JP2001270134A - 液体噴射装置及びその微振動制御方法 - Google Patents

液体噴射装置及びその微振動制御方法

Info

Publication number
JP2001270134A
JP2001270134A JP2000383316A JP2000383316A JP2001270134A JP 2001270134 A JP2001270134 A JP 2001270134A JP 2000383316 A JP2000383316 A JP 2000383316A JP 2000383316 A JP2000383316 A JP 2000383316A JP 2001270134 A JP2001270134 A JP 2001270134A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
ink
micro
vibration
stirring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000383316A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3467695B2 (ja
Inventor
Satoshi Hosono
聡 細野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2000383316A priority Critical patent/JP3467695B2/ja
Publication of JP2001270134A publication Critical patent/JP2001270134A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3467695B2 publication Critical patent/JP3467695B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノズル開口付近のインクの状態を良好に維持
しつつも、無駄な微振動を防止する。 【解決手段】 制御部は、最小インク量の情報、インク
種類の情報、設置場所の温度情報、設置場所の湿度情報
などを適宜取り込み、取り込んだ各情報に基づいて、印
字外微振動における駆動パルスDP0の供給回数を増減
したり、繰り返し周期T1や振幅hを変更したりしてイ
ンクの攪拌条件を最適化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製造装置、捺染装
置、及び、マイクロディスペンサなどの産業機械やプリ
ンタやプロッタなどの画像記録装置などの液体噴射装
置、詳しくは、ノズル開口から液滴を吐出可能な液体噴
射ヘッドを備えた液体噴射装置に関し、特に、ノズル開
口付近のインクを攪拌する微振動動作を行うものに関す
る。
【0002】
【従来の技術】産業機械や画像記録装置には、液体を液
滴の状態で噴射する液体噴射ヘッドを備えたものがあ
る。例えば、産業機械としては、噴射ヘッド(液体噴射
ヘッドの一種)から吐出させた液滴状の色材をフィルタ
基材上に着弾させて光学フィルタを製造する製造装置、
噴射ヘッドから吐出させた液滴状の色材を布地等の繊維
製品に着弾させて図柄を印刷する捺染装置、或いは、極
く少量の液体を噴射ヘッドから吐出させることでこの液
体を所定の場所に供給するマイクロディスペンサ等が知
られている。また、画像記録装置としては、記録ヘッド
(液体噴射ヘッドの一種)から吐出させたインク滴を紙
等の印刷記録媒体上に着弾させて画像を記録するプリン
タやプロッタ等が知られている。
【0003】このような産業機械や画像記録装置に用い
られる液体噴射ヘッドでは、ノズル開口で液体が表面張
力により保持されており、その液体の自由表面であるメ
ニスカスが空気に晒されている。このため、水や有機溶
媒等の溶媒がメニスカスを通じて徐々に蒸発する。この
溶媒の蒸発によってノズル開口付近における液体の粘度
が増してしまうので、液体の増粘に伴う不具合が問題と
なっている。以下、上記の画像記録装置を例に挙げて説
明するが、上記の産業機械についても同様である。
【0004】この種の画像記録装置において、ノズル開
口付近のインクが増粘すると、インク滴の吐出が不適正
になる。これにより、インク滴の大きさ(吐出量)がば
らつき軌道も乱れ、記録紙上に着弾させたドットの形状
及びその形成位置が不適正になって画質が低下する。こ
のような不具合を防止するため、この種の記録装置で
は、上記のメニスカスを微振動させる微振動動作、即
ち、インク滴の吐出が起こらない程度にメニスカスをわ
ずかに振動させる動作を行っている。そして、この微振
動動作によってノズル開口付近のインクを攪拌し、イン
クの増粘を防止している。
【0005】この微振動動作は、例えば、圧力室内のイ
ンクに圧力変動を生じさせる圧力発生素子へ微振動信号
を供給することで行われる。そして、このような微振動
動作は、例えば、記録動作に先立って行われる。また、
インク滴の吐出期間である記録動作中においても、イン
ク滴を吐出していないノズル開口に対して行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、微振動動作
の実行条件(液体の攪拌条件)は、液体の増粘が最も生
じ易い条件を基準にして設定されている。即ち、最も増
粘し易い条件下であっても正常な記録が行えるように設
定されている。例えば、大液滴、中液滴、小液滴からな
る3種類の液滴を吐出可能とした液体噴射装置では、液
体の増粘が最も生じ易い小液滴による記録時にも正常な
記録ができるように、十分にインクの攪拌を行ってい
る。
【0007】しかし、このようにして攪拌条件を設定し
た場合、大液滴のみによる吐出動作時や大液滴と中液滴
とによる吐出動作時においては液体の攪拌が過剰となっ
てしまう。即ち、これらの液滴を吐出させた場合には、
液体の消費量が比較的多く、ノズル開口付近には増粘し
ていないインクが供給される。このため、インクの攪拌
を小液滴による吐出動作時より少なくしても液滴を正常
に吐出させることができる。そして、液体の攪拌を過剰
に行うということは、圧力発生素子を無駄に作動させる
ことになり、消費電力の増加を招いたり、圧力発生素子
の寿命を短くしてしまう。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、ノズル開口付近の液体の状態を良好に維
持しつつも、無駄な微振動を防止できる液体噴射装置及
びその制御方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために提案されたものであり、請求項1に記載の
発明は、圧力発生素子の作動によって圧力室に圧力変動
を生じさせ、この圧力変動によりノズル開口から液滴を
吐出する液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドを主走査
方向に移動させるヘッド走査機構とを備え、前記圧力発
生素子に微振動信号を供給してメニスカスを微振動させ
る微振動動作によってノズル開口付近の液体を攪拌する
ようにした液体噴射装置において、液滴の吐出動作に先
立って、1回の主走査で吐出される液滴についての最小
液量を取得する最小液量取得手段と、最小液量に応じて
微振動動作における液体の攪拌条件を最適化する攪拌制
御手段とを備えたことを特徴とする液体噴射装置であ
る。
【0010】請求項2に記載の発明は、前記液体噴射ヘ
ッドは、量が異なる複数種類の液滴を同一のノズル開口
から吐出可能であり、前記最小液量取得手段は、1回の
主走査で吐出される複数の液滴のうちの最も少ない液滴
の量を、前記最小液量として取得することを特徴とする
請求項1に記載の液体噴射装置である。
【0011】請求項3に記載の発明は、前記最小液量取
得手段は、ドット単位に展開された駆動データに基づい
て最小液量を取得することを特徴とする請求項1又は請
求項2に記載の液体噴射装置である。
【0012】請求項4に記載の発明は、前記攪拌制御手
段は、吐出される液体の種類を示す液体種類情報を取得
し、液体の種類を加味して液体の攪拌条件を最適化する
ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載
の液体噴射装置である。
【0013】請求項5に記載の発明は、ノズル開口から
吐出される液体を貯留する貯留カートリッジと、この貯
留カートリッジに設けられ、貯留された液体についての
液体種類情報を記憶する種類情報記憶手段と、種類情報
記憶手段に記憶された液体種類情報を読み取るための種
類情報読取手段とを設け、前記攪拌制御手段は、種類情
報読取手段を通じて液体種類情報を取得することを特徴
とする請求項4に記載の液体噴射装置である。
【0014】請求項6に記載の発明は、環境温度と環境
湿度の少なくとも一方を環境情報として検出する環境情
報検出手段を設け、前記攪拌制御手段は、環境情報を加
味して液体の攪拌条件を最適化することを特徴とする請
求項1から請求項5の何れかに記載の液体噴射装置であ
る。
【0015】請求項7に記載の発明は、前記攪拌制御手
段は、微振動の回数を増減することによって液体の攪拌
条件を最適化することを特徴とする請求項1から請求項
6の何れかに記載の液体噴射装置である。
【0016】請求項8に記載の発明は、前記攪拌制御手
段は、微振動信号を構成する微振動パルスの繰り返し周
期を変えることによって液体の攪拌条件を最適化するこ
とを特徴とする請求項1から請求項7の何れかに記載の
液体噴射装置である。
【0017】請求項9に記載の発明は、前記攪拌制御手
段は、微振動信号を構成する微振動パルスの振幅を変え
ることによって液体の攪拌条件を最適化することを特徴
とする請求項1から請求項8の何れかに記載の液体噴射
装置である。
【0018】請求項10に記載の発明は、圧力発生素子
の作動によって圧力室に圧力変動を生じさせ、この圧力
変動によりノズル開口から液滴を吐出する液体噴射ヘッ
ドと、該液体噴射ヘッドを主走査方向に移動させるヘッ
ド走査機構とを備え、圧力発生素子に微振動信号を供給
してメニスカスを微振動させる微振動動作によってノズ
ル開口付近の液体を攪拌するようにした液体噴射装置の
微振動制御方法において、液滴の吐出動作に先立って、
1回の主走査で吐出される液滴についての最小液量を取
得し、取得した最小液量に基づいて微振動動作における
液体の攪拌条件を最適化し、最適化された攪拌条件によ
って微振動動作を行うことを特徴とする微振動制御方法
である。
【0019】請求項11に記載の発明は、ドット単位に
展開された駆動データに基づいて液滴の最小液量を取得
するようにしたことを特徴とする請求項10に記載の微
振動制御方法である。
【0020】請求項12に記載の発明は、吐出される液
体の種類を加味して攪拌条件を最適化するようにしたこ
とを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の微振
動制御方法である。
【0021】請求項13に記載の発明は、環境温度と環
境湿度の少なくとも一方を含む環境情報を加味して攪拌
条件を最適化するようにしたことを特徴とする請求項1
0から請求項12の何れかに記載の微振動制御方法であ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。なお、以下の説明では液体噴射装置
の一形態である画像記録装置、詳しくは、インクジェッ
ト式プリンタを例に挙げて説明するが、本発明は、製造
装置、捺染装置、及び、マイクロディスペンサなどの産
業機械にも適用できる。
【0023】図1に示したインクジェット式プリンタ1
(以下、プリンタと呼ぶ)は、本願発明の貯留カートリ
ッジとして機能するインクカートリッジ2(2a,2
b)と、このインクカートリッジ2を保持可能なカート
リッジ保持手段としてのカートリッジホルダ部3と、カ
ラー記録に対応した記録ヘッド4(液体噴射ヘッドの一
種)が取り付けられたキャリッジ5とを備えている。こ
のキャリッジ5には、環境温度検出手段として機能する
温度センサ16と、環境湿度検出手段として機能する湿
度センサ17とを設けてある。これらのセンサ16,1
7はともに、本願発明の環境情報検出手段として機能
し、記録ヘッド周辺における温度や湿度を検出する。本
実施形態では、これらのセンサ16,17を、圧電振動
子40(図3参照)に必要な電気信号を供給するための
プリント基板(図示せず)に実装してある。
【0024】そして、キャリッジ5は、ハウジング11
の左右に架設したガイド部材6に移動可能に取り付けら
れており、ヘッド走査機構により往復移動される。この
ヘッド走査機構は、ハウジング11の左右一端部に取り
付けたステップモータ7と、このステップモータ7の回
転軸に接続した駆動プーリー8と、ハウジング11の左
右他端部に設けた遊転プーリー9と、駆動プーリー8と
遊転プーリー9との間に掛け渡されると共にキャリッジ
5に接続されたタイミングベルト10と、ステップモー
タ7の回転を制御するプリンタコントローラ44(図4
参照)等を備えて構成してある。即ち、このヘッド走査
機構は、ステップモータ7を動作させることによりキャ
リッジ5、つまり記録ヘッド4を記録紙12の幅方向に
往復移動させる。そして、この記録ヘッド4の移動方向
が、主走査の方向となっている。
【0025】また、プリンタ1は、記録紙12を紙送り
方向に送り出す紙送り機構を備えている。この紙送り機
構は、紙送りモータ13及び紙送りローラ14等から構
成してあり、記録紙12を主走査に連動させて順次送り
出して副走査を行う。
【0026】キャリッジ5(記録ヘッド4)の移動範囲
内であって記録領域よりも外側の端部領域には、ホーム
ポジションと待機ポジションとを設定してある。そし
て、ホームポジションの下側には、記録ヘッド4のノズ
ルプレート28(図3参照)を封止するキャップ部材1
5を設けている。このキャップ部材15は、ゴム等の弾
性部材であって略四角形の上面中央に窪みを設けたトレ
ー状に形成してあり、窪み部内にはフェルト等の保湿材
を取り付けてある。従って、キャップ部材15により記
録ヘッド4のノズルプレート28を封止することで、窪
み部内が高湿度に保たれ、ノズル開口25からのインク
溶媒の蒸発が防止される。
【0027】キャリッジ5(記録ヘッド4)のホームポ
ジションは、図2に示すように、ガイド部材6に案内さ
れる移動範囲の最も端部に設定され、待機ポジションは
ホームポジションよりも記録領域側に隣り合わせて設定
される。
【0028】ホームポジションは、電源オフ時や長時間
に亘って記録が行われない場合に記録ヘッド4を位置付
ける場所である。記録ヘッド4がこのホームポジション
に位置すると、前述したキャップ部材15がノズルプレ
ート28に押し当てられ、ノズル開口25を封止する。
また、待機ポジションは、記録ヘッド4を主走査する際
の走査起点となる位置である。つまり通常は、この待機
ポジションで記録ヘッド4が待機しており、記録動作に
際して待機ポジションから記録領域側へ移動され、記録
動作を終了する時点には待機ポジションに戻される。そ
して、待機ポジションと記録領域との間には加速領域を
設定してある。この加速領域は、記録ヘッド4の走査速
度を所定速度まで加速させるための領域であり、この加
速領域で記録動作に先立つ微振動動作が行われる。
【0029】次に、記録ヘッド4の構造について説明す
る。例示した記録ヘッド4は、図3に示すように、ケー
ス21の先端面に流路ユニット22を接合している。そ
して、ケース21の内部に収納した振動子ユニット23
によって流路ユニット22内の圧力室24に圧力変動を
生じさせて、ノズル開口25からインク滴を吐出する構
成である。
【0030】ケース21は、振動子ユニット23を収容
する収容室26が内部に形成された箱状体であり、例え
ば樹脂材によって成型される。ケース21内に設けた収
容室26は、流路ユニット22との接合面側の開口から
反対面まで連なっている。
【0031】流路ユニット22は、スペーサ27の一方
の面にノズルプレート28を、スペーサ27の他方の面
に振動板29を接合した構成とされる。スペーサ27
は、シリコンウエハー等から形成されており、これをエ
ッチング加工することにより所定パターンに区画されて
いて、各ノズル開口25と連通する複数の圧力室24、
共通インク室31、共通インク室31から各圧力室24
へ繋がる複数のインク供給路32等をなす隔壁が適宜に
形成されている。なお、共通インク室31には、インク
供給管33と接続される接続口が設けられ、インクカー
トリッジ2に貯留されたインクがこの接続口を通じて共
通インク室31に供給される。
【0032】ノズルプレート28には、ドット形成密度
に対応したピッチで複数のノズル開口25…が列状に開
設されており、これらのノズル開口25…によってノズ
ル列が構成されている。このノズル列は、紙送り方向、
つまり、副走査方向に形成されている。
【0033】振動板29は、ステンレス板35にPPS
膜等の弾性体膜36を積層した二重構造を採り、各圧力
室24に対応する部分はステンレス板35側が環状にエ
ッチング加工されて、環内にアイランド部37が形成さ
れている。
【0034】振動子ユニット23は、圧力発生素子の一
種である圧電振動子40と固定基板41とから構成され
ている。圧電振動子40は、圧電体と電極層とを交互に
積層した一枚の圧電振動子板に、流路ユニット22の各
圧力室24…に対応した所定ピッチでスリット部を形成
することにより櫛歯状に形成される。また、固定基板4
1は、この櫛歯状振動子の基端部分に固着される。この
振動子ユニット23は、圧電振動子40の先端が開口か
ら臨む姿勢でケース21の収容室26内に挿入され、固
定基板41を収容室26の内壁へ固着させることにより
ケース21に取り付けられる。この取付状態において、
圧電振動子40の各先端は、振動板29の対応するアイ
ランド部37に固着される。
【0035】各圧電振動子40は、対向する電極間に電
位差を与えることにより、積層方向と直交する素子長手
方向に伸縮し、圧力室24を区画する弾性体膜36を変
位させる。即ち、この記録ヘッド4では、圧電振動子4
0を素子長手方向に伸長させることにより、アイランド
部37がノズルプレート28側へ押され、アイランド部
周辺の弾性体膜36が変形して圧力室24が収縮する。
また、圧電振動子40を素子長手方向に縮小させると、
弾性体膜36の変位により圧力室24が膨張する。そし
て、このような圧力室24の容積変化に伴って圧力室2
4内に充填されたインクに圧力変動が生じるので、圧力
室24の容積変化を制御することにより、ノズル開口2
5からインク滴を吐出させることができる。
【0036】本実施形態では、この記録ヘッド4を、異
なる複数の色を吐出可能なカラー記録用に構成してい
る。即ち、ノズルプレート28には、上記のノズル列を
主走査方向に複数列(例えば、4列)設けてあり、これ
らの各ノズル列に対応させて、圧力室24や振動子ユニ
ット23等の構成要素をそれぞれ設ける。そして、カー
トリッジホルダ部3には、ブラックインクを貯留したブ
ラックインクカートリッジ2aと、イエローインク、マ
ゼンタインク、及びシアンインクの各インクを個別に貯
留したカラーインクカートリッジ2bとを装着し、各色
のインクを対応するノズル列から吐出させて印刷を行う
ようにしている。
【0037】これらのブラックインクカートリッジ2
a、及び、カラーインクカートリッジ2bには、それぞ
れ制御用IC18(図4参照)を搭載してある。この制
御用IC18は、本願発明の種類情報記憶手段の一種で
あり、カートリッジに貯留されたインクの種類を示すイ
ンク種類情報を記憶する。つまり、貯留された液体の種
類を示す液体種類情報を記憶する。このインク種類情報
は、液体の種類を示す識別情報(以下、ID情報とい
う。)、例えば、使われている色材(色素)の種類やイ
ンクの色等を示す情報によって構成される。従って、ブ
ラックインクカートリッジ2aの制御用IC18には、
染料系のブラックインク、或いは、顔料系のブラックイ
ンクを示すID情報が記憶される。また、カラーインク
カートリッジ2bの制御用IC18には、第1ブロック
=染料系のイエローインク、第2ブロック=染料系のマ
ゼンタインク、第3ブロック=染料系のシアンインクと
いうように、貯留された各インクに対する色材の種類や
インクの色等の情報を示すID情報が記憶される。
【0038】これに伴い、カートリッジホルダ部3に
は、上記のインクカートリッジ2が装着された状態で制
御用IC18に電気的に接続される情報読取端子19
(図4参照)を設ける。この情報読取端子19は、本願
発明における種類情報読取手段の一種であり、制御用I
C18に記憶されたインク種類情報を読み出すための端
子である。なお、この情報読取端子19は、プリンタコ
ントローラ44の制御部49に電気的に接続されてお
り、制御部49は、この情報読取端子19を通じてイン
ク種類情報(ID情報)を取得する。
【0039】次に、プリンタ1の電気的構成について説
明する。このプリンタ1は、図4に示すように、プリン
タコントローラ44と、プリントエンジン45等を備え
ている。
【0040】まず、プリンタコントローラ44について
説明する。このプリンタコントローラ44は、図示しな
いホストコンピュータ等からの各種データを受信するイ
ンターフェイス46(以下、外部I/F46という)
と、各種データを一時的に記憶するRAM47と、制御
プログラム等を記憶したROM48と、CPU等を含ん
で構成した制御部49と、クロック信号を発生する発振
回路50と、記録ヘッド4の圧電振動子40へ供給する
ための駆動信号COMや微振動信号VSを発生する駆動
信号発生回路51と、印刷データに基づいて展開された
ドットパターンデータや駆動信号COM等をプリントエ
ンジン45に送信するインターフェイス52(以下、内
部I/F52という)等を備えている。
【0041】外部I/F46は、例えばキャラクタコー
ド,グラフィック関数,イメージデータ等によって構成
される印刷データを、ホストコンピュータ等から受信す
る。また、この外部I/F46を通じてビジー信号(B
USY)や、アクノレッジ信号(ACK)がホストコン
ピュータ等に対して出力される。
【0042】RAM47は、受信バッファ,中間バッフ
ァ,出力バッファ及び図示しないワークメモリとして機
能する。そして、受信バッファは外部I/F46を介し
て受信した印刷データを一時的に記憶し、中間バッファ
は中間コードデータを記憶し、出力バッファはドットパ
ターンデータを記憶する。
【0043】ROM48には、各種データ処理を行わせ
るための制御プログラム(制御ルーチン)、フォントデ
ータ、グラフィック関数等を記憶させてある。また、こ
のROM48には、記録ヘッド4のメンテナンスを行う
メンテナンス動作用の各種の設定データも記憶させてあ
る。
【0044】制御部49は、プリンタ1における各種の
制御を行っている。例えば、ホストコンピュータ等から
受信した印刷データをドットパターンデータに展開する
などの記録動作を制御したり、1回の主走査(単位走
査)毎になされる微振動動作を制御する制御を行う。
【0045】この制御部49は、印刷データのドットパ
ターンデータへの展開動作時において、受信バッファ内
の印刷データを読み出し、この読み出した印刷データを
変換して得た中間コードデータを中間バッファに記憶さ
せ、中間バッファから読み出した中間コードデータを解
析し、ROM48に記憶されているフォントデータ及び
グラフィック関数等を参照してドットパターンデータに
展開する。そして、展開したドットパターンデータに必
要な装飾処理を施し、この装飾処理後のドットパターン
データを出力バッファに記憶させる。
【0046】ドットパターンデータにおける各ドット
(1画素)のデータは、3ビットの印字データによって
構成されている。この印字データは、本願発明の駆動デ
ータの一種であり、後述する駆動信号COM(図5参
照)から、駆動パルス(DP1〜DP3)を選択するた
めの選択信号である。なお、この印字データについては
後述する。
【0047】そして、1回の主走査に必要な分(つま
り、1行分)のドットパターンデータを展開したなら
ば、制御部49は、この1行分のドットパターンデータ
を出力バッファから内部I/F52を通じて順次に記録
ヘッド4の電気駆動系39に送信し、この送信に同期さ
せてキャリッジ5を移動して単位走査分の印刷を行う。
出力バッファから1行分のドットパターンデータが出力
されると、展開済みの中間コードデータは中間バッファ
から消去され、次の中間コードデータについての展開処
理が行われる。
【0048】また、単位走査毎になされる微振動動作に
関連して、制御部49は、本願発明の最小液量取得手段
として機能し、1回の主走査で吐出される複数のインク
滴の中から最も少ないインク滴の量である最小インク量
(本願発明の最小液量に相当。)を取得する。本実施形
態では、上記のドットパターンデータに基づいて、即
ち、1行を構成する各ドットの印字データを参照するこ
とで最小インク量を取得する。最小インク量を取得した
ならば、制御部49は、本願発明の攪拌制御手段として
機能し、取得した最小インク量に基づいてインクの攪拌
条件を最適化する。なお、この微振動動作については、
後で詳しく説明する。
【0049】駆動信号発生回路51は、駆動信号発生手
段として機能し、量が異なる複数種類のインク滴を吐出
させるための複数の駆動パルスを、時系列に一連に並べ
た駆動信号COMを生成する。そして、記録動作時に
は、この駆動信号COMを内部I/F52を介して記録
ヘッド4の電気駆動系39へ出力する。
【0050】本実施形態の駆動信号COMは、図5に示
すように、所定の印字周期T0内に、第1駆動パルスD
P1、第2駆動パルスDP2、及び、第3駆動パルスD
P3を、この順序で一連に並べた信号である。この印字
周期T0は、1ドットを記録するための設定時間であ
り、記録動作(主走査)における同期合わせの基本タイ
ミングとなる。そして、後述するように、印字周期T0
の期間内に配置された各駆動パルスDP1,DP2,D
P3を適宜に選択して圧電振動子40に供給することに
より、同一のノズル開口25から異なる量のインク滴を
吐出させることができる。即ち、小インク滴(小液滴に
相当。)、中インク滴(中液滴に相当。)、或いは、大
インク滴(大液滴に相当。)を吐出させることができ
る。
【0051】さらに、駆動信号発生回路51は、微振動
信号発生手段としても機能し、単位走査毎の微振動動作
時には、微振動動作を行うための微振動信号VSを生成
し、記録ヘッド4の電気駆動系39へ出力する。この微
振動信号VSは、図6に示すように、周期T1で繰り返
し発生される台形状の微振動パルスDP0を時系列に一
連に並べて構成されている。そして、駆動信号発生回路
51は、攪拌制御手段としての制御部49によって制御
されて、微振動パルスDP0の振幅hや発生周期T1が
最適な値に設定された微振動信号VSを発生する。この
微振動信号VSでは、微振動パルスDP0の振幅hや電
位勾配θをインク滴が吐出されない程度に設定してある
ので、圧電振動子40へ印加した際に圧力室24が僅か
に膨張及び収縮を繰り返し、ノズル開口25のメニスカ
スが微振動する。これにより、ノズル開口付近のインク
が攪拌される。
【0052】プリントエンジン45は、ステップモータ
7と、紙送りモータ13と、記録ヘッド4の電気駆動系
39等を備えている。記録ヘッド4の電気駆動系39
は、シフトレジスタ54,ラッチ回路55,レベルシフ
タ56,スイッチ57,及び圧電振動子40を備え、こ
れらを順に接続した回路構成とされる。そして、これら
のシフトレジスタ回路54,ラッチ回路55,レベルシ
フタ回路56,スイッチ回路57は、櫛歯状に並ぶ各圧
電振動子40…に対応させて複数設けている。
【0053】記録ヘッド4では、プリンタコントローラ
44から電気駆動系39に送られたドットパターンデー
タに基づき、インク量が異なる複数種類のインク滴を吐
出する。つまり、量が異なる複数種類の液滴を吐出させ
る。
【0054】即ち、ドットパターンデータ(SI)は、
発振回路50からのクロック信号(CK)に同期して、
内部I/F52を通じてシフトレジスタ54にシリアル
伝送される。このシリアル伝送されたドットパターンデ
ータは、一旦、ラッチ回路55によってラッチされる。
ラッチされたドットパターンデータは、電圧増幅器であ
るレベルシフタ56によってスイッチ57を駆動可能な
電圧まで昇圧される。昇圧されたデータは、スイッチ5
7に供給される。このスイッチ57の入力側には、駆動
信号発生回路51からの駆動信号COMが入力されてお
り、スイッチ57の出力側には、圧電振動子40が接続
されている。
【0055】ドットパターンデータを構成する印字デー
タは、スイッチ57の作動を制御する。例えば、スイッ
チ57に加わる印字データが「1」である期間中は、駆
動信号発生回路51が発生した駆動信号COMが圧電振
動子40に供給され、この駆動信号COMに応じて圧電
振動子40は変形する。一方、スイッチ57に加わる印
字データが「0」の期間中は、圧電振動子26への駆動
信号の供給が遮断される。
【0056】そして、本実施形態では、3ビットの印字
データの内容に応じて駆動信号COM中に含まれる駆動
パルスDP1,DP2,DP3を選択的に圧電振動子4
0に供給する。即ち、最上位ビットD1を第1駆動パル
スDP1に対応させ、2番目のビットD2を第2駆動パ
ルスDP2に対応させ、最下位ビットD3を第3駆動パ
ルスDP3に対応させた印字データ(D1,D2,D
3)を用い、この印字データによって構成されるドット
パターンデータを記録ヘッド4に送信することで、各駆
動パルスDP1,DP2,DP3を選択的に圧電振動子
40に供給する。
【0057】例えば、マイクロドットを形成し得る量の
小インク滴(例えば、約3pL(ピコリットル)のイン
ク滴)をノズル開口25から吐出させる場合には、印字
データをD1=0,D2=1,D3=0に設定し、第2
駆動パルスDP2を選択的に圧電振動子40に供給す
る。また、ミドルドットを形成し得る量の中インク滴
(例えば、約6pLのインク滴)をノズル開口25から
吐出させる場合には、印字データをD1=1,D2=
0,D3=1に設定し、第1駆動パルスDP1と第3駆
動パルスDP3を選択的に圧電振動子40に供給する。
同様に、ラージドットを形成し得る量の大インク滴(例
えば、約13pLのインク滴)をノズル開口25から吐
出させる場合には、印字データをD1=0,D2=1,
D3=1に設定し、第2駆動パルスDP2と第3駆動パ
ルスDP3とを選択的に圧電振動子40に供給する。さ
らに、印字動作中における微振動動作を行う場合には、
印字データをD1=1,D2=0,D3=0に設定し、
第1駆動パルスDP1を選択的に圧電振動子40に供給
する。
【0058】次に、記録動作に先立って行われる単位走
査毎の微振動動作について説明する。本実施形態では、
この微振動動作を図2に示した加速領域で行っている。
以下、この加速領域で行う微振動動作を印字外微振動と
いうことにする。
【0059】この印字外微振動では、制御部49(最小
液量取得手段、即ち、画像記録装置における最小インク
量取得手段)は、まず、出力バッファに展開された1行
分(つまり、単位走査分)のドットパターンデータを参
照し、この1行で吐出される複数のインク滴におけるイ
ンク滴の最小量を最小インク量として取得する。例え
ば、大インク滴と中インク滴と小インク滴とからなる3
種類のインク滴を吐出可能なプリンタ1では、制御部4
9は、最も少ない量のインク滴が小インク滴であるの
か、中インク滴であるのか、それとも大インク滴である
のかを判断し、判断結果を最小インク量として取得す
る。
【0060】即ち、1行分のドットパターンデータの中
に小インク滴を吐出させる印字データ(010)が含ま
れていた場合には、最小インク量は小インク滴の量と判
断する。同様に、大インク滴を吐出させる印字データ
(011)と中インク滴を吐出させる印字データ(10
1)とでドットパターンデータが構成されていた場合、
或いは、中インク滴を吐出させる印字データだけでドッ
トパターンデータが構成されていた場合には、最小イン
ク量は中インク滴の量と判断する。そして、大インク滴
を吐出させる印字データだけでドットパターンデータが
構成されていた場合には、最小インク量は大インク滴の
量と判断する。
【0061】このようにして最小のインク量を取得した
ならば、制御部49(攪拌制御手段)は、微振動動作に
おけるインクの攪拌条件を最適化する。この攪拌条件
は、微振動パルスDP0の供給回数、発生周期T1、振
幅hをパラメータとし、最小インク量が中インク滴の量
の場合を基準条件としている。この基準条件において
は、例えば、微振動パルスDP0の供給回数を250
回、発生周期T1を46.3マイクロ秒、振幅hを駆動
信号COMにおける最大振幅H(図5参照)の40%に
設定する。
【0062】そして、最小インク量が基準条件よりも少
ない場合には、インクの消費が少なくノズル開口付近の
インクの増粘が基準条件の時よりも進行し易いと考えら
れるため、基準条件よりもメニスカスを大きく振動させ
ると共に振動周期を長くし、さらにメニスカスの振動数
を増やす。例えば、最小インク量が小インク滴の量のと
きは、微振動パルスDP0の供給回数を基準条件の1.
5倍(係数1.5)の375回に設定し、発生周期T1
を基準条件の2倍の92.6マイクロ秒に設定し、振幅
hを上記の最大振幅Hの60%に設定する。このように
メニスカスを大きくゆっくりと振動させると、最小イン
ク量が基準条件よりも少ない場合には増粘インクを効率
良く攪拌できることが実験的に確認されている。
【0063】一方、最小インク量が基準条件よりも多い
場合には、インクの消費が多くノズル開口付近のインク
の増粘は基準条件の時よりも進行し難いため、基準条件
と同じ条件、或いは、基準条件よりも振動数を少なくす
る。例えば、最小インク量が大インク滴の量のときは、
微振動パルスDP0の供給回数を108回〜250回の
範囲内で適宜に設定する。
【0064】このように攪拌条件を設定したならば、制
御部49(攪拌制御手段)は、微振動信号VSを圧電振
動子40に供給する。
【0065】図7に一例を示すように、制御部49は、
まず、駆動信号発生回路51(駆動信号発生手段)を制
御して、微振動パルスDP0の発生周期T1と振幅hと
が設定された微振動信号VSを、記録ヘッド4が待機ポ
ジションで待機している時点(t0)から発生させる。
次に、制御部49は、全ての圧電振動子40…に対して
「1」が設定された印字データDV1(図6参照)をシ
フトレジスタ54にセットする。印字データDV1をセ
ットしたならば、制御部49は、ラッチ信号(LAT)
をラッチ回路55に出力し、印字データDV1をラッチ
させる(t1´)。印字データDV1がラッチされるこ
とにより、全ての圧電振動子40には微振動信号VSが
供給され、各ノズル開口25においてメニスカスの微振
動が開始する。そして、印字データDV1がラッチされ
た後、制御部49は、全ての圧電振動子40…に対して
「0」が設定された印字データDV0をシフトレジスタ
54にセットする。
【0066】また、制御部49は、ステップモータ7を
作動させて記録ヘッド4(キャリッジ5)の主走査方向
への移動を開始させる(t1)。そして、設定した回数
の微振動パルスDP0が圧電振動子40に供給されたな
らば、図6に示すように、制御部49は、そのタイミン
グ(t2´)でラッチ信号をラッチ回路55に出力し、
印字データDV0をラッチさせる。印字データDV0が
ラッチされると、微振動信号VSの圧電振動子40への
供給が遮断される。その後、制御部49は、駆動信号発
生回路51を制御して、記録ヘッド4の走査速度が所定
速度に達する直前のタイミング(t2)で、微振動信号
VSの発生を停止させると共に駆動信号COMを発生さ
せる。
【0067】このように、上記の印字外微振動では、1
回の主走査で記録されるインク滴の最小量に応じて微振
動信号VSの波形形状が設定されて最適化され、過不足
がない必要十分なインクの攪拌が行われる。従って、ノ
ズル開口付近のインクの状態を良好に維持しつつも、無
駄な微振動を防止することができ、圧電振動子40の延
命化やプリンタ1における消費電力の低減に寄与する。
【0068】ところで、インクの増粘のし易さは、上述
したように吐出されるインク滴の量(つまり、インクの
消費量)に起因して変化するが、プリンタ1が設置され
ている環境の温度や湿度、とりわけ記録ヘッド4の近傍
における温度や湿度によっても変化し、さらに、使用す
るインクの種類によっても変化する。
【0069】このため、最小インク量を示す情報に加え
て、設置環境(雰囲気)の温度を示す情報と、設置環境
の湿度を示す情報と、インクの種類を示す情報とを取り
込み、これらの情報を加味してインクの攪拌条件を最適
化すると、より最適な攪拌条件で微振動動作を行わせる
ことができる。
【0070】この場合、制御部49(攪拌制御手段)
は、温度センサ16(環境温度検出手段)からの検出情
報に基づいて記録ヘッド4の周辺温度を環境温度として
認識し、環境温度が基準温度(例えば、常温)よりも高
い場合には、最小インク量に基づいて定めた攪拌条件を
補正して、微振動パルスDP1の供給回数を増やし、微
振動パルスDP1の発生周期T1を長くする。反対に、
環境温度が基準温度以下であった場合には、最小インク
量に基づいて決定された攪拌条件をそのまま使用する。
要するに制御部49は、認識した環境温度が高くなるほ
どインク粘度が上昇し易くなると判定し、環境温度が低
くなるほどインク粘度は上昇し難くなると判定する。
【0071】同様に、制御部49は、湿度センサ17
(環境湿度検出手段)からの検出情報に基づいて記録ヘ
ッド4の周辺湿度を環境湿度として認識し、環境湿度が
基準の湿度よりも低い場合には、最小インク量に基づい
て定めた攪拌条件を補正して、微振動パルスDP1の供
給回数を増やし、微振動パルスDP1の発生周期T1を
長くする。反対に、環境湿度が基準の湿度以上であった
場合には、最小インク量に基づいて定めた攪拌条件を使
用する。要するに制御部49は、認識した環境湿度が低
くなるほどインク粘度が上昇し易くなると判定し、環境
湿度が高くなるほどインク粘度は上昇し難くなると判定
する。
【0072】また、制御部49は、インクカートリッジ
2に搭載された制御用IC18に記憶されたインク種類
情報に基づき、使用しているインクの種類を認識する。
ここで、色材として顔料を使用した顔料系のインクは、
色材として染料を使用した染料系のインクよりも増粘し
易いという特性を有する。また、染料系インク同士或い
は顔料系インク同士であっても、ブラックインクはシア
ンインクやマゼンタインク等の濃色インクよりも増粘し
易く、この濃色インクはイエローインク、ライトシアン
インク、ライトマゼンタインク等の淡色インクよりも増
粘し易いという特性を有する。そこで、インクの種類毎
(つまり、ID情報毎)に増粘し易さの重み付けを行
い、増粘し易いインクほど、微振動パルスDP1の供給
回数が増え、微振動パルスDP1の発生周期T1が長く
なり、さらに、微振動パルスDP1の振幅hが大きくな
るように係数を設定する。
【0073】このように、設置環境における温度や湿
度、インクの種類を加味してインクの攪拌条件を最適化
するようにすると、一層無駄のない微振動動作を行わせ
ることができ、圧電振動子40の一層の延命化や消費電
力の一層の低減に寄与する。
【0074】ところで、本発明は、上記の実施形態に限
定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範
囲内で種々の変形が可能である。
【0075】例えば、実際にインク滴を吐出して記録を
行う直前に行われる微振動動作(印字前微振動)にも本
発明を適用することができる。この場合、制御部49
は、展開されたドットパターンデータに基づき、単位走
査において最初にインク滴を吐出させる記録始点(例え
ば、図7の符号P1の位置)を取得し、この記録始点か
ら所定距離L1だけ待機ポジション側に戻った位置P2
を微振動開始点とする。そして、記録ヘッド4がこの微
振動開始点に到達した時点から、上記の実施形態と同様
にして最適化された攪拌条件で微振動動作を行わせる。
この構成では、実際にインク滴を吐出させる直前に微振
動動作が行われるので、インクの増粘をより確実に防止
することができる。
【0076】また、上記の実施形態で制御部49(攪拌
制御手段)は、小ドットを形成する小インク滴の有無に
基づいてインクの攪拌条件を決定していたが、小インク
滴の割合を加味して攪拌条件を決定させるように構成し
てもよい。例えば、1回の単位走査で吐出する全インク
滴の中における小インク滴の占める割合を、ドットパタ
ーンデータに基づいて取得し、この割合が基準値よりも
高い場合には、インクの増粘がし易いと判断して、基準
条件よりも微振動パルスDP1の供給回数を増やし、微
振動パルスDP1の発生周期T1を長くし、さらに、微
振動パルスDP1の振幅hを大きく設定する。反対に、
小インク滴の占める割合が基準値よりも低い場合には、
インクの増粘がし難いと判断し、基準条件よりも微振動
パルスDP1の供給回数を減らす。
【0077】また、上記の実施形態では、これから行わ
れる単位走査のドットパターンデータに基づいてインク
の攪拌条件を決定していたが、前回の単位走査で吐出さ
れたインク滴の情報に基づいて今回の単位走査における
微振動動作(印字外微振動や印字前微振動)を制御する
ようにしてもよい。この場合において、前回の単位走査
における最小インク量については、前回の単位走査にお
けるドットパターンデータへの展開時に予め取得するこ
とができるし、実際に吐出されたインク量を測定しても
取得することができる。
【0078】また、圧力室24に圧力変動を生じさせる
圧力発生素子としては、圧電振動子40以外にも発熱素
子や磁歪素子等を使用することができる。
【0079】さらに、本発明は、プリンタ1やプロッタ
或いはファクシミリ等の画像記録装置に限定されるもの
でなく、ノズル開口から液滴を吐出させる液体噴射ヘッ
ドを備えた液体噴射装置に適用することができる。例え
ば、製造装置、捺染装置、及び、マイクロディスペンサ
などの産業機械にも適用することができる。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、以
下の効果を奏する。即ち、1回の主走査で吐出される液
滴についての最小液量を取得する最小液量取得手段と、
最小液量に応じて微振動動作における液体の攪拌条件を
最適化する攪拌制御手段とを備えたので、ノズル開口付
近における液体の増粘し易さに応じて過不足がない必要
十分な液体の攪拌が行われる。従って、ノズル開口付近
の液体の状態を良好に維持しつつも、無駄な微振動を防
止することができ、圧力発生素子の延命化や液体噴射装
置における消費電力の低減に寄与する。
【0081】また、ドット単位に展開された駆動データ
に基づいて最小液量を取得するようにした場合には、特
別な機構を付加しなくても容易に最小液量を取得するこ
とができ、装置構成の簡素化に寄与する。
【0082】また、吐出される液体の種類を示す液体種
類情報を取得し、液体の種類を加味して液体の攪拌条件
を最適化するようにした場合には、例えば、染料系イン
クや顔料系インクといったように増粘のし易さが異なる
複数種類の液体を用いたとしても、その液体にあった適
切な攪拌条件で微振動動作を行わせることができる。
【0083】また、貯留された液体についての液体種類
情報を記憶する種類情報記憶手段を貯留カートリッジに
設け、種類情報読取手段を通じて種類情報記憶手段に記
憶された液体種類情報を取得するようにした場合には、
特別な操作を必要とせずに自動的にインクの種類を認識
させることができ、操作の簡便化が図れる。
【0084】また、環境温度と環境湿度の少なくとも一
方を環境情報として検出する環境情報検出手段を設け、
環境情報を加味して液体の攪拌条件を最適化するように
構成した場合には、記録装置の設置環境に適合した攪拌
条件で微振動動作を行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット式プリンタの構成を示す斜視図
である。
【図2】主走査における記録ヘッドの移動範囲を説明す
る図である。
【図3】記録ヘッドの構成を示す断面図である。
【図4】プリンタの電気的な構成を示すブロック図であ
る。
【図5】駆動信号COMと駆動パルスの関係を示すタイ
ミング図である。
【図6】微振動信号VSを示すタイミング図である。
【図7】記録動作を説明するタイミング図である。
【符号の説明】
1 インクジェット式プリンタ 2 インクカートリッジ 3 カートリッジホルダ部 4 記録ヘッド 5 キャリッジ 6 ガイド部材 7 ステップモータ 8 駆動プーリー 9 遊転プーリー 10 タイミングベルト 11 ハウジング 12 記録紙 13 紙送りモータ 14 紙送りローラ 15 キャップ部材 16 温度センサ 17 湿度センサ 18 制御用IC 19 情報読取端子 21 ケース 22 流路ユニット 23 振動子ユニット 24 圧力室 25 ノズル開口 26 収容室 27 スペーサ 28 ノズルプレート 29 振動板 31 共通インク室 32 インク供給路 33 インク供給管 35 ステンレス板 36 弾性体膜 37 アイランド部 39 電気駆動系 40 圧電振動子 44 プリンタコントローラ 45 プリントエンジン 46 外部インターフェース 47 RAM 48 ROM 49 制御部 50 発振回路 51 駆動信号発生回路 52 内部インターフェイス 54 シフトレジスタ回路 55 ラッチ回路 56 レベルシフタ回路 57 スイッチ回路

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧力発生素子の作動によって圧力室に圧
    力変動を生じさせ、この圧力変動によりノズル開口から
    液滴を吐出する液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドを
    主走査方向に移動させるヘッド走査機構とを備え、前記
    圧力発生素子に微振動信号を供給してメニスカスを微振
    動させる微振動動作によってノズル開口付近の液体を攪
    拌するようにした液体噴射装置において、 液滴の吐出動作に先立って、1回の主走査で吐出される
    液滴についての最小液量を取得する最小液量取得手段
    と、 最小液量に応じて微振動動作における液体の攪拌条件を
    最適化する攪拌制御手段とを備えたことを特徴とする液
    体噴射装置。
  2. 【請求項2】 前記液体噴射ヘッドは、量が異なる複数
    種類の液滴を同一のノズル開口から吐出可能であり、 前記最小液量取得手段は、1回の主走査で吐出される複
    数の液滴のうちの最も少ない液滴の量を、前記最小液量
    として取得することを特徴とする請求項1に記載の液体
    噴射装置。
  3. 【請求項3】 前記最小液量取得手段は、ドット単位に
    展開された駆動データに基づいて最小液量を取得するこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液体噴射
    装置。
  4. 【請求項4】 前記攪拌制御手段は、吐出される液体の
    種類を示す液体種類情報を取得し、液体の種類を加味し
    て液体の攪拌条件を最適化することを特徴とする請求項
    1から請求項3の何れかに記載の液体噴射装置。
  5. 【請求項5】 ノズル開口から吐出される液体を貯留す
    る貯留カートリッジと、この貯留カートリッジに設けら
    れ、貯留された液体についての液体種類情報を記憶する
    種類情報記憶手段と、種類情報記憶手段に記憶された液
    体種類情報を読み取るための種類情報読取手段とを設
    け、 前記攪拌制御手段は、種類情報読取手段を通じて液体種
    類情報を取得することを特徴とする請求項4に記載の液
    体噴射装置。
  6. 【請求項6】 環境温度と環境湿度の少なくとも一方を
    環境情報として検出する環境情報検出手段を設け、 前記攪拌制御手段は、環境情報を加味して液体の攪拌条
    件を最適化することを特徴とする請求項1から請求項5
    の何れかに記載の液体噴射装置。
  7. 【請求項7】 前記攪拌制御手段は、微振動の回数を増
    減することによって液体の攪拌条件を最適化することを
    特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載の液体
    噴射装置。
  8. 【請求項8】 前記攪拌制御手段は、微振動信号を構成
    する微振動パルスの繰り返し周期を変えることによって
    液体の攪拌条件を最適化することを特徴とする請求項1
    から請求項7の何れかに記載の液体噴射装置。
  9. 【請求項9】 前記攪拌制御手段は、微振動信号を構成
    する微振動パルスの振幅を変えることによって液体の攪
    拌条件を最適化することを特徴とする請求項1から請求
    項8の何れかに記載の液体噴射装置。
  10. 【請求項10】 圧力発生素子の作動によって圧力室に
    圧力変動を生じさせ、この圧力変動によりノズル開口か
    ら液滴を吐出する液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッド
    を主走査方向に移動させるヘッド走査機構とを備え、圧
    力発生素子に微振動信号を供給してメニスカスを微振動
    させる微振動動作によってノズル開口付近の液体を攪拌
    するようにした液体噴射装置の微振動制御方法におい
    て、 液滴の吐出動作に先立って、1回の主走査で吐出される
    液滴についての最小液量を取得し、 取得した最小液量に基づいて微振動動作における液体の
    攪拌条件を最適化し、 最適化された攪拌条件によって微振動動作を行うことを
    特徴とする微振動制御方法。
  11. 【請求項11】 ドット単位に展開された駆動データに
    基づいて液滴の最小液量を取得するようにしたことを特
    徴とする請求項10に記載の微振動制御方法。
  12. 【請求項12】 吐出される液体の種類を加味して攪拌
    条件を最適化するようにしたことを特徴とする請求項1
    0又は請求項11に記載の微振動制御方法。
  13. 【請求項13】 環境温度と環境湿度の少なくとも一方
    を含む環境情報を加味して攪拌条件を最適化するように
    したことを特徴とする請求項10から請求項12の何れ
    かに記載の微振動制御方法。
JP2000383316A 2000-01-17 2000-12-18 液体噴射装置及びその微振動制御方法 Expired - Fee Related JP3467695B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000383316A JP3467695B2 (ja) 2000-01-17 2000-12-18 液体噴射装置及びその微振動制御方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000008385 2000-01-17
JP2000-8385 2000-01-17
JP2000383316A JP3467695B2 (ja) 2000-01-17 2000-12-18 液体噴射装置及びその微振動制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001270134A true JP2001270134A (ja) 2001-10-02
JP3467695B2 JP3467695B2 (ja) 2003-11-17

Family

ID=26583662

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000383316A Expired - Fee Related JP3467695B2 (ja) 2000-01-17 2000-12-18 液体噴射装置及びその微振動制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3467695B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006123452A (ja) * 2004-11-01 2006-05-18 Toshiba Tec Corp インクジェット記録装置
JP2007253618A (ja) * 2006-02-27 2007-10-04 Brother Ind Ltd インクジェット記録装置
JP2008142986A (ja) * 2006-12-08 2008-06-26 Kyocera Mita Corp インクジェット記録装置
JP2009160828A (ja) * 2008-01-08 2009-07-23 Seiko Epson Corp 液体吐出装置、及び、その制御方法
JP2009279816A (ja) * 2008-05-21 2009-12-03 Riso Kagaku Corp インクジェットプリンタ
US7703877B2 (en) 2005-09-30 2010-04-27 Fujifilm Corporation Liquid ejection apparatus and control method for applying meniscus vibration according to the viscosity states of nozzles
JP2010145566A (ja) * 2008-12-17 2010-07-01 Seiko Epson Corp 液滴吐出ヘッドの液状体撹拌方法及び液滴吐出装置
JP2014046529A (ja) * 2012-08-30 2014-03-17 Kyocera Document Solutions Inc インクジェット記録装置
US8864258B2 (en) 2011-01-31 2014-10-21 Seiko Epson Corporation Liquid ejecting apparatus and control method thereof
JP2016203467A (ja) * 2015-04-21 2016-12-08 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006123452A (ja) * 2004-11-01 2006-05-18 Toshiba Tec Corp インクジェット記録装置
US7703877B2 (en) 2005-09-30 2010-04-27 Fujifilm Corporation Liquid ejection apparatus and control method for applying meniscus vibration according to the viscosity states of nozzles
JP2007253618A (ja) * 2006-02-27 2007-10-04 Brother Ind Ltd インクジェット記録装置
JP2008142986A (ja) * 2006-12-08 2008-06-26 Kyocera Mita Corp インクジェット記録装置
JP4611276B2 (ja) * 2006-12-08 2011-01-12 京セラミタ株式会社 インクジェット記録装置
JP2009160828A (ja) * 2008-01-08 2009-07-23 Seiko Epson Corp 液体吐出装置、及び、その制御方法
US8333462B2 (en) 2008-05-21 2012-12-18 Riso Kagaku Corporation Ink jet printer having ink maintenance system
JP2009279816A (ja) * 2008-05-21 2009-12-03 Riso Kagaku Corp インクジェットプリンタ
JP2010145566A (ja) * 2008-12-17 2010-07-01 Seiko Epson Corp 液滴吐出ヘッドの液状体撹拌方法及び液滴吐出装置
US8567917B2 (en) 2008-12-17 2013-10-29 Seiko Epson Corporation Method of stirring liquid in droplet discharge head and droplet discharge apparatus
US8864258B2 (en) 2011-01-31 2014-10-21 Seiko Epson Corporation Liquid ejecting apparatus and control method thereof
JP2014046529A (ja) * 2012-08-30 2014-03-17 Kyocera Document Solutions Inc インクジェット記録装置
JP2016203467A (ja) * 2015-04-21 2016-12-08 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3467695B2 (ja) 2003-11-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1106360B1 (en) Liquid jetting apparatus
US7303250B2 (en) Liquid ejection apparatus and method of controlling the same
JP2007160819A (ja) 液滴吐出装置
JP3659494B2 (ja) 液体噴射装置
US7862134B2 (en) Liquid ejecting apparatus and method of driving liquid ejecting head
US8328308B2 (en) Fluid ejecting apparatus, fluid ejecting head control method in fluid ejecting apparatus, and driving waveform generating apparatus for fluid ejecting head
JP3844186B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP3842568B2 (ja) 液体噴射装置
JP3467695B2 (ja) 液体噴射装置及びその微振動制御方法
JP3319733B2 (ja) インクジェット式記録装置及びその制御方法
JP4656125B2 (ja) インクジェット式記録装置
US8104854B2 (en) Liquid-droplet jetting apparatus and liquid-droplet jetting method
JP3353782B2 (ja) 液体噴射装置
JP2005104107A (ja) 液体噴射装置、及び、その微振動制御方法
JP5584972B2 (ja) 記録データ転送装置及び記録装置
JP4269747B2 (ja) 液体噴射装置、及び、その制御方法
JP4529120B2 (ja) 液体噴射装置
JP4484293B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP2004249686A (ja) 液体噴射装置、及び、その液滴吐出制御方法
JP2003103777A (ja) 液体噴射装置
JP2009234134A (ja) 液体噴射装置及び液体噴射ヘッドの駆動方法
JP4956901B2 (ja) 液体噴射装置
JP2006272754A (ja) 液体噴射装置
JP2003291334A (ja) インクジェット式記録装置および同装置における記録ヘッドの駆動方法
JP3959704B2 (ja) 液体噴射装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080905

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080905

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090905

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090905

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100905

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100905

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110905

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120905

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees