (ja) 画像形成装置及びプログラム
US8104854B2 (en) Liquid-droplet jetting apparatus and liquid-droplet jetting method
US7240983B2 (en) Inkjet recording apparatus and preliminary discharge control method
JP2010240952A (ja) 記録装置及び記録装置における微振動制御方法
JP5310394B2 (ja) 液体吐出装置
JP5067394B2 (ja) 液体吐出装置
JP5012650B2 (ja) 記録装置
JP2009226610A (ja) 記録装置
JP2006123452A (ja) インクジェット記録装置
JP2008195012A (ja) 流体噴射装置、及び流体噴射装置における流体の供給方法
US20100231630A1 (en) Liquid droplet jetting apparatus
JP6962115B2 (ja) 液体吐出装置
JP2012111080A (ja) 液体吐出装置及び液体吐出方法
JP4850670B2 (ja) 記録装置
JP2004050537A (ja) インクジェットプリンタ
JP2005329551A (ja) インクジェット記録装置
JPH10202922A (ja) インクジェット記録装置
JP2012076252A (ja) 液滴噴射装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070831

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Effective date: 20091028

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Effective date: 20100129

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100521

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20100525

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A762 Written abandonment of application

Effective date: 20100716

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762