JP2006118086A - 圧着記録用紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】通常状態では粘着性も接着性も示さず、加圧時に接着性を示し、加圧接着後に剥離可能な感圧接着層を有する圧着記録用紙において、感圧接着層の接着力(剥離強度)の経時による変化が少なく、且つ、感圧記録用紙が水に濡れても剥離強度の上昇が小さい圧着記録用紙を提供する。
【解決手段】支持体の少なくとも一方の面に、通常状態では粘着性も接着性も示さず、加圧により剥離可能な接着性を示す感圧接着層を有する圧着記録用紙において、感圧接着層がエラストマーブロックを有するブロック共重合体を含有することを特徴とする圧着記録用紙。
【選択図】 なし

Description

本発明は通常状態では粘着性も接着性も示さず、加圧時に接着性を示し、加圧接着後に剥離可能な感圧接着層を有する圧着記録用紙に関するものである。
圧着記録用紙は、支持体上に通常のハンドリングの際には粘着性も接着性も示さず、加圧時に接着性を示す再剥離性感圧接着剤よりなる感圧接着層を形成させ、二つ折り、三つ折り又は複数枚を重ね合わせることにより、感圧接着層を対面させた状態で加圧により接着させるものであり、加圧接着後に剥離可能な状態にすることも、剥離不可能な状態にすることも可能である。
二つ折り、三つ折り又は複数枚を重ね合わせ、加圧接着させることで密封し、見かけ上1枚のはがきとして郵送された後、受取人が剥離可能な接着部分を剥離して、内部に記録された情報を読みとることができる剥離性はがき、隠蔽はがき又は圧着はがきとして使用した場合、一般のはがきと比較してより多くの情報を伝達することが可能となり、且つ、他人には知られたくない親展通信情報(暗証番号、会員番号、請求金額及び預金残高等)は剥離可能な感圧接着面に記録し、加圧、接着した後郵送されるので、守秘性も優れている。そのため、使用量が増加しつつある。
このような圧着記録用紙に使用される感圧接着剤は、天然ゴム又は天然ゴムに不飽和モノマーをグラフト化した天然ゴム誘導体が好んで用いられる。その理由の一つは、天然ゴム誘導体が高い自己接着性を持ち、互いに接触させて加圧すると接着性が発現する一方、通常状態では粘着性も接着性も低く、所謂タック性が低いという特徴を持つためである。理由の二つめは、グラフト化によって分子の極性が増加し、親水性物質に対するアンカーリング力が増加するためである。
しかしながら、支持体上に形成された感圧接着層の接着力(剥離強度)が経時により変化し易いという問題が生じていた。また、輸送途中に雨に当たる等により圧着記録用紙が水に濡れたり高湿度下で保管されることがあるが、水に濡れた後に乾燥された場合、支持体が紙の場合には、紙の強度低下及び剥離強度の上昇等により、剥離時に紙の材破が生ずる恐れがあった。
尚、接着力(剥離強度)の経時変化を抑制した例としては、天然ゴムを使用しない例(例えば特許文献1参照)、アルカリ可溶性重合体の中和物を保護コロイドととして用いた合成ゴムラテックスを天然ゴムと共に用いた例(例えば特許文献2参照)等がある。又、吸水温度依存性を有する紙基材を使用することにより、水に濡れた圧着記録用紙が剥離時に材破するのを防止した例がある(例えば特許文献3参照)。又、エラストマーブロックを有するブロック共重合体としては、共役ジエン化合物からなる重合体ブロックを有するブロック共重合体を水素添加して合成する例がある(例えば特許文献4参照)。
特開2004−59884号公報 特開平9−310055号公報 特開2004−68232号公報 特開2004−161917号公報
本発明の目的は、感圧接着層の接着力(剥離強度)の経時による変化が少なく、且つ、雨水等によって感圧記録用紙が水に濡れても剥離強度の上昇が小さく、紙を支持体として用いた場合でも紙が材破することなく剥離可能な圧着記録紙を提供することである。
本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、本発明の圧着記録用紙を発明するに至った。
すなわち、本発明の圧着記録用紙は、支持体の少なくとも一方の面に、通常状態では粘着性も接着性も示さず、加圧により剥離可能な接着性を示す感圧接着層を有する圧着記録用紙において、感圧接着層がエラストマーブロックを有するブロック共重合体を含有することを特徴とする圧着記録用紙である。
又、上記のブロック共重合体が少なくとも一種の芳香族ビニル化合物を含むブロックを有することを特徴とする圧着記録用紙でもある。
支持体の少なくとも片面に、通常状態では粘着性も接着性も示さず、加圧により剥離可能な接着性を示す感圧接着層を有する圧着記録用紙において、感圧接着層がエラストマーブロックを有するブロック共重合体を含有することにより、感圧接着層の接着力(剥離強度)の経時による変化が少なく、且つ、感圧記録用紙が水に濡れても接着強度の上昇が小さい圧着記録用紙を提供することができる。
本発明の内容をさらに具体的に説明する。本発明における圧着記録用紙は、感圧接着層の接着力(剥離強度)の経時による変化が少なく、且つ、感圧記録用紙が水に濡れても剥離強度の上昇が小さい圧着記録用紙である。
本発明における感圧接着層には、少なくとも一種の天然ゴムあるいは天然ゴムに不飽和モノマーをグラフト化した天然ゴム誘導体と、エラストマーブロックを有するブロック共重合体が含有される。
本発明におけるエラストマーブロックを有するブロック共重合体とは、一般に共役ジエン化合物からなる重合体ブロックを有するブロック共重合体を水素添加して得られ、特許文献4等に記載されている水素添加ブロック共重合体等を例示することができるが本発明はこれらに限定されるものではない。
また、天然ゴム又は天然ゴムに不飽和モノマーをグラフト化した天然ゴム誘導体において、天然ゴムをグラフト化する不飽和モノマーとしては、メタクリル酸メチル、スチレン、アクリロニトリル、塩化ビニリデン、無水マレイン酸、アクリルアミド、ビニルピロリドン、ジメチルアクリルアミド及びメタクリル酸グリシジル等が挙げられる。これらの中でも、ホモポリマー作成などの副反応が起こりにくく、グラフト化反応が確実に進行することから、メタクリル酸メチル、スチレン及びアクリロニトリルから選ばれる少なくとも1種類以上を使用することが好ましい。
天然ゴムにグラフト化される不飽和モノマーのグラフト化率は塗液スラリーの機械的安定性の観点及び加圧したときに発現する接着力を十分なものとする点から10〜40質量%が好ましい。
本発明において、エラストマーブロックを有するブロック共重合体を感圧接着層に含有させることにより、感圧接着層の接着力(剥離強度)の経時による変化が少なく、且つ、感圧記録用紙が水に濡れても剥離強度の上昇を抑制できる。それらの理由は定かではない。エラストマーブロックとは天然ゴムとの分子構造が似ているため、分子レベルでの相溶性が良いこと及び分子構造が天然ゴムと大きく異なる化合物は、一般に天然ゴムとの相溶性が悪いことは知られている。本発明のブロック共重合体は天然ゴムと相溶性の良いエラストマーブロックと、相溶性の悪い重合体ブロックの両方を有するため、エラストマーブロックは天然ゴム又はその誘導体に溶け込むものの、相溶性の悪い方の重合体ブロックは溶け込まない。その結果、エラストマーブロック及びそれが溶け込んだ天然ゴム又はその誘導体の分子運動が抑制されるため、空気や光などの外的影響を受けにくくなり、経時による安定性が増すものと推測される。又、該ブロック共重合体は水に不溶であり、且つ分子レベルで天然ゴム又はその誘導体に一部相溶していることから、水への安定性も増すものと推測される。
エラストマーブロックの例としては、例えば1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエンなどの共役ジエン化合物からなる重合体ブロックを水素添加して得られるエラストマーブロック等を挙げることができる。
又、エラストマーブロックと共重合される重合体ブロックの例としては、天然ゴム又はその誘導体との相溶性が悪い方が好ましいと考えられ、例えばスチレン、α−メチルスチレン、o,m又はp−メチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン等の芳香族ビニル化合物からなる重合体ブロックが好ましい。
本発明のブロック共重合体の含有量としては、天然ゴムあるいは天然ゴムに不飽和モノマーをグラフト化した天然ゴム誘導体100質量部に対して、10質量部以上、100質量部以下であることが圧着した際の接着力を十分なものとする点及びその添加により十分な効果を発揮させる点から好ましい。更に、効果をより大きくするために、エラストマーブロックがブロック共重合体の30〜80質量%を占めることが好ましい。
本発明における感圧接着層に用いられるその他の充填材としては、粘着性の増強、接着力の制御、印刷適性の付与、ブロッキングの防止及び増粘等を目的として、離型剤、熱可塑性樹脂、顔料及び接着剤等、種々の添加剤が利用可能である。
具体的には、粘着性付与剤として、感圧接着層にロジン系樹脂及びその誘導体、テルペン系樹脂、クマロンインデン系樹脂、キシレン系樹脂、アルキルフェノール系樹脂並びに石油樹脂等を接着性、耐ブロッキング性及び耐熱性を損なわない範囲で併用できる。
接着力制御のために離型剤を含有させることもできる。離型剤としては、各種パラフィン、ワックス、脂肪酸及びその誘導体、高級アルコール類、金属石鹸類並びにシリコーン樹脂類等を、圧着記録用紙として必要最低限の接着性を妨げない範囲で用いることができる。尚、圧着記録用紙として求められる必要最低限の接着性とは、圧着シーラーを用いた加圧により接着することができ、経時により自然に剥離しない接着力を有していることをいう。
接着性を制御する目的で、スチレン系、オレフィン系、エステル系、ウレタン系、イソブレン系、1,2−ブタジエン系、塩化ビニル系、アミド系及びアイオノマー系等の熱可塑性エラストマーの水性分散物並びにポリエチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、スチレン樹脂、ABS樹脂、PVA樹脂、アクリル樹脂、アクリロニトリル−スチレン系樹脂、塩化ビニリデン樹脂、AAS樹脂、繊維素誘導体、熱可塑性ポリウレタン、ポリビニルブチラール樹脂及びポリ−4−メチルペンテン−1樹脂の水性分散物等を、圧着記録用紙として必要最低限の接着性を妨げない範囲で用いることができる。
印刷適性の付与及びブロッキングの防止等を目的として、公知の顔料を1種以上用いることができる。顔料としては軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム及び水酸化マグネシウム等の白色無機顔料並びにスチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、尿素樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン及び澱粉粒子等の有機顔料、その中で好ましくはカオリン、タルク、シリカ、炭酸カルシウム及び澱粉等を挙げることができる。
接着剤としては、澱粉類、ヒドロキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース及びカルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、ゼラチン及びカゼイン等のプロティン、スチレン−ブタジエン系及びエチレン酢酸ビニル等の共重合体ラテックス、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、アルギン酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、ポリアクリル酸のアルカリ塩、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩及びイソブチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性バインダー並びにポリアクリル酸エステル、スチレン/アクリル酸エステル共重合体及びポリウレタン等の水溶性バインダー等、その中で好ましくはスチレン−ブタジエン系ラテックス、アクリル系ラテックス及びポリビニルアルコール等を挙げることができる。それらは単独でも2種以上混合して使用してもよい。
感圧接着層の塗工量としては、フォーム印刷時の着肉性や接着力を適正なものに維持することおよびトナーの転写(受理)ムラを防止すること並びに接着力の上昇による再剥離の困難化の防止、フォーム印刷時の耐刷性を適正なものに維持すること及び乾式電子写真方式による印字の際におけるプレヒート板汚れの防止から、3〜10g/mが好ましい。
本発明における感圧接着層には、その他の添加剤として、分散剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増泊剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤、帯電防止剤、老化防止剤及び酸化防止剤等を適宜添加し、目的の機能を発現させることも可能である。
支持体としては、紙、不織布、合成紙、金属フィルム、ポリエステルフィルム及びレジンコート紙等のシート並びにこれらのシートを貼り合せて得られる複合シートを用いることができるが、感圧接着層塗工工程及び親展記録用紙として使用する際の加工工程を考慮した場合、特性的に適しており経済的でもあるので紙を用いることが好ましい。
紙は、木材パルプと顔料を主成分として構成される。木材パルプとしては、LBKP及びNBKP等の化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP及びCGP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ並びに合成パルプ等を含み、必要に応じて製紙業で使用されている顔料、バインダー、サイズ剤、定着剤、歩留まり向上剤、カチオン化剤、紙力増強剤及び染料等の各種添加剤を1種以上混合し、長網抄紙機、円網抄紙機及びツインワイヤー抄紙機等の各種抄紙機で抄造することができる。紙は、酸性紙、中性紙及びアルカリ性紙のいずれであってもよい。紙支持体としては、非塗工紙である上質紙並びに塗工紙であるアート紙、コーテッド紙及びキャスト紙等がいずれも使用可能である。
支持体に感圧接着層を塗工又は含浸する方法としては、各種グラビアコータ、各種ブレードコータ、ロールコータ、エアーナイフコータ、バーコータ、ロッドブレードコータ、Uコンマコータ、AKKUコータ、スムージングコータ、ショートドウェルコータ、ディップコータ、落下カーテンコータ、スライドコータ、ダイコータ、サイズプレス及びシムサイザー等の各種塗工装置による方法並びにグラビア、オフセット、凸版及び平版等の印刷方式等が挙げられる。それらはオンマシンでもオフマシンでも適用できる。
感圧接着層の強度向上や表面の平滑性、摩擦係数のコントロールを目的として、支持体に感圧接着層を塗工又は含浸後、感圧接着層の表面にカレンダー処理を施すことができる。これにより、塗工層の脱落がなくなり、印刷適性が格段に向上する。更に、表面の平滑性並びに光沢性が向上することにより、印刷物としての見栄えが極めて良くなる。
カレンダー処理の手段としては、マシンカレンダー、TGカレンダー、スーパーカレンダー及びソフトカレンダー等のカレンダー加工機が使用できる。カレンダーロールとしては、金属ロールや樹脂ロール等が使用できる。カレンダー処理を行う圧力及びカレンダーの通紙回数は、支持体の種類や厚さ及び感圧接着層の厚さにより決定される。
圧着記録用紙の加工方法としては、支持体の片面に該感圧接着層を設けた圧着記録用紙を”V”の字状に折り曲げて圧着することで印字部分全面を隠蔽する方法(二つ折りはがき)、”L”字状に折り曲げてから圧着させることで印字情報の一部のみを隠蔽する方法(二つ折りはがき)、支持体の両面に感圧接着層を設けた一枚の圧着記録用紙を”Z”字状に折り曲げることで印字部分を隠蔽し、片面は再剥離可能に、もう一方の片面は剥離困難に圧着する方法(三つ折り4面はがき)、及び両面とも再剥離可能に圧着する方法(三つ折り6面はがき)等がある。それらの加工された用紙は親展通信情報が完全に隠蔽された状態で郵送され、着信後に受取人が剥離して親展通信内容を確認することができ、かつ剥離した後は再接着不可能であるので、情報の非公開性が完全な剥離性隠蔽はがきとして使用することができる。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明の内容は、実施例に限定されるものではない。又、実施例において示す「部」及び「%」は、特に明示しない限り質量部及び質量%を示す。
メタクリル酸メチルを40%グラフト化した天然ゴム誘導体100部、小麦澱粉100部、平均粒子径2.2μmの非晶質シリカ40部、スチレン−ブタジエンラテックス10部、ブロック共重合体(クラレ社製セプトン4033を乳化したもの。エラストマーブロック約70%、スチレンブロック約30%)を50部含有する感圧接着層組成物をエアーナイフコータを用いて、坪量90g/mの上質紙に、固形分塗工量5g/mとなるように塗工、乾燥させて実施例1の圧着記録用紙を得た。
実施例1におけるブロック共重合体50部を10部とした以外は実施例1と同様にして実施例2の圧着記録用紙を得た。
実施例1におけるブロック共重合体50部を100部とした以外は実施例1と同様にして実施例3の圧着記録用紙を得た。
実施例1におけるブロック共重合体(クラレ社製セプトン4033を乳化したもの。エラストマーブロック約70%、スチレンブロック約30%)をブロック共重合体(クラレ社製セプトン2004を乳化したもの。エラストマーブロック約82%、スチレンブロック約18%)にした以外は実施例1と同様にして実施例4の圧着記録用紙を得た。
実施例1におけるブロック共重合体(クラレ社製セプトン4033を乳化したもの。エラストマーブロック約70%、スチレンブロック約30%)をブロック共重合体(クラレ社製セプトン2063を乳化したもの。エラストマーブロック約87%、スチレンブロック約13%)にした以外は実施例1と同様にして実施例5の圧着記録用紙を得た。
(比較例1)
実施例1におけブロック共重合体を除いた以外は実施例1と同様にして比較例1の圧着記録用紙を得た。
(比較例2)
実施例1におけブロック共重合体の代わりに、ホモポリマーがエラストマーとなる単量体(ブタジエン及びイソプレン)を含むランダム共重合体(ブタジエン約20%、イソプレン約40%、アクリロニトリル40%)を用いた以外は実施例1と同様にして比較例2の圧着記録用紙を得た。
(比較例3)
実施例1におけブロック共重合体の代わりに、エラストマーであるイソプロピレンのホモポリマー(分子量29,000)を用いた以外は実施例1と同様にして比較例3の圧着記録用紙を得た。
実施例1〜5及び比較例1〜3で得られた圧着記録用紙を下記の試験方法により評価した。結果を表1に示すが、剥離強度の経時安定性試験後の剥離強度が、接着直後の剥離強度の0.5倍以上、2倍以下であれば、剥離強度の上昇等による剥離時の紙の材破や、輸送途中における自然開封等の問題が生ずる恐れが少ない。
1.剥離強度(試験前):日本エーディーエム社製の圧着シーラー(MS9100)を用いて、シートを三つ折りにして接着させた後、JIS K6854に準じたT型剥離試験を行って剥離強度を測定した。その結果、実施例1〜5及び比較例1〜3のいずれの圧着記録用紙も再剥離に好適な0.4〜1.0N/25mmの剥離強度が得られた。
2.剥離強度の経時安定性:実施例1〜5及び比較例1〜3の圧着記録用紙を上述の圧着シーラーにて、接着強度約0.6N/25mmになるように調整して接着させた。その後、気温23℃、湿度50%の条件下、及び気温40℃、湿度90%の条件下にて7日間放置後、剥離強度を測定した。結果を表1に示す。7日間放置後の剥離強度が0.2N/25mm以上、2.0N/25mm以下であれば、剥離時の紙の材破や、輸送途中における自然開封等の問題が生ずる恐れが少ない。一方、剥離強度が0.2N/25mm未満だと輸送途中に自然開封等の問題が発生することがあり、2.0N/25mmを超えると剥離時の紙が材破することが多くなる。
3.耐水性:実施例1〜5及び比較例1〜3の圧着記録用紙を上述の圧着シーラーにて、接着強度約0.6N/25mmになるように調整して接着させた。その後、水に10分間浸した後、24時間、気温23℃、湿度50%の条件下で風乾させ、剥離強度を測定した。結果を表1に示す。風乾後の剥離強度が0.2N/25mm以上、2.0N/25mm以下であれば、剥離時の紙の材破や、輸送途中における自然開封等の問題が生ずる恐れが少ない。一方、剥離強度が0.2N/25mm未満だと輸送途中に自然開封等の問題が発生することがあり、2.0N/25mmを超えると剥離時の紙が材破することが多くなる。
Figure 2006118086
表1の結果から明らかなように、感圧接着層がエラストマーブロックを有するブロック共重合体を含有することにより、感圧接着層の接着力(剥離強度)の経時による変化が少なく、且つ、感圧記録用紙が水に濡れても剥離強度の上昇が小さい圧着記録用紙を提供することが出来る。
通常状態では粘着性も接着性も示さず、加圧時に接着性を示し、加圧接着後に剥離可能な感圧接着層を有する圧着記録用紙において、感圧接着層の接着力(剥離強度)の経時による変化が少なく、且つ、感圧記録用紙が水に濡れても接着強度の上昇が小さい圧着記録用紙を提供することができる。

Claims (2)

  1. 支持体の少なくとも一方の面に、通常状態では粘着性も接着性も示さず、加圧により剥離可能な接着性を示す感圧接着層を有する圧着記録用紙において、感圧接着層がエラストマーブロックを有するブロック共重合体を含有することを特徴とする圧着記録用紙。
  2. 該ブロック共重合体が少なくとも一種の芳香族ビニル化合物からなるブロックを有することを特徴とする請求項1記載の圧着記録用紙。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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