JP2006104646A - 中空球状ポリマーの使用方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】中空球状ポリマーが高温に曝される用途に用いられる場合、向上された白色度、不透明度等を提供する中空球状ポリマーの使用法を提供する。
【解決手段】耐熱性中空球状ポリマーの使用方法であって、(a)中空球状ポリマー(中空球状ポリマーは任意に架橋され、かつ固定または永久塩基により膨潤されたコア段を有する)の分散液を含む組成物を提供する工程であって、;(b)(i)前記中空球状ポリマーを含有する前記組成物をコーティング組成物と混合する工程、(ii)前記中空球状ポリマーを含有する前記組成物を熱可塑性物質と混合する工程、または、(iii)前記中空球状ポリマーを含有する前記組成物を基体と接触させる工程、のうちの少なくとも一つを実施する工程;および(c)前記中空球状ポリマーを含有する前記組成物を100℃〜350℃の温度に曝す工程を含む方法が開示される。
【選択図】なし

Description

本発明は、中空球状ポリマーが100℃〜350℃の温度に曝される用途において、強塩基または固定塩基で膨潤したコア段を有する耐熱性中空球状ポリマーを使用する方法に関する。
空隙を有する、または中空ポリマー粒子は一般に、中空ポリマー粒子の内部において1以上の空隙が形成されるような方法でコアおよびシェルを有する多段ポリマーを膨潤させることにより調製される。明度、白色度、不透明度、および/または低密度などの有利な性質を提供するためにかかる中空ポリマー粒子を利用することは当該分野においてよく知られている。多くの場合において、中空ポリマー粒子は、そのいくつかは高価であり得る顔料(例えば、二酸化チタン)を置き換えまたは増量することにより最終製品のコストを下げるために使用される。中空ポリマー粒子は、しばしば塗料、コーティング、インク、日焼け防止剤、製紙、および他のいくつかの分野において用いられる。しかしながら、その使用は温和な温度条件下で製造される物質を含む用途に限定される傾向にある。中空ポリマー粒子の使用から恩恵を受け得る物質の高温処理を含む用途が数多くある。例えば、高温の使用を含む、プラスチック、金属コーティング、織布、不織布、顔料印刷、および粉末コーティング用途においてである。中空ポリマーのポリマーは、該ポリマーが高温に耐えられないので、かかる用途においては通常使用されない。中空ポリマー粒子は高温に曝されると軟化し、崩壊する傾向にあり、その結果、粒子内の空隙が部分的または完全に失われる。これは、とりわけ、変形、または空隙の欠如が中空球状ポリマーが光を散乱することができる能力を損ない、とりわけ中空球状ポリマーが不透明性を付与することを妨げるので、不利である。したがって、高温に曝された後でも不透明性において改善をもたらすことができる中空球状ポリマーが依然として必要とされている。
米国特許出願第2003/0176535号は、キャリア液体および架橋された中空球状ポリマー粒子を含有する耐熱性インクを開示している。しかしながら、この特許出願は、0.2meq/g固体未満のF法により定義されるアミン価を有する中空球状ポリマー含有組成物を使用する方法であって、組成物を100℃〜350℃の温度に曝すことを含む方法を開示していない。
米国特許第4,594,363号は、空隙を含有するコア/シースポリマー粒子を製造する方法であって、得られるコア/シースポリマー粒子を高温において固定または永久塩基で膨潤させて乾燥させた場合に、微小空隙を含有する粒子の分散液が製造される工程を含む方法を開示している。しかしながら、この特許はコア/シースポリマー粒子が100℃〜350℃の温度に曝される用途におけるコア/シースポリマーの使用法を開示していない。
米国特許出願第2003/0176535号明細書 米国特許第4594363号明細書
本出願人は、意外にも、固定または永久塩基により膨潤した中空球状ポリマーは、中空球状ポリマーが高温に曝される用途、例えばプラスチック、金属コーティング、織布、不織布、顔料印刷、および粉末コーティングにおいて用いられる場合、向上された白色度、明度、不透明度、または低密度のうちの少なくとも一つを提供するために有用であることを見いだした。
本発明の第一の態様は、耐熱性中空球状ポリマーの使用法であって、
(a)中空球状ポリマーの分散液を含む組成物を提供する工程であって、該中空球状ポリマーは任意に架橋され、該中空球状ポリマーは固定または永久塩基により膨潤されたコア段を有する工程;
(b)(i)前記中空球状ポリマーを含有する前記組成物をコーティング組成物と混合する工程、
(ii)前記中空球状ポリマーを含有する前記組成物を熱可塑性物質と混合する工程、または
(iii)前記中空球状ポリマーを含有する前記組成物を基体と接触させる工程、
のうちの少なくとも一つを実施する工程;および
(c)前記中空球状ポリマーを含有する前記組成物を100℃〜350℃の温度に曝す工程
を含む方法である。
本発明の第二の態様は、本発明の方法により形成される物品である。
本出願人は、意外にも、強塩基または固定塩基で膨潤したコア段を有する中空球状ポリマーは高温に耐え得ることを見いだした。上述のように、これらは適用されるかまたは組み入れられる物品に、明度、輝度、または不透明度のうちの少なくとも一つを付与することができる。本発明の方法は、中空球状ポリマーが100℃〜350℃の温度に曝される用途におけるかかる中空球状ポリマーの使用に対して用いられる。
本発明の方法の第一工程は、そのコアが強塩基または固定塩基により膨潤した中空球状ポリマーの分散液を含有する組成物を提供することである。好ましい態様において、中空球状ポリマー分散液は、F法により決定した場合に0.2meq/g固体未満のアミン価を有する。「F法」とは、次のように定義される。中空球状ポリマー分散液の第一滴定を行う。名目上0.6グラムの中空球状ポリマー固形分に等しい重量の分散液を、5グラムの塩化カリウムの10%水性溶液、2グラムの非イオン性界面活性剤、例えばTriton(商標)X−405(ミシガン州ミッドランドのDow Chemicalにより製造)、および75グラムのテトラヒドロフランで希釈する。試料のpHを0.5N塩酸水溶液で約2.5のpHに調節する。試料を次いで0.5N水酸化ナトリウム水溶液で滴定する。pHを8から高pH滴定終点に変化させるために必要な塩基性滴定剤のミリ当量を第一滴定試料の実際の中空球状ポリマー固形分含有量で割ったものを、第一滴定の実際の力価として記録する。分散液を塩化カリウム、界面活性剤およびテトラヒドロフランで希釈する前に、次のようにカチオン交換樹脂で脱イオン化すること以外は、第一滴定と同様にして、第一滴定で滴定したものと同じ組成物に対して第二滴定を行う。中空球状ポリマー分散液を脱イオン水で50:50で希釈する。希釈後、物質を過剰のカチオン交換樹脂(例えば、Amberlite(商標)IRN−77、ペンシルバニア州フィラデルフィアのRohm and Haas Companyにより製造)で処理する。カチオン交換が完了したら、カチオン交換樹脂ビーズを濾過により除去する。カチオン交換された分散液(すなわち、濾液)の固形分を重量測定法により決定する。そして、物質は上記の滴定のための準備が整う。この第二滴定の観察される力価は、pH8から高pH滴定終点に変化させるために必要な塩基性滴定剤のミリ当量を第二滴定試料の実際の中空球状ポリマー固形分含有量で割ったものである。第二滴定の観察されるアミン価と第一滴定の観察されるアミン価との差を計算して、「アミン価」を得る。
本発明の好ましい態様おいて、中空球状ポリマーは、シェル段によりカプセル化されたコア段を有する多段ポリマーを形成し、次いで多段ポリマーを固定または永久塩基と接触させることにより膨潤させて中空球状ポリマーを形成することにより調製される。このタイプの中空球状ポリマーは当該分野においてよく知られており、商業的に入手可能である。
コア段ポリマーは、酸官能基を含有する少なくとも1種のモノエチレン性不飽和モノマーの重合により形成されるエマルジョンポリマーである。コア段ポリマーは、酸含有モノマーの乳化単独重合によるか、または酸含有モノマーと少なくとも1種の異なるモノマーとの共重合により調製される。コア段ポリマーを調製するために有用な酸官能基を含有する適当なモノエチレン性不飽和モノマーとしては、例えば、少なくとも1種のカルボン酸基(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルオキシプロピオン酸、(メタ)アクリルオキシプロピオン酸、イタコン酸、アコニット酸、マレイン酸または無水マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、モノメチルマレエート、モノメチルフマレート、およびモノメチルイタコネート)を含有するモノマーが挙げられ、末端不飽和酸含有オリゴマー、例えば米国特許第5,710,227号および第6,046,278号および欧州特許第1010706号に教示され、櫛形/グラフト、ブロック、および混合ブロックオリゴマーを包含するものの使用も意図される。本開示全体にわたって用いられる場合の、アクリレート、アクリロニトリル、またはアクリルアミドなどの別の用語の前の「(メタ)」なる用語の使用は、それぞれアクリレート、アクリロニトリル、またはアクリルアミドおよびメタクリレート、メタクリロニトリル、およびメタクリルアミドの両方を意味する。アクリル酸およびメタクリル酸が好ましい。
一般に、少なくとも約5重量%、好ましくは10重量%の酸マーを含有するコアコポリマーは本発明の目的のために役に立つ膨潤性を有する。しかしながら、ある種のコモノマーの疎水性のために、コポリマーは5重量%より多く、または5重量%未満の酸含有モノマーを必要とする場合があり得る。前記のように、コア段ポリマーは、酸含有モノマーの単独重合により形成され得る。したがって、本発明は乳化重合した酸含有モノマーを100%含有するコアを含む。酸含有モノマーの好ましい最大量は、全コア段モノマーの約70重量%である。
好ましい態様において、酸含有モノマーは1以上の非イオン性モノエチレン性不飽和モノマーと共重合される。一態様において、コア段ポリマーは、コア段ポリマーの重量基準で、5〜100重量%、好ましくは20重量%〜60重量%、さらに好ましくは30重量%〜50重量%の少なくとも1種の酸官能基含有エチレン性不飽和モノマーと、コア段ポリマーの重量基準で0〜95重量%の少なくとも1種の非イオン性モノエチレン性不飽和モノマーとの共重合により形成される。コア段ポリマーを調製するための好適な非イオン性モノエチレン性不飽和モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、ビニルトルエン、エチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸の(C−C20)アルキルまたは(C−C20)アルケニルエステル、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オレイル(メタ)アクリレート、パルミチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
コア段ポリマーは任意にコアの合計重量基準で20重量%未満、好ましくは0.1〜3重量%の多エチレン性不飽和モノマーを含んでもよく、使用される量は、使用されるモノエチレン性不飽和酸含有モノマーの量と一般的にほぼ正比例する。言い換えると、モノエチレン性不飽和酸含有モノマーの相対量が増大するにつれ、多エチレン性不飽和モノマーのレベルは増大することが是認される。あるいは、コアポリマーは、コアポリマーの合計重量基準で0.1〜60重量%のブタジエンを含有してもよい。
適当な多エチレン性不飽和モノマーは、少なくとも2種の付加重合可能なビニリデン基を含有するコモノマーを含み、2〜6のエステル基を含有する多価アルコールのアルファ−ベータエチレン性不飽和モノカルボン酸エステルである。かかるコモノマーとしては、アルキレングリコールジアクリレートおよびジメタクリレート、例えば、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブチレングリコールジアクリレートプロピレングリコールジアクリレートおよびトリエチレングリコールジメチルアクリレート;1,3−グリセロールジメタクリレート;1,1,1−トリメチロールプロパンジメタクリレート;1,1,1−トリメチロールエタンジアクリレート;ペンタエリスリトールトリメタクリレート;1,2,6−ヘキサントリアクリレート;ソルビトールペンタメタクリレート;メチレンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリルアミド、ジビニルベンゼン、ビニルメタクリレート、ビニルクロトネート、ビニルアクリレート、ビニルアセチレン、トリビニルベンゼン、トリアリルシアヌレート、ジビニルアセチレン、ジビニルエタン、ジビニルスルフィド、ジビニルエーテル、ジビニルスルホン、ジアリルシアンアミド、エチレングリコールジビニルエーテル、ジアリルフタレート、ジビニルジメチルシラン、グリセロールトリビニルエーテル、ジビニルアジペート;ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート;ジシクロペンテニルオキシ(メタ)アクリレート;グリコールモノジシクロペンテニルエーテルの不飽和エステル;アリル(メタ)アクリレート、ジアリルマレエート、ジアリルフマレート、ジアリルイタコネートなどを包含する末端エチレン性不飽和を有するモノ−およびジカルボン酸のアリルエステルが挙げられる。
本発明の中空球状ポリマーのシェル段は、相対的に中程度から高いガラス転移温度(Tg)を有する。好ましくは、最外層シェル段ポリマーのTgは、Fox式(T.G.Fox、Bull.Am.Physics Soc.,第1巻、第3号、123ページ(1956))により計算すると、25℃より高く、さらに好ましくは50℃より高く、さらにいっそう好ましくは70℃より高く、最も好ましくは90℃より高い。すなわち、モノマーM1およびM2のコポリマーのTgの計算については、
1/Tg(計算値)=w(M1)/Tg(M1)+w(M2)/Tg(M2)
(式中、
Tg(計算値)はコポリマーについて計算されたガラス転移温度であり、
w(M1)はコポリマー中のモノマーM1の重量分率であり、
w(M2)はコポリマー中のモノマーM2の重量分率であり、
Tg(M1)はM1のホモポリマーのガラス転移温度であり、
Tg(M2)はM2のホモポリマーのガラス転移温度であり、
全ての温度は°Kで表される)である。
シェル段ポリマーは、シェル段モノマー系をコア段ポリマーの存在下で乳化重合させた生成物である。使用されるモノマー、およびシェル段ポリマー中のその相対的比率は、シェル段ポリマーが固定または永久塩基の浸透を可能にするものでなければならない。シェル段モノマー系が全てアクリルであることが好ましい。しかしながら、特に好ましい態様において、シェル段ポリマーは共重合単位として、ブチルメタクリレート、メチルメタクリレート、および約1〜約10重量%のメタクリル酸を含有する。
本発明の一態様において、コア段ポリマーは、共重合単位として、コア段ポリマーの重量基準で5〜100%の、酸官能基を含有する少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーと、コア段ポリマーの重量基準で0〜95重量%の、少なくとも1種の非イオン性モノエチレン性不飽和モノマーとを有するコポリマーを含有し、シェル段ポリマーは、シェル段ポリマーの合計重量基準で約90重量%〜約99.9重量%の少なくとも1種の非イオン性モノエチレン性不飽和モノマー、およびシェル段ポリマーの合計重量基準で約0.1重量%〜約10重量%の酸官能性モノエチレン性不飽和モノマーを重合させることにより形成される。この態様において、コア段ポリマーの粒子サイズが約130nm〜約2.0ミクロンである場合、酸官能性モノエチレン性不飽和モノマーは好ましくはシェル段ポリマーの重合に、シェル段モノマーフィードの合計重量基準で全シェル段モノマーフィードの100%にわたって、さらに好ましくはフィードの最初の50%にわたって、なおさらに好ましくはフィードの最初の25%にわたって、最も好ましくはフィードの最初の10%にわたって添加される。コア段ポリマーの粒子サイズが約130nmより小さい場合、酸官能性モノエチレン性不飽和モノマーは、好ましくはシェル段ポリマーの重合に、シェル段モノマーフィードの合計重量基準で、全シェル段モノマーフィードの最初の50%にわたって、さらに好ましくはフィードの最初の25%にわたって、そして最も好ましくはフィードの最初の10%にわたって添加される。
中空球状ポリマー系は少なくとも1重量%の酸官能性モノマーを含有するシェル段モノマー系を含有してもよく、その残りは非イオン性モノエチレン性不飽和コモノマー、例えばコア段ポリマーについてすでに記載したものであってよい。シェル段ポリマーを調製するために使用されるモノマー系における酸官能性モノマーの好ましい量は、溶媒が使用されない場合は5〜10重量%であり、溶媒が使用される場合は、約1〜2重量%である。あるいは、中空球状ポリマー系は、溶媒の存在下での中空球状ポリマーの膨潤を含んでいててもよい。
溶媒の使用は、固定または永久塩基によるシェルの浸透を助ける。溶媒の好適な量は、中空球状ポリマー100重量部基準で、1〜100重量部、好ましくは5〜10重量部である。好適な溶媒は、シェルを可塑化させる任意のもの、例えば、ヘキサノール、エタノール、3−ヒドロキシ−2,2,4−トリメチルペンチルイソブチレート、トルエン、溶媒の混合物などが挙げられる。溶媒は、塩基の添加前、添加後、または添加と共に添加され得る。ある場合においては、シェル段モノマー系それ自体がシェル段ポリマーの溶媒として機能することができる。
とりわけ、コア段ポリマーを完全に封入するシェル段ポリマー;実質的ではあるが完全ではなくコア段ポリマーを封入するシェル段ポリマー;膨潤して、粒子の表面と内部(すなわちコアおよび空隙)の間を連絡する少なくとも1つの孔を有する粒子を提供するポリマー;複数のコアを有するポリマー粒子;コアポリマーが本発明の酸官能基含有コアポリマーの前駆体であり、シェルポリマーの形成前、形成中または形成後にかかわらず、米国特許第5,041,464号;第5,157,084号および第5,216,044号の教示にしたがったコアポリマーの加水分解などの手段により実質的に本発明の酸官能基含有コアポリマーに変換され、コアポリマーが加水分解中または加水分解後に固定または永久塩基と接触させられる多段ポリマーが本発明の範囲内に含まれる。
前記のように、本出願人は意外にも、固定または永久塩基により膨潤した中空球状ポリマーが100℃〜180℃、好ましくは120℃から180℃、さらに好ましくは150℃〜180℃の温度に耐え得ることを見いだした。本出願人はさらに、中空球状ポリマーが架橋されたポリマーを含有する場合に、中空球状ポリマーはさらに高い温度(一般に150℃〜350℃)にも耐え得ることを見いだした。したがって、本発明の一態様において、少なくとも1つのポリマー段、好ましくはシェル段ポリマーが架橋されている。架橋は重合中に起こって、コアおよび/またはシェル段ポリマーを形成することができ、重合後に起こって、コアおよび/またはシェル段ポリマーを形成することができ、またはその組み合わせであってもよい。架橋が利用される本発明のこれらの態様において、本発明の組成物は硬化性組成物であり得る。「硬化性」とは、本明細書において、組成物中のポリマーの性質を変更するのに十分な化学変化(任意に、架橋することを介して)を組成物が受け得ることを意味する。
架橋レベルは、中空球状ポリマーにおいて使用されるモノマーの合計モル基準で、好ましくは2モル%〜70モル%、さらに好ましくは5モル%〜50モル%である。シェルにおける架橋は1以上の多エチレン性不飽和モノマーの使用から誘導され得る。好適な多エチレン性不飽和モノマーは、コアおよびシェル段ポリマーについて前記のものを包含する。あるいは、シェル段ポリマーの架橋は、1以上の多官能性モノマーの使用から誘導されることができ、シェルの重合後架橋がもたらされる。多官能性モノマーはビニル共重合可能な少なくとも1つの官能基、および好適な反応性分子と反応することができる少なくとも1つの官能基を含有する。好適な反応性分子としては、例えば、アミン、ジアミン、アミノ酸およびアミノアルキルチアルコキシシランが挙げられ;任意にその後に他の反応性分子、例えばアルデヒド(例えば、ホルムアルデヒド)ジアルデヒド(例えば、グルタルジアルデヒド)、ヒドラジンおよびジヒドラジン(例えば、コハク酸ジヒドラジン)を添加して、重合後架橋ゾル−ゲルを形成する。シェル段ポリマーの重合後架橋に好適な官能基および反応性分子、ならびに重合後架橋に好適な多官能性モノマーの例は、限定するわけではないが、欧州特許出願EP1092421に説明されている。好ましいクロスリンカーとしては、ジビニルベンゼン、アリルメタクリレートおよびアセトアセトキシエチルメタクリレートが挙げられる。
コアおよびシェル段ポリマーを含有する多段ポリマー粒子は、当該分野において周知であり、例えば米国特許第4,594,363号に記載されているような連続乳化重合法により調製される。「連続乳化重合」とは、水性メディア中において、ポリマーの一段のホモポリマーまたはコポリマーが、乳化重合法によりあらかじめ形成されたポリマー段の分散されたポリマー粒子の存在下での乳化重合プロセスにより調製されて、あらかじめ形成されたエマルジョンポリマーが、あらかじめ形成されたエマルジョンポリマーの分散された粒子を含有するメディア中に導入された1またはそれ以上の連続したモノマーチャージの乳化重合生成物をその上に堆積させることによりサイズが増大することを意味する。中空球状ポリマーの各段は連続重合の一段、または工程において調製することができ、または連続した複数の工程により調製することができる。
連続乳化重合はシードポリマーの使用を含み得る。「シード」ポリマーなる用語は、第一に形成されたポリマー段を含有する分散液であり得、または連続重合の最終段以外の任意のその後の段の最後で得られるエマルジョンポリマー分散液であり得る、水性エマルジョンポリマー分散液を意味する。したがって、1、またはそれ以上のその後の乳化重合の段により封入されることを意図されるコア段ポリマーは、それ自体が次の段に対するシードポリマーと呼ばれうる。同様に、シードポリマーは、その上にコア段ポリマーが形成される核を形成するために使用され得る。
水溶性フリーラジカル開始剤を水性乳化重合において用いることができる。好適な水溶性フリーラジカル開始剤としては、過酸化水素;過酸化tert−ブチル;アルカリ金属過硫酸塩、例えば過硫酸ナトリウム、カリウムおよびリチウム;過硫酸アンモニウム;およびかかる開始剤と還元剤の混合物が挙げられる。還元剤としては;亜硫酸塩、例えば、アルカリ金属メタ重亜硫酸塩、ハイドロサルファイト、および次亜硫酸塩;ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート;および還元糖、例えばアスコルビン酸およびイソアスコルビン酸が挙げられる。開始剤の量は、好ましくはモノマーの合計量基準で0.01〜3重量%であり、レドックス系において、還元剤の量は好ましくはモノマーの合計重量基準で0.01〜3重量%である。開始温度は、約10℃から約100℃の範囲でありうる。過硫酸塩系の場合、温度は好ましくは60℃〜90℃の範囲である。レドックス系において、温度は好ましくは30℃〜70℃の範囲である。開始剤の種類および量は、多段重合の様々な段階において同一であっても、異なっていてもよい。
1以上の非イオン性またはアニオン性乳化剤、または界面活性剤は、単独または一緒に用いられ得る。好適な非イオン性乳化剤の例としては、tert−オクチルフェノキシエチルポリ(39)−エトキシエタノール、ドデシルオキシポリ(10)エトキシエタノール、ノニルフェノキシエチル−ポリ(40)エトキシエタノール、ポリエチレングリコール2000モノオレエート、エトキシル化ヒマシ油、フッ素化アルキルエステルおよびアルコキシレート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート、シュークロースモノココエート、ジ(2−ブチル)フェノキシポリ(20)エトキシエタノール、ヒドロキシエチルセルロースポリブチルアクリレートグラフトコポリマー、ポリ(エチレンオキシド)ポリ(ブチルアクリレート)ブロックコポリマー、プロピレンオキシドおよびエチレンオキシドのブロックコポリマー、30モルのエチレンオキシドでエトキシル化された2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、N−ポリオキシエチレン(20)ラウラミド、N−ラウリル−N−ポリオキシエチレン(3)アミンおよびポリ(10)エチレングリコールドデシルチオエーテルが挙げられる。好適なアニオン性乳化剤の例としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルジフェニルオキシドジスルホン酸ナトリウム、ノニルフェノキシエチルポリ(1)エトキシエチルスルフェートアンモニウム塩、スチレンスルホン酸ナトリウム、ドデシルアリルスルホコハク酸ナトリウム、アマニ油脂肪酸、エトキシル化ノニルフェノールのリン酸エステルのナトリウムまたはアンモニウム塩、ナトリウムオクトキシノール−3−スルホネート、ナトリウムココイルサルコシネート、ナトリウム1−アルコキシ−2−ヒドロキシプロピルスルホネート、ナトリウムアルファ−オレフィン(C14−C16)スルホネート、ヒドロキシアルカノールのスルフェート、N−(1,2−ジカルボキシルエチル)−N−オクタデシルスルホ−スクシナメート四ナトリウム塩、N−オクタデシルスルホスクシナメート二ナトリウム塩、アルキルアミドポリエトキシスルホスクシネート二ナトリウム塩、スルホコハク酸のエトキシル化ノニルフェノール半エステルの二ナトリウム塩およびtert−オクチルフェノキシエトキシポリ(39)エトキシエチルスルフェートのナトリウム塩が挙げられる。界面活性剤は、一般に多段ポリマーの重量基準で0〜3%のレベルで使用される。界面活性剤は、任意のモノマーチャージの添加の前、モノマーチャージの添加中、またはその組み合わせで添加され得る。シェルを形成するためのある種のモノマー/乳化剤系において、反応メディア中でガムまたは凝塊を形成する傾向は、シェルポリマーの合計重量基準で約0.05重量%〜約2.0重量%の乳化剤を添加することにより、あらかじめ形成されたコア粒子上に形成されたポリマーの堆積を損なうことなく軽減または防止され得る。
乳化剤のレベルを少なく維持しつつ、乳化重合を行うことにより、前の工程または段階から得られた既存の分散されたポリマー粒子上に、ポリマー形成の次の段が堆積する。一般則として、乳化剤の量は特定のモノマー系の臨界的ミセル濃度に相当するよりも低く維持されなければならず、この制限は好ましく、単峰性生成物を生成させるが、乳化剤の臨界ミセル濃度はいくつかの系においては、好ましくないかまたは過剰な数の分散されたミセルまたは粒子の形成なしに、幾分超過してもよいことが見いだされている。乳化剤の濃度を少なく維持することの目的は、各段階においてその後に形成されたポリマーの堆積が、前の段階において形成された分散ミセルまたは粒子上に生じるように、重合の様々な段階中でのミセルの数を制御することである。
所定の段階において形成されるポリマーの粘度平均分子量は、100,000から数百万の分子量の範囲であり得る。連鎖移動剤が用いられる場合、分子量は100,000より低くてもよい。コアの調製において、モノマーの重量基準で0.1重量%〜20重量%の多エチレン性不飽和モノマーが使用される場合、分子量は架橋が起こるかどうかにかかわらず増大する。多段ポリマーがコアの膨潤剤で処理される場合に、多エチレン性不飽和モノマーの使用が、コアポリマーが溶解する傾向を低下させる。500,000から約20,000までなどの、該範囲のより少ない方に分子量を有するコアを製造するのが望ましい場合、多エチレン性不飽和モノマーを避け、連鎖移動剤、例えばsec−ブチルメルカプタンをはじめとするアルキルメルカプタンを代わりに、好ましくは全モノマーの重量基準で0.05重量%〜2重量%の量またはそれより多く使用することにより行うことが最も実用的であることが多い。
シェル段ポリマーを形成するために堆積されたポリマーの量は、一般に、未膨潤条件において、シェルポリマーが一段で形成されるか、または複数段において形成されるかによらず、70nm〜4.5ミクロン、好ましくは100nm〜3.5ミクロン、さらに好ましくは200nm〜2.0ミクロンの多段ポリマー粒子の全体のサイズを提供するために十分である。最終生成物の乾燥密度を最小限に抑えるために、コアを完全に封入するために必要なだけのシェルポリマーを堆積させるのが好ましい。
コアおよびシェル段ポリマーを含有する多段ポリマーは、粒子が、コアを膨潤させることができる固定または永久塩基に付された場合に膨潤し、その結果、中空球状ポリマーが形成される。好ましくは、結果として得られる中空球状ポリマーは、20%〜70%、好ましくは30%〜55%の空隙率を有する。「空隙率」とは、本明細書においては、ポリマー粒子内の空隙の体積を、空隙を有するポリマー粒子の合計体積で割ったものを意味する。コアの膨潤、または拡大は、コアの外周がシェルの内周の孔中への侵入、および/またはシェルおよび全粒子全体としての部分的な増大または膨張を含む。好適な膨潤剤は、多段エマルジョンポリマーの存在下でシェルに浸透し、コアを膨潤させることができる固定または永久塩基である。本明細書において「固定または永久塩基」とは、不揮発性強塩基、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウムをはじめとする金属水酸化物を意味する。好ましいのは、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムである。固定または永久塩基は、周囲温度においてまたは乾燥の際に、エマルジョンから多少蒸発するアンモニア、水酸化アンモニウム、アミン、弱酸の塩をはじめとする「揮発性塩基」とは異なる。揮発性塩基は、典型的にはpKb<7(水中、25℃)を有する。溶媒、例えばエタノール、ヘキサノール、オクタノール、Texanol(商標)溶媒(ペンシルバニア州フィラデルフィアのRohm and Haas Companyにより製造)、および米国特許第4,594,363号に記載されているものを、固定または永久塩基の浸透を助けるために添加することができる。
本発明の組成物は、(i)コーティング組成物と混合されるか、(ii)熱可塑性組成物と混合されるか、(iii)基体と接触されるか、またはその組み合わせのいずれかである。中空球状ポリマーを含有する組成物を次いで100℃〜350℃、好ましくは120℃〜350℃、さらに好ましくは125℃〜350℃の温度に曝す。暴露が生じる時間は、暴露温度、および具体的な最終用途によって変る。同様に、暴露温度は、暴露期間および最終用途によって変る。
組成物を100℃〜350℃の温度に曝すことは、部分的または完全な乾燥をもたらし、硬化性組成物が用いられる場合、部分的または完全な乾燥または乾燥と硬化をもたらす。暴露の期間および温度は、とりわけ乾燥速度、処理または取り扱いの容易性、および組成物と接触する基体の特性の発達に影響を及ぼす。乾燥および硬化機能は、所望により、2以上の異なる工程においてもたらされ得る。例えば、硬化性組成物をまず、実質的に乾燥するが、組成物を実質的に硬化させないために十分な温度および時間で加熱し、次いでより高い温度、および/またはより長い時間再度加熱して、硬化をもたらすことができる。かかる手順は、「B−ステージング(B−staging)」と称され、硬化プロセスと同時に特定の形状に形成または成型するかどうかによらず、後の段階で硬化することができる物質を提供するために用いることができる。
本発明の一態様において、中空球状ポリマーは耐熱性織物、例えば織布または不織布に使用される。「織布」とは、本明細書においては、糸、物質の細長い一片、または他の構成要素を交錯させるか、または織り交ぜることにより集成して製造される布を意味する。「不織布」とは、本明細書においては、純粋に機械的手段、例えばニードルパンチ、エアレイド(air−laid)プロセス、またはウェットレイド(wet−laid)プロセスにより生じさせられるもつれにより;化学的手段、例えばポリマーバインダーでの処理;または機械的および化学的手段の組み合わせにより、不織布形成の前、形成中、または形成後に一体化された繊維からなる布を意味する。不織布の例としては、例えば衣類用芯地など、ドライワイプ、ウェットワイプ、ドレープのためのバックコーティング、フロッキング、壁装材(セルロースおよびガラス繊維壁装材を包含する)、工業用不織布、耐熱性繊維を含有する不織布、例えばアラミド繊維、セラミック繊維、金属繊維、カーボンファイバー、ポリイミドファイバー、ある種のポリエステル繊維、レーヨン繊維、ロックウール、およびガラス繊維等が挙げられる。本発明のこの態様において、耐熱性繊維は、中空球状ポリマーを含有する組成物と接触され;次いで120℃〜175℃、好ましくは140℃から160℃の温度に暴露される。
中空球状ポリマー含有組成物を基体と接触させる本発明の態様において、接触がなされる方法としては、例えばコーティング、例えばロールコーティング、カーテンコーティング、およびエアまたはエアレススプレー;サイジング;パディング;含浸;ボンディング;ビーター堆積;凝固、その組み合わせなどが挙げられる。かくして、組成物は基体上または基体内、あるいはその組み合わせで配置され得る。
本発明の異なる態様において、中空球状ポリマーは顔料印刷に使用される。「顔料印刷」とは、本明細書において、印刷ペーストなどを布に、穿孔されたスクリーンを通して適用し、布上にパターンを形成することによる布上の印刷を意味する。この態様において、印刷ペーストは中空球状ポリマーを含有する組成物と混合され、次いで布と接触される。中空球状ポリマーを含有する組成物と接触された後、印刷された布は120℃〜180℃、好ましくは140℃〜160℃の温度に暴露される。
本発明のさらに別の態様において、中空球状ポリマーを含有する組成物が粉末コーティング中で使用される。この態様において、中空球状ポリマーは架橋される。「粉末コーティング」とは、本明細書において、粉末物質を基体に、例えば静電または圧縮空気法により適用し、続いて粉末物質の融点まで加熱して、流動化させてフィルムを形成することにより形成されるコーティングを意味する。本発明のこの態様において、中空球状ポリマーを含む組成物は、液体粉末コーティング組成物、または乾燥粉末コーティング粉末のいずれかと混合され得る。中空球状ポリマー含有組成物は、例えばスプレー乾燥により、粉末コーティングとの混合前、または混合後に乾燥され得る。混合物成分の少なくとも1つが液体である場合、混合物は乾燥され、押出成形され、次いで粉砕および/または微粉砕されて、粉末を形成することができる。粉末コーティング組成物と混合後、中空球状ポリマー含有組成物は基体と前記のように接触され、100℃〜240℃、好ましくは100℃から180℃、さらに好ましくは120℃〜180℃の温度に付される。粉末コーティングが熱硬化された粉末コーティングである場合、組成物が付される温度は、好ましくは120℃〜240℃、好ましくは160℃〜200℃である。粉末コーティングが熱可塑性粉末コーティングである場合、温度は好ましくは100℃〜240℃、さらに好ましくは100℃〜160℃、なおいっそう好ましくは120℃〜140℃である。粉末コーティングがUV硬化した粉末コーティングである場合、温度は好ましくは100℃〜200℃、さらに好ましくは100℃〜150℃である。
本発明のさらに別の態様において、中空球状ポリマーを含有する組成物がプラスチックにおいて使用される。本発明のこの態様において、中空球状ポリマーは架橋される。中空球状ポリマーを含有する組成物は、例えばスプレー乾燥により乾燥され、次いで乾燥、または液体熱可塑性組成物と混合され得る。前者の場合、混合物は熱可塑性組成物と共に押出成形され、熱が加えるられ得る。後者の場合、混合物は押出成形前に乾燥され得る。「熱可塑性組成物」とは、本明細書において、加熱されると軟化し、冷却されると硬化する物質を意味する。好適な熱可塑性組成物としては、例えば、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレンなどが挙げられる。あるいは、中空球状ポリマーを含有する液体組成物は、液体または乾燥熱可塑性組成物のいずれかと混合され得る。いずれにしても、混合物は、押出形成前、および150℃〜250℃の温度、好ましくは170℃〜210℃の温度に暴露される前に乾燥され得る。
本発明の異なる態様において、中空球状ポリマーを含有する組成物は金属コーティング、例えばコイルコーティング、缶用コーティング、自動車コーティング、工業用金属仕上げなどにおいて用いられる。「コイルコーティング」とは、本明細書においては、巻きが解けた金属コイル上に形成され、その後硬化されるコーティングを意味する。「缶用コーティング」とは、本明細書においては、缶、例えば食品、飲料、エアゾルなどを入れるために用いられる缶に金属シートが変形される前または後のいずれかに金属に適用されるコーティングを意味する。本発明のこの態様において、中空球状ポリマーは架橋される。中空球状ポリマーを含有する組成物は、コイルコーティング組成物と混合され、金属コイルコーティング基体に適用され、次いで150℃〜350℃の温度に暴露される。コイルコーティングに関して、暴露が行われる時間は、典型的には30秒から2分であるが、状況によってはさらに長くてもよい。暴露中、その上に組成物が適用される金属は、150℃〜250℃、好ましくは160℃〜230℃のピーク金属温度に達する。「ピーク金属温度」とは、本明細書において、コートされた金属の表面が、例えばオーブン内で高温に曝されて到達する最高温度を意味する。缶用コーティングに関して、暴露が行われる時間は、典型的には1分から10分であるが、状況によってはさらに長くてもよい。暴露中、その上に組成物が適用される金属は、150℃〜230℃、好ましくは160℃〜200℃のピーク金属温度に達する。工業用金属仕上げ、および自動車用コーティングに関して、暴露が行われる時間は、典型的には5分から20分であるが、状況によってはさらに長くてもよい。工業用金属仕上げ、および自動車用コーティングのための典型的な暴露温度は、120℃〜200℃、好ましくは140℃〜180℃である。
以下の実施例は、本発明の特定の態様および特定の態様を説明するが、これにより限定することを意図しない。
織布および不織布についての中空球状ポリマーの性能
比較例1
50gの揮発性塩基膨潤中空球状ポリマーRopaque(商標)HP1055(ペンシルバニア州フィラデルフィアのRohm and Haas Companyにより製造)を、バインダーRhoplex(商標)B−15(ペンシルバニア州フィラデルフィアのRohm and Haas Companyにより製造)の1%固形分希溶液1gと撹拌下でブレンドした。ブレンドされた物質を次いで、巻き線ロッド(#6)を用いてマイラーシート上に適用した。生成物を次いでオーブン中において1分間、80℃から200℃の範囲の温度で乾燥させた。乾燥されたフィルムの不透明度を、乾燥温度の関数として乾燥されたフィルムの反射率を測定することにより決定した。
実施例2
Ropaque(商標)HP1055を固定塩基膨潤中空球状ポリマーRopaque(商標)AF1055(ペンシルバニア州フィラデルフィアのRohm and Haas Companyにより製造)と置き換える以外は実施例1を繰り返した。
実施例3
Ropaque(商標)HP1055を固定塩基膨潤架橋中空球状ポリマー、試料Aと置き換える以外は実施例1を繰り返した。Ropaque(商標)AF1055の重合プロセス中に4%のジビニルベンゼンを組み入れることにより、試料Aを調製した。
Figure 2006104646
固定塩基膨潤中空球状ポリマーは、織布および不織布用途に典型的に用いられる硬化温度で、および(約150℃)より上で、より良好な不透明性を示し、揮発性塩基含有中空球状ポリマーと比較して高温での有用性が付加されていることを示す。この結果により示されるように、二官能性モノマーの使用により、さらに高い温度でさえ、不透明性を失うことなくポリマーフィルムの乾燥および硬化が可能になる。
比較例4
揮発性塩基膨潤中空球状ポリマーRopaque(商標)HP1055をバインダーPrimal(商標)SF016(ペンシルバニア州フィラデルフィアのRohm and Haas Companyにより製造)と、穏やかに撹拌しながら、30〜70重量部の割合で混合した。200μブレード開口部を有するドローダウンバーを用いて混合物を黒色フロートガラス上に適用し、8分間再循環空気オーブン中において、室温から150℃の範囲の温度で乾燥した。Byk Gardner反射率計(角度45/0)を用いてフィルムの反射率を測定することにより、乾燥フィルムの不透明度を決定した。
実施例5
Ropaque(商標)HP1055を固定塩基膨潤中空球状ポリマーRopaque(商標)AF1055と置き換える以外は実施例4を繰り返した。
Figure 2006104646
この結果は、織布および不織布用途において典型的に用いられる乾燥および硬化温度(約150℃)での向上された不透明度保持を示す。
実施例6
工業用ワイプのための不織布用途において得ることができる不透明性を示すために、固定塩基膨潤中空球状ポリマーRopaque(商標)AF1055と、バインダーPrimal(商標)E−358ER(ペンシルバニア州フィラデルフィアのRohm and Haas Companyにより製造)との混合物を調製した。撹拌下に表3に記載する成分を添加することにより混合物を調製した。
ポリエステル不織布基体(26g/m)にマティスカレンダー(Mathis Calendar)で、混合された物質をしみこませ、試料をワーナーマティス(Werner Mathis)強制空気循環オーブン中において、150℃で3分間硬化させた。Technibrite TB1Cを用いて試料の不透明度を測定した。不織布基体の横方向(cd)および縦方向(md)において10cm/分の引っ張り速度でMTSテンシルテスターを用いて試料の引っ張り強度を測定した。
比較例7
Ropaque(商標)AF1055を混合物に添加しない以外は実施例6を繰り返した。
比較例8
Ropaque(商標)AF1055を二酸化チタン(TiO)スラリーと置き換える以外は実施例6を繰り返した。TiOスラリーをコールズブレード(Cowles blade)で15分間分散させた。TiOスラリーは次の組成を有していた:
Tioxide(商標)TR−92:69.5%
(イギリス、ビリングハムのHuntsman Tioxideにより製造)
Natrosol(商標)250HHR:0.5%
(オランダ、ライスワイクのHercules,Aqualon Divisionにより製造)
トリポリリン酸カリウム:0.5%
Triton(商標)CF10:0.02%
(ミシガン州ミッドランドのDow Chemicalにより製造)
Foammaster(商標)NXZ:0.1%
(ドイツ、デュッセルドルフのCognisにより製造)
水:29.4%
Figure 2006104646
この実施例は、TiO置換物に対する固定塩基膨潤中空球状ポリマーの有用性;処理の簡易性の利点(TiOスラリーは分散による調製を必要とし、TiOは含浸において用いられる低固形分低粘度試料と混合された場合に迅速に沈殿するため)を示す。データはまた、中空球状ポリマーの使用は、引っ張り強度をはじめとする機械的性質において、顕著な損失に至らせないことを示す。
実施例9
固定塩基膨潤中空球状ポリマーRopaque(商標)AF1055をバインダーPrimal(商標)ECO16(ペンシルバニア州フィラデルフィアのRohm and Haas Companyにより製造)と、中空球状ポリマー20部とバインダー80部の割合で混合した。混合物を次いで、不織布基体へのポリマー添加量を制御するために水で希釈した。希釈された処方物は、マティスカレンダーを用いて軽量ポリエステル不織布(26g/m)に含浸させるために使用され、40%のポリマー添加量とした。試料を次いでワーナーマティス強制空気循環オーブン中において、120℃〜200℃の範囲の温度で3分間硬化させた。ポリマー添加量は、秤量することにより決定された。Technibrite(商標)TB1Cを用いて含浸不織布の不透明度を測定した。
比較例10
Ropaque(商標)AF1055を揮発性塩基膨潤中空球状ポリマーRopaque(商標)HP1055と置き換える以外は実施例9を繰り返した。
Figure 2006104646
結果は、>140℃(ドライワイプをはじめとする織布および不織布用途の典型的な硬化温度)に加熱した場合に、固定塩基膨潤中空球状ポリマーは、揮発性塩基膨潤中空球状ポリマーよりも高い不透明度を有することを示す。
実施例11〜13
3種の処方物:第1に、不透明化剤を含有しないもの(比較例11);第2に、固定塩基膨潤中空球状ポリマーRopaque(商標)AF1055を含有するもの(実施例12);および第3に、揮発性塩基膨潤中空球状ポリマーRopaque(商標)Ultra(ペンシルバニア州フィラデルフィアのRohm and Haas Companyにより製造)を含有するもの(比較例13)を調製した。3種の処方物のそれぞれの組成を表5に列挙する。処方物は、マティスカレンダーを用いてワットマン紙(Whatman paper)4号を含浸させるために使用された。試料を次いでワーナーマティス強制空気循環オーブン中において、100℃〜150℃の温度で3分間硬化させた。ポリマー添加量を秤量により決定し、含浸物品の不透明度を、TechnibriteTB1Cを用いて測定した。耐水性を決定するために、コブ(Cobb)法により試料を試験し、吸水性を%で表した。ハンドル−O−メーター(Handle−O−Meter)を使用して剛性に対する中空球状ポリマーの影響を評価した。
Figure 2006104646
結果は、固定塩基膨潤中空球状ポリマーは、壁装材をはじめとする織布および不織布用途について典型的な硬化温度である150℃に加熱した場合に、揮発性塩基膨潤中空球状ポリマーよりも不透明度を失わないことを示す。固定塩基膨潤中空球状ポリマーの存在により、他の重要な性質、例えばコブおよび剛性は悪影響を受けず、場合によっては良い影響を受ける(コブ)。
顔料印刷について中空球状ポリマーの性能
実施例14〜15
軽く撹拌しながら表6に列挙された原料を混合することにより、2種の顔料印刷処方物を調製した。第一の処方物は不透明化のためにTiOスラリーおよび炭酸カルシウム(CaCO)スラリーを含有し(比較例14)、第二の処方物は不透明化のために固定塩基膨潤中空球状ポリマーRopaque(商標)UltraE(ペンシルバニア州フィラデルフィアのRohm and Haas Companyにより製造)、およびCaCOスラリーを含有していた(実施例15)。CaCOおよびTiOスラリーは(その組成を以下に列挙する)をコールズ(Cowles)分散器で15分間分散することにより調製した。
Figure 2006104646
Figure 2006104646
125メッシュを用いて、褐色木綿基体上に2種の処方物をスクリーン印刷により適用し、次いでワーナーマティス強制空気循環オーブン中において、150℃で3分間硬化させた。洗濯耐性を評価するために、これらの試料を次いで洗濯機(40℃)と回転式乾燥機に3サイクルかけた。3サイクル後、試料の劣化を目視で評価した。L、a、b色座標を洗濯前、および洗濯後に測定して、あらゆる色の変化を検証した。
Figure 2006104646
結果は、固定塩基膨潤中空球状ポリマーを有する白色顔料印刷処方物の染色堅牢度はTiOおよびCaCOのみを使用する標準的処方物と同程度に良好であることを示す。
実施例16〜17
比較例14、および実施例15の処方物を、200μのブレード開口部を有するドローダウンバーを用いて黒色および白色紙レネタカード(Leneta card)上に適用した。カードをオーブン中において、3分間60℃および150℃で乾燥して、硬化温度で著しい不透明性の損失が無いかを検証した。不透明度を決定するために、基体の白色および黒色部分全体にわたる反射率を、ビックガードナー(Byk Gardner)反射率計(角度45/0)を用いて測定し、黒色と白色とにわたる反射率の比を計算した(コントラスト比)。
Figure 2006104646
結果は、150℃で著しい不透明度の損失が無いことを示す。利点は、標準的顔料印刷の対照処方物よりも処方コストが低いことである。

Claims (10)

  1. 耐熱性中空球状ポリマーの使用方法であって、
    (a)中空球状ポリマーの分散液を含む組成物を提供する工程であって、前記中空球状ポリマーは任意に架橋され、前記中空球状ポリマーは固定または永久塩基により膨潤されたコア段を有する工程;
    (b)(i)前記中空球状ポリマーを含有する前記組成物をコーティング組成物と混合する工程、
    (ii)前記中空球状ポリマーを含有する前記組成物を熱可塑性物質と混合する工程、または、
    (iii)前記中空球状ポリマーを含有する前記組成物を基体と接触させる工程、
    のうちの少なくとも一つを実施する工程;および
    (c)前記中空球状ポリマーを含有する前記組成物を100℃〜350℃の温度に曝す工程、
    を含む方法。
  2. 前記分散液が、F法により測定した場合に0.2meq/g固体未満のアミン価を有する請求項1記載の方法。
  3. 前記中空球状ポリマーが、前記中空球状ポリマー中のモノマーの合計モル基準で少なくとも2モル%のレベルで架橋されている請求項1記載の方法。
  4. 前記組成物中の任意のアミンが前記中空球状ポリマーの形成過程において添加される請求項1記載の方法。
  5. 前記基体が、熱可塑性組成物、織布、不織布、金属、顔料印刷布、および粉末コーティング粒子からなる群から選択される請求項1記載の方法。
  6. 前記コーティング組成物が、金属コーティングおよび粉末コーティングからなる群から選択される請求項1記載の方法。
  7. 前記中空球状ポリマーが:
    i.酸官能基を含有する少なくとも1種のモノエチレン性不飽和モノマーの重合によりコア段ポリマーを形成し、
    ii.前記コア段ポリマーの存在下で少なくとも1種のシェル段モノマー系を乳化重合させることにより、前記コア段ポリマーを少なくとも1種のシェル段ポリマーで封入し(ここにおいて、前記シェル段ポリマーは固定または永久塩基の浸透を許容する)、
    iii.結果として得られる多段ポリマー粒子を固定または永久塩基と接触させる(ここにおいて、(1)前記シェル段ポリマーは少なくとも1%の酸官能性モノマーを含むか、または(2)前記接触は溶媒の存在下で行われるかの何れかである)
    ことにより調製される請求項1記載の方法。
  8. 前記コア段ポリマーが、コア段ポリマーの合計重量基準で約5重量%〜約100重量%の、酸官能基を含有する前記モノエチレン性不飽和モノマー、およびコア段ポリマーの合計重量基準で0重量%〜約95重量%の少なくとも1種の非イオン性モノエチレン性不飽和モノマーを重合させることにより形成され;
    前記シェル段ポリマーが、シェル段ポリマーの合計重量基準で約90重量%〜約99.9重量%の少なくとも1種の非イオン性モノエチレン性不飽和モノマー、およびシェル段ポリマーの合計重量基準で約0.1重量%〜約10重量%の酸官能性モノエチレン性不飽和モノマーを重合させることにより形成され;および
    前記コア段ポリマーの粒子サイズが約130nm〜約2.0ミクロンである場合、全シェル段モノマーフィードの100%にわたって前記シェル段ポリマーの重合に前記酸官能性モノエチレン性不飽和モノマーが添加される、請求項7記載の方法。
  9. 前記コア段ポリマーが、コア段ポリマーの合計重量基準で約5重量%〜約100重量%の、酸官能基を含有する前記モノエチレン性不飽和モノマー、および前記コア段ポリマーの合計重量基準で0重量%〜約95重量%の少なくとも1種の非イオン性モノエチレン性不飽和モノマーを重合させることにより形成され;
    前記シェル段ポリマーが、シェル段ポリマーの合計重量基準で約90重量%〜約99.9重量%の少なくとも1種の非イオン性モノエチレン性不飽和モノマー、およびシェル段ポリマーの合計重量基準で約0.1重量%〜約10重量%の酸官能性モノエチレン性不飽和モノマーを重合させることにより形成され;および
    前記コア段ポリマーの粒子サイズが約130nm未満である場合、全シェル段モノマーフィードの最初の50%にわたって前記シェル段ポリマーの重合に前記酸官能性モノエチレン性不飽和モノマーが添加される、請求項7記載の方法。
  10. 物品が、プラスチック、金属、織布、不織布、顔料印刷布、および粉末コートされた物品からなる群から選択される請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法により調製される物品。
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