JP2006112328A - 筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置 - Google Patents

筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】点火時期の大幅な遅角によって、触媒の早期活性化と後燃えによるHC低減を実現するとともに、排気温度が低い始動直後のHCの一時的な悪化を回避する。
【解決手段】触媒コンバータの早期昇温が要求される内燃機関の冷間始動時に、点火時期を圧縮上死点後に設定するとともに、点火時期前でかつ圧縮上死点後に燃料を噴射する超リタード燃焼(C)を行う。点火時期直前の高圧燃料噴射により筒内の乱れが向上し、火炎伝播が促進されるので、安定した燃焼を実現できる。一方、筒内温度が低い始動直後の僅かな期間内は、HC生成量が逆に増加するので、始動後フェーズ(A)を実行し、昇温フェーズ(B)を経て、超リタード燃焼(C)に順次移行するようにした。
【選択図】図3

Description

この発明は、筒内に燃料を直接に噴射する筒内直接噴射式火花点火内燃機関に関し、特に、排気系の触媒コンバータの早期昇温(早期活性化)が要求される冷間始動時における噴射時期および点火時期の制御に関する。
特許文献1には、筒内直接噴射式火花点火内燃機関の触媒暖機方法として、排気浄化用の触媒コンバータが活性温度よりも低い未暖機状態のときに、吸気行程から点火時期にかけての期間内で、部分的な空燃比の濃淡を有する混合気を燃焼室内に形成する後期噴射と、この後期噴射より前に燃料を噴射して、後期噴射の燃料と後期噴射の燃焼とで延焼可能な、理論空燃比よりもリーンな空燃比の混合気を燃焼室内に生成する早期噴射と、の少なくとも2回の分割噴射を行い、かつ点火時期をMBT点より所定量リタードさせるとともに、機関の無負荷領域では点火時期を圧縮上死点よりも前に設定し、無負荷領域を除く低速低負荷領域では点火時期を圧縮上死点以降までリタードさせる技術が記載されている。上記後期噴射は、圧縮行程の中期以降、例えば120°BTDC〜45°BTDCに行われる。
特許第3325230号公報
内燃機関の冷機時における触媒の早期活性化および後燃えによるHC低減のためには、点火時期の遅角が有効であり、より大きな効果を得るためには、圧縮上死点以降の点火(ATDC点火)が望ましい。ATDC点火で安定した燃焼を行わせるためには、燃焼期間を短縮する必要があり、そのために、筒内の乱れを強化して、燃焼速度(火炎伝播速度)を上昇させることが必要である。
このような乱れの強化のために、筒内に高圧で噴射される燃料噴霧のエネルギにより筒内に乱れを生成することが考えられる。
しかしながら、特許文献1では、主に、1回目の燃料噴射(早期噴射)を吸気行程中に行い、2回目の燃料噴射(後期噴射)を圧縮行程中の120°BTDC〜45°BTDCに行っている。このように最後の燃料噴射が圧縮上死点よりも前では、その噴霧により筒内に乱れを生成しても、圧縮上死点以降はその乱れが減衰してしまい、ATDC点火での火炎伝播速度上昇には寄与しない。
例えば、図8は、吸気ポート内に設けたガス流動制御弁(例えばタンブル制御弁)を作動させた場合とこのようなガス流動制御弁を具備しない場合とについて、筒内の乱れの大きさを示したものであるが、ガス流動制御弁を作動させることで吸気行程中に生成した乱れ(符号Aの部分)は、圧縮行程の進行とともに減衰し、圧縮行程後期のタンブル流の崩壊に伴い一時的に乱れが大きくなる(符号Bの部分)ものの、圧縮上死点以降は符号Cで示すように急速に減衰してしまい、その乱れを用いた燃焼改善(火炎伝播向上)はあまり期待できない。燃料噴霧による乱れについても同様であり、圧縮上死点より前の燃料噴射により乱れが生成されたとしても、圧縮上死点以降の点火燃焼には寄与しない。
このため、ATDC点火の方が排温上昇やHC低減に有利であるが、燃焼安定性が成立しないため、特許文献1では、無負荷領域では点火時期を圧縮上死点前(BTDC点火)としている。
本発明は、このような実状を踏まえて、触媒の早期活性化およびHC低減のためのATDC点火での燃焼安定性を改善することを目的としている。
この発明は、筒内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁を備えるとともに、点火プラグを備えてなる筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置において、排気系の触媒コンバータの早期昇温が要求される内燃機関の冷間始動時に、点火時期を圧縮上死点後に設定するとともに、この点火時期前でかつ圧縮上死点後に燃料を噴射する超リタード燃焼を行うようにしたものである。そして、さらに、始動直後の所定の期間内はこの超リタード燃焼を禁止し、かつこの禁止期間から超リタード燃焼に移行するときに、点火時期が超リタード燃焼のときよりも進角側に設定された昇温フェーズを実行することを特徴としている。
すなわち、圧縮上死点以降では、吸気行程や圧縮行程で生成された乱れは減衰してしまうが、圧縮上死点以降の膨張行程中になされる燃料噴射によって、筒内の乱れを生成・強化することができ、ATDC点火での火炎伝播が促進される。従って、点火時期を圧縮上死点後とした超リタード燃焼が安定的に成立する。
ここで、上記の超リタード燃焼では、燃焼効率が低くなることに伴うガスボリュームの増加(つまり同じトルクを得るために必要な吸気量の増加)によって、未燃HCの生成量そのものは増加する傾向がある。そして、冷間始動直後は、排気系温度が低いことから、排気通路内でのHCの酸化が十分に促進されず、筒内で生じた未燃HCがそのまま外部へ排出され易くなる。つまり、冷間始動直後から超リタード燃焼とすると、排気系から外部へ排出されるHCが一時的に増加する。
そこで、本発明では、始動直後のごく短い期間内はこの超リタード燃焼を禁止する。この超リタード燃焼を禁止した始動直後の期間は、例えば、吸気行程中もしくは圧縮行程中に燃料噴射が行われ、かつ点火時期が圧縮上死点前に設定される。そして、この禁止期間から超リタード燃焼に移行するときには、点火時期を超リタード燃焼のときよりも進角側とした昇温フェーズを実行する。この昇温フェーズは、超リタード燃焼よりも排気温度が多少低いものの、未燃HC生成量が少なくなるので、排気系温度が低い段階での一時的なHC排出量の増加を抑制しつつ排気系温度を上昇させることができる。
この発明によれば、点火時期を圧縮上死点後に設定した超リタード燃焼の燃焼安定性を十分に確保することができ、冷間始動の際に、触媒の早期活性化および後燃えによるHC低減を達成することができる。そして、冷間始動直後の僅かな期間は、この超リタード燃焼を禁止し、かつ昇温フェーズを実行することで、HC排出量の過渡的な増加を回避することができる。
以下、この発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、この発明が適用される筒内直接噴射式火花点火内燃機関のシステム構成を示す構成説明図である。
この内燃機関1のピストン2により形成される燃焼室3には、吸気弁(図示せず)を介して吸気通路4が接続され、かつ排気弁(図示せず)を介して排気通路5が接続されている。上記吸気通路4には、吸入空気量を検出するエアフロメータ6が配設されているとともに、制御信号によりアクチュエータ8を介して開度制御される電子制御スロットル弁7が配設されている。排気通路5には、排気浄化用の触媒コンバータ10が配設されているとともに、その上流側および下流側にそれぞれ空燃比センサ11,12が設けられており、さらに、上流側の空燃比センサ11と並んで、触媒コンバータ10入口側での排気温度を検出する排気温度センサ13が設けられている。
燃焼室3の中央頂上部には、点火プラグ14が配置されている。また、燃焼室3の吸気通路4側の側部に、該燃焼室3内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁15が配置されている。この燃料噴射弁15には、高圧燃料ポンプ16およびプレッシャレギュレータ17によって所定圧力に調圧された燃料が、高圧燃料通路18を介して供給されている。従って、各気筒の燃料噴射弁15が制御パルスにより開弁することで、その開弁期間に応じた量の燃料が噴射される。なお、19は、燃圧を検出する燃圧センサ、20は、上記高圧燃料ポンプ16へ燃料を送る低圧燃料ポンプである。
また内燃機関1には、機関冷却水温を検出する水温センサ21が設けられているとともに、クランク角を検出するクランク角センサ22が設けられている。さらに、運転者によるアクセルペダル踏み込み量を検出するアクセル開度センサ23が設けられている。
上記内燃機関1の燃料噴射量や噴射時期、点火時期、等は、コントロールユニット25によって制御される。このコントロールユニット25には、上述した各種のセンサ類の検出信号が入力されている。コントロールユニット25は、これらの入力信号により検出される機関運転条件に応じて、燃焼方式つまり均質燃焼とするか成層燃焼とするかを決定するとともに、これに合わせて、電子制御スロットル弁7の開度、燃料噴射弁15の燃料噴射時期および燃料噴射量、点火プラグ14の点火時期、等を制御する。なお、暖機完了後においては、低速低負荷側の所定の領域では、通常の成層燃焼運転として、圧縮行程の適宜な時期に燃料噴射が行われ、かつ圧縮上死点前の時期に点火が行われる。燃料噴霧は点火プラグ14近傍に層状に集められ、これにより、空燃比を30〜40程度とした極リーンの成層燃焼が実現される。また、高速高負荷側の所定の領域では、通常の均質燃焼運転として、吸気行程中に燃料噴射が行われ、かつ圧縮上死点前のMBT点近傍において点火が行われる。この場合は、燃料は筒内で均質な混合気となる。この均質燃焼運転としては、運転条件に応じて、空燃比を理論空燃比とした均質ストイキ燃焼と、空燃比を20〜30程度のリーンとした均質リーン燃焼と、がある。
本発明は、触媒コンバータ10の早期昇温が要求される内燃機関1の冷間始動時において、排気温度を高温とするように、超リタード燃焼を行うものであり、以下、この超リタード燃焼の燃料噴射時期および点火時期を図2に基づいて説明する。
図2は、超リタード燃焼の3つの実施例を示しており、実施例1では、点火時期を15°〜30°ATDC(例えば20°ATDC)とし、燃料噴射時期(詳しくは燃料噴射開始時期)を、圧縮上死点以降でかつ点火時期前に設定する。なお、このとき、空燃比は、理論空燃比ないしはこれよりも若干リーン(16〜17程度)に設定される。
すなわち、触媒暖機促進ならびにHC低減のためには、点火時期遅角が有効であり、上死点以降の点火(ATDC点火)が望ましいが、ATDC点火で安定した燃焼を行わせるためには、燃焼期間を短縮する必要があり、そのためには、乱れによる火炎伝播を促進しなければならない。前述したように、圧縮上死点以降では、吸気行程や圧縮行程で生成された乱れは減衰してしまうが、本発明では、圧縮上死点以降の膨張行程中になされる高圧の燃料噴射によって、ガス流動が生じ、これにより筒内の乱れを生成・強化することができる。従って、ATDC点火での火炎伝播が促進され、安定した燃焼が可能となる。
図2の実施例2は、燃料噴射を2回に分割した例であり、1回目の燃料噴射を吸気行程中に行い、2回目の燃料噴射を圧縮上死点以降に行う。なお、点火時期および空燃比(2回の噴射を合わせた空燃比)は実施例1と同様である。
このように、圧縮上死点後の燃料噴射(膨張行程噴射)に先立ち、吸気行程中に燃料噴射(吸気行程噴射)を行うと、吸気行程噴射の燃料噴霧による乱れは圧縮行程後半で減衰してしまい、圧縮上死点後におけるガス流動強化には殆ど影響を与えないが、噴射燃料が燃焼室全体に拡散していて、ATDC点火によるHCの後燃えの促進に寄与するので、HC低減および排温上昇には有効である。
また、図2の実施例3は、燃料噴射を2回に分割し、1回目の燃料噴射を圧縮行程にて行い、2回目の燃料噴射を圧縮上死点以降に行う。このように、圧縮上死点後の燃料噴射(膨張行程噴射)に先立ち、圧縮行程中に燃料噴射(圧縮行程噴射)を行うと、実施例2の吸気行程噴射に比べれば、圧縮行程噴射の方が、その燃料噴霧による乱れの減衰が遅くなるため、この1回目の燃料噴射による乱れが残り、圧縮上死点以降に2回目の燃料噴射を行うことで、1回目の燃料噴射で生成した乱れを助長するように乱れを強化でき、圧縮上死点付近における更なるガス流動強化が図れる。
この実施例3の場合に、1回目の圧縮行程噴射は、圧縮行程前半でもよいが、圧縮行程後半(90°BTDC以降)に設定すると、上死点付近での乱れをより高めることができる。特に、この1回目の圧縮行程噴射を、45°BTDC以降、より望ましくは20°BTDC以降とすると、圧縮上死点以降のガス流動をより強化することができる。
このように、実施例1〜3の超リタード燃焼によれば、点火の直前に燃料噴霧により筒内の乱れを生成・強化することができ、火炎伝播を促進して、安定した燃焼を行わせることができる。特に、点火時期を15°〜30°ATDCまで遅角させることにより、触媒の早期活性化およびHC低減のための十分な後燃え効果を得ることができる。換言すれば、このように点火時期を大きく遅らせても、その直前まで燃料噴射を遅らせて、乱れの生成時期も遅らせることで、火炎伝播向上による燃焼改善を達成できるのである。
ところで、上記の超リタード燃焼では、圧縮上死点後に燃料噴射を行うため、燃焼効率が低下し、同じトルクを得るために必要な吸気量が増加するので、そのガスボリュームの増加によって、未燃HCの生成量そのものは逆に増加する傾向となる。そして、冷間始動直後は、排気系温度が低いことから、排気通路内でのHCの酸化が十分に促進されず、筒内で生じた未燃HCがそのまま外部へ排出され易くなる。
そこで、本発明では、噴射時期および点火時期の設定を、冷間始動直後から3段階に切り換えるようにしている。図3は、この3段階に変化する噴射時期および点火時期の設定の一例を示しており、冷間始動直後は、まず、(A)の始動後フェーズが実行される。ここでは、圧縮行程中に1回のみで燃料噴射を行い、かつ圧縮上死点前に点火する。次に、(B)の昇温フェーズを実行する。ここでは、燃料噴射を2回に分割し、1回目の燃料噴射を圧縮行程にて行い、2回目の燃料噴射を圧縮上死点以降に行う。そして、圧縮上死点後に点火を行う。但し、この昇温フェーズでは、点火時期の圧縮上死点からの遅角量は、比較的小さい。次に、(C)の超リタード燃焼を実行する。ここでは、上述した実施例3を行うものとし、燃料噴射を2回に分割し、1回目の燃料噴射を圧縮行程にて行い、2回目の燃料噴射を圧縮上死点以降に行う。そして、圧縮上死点後に点火を行う。この超リタード燃焼では、昇温フェーズに比べて、点火時期の圧縮上死点からの遅角量は、より大きい。また、昇温フェーズにおける燃料噴射開始時期から点火時期までの間隔T2は、超リタード燃焼における間隔T1よりも相対的に大きい。これにより、燃料の気化時間が長くなり、冷間状態でのHC生成が抑制される。
図4は、上記のような3種類の設定による冷間始動直後のHC排出量の特性を示したものであり、図示するように、超リタード燃焼の特性Cでは、冷間始動直後の間は、HC排出量が非常に高く、その後、急激に減少する。始動後フェーズの特性Aでは、冷間始動直後のHC排出量は少ないが、その後の減少の程度は小さく、ある時点以降は、超リタード燃焼よりもHC排出量は大となる。そして、昇温フェーズの特性Bは、両者の中間的な特性となり、始動からある時点t1までは始動後フェーズの特性AよりHC排出量が大であり、かつある時点t2以降は超リタード燃焼の特性CよりHC排出量が大であるものの、t1からt2までの間は、最もHC排出量が少なくなる。
本実施例では、内燃機関1の始動からt1までは始動後フェーズ(A)が実行され、t1からt2までの間は昇温フェーズ(B)が実行され、t2以降は、超リタード燃焼(C)となる。これにより、HC排出量は、一点鎖線で示すような特性となり、始動直後の一時的なHCの増加を回避できる。
また、排気温度の特性に着目すると、図5に示すように、特性Cの超リタード燃焼に比べて特性Bの昇温フェーズは温度上昇が緩慢となり、特性Aの始動後フェーズはさらに温度上昇が緩慢となるが、t1およびt2までの実際の時間は非常に短いので、(A)→(B)→(C)と順に切り換えていくことで、一点鎖線で示すように速やかに温度上昇し、最終的な目標である触媒が活性化するまでの所要時間は、当初から超リタード燃焼とした場合と殆ど大差のないものとなる。
ここで上記のt1およびt2は、例えば、触媒コンバータ10入口側の排気温度に基づいて定められる。つまり、排気温度センサ13により検出した排気温度が第1の設定温度および第2の設定温度に達したか否かの判定によって、噴射時期および点火時期の設定が切り換えられる。排気温度は、始動後、ある時定数でもって徐々に上昇するので、排気温度センサ13による直接的な検出に代えて、始動時の水温、積算吸入空気量、機関回転数、負荷、等のパラメータを用いて推定することもできる。さらに制御の簡易化のために、単純に始動からの経過時間でもって、噴射時期および点火時期の設定の切り換えを行うようにしてもよい。
なお、上記実施例では、超リタード燃焼として、前述した実施例3を適用しているが、これに限らず、前述した実施例1,2の噴射時期および点火時期の設定とすることも可能である。
また、図6および図7は、昇温フェーズの噴射時期および点火時期の異なる例を示している。図6の例では、2回に分割して噴射するものとし、1回目の噴射を吸気下死点付近とし、2回目の噴射を圧縮上死点付近としている。点火時期は、圧縮上死点後に設定される。図7の例では、1回目の噴射を吸気行程中とし、2回目の噴射を圧縮行程中としている。点火時期は、圧縮上死点前に設定される。
本発明に係る内燃機関全体のシステム構成を示す構成説明図。 本発明の超リタード燃焼の燃料噴射時期および点火時期を示す特性図。 冷間始動後の噴射時期および点火時期の設定の一例を示す特性図。 冷間始動直後のHC排出量の特性を示す特性図。 冷間始動直後の排気温度の特性を示す特性図。 昇温フェーズの異なる設定例を示す特性図。 昇温フェーズのさらに異なる設定例を示す特性図。 従来技術における筒内の乱れの変化を示す説明図。
符号の説明
3…燃焼室
10…触媒コンバータ
13…排気温度センサ
14…点火プラグ
15…燃料噴射弁
25…コントロールユニット

Claims (7)

  1. 筒内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁を備えるとともに、点火プラグを備えてなる筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置において、排気系の触媒コンバータの早期昇温が要求される内燃機関の冷間始動時に、点火時期を圧縮上死点後に設定するとともに、この点火時期前でかつ圧縮上死点後に燃料を噴射する超リタード燃焼を行う一方、始動直後の所定の期間内はこの超リタード燃焼を禁止し、かつこの禁止期間から超リタード燃焼に移行するときに、点火時期が超リタード燃焼のときよりも進角側に設定された昇温フェーズを実行することを特徴とする筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置。
  2. 超リタード燃焼における点火時期は、圧縮上死点後15°〜30°CAであることを特徴とする請求項1に記載の筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置。
  3. 超リタード燃焼においては、圧縮上死点後の燃料噴射に先だって、吸気行程中もしくは圧縮行程中に、さらに燃料噴射を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置。
  4. 超リタード燃焼における空燃比は、理論空燃比もしくは若干リーンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置。
  5. 昇温フェーズおよび超リタード燃焼の双方で、2回に分割した燃料噴射を行い、昇温フェーズの方が、超リタード燃焼に比べて、2回目の噴射時期および点火時期がそれぞれ進角していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置。
  6. 点火時期に先立つ燃料噴射の噴射開始時期から点火時期までの間隔が、昇温フェーズの方が超リタード燃焼よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置。
  7. 超リタード燃焼を禁止した始動直後の期間は、吸気行程中もしくは圧縮行程中に1回のみの燃料噴射が行われ、かつ点火時期が圧縮上死点前に設定されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の筒内直接噴射式火花点火内燃機関の制御装置。
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