JP2006097644A - 車両におけるエンジン排気構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】前傾したシリンダ軸線のシリンダブロックおよびシリンダヘッドを少なくとも有するエンジンが車体フレームに搭載され、エンジンが備えるクランクケースに、エンジンとともにパワーユニットを構成する変速機を収容する変速機ケースが結合され、前傾したシリンダ軸線のシリンダヘッドに上流端が接続される排気管がパワーユニットの下方を通って後方に延出される車両において、エンジンをより低位置に配置することを可能として低重心化を図る。
【解決手段】変速機ケース48の底壁48aの下面に、排気管94の少なくとも上部を収容する収容凹部98が設けられる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、前傾したシリンダ軸線のシリンダブロックおよびシリンダヘッドを少なくとも有するエンジンが車体フレームに搭載され、前記エンジンが備えるクランクケースの一側に、前記エンジンとともにパワーユニットを構成する変速機を収容する変速機ケースが結合され、前傾したシリンダ軸線の前記シリンダヘッドに上流端が接続される排気管が前記パワーユニットの下方を通って後方に延出される車両に関し、特に、エンジンの排気構造の改良に関する。
このような車両が、たとえば特許文献1で知られている。
特開2004−116423号公報
ところで、上記特許文献1で開示されたものでは、V型エンジンが車体フレームに搭載されており、該V型エンジンのうち前傾したシリンダ軸線を有する前部バンクのシリンダヘッドに連なる排気管は、エンジンおよび変速機で構成されるパワーユニットの下方を、パワーユニットの底面との間に間隔をあけて通るように配設されている。このため、最低地上高を確保してエンジンを低位置に配置し、車両の低重心化を図るにあたって、エンジンの低位置配置に制限がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、エンジンをより低位置に配置することを可能として低重心化を図ることを可能とした車両におけるエンジン排気構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、前傾したシリンダ軸線のシリンダブロックおよびシリンダヘッドを少なくとも有するエンジンが車体フレームに搭載され、前記エンジンが備えるクランクケースの一側に、前記エンジンとともにパワーユニットを構成する変速機を収容する変速機ケースが結合され、前傾したシリンダ軸線の前記シリンダヘッドに上流端が接続される排気管が前記パワーユニットの下方を通って後方に延出される車両において、前記変速機ケースの底壁の下面に、前記排気管の少なくとも上部を収容する収容凹部が設けられることを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明の構成に加えて、前記エンジンは、前傾したシリンダ軸線の前部バンクならびに該前部バンクとは略V字形をなす後部バンクを有してV型に構成され、後部バンクが備えるシリンダヘッドの後部側面に連なる排気管が、メインスタンドを回動可能に軸支するようにして前記パワーユニットの後部に対応する位置に配置されるメインスタンド軸よりも後方で、前部バンクのシリンダヘッドに連なって前記パワーユニットの下方を通る排気管と並列するようにして、前記クランクケースの一側から前記変速機ケースの後部を潜るように彎曲して形成されることを特徴とする。
上記請求項1記載の発明によれば、排気管をパワーユニットにより近接させるようにして上方に配置することが可能であり、それにより最低地上高を確保してエンジンをより低位置に配置し、車両の低重心化を図ることができる。
また請求項2記載の発明によれば、後部バンクの後方に確保すべき排気管の配置スペースを比較的小さくし、後部バンクの後方のスペースを他の用途に有効利用することができる。
図1〜図9は本発明の第1実施例を示すものであり、図1はスクータ型自動二輪車の側面図、図2はスクータ型自動二輪車の前部を拡大して示す縦断側面図、図3はパワーユニットの平面図、図4は図3の4矢視図、図5は図3の5矢視図、図6は図1の6−6線断面図、図7はハンドルロック装置付近を拡大して示す一部切欠き側面図、図8はスクータ型自動二輪車の後部を拡大して示す縦断側面図、図9は図8の9−9線断面図である。
先ず図1において、このスクータ型自動二輪車の車体フレームFは、前輪WFを軸支するフロントフォーク15ならびに該フロントフォーク15に連結される操向ハンドル16を操向可能に支承するヘッドパイプ17と、該ヘッドパイプ17から後ろ下がりに延びる左右一対のダウンパイプ18…と、それらのダウンパイプ18…の下方で前記ヘッドパイプ17に連設されるとともに両ダウンパイプ18…よりも急傾斜で後下がりに延びる左右一対のロアパイプ19…と、それらのロアパイプ19…の下端に連設されて後方に延びるとともに前記両ダウンパイプ18…の後端が中間部に連設される左右一対のメインパイプ20…とを備える。
前記ロアパイプ19…の下端にはそれらのロアパイプ19…の延長方向に延びるエンジンハンガブラケット19a…が接合される。前記メインパイプ20…は、ロアパイプ19…および前記エンジンハンガブラケット19a…の接合部近傍から後方に延出されるものであり、この実施例ではエンジンハンガブラケット19a…がメインパイプ20…のロアパイプ19…の下端への連結部材としての機能を果たすことになる。また左右で対をなすダウンパイプ18…およびロアパイプ19…の中間部間には補強用連結板21…が設けられる。
図2を併せて参照して、前記メインパイプ20は、前記ロアパイプ19のたとえば下端から後上がりに延びる前半傾斜部20aと、後下がりに延びる後半傾斜部20bと、上方に膨らむように彎曲して前半傾斜部20aの後端および後半傾斜部20bの前端間を結ぶ彎曲部20cとが一体に連なって成るものであり、後述の図4で明示するように、上下方向を左右方向よりも長くした略直角四辺形の角筒から成る。しかも前記前半傾斜部20aの中間部に前記ダウンパイプ18の下端が溶接により連設される。
前記後半傾斜部20bの前部には連結板22が溶接により接合されており、後上がりに延びるシートレール23の前端が前記連結板22に連結され、左右一対のシートレール23…の後部は相互に一体に連結される。しかもこの実施例では、前記連結板22の前端側の一部が彎曲部20cにかかるように配置されており、それにより連結板22およびシートレール23を効率よくメインパイプ20における後半傾斜部20bの前部に結合することができる。またシートレール23…の後部には、前端を後半傾斜部20bの後端に接合せしめて後上がりに延びるリヤパイプ24…の後端がそれぞれ溶接により接合される。さらに左右で対をなすシートレール23…およびリヤパイプ24…の中間部間には補強用連結板25…が設けられる。
図3〜図5を併せて参照して、車体フレームFには、4サイクルであるエンジンEAと、該エンジンEAの出力を変速する無段変速機Mとから成るパワーユニットPAが、後輪WRを駆動すべく搭載される。前記エンジンEAは、たとえば水冷式単気筒に構成されるものであり、クランクケース28と、前傾したシリンダ軸線を有してクランクケース28から前方に延びるシリンダブロック29と、クランクケース28とは反対側でシリンダブロック29に結合されるシリンダヘッド30と、シリンダヘッド30の頂部に結合されるヘッドカバー31とを備える。
ところで前記車体フレームFにおけるダウンパイプ18…の下端近傍で前記両メインパイプ20…の前半傾斜部20a…には第1のエンジンハンガ32…が設けられており、前記エンジンEAにおけるクランクケース28の上部が第1のエンジンハンガ32…に支持される。またロアパイプ19…の下端に連なるエンジンハンガブラケット19a…の下端には、第2のエンジンハンガ33…が一対のボルト43…で取付けられており、前記クランクケース28の前側下部が第2のエンジンハンガ33…にボルト44で締結、支持される。
このようにして剛性の高い部分でエンジンEAを両メインパイプ20…に支持することができ、しかも第1のエンジンハンガ32…は前記ダウンパイプ18…の中心線の延長線を両側から挟む一対のボルト26…の締結によって両メインパイプ20…の前半傾斜部20a…に設けられ、前記エンジンEAのクランクケース28は、前記ダウンパイプ18…の中心線の延長線上に配置されるボルト27の締結により第1のエンジンハンガ32…に支持されるものであり、効率よくかつ剛性をより高くしてクランクケース28を第1のエンジンハンガ32…に支持することができる。
図6において、クランクケース28に回転自在に支承されるクランクシャフト34は、一対のクランクウエブ34a,34aと、それらのクランクウエブ34a,34a間を結ぶクランクピン34bとを一体に備えるものであり、シリンダブロック29に摺動自在に嵌合されるピストン35は、前記両クランクウエブ34a,34a間のクランクピン34bにコネクティングロッド36を介して連結される。
自動二輪車の進行方向に沿う左側で、クランクシャフト34の一端部はクランクケース28から突出されており、このクランクシャフト34の一端部に固定されるロータ37と、該ロータ37内に収容されるステータ38とでAC発電機39が構成され、該AC発電機39は、クランクケース28に結合される左カバー40で覆われ、前記ステータ38は左カバー40に固定される。
また前記シリンダヘッド30に配設される吸気弁および排気弁(図示せず)を開閉駆動する動弁装置の一部を構成するようにして前記シリンダヘッド30に回転自在に支承されるカムシャフト41と、前記クランクケース28およびAC発電機39間のクランクシャフト34との間には、調時伝動装置42が設けられており、クランクシャフト34の回転動力は前記調時伝動装置42によって1/2に減速されて前記カムシャフト41に伝達される。
自動二輪車の進行方向に沿う右側で前記クランクケース28には、該クランクケース28から後方に延びるケース主体45が連結されており、このケース主体45の右側に締結される右カバー46と、前記ケース主体45の後部右側に締結されるギヤケース47と、前記ケース主体45とで変速機ケース48が構成され、ケース主体45および右カバー46間には変速室49が形成され、ケース主体45およびギヤケース47間にはギヤ室50が形成される。
前記変速機ケース48の変速室49には、クランクシャフト34の回転動力を無段階に変速して後輪側に伝達するためのベルト式の無段変速機Mが収納される。該無段変速機Mは、変速室49内に臨むクランクシャフト34の他端部に装着されるドライブプーリ51と、クランクシャフト34と平行な軸線を有して変速機ケース48の後部に回転自在に支承される伝動軸54の変速室49内に臨む部分に装着されるドリブンプーリ52と、ドライブプーリ51およびドリブンプーリ52に巻き掛けられる無端状のベルト53とを備える。
ドライブプーリ51は、図示しない電動モータ等の作動によって前記クランクシャフト34の軸方向にスライドするスライド筒56のスライド動作によって前記ベルト53の巻き掛け半径を変化させるものである。またドリブンプーリ52は、ドライブプーリ51でのベルト53の巻き掛け半径の変化に応じて巻き掛け半径をドライブプーリ51とは反対側に変化させるものであり、このドリブンプーリ52および伝動軸54間に遠心クラッチ55が介装される。
前記伝動軸54の他端側はギヤ室50に臨んで配置されており、この伝動軸54と平行な軸線を有する出力軸57がケース主体45およびギヤケース47で回転自在に支承され、ギヤ室50には、前記伝動軸54の回転動力を減速して前記出力軸57に伝達する減速ギヤ列58が収容される。また前記出力軸57の一端部は、ギヤケース47の後部を貫通してギヤケース47の後部左側に突出される。
ところで後輪WRの車軸59はスイングアーム60の後部に軸支されており、このスイングアーム60の前端には、前記変速機ケース48の一部を構成するケース主体45およびギヤケース47の後部間を相互に挟む一対の支持腕部60a,60bが設けられる。而して一方の支持腕部60aは、前記出力軸57に相対回転自在に支承され、他方の支持腕部60bは、前記出力軸57と同軸にして前記ケース主体45の後部に設けられた支軸61で回動可能に支承される。すなわちスイングアーム60の前端部は前記変速機ケース48で上下に揺動可能に支承されることになる。
前記出力軸57の一端は、前記スイングアーム60が備える一方の支持腕部60aから突出されており、該出力軸57の前記支持腕部60aからの突出部に駆動スプロケット62が固定される。一方、自動二輪車の進行方向に沿う左側で後輪WRの車軸59には従動スプロケット63が固定されており、駆動スプロケット62および従動スプロケット63に無端状のチェーン64が巻き掛けられる。しかも前記支持腕部60aの前端外面側には駆動スプロケット62を覆うスプロケットカバー65が取付けられる。
前記変速機ケース48の後部には上方に延びる一対のブラケット66…が設けられており、それらのブラケット66…は、メインパイプ20…の後端部に支持される。また図1および図5で明示するように、変速機ケース48の後方側下部には、一対のメインスタンド軸67…が同軸に設けられており、それらのメインスタンド軸67…でメインスタンド68が回動可能に軸支される。また前記両メインパイプ20…における彎曲部20c…間にはクロスパイプ71が架設されており、このクロスパイプ71と、前記スイングアーム60の前部に設けられたクッション用ブラケット60cとの間に、前後に延びる軸線を有するリヤクッション72が設けられる。
図2に注目して、シリンダヘッド30の上部側面にはスロットルボディ74の下流端が接続される。また車体フレームFにおける両ダウンパイプ18…を跨ぐように燃料タンク90Aが配置されており、スロットルボディ74の上流端には、エンジンEAの前方かつ前記燃料タンク90Aの下方に配置されるエアクリーナ76Aが接続され、スロットルボディ74には燃料噴射弁77が取り付けられる。
エアクリーナ76Aは、クリーナケース158内にクリーナエレメント159が収納されて成るものである。クリーナケース158は、上方側に開いた椀状の第1ケース部材160と、下方に開いた椀状にして第1ケース部材160に上方から結合される第2ケース部材161と、前方に開いた椀状にして第1および第2ケース部材160,161との間にクリーナエレメント159を挟むようにして第1および第2ケース部材160,161に結合される第3ケース部材162とから成り、クリーナケース158内はクリーナエレメント159よりも後方の未浄化室163と、クリーナエレメント159よりも前方の浄化室164とに区画される。
第3ケース部材162の上部には、未浄化室163に通じる外気導入管165が上方の足くぐり空間135に臨むようにして接続され、第2ケース部材161を介してスロットルボディ74の上流端に下流端を接続せしめた吸気管166が浄化室164に収納される。
水冷式であるエンジンEAで温められたエンジン冷却水を冷却するためのラジエータ91が該エンジンEAよりも前方に配置される。このラジエータ91の下部には、車体フレームFが備えるエンジンハンガブラケット19…側に向けて突出する取付け腕部168…が設けられ、この取付け腕部168…は、エンジンハンガブラケット19a…に設けられたブラケット169…にマウントゴム170…を介して支持される。またラジエータ91の上部には、その上方のロアパイプ19…側に向けて突出する取付け腕部171…が設けられ、ロアパイプ19…に設けられたブラケット172…に、前記取付け腕部171…が図示しないマウントゴムを介して支持される。すなわちラジエータ91は、車体フレームFのロアパイプ19…およびエンジンハンガブラケット19a…に支持される。
エンジンEAにおけるシリンダヘッド30の下部側面には、該シリンダヘッド30から下方に略C字状に彎曲して後方に延びる排気管94の上流端が接続され、この排気管94は、パワーユニットPAの下方を後方に延びるとともにパワーユニットPCの後方で後輪WRの右側に向けて立ち上がるように形成されるものであり、前記パワーユニットPAのケースの一部を構成する変速機ケース48における底壁48aの下面には、前記排気管94の少なくとも上部を収容する収容凹部98が設けられ、排気管94の下流端は、後輪WRの右側に配置される排気マフラー97に接続される。
しかも前記収容凹部98は、図6で示すように、クランクシャフト34におけるドライブプーリ51側のクランクウエブ34aと、ドライブプーリ51との間に配置されるものであり、これにより比較的大径であるドライブプーリ51に巻き掛けられるベルト53と干渉することを回避して、変速機ケース48における底壁48aの下面に収容凹部98を無理なく形成することができる。
図7において、車体フレームFの前端のヘッドパイプ17には、操向ハンドル16のロック状態およびアンロック状態を切換可能なロック機構101が設けられ、このロック機構101は、ロック機構101から離隔した位置に配置されるキーシリンダ錠102の操作によって切換え作動する。
ロック機構101は、前記操向ハンドル16およびフロントフォーク15に連なるようにしてヘッドパイプ17に回動可能に嵌合される操向軸103に挿脱可能に係合し得るロックピン104を有してヘッドパイプ17の前面側に配設されるものであり、ヘッドパイプ17の前面に固着された支持枠105に、前記ロックピン104が操向軸103の軸線に直交する方向での作動を可能として保持される。
中空円筒状である前記操向軸103の側壁には係合孔106が設けられており、操向軸103が所定の回動位置であるときに前記係合孔106に同軸に連なる挿通孔107がヘッドパイプ17の前面に設けられる。而して前記支持枠105は、前記ヘッドパイプ17に前方側から対向する支持板部105aを有しており、この支持板部105aを軸方向移動自在に貫通するロックピン104の一端が、前記係合孔106への係合を可能として前記挿通孔107に挿通される。
またロックピン104の他端には半径方向外に張り出す鍔部104aが設けられており、前記支持枠105の支持板部105aおよび鍔部104a間に縮設されるばね108により、ロックピン104はその一端の前記係合孔106への係合を解除する側にばね付勢される。
また前記ロックピン104の他端には、支持枠105にピン109で回動可能に支承されるカム110が当接されており、このカム110が、図5の実線で示す回動位置にあるときに、前記ロックピン104の軸方向位置は、その一端が係合孔106への係合を解除して挿通孔107内に在る位置に定められる。
ところでヘッドパイプ17にはその前方斜め上方に延びるステー111が固着されており、このステー111の上端に、操向ハンドル16の中央部前方に配置されるメータ112が取付けられ、またヘッドランプ113を支持する支持部材114がステー111の上部に取付けられる。
キーシリンダ錠102のシリンダボディ115は、前記メータ112の近傍でステー111に取付けられており、正規のキー116を挿入して回動操作するのに応じて回動するロータ117がシリンダボディ115内に回動可能に挿入されており、このロータ117の外面には軸方向に間隔をあけて一対のピン118,119が突設される。
ロック機構101およびキーシリンダ錠102間には、中間部がピン120によって前記ステー111に回動可能に支承されるリンク部材121が配置されており、このリンク部材121の一端部は、前記ロータ117が備える一対のピン118,119間に挟まれる。またリンク部材121の他端部に設けられる長孔122に、前記ロック機構101のカム110にその偏心位置で植設される連結ピン123が挿通される。
而してキーシリンダ錠102をキー116で操作すると、ロータ117の回動によって一対のピン118,118が周方向に変位するのに応じてリンク部材121が、図7の実線で示す位置および鎖線で示す位置間で揺動し、ロック機構101では、前記リンク部材121の揺動に応じてカム110が図7の実線で示す位置および鎖線で示す位置間で回動し、それによりロックピン104が操向軸103との係合を解除する位置ならびに操向軸103に係合する位置間で軸方向に移動することになる。すなわちキーシリンダ錠102のロータ117に該ロータ117の回動に応じて揺動するようにしてリンク部材121の一端部が連結され、ロック機構101は、リンク部材121の揺動に応じてロック状態およびアンロック状態を切換えるべく作動するように構成されてリンク部材121の他端部に連結されることになる。
図1に注目して、燃料タンク90A、エアクリーナ76AおよびパワーユニットPAと、車体フレームFとは、合成樹脂から成る車体カバー125で覆われるものであり、この車体カバー125は、ヘッドパイプ17の前部および前輪WFの上部を覆うとともにヘッドランプ113が取付けられるフロントカバー126と、ヘッドパイプ17および燃料タンク90Aを後方側から覆ってフロントカバー126に連なるセンターカバー127と、前記フロントカバー126の左右両側に接合されて乗員の脚部前方を覆う左右一対のレッグシールド128…と、乗員の足元を支持すべくレッグシールド128…に連なる左右一対の足載せ部129…(図4参照)と、それらの足載せ部129…間で上方に***してセンタンカバー127の後部に連なるフロアトンネル部130と、前記両足載せ部129…の外縁から下方にそれぞれ垂下されるスカート部131…(図4参照)と、車体フレームFの後部の左右両側を覆って足載せ部129…およびフロアトンネル部130に接合されるリヤカバー132とを備える。
リヤカバー132上には、操向ハンドル16を操向操作する車両運転者を座乗せしめるとともに車両運転者の後方に同乗者を乗せ得るようにしたタンデム型の乗車用シート133が開閉可能に設けられる。ところで、この乗車用シート133は、燃料タンク90Aよりも後方に配置されるものであり、車体カバー125のうち燃料タンク90Aを後方側から覆うセンターカバー127と、該センターカバー127の後部に連なるフロアトンネル部130と、前記乗車用シート133が設けられるリヤカバー132とで、側面視を略U字形としてエアクリーナ76Aの上方に位置する足くぐり空間135が、前方側の燃料タンク90Aと、後方側の乗車用シート133との間に配置されるようにして形成され、ラジエータ91、ならびに車体フレームFにおける両ダウンパイプ18…および両ロアパイプ19…も前記足くぐり空間135よりも前方に配置される。
図8および図9において、前記乗車用シート133の下方には、該乗車用シート133の底板141で上端開口部が開閉可能に閉鎖されるようにして収納ボックス140が配置され、該収納ボックス140は、前記シートレール23…およびリヤパイプ24…で支持される。
ところで収納ボックス140は、車体フレームFのクロスパイプ71およびスイングアーム60間に設けられるリヤクッション72の上方に配置されるものであり、収納ボックス140における底壁140aには、前記リヤクッション72をその軸線が前記底壁140aの下面よりも上方位置となるようにして収納する収納凹部142が設けられる。しかも該収納凹部142は、図9で明示するように、収納ボックス140の幅方向中央部に配置されるものであり、そのような収納凹部142の配置により、バイザー144を開放して上方に上げた状態にあるジェット型のヘルメット143を収納ボックス140に収納することが可能となる。
次にこの第1実施例の作用について説明すると、車体フレームFにおける前端のヘッドパイプ17と、該ヘッドパイプ17で操向可能に支承される操向ハンドル16を操作する車両運転者が座る乗車用シート133との間に配置される側面視略U字形の足くぐり空間135が車体カバー125で形成されており、車体フレームFは、足くぐり空間135の前方でヘッドパイプ17から後下がりに延びる左右一対のダウンパイプ18…と、それらのダウンパイプ18…の下方に配置されるとともにヘッドパイプ17から後下がりに延びる左右一対のロアパイプ19…と、それらのロアパイプ19…の下端から後方に延びるとともに両ダウンパイプ18…の下端が中間部に連設される左右一対のメインパイプ20…とを備え、メインパイプ20は、ロアパイプ19の下端から後上がりに延びるとともにダウンパイプ18の下端が中間部に連設される前半傾斜部20aと、後下がりに延びる後半傾斜部20bと、上方に膨らむように彎曲して前半傾斜部20aの後端および後半傾斜部20bの前端間を結ぶ彎曲部20cとが一体に連なって成るものである。
このような車体フレームFの構造によれば、メインパイプ20が、ロアパイプ19の下端から後上がりに延び、さらに上方に彎曲した後に後下がりに延びる形状に形成されるので、メインパイプ20の下方空間を比較的大きくとり、エンジンEAの形状の自由度を増大することができるとともに、メインパイプ20の中間の彎曲部20cを適切にしならせることも可能となるので操縦性の最適化を図ることができる。
またダウンパイプ18…の下端近傍でメインパイプ20…の前半傾斜部20a…に、エンジンEAを支持する第1のエンジンハンガ32…が設けられるので、ダウンパイプ18…との連結で剛性が強くなっている部分でメインパイプ20…にエンジンEAを支持するようにして、エンジンEAを効率的にかつ確実に車体フレームFに支持することができる。
また乗車用シート133を支持するようにして後上がりに延びる左右一対のシートレール23…の前端が、両メインパイプ20…における後半傾斜部20b…の前部にそれぞれ接合されることにより、メインパイプ20…およびシートレール23…がなす角度を適性にすることが可能となり、シートレール23…のメインパイプ20…への接合剛性を高めることができるとともに、バランス良くしならせることができる。
しかもメインパイプ20…が、上下方向を左右方向よりも長くした直角四辺形の横断面形状を有する角筒から成るものであるので、メインパイプ20…の上下方向の剛性を高く、また左右方向にはしなりを持たせるようにして、より快適な操縦性を得ることができる。
ところで、後輪WRを後部に軸支するスイングアーム60の前部は変速機ケース48で上下に揺動可能に支承されており、車体フレームFおよびスイングアーム60間に設けられるリヤクッション72の上方かつ車両運転者が座る乗車用シート133の下方に収納ボックス140が配置されるのであるが、収納ボックス140の底壁140aの下面には、リヤクッション72をその中心軸線が前記底壁140aの下面よりも上方位置となるようにして収納する収納凹部142が設けられるので、リヤクッション72との間に隙間を設けつつ収納ボックス140の底壁140aをより低い位置に設定することができ、収納ボックス140の容量を大きく確保することが可能となる。
さらに操向ハンドル16のロック状態およびアンロック状態を切換可能なロック機構101と、該ロック機構101に切換操作力を作用せしめるキーシリンダ錠102とが相互に離隔して配置されるのであるが、キーシリンダ錠102のロータ117に該ロータ117の回動に応じて揺動するようにしてリンク部材121の一端部が連結され、前記ロック機構101は、前記リンク部材121の揺動に応じてロック状態およびアンロック状態を切換えるべく作動するように構成されてリンク部材121の他端部に連結される。
したがってキーシリンダ錠102からの操作力がリンク部材121の揺動によってロック機構101側に伝達されることになり、キーシリンダ錠102およびロック機構101間の操作力伝達構造を部品点数を少なくして簡単に構成することができ、しかもキーシリンダ錠102の操作に節度感を得ることができ商品性を向上せしめることができる。
またキーシリンダ錠102が、操向ハンドル16の前方でメータ112の近傍に配置されるので、車両運転者によるキーシリンダ錠102の操作を容易とすることができる。
図10は本発明の第2実施例のスクータ型自動二輪車の側面図、図11はスクータ型自動二輪車の前部を拡大して示す縦断側面図、図12は吸気系を省略した状態でのパワーユニットの平面図、図13は図12の13矢視図、図14は図12の14矢視図、図15は図10の15−15線断面図、図16はスクータ型自動二輪車の後部を拡大して示す縦断側面図であり、上記第1実施例に対応する部分には同一の参照符号を付して図示するのみとし、詳細な説明は省略する。
先ず図10および図11において、このスクータ型自動二輪車の車体フレームFは、上記第1実施例と同様に構成されており、この車体フレームFには、4サイクルであるエンジンEBと、該エンジンEBの出力を変速する無段変速機Mとから成るパワーユニットPBが、後輪WRを駆動すべく搭載される。
図12〜図14を併せて参照して、前記エンジンEBは、たとえば水冷式2気筒のV型に構成されるものであり、クランクケース28と、わずかに前上がりに前傾したシリンダ軸線を有してクランクケース28から前方に延びる前部バンクBFと、該前部バンクBFとV形をなすようにして前記クランクケース28から上方に延びる後部バンクBRとを有し、各バンクBF,BRは、クランクケース28に結合されるシリンダブロック29F,29Rと、クランクケース28とは反対側でシリンダブロック29F,29Rに結合されるシリンダヘッド30F,30Rと、シリンダヘッド30F,30Rの頂部に結合されるヘッドカバー31F,31Rとをそれぞれ備える。
車体フレームFにおけるダウンパイプ18…の下端近傍で前記両メインパイプ20…の前半傾斜部20a…に設けられた第1のエンジンハンガ32…には、エンジンEBにおける前部および後部バンクBF,BR間でクランクケース28の上部が支持され、後部バンクBRは、両メインパイプ20…の彎曲部20c…間に配置される。またロアパイプ190…の下端に連なるエンジンハンガブラケット19a…の下端に取付けられた第2のエンジンハンガ33…には、前部バンクBFの下方で前記クランクケース28の下部が支持される。
図15において、前記両バンクBF,BRのピストン35…は、クランクケース28に回転自在に支承されるクランクシャフト34が備える両クランクウエブ34a,34b間のクランクピン34bにコネクティングロッド36…を介して共通に連結される。
また前記両バンクBF,BRのシリンダヘッド30F,30Rにそれぞれ配設される吸気弁および排気弁(図示せず)を開閉駆動する動弁装置の一部を構成するようにして前記両シリンダヘッド30F,30Rにそれぞれ回転自在に支承されるカムシャフト41…と、前記クランクケース28およびAC発電機39間のクランクシャフト34との間には、調時伝動装置42が設けられており、クランクシャフト34の回転動力は前記調時伝動装置42によって1/2に減速されて前記カムシャフト41…に伝達される。
クランクケース28に結合された変速機ケース48の後部に設けられて上方に延びる一対のブラケット66…は、メインパイプ20…の後端部に支持される。また両メインパイプ20…における彎曲部20c…間に架設されるクロスパイプ71と、スイングアーム60の前部に設けられたクッション用ブラケット60cとの間に、前後に延びる軸線を有するリヤクッション72が設けられる。
図11に注目して、エンジンEBの吸気系73は、前部および後部バンクBF,BR間でそれらのバンクBF,BRのシリンダヘッド30F,30Rの一側面に下流端が接続されるスロットルボディ74F,74Rと、両スロットルボディ74F,74Rの上流端にそれぞれ接続される吸気管75F,75Rと、それらの吸気管75F,75Rが共通に接続されるようにして前部バンクBFの上方に配置されるエアクリーナ76Bとを備え、各スロットルボディ74F,74Rには燃料噴射弁77F,77Rが取り付けられる。
エアクリーナ76Bは、クリーナケース78内にクリーナエレメント79が収納されて成るものである。クリーナケース78は、上方に開いた椀状の第1ケース部材80と、クリーナケース78内を上方の未浄化室83および下方の浄化室84に仕切る仕切り壁81aを一体に有する第2ケース部材81と、下方に開いた椀状の第3ケース部材82とが、第2ケース部材81の周縁部を第1および第3ケース部材80,82の周縁部間に挟持するようにして結合されて成るものであり、前記仕切り壁81aに設けられた流通孔85に上方側すなわち未浄化室83側からクリーナエレメント79が着脱可能に装着される。
前記吸気管75F,75Rは浄化室84に突入するようにしてクリーナケース78に接続され、未浄化室83に通じる吸気孔86がクリーナケース78における第3ケース部材82の側部に設けられる。
エアクリーナ76Bのクリーナケース78は、その上下方向の長さよりも前後方向の長さを大として形成されるものであり、このエアクリーナ76Bの上方で両ダウンパイプ18…を跨ぐように配置される燃料タンク90Bが、車体フレームFの前部すなわち両ダウンパイプ18…に搭載、支持される。
また前記クリーナケース78の天井壁すなわち第3ケース部材82の天井壁82aは、燃料タンク90Bの底壁90Baに対向して前後にほぼ水平に延びるように形成され、第2ケース部材81の仕切り壁81aも前後にほぼ水平に延びるように形成される。
前記エンジンEBにおける前部バンクBFの前方かつ前記エアクリーナ76Bの下方には、水冷式であるエンジンEBで温められたエンジン冷却水を冷却するためのラジエータ91が配置され、このラジエータ91は車体フレームFのロアパイプ19…に支持される。而してこのラジエータ91、前記燃料タンク90Bおよび前記エアクリーナ76Bは、車体カバー125で形成される足くぐり空間135よりも前方に配置される。
しかも前記エアクリーナ76Bにおけるクリーナケース78の下部すなわち第1ケース部材80には、前方からの走行風をラジエータ91側に導く導風板92が一体に設けられており、この導風板92は、クリーナケース78の前端下部からラジエータ91側に向けて後下がりに傾斜して延出される。
エアクリーナ76Bのクリーナケース78における第2ケース部材81の後部には、図11で明示するように、該クリーナケース78内に収納されるクリーナエレメント79を交換するためのエレメント交換窓136が、前記足くぐり空間135側に臨んで設けられ、該エレメント交換窓136は、開閉可能な蓋部材137で閉じられる。
またクリーナケース78の天井壁82aは、燃料タンク90Bの底壁90Baに対向して前後にほぼ水平に延びるように形成されるものであり、クリーナエレメント79も、前記エレメント交換窓136からほぼ水平に引き出すことを可能として、前記天井壁82aに対向したほぼ水平な姿勢でクリーナケース78内に配置されている。なお前記エレメント交換窓136に対応してフロアトンネル部130には、蓋部材137の開閉操作およびクリーナエレメント79の挿脱を可能とした開口部が設けられる。
エンジンEBの排気系93は、前部バンクBFにおけるシリンダヘッド30Fの下部側面に上流端が接続されてパワーユニットPBの下方を後方に延びる排気管94と、後部バンクBRにおけるシリンダヘッド30Rの後部側面に上流端が接続される排気管95と、それらの排気管94,95の下流端に共通に連なる集合排気管96と、後輪WRの右側に配置されるようにして集合排気管96に接続される排気マフラー97とを備える。
前部バンクBFの排気管94は、シリンダヘッド30Fから下方に略C字状に彎曲し、前記パワーユニットPBの下方を通って後方に延び、パワーユニットPBの後方で後輪WRの右側に向けて立ち上がるように形成されるものであり、前記パワーユニットPBのケースの一部を構成する変速機ケース48における底壁48aの下面には、前記排気管94の少なくとも上部を収容する収容凹部98が設けられる。
しかも前記収容凹部98は、図15で示すように、クランクシャフト34におけるドライブプーリ51側のクランクウエブ34aと、ドライブプーリ51との間に配置されるものであり、これにより比較的大径であるドライブプーリ51との干渉を回避して、変速機ケース48における底壁48aの下面に、収容凹部98を無理なく形成することができる。
図16を併せて参照して、後部バンクBRの排気管95は、メインスタンド軸67よりも後方で、前部バンクBFの前記排気管94と並列するようにして、クランクケース28の左側から変速機ケース48の後部を潜るように彎曲して形成される。すなわち後部バンクBRの排気管95は、シリンダヘッド30Rからクランクケース28および変速機ケース48の左側に延び、さらに変速機ケース48の後部を潜って前記メインスタンド軸67よりも後方で前部バンクBFの前記排気管94と並列するように形成される。このとき排気管95は、エンジンEBの最下部よりも上方かつメインスタンド軸67よりも上方でクランクケース28の右側に延びるように形成される。
集合排気管96は、パワーユニットPBの後方側で並列配置される両排気管94,95の下流端に共通に接続され、この集合排気管96の下流端に排気マフラ97の上流端が接続され、その接続位置は、排気管95が前記クランクケース28の右側に延びるように彎曲する位置よりも上方である。
また車体フレームFの前端のヘッドパイプ17には、操向ハンドル16のロック状態およびアンロック状態を切換可能なロック機構101が設けられ、このロック機構101は、第1実施例と同様にして、ロック機構101から離隔した位置に配置されるキーシリンダ錠102の操作に応じたリンク部材121の揺動動作に応じて、操向ハンドル16のロック状態およびアンロック状態を切換える。
乗車用シート133の下方には、該乗車用シート133の底板141で上端開口部が開閉可能に閉鎖される収納ボックス140が配置され、この収納ボックス140における底壁140aには、リヤクッション72をその軸線が前記底壁140aの下面よりも上方位置となるようにして収納する収納凹部142が設けられる。
この第2実施例によれば、上記第1実施例と同様に、メインパイプ20の下方空間を比較的大きくとり、エンジンEBの形状の自由度を増大することができるとともに、メインパイプ20の中間の彎曲部20cを適切にしならせることも可能となるので操縦性の最適化を図ることができ、またダウンパイプ18…との連結で剛性が強くなっている部分でメインパイプ20…にエンジンEBを支持するようにして、エンジンEBを効率的にかつ確実に車体フレームFに支持することができる。
またリヤクッション72との間に隙間を設けつつ収納ボックス140の底壁140aをより低い位置に設定することができ、収納ボックス140の容量を大きく確保することが可能となる。
またエンジンEBの前方に配置されるラジエータ91側に延びる導風板92がエアクリーナ76Bにおけるクリーナケース78に一体に連設されるので、部品点数の低減を可能としつつ、ラジエータ91側に走行風を効果的に導いてラジエータ91を冷却することができる。
しかも足くぐり空間135が、燃料タンク90B、エアクリーナ76Bおよびラジエータ91よりも後方に配置されるので、スクータ型自動二輪車において、燃料タンク90Bおよびエアクリーナ76Bの容量を確保しつつ、ラジエータ91の後方に嵩のある部材を配置することがないようにして導風板92の導風効果をより引き出すことができる。
さらにキーシリンダ錠102およびロック機構101間の操作力伝達構造を部品点数を少なくして簡単に構成することができ、しかもキーシリンダ錠102の操作に節度感を得ることができ商品性を向上せしめることができる。
さらに車体フレームFに搭載されたV型のエンジンEBの前部バンクBFは、前傾したシリンダ軸線のシリンダブロック29Fおよびシリンダヘッド30Fを有するものであり、そのエンジンEBのクランクケース28の右側に、エンジンEBとともにパワーユニットPBを構成する無段変速機Mを収容する変速機ケース48が結合され、前傾したシリンダ軸線のシリンダヘッド30Fに上流端が接続される排気管94がパワーユニットPBの下方を通って後方に延出されるのであるが、変速機ケース48における底壁48aの下面には、排気管94の少なくとも上部を収容する収容凹部98が設けられている。
したがって排気管94をパワーユニットPBにより近接させるようにして上方に配置することが可能であり、それにより最低地上高を確保してエンジンEBをより低位置に配置し、車両であるスクータ型自動二輪車の低重心化を図ることができる。
またエンジンEBの後部バンクBRが備えるシリンダヘッド30Rの後部側面に連なる排気管95が、メインスタンド68を回動可能に軸支するようにしてパワーユニットPBの後部に対応する位置に配置されるメインスタンド軸67よりも後方で、前部バンクBFのシリンダヘッド30Fに連なって前記パワーユニットPBの下方を通る排気管94と並列するようにして、クランクケース28の左側から変速機ケース48の後部を潜るように彎曲して形成される。これによれば、後部バンクBRの後方に確保すべき排気管95の配置スペースを確保することができ、後部バンクBRの後方のスペースを他の用途に有効利用することも可能となる。またエンジンEBの最低部よりも上方に排気管95を通すことが可能となるので、最低地上高を確保し易く、スクータ型自動二輪車の低重心化を図ることができる。
またV型のエンジンEBが、その前部および後部バンクBF,BR間で第1のエンジンハンガ32…に支持されるようにして車体フレームFに搭載されており、後部バンクBRが両メインパイプ20…の彎曲部20c間に配置されるので、メインパイプ20…のうち剛性が比較的高い部分にV型のエンジンEBの前部および後部バンクBF,BR間を支持するようにして、V型のエンジンEBを車体フレームFに効率良く搭載することができる。
また車体フレームFに搭載されるエンジンEBに連なる吸気系73の一部を構成するエアクリーナ76Bが、燃料タンク90Bの下方に配置され、エアクリーナ76Bのクリーナケース78に、該クリーナケース78内に収納されるクリーナエレメント79を交換するためのエレメント交換窓136が、足くぐり空間135側に臨んで設けられるので、エアクリーナ76Bのクリーナエレメント79を交換する際に,エレメント交換窓136を開いた状態でクリーナエレメント79を足くぐり空間135側から容易に交換することができる。
またクリーナケース78の天井壁82aが、燃料タンク90Bの底壁90Baに対向して前後にほぼ水平に延びるように形成され、クリーナエレメント79が、エレメント交換窓136からほぼ水平に引き出すことを可能として天井壁82aに対向したほぼ水平な姿勢でクリーナケース78内に配置されるので、燃料タンク90Bおよびエアクリーナ76Bをそれぞれの容量を充分に確保しつつ効率良く配置することができる。
しかもエアクリーナ76Bのクリーナケース78が、その上下方向の長さよりも前後方向の長さを大として形成されるので、エアクリーナ76Bの容量を充分に確保して効率良く配置することができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
第1実施例のスクータ型自動二輪車の側面図である。 スクータ型自動二輪車の前部を拡大して示す縦断側面図である。 パワーユニットの平面図である。 図3の4矢視図である。 図3の5矢視図である。 図1の6−6線断面図である。 ハンドルロック装置付近を拡大して示す一部切欠き側面図である。 スクータ型自動二輪車の後部を拡大して示す縦断側面図である。 図8の9−9線断面図である。 第2実施例のスクータ型自動二輪車の側面図である。 スクータ型自動二輪車の前部を拡大して示す縦断側面図である。 吸気系を省略した状態でのパワーユニットの平面図である。 図12の13矢視図である。 図12の14矢視図である。 図10の15−15線断面図である。 スクータ型自動二輪車の後部を拡大して示す縦断側面図である。
符号の説明
28・・・クランクケース
29,29F・・・シリンダブロック
30,30F,30R・・・シリンダヘッド
48・・・変速機ケース
48a・・・底壁
68・・・メインスタンド
67・・・メインスタンド軸
94,95・・・排気管
98・・・収容凹部
BF・・・前部バンク
BR・・・後部バンク
EA,EB・・・エンジン
F・・・車体フレーム
M・・・変速機
PA,PB・・・パワーユニット

Claims (2)

  1. 前傾したシリンダ軸線のシリンダブロック(29,29F)およびシリンダヘッド(30,30F)を少なくとも有するエンジン(EA,EB)が車体フレーム(F)に搭載され、前記エンジン(EA,EB)が備えるクランクケース(28)に、前記エンジン(EA,EB)とともにパワーユニット(PA,PB)を構成する変速機(M)を収容する変速機ケース(48)が結合され、前傾したシリンダ軸線の前記シリンダヘッド(30,30F)に上流端が接続される排気管(94)が前記パワーユニット(PA,PB)の下方を通って後方に延出される車両において、前記変速機ケース(48)の底壁(48a)の下面に、前記排気管(94)の少なくとも上部を収容する収容凹部(98)が設けられることを特徴とする車両におけるエンジン排気構造。
  2. 前記エンジン(EB)は、前傾したシリンダ軸線の前部バンク(BF)ならびに該前部バンク(BF)とは略V字形をなす後部バンク(BR)を有してV型に構成され、後部バンク(BR)が備えるシリンダヘッド(30R)の後部側面に連なる排気管(95)が、メインスタンド(68)を回動可能に軸支するようにして前記パワーユニット(PB)の後部に対応する位置に配置されるメインスタンド軸(67)よりも後方で、前部バンク(BF)のシリンダヘッド(30F)に連なって前記パワーユニット(PB)の下方を通る排気管(94)と並列するようにして、前記クランクケース(28)の一側から前記変速機ケース(48)の後部を潜るように彎曲して形成されることを特徴とする請求項1記載の車両におけるエンジン排気構造。
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