JP2006120694A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ゲート端部で発生するピエゾ電荷を低減するために、ゲート端部にかかる応力を低減することができる層間膜を備える半導体装置、及び、その製造方法を提供する。
【解決手段】GaN半導体基板10の上側表面11上に、下層保護膜32と、第1オーミック電極46a及び第2オーミック電極46bと、制御電極48と、上層保護膜34とを備えて構成される。上層保護膜は、第1オーミック電極、第2オーミック電極及び制御電極を被覆するように下層保護膜上に形成されていて、熱により発生する応力ベクトルが下層保護膜と相反する。
【選択図】図4

Description

この発明は、半導体装置及びその製造方法、特にGaN高電子移動度トランジスタの表面保護膜及びその形成方法に関するものである。
AlGaN/GaNへテロ構造を備える高電子移動度電界効果トランジスタ(High Electron Mobility Transistor)デバイス(以下、GaN−HEMTと称することもある。)について、高周波パワーデバイスとしての実用化を目指した開発が進められている。GaN−HEMTには、動作中にオン抵抗の変化が生じる電流コラプスやゲート漏れ電流などの、半導体の表面状態に深く関連する動作の不安定性の問題がある。従って、GaN−HEMTの安定動作のために、GaNやAlGaNの半導体表面を安定化させる表面保護膜が必要となる。
表面保護膜として、シリコン窒化(Si34)膜や酸化アルミニウム(Al23)膜を用いると、表面準位が低減し、これにより電流コラプス等の電流不安定性を抑制することができる(例えば、非特許文献1参照)。また、表面保護膜として、シリコン酸窒化(SiON)膜を用いた場合でも、GaN−HEMTが安定動作することが確認されている(例えば、非特許文献2参照)。
図1に、従来用いられているプレーナ型FET作成技術で作成されたGaN−HEMTデバイスを示す。
GaN−HEMT100は、GaN半導体基板110に形成された高電子移動度電界効果トランジスタである。GaN半導体基板110は、シリコン基板112上にバッファ層114と、チャネル層122、ショットキー層124及びキャップ層126を順次に積層して構成される。チャネル層122、ショットキー層124及びキャップ層126はエピタキシャル構造を有している。
チャネル層122は、不純物がドープされていないGaNの半導体層である。ショットキー層124は、不純物がドープされていないAlGaNの半導体層である。キャップ層126は、不純物がドープされていないGaNの半導体層である。素子形成領域以外のキャップ層126、ショットキー層124、及び、チャネル層122の全部又は一部は高抵抗化され素子分離領域128を形成している。
GaN半導体基板110の上側表面111上に下層保護膜132がシリコン窒化(Si34)膜で形成されている。下層保護膜132は、半導体表面を保護するための表面保護膜としての役割を備えている。
下層保護膜132に設けられた開口部内に、第1オーミック電極146a、第2オーミック電極146b及びゲート電極148が形成されている。
第1オーミック電極146a、第2オーミック電極146b及びゲート電極148を被覆するように下層保護膜132上に上層保護膜134がSi34膜で形成されている。ここで、上層保護膜134は、ゲート電極148が酸化しないように、当該ゲート電極148を保護するための役割を備えている。上層保護膜134には、第1及び第2オーミック電極146a及び146bの部分を露出させる開口部が設けられている。露出した第1及び第2オーミック電極146a及び146bと電気的に接続されるように、第1及び第2メタル電極147a及び147bが形成されている。第1オーミック電極146aと第1メタル電極147aとを合せて、ドレイン電極145aとし、第2オーミック電極146bと第2メタル電極147bを合せて、ソース電極145bとしている。
GaN半導体基板110の表面であるキャップ層126を下層保護膜132が保護し、ゲート電極148を上層保護膜134が保護する構成となっている。このようにGaN半導体基板110の表面を、下層保護膜132及び上層保護膜134からなる表面保護膜が被覆しているためGaN−HEMT100の安定動作が実現できる。
橋詰保、長谷川英機著、「GaN系電子デバイスにおける表面の影響」、信学技報、TECHNICAL REPORT OF IEICE、 ED2003−204、MW2003−232(2004−1) S.Arulkumaran、T.Egawa、H.Ishikawa、T.Jimbo、Y.Sano著、「Surface passivation effects on AlGaN/GaN high−electron−mobility transistors with SiO2、Si3N4、and silicon oxynitride」、Appl.Phys.Lett.、vol.84、No.4、p.613、2004 P.M.Asbeck、C.P.Lee、M.C.F.Chang著、「Piezoelectric Effects in GaAs FET's and Their Role in Orientation−Dependent Device Characteristics」、IEEE.Trans.Electron Devices.、vol.ED−31、No.10、p.1377、Oct.1984
しかしながら、上述の従来例では、GaN−HEMTデバイスの形成にあたり、上層及び下層保護膜を、プラズマCVD法でSi34膜を堆積することで形成している。このSi34膜を堆積するためのプラズマCVD法は、300℃程度の高温下で行われる。プラズマCVD法を用いた場合、高温状態から室温付近まで温度が下がる際に、GaN半導体基板とSi34膜の線膨張係数の違いにより応力が発生する。すなわち、両者の熱により発生する応力ベクトルが相違する。
この応力について図2(A)を参照して説明する。図2は、ゲート電極に加わる応力を説明するための図である。表面保護膜91として、Si34膜で上層保護膜94及び下層保護膜92を形成した場合、この応力はコンプレッシブ応力(図2(A)ではIで示す。)となる。ここで、コンプレッシブ応力を、ゲート電極96を圧縮する方向の応力とする。上層保護膜94及び下層保護膜92に生ずるコンプレッシブ応力(I)により、上層保護膜94及び下層保護膜92が形成されたGaN半導体基板90に変形が生じ、既に形成されているゲート電極96にも応力が加わる。
ゲート電極のゲート端部、特に下地と接触する側の先端部(図2(A)中、符号98で示す部分)では、加えられた応力により、ピエゾ電荷が発生する(例えば、非特許文献3参照)。このピエゾ電荷の発生により、ゲート端部98に電荷が集中するためゲートリーク電流が増大し、このゲートリーク電流の増大がゲート電極の耐圧を下げてしまう。例えば、上層保護膜94及び下層保護膜92をSi34膜で形成した場合、応力は5×108N/m2であり、このとき、ゲートリーク電流は2桁程度増大する。このゲートリーク電流の増大により、ゲート耐圧が低下するので、高電圧動作デバイスとしての特性が劣化してしまう。
この発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、この発明の目的は、ゲート端部にかかる応力を低減することで、ゲートリーク電流の増大、すなわち、ゲート耐圧の低下を防ぐことができる表面保護膜を備える半導体装置、及び、その製造方法を提供することである。
上述した目的を達成するために、この発明の半導体装置は、GaN半導体基板の上側表面上に、下層保護膜と、第1オーミック電極及び第2オーミック電極と、制御電極と、上層保護膜とを備えて構成される。下層保護膜には、第1オーミック電極用開口部、第2オーミック電極用開口部及び制御電極用開口部が、GaN半導体基板の上側表面が露出するようにそれぞれ形成されている。第1オーミック電極及び第2オーミック電極は、第1オーミック電極用開口部及び第2オーミック電極用開口部内にそれぞれ形成され、制御電極は、制御電極用開口部内に形成されている。上層保護膜は、第1オーミック電極、第2オーミック電極及び制御電極を被覆するように下層保護膜上に形成されていて、上層保護膜の、熱により発生する応力ベクトルは、下層保護膜と相反する。
また、この発明の半導体装置の他の好適実施例によれば、GaN半導体基板の上側表面上に、制御電極と、下層保護膜と、第1オーミック電極及び第2オーミック電極と、上層保護膜とを備えて構成される。下層保護膜は、GaN半導体基板の上側表面及び制御電極を被覆し、かつ、下層保護膜には、第1オーミック電極用開口部及び第2オーミック電極用開口部がGaN半導体基板の上側表面が露出するように形成されている。第1オーミック電極及び第2オーミック電極は、第1オーミック電極用開口部及び第2オーミック電極用開口部内に形成されている。上層保護膜は、第1オーミック電極及び第2オーミック電極を被覆するように下層保護膜上に形成されていて、上層保護膜の熱により発生する応力ベクトルが下層保護膜と相反する。
また、この発明の半導体装置の他の好適実施例によれば、GaN半導体基板の上側表面上に、下層保護膜と、第1オーミック電極及び第2オーミック電極と、制御電極と、上層保護膜とを備えている。下層保護膜には、第1オーミック電極用開口部、第2オーミック電極用開口部及び制御電極用開口部が、GaN半導体基板の上側表面が露出するように形成されている。さらに、下層保護膜は、第1下層保護膜と第2下層保護膜との積層膜として形成されており、及び、制御電極は、第1下層保護膜と離間して設けられている。第1オーミック電極及び第2オーミック電極は、第1オーミック電極用開口部及び第2オーミック電極用開口部内にそれぞれ形成されている。制御電極は、制御電極用開口部内に形成されている。上層保護膜は、第1オーミック電極、第2オーミック電極及び制御電極を被覆するように下層保護膜上に形成されている。
また、この発明の半導体装置の他の好適実施例によれば、GaN半導体基板の上側表面上に、下層保護膜と、第1オーミック電極及び第2オーミック電極と、制御電極とを備えている。下層保護膜には、第1オーミック電極用開口部、第2オーミック電極用開口部及び制御電極用開口部がGaN半導体基板の上側表面が露出するように形成されている。第1オーミック電極及び第2オーミック電極は、第1オーミック電極用開口部及び第2オーミック電極用開口部内にそれぞれ形成されている。制御電極は、制御電極用開口部内に非酸化性の金属で形成されている。
この発明の半導体装置の製造方法は、以下の工程を備えている。先ず、GaN半導体基板を用意する。このGaN半導体基板は、シリコン、炭化シリコン及びサファイアから選択された1種の材料で形成された基板上に、バッファ層、チャネル層、ショットキー層及びキャップ層を順次に積層して構成されている。次に、GaN半導体基板の上側表面上に下層保護膜を堆積する。次に、下層保護膜に、第1オーミック電極用開口部、第2オーミック電極用開口部及び制御電極用開口部をそれぞれ形成して、GaN半導体基板の上側表面部分を露出させる。次に、第1及び第2オーミック電極用開口部内に露出したGaN半導体基板の上側表面部分上に第1オーミック電極及び第2オーミック電極をそれぞれ形成する。次に、制御電極用開口部内に露出したGaN半導体基板の上側表面部分上に制御電極を形成する。次に、第1オーミック電極、第2オーミック電極及び制御電極を被覆するように下層保護膜上に、熱により発生する応力ベクトルが下層保護膜と相反する上層保護膜を形成する。
また、この発明の半導体装置の製造方法の他の好適実施例によれば、以下の工程を備えている。先ず、GaN半導体基板を用意する。このGaN半導体基板は、シリコン、炭化シリコン及びサファイアから選択された1種の材料で形成された基板上に、バッファ層、チャネル層、ショットキー層及びキャップ層を順次に積層して構成されている。次に、GaN半導体基板上に制御電極を形成する。次に、制御電極を被覆するようにGaN半導体基板の上側表面上に下層保護膜を形成する。次に、下層保護膜に、第1オーミック電極用開口部及び第2オーミック電極用開口部をそれぞれ形成して、GaN半導体基板の上側表面部分を露出させる。次に、第1及び第2オーミック電極用開口部内に露出したGaN半導体基板の上側表面部分上に第1オーミック電極及び第2オーミック電極を形成する。次に、第1オーミック電極及び第2オーミック電極を被覆するように下層保護膜上に、熱により発生する応力ベクトルが、下層保護膜と相反する上層保護膜を形成する。
また、この発明の半導体装置の製造方法の他の好適実施例によれば、以下の工程を備えている。先ず、GaN半導体基板を用意する。このGaN半導体基板は、シリコン、炭化シリコン及びサファイアから選択された1種の材料で形成された基板上に、バッファ層、チャネル層、ショットキー層及びキャップ層を順次に積層して構成されている。次に、GaN半導体基板の上側表面上に、下層保護膜として、第1下層保護膜及び第2下層保護膜を積層する。次に、第1下層保護膜及び第2下層保護膜に対して反応性イオンエッチングを行うことにより、第1及び第2下層保護膜を貫通する、第1オーミック電極用開口部、第2オーミック電極用開口部及び制御電極用開口部をそれぞれ形成して、これら開口部にGaN半導体基板の上側表面部分を露出させる。このとき、第1下層保護膜の材質として、第2下層保護膜の材質よりもエッチングレートの大きいものを使用し、及び、反応性イオンエッチングによって、第1下層保護膜をサイドエッチングする。次に、第1及び第2オーミック電極用開口部内に露出したGaN半導体基板の上側表面部分上に第1オーミック電極及び第2オーミック電極をそれぞれ形成する。次に、制御電極用開口部内に露出したGaN半導体基板の上側表面部分上に制御電極を形成する。次に、第1オーミック電極、第2オーミック電極及び制御電極を被覆するように下層保護膜上に、上層保護膜を形成する。
また、この発明の半導体装置の製造方法の他の好適実施例によれば、以下の工程を備えている。先ず、GaN半導体基板を用意する。このGaN半導体基板は、シリコン、炭化シリコン及びサファイアから選択された1種の材料で形成された基板上に、バッファ層、チャネル層、ショットキー層及びキャップ層を順次に積層して構成されている。次に、GaN半導体基板の上側表面上に下層保護膜を堆積する。次に、下層保護膜に、第1オーミック電極用開口部、第2オーミック電極用開口部及び制御電極用開口部をそれぞれ形成して、GaN半導体基板の上側表面部分を露出させる。次に、第1及び第2オーミック電極用開口部内に露出したGaN半導体基板の上側表面部分上に第1オーミック電極及び第2オーミック電極をそれぞれ形成する。次に、制御電極用開口部内に露出したGaN半導体基板の上側表面部分上に制御電極を形成する。
この発明の半導体装置及び半導体装置の製造方法によれば、下層保護膜と上層保護膜が、プラズマCVD法などの熱処理過程の際に相反する方向の応力ベクトルを生じる材質で形成されている。このため、熱処理過程で加えられる熱によって下層保護膜と上層保護膜のそれぞれで生じる応力が、互いに相殺されるか、或いは、相殺されるのと同程度にまで低減されるので、制御電極であるゲート電極に応力の影響を与えない。従って、制御電極の端部に応力が発生せず、この応力に起因するピエゾ電荷の発生を抑えることができる。このピエゾ電荷の発生を抑えることで、この発明の半導体装置は、ゲートリーク電流の増大、すなわち、ゲート耐圧の低下を防ぎ、高電圧動作デバイスとして優れた性能を備える。
また、下層保護膜を構成する第1下層保護膜と制御電極を離間して設けて、第1下層保護膜と制御電極の間に空隙を備える構成とすれば、熱処理過程で下層保護膜と上層保護膜で応力が発生したとしても、空隙の存在により、ゲート端部には応力の影響が及ばないので、ピエゾ電荷の発生を抑えることができる。
また、ゲート電極を金や白金などの非酸化性の金属で形成すれば、ゲート電極を保護するための上層保護膜を設ける必要がなくなる。上層保護膜を設けない場合、下層保護膜とゲート電極をこの順で形成した後に、熱処理過程が不要となるので、ゲート電極に応力が加わることがない。
以下、図を参照して、この発明の実施の形態について説明するが、構成および配置関係についてはこの発明が理解できる程度に概略的に示したものに過ぎない。また、以下、この発明の好適な構成例につき説明するが、各構成の材質および数値的条件などは、単なる好適例にすぎない。従って、この発明は以下の実施の形態に限定されない。
(第1実施形態)
図3及び図4を参照して、第1実施形態の半導体装置の製造方法について説明する。図3及び図4は、第1実施形態の半導体装置の製造方法を説明するための工程図である。
先ず、窒化ガリウム(GaN)半導体基板10を用意する。GaN半導体基板10は、シリコン基板12上にバッファ層14と、チャネル層22、ショットキー層24及びキャップ層26を順次に積層して構成される。チャネル層22、ショットキー層24及びキャップ層26はエピタキシャル構造を有している。ここで、シリコン基板12の代わりにサファイア基板、炭化シリコン(SiC)基板等を用いても良い。バッファ層14は、シリコン基板12とチャネル層22との間で格子緩和効果を生じさせるために設けられている。チャネル層22は、不純物がドープされていないGaNの半導体層である。ショットキー層24は、不純物がドープされていないAlGaNの半導体層である。キャップ層26は、不純物がドープされていないGaNの半導体層である。
チャネル層22及びショットキー層24間の接合はヘテロ結合であって、ポテンシャル井戸を持つエネルギーバンド構造を持つ。このポテンシャル井戸に閉じ込められた電子はヘテロ接合の接合面23と垂直な方向には運動の自由度がなく、二次元電子ガスと呼ばれる。この二次元電子ガスは電子移動度が大きく、ソース−ドレイン間に流れる二次元電子ガスによる電流が、ゲートに印加される電圧で制御される。
チャネル層22、ショットキー層24及びキャップ層26の形成後、必要に応じて任意好適な公知のフォトリソグラフィ及びイオン注入技術により、素子形成領域16以外のキャップ層26、ショットキー層24、及び、チャネル層22の全部又は一部を高抵抗化し、素子分離を行う。この高抵抗化された部分を素子分離領域28と称する。
以下の説明では、シリコン基板12上に、バッファ層14、チャネル層22、ショットキー層24及びキャップ層26が順次に積層され、さらに、素子分離領域28が形成された基板をGaN半導体基板10と称する(図3(A))。
次に、GaN半導体基板10の上側表面11上に下層保護膜32を堆積して、図3(B)に示すような構造体を得る。下層保護膜32は、例えば、任意好適な条件の、公知のプラズマ化学気相成長(CVD:Chemical Vapor Deposition)法により、シリコン窒化(Si34)膜を約100nm厚で堆積することにより形成される。ここで、下層保護膜32は、半導体表面を保護するための表面保護膜としての役割を備え、特にSi34膜は、半導体表面の表面準位を低減するのに良好である。また、下層保護膜32として、シリコン酸窒化(SiON)膜を用いても良い(図3(B))。
次に、図3(B)に示す構造体に、設計に応じた適切な形状及び大きさの、第1オーミック電極形成領域35a、第2オーミック電極形成領域35b及びゲート電極形成領域37をそれぞれ設定する。これらの領域は、互いに離間している。次に、図3(B)の構造体の下層保護膜32に対して任意好適な周知のフォトリソグラフィ及びドライエッチングを行う。このフォトリソエッチングによって、それぞれの領域内の下層保護膜32の部分を除去して、第1オーミック電極用開口部36a、第2オーミック電極用開口部36b及びゲート電極用開口部38をそれぞれ形成する。その結果、開口部36a、36b及び38内には、GaN半導体基板10の上側表面11の部分がそれぞれ露出する(図3(C))。
次に、第1オーミック電極用開口部36a及び第2オーミック電極用開口部36b内に露出している上側表面11の部分上に、第1オーミック電極46a及び第2オーミック電極46bをそれぞれ形成する。第1及び第2オーミック電極46a及び46bの形成は、公知の方法、及び、公知の電極材料を用いれば良く、例えば、ニッケルを蒸着することで形成することができる。また、ゲート電極用開口部38内に露出している上側表面11の部分上に、ニッケル(Ni)と金(Au)を積層して、制御電極であるゲート電極48を形成する。このとき、GaN半導体基板10の上側表面11とゲート電極48の接触は、半導体と金属の接触からなるショットキー接触である。なお、当然ながら、第1オーミック電極46a、第2オーミック電極46b及びゲート電極48を形成する金属は、開口部内のGaN半導体基板10の上側表面11の部分上だけでなく、開口部周辺の下層保護膜32上にも堆積される(図4(A))。
次に、第1オーミック電極46a、第2オーミック電極46b及びゲート電極48と下層保護膜32とを被覆する上層保護膜34を形成する。ここで、上層保護膜34は、ゲート電極48が酸化しないように、当該ゲート電極48を保護するための役割を備えている。下層保護膜32として、Si34膜を用いる場合は、上層保護膜34として、シリコン酸化(SiO2)膜を、任意好適な公知のプラズマCVD法により形成する(図4(B))。
Si34膜及びSiO2膜をプラズマCVD法で形成する場合、GaN半導体基板とSi34膜及びSiO2膜との線膨張係数の違いに起因する応力が発生する。すなわち、これら基板、Si34膜及びSiO2膜は、熱によって発生する応力ベクトルが異なる。Si34膜の場合は、コンプレッシブ応力(圧縮応力)であり、SiO2膜の場合は、テンサイル応力(引張応力)である。ここで、下層保護膜及び上層保護膜に関していえば、コンプレッシブ応力とは、ベクトルの向きがゲート電極48に向かう方向の応力であり、また、テンサイル応力は、コンプレッシブ応力とはベクトルの向きが相反するすなわち逆方向の応力である。
なお、ここでは、下層保護膜32として、その応力がコンプレッシブ応力であるSi34膜を形成し、及び、上層保護膜34として、その応力がテンサイル応力であるSiO2膜を形成している。
次に、図2(B)を参照して、その応力がコンプレッシブ応力である下層保護膜と、その応力がテンサイル応力である上層保護膜とした場合の応力につき説明する。プラズマCVD法による熱処理過程で、下層保護膜92がコンプレッシブ応力(図中、矢印Iで示す)を生じ、上層保護膜94がテンサイル応力(図中、矢印IIで示す)を生じている。このように、下層保護膜92と上層保護膜94を、それぞれが持つ応力を相反するものとすることで、お互いの応力を相殺し、又は著しく低減するので、下層保護膜92と上層保護膜94とを合せた表面保護膜91は、ゲート電極96に与える応力をゼロにするか、或いは、ゲート耐圧の低下をきたしたとしても動作上障害とならない程度にまで応力を低減することができる。この結果、この応力の相殺或いは低減によりゲート端部98でのピエゾ電荷の発生を抑えることができ、従って、ゲートリーク電流の増大、すなわち、ゲート耐圧の低下を防ぐことができる。
また、下層保護膜32として、その応力がテンサイル応力であるシリコン酸窒化(SiON)膜を形成し、及び、上層保護膜34として、その応力がコンプレッシブ応力であるSi34膜を形成してもよい。その応力がテンサイル応力である下層保護膜と、その応力がコンプレッシブ応力である上層保護膜とした場合の応力について、図2(C)を参照して説明する。プラズマCVD法による熱処理過程で、下層保護膜92がテンサイル応力(図中、矢印IIで示す)を生じ、上層保護膜94がコンプレッシブ応力(図中、矢印Iで示す)を生じている。この場合も、図2(B)を参照して説明したのと同様に、下層保護膜92と上層保護膜94を、それぞれが持つ応力を相反するものとすることで、お互いの応力を相殺し、又は著しく低減するので、下層保護膜92と上層保護膜94とを合せた表面保護膜91は、ゲート電極96に与える応力を低減することができる。この結果、この応力の相殺或いは低減によりゲート端部98でのピエゾ電荷の発生を抑えることができ、従って、ゲートリーク電流の増大、すなわち、ゲート耐圧の低下を防ぐことができる。
上層保護膜34の形成後は、上層保護膜34に対して任意好適な公知のフォトリソグラフィ及びドライエッチングを行うことにより、第1及び第2オーミック電極46a及び46bの部分を露出させる開口部を設ける。その後、露出した第1及び第2オーミック電極46a及び46bの部分上に、第1及び第2メタル電極47a及び47bをそれぞれ形成する。このとき、第1オーミック電極46aと第1メタル電極47aを合せて、ドレイン電極45aとし、第2オーミック電極46bと第2メタル電極47bを合せて、ソース電極45bとして用いることができる(図4(C))。
(第2実施形態)
図5を参照して、第2実施形態の半導体装置の製造方法について説明する。図5は、第2実施形態の半導体装置の製造方法を説明するための工程図である。
先ず、GaN半導体基板を用意する。このGaN半導体基板については、第1実施形態の図3(A)を参照して説明したのと同様なので、説明を省略する。GaN半導体基板10の上側表面11上に、ゲート電極58を形成する(図5(A))。
ゲート電極58の形成は、例えばリフトオフ法を用いて行われる。リフトオフ法については、公知であり詳細な説明は省略する。GaN半導体基板10の上側表面11全体にフォトレジスト層(図示を省略する。)を塗布形成した後、このフォトレジスト層にゲート電極形成領域に開口部を持つようにパターニングを行ってフォトレジストパターン(図示を省略する。)を得る。その後、GaN半導体基板10の上側表面11のフォトレジストパターン上にゲートメタルを蒸着する。このゲートメタルの蒸着により、フォトレジストパターンの開口部により露出しているGaN半導体基板10の上側表面11上、及び、フォトレジストパターン上にゲートメタル層(図示を省略する。)が形成される。次に、フォトレジストパターンをリフトオフすると、フォトレジストパターンの開口部に蒸着されたゲートメタル部分を除いて、フォトレジストパターンとともにゲートメタル部分も一部除去され、ゲートメタル部分がゲート電極58として残存する。
次に、ゲート電極58を被覆するように、GaN半導体基板10の上側表面11上に下層保護膜52を形成する。下層保護膜52は、例えば、任意好適な条件の、公知のプラズマCVD法により、Si34膜を約100nm厚で堆積することにより形成される。その後、下層保護膜52に対して、任意好適な周知のフォトリソグラフィ及びドライエッチングを行い、第1オーミック電極用開口部56a及び第2オーミック電極用開口部56bをそれぞれ形成する。その結果、開口部56a及び56b内には、GaN半導体基板10の上側表面11の部分がそれぞれ露出する(図5(B))。
次に、第1オーミック電極用開口部56a及び第2オーミック電極用開口部56b内に露出している上側表面11の部分上に、第1オーミック電極57a及び第2オーミック電極57bを形成する。オーミック電極の形成は、公知の方法及び電極材料を用いれば良く、例えば、ニッケルを蒸着することで形成することができる(図5(C))。
次に、第1オーミック電極57a及び第2オーミック電極57bを被覆するように下層保護膜52上に、熱処理過程において下層保護膜52と相反する応力を生じる上層保護膜54を形成する。下層保護膜として、Si34膜を用いる場合は、上層保護膜54として、SiO2膜を公知のプラズマCVD法により形成する(図5(D))。
また、下層保護膜52として、SiON膜を形成し、及び、上層保護膜54として、Si34膜を形成してもよい。なお、上層保護膜54を形成した後の工程は、図4(C)を参照して説明した第1実施形態と同様なので説明を省略する。
(第3実施形態)
図6を参照して、第3実施形態の半導体装置の製造方法について説明する。図6は、第3実施形態の半導体装置の製造方法を説明するための工程図である。
先ず、GaN半導体基板10を用意する。このGaN半導体基板10については、第1実施形態の図3(A)を参照して説明したのと同様なので、説明を省略する。GaN半導体基板10の上側表面11上に、下層保護膜62として、第1下層保護膜63a及び第2下層保護膜63bを積層して図6(A)に示すような構造体を得る。ここで、第1下層保護膜63aを任意好適な公知のプラズマCVD法で形成されたSi34膜とし、第2下層保護膜63bを任意好適な公知のプラズマCVD法で形成されたSiON膜とする(図6(A))。
次に、図6(A)に示す構造体の第1下層保護膜63a及び第2下層保護膜63bに対して反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)を行う。このRIEによって、第1下層保護膜63a及び第2下層保護膜63bを備える下層保護膜62に、ゲート電極用開口部68、第1オーミック電極用開口部66a及び第2オーミック電極用開口部66bをそれぞれ形成する。その結果、開口部68、66a及び66b内には、GaN半導体基板10の上側表面11の部分が露出する。
ここで、反応ガスとして3.5Paのガス圧のSF6ガスを用いてRIEを行う。この条件でのRIEによるSi34膜とSiON膜のエッチングレートは2:1である。従って、Si34膜で形成された第1下層保護膜63aがSiON膜で形成された第2下層保護膜63bよりもエッチング速度が大きくなり、第1下層保護膜63aがサイドエッチングされる(図6(B))。
次に、第1実施形態で、図4(A)を参照して説明したのと同じ工程により、ゲート電極78、第1及び第2オーミック電極76a及び76bを形成する。このとき、ゲート電極78と第1下層保護膜63aとは、離間して設けられ、ゲート電極78と第1下層保護膜63bとの間には空隙79が生じる(図6(C))。
次に、第1実施形態で、図4(B)を参照して説明したのと同じ工程により上層保護膜64をSi34膜で形成する(図6(D))。
上層保護膜64のコンプレッシブ応力により、下層保護膜62にもコンプレッシブ応力が加わるが、上述したように下層保護膜62とゲート電極78の間に空隙79が生じていることで、ゲート端部には応力が加わらない。この結果、ピエゾ電荷の発生を抑制することができ、従って、ゲートリーク電流の増大、すなわち、ゲート耐圧の低下を防ぐことができる。
なお、上層保護膜64を形成した後の工程は、図4(C)を参照して説明した第1実施形態と同様なので説明を省略する。
(第4実施形態)
図7を参照して、第4実施形態の半導体装置の製造方法について説明する。図7は、第4実施形態の半導体装置の製造方法を説明するための工程図である。
GaN半導体基板10を用意し(図7(A))、GaN半導体基板10の上側表面11上に下層保護膜32を形成し、さらに、下層保護膜32に第1オーミック電極用開口部36a、第2オーミック電極用開口部36b、及び、ゲート電極用開口部38を形成する(図7(B))までの工程は、図3(A)〜(C)を参照して説明した第1実施形態と同じなので、説明を省略する。
次に、第1オーミック電極用開口部36a及び第2オーミック電極用開口部36b内に、第1オーミック電極46a及び第2オーミック電極46bを形成する。オーミック電極の形成は、公知の方法及び電極材料を用いれば良く、例えば、ニッケルを蒸着することで形成することができる。また、ゲート電極用開口部38内に、制御電極であるゲート電極88を形成する。ここで、ゲート電極を形成する金属材料として、金(Au)や白金(Pt)などの酸化しにくい金属、すなわち、非酸化性の金属を用いる。
ゲート電極88を非酸化性の金属とすると、ゲート電極88を保護するための上層保護膜を設けなくても、ゲート電極が劣化しない。この場合、上層保護膜を形成しないので、上層保護膜を形成するためのプラズマCVDなどの熱過程が、ゲート電極88の形成後に行われないので、ゲート電極88に応力が加わらない。この結果、ピエゾ電荷の発生を抑制することができ、従って、ゲートリーク電流の増大、すなわち、ゲート耐圧の低下を防ぐことができる。
従来の半導体装置(GaN−HEMT)を説明するための図である。 ゲート電極に加わる応力を説明するための図である。 第1実施形態の半導体装置(GaN−HEMT)の製造方法を説明するための工程図(その1)である。 第1実施形態の半導体装置(GaN−HEMT)の製造方法を説明するための工程図(その2)である。 第2実施形態の半導体装置(GaN−HEMT)の製造方法を説明するための工程図である。 第3実施形態の半導体装置(GaN−HEMT)の製造方法を説明するための工程図である。 第4実施形態の半導体装置(GaN−HEMT)の製造方法を説明するための工程図である。
符号の説明
10、90、110 GaN半導体基板
11、111 GaN半導体基板の上側表面
12、112 シリコン基板
14、114 バッファ層
22、122 チャネル層
23 接合面(ヘテロ接合面)
24、124 ショットキー層
26、126 キャップ層
28、128 素子分離領域
32、52、62、92、132 下層保護膜
34、54、64、94、134 上層保護膜
35a 第1オーミック電極形成領域
35b 第2オーミック電極形成領域
36a、56a、66a 第1オーミック電極用開口部
36b、56b、66b 第2オーミック電極用開口部
37 ゲート電極形成領域
38、68 ゲート電極用開口部
45a、145a ドレイン電極
45b、145b ソース電極
46a、57a、76a、146a 第1オーミック電極
46b、57b、76b、146b 第2オーミック電極
47a、147a 第1メタル電極
47b、147b 第2メタル電極
48、58、78、88、96、148 ゲート電極
63a 第1下層保護膜
63b 第2下層保護膜
79 空隙
91 表面保護膜
98 ゲート端部

Claims (8)

  1. GaN半導体基板の上側表面上に、
    第1オーミック電極用開口部、第2オーミック電極用開口部及び制御電極用開口部が、前記上側表面が露出するようにそれぞれ形成されている下層保護膜と、
    前記第1オーミック電極用開口部及び第2オーミック電極用開口部内にそれぞれ形成されている第1オーミック電極及び第2オーミック電極と、
    前記制御電極用開口部内に形成されている制御電極と、
    前記第1オーミック電極、第2オーミック電極及び制御電極を被覆するように前記下層保護膜上に形成されていて、熱により発生する応力ベクトルが前記下層保護膜と相反する上層保護膜と
    を備えることを特徴とする半導体装置。
  2. GaN半導体基板の上側表面上に、
    制御電極と、
    前記上側表面及び前記制御電極を被覆し、かつ、第1オーミック電極用開口部及び第2オーミック電極用開口部が、前記上側表面が露出するように形成されている下層保護膜と、
    前記第1オーミック電極用開口部及び第2オーミック電極用開口部内にそれぞれ形成されている第1オーミック電極及び第2オーミック電極と、
    前記第1オーミック電極及び第2オーミック電極を被覆するように前記下層保護膜上に形成されていて、熱により発生する応力ベクトルが前記下層保護膜と相反する上層保護膜と
    を備えることを特徴とする半導体装置。
  3. GaN半導体基板の上側表面上に、
    第1オーミック電極用開口部、第2オーミック電極用開口部及び制御電極用開口部が、前記上側表面が露出するようにそれぞれ形成されている下層保護膜と、
    前記第1オーミック電極用開口部及び第2オーミック電極用開口部内にそれぞれ形成されている第1オーミック電極及び第2オーミック電極と、
    前記制御電極用開口部内に形成されている制御電極と、
    前記第1オーミック電極、第2オーミック電極及び制御電極を被覆するように前記下層保護膜上に形成された上層保護膜と
    を備え、
    前記下層保護膜は、第1下層保護膜と第2下層保護膜との積層膜として形成されており、及び、
    前記制御電極は、前記第1下層保護膜から離間して設けられている
    ことを特徴とする半導体装置。
  4. GaN半導体基板の上側表面上に、
    第1オーミック電極用開口部、第2オーミック電極用開口部及び制御電極用開口部が、前記上側表面が露出するようにそれぞれ形成されている下層保護膜と、
    前記第1オーミック電極用開口部及び第2オーミック電極用開口部内にそれぞれ形成されている第1オーミック電極及び第2オーミック電極と、
    前記制御電極用開口部内に非酸化性の金属で形成されている制御電極と
    を備えることを特徴とする半導体装置。
  5. シリコン、炭化シリコン及びサファイアから選択された1種の材料で形成された基板上に、バッファ層、チャネル層、ショットキー層及びキャップ層を順次に積層して構成されたGaN半導体基板を用意する工程と、
    該GaN半導体基板の上側表面上に下層保護膜を堆積する工程と、
    前記下層保護膜に、第1オーミック電極用開口部、第2オーミック電極用開口部及び制御電極用開口部をそれぞれ形成して、前記GaN半導体基板の上側表面部分を露出させる工程と、
    前記第1及び第2オーミック電極用開口部内に露出した上側表面部分上に第1オーミック電極及び第2オーミック電極をそれぞれ形成する工程と、
    前記制御電極用開口部内に露出した上側表面部分上に制御電極を形成する工程と、
    前記第1オーミック電極、第2オーミック電極及び制御電極を被覆するように、前記下層保護膜上に熱により発生する応力ベクトルが前記下層保護膜と相反する上層保護膜を形成する工程と
    を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. シリコン、炭化シリコン及びサファイアから選択された1種の材料で形成された基板上に、バッファ層、チャネル層、ショットキー層及びキャップ層を順次に積層して構成されたGaN半導体基板を用意する工程と、
    該GaN半導体基板上に制御電極を形成する工程と、
    前記制御電極を被覆するように前記GaN半導体基板の上側表面上に下層保護膜を形成する工程と、
    前記下層保護膜に、第1オーミック電極用開口部及び第2オーミック電極用開口部をそれぞれ形成して、前記GaN半導体基板の上側表面部分を露出させる工程と、
    前記第1及び第2オーミック電極用開口部内に露出した上側表面部分上に第1オーミック電極及び第2オーミック電極をそれぞれ形成する工程と、
    前記第1オーミック電極及び第2オーミック電極を被覆するように、前記下層保護膜上に熱により発生する応力ベクトルが前記下層保護膜と相反する上層保護膜を形成する工程と
    を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. シリコン、炭化シリコン及びサファイアから選択された1種の材料で形成された基板上に、バッファ層、チャネル層、ショットキー層及びキャップ層を順次に積層して構成されたGaN半導体基板を用意する工程と、
    前記GaN半導体基板の上側表面上に、下層保護膜として、第1下層保護膜及び第2下層保護膜を積層する工程と、
    前記第1下層保護膜及び第2下層保護膜に対して反応性イオンエッチングを行うことにより、該第1及び第2下層保護膜を貫通する、第1オーミック電極用開口部、第2オーミック電極用開口部及び制御電極用開口部をそれぞれ形成して、これら開口部に前記GaN半導体基板の上側表面部分を露出させる工程と、
    前記第1及び第2オーミック電極用開口部内に露出した上側表面部分上に第1オーミック電極及び第2オーミック電極をそれぞれ形成する工程と、
    前記制御電極用開口部内に露出した上側表面部分上に制御電極を形成する工程と、
    前記第1オーミック電極、第2オーミック電極及び制御電極を被覆するように、前記下層保護膜上に上層保護膜を形成する工程と
    を備え、
    前記第1下層保護膜の材質として、前記第2下層保護膜の材質よりもエッチングレートの大きいものを使用し、及び、前記反応性イオンエッチングによって、第1下層保護膜をサイドエッチングすることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. シリコン、炭化シリコン及びサファイアから選択された1種の材料で形成された基板上に、バッファ層、チャネル層、ショットキー層及びキャップ層を順次に積層して構成されたGaN半導体基板を用意する工程と、
    該GaN半導体基板の上側表面上に下層保護膜を堆積する工程と、
    前記下層保護膜に、第1オーミック電極用開口部、第2オーミック電極用開口部及び制御電極用開口部をそれぞれ形成して、前記GaN半導体基板の上側表面部分を露出させる工程と、
    前記第1及び第2オーミック電極用開口部内に露出した上側表面部分上に第1オーミック電極及び第2オーミック電極をそれぞれ形成する工程と、
    前記制御電極用開口部内に露出した上側表面部分上に制御電極を形成する工程と
    を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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