JP2006095261A - クリップ及びクリップケース - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一方の一端を他方の一端又は途中にヒンジ部3を介して開閉可能に枢着され閉状態での対向面を挟持面とした第1及び第2の挟持片1,2と、前記第1及び第2の挟持片1,2の前記ヒンジ部3から他端側に離れた位置に対向して設置された対の磁気吸着部材4,5とを備え、前記第1及び第2の挟持片1,2は、閉状態において前記ヒンジ部3と前記磁気吸着部材4,5との間の対向面間にスキマ6が形成してある。
【選択図】図1
Description
例えば、蓋等の閉鎖手段をもつカバン類に収納すると、脱落防止には優れているが、取り出しに不便であり、蓋等の閉鎖手段を持たない上部がオープンのカバンや衣服のポケット等に収納すると、取り出しには便利であるが、脱落の恐れがある。
そこで、ストラップにクリップ等の繋留手段を付加するもの(例えば、特許文献1〜4)や、携帯電話機自体に直接クリップを取り付けたもの(例えば、特許文献5〜7)が提案されている。
例えば、胸ポケットに収納していた携帯電話機を使用するときは、前記連結具と被連結具の連結を解除して携帯電話機を取り出し、別の部分に収納しようとすると、その都度、クリップを付け替えなければならい。従って、携帯電話機をどこにでも直ちに繋留保持させることができない。
特許文献2のものは、特許文献1の連結具部分が磁石とされたもので、前記特許文献1と同様な問題がある。
特許文献3のものは、携帯電話機に一端を繋留したストラップの他端にクリップを設けたもので、この場合では、携帯電話機を収納するポケットが必ず必要となり、ポケットのない場所に装着することができないし、また、携帯電話機の使用時、クリップがストラップの他端に付いたままでぶらぶらするため、邪魔になる。
本発明は、従来のクリップの上記問題点に鑑みて鋭意研究・試作の結果、完成に至ったものであって、その目的とするところは、携帯物品をどこにでも簡単確実に係止保持させることができ、その係止保持物に対する着脱操作が容易であり、また、携帯物品の使用時の妨げにならないクリップとこのクリップの収納に便利なクリップケースを提供することである。
この構成によれば、第1及び第2の挟持片は、一端側においてヒンジ部によって開閉可能に枢着され、他端側の対の磁気吸着部材によって閉状態を保持するようにしてあるため、クリップ全体を薄く構成することができ、閉状態にある第1及び第2の挟持片のスキマに指を差し込むことによって対の磁気吸着部材を容易に引き離して開かせることができ、一旦開かせると開き角度を270度前後まで大きく開くことができ、バネクリップのような開き角度の制約が無く、しかも、開状態においてバネのような閉じ力が働かないため、指などで開状態に保持操作を継続し続ける必要が無く、ポケット等に対する着脱操作が容易となる。さらに、第1及び第2の挟持片は、閉状態においてヒンジ部と磁気吸着部材との間の対向面間にスキマが形成してあるため、ズボンのベルト、自動車のシートベルト、カバンやバッグのベルト、生地の厚み部分等をスキマ内に包み込んで挟持させることができ、対の磁気吸着部材の対向面同士を直接密着させ、或いは生地の薄い部分を挟んで挟持させることができ、強固な磁気吸着力で確実に挟持させることができる。この場合、薄い生地だけでなく、例えば、カーテンやカレンダー等の薄いシート状物に挟持させることもできる。また、第1及び第2の挟持片は、ある程度の弾力性を有しているため、厚みが前記スキマよりも大きいベルトや生地を挟持する際、両挟持片が外側に膨らむように弾性変形して具合よく挟持させることができる。
この構成によれば、第1及び第2の挟持片の対向面間のスキマ内に包み込んで挟持させたベルト等を突起部によって抜け止め保持させることができ、脱落防止作用を一層向上させることができる。
また、前記第1及び第2の挟持片は、前記スキマの形成範囲内における対向内面の一方又は双方に滑り止め部材が設けてあることを特徴としている。
また、前記第1及び第2の挟持片は、前記ヒンジ部と反対側の端部において一方の挟持片が他方の挟持片よりも前記ヒンジ部と反対側の端部方向に突出していることを特徴としている。
また、前記第1及び第2の挟持片は、前記ヒンジ部と反対側の端縁の対向内面の一方又は双方が外面側に向けて対向間隔を広げる曲面乃至傾斜面としてあることを特徴としている。
この構成によれば、閉状態の第1及び第2の挟持片を開操作するとき、第1及び第2の挟持片のヒンジ部と反対側の端縁間に指を差し込む際、この端縁の対向内面の一方又は双方が外面側に向けて対向間隔を広げる曲面乃至傾斜面としてあることによって、指を容易に差し込むことができ、開操作を一層容易とできる。
この構成によれば、ヒンジピンの摩擦抵抗によって、第1及び第2の挟持片を任意の開き角度に保持させることができ、例えば、90度或いは270度の開き角度にして携帯物品の支持スタンドやディスプレイ用スタンドとして利用することができ、また、180度の開き角度にして、対の磁気吸着部材の両方の磁気吸着面を冷蔵庫や家具等の磁性体部分に強固に吸着保持させることができる。
この構成によれば、第1及び第2の挟持片の閉じ力を増大することができ、また、冷蔵庫や家具等の磁性体部分への吸着保持力も増大することができる。
また、前記第1及び第2の挟持片のうちの一方の挟持片は、少なくとも外面が化粧面とされており、他方の挟持片は携帯物品への取付部とされていることを特徴としている。
この構成によれば、一方の挟持片の外面を各種の色彩で着色して化粧面とし、さらにこの化粧面に種々の形状、模様、これらの組み合わせからなる装飾、会社等のロゴマーク、キャラクター等の意匠を施すことができ、挟持片の形状自体も種々の形状としたり、或いは、種々の形状としたシールやワッペン等の別物を前記挟持片の外面に貼り付けて、各種の用途に応じた多様な意匠を施して個々のクリップ間での個性化を図ることができ、また、例えば、自動車会社のプレミアムグッズとしての用途にも展開することが可能となる。
この構成によれば、携帯物品への取付部とされた挟持片を化粧面とされた挟持片で覆い隠すことができてクリップの外観体裁を向上させることができる。
また、携帯物品への取付部とされる前記他方の挟持片は、外面を携帯物品の外面に直付け又は携帯物品の外面と一体化形成して取り付けてあることを特徴としている。
この構成によれば、携帯物品とクリップとを一体物として取り扱うことができ、クリップが薄いことにより違和感を少なくし、或いは、クリップをさらに薄くして違和感をさらに少なくすることができ、携帯物品の取り扱い性を損なうことがない。
この構成によれば、クリップのヒンジ部の位置を上下反転させて携帯物品に装着することが可能となり、携帯物品の取付箇所等に適した状態にクリップの差し込み方向を変更して使用することができ、また、携帯物品へのクリップの取付位置をスライド方向に自由に変更調節して最適位置で使用することができる。なお、スライド式ホルダーの溝側部材と突部側部材とには、携帯物品とクリップとに接着するための両面接着シートや粘着シートを設けて反復剥離接着可能としたり、ネジ止めしたり、或いは、永久固着可能としてもよい。
この構成によれば、携帯物品へのクリップの取付位置をスライド方向に自由に変更調節してその位置で携帯物品とクリップとを確実に位置決め固定させることができる。
また、前記他方の挟持片には、前記スライド式ホルダーのスライド突部又はレール溝の何れかが一体に形成してあることを特徴としている。
また、前記第1及び第2の挟持片は、ヒンジ部を中心として少なくとも270度まで開放可能としてあることを特徴としている。
この構成によれば、クリップを携帯物品の支持スタンドとして0度〜270度までの範囲内の任意の角度で起立支持させることができる。
この構成によれば、第1と第2の挟持片によるクリップの差し込み方向と第2と第3の挟持片によるクリップの差し込み方向が上下逆方向となり、携帯物品をバンド等に上下何れの方向からでも差し込むことができる。
この構成によれば、携帯物品の付属部品乃至オプション部品としてのクリップを単独で、又は、スライド式ホルダーとセットとして包装して流通・販売・取引することができる。なお、スライド式ホルダーには、携帯物品に、或いはこれとクリップとに反復剥離接着可能とするための両面接着シートや粘着シートを設けたり、着脱可能とするための止めネジを設けたり、或いは、永久固着可能とするための接着剤を設けておくのが好ましい。
この構成によれば、クリップをクリップケースに磁気吸着作用とフック部への物理的係止作用とで一体的に収納保持させることができ、このクリップケースを携帯物品の支持ラック又は支持スタンドとして使用することができる。従って、クリップケースを、例えば、家屋室内の柱や壁面、或いは、自動車運転席の前のダッシュボードの上面や縦方向面、天井面或いは側壁面等に固着して携帯物品を収納保持させることができ、特に、自動車の走行振動やカーブ路面での遠心力、発進・停止時等の衝撃力で移動、脱落することを防止することができ、安全運転に寄与することもできる。
この構成によれば、クリップの化粧面側の挟持片をクリップケース内に収納した状態のままで携帯物品側の挟持片を180度まで開放させることができ、これによって、クリップケースを水平面に取り付けて使用する場合、携帯物品を垂直状態に起立させた状態で収納保持させることができて便利である。
本発明のクリップ10は、図1(A)(B)及び図2(A)(B)に示すように、第1の挟持片1と第2の挟持片2とを一端においてヒンジ部3で開閉可能に枢着し、他端側に磁気吸着部材4,5を対向して設けている。
第1及び第2の挟持片1,2は、略長方形の平板状をなし、長手方向側の一端にヒンジ部3が形成されている。このヒンジ部3は、第1の挟持片1と第2の挟持片2とに略円形ボス部1a、2aを短辺方向に分割して形成しており、図示例では、第1の挟持片1のボス部1aが短辺方向の両側となり、第2の挟持片2のボス部2aが短辺方向の中央部となるように配置形成されている。この第1及び第2の挟持片1,2は、プラスチック材料で構成されているが、他の材料で構成してもよい。また、ヒンジ部3の形状も図示例に限らず、他の形状としてもよい。例えば、ヒンジ部3は、第1及び第2の挟持片1,2の一方の途中に形成して、この部分に他方の一端を開閉可能に枢着してもよい。
磁気吸着部材4,5は、第1及び第2の挟持片1,2の長手方向他端側、即ち、前記ヒンジ部3から他端側に離れた位置に対向して設置されている。磁気吸着部材4,5の設置部には、磁気吸着部材4,5の周囲を取り巻く環状突部1b、2bが形成されており、この環状突部1b、2b内に磁気吸着部材4,5がその厚みの約半分程度を埋め込み状態で取り付けられている。この取り付けは、接着剤で接着してもよく、プラスチック成型時に埋め込み成型させてもよい。埋め込み深さは、深くするほど、また、環状突部1b、2bの径方向厚みを大きくするほど磁気吸着部材4,5の接着強度(固着強度)を大きくすることができる。
上記スキマ6の形成範囲内における第1及び第2の挟持片1,2の対向内面の一方又は双方には、スポンジ、ゴム等の滑り止め部材7が接着剤等で固着してある。この滑り止め部材7は、ベルトや生地等の被挟持物に対する摩擦抵抗機能を発揮させるためのみならず、弾性変形して被挟持物の様々な厚さに密着適合させる厚み調節機能も発揮させるものであることが好ましい。例えば、図3に示す如く、被挟持物8を弾性的に押圧して挟持させるものである。
また、第1及び第2の挟持片1,2は、前記ヒンジ部3と反対側の端縁の対向内面の一方又は双方が外面側に向けて対向間隔を広げる曲面乃至傾斜面1d、2dとしてある。このように構成しておくことによって、閉状態の第1及び第2の挟持片1,2を開操作する際、前記曲面乃至傾斜面1d、2dが指の挿入案内面となり、指を容易に挿入することができて、開操作が容易となる。
また、第1及び第2の挟持片1,2は、図5(A)に示すように、一方の挟持片2を携帯物品20に直付けされたホルダー9に着脱可能に取り付けるようにしてもよい。この場合、ホルダー9は、蟻溝9aを形成し、この蟻溝9aにスライド係合する蟻突起2eを前記一方の挟持片2に形成しておくものである。なお、蟻溝9aと蟻突起2eとの何れか一方のスライド端部にストッパーを形成して係合端を規制させるものである。
また、上記ホルダー9は、図示を省略したが、携帯物品20の外面に一体化形成してもよい。
上記のようにホルダー9を介して第1及び第2の挟持片1,2の一方を携帯物品20に取り付けると、携帯物品20に対する本発明のクリップ10の取り付けの向きを変更することができ、これによって、被挟持物8に対する携帯物品20の差し込みの向きを上下逆方向に変更することができる。
本発明のクリップ10を携帯物品20に、図4(A)の向きに取り付けると、同図(B)に示すように、第1及び第2の挟持片1,2を若干開いた状態としてヒンジピン3aによる開閉摩擦抵抗で自己保持させることにより、携帯物品20を机上等に起立支持するスタンドとしても使用でき、勿論、図7の上部に示すように第1及び第2の挟持片1,2を開いた状態で上衣の胸ポケット8aに挿入して閉じることにより、携帯物品20を胸ポケット8aに挟持させることができる。この場合、本発明のクリップ10は、対の磁気吸着部材4,5の磁気吸着力によって強い挟持力を有している上、突起部1cによる抜け止め作用も働くため、携帯物品20をポケット内に収納する必要が無くポケット外に出した状態でポケット部に係止挟持させることができる。そのため、図7の中央部や下部に示すように、ベルト8b或いはスカートの裾部分8c、その他、図8(A)のカバンのベルト8d、又は、図8(B)の自動車のシートベルト8e等の被挟持物8に挿入挟持させることができる。
被挟持物8から携帯物品20を外す場合には、図7に矢印で示すように第1及び第2の挟持片1,2の間に指を差し込みながら携帯物品20を外側に引っ張ると、容易に開放させることができ、後は上又は下方向に引き抜けばよい。
なお、携帯物品20は、ポケット21に収納してもよいことは勿論であって、その際、ポケット21の表側にくる挟持片1又は2には、図9(D)に示すような装飾模様・形状22を一体的に形成したり、別体のものを種々後付けしてもよい。この装飾模様・形状22は、種々の意匠やデザインを採用してよいもので、例えば、幾何学模様・形状、花等の植物の模様・形状、魚類、昆虫類、鳥類、その他の動物類の模様・形状、山、川等の自然景観、自動車、船、飛行機等の乗り物の模様・形状、その他、各種のキャラクター模様・形状等が挙げられる。
また、本発明のクリップ10は、第1及び第2の挟持片1,2を閉じた状態のままでも磁気吸着部材4,5が使用できるため、携帯物品20を冷蔵庫や家具等の磁性体部分に磁気吸着力で吸着させて保持させることができる。この場合、携帯物品20を取り付けていない方の挟持片1の外面には、薄い滑り止めシート部材を貼着しておくことが好ましい。
また、本発明のクリップ10は、スキマ6の形状を側面視で略長方形とした場合を例示しているが、これ以外の形状、例えば、図9(E)に示すように、半円形としてもよく、その他、図示は省略したが円形、楕円形、三角形、菱形、その他の形状としてもよく、また、被挟持物8の形状に略合致する形状としてもよい。
また、本発明のクリップ10は、図9(A)に示すように、第2の挟持片2を長手方向に2つ分一体に延長形成し、その中央部にヒンジ部3を設けておき、この第2の挟持片2に対して第1の挟持片1と第3の挟持片11とを中央部のヒンジ部3の両側で対称的に開閉可能に枢着し、第1の挟持片1と第2の挟持片2との間、及び、第3の挟持片11と第2の挟持片2との間に対の磁気吸着部材4,5及び13,14を対向設置し、これらヒンジ部3と磁気吸着部材4,5及び13,14の間にスキマ6,6をそれぞれ形成させてダブルクリップ構造としてもよい。この場合における磁気吸着部材4,5及び13,14の設置位置は、第2の挟持片2の両端付近とされ、その設置構造は前記実施例と同様とされる。また、この場合における第1の挟持片1と第3の挟持片11とは、第2の挟持片2の端部より長く突出させておくのが好ましい。さらに、第1及び第2の挟持片1,2と、第3及び第2の挟持片11,2とは、前記ヒンジ部3と反対側の端縁の対向内面の一方又は双方が外面側に向けて対向間隔を広げる曲面乃至傾斜面としてあるのが好ましい。また、第2の挟持片2の両端部外面には、ゴム等の滑り止め部材15を貼着しておき、また、ビス穴16を適宜位置に形成しておき、図9(B)に示すように、自動車17その他の取付面に磁気吸着力で吸着させたり、ビス止め固定させるようにしてもよい。この場合、図9(B)は、自動車17のルーフパネル上面に釣り竿18を本発明のクリップ10を2個使用してそれぞれのクリップ10のスキマ6に釣り竿18の長手方向2カ所を挟持させるようにした場合を例示しており、スキマ6の内面形状は、略円形とし、この内面には、スポンジ等の滑り止め部材(図示省略)を設けておくのが好ましい。また、ダブルクリップ構造とした場合、スキマ6の形状は、図9(C)に示すように、異なる形状とし、それぞれ別の形状の部材を挟持させるようにしてもよい。
また、本発明のクリップ10は、携帯物品20と一体化した形態で取引販売することができることは勿論であるが、それ以外に、クリップ10を単独で販売することができる。その場合、クリップ10と両面接着テープや接着剤とセットとして、又は、ホルダー9を含めたセットとして、その使用方法の説明書入りで販売し、購入者が携帯電話機などの対象物に接着剤等で取り付けて使用できるようにすることもできる。
図10及び図11(A)〜(D)は、クリップ10の説明図であって、前記第1及び第2の挟持片1,2のうちの一方の挟持片1は、少なくとも外面が化粧面1jとされており、他方の挟持片2は携帯物品20への取付部とされている。
上記一方の挟持片1の外面を各種の色彩で着色して化粧面1jとし、さらにこの化粧面1jに種々の形状、模様、これらの組み合わせからなる装飾、会社等のロゴマーク、キャラクター等の意匠を施すことができ、挟持片1の形状自体も種々の形状としたり、或いは、種々の形状としたシールやワッペン等の別物を前記挟持片1の外面に貼り付けてもよい。
また、携帯物品20への取付部とされる前記他方の挟持片2は、図12(A)〜(C)に示すレール溝9dを有する溝側部材9eと該レール溝9dにスライド可能に係合するスライド突部(図示省略)を有する突部側部材(図示省略)とからなるスライド式ホルダー9’を介して前記携帯物品20に着脱可能に取り付けるようにしている。なお、突部側部材は、図10、図11に示すクリップ10においては、携帯物品20への取付部とされる挟持片2の幅方向両側縁にスライド突部2gを直接形成している。この構成によれば、前記クリップ10のヒンジ部3の位置を上下反転させて携帯物品20に装着することが可能となり、携帯物品20の取付箇所等に適した状態にクリップ10の差し込み方向を変更して使用することができ、また、携帯物品20へのクリップ10の取付位置をスライド方向に自由に変更調節して最適位置で使用することができる。なお、スライド式ホルダー9’の溝側部材9eには、携帯物品20とクリップ10とに接着するための両面接着シートや粘着シート9fを設けて反復剥離接着可能としている。なお、前記シート9fには、離型紙9gが剥離可能に接着させてある。上記シート9fの代わりに、ネジ止め構造としたり、或いは、永久固着可能としてもよい。
図10、図11に示す第1及び第2の挟持片1,2は、ヒンジ部3を中心として少なくとも270度まで開放可能としてある。この構成によれば、クリップ10を携帯物品20の支持スタンドとして0度〜270度までの範囲内の任意の角度で起立支持させることができる。
前記クリップケース30は、収納部30aの一端側外面に磁気吸着部材31が取り付けられ、他端側内面にクリップ10のヒンジ側3端部を係止する係止用フック部30bが形成されている。この構成によれば、クリップ10をクリップケース30に相互の磁気吸着部材4,31による磁気吸着作用とフック部30bへの物理的係止作用とで一体的に収納保持させることができ、このクリップケース30を携帯物品20の支持ラック又は支持スタンドとして使用することができる。従って、クリップケース30を、例えば、家屋室内の柱や壁面、或いは、自動車運転席の前のダッシュボードの上面や縦方向面、天井面或いは側壁面等に固着して携帯物品20を収納保持させることができ、特に、自動車の走行振動やカーブ路面での遠心力、発進・停止時等の衝撃力で移動、脱落することを防止することができ、安全運転に寄与することもできる。なお、クリップケース30の裏面には、両面接着シート又は粘着シート30cが剥離紙(図示省略)で表面を被覆した状態で設けられている。
2 第2の挟持片
3 ヒンジ部
4,5 対の磁気吸着部材
6 スキマ
7 滑り止め部材
8、8a、8b、8c、8d、8e 被挟持物
9 ホルダー(スライド式ホルダー)
10 本発明のクリップ
11 第3の挟持片
12 第2のヒンジ部
13,14 別の対の磁気吸着部材
20 携帯物品
30 クリップケース
40 カバー
Claims (19)
- 一方の一端を他方の一端又は途中にヒンジ部を介して開閉可能に枢着され閉状態での対向面を挟持面とした第1及び第2の挟持片と、前記第1及び第2の挟持片の前記ヒンジ部から他端側に離れた位置に対向して設置された対の磁気吸着部材とを備え、前記第1及び第2の挟持片は、閉状態において前記ヒンジ部と前記磁気吸着部材との間の対向面間にスキマが形成してあることを特徴とするクリップ。
- 前記第1及び第2の挟持片は、前記スキマの一端側、即ち、前記ヒンジ部と反対端側の対向内面の一方又は双方に相手側対向面に向けて突出する突起部が設けてあることを特徴とする請求項1記載のクリップ。
- 前記第1及び第2の挟持片は、前記スキマの形成範囲内における対向内面の一方又は双方に滑り止め部材が設けてあることを特徴とする請求項1又は2記載のクリップ。
- 前記第1及び第2の挟持片は、前記ヒンジ部と反対側の端部において一方の挟持片が他方の挟持片よりも前記ヒンジ部と反対側の端部方向に突出していることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のクリップ。
- 前記第1及び第2の挟持片は、前記ヒンジ部と反対側の端縁の対向内面の一方又は双方が外面側に向けて対向間隔を広げる曲面乃至傾斜面としてあることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のクリップ。
- 前記ヒンジ部は、径方向に弾性的に拡縮変形可能なヒンジピンを使用して前記第1及び第2の挟持片の開閉動作に摩擦抵抗を付与してあることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のクリップ。
- 前記磁気吸着部材は、前記第1及び第2の挟持片の対向面に1〜複数個設置してあることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載のクリップ。
- 前記第1及び第2の挟持片のうちの一方の挟持片は、少なくとも外面が化粧面とされており、他方の挟持片は携帯物品への取付部とされていることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載のクリップ。
- 外面が化粧面とされた前記一方の挟持片は、携帯物品への取付部とされた前記他方の挟持片よりも広幅とされていることを特徴とする請求項8に記載のクリップ。
- 携帯物品への取付部とされる前記他方の挟持片は、外面を携帯物品の外面に直付け又は携帯物品の外面と一体化形成して取り付けてあることを特徴とする請求項8又は9に記載のクリップ。
- 携帯物品への取付部とされる前記他方の挟持片は、レール溝を有する溝側部材と該レール溝にスライド可能に係合するスライド突部を有する突部側部材とからなるスライド式ホルダーを介して携帯物品に着脱可能に取り付けられていることを特徴とする請求項8〜10の何れかに記載のクリップ。
- 前記スライド式ホルダーの溝側部材と突部側部材との接触面の何れか一方には、スライド方向に沿って配列された複数個の位置決め用凹部が設けられ、他方には、該凹部に弾性変形して係脱可能とされた位置決め用凸部が設けられていることを特徴とする請求項11に記載のクリップ。
- 前記他方の挟持片には、前記スライド式ホルダーのスライド突部又はレール溝の何れかが一体に形成してあることを特徴とする請求項11又は12に記載のクリップ。
- 前記第1及び第2の挟持片は、ヒンジ部を中心として少なくとも270度まで開放可能としてあることを特徴とする請求項1〜13の何れかに記載のクリップ。
- 前記請求項1〜14の何れかに記載の第1及び第2の挟持片のうちの一方の挟持片の外面側に、第3の挟持片を第2のヒンジ部を介して開閉可能に枢着し、これら第1及び第2の挟持片のヒンジ部と第2のヒンジ部とは逆方向端部側に配置し、該第2のヒンジ部から他端側に離れた位置における前記第3の挟持片と前記一対の挟持片の一方との対向面にも対の磁気吸着部材を設置したことを特徴とするクリップ。
- 前記請求項1〜15の何れかに記載のクリップを、単独で、又は、前記請求項11〜13の何れかに記載のスライド式ホルダーとセットにして収納する収納部を備えていることを特徴とするクリップケース。
- 前記収納部の一端側外面に磁気吸着部材が取り付けられ、他端側内面にクリップのヒンジ側端部を係止する係止用フック部が形成されていることを特徴とする請求項16に記載のクリップケース。
- 前記収納部の係止用フック部には、収納したクリップのヒンジ部を中心として当該クリップを少なくとも180度まで開放可能とするための切欠部が形成してあることを特徴とする請求項16又は17に記載のクリップケース。
- 前記収納部は開閉可能なカバーで被覆されていることを特徴とする請求項16〜18の何れかに記載のクリップケース。
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