JP2006088489A - 発光素子アレイ駆動装置、プリントヘッド - Google Patents

発光素子アレイ駆動装置、プリントヘッド Download PDF

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Abstract

【課題】 発光素子を点灯させるためのスイッチ素子の切り換え不良に伴う発光素子の点灯不良の発生を防止する。
【解決手段】 LEDプリントヘッド(LPH)は、点灯信号により点灯/非点灯が制御される複数の発光ダイオードL1〜L128と、複数の発光ダイオードL1〜L128に対応して設けられ、オン状態に設定されることにより発光ダイオードL1〜L128を各々点灯可能状態とする複数のサイリスタS1〜S128とを備えている。そして、例えば発光ダイオードL1を点灯するために用いられる前段のサイリスタS1と発光ダイオードL2を点灯するために用いられる後段のサイリスタS2とが共にターンオンする期間において、発光ダイオードが点灯しないように、パルス幅変調された点灯信号ΦIを設定する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、並べて配置された複数の発光素子を駆動する発光素子アレイ駆動装置等に係り、より詳しくは、自己走査型の発光素子アレイを駆動する発光素子アレイ駆動装置等に関する。
電子写真方式を採用した画像形成装置では、一様に帯電された感光体上に、画像情報を光記録手段によって照射することにより静電潜像を得た後、この静電潜像にトナーを付加して可視化し、記録紙上に転写して定着することによって画像形成が行なわれる。かかる光記録手段として、レーザを用いて主走査方向にレーザ光を走査させて露光する光走査方式の他、近年では、装置の小型化の要請を受けてLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)を主走査方向に多数、配列してなるLEDプリントヘッド(LPH:LED Print Head)を用いた光記録手段が採用されている。
LPHは、一般に、多数のLEDをライン状に配列したLEDチップが複数配置されたLEDアレイと、LEDから出力された光を感光体(感光体ドラム)表面に結像させるために多数のロッドレンズが配列されたセルフォック(登録商標)レンズとを含んで構成されている。画像形成装置では、入力される画像データに基づいてLPHの各LEDを駆動させ、感光体へ向けて光を出力し、セルフォックレンズによって感光体表面に光を結像させる。そして、感光体とLPHとを相対移動させることにより副走査方向に静電潜像を形成している。
特に、最近では、この種のLPHとして、自己走査型LED(SLED)を適用したものが提案されている。このSLEDは、選択的に発光点をオン/オフさせるスイッチに相当する部分として、サイリスタ構造を採用している。
図6は、このようなサイリスタを用いたSLEDアレイ100の回路構成の一例を示している。この例において、SLEDアレイ100は、128個のサイリスタ(S1〜S128)、128個のLED(LED1〜LED128)、127個のダイオード(CR1〜CR127)、128個の抵抗(R1〜R128)、さらには信号線に過剰な電流が流れるのを防止する転送電流制限抵抗(R1A、R2A、R3A)で構成されている。
各サイリスタ(S1〜S128)の入力端であるアノード端子(A1〜A128)は、電源ライン102に接続されている。この電源ライン102には電源101より電源電圧VDD(VDD=5.0V)が供給される。また、奇数番目サイリスタ(S1、S3、…、S127)の出力端であるカソード端子(K1、K3、…、K127)には、転送電流制限抵抗R1Aを介して転送信号CK1が供給される。さらに、偶数番目のサイリスタ(S2、S4、…、S128)の出力端であるカソード端子(K2、K4、…、K128)には、転送電流制限抵抗R2Aを介して転送信号CK2が供給される。
一方、各サイリスタ(S1〜S128)の制御端であるゲート端子(G1〜G128)は、各サイリスタS1〜S128に対応して設けられた抵抗(R1〜R128)を介して電源ライン103に接続されており、この電源ライン103は接地(GND)されている。また、各サイリスタ(S1〜S128)に対応して設けられたLED(LED1〜LED128)のゲート端子は、各サイリスタ(S1〜S128)のゲート端子(G1〜G128)に各々接続されている。さらに、各サイリスタ(S1〜S128)のゲート端子(G1〜G128)には、ダイオード(CR1〜CR127)のアノード端子が接続されている。さらにまた、ダイオード(CR1〜CR127)のカソード端子は、次段のサイリスタのゲート端子に各々接続されている。すなわち、各ダイオード(CR1〜CR127)は直列接続されている。そして、ダイオードCR1のアノード端子は転送電流制限抵抗R3Aを介して転送信号CKSを受信する。また、LED(LED1〜LED128)のカソード端子は点灯信号CKIを受信している。
次に、このようなSLEDアレイ100の動作について、図7に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。なお、ここでは、全LED(L1〜L128)を点灯させる場合を例に説明を行う。
まず、SLEDアレイ100に動作の開始が指示される場合、図7(A)に示すようなハイレベルの転送信号CKSが供給される。すなわち、図6に示したサイリスタS1のゲート端子G1にハイレベルの転送信号が入力される。転送信号CKSがハイレベルのときに、図7(B)に示すように転送信号CK1がローレベルに設定されると、サイリスタS1がターンオンする。また、転送信号CK1がローレベルに設定されてから期間Taを経過した後、転送信号CK2がハイレベルに設定される。
このように、転送信号CKSがハイレベルに設定された状態で、ローレベルの転送信号CK1が供給される奇数番目のサイリスタ(S1、S3、・・・)のうち、ゲート端子の電位が最も高い、すなわちサイリスタの閾値以上のゲート電圧となるサイリスタS1がターンオンする。また、このとき、図7(C)に示すように転送信号CK2はハイレベルに設定されているので、偶数番目のサイリスタ(S2、S4、…)のカソード端子(K2、K4、…)の電位は高いままとなり、偶数番目のサイリスタ(S2、S4、…)はオフの状態が維持される。さらに、点灯信号CKIは図7(D)に示すようにハイレベルに設定されているので、LED(LED1〜LED128)のカソード端子の電圧が高く、LED(LED1〜LED128)は点灯しない。そして、点灯信号CKIが、図7(D)に示すように転送信号CK2がハイレベルとなってから期間Tbを経過した後にハイレベルからローレベルに設定されると、LED1のカソード端子の電位が低くなり、LED1が点灯する。なお、LED1を点灯させない場合には、サイリスタS1がオンとなっている間、点灯信号CKIをハイレベルの状態に維持すればよい。
次に、サイリスタS1がオンの時に、図7(C)に示すように転送信号CK2がローレベルに設定され、点灯信号CKIがハイレベルに設定されると、ローレベルの転送信号CK2が供給される偶数番目のサイリスタ(S2、S4、…)のうち、ゲート端子の電位が最も高い、すなわちサイリスタの閾値以上のゲート電圧となるサイリスタS2がターンオンすると共に、LED1が非点灯(消灯)になる。そして、図7(B)に示すように転送信号CK1がハイレベルに設定されると、サイリスタS1がターンオフし、ゲート端子G1の電位が抵抗R1によって徐々に低下すると共に、ゲート端子G2の電位は上昇する。また、これに伴ってゲート端子G3、…、の電位も上昇する。
その後、点灯信号CKIが図7(D)に示すようにハイレベルからローレベルに設定されると、LED2のカソード端子の電位が低くなり、LED2が点灯する。なお、LED2を点灯させない場合には、サイリスタS2がオンとなっている間、点灯信号CKIをハイレベルの状態に維持すればよい。同様に、サイリスタS2がオンの時に、図7(B)に示すように転送信号CK1が再びローレベルに設定され、点灯信号CKIがハイレベルに設定されると、サイリスタS3がターンオンすると共に、LED2が非点灯(消灯)になる。そして、図7(C)に示すように転送信号CK2がハイレベルになると、サイリスタS2はターンオフする。
このようにSLEDアレイ100では、転送信号CK1、CK2が共にローレベルとなる重なり期間(図7に示すTaの期間)を設けつつ、交互にハイレベル、ローレベルを切り替えることにより、サイリスタ(S1〜S128)を順次オンさせると共に、これに同期して図7に示す期間Tbを経た後に点灯信号CKIをローレベルにすることにより、LED(LED1〜LED128)を順次点灯させることができる。したがって、SLEDアレイ100に接続する信号線としては、転送信号CKS、CK1、CK2のための3本、点灯信号CKIのための1本、そして2本の電源線(そのうち1本は接地)の合計6本だけでよく、配線を簡素化できるという利点がある。
なお、図7において、転送信号CK1(またはCK2)が立ち下がってから他方の転送信号CK2(またはCK1)が立ち下がるまでの期間をサイリスタ転送周期Tと呼ぶ。また、図7に示す期間Taは、転送信号CK1(またはCK2)が立ち下がってからCK2(またはCK1)が立ち上がるまでの期間であり、転送信号CK1およびCK2が共にローレベルになる期間、つまり、隣接する二つのサイリスタ(例えばサイリスタS1とS2)が共にターンオンしている期間である。さらに、図7に示す期間Tbは、転送信号CK1(またはCK2)が立ち上がってから点灯信号CKIが立ち下がる(LEDが点灯を開始する)までの期間であり、これから点灯させようとするLEDに対応するサイリスタ(例えばサイリスタS2)のゲート電圧が、すでに点灯したLEDに対応するサイリスタ(例えばサイリスタS1)のゲート電圧よりも高くなるために必要な期間である。
また、LPHには、高画質な画像形成を行うことを目的として、部品のばらつき、感光体の劣化等の経時変化や温湿度等の環境変化に伴う感光体の感度の変動を補正するために、全ドットの露光量を一律に制御することが求められている。また、セルフォックレンズアレイにより周期的に発生する光スポット径の違いやLED自身の光量むら等に起因する濃度むらを抑制するために、各ドットの露光量を個別に制御することも求められている。
そこで、SLEDにおいて、各LEDを点灯させるために出力する点灯信号をパルス幅変調方式にて作成し、各LEDに出力する点灯パルス数すなわち点灯時間の長さを調整することで、全ドットの露光量を一律に補正し、且つ、各ドットの露光量を個別に補正する技術が存在する(特許文献1参照)。
特開2002−36628号公報(第7−8頁、図12)
ところで、上記特許文献1のようなパルス幅変調方式を採用した場合には、点灯対象となるLEDの点灯時間が、設定された補正量に応じて変わることになる。ここで、図7を参照すると、LEDを点灯させることのできる点灯可能時間T1は、上述したサイリスタ転送周期Tから期間Ta、期間Tbを引いた時間(T1=T−Ta−Tb)であり、実際のLEDの点灯時間は、点灯可能時間T1内に設定されることになる。なお、図7は、LED1,2,3,…の点灯時間が、点灯可能時間T1と同一に設定された例を示している。
しかしながら、例えばプログラム上のバグや設定の異常等が発生すると、パルス幅変調により設定されたLEDの点灯時間が点灯可能時間T1を越えてしまうといった事態が生じ得る。このような場合、LEDの点灯時間が、点灯可能時間T1を越えてその後に設定される期間Taや期間Tbに食い込むことになってしまう。
ここで、図6,図7に示すLED1の点灯時間が延びてしまった場合について考えてみる。LED1の点灯時間が点灯可能期間T1を越えることによって、Ta期間およびTb期間がなくなってしまった場合には、サイリスタS1をターンオフさせてもLED1が点灯を続けるため、サイリスタS1のゲートG1の電位が下がらなくなってしまう。すると、次にLED2を点灯させようとしたときには、サイリスタS2に加えてサイリスタS1もオン状態を維持していることから、LED1にも電流が流れ、LED1およびLED2の両者が点灯することになってしまう。そして、次のLED3を点灯させようとしたときには、サイリスタS1がオンとなったままであるため、今度は、LED3を点灯させることができずに、LED1が点灯することになってしまう。
このようにしてサイリスタの転送不良が発生した場合、SLED1ブロック分すべてのLEDが点灯異常を起こすため、形成される画像に抜けが生じてしまうことになる。
本発明は、かかる技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、発光素子を点灯させるためのスイッチ素子の切り換え不良に伴う発光素子の点灯不良の発生を防止することにある。
かかる目的のもと、本発明が適用される発光素子アレイ駆動装置は、複数の発光素子と、複数の発光素子に対する電力の供給源となる電源と、複数の発光素子に対応して設けられ、オン状態に設定されることにより電源からの電力を発光素子に供給し、発光素子を各々点灯可能状態とする複数のスイッチ素子と、複数のスイッチ素子に対してスイッチ素子を順次オンするための転送信号を発生し、複数のスイッチ素子を順次点灯可能にする転送信号発生手段と、転送信号発生手段にて複数のスイッチ素子のうち所定のスイッチ素子から他のスイッチ素子へとオン状態の転送を行う間、発光素子の点灯を禁止する点灯禁止手段とを含んでいる。
ここで、複数のスイッチ素子は、電源からの電力を入力する入力端、入力した電力を出力する出力端、および入力した電力を出力端から出力させるための制御信号を入力する制御端を有するサイリスタからなることを特徴とすることができる。この場合に、点灯禁止手段は、所定のスイッチ素子としてのサイリスタの制御端に印加される電圧が他のスイッチ素子としてのサイリスタの制御端に印加される電圧よりも低くなるまでの間、発光素子の点灯を禁止することを特徴とすることができる。
また、他の観点から捉えると、本発明が適用される発光素子アレイ駆動装置は、複数の発光素子と、複数の発光素子に対する電力の供給源となる電源と、複数の発光素子に対応して設けられ、オン状態に設定されることにより電源からの電力を発光素子に供給し、発光素子を各々点灯可能状態とする複数のスイッチ素子と、複数のスイッチ素子に対してスイッチ素子を順次オンするための転送信号を発生し、複数のスイッチ素子を順次点灯可能にする転送信号発生手段と、発光素子毎の点灯時間を調整することにより発光素子毎の発光光量を補正した点灯信号を作成する点灯信号作成手段と、点灯信号作成手段にて作成された点灯信号の点灯時間が、転送信号発生手段による転送信号の発生周期に基づいて決定された発光素子の点灯可能期間を超えないように、発光素子の点灯時間を調整する点灯時間調整手段とを含んでいる。
ここで、複数のスイッチ素子は、電源からの電力を入力する入力端、入力した電力を出力する出力端、および入力した電力を出力端から出力させるための制御信号を入力する制御端を有するサイリスタからなることを特徴とすることができる。また、点灯信号作成手段は、パルス幅変調方式を用いて点灯信号を作成することを特徴とすることができる。
さらに、他の観点から捉えると、本発明が適用されるプリントヘッドは、感光体を露光する露光手段と、露光手段から露光される光を感光体上に結像させる光学手段とを有し、露光手段は、複数の発光素子と、複数の発光素子に対する電力の供給源となる電源と、複数の発光素子に対応して設けられ、オン状態に設定されることにより電源からの電力を発光素子に供給し、発光素子を各々点灯可能状態とする複数のスイッチ素子と、複数のスイッチ素子に対してスイッチ素子を順次オンするための転送信号を発生し、複数のスイッチ素子を順次点灯可能にする転送信号発生部と、発光素子毎の点灯時間を調整することにより発光素子毎の発光光量を補正した点灯信号を作成する点灯信号作成部と、点灯信号作成部にて作成された点灯信号の点灯時間が、転送信号発生部による転送信号の発生周期に基づいて決定された発光素子の点灯可能期間を超えないように、発光素子の点灯時間を調整する点灯時間調整部とを含んでいる。
ここで、点灯信号作成部にて作成された点灯信号の点灯時間が、転送信号発生部による転送信号の発生周期に基づいて決定された発光素子の点灯可能期間を超えているか否かを検出する検出部と、検出部にて点灯時間が点灯可能期間を越えていることが検出された場合に、警告を出力する警告出力部とをさらに含むことを特徴とすることができる。
本発明によれば、発光素子を点灯させるためのスイッチ素子の切り換え不良に伴う発光素子の点灯不良の発生を防止することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態という)について詳細に説明する。
図1は本実施の形態が適用される画像形成装置の全体構成を示した図であり、所謂タンデム型の画像形成装置を示している。図1に示す画像形成装置は、本体1に、各色の階調データに対応して画像形成を行う画像プロセス系10、画像プロセス系10を含む画像形成装置全体を制御する制御部20を備えている。そして、本実施の形態では、制御部20に、例えばパーソナルコンピュータ(PC)2、画像読取装置(IIT)3、FAXモデム4等が接続されており、制御部20は、これらから受信された画像データに対して所定の画像処理を施している。
画像プロセス系10は、水平方向に一定の間隔を置いて並列的に配置される複数のエンジンからなる画像形成ユニット11を備えている。この画像形成ユニット11は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kから構成されており、夫々、静電潜像を形成してトナー像を担持させる像担持体(感光体)である感光体ドラム12、感光体ドラム12の表面を一様に帯電する帯電器13、帯電器13によって帯電された感光体ドラム12を露光するLEDプリントヘッド(LPH)14、LPH14によって得られた潜像を現像する現像器15を備えている。また、画像プロセス系10は、各画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの感光体ドラム12にて画像形成された各色のトナー像を記録用紙に多重転写させるために、この記録用紙を搬送する用紙搬送ベルト16、用紙搬送ベルト16を駆動させるロールである駆動ロール17、感光体ドラム12のトナー像を記録用紙に転写させる転写ロール18を備えている。
各画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kは、現像器15に収納されたトナーを除き、ほぼ同様な構成を備えている。PC2、IIT3、FAXモデム4から入力された画像信号は、制御部20によって画像処理が施され、インタフェースを介して各画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kに供給される。画像プロセス系10は、制御部20から供給された同期信号等の制御信号に基づいて動作する。まず、イエローの画像形成ユニット11Yでは、帯電器13により帯電された感光体ドラム12の表面に、制御部20から得られた画像信号に基づき、LPH14によって静電潜像を形成する。形成された静電潜像に対して現像器15によってイエローのトナー像を形成し、形成されたイエローのトナー像は、図の矢印方向に回動する用紙搬送ベルト16上の記録用紙に転写ロール18を用いて転写される。同様にして、マゼンタ、シアン、黒のトナー像が各々の感光体ドラム12上に形成され、用紙搬送ベルト16上の記録用紙に転写ロール18を用いて多重転写される。多重転写された記録用紙上のトナー像は、定着器19に搬送されて、熱および圧力によって記録用紙に定着される。
図2は、LEDプリントヘッド(LPH)14の構成を示した断面図である。LPH14は、発光素子として多数の発光ダイオード(LED)が配列された露光手段としての自己走査型LEDアレイ(SLEDアレイ)31、SLEDアレイ31を支持すると共にSLEDアレイ31の駆動を制御するための駆動回路40(後段の図3参照)が形成されたプリント基板32、各発光ダイオードから出射された光ビームを感光体ドラム12上に結像させる光学手段としてのセルフォック(登録商標)レンズアレイ(SLA)33を備え、プリント基板32およびセルフォックレンズアレイ33は、ハウジング34に保持されている。ここで、SLEDアレイ31は、発光ダイオードが主走査方向に画素数分、配列されたものからなる。そして、本実施の形態では、A3ノビに対応して1200dpiの解像度で光書き込み(潜像形成)が行えるようになっており、約21.1μm毎に15360個のLEDが精度良く配列されている。
図3は、LPH14の回路構成を示した回路ブロック図である。このLPH14は、上述したSLEDアレイ31および駆動回路40、SLEDアレイ31および駆動回路40の間に設けられたレベルシフト回路50、そして、EEPROM60を備えている。
SLEDアレイ31は、120個のSLEDブロック35を直列に配列して構成されている。これら各SLEDブロック35には、後述するように、それぞれ128個の発光ダイオードが直線状に並べられており、さらに、これら発光ダイオードを点灯させるためのスイッチ素子として機能する128個のサイリスタが設けられている。
また、駆動回路40は、サイリスタ転送信号発生部41、PWM DATA GEN回路42、補正メモリ43、PLL(Phase Locked Loop)回路44、複数のPWM(Pulse Width Modulation)回路45、複数のNAND回路46、Limit検知回路47を有している。
サイリスタ転送信号発生部41は、制御部20から入力されるライン同期信号Lsyncを基準としてSLEDアレイ31を構成する各SLEDブロック35の各サイリスタに対して転送信号を発生する。また、サイリスタ転送信号発生部41は、後述するようにNAND回路46に対してリミット信号の出力も行う。点灯信号作成手段としてのPWM DATA GEN回路42は、制御部20から入力されるライン同期信号Lsyncに同期して、制御部20から入力される画像データVDATAを、SLEDアレイ31を構成するSLEDブロック35内の各発光ダイオードに対応した点灯データ(PWM DATA)に変換して出力する。補正メモリ43は、各発光ダイオードに対する光量補正値を格納しており、この光量補正値をPWM DATA GEN回路42に出力している。そして、PWM DATA GEN42回路では、補正メモリ43から読み出された光量補正値を用いて各発光ダイオードの点灯データを補正しながら点灯データを作成している。さらに、PLL回路44は、パルス幅変調に使用するクロックPWM CLKを生成し、各PWM回路45に出力する。PWM回路45およびNAND回路46は、SLEDブロック35に対応する数(本実施の形態では120個)だけ設けられている。PWM回路45では、PWM DATA GEN回路42から出力されてくるPWM DATAを、PLL回路44から出力されてくるクロックPWM CLKを用いてパルス幅変調し、PWM信号を出力している。点灯禁止手段あるいは点灯時間調整手段としてのNAND回路46は、サイリスタ転送信号発生部41から出力されてくるリミット信号とPWM回路45から出力されてくるPWM信号とを用いて点灯信号を演算し、対応するSLEDブロック35に出力している。Limit検知回路47は、発光ダイオードの点灯動作において後述する期間Tb中にPWMパルスがアクティブになっているかどうかの検知を行い、検知結果を制御部20に向けて出力している。
また、制御部20とサイリスタ転送信号発生部41、PWM DATA GEN回路42、補正メモリ43、PLL回路44、PWM回路45、Limit検知回路47、EEPROM60との間では、Serial DATAにより双方向通信を行うことが可能となっている。
ここで、補正メモリ43に格納される光量補正値は、元々EEPROM60に格納されており、例えば電源投入時等において、EEPROM60から補正メモリ43にダウンロードされる。また、PLL回路44におけるクロックPWM CLKは、制御部20によって周波数の変更が可能となっている。これは、感光体ドラム12の感度変化や現像器15内のトナー濃度変化等に応じて、全発光ダイオードの光量を可変するためである。
また、駆動回路40に設けられた各NAND回路46と対応する各SLEDブロック35との間には、両者の間に流れる電流量を制限するための転送電流制限抵抗RIDが接続されている。
そして、駆動回路40に設けられたサイリスタ転送信号発生部41と各SLEDブロック35との間に設けられるレベルシフト回路50は、駆動回路40のサイリスタ転送信号発生部41から出力されてくるサイリスタ転送信号のレベルをシフトさせる機能を有している。なお、本実施の形態では、これらサイリスタ転送信号発生部41とレベルシフト回路50とにより、転送信号発生手段が構成されている。
図4は、LPH14における駆動回路40、レベルシフト回路50およびSLEDアレイ31の構成を示した回路図である。なお、SLEDアレイ31は、上述したように120個のSLEDブロック35を直列に配置することによって構成されているが、図4においては、これらのうち一つのSLEDブロック35を代表的に示している。
SLEDブロック35は、スイッチ素子としての128個のサイリスタS1〜S128、発光素子としての128個の発光ダイオード(LED)L1〜L128、128個のダイオードD1〜D128、128個の抵抗R1〜R128、さらには信号線に過剰な電流が流れるのを防止する転送電流制限抵抗R1A,R2Aで構成されている。なお、他のSLEDブロック35も同様に構成されている。
また、以下の説明では、発光ダイオードL1〜L128への電流の供給を制御するサイリスタS1〜S128とダイオードD1〜D128とで主に構成される部分を転送部とよぶ。
SLEDブロック35において、各サイリスタS1〜S128のアノード端子(入力端)A1〜A128は、電源ライン36に接続されている。この電源ライン36には図示しない電源より電源電圧VDD(VDD=3.3V)が供給される。
また、奇数番目サイリスタS1,S3,…,S127のカソード端子(出力端)K1,K3,…,K127には、駆動回路40のサイリスタ転送信号発生部41からレベルシフト回路50を通じて出力される転送信号CK1が、転送電流制限抵抗R1Aを介して送信される。一方、偶数番目サイリスタS2,S4,…,S128のカソード端子(出力端)K2,K4,…,K128には、駆動回路40のサイリスタ転送信号発生部41からレベルシフト回路50を通じて出力される転送信号CK2が、転送電流制限抵抗R2Aを介して送信される。
他方、各サイリスタS1〜S128のゲート端子(制御端)G1〜G128は、各サイリスタS1〜S128に対応して設けられた抵抗R1〜R128を介して電源ライン37に各々接続されている。なお、電源ライン37は接地(GND)されている。
また、各サイリスタS1〜S128のゲート端子G1〜G128と、各サイリスタS1〜S128に対応して設けられた発光ダイオードL1〜L128のゲート端子とは各々接続される。さらに、各サイリスタS1〜S128のゲート端子G1〜G128には、ダイオードD1〜D128のカソード端子が接続されている。そして、サイリスタS1〜S127のゲート端子G1〜G127には、次段のダイオードD2〜D128のアノード端子が各々接続されている。すなわち、各ダイオードD2〜D128はゲート端子G2〜G127を挟んで直列接続されている。
また、ダイオードD1のアノード端子は転送電流制限抵抗R2Aおよびレベルシフト回路50を介して駆動回路40のサイリスタ転送信号発生部41に接続され、転送信号CK2が送信される。また、発光ダイオードL1〜L128のカソード端子は、SLEDブロック35の外部に設けられた転送電流制限抵抗RIDを介して駆動回路40のNAND回路46に接続されおり、このNAND回路46より点灯信号ΦIが送信されるようになっている。
また、駆動回路40に設けられたサイリスタ転送信号発生部41は、転送信号CK1を作成するのに用いられる転送信号CK1Rを出力するトライステートバッファB1R、同じく転送信号CK1を作成するのに用いられる転送信号CK1Cを出力するトライステートバッファB1Cを備えている。さらに、サイリスタ転送信号発生部41は、転送信号CK2を作成するのに用いられる転送信号CK2Rを出力するトライステートバッファB2R、同じく転送信号CK2を作成するのに用いられる転送信号CK2Cを出力するトライステートバッファB2Cを備えている。なお、これらトライステートバッファB1R、B1C、B2R、B2Cは、H(1)、L(0)を出力できる他に、High−Z(以下の説明ではHizと表記する)の状態をとることのできる3ステート出力回路にて構成されている。ここで、Hiz状態とは、出力が実質的にオープン状態であることを意味する。
一方、レベルシフト回路50には、奇数番目サイリスタS1,S3,…,S127のカソード端子K1,K3,…,K127が、転送電流制限抵抗R1Aを介して接続されている。レベルシフト回路50のこの部位には、トライステートバッファB1Rに繋がる抵抗R1Bが接続された信号線とトライステートバッファB1Cに繋がるコンデンサC1が接続された信号線とを並列に分岐した回路が形成されている。また、レベルシフト回路50には、偶数番目サイリスタS2,S4,…,S128のカソード端子K2,K4,…,K128およびダイオードD1のアノード端子が、転送電流制限抵抗R2Aを介して接続されている。レベルシフト回路50のこの部位には、トライステートバッファB2Rに繋がる抵抗R2Bが接続された信号線とトライステートバッファB2Cに繋がるコンデンサC2が接続された信号線とを並列に分岐した回路が形成されている。
次に、画像形成動作におけるLPH14の駆動(点灯動作)について、図5に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。なお、図5に示すタイミングチャートでは、すべての発光ダイオードL1〜L128が光書き込みを行う(発光する)場合について表記している。
(1)まず、制御部20から駆動回路40に図示しないリセット信号(RST)が入力されることによって、駆動回路40のサイリスタ転送信号発生部41では、トライステートバッファB1Cを「H」とすることにより転送信号CK1Cが「H」として出力され、トライステートバッファB1Rをハイレベル「H」(以下、単に「H」と表記する)とすることにより転送信号CK1Rが「H」として出力される。レベルシフト回路50では、これを受けて、転送信号CK1が「H」に設定される。一方、駆動回路40のサイリスタ転送信号発生部41では、トライステートバッファB2Rをローレベル(以下、単に「L」と表記する)とすることにより転送信号CK2Rが「L」として出力され、トライステートバッファB2Cを「L」とすることにより転送信号CK2Cが「L」として出力される。レベルシフト回路50では、これを受けて、転送信号CK2が「L」に設定され、出力される。その結果、すべてのサイリスタS1〜S128がオフの状態に設定される(図5(a))。
(2)リセット信号(RST)に続いて、制御部20から出力されるライン同期信号Lsyncが所定期間だけ「H」になることで(図5(a))、SLEDアレイ31(各SLEDブロック35)の動作が開始される。そして、このライン同期信号Lsyncに同期して、サイリスタ転送信号発生部41では、図5(E),(F)に示すように、トライステートバッファB2CおよびトライステートバッファB2Rを「H」とすることにより、転送信号CK2Cおよび転送信号CK2Rを「H」に設定する。そして、レベルシフト回路50では、これを受けて、図5(G)に示すように、転送信号CK2が「H」に設定される(図5(b))。
(3)次に、図5(C)に示すように、サイリスタ転送信号発生部41において、トライステートバッファB1Rを「L」に設定することにより転送信号CK1RをLにすると(図5(c))、レベルシフト回路50では、コンデンサC1に蓄積された電荷が抵抗R1Bに向かう方向に流れ、やがて、転送信号CK1の電位がGNDになる。ここで、転送信号CK1Cの電位は3.3Vに設定されているため、コンデンサC1の両端電位は3.3V(=VDD)となる。
(4)これに続いて、図5(B)に示すように、サイリスタ転送信号発生部41のトライステートバッファB1Cを「L」とすることにより転送信号CK1CをLにすると(図5(d))、転送信号CK1の電位は、コンデンサC1に電荷が蓄積されているため、約−3.3Vになる。また、ゲート端子G1の電位(Vg1)は上昇を開始し、Vg1=CK2電位−Vf=約1.9Vとなる。ここで、転送信号CK2電位は約3.3V、VfはAlGaAsからなるダイオードD1の順方向電圧であって約1.4Vである。さらに、Φ1電位=G1電位(Vg1)−Vf=0.5Vとなる。このとき、点灯信号ΦIの電位は0Vであるため、点灯信号ΦIと転送信号CK1との間に約3.8Vの電位差が生じる。
この状態においては、ゲート端子G1→信号線Φ1→転送信号CK1のルートで、サイリスタS1のゲート電流が流れ始める。その際に、サイリスタ転送信号発生部41のトライステートバッファB1Rをハイインピーダンス(Hiz)にすることで、電流の逆流防止を行う。
その後、サイリスタS1に流れるゲート電流により、サイリスタS1がターンオンし始め、ゲート電流が徐々に増加する。それと共に、レベルシフト回路50のコンデンサC1に電流が流れ込むことで、転送信号CK1の電位も徐々に上昇する。
(5)所定時間(転送信号CK1電位がGND近傍になる時間)の経過後、駆動回路40のトライステートバッファB1Rを「L」に設定し、転送信号CK1Rを「L」にする(図5(e))。すると、ゲート端子G1の電位が上昇することによって信号線Φ1電位の上昇および転送信号CK1電位の上昇が生じ、これに伴いレベルシフト回路50の抵抗R1B側に電流が流れ始める。その一方で、転送信号CK1電位が上昇するのに従い、レベルシフト回路50のコンデンサC1に流れ込む電流は徐々に減少する。
そして、サイリスタS1が完全にターンオンし、定常状態となると、サイリスタS1のオン状態を保持するための電流がレベルシフト回路50の抵抗R1Bに流れるが、コンデンサには流れなくなる。なお、転送信号CK1電位は、CK1電位=(3.3−Vf)×R1B/(R1A+R1B)である。
なお、トライステートバッファB1Rを「L」に設定する際、図5(B)に示すように、駆動回路40のトライステートバッファB1Cをハイインピーダンス(Hiz)に設定する(図5(e))。
(6)サイリスタS1が完全にオンすると、発光ダイオードL1が点灯可能な状態となる(図5(H))。したがって、このときに点灯信号ΦIを「L」に設定すれば、発光ダイオードL1を点灯させることができるが、この点灯制御については後述する。
(7)次に、図5(F)に示すように、サイリスタ転送信号発生部41のトライステートバッファB2Rを「L」に設定することで転送信号CK2Rを「L」にすると(図5(g))、図5(c)の場合と同様に電流が流れ、レベルシフト回路50のコンデンサC2の両端に電圧が発生する。図5(g)の終了直前の定常状態において、ゲート端子G2電位が1.9Vであるため、各点の電位は図5(c)の場合とは若干異なるが、動作上影響はない。これは、図5(g)の終了直前の定常状態では、信号線Φ2電位=ゲート端子G2電位−Vf=1.9−1.4=約0.5V程度であるため、サイリスタS2にゲート電流が流れるのであるが、この量がわずかであるためにサイリスタS2がオンしないからである。なお、この場合の転送信号CK2電位は、CK2電位=0.5×R2B/(R2A+R2B)=約0.15V程度である。
(8)図5(E)に示すように、この状態でサイリスタ転送信号発生部41のトライステートバッファB2Cを「L」に設定することで転送信号CK2Cを「L」にすると(図5(h))、ゲート端子G2の電位が上昇を開始し、サイリスタS2がターンオンする。
(9)そして、図5(B),(C)に示すように、サイリスタ転送信号発生部41のトライステートバッファB1C、B1Rを同時に「H」に設定することで転送信号CK1C、CK1Rを同時にHにすると(図5(i))、転送信号CK1が「H」となる。転送信号CK1が「H」となることによりサイリスタS1はターンオフし、抵抗R1を通って放電することによってゲート端子G1電位は徐々に下降する。その際、サイリスタS2のゲート端子G2電位は3.3Vになり、完全にオンする。
(10)サイリスタS2が完全にオンすると、今度は、発光ダイオードL2が発光可能な状態となる。したがって、このときに点灯信号ΦIを「L」に設定すれば、発光ダイオードL1を点灯させることができる。なお、通常の場合、ゲート端子G1電位はすでにゲート端子G2電位より低くなっているため、発光ダイオードL1がオンすることはない。
また、図5(B)に示すように、サイリスタ転送信号発生部41のトライステートバッファB1Cがハイインピーダンス(Hiz)に設定されているので(図5(e)〜(h))、CK1電位=(3.3−Vf)×R1B/(R1A+R1B)ではあるが、レベルシフト回路50のコンデンサC1はあまり充電されず、コンデンサC1には大きな電位差が生じることはない。このため、転送信号CK1C,CK1Rを同時に「H」にした際に(図5(i))、転送信号CK1に大きなスパイク電位が生じることを抑制することができるので、抵抗R1Bを通って駆動回路40に瞬間的に大きな電流が流れることはなく、駆動回路40に過大な負荷がかかることを抑制することができる。
すなわち、図5(i)での転送信号CK1,CK2を同時にHにする前に、転送信号CK1CがLに設定されていると、レベルシフト回路50のコンデンサC1の両端には、転送信号CK1電位と同じ電位、具体的には、(3.3−Vf)×R1B/(R1A+R1B)が発生する。この状態で、転送信号CK1C,CK1Rを同時にHにすると(図5(i))、抵抗R1Bを通って駆動回路40に瞬間的に流れる大きな電流が発生して、駆動回路40に過大な負荷がかかってしまうことになる。
これに対し、本実施の形態では、図5(i)での転送信号CK1C,CK1Rを同時にHにする前において、駆動回路40のトライステートバッファB1Cがハイインピーダンス(Hiz)に設定されているので、コンデンサC1には電流が流れ込まなくなり、大きな電位差が生じることはない。このため、転送信号CK1において大きなスパイク電位の発生が抑制されるので、駆動回路40に大きな電流が流れ込むことを防止することができる。
(11)以後、他の発光ダイオードL3〜L128に対しても、同様の制御を行うことによって順次点灯可能な状態にさせることができる。そして、最後の発光ダイオードL128が消灯した後、次のリセット信号(RST)が入力され、同様のプロセスにて発光ダイオードL1〜L128の点灯制御がなされる。
なお、図5において、転送信号CK1(またはCK2)が立ち下がってから他方の転送信号CK2(またはCK1)が立ち下がるまでの期間をサイリスタ転送周期Tと呼ぶ。また、図5に示す期間Taは、転送信号CK1(またはCK2)が立ち下がってからCK2(またはCK1)が立ち上がるまでの期間であり、転送信号CK1およびCK2が共にローレベルになる期間、つまり、隣接する二つのサイリスタ(例えばサイリスタS1とS2)が共にターンオンしている期間である。さらに、図5に示す期間Tbは、転送信号CK1(またはCK2)が立ち上がってから点灯信号CKIが立ち下がる(LEDが点灯を開始する)までの期間であり、これから点灯させようとするLEDに対応するサイリスタ(例えばサイリスタS2)のゲート電圧が、すでに点灯したLEDに対応するサイリスタ(例えばサイリスタS1)のゲート電圧よりも高くなるために必要な期間である。
次に、上述したLPH14の駆動における点灯信号の供給について説明する。
制御部20からPWM DATA GEN回路42に画像データVDATAが入力されてくると、PWM DATA GEN回路42では、点灯対象となる発光ダイオードに対する点灯データ(PWM DATA)を作成する。ここで、PWM DATA GEN回路42は、補正メモリ43から読み出された光量補正値を用い、また、全体の補正値を加味して点灯データ(PWM DATA)を作成する。従って、点灯対象となる発光ダイオード毎に、点灯パルス長さ(点灯時間)が設定された点灯データが作成されることになる。
次に、PWM回路45では、PWM DATA GEN回路42から出力されてくるPWM DATAを、PLL回路44から出力されてくるクロックPWM CLKを用いてパルス幅変調し、図5(I)に示すPWM信号を出力する。一方、サイリスタ転送信号発生部41では、図5(J)に示す期間Tbでのみ「H」が設定されるリミッタ信号(Limiter)を出力する。そして、NAND回路46では、入力されてくるPWM信号およびリミッタ信号に基づき、図5(K)に示す点灯信号ΦIを作成し、各SLEDブロック35に対して出力を行っている。
いま、例えば発光ダイオードL1〜L128に対し、PWM DATA GEN回路42から図5(I)に示すようなPWM信号が出力されてくる場合について考えてみる。PWM信号のパルス幅(時間の長さ)は、光量補正値等が加味されることにより、各発光ダイオードL1,L2,…,L127,L128それぞれに設定されている。そして、ここでは、例えばL1用のPWM信号が何らかの原因により大きくなってしまい、点灯可能期間T1を越え、期間Taや期間Tbにまで食い込んでしまっているものとする。仮に、このままのPWM信号を用いて発光ダイオードL1を点灯させたとすると、期間Tbを経過してもサイリスタS1がターンオンしたままとなり、サイリスタS1のゲートG1電位が下がらなくなってしまう。一方で、サイリスタS2のゲートG2電位は上昇しているため、次の点灯タイミングで発光ダイオードL2と共に発光ダイオードL1も点灯することになってしまう。
ここで、本実施の形態では、PWM信号とリミッタ信号とをNAND回路46に入力し、最終的な点灯信号ΦIを作成するようにしている。つまり、リミッタ信号を用いることにより、少なくともサイリスタS1から次のサイリスタS2(前段のサイリスタSnから次段のサイリスタSn+1)へとサイリスタ転送を行う期間Tbについては、強制的に発光ダイオードL1を点灯させないような点灯信号ΦIを作成しているのである。したがって、期間Tbについては必ず点灯信号ΦIを「H」にすることができ、発光ダイオードの点灯を禁止させる(消灯させる)ことができる。これにより、期間Tb中にサイリスタS1のゲートG1電位をサイリスタS2のゲートG2電位よりも低くすることが可能になり、発光ダイオードL1の次に発光ダイオードL2(発光ダイオードLnの次に発光ダイオードLn+1)を点灯させることができる。
他方、別の観点からみれば、本実施の形態は、リミット信号を用いて、発光ダイオードL1の点灯可能期間を越えないように、点灯パルス幅(点灯時間に対応)を調整しているともいえる。
また、本実施の形態では、Limit検知回路47により、各PWM信号のパルス幅が発光ダイオードに許容された点灯可能期間T1を越えていないかについてモニタを行っている。ここで、点灯可能時間T1を越えたことが検知された場合には、制御部20に検知結果を出力する。このようにすることで、例えば制御部20が、LPH14に異常が生じていることを、例えばディスプレイ装置等を介してユーザに伝えることができる。このため、点灯不良に伴う画像不良の発生を未然に防ぐことも可能になる。
本実施の形態が適用されるLEDプリントヘッド(LPH)が装着された画像形成装置を示す図である。 LPHの構成を説明する断面図である。 LPHの回路構成を示す図である。 駆動回路、レベルシフト回路、自己走査型LEDアレイ(SLEDアレイ)の回路構成を示す図である。 画像形成動作におけるLPHの駆動を説明するタイミングチャートである。 自己走査型LEDアレイ(SLEDアレイ)の回路構成を示す図である。 SLEDアレイの駆動を説明するタイミングチャートである。
符号の説明
1…本体、2…パーソナルコンピュータ(PC)、3…画像読取装置(IIT)、4…FAXモデム、10…画像プロセス系、11(11Y,11M,11C,11K)…画像形成ユニット、12…感光体ドラム、13…帯電器、14…LEDプリントヘッド(LPH)、15…現像器、20…制御部、31…自己走査型LEDアレイ(SLEDアレイ)、32…プリント基板、33…セルフォックレンズアレイ、34…ハウジング、35…SLEDブロック、40…駆動回路、41…サイリスタ転送信号発生部、42…PWM DATA GEN回路、43…補正メモリ、44…PLL回路、45…PWM回路、46…NAND回路、47…Limit検知回路、50…レベルシフト回路、60…EEPROM

Claims (8)

  1. 複数の発光素子と、
    前記複数の発光素子に対する電力の供給源となる電源と、
    前記複数の発光素子に対応して設けられ、オン状態に設定されることにより前記電源からの電力を当該発光素子に供給し、当該発光素子を各々点灯可能状態とする複数のスイッチ素子と、
    前記複数のスイッチ素子に対して当該スイッチ素子を順次オンするための転送信号を発生し、当該複数のスイッチ素子を順次点灯可能にする転送信号発生手段と、
    前記転送信号発生手段にて前記複数のスイッチ素子のうち所定のスイッチ素子から他のスイッチ素子へとオン状態の転送を行う間、前記発光素子の点灯を禁止する点灯禁止手段と
    を含む発光素子アレイ駆動装置。
  2. 前記複数のスイッチ素子は、前記電源からの電力を入力する入力端、入力した電力を出力する出力端、および入力した電力を当該出力端から出力させるための制御信号を入力する制御端を有するサイリスタからなることを特徴とする請求項1記載の発光素子アレイ駆動装置。
  3. 前記点灯禁止手段は、前記所定のスイッチ素子としての前記サイリスタの制御端に印加される電圧が前記他のスイッチ素子としての前記サイリスタの制御端に印加される電圧よりも低くなるまでの間、前記発光素子の点灯を禁止することを特徴とする請求項2記載の発光素子アレイ駆動装置。
  4. 複数の発光素子と、
    前記複数の発光素子に対する電力の供給源となる電源と、
    前記複数の発光素子に対応して設けられ、オン状態に設定されることにより前記電源からの電力を当該発光素子に供給し、当該発光素子を各々点灯可能状態とする複数のスイッチ素子と、
    前記複数のスイッチ素子に対して当該スイッチ素子を順次オンするための転送信号を発生し、当該複数のスイッチ素子を順次点灯可能にする転送信号発生手段と、
    前記発光素子毎の点灯時間を調整することにより当該発光素子毎の発光光量を補正した点灯信号を作成する点灯信号作成手段と、
    前記点灯信号作成手段にて作成された前記点灯信号の点灯時間が、前記転送信号発生手段による転送信号の発生周期に基づいて決定された前記発光素子の点灯可能期間を超えないように、当該発光素子の点灯時間を調整する点灯時間調整手段と
    を含む発光素子アレイ駆動装置。
  5. 前記複数のスイッチ素子は、前記電源からの電力を入力する入力端、入力した電力を出力する出力端、および入力した電力を当該出力端から出力させるための制御信号を入力する制御端を有するサイリスタからなることを特徴とする請求項4記載の発光素子アレイ駆動装置。
  6. 前記点灯信号作成手段は、パルス幅変調方式を用いて前記点灯信号を作成することを特徴とする請求項5記載の発光素子アレイ駆動装置。
  7. 感光体を露光する露光手段と、
    前記露光手段から露光される光を前記感光体上に結像させる光学手段とを有し、
    前記露光手段は、
    複数の発光素子と、
    前記複数の発光素子に対する電力の供給源となる電源と、
    前記複数の発光素子に対応して設けられ、オン状態に設定されることにより前記電源からの電力を当該発光素子に供給し、当該発光素子を各々点灯可能状態とする複数のスイッチ素子と、
    前記複数のスイッチ素子に対して当該スイッチ素子を順次オンするための転送信号を発生し、当該複数のスイッチ素子を順次点灯可能にする転送信号発生部と、
    前記発光素子毎の点灯時間を調整することにより当該発光素子毎の発光光量を補正した点灯信号を作成する点灯信号作成部と、
    前記点灯信号作成部にて作成された前記点灯信号の点灯時間が、前記転送信号発生部による転送信号の発生周期に基づいて決定された前記発光素子の点灯可能期間を超えないように、当該発光素子の点灯時間を調整する点灯時間調整部と
    を含むことを特徴とするプリントヘッド。
  8. 前記点灯信号作成部にて作成された前記点灯信号の点灯時間が、前記転送信号発生部による転送信号の発生周期に基づいて決定された前記発光素子の点灯可能期間を超えているか否かを検出する検出部と、
    前記検出部にて前記点灯時間が前記点灯可能期間を越えていることが検出された場合に、警告を出力する警告出力部と
    をさらに含むことを特徴とする請求項7記載のプリントヘッド。
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