JP2006111700A - 研磨パッド - Google Patents

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Abstract

【課題】 被研磨面にスクラッチが発生するのを抑制し、しかも被研磨面を効率的に平坦化する研磨パッドの提供。
【解決手段】 特定の組成を有し、30℃/60℃の貯蔵弾性率比が2〜15の範囲にあり、かつ30℃/90℃の貯蔵弾性率比が4〜20の範囲にあるポリウレタンもしくはポリウレタン−ウレアからなる研磨層を有する研磨パッド。研磨層に水溶性粒子が分散され含有されるものでは、さらに高い研磨連度が達成できる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、研磨パッドに関する。さらに詳しくは、特定組成のポリウレタンもしくはポリウレタンウレアからなる研磨層を有しそして激しい研磨条件による高温環境下では研磨層が適度に軟化して異物による被研磨面へのダメージを緩和することを可能とする研磨パッドに関する。このパッドは半導体ウエハ等の表面の研磨に好適に利用できる。
高い平坦性を有する表面を形成できる研磨方法としてCMP(Chemical Mechanical Polishing)が近年注目されている。CMPでは研磨パッドと被研磨面とを摺動しながら、研磨パッド表面に砥粒が分散された水系分散体であるスラリーを上方から流下させて研磨が行われる。被研磨面を研磨する際に摩擦熱により研磨パッド表面の温度が高まることによる研磨諸性能の変動を抑える目的で、研磨パッドの温度が変化した際の弾性率の変動を抑制することが提言されている(特許文献1および特許文献2参照)。しかし、研磨時に発生する研磨屑やスラリー砥粒の凝集物などの異物により被研磨面にスクラッチの発生が起こりやすい高い研磨圧力や高い回転数などの激しい研磨条件においては、研磨パッドの弾性率が高すぎるために、異物による被研磨面へのダメージを緩和することは困難である。
また、このCMPにおいて生産性を大きく左右する因子として研磨速度が挙げられるが、この研磨速度は従来よりも、研磨パッドにおけるスラリーの保持量を多くすることによって大幅に向上できるとされている。従来、CMPでは微細な気泡を含有するポリウレタンフォームを研磨パッドとして用い、この樹脂フォームの表面に開口する穴(以下、「ポア」という)にスラリーを保持させて研磨が行われている。
しかし、ポリウレタンフォームでは発泡を自在に制御することは難しく、発泡気泡の大きさ、発泡密度等をフォームの全域に渡って均一に制御することは極めて困難である。この結果、ポリウレタンフォームからなる研磨パッドの品質がばらつき、研磨速度および加工状態がばらつく原因となっている。
発泡によるポアの制御がより容易な研磨パッドとして可溶物を種々の樹脂中に分散させたものが知られている(特許文献3、特許文献4、特許文献5および特許文献6参照)。これらのうち、特許文献3および特許文献4には可溶物を含有する研磨パッドの有効性が示唆されている。しかし、研磨パッドとして実際に使用した場合の母材(マトリックス材)に関する検討は行われていない。
また特許文献5および特許文献6では、その構成材料が検討され、より安定した研磨と研磨速度の向上が認められるが、実際の研磨操作では、さらなる安定した研磨やスラリーの保持性および研磨速度の向上を必要としている。
また、被研磨体の平坦化レベルのさらなる向上も必要とされる。
米国特許第6,293,852号明細書 米国特許第6,454,634号明細書 特表平8−500622号公報 特開2000−33552号公報 特開2000−34416号公報 特開2001−334455号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものである。それ故、本発明の目的は、研磨層が温度の上昇に伴い適度な弾性率の低下傾向を示し、そのため異物による被研磨面へのダメージが問題となる激しい研磨条件下でのスクラッチの発生が少なくかつ研磨の安定性やスラリーの保持性に優れ、研磨速度が高く、被研磨体の平坦化能力にも優れる研磨パッドを提供することにある。
本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかになろう。
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第1に、ポリウレタンもしくはポリウレタン−ウレアからなる研磨層を有する研磨パッドであって、
上記ポリウレタンもしくはポリウレタン−ウレアは、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーAと、イソシアネート基と反応し得る活性水素含有基を分子内に2個以上有し且つ下記条件a、bを共に満足する鎖延長剤Bの混合物の硬化反応生成物からなりそして
上記研磨層は30℃の貯蔵弾性率/60℃の貯蔵弾性率の比および30℃の貯蔵弾性率/90℃の貯蔵弾性率の比がそれぞれ2〜15の範囲および4〜20の範囲にある、
ことを特徴とする研磨パッドによって達成される。
a.数平均分子量300以下である鎖延長剤50〜100重量%と数平均分子量300を超える鎖延長剤50〜0重量%からなる。
b.活性水素含有基を分子内に3個以上有する鎖延長剤20〜100重量%と活性水素含有基を分子内に2個有する鎖延長剤80〜0重量%からなる。
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第2に、ポリウレタンまたはポリウレタンウレアからなるポリマーマトリックス中に水溶性粒子がさらに分散されて含有される研磨層からなる研磨パッドによって達成される。
本発明の研磨パッドによれば、ポリマーマトリックスに適度の弾性率の温度変化を付与することができ、これによりスクラッチ抑制効果と高平坦化性の両立を図ることが可能である。また本発明の別の形態である水溶性粒子が均一に分散された研磨パッドにより、上記特性に加えて高い研磨速度の付与が可能である。
以下、本発明を詳しく説明する。
研磨パッドは、被研磨面の凸部を優先的に研磨し、被研磨面の凹部はあまり研磨せず、研磨終了時においては被研磨面全体が平滑になるような特性を有することが重要である。このため被研磨面凹部内に研磨パッド表面が変形して入り込まないように、比較的高い硬度が求められている。しかし一方で硬度が高い場合には変形性に劣るため、研磨中に発生する研磨屑やスラリー砥粒凝集物などの異物による被研磨面の損傷(スクラッチ)が増えて、良好な製品の収率を下げるという問題点を有する。従来の研磨パッドにおいては、高い平坦化能力とスクラッチ抑制の両立は難しかった。本発明の研磨パッドの研磨層は、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーと鎖延長剤を反応させて得られるポリウレタンもしくはポリウレタン−ウレアをポリマーマトリックスとするものであり、原料の鎖延長剤中に数平均分子量300以下の成分および活性水素含有基を分子中に3個以上有する成分を用いることにより、高温下でポリマーマトリックスの貯蔵弾性率が適度に低下することを可能としたものである。この貯蔵弾性率の適度な温度依存変化により、異物が強く研磨層を擦る際の発熱でポリマーマトリックスが速やかに軟化/変形し易くなるので異物による被研磨面への損傷を抑制でき、スクラッチ抑制(収率向上)の効果に優れる。また異物と接触しない部分の研磨層は、相対的に温度が低いため、ポリマーマトリックスは硬質であり、被研磨体の平坦化能力に優れる。
また研磨パッドは、研磨時にスラリーを保持し、研磨屑を一時的に滞留させる等の機能を有するポアが研磨時までに形成されていることが好ましい。本発明のもう一つの形態である研磨パッドは、上記した弾性率変化特性を有するポリウレタンまたはポリウレタンウレアからなるポリマーマトリックスと該ポリマーマトリックス中に分散された水溶性粒子からなる研磨層を有し、この水溶性粒子が研磨時に、媒体と固形分とを含有するスラリーと接触して水に溶解するかまたは水で膨潤等して脱離し、ポアを形成できる。この構造を取ることにより研磨に必要なスラリーを保持するパッド表層に、スラリー保持に好適な孔径の均一性に優れたポアを形成するとともに、パッド内部は水溶性粒子が存在している非多孔体構造であるため硬度および圧縮強度等が大きく、被研磨体を平坦化する能力に優れた研磨パッドが得られる。また本発明では、破断強度および耐摩耗性などに優れるポリマーマトリックスが得られるため、研磨中に研磨パッドが受ける被研磨体からの加圧およびダイヤモンドドレッサーによるドレッシング処理などの外力に対して、パッド表面の変形や摩耗を抑制でき、研磨の安定性やスラリーの保持性に優れ、研磨速度が高くできる効果が得られる。
イソシアネート末端ウレタンプレポリマーA
本発明で用いられるイソシアネート末端ウレタンプレポリマーAは、分子内に2個以上のOH基を有する化合物Yと分子内に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネートとを、イソシアネート基/OH基の当量比が好ましくは2以上、より好ましくは2〜5、さらに好ましくは2.1〜4となるように用いて反応させて得られる。イソシアネート基の当量比が2未満であると得られるイソシアネート末端ウレタンプレポリマーの高分子量化を招き、結果としてイソシアネート末端ウレタンプレポリマーが高粘度化するため使用にあたり、加温温度をより上げる必要が生じる。このことは、ポリウレタンマトリックスを成型する際の成型条件の条件コントロールが難しくなり、得られる研磨パッドの性能が不安定となる。また、イソシアネート基の当量比が5を超える場合は、得られるポリマーマトリックスの温度上昇に伴う弾性率の低下が過剰になるために、研磨パッドの研磨性能の変動が大きく不安定なものとなり、好ましくない。
得られるイソシアネート末端ウレタンプレポリマーAはイソシアネート末端ウレタンプレポリマーを主成分とするものであるが、分子内に2個以上のOH基を有する化合物Yや分子内に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネートなどの未反応の原料を含むものであってもよい。
イソシアネート末端ウレタンプレポリマーAの合成に際しては、温度を50〜90℃に加温するか、必要に応じて反応触媒として三級アミンや有機錫などの金属系触媒を併用することができる。分子内に2個以上のOH基を有する化合物Yとしては、例えば1分子の両末端にOH基を有するジオール化合物、1分子に3個以上のOH基を有する多官能性ポリオールおよび1分子に2個以上のOH基を有する多官能性低分子アルコールを挙げることができる。
1分子の両末端に2個のOH基を有するジオール化合物としては、例えば脂肪族ポリエーテルジオール、脂環族ポリエーテルジオールあるいは芳香族ポリエーテルジオールなどのポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオール、ポリカプロラクトンジオール、ジオールとポリイソシアネートとの反応によって合成されるポリオールおよびその他のポリオールなどが挙げられる。これらのポリオールは、単独でまたは二種以上を併用して用いることができる。
脂肪族ポリエーテルジオールとしては、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール、ポリヘプタメチレングリコール、ポリデカメチレングリコールおよび二種以上のイオン重合性環状化合物を開環共重合させて得られるポリエーテルジオールなどが挙げられる。
上記イオン重合性環状化合物としては、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブテン−1−オキシド、イソブテンオキシド、3,3−ビスクロロメチルオキセタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、トリオキサン、テトラオキサン、シクロヘキセンオキシド、スチレンオキシド、エピクロルヒドリン、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、アリルグリシジルカーボネート、ブタジエンモノオキシド、イソプレンモノオキシド、ビニルオキセタン、ビニルテトラヒドロフラン、ビニルシクロヘキセンオキシド、フェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、安息香酸グリシジルエステルなどの環状エーテルが挙げられる。
二種以上のイオン重合性環状化合物を開環共重合させて得られるポリエーテルジオールの具体例としては、例えばテトラヒドロフランとプロピレンオキシド、テトラヒドロフランと2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフランと3−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフランとエチレンオキシド、プロピレンオキシドとエチレンオキシド、ブテン−1−オキシドとエチレンオキシドなどの組み合わせより得られる二元共重合体ジオール;テトラヒドロフラン、ブテン−1−オキシドおよびエチレンオキシドの組み合わせより得られる三元重合体ジオールなどを挙げることができる。
また、上記イオン重合性環状化合物と、エチレンイミンの如き環状イミン;β−プロピオラクトン、グリコール酸ラクチドの如き環状ラクトン酸;あるいはジメチルシクロポリシロキサンとを開環共重合させたポリエーテルジオールを使用することもできる。上記脂肪族ポリエーテルジオールは、例えばPTMG650、PTMG1000、PTMG2000(以上、三菱化学(株)製)、P400、P1000(以上、旭電化工業(株)製)、エクセノール720、1020、2020(以上、旭オーリン(株)製)、PEG1000、ユニセーフDC1100、DC1800(以上、日本油脂(株)製)、PTG2000、PTG1000、PTG400、PTGL2000(以上、保土谷化学(株)製)、Z−3001−4、Z−3001−5、PBG2000A、PBG2000B、EO/BO4000、EO/BO2000(以上、第一工業製薬(株)製)、Poly THF 250、Poly THF 650、Poly THF 1000、Poly THF 1800、Poly THF 2000(以上、BASFジャパン(株)製)などの市販品としても入手することができる。
脂環族ポリエーテルジオールとしては、例えば水添ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加ジオール、水添ビスフェノールFのアルキレンオキシド付加ジオール、1,4−シクロヘキサンジオールのアルキレンオキシド付加ジオールなどが挙げられる。さらに、芳香族ポリエーテルジオールとしては、例えばビスフェノールAのアルキレンオキシド付加ジオール、ビスフェノールFのアルキレンオキシド付加ジオール、ヒドロキノンのアルキレンオキシド付加ジオール、ナフトヒドロキノンのアルキレンオキシド付加ジオール、アントラヒドロキノンのアルキレンオキシド付加ジオールなどが挙げられる。上記芳香族ポリエーテルジオールは、例えばユニオールDA400、DA700、DA1000、DA4000(以上、日本油脂(株)製)などの市販品としても入手することができる。
ポリエステルジオールとしては、例えば多価アルコールと多塩基酸とを反応させて得られるポリエステルジオール等が挙げられる。上記多価アルコールとしては、例えばエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール等が挙げられる。多塩基酸としては、例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマール酸、アジピン酸、セバシン酸等が挙げられる。
上記のポリエステルジオールのうち市販品としては、例えばクラポールP−2010、P−1010、L−2010、L−1010、A−2010、A−1010、F−2020、F−1010、PMIPA−2000、PKA−A、PNOA−2010、PNOA−1010(以上、(株)クラレ製)等が挙げられる。
ポリカーボネートジオールとしては、例えばポリテトラヒドロフランのポリカーボネート、1,6−ヘキサンジオールのポリカーボネートなどが挙げられる。市販品としてはDN−980、981、982、983(以上、日本ポリウレタン(株)製)、PC−8000(PPG社製)、PC−THF−CD(BASF社製)などが挙げられる。
ポリカプロラクトンジオールとしては、例えばε−カプロラクトンとジオールとを反応させて得られるポリカプロラクトンジオールなどが挙げられる。ここで用いられるジオールとしては、例えばエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、1,2−ポリブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−ブタンジオールなどが挙げられる。これらのポリカプロラクトンジオールは、プラクセル205、205AL、212、212AL、220、220AL(以上、ダイセル化学工業(株)製)などの市販品として入手することができる。
1分子に3個以上の水酸基を有する多官能ポリオール化合物としては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、およびトリエタノールアミンの如きトリオールまたはペンタエリストール、テトラメチロールシクロヘキサンの如きテトラオールを出発ポリオール成分として得られたポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエーテルカーボネートポリオール、ポリエステルカーボネートポリオールおよび下記式
Figure 2006111700
ここで、a、bおよびcは互いに独立に0〜100の数である、但し、a、bおよびcが全て0であることはない、
で表される、グリセリンにプロピレンオキシドが付加して得られた三官能の付加反応生成物等が挙げられる。かかる三官能の付加反応生成物としては、例えばユニオールTG330(日本油脂(株)製)などの市販品として入手することができる。
1分子に2個以上の水酸基を有する多官能低分子アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ビス(ヒドロキシエトキシ)ベンゼンおよびトリメチロールプロパン等が挙げられる。
上記した1分子に2個以上のOH基を有する化合物Yのうちで加水分解によるポリマー分解を抑制する点からポリエーテルポリオールが好ましく、更に未反応OH基を少なくして耐水性を良好にする目的でポリエーテルジオールが好ましい。
また1分子に2個以上のOH基を有する化合物Yの数平均分子量は300〜2,000の範囲であることが好ましく、更に好ましい数平均分子量は400から1,500である。なお化合物Yとして二種以上の複数種の化合物を併用してもよく、この場合の化合物Yの数平均分子量は、複数種の化合物それぞれの使用割合と数平均分子量とを考慮して算術平均して求められる値をいうものとする。数平均分子量が300未満の場合には、得られるポリマーマトリックスの硬度や弾性率が高くなり過ぎて、研磨パッドとして用いる際にスクラッチの発生が非常に多くなり易い。数平均分子量が2,000を超える場合には、得られるポリマーマトリックスの硬度や弾性率が低くなり過ぎて、研磨パッドとして用いる際に平坦化能力に劣るものとなり易い。
本発明に用いられるポリイソシアネートとしては、分子中に少なくとも2つのイソシアネート基を有する化合物が使用される。ポリイソシアネート化合物としては、例えば芳香族ジ−またはトリ−イソシアネート、脂肪族ジ−またはトリ−イソシアネート、脂環族ジ−またはトリ−イソシアネートおよびポリイソシアネートの変性体の使用が好ましい。芳香族ジ−またはトリ−イソシアネートとしては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート[ビス(4−イソシアネート−3−メチルフェニル)メタン]、トリフェニルメタントリイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネートなどが挙げられる。脂肪族ジ−またはトリ−イソシアネートとしては、例えば1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,10−デカメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネートなどが挙げられる。脂環族ジ−またはトリ−イソシアネートとしては、例えばイソホロンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネートなどが挙げられる。ポリイソシアネートの変性体としては、例えば、多価アルコールに対してポリイソシアネートが付加したアダクト体、二量体、イソシアヌレート環を有する三量体、アロハネート変性体、ウレア変性ポリイソシアネート、ビュレット変性ポリイソシアネート等が挙げられる。これらのうちで、芳香族ジ−またはトリ−イソシアネートおよび脂肪族ジ−またはトリ−イソシアネートが好ましく、特に芳香族ジイソシアネートおよび脂肪族ジイソシアネートがとりわけ好ましく用いられる。上記ポリイソシアネートは1種または2種以上を用いることができる。
また、このようにして得られるイソシアネート末端ウレタンプレポリマーは、1種または2種以上を併用することができる。
鎖延長剤B
本発明において鎖延長剤は、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーAの有するイソシアネート基と反応しうる活性水素を有する官能基を分子内に2個以上有する化合物である。活性水素を有する官能基としては、例えばOH基、1級または2級アミノ基、カルボキシル基などが挙げられる。
OH基を含有する化合物としては、例えば、前記イソシアネート末端ウレタンプレポリマーAについて挙げた分子内に2個以上のOH基を有する化合物Yと同じ化合物を用いることができる。
1級アミノ基または2級アミノ基を有する化合物としては、例えばポリアミン化合物が挙げられる。このポリアミン化合物としては、例えば3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、クロロアニリン変性ジクロロジアミノジフェニルメタン、1,2−ビス(2−アミノフェニルチオ)エタン、トリメチレングリコール−ジ−p−アミノベンゾエート、3,5−ビス(メチルチオ)―2,6―トルエンジアミンの如き有機ジアミン化合物が挙げられる。また1分子中に1級アミノ基または2級アミノ基を3個以上有する化合物も使用できる。
カルボキシル基含有化合物としては、例えば脂肪族、芳香族、脂環族、複素環などのジカルボン酸、トリカルボン酸およびテトラカルボン酸などが挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸としては、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸等が挙げられる。
芳香族ジカルボン酸としては、例えばフタル酸、イソフタル酸およびテレフタル酸等が挙げられる。脂環族ジカルボン酸としては、例えばシクロへキシルジカルボン酸が挙げられる。複素環ジカルボン酸としては、例えばナフタリンジカルボン酸が挙げられる。また、脂肪族トリカルボン酸としては例えばクエン酸およびアコニチン酸等が挙げられる。
これら化合物は1種単独でまたは2種以上を併用して、使用することができる。これらのうちでイソシアネート基との反応性の高さから、OH基あるいはアミノ基を含有する化合物が好ましく、特に工程で扱う上で適度な反応性を有する点からOH基を含有する化合物が好ましい。
本発明における鎖延長剤Bは、分子内に3個以上の活性水素含有官能基を有する化合物からなるかあるいは分子内に2個の活性水素含有官能基を有する化合物と分子内に3個以上の活性水素含有官能基を有する化合物の混合物からなる。本発明の特徴である研磨層の温度上昇に伴う適度な弾性率低下を付与するために、鎖延長剤の合計100重量%に対して分子中に3個以上の活性水素含有官能基を有する化合物を20〜100重量%含有することが必要であり、好ましくは30〜100重量%の含有する。分子中に3個以上の活性水素含有官能基を有する化合物の含有量が20重量%未満では、研磨層の温度が上昇した場合においての弾性率低下が少なくなり、被研磨物にスクラッチが発生し易くなる。また分子中に3個以上の活性水素含有官能基を有する化合物の含有量が20重量%未満では、研磨パッドの表面粗化処理を目的としたダイヤモンドドレッサーによるドレッシング処理において、ポリマーマトリックスが破断された際に残留するポリマーの伸びによる突起が大きくなるために、研磨パッド表面に過剰なポリマー突起物が増えて、被研磨物の凹部に入り込んでの研磨が起こり易く、平坦化能力に劣るものとなる。
本発明における鎖延長剤Bは、上記した条件に加えて、鎖延長剤の合計100重量%のうち数平均分子量が300以下の鎖延長剤を50〜100重量%、より好ましくは数平均分子量が250以下の鎖延長剤を50〜100重量%含有する。数平均分子量が300を超える鎖延長剤は0〜50重量%で含有していてもよい。数平均分子量300以下の成分の含有量が50重量%を下回る場合には、得られるポリマーマトリックス中でのハードセグメントとソフトセグメントとの相分離が不十分なものとなり、温度上昇に伴う弾性率低下が過剰となるため、研磨パッドの研磨性能の変動が大きく不安定なものとなる。この相分離の不十分さにより、ポリマーマトリックスへの吸水とこれに伴う研磨パッドの硬度低下も起こるため、好ましくない。
また本発明の鎖延長剤Bとイソシアネート末端ウレタンプレポリマーAの製造に用いられる分子内に2個以上のOH基を有する化合物Yとは、化合物Yの数平均分子量/鎖延長剤Bの数平均分子量の比が3以上となるように用いられるのが好ましく、4〜10の範囲となるように用いられるのが更に好ましい。この数平均分子量の比が3未満の場合には、得られるポリマーマトリックス中でのハードセグメントとソフトセグメントとの相分離が不十分なものとなり易く、温度上昇に伴う弾性率低下が過剰となる傾向があるため、研磨パッドの研磨性能の変動が大きく不安定なものとなり易い。
なお、化合物Yおよび鎖延長剤Bについて、それぞれ複数種の化合物を併用して用いた場合の数平均分子量は、複数種の化合物それぞれの使用割合と数平均分子量とを考慮して算術平均して求められる値をいうものとする。
原料(イソシアネート末端ウレタンプレポリマーAと鎖延長剤B)の混合および硬化反応
本発明の研磨パッドの研磨層を形成するポリマーマトリックスとなるポリウレタンもしくはポリウレタンウレアの合成反応において、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーAと活性水素含有官能基を有する鎖延長剤Bの使用量は、鎖延長剤Bに含まれる活性水素含有基/イソシアネート末端ウレタンプレポリマーAに含まれるイソシアネート基の比が1/0.9〜1/1.4の範囲となる割合が好ましく、さらに好ましくは1/0.95〜1/1.3の範囲となる割合である。活性水素含有基に対するイソシアネート基の比が0.9を下回ると未反応の活性水素含有基が多く残留して、得られるポリウレタンの耐水性や耐アルカリ性、耐酸性などが劣るようになる。同イソシアネート基の比が1.4を超えると重合反応終了時に未反応のイソシアネート基が多く残留し、これが湿気により経時的に架橋反応を起こし、得られるポリマーマトリックスが脆くなるといった問題がある。
原料(イソシアネート末端ウレタンプレポリマーAと鎖延長剤B)の混合に先立ち、それぞれをそれぞれが液状となる温度以上に加熱しながら減圧脱泡を行い、その後に混合することが好ましい。この処理により、得られる研磨層への気泡の混入を避けて、研磨性能の安定化を図ることができる。
原料の混合は、例えば攪拌容器に原料(イソシアネート末端ウレタンプレポリマーAと鎖延長剤B)を計量した後に、1〜3翼を有する反転型攪拌機(アジター)を使用して、気泡を巻き込まない程度の攪拌力により混合することで行うことが可能である。連続的な生産性を考慮する場合は、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーAと鎖延長剤Bそれぞれに個別の攪拌/脱泡用タンクを備え、この2種の原料をラインミキサーで連続的に混合できる注型機などの装置を使用することが好ましい。
ポリマーマトリックスの合成反応においては、反応促進を目的として、上記の如くして混合した原料混合物に、それを加熱して熱エネルギーを付与するか、あるいは必要に応じて反応促進剤を併用することもできる。反応促進剤としては、例えば、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエチレンジアミン、テトラメチルブタンジアミン、2−メチル−トリエチレンジアミンの如き3級アミンやジブチルチンアセテート、ジブチルチンジラウレート、ジブチルチンマレエート、ジブチルチンジ−2−エチル−ヘキソエート、ジラウリルチンジアセテート、ジオクチルチンジアセテートの如き錫化合物、ジアザ−ビシクロアルケンおよびその有機酸との塩が挙げられる。
半導体ウエハ用の研磨パッドなどに用いる場合に研磨層に残留する金属を抑制するためには、反応促進剤を使用しないか、使用する場合には3級アミン、ジアザ−ビシクロアルケンおよびその塩が好ましい。
ポリマーマトリックスの合成反応の温度、時間、圧力等は、特に限定されない。第一段階の合成反応としては、ポリマーマトリックスがある程度反応して粘着性や変形性を抑えて金型から脱型できる条件が好ましい。例えば30〜170℃の環境下で3分〜24時間の反応が好ましい。さらに好ましくは50〜130℃の環境下で5分〜3時間での反応である。この第一段階の反応で反応を完結させることも可能であるが、さらに反応を十分に完結させる目的で、80〜150℃の環境下に3〜24時間ホールドして、第二段階の反応を行うことが好ましい。
上記反応によって得られる本発明の研磨パッドの研磨層のショアD硬度は30以上が好ましく、より好ましくは40〜90、さらに好ましくは50〜80である。ショアD硬度が30以上であると、被研磨体に負荷できる圧力を大きくでき、これに伴い研磨速度を向上させることができる。
水溶性粒子C
本発明の、好ましいもう一つの形態は、上記したポリマーマトリックス中に水溶性粒子を分散した研磨層を有する研磨パッドである。このような研磨パッドでは、研磨パッドの使用中にパッド表層において、ドレッシング処理の際の水との接触あるいは研磨の際の水系分散体であるスラリーとの接触により、水溶性粒子がポリマーマトリックスから脱離する。この脱離は、水溶性粒子が水あるいはスラリー中に含有される水等と接触して溶解することで生じたり、またこの水等を含有して膨潤してゲル状となることで生じたりする。さらに、この溶解または膨潤は水との接触により起るだけでなく、メタノールの如きアルコール系溶剤を含有する水系混合媒体との接触により起すこともできる。
この水溶性粒子は、ポアを形成する効果以外にも、研磨パッド中においては、研磨パッドの押し込み硬さを高くし、押圧による被研磨体への押し込み量を小さくする効果を有する。例えば、水溶性粒子を含有することにより本発明の研磨パッドの研磨層のショアD硬度は、好ましくは35以上、より好ましくは40〜95、さらに好ましくは50〜90にすることができる。ショアD硬度が35以上であると、被研磨体に負荷できる圧力を大きくでき、これに伴い研磨速度を向上させることができる。
さらに加えて、水溶性粒子の存在によって被研磨体の高い研磨平坦性が得られる。従って、この水溶性粒子は、研磨パッドにおいて十分な押し込み硬さを確保できる中実体であることが好ましい。
この水溶性粒子を構成する材料は特に限定されない。例えば、有機系水溶性粒子および無機系水溶性粒子を挙げることができる。有機系水溶性粒子の素材としては、例えば糖類例えばでんぷん、デキストリンおよびシクロデキストリンの如き多糖類、乳糖、マンニット等、セルロース類例えばヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース等)、蛋白質、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸およびその塩、ポリエチレンオキサイド、水溶性の感光性樹脂、スルホン化ポリイソプレン、スルホン化ポリイソプレン共重合体等が挙げられる。さらに、無機系水溶性粒子の素材としては、例えば酢酸カリウム、硝酸カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、塩化カリウム、臭化カリウム、リン酸カリウム、硝酸マグネシウム等が挙げられる。これらの水溶性粒子は、上記各材料を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、水溶性粒子の平均粒径は、好ましくは0.1〜500μm、より好ましくは0.5〜300μm、さらに好ましくは1〜100μm、特に好ましくは10〜90μmである。また、水溶性粒子の脱離によって形成されるポアの大きさは、好ましくは0.1〜500μm、より好ましくは0.5〜300μm、さらに好ましくは1〜100μm、特に好ましくは10〜90μmである。水溶性粒子の平均粒径が0.1μm未満であると、形成されるポアの大きさが使用する砥粒より小さくなるためスラリーを十分に保持できる研磨パッドが得難くなる傾向にある。一方、500μmを超えると、形成されるポアの大きさが過大となり得られる研磨パッドの機械的強度および研磨速度が低下する傾向にある。
この水溶性粒子の含有量は、水溶性粒子とポリマーマトリックスからなる研磨層を100体積%とした場合、水溶性粒子は、好ましくは0.5〜70体積%、より好ましくは1〜60体積%、さらに好ましくは2〜45体積%である。水溶性粒子の含有量が0.5体積%未満であると、得られる研磨パッドにポアが十分に形成されず研磨速度が低下する傾向がある。一方、70体積%を超えて水溶性粒子を含有する場合は、得られる研磨パッド内部に存在する水溶性粒子が研磨時に膨潤または溶解することを十分に防止でき難くなる傾向にあり、研磨パッドの硬度および機械的強度を適正な値に保持し難くなる。
また、水溶性粒子の含有量を重量基準で算出する場合には、次のように行うことができる。例えば、水溶性粒子として比重約1.5の糖類を用い、ポリマーマトリックスとして反応終了後の比重が1.15であるポリウレタンを用いた場合は、研磨層を100重量%とした場合に水溶性粒子が好ましくは0.7〜75.3重量%、より好ましくは1.3〜66.2重量%、さらに好ましくは2.6〜51.6重量%である。また、水溶性粒子として比重約1.15のポリアクリル酸やポリビニルピロリドンやポリエチレンオキサイドを用い、ポリマーマトリックスとして反応終了後の比重が1.15であるポリウレタンを用いた場合は、研磨層を100重量%とした場合に水溶性粒子が好ましくは0.5〜70重量%、より好ましくは1〜60重量%、さらに好ましくは2〜45重量%である。さらに、水溶性粒子として比重約2の硝酸カリウム等の無機系水溶性粒子を用い、ポリマーマトリックスとして反応終了後の比重が1.15であるポリウレタンを用いた場合は、研磨層を100重量%とした場合に水溶性粒子が好ましくは0.9〜80.2重量%、より好ましくは1.7〜72.3重量%、さらに好ましくは3.4〜58.7重量%である。
また、水溶性粒子は、研磨パッド内の表層に露出した場合にのみ水に溶解し、研磨パッド内部では吸湿したりあるいは膨潤したりしないことが好ましい。このため、水溶性粒子は表面上の少なくとも一部に吸湿を抑制する外殻を備えることが好ましい。この外殻は水溶性粒子に物理的に吸着していても、水溶性粒子と化学結合していても、さらにはこの両方により水溶性粒子と接していてもよい。このような外殻を形成する材料としては、例えばエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ケイ素樹脂あるいは分散剤として後述するカップリング剤等を挙げることができる。この外殻は水溶性粒子の表面上の一部のみに形成されていても十分に上記効果を発揮することができる。
水溶性粒子を用いる場合には、原料すべての混合に先立ち、水溶性粒子を原料液である上記イソシアネート末端ウレタンプレポリマーAおよび/または鎖延長剤Bに分散させておくことが好ましい。分散に際して、原料液による水溶性粒子の膨潤や水溶性粒子の原料液への溶解などを避けるためには、鎖延長剤Bに比べてより高分子量であるイソシアネート末端ウレタンプレポリマーAへの分散が特に好ましい。分散方法は特に限定されないが、例えば、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーAまたは鎖延長剤B(あるいはAとBの両方を別々の容器に入れて)を容器中で攪拌しながら、水溶性粒子を徐々に添加して分散させることが、良好な分散体を得る上で好ましい。特に好ましくは、2軸攪拌タイプでせん断力が得られる混合機による分散方法である。得られる研磨層に気泡を含ませないためには、上記した水溶性粒子の分散中あるいは分散後に減圧等による脱泡処理を施すことが好ましい。
また必要に応じて分散助剤を併用することができる。分散助剤としては、例えば酸無水物基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、エポキシ基、オキサゾリン基あるいはアミノ基等により変性された重合体、ブロック共重合体またはランダム共重合体、さらに種々のノニオン系界面活性剤、カップリング剤等が挙げられる。
水溶性粒子を分散した原料の混合とその反応
上記した方法により水溶性粒子を予め分散した原料(プレポリマーAまたは鎖延長剤BあるいはAとBの両方)を用いる以外は、先に記載した原料(イソシアネート末端ウレタンプレポリマーAと鎖延長剤B)の混合および硬化反応の項目と同様にして、水溶性粒子を分散した原料の混合とポリマーマトリックスの合成反応を行うことにより、本発明の水溶性粒子の分散したポリウレタンもしくはポリウレタンウレアからなる研磨層が得られる。
その他併用可能な添加剤
さらにポリマーマトリックスおよび/または水溶性粒子中に、本発明の効果を損なわない範囲で、上記で挙げてきた成分以外の成分を添加してもよい。
このような添加剤を本発明の研磨パッドの研磨層に入れるには、ポリマーマトリックス形成前の原料に事前に添加しておく必要がある。
研磨パッド
本発明の研磨パッドの研磨層は、前記した方法により原料混合物(イソシアネート末端ウレタンプレポリマーAと鎖延長剤B)あるいは水溶性粒子を分散させた原料を混合した混合液を、例えば金型内で反応に付すことによって得られる。 本発明の研磨パッドの研磨層は過激な研磨条件による摩擦熱や粗大な異物からの過剰な圧力による摩擦熱を受けて温度が上昇した場合には、弾性率が適度に低下する特徴を有する。この弾性率低下(軟化)により被研磨体への過剰なストレスを緩和してスクラッチの発生を防ぐことができる。また温度変化に伴う過剰な弾性率の低下を抑制することにより、研磨における平坦化性能を満足させることができる。この適度な弾性率の温度変化を達成するために、研磨層の貯蔵弾性率E’は、30℃/60℃のE’比が2〜15の範囲にあり、30℃/90℃のE’比が4〜20の範囲にある。好ましくは30℃/60℃のE’比が3〜10の範囲にあり、30℃/90℃のE’比が5〜15の範囲にある。
なお、貯蔵弾性率E’は、シートを幅3mm、厚み3mm、長さ32mmの短冊状に切削し、市販の動的粘弾性測定装置を用いて、測定温度は−20〜130℃、初期荷重50g、動歪み0.05%および周波数10rad/sの引張モード、昇温速度5℃/minにて測定した際の30℃および60℃における値であると理解されるべきである。
この研磨層は、研磨パッドの少なくとも研磨面の一部を構成していればよい。好ましくは研磨面の少なくとも50%以上、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上である。もちろん、研磨面全面が研磨層からなっていてもよい。
この研磨層以外の部分には、例えば、光学式終点検出装置を用いて終点を検出するための窓部を挙げることができる。窓部としては、例えば、厚さ2mmにおいて、波長100〜3,000nmの間のいずれかの波長の光の透過率が0.1%以上、好ましくは2%以上であるか、または、波長100〜3,000nmの間のいずれかの波長域における積算透過率が0.1%以上、好ましくは2%以上であるものを用いることができる。
さらに、研磨パッドは研磨層が単層体からなっていてもよく、特に他の層を備える複層体からなっていてもよい。複層体である場合には、研磨層は複層体中の研磨面を構成する層となる。研磨層以外の層は、例えば、研磨層の研磨面と反対面上に配される支持層や、この支持層と研磨層とを積層するための接合層等である。
上記支持層は、研磨層を裏面側で支える層である。この支持層の特性は特に限定されないが、研磨層に比べてより軟質であることが好ましい。より軟質な支持層を備えることにより、研磨層の厚さが例えば、0.5mm以下のような薄い場合であっても、研磨時に研磨層が浮き上がることや、研磨層の表面が湾曲すること等を防止でき、安定して研磨を行うことができる。この支持層の硬度は、好ましくは研磨層の硬度の90%以下、さらに好ましくは80%以下、特に好ましくは70%以下そして通常10%以上である。さらには、ショアD硬度は、好ましくは70以下、より好ましくは60以下、さらに好ましくは50以下そして通常1以上である。
また、支持層は、発泡体であっても、非発泡体であってもよい。さらに、その平面形状は特に限定されず、研磨層と同じであっても異なっていてもよい。この支持層の平面形状は、例えば、円形、多角形例えば四角形等などとすることができる。また、その厚さも特に限定されない。例えば、0.1〜5mm、さらに好ましくは0.5〜2mmとすることができる。研磨層が光学式終点検出装置を用いて終点を検出するための窓部を備える場合には、この窓部を透過する光を遮らないように、研磨層と同様な窓部または同じ窓部を備えることや、窓部を備えず光が通過するように切り欠かれた形状とすることもできる。
支持層を構成する材料も特に限定されない。所定の形状および性状への成形が容易であり、適度な弾性等を付与できることなどから有機材料を用いることが好ましい。有機材料としては、各種重合体を適用することができる。支持層を構成する有機材料は架橋重合体であっても、未架橋重合体であっても、非架橋重合体であってもよい。
また、支持層は1層のみからなっていてもよく、2層以上からなっていてもよい。さらに、この支持層と研磨層とは直接接して熱融着等の方法により積層されていてもよく、上記接合層を介して積層されていてもよい。接合層としては、接着剤が硬化した層や、接着テープ等の粘着材からなる層等を挙げることができる。
本発明の研磨パッドの形状は特に限定されない。例えば、円盤状、ベルト状、ローラー状等とすることができる。研磨装置に応じて適宜選択することが好ましい。また、使用前における研磨パッドの大きさも特に限定されない。円盤状の研磨パッドでは、例えば、直径が好ましくは0.5〜500cm、さらに好ましくは1.0〜250cm、特に好ましくは20〜200cmであり、厚さは、好ましくは0.1mmを超え且つ100mm以下、特に好ましくは1〜10mmとすることができる。
この研磨パッドをどのような研磨工程に用いるかは特に限定されない。例えば、半導体ウエハの研磨におけるSTI工程(微細素子分離工程)、AlおよびCu等からなるメタル配線を形成するダマシン工程、Al、CuおよびW等を用いたビアプラグを形成する際のダマシン工程、これらメタル配線とビアプラグとを同時に形成するデュアルダマシン工程、層間絶縁膜(酸化膜、Low−kおよびBPSG等)を研磨する工程、窒化膜(TaNおよびTiN等)を研磨する工程、ポリシリコンや単結晶シリコン等を研磨する工程等に適宜用いることができる。
研磨パッドの研磨面には開口した溝および/または凹部を形成することができる。この溝および/または凹部は研磨時に供給されるスラリーを保持し、このスラリーを研磨面により均一に分配する機能を有する。また、研磨により生じた摩耗屑や使用済みスラリー等の廃棄物を一時的に滞留させ、この廃棄物を外部へ排出するための排出経路となる機能を有する。上記溝の概形は特に限定されない。例えば、環状、格子状および/または螺旋状等とすることができる。
環状の溝の平面形状は特に限定されない。例えば、円形、多角形例えば三角形、四角形、五角形等、楕円形などとすることができる。また、研磨パッド上に形成されている溝の数は2本以上であるのが好ましい。さらに、これらの溝の配置は、特に限定されないが、例えば、各溝が同心状あるいは同心円状等に配置されたもの、各溝が偏心して配置されたもの、一つの環状の溝で囲まれた研磨面の内側に複数の他の環状の溝が配置されたもの等とすることができる。これらの中でも、各溝が同心状に配置されたものが好ましく、さらには、同心円状すなわち複数の円形の溝が同心状に配置された状態に配置されている研磨パッドがより好ましい。同心状に配置されている研磨パッドは他のものに比べて上記機能に優れる。また、同心円状であることにより、さらにこれらの機能に優れ、また、溝の作製もより容易である。
一方、溝の幅方向における断面形状も特に限定されない。例えば、平坦な側面と底面とにより形成された形状(ここで開口側と底部側の各々の幅方向の寸法は同じでもよく、開口側が底部側より寸法が大きくてもよく、底部側が開口側より寸法が大きくてもよい)、U字形状、V字形状等とすることができる。
格子状の溝は、1つの連続した溝により形成されていてもよく、2つ以上の不連続な溝により形成されていてもよい。また、格子を構成する一つのパターンの平面形状は特に限定されず様々な多角形とすることができる。この多角形としては、例えば、正方形、長方形、台形、菱形等の四角形、三角形、五角形、六角形等とすることができる。
一方、溝の幅方向における断面形状も特に限定されないが、例えば、平坦な側面と底面とにより形成された形状(ここで開口側と底部側の各々の幅方向の寸法は同じでもよく、開口側が底部側より寸法が大きくてもよく、底部側が開口側より寸法が大きくてもよい)、U字形状、V字形状等とすることができる。
螺旋状の溝は1本の連続した溝により形成されたものでもよいし、互いにその螺旋の方向が異なる2本の螺旋状の溝からなるものであってもよい。さらに、螺旋の方向が同じ2本の螺旋状の溝からなるものでもよいし、3本以上の互いに螺旋の方向が同じまたは異なる螺旋状の溝からなるものであってもよい。
一方、溝の幅方向における断面形状も特に限定されないが、例えば、平坦な側面と底面とにより形成された形状(ここで開口側と底部側の各々の幅方向の寸法は同じでもよく、開口側が底部側より寸法が大きくてもよく、底部側が開口側より寸法が大きくてもよい)、U字形状、V字形状等とすることができる。
この溝の大きさは特に限定されず、例えば、溝の幅は、好ましくは0.1mm以上、より好ましくは0.1〜5mm、さらに好ましくは0.2〜3mm、特に好ましくは0.5〜1mmである。通常、幅または最小寸法が0.1mm未満である溝を形成するのは困難である。また、溝の深さは、好ましくは0.1mm以上、より好ましくは0.3〜2.5mm、さらに好ましくは1〜2.2mm、特に好ましくは1.3〜2mmである。溝の深さが0.1mm未満では研磨パッドの寿命が過度に短くなり易く好ましくない。さらに、溝の間隔(螺旋状の溝等では径方向の隣り合う部分の間の最小距離)は、好ましくは0.05mm以上、より好ましくは0.05〜100mm、さらに好ましくは0.1〜10mm、特に好ましくは0.5〜2mmである。この最小距離が0.05mm未満である溝等を形成するのは困難である。また、溝の幅等と隣り合う溝等の間の距離との和であるピッチは、好ましくは0.15mm以上、より好ましくは0.15〜105mm、さらに好ましくは0.3〜13mm、特に好ましくは0.5〜2.2mmである。
上記各好ましい範囲は各々の組合せとすることができる。例えば、幅が0.1mm以上、深さが0.1mm以上且つ最小距離が0.05mm以上であることが好ましく、幅が0.1〜5mm、深さが0.3〜2.5mm且つ最小距離が0.05〜100mmであることがより好ましく、幅が0.2〜3mm、深さが1〜2.2mm且つ最小距離が0.1〜10mmであることがさらに好ましく、幅が0.5〜1mm、深さが1.3〜2mm且つ最小距離が0.5〜2mmであることが特に好ましい。
さらに、溝の内面の表面粗さは、好ましくは20μm以下、より好ましくは15μm以下、さらに好ましくは10μm以下そして通常0.05μm以上である。この表面粗さが20μm以下であることにより研磨時のスクラッチを効果的に防止できる。この表面粗さは、本発明の研磨パッドの使用前における値であると理解されるべきである。
溝の内面の表面粗さが20μm以下ということは、大きな凹凸がない状態である。大きな凹凸がある場合、特に大きな凸部例えば、溝の形成時に生じる削り残し等は、研磨中に脱離し、これがスクラッチ発生の原因となる。さらに、この脱離した凸部が研磨中の圧力や摩擦熱等により圧縮されるなどして形成される異物や、脱離した凸部と研磨屑、スラリー中の固形分等とが作用して形成される異物等によってもスクラッチを生じる場合がある。また、ドレッシング時にもこられの凸部は脱離して同様な不具合を招く場合がある。
さらに、表面粗さが20μm以下であると、スクラッチを防止できることに加えて、溝としての機能、特に、スラリーを研磨面に分配する機能および廃棄物を外部へ排出する機能がより効率よく発揮される。
上記凹部の平面形状は特に限定されない。例えば、円形、多角形例えば三角形、四角形、五角形等、楕円形などとすることができる。また、凹部の断面形状も特に限定されない。例えば、平坦な側面と底面とにより形成された形状(ここで開口側と底部側の各々の横断面方向の寸法は同じでもよく、開口側が底部側より寸法が大きくてもよく、底部側が開口側より寸法が大きくてもよい)、U字形状、V字形状等とすることができる。
さらに、凹部の内面の表面粗さも、溝の内面の表面粗さと同様に例えば20μm以下、好ましくは15μm以下、より好ましくは10μm以下そして通常0.05μm以上)であることが好ましい。
この様な溝は、例えば、刃を備えた切削溝加工機での切削により研磨パッド表面に溝形状を付与することができる。刃を構成する材料は特に限定されないが、例えば、炭素鋼、合金鋼、高速度鋼、超硬合金、サーメット、ステライト、超高圧焼結体およびその他のセラミックス等を用いることができる。刃は一本刃でも複数の刃を備えた多刃ユニットでもよい。
またこの様な溝形状の雌型を反応に用いる容器(例えば金型)にあらかじめ形成しておいて、その中に原料混合物を注入した後に硬化反応させることにより、切削加工をせずに表面に溝形状が付与された研磨層を形成することも可能である。
以下、実施例および比較例により本発明を具体的に説明する。
なお、実施例および比較例に使用の研磨パッドの構成および評価を表1に示す。また、表1中の組成成分の配合割合を示す数字の単位は質量部である。
実施例1
水溶性粒子であるβ−シクロデキストリン((株)横浜国際バイオ研究所製、品名「デキシパール β−100」、平均粒径20μm)100重量部を混合ミキサー(カワタ(株)製「スーパーミキサーSMZ−3SP」)中に入れ、400rpmで攪拌しながら、噴霧スプレーを用いγ−アミノプロピルトリエトキシシラン(日本ユニカ(株)製、品名「A−1100」)0.5重量部を5分間に亘り噴霧しながら混合し、その後更に2分間400rpmで攪拌を続けた。その後、取り出した粒子を130℃に設定された真空乾燥機中で粒子の水分含有率が5000ppm以下になるまで加熱乾燥を行い、粒子表面をシランカップリング処理したβ−シクロデキストリンを得た。
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(住化バイエルウレタン(株)製、品名「スミジュール44S」)58重量部を反応容器中に仕込み、60℃で攪拌しながら分子の両末端に2個の水酸基を有する数平均分子量650のポリテトラメチレングリコール(三菱化学(株)製、品名「PTMG650」)5.1重量部と数平均分子量250のポリテトラメチレングリコール(三菱化学(株)製、品名「PTMG250」)17.3重量部を加え、攪拌しながら90℃で2時間保温して反応させ、その後冷却して末端イソシアネートプレポリマーを得た。なお、この末端イソシアネートプレポリマーには21重量%の未反応の4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを含んでおり、残りの79重量%が両末端イソシアネートプレポリマーである混合物であった。
上記で得られた末端イソシアネートプレポリマー80.4重量部を攪拌容器に入れて90℃に保温し、200rpmで攪拌しながら、これに上記で得られた表面シランカップリング処理した水溶性粒子14.5重量部を加え、1時間混合分散させたのちに減圧脱泡して、水溶性粒子が分散された末端イソシアネートプレポリマーを得た。
末端に2個の水酸基を有する1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン(三井化学ファイン(株)製、品名「BHEB」)12.6重量部を攪拌容器中120℃で2時間加温し融解させたのち、3個の水酸基を有するトリメチロールプロパン(BASFジャパン(株)製、品名「TMP」)7重量部を攪拌させながら加え、10分間混合溶解させ、鎖延長剤の混合物を得た。
上記で得られた水溶性粒子が分散された末端イソシアネートプレポリマー94.9重量部をアジター混合機中で90℃に加温および攪拌しながら、120℃に加温した上記で得られた鎖延長剤混合物19.6重量部を加え、1分間混合し、原料混合物を得た。
直径600mm、厚さ3mmの円盤型空洞を有する金型を用いて、この空洞を満たす量の上記原料混合物を注入し、110℃で30分間保持してポリウレタン化反応を行い、脱型した。更にギヤーオーブン中110℃で16時間ポストキュアを行い、直径600mm、厚さ3mmの水溶性粒子の分散したポリウレタンシートを得た。シート全体に対する水溶性粒子の体積分率すなわちポリウレタンマトリックスと水溶性粒子との合計体積に対する水溶性粒子の体積分率は10%であった。
得られたシートのショアD硬度は84であった。シートを幅3mm、厚み3mm、長さ32mmの短冊状に切削し、動的粘弾性測定装置Solids Analyzer RSA−II (Rheometrics,Inc製)を用いて、測定温度は−20〜130℃、初期荷重は50g、動歪みは0.05%及び周波数は10rad/sの引張モード、昇温速度5℃/minにて測定した際の30℃、60℃、90℃における貯蔵弾性率はそれぞれ1,895MPa、175MPa、110MPaであり、30/60℃の貯蔵弾性率比は10.8、30/90℃の貯蔵弾性率比は17.2であった。また、継続してスラリーに接しながら研磨に用いられる際の耐水安定性の尺度として、シートを23℃の脱イオン水に24時間浸漬させた後に硬度を測定したところ、ショアD硬度は77であり浸漬前に比べて7ポイントの低下であった。
切削加工装置を用いてシート中心部の30mmを除いたシート表面の全体にわたってピッチ2mm、溝幅0.5mm、溝深さ1.5mmの同心円形状の溝を施し、直径50.8cmを残して外周部を除去し、溝加工を施されていないシート裏面の全体にわたって両面粘着テープ(3M製442JS)を貼り付け、研磨パッドを得た。研磨パッドの研磨性能を以下のようにして評価した。
(1)研磨速度およびスクラッチの有無
SiO2ベタ膜半導体ウエハ((株)アドバンテック製、φ200mm、膜厚1,000nmサーマルオキサイドウエハ)を下記の条件により2分間研磨し、研磨速度、ウエハ面内の研磨速度の均一性およびスクラッチの有無を評価した。研磨速度は光学式膜厚計により研磨前後の膜厚を、ウエハ外周5mmを除外したウエハ中心部の直径方向に49点測定し、これらの膜厚差の平均値から算出した。またウエハ面内研磨速度の均一性は上記49点の測定値から標準偏差σ/平均研磨速度×100により算出した。また、スクラッチはウエハ欠陥検査装置K2351(KLA Tencor社製)により測定を行った。なお、研磨に先立ち、ダイヤモンドドレッサー(3M製A−160)を用いて、1,500ml/分の流水を用いる以外は研磨と同一の条件にて20分間パッド表面の粗化処理(ドレッシング処理)を行った。また、研磨評価中にはスラリーを流しながら、ウエハ研磨と同時にドレッシング処理を行った。
スラリー;CMS1101(JSR(株)製、砥粒としてシリカを含有する。)の3倍希釈液
化学機械研磨装置;MIRRA(Applied Materials,Inc..製)
スラリー供給量;200(ml/分)
研磨荷重;リテーナーリンク゛/メンフ゛レン=400/250(g/cm2)
ドレッシング荷重;350(g/cm2)
定盤回転数;63(rpm)
ヘッド回転数;57(rpm)
ドレッサー回転数;63(rpm)
ドレッサースイープパターン;12スイープ/分
その結果、研磨速度は216nm/minであり、面内研磨速度均一性は6.4%、スクラッチ数は2,136個であった。
(2)平坦化性の評価
パターン初期段差約800nmを有する表面SiO2膜パターン化半導体ウエハ(SKWアソシエイツ社製、商品名「SKW−7」)のパターンの凸部の初期段差分約800nmを上記研磨条件にて研磨した際のパターン凹部のSiO2膜の研磨量を平坦化性とした。この数値が少ないほどパターンウエハの平坦化能力に優れる。SiO2膜の膜厚は光学式膜厚計により研磨前後の膜厚を測定し、算出した。その結果、平坦化性123nmであった。
実施例2〜10および比較例1〜3
使用する原料や成形条件を表1に記載するように変更した以外は実施例1と同様にして研磨パッドを得た。また実施例1と同様にしてシート物性やパッドの研磨性能を評価した結果を表1に示した。
比較例4、5
末端イソシアネートプレポリマーとして市販のウレタンプレポリマー(比較例4においてはアジプレンLFH120、比較例5においてはアジプレンL315(いずれもUNIROYAL CHEMICAL Co.,Inc製))を用い、その他原料や成形条件を表1に記載するように変更した以外は実施例1と同様にして研磨パッドを得た。また実施例1と同様にしてシート物性やパッドの研磨性能を評価した結果を表1に示した。
比較例6
市販の溝なし/単層ウレタンパッド(Rodel社製IC1000)を用いてシート物性を評価し、市販の同心円溝の複層ウレタンパッド(Rodel社製IC1000(K-groove)/Suba400)を用いて研磨性能を評価した結果を表1に示した。
Figure 2006111700
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比較例1は鎖延長剤中の3官能成分が20%未満の例であり、貯蔵弾性率の温度による変化が小さく、異物による応力を緩和する能力が低いためにスクラッチの発生が多い。また平坦化性もやや劣る。比較例2は鎖延長剤中の数平均分子量が300以下の成分の含有量が50重量%未満の例であり、貯蔵弾性率の温度による変化が大きすぎて、平坦化性や面内均一性に劣る。比較例3は鎖延長剤中の数平均分子量が300以下の成分を含まない例であり、ポリウレタンマトリックスの相分離が不完全となるため水浸漬時の硬度変化が大きく、実使用において問題である。比較例4は鎖延長剤中の3官能成分が20%未満の例であり、貯蔵弾性率の温度による変化が小さく、異物による応力を緩和する能力が低いためにスクラッチの発生が多い。比較例5は鎖延長剤中の3官能成分を含まない例であり、スクラッチの発生が非常に多い。比較例6は市販の発泡ポリウレタン研磨パッドであるが、貯蔵弾性率の温度による変化が小さく、スクラッチの発生が非常に多い。これに対して、実施例1〜10の本発明の研磨パッドでは、いずれの物性も良好な結果が得られ、バランスが良くしかも優れた研磨パッドが得られた。従って、これらの研磨パッドは半導体ウェハ等の表面の研磨に好適に利用できる。

Claims (11)

  1. ポリウレタンもしくはポリウレタンウレアからなる研磨層を有する研磨パッドであって、
    上記ポリウレタンもしくはポリウレタンウレアは、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーAと、イソシアネート基と反応し得る活性水素含有基を分子内に2個以上有し且つ下記条件a、bを共に満足する鎖延長剤Bの混合物の硬化反応生成物からなりそして
    上記研磨層は30℃の貯蔵弾性率/60℃の貯蔵弾性率の比および30℃の貯蔵弾性率/90℃の貯蔵弾性率の比がそれぞれ2〜15の範囲および4〜20の範囲にある、
    ことを特徴とする研磨パッド。
    a.数平均分子量300以下である鎖延長剤50〜100重量%と数平均分子量300を超える鎖延長剤50〜0重量%からなる。
    b.活性水素含有基を分子内に3個以上有する鎖延長剤20〜100重量%と活性水素含有基を分子内に2個有する鎖延長剤80〜0重量%からなる。
  2. イソシアネート末端ウレタンプレポリマーAが、ポリイソシアネートと、数平均分子量300〜2,000の分子内に2個以上のOH基を有する化合物Yとを、イソシアネート基/OH基の当量比を2以上として反応させて得られたものである、請求項1に記載の研磨パッド。
  3. 鎖延長剤Bが数平均分子量が250以下である鎖延長剤を50〜100重量%および活性水素含有基を分子内に3個以上有する鎖延長剤を30〜100重量%含有し、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーAの製造に用いられた分子内に2個以上のOH基を有する化合物Yの数平均分子量が400〜1,500の範囲にあり、そしてこの分子内に2個以上のOH基を有する化合物Yの上記数平均分子量/鎖延長剤Bの数平均分子量の比が3以上である、請求項2に記載の研磨パッド。
  4. 上記鎖延長剤Bはポリオールおよび/またはポリアミンである請求項1乃至3のいずれかに記載の研磨パッド。
  5. 上記鎖延長剤Bはポリオールである請求項1乃至3のいずれかに記載の研磨パッド。
  6. 30℃の貯蔵弾性率/60℃の貯蔵弾性率の比が3〜10である請求項1乃至5のいずれかに記載の研磨パッド。
  7. 30℃の貯蔵弾性率/90℃の貯蔵弾性率の比が5〜15である請求項1乃至6のいずれかに記載の研磨パッド。
  8. ポリウレタンもしくはポリウレタンウレアからなる研磨層中に水溶性粒子が研磨層100体積%に対して0.5〜70体積%分散されて、さらに含有されている請求項1乃至7のいずれかに記載の研磨パッド。
  9. 研磨層がイソシアネート末端ウレタンプレポリマーAおよび/または鎖延長剤Bに水溶性粒子を予め分散させ、その後すべての原料を混合し、次いで硬化反応させることにより得られる請求項8に記載の研磨パッド。
  10. 研磨層がイソシアネート末端ウレタンポリマーAに水溶性粒子を予め分散させ、その後に鎖延長剤Bを混合し、次いで硬化反応させることにより得られる請求項8に記載の研磨パッド。
  11. 上記水溶性粒子が、アミノ基、エポキシ基及びオキサゾリン基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基を含有するカップリング剤で予め処理されている請求項8乃至10のいずれかに記載の研磨パッド。
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