JP2006088489A - 発光素子アレイ駆動装置、プリントヘッド - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 LEDプリントヘッド(LPH)は、点灯信号により点灯/非点灯が制御される複数の発光ダイオードL1〜L128と、複数の発光ダイオードL1〜L128に対応して設けられ、オン状態に設定されることにより発光ダイオードL1〜L128を各々点灯可能状態とする複数のサイリスタS1〜S128とを備えている。そして、例えば発光ダイオードL1を点灯するために用いられる前段のサイリスタS1と発光ダイオードL2を点灯するために用いられる後段のサイリスタS2とが共にターンオンする期間において、発光ダイオードが点灯しないように、パルス幅変調された点灯信号ΦIを設定する。
【選択図】 図4
Description
図6は、このようなサイリスタを用いたSLEDアレイ100の回路構成の一例を示している。この例において、SLEDアレイ100は、128個のサイリスタ(S1〜S128)、128個のLED(LED1〜LED128)、127個のダイオード(CR1〜CR127)、128個の抵抗(R1〜R128)、さらには信号線に過剰な電流が流れるのを防止する転送電流制限抵抗(R1A、R2A、R3A)で構成されている。
まず、SLEDアレイ100に動作の開始が指示される場合、図7(A)に示すようなハイレベルの転送信号CKSが供給される。すなわち、図6に示したサイリスタS1のゲート端子G1にハイレベルの転送信号が入力される。転送信号CKSがハイレベルのときに、図7(B)に示すように転送信号CK1がローレベルに設定されると、サイリスタS1がターンオンする。また、転送信号CK1がローレベルに設定されてから期間Taを経過した後、転送信号CK2がハイレベルに設定される。
その後、点灯信号CKIが図7(D)に示すようにハイレベルからローレベルに設定されると、LED2のカソード端子の電位が低くなり、LED2が点灯する。なお、LED2を点灯させない場合には、サイリスタS2がオンとなっている間、点灯信号CKIをハイレベルの状態に維持すればよい。同様に、サイリスタS2がオンの時に、図7(B)に示すように転送信号CK1が再びローレベルに設定され、点灯信号CKIがハイレベルに設定されると、サイリスタS3がターンオンすると共に、LED2が非点灯(消灯)になる。そして、図7(C)に示すように転送信号CK2がハイレベルになると、サイリスタS2はターンオフする。
そこで、SLEDにおいて、各LEDを点灯させるために出力する点灯信号をパルス幅変調方式にて作成し、各LEDに出力する点灯パルス数すなわち点灯時間の長さを調整することで、全ドットの露光量を一律に補正し、且つ、各ドットの露光量を個別に補正する技術が存在する(特許文献1参照)。
このようにしてサイリスタの転送不良が発生した場合、SLED1ブロック分すべてのLEDが点灯異常を起こすため、形成される画像に抜けが生じてしまうことになる。
図1は本実施の形態が適用される画像形成装置の全体構成を示した図であり、所謂タンデム型の画像形成装置を示している。図1に示す画像形成装置は、本体1に、各色の階調データに対応して画像形成を行う画像プロセス系10、画像プロセス系10を含む画像形成装置全体を制御する制御部20を備えている。そして、本実施の形態では、制御部20に、例えばパーソナルコンピュータ(PC)2、画像読取装置(IIT)3、FAXモデム4等が接続されており、制御部20は、これらから受信された画像データに対して所定の画像処理を施している。
SLEDアレイ31は、120個のSLEDブロック35を直列に配列して構成されている。これら各SLEDブロック35には、後述するように、それぞれ128個の発光ダイオードが直線状に並べられており、さらに、これら発光ダイオードを点灯させるためのスイッチ素子として機能する128個のサイリスタが設けられている。
サイリスタ転送信号発生部41は、制御部20から入力されるライン同期信号Lsyncを基準としてSLEDアレイ31を構成する各SLEDブロック35の各サイリスタに対して転送信号を発生する。また、サイリスタ転送信号発生部41は、後述するようにNAND回路46に対してリミット信号の出力も行う。点灯信号作成手段としてのPWM DATA GEN回路42は、制御部20から入力されるライン同期信号Lsyncに同期して、制御部20から入力される画像データVDATAを、SLEDアレイ31を構成するSLEDブロック35内の各発光ダイオードに対応した点灯データ(PWM DATA)に変換して出力する。補正メモリ43は、各発光ダイオードに対する光量補正値を格納しており、この光量補正値をPWM DATA GEN回路42に出力している。そして、PWM DATA GEN42回路では、補正メモリ43から読み出された光量補正値を用いて各発光ダイオードの点灯データを補正しながら点灯データを作成している。さらに、PLL回路44は、パルス幅変調に使用するクロックPWM CLKを生成し、各PWM回路45に出力する。PWM回路45およびNAND回路46は、SLEDブロック35に対応する数(本実施の形態では120個)だけ設けられている。PWM回路45では、PWM DATA GEN回路42から出力されてくるPWM DATAを、PLL回路44から出力されてくるクロックPWM CLKを用いてパルス幅変調し、PWM信号を出力している。点灯禁止手段あるいは点灯時間調整手段としてのNAND回路46は、サイリスタ転送信号発生部41から出力されてくるリミット信号とPWM回路45から出力されてくるPWM信号とを用いて点灯信号を演算し、対応するSLEDブロック35に出力している。Limit検知回路47は、発光ダイオードの点灯動作において後述する期間Tb中にPWMパルスがアクティブになっているかどうかの検知を行い、検知結果を制御部20に向けて出力している。
ここで、補正メモリ43に格納される光量補正値は、元々EEPROM60に格納されており、例えば電源投入時等において、EEPROM60から補正メモリ43にダウンロードされる。また、PLL回路44におけるクロックPWM CLKは、制御部20によって周波数の変更が可能となっている。これは、感光体ドラム12の感度変化や現像器15内のトナー濃度変化等に応じて、全発光ダイオードの光量を可変するためである。
また、駆動回路40に設けられた各NAND回路46と対応する各SLEDブロック35との間には、両者の間に流れる電流量を制限するための転送電流制限抵抗RIDが接続されている。
SLEDブロック35は、スイッチ素子としての128個のサイリスタS1〜S128、発光素子としての128個の発光ダイオード(LED)L1〜L128、128個のダイオードD1〜D128、128個の抵抗R1〜R128、さらには信号線に過剰な電流が流れるのを防止する転送電流制限抵抗R1A,R2Aで構成されている。なお、他のSLEDブロック35も同様に構成されている。
また、以下の説明では、発光ダイオードL1〜L128への電流の供給を制御するサイリスタS1〜S128とダイオードD1〜D128とで主に構成される部分を転送部とよぶ。
また、奇数番目サイリスタS1,S3,…,S127のカソード端子(出力端)K1,K3,…,K127には、駆動回路40のサイリスタ転送信号発生部41からレベルシフト回路50を通じて出力される転送信号CK1が、転送電流制限抵抗R1Aを介して送信される。一方、偶数番目サイリスタS2,S4,…,S128のカソード端子(出力端)K2,K4,…,K128には、駆動回路40のサイリスタ転送信号発生部41からレベルシフト回路50を通じて出力される転送信号CK2が、転送電流制限抵抗R2Aを介して送信される。
また、各サイリスタS1〜S128のゲート端子G1〜G128と、各サイリスタS1〜S128に対応して設けられた発光ダイオードL1〜L128のゲート端子とは各々接続される。さらに、各サイリスタS1〜S128のゲート端子G1〜G128には、ダイオードD1〜D128のカソード端子が接続されている。そして、サイリスタS1〜S127のゲート端子G1〜G127には、次段のダイオードD2〜D128のアノード端子が各々接続されている。すなわち、各ダイオードD2〜D128はゲート端子G2〜G127を挟んで直列接続されている。
また、ダイオードD1のアノード端子は転送電流制限抵抗R2Aおよびレベルシフト回路50を介して駆動回路40のサイリスタ転送信号発生部41に接続され、転送信号CK2が送信される。また、発光ダイオードL1〜L128のカソード端子は、SLEDブロック35の外部に設けられた転送電流制限抵抗RIDを介して駆動回路40のNAND回路46に接続されおり、このNAND回路46より点灯信号ΦIが送信されるようになっている。
(1)まず、制御部20から駆動回路40に図示しないリセット信号(RST)が入力されることによって、駆動回路40のサイリスタ転送信号発生部41では、トライステートバッファB1Cを「H」とすることにより転送信号CK1Cが「H」として出力され、トライステートバッファB1Rをハイレベル「H」(以下、単に「H」と表記する)とすることにより転送信号CK1Rが「H」として出力される。レベルシフト回路50では、これを受けて、転送信号CK1が「H」に設定される。一方、駆動回路40のサイリスタ転送信号発生部41では、トライステートバッファB2Rをローレベル(以下、単に「L」と表記する)とすることにより転送信号CK2Rが「L」として出力され、トライステートバッファB2Cを「L」とすることにより転送信号CK2Cが「L」として出力される。レベルシフト回路50では、これを受けて、転送信号CK2が「L」に設定され、出力される。その結果、すべてのサイリスタS1〜S128がオフの状態に設定される(図5(a))。
(3)次に、図5(C)に示すように、サイリスタ転送信号発生部41において、トライステートバッファB1Rを「L」に設定することにより転送信号CK1RをLにすると(図5(c))、レベルシフト回路50では、コンデンサC1に蓄積された電荷が抵抗R1Bに向かう方向に流れ、やがて、転送信号CK1の電位がGNDになる。ここで、転送信号CK1Cの電位は3.3Vに設定されているため、コンデンサC1の両端電位は3.3V(=VDD)となる。
この状態においては、ゲート端子G1→信号線Φ1→転送信号CK1のルートで、サイリスタS1のゲート電流が流れ始める。その際に、サイリスタ転送信号発生部41のトライステートバッファB1Rをハイインピーダンス(Hiz)にすることで、電流の逆流防止を行う。
その後、サイリスタS1に流れるゲート電流により、サイリスタS1がターンオンし始め、ゲート電流が徐々に増加する。それと共に、レベルシフト回路50のコンデンサC1に電流が流れ込むことで、転送信号CK1の電位も徐々に上昇する。
そして、サイリスタS1が完全にターンオンし、定常状態となると、サイリスタS1のオン状態を保持するための電流がレベルシフト回路50の抵抗R1Bに流れるが、コンデンサには流れなくなる。なお、転送信号CK1電位は、CK1電位=(3.3−Vf)×R1B/(R1A+R1B)である。
なお、トライステートバッファB1Rを「L」に設定する際、図5(B)に示すように、駆動回路40のトライステートバッファB1Cをハイインピーダンス(Hiz)に設定する(図5(e))。
(7)次に、図5(F)に示すように、サイリスタ転送信号発生部41のトライステートバッファB2Rを「L」に設定することで転送信号CK2Rを「L」にすると(図5(g))、図5(c)の場合と同様に電流が流れ、レベルシフト回路50のコンデンサC2の両端に電圧が発生する。図5(g)の終了直前の定常状態において、ゲート端子G2電位が1.9Vであるため、各点の電位は図5(c)の場合とは若干異なるが、動作上影響はない。これは、図5(g)の終了直前の定常状態では、信号線Φ2電位=ゲート端子G2電位−Vf=1.9−1.4=約0.5V程度であるため、サイリスタS2にゲート電流が流れるのであるが、この量がわずかであるためにサイリスタS2がオンしないからである。なお、この場合の転送信号CK2電位は、CK2電位=0.5×R2B/(R2A+R2B)=約0.15V程度である。
(9)そして、図5(B),(C)に示すように、サイリスタ転送信号発生部41のトライステートバッファB1C、B1Rを同時に「H」に設定することで転送信号CK1C、CK1Rを同時にHにすると(図5(i))、転送信号CK1が「H」となる。転送信号CK1が「H」となることによりサイリスタS1はターンオフし、抵抗R1を通って放電することによってゲート端子G1電位は徐々に下降する。その際、サイリスタS2のゲート端子G2電位は3.3Vになり、完全にオンする。
(10)サイリスタS2が完全にオンすると、今度は、発光ダイオードL2が発光可能な状態となる。したがって、このときに点灯信号ΦIを「L」に設定すれば、発光ダイオードL1を点灯させることができる。なお、通常の場合、ゲート端子G1電位はすでにゲート端子G2電位より低くなっているため、発光ダイオードL1がオンすることはない。
これに対し、本実施の形態では、図5(i)での転送信号CK1C,CK1Rを同時にHにする前において、駆動回路40のトライステートバッファB1Cがハイインピーダンス(Hiz)に設定されているので、コンデンサC1には電流が流れ込まなくなり、大きな電位差が生じることはない。このため、転送信号CK1において大きなスパイク電位の発生が抑制されるので、駆動回路40に大きな電流が流れ込むことを防止することができる。
制御部20からPWM DATA GEN回路42に画像データVDATAが入力されてくると、PWM DATA GEN回路42では、点灯対象となる発光ダイオードに対する点灯データ(PWM DATA)を作成する。ここで、PWM DATA GEN回路42は、補正メモリ43から読み出された光量補正値を用い、また、全体の補正値を加味して点灯データ(PWM DATA)を作成する。従って、点灯対象となる発光ダイオード毎に、点灯パルス長さ(点灯時間)が設定された点灯データが作成されることになる。
他方、別の観点からみれば、本実施の形態は、リミット信号を用いて、発光ダイオードL1の点灯可能期間を越えないように、点灯パルス幅(点灯時間に対応)を調整しているともいえる。
Claims (8)
- 複数の発光素子と、
前記複数の発光素子に対する電力の供給源となる電源と、
前記複数の発光素子に対応して設けられ、オン状態に設定されることにより前記電源からの電力を当該発光素子に供給し、当該発光素子を各々点灯可能状態とする複数のスイッチ素子と、
前記複数のスイッチ素子に対して当該スイッチ素子を順次オンするための転送信号を発生し、当該複数のスイッチ素子を順次点灯可能にする転送信号発生手段と、
前記転送信号発生手段にて前記複数のスイッチ素子のうち所定のスイッチ素子から他のスイッチ素子へとオン状態の転送を行う間、前記発光素子の点灯を禁止する点灯禁止手段と
を含む発光素子アレイ駆動装置。 - 前記複数のスイッチ素子は、前記電源からの電力を入力する入力端、入力した電力を出力する出力端、および入力した電力を当該出力端から出力させるための制御信号を入力する制御端を有するサイリスタからなることを特徴とする請求項1記載の発光素子アレイ駆動装置。
- 前記点灯禁止手段は、前記所定のスイッチ素子としての前記サイリスタの制御端に印加される電圧が前記他のスイッチ素子としての前記サイリスタの制御端に印加される電圧よりも低くなるまでの間、前記発光素子の点灯を禁止することを特徴とする請求項2記載の発光素子アレイ駆動装置。
- 複数の発光素子と、
前記複数の発光素子に対する電力の供給源となる電源と、
前記複数の発光素子に対応して設けられ、オン状態に設定されることにより前記電源からの電力を当該発光素子に供給し、当該発光素子を各々点灯可能状態とする複数のスイッチ素子と、
前記複数のスイッチ素子に対して当該スイッチ素子を順次オンするための転送信号を発生し、当該複数のスイッチ素子を順次点灯可能にする転送信号発生手段と、
前記発光素子毎の点灯時間を調整することにより当該発光素子毎の発光光量を補正した点灯信号を作成する点灯信号作成手段と、
前記点灯信号作成手段にて作成された前記点灯信号の点灯時間が、前記転送信号発生手段による転送信号の発生周期に基づいて決定された前記発光素子の点灯可能期間を超えないように、当該発光素子の点灯時間を調整する点灯時間調整手段と
を含む発光素子アレイ駆動装置。 - 前記複数のスイッチ素子は、前記電源からの電力を入力する入力端、入力した電力を出力する出力端、および入力した電力を当該出力端から出力させるための制御信号を入力する制御端を有するサイリスタからなることを特徴とする請求項4記載の発光素子アレイ駆動装置。
- 前記点灯信号作成手段は、パルス幅変調方式を用いて前記点灯信号を作成することを特徴とする請求項5記載の発光素子アレイ駆動装置。
- 感光体を露光する露光手段と、
前記露光手段から露光される光を前記感光体上に結像させる光学手段とを有し、
前記露光手段は、
複数の発光素子と、
前記複数の発光素子に対する電力の供給源となる電源と、
前記複数の発光素子に対応して設けられ、オン状態に設定されることにより前記電源からの電力を当該発光素子に供給し、当該発光素子を各々点灯可能状態とする複数のスイッチ素子と、
前記複数のスイッチ素子に対して当該スイッチ素子を順次オンするための転送信号を発生し、当該複数のスイッチ素子を順次点灯可能にする転送信号発生部と、
前記発光素子毎の点灯時間を調整することにより当該発光素子毎の発光光量を補正した点灯信号を作成する点灯信号作成部と、
前記点灯信号作成部にて作成された前記点灯信号の点灯時間が、前記転送信号発生部による転送信号の発生周期に基づいて決定された前記発光素子の点灯可能期間を超えないように、当該発光素子の点灯時間を調整する点灯時間調整部と
を含むことを特徴とするプリントヘッド。 - 前記点灯信号作成部にて作成された前記点灯信号の点灯時間が、前記転送信号発生部による転送信号の発生周期に基づいて決定された前記発光素子の点灯可能期間を超えているか否かを検出する検出部と、
前記検出部にて前記点灯時間が前記点灯可能期間を越えていることが検出された場合に、警告を出力する警告出力部と
をさらに含むことを特徴とする請求項7記載のプリントヘッド。
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